JP2005026734A - 音声データ出力装置、通信装置、及び音声データ出力方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の音声データ出力装置や通信装置では、通話中に相手との通話を切断することなく、録音音声データを聞くことができなかった。
【解決手段】復号部9が符号化された二以上の異なる音声データX、Yを、第1メモリ9a、第2メモリ9bにフレーム毎に一時的に記憶させながらそれぞれ順次復号化し、混合部10が復号部9により復号化された異なる音声データX、Yをフレーム毎に順次混合し、復号部9による復号化及び混合部10による混合を繰り返し行わせて、混合部10で混合された二以上の異なる音声データX、Yをスピーカ12でフレーム毎に順次出力させるようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】復号部9が符号化された二以上の異なる音声データX、Yを、第1メモリ9a、第2メモリ9bにフレーム毎に一時的に記憶させながらそれぞれ順次復号化し、混合部10が復号部9により復号化された異なる音声データX、Yをフレーム毎に順次混合し、復号部9による復号化及び混合部10による混合を繰り返し行わせて、混合部10で混合された二以上の異なる音声データX、Yをスピーカ12でフレーム毎に順次出力させるようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声データを出力する機能を有する携帯電話機、再生機器等の電子機器について、特に符号化された二以上の異なる音声データを混合して出力することが可能な音声データ出力装置、通信装置及び音声データ出力方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の音声データ出力装置として、マイク又は音声再生装置との接続を切り替えるスイッチを備え、通話中にスイッチをマイク接続から音声再生装置接続に切り替えて、予めテープ録音していた伝言内容を通話相手に回線を通じて送出できる無線式録音機能付電話機がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭60−91756号公報(特に、第3頁右下欄第9行〜第11行、図8−9)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に掲載された従来の無線式録音機能付電話機では、通話中にスイッチ61を音声再生装置側に切り替えた場合、送信部71、フィルタ部74、及びアンテナ56と、マイク60及びスピーカ64との接続が切断され、マイク59からの音声出力及びアンテナ56、送信部71を介して入力される相手の音声入力が停止され、通話相手に対して自分の音声を送出することができないと共に、相手の音声を聞くことができなかった。
【0005】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、通話中に相手との通話を切断することなく、録音音声データを聞くことができる音声データ出力装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の音声データ出力装置は、符号化された二以上の異なる音声データをそれぞれ順次復号化する復号部、
この復号部により復号化された上記二以上の異なる音声データを順次混合する混合部、
及び上記復号部による復号化及び上記混合部による混合を繰り返し行わせ、上記混合部で混合された上記二以上の異なる音声データを順次出力させる制御部から構成されたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1について、図に基づいて説明する。
【0008】
図1は本発明の実施の形態1にかかる携帯電話機の内部構成を示す図である。
【0009】
図1において、マイク1は入力される音声を音声データに変換する。アナログデジタル変換部(以下、A/D変換部と称する)2はマイク1によって変換された音声データをアナログデジタル変換してPCM(パルス符号変調(PulseCode Modulation))音声データを生成する。符号部3は、例えば第三世代移動体通信の標準化団体の3GPP(3rd Generation Partnership Project)が策定した標準音声符号化方式であるGSM(Global System for Mobile)−AMR(Adptive Multi−Rate)方式で定められた所定処理に従ってPCM音声データを符号化する。MOD(Modulation)4は符号化された音声データを3GPPの仕様に従い変調する。送受信部5は3GPPの仕様に従い変調された音声データを、アンテナ6を介して、電波に乗せて公衆回線に送出する。
【0010】
また、送受信部5はアンテナ6から入力される電波に乗せられた通話相手の音声データ(以下、音声データXと称する)を、DEMOD(Demodulation)7に入力する。DEMOD7は3GPPの仕様で定められた所定処理に従って音声データXをデータ復調する。記憶部8は音声データXとは異なる種類の音声(以下、音声データYと称する)をGSM−AMR方式で圧縮して、録音データ8aとして記憶することができる。詳しくは、マイク1から入力される音声については、符号部3でGSM−AMR方式でデータ圧縮された音声データを、後述のCODEC部13を介して、記憶部8に録音データ8aとして記憶することができる。また、アンテナ6から入力される通話相手の音声は、DEMOD7を介してGSM−AMR方式に復調された音声データを、記憶部8に記憶データ8aとして記憶することができる。また、記憶部8は外部インターフェイスを介して、直接、音声データをGSM−AMR方式に圧縮して録音データ8aとして記憶することができる。復号部9は第1メモリ9a及び第2メモリ9bを備え、復調された音声データXを第1メモリ9aに、録音データ8a内の音声データYを第2メモリ9bに、順次フレーム毎に一時的に記憶させながら、互いに異なる音声データX及び音声データYをそれぞれフレーム毎に順次復号し、PCM音声データに変換して、混合部10にフレーム毎に同期をとって入力する。混合部10は復号部9でPCM音声データに復号された音声データX及び音声データYを、フレーム毎に同期をとって混合し、混合音声データMをフレーム毎に出力する。デジタルアナログ変換部(以下、D/A変換部と称する)11は混合部10から入力された音声データX及びYの混合データMをデジタルからアナログに変換し、スピーカ12はアナログ化された混合音声データを音声出力する。
【0011】
CODEC部13は符号部3及び復号部9で構成され、MODEM部14はMOD4及びDEMOD7で構成される。操作部13は、使用者が携帯電話機に対して所定の処理命令信号を入力するために用いられる。制御部15は操作部13で入力された内容等を、使用者に伝達するために表示部14の表示画面に表示させる。制御部15はCODEC部13、MODEM部14、送受信部5、記憶部8、操作部16、及び表示部17を制御データの送受を介して制御する。又、制御部15は復号部9による復号化及び混合部10による混合を繰り返し行なわせ、混合部10で混合された混合音声データを、順次スピーカ12から音声出力させる。
【0012】
次に、この発明の実施の形態1にかかる携帯電話機の復号処理及び混合処理について、図に基づいて説明する。
【0013】
図2は実施の形態1にかかる携帯電話機の復号部の処理フローを示す図である。
【0014】
図3〜図9は携帯電話機の復号部の処理を示す図である。
【0015】
図10(a)〜(e)は携帯電話機の復号部及び混合部の処理タイミングを示す図である。
【0016】
図3において、図1で示したアンテナ6及び送受信部5を介して入力され、DEMOD7で変調拡張された音声データXが復号部9にA、B、C、D、……の複数のフレームに時分割されて入力される。又、同時に音声データYが復号部9により記憶部8からa、b、c、d、……の複数のフレームに時分割されて読み出しされる。図10(a)、(b)において、音声データX及びYは20msec周期で入力又は読み出し処理されている。又、図10(c)に示されるように音声データX及びYの復号処理時間を5msecとし、これに合わせて音声データXの入力から5msec遅れて行なわれるように設定されている。これらの設定値は便宜、変更可能のものとする。
【0017】
復号部9は、入力された音声データX、Yの各フレームを、A、a、B、b、C、c、……の順にそれぞれ順次復号化する。以下の説明では、フレームAの復号処理(Decoding(以下、DECと称する))を「音声データXのDEC1回目」、フレームaのDECを「音声データYのDEC1回目」、フレームBのDECを「音声データXのDEC2回目」、フレームbのDECを「音声データYのDEC2回目」…と定義し、これ以降のDECについても同様に定義する。
【0018】
図2において、復号部9は、DEC開始後(ST0)、まず、「音声データXのDEC1回目」の処理を行なう。
【0019】
「音声データXのDEC1回目」の処理について、説明する。
【0020】
図2において、複合器9はまず、DECの最中であるかについて、音声データXのDEC1回目用の音声データが第1メモリ9aに記憶設定されているか否かで確認する(ステップ(以下、STと称する)1)。このとき、復号部9は図3で示す状態となっており、復号部9は未初期化状態で停止中であり、第1メモリ9aには何も記憶設定されていないため、複合器9は図4のように第1メモリ9aを初期化する(ST2)。
【0021】
次に、具体的な「音声データXのDEC1回目」の処理として、図4に示すように、復号部9は音声データXのフレームAを取り込んで復号化して(ST4)、フレームAのPCM音声データを生成し、図5のように復号後のフレームAのPCM音声データを混合部10へ出力する(ST5)。
【0022】
混合部10はこの音声データXのフレームAのPCM音声データを一時的にバッファ(図示しない)に記憶する。
【0023】
次に、復号部9は、音声データXのフレームAに続くフレームBの復号化(「音声データXのDEC2回目」の処理)のため、復号後のフレームAのPCM音声データを図5に示すように第1メモリ9aに一時的に記憶設定しメモリ退避させる(ST6)。
【0024】
次に、復号部9は、既に復号化した音声データXとは異なる音声データが更にあるか否かを確認する(ST7)。復号部9は、音声データXと異なる音声データYがあることを確認すると、音声データYのフレームaの音声データに対しても「音声データYのDEC1回目」としてST1〜ST6の処理を繰り返す。一方、音声データXと異なる音声データがない場合には、後述のST8へステップする。
【0025】
次に、「音声データYのDEC1回目」の処理について説明する。
【0026】
図2において、復号部9は、図6に示すように第2メモリ9bに「音声データYのDEC1回目」用のデータが記憶設定されていないことを確認して(ST1)、第2メモリ9bを初期化する(ST3)。
【0027】
次に、復号部9は、図6に示すように音声データYのフレームaの音声データを復号部9に取り込んで復号化して(ST4)、図7に示すように復号後のフレームaのPCM音声データを混合部10へ出力する(ST5)。
【0028】
ここで、混合部10は、フレームaのPCM音声データを一時的にバッファに記憶し、先に記憶されているフレームAのPCM音声データと共に、図10(d)に示すように同期をとって同時に混合(ミキシング)処理をして、混合音声データM(Aa)を生成する。混合(ミキシング)時間は設計値として5msecとしているが、変更可能なものとする。そして、この生成された混合音声データM(Aa)はD/A変換部11を介して20msecまで拡張されて、混合音声(B+b)として、フレーム毎に同期をとってスピーカ12から音声出力される。
【0029】
次に、復号部9は、図7に示すように、フレームAに続くフレームBの復号化(「音声データYのDEC2回目」の処理)のため、復号後の音声データYのフレームaを図7に示すように一次的に記憶設定しメモリ退避させる(ST6)。
【0030】
次に、復号部9は、既に復号化した音声データX及びYと異なる音声データが更にないかを確認し(ST7)、更に異なる音声データがないことを確認すると、既に復号化した「音声データX及びYのDEC2回目」用の音声データ(図3で示すフレームB及びbの音声データのこと)の有無を確認する(ST8)。これでまず、「音声データX及びYのDEC1回目」が完了する。
【0031】
ST7で、異なる音声データが更にある場合には、再度、「音声データXのDEC1回目」と同様の処理ST1〜ST6を繰り返す。
【0032】
一方、復号部9が異なる音声データがないことを確認すると(ST7)、次に、復号部9は後述の「音声データXのDEC2回目」の処理を行なう(ST8)。
【0033】
復号部9は、図10(a)で示されるようにフレームAから20ms遅れて入力される音声データXのフレームBを確認すると(ST8)、「音声データXの2回目」の処理を「音声データXのDEC1回目」と同様の処理ST1〜ST6を繰り返す。
【0034】
次に、「音声データXの2回目」の処理について説明する。
【0035】
図7に示されるように第1メモリ9aには音声データXのフレームAが記憶設定されてメモリ退避されているため、復号部9は第1メモリ9aに「音声データXのDEC2回目」用のデータ設定があると認識し(ST1)、図8に示されるように「音声データXのDEC2回目」の処理用に「音声データXの1回目」の処理で記憶したフレームAのPCM音声データを読み込む(ST3)。
【0036】
ここで、復号部9は、フレームAのPCM音声データの情報を確認しながら音声が連続的になるように、入力されるフレームBの音声データXを復号化する「音声データXのDEC2回目」の処理を行ない(ST4)、図9に示すように復号後のフレームBのPCM音声データを混合部10へ出力する(ST5)。そして、復号部9は図9に示すようにフレームCの「音声データXのDEC3回目」の処理用に、フレームBのPCM音声データを第1メモリ9aに上書き記憶してメモリ退避させる(ST6)。
【0037】
混合部10はこのフレームBのPCM音声データを一時的にバッファに記憶する。
【0038】
次に、復号部9はX、Y以外に異種類の音声データがないかを確認し、音声データYがあることを確認すると(ST7)、「音声データYのDEC2回目」の処理を「音声データYのDEC1回目」と同様の処理ST1〜6を繰り返す。
【0039】
一方、復号部9が異種類の音声データがないことを確認すると(ST7)、次に、復号部9は「音声データXのDEC3回目」用の音声データXのフレームCがあるか否かを確認する(ST8)。
【0040】
次に、「音声データYのDEC2回目」の処理について説明する。
【0041】
図9に示されるように、第2メモリ9bにはフレームaのPCM音声データが一時的に記憶設定されているため、復号部9は第1メモリ9bに「音声データYのDEC2回目」用のデータ設定があると認識し(ST1)、「音声データYのDEC2回目」の処理用に「音声データYの1回目」の処理で記憶したフレームaのPCM音声データを読み込む(ST3)。
【0042】
復号部9はフレームaのPCM音声データを確認しながら音声が連続的になるように、入力されるフレームbの音声データYを復号部9で復号化する「音声データYのDEC2回目」の処理を行ない(ST4)、復号後のフレームbのPCM音声データを混合部10へ出力して(ST5)、「音声データYのDEC3回目」の処理用に、フレームbのPCM音声データを第1メモリ9bに上書き記憶して、メモリ退避させる(ST6)。
【0043】
混合部10は、フレームbのPCM音声データを一時的にバッファに記憶し、先に記憶されているフレームBのPCM音声データと共に、図6に示すようにフレーム毎に同期をとって同時に混合(ミキシング)処理をして、先のM(Aa)の生成から20msec遅れて約5msecの混合音声データM(Bb)をフレーム毎に生成する。そして、この混合音声データM(Bb)は制御部15の指示によりD/A変換部11を介して20msecまで拡張されて、先の混合音声(A+a)の音声に連続した混合音声(B+b)として、スピーカ12から声出力される。なお、図6に示されるミキシング処理の周期を20msecとしたが、設計により自由に変更可能である。
【0044】
このようにして、復号部9は、音声データXのフレームA、B、C、…及び音声データYのフレームa、b、c、…を順次交互に復号し、混合部10は復号後のPCM音声データを、(Aa)、(Bb)、(Cc)…各フレーム毎に順次混合し、混合音声データM(Aa)、M(Bb)、M(Cc)…を順次生成し、制御部15がこの生成された混合音声データM(Aa)、M(Bb)、M(Cc)…を、D/A変換部11を介して、フレーム毎に混合音声(A+a)、(B+b)、(C+c)…としてスピーカ12から音声データX及びYの混合音声として出力する。
【0045】
以上のように、この発明にかかる音声データ出力装置は、復号部9が符号化された二以上の異なる音声データX、Yをそれぞれ順次復号化し、混合部10が復号部9により復号化された異なる音声データX、Yをフレーム毎に順次混合し、復号部9による復号化及び混合部10による混合を繰り返し行わせて、混合部10で混合された二以上の異なる音声データX、Yをフレーム毎に順次出力させるようにしたので、例えば、別々に入力される複数人の音声を混合して同時出力させることができる。
【0046】
また、この発明にかかる通信装置は、復号部9が符号化された二以上の異なる音声データX(アンテナ6、送受信部5、及びDEMOD7を介して入力される通話中の相手の音声)、音声データY(記憶部8に記憶された録音データ8aの録音音声)をそれぞれ順次復号化し、混合部10が復号部9により復号化された二以上の異なる音声データX、Yを順次混合し、復号部9による復号化及び混合部10による混合を繰り返し行わせて、混合部10で混合された二以上の異なる音声データX、Yを順次出力させるようにしたので、通話中の相手の音声Xを切断することなく、音声Xと異なる録音音声Yを聞くことができる。
【0047】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2について、図に基づいて説明する。
【0048】
図11は本発明の実施の形態2にかかる携帯電話機の内部構成を示す図である。
【0049】
図11において、図1と異なる点として、混合部10bがA/D変換部2及び符号部3間に新たに設けられている。混合部10aは図1のものと同一のものである。
【0050】
次に、図に基づいて動作説明をする。
【0051】
復号部9はアンテナ6から送受信部5、DEMOD7を介して入力された通話相手の音声と、記憶部8に記憶データ8aとして記憶されている音声とを、フレーム毎にそれぞれPCM音声データとして出力する。復号部9は、実施の形態1で説明したようにPCM音声データに変換された、通話相手の音声データX及び録音データ8aの音声データYを、フレーム毎に混合部10aへ出力し、混合部10aでフレーム毎に同期付けして混合された混合音声データMが同期付けされてD/A変換部11を介してスピーカ12からフレーム毎に出力される。また、復号部9は、記憶部8に記憶データ8aとして記憶されているPCMの音声データYを、フレーム毎に混合部10bに入力する。
【0052】
混合部10bは、マイク1からA/D変換部2を介して入力される音声データ(音声データZとする)と、復号部9から入力される音声データYとをフレーム毎に同期をとって順次混合し、混合音声データM(YZ)を生成し、符号部3へ出力する。ここで、音声データZと混合させるのを音声データXとしたが、音声データYでもよく、音声データX及びYのうち少なくとも1つの音声データで構わない。符号部3は混合音声M(YZ)のPCM音声データを符号化し、MOD4へ出力する。MOD4は符号化後の音声データM(YZ)をGSM−AMR方式で定められた所定処理に従ってデータ圧縮変調し、送受信部5へ出力する。送受信部5はGSM−AMR方式でデータ圧縮変調された音声データM(YZ)を、フレーム毎にアンテナ6を介して、電波に乗せて公衆回線に送出する。
【0053】
制御部15は復号部9、混合部10a、10b、符号部3、MOD4、送受信部5、及びアンテナ6の制御を行ない、復号部9による復号化及び混合部10bによる混合をフレーム毎に繰り返し行わせ、混合音声データM(YZ)を、フレーム毎に順次、送受信部5及びアンテナ6を介して公衆回線に接続してデータ送信する。そして、通話相手側の携帯電話機では、混合データM(YZ)を受信した後、所定の復号処理等をして、スピーカから出力する。
【0054】
以上のように、この発明にかかる通信装置は、復号部9が符号化された音声データX(アンテナ6、送受信部5、及びDEMOD7を介して入力される通話中の相手の音声)、Y(記憶部8に記憶された録音データ8aの録音音声)をフレーム毎にそれぞれ順次復号化し、このうちの少なくとも1つである音声データYと、マイク1から入力される音声データZとを順次、フレーム毎に同期をとって混合し、混合後の音声データM(YZ)を符号化する処理を制御部15の制御により繰り返し行ない、送受信部5により公衆回線に接続してフレーム毎にデータ送信するようにしたので、自己の音声Z及びこれと異なる録音音声Yを混合させて、通話相手にへ向けて公衆回線に接続して通話相手に対してデータ送信することができ、通話相手は二以上の異なる音声Y及びZを同時に聞くことができる。
【0055】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3について、図に基づいて説明する。
【0056】
図12は本発明の実施の形態3にかかる携帯電話機の内部構成を示す図である。
【0057】
図12において、図1と異なる点として、記憶部8は複数の異なる音声データを時分割してフレーム毎に録音データS 8a及び録音データT 8bとして互いに関連つけして入力して記憶することができる。両録音データの関連付けには、各々の録音データのヘッダ部分に例えば識別用データを付加して対応することができる。同様にして、更に三以上の異なる音声データも記録できるが、便宜上、以下の動作説明では2種類として説明する。
【0058】
次に、図に基づいて動作説明をする。
【0059】
復号部9は、記憶部8に記憶された録音データS 8a及び録音データT 8bをデータのヘッダ部に書き込まれた識別用データによる関連付けに従って、フレーム毎に取り込んで、入力された録音データS、Tの各フレームを、フレーム毎にそれぞれ順次復号化する。具体的には、実施の形態1で説明したように、録音データSの各フレームをA、B、C、…、録音データTの各フレームをa、b、c、…とした場合、A、a、B、b、C、c、……の順にフレーム毎にそれぞれ順次復号化する。そして、実施の形態1での説明内容と同様に、復号部9は第1メモリ9a及び第2メモリ9bを用い、録音データSを第1メモリ9aに、録音データTを第2メモリ9bに、フレーム毎に順次一時的に記憶させながら、互いに異なる録音データS及び録音データTをそれぞれ順次復号し、PCM音声データに変換して、フレーム毎に混合部10にとって入力する。混合部10は復号部8でPCM音声データに復号された録音データS及び録音データTを、フレーム毎に同期をとって混合し、混合音声データM(ST)をフレーム毎にM(Aa)、M(Bb)、…と出力し、D/A変換部11は混合部10から入力された録音データS及びTの混合データM(ST)をデジタルからアナログに変換し、スピーカ12はアナログ化された混合音声データをフレーム毎に音声出力する。
【0060】
以上のように、この発明にかかるデータ出力装置は、復号部9が記憶部8に互いに関連付けられて記憶された二以上の異なる録音データS、Tを、記憶部8でなされた関連付けに従って、それぞれフレーム毎に順次復号し、復号化された異種の録音データS、Tをフレーム毎に同期付けて混合部10へ入力することができるので、記憶部8に記憶する二以上の異なる録音データを同時に再生することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上のように、この発明にかかる音声データ出力装置は、復号部が符号化された二以上の異なる音声データをそれぞれ順次復号化し、混合部が復号部により復号化された二以上の異なる音声データを順次混合し、復号部による復号化及び混合部による混合を繰り返し行わせて、混合部で混合された二以上の異なる音声データを順次出力させるようにしたので、例えば、別々に入力される複数人の音声をフレーム毎に混合して同時出力させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる携帯電話機の内部構成を示す図である。
【図2】実施の形態1にかかる携帯電話機の復号部の処理を示す図である。
【図3】携帯電話機の復号部の処理を示す図である。
【図4】携帯電話機の復号部の処理を示す図である。
【図5】携帯電話機の復号部の処理を示す図である。
【図6】携帯電話機の復号部の処理を示す図である。
【図7】携帯電話機の復号部の処理を示す図である。
【図8】携帯電話機の復号部の処理を示す図である。
【図9】携帯電話機の復号部の処理を示す図である。
【図10】携帯電話機の復号部及び混合部の処理タイミングを示す図である。
【図11】本発明の実施の形態2にかかる携帯電話機の内部構成を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態3にかかる携帯電話機の内部構成を示す図である。
【符号の説明】
1 マイク、 2 A/D変換部、 3 符号部、 4 MOD、 5 送受信部、 6 アンテナ、 7 DEMOD、 8 記憶部、 8a、8b 録音データ、 9 復号部、 10、10a、10b 混合部、11 D/A変換部、 12 スピーカ、 13 CODEC部、 14 MODEM部、 13 操作部、 14 表示部、 15 制御部、 16 表示部、 17 操作部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声データを出力する機能を有する携帯電話機、再生機器等の電子機器について、特に符号化された二以上の異なる音声データを混合して出力することが可能な音声データ出力装置、通信装置及び音声データ出力方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の音声データ出力装置として、マイク又は音声再生装置との接続を切り替えるスイッチを備え、通話中にスイッチをマイク接続から音声再生装置接続に切り替えて、予めテープ録音していた伝言内容を通話相手に回線を通じて送出できる無線式録音機能付電話機がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭60−91756号公報(特に、第3頁右下欄第9行〜第11行、図8−9)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に掲載された従来の無線式録音機能付電話機では、通話中にスイッチ61を音声再生装置側に切り替えた場合、送信部71、フィルタ部74、及びアンテナ56と、マイク60及びスピーカ64との接続が切断され、マイク59からの音声出力及びアンテナ56、送信部71を介して入力される相手の音声入力が停止され、通話相手に対して自分の音声を送出することができないと共に、相手の音声を聞くことができなかった。
【0005】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、通話中に相手との通話を切断することなく、録音音声データを聞くことができる音声データ出力装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の音声データ出力装置は、符号化された二以上の異なる音声データをそれぞれ順次復号化する復号部、
この復号部により復号化された上記二以上の異なる音声データを順次混合する混合部、
及び上記復号部による復号化及び上記混合部による混合を繰り返し行わせ、上記混合部で混合された上記二以上の異なる音声データを順次出力させる制御部から構成されたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1について、図に基づいて説明する。
【0008】
図1は本発明の実施の形態1にかかる携帯電話機の内部構成を示す図である。
【0009】
図1において、マイク1は入力される音声を音声データに変換する。アナログデジタル変換部(以下、A/D変換部と称する)2はマイク1によって変換された音声データをアナログデジタル変換してPCM(パルス符号変調(PulseCode Modulation))音声データを生成する。符号部3は、例えば第三世代移動体通信の標準化団体の3GPP(3rd Generation Partnership Project)が策定した標準音声符号化方式であるGSM(Global System for Mobile)−AMR(Adptive Multi−Rate)方式で定められた所定処理に従ってPCM音声データを符号化する。MOD(Modulation)4は符号化された音声データを3GPPの仕様に従い変調する。送受信部5は3GPPの仕様に従い変調された音声データを、アンテナ6を介して、電波に乗せて公衆回線に送出する。
【0010】
また、送受信部5はアンテナ6から入力される電波に乗せられた通話相手の音声データ(以下、音声データXと称する)を、DEMOD(Demodulation)7に入力する。DEMOD7は3GPPの仕様で定められた所定処理に従って音声データXをデータ復調する。記憶部8は音声データXとは異なる種類の音声(以下、音声データYと称する)をGSM−AMR方式で圧縮して、録音データ8aとして記憶することができる。詳しくは、マイク1から入力される音声については、符号部3でGSM−AMR方式でデータ圧縮された音声データを、後述のCODEC部13を介して、記憶部8に録音データ8aとして記憶することができる。また、アンテナ6から入力される通話相手の音声は、DEMOD7を介してGSM−AMR方式に復調された音声データを、記憶部8に記憶データ8aとして記憶することができる。また、記憶部8は外部インターフェイスを介して、直接、音声データをGSM−AMR方式に圧縮して録音データ8aとして記憶することができる。復号部9は第1メモリ9a及び第2メモリ9bを備え、復調された音声データXを第1メモリ9aに、録音データ8a内の音声データYを第2メモリ9bに、順次フレーム毎に一時的に記憶させながら、互いに異なる音声データX及び音声データYをそれぞれフレーム毎に順次復号し、PCM音声データに変換して、混合部10にフレーム毎に同期をとって入力する。混合部10は復号部9でPCM音声データに復号された音声データX及び音声データYを、フレーム毎に同期をとって混合し、混合音声データMをフレーム毎に出力する。デジタルアナログ変換部(以下、D/A変換部と称する)11は混合部10から入力された音声データX及びYの混合データMをデジタルからアナログに変換し、スピーカ12はアナログ化された混合音声データを音声出力する。
【0011】
CODEC部13は符号部3及び復号部9で構成され、MODEM部14はMOD4及びDEMOD7で構成される。操作部13は、使用者が携帯電話機に対して所定の処理命令信号を入力するために用いられる。制御部15は操作部13で入力された内容等を、使用者に伝達するために表示部14の表示画面に表示させる。制御部15はCODEC部13、MODEM部14、送受信部5、記憶部8、操作部16、及び表示部17を制御データの送受を介して制御する。又、制御部15は復号部9による復号化及び混合部10による混合を繰り返し行なわせ、混合部10で混合された混合音声データを、順次スピーカ12から音声出力させる。
【0012】
次に、この発明の実施の形態1にかかる携帯電話機の復号処理及び混合処理について、図に基づいて説明する。
【0013】
図2は実施の形態1にかかる携帯電話機の復号部の処理フローを示す図である。
【0014】
図3〜図9は携帯電話機の復号部の処理を示す図である。
【0015】
図10(a)〜(e)は携帯電話機の復号部及び混合部の処理タイミングを示す図である。
【0016】
図3において、図1で示したアンテナ6及び送受信部5を介して入力され、DEMOD7で変調拡張された音声データXが復号部9にA、B、C、D、……の複数のフレームに時分割されて入力される。又、同時に音声データYが復号部9により記憶部8からa、b、c、d、……の複数のフレームに時分割されて読み出しされる。図10(a)、(b)において、音声データX及びYは20msec周期で入力又は読み出し処理されている。又、図10(c)に示されるように音声データX及びYの復号処理時間を5msecとし、これに合わせて音声データXの入力から5msec遅れて行なわれるように設定されている。これらの設定値は便宜、変更可能のものとする。
【0017】
復号部9は、入力された音声データX、Yの各フレームを、A、a、B、b、C、c、……の順にそれぞれ順次復号化する。以下の説明では、フレームAの復号処理(Decoding(以下、DECと称する))を「音声データXのDEC1回目」、フレームaのDECを「音声データYのDEC1回目」、フレームBのDECを「音声データXのDEC2回目」、フレームbのDECを「音声データYのDEC2回目」…と定義し、これ以降のDECについても同様に定義する。
【0018】
図2において、復号部9は、DEC開始後(ST0)、まず、「音声データXのDEC1回目」の処理を行なう。
【0019】
「音声データXのDEC1回目」の処理について、説明する。
【0020】
図2において、複合器9はまず、DECの最中であるかについて、音声データXのDEC1回目用の音声データが第1メモリ9aに記憶設定されているか否かで確認する(ステップ(以下、STと称する)1)。このとき、復号部9は図3で示す状態となっており、復号部9は未初期化状態で停止中であり、第1メモリ9aには何も記憶設定されていないため、複合器9は図4のように第1メモリ9aを初期化する(ST2)。
【0021】
次に、具体的な「音声データXのDEC1回目」の処理として、図4に示すように、復号部9は音声データXのフレームAを取り込んで復号化して(ST4)、フレームAのPCM音声データを生成し、図5のように復号後のフレームAのPCM音声データを混合部10へ出力する(ST5)。
【0022】
混合部10はこの音声データXのフレームAのPCM音声データを一時的にバッファ(図示しない)に記憶する。
【0023】
次に、復号部9は、音声データXのフレームAに続くフレームBの復号化(「音声データXのDEC2回目」の処理)のため、復号後のフレームAのPCM音声データを図5に示すように第1メモリ9aに一時的に記憶設定しメモリ退避させる(ST6)。
【0024】
次に、復号部9は、既に復号化した音声データXとは異なる音声データが更にあるか否かを確認する(ST7)。復号部9は、音声データXと異なる音声データYがあることを確認すると、音声データYのフレームaの音声データに対しても「音声データYのDEC1回目」としてST1〜ST6の処理を繰り返す。一方、音声データXと異なる音声データがない場合には、後述のST8へステップする。
【0025】
次に、「音声データYのDEC1回目」の処理について説明する。
【0026】
図2において、復号部9は、図6に示すように第2メモリ9bに「音声データYのDEC1回目」用のデータが記憶設定されていないことを確認して(ST1)、第2メモリ9bを初期化する(ST3)。
【0027】
次に、復号部9は、図6に示すように音声データYのフレームaの音声データを復号部9に取り込んで復号化して(ST4)、図7に示すように復号後のフレームaのPCM音声データを混合部10へ出力する(ST5)。
【0028】
ここで、混合部10は、フレームaのPCM音声データを一時的にバッファに記憶し、先に記憶されているフレームAのPCM音声データと共に、図10(d)に示すように同期をとって同時に混合(ミキシング)処理をして、混合音声データM(Aa)を生成する。混合(ミキシング)時間は設計値として5msecとしているが、変更可能なものとする。そして、この生成された混合音声データM(Aa)はD/A変換部11を介して20msecまで拡張されて、混合音声(B+b)として、フレーム毎に同期をとってスピーカ12から音声出力される。
【0029】
次に、復号部9は、図7に示すように、フレームAに続くフレームBの復号化(「音声データYのDEC2回目」の処理)のため、復号後の音声データYのフレームaを図7に示すように一次的に記憶設定しメモリ退避させる(ST6)。
【0030】
次に、復号部9は、既に復号化した音声データX及びYと異なる音声データが更にないかを確認し(ST7)、更に異なる音声データがないことを確認すると、既に復号化した「音声データX及びYのDEC2回目」用の音声データ(図3で示すフレームB及びbの音声データのこと)の有無を確認する(ST8)。これでまず、「音声データX及びYのDEC1回目」が完了する。
【0031】
ST7で、異なる音声データが更にある場合には、再度、「音声データXのDEC1回目」と同様の処理ST1〜ST6を繰り返す。
【0032】
一方、復号部9が異なる音声データがないことを確認すると(ST7)、次に、復号部9は後述の「音声データXのDEC2回目」の処理を行なう(ST8)。
【0033】
復号部9は、図10(a)で示されるようにフレームAから20ms遅れて入力される音声データXのフレームBを確認すると(ST8)、「音声データXの2回目」の処理を「音声データXのDEC1回目」と同様の処理ST1〜ST6を繰り返す。
【0034】
次に、「音声データXの2回目」の処理について説明する。
【0035】
図7に示されるように第1メモリ9aには音声データXのフレームAが記憶設定されてメモリ退避されているため、復号部9は第1メモリ9aに「音声データXのDEC2回目」用のデータ設定があると認識し(ST1)、図8に示されるように「音声データXのDEC2回目」の処理用に「音声データXの1回目」の処理で記憶したフレームAのPCM音声データを読み込む(ST3)。
【0036】
ここで、復号部9は、フレームAのPCM音声データの情報を確認しながら音声が連続的になるように、入力されるフレームBの音声データXを復号化する「音声データXのDEC2回目」の処理を行ない(ST4)、図9に示すように復号後のフレームBのPCM音声データを混合部10へ出力する(ST5)。そして、復号部9は図9に示すようにフレームCの「音声データXのDEC3回目」の処理用に、フレームBのPCM音声データを第1メモリ9aに上書き記憶してメモリ退避させる(ST6)。
【0037】
混合部10はこのフレームBのPCM音声データを一時的にバッファに記憶する。
【0038】
次に、復号部9はX、Y以外に異種類の音声データがないかを確認し、音声データYがあることを確認すると(ST7)、「音声データYのDEC2回目」の処理を「音声データYのDEC1回目」と同様の処理ST1〜6を繰り返す。
【0039】
一方、復号部9が異種類の音声データがないことを確認すると(ST7)、次に、復号部9は「音声データXのDEC3回目」用の音声データXのフレームCがあるか否かを確認する(ST8)。
【0040】
次に、「音声データYのDEC2回目」の処理について説明する。
【0041】
図9に示されるように、第2メモリ9bにはフレームaのPCM音声データが一時的に記憶設定されているため、復号部9は第1メモリ9bに「音声データYのDEC2回目」用のデータ設定があると認識し(ST1)、「音声データYのDEC2回目」の処理用に「音声データYの1回目」の処理で記憶したフレームaのPCM音声データを読み込む(ST3)。
【0042】
復号部9はフレームaのPCM音声データを確認しながら音声が連続的になるように、入力されるフレームbの音声データYを復号部9で復号化する「音声データYのDEC2回目」の処理を行ない(ST4)、復号後のフレームbのPCM音声データを混合部10へ出力して(ST5)、「音声データYのDEC3回目」の処理用に、フレームbのPCM音声データを第1メモリ9bに上書き記憶して、メモリ退避させる(ST6)。
【0043】
混合部10は、フレームbのPCM音声データを一時的にバッファに記憶し、先に記憶されているフレームBのPCM音声データと共に、図6に示すようにフレーム毎に同期をとって同時に混合(ミキシング)処理をして、先のM(Aa)の生成から20msec遅れて約5msecの混合音声データM(Bb)をフレーム毎に生成する。そして、この混合音声データM(Bb)は制御部15の指示によりD/A変換部11を介して20msecまで拡張されて、先の混合音声(A+a)の音声に連続した混合音声(B+b)として、スピーカ12から声出力される。なお、図6に示されるミキシング処理の周期を20msecとしたが、設計により自由に変更可能である。
【0044】
このようにして、復号部9は、音声データXのフレームA、B、C、…及び音声データYのフレームa、b、c、…を順次交互に復号し、混合部10は復号後のPCM音声データを、(Aa)、(Bb)、(Cc)…各フレーム毎に順次混合し、混合音声データM(Aa)、M(Bb)、M(Cc)…を順次生成し、制御部15がこの生成された混合音声データM(Aa)、M(Bb)、M(Cc)…を、D/A変換部11を介して、フレーム毎に混合音声(A+a)、(B+b)、(C+c)…としてスピーカ12から音声データX及びYの混合音声として出力する。
【0045】
以上のように、この発明にかかる音声データ出力装置は、復号部9が符号化された二以上の異なる音声データX、Yをそれぞれ順次復号化し、混合部10が復号部9により復号化された異なる音声データX、Yをフレーム毎に順次混合し、復号部9による復号化及び混合部10による混合を繰り返し行わせて、混合部10で混合された二以上の異なる音声データX、Yをフレーム毎に順次出力させるようにしたので、例えば、別々に入力される複数人の音声を混合して同時出力させることができる。
【0046】
また、この発明にかかる通信装置は、復号部9が符号化された二以上の異なる音声データX(アンテナ6、送受信部5、及びDEMOD7を介して入力される通話中の相手の音声)、音声データY(記憶部8に記憶された録音データ8aの録音音声)をそれぞれ順次復号化し、混合部10が復号部9により復号化された二以上の異なる音声データX、Yを順次混合し、復号部9による復号化及び混合部10による混合を繰り返し行わせて、混合部10で混合された二以上の異なる音声データX、Yを順次出力させるようにしたので、通話中の相手の音声Xを切断することなく、音声Xと異なる録音音声Yを聞くことができる。
【0047】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2について、図に基づいて説明する。
【0048】
図11は本発明の実施の形態2にかかる携帯電話機の内部構成を示す図である。
【0049】
図11において、図1と異なる点として、混合部10bがA/D変換部2及び符号部3間に新たに設けられている。混合部10aは図1のものと同一のものである。
【0050】
次に、図に基づいて動作説明をする。
【0051】
復号部9はアンテナ6から送受信部5、DEMOD7を介して入力された通話相手の音声と、記憶部8に記憶データ8aとして記憶されている音声とを、フレーム毎にそれぞれPCM音声データとして出力する。復号部9は、実施の形態1で説明したようにPCM音声データに変換された、通話相手の音声データX及び録音データ8aの音声データYを、フレーム毎に混合部10aへ出力し、混合部10aでフレーム毎に同期付けして混合された混合音声データMが同期付けされてD/A変換部11を介してスピーカ12からフレーム毎に出力される。また、復号部9は、記憶部8に記憶データ8aとして記憶されているPCMの音声データYを、フレーム毎に混合部10bに入力する。
【0052】
混合部10bは、マイク1からA/D変換部2を介して入力される音声データ(音声データZとする)と、復号部9から入力される音声データYとをフレーム毎に同期をとって順次混合し、混合音声データM(YZ)を生成し、符号部3へ出力する。ここで、音声データZと混合させるのを音声データXとしたが、音声データYでもよく、音声データX及びYのうち少なくとも1つの音声データで構わない。符号部3は混合音声M(YZ)のPCM音声データを符号化し、MOD4へ出力する。MOD4は符号化後の音声データM(YZ)をGSM−AMR方式で定められた所定処理に従ってデータ圧縮変調し、送受信部5へ出力する。送受信部5はGSM−AMR方式でデータ圧縮変調された音声データM(YZ)を、フレーム毎にアンテナ6を介して、電波に乗せて公衆回線に送出する。
【0053】
制御部15は復号部9、混合部10a、10b、符号部3、MOD4、送受信部5、及びアンテナ6の制御を行ない、復号部9による復号化及び混合部10bによる混合をフレーム毎に繰り返し行わせ、混合音声データM(YZ)を、フレーム毎に順次、送受信部5及びアンテナ6を介して公衆回線に接続してデータ送信する。そして、通話相手側の携帯電話機では、混合データM(YZ)を受信した後、所定の復号処理等をして、スピーカから出力する。
【0054】
以上のように、この発明にかかる通信装置は、復号部9が符号化された音声データX(アンテナ6、送受信部5、及びDEMOD7を介して入力される通話中の相手の音声)、Y(記憶部8に記憶された録音データ8aの録音音声)をフレーム毎にそれぞれ順次復号化し、このうちの少なくとも1つである音声データYと、マイク1から入力される音声データZとを順次、フレーム毎に同期をとって混合し、混合後の音声データM(YZ)を符号化する処理を制御部15の制御により繰り返し行ない、送受信部5により公衆回線に接続してフレーム毎にデータ送信するようにしたので、自己の音声Z及びこれと異なる録音音声Yを混合させて、通話相手にへ向けて公衆回線に接続して通話相手に対してデータ送信することができ、通話相手は二以上の異なる音声Y及びZを同時に聞くことができる。
【0055】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3について、図に基づいて説明する。
【0056】
図12は本発明の実施の形態3にかかる携帯電話機の内部構成を示す図である。
【0057】
図12において、図1と異なる点として、記憶部8は複数の異なる音声データを時分割してフレーム毎に録音データS 8a及び録音データT 8bとして互いに関連つけして入力して記憶することができる。両録音データの関連付けには、各々の録音データのヘッダ部分に例えば識別用データを付加して対応することができる。同様にして、更に三以上の異なる音声データも記録できるが、便宜上、以下の動作説明では2種類として説明する。
【0058】
次に、図に基づいて動作説明をする。
【0059】
復号部9は、記憶部8に記憶された録音データS 8a及び録音データT 8bをデータのヘッダ部に書き込まれた識別用データによる関連付けに従って、フレーム毎に取り込んで、入力された録音データS、Tの各フレームを、フレーム毎にそれぞれ順次復号化する。具体的には、実施の形態1で説明したように、録音データSの各フレームをA、B、C、…、録音データTの各フレームをa、b、c、…とした場合、A、a、B、b、C、c、……の順にフレーム毎にそれぞれ順次復号化する。そして、実施の形態1での説明内容と同様に、復号部9は第1メモリ9a及び第2メモリ9bを用い、録音データSを第1メモリ9aに、録音データTを第2メモリ9bに、フレーム毎に順次一時的に記憶させながら、互いに異なる録音データS及び録音データTをそれぞれ順次復号し、PCM音声データに変換して、フレーム毎に混合部10にとって入力する。混合部10は復号部8でPCM音声データに復号された録音データS及び録音データTを、フレーム毎に同期をとって混合し、混合音声データM(ST)をフレーム毎にM(Aa)、M(Bb)、…と出力し、D/A変換部11は混合部10から入力された録音データS及びTの混合データM(ST)をデジタルからアナログに変換し、スピーカ12はアナログ化された混合音声データをフレーム毎に音声出力する。
【0060】
以上のように、この発明にかかるデータ出力装置は、復号部9が記憶部8に互いに関連付けられて記憶された二以上の異なる録音データS、Tを、記憶部8でなされた関連付けに従って、それぞれフレーム毎に順次復号し、復号化された異種の録音データS、Tをフレーム毎に同期付けて混合部10へ入力することができるので、記憶部8に記憶する二以上の異なる録音データを同時に再生することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上のように、この発明にかかる音声データ出力装置は、復号部が符号化された二以上の異なる音声データをそれぞれ順次復号化し、混合部が復号部により復号化された二以上の異なる音声データを順次混合し、復号部による復号化及び混合部による混合を繰り返し行わせて、混合部で混合された二以上の異なる音声データを順次出力させるようにしたので、例えば、別々に入力される複数人の音声をフレーム毎に混合して同時出力させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる携帯電話機の内部構成を示す図である。
【図2】実施の形態1にかかる携帯電話機の復号部の処理を示す図である。
【図3】携帯電話機の復号部の処理を示す図である。
【図4】携帯電話機の復号部の処理を示す図である。
【図5】携帯電話機の復号部の処理を示す図である。
【図6】携帯電話機の復号部の処理を示す図である。
【図7】携帯電話機の復号部の処理を示す図である。
【図8】携帯電話機の復号部の処理を示す図である。
【図9】携帯電話機の復号部の処理を示す図である。
【図10】携帯電話機の復号部及び混合部の処理タイミングを示す図である。
【図11】本発明の実施の形態2にかかる携帯電話機の内部構成を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態3にかかる携帯電話機の内部構成を示す図である。
【符号の説明】
1 マイク、 2 A/D変換部、 3 符号部、 4 MOD、 5 送受信部、 6 アンテナ、 7 DEMOD、 8 記憶部、 8a、8b 録音データ、 9 復号部、 10、10a、10b 混合部、11 D/A変換部、 12 スピーカ、 13 CODEC部、 14 MODEM部、 13 操作部、 14 表示部、 15 制御部、 16 表示部、 17 操作部。
Claims (7)
- 符号化された二以上の異なる音声データをそれぞれ順次復号化する復号部、
この復号部により復号化された上記二以上の異なる音声データを順次混合する混合部、
及び上記復号部による復号化及び上記混合部による混合を繰り返し行わせ、上記混合部で混合された上記二以上の異なる音声データを順次出力させる制御部を備えたことを特徴とする音声データ出力装置。 - スピーカを備え、制御部は、混合部で混合された二以上の異なる音声データを上記スピーカから順次音声出力させることを特徴とする請求項1に記載の音声データ出力装置。
- 復号部は複数の記憶部を備え、
符号化された二以上の異なる音声データはフレーム毎に時分割されており、
上記復号部は、上記複数の記憶部に二以上の異なる音声データそれぞれをフレーム毎に順次一時的に記憶させながら、上記二以上の異なるデータそれぞれをフレーム毎に順次復号し、この復号化された二以上の異なる音声データそれぞれをフレーム毎に混合部に入力し、
混合部は、上記復号部から入力される上記復号化された二以上の異なる音声データを、フレーム毎に同期をとって順次混合することを特徴とする請求項1に記載の音声データ出力装置。 - 符号化されて記憶された二以上の異なる音声データを互いに関連付けて復号部へ入力する記憶部を備え、
復号部は上記関連付けに従って、上記符号化された二以上の異なる音声データをそれぞれ順次復号化することを特徴とする請求項1に記載の音声データ出力装置。 - 符号化された二以上の異なる音声データをそれぞれ順次復号化することができる復号部、
入力される音声を音声データに変換するマイク、
このマイクから入力される音声をデータ変換した音声データと上記復号部で順次復号化された上記二以上の異なる音声データの少なくとも1つとを順次混合する混合部、
この混合部で順次混合された混合音声データを符号化する符号部、
及びこの符号部で符号化された混合音声データをデータ送信する送信部、
及び上記復号部による復号化及び上記混合部による混合を繰り返し行わせ、上記混合音声データを、順次、データ送信させる制御部を備えたことを特徴とする通信装置。 - 符号化された音声データを受信する受信部、
符号化して音声データを記憶する記憶部、
上記受信部で受信する符号化された音声データと上記記憶部に符号化して記憶された音声データとを、それぞれ順次復号化する復号部、
この復号部により復号化された音声データを順次混合する混合部、
上記復号部による復号化及び上記混合部による混合を繰り返し行わせ、上記混合部で混合された上記音声データを順次出力させることが可能な制御部を備えたことを特徴とする通信装置。 - 復号部が符号化された二以上の異なる音声データを順次復号化し、
混合部が上記復号部により復号化された上記二以上の異なる音声データを順次混合し、
制御部が上記復号部による復号化及び上記混合部による混合を繰り返し行わせ、上記混合部で混合された上記二以上の異なる音声データを順次出力させることを特徴とする音声データ出力方法。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051206 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070306 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070710 |