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JP2005027515A - 低酸素性細胞増感剤の増感効果の鑑別法及び低酸素条件下アポトーシス・シグナル保持剤 - Google Patents

低酸素性細胞増感剤の増感効果の鑑別法及び低酸素条件下アポトーシス・シグナル保持剤 Download PDF

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JP2005027515A JP2003193314A JP2003193314A JP2005027515A JP 2005027515 A JP2005027515 A JP 2005027515A JP 2003193314 A JP2003193314 A JP 2003193314A JP 2003193314 A JP2003193314 A JP 2003193314A JP 2005027515 A JP2005027515 A JP 2005027515A
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Abstract

【課題】簡便で、安定性に優れる、低酸素性細胞放射線増感剤の増感効果のイン・ビトロでの鑑別法の提供。
【解決手段】放射線抵抗性の癌の放射線療法に使用される、低酸素性細胞放射線増感剤の増感効果の鑑別法であって、低酸素条件下における癌細胞と有酸素条件下に於ける癌細胞について、低酸素性細胞放射線増感剤の存在下及び非存在下でのアポトーシス及び/又はアポトーシス・シグナルの程度を指標とする、増感効果の鑑別法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術範囲】
本発明は、低酸素性細胞放射線増感剤の増感効果の鑑別法及び低酸素条件下アポトーシス・シグナル保持剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
癌放射線治療における最大の課題は、放射線抵抗性の癌細胞の存在であり、かかる放射線抵抗性の癌細胞は低酸素状態の部位に存在し、放射線治療をくぐり抜けて、やがて再酸素化して再発の原因になると言われている。又、これらの細胞の放射線に対する抵抗性は、低酸素状態に於いては、放射線により誘導されたDNA損傷等の酸素による固定が起こらず、DNA損傷をきっかけにして起こるアポトーシスが誘導されにくい為と言われている。この様な放射線抵抗性の低酸素性細胞は、2−ニトロイミダゾール誘導体を共存させることにより、その放射線抵抗性を著しく減じることが知られている。又、この時アポトーシスが起こることが報告されている(非特許文献1参照)。
【0003】
一方、本発明者らは、既に放射線がDNAにラジカルを作り、それに2−ニトロイミダゾール誘導体が反応してDNA損傷をもたらす、あるいは固定することにより、低酸素性細胞の放射線感受性を有するようになることを見出している(非特許文献2参照)。
【0004】
しかしながら、これらの報告に於いては、前記2−ニトロイミダゾール誘導体そのもののアポトーシス・シグナルへの作用は何ら考察されていない。又、低酸素条件とアポトーシスの関係についても、何ら考察されていない。更に、アポトーシス・シグナルと2−ニトロイミダゾール誘導体の関係について記述された報告も今のところ全く為されていない。従って、アポトーシス・シグナルの程度を指標に、2−ニトロイミダゾール誘導体などの低酸素性細胞放射線増感剤の増感効果を鑑別する試みも全く為されていない。
【0005】
一方、低酸素性細胞放射線増感剤の増感効果を、イン・ビトロで、鑑別するには、これまでは、低酸素条件で癌細胞を培養し、放射線増感剤の存在下、及び、非存在下、種々放射線の線量を変えて照射を行い、その後培養し、コロニー形成などより癌細胞の放射線線量と生存細胞量の生存曲線を作成し、生存曲線を比較して鑑別するしか方法が無く、それは極めて煩雑で、労力のかかるものであった。又、定量性についても実験の回数を重ねなければ、なかなか安定しないのが現状であった。
【0006】
他方、本発明者らは、低酸素条件下で照射すると、低酸素及びドラニダゾール、1−(2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エトキシメチル)−2−ニトロイミダゾール、ミソニダゾール又はエタニダゾール等の2−ニトロイミダゾール誘導体の影響(増感作用)が見られる細胞(HL60)と、低酸素もこれらの2−ニトロイミダゾール誘導体も全く影響が見られない細胞(MOLT−4)が存在し、低酸素および増感剤の影響(増感作用)が見られる細胞(HL60)では、カスパーゼ3が活性化されるのを見出している(非特許文献3参照)。
【0007】
【非特許文献1】
Aoki M., et al., J. Radiat. Res., 2002, 43, 161−6
【非特許文献2】
Kuwabara, M., et al., J. Radiat. Res. 43, 77−88, 2002
【非特許文献3】
Inanami, O., et al., Int. J. Radiat. Biol. 78, 267−274, 2002
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、簡便で、定量性に優れる、低酸素性細胞放射線増感剤の増感効果のイン・ビトロでの鑑別法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、簡便で、定量性に優れる、低酸素性細胞放射線増感剤の増感効果のイン・ビトロでの鑑別法を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、低酸素条件下における癌細胞と有酸素条件下における癌細胞について、低酸素性細胞放射線増感剤の存在下及び非存在下でのアポトーシス及び/又はアポトーシス・シグナルの程度を指標とすることにより、この様な鑑別が行えることを見出し、発明を完成させるに至った。
【0010】
即ち、本発明は、放射線抵抗性の癌の放射線療法に使用される、低酸素性細胞放射線増感剤の増感効果の鑑別法であって、低酸素条件下における癌細胞と有酸素条件下に於ける癌細胞について、低酸素性細胞放射線増感剤の存在下及び非存在下でのアポトーシス及び/又はアポトーシス・シグナルの程度を指標とする、増感効果の鑑別法を提供するものである。
【0011】
また、このとき、低酸素性細胞放射線増感剤として用いた2−ニトロイミダゾール誘導体が、低酸素条件下アポトーシス・シグナル保持剤として作用することも見出した。すなわち、本発明は、次の一般式(1)、
【0012】
【化3】
Figure 2005027515
【0013】
(式中、Rは炭素原子間にエーテル結合又はアミド結合を有していてもよく、1〜4個の水酸基を有していてもよい総炭素数4〜8の直鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示す)
で表される化合物を有効成分とする低酸素条件下アポトーシス・シグナル保持剤を提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
(1)増感効果の鑑別法
本発明の増感効果の鑑別法は、癌放射線療法に於いて、放射線抵抗性の癌の放射線療法に使用される、低酸素性細胞放射線増感剤の増感効果の鑑別法であって、低酸素条件下における癌細胞と有酸素条件下に於ける癌細胞について、低酸素性細胞放射線増感剤の存在下及び非存在下でのアポトーシス及び/又はアポトーシス・シグナルの程度を指標とする。
【0015】
ここで、酸素条件下放射線照射によってアポトーシスが誘導されるが、後記実施例に示すように、被放射線照射細胞を低酸素条件下に置くことにより、この様なアポトーシスは抑制される。又、前記放射線照射によって起こるアポトーシスは、放射線による傷害対象がDNAであるHL60等の細胞でも誘導されるし、MOLT4の様な細胞膜傷害性の細胞に於いても誘導される。従って、従来の「放射線照射によるDNA損傷によってアポトーシスが誘導される」と言う認識は正しくなく、「放射線照射により誘導されるアポトーシス及び/又はアポトーシス・シグナルが、低酸素状態によって阻害される」の認識が正しいことがわかる。従って、低酸素性細胞放射線増感剤の効果は、「低酸素状態になることによって阻害される、アポトーシス及び/又はアポトーシス・シグナルの阻害を妨げ、それを保持する」効果であるといえる。本発明の増感効果の鑑別はこれに基づいて行われるものである。
【0016】
ここで、指標となるアポトーシスの程度は、常法に従って判定すれば良く、例えば、プロピジウム・アイオダイド(Propidium Iodide)による蛍光染色を行った後に、形態学的な観察を行い、クロマチン凝集の程度或いは核断片化の程度を判定することによって鑑別することが出来る。
【0017】
また、アポトーシス・シグナルとしては、アポトーシス誘導に関連することが知られている因子、その因子をコードしたmRNA等の核酸を指標とすることが出来、具体的には、Fas抗原の発現量が好適に例示できる。このものは、常法に従ってウエスタンブロット、Fas mRNAに特異的に結合するプライマー及びプローブを用いたRT−PCR及びノーザンブロットにより、検出、判定することが出来る。また、カスパーゼ(Caspase)、更に上流に位置する活性化ストレス活性化蛋白質リン酸化酵素(Phospho−SAPK/JNK)の発現量、SAPK/JNK(ストレス応答MAPキナーゼ)の発現量、ストレス活性化蛋白質リン酸化酵素(SAPK/JNK)の発現量等も指標として用いることが出来、これらシグナルの発現の程度は、因子そのものをウエスタンブロットにより検出、判定することも出来る。
【0018】
本発明の放射線増感効果の鑑別法は次に示す手順に従って行われる。即ち、
1)癌細胞を10%FBS添加RPMI培地等の細胞培養培地で、5%炭酸ガス気流下前培養する。
2)4種の条件用に分注する。即ち、(1)被験物質(低酸素性細胞放射線増感剤)存在下、有酸素条件培養用、(2)被験物質存在下低酸素条件培養用、(3)被験物質非存在下有酸素条件培養用及び(4)被験物質非存在下低酸素条件用の4種である。分注後、放射線の照射を行い、(1)と(2)に被験物質を添加する。
3)放射線照射及び被験物質添加後、(1)と(3)は有酸素条件下で後培養し、(2)と(4)は低酸素条件下で後培養する。
4)(1)〜(4)におけるアポトーシスの程度、或いは、アポトーシス・シグナルの発現の程度を計測する。(1)〜(4)を比較し、被験物質が存在しない条件で、有酸素条件下で誘導されるアポトーシスが、低酸素条件下でどの程度抑制されるかを判定するまた、被験物質の存在により前記抑制がどの程度緩和されるかを判定し、それを低酸素性細胞に対する増感効果として鑑別する。
【0019】
ここで用いる低酸素性細胞放射線増感剤としては、前記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。この化合物は、本発明鑑定法において、また癌放射線療法において低酸素条件下のアポトーシス・シグナル保持剤として作用する。
【0020】
(2)本発明の低酸素条件下アポトーシス・シグナル保持剤
本発明の低酸素条件下アポトーシス・シグナル保持剤は、一般式(1)で表される化合物を有効成分とする。一般式(1)において、Rは、炭素原子間にエーテル結合(−O−)又はアミド結合(CONH)を有していてもよく、1〜4個の水酸基を有していてもよい、総炭素数4〜8の直鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示す。
【0021】
この様なRで示される基としては、例えば、2,3−ジヒドロキシメチル−1−(ヒドロキシメチル)プロピルオキシメチル基、2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エトキシメチル基、N−(2−ヒドロキシエチル)アミノカルボニルメチル基、4−ヒドロキシ−2−ブテノキシメチル基、2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル基等が好適に例示できる。これらの内、特に好ましい基は、2,3−ジヒドロキシメチル−1−(ヒドロキシメチル)プロピルオキシメチル基、2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エトキシメチル基又はN−(2−ヒドロキシエチル)アミノカルボニルメチル基であり、化合物としてはドラニダゾール(a)、1−(2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エトキシメチル)−2−ニトロイミダゾール(b)、ミソニダゾール(c)又はエタニダゾール(d)が好ましく例示できる。
【0022】
【化4】
Figure 2005027515
【0023】
【化5】
Figure 2005027515
【0024】
【化6】
Figure 2005027515
【0025】
【化7】
Figure 2005027515
【0026】
かかる一般式(1)で表される化合物は、何れも既知化合物であり、常法に従って製造することが出来る。例えば、ドラニダゾール(a)であれば、エリスリトールの4つの水酸基の内3つの水酸基をアセチル基などで保護し、しかる後にジメトキシメタンと五酸化リンを反応させて、2−メトキシメトキシ−1,3,4−トリアセトキシブタンと為し、これにルイス酸の存在下、無水酢酸を反応させ2−アセトキシメトキシ−1,3,4−トリアセトキシブタンに変換し、これと2−ニトロイミダゾールのトリメチルシリル化物をルイス酸を触媒として縮合し、脱保護することにより得られる。化合物(b)であれば、5−ヒドロキシ−1,3−ジオキソランにジメトキシメタンと五酸化リンを反応させて5−メトキシメトキシ−1,3−ジオキソランと為し、これにルイス酸の存在下、無水酢酸を反応させ5−アセトキシメトキシ−1,3−ジオキソランに誘導し、しかる後、これと2−ニトロイミダゾールのトリメチルシリル化物をルイス酸を触媒として縮合し、脱保護することにより得られる。エタニダゾール(d)であれば、トリメチルアミン等のアルカリ存在下、2−ニトロイミダゾールとブロモ酢酸メチルを縮合させ、しかる後モノエタノールアミンを反応させることにより製造することが出来る。
【0027】
かくして得られた一般式(1)で表される化合物は、低酸素条件下において抑制されるFas抗原などのアポトーシス・シグナルの発現を有酸素下同様維持させる作用を有する。特に、低酸素性の条件で抑制される、放射線照射などに起因する細胞膜傷害をきっかけにして起こるFas抗原の発現を維持し、有酸素下同様にアポトーシスを誘導させる作用を有する。
【0028】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明が、かかる実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
【0029】
<実施例1>
ヒト白血病細胞HL−60とMOLT−4細胞を用いて、酸素存在下(大気圧)でX線照射を行い、しかる後に有酸素条件下及び低酸素条件下に置いた際のアポトーシス発現と、それに対する本発明の低酸素条件下アポトーシス・シグナル保持剤の作用を調べた。
【0030】
HL−60とMOLT−4細胞を播種した培養用ディッシュを氷冷し、酸素存在下(大気圧)にて15Gy照射した後、予め氷中で冷却しておいた低酸素チャンバーに設置し、ドラニダゾール存在下或いは非存在下にて5%炭酸ガスを含む高純度窒素ガス(2L/min)を30分間通気して低酸素条件とした。その後直ちに、低酸素条件で37℃にて6時間インキュベーションした。有酸素条件下の場合は、照射後、5%炭酸ガス気流下、37℃にてインキュベートした。経時的に細胞を採取し、propidium iodide(PI)で染色した後、蛍光顕微鏡にてDNA断片化と核濃縮を指標にアポトーシスを評価した。結果を図1に示す。
【0031】
これより、アポトーシスの発現はX線照射後の低酸素条件により抑制されるが、一般式(1)に表される化合物が共存することにより、かかる抑制は緩和されることがわかる。これは、X線照射の影響がDNA傷害性である、HL60のみならず、膜傷害性であるMOLT−4細胞でも同様に観察された。即ち、1)放射線によるアポトーシス誘導は、DNA傷害のみならず、膜傷害をきっかけにしても誘起される、2)放射線照射後の低酸素条件が1)のアポトーシス誘導を抑制する、3)一般式(1)の化合物が低酸素条件によるアポトーシス誘導の抑制を解除する現象が存在することがわかった。即ち、一般式(1)の化合物の存在下、非存在下に於ける、照射後の低酸素条件と有酸素条件でのアポトーシスの発現の変化を捉えることにより、一般式(1)の化合物の増感効果が鑑別できることがわかる。
【0032】
<実施例2>
実施例1の結果を踏まえて、MOLT−4細胞を用いて、更に、X線照射後のアポトーシス・シグナル誘導と、酸素条件及びアポトーシス・シグナル保持剤の関連を調べた。
(検討1)
MOLT−4細胞における照射後、低酸素インキュベーションによるX線誘発アポトーシス誘導の抑制と、それに対するドラニダゾール処理による増強作用
【0033】
(A)MOLT−4細胞を播種した培養用ディッシュを氷冷し、酸素存在下(大気圧)にて15Gy照射した後、予め氷中で冷却しておいた低酸素チャンバーに設置し、5%炭酸ガスを含む高純度窒素ガス(1L/min)を30分間通気して低酸素条件とした。その後直ちに、低酸素条件で37℃にてインキュベーションした。有酸素条件下の場合は、照射後、5%炭酸ガス気流下、37℃にてインキュベートした。経時的に細胞を採取し、propidium iodide(PI)で染色した後、蛍光顕微鏡にてDNA断片化と核濃縮を指標にアポトーシスを評価した。結果を図2のAに示す。尚、図中黒丸はコントロール(非照射、有酸素条件下)、黒四角は細胞を15Gy照射し、有酸素存在下にてインキュベートしたもの、△は細胞を15Gy照射し、低酸素条件下(5%炭酸ガスを含有する高純度窒素)にてインキュベーションしたもののプロットを示す。
【0034】
(B)Aと同様に7.5Gy或いは15GyのX線を照射し、ドラニダゾール存在下或いは非存在下で有酸素条件或いは低酸素条件にて37℃、6時間インキュベーションした後、細胞を採取した。細胞をPIで染色し、蛍光顕微鏡にてDNA断片化と核濃縮を指標にアポトーシスを評価した。結果は3例の平均と標準誤差により示した。*はp<0.05の危険率で有意であることを示した。結果を図2のBに示す。
【0035】
(A、Bの結果)
図2Aより、照射時、初期損傷が同じでも、照射後低酸素培養をすることでアポトーシスの抑制が起きることがわかる。
【0036】
(検討2)
増殖・サバイバルシグナルに対するX線照射と低酸素培養、ならびにドラニダゾールの効果
【0037】
(A)MOLT−4細胞を播種した培養用ディッシュを氷冷し、酸素存在下(大気圧)にて15Gy照射した後、有酸素条件下(5%炭酸ガス気流下、37℃)にて培養した。経時的に細胞を採取し、PBSで洗浄した後、タンパク溶液を調製した。このタンパク溶液をSDS−PAGEにより分離し、ニトロセルロースに転写した後、リン酸化Akt(活性型)、Akt、リン酸化ERK(活性型)及びERKについて、それぞれの特異抗体により検出した。この結果は図3のAに示す。
【0038】
(B)MOLT−4細胞を播種した培養用ディッシュを予め氷中で冷却しておいた低酸素チャンバーに設置し、5%炭酸ガスを含む高純度窒素ガス(1L/min)を30分間通気して低酸素条件とした。その後直ちに、低酸素条件で37℃にてインキュベーションした。経時的に細胞を採取し、PBSで洗浄した後、タンパク溶液を調製した。このタンパク溶液をSDS−PAGEにより分離し、ニトロセルロースに転写した後、リン酸化Akt(活性化型)、Akt、リン酸化ERK(活性化型)ならびにERKについて、それぞれの特異抗体により検出した。この結果は図3のBに示す。
【0039】
(C)MOLT−4細胞を播種した培養用ディッシュを氷冷し、酸素存在下(大気圧)にて15Gy照射(或いは非照射)した後、予め氷中で冷却しておいた低酸素チャンバーに設置し、ドラニダゾール存在下或いは非存在下にて5%炭酸ガスを含む高純度窒素ガス(1L/min)を30分間通気して低酸素条件とした。その後直ちに、低酸素条件で37℃にてインキュベーションした。有酸素条件下の場合は、15Gy照射(或いは非照射)後、5%炭酸ガス気流下、37℃にてインキュベートした。1.5時間或いは3時間インキュベート後に細胞を採取し、PBSで洗浄した後、タンパク溶液を調製した。このタンパク溶液をSDS−PAGEにより分離し、ニトロセルロースに転写した後、リン酸化Akt(活性化型)、Akt、リン酸化ERK(活性化型)ならびにERKについて、それぞれの特異抗体により検出した。リン酸化Akt(活性化型)及びAktについては3時間インキュベート後、リン酸化ERK(活性化型)及びERKについては1.5時間インキュベート後について検討した。この結果は図3のCに示す。
【0040】
(結果)放射線(図3A)ならびに低酸素(図3B)のみの処理でAktとERK共に活性化することが示された。特にAktの活性化は放射線よりも低酸素の方が強く、持続的であった(図3A、B及びCのレーン2及び4)。また、放射線誘発Aktの活性化(図3Cレーン4)については低酸素条件下では更に強い活性を示し(図3Cレーン5)、それはドラニダゾールで影響を受けなかった(図3Cレーン6)。
【0041】
(検討3)アポトーシスシグナルに対するX線照射と低酸素培養、ならびにドラニダゾールの効果
【0042】
(A)MOLT−4細胞を播種した培養用ディッシュを氷冷し、酸素存在下(大気圧)にて15Gy照射した後、有酸素条件下(5%炭酸ガス気流下、37℃)にて培養した。経時的に細胞を採取し、PBSで洗浄した後、タンパク溶液を調製した。このタンパク溶液をSDS−PAGEにより分離し、ニトロセルロースに転写した後、SAPK/JNK(活性型)、SAPK/JNK、リン酸化p38(活性型)及びp38について、それぞれの特異抗体により検出した。この結果は図4Aに示す。
【0043】
(B)MOLT−4細胞を播種した培養用ディッシュを予め氷中で冷却しておいた低酸素チャンバーに設置し、5%炭酸ガスを含む高純度窒素ガス(1L/min)を30分間通気して低酸素条件とした。その後直ちに、低酸素条件で37℃にてインキュベーションした。経時的に細胞を採取し、PBSで洗浄した後、タンパク溶液を調製した。このタンパク溶液をSDS−PAGEにより分離し、ニトロセルロースに転写した後、SAPK/JNK(活性型)、SAPK/JNK、リン酸化p38(活性型)及びp38について、それぞれの特異抗体により検出した。この結果は図4Bに示す。
【0044】
(C)MOLT−4細胞を播種した培養用ディッシュを氷冷し、酸素存在下(大気圧)にて15Gy照射(或いは非照射)した後、予め氷中で冷却しておいた低酸素チャンバーに設置し、ドラニダゾール存在下或いは非存在下にて5%炭酸ガスを含む高純度窒素ガス(1L/min)を30分間通気して低酸素条件とした。その後直ちに、低酸素条件で37℃にてインキュベーションした。有酸素条件下の場合は、15Gy照射(或いは非照射)後、5%炭酸ガス気流下、37℃にてインキュベートした。1.5時間或いは6時間インキュベート後に細胞を採取し、PBSで洗浄した後、タンパク溶液を調製した。このタンパク溶液をSDS−PAGEにより分離し、ニトロセルロースに転写した後、SAPK/JNK(活性型)、SAPK/JNK、リン酸化p38(活性型)及びp38について、それぞれの特異抗体により検出した。SAPK/JNK(活性型)及びSAPK/JNKについては1.5時間インキュベート後、リン酸化p38(活性型)及びp38については6時間インキュベート後について検討した。この結果は図4Cに示す。
【0045】
(結果)放射線(図4A)のみの処理でSAPK/JNKの強い活性化が観察されたが、p38の活性化は起こさなかった。また、低酸素培養では、SAPK/JNKならびp38の活性化は引き起こさなかった。放射線誘発SAPK/JNKの活性化(図4Cレーン4)はX線照射後、低酸素培養(図4Cレーン5)すると、その活性化は減弱し、さらに、その低酸素培養時にドラニダゾールが存在すると(図4Cレーン6)、酸素条件下で培養した時(図4Cレーン4)の活性まで増強した。このことから、ドラニダゾールの低酸素時の放射線誘発アポトーシス誘導がSAPK/JNKを介して、増強していることが結論づけられた。
【0046】
(検討4)Fas発現とカスパーゼ3活性化に及ぼすX線照射と低酸素培養、ならびにドラニダゾールの効果
【0047】
(A)MOLT−4細胞を播種した培養用ディッシュを氷冷し、酸素存在下(大気圧)にて15Gy照射した後、有酸素条件下(5%炭酸ガス気流下、37℃)にて培養した。経時的に細胞を採取し、PBSで洗浄した後、タンパク溶液を調製した。このタンパク溶液をSDS−PAGEにより分離し、ニトロセルロースに転写した後、Fasの特異抗体により検出した。また、細胞内標準タンパク質として特異抗体によりアクチンを検出した。この結果は図5Aの右側パネルに示す。
【0048】
MOLT−4細胞を播種した培養用ディッシュを予め氷中で冷却しておいた低酸素チャンバーに設置し、5%炭酸ガスを含む高純度窒素ガス(1L/min)を30分間通気して低酸素条件とした。その後直ちに、低酸素条件で37℃にてインキュベーションした。経時的に細胞を採取し、PBSで洗浄した後、タンパク溶液を調製した。このタンパク溶液をSDS−PAGEにより分離し、ニトロセルロースに転写した後、Fasの特異抗体により検出した。また、細胞内標準タンパク質として特異抗体によりアクチンを検出した。この結果は図5Aの右側パネルに示す。
【0049】
(B)MOLT−4細胞を播種した培養用ディッシュを氷冷し、酸素存在下(大気圧)にて15Gy照射(或いは非照射)した後、予め氷中で冷却しておいた低酸素チャンバーに設置し、ドラニダゾール存在下或いは非存在下にて5%炭酸ガスを含む高純度窒素ガス(1L/min)を30分間通気して低酸素条件とした。その後直ちに、低酸素条件で37℃にてインキュベーションした。有酸素条件下の場合は、15Gy照射(或いは非照射)後、5%炭酸ガス気流下、37℃にてインキュベートした。6時間インキュベート後に細胞を採取し、PBSで洗浄した後、タンパク溶液を調製した。このタンパク溶液をSDS−PAGEにより分離し、ニトロセルロースに転写した後、Fasの特異抗体により検出した。また、細胞内標準タンパク質として特異抗体によりアクチンを検出した。結果は3例のブロットをデンシトメーターにかけ、その数値化した濃度の平均と標準誤差により示した。*はp<0.05の危険率で有意であることを示した。この結果は図5Bに示す。
【0050】
(C)上記Bと同一の条件にて細胞質抽出液を調製した。カスパーゼ3の基質としてAc−DEVD−MCA(Acetyl−Asp−Glu−Val−Asp−α−(4−methyl−coumary1−7−amide))を用いて、380nm励起、460nm蛍光での蛍光分光法を用いて検討した。結果は3例の平均と標準誤差により示した。*はp<0.05の危険率で有意であることを示した。この結果は図5Cに示す。
【0051】
(結果)放射線によりFasの発現が観察されたが、低酸素培養のみでは発現は観察されなかった(図5A)。放射線によるFasの発現は、照射後の低酸素培養で有意に抑制し(図5Bレーン5)、ドラニダゾール存在下での低酸素培養では、酸素存在下レベルにまでその発現が増強した(図5Bレーン6)。これは、放射線誘発MOLT−4細胞のアポトーシスがタンパク質合成依存性のFas発現とDISCの形成、カスパーゼ8、3のカスケードで起こることを示した以前の研究と考え合わせると、放射線誘発Fasの低酸素培養による発現低下とドラニダゾールによる増強が、アポトーシスでの低酸素培養による抑制と、ドラニダゾールによる増強を説明しているものと結論づけられる。さらに、カスパーゼ3の活性化(図5C)もFasの発現とパラレルであったことからも、このことを裏付けている。
【0052】
(検討5)MOLT−4細胞の細胞内グルタチオン濃度に及ぼすX線照射、低酸素培養ならびにX線照射+低酸素培養+ドラニダゾールの影響。
【0053】
図5Bと同一の条件にて細胞質抽出液を調製し、これにmomochlobimate溶液及びグルタチオンSトランスフェラーゼを加え、37℃にて30分間作用させた後、生じた蛍光物質を380nm励起、460nm蛍光での蛍光分光法により測定した。還元型グルタチオンにより標準直線を作成し、細胞内グルタチオン濃度を細胞数当たりで算出した。結果は3例の平均と標準誤差により示した。*はp<0.05の危険率で有意であることを示した。この結果は図6に示す。
【0054】
(結果)低酸素のみ(図6レーン2)ならびに低酸素培養+ドラニダゾール処理(図6レーン3)では細胞内グルタチオン濃度に影響は見られなかった。X線照射(図6レーン4)ではコントロールの約半分にまで細胞内グルタチオン濃度は低下したが、照射後の低酸素培養では有意に増加した(図6レーン5)。この増加はドラニダゾール存在下で消失した(図6レーン6)。以上の結果は細胞内グルタチオンを低酸素培養ならびにドラニダゾール処理で修飾し、細胞内情報伝達機構、とりわけアポトーシスシグナルをレドックス制御している可能性が示唆された。
【0055】
(検討6)MOLT−4細胞の放射誘発アポトーシスとSAPK/JNK活性化ならびその発現に及ぼすN−アセチルシステイン(NAC)の影響
【0056】
(A)MOLT−4細胞を播種した培養用ディッシュを氷冷し、酸素存在下(大気圧)にて7.5Gy照射(或いは非照射)した後、15mMのNAC存在下或いは非存在下で有酸素条件下(5%炭酸ガス気流下、37℃)にて培養した。培養9時間後のアポトーシス誘導をPI染色後、蛍光頼微鏡で観察し、カウントした。結果は3例の平均と標準誤差により示した。*はp<0.05の危険率で有意であることを示した。この結果は図7Aに示す。
【0057】
(B)上記と同一の条件にて照射ならびNAC処理を行った。培養1.5時間後に細胞を採取し、PBSで洗浄した後、タンパク溶液を調製した。このタンパク溶液をSDS−PAGEにより分離し、ニトロセルロースに転写した後、SAPK/JNK(活性型)、SAPK/JNKについて、それぞれの特異抗体により検出した。また、細胞内標準タンパク質として特異抗体によりアクチンを検出した。結果は3例のブロットをデンシトメーターにかけ、その数値化した濃度の平均と標準誤差により示した。*はp<0.05の危険率で有意であることを示した。この結果は図7Bに示す。
【0058】
(結果)放射線により誘発されたアポトーシスとSAPK/JNKの活性化は、照射後NAC処理することで減弱することが観察された。これは、放射線誘発SAPK/JNK活性化は細胞内のチオールなどの還元物質により抑制的に制御されていることを示しており、これが放射線誘発アポトーシスのメカニズムの一部に影響を与えていることを示している。したがって、ドラニダゾールによる低酸素条件での放射線誘発アポトーシスの増感も、図6の細胞内グルタチオンの変動から類推すると、こうした細胞内グルタチオンを減少させていることが一つのメカニズムを担っている可能性が強く示唆された。
【0059】
(検討7)Fas発現とカスパーゼ3活性化に及ぼすX線照射と低酸素培養、並びに一般式(1)の化合物効果
【0060】
MOLT−4細胞を播種した培養用ディッシュを氷冷し、酸素存在下(大気圧)にて15Gy照射(或いは非照射)した後、予め氷中で冷却しておいた低酸素チャンバーに設置し、ドラニダゾール、RP170及びPR313(ミソニダゾール)存在下或いは非存在下にて5%炭酸ガスを含む高純度窒素ガス(1L/min)を30分間通気して低酸素条件とした。その後直ちに、低酸素条件で37℃にてインキュベーションした。有酸素条件下の場合は、15Gy照射(或いは非照射)後、5%炭酸ガス気流下、37℃にてインキュベートした。6時間インキュベート後に細胞を採取し、PBSで洗浄した後、タンパク溶液を調製した。このタンパク溶液をSDS−PAGEにより分離し、ニトロセルロースに転写した後、Fasの特異抗体により検出した。また、細胞内標準タンパク質として特異抗体によりアクチンを検出した。この結果は図8に示す。
【0061】
(結果)放射線誘発Fas発現は、照射後の低酸素培養で有意に抑制したが、ドラニダゾール、RP170ならびにPR313存在下での低酸素培養では、酸素存在下で培養した場合と同程度の発現量まで増強した。このことは、今まで見てきた低酸素培養におけるドラニダゾールによる放射線誘発Fasの増強とそれに引き続くアポトーシス誘導は、この増感剤に限局した現象でなく他のイミダゾール誘導体に共通した現象であることが予想された。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、簡便で、定量性に優れる、低酸素性細胞放射線増感剤の増感効果のイン・ビトロでの鑑別法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の結果を示す図である。(図中PRはドラニダゾールを表す。)
【図2】実施例2の検討1の結果を示す図である。(図中DRはドラニダゾールを表す。)
【図3】実施例2の検討2の結果を示す図である。(図中DRはドラニダゾールを表す。)
【図4】実施例2の検討3の結果を示す図である。(図中DRはドラニダゾールを表す。)
【図5】実施例2の検討4の結果を示す図である。(図中DRはドラニダゾールを表す。)
【図6】実施例2の検討5の結果を示す図である。(図中DRはドラニダゾールを表す。)
【図7】実施例2の検討6の結果を示す図である。
【図8】実施例2の検討7の結果を示す図である。(図中DRはドラニダゾールを表す。)

Claims (5)

  1. 放射線抵抗性の癌の放射線療法に使用される、低酸素性細胞放射線増感剤の増感効果の鑑別法であって、低酸素条件下における癌細胞と有酸素条件下に於ける癌細胞について、低酸素性細胞放射線増感剤の存在下及び非存在下でのアポトーシス及び/又はアポトーシス・シグナルの程度を指標とする、増感効果の鑑別法。
  2. アポトーシス・シグナルの程度が、Fas抗原の発現量、活性化ストレス活性化蛋白質リン酸化酵素(Phospho−SAPK/JNK)の発現量及びストレス活性化蛋白質リン酸化酵素(SAPK/JNK)の発現量から選択される1種又は2種以上である、請求項1に記載の増感効果の鑑別法。
  3. 低酸素性細胞放射線増感剤が、次の一般式(1)
    Figure 2005027515
    (式中、Rは炭素原子間にエーテル結合又はアミド結合を有していてもよく、1〜4個の水酸基を有していてもよい総炭素数4〜8の直鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示す)
    で表される化合物である請求項1又は2記載の増感効果の鑑別法。
  4. 次の一般式(1)
    Figure 2005027515
    (式中、Rは炭素原子間にエーテル結合又はアミド結合を有していてもよく、1〜4個の水酸基を有していてもよい総炭素数4〜8の直鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示す)
    で表される化合物を有効成分とする低酸素条件下アポトーシス・シグナル保持剤。
  5. 一般式(1)で表される化合物が、ドラニダゾール、1−(2−ヒドロキシ−1−(ヒドロキシメチル)エトキシメチル)−2−ニトロイミダゾール、ミソニダゾール又はエタニダゾールである請求項4に記載の低酸素条件下アポトーシス・シグナル保持剤。
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