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JP2005022986A - Edg受容体拮抗作用を有するアルキン誘導体 - Google Patents

Edg受容体拮抗作用を有するアルキン誘導体 Download PDF

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JP2005022986A
JP2005022986A JP2003187530A JP2003187530A JP2005022986A JP 2005022986 A JP2005022986 A JP 2005022986A JP 2003187530 A JP2003187530 A JP 2003187530A JP 2003187530 A JP2003187530 A JP 2003187530A JP 2005022986 A JP2005022986 A JP 2005022986A
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ynyl
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JP2003187530A
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Susumu Sato
佐藤  進
Takeshi Nakamura
毅 中村
Futoshi Nara
太 奈良
Kiyoaki Yonesu
清明 米須
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Sankyo Co Ltd
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Sankyo Co Ltd
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Abstract

【課題】炎症疾患などに有効性を示すEDG−1受容体拮抗剤を提供する。
【解決手段】式(I)〔Rはアルキル基(2重結合、3重結合、ベンゼン環、酸素原子、又は硫黄原子などの部分構造を含んでいてもよく、アルコキシ基などの置換基を有していてもよい);Rは水素原子、ヒドロキシ基、又はカルボキシル基などの置換基;Rは水素原子、ヒドロキシ基、又はアラルキルオキシ基などの置換基;Xはアルキルアミノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、又はアルコキシ基;Yはカルボキシル基、スルホ基、又はホスホノ基;Zは酸素原子又は硫黄原子など;Aで表される環は−Q=C−(Qは炭素原子又は窒素原子を示す)を部分構造として含む4〜7員環(該環は−CH=CH−又は窒素原子などの環構成部分構造を有していてもよい)を示す〕で表される化合物、その塩、又はそのエステル。
【化1】

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、EDG受容体拮抗作用を有するアルキン酸誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、細胞膜からホスフォリパーゼの働きのより、プロスタグランジン、ロイコトリエン等のエイコサノイド、PAF(血小板活性化因子)、リゾフォスファチジン酸(以下LPAと略記する)等の脂質メディエーターが産生され、様々な生理活性を生じていることが明らかにされている。スフィンゴシン−1−リン酸(以下、「sph−1−P」と略記する)はスフィンゴ脂質の代謝回転を通じて、特に細胞膜の主要構成成分、スフィンゴミエリンの代謝物として生成されるリゾ脂質であり、細胞間、細胞内のメッセンジャーとして働くことがこの約10年間で提唱されてきている。当初はsph−1−Pの細胞内セカンドメッセンジャーとしての可能性を示唆する結果が報告され、その後、sph−1−Pの細胞内へのインジェクション実験により、sph−1−Pが細胞内で生理機能を発現している可能性が現実的になってきた。
【0003】
もっとも、決め手となるsph−1−Pが直接作用する細胞内の分子は現在未だ見出されておらず、故にsph−1−Pの細胞内セカンドメッセンジャーとしての可能性はその域を脱していない。近年、G蛋白質共役の7回膜貫通型受容体(以下GPCRと略記する)であるEndothelial Differentiation Gene−1(EDG−1)とその類縁分子であるEDG−3、EDG−5、EDG−6、及びEDG−8がsph−1−P受容体として機能することが相次いで示され、sph−1−Pが細胞間メッセンジャーとしてその受容体を介して様々な生理作用が起こしていることが明らかにされてきた。ごく最近では、新たにGPR−3、GPR−4、及びGPR−12もsph−1−P受容体として機能していることが示唆され、sph−1−P受容体はGPCRの中でも一大ファミリーを形成しつつある(Cellular Signalling 14, 941−953, 2002)。
【0004】
一方、EDG−1、EDG−3、EDG−5、EDG−6、及びEDG−8(それぞれ、S1P1、S1P3、S1P2、S1P4、S1P5とも呼ばれる場合もある)は、LPA受容体であるEDG−2、EDG−4、EDG−7を含め、EDG受容体ファミリーと称されている。これは、EDG−1がヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)をPhorbol 12−myristate 13−acetate(PMA)刺激することで誘導発現されるオーファン受容体として1990年にHlaらにより初めに報告されたことを端緒としている。その後、複数のEDG−3、EDG−5、EDG−6、及びEDG−8遺伝子がクローニングされ、これら受容体間のアミノ酸レベルでの相同性が44〜50%程度あることが分かり、これら遺伝子はファミリーを形成していることが明らかになった。その後、EDG−1がsph−1−P受容体であることは1998年に同グループから始めて報告され、他の受容体もsph−1−Pと反応することが示された。さらに、これらの受容体はLPA受容体とも高い相同性(約30%)を有していることも明らかになり、EDGファミリーはsph−1−P/LPA受容体ファミリーとして位置付けらるに至った。
【0005】
EDG受容体に結合し得るG蛋白質としてはGs、Gi、Gq、Go、G12/G13などが知られており、これらの受容体は細胞増殖亢進作用あるいは抑制作用、細胞遊走促進作用あるいは抑制作用などの応答に関与するとされている。最近では、これら受容体がGi蛋白質と相互作用し、Gi蛋白質を介してp42MAPK/ERK2の活性化を引き起こすことが示され、sph−1−P受容体は多彩なシグナルを伝達することが明らかになってきた。また、これらsph−1−Pによる細胞応答の多くが百日咳毒素で阻害されることから、その細胞応答の多くはsph−1−P受容体を介した作用であると考えられている。さらに、sph−1−Pは血小板に蓄えられており、血小板の活性化により血中に放出されることからも、sph−1−Pの生理作用は細胞膜上の受容体を介して発現する可能性が高いとされている。
【0006】
Sph−1−Pの薬理作用としては、平滑筋細胞、メサンギウム細胞、及び癌細胞の増殖や運動の制御、血管の弛緩・収縮、血圧の調節、心拍数の調節、血小板の凝集、脳血管痙攣、脳虚血、肝繊維症、及び免疫調節機能などが知られているが、最近、sph−1−Pは血管新生に対しても重要な役割を果たすことが分かってきた。Menq−Jer LeeらはHUVECを用いて、sph−1−PがEDG−1及びEDG−3受容体を介して該細胞のサーバイバル延長作用、接着点形成作用、微小血管形成作用を促すことを報告している(Cell 99, 301−312, 1999)。また、彼らはsph−1−Pがin vivoにおいても血管新生に対して線維芽細胞増殖因子(FGF)や血管内皮細胞増殖因子(VEGF)と相乗的に効果を示すことを報告している。OK−Hee Leeらも同様にHUVECを用いてsph−1−PのHUVECに対するDNA合成促進作用及び、遊走作用を明らかにし、in vivoにおいても血管新生に対して、sph−1−Pが単独で血管新生を促進することを報告している(Biochem. Biophys. Res. Commun. 264, 743−750, 1999)。これらのことより、sph−1−Pの生体内での生理作用の一つとして血管新生促進作用があることが考えられる。更に、EDG−1のノックアウトマウスが作製され、このマウスが血管形成異常で胎生致死になることから、sph−1−Pの血管新生作用はEDG−1を介する可能性が強く示唆された(J. Clin. Inves. 106, 951−961, 2000)。
【0007】
一方、ごく最近、sph−1−Pの心臓機能調節への役割も指摘されている。すなわち、sph−1−Pには心筋収縮力を低下させる作用、心拍数減少作用があることが摘出心筋標本で示されている(J. Physiol. 489, 701−707, 1995、EMBO J. 15, 5527−5534, 1996、Biochem. J. 355, 189−197, 2001)。また、ラット培養心筋細胞においてsph−1−PはEDG−1を介して心肥大を生じること、カルシウムオーバーロードを生じること(J. Mol. Cell. Cardiol. 33, 1589−1606, 2001、Eur. J. Biochem. 267, 5679−2686, 2000)、虚血耐性を生じることが示されている(J. Mol. Cell. Cardiol. 33, 1713−1717, 2001)。さらに、同様にラット心筋細胞においてsph−1−Pはアポトーシスを生じることが示唆されている(J. Clin. Invest. 98, 2854−2865, 1996)。
【0008】
従って、EDG−1受容体に対する拮抗剤は、炎症疾患(例えば、免疫性及び非免疫性疾患、慢性関節リウマチ、乾癬など)、異常な血管新生を伴う疾患(例えば、再狭窄、糖尿病性網膜症、血管新生性緑内障、後水晶体繊維増殖症、アテローム性動脈硬化症プラークの毛細血管増殖、甲状腺過形成(バセドウ病を含む)、肺炎症、ネフローゼ症候群、及び骨粗しょう症など)、脳血管痙攣、脳虚血、癌関連疾患(例えば、固形腫瘍、固形腫瘍転移、血管線維腫、骨髄腫、多発性骨髄腫、カポジ肉腫など)、脳梗塞、心筋梗塞症、腎炎、肺炎、免疫性疾患、クローン病、大腸炎、及び慢性下痢など疾患の予防及び/又は治療のための医薬として有用である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するための手段】
本発明の課題は、EDG受容体、とりわけEDG−1受容体に対して拮抗作用を有する新規化合物を提供することにある。本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、下記の一般式(I)で表される化合物がEDG−1受容体に対して強力な拮抗作用を有していることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明により、下記の一般式(I):
【化2】
Figure 2005022986
〔式中、
は炭素原子数1〜17個のアルキル基(該アルキル基は鎖中に2重結合、3重結合、ベンゼン環(該ベンゼン環は下記の「置換基群A」から選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、−N(R)−(式中、Rは水素原子、アルキル基、アラルキル基、又はフェニル基を示す)、及びカルボニル基からなる群から選ばれる部分構造を1個又は2個以上含んでいてもよく、また該アルキル基は下記の「置換基群A」から選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)を示し;
はB環上の置換可能な任意の位置に存在する1個ないし3個の同一又は異なる置換基を示し、該置換基は、水素原子、ヒドロキシ基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アラルキルオキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルキルチオ基、及び炭素原子数1〜6個のアルキル基(該アルキル基は下記の「置換基群A」から選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)からなる群から選ばれる置換基であり;
はC環上の置換可能な任意の位置に存在する1個ないし5個の同一又は異なる置換基を示し、該置換基は、水素原子、ヒドロキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルキルチオ基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10個のアルコキシ基(該アルコキシ基は下記の「置換基群A」から選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、及び炭素原子数1〜6個のアルキル基(該アルキル基は下記の「置換基群A」から選択された1種又は2種以上の置換基を有していてもよい)からなる群から選ばれる置換基であり;Xはアルキルアミノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、又は炭素原子数1〜6個のアルコキシ基(該アルコキシ基は下記の「置換基群A」から選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)を示し;
Yはカルボキシル基、スルホ基、又はホスホノ基を示し;
Zは酸素原子、硫黄原子、−N(R)−(式中、Rは前記と同義である)、カルボニル基、スルフィニル基、スルホニル基、又はメチレン基(該メチレン基は下記の「置換基群A」から選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)を示し;
Aで表される環は上記式に示される1個の−Q=C−を部分構造として含む4ないし7員環を示し、Qは炭素原子又は窒素原子を示し、該環は−CH=CH−、窒素原子、酸素原子、−N(R)−(式中、Rは前記と同義である)、硫黄原子、及び−C(O)−からなる群から選ばれる環構成部分構造を1個又は2個以上有していてもよく、該環上の置換可能な任意の位置に下記の「置換基群A」から選択された置換基を1個又は2個以上有していてもよい。
「置換基群A」
アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルキルチオ基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基〕で表される化合物、その塩、又はそのエステルが提供される。
【0011】
本発明の好ましい態様によれば、
がアルキル基、アルキニル基、アルケニル基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ置換アルコキシアルキル基、アラルキルオキシアルキル基(該アラルキルオキシアルキル基のベンゼン環はヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、及びアルキル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、アルコキシアルコキシアルキル基、カルボキシ置換アルコキシアルキル基、アミノアルキル基、アルキルアミノ置換アルキル基、フェノキシアルキル基(該フェノキシアルキル基のベンゼン環はヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、及びアルキル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、アラルキルオキシアルキル基(該アラルキルオキシアルキル基のベンゼン環はヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、及びアルキル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、アルキルカルバモイル基、アラカノイル置換アミノアルキル基、アルカノイル置換アルキルアミノアルキル基、又はアルキルスルホニル置換アミノアルキル基であり;RがB環上の置換可能な任意の位置に存在する1個の置換基であり、該置換基が、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アミノアルキル基、ヒドロキシ基、及びアミノ基からなる群から選ばれる置換基であり;RがC環上の置換可能な任意の位置に存在する1個の置換基であり、該置換基が、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アラルキル基、ハロゲン置換アルコキシ基、及びアルコキシアルコキシ基からなる群から選ばれる置換基であり;Xがヒドロキシ基又はアミノ基であり;Yがカルボキシル基又はスルホ基であり;Zが酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、又はスルホニル基であり;Aで表される環が5又は6員環の芳香族又は部分飽和の炭化水素環(該炭化水素環はアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシアルキル基、網のアルキル基、オキソ基、及びシアノ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、又は5又は6員環の芳香族又は部分飽和のヘテロ環(該ヘテロ環は窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子からなる群から選ばれる環構成ヘテロ原子を1又は2個含み、アルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシアルキル基、網のアルキル基、オキソ基、及びシアノ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)である上記の化合物、その塩、又はそのエステル;
【0012】
がアルキル基、アルキニル基、アルケニル基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ置換アルコキシアルキル基、アラルキルオキシアルキル基(該アラルキルオキシアルキル基のベンゼン環はヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、及びアルキル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、アルコキシアルコキシアルキル基、カルボキシ置換アルコキシアルキル基、アミノアルキル基、アルキルアミノ置換アルキル基、フェノキシアルキル基(該フェノキシアルキル基のベンゼン環はヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、及びアルキル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、アラルキルオキシアルキル基(該アラルキルオキシアルキル基のベンゼン環はヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、及びアルキル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、アルキルカルバモイル基、アラカノイル置換アミノアルキル基、アルカノイル置換アルキルアミノアルキル基、又はアルキルスルホニル置換アミノアルキル基であり;RがB環上においてYに対してパラ位に存在する1個の置換基であり、該置換基が、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アミノアルキル基、ヒドロキシ基、及びアミノ基からなる群から選ばれる置換基であり;RがC環上においてZに対してパラ位に存在する1個の置換基であり、該置換基が、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アラルキル基、ハロゲン置換アルコキシ基、及びアルコキシアルコキシ基からなる群から選ばれる置換基であり;Xがヒドロキシ基又はアミノ基であり;Yがカルボキシル基又はスルホ基であり;Zが酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、又はスルホニル基であり;Aで表される環が5又は6員環の芳香族又は部分飽和の炭化水素環(該炭化水素環はアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシアルキル基、網のアルキル基、オキソ基、及びシアノ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、、又は5又は6員環の芳香族又は部分飽和のヘテロ環(該ヘテロ環は窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子からなる群から選ばれる環構成ヘテロ原子を1又は2個含み、アルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシアルキル基、網のアルキル基、オキソ基、及びシアノ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)である上記の化合物、その塩、又はそのエステル;及び
【0013】
がアルキル基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ置換アルコキシアルキル基、フェノキシアルキル基、アルコキシアルコキシアルキル基、カルボキシ置換アルコキシアルキル基、アミノアルキル基、アルキルアミノ置換アルキル基、アラルキルオキシアルキル基(該アラルキルオキシアルキル基のベンゼン環はヒドロキシ基を有していてもよい)であり;RがB環上においてYに対してパラ位に存在する1個の置換基であり、該置換基が、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、又はアミノアルキル基であり;RがC環上においてZに対してパラ位に存在する1個の置換基であり、該置換基が、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アラルキル基、ハロゲン置換アルコキシ基、又はアルコキシアルコキシ基であり;Xがヒドロキシ基又はアミノ基であり;Yがカルボキシル基又はスルホ基であり;Zが酸素原子、硫黄原子、又はスルフィニル基であり;Aで表される環がベンゼン環、シクロヘキセン環、シクロペンテン環、ピリジン環、又はピロール環である上記の化合物、その塩、又はそのエステルが提供される。
【0014】
別の観点からは、本発明により、上記の一般式(I)で表される化合物、薬理上許容されるその塩、及び薬理上許容されるそのエステル、並びにそれらの水和物及びそれらの溶媒和物からなる群から選ばれる物質を有効成分として含む医薬が提供される。上記の医薬は、例えば、EDG、好ましくはEDG−1が関与する疾患の予防及び/又は治療のための医薬として用いることができる。より具体的には、上記の医薬は、炎症疾患(例えば、免疫性及び非免疫性疾患、慢性関節リウマチ、乾癬など)、異常な血管新生を伴う疾患(例えば、再狭窄、糖尿病性網膜症、血管新生性緑内障、後水晶体繊維増殖症、アテローム性動脈硬化症プラークの毛細血管増殖、甲状腺過形成(バセドウ病を含む)、肺炎症、ネフローゼ症候群、及び骨粗しょう症など)、脳血管痙攣、脳虚血、癌関連疾患(例えば、固形腫瘍、固形腫瘍転移、血管線維腫、骨髄腫、多発性骨髄腫、カポジ肉腫など)、脳梗塞、心筋梗塞症、腎炎、肺炎、免疫性疾患、クローン病、大腸炎、及び慢性下痢など疾患の予防及び/又は治療のための医薬として有用である。
【0015】
さらに別の観点からは、上記の医薬の製造のための上記の一般式(I)で表される化合物、薬理上許容されるその塩、薬理上許容されるそのエステル、並びにそれらの水和物及びそれらの溶媒和物からなる群から選ばれる物質の使用;及び上記の上記の一般式(I)で表される化合物、薬理上許容されるその塩、薬理上許容されるそのエステル、並びにそれらの水和物及びそれらの溶媒和物からなる群から選ばれる物質を有効成分として含むEDG受容体拮抗剤が提供される。また、本発明により、EDG、好ましくはEDG−1が関与する疾患の予防及び/又は治療方法であって、上記の一般式(I)で表される化合物、薬理上許容されるその塩、薬理上許容されるそのエステル、並びにそれらの水和物及びそれらの溶媒和物からなる群から選ばれる物質の予防及び/又は治療有効量をヒトを含む哺乳類動物に投与する工程を含む方法が提供される。上記の方法の適用対象となる疾患としては、より具体的には上記に例示した疾患を挙げることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本明細書において、アルキル基又はアルキル部分を含む他の置換基(例えばアルコキシ基など)の該アルキル部分としては、特に言及しない場合には、例えば、直鎖状、分枝鎖状、環状、又はそれらの組み合わせからなる炭素原子数1〜17個のアルキル基を用いることができる。より具体的には、アルキル基として、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基などを挙げることができる。また、アルキル基は1個又は2個以上の環状部分を含んでいてもよい。
【0017】
アルキル鎖に1個又は2個以上の不飽和結合を含む官能基(例えばアルケニル基、アルキニル基など)のアルキル鎖は上記のアルキル基と同様である。例えば、アルケニル基又はアルキニル基において、アルキル鎖に含まれる不飽和結合の数及び位置は特に限定されない。アルケニル部分又はアルキニル部分を含む官能基における該アルケニル部分又は該アルキニル部分についても同様である。アリール部分を有する官能基(例えばアラルキル基など)におけるアリール部分としては、単環性又は多環性の芳香族炭化水素を用いることができる。より具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基などを用いることができる。本明細書において、ハロゲン原子という場合には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子のいずれであってもよい。
【0018】
「置換基群A」には、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルキルチオ基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシ基、及びシアノ基が含まれる。本明細書において、ある官能基について「置換基群Aから選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい」と定義されている場合には、該官能基が置換基群Aから選ばれる置換基を任意の位置に1個又は2個以上有する場合があることを意味しているが、該官能基が2個以上の置換基を有する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
【0019】
置換基群Aにおいて、アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、2−メチルブトキシ基、1−メチルブトキシ基、ネオペンチルオキシ基、1,2−ジメチルプロポキシ基、1−エチルプロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基、4−メチルペンチルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、1−メチルペンチルオキシ基、3,3−ジメチルブトキシ基、2,2−ジメチルブトキシ基、1,1−ジメチルブトキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、1,3−ジメチルブトキシ基、2,3−ジメチルブトキシ基、2−エチルブトキシ基、1−エチルブトキシ基、1−エチル−1−メチルプロポキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、又はn−ヘプタデシルオキシ等のアルコキシ基が挙げられる。
【0020】
アルケニルオキシ基としては、例えば、ビニルオキシ基、(プロパ−1−エン−1−イル)オキシ基、アリルオキシ基、イソプロペニルオキシ基、(ブタ−1−エン−1−イル)オキシ基、(ブタ−2−エン−1−イル)オキシ基、(ブタ−3−エン−1−イル)オキシ基、(2−メチルプロパ−2−エン−1−イル)オキシ基、(1−メチルプロパ−2−エン−1−イル)オキシ基、(ペンタ−1−エン−1−イル)オキシ基、(ペンタ−2−エン−1−イル)オキシ基、(ペンタ−3−エン−1−イル)オキシ基、(ペンタ−4−エン−1−イル)オキシ基、(3−メチルブタ−2−エン−1−イル)オキシ基、(3−メチルブタ−3−エン−1−イル)オキシ基、(ヘキサ−1−エン−1−イル)オキシ基、(ヘキサ−2−エン−1−イル)オキシ基、(ヘキサ−3−エン−1−イル)オキシ基、(ヘキサ−4−エン−1−イル)オキシ基、(ヘキサ−5−エン−1−イル)オキシ基、(4−メチルペンタ−3−エン−1−イル)オキシ基、(4−メチルペンタ−3−エン−1−イル)オキシ基、(ヘプタ−1−エン−1−イル)オキシ基、(ヘプタ−6−エン−1−イル)オキシ基、(オクタ−1−エン−1−イル)オキシ基、(オクタ−7−エン−1−イル)オキシ基、(ノナ−1−エン−1−イル)オキシ基、(ノナ−8−エン−1−イル)オキシ基、(デカ−1−エン−1−イル)オキシ基、(デカ−9−エン−1−イル)オキシ基、(ウンデカ−1−エン−1−イル)オキシ基、(ウンデカ−10−エン−1−イル)オキシ基、(ドデカ−1−エン−1−イル)オキシ基、(ドデカ−11−エン−1−イル)オキシ基、(トリデカ−1−エン−1−イル)オキシ基、(トリデカ−12−エン−1−イル)オキシ基、(テトラデカ−1−エン−1−イル)オキシ基、(テトラデカ−13−エン−1−イル)オキシ基、(ペンタデカ−1−エン−1−イル)オキシ基、(ペンタデカ−14−エン−1−イル)オキシ基、(ヘキサデカ−1−エン−1−イル)オキシ基、(ヘキサデカ−15−エン−1−イル)オキシ基、(ヘプタデカ−1−エン−1−イル)オキシ基、(ヘプタデカ−16−エン−1−イル)オキシ基などのアルケニルオキシ基が挙げられる。
【0021】
アルキニルオキシ基としては、例えば、エチニルオキシ基、(プロパ−1−イン−1−イル)オキシ,(プロパ−2−イン−1−イル)オキシ,(ブタ−1−イン−1−イル)オキシ基、(ブタ−3−イン−1−イル)オキシ基、(1−メチルプロパ−2−イン−1−イル)オキシ,(ペンタ−1−イン−1−イル)オキシ基、(ペンタ−4−イン−1−イル)オキシ基、(ヘキサ−1−イン−1−イル)オキシ基、(ヘキサ−5−イン−1−イル)オキシ基、(ヘプタ−1−イン−1−イル)オキシ基、(ヘプタ−6−イン−1−イル)オキシ基、(オクタ−1−イン−1−イル)オキシ基、(オクタ−7−イン−1−イル)オキシ基、(ノナ−1−イン−1−イル)オキシ基、(ノナ−8−イン−1−イル)オキシ基、(デカ−1−イン−1−イル)オキシ基、(デカ−9−イン−1−イル)オキシ基、(ウンデカ−1−イン−1−イル)オキシ基、(ウンデカ−10−イン−1−イル)オキシ基、(ドデカ−1−イン−1−イル)オキシ基、(ドデカ−11−イン−1−イル)オキシ基、(トリデカ−1−イン−1−イル)オキシ基、(トリデカ−12−イン−1−イル)オキシ基、(テトラデカ−1−イン−1−イル)オキシ基、(テトラデカ−13−イン−1−イル)オキシ基、(ペンタデカ−1−イン−1−イル)オキシ基、(ペンタデカ−14−イン−1−イル)オキシ基、(ヘキサデカ−1−イン−1−イル)オキシ基、(ヘキサデカ−15−イン−1−イル)オキシ基、(ヘプタデカ−1−イン−1−イル)オキシ基、(ヘプタデカ−16−イン−1−イル)オキシ基などのアルキニル−オキシ基が挙げられる。
【0022】
アラルキルオキシ基としては、1個又は2個以上のアリール基が置換したアルコキシ基を用いることができ、より具体的には、例えば、ベンジルオキシ基、1−ナフチルメトキシ基、2−ナフチルメトキシ基、アントラセニルメトキシ基、フェナントレニルメトキシ基、アセナフチレニルメトキシ基、ジフェニルメトキシ基、1−フェネチルオキシ基、2−フェネチルオキシ基、1−(1−ナフチル)エトキシ基、1−(2−ナフチル)エトキシ基、2−(1−ナフチル)エトキシ基、2−(2−ナフチル)エトキシ基、3−フェニルプロポキシ基、3−(1−ナフチル)プロポキシ基、3−(2−ナフチル)プロポキシ基、4−フェニルブトキシ基、4−(1−ナフチル)ブトキシ基、4−(2−ナフチル)ブトキシ基、5−フェニルペンチルオキシ基、5−(1−ナフチル)ペンチルオキシ基、5−(2−ナフチル)ペンチルオキシ基、6−フェニルヘキシルオキシ基、6−(1−ナフチル)ヘキシルオキシ基、6−(2−ナフチル)ヘキシルオキシ等を挙げることができる。
【0023】
アルキルアミノ基基としては、モノアルキルアミノ基基又はジアルキルアミノ基基のいずれであってもよい。例えば、モノアルキルアミノ基として、メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、イソペンチルアミノ基、(2−メチルブチル)アミノ基、(1−メチルブチル)アミノ基、ネオペンチルアミノ基、(1,2−ジメチルプロピル)アミノ基、(1−エチルプロピル)アミノ基、n−ヘキシルアミノ基、(4−メチルペンチル)アミノ基、(3−メチルペンチル)アミノ基、(2−メチルペンチル)アミノ基、(1−メチルペンチル)アミノ基、(3,3−ジメチルブチル)アミノ基、(2,2−ジメチルブチル)アミノ基、(1,1−ジメチルブチル)アミノ基、(1,2−ジメチルブチル)アミノ基、(1,3−ジメチルブチル)アミノ基、(2,3−ジメチルブチル)アミノ基、(2−エチルブチル)アミノ基、(1−エチルブチル)アミノ基、(1−エチル−1−メチルプロピル)アミノ基、n−ヘプチルアミノ基、n−オクチルアミノ基、n−ノニルアミノ基、n−デシルアミノ基、n−ウンデシルアミノ基、n−ドデシルアミノ基、n−トリデシルアミノ基、n−テトラデシルアミノ基、n−ペンタデシルアミノ基などのアルキルアミノ基が挙げられる。ジアルキルアミノ基としては、上記に例示したモノアルキルアミノ基の窒素原子上に上記に例示したアルキル基が1個置換したものを挙げることができる。
【0024】
アルカノイルアミノ基としては、上記に例示したモノアルキルアミノ基において、窒素原子に結合する炭素原子上にオキソ基が置換した基を例示することができる。アミノ基上に置換するアルカノイル基は、例えば、炭素原子数1〜17個のアルカノイル基であることが好ましい。アルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、イソペンチルチオ基、2−メチルブチルチオ基、1−メチルブチルチオ基、ネオペンチルチオ基、1,2−ジメチルプロピルチオ基、1−エチルプロピルチオ基、n−ヘキシルチオ基、4−メチルペンチルチオ基、3−メチルペンチルチオ基、2−メチルペンチルチオ基、1−メチルペンチルチオ基、3,3−ジメチルブチルチオ基、2,2−ジメチルブチルチオ基、1,1−ジメチルブチルチオ基、1,2−ジメチルブチルチオ基、1,3−ジメチルブチルチオ基、2,3−ジメチルブチルチオ基、2−エチルブチルチオ基、1−エチルブチルチオ基、1−エチル−1−メチルプロピルチオ基、n−ヘプチルチオ基、n−オクチルチオ基、n−ノニルチオ基、n−デシルチオ基、n−ウンデシルチオ基、n−ドデシルチオ基、n−トリデシルチオ基、n−テトラデシルチオ基、n−ペンタデシルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基、又はn−ヘプタデシルチオ等のアルキルチオ基が挙げられる。
【0025】
が示す炭素原子数1〜17個のアルキル基としては、直鎖状、分枝鎖状、環状、又はそれらの組み合わせからなるアルキル基を用いることができ、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、9−シクロヘキシルノニル基、10−シクロヘキシルデシル基などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。Rが示す直鎖状又は分枝鎖状の炭素原子数1〜17個のアルキル基としては、炭素原子数が6個以上、より好ましくは炭素原子数が8個以上、さらに好ましくは炭素原子数が10個以上のアルキル基を用いることができる。
【0026】
が示す直鎖状又は分枝鎖状の炭素原子数1〜17個のアルキル基の「鎖中」(本明細書においてアルキル基の「鎖中」という用語は、アルキル基の主鎖中及びアルキル基の側鎖中のいずれか又は両方を意味しており、主鎖又は側鎖の末端を含む概念として用いる。「主鎖」とはアルキル基に含まれる最長の炭素原子鎖(ただし、一般式(I)に示されるエチニル基に結合するR中の炭素原子を一端とする)を意味し、「側鎖」は主鎖に結合する炭素原子鎖のことである。)に2重結合、3重結合、ベンゼン環(該ベンゼン環は「置換基群A」から選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、−N(R)−(式中、Rは水素原子、アルキル基、アラルキル基、又はフェニル基を示す)、及びカルボニル基からなる群から選ばれる部分構造を1個又は2個以上含んでいてもよい。例えば、鎖中にベンゼン環が存在する場合、該ベンゼン環はフェニレン基を形成する。鎖中に上記の部分構造を2個以上有する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。上記の部分構造を含むアルキル基としては、例えば、鎖中に1個の酸素原子を含むアルキル基が好ましい。酸素原子の位置は特に限定されないが、エチニル基に結合する炭素原子に隣接する位置に酸素原子を有することが好ましく、この場合、Rはアルキルオキシメチル基を形成する。
【0027】
また、Rが示すアルキル基(鎖中に上記の部分構造を有する場合を含む)は、置換基群Aから選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい。置換基の存在位置及び個数は特に限定されない。2以上の置換基を有する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。置換基としては、例えばヒドロキシ基が好ましい。Rが示すアルキル基(鎖中に上記の部分構造を有する場合を含む)は無置換であることも好ましいが、1個のヒドロキシ基を有することも好ましい。鎖中に1個の酸素原子を含み、かつ鎖上に1個のヒドロキシ基を有する場合も好ましい。より具体的には、Rがアルキル基、アルキニル基、アルケニル基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ置換アルコキシアルキル基、アラルキルオキシアルキル基(該アラルキルオキシアルキル基のベンゼン環はヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、及びアルキル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、アルコキシアルコキシアルキル基、カルボキシ置換アルコキシアルキル基、アミノアルキル基、アルキルアミノ置換アルキル基、フェノキシアルキル基(該フェノキシアルキル基のベンゼン環はヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、及びアルキル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、アラルキルオキシアルキル基(該アラルキルオキシアルキル基のベンゼン環はヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、及びアルキル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、アルキルカルバモイル基、アラカノイル置換アミノアルキル基、アルカノイル置換アルキルアミノアルキル基、又はアルキルスルホニル置換アミノアルキル基であることが好ましい。
【0028】
はB環上の置換可能な任意の位置に存在する1個ないし3個の同一又は異なる置換基を示す。B環であるベンゼン環には3箇所の置換可能位置が存在するが、こ(れら)のいずれの位置にRが存在していてもよい。2個以上のRが存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。該置換基は、水素原子、ヒドロキシ基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルキルチオ基、及び炭素原子数1〜6個のアルキル基(該アルキル基は置換基群Aから選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)からなる群から選ばれるが、上記の置換基としては、それぞれ先に例示した置換基を用いることができる。RがB環上においてYに対してパラ位に存在する1個の置換基であり、該置換基が、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アミノアルキル基、ヒドロキシ基、及びアミノ基からなる群から選ばれる置換基でありる。Rが水素原子であることが好ましいが、Rが水素原子以外の置換基であることも好ましく、この場合には、ベンゼン環上でYに対してパラ位に1個のRが存在することが好ましく、この場合にはRがヒドロキシ基、アミノ基、アルコキシ基、アルキル基(該アルキル基は1個のヒドロキシ基又は1個のアミノ基で置換されていてもよい)であることが好ましい。
【0029】
はC環上の置換可能な任意の位置に存在する1個ないし5個の同一又は異なる置換基を示す。C環であるベンゼン環には5箇所の置換可能位置が存在するが、れら)のいずれの位置にRが存在していてもよい。2個以上のRが存在する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。該置換基は、水素原子、ヒドロキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルキルチオ基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10個のアルコキシ基(該アルコキシ基は置換基群Aから選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、及び炭素原子数1〜6個のアルキル基(該アルキル基は置換基群Aから選択された1種又は2種以上の置換基を有していてもよい)からなる群から選ばれるが、上記の置換基としては、それぞれ先に例示した置換基を用いることができる。Rとしては、アラルキルオキシ基、炭素原子数1〜10個のアルコキシ基(該アルコキシ基はハロゲン原子を有していてもよい)、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、又は炭素原子数1〜6個のアルキル基が好ましく、炭素原子数1〜10個のアルコキシ基がより好ましい。より具体的には、RがC環上の置換可能な任意の位置に存在する1個の置換基であり、該置換基が、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アラルキル基、ハロゲン置換アルコキシ基、及びアルコキシアルコキシ基からなる群から選ばれる置換基であることが好ましく、RがC環上においてZに対してパラ位に1個存在する場合がより好ましい。
【0030】
Xはアルキルアミノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、又は炭素原子数1〜6個のアルコキシ基(該アルコキシ基は置換基群Aから選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)を示すが、上記の置換基としては、それぞれ先に例示した置換基を用いることができる。Xとしてはヒドロキシ基が好ましい。Yはカルボキシル基、スルホ基、又はホスホノ基を示すが、カルボキシル基又はスルホ基が好ましく、スルホ基がより好ましい。
【0031】
Zは酸素原子、硫黄原子、−N(R)−(式中、Rは前記と同義である)、カルボニル基、スルフィニル基、スルホニル基、又はメチレン基(該メチレン基は置換基群Aから選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)を示すが、Zが硫黄原子、スルフィニル基(−S(O)−)、スルホニル基(−SO−)であることが好ましく、硫黄原子であることがより好ましい。
【0032】
Aで表される環は、上記式中に示される1個の−Q=C−を部分構造として含む4ないし7員環を示す。Qは炭素原子又は窒素原子を示すが、炭素原子であることが好ましい。該環は、−CH=CH−、窒素原子、酸素原子、−N(R)−(式中、Rは前記と同義である)、硫黄原子、及び−C(O)−からなる群から選ばれる環構成部分構造を1個又は2個以上有していてもよい。Aで表される環は、部分飽和又は芳香族のいずれであってもよい。好ましくは、Aで表される環は5又は6員環の芳香族環又は部分飽和環であり、炭化水素環であるか、あるいは窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子からなる群から選ばれる環構成ヘテロ原子を1又は2個含むヘテロ環である。環構成ヘテロ原子としては、窒素原子が好ましい。Aで表される環としては、例えば、ベンゼン環、ピリミジン環、ピリジン環、ピロール環、チオフェン環、フラン環、若しくはピラゾール環などの芳香環、又はこれらの芳香環が部分飽和することにより形成される環(例えばシクロヘキセン環、シクロペンテン環など)、あるいはシクロペンテン環などを挙げることができ、これらの環を構成する炭素原子の1個又は2個以上が−C(O)−で置換されていることも好ましい。
【0033】
一般式(I)で表される化合物は置換基の種類により、1個又は2個以上の不斉炭素を有する場合があり、こ(れら)の不斉炭素に基づく光学活性体又はジアステレオ異性体などの立体異性体が存在する。純粋な形態の立体異性体及び立体異性体の等量又は非等量混合物などの物質は、いずれも本発明の範囲に包含されることを理解すべきである。一般式(I)で表される化合物は、置換基の種類によっては幾何異性体又は互変異性体として存在することもあるが、任意の異性体又はそれらの混合物も本発明の範囲に包含される。例えば、下記の表1に示されるように、A環を構成する−Q=C−部分構造は互変異性により=Q−C=で表される部分構造となる場合がある。
【0034】
本発明の一般式(I)で表される化合物は、酸付加塩として存在する場合がある。そのような塩としては、例えば、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、沃化水素酸のようなハロゲン化水素酸の塩;硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩のような無機酸塩;メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸のような低級アルカンスルホン酸の塩;ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸のようなアリールスルホン酸の塩;グルタミン酸、アスパラギン酸のようなアミノ酸の塩;酢酸、フマール酸、酒石酸、蓚酸、マレイン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、マンデル酸、アスコルビン酸、乳酸、グルコン酸、クエン酸のようなカルボン酸の塩を挙げることができる。また、本発明の一般式(I)で表される化合物は塩基付加塩として存在する場合もある。そのような塩としては、例えばリチウム、ナトリウム、カリウムのようなアルカリ金属塩;カルシウム、バリウム、マグネシウムのようなアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩;アンモニウム塩;メチルアミン塩などの有機アミン塩を挙げることができる。さらに、グリシンなどのアミノ酸との塩を形成する場合もある。これらの塩はいずれも本発明の範囲に包含される。
【0035】
また、本発明の一般式(I)で表される化合物において、Yで表されるカルボキシル基、スルホ基、又はホスホノ基はエステル、好ましくは薬理上許容されるエステルを形成していてもよい。エステルの種類は特に限定されず、例えば、一般式(I)で表される化合物と同様に医薬上の有用性を有しており、薬理上受け入れられるものであれば、特に制限なくいかなる種類のエステルを用いてもよい。
例えば、炭素原子数1〜6個の直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基(該アルキル基は、トリアルキルシリル基により置換されていてもよい)、炭素原子数7〜19個のアラルキル基、炭素原子数1〜6個の直鎖状若しくは分枝鎖状のアルカノイルオキシ基が置換した炭素原子数1〜5個の直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基、炭素原子数1〜6個の直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキルオキシカルボニルオキシ基が置換した炭素原子数1〜5個の直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基、炭素原子数5〜7個のシクロアルキルオキシカルボニルオキシ基が置換した炭素原子数1〜5個の直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基、炭素原子数6〜10個のアリールオキシカルボニルオキシ基が置換した炭素原子数1〜5個の直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基、5位に置換基として炭素原子数1〜6個の直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基を有する2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル基などを挙げることができる。
【0036】
より具体的には、炭素原子数1〜6個の直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基としては、好適には炭素原子数1〜4個の直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基であり、さらに好適にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、又はイソブチル基であり、最適にはメチル基又はエチル基である。炭素原子数5〜7個のシクロアルキル基としては、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などを挙げることができ、好適にはシクロヘキシル基である。炭素原子数6〜10個のアリール基としては、例えばフェニル基又はナフチル基を挙げることができ、好適にはフェニル基である。炭素原子数7〜19個のアラルキル基としては、上記アリール基が前基アルキル基に結合した基を用いることができ、例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基、4−フェニルブチル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、又はジフェニルメチル基などを挙げることができ、好適にはベンジル基である。
【0037】
好適なエステル残基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ベンジル基、アセトキシメチル基、1−(アセトキシ)エチル基、プロピオニルオキシメチル基、1−(プロピオニルオキシ)エチル基、ブチリルオキシメチル基、1−(ブチリルオキシ)エチル基、イソブチリルオキシメチル基、1−(イソブチリルオキシ)エチル基、バレリルオキシメチル基、1−(バレリルオキシ)エチル基、イソバレリルオキシメチル基、1−(イソバレリルオキシ)エチル基、ピバロイルオキシメチル基、1−(ピバロイルオキシ)エチル基、メトキシカルボニルオキシメチル基、1−(メトキシカルボニルオキシ)エチル基、エトキシカルボニルオキシメチル基、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル基、プロポキシカルボニルオキシメチル基、1−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル基、イソプロポキシカルボニルオキシメチル基、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル基、ブトキシカルボニルオキシメチル基、1−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル基、イソブトキシカルボニルオキシメチル基、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)エチル基、t−ブトキシカルボニルオキシメチル基、1−(t−ブトキシカルボニルオキシ)エチル基、シクロペンタンカルボニルオキシメチル基、1−(シクロペンタンカルボニルオキシ)エチル基、シクロヘキサンカルボニルオキシメチル基、1−(シクロヘキサンカルボニルオキシ)エチル基、シクロペンチルオキシカルボニルオキシメチル基、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル基、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル基、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル基、ベンゾイルオキシメチル基、1−(ベンゾイルオキシ)エチル基、フェノキシカルボニルオキシメチル基、1−(フェノキシカルボニルオキシ)エチル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル基、又は2−トリメチルシリルエチル基などを挙げることができる。もっとも、一般式(I)で表される化合物のエステルは上記に限定されることはない。
【0038】
さらに、生体内において代謝されて一般式(I)で表される化合物、その塩、又はそのエステルに変換される化合物(例えばアミド誘導体のような、いわゆるプロドラッグとして利用可能な化合物)も本発明の範囲に包含される。また、一般式(I)で表される化合物、その塩、又はそのエステルは、水和物又は溶媒和物として存在する場合もあり、任意の水和物又は溶媒和物も本発明の範囲に包含されることも理解すべきである。
【0039】
一般式(I)において、
(A)Rがアルキル基、アルキニル基、アルケニル基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ置換アルコキシアルキル基、アラルキルオキシアルキル基(該アラルキルオキシアルキル基のベンゼン環はヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、及びアルキル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、アルコキシアルコキシアルキル基、カルボキシ置換アルコキシアルキル基、アミノアルキル基、アルキルアミノ置換アルキル基、フェノキシアルキル基(該フェノキシアルキル基のベンゼン環はヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、及びアルキル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、アラルキルオキシアルキル基(該アラルキルオキシアルキル基のベンゼン環はヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、及びアルキル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、アルキルカルバモイル基、アラカノイル置換アミノアルキル基、アルカノイル置換アルキルアミノアルキル基、又はアルキルスルホニル置換アミノアルキル基であり;RがB環上の置換可能な任意の位置に存在する1個の置換基であり、該置換基が、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アミノアルキル基、ヒドロキシ基、及びアミノ基からなる群から選ばれる置換基であり;RがC環上の置換可能な任意の位置に存在する1個の置換基であり、該置換基が、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アラルキル基、ハロゲン置換アルコキシ基、及びアルコキシアルコキシ基からなる群から選ばれる置換基であり;Xがヒドロキシ基又はアミノ基であり;Yがカルボキシル基又はスルホ基であり;Zが酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、又はスルホニル基であり;Aで表される環が5又は6員環の芳香族又は部分飽和の炭化水素環(該炭化水素環はアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシアルキル基、網のアルキル基、オキソ基、及びシアノ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、、又は5又は6員環の芳香族又は部分飽和のヘテロ環(該ヘテロ環は窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子からなる群から選ばれる環構成ヘテロ原子を1又は2個含み、アルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシアルキル基、網のアルキル基、オキソ基、及びシアノ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)であることが好ましく、
【0040】
(B)Rがアルキル基、アルキニル基、アルケニル基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ置換アルコキシアルキル基、アラルキルオキシアルキル基(該アラルキルオキシアルキル基のベンゼン環はヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、及びアルキル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、アルコキシアルコキシアルキル基、カルボキシ置換アルコキシアルキル基、アミノアルキル基、アルキルアミノ置換アルキル基、フェノキシアルキル基(該フェノキシアルキル基のベンゼン環はヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、及びアルキル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、アラルキルオキシアルキル基(該アラルキルオキシアルキル基のベンゼン環はヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、及びアルキル基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、アルキルカルバモイル基、アラカノイル置換アミノアルキル基、アルカノイル置換アルキルアミノアルキル基、又はアルキルスルホニル置換アミノアルキル基であり;RがB環上においてYに対してパラ位に存在する1個の置換基であり、該置換基が、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アミノアルキル基、ヒドロキシ基、及びアミノ基からなる群から選ばれる置換基であり;RがC環上においてZに対してパラ位に存在する1個の置換基であり、該置換基が、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アラルキル基、ハロゲン置換アルコキシ基、及びアルコキシアルコキシ基からなる群から選ばれる置換基であり;Xがヒドロキシ基又はアミノ基であり;Yがカルボキシル基又はスルホ基であり;Zが酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、又はスルホニル基であり;Aで表される環が5又は6員環の芳香族又は部分飽和の炭化水素環(該炭化水素環はアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシアルキル基、網のアルキル基、オキソ基、及びシアノ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、、又は5又は6員環の芳香族又は部分飽和のヘテロ環(該ヘテロ環は窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子からなる群から選ばれる環構成ヘテロ原子を1又は2個含み、アルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシアルキル基、網のアルキル基、オキソ基、及びシアノ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)であることがより好ましく、
【0041】
(C)Rがアルキル基、アルコキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ置換アルコキシアルキル基、フェノキシアルキル基、アルコキシアルコキシアルキル基、カルボキシ置換アルコキシアルキル基、アミノアルキル基、アルキルアミノ置換アルキル基、アラルキルオキシアルキル基(該アラルキルオキシアルキル基のベンゼン環はヒドロキシ基を有していてもよい)であり;RがB環上においてYに対してパラ位に存在する1個の置換基であり、該置換基が、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、又はアミノアルキル基であり;RがC環上においてZに対してパラ位に存在する1個の置換基であり、該置換基が、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アラルキル基、ハロゲン置換アルコキシ基、又はアルコキシアルコキシ基であり;Xがヒドロキシ基又はアミノ基であり;Yがカルボキシル基又はスルホ基であり;Zが酸素原子、硫黄原子、又はスルフィニル基であり;Aで表される環がベンゼン環、シクロヘキセン環、シクロペンテン環、ピリジン環、又はピロール環(上記の環は、アルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシアルキル基、網のアルキル基、オキソ基、及びシアノ基からなる群から選ばれる1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)であることがさらに好ましい。
【0042】
以下に一般式(I)に包含される本発明の化合物の具体例を示すが、本発明の化合物はこれらの具体例に限定されることはない。表中、Meはメチル基を示し、cyclo−C11はシクロヘキシル基を示し、表2においてA環の「1」及び「2」はA環の結合部位を示す(「1」で表される原子がQに該当する)。
【0043】
【表1】
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【0044】
【表2】
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【0045】
一般式(I)で表される本発明の化合物は、例えば、以下に説明する方法及び実施例に具体的に説明された方法を参照しつつ、出発原料、反応試薬、反応条件などを適宜選択し、必要に応じてこれらの方法に適宜の修飾や改変を加えることにより、公知化合物を出発原料として当業者が容易に製造できる。以下、各実施例のスキーム中の具体的に示された反応工程に言及しつつ、一般式(I)で表される本発明の化合物を製造する方法を説明するが、本発明の化合物の製造方法はこれらの方法に限定されるものではない。また、任意の方法で製造された一般式(I)に包含される化合物が、いずれも本発明の範囲に包含されることは言うまでもない。
【0046】
本発明の化合物は、例えば、下記の工程により製造することができる。
【化3】
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【0047】
上記工程中、Y及びZはそれぞれ前記定義と同義である。R、R、及びRはそれぞれ上記定義と同義であるが、これらの置換基に含まれる1又は2以上の官能基を有機合成上適当と考えられる保護基により適宜保護した置換基を包含する。Xは上記定義と同義であるが、有機合成上適当と考えられる保護基により適宜保護されたものも含む。Halはハロゲン原子を示し、好ましくは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を示す。YpはYが示すカルボキシル基、スルホ基、又はホスホノ基のエステルを示し、より具体的には、下記の置換基群Bから選択される基をエステル形成基として有するカルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基、又はホスホン酸エステル基を示す。
(置換基群B):メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、アリル基、2−シアノエチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、4−メトキシフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、4−フルオロフェニル基、4−クロロフェニル基、3−メトキシフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、3−フルオロフェニル基、3−クロロフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、2−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基
【0048】
上記工程中、Rはスルホン酸の保護基として適当なアルキル基又はアリール基を示し、例えば、置換基群Bから適宜選択される。Rは炭素原子数1〜10個のアルキル基(該アルキル基は鎖中に2重結合、3重結合、ベンゼン環(該ベンゼン環は「置換基群A」から選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、−N(R)−(Rは上記と同義である)、及びカルボニル基からなる群から選ばれる部分構造を1個又は2個以上含んでいてもよく、また該アルキル基は「置換基群A」から選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)を示す。Rはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭素原子数1〜4個のアルキル基を示し;Rは水酸基の保護に通常用いられる保護基を示し;Rは水素原子、炭素原子数1〜6個のアルコキシ基、アジド基、又はシアノ基を示し;R10は炭素原子数1〜4個のアシル基を示し;R11はアルキルオキシカルボニル基又はアリールオキシカルボニル基を示す。
【0049】
一般式(I)で表される化合物は、上記のA〜G工程のうち4〜8工程を経る工程により製造することができる。
<A工程>
本工程は目的化合物の構造中にYとしてスルホン酸基を有する場合に必要な工程であり、スルホン酸エステル(III)を製造する工程である。本工程は出発原料であるスルホニルクロライド(II)に対して不活性溶剤中、塩基の存在下アルコールを作用させることにより達成される。出発原料となる2,6−ジハロゲノベンゼンスルホニルクロリドは多くの誘導体が市販されており、それらを購入して用いることができる。また、市販されていない化合物については、文献(J. Am. Chem. Soc, 62巻、511項、(1940年))等の方法を用いて容易に合成することができる。使用される溶剤としては、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類が挙げられるが、好適にはジクロロメタンである。使用される塩基としては、例えば水素化リチウム、水素化ナトリウムなどの水素化アルカリ金属類;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸アルカリ金属塩類;トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどのトリアルキルアミン類が挙げられるが、好適にはトリエチルアミンである。使用されるアルコールとしてはメタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノールなどのアルキルアルコール類;フェノール、p−メトキシフェノール、p−ハロゲン化フェノールなどのフェノール類が挙げられるが、好適にはフェノールである。反応温度は−78〜80℃で行われるが、好適には0℃〜室温である。反応時間は反応温度、原料、試薬、使用される溶剤によって異なるが、通常10分〜12時間であり、好適には30分〜2時間である。
【0050】
<B工程>
本工程はC環部に相当する構造を求核剤として用い、中間体(IV)の置換基Ypに対してオルト位に存在するハロゲン基を置換し、新たな中間体(V)を製造する工程である。目的化合物の構造中にYとしてカルボン酸基を有する場合の出発原料である2,6−ジハロゲノ安息香酸は各種誘導体が市販されており、それら購入して用いることができる。本工程は中間体(IV)に対して不活性溶剤中、塩基の存在下4−ヒドロキシベンゼンチオール等の求核剤を作用させることにより達成される。使用される溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホノトリアミドなどのアミド類が挙げられるが、好適にはジメチルホルムアミドである。使用される塩基としては、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウムなどの水素化アルカリ金属類;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸アルカリ金属塩類;トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどのトリアルキルアミン類が挙げられるが好適にはジイソプロピルエチルアミンである。反応温度は0〜120℃で行われるが、好適には室温〜100℃である。反応時間は反応温度、原料、試薬、使用される溶剤によって異なるが通常1時間〜12時間であり、好適には3時間〜6時間である。
【0051】
<C工程>
(第C工程)
本工程は目的化合物の構造中、置換基Rとしてアルコキシ基を有する場合に必要な工程であり、中間体(VI)を製造する工程である。本工程は中間体(V)に対して不活性溶剤中、塩基の存在下アルキルハライドを作用させることにより達成される。使用される溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホノトリアミドなどのアミド類が挙げられるが、好適にはジメチルホルムアミドである。使用される塩基としては、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウムなどの水素化アルカリ金属類;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸アルカリ金属塩類;DBU、DBN等の有機強塩基類が挙げられるが好適にはDBUである。反応温度は0〜120℃で行われるが、好適には室温〜100℃である。
反応時間は反応温度、原料、試薬、使用される溶剤によって異なるが通常1時間〜12時間であり、好適には3時間〜6時間である。
【0052】
<D工程>
本工程は目的化合物の構造中にZとしてスルホキシド(−S(O)−)又はスルホン(−S(O)−)を有する場合に必要な工程であり、中間体(VII)のスルフィド部位を酸化してスルホキシド部位を有する中間体(VIII)を製造する工程である。本工程は中間体(VII)に対して不活性溶剤中、酸化剤を作用させることにより達成される。使用される溶剤としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類が挙げられるが、好適にはジクロロメタンである。使用される酸化剤としては、例えば、過酢酸、過トリフルオロ酢酸、m−クロロ過安息香酸のような過酸類;過ヨウ素酸ナトリウム、過臭素酸ナトリウムのような過ハロゲン酸アルカリ金属塩が挙げられるが、好適にはm−クロロ過安息香酸である。反応温度は−78〜80℃で行われるが、好適には0℃〜室温である。反応時間は反応温度、原料、試薬、使用される溶剤によって異なるが、通常10分〜12時間であり、好適には30分〜2時間である。
【0053】
<E工程>
本工程は中間体(IX)に対してA環部の導入を行い、中間体(XI)、(XII)、又は(XX)を製造する工程である。本工程を達成するための手法はa〜d法の4手法に大別でき、目的物の構造、試薬の入手しやすさ、効率等により任意の手法を適宜選択できる。
1.Ea工程
本工程は有機合成化学において「鈴木−宮浦クロスカップリング反応」と総称される反応条件下、中間体(IX)とあらかじめ側鎖に対応するアルキン部位を含んだA環構造(X)を連結し、中間体(XI)を製造する工程である。本工程は不活性溶剤中、遷移金属触媒及び塩基の存在下、中間体(IX)に対してA環部に相当するホウ素試薬、例えば1−ボロン酸−2−(1’−ヒドロキシアルカ−2’−イン−1’−イル)構造を有し、かつ環骨格を有するホウ素試薬(X)を作用させることにより達成される。使用される溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;が挙げられるが、好適にはエーテル類であり、特に好適には1,2−ジメトキシエタンである。使用される遷移金属触媒としては、例えば、NiCl(dppp)、NiCl(PPh、Ni(cod)などのニッケル類;テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、Pd(dba)、酢酸パラジウムなどのパラジウム類が挙げられるが好適にはテトラキストリフェニルホスフィンパラジウムである。使用される塩基としては、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウムなどの水素化アルカリ金属類;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどの炭酸アルカリ金属塩類;リン酸ナトリウム、リン酸カリウムのようなリン酸アルカリ金属塩類;フッ化カリウム、フッ化セシウムなどのフッ化アルカリ金属塩が挙げられるが好適にはフッ化セシウムである。反応温度は0〜120℃で行われるが、好適には室温〜100℃である。反応時間は反応温度、原料、試薬、使用される溶剤によって異なるが通常1時間〜12時間であり、好適には3時間〜6時間である。
【0054】
2.Eb工程
本工程は有機合成化学において「鈴木−宮浦クロスカップリング反応」と総称される反応条件下、中間体(IX)とA環構造を連結し、中間体(XIII)を製造する工程である。本工程は不活性溶剤中、遷移金属触媒及び塩基の存在下、中間体(IX)に対してA環部に相当するホウ素試薬、例えば1−ボロン酸−2−ホルミル構造を有し、かつ環骨格を有するホウ素試薬(XII)を作用させることにより達成される。使用される溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;が挙げられるが、好適にはエーテル類であり、特に好適には1,2−ジメトキシエタンである。使用される遷移金属触媒としては、例えばNiCl(dppp)、NiCl(PPh、Ni(cod)などのニッケル類;テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、Pd(dba)、酢酸パラジウムなどのパラジウム類が挙げられるが好適にはテトラキストリフェニルホスフィンパラジウムである。使用される塩基としては、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウムなどの水素化アルカリ金属類;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどの炭酸アルカリ金属塩類;リン酸ナトリウム、リン酸カリウムのようなリン酸アルカリ金属塩類;フッ化カリウム、フッ化セシウムなどのフッ化アルカリ金属塩が挙げられるが好適には炭酸カリウムである。反応温度は0〜120℃で行われるが、好適には室温〜100度である。反応時間は反応温度、原料、試薬、使用される溶剤によって異なるが通常1時間〜12時間であり、好適には3時間〜6時間である。
【0055】
3−1.Ec1工程
本工程は中間体(IX)のハロゲン部位をトリアルキルスタニル基へと変換し、有機スズ化合物である中間体(XIV)を製造する工程である。本工程は不活性溶剤中、中間体(IX)に対してハロゲン−金属交換を行った後、塩化トリアルキルスタナンを始めとするトリアルキルスタニル化剤を作用させることにより達成される。使用される溶剤としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類;ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素類、;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類が挙げられるが、好適にはテトラヒドロフランである。使用される金属化剤としては、例えば金属リチウム、金属マグネシウム、金属亜鉛などの金属単体類;n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムなどのアルキルリチウム類が挙げられるが好適にはn−ブチルリチウムである。使用されるスタニル化剤としては、例えば、塩化トリメチルスタナン、塩化トリエチルスタナン、塩化トリブチルスタナンなどの塩化トリアルキルスタナン類;臭化トリメチルスタナン、臭化トリエチルスタナン、臭化トリブチルスタナンなどの臭化トリアルキルスタナン類が挙げられるが、好適には塩化トリブチルスタナンである。反応温度は−100℃〜室温で行われるが、好適には−78〜0℃である。反応時間は反応温度、原料、試薬、使用される溶剤によって異なるが通常15分〜6時間であり、好適には30分〜3時間である。
【0056】
3−2.Ec2工程
本工程は有機スズ化合物である中間体(XIV)とA環構造を連結し、中間体(XIII)を製造する工程である。本工程は不活性溶剤中、遷移金属触媒の存在下、中間体(XIV)に対してA環部に相当するハロゲン化物、すなわち1−ハロ−2−ホルミル構造を有し、かつ環骨格を有するハロゲン化物(XV)を作用させることにより達成される。使用される溶剤としては、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類が挙げられるが、好適にはキシレンである。使用される遷移金属触媒としては、例えばNiCl(dppp)、NiCl(PPh、Ni(cod)などのニッケル類;テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、Pd(dba)、酢酸パラジウムなどのパラジウム類が挙げられるが好適にはテトラキストリフェニルホスフィンパラジウムである。反応温度は室温〜180℃で行われるが、好適には50〜120℃である。反応時間は反応温度、原料、試薬、使用される溶剤によって異なるが通常1時間〜12時間であり、好適には3時間〜6時間である。
【0057】
4.Ed1工程
本工程は中間体(IX)とA環相当部位(XVI)とのカップリングを行い、中間体(XVII)を製造する工程である。本工程は不活性溶剤中、中間体(IX)に対してハロゲン−金属交換を行った後、2−ヒドロキシメチルシクロアルカ−2−エン−1−オン構造を有するA環相当部位(XIV)を作用させることにより達成される。使用される溶剤としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類;ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素類、;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類が挙げられるが、好適にはテトラヒドロフランである。使用される金属化剤としては、例えば金属リチウム、金属マグネシウム、金属亜鉛などの金属単体類;n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムなどのアルキルリチウム類が挙げられるが好適にはn−ブチルリチウムである。
反応温度は−100℃〜室温で行われるが、好適には−78〜0℃である。反応時間は反応温度、原料、試薬、使用される溶剤によって異なるが、通常15分〜6時間であり、好適には30分〜3時間である。
【0058】
4−2.Ed2工程
本工程は中間体(XVII)が有する2重結合の異性化、及び置換基の導入を行い、中間体(XVIII)を製造する工程である。本工程はアルコール等の求核性を有する溶剤中、中間体(XVII)に対して酸触媒を作用させることにより、又は不活性溶剤中、適当な求核剤の存在下で中間体(XVII)に対して酸触媒を作用させることにより達成される。2通りの方法を以下に記載する。
(i)アルコキシ基を導入する場合
使用される溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノールなどの一級アルコール類;2−プロパノール、2−ブタノールなどの二級アルコール類;t−ブタノール、t−アミルアルコールなどの三級アルコール類が挙げられるが、好適には一級アルコール類であり、特に好適にはメタノールである。使用される酸触媒としては、例えば、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などのスルホン酸類;酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸などのカルボン酸類などが挙げられるが、好適にはp−トルエンスルホン酸である。反応温度は−45〜60℃で行われるが、好適には0℃〜室温である。反応時間は反応温度、原料、試薬、使用される溶剤によって異なるが通常1時間〜48時間であり、好適には3時間〜24時間である。
【0059】
(ii)アルコキシ基以外の置換基を導入する場合
使用される溶剤としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類が挙げられるが好適にはジクロロメタンである。使用される求核剤としては、例えば、トリメチルシリルアジド、トリメチルシリルシアニド、トリエチルシランなどのシリル系試剤が挙げられるが、好適にはトリメチルシリルアジドである。使用される酸触媒としては、例えば、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などのスルホン酸類;酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸などのカルボン酸類;3フッ化ホウ素エーテル錯体、トリメチルシリルトリフラート、ハロゲン化亜鉛などのルイス酸類が挙げられるが、好適にはルイス酸類であり、特に好適には3フッ化ホウ素エーテル錯体である。反応温度は−100〜60℃で行われるが、好適には−78〜0℃である。反応時間は反応温度、原料、試薬、使用される溶剤によって異なるが通常30分〜6時間であり、好適には1時間〜3時間である。
【0060】
4−3.Ed3工程
本工程は中間体(XVIII)が有するヒドロキシメチル基上の保護基を除去し、中間体(XIX)を製造する工程である。本工程は用いた保護基によって方法が異なるが、シリル系保護基を用いた場合について以下に記載する。それ以外の保護基についても、例えば文献「Protective Groups in Organic Synthesis third edition」(編集Greene, T. W.; Wuts, P. G. M., John Wiley & Sons, 1999年)等に記載されている方法により同様に脱保護が行える。使用される溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホノトリアミドなどのアミド類が挙げられるが、好適にはテトラヒドロフランである。使用される脱保護試薬としては、例えば、テトラブチルアンモニウムフルオライド、フッ化水素ピリジン錯体、フッ化水素トリエチルアミン錯体などのフッ素化合物類;p−トルエンスルホン酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸類;フッ化水素、塩化水素、硫酸などの無機酸などが挙げられるが、好適にはテトラブチルアンモニウムフルオライドである。反応温度は−45〜60℃で行われるが、好適には0℃〜室温である。反応時間は反応温度、原料、試薬、使用される溶剤によって異なるが、通常15分時間〜3時間であり、好適には30分〜2時間である。
【0061】
4−4.Ed4工程
本工程は中間体(XIX)が有するヒドロキシメチル基上の水酸基を酸化してアルデヒド基を有する中間体(XX)を製造する工程である。本工程は不活性溶剤中、中間体(XIX)に対して酸化剤を作用させることにより達成される。使用される溶剤としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホノトリアミドなどのアミド類が挙げられるが、好適にはジクロロメタンである。使用される酸化剤としては、例えば、ジメチルスルホキシド−無水トリフルオロ酢酸、ジメチルスルホキシド−オキザリルクロリド等のジメチルスルホキシドを用いた酸化手法;PDC、PCC、ジョーンズ試薬などのクロム類;デス−マーチン試薬、DDQなどの有機酸化試薬類などが挙げられるが、好適にはデス−マーチン試薬である。反応温度は−45〜60℃で行われるが、好適には0℃〜室温である。反応時間は反応温度、原料、試薬、使用される溶剤によって異なるが通常15分時間〜3時間であり、好適には30分〜2時間である。
【0062】
<F工程>
本工程は中間体(XIII)ないし(XX)と側鎖に対応するアルキンとを連結し、プロパルギルアルコール構造を有する中間体(XI)を製造する工程である。本工程は不活性溶剤中、側鎖に対応するアルキンに対して強塩基を作用させることにより生じるアルキニル金属を中間体(XIII)ないし(XX)に作用させることにより達成できる。使用される溶剤としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類が挙げられるが、好適にはテトラヒドロフランである。使用される塩基としては、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウムなどの水素化アルカリ金属類;n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムなどのアルキルリチウム類;リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジドのようなアルカリ金属アミドが挙げられるが、好適にはn−ブチルリチウムである。
反応温度は−100℃〜室温で行われるが、好適には−78〜0℃である。反応時間は反応温度、原料、試薬、使用される溶剤によって異なるが、通常15分〜6時間であり、好適には30分〜3時間である。
【0063】
<G工程>
本工程は側鎖部プロパルギル位にアミノ基を有する化合物を製造する際に必要な中間体(XXII)を製造する工程である。
1.G1工程
本工程は中間体(XI)において、側鎖部プロパルギル位に存在する水酸基を脱離基へと変換し、中間体(XXI)を製造する工程である。本工程は不活性溶剤中、塩基の存在下、中間体(XI)に対してアシル化剤を作用させることにより達成される。使用される溶剤としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホノトリアミドなどのアミド類が挙げられるが、好適にはジクロロメタンである。使用される塩基としては、例えばピリジン、2,6−ジメチルピリジンなどのピリジン類;トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなどのトリアルキルアミン類が挙げられるが、好適にはトリエチルアミンである。使用されるアシル化剤としては、例えば、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、無水プロピオン酸などのカルボン酸無水物類;酢酸クロライド、プロピオン酸クロライド、安息香酸クロライドなどの酸クロライド類が挙げられるが、好適には無水酢酸である。反応温度は−45〜60℃で行われるが、好適には0℃〜室温である。反応時間は反応温度、原料、試薬、使用される溶剤によって異なるが、通常15分時間〜3時間であり、好適には30分〜2時間である。
【0064】
2.G2工程
本工程は中間体(XXI)のプロパルギル位をアミノ化し、化合物(XXII)を製造する工程である。本工程は不活性溶剤中、酸触媒の存在下、中間体(XXI)に対してカーバメート類をはじめとするアンモニア等価体を作用させることにより達成される。使用される溶剤としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類が挙げられるが好適にはジクロロメタンである。使用されるアンモニア等価体としては、例えば、アジ化ナトリウム、トリメチルシリルアジド、トリエチルシリルアジドなどのアジド類;メチルカーバメート、t−ブチルカーバメート、フェニルカーバメートなどのカーバメート類が挙げられるが、好適にはカーバメート類であり、特に好適にはフェニルカーバメートである。使用される酸触媒としては、例えば、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などのスルホン酸類;酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸などのカルボン酸類;3フッ化ホウ素エーテル錯体、トリメチルシリルトリフラート、ハロゲン化亜鉛などのルイス酸類が挙げられるが、好適にはルイス酸類であり、特に好適には3フッ化ホウ素エーテル錯体である。反応温度は−78〜80℃で行われるが、好適には−23℃〜室温である。反応時間は反応温度、原料、試薬、使用される溶剤によって異なるが、通常30分〜6時間であり、好適には1時間〜3時間である。
【0065】
<H工程>
本工程は化合物(XXIII)の置換基Ypの脱保護を行い、式(I)で表される化合物を得る工程である。本工程は不活性溶剤中、水の存在下、塩基を作用させてエステル加水分解反応を行うことで達成することができる。なお、化合物(XXIII)の構造式中、Yp以外の置換基において他の保護基が存在している場合には本工程を行う前にすべて脱保護しておくことが望ましい。それらの脱保護法に関しては、例えば文献「Protective Groups in Organic Synthesis third edition」(編集Greene, T. W.; Wuts, P. G. M., John Wiley & Sons, 1999年)等に記載されている方法により行うことができる。使用される溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ジオキサンなどのエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホノトリアミドなどのアミド類;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類が挙げられるが、好適にはジオキサンである。使用される塩基としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属類;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸アルカリ金属塩類が挙げられるが好適には水酸化ナトリウムである。反応温度は0〜150℃で行われるが、好適には40〜100℃である。反応時間は反応温度、原料、試薬、使用される溶剤によって異なるが通常1時間〜24時間であり、好適には3時間〜8時間である。
【0066】
なお、上記E工程において、A環に相当する反応剤として、(X)、(XII)のようなホウ酸化合物、(XV)のような2−ハロゲノ−1−ホルミル構造を有する化合物、及び(XVI)のような2−ヒドロキシメチル−2−エン−1−オン構造を有する化合物を用いることができるが、このうち、(XII)、(XV)、(XVI)については市販されている試薬を用いることができ、また市販されていないものについては、例えば(XII)に関しては文献(J. Org. Chem., 60, 75−8, 1995)、(XV)に関しては文献(Synthesis, 2, 306, 1999)、(XVI)に関しては(Tetrahedron Lett., 39, 5965, 1998)などの文献記載の手法を用いて合成することが可能である。
【0067】
(X)に関する一般的合成法をI工程として以下に示す。
<I工程>
【化4】
Figure 2005022986
1.I1工程
本工程は中間体(XV)と側鎖に対応するアルキンとを連結し、プロパルギルアルコール構造を有する中間体(XXIV)を製造する工程である。本工程は不活性溶剤中、側鎖に対応するアルキンに対して強塩基を作用させることにより生じるアルキニル金属を中間体(XV)に作用させることにより達成できる。使用される溶剤としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類が挙げられるが、好適にはテトラヒドロフランである。使用される塩基としては、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウムなどの水素化アルカリ金属類;n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムなどのアルキルリチウム類;リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジドのようなアルカリ金属アミドが挙げられるが好適にはn−ブチルリチウムである。反応温度は−100℃〜室温で行われるが、好適には−78〜0℃である。反応時間は反応温度、原料、試薬、使用される溶剤によって異なるが、通常15分〜6時間であり、好適には30分〜3時間である。
【0068】
2.I2工程
本工程は中間体(XXIV)のハロゲン部位をホウ酸基へと変換し、ホウ酸化合物である中間体(X)を製造する工程である。本工程は不活性溶剤中、中間体(XXIV)に対してハロゲン−金属交換を行った後、トリアルキルホウ酸エステルを始めとするホウ素化剤を作用させることにより達成される。使用される溶剤としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類;ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素類、;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類が挙げられるが、好適にはテトラヒドロフランである。使用される金属化剤としては、例えば、金属リチウム、金属マグネシウム、金属亜鉛などの金属単体類;n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムなどのアルキルリチウム類が挙げられるが好適にはn−ブチルリチウムである。使用されるホウ素化剤としては、例えば、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリイソプロピルなどのトリアルキルホウ酸類;3フッ化ホウ素、3塩化ホウ素、3臭化ホウ素などのハロゲン化ホウ素類が挙げられるが好適にはホウ酸トリイソプロピルである。反応温度は−100℃〜室温で行われるが、好適には−78〜0℃である。反応時間は反応温度、原料、試薬、使用される溶剤によって異なるが、通常15分〜6時間であり、好適には30分〜3時間である。
【0069】
上記工程において、反応の目的物は、必要に応じて、常法に従って反応混合物から単離して精製することができる。例えば、反応混合物の液性を調節した後、濃縮し、例えばジエチルエーテルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで目的物を単離することができる。得られた目的物は、必要ならば常法、例えば再結晶、再沈殿、又は、通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法、例えば、吸着カラムクロマトグラフィー法、分配カラムクロマトグラフィー法等の合成吸着剤を使用する方法、イオン交換クロマトグラフィーを使用する方法、又は、シリカゲル若しくはアルキル化シリカゲルによる順相・逆相カラムクロマトグラフィー法を適宜組み合わせ、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。あるいは、反応により得られた目的物を精製することなく次の工程に用いることもできる。
【0070】
本発明の化合物は、以下の実施例に具体的に示すようにEDG受容体拮抗作用、好ましくはEDG−1受容体拮抗作用を有しており、炎症疾患(例えば、免疫性及び非免疫性疾患、慢性関節リウマチ、乾癬など)、異常な血管新生を伴う疾患(例えば、再狭窄、糖尿病性網膜症、血管新生性緑内障、後水晶体繊維増殖症、アテローム性動脈硬化症プラークの毛細血管増殖、甲状腺過形成(バセドウ病を含む)、肺炎症、ネフローゼ症候群、及び骨粗しょう症など)、脳血管痙攣、脳虚血、癌関連疾患(例えば、固形腫瘍、固形腫瘍転移、血管線維腫、骨髄腫、多発性骨髄腫、カポジ肉腫など)、脳梗塞、心筋梗塞症、腎炎、肺炎、免疫性疾患、クローン病、大腸炎、及び慢性下痢など疾患の予防及び/又は治療のための医薬の有効成分として有用である。
【0071】
より具体的には、固形腫の中には、乳癌、肺癌、胃癌、食道癌、結腸直腸癌、肝臓癌、卵巣癌、卵胞膜細胞腫、男性胚腫、頚部癌、子宮内膜癌、前立腺癌、腎臓癌、皮膚癌、骨肉腫、膵臓癌、尿路癌、甲状腺癌、脳腫瘍などが含まれる。免疫性及び非免疫性疾患には、全身性エリトマトーデス、多発性筋炎、皮膚筋炎、血管炎症群、Wegener肉芽腫、強皮症、ベーチェット病、ぶどう膜炎、特発性間質性肺炎、Goodpasture症候群、サルコイドーシス、アレルギー性肉芽腫性血管炎、気管支喘息、心筋炎・心筋症・心肥大を含む心肥大、大動脈炎症候群、心筋梗塞後症候群、原発性肺高血圧症、Chron病、潰瘍性大腸炎、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、肺線維症、間質性肺炎、慢性肝炎、肝硬変、閉塞性動脈硬化症、閉塞性血栓血管炎、バージャー病、糖尿病性ニューロパチーの末梢動脈疾患、敗血症、劇症肝炎、ウイルス性肝炎、微小変化型ネフローゼ、膜性腎症、慢性腎不全、腎糸球体硬化症、半月体形成性腎炎、再生不良性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、多発性硬化症、浮腫性疾患、動脈硬化症、痔核、裂肛、痔ろうなどの静脈瘤、解離性動脈瘤、狭心症、DIC、胸膜炎、うっ血性心不全、多臓器不全、潰瘍性大腸炎、とこずれ、火傷、クローン病、重症筋無力症、炎症性ニューロパチー、自己免疫性水疱症、尋常性乾癬、アトピー性皮膚炎、慢性光線性皮膚炎、脳梗塞、創傷、GVHD、各種臓器移植での拒絶反応などが含まれる。
【0072】
上記一般式(I)で表される化合物、その薬理上許容される塩、及びその薬理上許容されるエステル、並びにそれらの水和物及びそれらの溶媒和物からなる群から選ばれる物質を有効成分として含む本発明の医薬は、種々の形態で投与される。本発明の医薬の投与形態は特に限定はなく、各種製剤形態、患者の年齢、性別その他の条件、疾患の程度等に応じて決定される。例えば錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、シロップ剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤およびカプセル剤の場合には経口投与される。また注射剤の場合には単独であるいはぶどう糖、アミノ酸等の通常の補液と混合して静脈内投与され、更には必要に応じて単独で筋肉内、皮内、皮下もしくは腹腔内投与される。坐剤の場合には直腸内投与される。
【0073】
これらの医薬は、常法に従って、上記の有効成分に賦形剤、結合剤、崩壊剤、潤沢剤、溶解剤、矯味矯臭、コーティング剤等既知の医薬製剤分野において通常使用しうる既知の補助剤の1種又は2種以上を用いて医薬組成物として製剤化することができる。錠剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用できる。このような担体としては、例えば、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ぶどう糖、尿素、澱粉、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸等の賦形剤、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ぶどう糖液、澱粉液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン糖の結合剤、乾燥澱粉、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、澱粉、乳糖等の崩壊剤、白糖、ステアリン、カカオバター、水素添加油等の崩壊抑制剤、第4級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセリン、澱粉等の保湿剤、澱粉、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、硼酸末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤等を例示できる。さらに、錠剤は必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠あるいは二重錠、多層錠とすることができる。
【0074】
丸剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば、ぶどう糖、乳糖、澱粉、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等の賦形剤、アラビアゴム末、トラガント末、ゼラチン、エタノール等の結合剤、ラミナランカンテン等の崩壊剤等を例示することができる。坐剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば、ポリエチレングリコール、カカオ脂、高級アルコール、高級アルコールのエステル類、ゼラチン、半合成グリセライド等を例示することができる。注射剤として調製される場合には、液剤および懸濁剤は殺菌され、且つ血液と等張であるのが好ましく、これら液剤、乳剤および懸濁剤の形態に成形するに際しては、希釈剤としてこの分野において慣用されている任意の希釈剤を使用できる。例えば水、エチルアルコール、プロピレングリコール、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等を挙げることができる。なお、この場合、等張性の溶液を調製するに十分な量の食塩、ぶどう糖、あるいはグリセリンを医薬製剤中に添加してもよく、また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化剤等を添加してもよい。 さらに、必要に応じて着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を医薬組成物に配合することもできる。
【0075】
上記の医薬に含まれる有効成分の重量は特に限定されず、広範囲に適宜選択されるが、通常は全組成物重量に対して1〜70重量%、好ましくは1〜30重量%程度の含有量が適当である。本発明の医薬の投与量は、患者の症状、年令、体重や、投与方法および剤型等の条件によって異なるが、通常は成人に対して1日、下限として0.001mg(好ましくは0.01mg、さらに好ましくは0.1mg)であり、上限として2、000mg(好ましくは200mg、さらに好ましくは20mg)を1回ないし数回投与することができる。
【0076】
【実施例】
以下、実施例、参考例、試験例、及び製剤例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【0077】
【実施例1】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(1a)フェニル 2,5−ジブロモベンゼンスルホナート
1,4−ジブロモベンゼン(50g、212mmol)をクロロホルム(150mL)に溶解し、クロロ硫酸(50mL)を加え,80℃に加熱して3時間攪拌した。室温に冷却した後、反応溶液をゆっくり氷水に注ぎ、反応を停止した。メチレンクロライドを用いて抽出操作を行い、有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去してスルホニルクロライドの粗製物(58.2g)を得た。得られた粗生成物をメチレンクロライド (200mL)に溶解し、0℃に冷却した後フェノール(16.4g、174mmol)、トリエチルアミン(29mL、209mmol)を加え、1時間攪拌した。飽和重曹水 (20mL)を加え反応を停止し、水(100mL)を加えてエーテルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。再結晶(メタノール)により精製を行い、標記目的化合物(54.1g、65%)を結晶性固体として得た。
融点:104−106 ℃
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 7.14 (d, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.27 ? 7.36 (m, 3 H), 7.59 (dd, 1 H, J = 2.9 Hz, 8.8 Hz), 7.69 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 8.08 (d, 1 H, J = 2.9 Hz).
IR (KBr) 1485, 1446, 1387, 1197, 1023 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C12 79BrS (M) 398.8561; found: 398.8566.
【0078】
(1b)フェニル 5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート
実施例1(1a)で得られたフェニル 2,5−ジブロモベンゼンスルホナート(44g、112mmol)をジメチルホルムアミド(100mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(57mL、336mmol)、4−ヒドロキシチオフェノール(21.2g,168mmol)を加え、80℃に加熱して6時間攪拌した。飽和重曹水 (30 mL) を加え反応を停止した後、反応溶液に水(100mL)を加えエーテルを用いて分液操作を行った。有機層を3M塩酸水溶液(200mL)、飽和食塩水で洗ったあと硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。再結晶(ヘキサン−酢酸エチル)、及びシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル:ヘキサン=1:4〜2:3)により精製を行い、標記目的化合物 (34.7g,71%)を得た。
融点:148−150 ℃
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 5.63 (brs, 1 H), 6.76 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 6.
95 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.20 (d, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.29 (t, 1 H, J = 7.
8 Hz), 7.36 (t, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.42 (dd, 1 H, J = 2.9 Hz, 8.8 Hz), 7.
45 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.96 (d, 1 H, J = 2.9 Hz).
IR (KBr) 3472, 1599, 1584, 1495, 1487, 1443, 1379, 1361 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C1813 79BrO (M) 453.9439; found: 453.9436.
【0079】
(1c)フェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート
実施例1(1b)で得られた化合物フェニル 5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(8.7g,20mmol)をジメチルホルムアミド(20mL)に溶解し、ブチルブロマイド(3.2mL、30mmol)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ−7−エン(4.6mL,30mmol)を加え、60℃に加熱して4時間攪拌した。反応溶液を水50mLに注ぎ反応を停止した後、エーテルを用いて分液操作を行った。有機層を飽和食塩水で洗った後、硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。再結晶(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)及びシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)により精製を行い、標記目的化合物(8.1g,82%)を得た。
融点:80−82 ℃
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.51 (sextet, 2 H, J = 6.8 Hz), 1.80 (quintet, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.01 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 6.75 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 6.98 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.20 (d, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.28 (t, 1 H, J = 6.8 Hz), 7.35 (t, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.40 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 8.8 Hz), 7.47 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.96 (d, 1 H, J =
2.0 Hz).
IR (KBr) 1592, 1489, 1443, 1384, 1249 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C2221 79BrO (M) 492.0065; found: 492.0054.
【0080】
(1d)1−(2−ブロモフェニル)トリデク−2−イン−1−オール
1−ドデシン(7.7mL,36mmol)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解し、−45℃に冷却した。1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(19mL,30mmol)を加え、0℃で10分間攪拌した後、再び−45℃に冷却した。2−ブロモベンズアルデヒド(2.3mL,20mmol)を加え、1時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム(10mL) を加え反応停止。水40mL を加えエーテルで抽出操作を行い、有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:19) により精製を行い、標記目的化合物 (7.0g,100%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.20 − 1.34 (m, 12 H), 1.36 − 1.43 (m, 2 H), 1.54 (quintet, 2 H, J = 6.8 Hz), 2.26 (t, 2 H, J = 7.8 Hz), 2.38 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.35 (t, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.55 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.77 (d, 1 H, J = 7.8 Hz).
【0081】
(1e)3−ドデク−1−イニル−2,1−ベンゾキサボロール−1(3H)−オール
−78℃に冷却したテトラヒドロフラン(20mL)にn−ブチルリチウム(37mL,60mmol)を加え、先の実施例1(1d)で得られた1−(2−ブロモフェニル)トリデク−2−イン−1−オール(7.0g,20mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液をキャヌラーを用いて滴下し、30分攪拌した。ホウ酸トリイソプロピル(11.5mL,50mmol)を加え、1時間攪拌した後、室温まで昇温して更に1時間攪拌した。1N塩酸水溶液(20mL) を加え反応停止。水20mLを加えエーテルで抽出操作を行い、有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=7:93) により精製を行い、標記目的化合物(3.4g,57%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDOD) δ 0.90 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.22 − 1.34 (m, 12 H), 1.36 − 1.43 (m, 2 H), 1.49 (quintet, 2 H, J = 6.8 Hz), 2.23 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 6.8 Hz), 5.83 (s, 1 H), 7.36 (t, 1 H, J = 6.8 Hz), 7.42 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.49 (t, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.62 (d, 1 H, J = 6.8 Hz).
【0082】
(1f)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
フッ化セシウム(0.65g,4.3mmol)を反応容器にとり、減圧下ヒートガンで強熱することで乾燥した。室温に冷却した後、実施例1(1c)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(0.84g,1.7mmol)、実施例1(1e)で得られた3−ドデク−1−イニル−2,1−ベンゾキサボロール−1(3H)−オール(0.62g,2.1mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(90mg,0.09mmol)を、ジメトキシエタン(5mL) に溶解し、70℃に加熱して4時間攪拌した。室温に冷却した後、水(5mL) を加え反応を停止した。反応溶液に水20mLを加えエーテルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(10%酢酸エチル/ベンゼン溶液:ヘキサン=1:3−1:1)により精製を行い、標記目的化合物(1.2g、100%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.20 − 1.38 (m, 14 H), 1.45 − 1.55 (m, 4 H), 1.81 (quintet, 2 H, J = 8.8 Hz), 2.20 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 6.8 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 5.01 (s, 1 H), 6.93 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.06 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.21 (d, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.25 7.42 (m, 6 H), 7.55 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.80 (d, 1 H, J = 7.8 Hz9, 7.91 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (neat) 3535, 1593, 1489, 1458, 1388, 1367, 1248 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4148NaO (M+Na) 707.2841; found: 707.2836.
【0083】
(1g)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例1(1f)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.25g、0.36mmol)をジオキサン(1mL)、水(0.3mL) に溶解し、水酸化ナトリウム(0.12g,2.9mmol)を加え,90℃に加熱して8時間攪拌した。室温に冷却した後、反応溶液をそのまま薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロライド=1:4)により精製し、標記目的化合物(0.19g,84%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 7.3 H), 0.99 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.21 − 1.39 (m, 14 H), 1.40 − 1.57 (m, 4 H), 1.78 (quintet, 2 H, J = 6.6 Hz), 2.18 (dt, 2 H, J = 1.5 Hz, 6.6 Hz), 4.02 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.29 (s, 1 H), 6.82 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.00 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.18 (d, 1 H, J = 7.3 Hz), 7.22 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.1 Hz), 7.32 (t, 1 H, J = 6.6 Hz), 7.38 (t, 1 H, J = 7.3 Hz), 7.54 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.78 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (CHCl) 3386, 1593, 1494, 1458, 1243 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3543Na (M+Na) 653.2347; found: 653.2345.
【0084】
【実施例2】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)スルフィニル]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(2a)フェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)スルフィニル]ベンゼンスルホナート
乾燥、窒素置換された25mL2口フラスコに実施例1(1c)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(0.42g,0.85mmol)をとり、メチレンクロライド(2mL)で溶解した。0℃に冷却した後、m−クロロ過安息香酸(0.22g,1.3mmol)を加え、1時間撹拌した。飽和重曹水(0.5mL)、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(0.5mL)を加えた後、反応溶液に水20mLを加えエーテルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:8)により精製を行い、標記目的化合物(0.44g,100%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.94 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.44 (sextet, 2 H, J = 7.3 Hz), 1.73 (quintet, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.94 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 6.90 (d, 2 H, J 8.8 Hz), 6.94 6.98 (m, 2 H), 7.28 7.34 (m, 3 H), 7.67 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.90 (d, 1 H, J = 1.5 Hz), 7.96 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.1 Hz), 8.28 (d, 1 H, J = 8.8 Hz).
【0085】
(2b)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)スルフィニル]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例2(2a)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)スルフィニル]ベンゼンスルホナート(56mg,0.11mmol)、フッ化セシウム(43mg,0.28mmol)、実施例1(1e)で得られた3−ドデク−1−イニル−2,1−ベンゾキサボロール−1(3H)−オール(39mg,0.13mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(10mg,0.01mmol)を用いて実施例1(1f)と同様の操作を行い、標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:7)により精製を行い、標記目的化合物(20mg,26%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 0.95 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 0.98 − 1.38 (m, 14 H), 1.41 − 1.52 (m, 4 H), 1.61 − 1.78 (quintet, 2 H, J = 6.8 Hz), 1.94 (d, 1 H, J = 4.9 Hz), 2.19 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 7.8 Hz), 3.96 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.93 (s, 1 H), 6.94 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 6.98 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.06 (d, 1 H, J = 6.8 Hz), 7.26 7.37 (m, 3 H), 7.45 (t, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.78 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.83 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.86 (S, 1 h), 7.91 (D, 1 h, J = 8.8 Hz), 8.45 (d, 1 H, J = 7.8 Hz).
IR (neat) 3364, 1592, 1489, 1464, 1389, 1255 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4148NaO (M+Na) 723.2790; found: 723.2798
【0086】
(2c)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)スルフィニル]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例2(2b)で得られた化合物フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)スルフィニル]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(20mg,0.029mmol)、水酸化ナトリウム(30mg)を用いて実施例1(1g)と同様の操作を行い、標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロライド=1:4)により精製し、標記目的化合物(15mg,78%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 0.97 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.21 − 1.39 (m, 14 H), 1.41 − 1.53 (m, 4 H), 1.74 (quintet, 2 H, J = 6.8 Hz), 2.18 (t, 2 H, J = 5.9 Hz), 4.00 (t, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.37 (t, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.44 (t, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.69 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.76 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.82 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 8.00 (s, 1 H), 8.08 (d, 1 H, J = 7.8 Hz).
IR (CHCl) 3412, 1594, 1495, 1467, 1252 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3543Na (M+Na) 669.2296; found: 669.2290.
【0087】
【実施例3】ナトリウム 4−[(ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(3a)フェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート
実施例1(1b)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(131mg、0.30mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、1−ブロモプロパン(40μL、0.45mmol)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ−7−エン(67μL、0.45mmol)を加え、60℃で2時間攪拌した。飽和重曹水(2mL)を加え反応を停止した後、反応溶液に水(10mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:7)により精製を行い、標記目的化合物(93mg、収率65%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.07 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.80 1.90 (m, 2 H), 3.98 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 6.75 (d, 1 H, J = 8.6 Hz), 6.99 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.18 7.23 (m, 2 H), 7.26 7.32 (m, 1 H), 7.33 7.38 (m, 2 H), 7.40 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.6 Hz), 7.48 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.96 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Thin film) 1592, 1489, 1443, 1384, 1250 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2119NaO 79BrS (M+Na) 500.9806; found: 500.9781.
【0088】
(3b)フェニル 4−[(ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例3(3a)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(60mg、0.13mmol)をエチレングリコールジメチルエーテル(3mL)に溶解し、実施例1(1e)で得られた3−ドデク−1−イニル−2,1−ベンゾキサボロル−1(3H)−オール(48mg、0.16mmol)、フッ化セシウム(50mg、0.33mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(7mg、0.007mmol)を加え、60℃で4時間攪拌した。飽和重曹水(2mL)を加え反応を停止した後、反応溶液に水(10mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(64mg、収率50%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.07 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.30 − 1.38 (m, 2 H), 1.43 − 1.52 (m, 2 H), 1.81 1.92 (m, 3 H), 2.20 (td, 2 H, J = 1.9 Hz, 7.1 Hz), 3.99 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 4.98 − 5.02 (m, 1 H), 6.93 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.02 (dd, 2 H, J = 2.0 Hz, 8.8 Hz), 7.08 (dd, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.6 Hz), 7.20 − 7.25 (m, 2 H), 7.27 − 7.44 (m, 6 H), 7.56 (dd, 2 H, J = 2.0 Hz, 8.8 Hz), 7.81 (dd, 1 H, J = 1.1 Hz, 7.8 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 1.9 Hz).
IR (Thin film) 3530, 2926, 1592, 1489, 1458, 1248 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4046NaO (M+Na) 693.2684; found: 693.2707.
【0089】
(3c)ナトリウム 4−[(ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例3(3b)で得られたフェニル 4−[(ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(64mg、0.095mmol)をジオキサン(2mL)、水(1mL)の混合溶媒に溶解し、水酸化ナトリウム(12mg、0.30mmol)を加え、4時間加熱環流した後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(35mg、収率60%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.06 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.31 − 1.39 (m, 2 H), 1.40 1.50 (m, 2 H), 1.77 1.88 (m, 2 H), 2.19 (td, 2 H, J = 1.9 Hz, 6.9 Hz), 3.99 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 5.29 (t, 1 H, J = 1.9 Hz), 6.83 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 7.01 (dd, 2 H, J = 2.0 Hz, 8.8 Hz), 7.19 (dd, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.5 Hz), 7.22 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 8.2 Hz), 7.32 (td, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.5 Hz), 7.38 (td, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.5 Hz), 7.55 (dd, 2 H, J = 2.0 Hz, 8.8 Hz), 7.79 (dd, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.5 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (KBr) 3368, 1593, 1494, 1458, 1241 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3441 (M−Na)−+ 593.2396; found: 593.2375.
【0090】
【実施例4】ナトリウム 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[4−(ペンチルオキシ)フェニルチオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(4a)フェニル 5−ブロモ−2−[[4−(ペンチルオキシ)フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート
実施例1(1b)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(131mg、0.30mmol)、1−ブロモペンタン(0.15mL、1.20mmol)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ−7−エン(90μL、0.60mmol)を使用して、実施例1(1c)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(147mg、収率97%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.95 (t, 3 H, J = 7.1 Hz), 1.35 − 1.52 (m, 4 H), 1.78 − 1.87 (m, 2 H), 4.01 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 6.75 (d, 1 H, J = 8.6 Hz), 6.99 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.18 − 7.23 (m, 2 H), 7.26 − 7.32 (m, 1 H), 7.33 − 7.38 (m, 2 H), 7.40 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.6 Hz), 7.48 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.96 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 1594, 1489, 1442, 1383, 1252 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2323NaO 79BrS (M+Na) 529.0119; found: 529.0155.
【0091】
(4b)フェニル 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−(ペンチルオキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例4(4a)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[[4−(ペンチルオキシ)フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート(112mg、0.22mmol)、実施例1(1e)で得られた3−ドデク−1−イニル−2,1−ベンゾキサボロル−1(3H)−オール(72mg、0.24mmol)、フッ化セシウム(84mg、0.55mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(11mg、0.011mmol)を使用して、実施例1(1f)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(66mg、収率43%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.6 Hz), 0.95 (t, 3 H, J = 7.1 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.30 − 1.37 (m, 2 H), 1.37 − 1.53 (m, 6 H), 1.79 − 1.87 (m, 2 H), 1.88 (d, 1 H, J = 5.2 Hz), 2.20 (dt, 2 H, J = 2.1 Hz, 7.2 Hz), 4.02 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 4.98 − 5.03 (m, 1 H), 6.93 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.01 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.08 (dd, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.6 Hz), 7.21 − 7.25 (m, 2 H), 7.27 − 7.44 (m, 6 H), 7.56 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.80 (dd, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.8 Hz), 7.91 (d, 1 H,
J = 2.0 Hz).
IR (Thin film) 3535, 1593, 1489, 1458, 1250 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4250NaO (M+Na) 721.2997; found: 721.2976.
【0092】
(4c)ナトリウム 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−(ペンチルオキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例4(4b)で得られたフェニル 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−(ペンチルオキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(66mg、0.094mmol)、水酸化ナトリウム(12mg、0.30mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層クロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(42mg、収率69%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 0.96 (t, 3 H, J = 7.2 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.29 − 1.38 (m, 2 H), 1.38 − 1.53 (m, 6 H), 1.76 − 1.85 (m, 2 H), 2.19 (td, 2 H, J = 1.9 Hz, 6.9 Hz), 4.02 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 5.29 (t, 1 H, J = 1.9 Hz), 6.82 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 7.01 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.19 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 7.22 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 8.2 Hz), 7.32 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 7.38 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 7.55 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.78 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 7.89 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (KBr) 3411, 1594, 1494, 1458, 1241 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3645Na (M+Na) 667.2504; found: 667.2493.
【0093】
【実施例5】ナトリウム 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−(プロプ−2−イニルオキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(5a)フェニル 5−ブロモ−2−[[4−(プロプ−2−イニルオキシ)フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート(0125−170)
実施例1(1b)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(131mg、0.30mmol)、プロパルギルブロミド(90μL、1.20mmol)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ−7−エン(90μL、0.60mmol)を使用して、実施例1(1c)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(110mg、収率77%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 2.58 (t, 1 H, J = 2.4 Hz), 4.76 (d, 2 H, J = 2.4 Hz), 6.77 (d, 1 H, J = 8.6 Hz), 7.08 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 8.8 Hz), 7.18 − 7.23 (m, 2 H), 7.26 − 7.42 (m, 1 H), 7.43 − 7.48 (m, 2 H), 7.42 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.6 Hz), 7.52 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 8.8 Hz), 7.97 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 3285, 1591, 1493, 1443, 1378 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2115NaO 79BrS (M+Na) 496.9493; found: 496.9492.
【0094】
(5b)フェニル 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−(プロプ−2−イニルオキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例5(5a)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[[4−(プロプ−2−イニルオキシ)フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート(110mg、0.23mmol)、実施例1(1e)で得られた3−ドデク−1−イニル−2,1−ベンゾキサボロル−1(3H)−オール(75mg、0.25mmol)、フッ化セシウム(88mg、0.58mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(12mg、0.012mmol)を使用して、実施例1(1f)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:5)により精製を行い、標記目的化合物(22mg、収率14%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.25 (brs, 14 H), 1.44 − 1.53 (m, 2 H), 1.88 (d, 1 H, J = 2.8 Hz), 2.21 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 7.1 Hz), 2.58 (t, 1 H, J = 2.4 Hz), 4.77 (d, 2 H, J = 2.4 Hz), 4.99 − 5.04 (m, 1 H), 6.95 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.08 (dd, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.7 Hz), 7.11 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.20 − 7.25 (m, 2 H), 7.27 − 7.44 (m, 6 H), 7.59 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.81 (dd, 1 H, J = 1.0 Hz, 7.8 Hz), 7.92 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (Thin film) 3515, 3375, 3296, 1591, 1489, 1457 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4042NaO (M+Na) 689.2371; found: 689.2385.
【0095】
(5c)ナトリウム 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−(プロプ−2−イニルオキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0125−178)
実施例5(5b)で得られたフェニル 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−(プロプ−2−イニルオキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(22mg、0.033mmol)、水酸化ナトリウム(4mg、0.10mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(9mg、収率45%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.26 (brs, 14 H), 1.41 − 1.50 (m, 2 H), 2.19 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 6.9 Hz), 2.96 (t, 1 H, J = 2.4 Hz), 4.78 (d, 2 H, J = 2.4 Hz), 5.30 (t, 1 H, J = 2.0 Hz), 6.85 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 7.09 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.19 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 8.2 Hz), 7.23 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 7.32 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 7.38 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 7.58 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.79 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 8.00 (d, 1 H, J
= 2.0 Hz).
IR (KBr) 3376, 3310, 1591, 1491, 1458, 1220 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3437Na (M+Na) 635.1878; found: 635.1868.
【0096】
【実施例6】ナトリウム 4−[4−[(2E)−ブト−2−エニルオキシ]フェニルチオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(6a)フェニル 5−ブロモ−2−[4−[(2E)−2−エニルオキシ]フェニルチオ]ベンゼンスルホナート
実施例1(1b)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(131mg、0.30mmol)、クロチルブロミド(0.14mL、1.20mmol)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ−7−エン(90μL、0.60mmol)を使用して、実施例1(1c)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)により精製を行い、標記目的化合物(125mg、収率85%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.79 (dd, 3 H, J = 1.2 Hz, 6.4 Hz), 4.51 (d, 2 H, J = 6.1 Hz), 5.70 − 5.80 (m, 1 H), 5.91 (td, 1 H, J = 6.4 Hz, 21.7 Hz), 6.75 (d, 1 H, J = 8.7 Hz), 7.00 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.18 − 7.23 (m, 2 H), 7.26 − 7.38 (m, 3 H), 7.41 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.7 Hz), 7.48 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.96 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 1591, 1490, 1444, 1377 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2219NaO 79BrS (M+Na) 512.9806; found: 512.9805.
【0097】
(6b)フェニル 4−[4−[(2E)−ブト−2−エニルオキシ]フェニルチオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例6(6a)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[4−[(2E)−2−エニルオキシ]フェニルチオ]ベンゼンスルホナート(125mg、0.25mmol)、実施例1(1e)で得られた3−ドデク−1−イニル−2,1−ベンゾキサボロル−1(3H)−オール(82mg、0.28mmol)、フッ化セシウム(96mg、0.63mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(13mg、0.013mmol)を使用して、実施例1(1f)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(57mg、収率33%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.30 − 1.39 (m, 2 H), 1.45 − 1.52 (m, 2 H), 1.79 (dd, 3 H, J = 1.3 Hz, 6.4 Hz), 1.86 (d, 1 H, J = 5.1 Hz), 2.20 (dt, 2 H, J = 1.9 Hz, 7.1 Hz), 4.52 (d, 2 H, J = 6.1 Hz), 4.98 − 5.03 (m, 1 H), 5.72 − 5.80 (m, 1 H), 5.91 (dt, 1 H, J = 6.4 Hz, 21.7 Hz), 6.93 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.03 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.08 (dd, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.7 Hz), 7.20 − 7.25 (m, 2 H), 7.27 − 7.43 (m, 6 H), 7.56 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.81 (dd, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.8 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (Thin film) 3533, 1591, 1489, 1458, 1245 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4146NaO (M+Na) 705.2685; found: 705.2672.
【0098】
(6c)ナトリウム 4−[4−[(2E)−ブト−2−エニルオキシ]フェニルチオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例6(6b)で得られたフェニル 4−[4−[(2E)−ブト−2−エニルオキシ]フェニルチオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(57mg、0.083mmol)、水酸化ナトリウム(10mg、0.25mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(24mg、収率46%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.30 − 1.38 (m, 2 H), 1.40 − 1.50 (m, 2 H), 1.75 (dd, 3 H, J = 1.3 Hz, 6.4 Hz), 2.19 (dt, 2 H, J = 1.9 Hz, 6.9 Hz), 4.51 (td, 2 H, J = 1.1 Hz, 6.0 Hz), 5.29 (t, 1 H, J = 1.9 Hz), 5.68 − 5.77 (m, 1 H), 5.89 (dd, 2 H, J = 6.4 Hz, 21.7 Hz), 6.83 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 7.01 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.19 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.22 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 8.0 Hz), 7.32 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.38 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.55 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.79 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (Thin film) 3435, 1592, 1492, 1458, 1239 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3541Na (M+Na) 651.2191; found: 651.2164.
【0099】
【実施例7】ナトリウム 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−[(2E)−ペンタ−2−エニルオキシ]フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(7a)フェニル 5−ブロモ−2−[[4−[(2E)−ペンタ−2−エニルオキシ]フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート
実施例1(1b)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(131mg、0.30mmol)、1−ブロモ−2−ペンテン(0.18mL、1.50mmol)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ−7−エン(0.18mL、1.20mmol)を使用して、実施例1(1c)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)により精製を行い、標記目的化合物(133mg、収率88%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.05 (t, 3 H, J = 7.5 Hz), 2.10 − 2.19 (m, 2 H), 4.53 (dd, 2 H, J = 1.0 Hz, 6.2 Hz), 5.66 − 5.75 (m, 1 H), 5.93 (dd, 1 H, J = 6.2 Hz, 15.4 Hz), 6.75 (d, 1 H, J = 8.6 Hz), 7.01 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.18 − 7.23 (m, 2 H), 7.26 − 7.38 (m, 3 H), 7.41 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.6 Hz), 7.48 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.96 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 1591, 1490, 1444, 1377 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2321NaO 79BrS (M+Na) 526.9963; found: 526.9974.
【0100】
(7b)フェニル 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−[(2E)−ペンタ−2−エニルオキシ]フェニル]チオ)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例7(7a)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[[4−[(2E)−ペンタ−2−エニルオキシ]フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート(133mg、0.26mmol)、実施例1(1e)で得られた3−ドデク−1−イニル−2,1−ベンゾキサボロル−1(3H)−オール(92mg、0.31mmol)、フッ化セシウム(99mg、0.65mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(13mg、0.013mmol)を使用して、実施例1(1f)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(43mg、収率24%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.05 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.32 − 1.39 (m, 2 H), 1.45 − 1.53 (m, 2 H), 1.86 (d, 1 H, J = 5.2 Hz), 2.11 − 2.17 (m, 2 H), 2.19 − 2.26 (m, 2 H), 4.54 (d, 2 H, J = 5.8 Hz), 4.99 − 5.03 (m, 1 H), 5.69 − 5.77 (m, 1 H), 5.90 − 5.98 (m, 1 H), 6.93 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.03 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.08 (dd, 1 H, J = 1.1 Hz, 7.7 Hz), 7.20 − 7.25 (m, 2 H), 7.28 − 7.44 (m, 6 H), 7.56 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.81 (dd, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.8 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (Thin film) 3397, 1592, 1489, 1457 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4248NaO (M+Na) 719.2841; found: 719.2841.
【0101】
(7c)ナトリウム 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−[(2E)−ペンタ−2−エニルオキシ]フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例7(7b)で得られたフェニル 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−[(2E)−ペンタ−2−エニルオキシ]フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(43mg、0.062mmol)、水酸化ナトリウム(8mg、0.19mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(14mg、収率35%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.03 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.28 − 1.38 (m, 2 H), 1.40 − 1.50 (m, 2 H), 2.08 − 2.15 (m, 2 H), 2.20 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 6.9 Hz), 4.54 (dd, 2 H, J = 1.1 Hz, 6.0 Hz), 5.29 (t, 1 H, J = 2.0 Hz), 5.67 − 5.75 (m, 1 H), 5.88 − 5.97 (m, 1 H), 6.83 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 7.02 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 8.8 Hz), 7.19 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 7.6 Hz), 7.22 (dd, 1 H, J = 2.1 Hz, 8.2 Hz), 7.32 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 7.6 Hz), 7.38 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 7.6 Hz), 7.55 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 8.8 Hz), 7.79 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 7.6 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 2.1 Hz).
IR (Thin film) 3444, 1593, 1492, 1458, 1238 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3643Na (M+Na) 665.2348; found: 665.2336.
【0102】
【実施例8】ナトリウム 4−[[4−(ブト−3−エニルオキシ)フェニル]チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−ベンゼンスルホナート
(8a)フェニル 5−ブロモ−2−[[4−(ブト−3−エニルオキシ)フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート
実施例1(1b)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(131mg、0.30mmol)、4−ブロモ−1−ブテン(0.15mL、1.50mmol)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ−7−エン(0.18mL、1.20mmol)を使用して、実施例1(1c)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)により精製を行い、標記目的化合物(129mg、収率88%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 2.59 (dd, 2 H, J = 6.7 Hz, 6.7 Hz), 4.07 (t, 2 H, J = 6.7 Hz), 5.14 (dd, 1 H, J = 1.6 Hz, 10.3 Hz), 5.20 (tdd, 1 H, J = 1.6 Hz, 1.6 Hz, 17.1 Hz), 5.92 (tdd, 1 H, J = 6.7 Hz, 10.3 Hz, 17.1 Hz), 6.75 (d, 1 H, J = 8.6 Hz), 6.99 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.18 − 7.23 (m, 2 H), 7.26 − 7.38 (m, 3 H), 7.41 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.6 Hz), 7.49 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.97 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Thin film) 1592, 1488, 1443, 1383 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2219NaO 79BrS (M+Na) 512.9806; found: 512.9821.
【0103】
(8b)フェニル 4−[[4−(ブト−3−エニルオキシ)フェニル]チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−ベンゼンスルホナート
実施例8(8a)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[[4−(ブト−3−エニルオキシ)フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート(128mg、0.26mmol)、実施例1(1e)で得られた3−ドデク−1−イニル−2,1−ベンゾキサボロル−1(3H)−オール(92mg、0.31mmol)、フッ化セシウム(119mg、0.78mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(13mg、0.013mmol)を使用して、実施例1(1f)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:7)により精製を行い、標記目的化合物(100mg、収率56%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.30 − 1.38 (m, 2 H), 1.45 − 1.53 (m, 2 H), 1.87 (d, 1 H, J = 5.2 Hz), 2.20 (dt, 2 H, J = 1.9 Hz, 7.1 Hz), 2.59 (ddt, 2 H, J = 1.4 Hz, 6.7 Hz, 6.7 Hz), 4.08 (t, 2 H, J = 6.7 Hz), 4.99 − 5.03 (m, 1 H), 5.14 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 10.3 Hz), 5.20 (tdd, 1 H, J = 1.4 Hz, 1.4 Hz, 17.2 Hz), 5.93 (tdd, 1 H, J = 6.7 Hz, 10.3 Hz, 17.2 Hz), 6.93 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.02 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.08 (dd, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.7 Hz), 7.20 − 7.25 (m, 2 H), 7.27 − 7.44 (m, 6 H), 7.56 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.81 (dd, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.8 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (Liquid film) 3535, 1593, 1489, 1458, 1388, 1368 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4146NaO (M+Na) 705.2684; found: 705.2712.
【0104】
(6c)ナトリウム 4−[[4−(ブト−3−エニルオキシ)フェニル]チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−ベンゼンスルホナート
実施例8(8b)で得られたフェニル 4−[[4−(ブト−3−エニルオキシ)フェニル]チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−ベンゼンスルホナート(100mg、0.15mmol)、水酸化ナトリウム(18mg、0.45mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層クロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(64mg、収率70%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.30 − 1.38 (m, 2 H), 1.41 − 1.49 (m, 2 H), 2.19 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 6.9 Hz), 2.55 (dddt, 2 H, J = 1.5 Hz, 1.5 Hz, 6.6 Hz, 6.6 Hz), 4.08 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.09 (d, 1 H, J = 10.3 Hz), 5.18 (tdd, 1 H, J = 1.5 Hz, 1.5 Hz, 17.2 Hz), 5.29 (t, 1 H, J = 2.0 Hz), 5.94 (tdd, 1 H, J = 6.6 Hz, 10.3 Hz, 17.2 Hz), 6.83 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 7.01 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.19 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.22 (dd, 1 H, J = 2.1 Hz, 8.2 Hz), 7.32 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.38 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.56 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.79 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 2.1 Hz).
IR (Thin film) 3439, 1593, 1494, 1458, 1242 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3541Na (M+Na) 651.2191; found: 651.2157.
【0105】
【実施例9】ナトリウム 4−[[4−(ブト−2−イニルオキシ)フェニル]チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(9a)フェニル 5−ブロモ−2−[[4−(ブト−2−イニルオキシ)フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート
実施例1(1b)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(131mg、0.30mmol)、4−ブロモ−2−ブチン(0.13mL、1.50mmol)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ−7−エン(0.18mL、1.20mmol)を使用して、実施例1(1c)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)により精製を行い、標記目的化合物(125mg、収率85%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.89 (t, 3 H, J = 2.3 Hz), 4.71 (q, 2 H, J = 2.3 Hz), 6.78 (d, 1 H, J = 8.6 Hz), 7.07 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.18 − 7.23 (m, 2 H), 7.27 − 7.38 (m, 3 H), 7.42 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.6 Hz), 7.51 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.97 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Thin film) 1591, 1490, 1442, 1383 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2217NaO 79BrS (M+Na) 520.9649; found: 510.9652.
【0106】
(9b)フェニル 4−[[4−(ブト−2−イニルオキシ)フェニル]チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例9(9a)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[[4−(ブト−2−イニルオキシ)フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート(125mg、0.26mmol)、実施例1(1e)で得られた3−ドデク−1−イニル−2,1−ベンゾキサボロル−1(3H)−オール(92mg、0.31mmol)、フッ化セシウム(119mg、0.78mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(13mg、0.013mmol)を使用して、実施例1(1f)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(65mg、収率37%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.30 − 1.39 (m, 2 H), 1.45 − 1.53 (m, 2 H), 1.87 (d, 1 H, J = 5.2 Hz), 1.89 (t, 3 H, J = 2.3 Hz), 2.21 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 7.1 Hz), 4.72 (q, 2 H, J = 2.3 Hz), 4.99 − 5.04 (m, 1 H), 6.95 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.08 (dd, 1 H, J = 2.1 Hz, 5.4 Hz), 7.09 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.21 − 7.24 (m, 2 H), 7.26 − 7.43 (m, 6 H), 7.58 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.81 (dd, 1 H, J = 1.0 Hz, 7.8 Hz), 7.92 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (Thin film) 3536, 1591, 1490, 1457, 1387, 1367 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4144NaO (M+Na) 703.2527; found: 703.2546.
【0107】
(9c)ナトリウム 4−[[4−(ブト−2−イニルオキシ)フェニル]チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例9(9b)で得られたフェニル 4−{[4−(ブト−2−イニルオキシ)フェニル]チオ}−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(65mg、0.095mmol)、水酸化ナトリウム(12mg、0.29mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(36mg、収率61%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.30 − 1.39 (m, 2 H), 1.41 − 1.50 (m, 2 H), 1.84 (t, 3 H, J = 2.3 Hz), 2.19 (dt, 2 H, J = 1.9 Hz, 6.9 Hz), 4.72 (q, 2 H, J = 2.3 Hz), 5.29 (t, 1 H, J = 1.9 Hz), 6.85 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 7.06 (dd, 2 H, J = 2.0 Hz, 8.8 Hz), 7.19 (dd, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.6 Hz), 7.23 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 8.2 Hz), 7.32 (dt, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.6 Hz), 7.38 (dt, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.6 Hz), 7.57 (dd, 2 H, J = 2.0 Hz, 8.8 Hz), 7.79 (dd, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.6 Hz), 8.00 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (Thin film) 3445, 1592, 1492, 1458, 1220 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3539Na (M+Na) 649.2034; found: 649.2015.
【0108】
【実施例10】ナトリウム 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−(3−フェニルプロポキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(10a)フェニル 5−ブロモ−2−[[4−(3−フェニルプロポキシ)フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート
実施例1(1b)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(131mg、0.30mmol)、3−フェニルプロピルブロミド(0.18mL、1.20mmol)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ−7−エン(0.13mL、0.90mmol)を使用して、実施例1(1c)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)により精製を行い、標記目的化合物(145mg、収率87%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 2.11 − 2.20 (m, 2 H), 2.84 (t, 2 H, J = 7.5 Hz), 4.02 (t, 2 H, J = 6.3 Hz), 6.75 (d, 1 H, J = 8.7 Hz), 6.98 (dd, 2 H, J = 2.0 Hz, 8.8 Hz), 7.19 − 7.25 (m, 4 H), 7.26 − 7.38 (m, 6 H), 7.41 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.7 Hz), 7.49 (dd, 2 H, J = 2.0 Hz, 8.8 Hz), 7.96 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Liquid film) 1592, 1493, 1443, 1384 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2723NaO 79BrS (M+Na) 577.0119; found: 577.0104.
【0109】
(10b)フェニル 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−(3−フェニルプロポキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例10(10a)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[[4−(3−フェニルプロポキシ)フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート(145mg、0.26mmol)、実施例1(1e)で得られた3−ドデク−1−イニル−2,1−ベンゾキサボロル−1(3H)−オール(92mg、0.31mmol)、フッ化セシウム(119mg、0.78mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(13mg、0.013mmol)を使用して、実施例1(1f)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(118mg、収率61%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 7.5 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.30 − 1.38 (m, 2 H), 1.45 − 1.53 (m, 2 H), 1.87 (d, 1 H, J = 5.2 Hz), 2.12 − 2.18 (m, 2 H), 2.20 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 7.1 Hz), 2.84 (t, 2 H, J = 7.6 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.3 Hz), 4.98 − 5.03 (m, 1 H), 6.93 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.01 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.08 (dd, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.7 Hz), 7.18 − 7.25 (m, 5 H), 7.27 − 7.43 (m, 8 H), 7.56 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.81 (dd, 1 H, J = 0.9 Hz, 7.8 Hz), 7.91 (d, 1 H,
J = 2.0 Hz).
IR (Liquid film) 3541, 1593, 1490, 1457, 1388, 1368 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4650NaO (M+Na) 769.2997; found: 769.3035.
【0110】
(10c)ナトリウム 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−(3−フェニルプロポキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例10(10b)で得られたフェニル 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−(3−フェニルプロポキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(118mg、0.16mmol)、水酸化ナトリウム(19mg、0.48mmolを使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(68mg、収率61%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.30 − 1.38 (m, 2 H), 1.42 − 1.49 (m, 2 H), 2.07 − 2.15 (m, 2 H), 2.19 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 6.9 Hz), 2.82 (t, 2 H, J = 7.6 Hz), 4.02 (t, 2 H, J = 6.2 Hz), 5.30 (t, 1 H, J = 2.0 Hz), 6.83 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 7.00 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.14 − 7.28 (m, 7 H), 7.32 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 7.5 Hz), 7.38 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 7.5 Hz), 7.55 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.79 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 7.5 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 2.0
Hz).
IR (Thin film) 3438, 1593, 1494, 1457, 1242 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4045Na (M+Na) 715.2504; found: 715.2537.
【0111】
【実施例11】ナトリウム 4−[[4−(3−クロロプロポキシ)フェニル]チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(11a)フェニル 5−ブロモ−2−[[4−(3−クロロプロポキシ)フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート
実施例1(1b)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(131mg、0.30mmol)、1−ブロモ−3−クロロプロパン(0.12mL、1.20mmol)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ−7−エン(0.13mL、0.90mmol)を使用して、実施例1(1c)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)により精製を行い、標記目的化合物(137mg、収率89%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 2.24 − 2.33 (m, 2 H), 3.78 (t, 2 H, J = 6.2 Hz), 4.18 (t, 2 H, J = 5.8 Hz), 6.76 (d, 1 H, J = 8.6 Hz), 7.00 (dd, 2 H, J = 2.0 Hz, 8.7 Hz), 7.18 − 7.23 (m, 2 H), 7.26 − 7.38 (m, 3 H), 7.42 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.6 Hz), 7.50 (dd, 2 H, J = 2.0 Hz, 8.7 Hz), 7.97 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Liquid film) 1593, 1488, 1443, 1383 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2118 79Br35ClNaO (M+Na) 534.9416; found: 534.9427.
【0112】
(11b)フェニル 4−[[4−(3−クロロプロポキシ)フェニル]チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例11(11a)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[[4−(3−クロロプロポキシ)フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート(137mg、0.27mmol)、実施例1(1e)で得られた3−ドデク−1−イニル−2,1−ベンゾキサボロル−1(3H)−オール(95mg、0.32mmol)、フッ化セシウム(123mg、0.81mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(14mg、0.014mmol)を使用して、実施例1(1f)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(82mg、収率43%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.26 (brs, 12 H), 1.31 − 1.39 (m, 2 H), 1.46 − 1.53 (m, 2 H), 1.88 (d, 1 H, J = 5.2 Hz), 2.21 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 7.2 Hz), 2.27 − 2.33 (m, 2 H), 3.79 (t, 2 H, J = 6.3 Hz), 4.20 (t, 2 H, J = 5.8 Hz), 5.00 − 5.04 (m, 1 H), 6.94 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.04 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.09 (dd, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.6 Hz), 7.22 − 7.25 (m, 2 H), 7.28 − 7.44 (m, 6 H), 7.58 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.82 (dd, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.8 Hz), 7.93 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (Liquid film) 3535, 1593, 1489, 1458, 1388, 1368 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4045 35ClNaO (M+Na) 727.2295; found: 727.2334.
【0113】
(11c)ナトリウム 4−[[4−(3−クロロプロポキシ)フェニル]チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例11(11b)で得られたフェニル 4−[[4−(3−クロロプロポキシ)フェニル]チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(82mg、0.12mmol)、水酸化ナトリウム(14mg、0.36mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(28mg、収率37%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.30 − 1.39 (m, 2 H), 1.41 − 1.50 (m, 2 H), 2.19 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 6.9 Hz), 2.23 − 2.30 (m, 2 H), 3.77 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 4.18 (t, 2 H, J = 5.9 Hz), 5.29 (t, 1 H, J = 2.0 Hz), 6.83 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 7.04 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.19 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 7.28 (dd, 1 H, J = 2.1 Hz, 8.2 Hz), 7.32 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 7.38 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 7.57 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.79 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 2.1 Hz).
IR (Thin film) 3435, 1593, 1494, 1458, 1242 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3440 35ClNa (M+Na) 673.1801; found: 673.1804.
【0114】
【実施例12】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−カルボキシラート
(12a)メチル 5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]ベンゾエート
2,5−ジブロモ安息香酸メチルエステル(100mg、0.31mmol)をアセトン(3mL)に溶解し、4−ヒドロキシチオフェノール(47mg、0.37mmol)、炭酸カリウム(188mg、1.36mmol)、触媒量の18−クラウン−6を加え、5時間加熱環流した。反応溶液をセライトろ過した後減圧下溶媒を留去し、残渣を酢酸エチルで希釈した。さらに水(10mL)、次いで、飽和重曹水(10mL)で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:5)により精製を行い、標記目的化合物(56mg、収率49%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 3.96 (s, 3 H), 5.25 (s, 1 H), 6.61 (dd, 1 H, J = 2.3 Hz, 8.7 Hz), 6.92 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.7 Hz), 7.32 (dd, 1 H, J = 2.3 Hz, 8.7 Hz), 7.43 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.7 Hz), 8.10 (d, 1 H, J = 2.3 Hz).
IR (Liquid film) 3401, 1700, 1496, 1454, 1436, 1302, 1241 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C1411 79BrOS (M) 337.9612; found: 337.9611.
【0115】
(12b)メチル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゾエート
実施例12(12a)で得られたメチル 5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]ベンゾエート(56mg、0.17mmol)、1−ブロモブタン(73μL、0.68mmol)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ−7−エン(51μL、0.34mmol)を使用して、実施例1(1c)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(56mg、収率83%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.46 − 1.57 (m, 2 H), 1.76 − 1.85 (m, 2 H), 3.96 (s, 3 H), 4.01 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 6.61 (d, 1 H, J = 8.7 Hz), 6.96 (dd, 2 H, J = 2.0 Hz, 8.8 Hz), 7.31 (dd, 1 H, J = 2.3 Hz, 8.7 Hz), 7.45 (dd, 2 H, J = 2.0 Hz, 8.8 Hz), 8.10 (d, 1 H, J = 2.3 Hz).
IR (KBr) 1716, 1591, 1302, 1247 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C1819 79BrNaOS (M+Na) 417.0136; found: 417.0165.
【0116】
(12c)メチル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−カルボキシラート
実施例12(12b)で得られたメチル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゾエート(56mg、0.14mmol)、実施例1(1e)で得られた3−ドデク−1−イニル−2,1−ベンゾキサボロル−1(3H)−オール(51mg、0.17mmol)、フッ化セシウム(64mg、0.42mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(7mg、0.007mmol)を使用して、実施例1(1f)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(25mg、収率30%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.28 − 1.37 (m, 2 H), 1.44 − 1.53 (m, 4 H), 1.76 − 1.84 (m, 2 H), 2.04 (d, 1 H, J = 5.3 Hz), 2.20 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 7.2 Hz), 3.95 (s, 3 H), 4.02 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 5.33 − 5.37 (m, 1 H), 6.80 (d, 1 H, J = 8.4 Hz), 6.99 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.22 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.32 (dd, 1 H, J = 2.1 Hz, 8.4 Hz), 7.35 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.42 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.52 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.85 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 8.07 (d, 1 H, J = 2.1 Hz).
IR (Liquid film) 3491, 1717, 1594, 1494, 1465 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3746NaOS (M+Na) 609.3014; found: 609.3011.
【0117】
(12d)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−カルボキシラート
実施例12(12d)で得られたメチル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−カルボキシラート(25mg、0.043mmol)、水酸化ナトリウム(5mg、0.13mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:6)により精製を行い、標記目的化合物(17mg、収率67%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.30 − 1.39 (m, 2 H), 1.41 − 1.48 (m, 2 H), 1.48 − 1.58 (m, 2 H), 1.75 − 1.83 (m, 2 H), 2.19 (dt, 2 H, J = 1.9 Hz, 6.9 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 5.31 (t, 1 H, J = 1.9 Hz), 6.77 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.00 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.20 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 7.21 (dd, 1 H, J = 1.6 Hz, 8.3 Hz), 7.31 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 7.37 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 7.49 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.78 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 7.83 (s, 1 H).
IR (KBr) 3414, 1621, 1593, 1494, 1463, 1244 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3644NaOS (M+H) 595.2858; found: 595.2854.
【0118】
【実施例13】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−6−メチル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(13a)フェニル 2,5−ジブロモ−4−メチルベンゼンスルホナート
2,5−ジブロモトルエン(1.0g,4.0mmol)、クロロ硫酸(1.0mL)、フェノール(0.29g,3.1mmol)、トリエチルアミン(0.86mL,6.2mmol)を用い実施例1(1a)と同様の操作を行った。再結晶(メタノール)により精製を行い、標記目的化合物(0.92g,59%)を得た。
融点:90−92 ℃
HNMR (500 MHz, CDCl) δ2.45 (s, 3 H), 7.15 (d, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.25 − 7.38 (m, 3 H), 7.69 (s, 1 H), 8.08 (s, 1 H).
IR (neat) 1485, 1452, 1384 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C1311 79BrS (M+H) 404.8796; found: 404.8797.
【0119】
(13b)フェニル 5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]−4−メチルベンゼンスルホナート
実施例13(13a)で得られたフェニル 2,5−ジブロモ−4−メチルベンゼンスルホナート(0.93g,2.3mmol)、4−ヒドロキシチオフェノール(0.43g,3.4mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.2mL、6.8mmol)を用い、実施例1(1b)と同様の操作を行った。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:8)により精製を行い、標記目的化合物(0.88g,85%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 2.24 (s, 3 H), 5.92 (brs, 1 H), 6.72 (s, 1 H), 6.95 (d, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.20 (d, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.28 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.35 (t, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.44 (d, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.97 (s, 1 H).
IR (neat) 3478, 1602, 1584, 1494, 1449, 1428, 1360 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C1915 79BrNaO (M+Na) 472.9493; found: 472.9520.
【0120】
(13c)フェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−4−メチルベンゼンスルホナート
実施例13(13b)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]−4−メチルベンゼンスルホナート(0.93g,2.3mmol)、1−ブロモブタン(0.79mL,7.5mmol)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ−7−エン(0.56mL,3.7mmol)を用い、実施例1(1c)と同様の操作を行った。再結晶(酢酸エチル−ヘキサン)により精製を行い、標記目的化合物(0.82g,74%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.52 (sextet, 2 H, J = 7.8 Hz), 1.81 (quintet, 2 H, J = 7.8 Hz), 2.24 (s, 3 H), 4.02 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 6.72 (s, 1 H), 6.98 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.21 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.28 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.35 (t, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.48 (d, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.97 (s, 1 H).
IR (neat) 1593, 1571, 1487, 1474, 1445, 1373 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2323 79BrNaO (M+Na) 529.0118; found: 529.0140.
【0121】
(13d)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−6−メチル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例1(1e)で得られた3−ドデク−1−イニル−2,1−ベンゾキサボロール−1(3H)−オール(72mg,0.24mmol)、実施例13(13c)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−4−メチルベンゼンスルホナート(0.10g,0.20mmol)、フッ化セシウム(76mg,0.50mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(10mg,0.01mmol)を用い、実施例1(1f)と同様の操作を行った。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)により精製を行い、標記目的化合物(82mg,59%)を得た。
Mixture of 2 diastereo isomers
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.87 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.18 − 1.40 (m, 14 H), 1.41 − 1.58 (m, 4 H), 1.75 − 1.85 (m, 2 H), 1.93 (s, 3 H), 2.12 − 2.20 (m, 2 H), 4.02 (t, 1 H, J = 6.8 Hz), 4.03 (t, 1 H, J = 6.8 Hz), 4.78 (s, 0.5 H), 4.82 (s, 0.5 H), 6.76 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 6.94 (t, 1 H, J = 7.8 Hz), 6.98 − 7.03 (m, 2 H), 7.20 (t, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.25 − 7.41 (m, 5 H), 7.56 (t, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.62 (s, 0.5 H), 7.63 (s, 0.5 H), 7.76 (s, .5 H), 7.77 (s, 0.5 H).
IR (neat) 3536, 1592, 1490, 1461, 1378 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4250NaO (M+Na) 721.2998; found: 721.2996.
【0122】
(13e)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−6−メチル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例13(13d)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−6−メチル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(74mg,0.11mmol)、水酸化ナトリウム(50mg,1.2mmol)を用い、実施例1(1g)と同様の操作を行った。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム=2:8)により精製を行い、標記目的化合物(26mg,38%)を得た。
Mixture of 2 diastereo isomers
HNMR (500 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 0.90 (t, 1.5 H, J = 6.8 Hz), 1.00 (t, 1.5 H, J = 6.8 Hz), 1.20 − 1.42 (m, 14 H), 1.44 − 1.57 (m, 4 H), 1.78 (quintet, 2 H, J = 7.8 Hz), 1.84 (s, 1.5 H), 1.86 (s, 1.5 H), 2.11 (t, 1 H, J = 5.9 Hz), 2.21 (t, 1 H, J = 5.9 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 5.05 (s, 0.5 H), 5.11 (s, 0.5 H), 6.70 (brs, 1 H), 6.98 − 7.04 (m, 3 H), 7.31 (t, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.38 (q, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.73 (s, 1 H), 7.77 (t, 1 H, J = 8.8 Hz).
IR (CHCl3) 3690, 3638, 3606, 3439, 1595, 1494, 1464 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3645Na (M+Na) 667.2504; found: 664.2501.
【0123】
【実施例14】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−6−メトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(14a)フェニル 2,5−ジブロモ−4−フルオロベンゼンスルホナート
1,4−ジブロモ−2−フルオロベンゼン(1.6g,6.3mmol)、クロロ硫酸(2mL)、フェノール(0.49g,5.2mmol)、トリエチルアミン(1.4mL,10mmol)を用い実施例1(1a)と同様の操作を行った。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:19)により精製を行い、標記目的化合物(1.9g,89%)を得た。
融点:61−63 ℃
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 7.14 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.25 − 7.37 (m, 3 H), 7.59 (d, 1 H, J = 7.3 Hz), 8.16 (d, 1 H, J = 7.3 Hz).
IR (neat) 1586, 1576, 1560, 1487, 1459, 1388 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C12 79BrFOS (M+H) 408.8545; found: 408.8530.
【0124】
(14b)フェニル 2,5−ジブロモ−4−メトキシベンゼンスルホナート
乾燥、窒素置換された25mL二口フラスコに実施例14(14a)で得られたフェニル 2,5−ジブロモ−4−フルオロベンゼンスルホナート(1.1g,2.6mmol)をとり、メタノール(5mL)で溶解した。1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ−7−エン(0.59mL,3.9mmol)をゆっくりと加え、室温で3時間撹拌した。析出した結晶を濾別、メタノールで洗浄し、標記目的化合物(1.0g,93%)を得た。
融点:149−151 ℃
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 4.00 (s, 3 H), 7.12 − 7.17 (m, 2 H), 7.24 − 7.36 (m, 4 H), 8.09 (s, 1 H).
IR (KBr) 1571, 1477, 1434, 1380 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C1311 79BrS (M+H) 420.8745; found: 420.8743.
【0125】
(14c)フェニル 5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]−4−メトキシベンゼンスルホナート
実施例14(14b)で得られたフェニル 2,5−ジブロモ−4−メトキシベンゼンスルホナート(0.85g,2.0mmol)、4−ヒドロキシチオフェノール(0.38g,3.0mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.91mL,6.0mmol)を用い、実施例1(1b)と同様の操作を行った。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:8)により精製を行い、標記目的化合物(0.80g,86%)を得た。
融点:123−125 ℃
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 3.57 (s, 3 H), 6.31 (s, 1 H), 6.97 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.19 (d, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.28 (t, 1 H, J = 6.8 Hz), 7.35 (t, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.46 (d, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.96 (s, 1 H).
IR (neat) 3468, 1599, 1583, 1572, 1494, 1487, 1470, 1435, 1371 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C1915 79BrNaFO (M+Na) 488.9442; found: 488.9430.
【0126】
(14d)フェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−4−メトキシベンゼンスルホナート
実施例14(14c)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]−4−メトキシベンゼンスルホナート(0.60g,1.2mmol)、1−ブロモブタン(0.51mL,4.8mmol)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ−7−エン(0.37mL,2.4mmol)を用い、実施例1(1c)と同様の操作を行った。再結晶(酢酸エチル−ヘキサン)により精製を行い、標記目的化合物(0.40g,64%)を得た。
融点:131−133 ℃
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.51 (sextet, 2 H, J = 7.3 Hz), 1.81 (quintet, 2 H, J = 8.1 Hz), 3.57 (s, 3 H), 4.01 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 6.32 (s, 1 H), 7.00 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.19 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.26 − 7.38 (m, 3 H), 7.50 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.96 (s, 1 H).
IR (KBr) 1591, 1572, 1491, 1471, 1379 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2323 79BrNaO (M+Na) 545.0068; found: 545.0068.
【0127】
(14e)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−6−メトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例1(1e)で得られた3−ドデク−1−イニル−2,1−ベンゾキサボロール−1(3H)−オール(72mg,0.24mmol)、実施例14(14d)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−4−メトキシベンゼンスルホナート(0.10g,0.20mmol)、フッ化セシウム(76mg,0.50mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(10mg,0.01mmol)を用い、実施例1(1f)と同様の操作を行った。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)により精製を行い、標記目的化合物(73mg,51%)を得た。
Mixture of 2 diastereo isomers
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 0.99 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.20 − 1.40 (m, 14 H), 1.45 − 1.56 (m, 4 H), 1.71 (d, 0.5 H, J = 4.9 Hz), 1.81 (quintet, 2 H, J = 6.8 Hz), 2.19 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 6.8 Hz), 2.23 (d, 0.5 H, J = 3.9 Hz), 3.44 (s, 1.5 H), 3.45 (s, 1.5 H), 4.03 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.96 (brs, 1 H), 6.41 (s, 1 H), 6.94 − 7.04 (m, 3 H), 7.19 (d, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.25 − 7.43 (m, 6 H), 7.55 − 7.60 (m, 2 H), 7.61 (s, 0.5 H), 7.68 (s, 0.5 H), 7.75 (d, 0.5 H, J = 7.8 Hz), 7.80 (d, 0.5 H, J = 7.8 Hz).
IR (neat) 3539, 1592, 1491, 1471, 1378 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4250NaO (M+Na) 737.2947; found: 737.2949.
【0128】
(14f)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−6−メトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例14(14e)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−6−メトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(73mg,0.10mmol)、水酸化ナトリウム(50mg,1.2mmol)を用い、実施例1(1g)と同様の操作を行った。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム=2:8)により精製を行い、標記目的化合物(6.9mg,10%)を得た。
Mixture of 2 diastereo isomers
HNMR (500 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 0.99 (t, 1.5 H, J = 7.8 Hz), 1.01 (t, 1.5 H, J = 6.8 Hz), 1.20 − 1.58 (m, 16 H), 1.74 − 1.83 (m, 2 H), 2.11 − 2.20 (m, 2 H), 3.35 (s, 1.5 H), 3.37 (s, 1.5 H), 4.04 (t, 1 H, J = 6.8 Hz), 4.05 (t, 1 H, J = 6.8 hz), 5.81 (s, 0.5 H), 6.31 (s, 0.5 H), 6.39 (s, 0.5 H), 6.40 (s, 0.5 H), 7.01 − 7.10 (m, 3 H), 7.24 − 7.43 (m, 3 H), 7.53 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.59 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.70 − 7.78 (m, 1.5 H), 8.38 (s, 0.5 H).
IR (CHCl3) 3425, 1594, 1494, 1468, 1443 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3645Na (M+Na) 683.2453; found: 683.2457.
【0129】
【実施例15】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−6’−メチル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(15a)(2−ブロモ−3−メチルフェニル)メタノール
2−ブロモ−3−メチル安息香酸(1.1g,5.1mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、0℃に冷却した後 水素化アルミニウムリチウム(0.29g,7.7mmol)を加え、室温に昇温して1時間攪拌する。水0.3mL、1N水酸化ナトリウム水溶液0.3mL、水0.9mLをこの順番でゆっくりと加え、エーテル20mL を加えて1時間攪拌した。生じた沈殿をセライトろ過し、減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。再結晶により精製を行い、標記目的化合物(0.68g,70%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 1.57 (brs, 1 H), 2.43 (s, 3 H), 4.76 (d, 2 H, J = 4.9 Hz), 7.19 d, 1 H, J = 6.8 Hz), 7.23 (t, 1 H, J = 6.8 Hz), 7.30 (d, 1 H, J = 6.8 Hz).
IR (KBr) 3330, 3259, 1453 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C 79BrO (M) 199.9837; found: 199.9819.
【0130】
(15b)2−ブロモ−3−メチルベンズアルデヒド
乾燥、窒素置換された50mL二口フラスコにオキザリルクロリド(0.61mL,7.0mmol)をとり、メチレンクロライド(10mL)で希釈した。−78℃に冷却した後、ジメチルスルホキシド(1.0mL,14mmol)をゆっくりと加え、10分間撹拌した。実施例15(15a)で得られた(2−ブロモ−3−メチルフェニル)メタノール(0.71g,3.5mmol)のメチレンクロライド溶液(4mL)を加え、1時間撹拌した。トリエチルアミン(3.9mL,28mmol)をゆっくりと加え、0℃に昇温した後1時間撹拌した。
反応溶液を水20mL に注いだ後、エーテルを用いて分液操作を行い、有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:19) により精製を行い、標記目的化合物(0.55g,79%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 2.49 (s, 3 H), 7.33 (t, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.48 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.75 (d, 1 H, J = 7. 8 Hz), 10.46 (s, 1 H).
IR (KBr) 1697, 1679, 1574, 1452 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C 79BrO (M) 17.9680; found: 197.9681.
【0131】
(15c)1−(2−ブロモ−3−メチルフェニル)トリデク−2−イン−1−オール
乾燥、窒素置換された25mL二口フラスコに1−ドデシン(1.7mL,8.1mmol)をとり、テトラヒドロフラン(5mL)で希釈した。−45℃に冷却した後、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(4.3mL,6.8mmol)をゆっくりと加え、10分間撹拌した。実施例15(15b)で得られた2−ブロモ−3−メチルベンズアルデヒド(0.54g,2.7mmol)のテトラヒドロフラン溶液(3mL) を加え、1時間撹拌した。トリエチルアミン(3.9mL,28mmol)をゆっくりと加え、0℃に昇温した後1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(3mL) を加え反応を停止した。反応溶液を水(20mL)に注いだ後、エーテルを用いて分液操作を行い、有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:19)により精製を行い、標記目的化合物(0.98g,100%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.22−1.43 (m, 14 H), 1.54 (quintet, 2 H, J = 7.8 Hz), 1.64 (dt, 2 H, J = 7.8 Hz, 2.0 Hz), 2.41 (d, 1 H, J = 5.9 Hz), 2.44 (s, 3 H), 5.85 (d, 1 H, J = 5.9 Hz), 7.21 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.25 (t, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.62 (d, 1 H, J = 7.8 Hz).
IR (neat) 3365, 2926, 2854, 1464 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C2029 79BrO (M) 364.1401; found: 364.1398.
【0132】
(15d)3−ドデク−1−イニル−7−メチル−2,1−ベンゾキサボロール−1(3H)−オール
実施例15(15c)で得られた1−(2−ブロモ−3−メチルフェニル)トリデク−2−イン−1−オール(0.12g,0.33mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.63mL,1.0mmol)、ホウ酸トリイソプロピル(0.19mL,0.83mmol)を用い、実施例1(1e)と同様の操作を行った。シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)により精製を行い、標記目的化合物(41mg,41%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDOD) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.6 Hz), 1.20−1.42 (m, 14 H), 1.51 (quintet, 2 H, J = 7.3 Hz), 2.22 (dt, 2 H, J = 7.3 Hz, 2.2 Hz), 2.54 (s, 3 H), 5.29 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 5.82 (s, 1 H), 7.16 (d, 1 H, J = 7.3 Hz), 7.25 (d, 1 H, J = 7.3 Hz), 7.40 (t, 1 H, J = 7.3 Hz).
IR (KBr) 3367, 2917, 2852, 1471 cm−1
【0133】
(15e)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−6’−メチル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例1(1c)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(49mg,0.1mmol)、実施例15(15d)で得られた3−ドデク−1−イニル−7−メチル−2,1−ベンゾキサボロール−1(3H)−オール(38mg,0.12mmol)、フッ化セシウム(38mg,0.25mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(10mg,0.01mmol)を用い、実施例1(1f)と同様の操作を行った。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)により精製を行い、標記目的化合物(37mg,53%)を得た。
Mixture of 2 diastereo isomers
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.18−1.38 (m, 14 H), 1.40 − 1.58 (m, 4 H), 1.77 − 1.85 (m, 5 H), 2.13 − 2.22 (m, 2 H), 4.03 (t, 2 H, J = 5.9 Hz), 7.00 − 7.06 (m, 2 H), 7.14 − 7.22 (m, 4 H), 7.24 − 7.35 (m, 4 H), 7.55 − 7.68 (m, 4 H).
IR (neat) 3542, 3435, 1593, 1490, 1455 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4250NaO (M+Na) 721.2997; found: 721.3021.
【0134】
(15f)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−6’−メチル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例15(15e)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−6’−メチル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(44mg,0.063mmol)、水酸化ナトリウム(50mg,1.2mmol)を用い、実施例1(1g)と同様の操作を行った。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム=2:8)により精製を行い、標記目的化合物(9.0mg,22%)を得た。
Mixture of 2 diastereo isomers
HNMR (500 MHz, CDOD) δ 0.86 − 0.92 (m, 3 H), 1.00 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.19 − 1.42 (m, 14 H), 1.44 − 1.57 (m, 4 H), 1.75 − 1.81 (m, 2 H), 2.00 (s, 3 H), 2.11 (dt, 0.5 H, J = 2.0 Hz, 6.8 Hz), 2.20 (dt, 0.5 H, J = 2.0 Hz, 6.8 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.99 (s, 0.5 H), 5.01 (s, 0.5 H), 6.82 − 6.85 (m, 1 H), 6.97 − 7.04 (m, 3 H), 7.19 (t, 1 H, J = 6.8 Hz), 7.26 (t, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.56 (d, 2.5 H, J = 6.8 Hz), 7.61 (d, 0.5 H, J = 7.8 Hz), 7.78 (t, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (CHCl3) 3691, 3605, 3439, 1594, 1494, 1467, 1456 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3645Na (M+Na) 667.2507; found: 667.2501.
【0135】
【実施例16】ナトリウム 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−(メトキシエトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(16a)フェニル 5−ブロモ−2−[[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート
実施例1(1b)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(131mg、0.30mmol)、1−ブロモエチルメチルエーテル(85μL、0.90mmol)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ−7−エン(0.11mL、0.75mmol)を使用して、実施例1(1c)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)により精製を行い、標記目的化合物(137mg、収率92%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 3.48 (s, 3 H), 3.79 (t, 2 H, J = 4.6 Hz), 4.18 (t, 2 H, J = 4.6 Hz), 6.73 (d, 1 H, J = 8.6 Hz), 7.03 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.18 − 7.23 (m, 2 H), 7.27 − 7.38 (m, 3 H), 7.41 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.6 Hz), 7.49 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.96 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Thin film) 1571, 1489, 1443, 1383 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2119 79BrNaO (M+Na) 516.9755; found: 516.9744.
【0136】
(16b)フェニル 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−(メトキシエトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例16(16a)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート(137mg、0.28mmol)、実施例1(1e)で得られた3−ドデク−1−イニル−2,1−ベンゾキサボロル−1(3H)−オール(98mg、0.33mmol)、フッ化セシウム(128mg、0.84mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(14mg、0.014mmol)を使用して、実施例1(1f)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(60mg、収率31%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.30 − 1.39 (m, 2 H), 1.45 − 1.53 (m, 2 H), 1.86 (d, 1 H, J = 5.1 Hz), 2.21 (dt, 2 H, J = 1.9 Hz, 7.2 Hz), 3.48 (s, 3 H), 3.80 (t, 2 H, J = 4.6 Hz), 4.19 (t, 2 H, J = 4.6 Hz), 4.98 − 5.02 (m, 1 H), 6.91 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.06 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.07 − 7.10 (m, 1 H), 7.20 − 7.24 (m, 2 H), 7.26 − 7.44 (m, 6 H), 7.57 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.81 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (Thin film) 3414, 1572, 1490, 1457, 1387, 1368 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4046NaO (M+Na) 709.2633; found: 709.2635.
【0137】
(16c)ナトリウム 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−(メトキシエトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例16(16b)で得られたフェニル 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−(メトキシエトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(60mg、0.087mmol)、水酸化ナトリウム(10mg、0.26mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(43mg、収率78%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.30 − 1.38 (m, 2 H), 1.41 − 1.50 (m, 2 H), 2.19 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 6.9 Hz), 3.44 (s, 3 H), 3.77 (t, 2 H, J = 4.6 Hz), 4.17 (t, 2 H, J = 4.6 Hz), 5.29 (t, 1 H, J = 2.0 Hz), 6.83 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 7.04 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.19 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 7.22 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 8.2 Hz), 7.32 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 7.38 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 7.57 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.79 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.5 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (KBr) 3414, 1593, 1493, 1457, 1241 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3441Na (M+Na) 655.2140; found: 655.2137.
【0138】
【実施例17】ナトリウム 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−(3−メチルブトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(17a)フェニル 5−ブロモ−2−[[4−(3−メチルブトキシ)フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート
実施例1(1b)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(131mg、0.30mmol)、1−ブロモ−3−メチルブタン(0.11mL、0.90mmol)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ−7−エン(0.11mL、0.75mmol)を使用して、実施例1(1c)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:8)により精製を行い、標記目的化合物(150mg、収率99%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.99 (d, 6 H, J = 6.7 Hz), 1.72 (q, 2 H, J = 6.7 Hz), 1.82 − 1.92 (m, 1 H), 4.04 (t, 2 H, J = 6.7 Hz), 6.75 (d, 1 H, J = 8.7 Hz), 6.99 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.21 (d, 2 H, J = 7.6 Hz), 7.27 − 7.32 (m, 1 H), 7.36 (t, 2 H, J = 7.6 Hz), 7.40 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.7 Hz), 7.48 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.96 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 1593, 1489, 1443, 1383 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C2323 79BrO (M) 506.0221; found: 506.0211
【0139】
(17b)フェニル 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−(3−メチルブトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例17(17a)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[[4−(3−メチルブトキシ)フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート(150mg、0.30mmol)、実施例1(1e)で得られた3−ドデク−1−イニル−2,1−ベンゾキサボロル−1(3H)−オール(107mg、0.36mmol)、フッ化セシウム(137mg、0.90mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(15mg、0.015mmol)使用して、実施例1(1f)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(68mg、収率32%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 0.99 (d, 6 H, J = 6.6 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.30 − 1.38 (m, 2 H), 1.45 − 1.53 (m, 2 H), 1.73 (q, 2 H, J = 6.7 Hz), 1.86 (d, 1 H, J = 5.1 Hz), 1.82 − 1.92 (m, 1 H), 2.20 (dt, 2 H, J = 1.9 Hz, 7.1 Hz), 4.05 (t, 2 H, J = 6.7 Hz), 4.99 − 5.03 (m, 1 H), 6.93 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.02 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.07 (d, 1 H, J = 7.6 Hz), 7.22 (d, 2 H, J = 7.6 Hz), 7.26 − 7.44 (m, 6 H), 7.56 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.81 (d, 1 H, J = 7.0 Hz), 7.91 (d, 1 H, J =
1.9 Hz).
IR (Liquid film) 3533, 1593, 1489, 1458, 1388, 1368 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C4250 (M) 698.3100; found: 698.3084.
【0140】
(17c)ナトリウム 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−(3−メチルブトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例17(17b)で得られたフェニル 2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4−[[4−(3−メチルブトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(68mg、0.097mmol)、水酸化ナトリウム(12mg、0.29mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(32mg、収率51%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 0.99 (d, 6 H, J = 6.6 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.31 − 1.39 (m, 2 H), 1.41 − 1.49 (m, 2 H), 1.70 (q, 2 H, J = 6.6 Hz), 1.83 − 1.92 (m, 1 H), 2.19 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 6.9 Hz), 4.06 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.29 (t, 1 H, J = 2.0 Hz), 6.83 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 7.01 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.19 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.22 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 8.2 Hz), 7.32 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.38 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.55 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.78 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (KBr) 3388, 1593, 1494, 1459, 1243 cm−1
HRMS (FAB, negative) calcd. for C3644NaO (M−H) 643.2527; found: 643.2524.
【0141】
【実施例18】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−5’−メチル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(18a)(2−ブロモ−4−メチルフェニル)メタノール
2−ブロモ−4−メチル安息香酸(1.5g,7.0mmol)をテトラヒドロフラン(7mL)に溶解し、0℃に冷却した後1.0Mボラン−テトラヒドロフラン溶液(10mL,10mmol)を加え、2時間攪拌した。水10mLを加え反応を停止した後、水20mLに反応溶液を注ぎエーテルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)により精製を行い、標記目的化合物(1.4g,96%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 2.06 (t, 1 H, J = 6.8 Hz), 2.33 (s, 3 H), 4.70 (d, 2 H, J = 6.8 Hz), 7.13 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.33 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.39 (s, 1 H).
IR (neat) 3333, 1607, 1564, 1491, 1448, 1391 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C 79BrO (M) 199.9837; found: 199.9815.
【0142】
(18b)2−ブロモ−4−メチルベンズアルデヒド
実施例18(18a)で得られた(2−ブロモ−4−メチルフェニル)メタノール(1.4g,6.8mmol)、オキザリルクロリド(1.2mL,13.5mmol)、ジメチルスルホキシド(1.9mL,27mmol)、トリエチルアミン(7.5mL,54mmol)を用い、実施例15(15b)と同様の操作を行った。シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:19)により精製を行い、標記目的化合物(0.72g,53%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 2.41 (s, 3 H), 7.22 (d, 1 H, J = 7.3 Hz), 7.47 (s, 1 H), 7.81 (d, 1 H, J = 7.3 Hz), 10.31 (s, 1 H).
IR (neat) 1693, 1600, 1382 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C 79BrO (M) 197.9680; found: 197.9675.
【0143】
(18c)1−(2−ブロモ−4−メチルフェニル)トリデク−2−イン−1−オール
実施例18(18b)で得られた2−ブロモ−4−メチルベンズアルデヒド(0.68g,3.4mmol)、1−ドデシン(1.8mL,8.5mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(4.7mL,7.5mmol)を用い、実施例1(1d)と同様の操作を行った。シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:19)により精製を行い、標記目的化合物(1.1g,92%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.22−1.42 (m, 14 H), 1.54 (quintet, 2 H, J = 7.8 Hz), 2.26 (dt, 2 H, J = 6.8 Hz, 2.0 Hz), 2.34 (s, 3 H), 5.74 − 5.76 (m, 1 H), 7.15 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.39 (s, 1 H), 7.65 (d, 1 H, J = 7.8 Hz).
IR (neat) 3365, 2925, 2855 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C2029 79BrO (M) 364.1401; found: 364.1403.
【0144】
(18d)3−ドデク−1−イニル−6−メチル−2,1−ベンゾキサボロール−1(3H)−オール
実施例18(18c)で得られた1−(2−ブロモ−4−メチルフェニル)トリデク−2−イン−1−オール(0.73g,2.0mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(3.8mL,6.0mmol)、ホウ酸トリイソプロピル(1.4mL,6.0mmol)を用い、実施例1(1e)と同様の操作を行った。シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)により精製を行い、標記目的化合物(0.44g,74%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDOD) δ 0.90 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.23−1.42 (m, 14 H), 1.48 (quintet, 2 H, J = 6.8 Hz), 2.22 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 6.8 Hz), 2.37 (s, 3 H), 5.78 (s, 1 H), 7.29 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.31 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.42 (s, 1 H).
IR (neat) 3392, 1481, 1444, 1403 cm−1
【0145】
(18e)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−5’−メチル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例18(18d)で得られた3−ドデク−1−イニル−6−メチル−2,1−ベンゾキサボロール−1(3H)−オール(57mg,0.19mmol)、実施例1(1c)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(80mg,0.16mmol)、フッ化セシウム(61mg,0.4mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(10mg,0.01mmol)を用い、実施例1(1f)と同様の操作を行った。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:8)により精製を行い、標記目的化合物(95mg,86%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.22 − 1.38 (m, 14 H), 1.45 − 1.57 (m, 4 H), 1.78 − 1.84 (m, 3 H), 2.20 (dt, 2 H, J = 7.8 Hz, 2.0 Hz), 2.33 (s, 3 H), 4.03 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.98 (d, 1 H, J = 2.0 Hz), 6.88 (s, 1 H), 6.92 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.20 − 7.24 (m, 3 H), 7.29 (d, 1 H, J = 6.8 Hz), 7.34 − 7.41 (m, 3 H), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.68 ( d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.88 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (neat) 3537, 1593, 1489, 1459 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4250 (M) 698.3100; found: 698.3076.
【0146】
(18f)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−5’−メチル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例18(18e)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−5’−メチル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(28mg,0.040mmol)、水酸化ナトリウム(50mg,1.2mmol)を用い、実施例1(1g)と同様の操作を行った。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム=2:8)により精製を行い、標記目的化合物(22mg,88%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDOD) δ 0.90 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.20 − 1.57 (m, 18 H), 1.79 (quintet, 2 H, J = 6.8 Hz), 2.19 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 2.35 (s, 3 H), 4.03 (t, 2 H, J = 5.9 Hz), 5.25 (s, 2 H), 6.82 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 6.98 − 7.04 (m, 4 H), 7.21 (t, 2 H, J = 9.8 Hz), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.67 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.99 (s, 1 H).
IR (CHCl3) 3434, 1594, 1494, 1460 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3645Na (M+Na) 667.2504; found: 667.2510.
【0147】
【実施例19】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−(オクチルオキシ)ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(19a)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例1(1c)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(7.6g,15.4mmol)、2−ホルミルベンゼンボロン酸(2.8g,18.5mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.80g,0.7mmol)を、ジメトキシエタン(20mL) に溶解した後、4.6M 炭酸カリウム水溶液(10mL,46mmol)を加え、60℃に加熱して5時間攪拌した。室温に冷却した後、反応溶液を水30mLに注ぎ反応を停止した後、エーテルを用いて分液操作を行った。有機層を飽和食塩水で洗った後硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:9−2:8)及び再結晶(ヘキサン:酢酸エチル=1:9)により精製を行い、標記目的化合物(6.7g,84%)を得た。融点:95−97 ℃
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 1.47 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 4.11 (q, 2 H, J = 6.8 Hz), 6.98 − 7.03 (m, 3 H), 7.22 − 7.29 (m, 3 H), 7.34 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 7.52 − 7.60 (m, 4 H), 7.71 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.85 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.95 (s, 1 H), 8.08 (s, 1 H), 10.04 (s, 1 H).
IR (KBr) 1700, 1594, 1489, 1250, 1194, 1174, 1145 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C2722 (M) 490.0909; found: 490.0897.
【0148】
(19b)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−(オクチルオキシ)ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
乾燥、窒素置換された反応容器に1−オクチルオキシプロプ−2−イン(41mg,0.20mmol)をとり、テトラヒドロフラン(0.3mL)で溶解した。−78℃に冷却した後、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液 (0.13mL,0.20mmol)をゆっくりと滴下し、10分間撹拌した。実施例19(19a)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(52mg,0.10mmol)のテトラヒドロフラン溶液(0.3mL)をキャヌラーを用いて滴下し、1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(0.2mL)を加え反応を停止した後、水10mLを加えエーテルを用いて分液操作を行った。有機層を飽和食塩水で洗った後硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:8)により精製を行い、標記目的化合物(53mg,77%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.87 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.21−1.33 (m, 14 H), 1.48−1.59 (m, 4 H), 1.81 (quintet, 2 H, J = 7.8 Hz), 2.00 (d, 1 H, J = 4.9 Hz), 3.45 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 5.9 Hz), 4.16 (s, 2 H), 5.06 (d, 1 H, J = 4.9 Hz), 6.94 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.08 (d, 2 H, J = 6.8 Hz), 7.22 (d, 2 H, J = 7.9 Hz), 7.27−7.42 (m, 5 H), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.79 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.89 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (neat) 3530, 3412, 1593, 1489, 1458 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4046 (M) 686.2736; found: 686.2748.
【0149】
(19c)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−(オクチルオキシ)ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例19(19b)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−(オクチルオキシ)ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(50mg,0.073mmol)、水酸化ナトリウム(50mg,1.2mmol)を用い、実施例1(1g)と同様の操作を行った。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム=2:8)により精製を行い、標記目的化合物(12mg,25%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.6 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.22 − 1.34 (m, 10 H), 1.46−1.58 (m, 4 H), 1.78 (quintet, 2 H, J = 8.1 Hz), 3.44 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.14 (d, 2 H, J = 1.5 Hz), 5.36 (s, 1 H), 6.83 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.00 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.18 − 7.23 (m, 2 H), 7.33 (dt, 1 H< J = 1.5 Hz, 7.3 Hz), 7.39 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 7.3 Hz), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.78 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (neat) 3633, 3393, 1594, 1494, 1459 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3442NaO (M+H) 633.2320; found: 633.2319.
【0150】
【実施例20】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシ−12−フェノキシドデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(20a)ウンデク−10−イニル メタンスルホナート
10−ウンデシン−1−オール(1.68g、10.00mmol)をメチレンクロリド(20mL)に溶解し、氷冷下、トリエチルアミン(2.09mL、15.00mmol)、メタンスルホニルクロリド(0.93mL、12.00mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。飽和重曹水(20mL)を加え反応を停止した後、反応溶液に水(50mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:6)により精製を行い、標記目的化合物(2.37g、収率96%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.27 − 1.45 (m, 10 H), 1.47 − 1.58 (m, 2 H), 1.72 − 1.79 (m, 2 H), 1.94 (t, 1 H, J = 2.7 Hz), 2.18 (dt, 2 H, J = 2.7 Hz, 7.1 Hz), 3.00 (s, 3 H), 4.22 (t, 2 H, J = 6.7 Hz).
IR (Liquid film) 3291, 1355, 1175 cm−1.MS (EI, positive) m/z, 246 (M)
【0151】
(20b)(ウンデク−10−イニルオキシ)ベンゼン
実施例20(20a)で得られたウンデク−10−イニル メタンスルホナート(123mg、0.50mmol)をアセトン(3mL)に溶解し、フェノール(52mg、0.55mmol)、炭酸カリウム(276mg、2.00mmol)を加え、8時間加熱環流した。反応溶液をセライトろ過した後減圧下溶媒を留去し、残渣を酢酸エチルで希釈した。さらに水(10mL)、次いで、飽和重曹水(10mL)で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:10)により精製を行い、標記目的化合物(106mg、収率87%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.28 − 1.48 (m, 10 H), 1.48 − 1.57 (m, 2 H), 1.74 − 1.82 (m, 2 H), 1.94 (t, 1 H, J = 2.6 Hz), 2.18 (dt, 2 H, J = 2.6 Hz, 7.1 Hz), 3.95 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 6.90 (d, 2 H, J = 8.6 Hz), 6.93 (t, 1 H, J = 7.4 Hz), 7.28 (dd, 2 H, J = 7.4 Hz, 8.6 Hz).
【0152】
(20c)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシ−12−フェノキシドデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例20(20b)で得られた(ウンデク−10−イニルオキシ)ベンゼン(103mg、0.42mmol)をテトラヒドロフラン(4mL)に溶解し、−78℃で攪拌した。そこへn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(0.23mL、0.36mmol)を滴下し、30分攪拌した後、0℃で10分間攪拌した。次いで、実施例19(19a)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(109mg、0.21mmol)のテトラヒドロフラン溶液を−78℃で滴下し、1時間攪拌した後さらに室温で30分間攪拌した。塩化アンモニウム水溶液(2mL)を加え反応を停止した後、反応溶液に水(5mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(124mg、収率77%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.23 − 1.40 (m, 8 H), 1.40 − 1.58 (m, 6 H), 1.73 − 1.86 (m, 4 H), 1.87 (d, 1 H, J = 5.1 Hz), 2.21 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 7.1 Hz), 3.94 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 4.98 − 5.03 (m, 1 H), 6.87 − 6.96 (m, 4 H), 7.01 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.07 (dd, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.6 Hz), 7.21 − 7.43 (m, 10 H), 7.56 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.81 (dd, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.8 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (Thin film) 3540, 1594, 1494, 1458, 1388, 1368 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4650NaO (M+Na) 785.2947; found: 785.2983.
【0153】
(20d)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシ−12−フェノキシドデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例20(20c)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシ−12−フェノキシドデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(124mg、0.16mmol)、水酸化ナトリウム(19mg、0.48mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:6)により精製を行い、標記目的化合物(82mg、収率72%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.99 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.24 − 1.40 (m, 8 H), 1.40 − 1.48 (m, 4 H), 1.48 − 1.57 (m, 2 H), 1.69 − 1.82 (m, 4 H), 2.19 (dt, 2 H, J = 1.9 Hz, 6.9 Hz), 3.94 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 4.02 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 5.30 (t, 1 H, J = 1.9 Hz), 6.82 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 6.86 − 6.90 (m, 3 H), 7.00 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.17 − 7.27 (m, 4 H), 7.31 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.37 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.55 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.78 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (Thin film) 3443, 1594, 1496, 1458, 1244 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4045Na (M+Na) 731.2453; found: 731.2457.
【0154】
【実施例21】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシ−12−メトキシドデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(21a)11−メトキシウンデク−1−イン
実施例20(20a)で得られたウンデク−10−イニル メタンスルホナート(246mg、1.00mol)をメタノール(3mL)に溶解し、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(0.46mL、2.40mmol)を加え、60℃で3時間攪拌した。反応溶液をセライトろ過した後減圧下溶媒を留去し、残渣を酢酸エチルで希釈した。さらに水(10mL)、次いで、飽和重曹水(10mL)で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:20)により精製を行い、標記目的化合物(158mg、収率87%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.30 (brs, 8 H), 1.34 − 1.43 (m, 2 H), 1.48 − 1.69 (m, 4 H), 1.94 (t, 1 H, J = 2.6 Hz), 2.18 (dt, 2 H, J = 2.6 Hz, 7.1 Hz), 3.33 (s, 3 H), 3.36 (t, 2 H, J = 6.7 Hz).
MS (EI, positive) m/z, 183 (M+H)
【0155】
(21b)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシ−12−メトキシドデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例21(21a)で得られた11−メトキシウンデク−1−イン(66mg、0.36mmol)、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(0.20mL、0.31mmol)、実施例19(19a)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(93mg、0.18mmol)を使用して、実施例19(19b)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)により精製を行い、標記目的化合物(80mg、収率63%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.24 − 1.38 (m, 12 H), 1.45 − 1.55 (m, 4 H), 1.77 − 1.86 (m, 2 H), 1.91 (d, 1 H, J = 5.2 Hz), 2.20 (dt, 2 H, J = 1.9 Hz, 7.1 Hz), 3.32 (s, 3 H), 3.36 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 4.99 − 5.03 (m, 1 H), 6.93 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.01 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.07 (dd, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.7 Hz), 7.21 − 7.24 (m, 2 H), 7.27 − 7.43 (m, 6 H), 7.56 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.80 (dd, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.7 Hz), 7.92 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (Liquid film) 3390, 1593, 1489, 1458, 1388, 1368 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4148NaO (M+Na) 723.2790; found: 723.2770.
【0156】
(21c)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシ−12−メトキシドデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例21(21b)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシ−12−メトキシドデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(80mg、0.11mmol)、水酸化ナトリウム(13mg、0.33mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:6)により精製を行い、標記目的化合物(60mg、収率84%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.23 − 1.38 (m, 10 H), 1.42 − 1.48 (m, 2 H), 1.48 − 1.58 (m, 4 H), 1.74 − 1.83 (m, 2 H), 2.19 (dt, 2 H, J = 1.9 Hz, 6.9 Hz), 3.35 (s, 3 H), 3.37 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 5.29 (t, 1 H, J = 1.9 Hz), 6.82 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 7.01 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.6 Hz), 7.19 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.22 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 8.2 Hz), 7.32 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.38 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.55 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.6 Hz), 7.78 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (Thin film) 3426, 1593, 1494, 1458, 1243 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3543Na (M+Na) 669.2297; found: 669.2289.
【0157】
【実施例22】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[12−(シクロヘキシルオキシ)−1−ヒドロキシドデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(22a)(ウンデク−10−イニルオキシ)シクロヘキサン
シクロヘキサノール(0.21mL、2.00mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、水素化ナトリウム(100mg、2.50mmol)加え、室温で30分間攪拌した。さらに実施例20(20a)で得られたウンデク−10−イニル メタンスルホナート(123mg、0.50mmol)を加え、60℃で1時間攪拌した。飽和重曹水(2mL)を加え反応を停止した後、反応溶液に水(10mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。
有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:25)により精製を行い、標記目的化合物(100mg、収率80%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.18 − 1.40 (m, 14 H), 1.40 − 1.48 (m, 2 H), 1.48 1.57 (m, 4 H), 1.69 1.77 (m, 2 H), 1.78 (t, 1 H, J = 2.5 Hz), 1.86 1.95 (m, 2 H), 2.08 2.15 (m, 2 H), 3.15 3.23 (m, 1 H), 3.42 (t, 2 H,
J = 6.8 Hz).
IR (Thin film) 2932, 2856 cm−1
HRMS (EI, positive) calcd. for C1730O (M) 250.2297; found: 250.2297.
【0158】
(22b)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[12−(シクロヘキシルオキシ)−1−ヒドロキシドデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例22(22a)で得られた(ウンデク−10−イニルオキシ)シクロヘキサン(100mg、0.40mmol)、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(0.22mL、0.34mmol)、実施例19(19a)で得られたフェニル4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(104mg、0.20mmol)を使用して、実施例19(19b)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:5)により精製を行い、標記目的化合物(66mg、収率43%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.13 − 1.35 (m, 14 H), 1.37 − 1.45 (m, 2 H), 1.47 − 1.58 (m, 6 H), 1.69 − 1.78 (m, 2 H), 1.78 1.87 (m, 2 H), 1.87 1.95 (m, 2 H), 2.07 2.14 (m, 2 H), 2.29 (d, 1 H, J = 3.5 Hz), 3.14 3.23 (m, 1 H), 3.41 (t, 2 H, J = 6.7 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 4.55 4.61 (m, 1 H), 6.93 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 6.97 7.03 (m, 1 H), 7.02 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.19 7.42 (m, 8 H), 7.55 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.61 (dd, 1 H, J = 1.0 Hz, 7.9 Hz),
7.77 (d, 1 H, J = 2.4 Hz).
IR (Liquid film) 3408, 1593, 1490, 1458, 1387, 1368 cm−1.HRMS (ESI, positive) calcd. for C4656NaO (M+Na) 791.3416; found: 791.3412.
【0159】
(22c)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[12−(シクロヘキシルオキシ)−1−ヒドロキシドデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例22(22b)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[12−(シクロヘキシルオキシ)−1−ヒドロキシドデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(66mg、0.086mmol)、水酸化ナトリウム(10mg、0.26mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:6)により精製を行い、標記目的化合物(20mg、収率33%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.17 − 1.36 (m, 16 H), 1.47 − 1.58 (m, 6 H), 1.70 − 1.83 (m, 4 H), 1.87 − 1.93 (m, 2 H), 1.97 − 2.04 (m, 2 H), 2.44 2.48 (m, 2 H), 3.21 3.28 (m, 1 H), 3.45 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 4.56 (s, 1 H), 6.83 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 7.01 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.14 (dd, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.6 Hz), 7.18 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 8.2 Hz), 7.28 (dt, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.6 Hz), 7.37 (dt, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.6 Hz), 7.56 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.61 (dd, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.6 Hz), 7.95 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (KBr) 3389, 1593, 1494, 1459, 1242 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4051Na (M+Na) 737.2923; found: 737.2925.
【0160】
【実施例23】ナトリウム 2’−(1−アミノトリデク−2−イニル)−4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(23a)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−アセトキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
乾燥、窒素置換された25mL 二口フラスコに実施例1(1f)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(1.1g,1.5mmol)、ジメチルアミノピリジン(10mg,0.10mmol)、トリエチルアミン(1.0mL,7.5mmol)をとり、メチレンクロライド(3mL) で溶解した。反応溶液を0℃に冷却した後、無水酢酸(0.43mL,4.5mmol)をゆっくりと加え、3時間撹拌した。飽和重曹水(1mL)を加え反応を停止し、水10mL を加えエーテルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)により精製を行い、標記目的化合物(1.0g,95%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.20 − 1.33 (m, 14 H), 1.45 (quintet, 2 H, J = 6.8 Hz), 1.52 (sextet, 2 H, J = 7.8 Hz), 1.81 (quintet, 2 H, J = 7.8 Hz), 1.97 (s, 3 H), 2.15 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 6.8 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 6.93 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.00 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.07 (d, 1 H, J = 6.8 Hz), 7.21−7.43 (m, 6 H), 7.54 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.71 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.88 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (neat) 1742, 1593, 1489, 1458 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4350NaO (M+Na) 749.2946; found: 749.2943.
【0161】
(23b)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−(フェニルオキシカルボニルアミノ)トリデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
乾燥、窒素置換された25mL二口フラスコに実施例23(23a)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−アセトキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.60g,0.83mmol)、フェニルカーバメート(0.34g,2.5mmol)をとり、メチレンクロライド(1mL) で溶解した。反応溶液を0℃に冷却した後、3フッ化ホウ素エーテル錯体(0.11mL,0.83mmol)をゆっくりと加え、室温で1時間撹拌した。飽和重曹水(1mL)を加え反応を停止し、水10mLを加えエーテルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー (酢酸エチル:ヘキサン=3:17) により精製を行い、標記目的化合物(0.60g,88%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 0.99 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.18 1.38 (m, 14 H), 1.42−1.57 (m, 4 H), 1.80 (quintet, 2 H, J = 6.8 Hz), 2.15 (t, 2 H, J = 5.9 Hz), 4.01 (t, 2 H, J = 5.9 Hz), 5.29 (d, 1 H, J = 6.8 Hz), 5.45 (d, 1 H, J = 6.8 Hz), 6.92 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 6.97 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.00 7.07 (m, 2 H), 7.14 7.44 (m, 8 H), 7.51 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.63 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.92 (s, 1 H).
IR (neat) 3391, 1741, 1593, 1488, 1458 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4853NNaO (M+Na) 826.3212; found: 826.3222.
【0162】
(23c)フェニル 2’−(1−アミノトリデク−2−イニル)−4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
20mLナスフラスコに実施例23(23b)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−(フェニルオキシカルボニルアミノ)トリデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(50mg,0.061mmol)をとり、ジオキサン(0.2mL)で溶解した。水(0.1mL) を加え反応溶液を縣濁させた後、水酸化ナトリウム(40mg,1.0mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応溶液に水10mL を加えエーテルを用いて分液操作を行い、有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:8)により精製を行い、標記目的化合物(42mg,100%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.23 1.38 (m, 14 H), 1.44−1.57 (m, 4 H), 1.81 (quintet, 2 H, J = 6.6 Hz), 2.17 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 4.6 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.35 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.93 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.00 − 7.06 (m, 3 H), 7.20−7.30 (m, 3 H), 7.32−7.42 (m, 4 H), 7.56 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.74 (d, 1 H, J = 6.6 Hz), 7.96 (d, 1 H, J = 1.5 Hz).
IR (neat) 3376, 1593, 1489, 1458, 1388, 1369 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4149NNaO (M+Na) 706.3000; found: 706.3010.
【0163】
(23d)ナトリウム 2’−(1−アミノトリデク−2−イニル)−4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例23(23c)で得られたフェニル 2’−(1−アミノトリデク−2−イニル)−4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(30mg,0.043mmol)、水酸化ナトリウム(50mg,1.2mmol)を用い、実施例1(1g)と同様の操作を行った。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム=2:8)により精製を行い、標記目的化合物(12mg,40%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.21 − 1.38 (m, 14 H), 1.42−1.57 (m, 4 H), 1.78 (quintet, 2 H, J = 6.8 Hz), 2.23 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 6.8 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 5.02 (d, 1 H, J = 2.0 Hz), 6.86 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.16 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 8.8 Hz), 7.28 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.43 (t, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.48 (t, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.53 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.76 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.93 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (neat) 3691, 1594, 1494, 1458 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3544NO (M−Na) 606.2712; found: 606.2715.
【0164】
【実施例24】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−12(2−メトキシエトキシ)ドデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(24a)11−(2−メトキシエトキシ)ウンデク−1−イン
実施例20(20a)で得られたメチルウンデク−10−イン−1−スルホナート(0.12g、0.50mmol)、2−メトキシエタノール(59μL、0.75mmol)、水素化ナトリウム(36mg、1.5mmol)を用いて実施例22(22a)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:8)により精製を行い、標記目的化合物(82mg、収率73%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.23−1.40 (brs, 10 H), 1.43−1.55 (m, 2 H), 1.57−1.62 (m, 2 H), 1.77 (t, 1 H, J=2.5 Hz), 2.09−2.13 (m, 1 H), 2.18 (dt, 1 H, J = 2.6 Hz, 9.7 Hz), 3.39 (s, 3 H), 3.45 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 3.53−3.58 (m, 4 H).
IR (Liquid film) 3311, 2930, 1110 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C1427 (M+H) 207.2011; found: 227.2027.
【0165】
(24b)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−12(2−メトキシエトキシ)ドデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例19(19a)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.12g、0.24mmol)、実施例24(24a)で得られた11−(2−メトキシエトキシ)ウンデク−1−イン(82mg、0.36mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.20mL、0.31mmol)を用いて実施例19(19b)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。
薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)により精製を行い、標記目的化合物(87mg、収率41%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.13−1.33 (brs, 10 H), 1.45−1.60 (m, 6 H), 1.77−1.85 (m, 2 H), 2.20 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 8.8 Hz), 3.43 (s, 3H), 3.44 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.52−3.58 (m, 4 H), 4.01 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.01 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.93 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.07 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.22 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.26−7.31 (m, 2 H), 7.34 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.37−7.42 (m, 2 H), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.80 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.1 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (Liquid film) 3400, 2931, 1248 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4352 (M+Na) 767.3052; found: 767.3044.
【0166】
(24c)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−12(2−メトキシエトキシ)ドデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例24(24b)で得られたフェニル4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−12(2−メトキシエトキシ)ドデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(88mg、0.015mmol)、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.24mL)を用いて実施例1(1g)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(37mg、収率45%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.99 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.26−1.34 (brs, 10 H), 1.43−1.47 (m, 2 H), 1.49−1.57 (m, 4 H), 1.74−1.81 (m, 2 H), 2.18 (dt, 2 H, J = 1.8 Hz, 8.6 Hz), 3.34 (s, 3 H), 3.44 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.52 (dd, 4 H, J = 2.1 Hz, 7.0 Hz), 4.02 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 5.29 (t, 1 H, J = 1.8 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.18−7.24 (m, 2 H), 7.32−7.38 (m, 2 H), 7.55 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.78 (dd, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.7 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (KBr) 3383, 2930, 1243 cm−1
HRMS (FAB, negative) calcd. for C3747 (M−Na) 667.2763; found: 667.2762.
【0167】
【実施例25】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(25a)2−(ウンデク−10−イニロキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン
乾燥、窒素置換された反応容器に10−ウンデシン−1−オール(0.50g、3.0mmol)、3、4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.41mL、4.5mmol)をとり、メチレンクロリド(3mL)に溶解した。0℃に冷却した後、p−トルエンスルホン酸(0.26g、1.5mmol)を加え30分間攪拌した。飽和重曹水(1mL)を加え反応を停止した後、反応溶液に水(5mL)を加え、酢酸エチルによる抽出操作を行った。有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:20)により精製を行い、標記目的化合物(0.69g、収率92%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.26−1.42 (brs, 10 H), 1.49−1.54 (m, 4 H), 1.55−1.61 (m, 4 H), 1.69−1.75 (m, 1 H), 1.80−1.86 (m, 1 H), 1.94 (d, 1 H, J = 2.6 Hz), 2.18 (dt, 2 H, J = 2.9 Hz, 10.3 Hz), 3.35−3.41 (m, 1 H), 3.48−3.53 (m, 1 H), 3.70−3.76 (m, 1 H), 3.85−3.90 (m, 1 H), 4.58 (t, 1 H, J = 2.9 Hz).
IR (Liquid film) 3312, 2933, 2857, 1033 cm−1
HRMS (EI, positive) calcd. for C1627 (M−H) 251.2011; found: 251.2017.
【0168】
(25b)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−12−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イロキシ)ドデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナ−ト
実施例25(25a)で得られた2−(ウンデク−10−イニロキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(0.10g、0.40mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.23mL、0.36mmol)、実施例19(19a)で得られたフェニル4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.10g、0.20mmol)を用い、実施例19(19b)と同様の実験操作を行った。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(0.10g、収率66%)を黄色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.24−1.36 (brs, 10 H), 1.45−1.60 (m, 10 H), 1.68−1.74 (m, 1 H), 1.78−1.85 (m, 3 H), 1.99 (d, 1 H, J = 5.1 Hz), 2.20 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 9.5 Hz), 3.35−3.40 (m, 1 H), 3.47−3.52 (m, 1 H), 3.69−3.75 (m, 1 H), 3.84−3.89 (m, 2 H), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.56−4.58 (m, 1 H), 5.01 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.93 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.07 (d, 1 H, J = 6.6 Hz), 7.22 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.27−7.43 (m, 6 H), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.80 (d, 1 H, J = 7.3 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 1.5 Hz).
IR (Thin film) 2933, 2857, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4554 (M+Na) 793.3208; found: 793.3193.
【0169】
(25c)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例25(25b)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−12−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イロキシ)ドデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナ−ト(0.10g、0.13mmol)をメタノール(1mL)に溶解し、p−トルエンスルホン酸(10mg)を加え,室温で1時間半攪拌した。トリエチルアミン(1mL)を加え反応を停止した後、減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)により精製を行い、標記目的化合物(80mg、収率87%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.23−1.38 (brs, 10 H), 1.45−1.57 (m, 6 H), 1.74−1.84 (m, 2 H), 2.20 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 9.5 Hz), 3.61 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.01 (s, 1 H), 6.93 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.06 (d, 1 H, J = 6.6 Hz), 7.22 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.27−7.42 (m, 8 H), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.80 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Thin film) 3388, 2931, 1242 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4046NaO (M+Na) 709.2624; found: 709.2612.
【0170】
(25d)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例25(25c)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(80mg、0.12mmol)、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.6mL)を用い、実施例1(1g)と同様の操作を行った。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(30mg、収率39%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.27−1.42 (brs, 10 H), 1.45 (t, 2 H, J = 7.3 Hz), 1.50−1.56 (m, 4 H), 1.75−1.91 (m, 2 H), 2.17−2.21 (m, 2 H), 3.52 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.28 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.82 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.18−7.24 (m, 2 H), 7.32 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.38 (dt, 2 H, J = 1.5 Hz, 7.3 Hz), 7.55 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 6.6 Hz), 7.78 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.1 Hz), 7.98 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 3398, 2929, 1242 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3441 (M−Na) 609.2345; found: 609.2351.
【0171】
【実施例26】ジナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシ−12−カルボキシメチルオキシドデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
乾燥、窒素置換された反応容器に実施例25(25c)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(40mg、0.060mmol)、ブロモ酢酸エチル(10μL、0.090mmol)をとり、N、N−ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解した。0℃に冷却した後、水素化ナトリウム(8.0mg、0.18mmol)を加え,室温で1時間半撹拌し、さらに80℃で3時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(0.5mL)を加え反応を停止した後、反応溶液に水(3mL)を加え、酢酸エチルによる抽出操作を行った。有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)により精製を行い、目的化合物であるフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシ−12−エトキシカルボニルメチルオキシドデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナートを含む混合物(12mg)を得た。このものはこれ以上精製することなく次の反応に用いた。
先の反応で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシ−12−エトキシカルボニルメチルオキシドデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナートを含む混合物(11mg、0.015mmol相当)、4M水酸化ナトリウム水溶液(60μL)を用いて実施例1(1g)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(11mg、収率99%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.22−1.43 (brs, 10 H), 1.45−1.58 (m, 6 H), 1.75−1.82 (m, 2 H), 2.20 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 8.8 Hz), 3.52 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.79 (d, 1 H, J = 14.7 Hz), 3.92 (d, 1 H, J = 14.7 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.16 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.83 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.21 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 6.6 Hz), 7.28 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.1 Hz), 7.34−7.40 (m, 2 H), 7.54 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.81 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 8.01 (d, 1 H, J = 1.5 Hz).
IR (KBr) 1632, 1471, 1378 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3642NaO (M−Na) 689.2218; found: 689.2181.
【0172】
【実施例27】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[12−(ジメチルアミノ)−1−ヒドロキシドデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(27a)N、N−ジメチル−N−ウンデク−10−イニルアミン
実施例20(20a)で得られたメチルウンデク−10−イン−1−スルホナート(0.12g、0.50mmol)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解し、2.0Mジメチルアミン−メタノール溶液(0.5mL、1.00mmol)を加え,90℃で5時間攪拌した。反応終了後反応溶液に水(5mL)を加えた後、酢酸エチルによる抽出操作を行い、有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=1:1)により精製を行い、標記目的化合物(79mg、収率81%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.21−1.30 (brs, 8 H), 1.35−1.38 (m, 2 H), 1.48−1.59 (m, 4 H), 1.94 (t, 1 H, J = 2.4 Hz), 2.16−2.19 (m, 2 H), 2.48 (s, 6 H), 2.57 (t, 2 H, J = 7.8 Hz).
IR (KBr) 2937, 1592, 1406, 1199 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C1326 (M+H) 196.2065; found: 196.2060.
【0173】
(27b)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[12−(ジメチルアミノ)−1−ヒドロキシドデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例19(19a)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.14g、0.27mmol)、実施例27(27a)で得られたN、N−ジメチル−N−ウンデク−10−イニルアミン(79mg、0.41mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.22mL、0.35mmol)を用いて実施例19(19b)と同じ実験操作を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)により精製を行い、標記目的化合物(40mg、収率34%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.27−1.41 (brs, 10 H), 1.43−1.46 (m, 4 H), 1.50−1.58 (m, 2 H), 1.76−1.80 (m, 2 H), 2.21 (s, 6 H), 2.22−2.29 (m, 2 H), 3.30−3.35 (m, 2 H), 4.04 (t, 2 H, J = 6.2 Hz), 4.93 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.94 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.03 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.08 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.20 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.27−7.33 (m, 2H), 7.37−7.43 (m, 3 H), 7.54 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.74 (d, 1H, J = 8.1 Hz), 7.82 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 2931, 1589, 1444 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4252NO (M+H) 714.3287; found: 714.3285.
【0174】
(27c)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[12−(ジメチルアミノ)−1−ヒドロキシドデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例27(27b)で得られたフェニル4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[12−(ジメチルアミノ)−1−ヒドロキシドデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(64mg、0.092mmol)、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.18mL)を用いて実施例1(1g)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(20mg、収率34%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.99 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.26−1.46 (brs, 10 H), 1.47−1.56 (m, 2 H), 1.62−1.67 (m, 2 H), 1.74−1.81 (m, 2 H), 2.18 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 8.8 Hz), 2.83 (s, 6 H), 3.01−3.05 (m, 2 H), 4.02 (t, 2 H, J = 6.2 Hz), 5.29 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.84 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.18 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.23 (dd, 1 H, J = 1.8 Hz, 8.4 Hz), 7.32 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.38 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.54 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.78 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 8.00 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 3413, 2930, 1591, 1244 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3645NaNOS (M−H) 636.2817; found: 608.2819.
【0175】
【実施例28】ナトリウム 2’−(12−アミノ−1−ヒドロキシドデク−2−イニル)−4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(28a)11−アジドウンデク−1−イン
実施例20(20a)で得られたメチルウンデク−10−イン−1−スルホナート(50mg、0.20mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、アジ化ナトリウム(78mg、1.2mmol)を加え,80℃で2時間攪拌した。水(0.5mL)を加え反応を停止した後、反応溶液に水(5mL)を加えた後、酢酸エチルによる抽出操作を行った。有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物(44mg、収率99%)を得た。このものは精製することなく次の反応に用いた。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.30−1.43 (brs, 10 H), 1.49−1.63 (m, 6 H), 1.94 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 2.18 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 9.52 Hz), 3.26 (t, 2 H, J = 7.0 Hz).
IR (Thin film) 3308, 2932, 2097, 1261 cm−1
【0176】
(28b)フェニル2’−(12−アジド−1−ヒドロキシドデク−2−イニル)−4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例19(19a)で得られたフェニル4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(70mg、0.13mmol)、実施例28(28a)で得られた11−アジドウンデク−1−イン(39mg、0.20mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.11mL、0.17mmol)を用いて実施例19(19b)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(48mg、収率52%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (dt, 3 H, J = 3.9 Hz, 11.1 Hz), 1.27−1.34 (brs, 10 H), 1.46−1.53 (m, 4 H), 1.55−1.60 (m, 2 H), 1.80−1.83 (m, 2 H), 2.19−2.22 (m, 2H), 3.24 (t, 2 H, J = 6.9 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 5.01 (s, 1 H), 6.93 (dd, 1 H, J = 3.8 Hz, 8.3 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.07 (d, 1 H, J = 7.5 Hz), 7.22 (d, 2 H, J = 8.0 Hz), 7.25−7.41 (m, 6 H), 7.55 (dd, 2 H, J = 3.9 Hz, 8.6 Hz), 7.80 (d, 1 H, J = 7.9 Hz), 7.91 (s, 1 H).
IR (Thin film) 2932, 2096, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4045NaO (M+Na) 734.2698; found:
734.2705.
【0177】
(28c)フェニル 2’−(12−アミノ−1−ヒドロキシドデク−2−イニル)−4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例28(28b)で得られたフェニル 2’−(12−アジド−1−ヒドロキシドデク−2−イニル)−4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(47mg、0.070mmol)を1,4−ジオキサン(0.5mL)に溶解し、トリフェニルホスフィン(26mg、0.10mmol)を加え室温で1時間半、さらに80℃で2時間攪拌した。この反応溶液にアンモニア水(0.5mL)を加え、さらに80℃で1時間撹拌した。
水(5mL)を加え反応を停止した後、酢酸エチルによる抽出操作を行った。有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(24mg、収率52%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.30−1.33 (brs, 10 H), 1.42−1.48 (m, 2 H), 1.53 (q, 2 H, J = 7.3 Hz), 1.58−1.65 (m, 2 H), 1.76−1.83 (m, 2H), 2.17 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 8.8 Hz), 2.87 (t, 2 H, J = 7.3 Hz), 4.05 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.93 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.94 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.04 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.09 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.21 (dd, 2 H, J = 1.5 Hz, 7.3 Hz), 7.28−7.33 (m, 2 H), 7.37−7.43 (m, 4 H), 7.54 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.74 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.83 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 3364, 2929, 1245 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4048NOS (M+H) 686.2974; found: 686.2942.
【0178】
(28d)ナトリウム 2’−(12−アミノ−1−ヒドロキシドデク−2−イニル)−4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例28(28c)で得られたフェニル 2’−(12−アミノ−1−ヒドロキシドデク−2−イニル)−4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(23mg、0.034mmol)、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.1mL)を用いて実施例1(1g)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(9mg、収率45%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.22−1.33 (brs, 10 H), 1.43−1.58 (m, 6 H), 1.75−1.80 (m, 2 H), 2.17−2.18 (m, 2 H), 2.84 (t, 2 H, J = 7.3 Hz), 4.02 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.30 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.83 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.18−7.24 (m, 2 H), 7.30−7.40 (m, 2 H), 7.54 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.77 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 3407, 2927, 1223 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3441NaNO (M−H) 608.2504; found: 608.2509.
【0179】
【実施例29】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニルチオ)]−6−(ヒドロキシメチル)−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(29a)フェニル 2,5−ジブロモ−4−(ブロモメチル)ベンゼンスルホナート
実施例13(13a)で得られたフェニル 2,5−ジブロモ−4−メチルベンゼンスルホナート(1.6g、4.0mmol)を四塩化炭素(8mL)に溶解し、1,3−ジブロモ−5、5−ジメチルヒダントイン(0.69g、2.4mmol)、過酸化ベンゾイル(10mg)を加え、2時間加熱環流した。反応溶液をセライトろ過した後減圧下溶媒を留去し、残渣を酢酸エチルで希釈した。さらに水(30mL)、次いで、飽和重曹水(30mL)で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:12)により精製を行い、標記目的化合物(1.05g、収率54%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 4.52 (s, 2 H), 7.13 − 7.18 (m, 2 H), 7.25 − 7.38 (m, 3 H), 7.90 (s, 1 H), 8.13 (s, 1 H).
IR (Thin film) 1586, 1486, 1255, 1385 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C1310 79BrS (M+H) 482.7901; found: 482.7871.
【0180】
(29b)フェニル 2,5−ジブロモ−4−(ヒドロキシメチル)ベンゼンスルホナート
実施例29(29a)で得られたフェニル 2,5−ジブロモ−4−(ブロモメチル)ベンゼンスルホナート(986mg、2.03mmol)をジオキサン(8mL)、水(8mL)の混合溶媒に溶解し、炭酸カルシウム(508mg、5.08mmol)を加え、48時間過熱環流した。反応溶液をセライトろ過した後減圧下溶媒を留去し、残渣を酢酸エチルで希釈した。さらに水(30mL)、次いで、飽和重曹水(30mL)で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(0.65g、収率76%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 2.11 (t, 1 H, J = 5.7 Hz), 4.78 (d, 2 H, J = 5.7 Hz), 7.15 (d, 2 H, J = 7.7 Hz), 7.24 − 7.30 (m, 1 H), 7.33 (t, 2 H, J = 7.7 Hz), 8.04 (s, 1 H), 8.07 (s, 1 H).
IR (KBr) 3587, 1485, 1377 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C1311 79BrS (M+H) 420.8744; found: 420.8734.
【0181】
(29c)フェニル 2,5−ジブロモ−4−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)ベンゼンスルホナート
実施例29(29b)で得られたフェニル 2,5−ジブロモ−4−(ヒドロキシメチル)ベンゼンスルホナート(0.65g、1.5mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し、氷冷下、クロロ−t−ブチルジメチルシラン(0.46g、3.1mmol)、イミダゾール(0.21g、3.1mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。飽和重曹水(5mL)を加え反応を停止した後反応溶液に水(20mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:20)により精製を行い、標記目的化合物(0.82g、収率99%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.17 (s, 6 H), 0.99 (s, 9 H), 4.70 (s, 2 H), 7.15 (d, 2 H, J = 7.7 Hz), 7.24 − 7.37 (m, 3 H), 8.00 (s, 1 H), 8.04 (s, 1 H).
IR (KBr) 1487, 1388 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C1924 79BrNaOSiS (M+Na) 556.9429; found: 556.9391.
【0182】
(29d)フェニル 5−ブロモ−4−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート
実施例29(29c)で得られたフェニル 2,5−ジブロモ−4−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)ベンゼンスルホナート(0.82g、1.5mmol)をアセトン(15mL)に溶解し、4−ヒドロキシチオフェノール(0.23g、1.8mmol)、炭酸カリウム(0.85g、6.1mmol)、18−クラウン−6(0.10mL)を加え、2時間加熱環流した。反応溶液をセライトろ過した後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:6)により精製を行い、標記目的化合物(0.71g、収率79%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.01 (s, 6 H), 0.80 (s, 9 H), 4.58 (s, 2 H), 5.14 (brs, 1 H), 6.92 (d, 2 H, J = 8.5 Hz), 7.20 − 7.24 (m, 3 H), 7.27 − 7.32 (m, 1 H), 7.34 − 7.38 (m, 2 H), 7.48 (d, 2 H, J = 8.5 Hz), 7.96 (s, 1 H).
IR (KBr) 3459, 1585, 1488, 1434, 1383, 1363 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2529 79BrNaOSiS (M+Na) 603.0307; found: 603.0291.
【0183】
(29e)フェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−4−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)ベンゼンスルホナート
実施例29(29d)で得られたフェニル 5−ブロモ−4−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(0.71g、1.2mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、1−ブロモブタン(0.39mL、3.7mmol)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ−7−エン(0.36mL、2.4mmol)を加え、60℃で1時間攪拌した。飽和重曹水(5mL)を加え反応を停止した後反応溶液に水(20mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:12) により精製を行い、標記目的化合物(0.69g、収率89%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ −0.03 (s, 6 H), 0.77 (s, 9 H), 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.49 1.58 (m, 2 H), 1.76 1.85 (m, 2 H), 3.98 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 4.56 (s, 2 H), 6.95 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 6.98 7.24 (m, 3 H), 7.25 7.31 (m, 1 H), 7.32 7.38 (m, 2 H), 7.49 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.94 (s, 1 H).
IR (KBr) 1591, 1489, 1375, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2937 79Br NaOSiS (M+Na) 659.0933; found: 659.0927.
【0184】
(29f)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−6−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例29(29e)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−4−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)ベンゼンスルホナート(0.67g、1.1mmol)をエチレングリコールジメチルエーテル(6mL)、水(3mL)の混合溶媒に溶解し、2−ホルミルフェニルホウ酸(0.63g、4.2mmol)、炭酸カリウム(0.73g、5.3mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(50mg、0.05mmol)を加え、70℃で1時間30分攪拌した。飽和重曹水(2mL)を加え反応を停止した後反応溶液に水(10mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:8)により精製を行い、標記目的化合物(0.65g、収率93%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ −0.19 (s, 6 H), 0.69 (s, 9 H), 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.49 − 1.58 (m, 2 H), 1.77 − 1.86 (m, 2 H), 4.00 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 4.16 (d, 1 H, J = 5.1 Hz), 4.26 (d, 1 H, J = 5.1 Hz), 7.00 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.10 (d, 1 H, J = 7.7 Hz), 7.18 − 7.22 (m, 2 H), 7.26 − 7.37 (m, 4 H), 7.50 − 7.63 (m, 5 H), 7.95 (d, 1 H, J = 7.7 Hz), 9.45 (s, 1 H).
IR (KBr) 1697, 1594, 1493, 1372 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3642NaOSiS (M+Na) 685.2090; found: 685.2102.
【0185】
(29g)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−6−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例29(29f)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−6−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(93mg、0.13mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.14mL、0.22mmol)、1−ドデシン(55μL、0.26mmol)を使用して、実施例19(19b)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4) により精製を行い、標記目的化合物(0.10g、収率93%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ −0.19 (s, 1.5 H), −0.18 (s, 1.5 H), −0.17 (s, 3 H), 0.70 (s, 4.5 H), 0.71 (s, 4.5 H), 0.88 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.26 (brs, 12 H), 1.30 1.37 (m, 2 H), 1.44 1.60 (m, 4 H), 1.77 1.85 (m, 2 H), 2.05 (s, 0.5 H), 2.09 (d, 0.5 H, J = 4.8 Hz), 2.15 (t, 1 H, J = 7.1 Hz), 2.20 (t, 1 H, J = 7.2 Hz), 4.00 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 4.21 (d, 0.5 H, J = 15.3 Hz), 4.25 (d, 0.5 H, J = 15.3 Hz), 4.30 (d, 1 H, J = 15.3 Hz), 4.74 4.77 (m, 0.5 H), 4.80 4.83 (m, 0.5 H), 6.91 (d, 0.5 H, J = 7.7 Hz), 6.92 (d, 0.5 H, J = 7.7 Hz), 6.98 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.18 7.24 (m, 2 H), 7.26 7.31 (m, 3 H), 7.32 7.37 (m, 2 H), 7.40 (t, 1 H, J = 7.7 Hz), 7.54 7.60 (m, 3 H), 7.75 (d, 0.5 H, J = 7.9 Hz), 7.79 (d, 0.5 H, J = 7.9 Hz).
IR (Thin film) 3536, 1593, 1493, 1461, 1374, 1250 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4864NaOSiS (M+Na) 851.3811; found: 851.3832.
【0186】
(29h)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニルチオ)]−6−(ヒドロキシメチル)−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例29(29g)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−6−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.10g、0.12mmol)をテトラヒドロフラン(3mL)に溶解し、テトラブチルアンモニウムフロリドのテトラヒドロフラン溶液(0.16mL、0.16mmol)を加え、室温で1時間30分攪拌した。飽和重曹水(2mL)を加え反応を停止した後反応溶液に水(5mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:3)により精製を行い、標記目的化合物(82mg、収率96%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.22 − 1.34 (m, 12 H), 1.35 1.42 (m, 2 H), 1.49 1.59 (m, 6 H), 1.78 1.85 (m, 2 H), 2.14 (dt, 1 H, J = 1.9 Hz, 7.2 Hz), 2.26 (dt, 1 H, J = 1.7 Hz, 7.2 Hz), 4.02 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 4.05 4.09 (m, 1 H), 4.19 4.26 (m, 1 H), 4.82 4.87 (m, 1 H), 6.93 6.97 (m, 1 H), 7.01 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.06 (s, 0.5 H), 7.15 (m, 0.5 H), 7.21 (d, 2 H, J = 8.0 Hz) 7.27 7.37 (m, 4 H), 7.38 7.44 (m, 1 H), 7.56 (d, 1 H, J = 8.7 Hz), 7.57 (d, 1 H, J = 8.7 Hz), 7.60 (s, 0.5 H), 7.69 (d, 0.5 H, J = 7.4 Hz), 7.70 (s, 0.5 H), 7.83 (d, 0.5 H, J = 7.8 Hz).
IR (Thin film) 3358, 1592, 1491, 1459, 1381, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4250NaO (M+Na) 737.2947; found: 737.2958.
【0187】
(29i)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニルチオ)]−6−(ヒドロキシメチル)−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例29(29h)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニルチオ)]−6−(ヒドロキシメチル)−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(30mg、0.042mmol)、水酸化ナトリウム(5mg、0.13mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層クロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(12mg、収率43%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.28 (brs, 12 H), 1.35 1.45 (m, 2 H), 1.46 1.57 (m, 4 H), 1.74 1.82 (m, 2 H), 2.12 (dt, 1 H, J = 1.7 Hz, 7.0 Hz), 2.23 (dt, 1 H, J = 1.7 Hz, 7.0 Hz), 4.02 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 4.08 (d, 0.5 H, J = 13.5 Hz), 4.15 (s, 1 H), 4.16 (d, 0.5 H, J = 13.5 Hz), 5.07 (s, 0.5 H), 5.09 (s, 0.5 H), 6.99 (d, 2 H, J = 8.5 Hz), 7.06 (d, 0.5 H, J = 7.4 Hz), 7.07 (d, 0.5 H, J = 7.4 Hz), 7.10 (s, 0.5 H), 7.18 (s, 0.5 H), 7.30 (t, 0.5 H, J = 7.4 Hz), 7.32 (t, 0.5 H, J = 7.4 Hz), 7.40 (t, 1 H, J = 7.4 Hz), 7.57 (d, 2 H, J = 8.5 Hz), 7.74 (s, 1 H), 7.76 (d, 0.5 H, J = 7.4 Hz), 7.81 (d, 0.5 H, J = 7.4 Hz).
IR (KBr) 3399, 1593, 1494, 1465, 1244 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3645 (M−Na) 637.2658; found: 637.2652.
【0188】
【実施例30】ナトリウム 6−(アミノメチル)−4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(30a)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−6−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−2’−[1−(メトキシメトキシ)トリデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例29(29g)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−6−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.38g、0.46mmol)をメチレンクロリド(5mL)に溶解し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.23mL、1.4mmol)、メトキシメチルクロリド(0.28mL、3.7mmol)を加え、1時間30分加熱環流した。飽和重曹水(5mL)を加え反応を停止した後反応溶液に水(10mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:10)により精製を行い、標記目的化合物(402mg、収率99%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ −0.19 (s, 3 H), −0.17 (s, 3 H), 0.69 (s, 4.5 H), 0.70 (s, 4.5 H), 0.88 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.27 − 1.35 (m, 2 H), 1.42 − 1.57 (m, 4 H), 1.77 1.84 (m, 2 H), 2.13 2.20 (m, 2 H), 3.06 (s, 1.5 H), 3.11 (s, 1.5 H), 3.98 (t, 1 H, J = 6.5 Hz), 4.00 (t, 1 H, J = 6.5 Hz), 4.18 4.33 (m, 2 H), 4.34 (d, 0.5 H, J = 6.6 Hz), 4.35 (d, 0.5 H, J = 6.6 Hz), 4.75 (d, 0.5 H, J = 6.6 Hz), 4.81 (d, 0.5 H, J = 6.6 Hz), 4.81 (s, 0.5 H), 4.88 (s, 0.5 H), 6.89 (d, 0.5 H, J = 7.7 Hz), 6.93 (d, 0.5 H, J = 7.7 Hz), 6.95 (d, 1 H, J = 8.7 Hz), 6.97 (d, 1 H, J = 8.7 Hz), 7.20 (s, 0.5 H), 7.22 (s, 0.5 H), 7.23 7.45 (m, 7 H), 7.53 (d, 1 H, J = 8.7 Hz), 7.56 (d, 1 H, J = 8.7 Hz), 7.62 (s, 0.5 H), 7.67 (s, 0.5 H), 7.75 (d, 0.5 H, J = 7.7 Hz), 7.76 (d, 0.5 H, J = 7.7 Hz).
IR (Thin film) 1593, 1492, 1462, 1375, 1250 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C5068NaOSiS (M+Na) 895.4074; found: 895.4061.
【0189】
(30b)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−6−(ヒドロキシメチル)−2’−[1−(メトキシメトキシ)トリデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例30(30a)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−6−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−2’−[1−(メトキシメトキシ)トリデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.40g、0.46mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、テトラヒドロアンモニウムフロリドのテトラヒドロフラン溶液(0.92mL、0.92mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。飽和重曹水(5mL)を加え反応を停止した後反応溶液に水(10mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)により精製を行い、標記目的化合物(0.35g、収率99%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.25 (brs, 12 H), 1.32 1.38 (m, 2 H), 1.40 1.58 (m, 4 H), 1.71 (dd, 0.5 H, J = 5.8 Hz, 6.8 Hz), 1.78 1.85 (m, 2 H), 2.14 (td, 1 H, J = 1.8 Hz, 7.2 Hz), 2.21 (td, 1 H, J = 1.8 Hz, 7.2 Hz), 2.62 (dd, 0.5 H, J = 4.1 Hz, 8.9 Hz), 3.07 (s, 1.5 H), 3.13 (s, 1.5 H), 4.01 (t, 1 H, J = 6.5 Hz), 4.02 (t, 1 H, J = 6.5 Hz), 4.11 (dd, 0.5 H, J = 8.9 Hz, 13.4 Hz), 4.20 (dd, 0.5 H, J = 6.8 Hz, 14.1 Hz), 4.25 4.29 (m, 0.5 H), 4.29 (dd, 0.5 H, J = 4.1 Hz, 13.4 Hz), 4.36 (d, 0.5 H, J = 6.7 Hz), 4.39 (d, 0.5 H, J = 6.6 Hz), 4.68 (d, 0.5 H, J = 6.6 Hz), 4.74 (d, 0.5 H, J = 6.7 Hz), 4.86 (s, 0.5 H), 4.95 (s, 0.5 H), 6.92 (d, 0.5 H, J = 7.6 Hz), 6.95 (d, 0.5 H, J = 7.6 Hz), 6.98 (d, 1 H, J = 8.7 Hz), 7.00 (d, 1 H, J = 8.7 Hz), 7.15 (s, 0.5 H), 7.16 (s, 0.5 H), 7.22 7.38 (m, 6 H), 7.40 7.45 (m, 1 H), 7.53 (d, 1 H, J = 8.7 Hz), 7.56 (d, 1 H, J = 8.7 Hz), 7.68 (s, 0.5 H), 7.70 (d, 0.5 H, J = 7.6 Hz), 7.76 (s, 0.5 H), 7.79 (d, 0.5 H, J = 7.6 Hz).
IR (Liquid film) 3470, 1592, 1491, 1462, 1382, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4454NaO (M+Na) 781.3209; found: 781.3215.
【0190】
(30c)フェニル 6−(アジドメチル)−4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−(メトキシメトキシ)トリデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例30(30b)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−6−(ヒドロキシメチル)−2’−[1−(メトキシメトキシ)トリデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.30g、0.40mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し、メタンスルホニルクロリド(62μL、0.80mmol)、トリエチルアミン(0.12mL、0.88mmol)を加え室温で2時間攪拌した後、アジ化ナトリウム(0.21g、3.2mmol)を加え、さらに1時間攪拌した。反応溶液を氷水にあけ、酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)により精製を行い、標記目的化合物(0.31g、収率99%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.92 (t, 3 H, J = 7.0 Hz), 1.03 (t, 1.5 H, J = 7.4 Hz), 1.04 (t, 1.5 H, J = 7.6 Hz), 1.29 (brs, 14 H), 1.44 − 1.63 (m, 4 H), 1.82 − 1.89 (m, 2 H), 2.16 − 2.23 (m, 2 H), 3.13 (s, 1.5 H), 3.17 (s, 1.5 H), 3.96 4.10 (m, 4 H), 4.40 (d, 0.5 H, J = 6.6 Hz), 4.41 (d, 0.5 H, J = 6.6 Hz), 4.78 (d, 0.5 H, J = 6.6 Hz), 4.80 (d, 0.5 H, J = 6.6 Hz), 4.85 (s, 0.5 H), 4.94 (s, 0.5 H), 6.96 (d, 0.5 H, J = 7.7 Hz), 6.99 (d, 0.5 H, J = 7.5 Hz), 7.01 (s, 0.5 H), 7.02 (s, 0.5 H), 7.05 (d, 1 H, J = 8.4 Hz), 7.07 (d, 1 H, J = 8.4 Hz), 7.23 7.43 (m, 6 H), 7.44 7.52 (m, 1 H), 7.58 (d, 1 H, J = 8.4 Hz), 7.60 (d, 1 H, J = 8.4 Hz), 7.76 7.83 (m, 2 H).
IR (Liquid film) 2105, 1592, 1570, 1462, 1382, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4453NaO (M+Na) 806.3273; found: 806.3239.
【0191】
(30d)フェニル 6−(アジドメチル)−4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例30(30c)で得られたフェニル 6−(アジドメチル)−4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−(メトキシメトキシ)トリデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.20g、0.26mmol)をジオキサン(6mL)に溶解し、5%硫酸水溶液(1mL)を加え、4時間加熱環流した。飽和食塩水(5mL)を加え反応溶液を中和した後酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(68mg、収率35%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.92 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.04 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.29 (brs, 12 H), 1.37 − 1.43 (m, 2 H), 1.45 − 1.63 (m, 4 H), 1.66 (d, 0.5 H, J = 4.6 Hz), 1.82 − 1.90 (m, 2 H), 1.98 (d, 0.5 H, J = 5.0 Hz), 2.18 (t, 1 H, J = 7.2 Hz), 2.25 (t, 1 H, J = 7.2 Hz), 3.94 4.12 (m, 4 H), 4.77 4.80 (m, 0.5 H), 4.82 4.85 (m, 0.5 H), 6.98 (d, 1 H, J = 7.0 Hz), 6.99 (s, 0.5 H), 7.01 (s, 0.5 H), 7.07 (d, 1 H, J = 8.7 Hz), 7.08 (d, 1 H, J = 8.7 Hz), 7.22 7.27 (m, 2 H), 7.32 7.43 (m, 4 H), 7.47 (t, 1 H, J = 7.7 Hz), 7.60 (d, 1 H, J = 8.7 Hz), 7.62 (d, 1 H, J = 8.7 Hz), 7.70 (s, 0.5 H), 7.74 (s, 0.5 H), 7.78 (d, 0.5 H, J = 7.7 Hz), 7.84 (d, 0.5 H, J = 7.7 Hz).
IR (Thin film) 3533, 2105, 1592, 1490, 1461, 1382, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4249NaO (M+Na) 762.3011; found: 762.3014.
【0192】
(30e)フェニル 6−(アミノメチル)−4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例30(30d)で得られたフェニル 6−(アジドメチル)−4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(78mg、0.11mmol)をジオキサン(3mL)に溶解し、金属亜鉛粉末(72mg、1.1mmol)、飽和塩化アンモニア水(1mL)を加え、70℃で2時間攪拌した。飽和食塩水(2mL)を加え反応を停止した後酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層クロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:15)により精製を行い、標記目的化合物(49mg、収率62%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.92 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.04 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.30 (brs, 12 H), 1.40 1.48 (m, 2 H), 1.54 1.63 (m, 4 H), 1.71 1.94 (m, 4 H), 2.30 (t, 2 H, J = 7.3 Hz), 3.39 (d, 1 H, J = 11.2 Hz), 3.46 (d, 1 H, J = 11.2 Hz), 4.07 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 4.88 (s, 1 H), 6.85 (s, 1 H), 6.94 (d, 1 H, J = 6.0 Hz), 7.06 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.23 (d, 2 H, J = 7.6 Hz), 7.29 7.36 (m, 3 H), 7.38 7.44 (m, 2 H), 7.46 (t, 1 H, J = 7.6 Hz), 7.60 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.69 (s, 1 H), 7.94 (d, 1 H, J = 7.6 Hz).
IR (Thin film) 3361, 3292, 1592, 1490, 1460, 1381, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4252NS (M+H) 714.3287; found: 714.3286.
【0193】
(30f)ナトリウム 6−(アミノメチル)−4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例30(30e)で得られたフェニル 6−(アミノメチル)−4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(49mg、0.069mmol)、水酸化ナトリウム(8mg、0.21mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層クロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(7mg、収率15%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.90 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.29 (brs, 12 H), 1.38 1.46 (m, 2 H), 1.48 1.57 (m, 4 H), 1.75 1.83 (m, 2 H), 2.26 (dt, 2 H, J = 1.7 Hz, 6.9 Hz), 3.59 (d, 1 H, J = 13.5 Hz), 3.66 (d, 1 H, J = 13.5 Hz), 4.02 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 4.80 (s, 1 H), 7.01 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.03 (s, 1 H), 7.13 (d, 1 H, J = 7.5 Hz), 7.41 (t, 1 H, J = 7.5 Hz), 7.47 (t, 1 H, J = 7.5 Hz), 7.56 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.83 (s, 1 H), 7.94 (d, 1 H, J = 7.5 Hz).
IR (KBr) 3340, 1592, 1493, 1465, 1245 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3646NS (M−Na) 636.3817; found: 636.2818.
【0194】
【実施例31】ナトリウム 2’−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−4−[[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(31a)フェニル5−ブロモ−2−[[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート
実施例1(1b)で得られたフェニル5−ブロモ−2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(0.85g、2.0mmol)、2−ブロモエチルメチルエーテル(0.46mL、4.9mmol)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ−7−エン(0.87mL、5.9mmol)を用いて実施例1(1c)と同様の操作を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(0.90g、収率93%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 3.48 (s, 3 H), 3.78−3.80 (m, 2 H), 4.17−4.19 (t, 2 H), 6.73 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.03 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.22−7.24 (m, 2 H), 7.19−7.22 (m, 2 H), 7.30 (d, 1 H, J = 6.6 Hz), 7.35 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.40 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.8 Hz), 7.49 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.96 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 2927, 1443, 1251 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C2119NaBrO (M+Na) 516.9755; found:
516.9735.
【0195】
(31b)フェニル 2’−ホルミル−4−[[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]チオ]1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例31(31a)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]チオ]ベンゼンスルホナート(0.60g、1.2mmol)、2−ホルミルフェニルボロン酸(0.55g、3.7mmol)、炭酸カリウム(0.84g、6.1mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(70mg、0.12mmol)を用いて実施例19(19a)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)により精製を行い、標記目的化合物(0.58g、収率91%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 3.48 (s, 3 H), 3.80 (t, 2 H, J = 4.8 Hz), 4.20 (t, 2 H, J = 4.8 Hz), 6.94 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.07 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.22−7.24 (m, 2 H), 7.27−7.31 (m, 2 H), 7.35 (t, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.50 (t, 1 H, J = 7.3 Hz), 7.56−7.62 (m, 3 H), 7.82 (d, 1 H, J = 2.2 Hz), 7.96 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 9.65 (s, 1 H).
IR (KBr) 2926, 1693, 1194 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C2824NaO (M+Na) 543.0912; found: 543.0889.
【0196】
(31c)フェニル 2’−[1−ヒドロキシ−12−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イロキシ)ドデク−2−イニル]−4−[[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例31(31b)で得られたフェニル 2’−ホルミル−4−[[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.15g、0.29mmol)、実施例25(25a)で得られた2−(ウンデク−10−イロキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(0.15g、0.58mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.33mL、0.52mmol)を用いて実施例19(19b)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)により精製を行い、標記目的化合物(0.16g、収率73%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.23−1.34 (brs, 10 H), 1.46−1.59 (brs, 8 H), 1.67−1.72 (m, 1 H), 1.79−1.85 (m, 1 H), 2.19 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.34−3.40 (m, 1 H), 3.46 (m, 3 H), 3.49−3.50 (m, 1 H), 3.69−3.74 (m, 1 H), 3.78 (t, 2 H, J = 4.4 Hz), 3.83−3.88 (m, 1 H), 4.18 (t, 2 H, J = 4.4 Hz), 4.55 (d, 1 H, J = 3.7 Hz), 5.01 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.91 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.04−7.23 (m, 2 H), 7.26 (d, 2 H, J = 6.6 Hz), 7.29 (t, 2 H, J = 4.4 Hz), 7.34 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.39 (t, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.80 (d, 1 H, J = 7.3 Hz), 7.92 (s, 1 H).
IR (Thin film) 3401, 2932, 1457, 1194 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C4452NaO (M+Na) 795.3001; found: 795.3002.
【0197】
(31d)フェニル 2’−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−4−[[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例31(31c)で得られたフェニル2’−[1−ヒドロキシ−12−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イロキシ)ドデク−2−イニル]−4−[[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.16g、0.21mmol)、p−トルエンスルホン酸(10mg)を用いて実施例25(25c)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)により精製を行い、標記目的化合物(0.11g、収率74%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.25−1.34 (brs, 10 H), 1.46−1.57 (m, 4 H), 2.19 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 8.8 Hz), 3.46 (s, 3 H), 3.60 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.78 (t, 2 H, J = 4.4 Hz), 4.18 (t, 2 H, J = 4.4 Hz), 5.01 (s, 1 H), 6.91 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.04 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.21 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.26−7.32 (m, 2 H), 7.34 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.36−7.41 (m, 2 H), 7.55 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 6.6 Hz), 7.80 (d, 1 H, J = 6.6 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Thin film) 3406, 2930, 1457, 1253 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C3944NaO (M+Na) 711.2426; found: 711.2410.
【0198】
(31e)ナトリウム 2’−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−4−[[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例31(31d)で得られたフェニル 2’−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−4−[[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.11g、0.15mmol)、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.30mL)を用いて実施例1(1g)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(45mg、収率45%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.27−1.34 (brs, 10 H), 1.42−1.52 (m, 4 H), 2.19 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 8.8 Hz), 3.43 (s, 3 H), 3.75−3.78 (m, 2 H), 4.15−4.18 (m, 2 H), 5.29 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.83 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.05 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.19 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.1 Hz), 7.22 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.8 Hz), 7.32 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.38 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.56 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.78 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 3409, 2927, 1242, 1069 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3339 (M−Na) 611.2137; found: 611.2160.
【0199】
【実施例32】ナトリウム 2’−(1−ヒドロキシ−12−メトキシドデク−2−イニル)−4−[[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(32a)11−メトキシウンデク−1−イン
実施例20(20a)で得られたメチルウンデク−10−イン−1−スルホナート(0.25g、1.0mmol)をメタノール(2mL)に溶解し、5Mナトリウムメトキシド−メタノール溶液(0.40mL、2.0mmol)を加え、60℃で2時間攪拌した。1M塩酸水溶液(2mL)を加え反応を停止した後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣に水(10mL)を加えた後、酢酸エチルによる抽出操作を行い、有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(0.18g、収率99%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.26−1.30 (brs, 6 H), 1.35−1.41 (m, 4 H), 1.50−1.56 (m, 4 H), 1.94 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 2.18 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 9.5 Hz), 3.30 (s, 3 H), 3.36 (t, 2 H, J = 6.6 Hz).
IR (Liquid film) 3312, 2931, 1122 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C1221O (M−H) 183.1749; found: 183.1758.
【0200】
(32b)フェニル 2’−(1−ヒドロキシ−12−メトキシドデク−2−イニル)−4−[[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例19(19a)で得られたフェニル 2’−ホルミル−4−[[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.13g、0.25mmol)、実施例32(32a)で得られた11−メトキシウンデク−1−イン(91mg、0.50mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.28mL、0.45mmol)を用いて実施例19(19b)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)により精製を行い、標記目的化合物(0.13g、収率73%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.27−1.33 (brs, 10 H), 1.45−1.51 (m, 2 H), 1.53−1.56 (m, 2 H), 2.20 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 7.3 Hz), 3.31 (s, 3 H), 3.35 (t, 2 H, J = 6.6Hz), 3.47 (s, 3 H), 3.79 (t, 2 H, J = 4.4 Hz), 4.18 (t, 2 H, J = 4.4 Hz), 5.01 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.91 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.04−7.07 (m, 3 H), 7.21 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.28 (d, 2 H, J = 7.3 Hz), 7.31−7.35 (m, 3 H), 7.37−7.41 (m, 3 H), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.80 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Liquid film) 3396, 2930, 1490, 1122 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C4046NaO (M+Na) 607.2583; found: 725.2585.
【0201】
(32c)ナトリウム 2’−(1−ヒドロキシ−12−メトキシドデク−2−イニル)−4−[[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例32(32b)で得られたフェニル 2’−(1−ヒドロキシ−12−メトキシドデク−2−イニル)−4−[[4−(2−メトキシエトキシ)フェニル]チオ]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.13g、0.18mmol)、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.36mL)を用いて実施例1(1g)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(69mg、収率59%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.26−1.34 (brs, 10 H), 1.41−1.47 (m, 2 H), 1.49−1.55 (m, 2 H), 2.17−2.21 (m, 2 H), 3.36 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.42 (s, 3 H), 3.76 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.16 (t, 2 H, J = 4.4 Hz), 5.29 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.83 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.04 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.19 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 7.3 Hz), 7.22 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.1 Hz), 7.32 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.38 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.56 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.78 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 7.3 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 3386, 2928, 1242 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C3441 (M−Na) 607.2312; found: 625.2303.
【0202】
【実施例33】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(11−ヒドロキシウンデシル)オキシ]ブト−2−イル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(33a)2−[(11−ブロモウンデシル)オキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン
11−ブロモ−1−ウンデカノール(0.38g、1.5mmol)をメチレンクロリド(4mL)に溶解し、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.20mL、2.3mmol)、p−トルエンスルホン酸(26mg、0.15mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。飽和重曹水(2mL)を加え反応を停止した後、反応溶液に水(10mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:7)により精製を行い、標記目的化合物(0.47g、収率93%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.28 (brs, 12 H), 1.37 − 1.46 (m, 2 H), 1.49 − 1.64 (m, 6 H), 1.67 1.75 (m, 1 H), 1.78 1.90 (m, 3 H), 3.35 3.41 (m, 1 H), 3.41 (t, 2 H, J = 6.9 Hz), 3.47 3.53 (m, 1 H), 3.73 (td, 1 H, J = 6.9 Hz, 9.6 Hz), 3.84 3.91 (m, 1 H), 4.58 (dd, 1 H, J = 2.7 Hz, 4.4 Hz).
IR (Liquid film) 2928, 2855 cm−1
MS (ESI, positive) m/z, 333 (M−H)
【0203】
(33b)2−[11−(プロプ−2−イニルオキシ)ウンデシルオキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン
プロパルギルアルコール(0.12mL、2.1mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し、氷冷下、水素化ナトリウム(0.17g、4.2mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。さらに実施例33(33a)で得られた2−[(11−ブロモウンデシル)オキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン(0.47g、1.4mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。飽和重曹水(5mL)を加え反応を停止した後、反応溶液に水(20mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:15)により精製を行い、標記目的化合物(310mg、収率71%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.27 (brs, 14 H), 1.48 − 1.63 (m, 8 H), 1.67 − 1.75 (m, 1 H), 1.78 − 1.88 (m, 1 H), 2.41 (t, 1 H, J = 2.4 Hz), 3.38 (td, 1 H, J = 6.7 Hz, 9.6 Hz), 3.46 3.53 (m, 1 H), 3.51 (t, 2 H, J = 6.7 Hz), 3.73 (td, 1 H, J = 6.9 Hz, 9.6 Hz), 3.84 3.91 (m, 1 H), 4.13 (d, 2 H, J = 2.4 Hz), 4.58 (dd, 1 H, J = 2.8 Hz, 4.3 Hz).
IR (Liquid film) 3311, 2929, 1354 cm−1
MS (ESI, positive) m/z, 309 (M−H)
【0204】
(33c)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[11−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ウンデシルオキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0204−2)
実施例19(19a)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(62mg、0.12mmol)、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(0.15mL、0.24mmol)、実施例33(33b)で得られた2−[11−(プロプ−2−イニルオキシ)ウンデシルオキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン(90mg、0.29mmol)を使用して、実施例19(19b)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)により精製を行い、標記目的化合物(76mg、収率76%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.23 − 1.38 (m, 14 H), 1.48 − 1.63 (m, 10 H), 1.67 1.75 (m, 1 H), 1.78 1.86 (m, 1 H), 2.00 (dd, 1 H, J = 1.2 Hz, 5.1 Hz), 3.38 (td, 1 H, J = 6.7 Hz, 9.6 Hz), 3.46 (t, 2 H, J = 6.7 Hz), 3.47 3.53 (m, 1 H), 3.72 (td, 1 H, J = 6.9 Hz, 9.6 Hz), 3.83 3.90 (m, 1 H), 4.03 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 4.16 (d, 2 H, J = 1.6 Hz), 4.57 (t, 1 H, J = 3.5 Hz), 5.06 (td, 1 H, J = 1.6 Hz, 5.1 Hz), 6.94 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.02 (dd, 2 H, J = 2.0 Hz, 8.7 Hz), 7.09 (dd, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.6 Hz), 7.21 7.44 (m, 8 H), 7.56 (dd, 2 H, J = 2.0 Hz, 8.7 Hz), 7.79 (dd, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.7 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (Thin film) 3389, 1593, 1489, 1388, 1368, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4860NaO (M+Na) 851.3627; found: 851.3649.
【0205】
(33d)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(11−ヒドロキシウンデシル)オキシ]ブト−2−イル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例33(33c)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[11−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ウンデシルオキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(76mg、0.092mmol)をエタノール(2mL)に溶解し、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム(5.0mg,0.020mmol)を加え、60℃で1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去した残渣を酢酸エチルで希釈した。さらに飽和重曹水(10mL)で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)により精製を行い、標記目的化合物(68mg、収率99%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.01 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.21 − 1.38 (m, 14 H), 1.48 − 1.58 (m, 6 H), 1.77 − 1.84 (m, 2 H), 3.44 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 3.53 (t, 2 H, J = 6.7 Hz), 4.06 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 4.12 (d, 2 H, J = 1.5 Hz), 4.99 (brs, 1 H), 6.97 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.06 (d, 1 H, J = 7.4 Hz), 7.09 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.20 (d, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.32 (t, 2 H, J = 7.4 Hz), 7.37 7.42 (m, 3 H), 7.43 (dd, 1 H, J = 1.9 Hz, 8.3 Hz), 7.56 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.75 (d, 1 H, J = 7.4 Hz), 7.81 (d, 1 H,
J = 1.9 Hz).
IR (Thin film) 3376, 1593, 1489, 1458, 1387, 1367, 1249 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C4352NaO (M+Na) 767.3052; found: 767.3029.
【0206】
(33e)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(11−ヒドロキシウンデシル)オキシ]ブト−2−イル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例33(33d)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(11−ヒドロキシウンデシル)オキシ]ブト−2−イル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(68mg、0.092mmol)、水酸化ナトリウム(11mg、0.28mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(30mg、47%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.04 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.28 − 1.42 (m, 14 H), 1.52 − 1.62 (m, 6 H), 1.79 − 1.86 (m, 2 H), 3.49 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 3.57 (t, 2 H, J = 6.7 Hz), 4.07 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 4.19 (d, 2 H, J = 1.5 Hz), 5.41 (brs, 1 H), 6.87 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 7.05 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.23 7.28 (m, 2 H), 7.38 (t, 1 H, J = 7.5 Hz), 7.43 (t, 1 H, J = 7.5 Hz), 7.59 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.83 (d, 1 H, J = 7.5 Hz), 8.03 (d, 1 H, J = 1.9 Hz).
IR (Thin film) 3376, 1593, 1489, 1458, 1387,1367, 1249 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3747 (M−Na) 667.2763; found: 667.2756.
【0207】
【実施例34】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(9−ヒドロキシノニル)オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(34a)2−[(9−ブロモノニル)オキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン
9−ブロモ−1−ノナノール(0.36g、1.5mmol)、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.20mL、2.3mmol)、p−トルエンスルホン酸(26mg、0.15mmol)を使用して、実施例33(33a)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:15)により精製を行い、標記目的化合物(0.46g、収率99%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.31 (brs, 8 H), 1.38 − 1.46 (m, 2 H), 1.48 − 1.63 (m, 6 H), 1.67 − 1.76 (m, 1 H), 1.78 − 1.89 (m, 3 H), 3.34 − 3.42 (m, 1 H), 3.41 (t, 2 H, J = 6.9 Hz), 3.47 − 3.53 (m, 1 H), 3.73 (dt, 1 H, J = 6.9 Hz, 9.6 Hz), 3.84 − 3.91 (m, 1 H), 4.57 (dd, 1 H, J = 2.7 Hz, 4.4 Hz).
IR (Liquid film) 2932, 2856 cm−1
MS (ESI, positive) m/z, 305 (M−H)
【0208】
(34b)2−[[9−(プロプ−2−イニルオキシ)ノニル]オキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン
プロパルギルアルコール(0.13mL、2.3mmol)、水素化ナトリウム(0.18g、4.5mmol)、実施例34(34a)で得られた2−[(9−ブロモノニル)オキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン(0.46g、1.5mmol)使用して、実施例33(33b)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:15)により精製を行い、標記目的化合物(0.29g、収率51%)を得た。HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.30 (brs, 10 H), 1.48 − 1.63 (m, 8 H), 1.67 1.76 (m, 1 H), 1.79 1.88 (m, 1 H), 2.41 (t, 1 H, J = 2.4 Hz), 3.38 (td, 1 H, J = 6.7 Hz, 9.6 Hz), 3.46 3.53 (m, 1 H), 3.51 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.73 (td, 1 H, J = 6.9 Hz, 9.6 Hz), 3.84 3.90 (m, 1 H), 4.13 (d, 2 H, J = 2.4 Hz), 4.57 (dd, 1 H, J = 2.8 Hz, 4.4 Hz).
IR (Liquid film) 3310, 2934, 2856, 1354 cm−1
MS (EI, positive) m/z, 281 (M−H)
【0209】
(34c)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシ−4−[[9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ノニル]オキシ]ブト−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例19(19a)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(62mg、0.12mmol)、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(0.15mL、0.24mmol)、実施例34(34b)で得られた2−[[9−(プロプ−2−イニルオキシ)ノニル]オキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン(82mg、0.29mmol)を使用して、実施例19(19b)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)により精製を行い、標記目的化合物(88mg、収率92%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.24 − 1.37 (m, 10 H), 1.47 − 1.52 (m, 10 H), 1.67 − 1.75 (m, 1 H), 1.77 − 1.86 (m, 3 H), 1.99 (dd, 1 H, J = 1.8 Hz, 5.2 Hz), 3.37 (td, 1 H, J = 6.7 Hz, 9.6 Hz), 3.46 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.47 − 3.53 (m, 1 H), 3.72 (td, 1 H, J = 6.9 Hz, 9.6 Hz), 3.83 − 3.90 (m, 1 H), 4.03 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 4.16 (d, 2 H, J = 1.7 Hz), 4.57 (t, 1 H, J = 3.6 Hz), 5.07 (dt, 1 H, J = 1.7 Hz, 5.2 Hz), 6.94 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.02 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.09 (dd, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.6 Hz), 7.21 − 7.44 (m, 8 H), 7.56 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.79 (dd, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.8 Hz), 7.90 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (Thin film) 3397, 1593, 1489, 1458, 1388, 1368, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4656NaO (M+Na) 823.3315; found: 823.3311.
【0210】
(34d)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(9−ヒドロキシノニル)オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例34(34c)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[[9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ノニル]オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(88mg、0.11mmol)、ピリジニウムp−トルエンスルホン酸(5.0mg、0.020mmol)を使用して、実施例33(33d)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)により精製を行い、標記目的化合物(76mg、収率96%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.01 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.23 − 1.37 (m, 10 H), 1.48 − 1.58 (m, 6 H), 1.77 − 1.83 (m, 2 H), 3.44 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 3.53 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.06 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 4.12 (d, 2 H, J = 1.6 Hz), 4.99 (brs, 1 H), 6.97 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.06 (d, 1 H, J = 7.7 Hz), 7.09 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.20 (d, 2 H, J = 8.2 Hz), 7.32 (t, 2 H, J = 7.1 Hz), 7.37 − 7.41 (m, 3 H), 7.43 (dd, 1 H, J = 1.9 Hz, 8.3 Hz), 7.56 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.75 (d, 1 H, J = 7.7 Hz), 7.81 (d, 1 H, J = 1.9 Hz).
IR (Thin film) 3383, 1593, 1489, 1458, 1387, 1366, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4148NaO (M+Na) 739.2740; found: 739.2739.
【0211】
(34e)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(9−ヒドロキシノニル)オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例34(34d)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(9−ヒドロキシノニル)オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(76mg、0.11mmol)、水酸化ナトリウム(13mg、0.33mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(30mg、収率41%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.04 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.32 (brs, 10 H), 1.51 − 1.61 (m, 6 H), 1.79 − 1.86 (m, 2 H), 3.49 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 3.57 (t, 2 H, J = 6.7 Hz), 4.07 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 4.19 (d, 2 H, J = 1.4 Hz), 4.92 (brs, 1 H), 6.87 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 7.05 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.23 − 7.28 (m, 2 H), 7.38 (d, 1 H, J = 7.5 Hz), 7.43 (t, 1 H, J = 7.5 Hz), 7.59 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.83 (d, 1 H, J = 7.5 Hz), 8.03 (d, 1 H, J = 1.8 Hz).
IR (Thin film) 3376, 1593, 1489, 1458, 1387,1367, 1249 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3543 (M−Na) 639.2452; found: 639.2416.
【0212】
【実施例35】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(7−ヒドロキシヘプチル)オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(35a)2−[(7−ブロモヘプチル)オキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン7−ブロモ−1−ヘプタノール(0.29g、1.5mmol)、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.20mL、2.3mmol)、p−トルエンスルホン酸(26mg、0.15mmol)を使用して、実施例33(33a)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:15) により精製を行い、標記目的化合物(0.37g、収率88%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.31 − 1.48 (m, 6 H), 1.48 − 1.63 (m, 6 H), 1.68 − 1.75 (m, 1 H), 1.79 − 1.89 (m, 3 H), 3.35 − 3.42 (m, 1 H), 3.41 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 3.47 − 3.53 (m, 1 H), 3.74 (td, 1 H, J = 6.9 Hz, 9.6 Hz), 3.84 − 3.90 (m, 1 H), 4.57 (t, 1 H, J = 3.6 Hz).
IR (Thin film) 2937, 2858 cm−1
MS (EI, positive) m/z, 277 (M−H)
【0213】
(35b)2−[[7−(プロプ−2−イニルオキシ)ヘプチル]オキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン
プロパルギルアルコール(0.12mL、2.0mmol)、水素化ナトリウム(0.16g、4.0mmol)、実施例35(35a)で得られた2−[(7−ブロモヘプチル)オキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン(0.37g、1.3mmol)使用して、実施例33(33b)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:15)により精製を行い、標記目的化合物(0.24g、収率71%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.32 − 1.42 (m, 6 H), 1.48 − 1.65 (m, 8 H), 1.68 − 1.75 (m, 1 H), 1.78 − 1.87 (m, 1 H), 2.41 (t, 1 H, J = 2.4 Hz), 3.38 (td, 1 H, J = 6.6 Hz, 9.6 Hz), 3.47 − 3.53 (m, 1 H), 3.51 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.73 (td, 1 H, J = 6.9 Hz, 9.6 Hz), 3.74 3.89 (m, 1 H), 4.13 (d, 2 H, J = 2.4 Hz), 4.57 (dd, 1 H, J = 3.0 Hz, 4.1 Hz).
IR (KBr) 3307, 2937, 2858, 1354 cm−1
MS (FAB, positive) m/z, 255 (M+H)
【0214】
(35c)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[[7−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ヘプチル]オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート実施例19(19a)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(62mg、0.12mmol)、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(0.15mL、0.24mmol)、実施例35(35b)で得られた2−[[7−(プロプ−2−イニルオキシ)ヘプチル]オキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン(74mg、0.29mmol)を使用して、実施例19(19b)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)により精製を行い、標記目的化合物(89mg、収率96%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.30 − 1.39 (m, 6 H), 1.48 − 1.52 (m, 10 H), 1.66 − 1.74 (m, 1 H), 1.77 − 1.86 (m, 3 H), 2.04 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 5.2 Hz), 3.39 (td, 1 H, J = 6.6 Hz, 9.5 Hz), 3.46 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.46 − 3.53 (m, 1 H), 3.72 (td, 1 H, J = 6.9 Hz, 9.5 Hz), 3.82 − 3.88 (m, 1 H), 4.03 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 4.16 (d, 2 H, J = 1.7 Hz), 4.55 − 4.58 (m, 1 H), 5.07 (td, 1 H, J = 1.7 Hz, 5.2 Hz), 6.94 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.02 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.09 (dd, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.7 Hz), 7.21 − 7.44 (m, 8 H), 7.56 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.79 (dd, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.7 Hz), 7.90 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (Thin film) 3390, 1593, 1489, 1458, 1388, 1368, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4452NaO (M+Na) 795.3002; found: 795.3019.
【0215】
(35d)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(7−ヒドロキシヘプチル)オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例35(35c)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[[7−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ヘプチル]オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(88mg、0.11mmol)、ピリジニウムp−トルエンスルホン酸(5.0mg、0.020mmol)を使用して、実施例33(33d)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)により精製を行い、標記目的化合物(75mg、収率99%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.01 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.28 − 1.37 (m, 6 H), 1.47 − 1.58 (m, 6 H), 1.77 − 1.83 (m, 2 H), 3.44 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 3.52 (t, 2 H, J = 6.7 Hz), 4.06 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 4.12 (d, 2 H, J = 1.6 Hz), 4.99 (brs, 1 H), 6.97 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.06 (d, 1 H, J = 7.7 Hz), 7.09 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.20 (d, 2 H, J = 8.0 Hz), 7.30 − 7.35 (m, 2 H), 7.37 − 7.42 (m, 3 H), 7.43 (dd, 1 H, J = 1.9 Hz, 8.3 Hz), 7.55 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.75 (d, 1 H, J = 7.7 Hz), 7.81 (d, 1 H, J = 1.9 Hz).
IR (Thin film) 3386, 1593, 1489, 1458, 1387, 1366, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3944NaO (M+Na) 711.2426; found: 711.2427.
【0216】
(35e)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(7−ヒドロキシヘプチル)オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例35(35d)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(7−ヒドロキシヘプチル)オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(75mg、0.11mmol)、水酸化ナトリウム(13mg、0.33mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(28mg、収率40%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.31 (brs, 6 H), 1.47 − 1.57 (m, 6 H), 1.75 − 1.82 (m, 2 H), 3.46 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 3.52 (t, 2 H, J = 6.7 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 4.15 (d, 2 H, J = 1.6 Hz), 5.37 (brs, 1 H), 6.83 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.19 − 7.23 (m, 2 H), 7.34 (dt, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.5 Hz), 7.39 (t, 1 H, J = 7.5 Hz), 7.55 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.79 (d, 1 H, J = 7.5 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (Thin film) 3399, 1593, 1493, 1458, 1243 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3339 (M−Na) 611.2137; found: 611.2126.
【0217】
【実施例36】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(5−ヒドロキシペンチル)オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(36a)2−[(5−ブロモペンチル)オキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン5−ブロモ−1−ペンタノール(0.33g、2.0mmol)、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.27mL、3.0mmol)、p−トルエンスルホン酸(34mg、0.20mmol)を使用して、実施例33(33a)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:18)により精製を行い、標記目的化合物(0.14g、収率28%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.47 − 1.66 (m, 8 H), 1.66 − 1.76 (m, 1 H), 1.78 − 1.94 (m, 3 H), 3.36 − 3.43 (m, 1 H), 3.42 (t, 2 H, J = 6.9 Hz), 3.48 − 3.54 (m, 1 H), 3.75 (td, 1 H, J = 6.6 Hz, 9.6 Hz), 3.83 − 3.90 (m, 1 H), 4.57 (dd, 1 H, J = 2.8 Hz, 4.5 Hz).
IR (Thin film) 2937, 2858 cm−1
MS (EI, positive) m/z, 249 (M−H)
【0218】
(36b)2−[[5−(プロプ−2−イニルオキシ)ペンチル]オキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン
プロパルギルアルコール(61μL、1.1mmol)、水素化ナトリウム(84mg、4.0mmol)、実施例36(36a)で得られた2−[(5−ブロモペンチル)オキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン(0.18g、0.70mmol)を使用して、実施例33(33b)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:15)により精製を行い、標記目的化合物(98mg、62%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.40 − 1.76 (m, 11 H), 1.78 − 1.87 (m, 1 H), 2.41 (t, 1 H, J = 2.4 Hz), 3.39 (td, 1 H, J = 6.6 Hz, 9.6 Hz), 3.47 − 3.53 (m, 1 H), 3.52 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.13 (td, 1 H, J = 6.8 Hz, 9.6 Hz), 3.83 3.90 (m, 1 H), 4.13 (d, 2 H, J = 2.4 Hz), 4.57 (dd, 1 H, J = 2.8 Hz, 4.4 Hz).
IR (Thin film) 3261, 2941, 2867, 1354 cm−1
MS (ESI, positive) m/z, 249 (M+Na)
【0219】
(36c)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[[5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ペンチル]オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート実施例19(19a)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(62mg、0.12mmol)、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(0.15mL、0.24mmol)、実施例36(36b)で得られた2−[[5−(プロプ−2−イニルオキシ)ペンチル]オキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン(66mg、0.29mmol)を使用して、実施例19(19b)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)により精製を行い、標記目的化合物(86mg、収率96%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.38 − 1.73 (m, 14 H), 1.77 − 1.86 (m, 2 H), 2.14 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 5.2 Hz), 3.39 (td, 1 H, J = 6.6 Hz, 9.7 Hz), 3.49 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 3.45 3.52 (m, 1 H), 3.73 (td, 1 H, J = 6.8 Hz, 9.7 Hz), 3.82 3.88 (m, 1 H), 4.03 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 4.16 (d, 2 H, J = 1.6 Hz), 4.55 4.58 (m, 1 H), 5.07 (td, 1 H, J = 1.6 Hz, 5.2 Hz), 6.94 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.02 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.09 (dd, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.7 Hz), 7.21 7.44 (m, 8 H), 7.56 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.79 (dd, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.7 Hz), 7.90 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (Thin film) 3390, 1593, 1489, 1458, 1387, 1368, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4248NaO (M+Na) 767.2688; found: 767.2690.
【0220】
(36d)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(5−ヒドロキシペンチル)オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例36(36c)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[[5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ペンチル]オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(86mg、0.12mmol)、ピリジニウムp−トルエンスルホン酸(5.0mg、0.020mmol)を使用して、実施例33(33d)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:2)により精製を行い、標記目的化合物(78mg、収率98%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.01 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.34 − 1.41 (m, 2 H), 1.47 − 1.58 (m, 6 H), 1.77 − 1.83 (m, 2 H), 3.46 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 3.51 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.06 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 4.13 (d, 2 H, J = 1.6 Hz), 4.99 (brs, 1 H), 6.97 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.06 (d, 1 H, J = 7.7 Hz), 7.09 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.20 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.30 7.34 (m, 2 H), 7.37 7.42 (m, 3 H), 7.43 (dd, 1 H, J = 1.9 Hz, 8.3 Hz), 7.56 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.75 (d, 1 H, J = 7.7 Hz), 7.82 (d, 1 H, J = 1.9 Hz).
IR (Thin film) 3383, 1593, 1489, 1458, 1387, 1366, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3740NaO (M+Na) 683.2113; found: 683.2130.
【0221】
(36e)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(5−ヒドロキシペンチル)オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例36(36d)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(5−ヒドロキシペンチル)オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(78mg、0.12mmol)、水酸化ナトリウム(14mg、0.36mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(24mg、収率33%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.33 − 1.40 (m, 2 H), 1.48 − 1.58 (m, 6 H), 1.75 − 1.83 (m, 2 H), 3.47 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 3.52 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 4.15 (d, 2 H, J = 1.6 Hz), 5.37 (brs, 1 H), 6.84 (d, 1 H, J = 8.2 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.19 7.23 (m, 2 H), 7.34 (dt, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.5 Hz), 7.40 (dt, 1 H, J = 1.2 Hz, 7.5 Hz), 7.55 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.78 (d, 1 H, J = 7.5 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 1.9 Hz).
IR (KBr) 3399, 1593, 1494, 1458, 1243 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3135 (M−Na) 583.1824; found: 583.1814.
【0222】
【実施例37】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−(7−ヒドロキシヘプチルオキシ)ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−カルボキシラート
(37a)メチル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−カルボキシラート
実施例12(12b)で得られたメチル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゾエート(79mg、0.20mmol)、2−ホルミルフェニルホウ酸(0.12g、0.80mmol)、炭酸カリウム(0.14g、1.0mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(10mg、0.01mmol)を使用して、実施例19(19a)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(84mg、収率99%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.48 − 1.57 (m, 2 H), 1.76 − 1.85 (m, 2 H), 3.97 (s, 3 H), 4.02 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 6.85 (d, 1 H, J = 8.4 Hz), 7.00 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.23 (dd, 1 H, J = 2.1 Hz, 8.4 Hz), 7.40 (dd, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.6 Hz), 7.37 7.53 (m, 1 H), 7.52 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.63 (dt, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.6 Hz), 8.01 (dd, 1 H, J = 1.3 Hz, 7.6 Hz), 8.02 (d, 1 H, J = 2.1 Hz), 9.95 (s, 1 H).
IR (Thin film) 1717, 1695, 1595, 1494, 1462, 1237 cm−1
HRMS (EI, positive) calcd. for C2524S (M) 420.1395; found: 420.1402.
【0223】
(37b)メチル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシ−4−[[7−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ヘプチル]オキシ]ブト−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−カルボキシラート
実施例37(37a)で得られたメチル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−カルボキシラート(0.11g、0.25mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.28mL、0.43mmol)、実施例35(35b)で得られた2−[[7−(プロプ−2−イニルオキシ)ヘプチル]オキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン(0.13g、0.50mmol)を使用して、実施例19(19b)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)により精製を行い、標記目的化合物(0.13g、収率78%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.29 − 1.38 (m, 6 H), 1.47 − 1.53 (m, 10 H), 1.67 − 1.75 (m, 1 H), 1.77 − 1.86 (m, 3 H), 2.27 (dd, 1 H, J = 3.8 Hz, 5.3 Hz), 3.34 3.41 (m, 1 H), 3.45 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.47 − 3.53 (m, 1 H), 3.68 − 3.75 (m, 1 H), 3.82 − 3.89 (m, 1 H), 3.95 (s, 3 H), 4.02 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 4.16 (d, 2 H, J = 1.7 Hz), 4.57 (t, 1 H, J = 3.2 Hz), 5.42 (td, 1 H, J = 1.7 Hz, 5.3 Hz), 6.80 (d, 1 H, J = 8.4 Hz), 6.99 (dd, 2 H, J = 2.0 Hz, 8.7 Hz), 7.23 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.31 (dd, 1 H, J = 2.1 Hz, 8.4 Hz), 7.37 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.43 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.52 (dd, 2 H, J = 2.0 Hz, 8.7 Hz), 7.84 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 8.06 (d, 1 H, J = 2.1 Hz).
IR (Thin film) 3406, 1717, 1593, 1465, 1241 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4050NaOS (M+Na) 697.3157; found: 697.3181.
【0224】
(37c)メチル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(7−ヒドロキシヘプチル)オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−カルボキシラート
実施例37(37b)で得られたメチル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[7−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ヘプチルオキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−カルボキシラート(0.13g、0.20mmol)、ピリジニウムp−トルエンスルホン酸(10mg、0.04mmol)を使用して、実施例33(33d)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=4:3)により精製を行い、標記目的化合物(97mg、収率82%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.01 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.27 − 1.37 (m, 6 H), 1.47 − 1.58 (m, 6 H), 1.75 − 1.83 (m, 2 H), 3.44 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 3.52 (t, 2 H, J = 6.7 Hz), 3.93 (s, 3 H), 4.04 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 4.14 (d, 2 H, J = 1.7 Hz), 5.32 (t, 1 H, J = 1.7 Hz), 6.82 (d, 1 H, J = 8.4 Hz), 7.04 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.20 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.33 (dd, 1 H, J = 2.1 Hz, 8.4 Hz), 7.36 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.42 (dt, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 7.49 (dd, 2 H, J = 2.1 Hz, 8.8 Hz), 7.80 (dd, 1 H, J = 1.4 Hz, 7.6 Hz), 8.01 (d, 1 H, J = 2.1 Hz).IR (Thin film) 3389, 1593, 1494, 1464, 1242 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3542NaOS (M+Na) 613.2600; found: 613.2548.
【0225】
(37d)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−(7−ヒドロキシヘプチルオキシ)ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−カルボキシラート
実施例37(37c)で得られたメチル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(7−ヒドロキシヘプチル)オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−カルボキシラート(97mg、0.16mmol)、水酸化ナトリウム(19mg、0.48mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(73mg、収率76%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.05 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.31 − 1.42 (m, 6 H), 1.52 − 1.62 (m, 6 H), 1.80 − 1.87 (m, 2 H), 3.49 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 3.57 (t, 2 H, J = 6.9 Hz), 4.08 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 4.18 (d, 2 H, J = 1.5 Hz), 5.52 (s, 1 H), 6.83 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.07 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.25 (d, 1 H, J = 7.5 Hz), 7.34 (dd, 1 H, J = 1.9 Hz, 8.3 Hz), 7.39 (dt, 1 H, J = 1.0 Hz, 7.5 Hz), 7.45 (dt, 1 H, J = 1.0 Hz, 7.5 Hz), 7.54 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.84 (d, 1 H, J = 7.5 Hz), 8.05 (d, 1 H, J = 1.9 Hz).
IR (KBr) 3385, 1691, 1593, 1494, 1464, 1245 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3439S (M−Na) 575.2468; found: 575.2448.
【0226】
【実施例38】ナトリウム 4−[[4−(ブト−2−イニロキシ)フェニル]チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(7−ヒドロキシへプチル)オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(38a)フェニル 4−[[4−(ブト−2−イニロキシ)フェニル]チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例9(9b)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[[4−(ブト−2−イニロキシ)フェニル]チオ]−ベンゼンスルホナート(0.24g、0.48mmol)、2−ホルミルフェニルボロン酸(0.29g、1.9mmol)、炭酸カリウム(0.33g、2.4mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(57mg、0.049mmol)を用いて実施例19(19a)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)により精製を行い、標記目的化合物(0.15g、収率58%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.89 (t, 3 H, J = 2.2 Hz), 4.72 (t, 2 H, J = 4.4 Hz), 6.98 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.11 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.23 (dd, 2 H, J = 1.5 Hz, 7.3 Hz), 7.28−7.31 (m, 3 H), 7.35 (t, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.50 (t, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.57−7.61 (m, 3 H), 7.82 (d, 1 H, J = 2.2 Hz), 7.96 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.1 Hz), 9.66 (s, 1 H).
IR (Liquid film) 1693, 1490, 1193 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C2922NaO (M+Na) 537.0807; found: 537.0795.
【0227】
(38b)フェニル 4−[[4−(ブト−2−イニロキシ)フェニル]チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[[7−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イロキシ)へプチル]オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例38(38a)で得られたフェニル 4−[[4−(ブト−2−イニロキシ)フェニル]チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.12g、0.23mmol)、実施例35(35b)で得られた2−[[7−(プロプ−2−イニロキシ)へプチル]オキシ]−テトラヒドロ−2H−ピラン(0.12g、0.47mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.26mL、0.41mmol)を用いて実施例19(19b)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)により精製を行い、標記目的化合物(0.13g、収率74%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.33−1.37 (brs, 6 H), 1.49−1.58 (brs, 8 H), 1.67−1.73 (m, 1 H), 1.78−1.84 (m, 1 H), 1.89 (t, 3 H, J = 2.2 Hz), 3.34−3.42 (m, 1 H), 3.46 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.49−3.50 (m, 1 H), 3.70 (t, 1 H, J = 9.5 Hz), 3.82−3.88 (m, 1 H), 4.15 (d, 2 H, J = 1.5 Hz), 4.56 (t, 1 H, J = 4.4 Hz), 4.72 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 4.4 Hz), 5.08 (s, 1 H), 6.95 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.08 (t, 3 H, J = 8.8 Hz), 7.22 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.24−7.43 (m, 5 H), 7.57 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.79 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 1.5 Hz).
IR (Thin film) 3387, 2938, 1490, 1144 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C4448NaO (M+Na) 791.2688; found: 791.2679.
【0228】
(38c)フェニル 4−[[4−(ブト−2−イニロキシ)フェニル]チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(7−ヒドロキシへプチル)オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例38(38b)で得られたフェニル4−[[4−(ブト−2−イニロキシ)フェニル]チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[7−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イロキシ)へプチルオキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.13g、0.17mmol)、ピリジニウムp−トルエンスルホン酸(10mg、0.04mmol)を用いて実施例33(33d)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)により精製を行い、標記目的化合物(99mg、収率86%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.33−1.37 (brs, 6 H), 1.54−1.59 (m, 4 H), 1.89 (t, 3 H, J = 2.2 Hz), 3.47 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.63 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.15 (d, 2 H, J = 2.2 Hz), 4.73 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 4.4 Hz), 5.09 (s, 1 H), 6.95 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.08−7.11 (m, 3 H), 7.22 (dd, 2 H, J = 1.5 Hz, 7.3 Hz), 7.29 (d, 2 H, J = 7.3 Hz), 7.34−7.36 (m, 2 H), 7.37−7.41 (m, 2 H), 7.58 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 6.6 Hz), 7.79 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Thin film) 3383, 2934, 1490, 1144 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C3940NaO (M+Na) 707.2113; found: 707.2130.
【0229】
(38d)ナトリウム 4−[[4−(ブト−2−イニロキシ)フェニル]チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−(7−ヒドロキシへプチルオキシ)ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例38(38c)で得られたフェニル 4−[[4−(ブト−2−イニロキシ)フェニル]チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[(7−ヒドロキシへプチル)オキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(99mg、0.15mmol)、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.3mL)を用いて実施例1(1g)の方法に従って反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(12mg、収率13%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.29−1.31 (brs, 6 H), 1.49−1.52 (m, 4 H), 1.84 (t, 3 H, J = 2.2 Hz), 3.45 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.52 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.15 (d, 2 H, J = 1.5 Hz), 5.29 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.85 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.06 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.22 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.1 Hz), 7.34 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.1 Hz), 7.40 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 7.3 Hz), 7.57 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 6.6 Hz), 7.79 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.1 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 1.5 Hz).
IR (KBr) 3409, 2930, 1222, 1070 cm−1
HRMS (FAB, negative) calcd. for C3335 (M−Na) 607.1824; found: 607.1824.
【0230】
【実施例39】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシ−12−メチルトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(39a)メチルウンデク−10−イノアート
10−ウンデシン酸(0.18g、1.0mmol)をメタノール(1.5mL)に溶解し、p−トルエンスルホン酸(10mg)を加え、室温で1時間半攪拌した。反応溶液に飽和重曹水(1mL)を加え反応を停止した後、酢酸エチルによる抽出操作を行い、有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。このものは精製することなく次の反応に用いた。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.27−1.38 (brs, 6 H), 1.39−1.42 (m, 2 H), 1.49−1.55 (m, 2 H), 1.62 (t, 2 H, J = 7.0 Hz), 1.94 (s, 1 H), 2.18 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 7.0 Hz),
2.30 (t, 2 H, J = 7.5 Hz), 3.67 (s, 3 H).
【0231】
(39b)2−メチルドデク−11−イン−2−オール
乾燥、窒素置換された反応容器に実施例39(39a)で得られたメチルウンデク−10−イノアートの粗製物をとり、ジエチルエーテル(2mL)に溶解した。−78℃に冷却した後、3.0Mメチルマグネシウムブロミド(1.0mL、3.00mmol)を加え30分間攪拌し、さらに室温で30分間攪拌した。飽和重曹水(2mL)を加え、反応を停止した後、反応溶液に水5mLを加え酢酸エチルによる抽出操作を行った。有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物(0.17g、2工程86%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.20 (s, 6 H), 1.31−1.35 (brs, 6 H), 1.37−1.41 (m, 4 H), 1.44−1.49 (m, 2 H), 1.53 (t, 2 H, J= 7.3 Hz), 1.94 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 2.18 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 7.3 Hz).
IR (Liquid film) 3381, 2933 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C1325O (M+H) 197.1906; found: 197.1897.
【0232】
(39c)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシ−12−メチルトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
乾燥、窒素置換された反応容器に実施例39(39b)で得られた2−メチルドデク−11−イン−2−オール(50mg、0.26mmol)、ヘキサメチルホスホノトリアミド(0.11mL、0.65mmol)をとり、テトラヒドロフラン(1mL)に溶解した。−78℃に冷却した後、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.41mL、0.65mmol)を加え、30分間攪拌した。この反応溶液に実施例19(19a)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(90mg、0.17mmol)のテトラヒドロフラン溶液(1mL)を加え、さらに30分間攪拌した。飽和重曹水(0.5mL)を加え反応を停止した後、水(5mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)により精製を行い、標記目的化合物(21mg、収率17%)を黄色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.20 (s, 6 H), 1.24−1.47 (brs, 8 H), 1.49−1.56 (m, 6 H), 1.66−1.68 (m, 2 H), 1.81 (t, 2 H, J = 7.3 Hz), 2.20 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, .7.3 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.02 (s, 1 H), 6.93 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.07 (d, 1 H, J = 6.6 Hz), 7.22 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.29 (t, 2 H, J = 7.3 Hz), 7.34 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.39 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.1 Hz), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.80 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 1.5 Hz).
IR (Thin film) 3387, 2931, 1245 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C4250NaO (M+Na) 737.2947; found: 737.2945.
【0233】
(39d)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシ−12−メチルトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例39(39c)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシ−12−メチルトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(21mg、0.029mmol)、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.24mL)を用いて実施例1(1g)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(8.0mg、収率43%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.16 (s, 6 H), 1.22−1.27 (brs, 6 H), 1.31−1.35 (m, 4 H), 1.53 (q, 2 H, J = 7.3 Hz), 1.75−1.82 (m, 2 H), 2.19 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, .8.8 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.29 (s, 1 H), 6.82 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.19 (d, 1 H, J = .8 Hz), 7.22 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.1 Hz), 7.32 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.38 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.78 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.98 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 3398, 2930, 1249 cm−1
HRMS (FAB, negative) calcd. for C4245 (M−Na) 637.2657; found: 637.2639.
【0234】
【実施例40】ナトリウム 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[2−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−1H−ピロール−1−イル]ベンゼンスルホナート
(40a)1−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)ウンデク−10−イン
10−ウンデシン−1−オール(1.7g、10mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(6mL)に溶解し、氷冷下、クロロ−t−ブチルジメチルシラン(2.3g、15mmol)、イミダゾール(1.0g、15mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。飽和重曹水(10mL)を加え反応を停止した後、反応溶液に水(30mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:30)により精製を行い、標記目的化合物(2.8g、収率99%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.08 (s, 6 H), 0.90 (s, 9 H), 1.29 (brs, 8 H), 1.34 − 1.43 (m, 2 H), 1.46 − 1.57 (m, 4 H), 1.94 (t, 1 H, J = 7.6 Hz), 2.18 (td, 2 H, J = 2.6 Hz, 7.1 Hz), 3.60 (t, 2 H, J = 6.6 Hz).
IR (Thin film) 3315, 2931, 2858 cm−1
MS (FAB, positive) m/z, 283 (M+H)
【0235】
(40b)フェニル 2−クロロ−5−ニトロベンゼンスルホナート
2−クロロ−5−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム塩(15.6g、60mmol)をアセトニトリル(30mL)、スルホラン(30mL)に溶解し、ホスホリルクロリド(22mL)を加え70℃で8時間攪拌した。室温に冷やした後水(150mL)を加え、30分放置した後、析出した結晶を濾別し、減圧下溶剤を除去してスルホニルクロライド(11.0g)を得た。得られた化合物をメチレンクロリド(40mL)に溶解し、0℃に冷却した後フェノール(4.0g、43mmol)、トリエチルアミン(12mL、86mmol)を加え、6時間攪拌した。水(20mL)を加えた後、エーテルによる抽出操作を行い、有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:9〜1:3)により精製を行い、標記目的化合物(10.0g、収率74%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 7.15 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.27 − 7.37 (m, 3 H), 7.83 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 8.42 (dd, 1 H, J = 2.9 Hz, 8.8 Hz), 8.78 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (neat) 1532, 1349, 1200 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C12ClNOS (M) 312.9812; found: 312.9801.
【0236】
(40c)フェニル 2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]−5−ニトロベンゼンスルホナート
実施例40(40b)で得られたフェニル 2−クロロ−5−ニトロベンゼンスルホナート(3.3g、11mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.4mL、20mmol)、4−ヒドロキシチオフェノール(1.3g、10mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。飽和重曹水(10mL)を加え反応を停止した後反応溶液に水(30mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:5)により精製を行い、標記目的化合物(4.0g、収率99%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 6.32 (brs, 1 H), 7.00 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.
02 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.21 (d, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.30 (d, 1 H, J = 7.
8 Hz), 7.36 (t, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.47 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 8.11 (dd, 1 H, J = 2.9 Hz, 8.8 Hz), 8.66 (d, 1 H, J = 2.9 Hz).
IR (KBr) 3420, 1596, 1579, 1511, 1493, 1376, 1341 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C1813NO (M) 403.0184; found: 403.0190.
【0237】
(40d)フェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−ニトロベンゼンスルホナート
実施例40(40c)で得られたフェニル 2−[(4−ヒドロキシフェニル)チオ]−5−ニトロベンゼンスルホナート(4.0g、9.9mmol)、1−ブロモブタン(2.7mL、25mmol)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセ−7−エン(3.0mL、20mmol)を使用して、実施例1(1a)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:6)により精製を行い、標記目的化合物(4.0g、収率88%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.01 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.49 − 1.58 (m, 2 H), 1.79 − 1.86 (m, 2 H), 4.04 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 6.99 (d, 1 H, J = 9.8 Hz), 7.05 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.21 (d, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.30 (t, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.36 (t, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.51 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 8.11 (dd, 1 H, J = 2.9 Hz, 9.8 Hz), 8.67 (d, 1 H, J = 2.9 Hz).
IR (Liquid film) 1592, 1574, 1520, 1489, 1342 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2221NNaO (M+Na) 482.0690; found: 482.0688.
【0238】
(40e)フェニル 5−アミノ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート
実施例40(40d)で得られたフェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−ニトロベンゼンスルホナート(3.9g、8.4mmol)をエタノール(12mL)、テトラヒドロフラン(12mL)、水(0.5mL)の混合溶媒に溶解し、還元鉄(1.9g、33.5mmol)、濃塩酸(0.5mL)を加え、6時間加熱環流した。反応溶液をセライトろ過した後減圧下溶媒を留去し、残渣を酢酸エチルで希釈した。さらに水(30mL)、次いで、飽和重曹水(30mL)で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)により精製を行い、標記目的化合物(3.3g、収率92%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.98 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.47 − 1.59 (m, 2 H), 1.75 − 1.83 (m, 2 H), 3.77 (s, 2 H), 3.97 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 6.69 (dd, 1 H, J = 2.6 Hz, 8.5 Hz), 6.90 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 6.93 (d, 1 H, J = 8.5 Hz), 7.17 7.21 (m, 3 H), 7.23 7.27 (m, 1 H), 7.32 (t, 2 H, J = 7.7 Hz), 7.44 (d, 2 H, J = 8.8 Hz).
IR (Liquid film) 3479, 3385, 1625, 1594, 1489, 1469, 1366, 1246 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2223NNaO (M+Na) 452.0966; found: 452.0982.
【0239】
(40f)フェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−(2−ホルミル−1H−ピロール−1−イル)ベンゼンスルホナート
実施例40(40e)で得られたフェニル 5−アミノ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(0.69g、1.6mmol)をエタノール(5mL)に溶解し、2−フルアルデヒド(66μL、0.80mmol)、2N塩酸(0.38mL、0.48mmol)を加え、90℃で4時間攪拌した。飽和重曹水(2mL)を加え反応を停止した後、反応溶液に水(10mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)により精製を行い、標記目的化合物(0.37g、収率92%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.47 − 1.58 (m, 2 H), 1.76 − 1.87 (m, 2 H), 4.02 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 6.38 (dd, 1 H, J = 2.6 Hz, 4.0 Hz), 6.90 (brs, 1 H), 6.93 (d, 1 H, J = 8.6 Hz), 7.01 (dd, 2 H, J = 2.0 Hz, 8.8 Hz), 7.09 (dd, 1 H, J = 1.7 Hz, 4.0 Hz), 7.21 7.40 (m, 6 H), 7.53 (dd, 2 H, J = 2.0 Hz, 8.8 Hz), 7.79 (d, 1 H, J = 2.4 Hz), 9.46 (s, 1 H).
IR (Thin film) 1672, 1592, 1478, 1374, 1250 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2725NNaO (M+Na) 530.1072; found: 530.1065.
【0240】
(40g)フェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[2−[12−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−ヒドロキシドデク−2−イニル]−1H−ピロール−1−イル]ベンゼンスルホナート
実施例40(40f)で得られたフェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−(2−ホルミル−1H−ピロール−1−イル)ベンゼンスルホナート(76mg、0.15mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.26mL、0.42mmol)、実施例40(40a)で得られた1−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)ウンデク−10−イン(0.13g、0.45mmol)を使用して、実施例19(19b)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(22mg、収率19%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.04 (s, 6 H), 0.89 (s, 9 H), 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.28 (s, 10 H), 1.33 − 1.38 (m, 2 H), 1.45 − 1.57 (m, 4 H), 1.78 − 1.85 (m, 2 H), 1.84 (d, 1 H, J = 7.0 Hz), 2.19 (dt, 2 H, J = 1.6 Hz, 7.1 Hz), 3.59 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.5 Hz), 4.97 (d, 1 H, J = 7.0 Hz), 6.20 (t, 1 H, J = 3.2 Hz), 6.49 − 6.53 (m, 1 H), 6.65 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.93 (d, 1 H, J = 8.6 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.22 (d, 2 H, J = 7.5 Hz), 7.29 (t, 1 H, J = 7.5 Hz), 7.35 (t, 2 H, J = 7.5 Hz), 7.47 (dd, 1 H, J = 2.3 Hz, 8.6 Hz), 7.53 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.93 (d, 1 H, J = 2.3 Hz).
IR (Thin film) 3523, 1593, 1479, 1375, 1250 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4459NNaOSi (M+Na) 812.3451; found: 812.3434.
【0241】
(40h)フェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[2−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−1H−ピロール−1−イル]ベンゼンスルホナート
実施例40(40g)で得られたフェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[2−[12−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−ヒドロキシドデク−2−イニル]−1H−ピロール−1−イル]ベンゼンスルホナート(22mg、0.028mmol)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解し、1.0Mテトラブチルアンモニウムフロリド−テトラヒドロフラン溶液(0.28mL、0.28mL)を加え、室温で1時間攪拌した。飽和重曹水(1mL)を加え反応を停止した後反応溶液に水(2mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1) により精製を行い、標記目的化合物(8mg、収率42%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.01 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.22 − 1.42 (m, 12 H), 1.47 − 1.57 (m, 4 H), 1.75 − 1.83 (m, 2 H), 2.11 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 6.9 Hz), 3.53 (t, 2 H, J = 6.7 Hz), 4.05 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 5.05 (s, 1 H), 6.14 (t, 1 H, J = 3.2 Hz), 6.36 − 6.39 (m, 1 H), 6.65 − 6.68 (m, 1 H), 6.97 (d, 1 H, J = 8.6 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.22 (d, 2 H, J = 7.6 Hz), 7.31 (t, 1 H, J = 7.6 Hz), 7.39 (t, 2 H, J = 7.6 Hz), 7.47 − 7.55 (m, 3 H), 7.93 (d, 1 H, J = 2.4 Hz).
IR (KBr) 3347, 1593, 1479, 1374, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C38H45NNaO (M+Na) 698.2586; found: 698.2592.
【0242】
(40i)ナトリウム 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[2−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−1H−ピロール−1−イル]ベンゼンスルホナート
実施例40(40h)で得られたフェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[2−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−1H−ピロール−1−イル]ベンゼンスルホナート(8mg、0.012mmol)、水酸化ナトリウム(2mg、0.036mmol)を使用して、実施例1(1g)と同様の操作を行い標題化合物の粗製物を得た。薄層カラムクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(6mg、収率80%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.4 Hz), 1.32 (brs, 8 H), 1.36 − 1.43 (m, 2 H), 1.43 − 1.57 (m, 6 H), 1.75 − 1.82 (m, 2 H), 2.18 (dt, 2 H, J = 1.5 Hz, 6.7 Hz), 3.53 (t, 2 H, J = 6.7 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 5.24 (s, 1 H), 6.15 (t, 1 H, J = 3.2 Hz), 6.42 − 6.44 (m, 1 H), 6.77 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.84 (d, 1 H, J = 8.5 Hz), 7.00 (d, 2 H, J = 8.6 Hz), 7.30 (dd, 1 H, J = 2.3 Hz, 8.5 Hz), 7.53 (d, 2 H, J = 8.6 Hz), 7.98 (d, 1 H, J = 2.3 Hz).
IR (KBr) 3398, 1593, 1478, 1244 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3240NO (M−Na)−? 598.2297; found: 598.2328.
【0243】
【実施例41】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4’−メトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(41a)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−4’−メトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
窒素置換された反応容器に実施例1(1c)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(0.20g、0.41mmol)、4−メトキシ−2−ホルミルフェニルほう酸(0.22g、1.2mmol)及び炭酸カリウム(0.28g、2.0mmol)をとり、エチレングリコールジメチルエーテル(2mL)、水(1mL)の混合溶媒に溶解した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(47mg、0.041mmol)を加え、90℃で1時間攪拌した。水(5mL)を加え反応を停止した後、酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:6)により精製を行い、標記目的化合物(0.20g、収率88%)を黄色油状物質として得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.99 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.49−1.56 (m, 2 H), 1.78−1.84 (m, 2 H), 3.86 (s, 3 H), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 6.96 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.02 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.15−7.18 (m, 2 H), 7.22 (d, 2 H, J = 7.3 Hz), 7.25 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 8.3 Hz), 7.28 (d, 2 H, J = 7.3 Hz), 7.35 (t, 2 H, J = 7.3 Hz), 7.43 (d, 1 H, J = 2.2 Hz), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.78 (d, 1 H, J = 2.0 Hz), 9.59 (s, 1 H).
IR (Thin film) 2959, 1456, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3028NaO (M+Na) 571.1225; found: 571.1234.
【0244】
(41b)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4’−メトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例41(41a)で得られたフェニル4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−4’−メトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.20g、0.36mmol)、1−ドデシン(0.15mL、0.72mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.40mL、0.64mmol)を用いて実施例19(19b)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)により精製を行い、標記目的化合物(0.19g、収率75%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.6 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.24−1.29 (brs, 12 H), 1.31−1.36 (brs, 2 H), 1.45−1.57 (m, 2 H), 1.77−1.88 (m, 2 H), 2.20 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, .8.8 Hz), 3.84 (s, 3 H), 4.02 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.98−5.00 (m, 1 H), 6.85 (dd, 1 H, J = 2.9 Hz, 8.1 Hz), 6.91 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.01 (dd, 3 H, J = 2.9 Hz, 8.1 Hz), 7.22 (dd, 2 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.27 (t, 1 H, J = 7.3 Hz), 7.34 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.33−7.37 (m, 4 H), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.88 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Liquid film) 3531, 2957, 1593, 1490 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4250NaO (M+Na) 737.2946; found: 737.2950.
【0245】
(41c)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4’−メトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例41(41b)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)−4’−メトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(90mg、0.13mmol)、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.27mL)を用いて実施例1(1g)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(48mg、収率48%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.80 (t, 3 H, J = 6.6 Hz), 0.91 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.16−1.22 (brs, 12 H), 1.24−1.26 (brs, 2 H), 1.33−1.39 (m, 2 H), 1.41−1.49 (m, 2 H), 1.66−1.73 (m, 2 H), 2.11 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 8.8 Hz), 3.75 (s, 3 H), 3.94 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.18 (s, 1 H), 6.72 (d, 1 H, J =8.8 Hz), 6.81 (dd, 1 H, J = 2.9 Hz, 8.8 Hz), 6.92 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.03 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.11 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.1 Hz), 7.25 (d, 1 H, J = 2.2 Hz), 7.46 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.87 (d, 1 H, J = 1.5 Hz).
IR (KBr) 3375, 2926, 1243 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3645 (M−Na) 637.2657; found: 637.2639.
【0246】
【実施例42】ナトリウム 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[3−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)ピリジン−2−イル]ベンゼンスルホナート
(42a)フェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−(トリブチルスタニル)ベンゼンスルホナート
乾燥、窒素置換された25mL 二口フラスコにテトラヒドロフラン(3mL)をとり、−78℃に冷却した後1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(3.3mL,5.2mmol)を加えた。この溶液に対し実施例1(1c)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(2.0g,4.0mmol)のテトラヒドロフラン溶液(4mL)をゆっくりと滴下し、5分間撹拌した。塩化トリブチルスズ(1.4mL,5.2mmol)をゆっくりと加え、さらに1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(1mL)を加え反応を停止した後、反応溶液を20mLの水に注ぎ、ヘキサンを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:49)により精製を行い、標記目的化合物(2.5g,88%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.84 (t, 9 H, J = 7.8 Hz), 0.94−1.04 (m, 9 H), 1.22−1.30 (m, 8 H), 1.34−1.45 (m, 6 H), 1.52 (sextet, 2 H, J = 7.8 Hz), 1.81 (quintet, 2 H, J = 7.8 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 6.82 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 6.98 (d, 2 H, J = 6.8 Hz), 7.17 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.21−7.31 (m, 4 H), 7.38 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.50 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.83 (s, 1 H).
IR (neat) 1593, 1490, 1380 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3448Sn (M) 700.2012; found: 700.2001.
【0247】
(42b)フェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−(3−ホルミルピリジン−2−イル)ベンゼンスルホナート
乾燥、窒素置換された25mL二口フラスコに実施例42(42a)で得られたフェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−(トリブチルスタニル)ベンゼンスルホナート(0.20g,0.28mmol)、2−ブロモ−3−ホルミルピリジン(67mg,0.36mmol)、パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン(30mg,0.026mmol)をとり、ジオキサン(0.5mL)で溶解する。オイルバスで80℃に加熱し、3日間撹拌した。フッ化カリウム水溶液(1mL)を加え反応を停止した後、反応溶液を10mLの水に注ぎ、ヘキサンを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:7) により精製を行い、標記目的化合物(77mg,40%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.53 (sextet, 2 H, J = 7.8 Hz), 1.82 (quintet, 2 H, J = 7.8 Hz), 4.04 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 7.03 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.04 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.23−7.30 (m, 3 H), 7.32−7.38 (m, 2 H), 7.43 (dd, 1 H, J = 4.9 Hz, 7.8 Hz), 7.53−7.58 (m, 3 H), 8.02 (d, 1 H, J = 2.0 Hz), 8.25 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 7.8 Hz), 8.81 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 4.9 Hz), 9.70 (s, 1 H).
IR (neat) 1693, 1594, 1579, 1480, 1469, 1430, 1386 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2826NO (M+H) 520.1253; found: 520.1240.
【0248】
(42c)フェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[3−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)ピリジン−2−イル]ベンゼンスルホナート
実施例42(42b)で得られたフェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−(3−ホルミルピリジン−2−イル)ベンゼンスルホナート(28mg,0.053mmol)、1−ドデシン(34mg,0.16mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.10mL,0.16mmol)を用い、実施例19(19b)と同様の操作を行った。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:8)により精製を行い、標記目的化合物(29mg,80%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.22−1.37 (m, 14 H), 1.46−1.57 (m, 4 H), 1.82 (quintet, 2 H, J = 8.8 Hz), 2.15 (d, 1 H, J = 3.9 Hz), 2.21 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 7.8 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 7.00 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.22 − 7.29 (m, 3 H), 7.30−7.36 (m, 3 H), 7.53 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.64 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 8.8 Hz), 8.14 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 8.22 (d, 1 H, J = 2.0 Hz), 8.57 (d, 1 H, J = 4.9 Hz).
IR (neat) 3223, 1594, 1491, 1469, 1434, 1364 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4048NO (M+H) 686.2974; found: 686.2948.
【0249】
(42d)ナトリウム 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[3−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)ピリジン−2−イル]ベンゼンスルホナート
実施例42(42c)で得られたフェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[3−(1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)ピリジン−2−イル]ベンゼンスルホナート(41mg,0.059mmol)、水酸化ナトリウム(50mg,1.2mmolを用い、実施例1(1g)と同様の操作を行った。
薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム=2:8)により精製を行い、標記目的化合物(17mg,43%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.22−1.37 (m, 14 H), 1.45 (quintet, 2 H, J = 7.8 Hz), 1.22−1.37(m, 14 H), 1.45 (quintet, 2 H, J = 7.8 Hz), 1.53 (sextet, 2 H, J = 7.8 Hz), 1.79 (quintet, 2 H, J = 6.8 Hz), 2.20 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 6.8 Hz), 4.04 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 5.35 (s, 1 H), 6.88 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.02 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.37 (dd, 1 H, J = 2.9 Hz, 8.8 Hz), 7.45 (dd, 1 H, J = 4.9 Hz, 7.8 Hz), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 8.21 (d, 1 H, J = 2.0 Hz), 8.23 (d, 1 H, J = 8.6 Hz), 8.49 (d, 1 H, J = 4.9 Hz).
IR (CHCl3) 3200, 1592, 1489, 1470 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3442NNa (M+Na) 654.2300; found: 654.2315.
【0250】
【実施例43】ナトリウム 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[3−(1,12−ジヒドロキシトリデク−2−イニル)ピリジン−2−イル]ベンゼンスルホナート
(43a)フェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[3−(12−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)ピリジン−2−イル]ベンゼンスルホナート
実施例42(42b)で得られたフェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−(3−ホルミルピリジン−2−イル)ベンゼンスルホナート(49mg,0.094mmol)、実施例40(40a)で得られた1−t−ブチルジメチルシリルオキシウンデカ−1−イン(79mg,0.28mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.17ml,0.26mmol)を用い、実施例19(19b)と同様の操作を行った。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:8)により精製を行い、標記目的化合物(55mg,74%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.04 (s, 6 H), 0.89 (s, 9 H), 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.22−1.36 (m, 12 H), 1.42−1.58 (m, 4 H), 1.81 (quintet, 2 H, J = 6.6 Hz), 2.17 (dt, 2 H, J = 1.5 Hz, 7.3 Hz), 3.59 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.02 (s, 1 H), 6.96 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.02 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.19−7.38 (m, 5 H), 7.54 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.69 (d, 1 H, J = 5.1 Hz), 7.92 (d, 1 H, J = 1.5 Hz), 8.27 (s, 1 H), 8.57 (d, 1 H, J = 5.1 Hz).
IR (neat) 3184, 1593, 1491, 1470, 1434 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4560NOSi (M+H) 802.3631; found: 802.3620.
【0251】
(43b)フェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[3−(1,12−ジヒドロキシトリデク−2−イニル)ピリジン−2−イル]ベンゼンスルホナート
反応容器に実施例43(43a)で得られたフェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[3−(12−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−ヒドロキシトリデク−2−イニル)ピリジン−2−イル]ベンゼンスルホナート(49mg,0.094mmol)をとり、テトラヒドロフラン(0.1ml) で溶解した。1.0M テトラブチルアンモニウムフルオライド−テトラヒドロフラン溶液(0.14ml,0.14mmol)を加え、室温で5時間撹拌した。水0.2mlを加え反応を停止した後、反応溶液を10mlの水に注ぎ、エーテルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム=1:9)により精製を行い、標記目的化合物(33mg,64%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.24−1.37 (m, 12 H), 1.44−1.57 (m, 4 H), 1.81 (quintet, 2 H, J = 6.8 Hz), 2.21 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 2.81 (brs, 1 H), 3.61 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 5.08 (s, 1 H), 6.99 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.00 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.21−7.28 (m, 3 H), 7.30−7.36 (m, 3 H), 7.54 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.63 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 8.14 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 8.23 (s, 1 H), 8.55 (d, 1 H, J = 4.9 Hz).
IR (neat) 3205, 1594, 1491, 1468, 1434 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3946NO (M+H) 688.2766; found: 688.2798.
【0252】
(43c)ナトリウム 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[3−(1,12−ジヒドロキシトリデク−2−イニル)ピリジン−2−イル]ベンゼンスルホナート
実施例43(43b)で得られたフェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[3−(1,12−ジヒドロキシトリデク−2−イニル)ピリジン−2−イル]ベンゼンスルホナート(28mg,0.040mmol)、水酸化ナトリウム(50mg,1.2mmol)を用い、実施例1(1g)と同様の操作を行った。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム=2:8)により精製を行い、標記目的化合物(7.8mg,30%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDOD) δ 1.01 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.18 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.24−1.38 (m, 12 H), 1.43−1.58 (m, 4 H), 1.80 (quintet, 2 H, J = 7.8 Hz), 2.21 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 5.9 Hz), 3.53 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 7.03 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.37 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 7.8 Hz), 7.46 (dd, 1 H, J = 4.9 Hz, 7.8 Hz), 7.56 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 8.21 (d, 1 H, J = 2.0 Hz), 8.23 (d, 1 H, J = 6.8 Hz), 8.50 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 4.9 Hz).IR (CHCl3) 3691, 3607, 3442, 1595, 1494, 1468, 1434 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3340NO (M−Na) 610.2297; found: 610.2294.
【0253】
【実施例44】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[4−(4−ヒドロキシフェニル)ブトキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(44a)1−(4−ブロモブチル)−4−メトキシベンゼン
4−(4−メトキシフェニル)−1−ブタノール(1.0g、5.6mmol)を四塩化炭素(10mL)に溶解し、0℃で三臭化リン(1.0mL、11mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応溶液に水(10mL)を加え反応を停止した後、酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:10)により精製を行い、標記目的化合物(0.40g、収率30%)を無色油状物質として得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 1.68−1.75 (m, 2H), 1.83−1.89 (m, 2 H), 2.57 (t, 2 H, J = 7.6 Hz), 3.39 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 3.76 (s, 3 H), 6.81 (d, 2 H, J = 8.5 Hz), 7.07 (d, 2 H, J = 8.5 Hz).
IR (Liquid film) 2935, 1512, 1247 cm−1
HRMS (EI, positive) calcd. for C1115BrO (M) 242.0306; found: 242.0310.
【0254】
(44b)4−(4−ブロモブチル)フェノール
乾燥、窒素置換された反応容器に実施例44(44a)で得られた1−(4−ブロモブチル)−4−メトキシベンゼン(0.40g、1.6mmol)をとり、メチレンクロリド(4mL)に溶解した。−78℃に冷却した後、1.0M三臭化ほう素−ヘキサン溶液(1.0mL、1.0mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。飽和重曹水(1mL)を加えて反応を停止した後、反応溶液に水(5mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(0.33mg、収率89%)を無色油状物質として得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 1.67−1.74 (m, 2H), 1.80−1.88 (m, 2 H), 2.55 (t, 2 H, J = 7.6 Hz), 3.39 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 6.76 (d, 2 H, J = 8.4 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.4 Hz).
IR (Liquid film) 3352, 1514, 1235 cm−1
HRMS (EI, positive) calcd. for C1013BrO (M) 228.0150; found: 228.0157.
【0255】
(44c)2−[4−(4−ブロモブチル)フェノキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン
実施例44(44b)で得られた4−(4−ブロモブチル)フェノール(0.33g、1.5mmol)、3,4−ジヒドロピラン(0.20mL、2.18mmol)をジエチルエーテル(3mL)に溶解した後、p−トルエンスルホン酸(10mg)を加えて30分間攪拌した。飽和重曹水(1mL)を加え反応を停止した後、反応溶液に水(5mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:7)により精製を行い、標記目的化合物(0.31g、収率69%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.58−1.70 (brs, 3 H), 1.71−1.77 (m, 2 H), 1.82−1.90 (m, 4 H), 1.95−2.03 (m, 1 H), 2.57 (t, 2 H, J = 7.3 Hz), 3.39 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.56−3.61 (m, 1 H), 3.89−3.95 (m, 1 H), 5.37 (t, 1 H, J = 2.9 Hz), 6.96 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 6.6 Hz), 7.07 (d, 2 H, J = 8.8 Hz).
IR (Liquid film) 2942, 1510, 1236 cm−1
【0256】
(44d)2−[4−[4−(プロプ−2−イニロキシ)ブチル]フェノキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン
乾燥、窒素置換された反応容器に実施例44(44c)で得られた2−[4−(4−ブロモブチル)フェノキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン(0.31g、1.0mmol)、プロパルギルアルコール(73mg、1.3mmol)をとり、N、N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解した。0℃に冷却した後、水素化ナトリウム(50mg、2.1mmol)を加え、2時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(1mL)を加え反応を停止した後、反応溶液に水(10mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標記目的化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:7)により精製を行い、標記目的化合物(0.21g、収率74%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.59−1.68 (brs, 7 H), 1.83−1.87 (m, 2 H), 1.96−2.04 (m, 1 H), 2.41 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 2.57 (t, 2 H, J = 7.3 Hz), 3.52 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.57−3.62 (m, 1 H), 3.89−3.95 (m, 1 H), 4.12 (d, 2 H, J = 2.2 Hz), 5.37 (t, 1 H, J = 2.9 Hz), 6.96 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 6.6 Hz), 7.08 (d, 2 H, J = 8.8 Hz).
IR (Liquid film) 2942, 1510, 1234 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C1824NaO (M+Na) 311.1623; found: 311.1630.
【0257】
(44e)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[4−[4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イロキシ)フェニル]ブトキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例19(19a)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.16g、0.30mmol)、実施例44(44d)で得られた2−[4−[4−(プロプ−2−イニロキシ)ブチル]フェノキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン(0.16g、0.55mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.44mL、0.70mmol)を用いて実施例19(19b)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:5)により精製を行い、標記目的化合物(0.18g、収率74%)を黄色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.49−1.55 (brs, 2 H), 1.58−1.69 (brs, 8 H), 1.78−1.86 (m, 3 H), 1.97−2.01 (m, 1 H), 2.54 (t, 2 H, J = 7.3 Hz), 3.46 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.56−3.60 (m, 1 H), 3.88−3.94 (m, 1 H), 4.02 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.14 (d, 2 H, J = 1.5 Hz), 5.05 (s, 1 H), 5.36 (t, 1 H, J = 2.9 Hz), 6.94 (dd, 1 H, J = 2.9 Hz, 8.8 Hz), 7.02 (t, 3 H, J = 2.9 Hz, 8.1 Hz), 7.07 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.21 (d, 2 H, J = 9.6 Hz), 7.26−7.32 (m, 2 H), 7.33 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.37 (dd, 2 H, J = 1.5 Hz, 8.1 Hz), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.77 (d, 1 H, J = 7.3 Hz), 7.89 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Thin film) 2941, 1248 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4750NaO (M+Na) 829.2845; found: 829.2819.
【0258】
(44f)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[4−(4−ヒドロキシフェニル)ブトキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例44(44e)で得られたフェニル4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[4−[4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イロキシ)フェニル]ブトキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.18g、0.23mmol)、p−トルエンスルホン酸(10mg)を用いて実施例25(25c)と同様の実験操作を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:3)により精製を行い、標記目的化合物(0.14g、収率88%)を黄色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.99 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.49−1.57 (m, 2 H), 1.58−1.63 (brs, 4 H), 1.77−1.85 (m, 2 H), 2.52 (t, 2 H, J = 7.3 Hz), 3.47 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.02 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.14 (d, 2 H, J = 2.2 Hz), 4.99 (s, 1 H), 6.71 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 6.6 Hz), 6.93 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.00 (t, 4 H, J = 8.8 Hz), 7.07 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 7.3 Hz), 7.21 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.25−7.29 (m, 1 H), 7.33 (d, 2 H, J = 7.3 Hz), 7.36 (dd, 2 H, J = 1.5 Hz, 8.1 Hz), 7.54 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.77 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.89 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Liquid film) 3370, 2936, 1250 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4242NaO (M+Na) 745.2270; found: 745.2264.
【0259】
(44g)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[4−(4−ヒドロキシフェニル)ブトキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例44(44f)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−4−[4−(4−ヒドロキシフェニル)ブトキシ]ブト−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.14g、0.20mmol)、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.42mL)を用いて実施例1(1g)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(40mg、収率30%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.98 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.46−1.59 (brs, 6 H), 1.73−1.79 (m, 2 H), 3.45 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.00 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.13 (d, 2 H, J = 1.5 Hz), 5.36 (s, 1 H), 6.67 (dd, 2 H, J = 2.9 Hz, 8.1 Hz), 6.83 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 6.93 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 6.98 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.18−7.23 (m, 2 H), 7.30−7.51 (m, 2 H), 7.53 (dd, 2 H, J =2.2 Hz, 6.6 Hz), 7.78 (d, 1 H, J = 7.3 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 3355, 2933, 1243 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3637 (M−Na) 645.1981; found: 645.1986.
【0260】
【実施例45】ナトリウム 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[2−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−3−メトキシシクロヘキス−1−エン−1−イル]ベンゼンスルホナート
(45a)フェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[2−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−1−ヒドロキシシクロヘキス−2−エン−1−イル]ベンゼンスルホナート
乾燥、窒素置換された25ml 二口フラスコにテトラヒドロフラン(2ml)をとり、−78℃に冷却した後1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(2.0ml,3.2mmol)を加えた。この溶液に対し実施例1(1c)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(1.2g,2.4mmol)のテトラヒドロフラン溶液(3ml)をゆっくりと滴下し、5分間撹拌した。2−t−ブチルジメチルシリルオキシメチル−2−シクロヘキセン−1−オン(0.80ml,3.2mmol)をゆっくりと加え、さらに1 時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(1ml) を加え反応を停止した後、反応溶液を10mlの水に注ぎ、エーテルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=7:93)により精製を行い、標記目的化合物(1.5g,93%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ −0.10 (s, 6 H), 0.78 (s, 9 H), 1.00 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.42−1.56 (m, 4 H), 1.72−1.85 (m, 4 H), 1.99−2.08 (m, 1 H), 3.86 (d, 1 H, J = 10.7 Hz), 4.01 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.29 (s, 1 H), 5.93 (s, 1 H), 6.89 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 6.97 (d, 2 H, J = 6.8 Hz), 7.19 − 7.26 (m, 3 H), 7.28 − 7.34 (m, 2 H), 7.48 − 7.55 (m, 3 H), 7.76 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (neat) 3473, 1593, 1490, 1458 cm−1.HRMS (ESI, positive) calcd. for C3546NaOSi (M+Na) 677.2403; found: 677.2409.
【0261】
(45b)フェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[2−(ヒドロキシメチル)−3−メトキシシクロヘキス−1−エン−1−イル]ベンゼンスルホナート
乾燥、窒素置換された25mL 二口フラスコに実施例45(45a)で得られたフェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[2−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−1−ヒドロキシシクロヘキス−2−エン−1−イル]ベンゼンスルホナート(0.16g,0.25mmol)をとり、メタノール(1mL)で溶解した。p−トルエンスルホン酸(20mg)を加え、室温で17時間撹拌した。トリエチルアミン(0.2mL) を加え反応を停止した後、減圧下メタノールを留去し、得られた粗生成物をエーテル10mLに溶かし、水10mLを加えて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:8)により精製を行い、標記目的化合物(0.13g,94%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.52 (sextet, 2 H, J = 7.8 Hz), 1.57−1.64 (m, 1 H), 1.72−1.88 (m, 5 H), 2.14 (brs, 2 H), 2.48 (t, 1 H, J = 3.9 Hz), 3.41 (s, 3 H), 3.72 ? 3.79 (m, 2 H), 3.92 (brs, 1 H), 4.02 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 6.85 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 6.99 (d, 2 H, J = 8.8 HZ), 7.23 − 7.29 (m, 3 H), 7.29−7.34 (m, 2 H), 7.50 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.62 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (neat) 3543, 3443, 1593, 1490, 1459 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3034NaO (M+Na) 577.1695; found: 577.1710.
【0262】
(45c)フェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[2−(12−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−ヒドロキシドデク−2−イニル)−3−メトキシシクロヘキス−1−エン−1−イル]ベンゼンスルホナート
乾燥、窒素置換された25mL二口フラスコに実施例45(45b)で得られたフェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[2−(ヒドロキシメチル)−3−メトキシシクロヘキス−1−エン−1−イル]ベンゼンスルホナート(0.13g,0.23mmol)をとり、メチレンクロライド(1mL) で溶解した。0℃に冷却した後、デス−マーチン試薬(0.20g,0.46mmol)を加え、2時間撹拌した。飽和重曹水(0.5mL)、チオ硫酸ナトリウム水溶液(0.5mL)を加え反応を停止した後、水10mLを加え、エーテルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して粗製物(0.13g)を得た。本粗生成物は精製することなく、次の反応に用いた。
乾燥、窒素置換された25mL 二口フラスコに11−t−ブチルジメチルシリルオキシウンデカ−1−イン(0.12g,0.42mmol)をとり、テトラヒドロフラン(1mL)で溶解した。−78℃に冷却した後、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.27mL,0.42mmol)を加え、0℃において10分間撹拌した。再び−78℃に冷却した後、先の反応で得られた粗生成物(0.13g)のテトラヒドロフラン溶液(0.5mL)を加え、1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(0.5mL)を加え反応を停止した後、水10mLを加え、エーテルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:7)により精製を行い、標記目的化合物(64mg,33%)を得た。
Major stereoisomerのみ記載
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.05 (s, 6 H), 0.89 (s, 9 H), 1.00 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.25−1.40 (m, 16 H), 1.46 − 1.55 (m, 4 H), 1.72 − 1.90 (m, 4 H), 2.15 (t, 2 H, J = 5.9 Hz), 2.21 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 3.44 (s, 3 H), 3.59 (t, 2 H, J = 5.9 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 5.9 Hz), 4.39 (t, 1 H, J = 4.9 Hz), 4.50 (d, 1 H, J = 9.8 Hz), 6.84 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 6.99 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.17 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.23 − 7.27 (m, 2 H), 7.30 − 7.35 (m, 2 H), 7.50 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.65 (brs, 1 H).
IR (neat) 3499, 1593, 1490, 1460 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4766NaOSi (M+Na) 857.3917; found: 857.3918.
【0263】
(45d)フェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[2−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−3−メトキシシクロヘキス−1−エン−1−イル]ベンゼンスルホナート
実施例45(45c)で得られたフェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[2−(12−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−ヒドロキシドデク−2−イニル)−3−メトキシシクロヘキス−1−エン−1−イル]ベンゼンスルホナート(37mg,0.044mmol)、1.0Mテトラブチルアンモニウムフルオライド−テトラヒドロフラン溶液(0.10mL,0.10mmol)を用い、実施例40(40h)と同様の操作を行った。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=4:6)により精製を行い、標記目的化合物(30mg,95%)を得た。
Major stereoisomerのみ記載
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.26−1.40 (m, 16 H), 1.47 − 1.65 (m, 8 H), 1.72 − 1.90 (m, 4 H), 2.15 (t, 2 H, J = 5.9 Hz), 2.21 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 3.44 (s, 3 H), 3.63 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.38 (brs, 1 H), 4.51 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 6.84 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 6.99 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.17 (d, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.23 − 7.28 (m, 2 H), 7.33 (t, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.50 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.65 (s, 1 H).
IR (neat) 3462, 1593, 1490, 1459 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4152NaO (M+Na) 743.3053; found: 743.3040.
【0264】
(45e)ナトリウム 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[2−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−3−メトキシシクロヘキス−1−エン−1−イル]ベンゼンスルホナート
実施例45(45d)で得られたフェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[2−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−3−メトキシシクロヘキス−1−エン−1−イル]ベンゼンスルホナート(28mg,0.040mmol)、水酸化ナトリウム(50mg,1.2mmol)を用い、実施例1(1g)と同様の操作を行った。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム=2:8)により精製を行い、標記目的化合物(15mg,54%)を得た。
Major stereoisomerのみ記載
HNMR (500 MHz, CDOD) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.27−1.44 (m, 16 H), 1.45 − 1.57 (m, 4 H), 1.61 − 1.88 (m, 5 H), 1.94 − 2.01 (m, 1 H), 2.21 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 6.8 Hz), 2.27 (t, 2 H, J = 5.9 Hz), 3.44 (s, 3 H), 3.53 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.02 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.39 (t, 1 H, J = 4.9 Hz), 6.75 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 6.99 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.03 (dd, 1 H, J = 7.8 Hz, 2.0 Hz), 7.51 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.80 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (neat) 3690, 3606, 3466, 1595, 1494, 1458 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3548NaO (M+H) 667.2739; found: 667.2741.
【0265】
【実施例46】ナトリウム 5−[3−アミノ−2−[1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル]シクロペント−1−エン−1−イル]−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート
(46a)フェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[2−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−1−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル]ベンゼンスルホナート
実施例1(1c)で得られたフェニル 5−ブロモ−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(0.24g,0.48mmol)、2−t−ブチルジメチルシリルオキシメチル−2−シクロペンテン−1−オン(0.14g,0.62mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.40mL,0.62mmol)を用い、実施例45(45a)と同様の操作を行った。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)により精製を行い、標記目的化合物(0.20g,66%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.09 (s, 3 H), 0.16 (s, 3 H), 0.96 (s, 9 H), 1.16 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.64 − 1.73 (m, 4 H), 1.97 (quintet, 2 H, J = 7.8 Hz), 2.14 (ddd, 1 H, J = 4.9 Hz, 8.8 Hz, 13.7 Hz), 2.40 (ddd, 1 H, J = 4.0 Hz, 7.8 Hz, 13.7 Hz), 2.43 − 2.51 (m, 1 H), 2.69 − 2.77 (m, 1 H), 3.93 (s, 1 H), 3.98 (d, 1 H, J = 10.7 Hz), 4.18 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.32 (d, 1 H, J = 10.7 Hz), 6.04 (s, 1 H), 7.06 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.13 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.36 − 7.43 (m, 3 H), 7.48 (t, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.64 − 7.68 (m, 3 H), 7.90 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (neat) 3480, 1593, 1490, 1462 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3444NaOSi (M+Na) 663.2246; found: 663.2231.
【0266】
(46b)フェニル 5−[アジド−2−(ヒドロキシメチル)シクロペント−1−エン−1−イル−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート
乾燥、窒素置換された25mL二口フラスコに実施例46(46a)で得られたフェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[2−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−1−ヒドロキシシクロペント−2−エン−1−イル]ベンゼンスルホナート(0.19g、0.30mmol)をとり、メチレンクロライド(0.7mL)で溶解した。−78℃に冷却した後、トリメチルシリルアジド(79μL,0.60mmol)、3フッ化ホウ素エーテル錯体(39μL,0.30mmol)を加え、2時間撹拌した。飽和重曹水(0.5mL)を加え反応を停止した後、水10mLを加え、エーテルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物(0.20g)を得た。本粗生成物は精製することなく、次の反応に用いた。
反応容器に先の反応で得られた粗製物(0.20g)をとり、テトラヒドロフラン(0.5mL)で溶解した。1.0Mテトラブチルアンモニウムフルオライド−テトラヒドロフラン溶液(0.40mL,0.40mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応溶液を10mLの水に注ぎ、エーテルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:7)により精製を行い、標記目的化合物(46mg,28%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.52 (sextet, 2 H, J = 6.8 Hz), 1.81 (quintet, 2 H, J = 6.8 Hz), 1.97 − 2.02 (m, 1 H), 2.36 − 2.42 (m, 1 H), 2.63 − 2.73 (m, 2 H), 2.92 (brs, 1 H), 4.02 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.12 (d, 1 H, J = 12.7 Hz), 4.18 (d, 1 H, J = 12.7 Hz), 4.67 (brs, 1 H), 6.88 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 6.99 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.20 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.24 − 7.35 (m, 5 H), 7.50 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.71 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (neat) 3557, 3406, 2097, 1593, 1489, 1463 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2829NaO (M+Na) 574.1446; found: 574.1455.
【0267】
(46c)フェニル 5−[3−アジド−2−[12−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−ヒドロキシドデク−2−イニル]シクロペント−1−エン−1−イル]−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート
乾燥、窒素置換された25mL二口フラスコに実施例46(46b)で得られたフェニル 5−[アジド−2−(ヒドロキシメチル)シクロペント−1−エン−1−イル−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(57mg,0.10mmol)をとり、メチレンクロライド(0.5mL)で溶解した。0℃に冷却した後、デス−マーチン試薬(84mg,0.20mmmol)を加え、3時間撹拌した。飽和重曹水(0.2mL)、チオ硫酸ナトリウム水溶液(0.2mL) を加え反応を停止した後、水10mLを加え、エーテルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して粗製物(61mg)を得た。本粗生成物は精製することなく、次の反応に用いた。
乾燥、窒素置換された25ml二口フラスコに11−t−ブチルジメチルシリルオキシウンデカ−1−イン(85mg,0.30mmol)をとり、テトラヒドロフラン(0.5mL)で溶解した。−78℃に冷却した後、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.19mL,0.30mmol)を加え、0℃において10分間撹拌した。再び−78℃に冷却した後、先の反応で得られた粗生成物(61mg)のテトラヒドロフラン溶液(0.5mL)を加え、1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(0.5mL)を加え反応を停止した後、水10mLを加え、エーテルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)により精製を行い、標記目的化合物(28mg,34%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.04 (s, 6 H), 0.89 (s, 9 H), 1.00 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.22 − 1.40 (m, 14 H), 1.45 − 1.58 (m, 6 H), 1.81 (quintet, 2 H, J = 6.8 Hz), 1.94 − 2.02 (m, 1 H), 2.22 (t, 2 H, J = 5.9 Hz), 2.40 − 2.48 (m, 1 H), 2.52 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 2.60 − 2.76 (m, 2 H), 3.59 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.80 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 4.89 (t, 1 H, J = 5.9 Hz), 6.87 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 6.99 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.21 (d, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.24 − 7.29 (m, 1 H), 7.34 (t, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.39 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 8.8 Hz), 7.49 (d, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.76 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (neat) 3539, 2100, 1593, 1490, 1463 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4561NaOSi (M+Na) 854.3669; found: 854.3651.
【0268】
(46d)フェニル 5−[3−アミノ−2−[1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル]シクロペント−1−エン−1−イル]−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート
反応容器に実施例46(46c)で得られたフェニル 5−[3−アジド−2−[12−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−ヒドロキシドデク−2−イニル]シクロペント−1−エン−1−イル]−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(30mg,0.036mmol)をとり、テトラヒドロフラン(0.2mL)で溶解した。1.0Mテトラブチルアンモニウムフルオライド−テトラヒドロフラン溶液(50μL,0.050mmol)を加え、室温で2時間撹拌した後、水10mL を加え、エーテルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して粗製物(35mg)を得た。本粗生成物は精製することなく、次の反応に用いた。
反応容器に先の反応で得られた粗生成物(35mg)をとり、テトラヒドロフラン(0.5mL)で溶解した。飽和塩化アンモニウム水溶液(0.2mL)、金属亜鉛粉末(24mg,0.36mmol)を加え、3時間撹拌した。1M水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL)を加え反応を停止した後、水10mLを加え、エーテルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム=1:9)により精製を行い、標記目的化合物(15mg,59%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 6.8 Hz), 1.22 − 1.40 (m, 12 H), 1.45 − 1.63 (m, 6 H), 1.81 (quintet, 2 H, J = 6.8 Hz), 2.20 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 6.8 Hz), 2.36 − 2.45 (m, 1 H), 2.47 − 2.57 (m, 1 H), 2.67 − 2.86 (m, 2 H), 3.62 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.02 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.46 (t, 1 H, J = 5.9 Hz), 4.90 (s, 1 H), 6.87 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 6.99 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.21 (d, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.24 − 7.30 (m, 3 H), 7.34 (t, 2 H, J = 7.8 Hz), 7.49 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.74 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (KBr) 3355, 3292, 1592, 1490, 1462 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3950NO (M+H) 692.3080; found: 692.3086.
【0269】
(46e)ナトリウム 5−[3−アミノ−2−[1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル]シクロペント−1−エン−1−イル]−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート
実施例46(46d)で得られたフェニル 5−[3−アミノ−2−[1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル]シクロペント−1−エン−1−イル]−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(12mg,0.018mmol)、水酸化ナトリウム(5.0mg,0.12mmol)を用い、実施例1(1g)と同様の操作を行った。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:クロロホルム=2:8)により精製を行い、標記目的化合物(1.5mg,20%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDOD) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.8 Hz), 1.24 − 1.40 (m, 14 H), 1.45 − 1.56 (m, 4 H), 1.77 (quintet, 2 H, J = 7.8 Hz), 1.94 − 2.01 (m, 1 H), 2.23 (dt, 2 H, J = 2.0 Hz, 5.9 Hz), 2.40 − 2.48 (m, 1 H), 2.68 − 2.76 (m, 1 H), 3.03 − 3.11 (m, 1 H), 3.52 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.8 Hz), 4.65 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 5.29 (s, 1 H), 6.79 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.00 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.15 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 8.8 Hz), 7.51 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.96 (d, 1 H, J = 2.0 Hz).
IR (CHCl3) 3691, 3607, 1602, 1494, 1458 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3344NO (M−Na) 614.2610; found: 614.2611.
【0270】
【実施例47】ナトリウム 5−[3−アミノ−2−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)シクロへキス−1−エン−1−イル]−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート
(47a)フェニル 5−[3−アジド−2−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)シクロへキス−1−エン−1−イル]−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート
乾燥、窒素置換された反応容器に実施例45(45a)で得られたフェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−[2−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−1−ヒドロキシシクロヘキス−2−エン−1−イル]ベンゼンスルホナート(0.10g、0.15mmol)、トリメチルシリルアジド(40μL、0.31mmol)をとり、メチレンクロリド(2mL)に溶解した。
−78℃に冷却した後、三フッ化ほう素ジエチルエーテル錯体(0.02mL、0.15mmol)をゆっくり滴下し20分間攪拌した。飽和重曹水(5mL)を加え反応を停止した後、反応溶液に水5mLを加え、酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(78mg、収率76%)を無色油状物質として得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.01 (s, 3 H), 0.02 (s, 3 H), 0.90 (s, 9 H), 1.07 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.57−1.61 (m, 2 H), 1.85−1.87 (m, 3 H), 1.88−1.90 (m, 2 H), 2.06−2.07 (m, 1 H), 2.19−2.20 (m, 2 H), 3.89 (d, 1 H, J = 11.7 Hz), 4.05 (d, 1 H, J = 11.7 Hz), 4.09 (t, 2 H, J = 7.5 Hz), 4.30 (s, 1 H), 6.92 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.05 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.19 (dd, 1 H, J = 1.9 Hz, 8.3 Hz), 7.28 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.33 (d, 1 H, J = 7.3 Hz), 7.39 (t, 2 H, J = 7.3 Hz), 7.57 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.71 (d, 1 H, J = 1.9 Hz), 7.89 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Thin film) 2955, 2099, 1250 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3545NaOSi (M+Na) 702.2467; found: 702.2466.
【0271】
(47b)フェニル 5−[3−アジド−2−(ヒドロキシメチル)シクロへキス−1−エン−1−イル]−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート
実施例47(47a)で得られたフェニル 5−[3−アジド−2−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)シクロへキス−1−エン−1−イル]−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(78mg、0.12mmol)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解し、1.0Mテトラブチルアンモニウムフロリド−テトラヒドロフラン溶液(67μL、0.067mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応終了後反応溶液に水(5mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(61mg、収率94%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.50−1.74 (m, 3 H), 1.77−1.85 (m, 3 H), 1.89−1.93 (m, 1 H), 1.96−1.99 (m, 1 H), 2.17 (t, 2 H, J = 5.9 Hz), 3.72 (d, 1 H, J = 11.7 Hz), 3.85 (d, 1 H, J = 11.7 Hz), 4.02 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.24 (t, 1 H, J = 4.4 Hz), 6.85 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.00 (dd, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.02−7.24 (m, 3 H), 7.27 (d, 1 H, J = 7.3 Hz), 7.33 (dt, 2 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.52 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.59 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Liquid film) 2957, 2099, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C2931NaO (M+Na) 588.1602; found: 588.1595.
【0272】
(47c)フェニル 5−(3−アジド−2−ホルミルシクロへキサ−1−エン−1−イル)−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート
実施例47(47b)で得られたフェニル 5−[3−アジド−2−(ヒドロキシメチル)シクロへキス−1−エン−1−イル]−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(0.13g、0.23mmol)をメチレンクロリド(1mL)に溶解し、0℃でデス−マーチン試薬(0.13g、0.34mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。飽和重曹水(1mL)、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(1mL)を加え反応を停止した後、反応溶液に水(5mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(90mg、収率70%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.50−1.64 (m, 3 H), 1.78−1.86 (m, 4 H), 2.00−2.03 (m, 1 H), 2.33−2.48 (m, 2 H), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.61 (s, 1 H), 6.91 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.02 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 6.6 Hz), 7.04−7.17 (m, 2 H), 7.18 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.20−7.31 (m, 1 H), 7.32 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.52 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.64 (d, 1 H, J = 2.2 Hz), 9.14 (s, 1 H).
【0273】
(47d)フェニル 5−[3−アジド−2−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(ヒドロキシドデク−2−イニル)シクロへキス−1−エン−1−イル]−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート
実施例47(47c)で得られたフェニル 5−(3−アジド−2−ホルミルシクロへキサ−1−エン−1−イル)−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(40mg、0.071mmol)、実施例40(40a)で得られた1−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)ウンデク−10−イン(50mg、0.18mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.10mL、0.16mmol)を用いて実施例19(19b)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)により精製を行い、標記目的化合物(47mg、収率79%)を黄色油状物質として得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.04 (s, 6 H), 0.89 (s, 9 H), 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.29−1.33 (brs, 8 H), 1.34−1.37 (brs, 2 H), 1.48−1.55 (m, 6 H), 1.70−1.73 (m, 1 H), 1.78−1.84 (m, 3 H), 1.95−1.97 (m, 2 H), 2.17−2.23 (m, 4 H), 3.59 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.02 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.52 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 4.58 (t, 1 H, J = 5.1 Hz), 6.85 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.00 (dd, 2 H, J = 1.9 Hz, 6.6 Hz), 7.17 (d, 2 H, J = 7.3 Hz), 7.23−7.25 (m, 2 H), 7.33 (d, 2 H, J = 7.3 Hz), 7.65 (d, 1 H, J = 1.9 Hz).
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4663NaOSi (M+Na) 868.3825; found: 868.3840.
【0274】
(47e)フェニル 5−[3−アジド−2−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)シクロへキス−1−エン−1−イル]−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート
実施例47(47d)で得られたフェニル 5−[3−アジド−2−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(ヒドロキシドデク−2−イニル)シクロへキサ−1−エン−1−イル]−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(47mg、0.056mmol)、1.0Mテトラブチルアンモニウムフロリド−テトラヒドロフラン溶液(83μL、0.083mmol)を用いて実施例40(40h)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)により精製を行い、標記目的化合物(27mg、収率68%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.30−1.36 (brs, 10 H), 1.47−1.57 (m, 6 H), 1.68−1.74 (m, 1 H), 1.78−1.85 (m, 3 H), 1.94−1.97 (m, 2 H), 2.16−2.24 (m, 4 H), 4.02 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.53 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 4.58 (t, 1 H, J = 5.1 Hz), 6.99 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 6.6 Hz), 7.17 (dd, 2 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.23−7.27 (m, 2 H), 7.33 (t, 2 H, J = 7.3 Hz), 7.50 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.66 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Thin film) 3404, 2104, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4049NaO (M+Na) 754.2960; found: 754.2976.
【0275】
(47f)フェニル 5−[3−アミノ−2−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)シクロへキス−1−エン−1−イル]−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]
ベンゼンスルホナート
実施例47(47e)で得られたフェニル 5−[3−アジド−2−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)シクロへキス−1−エン−1−イル]−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(27mg、0.037mmol)を1,4−ジオキサン(1mL)に溶解し、飽和塩化アンモニウム水溶液(0.5mL)及び金属亜鉛粉末(0.13g、0.2mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応溶液をセライトを用いて濾過し、減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(エタノール:メチレンクロリド=1:8)により精製を行い、標記目的化合物(25mg、収率96%)を無色油状物質として得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.31−1.38 (brs, 10 H), 1.45−1.58 (m, 6 H), 1.72−1.89 (m, 6 H), 2.07−2.13 (m, 1 H), 2.18−2.22 (m, 3 H), 3.53 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.05 (t, 3 H, J = 6.6 Hz), 4.58−4.59 (m, 1 H), 6.88 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.07 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 8.8 Hz), 7.14 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 7.3 Hz), 7.24 (dd, 2 H, J = 1.5 Hz, 8.1 Hz), 7.30 (dd, 2 H, J = 1.5 Hz, 7.3 Hz), 7.36 (t, 2 H, J = 7.3 Hz), 7.50 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.62 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 3289, 2929, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4050 (M+H) 706.3237; found: 706.3253.
【0276】
(47g)ナトリウム 5−[3−アミノ−2−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)シクロへキサ−1−エン−1−イル]−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート
実施例47(47f)で得られたフェニル5−[3−アミノ−2−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)シクロへキス−1−エン−1−イル]−2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]ベンゼンスルホナート(33mg、0.047mmol)、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.1mL)を用いて実施例1(1g)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(11mg、収率36%)を得た。
HNMR (500 MHz, CDOD) δ 0.99 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.29−1.35 (brs, 10 H), 1.46−1.55 (m, 6 H), 1.75−1.83 (m, 3 H), 1.86−1.90 (m, 2 H), 1.91−2.03 (m, 1 H), 2.21 (dt, 2 H, J = 1.5 Hz, 8.1 Hz), 2.27−2.42 (m, 2 H), 3.53 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.29 (s, 1 H), 4.95−4.96 (m, 1 H), 6.75 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 6.99−7.02 (m, 3 H), 7.51 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.82 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 3377, 2929, 1244 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3445NNaO (M−H) 628.2767; found: 628.2769.
【0277】
【実施例48】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−3’,4’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(48a)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−3’,4’−メトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
乾燥、窒素置換された反応容器に実施例42(42a)で得られたフェニル 2−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−5−(トリブチルスタニル)ベンゼンスルホナート(0.52g、0.74mmol)及び6−ブロモ−2,3−ジメトキシベンズアルデヒド(0.15g、0.62mmol)をとり、キシレン(2mL)で溶解した後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.11g、0.10mmol)を加え90℃で3時間攪拌した。フッ化カリウム水溶液(5mL)を加えて反応を停止した後、生じた沈殿物をセライトを用いて濾過し、得られたろ液を減圧下溶媒留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)により精製を行い、標記目的化合物(0.16g、収率37%)を黄色油状物質として得た。
HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.99 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.47−1.58 (m, 2 H), 1.78−1.83 (m, 2 H), 3.91 (s, 3 H), 3.95 (s, 3 H), 4.02 (t, 2 H, J = 6.4 Hz), 6.85 (q, 2 H, J = 8.3 Hz), 6.99 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.08 (d, 1 H, J = 8.5 Hz), 7.17 (dd, 1 H, J = 2.0 Hz, 8.3 Hz), 7.21 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.26 (t, 2 H, J = 8.5 Hz), 7.35 (t, 2 H, J = 7.7 Hz), 7.52 (d, 2 H, J = 8.7 Hz), 7.71 (d, 1 H, J = 2.0 Hz), 10.15 (s, 1 H).
IR (KBr) 2955, 1458, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C3130NaO (M+Na) 601.1331; found: 601.1333.
【0278】
(48b)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[12−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−ヒドロキシドデク−2−イニル]シクロへキス−1−エン−1−イニル)−3’,4’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例48(48b)で得られたフェニル4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−3’,4’−メトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(90mg、0.16mmol)、実施例40(40a)で得られた1−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)ウンデク−10−イン(85mg、0.36mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.20mL、0.32mmol)を用いて実施例19(19b)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(0.10g、収率77%)を黄色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.01 (s, 3 H), 0.85 (s, 9 H), 0.96 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.19−1.27 (brs, 10 H), 1.40−1.53 (brs, 6 H), 1.73−1.80 (m, 2 H), 2.14 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 9.5 Hz), 3.54 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.84 (s, 3 H), 3.98 (t, 2 H, J =6.6 Hz), 4.01 (s, 3 H), 4.85−4.88 (m, 1 H), 6.76 (d, 1 H, J =8.8 Hz), 6.83 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 6.87 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 6.96 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 8.8 Hz), 7.18 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.19−7.32 (m, 4 H), 7.49 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.83 (d, 1 H, J = 1.5 Hz).
IR (Thin film) 3528, 2933, 1460 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4864NaOSi (M+Na) 883.3709; found: 883.3726.
【0279】
(48c)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−3’,4’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例48(48b)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[12−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−ヒドロキシドデク−2−イニル]シクロへキス−1−エン−1−イニル)−3’,4’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(0.10g、0.12mmol)、1.0Mテトラブチルアンモニウムフロリド−テトラヒドロフラン溶液(0.18mL、0.18mmol)を用いて実施例40(40h)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)により精製を行い、標記目的化合物(50mg、収率56%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.26−1.34 (brs, 10 H), 1.46−1.56 (brs, 6 H), 1.79−1.83 (m, 2 H), 2.19 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 9.5 Hz), 3.62 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.89 (s, 3 H), 4.02 (t, 2 H, J =6.6 Hz), 4.05 (s, 3 H), 5.52−5.54 (m, 1 H), 6.80 (d, 1 H, J =8.8 Hz), 6.88 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 6.91 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.00 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 8.8 Hz), 7.21−7.24 (m, 4 H), 7.29 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 9.3 Hz), 7.35 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 8.8 Hz), 7.54 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.87 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Thin film) 3512, 2934, 1460 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4250NaO (M+Na) 769.2845; found: 769.2846.
【0280】
(48d)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−3’,4’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例48(48c)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシドデク−2−イニル)−3’,4’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(49mg、0.066mmol)、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.15mL)を用いて実施例1(1g)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(26mg、収率58%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.95 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.21−1.28 (brs, 10 H), 1.36−1.50 (brs, 6 H), 1.70−1.77 (m, 2 H), 2.13 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 8.8 Hz), 3.42 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 3.84 (s, 3 H), 3.93 (s, 3 H), 3.98 (t, 2 H, J =6.6 Hz), 5.26 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.75 (d, 1 H, J =8.1 Hz), 6.88 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 6.95−6.99 (m, 3 H), 7.10 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.1 Hz), 7.50 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 3419, 2931, 1459, 1243 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3645 (M−Na) 669.2556; found: 669.2542.
【0281】
【実施例49】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−
ジヒドロキシ−12−メチル−トリデク−2−イニル)−3’,4’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(49a)2−メチル−2−トリメチルシリルオキシドデク−11−イン
実施例39(39b)で得られた2−メチルドデク−11−イン−2−オール(2.5g、13mmol)及び2,6−ルチジン(4.4mL、38mmol)をメチレンクロリド(20mL)に溶解し、0℃でトリメチルシリルトリフラート(4.6mL、25.0mmol)を加え、30分間攪拌した。飽和重曹水(5mL)を加え反応を停止した後、反応溶液に水(30mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=0:10)により精製を行い、標記目的化合物(3.2g、収率94%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.09 (s, 9 H), 1.19 (s, 6 H), 1.22 − 1.44 (m, 12 H), 1.52 (quintet, 2 H, J = 7.3 Hz), 1.92 (t, 1 H, J = 2.9 Hz), 2.17 (dt, 2 H, J = 2.9 Hz, 7.3 Hz).
IR (Thin film) 3314, 1466, 1250 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C1529OSi (M−CH 253.1988; found: 253.1980.
【0282】
(49b)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−12−メチル−12−トリメチルシリルオキシトリデク−2−イニル]−3’,4’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例48(48a)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−3’,4’−メトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(90mg、0.16mmol)、実施例49(49a)で得られた2−メチル−2−トリメチルシリルオキシドデク−11−イン(96mg、0.36mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.2mL、0.32mmol)を用いて実施例19(19b)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(64mg、収率48%)を黄色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.09 (s, 9 H), 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.19 (s, 3 H), 1.24−1.34 (brs, 10 H), 1.38−1.41 (m, 2 H), 1.46−1.55 (m, 4 H), 1.78−1.81 (m, 2 H), 2.19 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 9.3 Hz), 3.89 (s, 3 H), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.05 (s, 3 H), 4.90−4.92 (m, 1 H), 6.80 (d, 1 H, J = 8.6 Hz), 6.88 (d, 1 H, J = 8.6 Hz), 6.91 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.00 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 6.6 Hz), 7.21−7.23 (m, 1 H), 7.26−7.27 (m, 1 H), 7.29 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.3 Hz), 7.33−7.36 (m, 2 H), 7.53 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.88 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Thin film) 3528, 2933, 1460, 1250 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4864NaOSi (M+Na) 883.3709; found: 883.3726.
【0283】
(49c)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシ−12−メチル−トリデク−2−イニル)−3’,4’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例49(49c)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−12−メチル−12−トリメチルシリルオキシトリデク−2−イニル]−3’,4’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(63mg、0.074mmol)、1.0Mテトラブチルアンモニウムフロリド−テトラヒドロフラン(0.11mL、0.11mmol)を用いて実施例40(40h)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)により精製を行い、標記目的化合物(55mg、収率96%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.19 (s, 6 H), 1.24−1.32 (brs, 10 H), 1.39−1.57 (m, 6 H), 1.78−1.85 (m, 2 H), 2.19 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 9.5 Hz), 3.89 (s, 3 H), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.05 (s, 3 H), 4.90−4.92 (m, 1 H), 6.80 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 6.88 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 6.91 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.00 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.22 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.29−7.37 (m, 4 H), 7.53 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.88 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 3513, 2933, 1459 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4454NaO (M+Na) 797.3157; found: 797.3193.
【0284】
(49d)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−
ジヒドロキシ−12−メチル−トリデク−2−イニル)−3’,4’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例49(49c)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシ−12−メチル−トリデク−2−イニル)−3’,4’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(55mg、0.075mmol)、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.18mL)を用いて実施例1(1g)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(35mg、収率69%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.95 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.10 (s, 6 H), 1.15−1.27 (brs, 6 H), 1.28−1.36 (brs, 4 H), 1.38−1.43 (m, 4 H), 1.45−1.50 (m, 2 H), 1.70−1.77 (m, 2 H), 2.13 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 9.5 Hz), 3.84 (s, 3 H), 3.94 (s, 3 H), 3.98 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.26 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.75 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 6.88 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 6.97 (d, 2 H, J = 9.5 Hz), 7.10 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.1 Hz), 7.50 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 1.5 Hz).
IR (KBr) 3434, 2933, 1459, 1243 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3849 (M−Na) 697.2869; found: 697.2860.
【0285】
【実施例50】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシイコス−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(50a)ウンデク−10−イナ−ル
10−ウンデシン−1−オール(1.6g、9.9mmol)をメチレンクロライド(20mL)に溶解した後、0℃においてデス−マーチン試薬(5.6g、16mmol)を加え、3時間撹拌した。飽和重曹水(5mL)、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(5mL)を加え反応を停止した後、反応溶液を水20mLに注ぎ、エーテルを用いて抽出操作を行った。有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:10)により精製を行い、標記目的化合物(1.2g、収率75%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 1.29−1.32 (brs, 6 H), 1.35−1.41 (brs, 2 H), 1.49−1.56 (m, 2 H), 1.58−1.67 (m, 2 H), 1.94 (t, 1 H, J = 2.9 Hz), 2.18 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 9.5 Hz), 2.42 (dt, 2 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 9.76 (t, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Liquid film) 2935, 1512, 1247 cm−1
HRMS (EI, positive) calcd. for C1115 79BrO (M)242.0306; found: 242.0310.
【0286】
(50b)ノナデク−18−イン−9−オール
乾燥、窒素置換された反応容器に実施例50(50a)で得られたウンデク−10−イナ−ル(0.30g、1.8mmol)をとり、テトラヒドロフラン(3mL)に溶解した。−78℃に冷却した後、2.0Mオクチルマグネシウムクロリド−テトラヒドロフラン溶液(1.8mL、3.6mmol)を加え15分間攪拌した後、さらに0℃で15分間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)を加え反応を停止した後、反応溶液に水(10mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:10)により精製を行い、標記目的化合物(0.30g、収率59%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.25−1.30 (brs, 16 H), 1.39−1.43 (brs, 8 H), 1.49−1.52 (m, 4 H), 1.93 (t, 1 H, J = 2.9 Hz), 2.18 (dt, 2 H, J = 2.9 Hz, 10.3 Hz), 3.49−3.59 (m, 1 H).
IR (KBr) 3387, 2920 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C1935O (M−H) 279.2688; found: 279.2685.
【0287】
(50c)11−トリメチルシリルオキシノナデク−1−イン
乾燥、窒素置換された反応容器に実施例50(50b)で得られたノナデク−18−イン−9−オール(0.10g、0.36mmol)及びトリエチルアミン(0.10mL、0.72mmol)をとり、テトラヒドロフラン(2mL)に溶解した後、クロロトリメチルシラン(0.10mL、0.72mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。飽和重曹水(1mL)を加え反応を停止した後、反応溶液に水(5mL)を加え酢酸エチルを用いて分液操作を行った。有機層を硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、ろ過の後減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:15)により精製を行い、標記目的化合物(0.11g、収率84%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.05 (s, 9 H), 0.78 (t, 3 H, J = 6.6 Hz), 1.16−1.19 (brs, 20 H), 1.29−1.30 (brs, 6 H), 1.38−1.46 (m, 2 H), 1.82 (t, 1 H, J = 2.9 Hz), 2.07 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 9.5 Hz), 3.46−3.52 (m, 1 H).
IR (Liquid film) 3316, 2929, 1250 cm−1
HRMS (EI, positive) calcd. for C2243OSi (M−H) 351.3083; found: 351.3083.
【0288】
(50d)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−12−[(トリメチルシリル)オキシ]イコス−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−
スルホナート
実施例19(19a)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(77mg、0.15mmol)、実施例50(50c)で得られた11−トリメチルシリルオキシノナデク−1−イン(0.11g、0.30mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.23mL、0.34mmol)を用いて実施例19(19b)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)により精製を行い、標記目的化合物(80mg、収率61%)を黄色油状物質として得た。HNMR (500 MHz, CDCl) δ 0.10 (s, 9 H), 0.88 (t, 3 H, J = 6.6 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.24−1.31 (brs, 22 H), 1.33−1.41 (brs, 4 H), 1.46−1.53 (m, 4 H), 1.67−1.84 (m, 2 H), 2.20 (dt, 2 H, J = 1.9 Hz, 9.0 Hz), 3.58−3.60 (m, 1 H), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.01 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.93 (d, 1 H, J =8.3 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.22 (d, 2 H, J = 7.4 Hz), 7.28−7.32 (m, 2 H), 7.34 (d, 2 H, J = 8.0 Hz), 7.38−7.41 (m, 2 H), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.80 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 1.9 Hz).
IR (Liquid film) 3386, 2929, 1250 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C5170Si (M)870.4383; found: 870.4374.
【0289】
(50e)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシイコス−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例50(50d)で得られたフェニル4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−12−[(トリメチルシリル)オキシ]イコス−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(79mg、0.091mmol)、1.0Mテトラブチルアンモニウムフロリド−テトラヒドロフラン溶液(0.182mL、0.18mmol)を用いて実施例40(40h)の方法に従って反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(63mg、収率87%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.86−0.93 (m, 3 H), 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.24−1.36 (brs, 22 H), 1.42−1.45 (brs, 4 H), 1.47−1.55 (m, 4 H), 1.78−1.82 (m, 2 H), 2.20 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 9.5 Hz), 3.56−3.58 (m, 1 H), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.02 (t, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.93 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.07 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.1 Hz), 7.22 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.26−7.31 (m, 2 H), 7.34 (d, 2 H, J = 8.1 Hz), 7.36−7.42 (m, 2 H), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.80 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Liquid film) 3382, 2929, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4862NaO (M+Na)821.3886; found: 821.3881.
【0290】
(50f)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシイコス−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例50(50e)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシイコス−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(63mg、0.079mmol)、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.18mL)を用いて実施例1(1g)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(40mg、収率69%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.6 Hz), 0.99 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.27−1.36 (brs, 22 H), 1.40−1.47 (brs, 6 H), 1.49−1.55 (m, 2 H), 1.75−1.82 (m, 2 H), 2.18 (dt, 2 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 3.49 (s, 1 H), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.29−5.30 (m, 1 H), 6.83 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.00 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.18 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 7.3 Hz), 7.22 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 8.1 Hz), 7.31 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.38 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.78 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.1 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Thin film) 3432, 2929, 1243 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C4257 (M−Na)721.3597; found: 721.3601.
【0291】
【実施例51】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシオクタデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(51a)ヘプタデク−16−イン−7−オール
実施例50(50a)で得られたウンデク−10−イナ−ル(0.30g、1.8mmol)、2.0Mヘキシルマグネシウムブロミド−テトラヒドロフラン溶液(1.8mL、3.6mmol)を用いて実施例50(50b)と同様の実験操作を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:10)により精製を行い、標記目的化合物(0.19g、収率41%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.9 Hz), 1.24−1.30 (brs, 14 H), 1.39−1.45 (brs, 8 H), 1.49−1.55 (m, 2 H), 1.93 (t, 1 H, J = 2.4 Hz), 2.17 (dt, 2 H, J = 2.4 Hz, 9.6 Hz), 3.55−3.58 (m, 1 H).
IR (KBr) 3397, 2920 cm−1
HRMS (EI, positive) calcd. for C1732O (M) 252.2453; found: 252.2459.
【0292】
(51b)7−トリメチルシリルオキシヘプタデク−16−イン
実施例51(51a)で得られたヘプタデク−16−イン−7−オール(0.19g、0.74mmol)、クロロトリメチルシラン(0.28mL、2.2mmol)、トリエチルアミン(0.31mL、2.2mmol)を用いて実施例50(50c)の方法に従い反応を行った。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:15)により精製を行い、標記目的化合物(0.21g、収率88%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.01 (s, 9 H), 0.78 (t, 3 H, J = 6.6 Hz), 1.17−1.22 (brs, 18 H), 1.28−1.35 (brs, 6 H), 1.38−1.45 (m, 2 H), 1.81 (t, 1 H, J = 2.9 Hz), 2.07 (dt, 2 H, J = 2.9 Hz, 10.3 Hz), 3.46−3.52 (m, 1 H).
IR (Liquid film) 3316, 2932, 1250 cm−1
HRMS (EI, positive) calcd. for C2039OSi (M−H) 323.2770; found: 323.2773.
【0293】
(51c)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−12−トリメチルシリルオキシオクタデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例19(19a)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(80mg、0.15mmol)、実施例51(51b)で得られた7−トリメチルシリルオキシヘプタデク−16−イン(0.10g、0.31mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.24mL、0.39mmol)を用いて実施例19(19b)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)により精製を行い、標記目的化合物(64mg、収率49%)を黄色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.10 (s, 9 H), 0.88 (t, 3 H, J = 6.6 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.24−1.37 (brs, 18 H), 1.39−1.41 (m, 4 H), 1.46−1.55 (m, 4 H), 1.78−1.84 (m, 2 H), 2.20 (dt, 2 H, J = 1.8 Hz, 9.0 Hz), 3.56−3.61 (m, 1 H), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.02 (s, 1 H), 6.93 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.07 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.22 (d, 2 H, J = 8.3 Hz), 7.28−7.32 (m, 2 H), 7.35 (d, 2 H, J = 7.3 Hz), 7.38−7.41 (m, 2 H), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.80 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 1.9 Hz).
IR (Liquid film) 3383, 2930, 1249 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C4966Si (M) 842.4070; found: 842.4070.
【0294】
(51d)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシオクタデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例51(51c)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−12−トリメチルシリルオキシオクタデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(63mg、0.075mmol)、1.0Mテトラブチルアンモニウムフロリド−テトラヒドロフラン溶液(0.15mL、0.15mmol)を用いて実施例40(40h)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(47mg、収率87%)を黄色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.88 (t, 3 H, J = 6.6 Hz), 1.00 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.28−1.38 (brs, 18 H), 1.41−1.42 (m, 4 H), 1.45−1.56 (m, 4 H), 1.78−1.84 (m, 2 H), 2.20 (dt, 2 H, J = 1.9 Hz, 9.0 Hz), 3.56−3.58 (m, 1 H), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.02 (s, 1 H), 6.93 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.07 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.27 (d, 2 H, J = 8.3 Hz), 7.26−7.33 (m, 2 H), 7.35 (d, 2 H, J = 7.3 Hz), 7.38−7.42 (m, 2 H), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.80 (d, 1 H, J = 7.8 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 1.9 Hz).
IR (Liquid film) 3379, 2930, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4966NaOSi (M+Na) 793.3572; found: 793.3593.
【0295】
(51e)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシオクタデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例51(51d)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシオクタデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(46mg、0.064mmol)、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.15mL)を用いて実施例1(1g)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(28mg、収率66%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 3 H, J = 6.6 Hz), 0.99 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.27−1.33 (brs, 18 H), 1.34−1.48 (m, 6 H), 1.49−1.57 (m, 2 H), 1.75−1.82 (m, 2 H), 2.18 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 8.8 Hz), 3.48−3.49 (m, 1 H), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.29 (s, 1 H), 6.83 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.00 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.18 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.22 (dd, 2 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.31 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz ), 7.37 (dt, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.54 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.78 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 1.5 Hz).
IR (Thin film) 3431, 2930, 1244 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4053NaO (M+Na) 739.3078; found: 739.3083.
【0296】
【実施例52】ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシヘキサデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
(52a)ペンタデク−14−イン−5−オール
実施例50(50a)で得られたウンデク−10−イナ−ル(0.30g、1.8mmol)、0.9Mn−ブチルマグネシウムクロリド(4.0mL、3.6mmol)を用いて実施例50(50b)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:10)により精製を行い、標記目的化合物(77mg、収率19%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.91 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.26−1.36 (brs, 12 H), 1.38−1.47 (brs, 6 H), 1.49−1.55 (m, 2 H), 1.93 (t, 1 H, J = 2.6 Hz), 2.17 (dt, 2 H, J = 2.6 Hz, 9.7 Hz), 3.56−3.60 (m, 1 H).IR (Liquid film) 3314, 2930 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C1529O (M+H) 225.2219; found: 225.2219.
【0297】
(52b)5−トリメチルシリルオキシペンタデク−14−イン
ペンタデク−14−イン−5−オール(77mg、0.34mmol)、クロロトリメチルシラン(87μL、0.69mmol)、トリエチルアミン(96μL、0.69mmol)を用いて実施例50(50c)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:15)により精製を行い、標記目的化合物(75mg、収率74%)を無色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.01 (s, 9 H), 0.79 (t, 3 H, J = 6.6 Hz), 1.11−1.22 (brs, 12 H), 1.23−1.35 (brs, 6 H), 1.38−1.45 (m, 2 H), 1.82 (t, 1 H, J = 2.9 Hz), 2.05−2.09 (m, 2 H), 3.46−3.52 (m, 1 H).
IR (Liquid film) 3316, 2933, 1250 cm−1
HRMS (FAB, positive) calcd. for C1835OSi (M−H) 295.2457; found: 295.2451.
【0298】
(52c)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−12−[(トリメチルシリル)オキシ]ヘキサデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例19(19a)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(87mg、0.17mmol)、実施例52(52b)で得られた5−トリメチルシリルオキシペンタデク−14−イン(75mg、0.25mmol)、1.6Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液(0.21mL、0.34mmol)を用いて実施例19(19b)の方法に従って反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)により精製を行い、標記目的化合物(50mg、収率36%)を黄色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.01 (s, 9 H), 0.79 (t, 3 H, J = 6.6 Hz), 0.89 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.10−1.33 (brs, 18 H), 1.35−1.47 (m, 4 H), 1.67−1.83 (m, 2 H), 2.10 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 9.5 Hz), 3.46−3.52 (m, 1 H), 3.92 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 4.91 (s, 1 H), 6.83 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 6.91 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 6.96 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.11 (dd, 2 H, J = 2.2 Hz, 8.1 Hz), 7.16 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.20 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.1 Hz), 7.23 (dd, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.27−7.43 (m, 3 H), 7.44 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.70 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.1 Hz), 7.81 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (Thin film) 3407, 2933, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4762NaOSi (M+Na) 837.3655; found: 837.3676.
【0299】
(52d)フェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシヘキサデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例52(52c)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−[1−ヒドロキシ−12−[(トリメチルシリル)オキシ]ヘキサデク−2−イニル]−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(49mg、0.060mmol)、1.0Mテトラブチルアンモニウムフロリド−テトラヒドロフラン溶液(0.12mL、0.12mmol)を用いて実施例40(40h)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:3)により精製を行い、標記目的化合物(37mg、収率83%)を黄色油状物質として得た。
HNMR (400 MHz, CDCl) δ 0.90 (t, 3 H, J = 6.6 Hz), 0.99 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.24−1.43 (brs, 20 H), 1.45−1.57 (m, 2 H), 1.77−1.84 (m, 2 H), 2.20 (dt, 2 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 3.56−3.58 (m, 1 H), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.02 (s, 1 H), 6.93 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.01 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.06 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.22 (dd, 2 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.26 (d, 1 H, J = 6.6 Hz), 7.30 (d, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.34 (d, 1 H, J = 7.3 Hz), 7.38 (q, 1 H, J = 8.1 Hz), 7.55 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.80 (d, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.91 (d, 1 H, J = 1.5 Hz).
IR (Liquid film) 3382, 2931, 1249 cm−1
HRMS (ESI, positive) calcd. for C4454NaO (M+Na) 765.3259; found: 765.3250.
【0300】
(52e)ナトリウム 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシヘキサデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート
実施例52(52d)で得られたフェニル 4−[(4−ブトキシフェニル)チオ]−2’−(1,12−ジヒドロキシヘキサデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホナート(37mg、0.050mmol)、4M水酸化ナトリウム水溶液(0.12mL)を用いて実施例1(1g)の方法に従い反応を行い、標記目的化合物の粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(23mg、収率67%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.91 (t, 3 H, J = 6.6 Hz), 0.99 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.24−1.45 (brs, 20 H), 1.49−1.55 (m, 2 H), 1.75−1.81 (m, 2 H), 2.18 (dt, 2 H, J = 1.9 Hz, 8.8 Hz), 3.31 (t, 1 H, J = 1.6 Hz), 4.03 (t, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.29 (s, 1 H), 6.83 (d, 1 H, J = 8.3 Hz), 7.00 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.18 (d, 1 H, J = 7.6 Hz), 7.22 (dd, 1 H, J = 2.2 Hz, 8.3 Hz), 7.33 (t, 1 H, J = 8.8 Hz), 7.38 (t, 1 H, J = 7.7 Hz), 7.55 (d, 2 H, J = 8.8 Hz), 7.78 (d, 1 H, J = 7.7 Hz), 7.99 (d, 1 H, J = 1.5 Hz).
IR (KBr) 3388, 2929, 1243 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3849 (M−Na) 665.2970; found: 665.2963.
【0301】
【実施例53】4−(4−エトキシフェノキシ)−2’−(ヒドロキシトリデク−2−イニル)−1,1’−ビフェニル−3−スルホニック アシッド
5−アミノ−2−(4−エトキシフェノキシ)ベンゼンスルホニック アシッド(1.0g、3.2mmol)を48%テトラフルオロボリック アシッド水溶液(3.5mL)に溶解し、0℃に冷却した後亜硝酸ナトリウム(0.89g、13mmol)を加え30分間攪拌した。析出した粉末をろ取してメタノール(3.5mL)に溶解し、2−ホルミルフェニルほう酸(0.63g、4.2mmol)及び酢酸パラジウム(94mg、0.42mmol)を加え、室温で2時間半攪拌した。反応終了後反応溶液をセライト濾過し、減圧下溶媒を留去して粗製物を得た。薄層シリカゲルクロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により大まかな精製を行い、目的化合物である4−(4−エトキシフェノキシ)−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホニック アシッドを含む混合物(0.18g)を得た。このものはこれ以上精製することなく次の反応に用いた。
乾燥、窒素置換された反応容器に1−ドデシン(0.20g、1.2mmol)をとり、テトラヒドロフラン(1mL)に溶解した。−78℃に冷却した後、1.6Mn−ブチルリチウム−へキサン溶液(0.85mL、1.4mmol)を加え30分攪拌し、先の反応で得られた4−(4−エトキシフェノキシ)−2’−ホルミル−1,1’−ビフェニル−3−スルホニック アシッド(0.18g)の無水テトラヒドロフラン(1mL)溶液を加えてさらに30分間攪拌した。反応溶液にメタノール(2mL)を加え反応を終了させ、減圧下溶媒を留去して標題化合物の粗製物を得た。薄層クロマトグラフィー(メタノール:メチレンクロリド=1:5)により精製を行い、標記目的化合物(77mg、収率30%)を得た。
HNMR (400 MHz, CDOD) δ 0.89 (t, 9 H, J = 6.6 Hz), 1.26−1.35 (brs, 14 H), 1.40 (t, 3 H, J = 7.3 Hz), 1.43−1.49 (m, 2 H), 2.20 (dt, 2 H, J = 2.2 Hz, 7.3 Hz), 4.03 (q, 2 H, J = 6.6 Hz), 5.33 (d, 1 H, J = 2.2 Hz), 6.93 (d, 2 H, J = 9.5 Hz), 7.13 (d, 2 H, J = 9.5 Hz), 7.21 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.33−7.39 (m, 3 H), 7.79 (dd, 1 H, J = 1.5 Hz, 8.8 Hz), 7.97 (d, 1 H, J = 2.2 Hz).
IR (KBr) 3392, 2925, 1473, 1232 cm−1
HRMS (ESI, negative) calcd. for C3339S (M−H) 563.2467; found: 563.2465.
【0302】
【試験例1】細胞内サイクリックAMP(cAMP)濃度変化測定試験
Edg−1発現細胞をS1Pで刺激した際に生じる、細胞内cAMPの濃度変化を測定した。
Edg−1を発現させたCHO細胞を96穴プレート(コーニング社)に4×10個/ウェルで播種し、37℃、5%CO存在下で一晩培養した。翌日、無血清培地に交換して37℃、5%CO存在下で15分間培養し、次いで1mMの3−イソブチル−1−メチルキサンチン(IBMX)を含む培地で37℃、5分間前処理した後、1mMのIBMX、30μMのフォルスコリン、100nMのS1P、及び被検化合物またはジメチルスルホキシド(DMSO)を含む培地に交換して37℃で15分間刺激した。培地を除去後、1% トライトン X−100溶液で細胞を溶解し、cAMP kit(日本シェーリング社)を用いて溶液中のcAMP濃度を測定した。また、個々の被検化合物についてIC50値を求め、表1に示した。
【0303】
【表3】
Figure 2005022986
【0304】
【試験例2】[32P]S1P−Edg−1結合試験
Edg−1発現細胞を12穴プレート(コーニング社)に7.4×10個/ウェルで播種し、37℃、5%CO存在下で一晩培養した。プレートを氷上に移し、氷冷した無血清培地に交換した。DMSOまたは種々の濃度の実施例1の化合物(以下、「化合物1」という)を加えた後、[32P]S1Pを添加して1時間氷上に静置した。細胞を氷冷したPBSで3回洗浄し、1N 水酸化ナトリウム溶液で溶解した後、その放射活性を液体シンチレーションカウンター(LS 6500、ベックマン社)で測定した。化合物1のIC50値は0.36μMであった。
【0305】
【試験例3】Rac活性化試験
Edgの下流に位置し、細胞運動を制御している因子の一つ、即ちRacに関して、S1P刺激によるその活性化状態の変動を確認した。活性化型Racの検出にはRac Activation Assay Kit(upstate biotechnology社)を使用した。ヒト臍帯静脈血管内皮細胞(HUVEC)を10cm皿(コーニング社)に1×10個播種し、37℃、5%CO存在下で24時間培養した後、無血清培地に交換し、さらに12時間培養した。この10cm皿にDMSOもしくは終濃度7.9μMとなるように化合物1を加え、直ちにS1Pを終濃度10nMとなるように添加して正確に3分間刺激した。培地を吸引し、1×MLバッファー(キット由来)を加えて氷上で細胞を溶解した。この溶解液中からRac Activation Assay Kitを用いて活性化型Racを回収した後、SDS−PAGEに供し、抗Racモノクローナル抗体(キット付随)を用いてイムノブロットを行い検出した。7.9μMの化合物1は10nM S1PによるRacの活性化を100%抑制した。
【0306】
【試験例4】HUVECの[H]チミジン取り込み試験
HUVECを1%ウシ胎児血清を含むHuMedia培地(クラボウ社)に懸濁し、96穴プレート(コーニング社)に2,500個/ウェルで播種して37℃、5%CO存在下で一晩培養した。翌日これにS1Pを終濃度100nMとなるように加え、次いでDMSOまたは種々の濃度の化合物1を加えた後、同条件下で24時間培養した。各ウェルに0.4μCiの[H]チミジン溶液(アマシャム社)を添加し、同条件下で更に6時間培養した後、セルハーベスター(HARVESTER 96、トムテック社)を用いてHUVECをβプレート上に回収した。βプレート上の放射活性を1205 BETAPLATE(ワラック社)で測定し、各ウェルの[H]チミジン取り込み量を求めた。100nMのS1Pにより惹起された、HUVECの[H]チミジン取り込み亢進現象に対する化合物1のIC50値は0.32μMであった。
【0307】
【試験例5】HUVEC遊走試験
遊走試験には96穴ケモタキシスチャンバー(Neuro Probe社)を用いた。8μm孔のフィルター(同社)を0.5mg/mlのマトリゲル溶液(ベクトンディッキンソン社)に浸し、室温で1時間放置した。HUVECを無血清培地に懸濁し、DMSOまたは種々の濃度の化合物1を加えた後、37℃、5%CO存在下で10分間培養した。ケモタキシスチャンバーの下層に100nMのS1Pを含む無血清培地を入れ、フィルターをセットし、上層に先述のHUVEC懸濁液(8×10個)を加え、同条件下で4時間培養した。フィルターをディフ・クイック(国際試薬社)で染色し、非遊走細胞を除去した後、スペクトラレインボーサーモ(テカンジャパン社)でOD595を測定し、遊走した細胞数の指標とした。化合物1のIC50値は4.9μMであった。
【0308】
【発明の効果】
一般式(I)で表される本発明の化合物はEDG受容体拮抗作用を有しており、炎症疾患、異常な血管新生を伴う疾患、脳血管痙攣、脳虚血、癌関連疾患、脳梗塞、心筋梗塞症、腎炎、肺炎、免疫性疾患、クローン病、大腸炎、又は慢性下痢の予防及び/又は治療のための医薬の有効成分として有用である。

Claims (4)

  1. 下記の一般式(I):
    Figure 2005022986
    〔式中、
    は炭素原子数1〜17個のアルキル基(該アルキル基は鎖中に2重結合、3重結合、ベンゼン環(該ベンゼン環は下記の「置換基群A」から選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基、スルホニル基、−N(R)−(式中、Rは水素原子、アルキル基、アラルキル基、又はフェニル基を示す)、及びカルボニル基からなる群から選ばれる部分構造を1個又は2個以上含んでいてもよく、また該アルキル基は下記の「置換基群A」から選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)を示し;
    はB環上の置換可能な任意の位置に存在する1個ないし3個の同一又は異なる置換基を示し、該置換基は、水素原子、ヒドロキシ基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アラルキルオキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルキルチオ基、及び炭素原子数1〜6個のアルキル基(該アルキル基は下記の「置換基群A」から選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)からなる群から選ばれる置換基であり;
    はC環上の置換可能な任意の位置に存在する1個ないし5個の同一又は異なる置換基を示し、該置換基は、水素原子、ヒドロキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルキルチオ基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10個のアルコキシ基(該アルコキシ基は下記の「置換基群A」から選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、及び炭素原子数1〜6個のアルキル基(該アルキル基は下記の「置換基群A」から選択された1種又は2種以上の置換基を有していてもよい)からなる群から選ばれる置換基であり;Xはアルキルアミノ基、ヒドロキシ基、アミノ基、又は炭素原子数1〜6個のアルコキシ基(該アルコキシ基は下記の「置換基群A」から選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)を示し;
    Yはカルボキシル基、スルホ基、又はホスホノ基を示し;
    Zは酸素原子、硫黄原子、−N(R)−(式中、Rは前記と同義である)、カルボニル基、スルフィニル基、スルホニル基、又はメチレン基(該メチレン基は下記の「置換基群A」から選択された1個又は2個以上の置換基を有していてもよい)を示し;
    Aで表される環は上記式に示される1個の−Q=C−を部分構造として含む4ないし7員環を示し、Qは炭素原子又は窒素原子を示し、該環は−CH=CH−、窒素原子、酸素原子、−N(R)−(式中、Rは前記と同義である)、硫黄原子、及び−C(O)−からなる群から選ばれる環構成部分構造を1個又は2個以上有していてもよく、該環上の置換可能な任意の位置に下記の「置換基群A」から選択された置換基を1個又は2個以上有していてもよい。
    「置換基群A」
    アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルアミノ基、アルカノイルアミノ基、アルキルチオ基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基〕で表される化合物、その塩、又はそのエステル。
  2. 請求項1に記載の一般式(I)で表される化合物、薬理上許容されるその塩、及び薬理上許容されるそのエステル、並びにそれらの水和物及びそれらの溶媒和物からなる群から選ばれる物質を有効成分として含む医薬。
  3. EDGが関与する疾患の予防及び/又は治療のための請求項2に記載の医薬。
  4. 炎症疾患、異常な血管新生を伴う疾患、脳血管痙攣、脳虚血、癌関連疾患、脳梗塞、心筋梗塞症、腎炎、肺炎、免疫性疾患、クローン病、大腸炎、又は慢性下痢の予防及び/又は治療のための請求項2に記載の医薬。
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