JP2005020676A - 電話通信方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【目的】電話端末に実装されるプロトコルの種類にかかわらず、キャッチホンサービスの実現を可能とする電話通信方法及び装置を提供する。
【構成】パケットデータネットワークを介して電話通話信号を音声パケットの形態にて送受信する電話通信方法であり、複数の電話端末との間を接続し電話通話信号を中継する。割り込み元の電話端末から該複数の電話端末の何れかの割り込み着信先電話端末に対する割り込み信号を受信し、該割り込み着信先電話端末に該割り込み信号を転送し、該割り込み着信先電話端末からのフッキング信号に応じて、該第1中継ステップにより設定された接続を保留し、該割り込み元の電話端末と該割り込み着信先電話端末との間を接続し電話通話信号を中継すると共に、該複数の電話端末のうち該割り込み着信先電話端末以外の電話端末に、保留音信号を音声パケットの形態にて送信する。本発明による電話通信装置はかかる方法を実行する。
【選択図】 図3
【構成】パケットデータネットワークを介して電話通話信号を音声パケットの形態にて送受信する電話通信方法であり、複数の電話端末との間を接続し電話通話信号を中継する。割り込み元の電話端末から該複数の電話端末の何れかの割り込み着信先電話端末に対する割り込み信号を受信し、該割り込み着信先電話端末に該割り込み信号を転送し、該割り込み着信先電話端末からのフッキング信号に応じて、該第1中継ステップにより設定された接続を保留し、該割り込み元の電話端末と該割り込み着信先電話端末との間を接続し電話通話信号を中継すると共に、該複数の電話端末のうち該割り込み着信先電話端末以外の電話端末に、保留音信号を音声パケットの形態にて送信する。本発明による電話通信装置はかかる方法を実行する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、IP(Intermet Protocol)の如きパケットデータネットワークを介して電話通話信号を送受信する電話通信方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
公衆電話回線網(以下、PSTN:Public Subscriber Telephone Networkと称する)に接続される電話端末がキャッチホンに加入していれば、通話中にもPSTNを介した他の電話端末からの呼の着信を受けることができる。
一方、VoIP(Voice over Intermet Protocol)電話サービスと称されるIPネットワークを介した電話サービスが実用化されている。かかるサービスにおいては、専用のIP電話端末同士で通話が可能であるばかりか、かかるIP電話端末とPSTNに接続された通常の電話端末との間で各々を発信元又は着信先として通話をなすこともできる。VoIPの実現には、さまざまのプロトコルや、データ圧縮、アドレス検索などの検索が必要となる。かかるプロトコルとしては、非特許文献1に示すITU−T勧告H.323、或いはSIP(Session Initiation Protocol)等のプロトコルがある。SIPに関しては非特許文献2が参照される。
【0003】
ITU−T勧告H.323に従ったVoIPプロトコルを前提として、IP電話サービスにおいてもキャッチホンサービスの提供することが考えられる。その場合には、非特許文献3に示すITU−T勧告H.450に規定される保留・転送等の付加的サービスに関する規格が用いられ得る。
【0004】
【非特許文献1】ITU−T勧告 H.323
【0005】
【非特許文献2】IETF標準仕様RFC2543
【0006】
【非特許文献3】ITU−T勧告 H.450
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、VoIPプロトコルを利用したキャッチホンサービスによる呼転送を行うためには、通話中の対向するIP電話端末の両方がかかる規格に基づく機能が実装されている必要がある。このことは、通話に割り込みを要求する割り込んで着信する電話端末がIP電話端末である場合のみならず、PSTNを介した通常の電話端末である場合も同様である。電話通信は、事前には不特定の相手先電話端末とも通信し得る状況を常に確保する必然性があることから、特定のプロトコルの規格に従っているかいないにかかわらず、キャッチホンサービスが実現されることが望まれている。
【0008】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、パケットデータネットワークに接続される電話端末に実装されるプロトコルの種類にかかわらず、キャッチホンサービスの実現を可能とする電話通信方法及び装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による電話通信方法は、パケットデータネットワークを介して電話通話信号を音声パケットの形態にて送受信する電話通信方法であり、複数の電話端末との間を接続し電話通話信号を中継する第1接続ステップと、割り込み元の電話端末から該複数の電話端末の何れかの割り込み着信先電話端末に対する割り込み信号を受信し、該割り込み着信先電話端末に該割り込み信号を転送する割り込み信号転送ステップと、該割り込み着信先電話端末からのフッキング信号に応じて、該第1中継ステップにより設定された接続を保留し、該割り込み元の電話端末と該割り込み着信先電話端末との間を接続し電話通話信号を中継する第2接続ステップと、該複数の電話端末のうち該割り込み着信先電話端末以外の電話端末に、保留音信号を音声パケットの形態にて送信する保留音送信ステップと、を含むことを特徴とする。
【0010】
本発明による電話通信装置は、パケットデータネットワークに接続され、該パケットデータネットワークを介して電話通話信号を音声パケットの形態にて送受信する電話通信装置であり、複数の電話端末との間を接続し電話通話信号を中継する第1接続手段と、割り込み元の電話端末から該複数の電話端末の何れかの割り込み着信先電話端末に対する割り込み信号を受信し、該割り込み着信先電話端末に該割り込み信号を転送する割り込み信号転送手段と、該割り込み着信先電話端末からのフッキング信号に応じて、該第1中継手段により設定された接続を保留し、該割り込み元の電話端末と該割り込み着信先電話端末との間を接続し電話通話信号を中継する第2接続手段と、該複数の電話端末のうち該割り込み着信先電話端末以外の電話端末に、保留音信号を音声パケットの形態にて送信する保留音送信手段と、を含むことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例について添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、VoIP中継装置20を含むシステム形態の全体を示している。ここで、VoIP中継装置20は、公衆電話回線網10(以下、PSTN10と称する)と、IPネットワーク30とに接続される。PSTN10には、複数のアナログ電話端末が接続され、ここでは例として2つのアナログ電話端末11a及び11bが示されている。IPネットワーク30は、インターネット又はイントラネット等のIPプロトコルによるパケットデータネットワークである。IPネットワーク30には、複数のIP電話端末が接続され、ここでは例として3つのIP電話端末31a乃至31cが示されている。IP電話端末31a乃至11cは、IP電話専用の端末であっても、音声入出力可能な通常のパーソナルコンピュータであっても良い。IPネットワーク30には、更に、SIPプロキシサーバ50が接続される。SIPプロキシサーバ50は、VoIPおける呼接続の要求を受け付け、要求に基づく相手先端末の検索行い、適切な相手先端末との間で接続認証等の調停を行う機能を有する。
【0012】
VoIP中継装置20のハードウェア構成としては、通常の中央処理演算装置であるMPU(Micro Processor Unit)21と、MPU21が実行するプログラムを記憶する通常のメモリである記憶部22と、DSP(Degital Signal Processor)23と、局線収容部24と、加入者線収容部25と、ネットワーク制御部26とを含み、これらはバス29により相互に接続される。VoIP中継装置20は、IP電話中継機能を備えるコンピュータ装置として構成され得る。従って、コンピュータ装置としての基本的な機能、例えば表示操作機能を担うディスプレイ及び操作釦等の構成部品を更に含み得る。
【0013】
VoIP中継装置20のDSP23は、パス29に接続され、通話信号である音声信号を処理する専用のデジタル信号プロセッサであり、音声アナログ信号をPCM符号化又は復号化(CODEC機能)、音声圧縮/伸長機能による音声パケットの処理を担う。DSP23は、更に、キャッチホンサービスのための保留音を生成し、これをRTP(Real−Time Transport Protocol)パケットとし出力する機能を有する。
【0014】
局線収容部24は、PSTN10に接続され、PSTN10に含まれる電話交換機設備とのインタフェースを担い、呼の発信又は着信に基づく呼接続及び開放を含む呼制御シーケンスを実行する機能を有する。これにより、PSTN10を経由したアナログ電話端末11a乃至11bの着信は局線収容部24に入信され、その割り込み着信も局線収容部24により受信される。
【0015】
加入者線収容部25は、電話端末41に通常の電話通話線を介して接続される。変形例として、加入者線収容部25は、複数の電話端末に接続されてかかる複数の電話端末を交換する交換機能を有して良い。また、電話端末41をVoIP中継装置20に一体化して単独の装置とする構成も可能である。
ネットワーク制御部26は、イーサネット(Ethernet)(登録商標)ケーブルによりIPネットワーク30に接続され、イーサネット(登録商標)物理層の通信制御機能及びデータリンク層の通信制御をなすMAC(Media Access Control)コントローラ機能を有する。
【0016】
MPU21は、VoIP中継装置20の基本動作制御を担う制御プログラムが動作すると共に、IP電話機能を実現するソフトウェアが実行される。かかるソフトウェアの構成は、IP電話機能の状態管理を行う状態管理部211と、電話端末41との通信制御を担う加入者線管理部212と、PSTN10を介した収容線の通信制御を担う局線管理部213と、SIP(Session Initiation Protocol)プロトコルに基づくVoIP通信制御を担う対地管理部214と、更に主にDSP23により実行される音声処理部215とにより構成される(図2参照)。これらのソフトウェアの実行は、MPU21とDSP23との間で適切に機能分担されても良い。
【0017】
再び図1を参照してSIPプロトコルについて説明する。SIPプロトコルは、ネットワーク層における通信制御を担うIPプロトコルよりは上位のアプリケーション層に位置するプロトコルあり、ネットワーク層に位置するRTP及びトランスポート層に位置するUDP(User Datagram Protocol)プロトコルを用いて、IP電話における呼接続、切断及び維持等の呼制御、並びにRTP/UDPパケットのストリーム制御を行う。
【0018】
SIPによる呼制御は、ITU−T勧告H.323における高速接続の手順をベースとし、メッセージはUDPパケットによってやり取りされる。最初に、発信側のIP電話端末、例えばIP電話端末31bは、INVITEメッセージを用いてSIPプロキシサーバ50に接続を要求する。このメッセージには、相手先の端末、例えばIP電話端末31cの電話番号又はIPアドレスの如き識別情報と、通信時に利用するコーデックやポート番号などの情報を含んでいる。次に、SIPプロキシサーバ50は接続相手のIP電話端末31cの検索を行う。SIPプロキシサーバ50は、要求された接続相手が自分の管理するユーザーでなければ他のサーバー(例えば、図示されない他のユーザグループのSIPプロキシサーバ)に問い合わせして情報を交換し相手を探す。相手が見つかればSIPプロキシサーバ50は、接続相手のIP電話端末31cに接続要求を伝える。これもINVITEメッセージによりなされる。
【0019】
図1の例におけるIP電話端末31cが接続を許可すると、IP電話端末31cからのSIPプロキシサーバ50経由で発信元のIP電話端末31bに100Tryingメッセージが送出される。この100Tryingメッセージの送出に続けて、更に呼び出し状態になったことを意味する180RingingメッセージがIP電話端末31bに送られ、さらに操作者に対して着信があることを知らせる。
【0020】
着信側のIP電話端末31cの操作者が受話器を取り上げるなどの動作を行って通話可能な状態になると、IP電話端末31cは通話可能な状態になったことを通知するOKメッセージを送信し、さらに発信元のIP電話端末31bからACKメッセージが返ってくると通話が開始される。接続された後はIP電話端末31bとIP電話端末31c同士が直接通信をおこない、音声データの送受信はH.323の場合と同様に、RTPを用いたUDPパケットにより行われる。
【0021】
尚、以上の呼接続シーケンスは、SIPプロトコルに代えて、同様にIPプロトコルを基礎とするITU−T勧告H.323に基づくプロトコルにより実現されても良い。
図3は、図1に示されるVoIP中継装置20のキャッチホンサービス時の処理手順を示している。本図のシーケンスについて図1に示される構成要素を適宜参照して説明する。VoIP中継装置20は、加入者線収容部25と、局線収容部24と、MPU21の実行による状態管理部と、ネットワーク制御部27とが協働して動作する。
【0022】
先ず、加入者線収容部25を介した電話端末41とネットワーク制御部を介してIP電話端末、例えばIP電話端末31aがIP電話通話をなしている。すなわち、状態管理部(MPU)21は、電話端末41とIP電話端末31aとの間のVoIPセッション設定する(ステップS11)。これにより、加入者線収容部25は、電話端末41からの通話に対して音声アナログ信号中継処理を行い(ステップS12)。ネットワーク制御部27は、IP電話端末31aからの通話を音声パケット中継処理する(ステップS13)。両者の間で、音声信号がDSP23により処理される。
【0023】
この時、アナログ電話端末11aからの割り込み着信が発生すると、局線収容部24は、PSTN着信を受け付ける(ステップS14)。局線収容部24からの着信通知に応じて、状態管理部(MPU)21は、通常の電話交換手順と同様にIIT(通話中着信表示音)送出指示をなす(ステップS15)。このIITは、加入者線収容部25に送出され、電話端末41にて再生されることで、電話端末41の操作者は、割り込み着信が到達したことを認識できる。
【0024】
割り込み着信を認識した電話端末41の操作者が、この着信を受け付ける場合には、受話器のフッキング操作を行う。若しくは割り込み着信を受け付けるための操作釦を操作する。これに応じて、加入者線収容部25は、フッキング信号を受け付ける(ステップS16)。
このフッキング信号は、状態管理部21に通知にされる。これに応じて、状態管理部21は、これまでのVoIPセッションを中断して、保留音送出指示を行う(ステップS17)。これに応じて、ネットワーク制御部27は、DSP23により生成される保留音RTPパケットをIP電話端末31aに送出する(ステップS18)。
【0025】
VoIPセッションの中断は、電話端末41とIP電話端末31aとの間のVoIP上の呼接続を維持しつつ、RTPプロトコルに基づく音声パケットの交換を停止する、すなわち、電話端末41からの音声は割り込んできたアナログ電話端末11aに転送され、一方、IP電話端末31aからの音声パケットは破棄される。これにより、電話端末41とのアナログ電話端末11aとの通話が可能となる。すなわち、加入者線収容部25は、電話端末41に対して音声アナログ信号中継処理を行い(ステップS19)。これに呼応して、局線収容部24は、アナログ電話端末11aに対して音声アナログ信号中継処理を行う(ステップS20)。
【0026】
電話端末41とのアナログ電話端末11aとの間の通話の後に、電話端末41の操作者が通話を終了すると判断した場合には再びフッキング操作を行う。加入者線収容部25は、このフッキング信号を受け付ける(ステップS21)。このフッキング信号は状態管理部26に転送され、状態管理部26は中断していたVoIPセッションの回復処理を行う(ステップS22)。すなわち、電話端末41とIP電話端末31aとの間のVoIP上での音声パケットの交換を再開する。ネットワーク制御部27は、保留音RTPパケット送出を停止する(ステップS23)。これにより、電話端末41及びIP電話端末31aの操作者間の通話が再開され得る。
【0027】
以上のシーケンスにより、PSTN10を介した割り込み着信を可能とするIP電話通話におけるキャッチホンサービスが実現される。
図4は、図3と同様にVoIP中継装置20のキャッチホンサービス時の処理手順を示しているが、更に、IP電話端末からの割り込み着信が発生した場合の動作を説明している。本図のシーケンスについて図1に示される構成要素を適宜参照して説明する。VoIP中継装置20は、加入者線収容部25と、局線収容部24と、MPU21の実行による状態管理部と、ネットワーク制御部27とが協働して動作する。
【0028】
先ず、加入者線収容部25を介した電話端末41とネットワーク制御部を介してIP電話端末、例えばIP電話端末31aがIP電話通話をなしている。すなわち、状態管理部(MPU)21は、電話端末41とIP電話端末31aとの間のVoIPセッションを設定する(ステップS31)。これにより、加入者線収容部25は、電話端末41からの通話に対して音声アナログ信号中継処理を行い(ステップS32)。ネットワーク制御部27は、IP電話端末31aからの通話を音声パケット中継処理する(ステップS33)。両者の間の音声信号はDSP23により処理される。
【0029】
この時、IP電話端末31bからのIPネットワーク30を介した割り込み着信が発生すると、ネットワーク制御部27は、IPネットワーク着信を受け付ける(ステップS34)。ネットワーク制御部27からの着信通知に応じて、状態管理部(MPU)21は、通常の電話交換手順と同様にIIT(通話中着信表示音)送出指示をなす(ステップS35)。このIITは、加入者線収容部25に送出され、電話端末41にて再生されることで、電話端末41の操作者は、割り込み着信が到達したことを認識できる。
【0030】
割り込み着信を認識した電話端末41の操作者が、この着信を受け付ける場合には、受話器のフッキング操作を行う。若しくは割り込み着信を受け付けるための操作釦を操作する。これに応じて、加入者線収容部25は、フッキング信号を受け付ける(ステップS36)。
このフッキング信号は、状態管理部21に通知にされる。これに応じて、状態管理部21は、これまでのVoIPセッションを中断して、保留音送出指示を行う(ステップS37)。これに応じて、ネットワーク制御部27は、DSP23により生成される保留音RTPパケットをIP電話端末31aに送出する(ステップS38)。次いで、状態管理部21は、電話端末41とのIP端末31bとの間で、VoIPセッションを設定する(ステップS39)。これにより、電話端末41からの音声パケットは割り込んできたIP端末31bに転送され、一方、IP電話端末31aからの音声パケットは破棄される。すなわち、電話端末41に対して加入者線収容部25は、音声アナログ信号中継処理を行い、IP端末31bに対してネットワーク制御部27は、音声パケット中継処理を行う(ステップS40及びS40’)。これにより、電話端末41とのIP端末31bとの通話が可能となる。
【0031】
電話端末41とIP端末31bとの間の通話の後に、電話端末41の操作者が通話を終了すると判断した場合には再びフッキング操作を行う。加入者線収容部25は、このフッキング信号を受け付ける(ステップS41)。このフッキング信号は状態管理部21に転送され、状態管理部21は電話端末41とIP端末31bのVoIPセッションを終了し、中断していた電話端末41とIP端末31aとのセッションの回復処理を行う(ステップS42)。すなわち、電話端末41とIP電話端末31aとの間のVoIP上での音声パケットの交換を再開する。ネットワーク制御部27は、保留音RTPパケット送出を停止する(ステップS43)。これにより、電話端末41及びIP電話端末31aの操作者間の通話が再開され得る。
【0032】
以上のシーケンスにより、IPネットワーク30を介した割り込み着信を可能とするIP電話通話におけるキャッチホンサービスが実現される。
以上の実施例においては、発信元及び着信元の2台の対向する電話端末の接続に対して、1つの割り込み電話端末が割り込む形態について説明したが、本発明による電話通信方法及び装置は、会議電話システムの如く2台以上の複数の電話端末が同時に接続されている形態に対しても適用可能である。
【0033】
【発明の効果】
以上のように、本発明による電話通信方法及び装置によれば、パケットデータネットワークに接続される電話端末に実装されるプロトコルの種類にかかわらず、キャッチホンサービスの実現が可能となる。例えば、VoIPを実現するプロトコルとしては、ITU−TH.323或いはSIP等の多様なプロトコルが存在するが、かかるプロトコルの違いに依存せずにキャッチホンサービスが実現されることで、その普及が拡大され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であり、VoIP中継装置を含むシステム全体の構成を示しているブロック図である。
【図2】図1に示されるVoIP中継装置のソフトウェア構成を示しているブロック図である。
【図3】図1に示されるVoIP中継装置において、公衆電話回線網からの割り込み着信時における処理手順を示しているシーケンス図である。
【図4】図1に示されるVoIP中継装置において、IPネットワークからの割り込み着信時における処理手順を示しているシーケンス図である。
【符号の説明】
10 公衆電話回線網(PSTN)
11a、11b、11c アナログ電話端末
20 VoIP中継装置
21 MPU
22 記憶部
23 DSP
24 局線収容部
25 加入者線収容部
27 ネットワーク制御部
30 IPネットワーク
31a乃至31c IP電話端末
41 電話端末
50 SIPプロキシサーバ
【発明の属する技術分野】
本発明は、IP(Intermet Protocol)の如きパケットデータネットワークを介して電話通話信号を送受信する電話通信方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
公衆電話回線網(以下、PSTN:Public Subscriber Telephone Networkと称する)に接続される電話端末がキャッチホンに加入していれば、通話中にもPSTNを介した他の電話端末からの呼の着信を受けることができる。
一方、VoIP(Voice over Intermet Protocol)電話サービスと称されるIPネットワークを介した電話サービスが実用化されている。かかるサービスにおいては、専用のIP電話端末同士で通話が可能であるばかりか、かかるIP電話端末とPSTNに接続された通常の電話端末との間で各々を発信元又は着信先として通話をなすこともできる。VoIPの実現には、さまざまのプロトコルや、データ圧縮、アドレス検索などの検索が必要となる。かかるプロトコルとしては、非特許文献1に示すITU−T勧告H.323、或いはSIP(Session Initiation Protocol)等のプロトコルがある。SIPに関しては非特許文献2が参照される。
【0003】
ITU−T勧告H.323に従ったVoIPプロトコルを前提として、IP電話サービスにおいてもキャッチホンサービスの提供することが考えられる。その場合には、非特許文献3に示すITU−T勧告H.450に規定される保留・転送等の付加的サービスに関する規格が用いられ得る。
【0004】
【非特許文献1】ITU−T勧告 H.323
【0005】
【非特許文献2】IETF標準仕様RFC2543
【0006】
【非特許文献3】ITU−T勧告 H.450
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、VoIPプロトコルを利用したキャッチホンサービスによる呼転送を行うためには、通話中の対向するIP電話端末の両方がかかる規格に基づく機能が実装されている必要がある。このことは、通話に割り込みを要求する割り込んで着信する電話端末がIP電話端末である場合のみならず、PSTNを介した通常の電話端末である場合も同様である。電話通信は、事前には不特定の相手先電話端末とも通信し得る状況を常に確保する必然性があることから、特定のプロトコルの規格に従っているかいないにかかわらず、キャッチホンサービスが実現されることが望まれている。
【0008】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、パケットデータネットワークに接続される電話端末に実装されるプロトコルの種類にかかわらず、キャッチホンサービスの実現を可能とする電話通信方法及び装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による電話通信方法は、パケットデータネットワークを介して電話通話信号を音声パケットの形態にて送受信する電話通信方法であり、複数の電話端末との間を接続し電話通話信号を中継する第1接続ステップと、割り込み元の電話端末から該複数の電話端末の何れかの割り込み着信先電話端末に対する割り込み信号を受信し、該割り込み着信先電話端末に該割り込み信号を転送する割り込み信号転送ステップと、該割り込み着信先電話端末からのフッキング信号に応じて、該第1中継ステップにより設定された接続を保留し、該割り込み元の電話端末と該割り込み着信先電話端末との間を接続し電話通話信号を中継する第2接続ステップと、該複数の電話端末のうち該割り込み着信先電話端末以外の電話端末に、保留音信号を音声パケットの形態にて送信する保留音送信ステップと、を含むことを特徴とする。
【0010】
本発明による電話通信装置は、パケットデータネットワークに接続され、該パケットデータネットワークを介して電話通話信号を音声パケットの形態にて送受信する電話通信装置であり、複数の電話端末との間を接続し電話通話信号を中継する第1接続手段と、割り込み元の電話端末から該複数の電話端末の何れかの割り込み着信先電話端末に対する割り込み信号を受信し、該割り込み着信先電話端末に該割り込み信号を転送する割り込み信号転送手段と、該割り込み着信先電話端末からのフッキング信号に応じて、該第1中継手段により設定された接続を保留し、該割り込み元の電話端末と該割り込み着信先電話端末との間を接続し電話通話信号を中継する第2接続手段と、該複数の電話端末のうち該割り込み着信先電話端末以外の電話端末に、保留音信号を音声パケットの形態にて送信する保留音送信手段と、を含むことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例について添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、VoIP中継装置20を含むシステム形態の全体を示している。ここで、VoIP中継装置20は、公衆電話回線網10(以下、PSTN10と称する)と、IPネットワーク30とに接続される。PSTN10には、複数のアナログ電話端末が接続され、ここでは例として2つのアナログ電話端末11a及び11bが示されている。IPネットワーク30は、インターネット又はイントラネット等のIPプロトコルによるパケットデータネットワークである。IPネットワーク30には、複数のIP電話端末が接続され、ここでは例として3つのIP電話端末31a乃至31cが示されている。IP電話端末31a乃至11cは、IP電話専用の端末であっても、音声入出力可能な通常のパーソナルコンピュータであっても良い。IPネットワーク30には、更に、SIPプロキシサーバ50が接続される。SIPプロキシサーバ50は、VoIPおける呼接続の要求を受け付け、要求に基づく相手先端末の検索行い、適切な相手先端末との間で接続認証等の調停を行う機能を有する。
【0012】
VoIP中継装置20のハードウェア構成としては、通常の中央処理演算装置であるMPU(Micro Processor Unit)21と、MPU21が実行するプログラムを記憶する通常のメモリである記憶部22と、DSP(Degital Signal Processor)23と、局線収容部24と、加入者線収容部25と、ネットワーク制御部26とを含み、これらはバス29により相互に接続される。VoIP中継装置20は、IP電話中継機能を備えるコンピュータ装置として構成され得る。従って、コンピュータ装置としての基本的な機能、例えば表示操作機能を担うディスプレイ及び操作釦等の構成部品を更に含み得る。
【0013】
VoIP中継装置20のDSP23は、パス29に接続され、通話信号である音声信号を処理する専用のデジタル信号プロセッサであり、音声アナログ信号をPCM符号化又は復号化(CODEC機能)、音声圧縮/伸長機能による音声パケットの処理を担う。DSP23は、更に、キャッチホンサービスのための保留音を生成し、これをRTP(Real−Time Transport Protocol)パケットとし出力する機能を有する。
【0014】
局線収容部24は、PSTN10に接続され、PSTN10に含まれる電話交換機設備とのインタフェースを担い、呼の発信又は着信に基づく呼接続及び開放を含む呼制御シーケンスを実行する機能を有する。これにより、PSTN10を経由したアナログ電話端末11a乃至11bの着信は局線収容部24に入信され、その割り込み着信も局線収容部24により受信される。
【0015】
加入者線収容部25は、電話端末41に通常の電話通話線を介して接続される。変形例として、加入者線収容部25は、複数の電話端末に接続されてかかる複数の電話端末を交換する交換機能を有して良い。また、電話端末41をVoIP中継装置20に一体化して単独の装置とする構成も可能である。
ネットワーク制御部26は、イーサネット(Ethernet)(登録商標)ケーブルによりIPネットワーク30に接続され、イーサネット(登録商標)物理層の通信制御機能及びデータリンク層の通信制御をなすMAC(Media Access Control)コントローラ機能を有する。
【0016】
MPU21は、VoIP中継装置20の基本動作制御を担う制御プログラムが動作すると共に、IP電話機能を実現するソフトウェアが実行される。かかるソフトウェアの構成は、IP電話機能の状態管理を行う状態管理部211と、電話端末41との通信制御を担う加入者線管理部212と、PSTN10を介した収容線の通信制御を担う局線管理部213と、SIP(Session Initiation Protocol)プロトコルに基づくVoIP通信制御を担う対地管理部214と、更に主にDSP23により実行される音声処理部215とにより構成される(図2参照)。これらのソフトウェアの実行は、MPU21とDSP23との間で適切に機能分担されても良い。
【0017】
再び図1を参照してSIPプロトコルについて説明する。SIPプロトコルは、ネットワーク層における通信制御を担うIPプロトコルよりは上位のアプリケーション層に位置するプロトコルあり、ネットワーク層に位置するRTP及びトランスポート層に位置するUDP(User Datagram Protocol)プロトコルを用いて、IP電話における呼接続、切断及び維持等の呼制御、並びにRTP/UDPパケットのストリーム制御を行う。
【0018】
SIPによる呼制御は、ITU−T勧告H.323における高速接続の手順をベースとし、メッセージはUDPパケットによってやり取りされる。最初に、発信側のIP電話端末、例えばIP電話端末31bは、INVITEメッセージを用いてSIPプロキシサーバ50に接続を要求する。このメッセージには、相手先の端末、例えばIP電話端末31cの電話番号又はIPアドレスの如き識別情報と、通信時に利用するコーデックやポート番号などの情報を含んでいる。次に、SIPプロキシサーバ50は接続相手のIP電話端末31cの検索を行う。SIPプロキシサーバ50は、要求された接続相手が自分の管理するユーザーでなければ他のサーバー(例えば、図示されない他のユーザグループのSIPプロキシサーバ)に問い合わせして情報を交換し相手を探す。相手が見つかればSIPプロキシサーバ50は、接続相手のIP電話端末31cに接続要求を伝える。これもINVITEメッセージによりなされる。
【0019】
図1の例におけるIP電話端末31cが接続を許可すると、IP電話端末31cからのSIPプロキシサーバ50経由で発信元のIP電話端末31bに100Tryingメッセージが送出される。この100Tryingメッセージの送出に続けて、更に呼び出し状態になったことを意味する180RingingメッセージがIP電話端末31bに送られ、さらに操作者に対して着信があることを知らせる。
【0020】
着信側のIP電話端末31cの操作者が受話器を取り上げるなどの動作を行って通話可能な状態になると、IP電話端末31cは通話可能な状態になったことを通知するOKメッセージを送信し、さらに発信元のIP電話端末31bからACKメッセージが返ってくると通話が開始される。接続された後はIP電話端末31bとIP電話端末31c同士が直接通信をおこない、音声データの送受信はH.323の場合と同様に、RTPを用いたUDPパケットにより行われる。
【0021】
尚、以上の呼接続シーケンスは、SIPプロトコルに代えて、同様にIPプロトコルを基礎とするITU−T勧告H.323に基づくプロトコルにより実現されても良い。
図3は、図1に示されるVoIP中継装置20のキャッチホンサービス時の処理手順を示している。本図のシーケンスについて図1に示される構成要素を適宜参照して説明する。VoIP中継装置20は、加入者線収容部25と、局線収容部24と、MPU21の実行による状態管理部と、ネットワーク制御部27とが協働して動作する。
【0022】
先ず、加入者線収容部25を介した電話端末41とネットワーク制御部を介してIP電話端末、例えばIP電話端末31aがIP電話通話をなしている。すなわち、状態管理部(MPU)21は、電話端末41とIP電話端末31aとの間のVoIPセッション設定する(ステップS11)。これにより、加入者線収容部25は、電話端末41からの通話に対して音声アナログ信号中継処理を行い(ステップS12)。ネットワーク制御部27は、IP電話端末31aからの通話を音声パケット中継処理する(ステップS13)。両者の間で、音声信号がDSP23により処理される。
【0023】
この時、アナログ電話端末11aからの割り込み着信が発生すると、局線収容部24は、PSTN着信を受け付ける(ステップS14)。局線収容部24からの着信通知に応じて、状態管理部(MPU)21は、通常の電話交換手順と同様にIIT(通話中着信表示音)送出指示をなす(ステップS15)。このIITは、加入者線収容部25に送出され、電話端末41にて再生されることで、電話端末41の操作者は、割り込み着信が到達したことを認識できる。
【0024】
割り込み着信を認識した電話端末41の操作者が、この着信を受け付ける場合には、受話器のフッキング操作を行う。若しくは割り込み着信を受け付けるための操作釦を操作する。これに応じて、加入者線収容部25は、フッキング信号を受け付ける(ステップS16)。
このフッキング信号は、状態管理部21に通知にされる。これに応じて、状態管理部21は、これまでのVoIPセッションを中断して、保留音送出指示を行う(ステップS17)。これに応じて、ネットワーク制御部27は、DSP23により生成される保留音RTPパケットをIP電話端末31aに送出する(ステップS18)。
【0025】
VoIPセッションの中断は、電話端末41とIP電話端末31aとの間のVoIP上の呼接続を維持しつつ、RTPプロトコルに基づく音声パケットの交換を停止する、すなわち、電話端末41からの音声は割り込んできたアナログ電話端末11aに転送され、一方、IP電話端末31aからの音声パケットは破棄される。これにより、電話端末41とのアナログ電話端末11aとの通話が可能となる。すなわち、加入者線収容部25は、電話端末41に対して音声アナログ信号中継処理を行い(ステップS19)。これに呼応して、局線収容部24は、アナログ電話端末11aに対して音声アナログ信号中継処理を行う(ステップS20)。
【0026】
電話端末41とのアナログ電話端末11aとの間の通話の後に、電話端末41の操作者が通話を終了すると判断した場合には再びフッキング操作を行う。加入者線収容部25は、このフッキング信号を受け付ける(ステップS21)。このフッキング信号は状態管理部26に転送され、状態管理部26は中断していたVoIPセッションの回復処理を行う(ステップS22)。すなわち、電話端末41とIP電話端末31aとの間のVoIP上での音声パケットの交換を再開する。ネットワーク制御部27は、保留音RTPパケット送出を停止する(ステップS23)。これにより、電話端末41及びIP電話端末31aの操作者間の通話が再開され得る。
【0027】
以上のシーケンスにより、PSTN10を介した割り込み着信を可能とするIP電話通話におけるキャッチホンサービスが実現される。
図4は、図3と同様にVoIP中継装置20のキャッチホンサービス時の処理手順を示しているが、更に、IP電話端末からの割り込み着信が発生した場合の動作を説明している。本図のシーケンスについて図1に示される構成要素を適宜参照して説明する。VoIP中継装置20は、加入者線収容部25と、局線収容部24と、MPU21の実行による状態管理部と、ネットワーク制御部27とが協働して動作する。
【0028】
先ず、加入者線収容部25を介した電話端末41とネットワーク制御部を介してIP電話端末、例えばIP電話端末31aがIP電話通話をなしている。すなわち、状態管理部(MPU)21は、電話端末41とIP電話端末31aとの間のVoIPセッションを設定する(ステップS31)。これにより、加入者線収容部25は、電話端末41からの通話に対して音声アナログ信号中継処理を行い(ステップS32)。ネットワーク制御部27は、IP電話端末31aからの通話を音声パケット中継処理する(ステップS33)。両者の間の音声信号はDSP23により処理される。
【0029】
この時、IP電話端末31bからのIPネットワーク30を介した割り込み着信が発生すると、ネットワーク制御部27は、IPネットワーク着信を受け付ける(ステップS34)。ネットワーク制御部27からの着信通知に応じて、状態管理部(MPU)21は、通常の電話交換手順と同様にIIT(通話中着信表示音)送出指示をなす(ステップS35)。このIITは、加入者線収容部25に送出され、電話端末41にて再生されることで、電話端末41の操作者は、割り込み着信が到達したことを認識できる。
【0030】
割り込み着信を認識した電話端末41の操作者が、この着信を受け付ける場合には、受話器のフッキング操作を行う。若しくは割り込み着信を受け付けるための操作釦を操作する。これに応じて、加入者線収容部25は、フッキング信号を受け付ける(ステップS36)。
このフッキング信号は、状態管理部21に通知にされる。これに応じて、状態管理部21は、これまでのVoIPセッションを中断して、保留音送出指示を行う(ステップS37)。これに応じて、ネットワーク制御部27は、DSP23により生成される保留音RTPパケットをIP電話端末31aに送出する(ステップS38)。次いで、状態管理部21は、電話端末41とのIP端末31bとの間で、VoIPセッションを設定する(ステップS39)。これにより、電話端末41からの音声パケットは割り込んできたIP端末31bに転送され、一方、IP電話端末31aからの音声パケットは破棄される。すなわち、電話端末41に対して加入者線収容部25は、音声アナログ信号中継処理を行い、IP端末31bに対してネットワーク制御部27は、音声パケット中継処理を行う(ステップS40及びS40’)。これにより、電話端末41とのIP端末31bとの通話が可能となる。
【0031】
電話端末41とIP端末31bとの間の通話の後に、電話端末41の操作者が通話を終了すると判断した場合には再びフッキング操作を行う。加入者線収容部25は、このフッキング信号を受け付ける(ステップS41)。このフッキング信号は状態管理部21に転送され、状態管理部21は電話端末41とIP端末31bのVoIPセッションを終了し、中断していた電話端末41とIP端末31aとのセッションの回復処理を行う(ステップS42)。すなわち、電話端末41とIP電話端末31aとの間のVoIP上での音声パケットの交換を再開する。ネットワーク制御部27は、保留音RTPパケット送出を停止する(ステップS43)。これにより、電話端末41及びIP電話端末31aの操作者間の通話が再開され得る。
【0032】
以上のシーケンスにより、IPネットワーク30を介した割り込み着信を可能とするIP電話通話におけるキャッチホンサービスが実現される。
以上の実施例においては、発信元及び着信元の2台の対向する電話端末の接続に対して、1つの割り込み電話端末が割り込む形態について説明したが、本発明による電話通信方法及び装置は、会議電話システムの如く2台以上の複数の電話端末が同時に接続されている形態に対しても適用可能である。
【0033】
【発明の効果】
以上のように、本発明による電話通信方法及び装置によれば、パケットデータネットワークに接続される電話端末に実装されるプロトコルの種類にかかわらず、キャッチホンサービスの実現が可能となる。例えば、VoIPを実現するプロトコルとしては、ITU−TH.323或いはSIP等の多様なプロトコルが存在するが、かかるプロトコルの違いに依存せずにキャッチホンサービスが実現されることで、その普及が拡大され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であり、VoIP中継装置を含むシステム全体の構成を示しているブロック図である。
【図2】図1に示されるVoIP中継装置のソフトウェア構成を示しているブロック図である。
【図3】図1に示されるVoIP中継装置において、公衆電話回線網からの割り込み着信時における処理手順を示しているシーケンス図である。
【図4】図1に示されるVoIP中継装置において、IPネットワークからの割り込み着信時における処理手順を示しているシーケンス図である。
【符号の説明】
10 公衆電話回線網(PSTN)
11a、11b、11c アナログ電話端末
20 VoIP中継装置
21 MPU
22 記憶部
23 DSP
24 局線収容部
25 加入者線収容部
27 ネットワーク制御部
30 IPネットワーク
31a乃至31c IP電話端末
41 電話端末
50 SIPプロキシサーバ
Claims (7)
- パケットデータネットワークを介して電話通話信号を音声パケットの形態にて送受信する電話通信方法であって、
複数の電話端末との間を接続し電話通話信号を中継する第1接続ステップと、割り込み元の電話端末から前記複数の電話端末の何れかの割り込み着信先電話端末に対する割り込み信号を受信し、前記割り込み着信先電話端末に該割り込み信号を転送する割り込み信号転送ステップと、
前記割り込み着信先電話端末からのフッキング信号に応じて、前記第1中継ステップにより設定された接続を保留し、前記割り込み元の電話端末と前記割り込み着信先電話端末との間を接続し電話通話信号を中継する第2接続ステップと、
前記複数の電話端末のうち前記割り込み着信先電話端末以外の電話端末に、保留音信号を音声パケットの形態にて送信する保留音送信ステップと、を含むことを特徴とする電話通信方法。 - 前記第1及び第2接続ステップは、SIPプロトコル又はITU−T勧告H.323に基づくプロトコルによりなすことを特徴とする請求項1記載の電話通信方法。
- 保留音送信ステップは、前記保留音パケットをRTPプロトコルに基づくパケットにて送信することを特徴とする請求項2記載の電話通信方法。
- パケットデータネットワークに接続され、前記パケットデータネットワークを介して電話通話信号を音声パケットの形態にて送受信する電話通信装置であって、
複数の電話端末との間を接続し電話通話信号を中継する第1接続手段と、
割り込み元の電話端末から前記複数の電話端末の何れかの割り込み着信先電話端末に対する割り込み信号を受信し、前記割り込み着信先電話端末に該割り込み信号を転送する割り込み信号転送手段と、
前記割り込み着信先電話端末からのフッキング信号に応じて、前記第1中継手段により設定された接続を保留し、前記割り込み元の電話端末と前記割り込み着信先電話端末との間を接続し電話通話信号を中継する第2接続手段と、
前記複数の電話端末のうち前記割り込み着信先電話端末以外の電話端末に、保留音信号を音声パケットの形態にて送信する保留音送信手段と、を含むことを特徴とする電話通信装置。 - 前記第1及び第2接続手段は、前記電話通信信号のアナログ信号と音声パケットのデジタル信号との間で相互に符号化又は復号化する手段を含むことを特徴とする請求項4記載の電話通信装置。
- 公衆電話回線網の局線を収容する局線収容手段を含むことを特徴とする請求項4又は5記載の電話通信装置。
- 前記複数の電話端末のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項4乃至6の何れか1記載の電話通信装置。
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