JP2005019264A

JP2005019264A - Cover member for push-button switch

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Publication number: JP2005019264A
Application number: JP2003183810A
Authority: JP
Inventors: Naoto Komine; 尚登小嶺; Hidetoshi Nomura; 英利野村; Yoichi Fukuzawa; 洋一福澤; Kenji Aoki; 健二青木
Original assignee: Shin Etsu Polymer Co Ltd; Shin Etsu Chemical Co Ltd
Current assignee: Shin Etsu Polymer Co Ltd; Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date: 2003-06-27
Filing date: 2003-06-27
Publication date: 2005-01-20

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a cover member for a push-button switch easily manufacturable, and capable of preventing a nail scratch or the like from being easily left on the surface of a key top, and providing durability for a character/mark indication or the like. <P>SOLUTION: This cover member is formed of a combination of a cover base 11 and a sheet member 21 covering it. The cover base 11 has a base part 12, a thin movable part 13 and a movable projecting part 15. The movable part 13 forms a hold part by elastically projecting from the base part 12, and the projecting part 15 is elastically held by the projecting thin movable part 13. The movable part 13 is formed of a flexible elastomer member. The projecting part 15 is formed of a translucent thermosetting resin composition hardening body. The projecting part 15 and the movable part 13 are, for instance, integrally molded. The sheet member 21 has a display layer formed on its back surface. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、携帯電話、ＰＤＡ等の移動体通信機器やカーラジオやカーオーディオ等の車載用機器をはじめとする各種スイッチ装置の部品として用いられる押釦スイッチ用カバー部材に係り、硬質のキートップ部の指触感と多用なデザイン性を有し、かつ、記号・文字等の摩耗のない、耐久性に優れた押釦スイッチ用カバー部材に関する。
【０００２】
【従来の技術】
携帯電話やＰＤＡ等の移動体通信機器等は、機器操作面に各種の押釦スイッチ装置類を備えている。操作面に設けた押釦は、通常「キートップ」と称する。押釦スイッチ装置類は、上下のケース体とスイッチ用カバー部材とが合わさって操作側の正面部を形成している。押釦スイッチ用カバー部材については幾つかの提案がある。
【０００３】
例えば、回路基板開閉キーを設け、さらにそれを覆うキーパッドを設け、キーパッドの上に必須の接着剤でキートップ部を接着したカバー部材の提案がある（例えば、特許文献１を参照。）。キーパッドは、透光性のゴム又は熱可塑性エラストマー製で、回路基板に接するベース部（固定部）とベース部から突き出た薄肉可動部（スカート部）と薄肉可動部の支持するキー作動部とを有する。キーパッドに接着するキートップ部は、透光性のポリカーボネート樹脂で形成し、ポリカーボネート樹脂成形体の表面を、絞り加工した透光性フィルムが被覆している。絞り加工フィルムは、被覆の裏面に文字・記号等の加飾を施している。文字・記号等は、摩耗による消滅がなく、その意味でその表示は半永久的である。
【０００４】
開閉キーを押圧開閉する弾性体と、その弾性体を覆う絞り成形加工フィルム（トップシートフィルム）とを組み合わせたカバー部材の提案もある（例えば、特許文献２を参照。）。絞り成形加工フィルムは硬質樹脂のゴム弾性体を使用する。透光性で裏面には文字・記号等の加飾層が成形されている。裏面にあることで、摩耗による消滅がほとんどなく、その意味でその表示は半永久的である。製作方法も比較的簡素で経済コスト面でメリットがある。
【０００５】
開閉キーを押圧する樹脂製の弾性体開閉部（キートップ部中実部）と、その弾性体開閉部を覆うフィルム部（キートップ部外殻部）でキートップ部を形成する提案もある（例えば、特許文献３を参照。）。弾性体開閉部とフィルム部の間には、高い硬度のバックプレート（スイッチ用キートップ部シート）を設ける。バックプレートは、樹脂材料又は金属材料で形成する。
【０００６】
押圧開閉するゴム弾性体を覆うキートップ部は硬質の素材で形成し、硬質のそのキートップ部とキートップ部以外のカバー部とを一体成形しているカバー部材も提案されている（例えば、特許文献４，特許文献５を参照。）。
【０００７】
【特許文献１】
特開平１０−２９４０３７号公報（図１）
【特許文献２】
特開平１１−１２６５３６号公報（図１）
【特許文献３】
特開平１１−２２４５６１号公報（図１（ａ））
【特許文献４】
特開平６−３０９９８８号公報（図１）
【特許文献５】
特開平９−６７４１８号公報（図１（ｅ））
【発明が解決しようとする課題】
特許文献１に記載の発明は、あらかじめ、樹脂製キートップ部とエラストマー部材のキーパッドとを、それぞれ別々に射出成形したりプレス成形する。そのため、金型の製作費用が増大するという問題があった。また、キートップ部とキーパッドとの接着工程が必要で、位置決め用の冶具や接着用の冶具も別途必要で、製作工程数も増大するという問題もあった。
【０００８】
特許文献２に記載の発明は、フィルムに硬質樹脂のゴム弾性体を使用する。ゴムは爪傷に弱く、キートップ部表面を爪等で強く押した場合、表面のフィルムが変形し、もとに戻らず、跡が残るという不具合があった。
【０００９】
特許文献３に記載の発明は、バックプレートを設けることで、特許文献２に記載の発明が持つ不具合を事実上解消している。しかし、特許文献２に記載の発明にないバックプレートという新たな部材を準備する必要がある。これにより、部材コストの上昇、工程数の増大等の問題があった。
【００１０】
特許文献４、５に記載の発明は、熱硬化性硬質樹脂とシリコーンゴムとを未硬化樹脂同士のコンプレッション成形法で成形する。この方法では、キートップ部裏面に文字・記号等を表示することはできない。硬化後にキートップ部天面つまり剥き出しの表面部にスクリーン印刷やパッド印刷等で直接印刷する外にない。これはデザイン性に課題があるだけでなく、文字・記号等の重要な表示が、使用時間の経過とともに摩耗して消えていくという問題があった。
【００１１】
この発明は、上記従来技術の欠点を改良し、容易に製作でき、キートップ部表面に爪傷等がつきにくく、キートップ部の文字・記号表示等が事実上半永久的に耐久性を持つ押釦スイッチ用カバー部材を提供することを目的としている。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項１記載の発明は、カバー基体とそのカバー基体を覆うシート部材との組み合わせで形成する押釦スイッチ用カバー部材であり、そのカバー基体は、ベース部と１箇所以上あるエラストマーの薄肉可動部と１箇所以上ある可動凸部とを有し、前記可動凸部は実質的に透光性の熱硬化性樹脂組成物の硬化体で形成してあって、前記可動凸部と前記薄肉可動部とは一体成形し、前記シート部材は、実質的に透光性の樹脂材料で形成してあり、前記ベース部と前記薄肉可動部と前記可動凸部の起伏に合わせて凹凸に起伏して前記可動凸部を覆う箇所をキートップ部として含み、カバー基体を覆うシート部材はその裏面に表示層を形成していることを特徴としている。
【００１３】
請求項２記載の発明は、請求項１の構成に加えて、前記可動凸部を形成する前記熱硬化性樹脂組成物は、メチルシリコーンレジン、フェニルシリコーンレジン、ジメチルジフェニルシリコーンレジン及びメチルフェニルシリコーンレジンから選ばれる１以上の樹脂組成物を主体とした、硬化時のショアＤ硬度が４０以上の高硬度シリコーンレジンで形成し、前記薄肉可動部を形成するエラストマー部材は、シリコーンゴムで形成することを特徴としている。
【００１４】
請求項３記載の発明は、請求項１に記載の構成に加えて、前記可動凸部を形成する前記熱硬化性樹脂組成物は、不飽和ポリエステル樹脂１００質量部に対し、ビニルモノマー２０〜５０質量部、エポキシ樹脂５〜３０質量部、メラミン樹脂２〜２０質量部、ラジカル反応硬化剤０．１〜２質量部及び酸性触媒０．１〜２質量部を配合した配合物で形成し、前記薄肉可動部を形成するエラストマー部材は、シリコーンゴムで形成することを特徴としている。
【００１５】
請求項４記載の発明は、請求項１乃至３のいずれか一つの構成に加えて、前記カバー基体の前記可動凸部の天面とこれを覆う前記シート部材の前記可動凸部の内側との間は、接着剤で接着したことを特徴としている。
【００１６】
請求項５記載の発明は、請求項１乃至４のいずれか一つの構成に加えて、前記シート部材は、前記薄肉可動部に保持されて突き出る前記カバー基体の前記可動凸部の突き出し構造に従い、その突き出し基端部を覆う曲がり部として現れる前記可動凸部の曲がり縁周囲に、その曲がり縁の少なくとも一部を、構成する又は囲む、線状の切り込みを形成してあることを特徴としている。
【００１７】
請求項６記載の発明は、請求項１乃至５のいずれか一つの構成に加えて、前記カバー基体は複数箇所の可動凸部を備え、前記シート部材は前記可動凸部の箇所数と同数の独立した複数のキャップ体で成形してあり、それぞれのシート部材が可動凸部それぞれを覆っていることを特徴としている。
【００１８】
請求項７記載の発明は、請求項６記載の構成に加えて、複数箇所の前記可動凸部それぞれをそれぞれ覆う同数の独立した複数のキャップ体は、いずれもキャップ開口縁にフランジ部を有していることを特徴としている。
請求項１に記載の発明の場合、シート部材の内実が硬質樹脂のため爪等で押下しても局所的に変形することがなく、傷防止となる。
【００１９】
請求項２記載の発明の場合、シリコーンゴムと共架橋一体化が可能で、接着剤が不要となる。
【００２０】
請求項３記載の発明では、シリコーンゴムと共架橋一体化が可能で、接着剤が不要となる。
請求項４記載の発明では、組み合わせて使用するシート部材が、カバー基体から脱離するのを接着剤が防止する。
【００２１】
請求項５記載の発明では、隣接し合う可動凸部の内の一つをシート部材の上から押したとき、シート部材にかかって四方に広がりかねない牽引力が、線状の切り込みに吸収され、伝搬が停止する。これによって、隣接するキーに予定外の押圧力がかかることを防止するある程度の抑制効果が期待できる。
【００２２】
請求項６記載の発明では、キー操作に当たり、特定の一つのキーを押したとき、隣接する他のキーが、押されたキーの牽引力を受けたシート部材によって引っ張られることがなくなる。
【００２３】
請求項７記載の発明では、シート部材を突部ごとに切り離した場合、フランジ部があることにより、ケース実装されれば、キーの脱離が防止できる。
【００２４】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【００２５】
図１は、この発明の実施の形態に係る押釦スイッチ用カバー部材とスイッチ部の一例とを示す断面図である。回路基板１には、固定接点２と発光ダイオード４とを設け、さらに図示していないその他の回路素子と接点シートを設けている。回路基板１の上には、さらに可動接点５ａを形成する逆椀状の弾性部材５すなわちメタルドームがあり、これが固定接点２を弾性に覆っている。固定接点２と逆椀状の弾性部材５等を含んで押釦スイッチを形成している。メタルドームで形成した弾性部材５には、固定用のカバーシート６を設けてある。
【００２６】
押釦スイッチは回路基板１上に点在し、点在するこの押釦スイッチを覆うように、スイッチ用カバー部材１０を設けている。
【００２７】
スイッチ用カバー部材１０は、カバー基体１１とそのカバー基体１１を覆うシート部材２１とで形成している。カバー基体１１は、回路基板１とほぼ同じ広がりを有し、カバー基体１１の一部であるベース部１２を回路基板１に密着させている。カバー基体１１の押釦スイッチの配置場所では、ドーム状の空間の中央部に形成した押圧部３１を有し、この押圧部３１の裏面が逆椀状の弾性部材５に接して押釦スイッチを押圧できるようになっている。
【００２８】
ドーム状の空間は、押釦スイッチの周囲で回路基板１に密着するベース部１２から弾性を有する薄肉可動部１３が突き出て延び、薄肉可動部１３を保持部としている。薄肉可動部１３の先には天井部１４があり、薄肉可動部１３が保持する天井部１４の中央部には押圧部３１が一体に形成されている。
【００２９】
カバー基体１１は、ベース部１２と薄肉可動部１３と天井部１４とを含め、実質的に透光性のある柔軟なエラストマー部材で形成してある。柔軟なエラストマー部材は、キー操作時の応力を効果的に吸収し、優れた操作感触を具現する。柔軟なエラストマー部材としては、具体的には、ウレタンゴム、アクリルゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体（ＥＰＤＭ）等の合成ゴムや天然ゴム等を例示できる。この中でも、耐熱性、耐候性、反発弾性力に優れたシリコーンゴムは好ましい。
【００３０】
カバー基体１１は、逆椀状の弾性部材５側の反対側で天井部１４に硬質材で可動凸部１５を積層することで、可動凸部１５を薄肉可動部１３が弾性に保持している。可動凸部１５は、硬質の実質的に透光性のある熱硬化性樹脂組成物の硬化体で形成し、広さは概ね指先の広さに合わせて柱状にしている。天井部１４のエラストマー部材と、可動凸部１５の硬質の熱硬化性樹脂組成物硬化体とは、硬化時の化学反応により共架橋一体化されている。
【００３１】
可動凸部１５を構成する硬化体は、具体的には、メチルシリコーンレジン、フェニルシリコーンレジン、ジメチルジフェニルシリコーンレジン及びメチルフェニルシリコーンレジンから選ばれる１以上の樹脂組成物を主体とした、硬化時のショアＤ硬度が４０以上の高硬度シリコーンレジンであると好ましい。ここでショアＤ硬度を４０以上としたのは、キー操作時に特に優れた感触が得られることによる。
【００３２】
可動凸部１５を構成する硬化体硬質部は、この他にも、不飽和ポリエステル樹脂・ビニルモノマー・エポキシ樹脂・メラミン樹脂の混合物の硬化物で形成してあってもよい。
【００３３】
可動凸部１５を含むカバー基体１１はその全面を、シート部材２１一枚で覆っている。シート部材２１は、絞り加工してあり、平坦部を有しながらもカバー基体１１におけるベース部１２と薄肉可動部１３と可動凸部１５の起伏に合わせて起伏している。可動凸部１５もシート部材２１の一部が覆い、そこにキートップ部３０を構成している。可動凸部１５は、硬質部とエラストマー部との境界面を接合部１６として有しており、境界面は可動凸部１５のつけ根より上方に位置している。
【００３４】
シート部材２１は、カバー基体１１の外表面を覆っている。シート部材２１は、カバー基体１１の可動凸部１５の硬質部とエラストマー部との境界接合部１６面より下方にあるエラストマー部を嵌合部１７とし、そこに嵌合、保持される。また、遮光印刷層１８と窓部１９を設けてある。
【００３５】
可動凸部１５の硬質部の外径サイズに対し、エラストマー部の外径サイズを若干大きくしておき、シート部材の可動凸部１５に対応する絞り加工部のサイズを可動凸部１５の硬質部より大きく、かつ、エラストマー部の外径サイズより小さく加工する。こうすることにより、シート部材２１をカバー基体１１にセットする際には、スムーズにセットができ、しかもエラストマー部の変形によりシート部材２１が嵌合固定できる。
【００３６】
カバー基体１１の可動凸部１５付け根部分の寸法は、ベース部１２から硬質樹脂の可動凸部１５までの高さを、０．５ｍｍ以上好ましくは１．０ｍｍ以上、外形寸法は、カバー基体１１の外形寸法より、片側寸法で、０．１ｍｍ以上、好ましくは０．３ｍｍ以上とするよい。
【００３７】
図２はシート部材の平面図であり、図３はキートップ部の拡大平面図である。
【００３８】
シート部材２１は、可動凸部１５が固定されるカバー基体１１の薄肉可動部１３に、可動凸部１５の平面視の外形の周囲の少なくとも一部を囲んで線状の切り込み２３を形成している。切り込み２３は、図３に示すように、一方の切り込み２３ａの中心角αと他方の切り込み２３ｂの中心角βの合計（α＋β）の中心角を３４０度以上にし、弓状に形成してある。図３の切り込みは一例であって、その数は二つとは限らず、一つ又は三つ以上設けてもよい。これにより、キー押下時、隣接する予定外の連動を減らすことができる。
【００３９】
シート部材２１は、カバー基体１１に接着剤で接着していてもよい。例えば、可動凸部１５の天面とシート部材２１の裏面とは接着剤で接着させると、カバー基体１１からシート部材２１が脱離することがなく、ケース組み込み時の作業性が向上する。このように接着剤で接着固定する場合は、先に述べた嵌合固定の為の寸法限定は、必ずしも必要としない。
【００４０】
図４は、キャップ状シート部材の一例を示す断面図である。
【００４１】
カバー基体１１は、全面をシート部材２１が一枚で覆っていることを必ずしも要しない。複数の可動凸部１５と同数で個々独立しているキャップ状シート部材２１ａが、キートップ部３０として各可動凸部１５それぞれを個別に覆っていてもよい。キャップ状部分が相互に連結部で連結しあっていると、スイッチを操作する際、隣接する予定外のキーを誤って連動させかねない。個々独立しているとそうした事態を防止できる。キャップ状シート部材２１ａと各可動凸部１５とは、万が一の脱離防止の為、透光性のある接着剤２４で接着するのが好ましい。
【００４２】
接着剤２４としては、例えば、紫外線硬化型接着剤等を挙げることができる。紫外線硬化型接着剤を使用する場合には、照射出力８０〜１２０Ｗ／ｃｍ、発光波長３００〜４５０ｎｍの長波長紫外線を使用するとよい。具体的には、汎用の高圧水銀ランプ又はメタルハライドランプを使用して、積算光量３０００〜５０００ｍＪ／ｃｍ^２の範囲とする。
【００４３】
図５は、キャップ状シート部材の他の例を示す断面図である。
【００４４】
キートップ部３０であるキャップ状シート部材２１は、個々独立しながらも、開口縁にはフランジ２５を残しているとよい。フランジ２５を残していると、キャップ状シート部材２１をカバー基体１１とを組み合わせてスイッチ用カバー部材を組み立てる際、フランジが２５が上ケース３のキートップ部孔３１の下側になるようにすることで、仮に、可動凸部１５とカバー基体１１との接着部が剥がれた場合であってもキートップ部３０がカバー基体１１から脱落する心配がない。
【００４５】
シート部材２１は、実質的に透光性のある熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂のシートで形成する。望ましくは熱可塑性樹脂のシート、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、塩化ビニル、スチロール、アクリル、ポリプロピレン及びポリカーボネート等の樹脂シートであれば、特に成形性の観点から好ましい。シート部材２１にこのような素材を使うと、可動凸部１５を構成している素材と作用しあい、キートップ部３０を爪等の硬い物で押下げても切り込み等の変形や傷が付きにくくなる。
【００４６】
シート部材２１の裏面は、随所に遮光性のインクを塗布し、遮光してある。必要な箇所は遮光しないで、釦キーの操作区別等を示す模様文字印刷層２６で形成した表示部を表示してある。模様文字印刷層２６の表示部は、遮光性のインクと透光性のインクを組み合わせてある。回路基板１上の発光ダイオード４が発した光は、透光性のエラストマー部材、透光性の硬質部を経由し、透光性インク部分を通過させて視認する。
【００４７】
模様文字印刷層２６は、遮光性のインクと透光性のインクとの組み合わせに限らない。遮光性のインク層の一部を除去して抜き文字タイプとし、除去部分が文字を表示してもよい。抜き文字タイプは、遮光性のない部分が文字を構成して照光する。抜き文字部はスクリーン印刷等による抜き文字印刷をシート部材の絞り加工前に実施することで形成する方法や、抜き文字印刷が困難な場合はレーザー加工等で行うこともできる。この他、シート部材２１への印刷は、抜き文字タイプにこだわるものでもない。キートップ部３０全体に透光性を残し、文字部分だけ遮光剤で影を形成する印刷タイプであってもよい。また、金属調の外観を得るために、あらかじめ蒸着、スパッタリング法などにより、ＡｌやＣｒ等の金属薄膜を形成したシート部材を使い、必要に応じて化学エッチングやレーザエッチングにより不要な部分の金属質を除去した後、印刷等の手法で部分的に文字等の意匠は形成することができる。
【００４８】
表示部は、シート部材２１と可動凸部の間に位置すればよいので、シート部材２１の裏面及び／又は可動凸部１５の表面に印刷箇所を設ける。
【００４９】
遮光性及び透光性のインクはシート部材の材質とある程度密着することが好ましい。例えばＰＥＴシートの場合は、ウレタン系の１液又は２液タイプが用いられる。ポリカーボネートシートの場合は、ポリカーボネート系の１液又は２液タイプのインクがそれぞれ用いられる。しかしながら、製品となった際はこれらの印刷面は表面に露出されないので特別強固に密着する必要がなく、印刷可能であれば特に限定されるものではない。
【００５０】
この実施の形態では、カバー基体１１は、シリコーンゴム等のゴム弾性体で成形してある。キー操作の際の、使用者の指先からの応力は、ゴム弾性体が弾性に吸収し、操作性、耐久性が高い。シリコーンゴムは、装置に組み込まれた際のパッキンとしても有効であることから、防水性、防塵性にも優れる。
【００５１】
上記のスイッチ用カバー部材は、発光ダイオード４を設けた回路基板１と組み合わせてあり、バックライティング効果で、暗所での視認性に優れる。
【００５２】
このような押釦スイッチ用カバー部材は、例えば、次のようにして製作する。
【００５３】
可動凸部１５は、透光性のある高硬度シリコーン樹脂で形成する。高硬度シリコーン樹脂に代え、不飽和ポリエステル樹脂・ビニルモノマー等の透光性のある硬化物で形成してもよい。
【００５４】
高硬度シリコーン樹脂は次のようにして調製するとよい。高硬度シリコーン樹脂１００質量部と、架橋剤１０質量部と、触媒０．４質量部とを混合し、液状配合物を調製する。液状配合物の調製にはエアーディスペンサーを使用する。得られた液状配合物をカバー基体成形用金型のキートップ部側金型の掘り込み部に滴下し、硬化させる。
【００５５】
カバー基体１１の成形にあたっては、滴下した液状体が半硬化し、流動性が失われた時点で、シリコーンゴム成形原料をカバー基体の成形用金型に追加的に注入する。追加的に注入するシリコーンゴム成形原料は、シリコーンゴムコンパウンド１００質量部と、架橋剤１質量部とを混合して調製する。
【００５６】
ベース部１２側の金型を組合わせ、プレス成形法により加圧する。金型内で架橋反応が起き、透光性の硬質のキートップ部が一体化された透光性のカバー基体ができる。
【００５７】
可動凸部１５は硬質樹脂で、ベース部１２及びベース部１２の付け根部分から硬質樹脂との境界部までの範囲がエラストマー部材となる。硬質樹脂とエラストマー部材とは、強固に結合する。
【００５８】
高硬度シリコーン樹脂に代わる不飽和ポリエステル樹脂・ビニルモノマー等の硬化物は、次のようにして形成する。例えば、不飽和ポリエステル樹脂１００質量部に対して、ビニルモノマー２０〜５０質量部、エポキシ樹脂５〜３０質量部、メラミン樹脂２〜２０質量部、ラジカル反応硬化剤０．１〜２質量部及び酸性触媒０．１〜２質量部を配合して原料混合物を調製する。
【００５９】
配合物としては、不飽和ポリエステル樹脂（大日本インキ化学工業（株）製ポリライト８４００）、ビニルモノマー（ダイソー（株）製、ダイソーダップモノマー）、エポキシ樹脂（共栄社化学（株）製、エポライト３００２）、メラミン樹脂（三井サイアナミッド（株）製、サイメル３０３）、ラジカル硬化剤（日本油脂（株）製、ナイバーＢＯ）、酸性触媒（三井サイアナミッド（株）製、キャタリスト４０４０）を挙げることがきる。
【００６０】
文字・記号等の模様文字印刷層２６の表示部の形成は、シート部材２１の裏面にスクリーン印刷法、グラビア印刷法等、従来公知の手法により文字印刷もしくは抜き文字印刷を行い、その後、圧空成形、真空成形、プレス成形等により可動凸部１５に対応した形のシート部材２１に成形する。
【００６１】
硬質の熱硬化性樹脂組成物は、シリコーンゴム等のゴム弾性体と同一の金型で、成形、共架橋一体化により強固に接着できることから、別途、樹脂用の成形金型を準備したり、後工程で、ゴム弾性体と接着剤等で、一体化する必要がなく、金型や冶具の費用及び接着費用が削減できる。
【００６２】
【実施例】
以下、この発明の実施例を説明する。
【００６３】
［実施例１］
（カバー基体の製作）
カバー基体成形用金型を製作した。金型には、キートップ部対応部に、掘り込み部を形成した。次いで、高硬度透明シリコーン樹脂成形用の液状配合物を調製した。
【００６４】
高硬度シリコーン樹脂（信越化学工業（株）製、Ｘ３２−１１９５）１００質量部と、架橋剤（信越化学工業（株）製、ＣＸ−１１９５）１０質量部と、触媒（信越化学工業（株）製、Ｘ９３−５５５）０．４質量部とを混合し、液状配合物を調製した。液状配合物調製にはエアーディスペンサーＡＤ３０００ＶＨ（岩下エンジニアリング（株）製）を使用した。得られた液状配合物をカバー基体成形用金型のキートップ部側金型の掘り込み部に滴下し、充填した。
【００６５】
滴下した液状体が半硬化し、流動性が失われた時点で、シリコーンゴム成形原料をカバー基体成形用金型に追加的に注入した。追加的に注入するシリコーンゴム成形原料は、シリコーンゴムコンパウンド（信越化学工業（株）製、ＫＥ−９５１０Ｕ）１００質量部と、架橋剤パーヘキサ２５Ｂ（日本油脂（株）製）１質量部とを混合して調製した。
【００６６】
シリコーンゴム成形原料を注入すると、ベース部側の金型と合わせ、プレス成形法により加圧した。金型内で架橋反応を起こさせ、透光性の硬質のキートップ部が一体化された透光性のカバー基体を得た。可動凸部は硬質樹脂で形成され、ベース部及び、ベース部の付け根部分から硬質樹脂との境界部までの範囲がエラストマー部材で形成された。
【００６７】
（シート部材の印刷加工）
厚み１００μｍのＰＥＴフィルム、ルミラー（東レ（株）製）の裏面に模様文字印刷層を形成した。印刷にはスクリーン印刷法を使用した。文字、数字を抜き文字で表した黒色の遮光印刷層部分と、文字、数字を表した白色のベタ印刷層部分とを組合せ、固化した。スクリーン印刷は、セリコールＥＧ（帝国インキ製造（株））を、Ｈ溶剤（帝国インキ製造（株））で希釈して行った。
【００６８】
黒色の背景に光透過性の白色の文字と数字が、表面側から見た裏側に形成されていた。
【００６９】
（シート部材の絞り加工）
印刷加工したＰＥＴフィルムを絞り加工した。平坦部とともに、キートップ部多数がキャップ状に膨れ上がった形体を形成した。キートップ部は、内径を可動凸部の外径とほぼ同一寸法でわずかに大きくした。
【００７０】
（嵌合一体化）
上記、カバー基体をシート部材で被覆し、押釦スイッチ用カバー部材を得た。接着剤を使わなくても、両者は安定的に嵌合し、一体化した。ケースへの組み込み時の作業性に、問題ないレベルまでの安定な固定が実現できた。このときのシート部材とカバー基体の嵌合部の寸法は、カバー基体のベース部上面から高さが２．０ｍｍでシート部材の外形寸法より、片側寸法で０．５ｍｍ大きくしたところ、良好な嵌合部を得た。なお、スイッチ用カバー部材を組み込んだ押釦装置完成後は、スイッチ用カバー部材は、上ケースと基板及び下ケース等が保持するため、接着力の問題は生じなくなる。
【００７１】
砂消しゴムによる模様文字印刷層に対する耐摩耗試験を実施した。砂消しゴムには、ＬＩＯＮ−Ｎｏ．５０２を使用した。印加荷重は５００ｇ、往復速度は１２０回／秒、往復ストローク：９．０ｍｍとした。１，０００往復後の状態を観察したが、文字の摩滅等の模様文字印刷層への不具合は認められなかった。
【００７２】
［実施例２］
実施例１と同様の方法でカバー基体の製作を行った。実施例１と同様の方法でシート部材の印刷加工を行い、シート部材の絞り加工を行った。平坦部をすべて切り離し、個々独立したキャップ状のシート部材を得た。得られたキャップ状のシート部材を、キートップ部の配置間隔と同じ間隔で冶具を使って並べた。
【００７３】
カバー基体の可動凸部上端に接着剤を滴下した。接着剤は、紫外線硬化型接着剤（ケミテック（株）製、ケミシール５Ｘ８４５Ｃ）を使用した。滴下にはエアーディスペンサーＡＤ３０００ＶＨ（岩下エンジニアリング（株）製）を使用した。接着剤を滴下したカバー基体の可動凸部には、整列したキャップ状シート部材を被せ、シート部材の外から紫外線を照射して接着剤を硬化させた。
【００７４】
硬化後、可動凸部からキャップ状シート部材を、引き剥がし方向に試験的に牽引した。シート部材は破砕した。良好な接着力を備えていたことが分かった。
【００７５】
可動凸部にシート部材を被せたキートップ部は全体が透明で、回路基板からのＬＥＤ発光素子を使い、文字や記号部分を照光できた。爪等の硬いもので押下げてもキートップ部表面に切り込み等の変形や傷跡は見られなかった。
【００７６】
実施例１同様に砂消しゴムによる耐摩耗試験を実施した。１，０００往復後の状態を観察したが、文字の摩滅等の印刷への不具合は認められなかった。
【００７７】
［実施例３］
カバー基体成形用金型のキートップ部側金型の掘り込み部に滴下し、充填する液状配合物として、以下の配合物を使用した。その外は実施例１と同様にした。実施例１で製作した押釦スイッチ用カバー部材と実質的に同一の性能が確認できた。
【００７８】
配合物として、不飽和ポリエステル樹脂（大日本インキ化学工業（株）製ポリライト８４００）１００質量部、ビニルモノマー（ダイソー（株）製、ダイソーダップモノマー）４０質量部、エポキシ樹脂（共栄社化学（株）製、エポライト３００２）４０質量部、メラミン樹脂（三井サイアナミッド（株）製、サイメル３０３）１５質量部、ラジカル硬化剤（日本油脂（株）製、ナイバーＢＯ）０．５質量部、酸性触媒（三井サイアナミッド（株）製、キャタリスト４０４０）０．５質量部、以上の配合物を使用した。
【００７９】
［実施例４］
実施例３で製作したカバー基体と同一のカバー基体を製作し、実施例２製作したキャップ状シートと同一のキャップ状シートを製作し、実施例２に準じて両者を接着し、一体化した。
【００８０】
実施例２で製作した押釦スイッチ用カバー部材と実質的に同一の性能が確認できた。
【００８１】
［実施例５］
接着剤として、ホットメルト接着剤を使用した外は実施例４と同様にした。実施例４で製作した押釦スイッチ用カバー部材と実質的に同一の性能が確認できた。
【００８２】
ホットメルト接着剤は、十条ケミカル（株）製ＪＥＬＣＯＮＡＤ−ＨＭ６（商品名）を使用した。これに伴い、キートップ部天面部にはスクリーン印刷法で接着剤を塗布した。プレス温度１２０℃、プレス圧力１５ｋｇ／ｃｍ^２、プレス時間１０秒とした。
【００８３】
［比較例１］
高硬度シリコーン樹脂を使用することなく、カバー基体は全てシリコーンゴムで製作した外は実施例１と同様にし、押釦スイッチ用カバー部材を得た。
【００８４】
外観や、耐摩耗性は良好であった。キートプ部を爪等の硬いもので押下したところ、キートップ部が変形し、力を取り除いた跡でも表面に切り込み等の変形や傷跡が残った。
【００８５】
［比較例２］
実施例１に準じ、透光性のカバー基体を製作した。得られたカバー基体の可動凸部の天面部に、スクリーン印刷法で模様文字印刷を施し、２００℃下、６０分かけて印刷素材を硬化した。
【００８６】
印刷インクは、所定の液状配合物１００質量部に対して酸化チタン（石原産業（株）製Ａ−２２０）２０質量部を添加し、混練し、さらに粘度調整したものを使用した。酸化チタンを加えた所定の液状配合物としては、高硬度シリコーン樹脂（信越化学工業（株）製、Ｘ３２−１１９５）１００質量部と、架橋剤（信越化学工業（株）製、ＣＸ−１１９５）１０質量部と、触媒（信越化学工業（株）製、Ｘ９３−５５５）０．４質量部とを配合して調製した。粘度調整は、トルエンを加えて行い、粘度３００ポイズにした。
【００８７】
模様文字印刷を施した可動凸部は、シート部材で被覆することなくキートップ部として扱い、実施例１に準じ、模様文字印刷層の耐摩耗性を評価した。耐摩耗性を評価したところ１００往復で、ほとんど摩滅し、判読不能となった。
【００８８】
［実施例６］
シート部材とカバー基体の嵌合力を比較検討するため以下（テストＮｏ．１〜８０）の実験を行った。キートップには丸形φ（直径）１２ｍｍタイプを用いた。
【００８９】
嵌合部の高さは、０．１〜３．０ｍｍの間で選択し、シート部材は嵌合部寸法φ（直径）１２ｍｍとした。カバー基体としては、嵌合部寸法φ（直径）１２．１ｍｍ，１２．２ｍｍ，１３．６ｍｍ，１４ｍｍ，１５ｍｍのものを使用した。１２．１ｍｍのカバー基体は、１２ｍｍのシート部材との間で片側に０．０５ｍｍ大きくなる。１２．２ｍｍのシート部材との間では片側に０．１ｍｍ、１３．６ｍｍの場合は０．８ｍｍ、１４ｍｍの場合は１．０ｍｍ、１５ｍｍの場合は１．５ｍｍ大きくなる。
【００９０】
結果を表１に示す。なお、下記の結果で、Ｎｏ．６９，７７〜８０までは挿入困難だった。
【００９１】
評価方法は、嵌合後カバー部材を上下逆さにし、シート部材２１の落下の有無、度合を観察することとした。評価基準は、シート部材が自然落下した場合は×、キーパッドを手で振るとシート部材が落下した場合は△、キートップ部を手で引っ張るとシート部材が外れた場合は○、キートップ部を手で引っ張るとカバー基体の薄肉可動部が断裂した場合は◎、の４段階評価とした。
【００９２】
【表１】

【００９３】
【発明の効果】
以上説明してきたように、請求項１に記載の発明によれば、容易に製作でき、キートップ部表面に、爪等による傷つきがなく、キートップ部の文字・記号等が事実上半永久的な耐久性のあるスイッチ用カバー部材を提供できる。
【００９４】
請求項２、３記載の発明は、請求項１の効果に加えて、接着剤が不要となる。
【００９５】
請求項４記載の発明は、請求項１乃至３のいずれか一つの効果に加えて、シート部材がカバー基体からほとんど脱離しにくくなるので、製作工程中の操作性がよい。
【００９６】
請求項５記載の発明では、請求項１乃至４のいずれか一つの効果に加えて、隣接するキーに予定外の押圧力がかからなくなるので、操作者の誤操作が減る。
【００９７】
請求項６記載の発明では、請求項１乃至５のいずれか一つの効果に加えて、隣接する予定外のキーに不測の押圧力がかかりにくくなるので、操作者の誤操作が減る。
【００９８】
請求項７記載の発明では、請求項６の効果に加え、フランジ部があることにより、ケース実装されれば、キーの脱離が防止できる。カバー基体に装着時、接着剤を使わなくても、装着が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の実施の形態に係る押釦スイッチ用カバー部材とスイッチ部の一例とを示す断面図である。
【図２】同実施の形態のシート部材の平面図である。
【図３】同実施の形態のキートップ部の拡大平面図である。
【図４】同実施の形態のキャップ状シート部材の一例を示す断面図である。
【図５】同実施の形態のキャップ状シート部材の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
１回路基板
１０スイッチ用カバー部材
１１カバー基体
１２ベース部
１３薄肉可動部
１４天井部
１５可動凸部
２１シート部材
２３切り込み
２４接着剤
２５フランジ
２６模様文字印刷層
３０キートップ部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a cover member for a push button switch used as a part of various switch devices including mobile communication devices such as mobile phones and PDAs and in-vehicle devices such as car radios and car audios. The present invention relates to a pushbutton switch cover member that has excellent finger feel and versatile design, and that is free from wear of symbols, characters, etc., and has excellent durability.
[0002]
[Prior art]
Mobile communication devices such as mobile phones and PDAs have various push button switch devices on the device operation surface. The push button provided on the operation surface is usually referred to as “key top”. In the pushbutton switch devices, the upper and lower case bodies and the switch cover member are combined to form a front portion on the operation side. There are several proposals for the cover member for the push button switch.
[0003]
For example, there is a proposal of a cover member in which a circuit board opening / closing key is provided, a keypad for covering the circuit board is provided, and a key top portion is bonded to the keypad with an essential adhesive (see, for example, Patent Document 1). . The keypad is made of translucent rubber or thermoplastic elastomer, and includes a base part (fixed part) that contacts the circuit board, a thin movable part (skirt part) protruding from the base part, and a key actuating part supported by the thin movable part. Have The key top portion to be bonded to the keypad is formed of a light-transmitting polycarbonate resin, and the surface of the polycarbonate resin molded body is covered with a light-transmitting film that has been drawn. The drawn film is decorated with letters and symbols on the back surface of the coating. Characters / symbols do not disappear due to wear, and in that sense, their display is semi-permanent.
[0004]
There is also a proposal of a cover member that combines an elastic body that presses and opens an open / close key and a drawing film (top sheet film) that covers the elastic body (see, for example, Patent Document 2). The draw-formed film uses a rubber elastic body of hard resin. It is translucent and has a decorative layer such as letters and symbols on the back. Being on the back side, there is almost no disappearance due to wear, and in that sense, the display is semi-permanent. The production method is relatively simple and has an advantage in terms of economic cost.
[0005]
There is also a proposal for forming a key top part by a resin elastic body opening / closing part (key top part solid part) for pressing an opening / closing key and a film part (key top part outer shell part) covering the elastic body opening / closing part ( For example, see Patent Document 3.) A high-hardness back plate (switch key top portion sheet) is provided between the elastic body opening / closing portion and the film portion. The back plate is formed of a resin material or a metal material.
[0006]
A cover member is also proposed in which a key top portion covering a rubber elastic body to be pressed and opened is formed of a hard material, and the hard key top portion and a cover portion other than the key top portion are integrally formed (for example, (See Patent Literature 4 and Patent Literature 5).
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-10-294037 (FIG. 1)
[Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 11-126536 (FIG. 1)
[Patent Document 3]
Japanese Patent Laid-Open No. 11-224561 (FIG. 1A)
[Patent Document 4]
JP-A-6-309988 (FIG. 1)
[Patent Document 5]
JP-A-9-67418 (FIG. 1 (e))
[Problems to be solved by the invention]
In the invention described in Patent Document 1, a resin key top portion and an elastomer member keypad are separately injection-molded or press-molded separately. For this reason, there has been a problem that the manufacturing cost of the mold increases. In addition, there is a problem that an adhesion process between the key top portion and the keypad is necessary, and a positioning jig and an adhesion jig are additionally required, which increases the number of manufacturing processes.
[0008]
The invention described in Patent Document 2 uses a rubber elastic body of hard resin for the film. Rubber is vulnerable to claw scratches, and when the key top surface is pressed strongly with a nail or the like, the film on the surface is deformed and does not return to its original shape, leaving a mark.
[0009]
The invention described in Patent Document 3 virtually eliminates the problems that the invention described in Patent Document 2 has by providing a back plate. However, it is necessary to prepare a new member called a back plate that does not exist in the invention described in Patent Document 2. Thereby, there existed problems, such as a raise of member cost and the increase in the number of processes.
[0010]
In the inventions described in Patent Documents 4 and 5, a thermosetting hard resin and a silicone rubber are molded by a compression molding method between uncured resins. With this method, it is not possible to display characters, symbols, etc. on the back of the key top portion. After curing, the key top portion top surface, that is, the exposed surface portion, is directly printed by screen printing or pad printing. This is not only a problem in design, but also there is a problem that important displays such as letters and symbols are worn away as time passes.
[0011]
This invention improves the above-mentioned drawbacks of the prior art, can be easily manufactured, is not easily scratched on the surface of the key top, etc., and the push button has a semi-permanently durable character / symbol display on the key top. It aims at providing the cover member for switches.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the invention described in claim 1 is a cover member for a push button switch formed by a combination of a cover base and a sheet member covering the cover base, and the cover base has one or more base portions. A thin movable portion of an elastomer and at least one movable convex portion, and the movable convex portion is formed of a cured body of a substantially translucent thermosetting resin composition, and the movable convex portion The sheet member and the thin movable part are integrally formed, and the sheet member is formed of a substantially translucent resin material, and according to the undulations of the base part, the thin movable part, and the movable convex part. The sheet member covering the cover base includes a display layer on the back surface of the sheet member covering the cover base.
[0013]
According to a second aspect of the present invention, in addition to the configuration of the first aspect, the thermosetting resin composition forming the movable convex portion includes a methyl silicone resin, a phenyl silicone resin, a dimethyl diphenyl silicone resin, and a methyl phenyl silicone resin. The elastomer member that is formed of a high-hardness silicone resin having a Shore D hardness of 40 or more at the time of curing, the main component of which is one or more resin compositions selected from the above, is to be formed of silicone rubber. It is a feature.
[0014]
According to a third aspect of the present invention, in addition to the configuration of the first aspect, the thermosetting resin composition forming the movable convex portion has a vinyl monomer content of 20 to 50 with respect to 100 parts by mass of the unsaturated polyester resin. Formed by blending 5 parts by mass, 5-30 parts by mass of epoxy resin, 2-20 parts by mass of melamine resin, 0.1-2 parts by mass of radical reaction curing agent and 0.1-2 parts by mass of acidic catalyst, The elastomer member that forms the thin movable part is formed of silicone rubber.
[0015]
According to a fourth aspect of the present invention, in addition to the structure of any one of the first to third aspects, the top surface of the movable convex portion of the cover base and the inner side of the movable convex portion of the sheet member covering the same. The gap is characterized by bonding with an adhesive.
[0016]
According to a fifth aspect of the present invention, in addition to the structure according to any one of the first to fourth aspects, the sheet member is held by the thin movable portion and follows the projecting structure of the movable convex portion of the cover base that projects. A linear notch that forms or surrounds at least a part of the bent edge is formed around the bent edge of the movable convex portion that appears as a bent portion that covers the protruding base end portion.
[0017]
According to a sixth aspect of the present invention, in addition to the configuration of any one of the first to fifth aspects, the cover base includes a plurality of movable convex portions, and the number of the sheet members is the same as the number of the movable convex portions. It is formed by a plurality of independent cap bodies, and each sheet member covers each movable convex portion.
[0018]
According to a seventh aspect of the invention, in addition to the configuration of the sixth aspect, the same number of independent cap bodies respectively covering the plurality of movable convex portions respectively have flange portions at the cap opening edges. It is characterized by having.
In the case of the invention described in claim 1, since the solid of the sheet member is a hard resin, even if it is pressed with a nail or the like, it is not locally deformed, and scratches are prevented.
[0019]
In the case of the invention described in claim 2, co-crosslinking integration with silicone rubber is possible, and an adhesive is not required.
[0020]
In the invention of claim 3, co-crosslinking integration with silicone rubber is possible, and an adhesive is not required.
In the invention according to claim 4, the adhesive prevents the sheet member used in combination from being detached from the cover base.
[0021]
In the invention according to claim 5, when one of the adjacent movable convex portions is pushed from the top of the sheet member, the traction force that may spread in all directions on the sheet member is absorbed by the linear notch, Propagation stops. As a result, it is possible to expect a certain degree of suppression effect that prevents unintended pressing force on the adjacent keys.
[0022]
According to the sixth aspect of the present invention, when a specific key is pressed in the key operation, the other adjacent keys are not pulled by the sheet member receiving the traction force of the pressed key.
[0023]
According to the seventh aspect of the present invention, when the sheet member is cut for each protrusion, the presence of the flange portion prevents the key from being detached if the case is mounted.
[0024]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0025]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a pushbutton switch cover member and an example of a switch portion according to an embodiment of the present invention. The circuit board 1 is provided with a fixed contact 2 and a light emitting diode 4, and further provided with other circuit elements and contact sheets (not shown). On the circuit board 1, there is an inverted hook-shaped elastic member 5 that forms a movable contact 5 a, that is, a metal dome, which elastically covers the fixed contact 2. A push button switch is formed including the fixed contact 2 and the elastic member 5 having an inverted hook shape. An elastic member 5 formed of a metal dome is provided with a cover sheet 6 for fixing.
[0026]
The push button switches are scattered on the circuit board 1, and a switch cover member 10 is provided so as to cover the scattered push button switches.
[0027]
The switch cover member 10 is formed of a cover base 11 and a sheet member 21 that covers the cover base 11. The cover base 11 has substantially the same extent as the circuit board 1, and a base portion 12 that is a part of the cover base 11 is in close contact with the circuit board 1. At the place where the pushbutton switch is arranged on the cover base 11, there is a pressing portion 31 formed at the center of the dome-shaped space, and the back surface of the pressing portion 31 can contact the inverted hook-shaped elastic member 5 to press the pushbutton switch. It is like that.
[0028]
In the dome-shaped space, a thin movable portion 13 having elasticity protrudes from the base portion 12 that is in close contact with the circuit board 1 around the push button switch, and the thin movable portion 13 serves as a holding portion. There is a ceiling portion 14 at the tip of the thin movable portion 13, and a pressing portion 31 is integrally formed at the center of the ceiling portion 14 held by the thin movable portion 13.
[0029]
The cover base 11 includes a base portion 12, a thin movable portion 13, and a ceiling portion 14, and is formed of a flexible elastomer member that is substantially translucent. The flexible elastomer member effectively absorbs stress during key operation and realizes excellent operation feeling. Specific examples of the flexible elastomer member include urethane rubber, acrylic rubber, butyl rubber, silicone rubber, isoprene rubber, synthetic rubber such as ethylene-propylene-diene terpolymer (EPDM), natural rubber, and the like. . Among these, silicone rubber excellent in heat resistance, weather resistance, and impact resilience is preferable.
[0030]
The cover base 11 is formed by laminating the movable convex portion 15 with a hard material on the ceiling portion 14 on the side opposite to the inverted saddle-shaped elastic member 5 side, so that the movable movable portion 15 is elastically held by the thin movable portion 13. . The movable convex part 15 is formed of a hardened body of a substantially light-transmitting thermosetting resin composition, and the width of the movable convex part 15 is approximately columnar in accordance with the size of the fingertip. The elastomer member of the ceiling part 14 and the hard thermosetting resin composition cured body of the movable convex part 15 are co-cross-linked and integrated by a chemical reaction during curing.
[0031]
Specifically, the cured body constituting the movable convex portion 15 is mainly composed of one or more resin compositions selected from methyl silicone resin, phenyl silicone resin, dimethyl diphenyl silicone resin, and methyl phenyl silicone resin. A high hardness silicone resin having a Shore D hardness of 40 or more is preferable. Here, the reason why the Shore D hardness is set to 40 or more is that a particularly excellent feel is obtained during key operation.
[0032]
In addition to this, the hardened body hard portion constituting the movable convex portion 15 may be formed of a cured product of a mixture of unsaturated polyester resin, vinyl monomer, epoxy resin, and melamine resin.
[0033]
The cover base 11 including the movable convex portion 15 covers the entire surface with one sheet member 21. The sheet member 21 is drawn and has a flat portion, but is undulated in accordance with the undulations of the base portion 12, the thin movable portion 13, and the movable convex portion 15 in the cover base 11. The movable convex portion 15 is also covered with a part of the sheet member 21 and constitutes the key top portion 30 there. The movable convex portion 15 has a boundary surface between the hard portion and the elastomer portion as the joint portion 16, and the boundary surface is located above the root of the movable convex portion 15.
[0034]
The sheet member 21 covers the outer surface of the cover base 11. The sheet member 21 is fitted and held in the elastomer portion below the boundary joint portion 16 surface between the hard portion and the elastomer portion of the movable convex portion 15 of the cover base 11 as a fitting portion 17. Further, a light shielding printing layer 18 and a window portion 19 are provided.
[0035]
The outer diameter size of the elastomer portion is slightly larger than the outer diameter size of the hard portion of the movable convex portion 15, and the size of the drawing portion corresponding to the movable convex portion 15 of the sheet member is changed to the hard portion of the movable convex portion 15. Processing larger and smaller than the outer diameter size of the elastomer part. In this way, when the sheet member 21 is set on the cover base 11, the sheet member 21 can be set smoothly, and the sheet member 21 can be fitted and fixed by deformation of the elastomer portion.
[0036]
The dimension of the base portion of the movable convex portion 15 of the cover base 11 is the height from the base portion 12 to the movable convex portion 15 of the hard resin, 0.5 mm or more, preferably 1.0 mm or more. The outer dimension may be 0.1 mm or more, preferably 0.3 mm or more in terms of one-sided dimensions.
[0037]
FIG. 2 is a plan view of the sheet member, and FIG. 3 is an enlarged plan view of the key top portion.
[0038]
The sheet member 21 is formed by forming a linear notch 23 on the thin movable portion 13 of the cover base 11 to which the movable convex portion 15 is fixed, surrounding at least a part of the periphery of the movable convex portion 15 in plan view. Yes. As shown in FIG. 3, the cut 23 is formed in an arcuate shape with a central angle (α + β) of the central angle α of one cut 23a and the central angle β of the other cut 23b being 340 degrees or more. The cuts in FIG. 3 are an example, and the number is not limited to two, and one or three or more may be provided. Thereby, when the key is pressed, the adjacent unscheduled linkage can be reduced.
[0039]
The sheet member 21 may be bonded to the cover base 11 with an adhesive. For example, when the top surface of the movable convex portion 15 and the back surface of the sheet member 21 are bonded with an adhesive, the sheet member 21 is not detached from the cover base 11 and the workability when the case is assembled is improved. In this way, when the adhesive is fixed with an adhesive, the above-described dimension limitation for fitting and fixing is not necessarily required.
[0040]
FIG. 4 is a cross-sectional view showing an example of a cap-shaped sheet member.
[0041]
The cover base 11 does not necessarily need to cover the entire surface with the sheet member 21. Cap-shaped sheet members 21 a that are the same in number as the plurality of movable convex portions 15 and individually independent may cover each movable convex portion 15 individually as the key top portion 30. If the cap-like parts are connected to each other at the connecting part, the adjacent unscheduled key may be erroneously interlocked when the switch is operated. Such independence can be prevented by being independent. The cap-shaped sheet member 21a and each movable protrusion 15 are preferably bonded with a translucent adhesive 24 in order to prevent detachment.
[0042]
Examples of the adhesive 24 include an ultraviolet curable adhesive. When using an ultraviolet curable adhesive, it is preferable to use a long wavelength ultraviolet ray having an irradiation output of 80 to 120 W / cm and an emission wavelength of 300 to 450 nm. Specifically, using a general-purpose high-pressure mercury lamp or metal halide lamp, the integrated light quantity is 3000 to 5000 mJ / cm. ² The range.
[0043]
FIG. 5 is a cross-sectional view showing another example of a cap-shaped sheet member.
[0044]
The cap-shaped sheet member 21 that is the key top portion 30 may be independent of each other, but the flange 25 may be left on the opening edge. If the flange 25 is left, when the switch cover member is assembled by combining the cap-shaped sheet member 21 with the cover base 11, the flange 25 is located below the key top portion hole 31 of the upper case 3. Thus, even if the bonded portion between the movable convex portion 15 and the cover base 11 is peeled off, there is no fear that the key top portion 30 is detached from the cover base 11.
[0045]
The sheet member 21 is formed of a sheet of thermosetting resin or thermoplastic resin that is substantially translucent. Desirably, a thermoplastic resin sheet, for example, a resin sheet such as polyethylene terephthalate, polyethylene, vinyl chloride, styrene, acrylic, polypropylene, and polycarbonate is preferable from the viewpoint of moldability. When such a material is used for the sheet member 21, it interacts with the material constituting the movable convex portion 15, and even if the key top portion 30 is pushed down with a hard object such as a nail, it is difficult to be deformed or scratched such as a cut. Become.
[0046]
The back surface of the sheet member 21 is light-shielded by applying light-shielding ink everywhere. Necessary portions are not shaded, and a display portion formed by a pattern character print layer 26 indicating the operation distinction of the button keys is displayed. The display portion of the pattern character print layer 26 is a combination of light-shielding ink and light-transmitting ink. The light emitted from the light-emitting diode 4 on the circuit board 1 passes through the light-transmitting elastomer member and the light-transmitting hard part and passes through the light-transmitting ink part to be visually recognized.
[0047]
The pattern character print layer 26 is not limited to a combination of a light-shielding ink and a light-transmitting ink. A part of the light-shielding ink layer may be removed to form a letter type, and the removed part may display characters. In the blank character type, a portion having no light shielding property constitutes a character and is illuminated. The extracted character portion can be formed by performing the extracted character printing by screen printing or the like before drawing the sheet member, or by laser processing or the like when the extracted character printing is difficult. In addition, the printing on the sheet member 21 is not particular about the letter character type. It may be a printing type in which the entire key top portion 30 remains translucent and only a character portion is shaded with a light shielding agent. In addition, in order to obtain a metallic appearance, a sheet member in which a metal thin film such as Al or Cr is formed in advance by vapor deposition, sputtering, etc. is used. After removing the pattern, a design such as a character can be partially formed by a technique such as printing.
[0048]
Since the display unit only needs to be positioned between the sheet member 21 and the movable convex portion, a printing location is provided on the back surface of the sheet member 21 and / or the front surface of the movable convex portion 15.
[0049]
The light-shielding and translucent ink is preferably in close contact with the material of the sheet member. For example, in the case of a PET sheet, a urethane one-component or two-component type is used. In the case of a polycarbonate sheet, polycarbonate-based one-component or two-component ink is used. However, since these printed surfaces are not exposed on the surface when they are made into products, there is no need to be particularly firmly attached, and there is no particular limitation as long as printing is possible.
[0050]
In this embodiment, the cover base 11 is formed of a rubber elastic body such as silicone rubber. The stress from the fingertip of the user during key operation is absorbed elastically by the rubber elastic body, and operability and durability are high. Silicone rubber is also effective as a packing when incorporated in an apparatus, and thus is excellent in waterproofness and dustproofness.
[0051]
The switch cover member described above is combined with the circuit board 1 provided with the light emitting diodes 4 and has excellent backlighting effect and visibility in a dark place.
[0052]
Such a cover member for a push button switch is manufactured as follows, for example.
[0053]
The movable convex portion 15 is formed of a light-transmitting high hardness silicone resin. Instead of the high-hardness silicone resin, it may be formed of a translucent cured product such as an unsaturated polyester resin or vinyl monomer.
[0054]
The high hardness silicone resin may be prepared as follows. 100 parts by mass of the high hardness silicone resin, 10 parts by mass of the crosslinking agent, and 0.4 parts by mass of the catalyst are mixed to prepare a liquid formulation. An air dispenser is used to prepare the liquid formulation. The obtained liquid composition is dropped onto the digging portion of the key top portion side mold of the cover base molding die and cured.
[0055]
In forming the cover base 11, when the dropped liquid is semi-cured and loses its fluidity, a silicone rubber molding raw material is additionally injected into the cover base molding die. The silicone rubber molding material to be additionally injected is prepared by mixing 100 parts by mass of a silicone rubber compound and 1 part by mass of a crosslinking agent.
[0056]
The molds on the base 12 side are combined and pressed by a press molding method. A cross-linking reaction takes place in the mold, and a light-transmitting cover base body integrated with a light-transmitting hard key top portion is obtained.
[0057]
The movable convex portion 15 is made of hard resin, and the range from the base portion 12 and the base portion of the base portion 12 to the boundary portion with the hard resin is an elastomer member. The hard resin and the elastomer member are firmly bonded.
[0058]
A cured product such as an unsaturated polyester resin or vinyl monomer instead of the high-hardness silicone resin is formed as follows. For example, with respect to 100 parts by weight of unsaturated polyester resin, 20 to 50 parts by weight of vinyl monomer, 5 to 30 parts by weight of epoxy resin, 2 to 20 parts by weight of melamine resin, 0.1 to 2 parts by weight of radical reaction curing agent and acidity A raw material mixture is prepared by blending 0.1 to 2 parts by mass of the catalyst.
[0059]
As a compound, unsaturated polyester resin (Dai Nippon Ink Chemical Co., Ltd. polylite 8400), vinyl monomer (Daiso Co., Ltd., Daiso Dup monomer), epoxy resin (Kyoeisha Chemical Co., Ltd., Epolite 3002) Melamine resin (manufactured by Mitsui Cyanamid Co., Ltd., Cymel 303), radical curing agent (manufactured by Nippon Oil & Fats Co., Ltd., Nyver BO), and acidic catalyst (manufactured by Mitsui Cyanamid Co., Ltd., Catalyst 4040).
[0060]
The display portion of the pattern character printing layer 26 such as characters / symbols is formed by printing characters on the back surface of the sheet member 21 by screen printing, gravure printing, or other conventional methods such as screen printing, gravure printing, etc., and then compression molding Then, the sheet member 21 having a shape corresponding to the movable protrusion 15 is formed by vacuum forming, press forming, or the like.
[0061]
The hard thermosetting resin composition is the same mold as the rubber elastic body such as silicone rubber, and since it can be firmly bonded by molding and co-crosslinking integration, a molding mold for resin is prepared separately, In the subsequent process, it is not necessary to integrate the rubber elastic body and the adhesive, and the cost of the mold and jig and the bonding cost can be reduced.
[0062]
【Example】
Examples of the present invention will be described below.
[0063]
[Example 1]
(Production of cover base)
A cover base mold was produced. In the mold, a digging portion was formed at the key top portion corresponding portion. Next, a liquid formulation for molding a high hardness transparent silicone resin was prepared.
[0064]
100 parts by mass of high-hardness silicone resin (Shin-Etsu Chemical Co., Ltd., X32-1195), 10 parts by mass of a crosslinking agent (Shin-Etsu Chemical Co., Ltd., CX-1195), and catalyst (Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) Manufactured, X93-555) 0.4 parts by mass was mixed to prepare a liquid formulation. An air dispenser AD3000VH (manufactured by Iwashita Engineering Co., Ltd.) was used for liquid formulation preparation. The obtained liquid composition was dropped and filled into the digging portion of the key top portion side mold of the cover base molding die.
[0065]
When the dropped liquid was semi-cured and lost its fluidity, a silicone rubber molding raw material was additionally injected into the cover base molding die. The silicone rubber molding material to be additionally injected is 100 parts by mass of silicone rubber compound (manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd., KE-9510U) and 1 part by mass of cross-linking agent Perhexa 25B (manufactured by Nippon Oil & Fats Co., Ltd.). Prepared.
[0066]
When the silicone rubber molding raw material was injected, it was combined with the base side mold and pressed by a press molding method. A cross-linking reaction was caused in the mold to obtain a translucent cover substrate in which a translucent hard key top portion was integrated. The movable convex part was formed with a hard resin, and the range from the base part and the base part of the base part to the boundary part with the hard resin was formed with an elastomer member.
[0067]
(Printing of sheet material)
A pattern character printing layer was formed on the back surface of a PET film having a thickness of 100 μm and Lumirror (manufactured by Toray Industries, Inc.). Screen printing was used for printing. A black light-blocking print layer portion in which letters and numbers are represented by letters and a white solid print layer portion in which letters and numbers are represented are combined and solidified. Screen printing was performed by diluting Celicol EG (Teikoku Ink Manufacturing Co., Ltd.) with H solvent (Teikoku Ink Manufacturing Co., Ltd.).
[0068]
Light-transmitting white letters and numbers were formed on the back side as viewed from the front side on a black background.
[0069]
(Drawing of sheet material)
The printed PET film was drawn. Along with the flat portion, a shape in which a large number of key top portions swelled into a cap shape was formed. The key top part has an inner diameter slightly larger than the outer diameter of the movable convex part.
[0070]
(Mating integrated)
The cover base was covered with a sheet member to obtain a pushbutton switch cover member. Even without the use of adhesives, the two mated stably and integrated. Stable fixing to the level where there is no problem in the workability when installing in the case was realized. At this time, the size of the fitting portion between the sheet member and the cover base is 2.0 mm in height from the upper surface of the base portion of the cover base and 0.5 mm larger on one side than the outer dimension of the sheet member. I got a joint. Note that after the push button device incorporating the switch cover member is completed, the switch cover member is held by the upper case, the substrate, the lower case, and the like, so that the problem of adhesive force does not occur.
[0071]
A wear resistance test was performed on the printed pattern with sand eraser. For the sand eraser, LION-No. 502 was used. The applied load was 500 g, the reciprocating speed was 120 times / second, and the reciprocating stroke was 9.0 mm. Although the state after 1,000 reciprocations was observed, no problems with the printed pattern of printed characters such as worn characters were observed.
[0072]
[Example 2]
A cover base was manufactured in the same manner as in Example 1. The sheet member was printed by the same method as in Example 1, and the sheet member was drawn. All flat portions were cut off to obtain individual cap-shaped sheet members. The obtained cap-shaped sheet members were arranged using a jig at the same interval as the arrangement interval of the key top portions.
[0073]
An adhesive was dropped on the upper end of the movable convex portion of the cover base. As the adhesive, an ultraviolet curable adhesive (Chemite Co., Ltd., Chemiseal 5X845C) was used. An air dispenser AD3000VH (manufactured by Iwashita Engineering Co., Ltd.) was used for the dropping. The movable convex portion of the cover base to which the adhesive was dropped was covered with an aligned cap-shaped sheet member, and the adhesive was cured by irradiating ultraviolet rays from the outside of the sheet member.
[0074]
After curing, the cap-shaped sheet member was pulled from the movable convex portion on a trial basis in the peeling direction. The sheet member was crushed. It was found that it had good adhesion.
[0075]
The key top part with the movable convex part covered with the sheet member was transparent as a whole, and the LED light emitting element from the circuit board was used to illuminate the letters and symbols. Even when pressed down with a hard object such as a nail, there was no deformation or scar on the surface of the key top part.
[0076]
In the same manner as in Example 1, a wear resistance test using sand eraser was performed. Although the state after 1,000 reciprocations was observed, no defects in printing such as wear of characters were found.
[0077]
[Example 3]
The following compound was used as a liquid compound to be dropped and filled into the digging part of the key top part side mold of the cover base mold. The others were the same as in Example 1. The substantially same performance as the push button switch cover member manufactured in Example 1 was confirmed.
[0078]
As a blend, 100 parts by mass of unsaturated polyester resin (Dai Nippon Ink Chemical Co., Ltd. Polylite 8400), 40 parts by weight of vinyl monomer (Daiso Co., Ltd., Daiso Dup Monomer), epoxy resin (Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) 40 parts by mass of Epolite 3002), 15 parts by mass of melamine resin (manufactured by Mitsui Cyanamid Co., Ltd., Cymel 303), 0.5 parts by mass of radical curing agent (manufactured by NOF Corporation, Nyver BO), acidic catalyst (Mitsui Cyanamid Co., Ltd. (catalyst 4040) 0.5 parts by mass, the above blend was used.
[0079]
[Example 4]
The same cover base as the cover base manufactured in Example 3 was manufactured, the same cap-shaped sheet as the cap-shaped sheet manufactured in Example 2 was manufactured, and both were bonded and integrated according to Example 2.
[0080]
The substantially same performance as the push button switch cover member manufactured in Example 2 was confirmed.
[0081]
[Example 5]
The same procedure as in Example 4 was conducted except that a hot melt adhesive was used as the adhesive. The substantially same performance as the cover member for pushbutton switches manufactured in Example 4 was confirmed.
[0082]
As a hot melt adhesive, JELCON AD-HM6 (trade name) manufactured by Jujo Chemical Co., Ltd. was used. Along with this, an adhesive was applied to the top surface of the key top portion by screen printing. Press temperature 120 ° C, press pressure 15kg / cm ² The pressing time was 10 seconds.
[0083]
[Comparative Example 1]
A cover member for a pushbutton switch was obtained in the same manner as in Example 1 except that the high hardness silicone resin was not used and the cover base was entirely made of silicone rubber.
[0084]
Appearance and wear resistance were good. When the key top portion was pressed with a hard object such as a nail, the key top portion was deformed, and even when the force was removed, deformation such as cuts and scars remained on the surface.
[0085]
[Comparative Example 2]
In accordance with Example 1, a translucent cover base was produced. The top surface portion of the movable convex portion of the cover base thus obtained was subjected to pattern character printing by a screen printing method, and the printing material was cured at 200 ° C. for 60 minutes.
[0086]
The printing ink used was one in which 20 parts by mass of titanium oxide (A-220 manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd.) was added to 100 parts by mass of a predetermined liquid composition, kneaded, and the viscosity was adjusted. As a predetermined liquid composition to which titanium oxide is added, 100 parts by mass of a high hardness silicone resin (Shin-Etsu Chemical Co., Ltd., X32-1195) and a crosslinking agent (Shin-Etsu Chemical Co., Ltd., CX-1195) It was prepared by blending 10 parts by mass and 0.4 parts by mass of a catalyst (X93-555, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.). The viscosity was adjusted by adding toluene to a viscosity of 300 poise.
[0087]
The movable convex portion subjected to pattern character printing was treated as a key top portion without being covered with a sheet member, and the wear resistance of the pattern character printed layer was evaluated in accordance with Example 1. When the abrasion resistance was evaluated, it was almost worn out after 100 reciprocations and became unreadable.
[0088]
[Example 6]
In order to compare and examine the fitting force between the sheet member and the cover base, the following experiments (Test Nos. 1 to 80) were performed. A round shape (diameter) 12 mm type was used for the key top.
[0089]
The height of the fitting portion was selected between 0.1 and 3.0 mm, and the sheet member had a fitting portion size φ (diameter) of 12 mm. As the cover base, those having a fitting part size φ (diameter) of 12.1 mm, 12.2 mm, 13.6 mm, 14 mm, and 15 mm were used. The 12.1 mm cover base is 0.05 mm larger on one side with the 12 mm sheet member. Between the sheet member of 12.2 mm, it is 0.1 mm on one side, 0.8 mm for 13.6 mm, 1.0 mm for 14 mm, and 1.5 mm for 15 mm.
[0090]
The results are shown in Table 1. In addition, in the following result, No. It was difficult to insert between 69 and 77-80.
[0091]
In the evaluation method, the cover member was turned upside down after fitting, and the presence or absence of the sheet member 21 and the degree thereof were observed. Evaluation criteria are x when the sheet member falls naturally, △ when the sheet member falls when the keypad is shaken by hand, ◯ when the sheet member comes off when the key top part is pulled by hand, and the key top part. When the thin movable part of the cover base was torn by pulling by hand, a four-step evaluation was given.
[0092]
[Table 1]

[0093]
【The invention's effect】
As described above, according to the invention described in claim 1, it can be easily manufactured, the surface of the key top portion is not damaged by a nail or the like, and the characters and symbols on the key top portion are virtually semi-permanent. A durable switch cover member can be provided.
[0094]
In addition to the effect of the first aspect, the adhesive according to the second and third aspects does not require an adhesive.
[0095]
In addition to the effect of any one of the first to third aspects, the invention according to the fourth aspect has a good operability during the manufacturing process because the sheet member is hardly detached from the cover base.
[0096]
According to the fifth aspect of the present invention, in addition to the effect of any one of the first to fourth aspects, an unintended pressing force is not applied to the adjacent keys, so that an erroneous operation by the operator is reduced.
[0097]
According to the sixth aspect of the invention, in addition to the effect of any one of the first to fifth aspects, an unexpected pressing force is unlikely to be applied to an adjacent non-scheduled key, so that an operator's erroneous operation is reduced.
[0098]
According to the seventh aspect of the present invention, in addition to the effect of the sixth aspect, the presence of the flange portion can prevent the key from being detached if the case is mounted. When mounting on the cover base, mounting is possible without using an adhesive.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a pushbutton switch cover member and an example of a switch portion according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a plan view of a sheet member according to the embodiment.
FIG. 3 is an enlarged plan view of a key top portion according to the embodiment.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing an example of a cap-shaped sheet member according to the embodiment.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing another example of the cap-shaped sheet member of the embodiment.
[Explanation of symbols]
1 Circuit board
10 Cover member for switch
11 Cover base
12 Base part
13 Thin-walled moving parts
14 Ceiling
15 Movable convex part
21 Sheet material
23 notches
24 Adhesive
25 Flange
26 Pattern character printing layer
30 Key top part

Claims

A cover member for a pushbutton switch formed by a combination of a cover base and a sheet member covering the cover base;
The cover base has a base portion, one or more thin elastomer movable portions and one or more movable convex portions,
The movable convex portion is formed of a cured body of a substantially translucent thermosetting resin composition, and the movable convex portion and the thin movable portion are integrally formed,
The sheet member is formed of a substantially translucent resin material, and is a portion that undulates and covers the movable convex portion according to the undulation of the base portion, the thin movable portion, and the movable convex portion. As a key top part,
A switch cover member, wherein the sheet member covering the cover base has a display layer formed on the back side thereof.

The thermosetting resin composition forming the movable convex portion is mainly composed of one or more resin compositions selected from methyl silicone resin, phenyl silicone resin, dimethyl diphenyl silicone resin, and methyl phenyl silicone resin. Formed with a high hardness silicone resin having a Shore D hardness of 40 or more,
The pushbutton switch cover member according to claim 1, wherein the elastomer member forming the thin movable portion is formed of silicone rubber.

The thermosetting resin composition that forms the movable convex part is 20 to 50 parts by mass of vinyl monomer, 5 to 30 parts by mass of epoxy resin, 2 to 20 parts by mass of melamine resin with respect to 100 parts by mass of unsaturated polyester resin, Formed with a blend of 0.1-2 parts by mass of a radical reaction curing agent and 0.1-2 parts by mass of an acidic catalyst,
The pushbutton switch cover member according to claim 1, wherein the elastomer member forming the thin movable portion is formed of silicone rubber.

The top surface of the movable convex portion of the cover base and the inner side of the movable convex portion of the sheet member covering the same are bonded with an adhesive. The cover member for pushbutton switches described in 1.

The sheet member follows the protruding structure of the movable convex portion of the cover base that protrudes while being held by the thin movable portion, and bends around the bent edge of the movable convex portion that appears as a bent portion that covers the protruding base end portion. The cover member for a pushbutton switch according to any one of claims 1 to 4, wherein a linear notch is formed which constitutes or surrounds at least a part of the edge.

The cover base includes a plurality of movable protrusions, and the sheet member is formed by a plurality of independent cap bodies equal in number to the number of the movable protrusions, and each sheet member covers each of the movable protrusions. The pushbutton switch cover member according to claim 1, wherein the cover member is a pushbutton switch cover member.

The cover member for a pushbutton switch according to claim 6, wherein each of the same number of independent cap bodies respectively covering the plurality of movable convex portions has a flange portion at a cap opening edge.