JP2005018636A - 車両用周囲監視装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の周囲監視装置において、操作性を良いものとすること。
【解決手段】車両1の周囲を撮像するカメラ31と、車両1に配設され、カメラ31が撮像した画像を表示可能な表示装置32と、車両1の進行方向に最も近い一時停止地点までの距離を検出すると共に、複数のGPS衛星50の配置状態を演算するナビゲーション装置21と、ナビゲーション装置21が検出した距離が、予め設定された所定距離以下である場合に、ナビゲーション装置21が演算した配置状態に基づいて、カメラ31が撮像した画像を表示装置32に表示するECU24とを備える構成としたこと。
【選択図】 図3
【解決手段】車両1の周囲を撮像するカメラ31と、車両1に配設され、カメラ31が撮像した画像を表示可能な表示装置32と、車両1の進行方向に最も近い一時停止地点までの距離を検出すると共に、複数のGPS衛星50の配置状態を演算するナビゲーション装置21と、ナビゲーション装置21が検出した距離が、予め設定された所定距離以下である場合に、ナビゲーション装置21が演算した配置状態に基づいて、カメラ31が撮像した画像を表示装置32に表示するECU24とを備える構成としたこと。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の周囲を撮像する撮像手段が撮像した画像を表示手段に表示することにより、運転者が車両の周囲を監視することができる車両用周囲監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の装置としては、後述の特許文献1に記載のものが公知となっている。
【0003】
この従来の装置は、予めカーナビゲーションの地図データベースに、見通しの悪い交差点情報を登録させている。そして、データベースの情報に基づいて、車両が、その見通しの悪い地点に位置する場合に、撮像装置を起動させて、車両左右側方の画像を車室内の表示装置に表示するものとなっている。
【0004】
【特許文献1】特開平08−293098号公報(2−6頁参照)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、交差点における見通しの良否は、建物の撤去や建設によって変化してしまうが、上記の従来の装置では、データベースがそれらの変化に応じて書き換えられていない場合には、運転者が表示が必要なときに表示されなかったり、逆に表示が不必要なときに表示されてしまう恐れがある。つまり、運転者が、操作性が悪いと感じる恐れがある。
【0006】
従って、本発明では、車両の周囲監視装置において、操作性を良いものとすることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明にて講じた技術的手段は、車両用周囲監視装置が、車両の周囲を撮像する撮像手段と、前記車両に配設され、前記撮像手段が撮像した画像を表示可能な表示手段と、前記車両の進行方向に最も近い一時停止地点までの距離を検出する距離検出手段と、複数の衛星の配置状態を演算する衛星配置状態演算手段と、前記距離検出手段が検出した距離が、予め設定された所定距離以下である場合に、前記衛星配置状態演算手段が演算した前記配置状態に基づいて、前記撮像手段が撮像した画像を前記表示手段に表示する制御手段とを備える構成としたことである。
【0008】
この構成によれば、制御手段が、複数の衛星の配置状態に基づいて、その地点での実際の見通しの良否を判断して、撮像手段が撮像した画像を表示手段に表示させることができる。つまり、車両がいる地点での周囲環境の実状に基づいて、表示手段の表示有無が制御される。従って、表示の有無が、運転者の表示の必要感に沿うものとなり、操作性の良いものとなる。
【0009】
好ましくは、前記衛星配置状態演算手段が、前記車両から、該車両が信号を受信可能な複数の衛星に対して延びる直線に基づいて形成される基準錐体の体積である基準体積値と、前記車両から、前記複数の衛星の中で前記車両が信号を実際に受信した衛星に対して延びる直線に基づいて形成される実錐体の体積である実体積値とを演算し、前記基準体積値に対する前記実体積値の比が、予め設定された所定比以下である場合に、前記制御手段が、前記撮像手段が撮像した画像を前記表示手段に表示すると良い。
【0010】
この構成によれば、車両から、車両が受信可能な複数の衛星および、複数の衛星の中で、実際に信号を受信した衛星に対して延びる直線に基づいて形成される錐体の体積値に基づいて、その地点での実際の見通しの良否を判断する。つまり、見通しの悪い地点では、その地点が仮に見通しが良い地点である場合に信号を受信することが可能な衛星の中で、信号を受信できない衛星が存在することとなる。その結果、見通しの悪い地点では、実際に受信した衛星に基づいて計算される実体積値は、仮に見通しが良い地点である場合に信号を受信することが可能な衛星に基づいて計算される基準体積値に対して小さいものとなる。従って、その比に基づいて、見通しの良否を判断することができる。
【0011】
好ましくは、前記撮像手段が、前記車両の左右側方を撮像することを特徴とすると良い。
【0012】
この構成によれば、例えば、車両が、見通しの悪い交差点にさしかかった場合、その交差点の左右方向の道路状況を、表示手段が車両前方の左右側方の画像を表示することにより、運転者が確認することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明の第1の実施の形態について、図1から図5を基にして説明する。図1は、本発明にかかる車両用周囲監視装置10(車両用周囲監視装置)(以下、装置10)の構成を示すブロック図である。図1に示される様に、装置10は、ナビゲーション装置21(距離検出手段・衛星配置状態演算手段)と、ECU24(制御手段)と、カメラ31(撮像手段)と、表示装置32(表示手段)とを備えている。
【0014】
ナビゲーション装置21は、ナビゲーションECU21aと、現在位置検出装置21bと、地図データベース21cとを備えている。そして、ナビゲーション装置21は、ECU24に接続されている。
【0015】
現在位置検出装置21bは、複数のGPS(Global Positioning System)衛生50(衛星)(図5示)からの電波信号を、GPSアンテナ21dを介して受信する。そして車両1(車両)(図2示)の現在位置を計測する。地図データベース21cには、道路地図データおよび、道路上の一時停止地点(一時停止線)など、道路上の各種情報が記憶されている。ナビゲーションECU21aは、現在位置検出装置21bに計測された現在位置を取得して、それに基づき車両1の進行方向の検出を行う。また、ナビゲーションECU21aは、取得した現在位置においてその進行方向で最も近い一時停止地点を地図データベース21cから検索する。そして、ナビゲーションECU21aは、検索した交差点までの距離Lを演算して、これをECU24に出力するものとなっている。
【0016】
更に、ナビゲーションECU21aは、複数のGPS衛星50からの電波信号に基づいて、GPS衛星50の配置状態を演算するものとなっている。具体的には、ナビゲーションECU21aは、車両1を頂点として(車両1から)、車両1の周囲に障害物等がなく見通しの良い地点にいる場合には電波信号を受信することが可能なGPS衛星に対して延びる直線に基づいて形成される錐体PS(基準錐体)(図5a示一点鎖線で囲まれた部分、図5b示一点鎖線および点線で囲まれた部分)の体積値VS(基準体積値)を演算する。ナビゲーションECU21aには、GPS衛星50の位置データが予め登録されており、演算する際の車両1の位置および時刻に基づいて、電波信号を受信することが可能なGPS衛星50を検索可能なものとなっている。また、ナビゲーションECU21aは、車両1を頂点として(車両1から)、車両1が実際に電波信号を受信したGPS衛星50に対して延びる直線に基づいて形成される錐体PR(実錐体)(図5a示一点鎖線で囲まれた部分、図5b示一点鎖線で囲まれた部分)の体積値VR(実体積値)を演算する。つまり、ナビゲーションECU21aは、各GPS衛星50から送信される、実際のGPS衛星50の位置データを基に上記の演算をする。そして、ナビゲーションECU21aは、体積値VSに対する体積値VRの比R(比)を演算し、その結果をECU24に出力するものとなっている。
【0017】
なお、ナビゲーションECU21aは、演算された体積VRを基に、DOP(Dilution of Precision)値を演算する。このDOP値は、車両1のGPS測位精度を表す数値として用いられる。
【0018】
カメラ31は、車両1の前端付近に取付けられている。カメラ31は、車両1の前方の左右側方方向の画像を撮像できるものとなっている。詳説すると、カメラ31は、車両1の前方左右側方であって、運転席から直接可視できる範囲外の範囲(図2示S範囲)を撮像できるものとなっている。そして、カメラ31は、撮像した画像の映像信号をECU24に出力するものとなっている。
【0019】
表示装置32は、車両1の室内のインスツルメントパネル付近に配設されたディスプレイである。表示装置32は、通常、ナビゲーション装置のディスプレイ等としての機能も備えているが、ECU24から入力される映像信号に基づいて、カメラ31が撮像した画像を表示可能なものとなっている。
【0020】
ECU24は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンメモリ)、CPU(中央演算装置)等を備えるデジタルコンピュータにて構成されている。ECU24は、ナビゲーション装置21(ナビゲーションECU21a)との間で通信を行って、例えば車両1の車両進行方向で最も近い一時停止位置までの距離L、その地点でのGPS衛星50の配置状態(比R)の情報を取得する。そして、ECU24は、これらの各種情報に基づいて、カメラ31が撮像した画像を表示装置32に表示させる様に制御する。
【0021】
ここで、装置10の制御態様について図3のフローチャートに基づいて説明する。この処理は、所定時間ごとの定時割り込みによって繰り返し実行される。
【0022】
処理がこのルーチンに移行すると、ステップ101において、ECU24は、ナビゲーション装置21、およびカメラ31からの各種データの入力処理を行う。これにより、ECU24は、車両1の車両進行方向で最も近い一時停止地点までの距離Lと、その時点(データ入力時点)における比R、および車両1の前方左右側方の画像等の情報が入力される。
【0023】
次に、ECU24は、ステップ102において、一時停止地点までの距離Lが、予め設定された所定距離L1(所定距離)以下であるか否かを判断する。この所定距離L1は、一般的に運転者が一時停止地点を認識しうる好適な値に設定されている。そして、距離LがL1以下であると判断した場合には、ステップ103に進む。
【0024】
ECU24は、ステップ103において、比Rが、予め設定された所定比R1(所定比)以下であるか否かを判断する。ここで、所定比R1の設定について、図5を基に説明する。図5aは、車両1が一時停止位置Tに位置する場合で、周りに建物等がなく、見通しが良い状態を示す概略図である。図5bは、車両1が一時停止位置Tに位置する場合で、車両1の周りに壁40があり、見通しが悪い状態を示す概略図である。
【0025】
図5bに示す様に、見通しの悪い場合では、図5aに示す見通しの良い場合に受信することが可能なGPS衛星50の中で、壁40によって遮られることにより、電波信号を受信できないGPS衛星50(50a)が存在することとなる。つまり、見通しの悪い場合では、車両1が受信できるGPS衛星50(50b、50c、50d)が、見通しの良い地点と比較して、所定方向(図5b示X方向)に偏っていることとなる。その結果、見通しの悪い地点では、GPS衛星50b、50c、50dに基づいて形成される錐体PR(図5b示一点鎖線によって囲まれる部分)の体積値VRが、GPS衛星50a、50b、50c、50dに基づいて形成される錐体PS(図5b示点線および一点鎖線によって囲まれる部分)の体積値VSに対して小さいものとなる。そして、上記の所定比R1は、その地点での見通しの良否が区別出来るような好適な値が設定されている。
【0026】
なお、図5aに示す見通しの良い場合には、錐体PSと錐体PRとは、同一(図5a示一点鎖線で囲まれた部分)形状となり、体積VSとVRの比Rは1となる。
【0027】
そして、ステップ103において比RがR1以下であると判断した場合には、ステップ104に進む。
【0028】
ECU24は、ステップ104において、表示装置32に対して、カメラ31が撮像した画像を表示する様に信号を出力する。この場合、表示装置32は、例えば、図4の様な画像を表示する。従って、車両1が、交差点に進入した際に、例えば図5bに示す様な壁40があって、見通しが悪い様な場合であっても、運転者が左右方向の状況を容易に知ることができる。その結果、例えば、出会い頭の衝突を防ぐことができる。
【0029】
尚、ステップ102において交差点までの距離Lが所定距離L1より大きい場合、ステップ103において比Rが所定比R1より大きい場合には、ECU24は、そのまま処理を終了する。
【0030】
以上説明した様に、装置10は、車両1が電波信号を受信することが可能なGPS衛星50の配置状態に基づいて、その地点での実際の見通しの良否を判断することができる。そして、その判断結果に基づいて、カメラ31の画像を表示装置32に表示させることができる。つまり、装置10は、車両1が位置する地点での周囲環境実状に基づいて、表示装置32の表示有無を制御する。従って、表示の有無が運転者の表示の必要感に沿うものとなり、操作性の良いものとなっている。更には、運転者の運転フィーリングが良いものとなる。
【0031】
また、車両1が、見通しの良い一時停止地点にいる場合には、表示装置32はカメラ31の画像を表示しないため、表示装置32の過剰な表示による運転者の煩わしさが抑えられることとなる。
【0032】
本実施の形態において、ステップ102で、一時停止位置までの距離LがL1以下であると判断された場合にのみ、ナビゲーション装置21が比Rを演算する様にしても良い。また、ECU24が、比Rを演算する様にしても良い。
【0033】
本実施の形態において、カメラ31を車両1の後方に取付けて、車両1の後方の左右側方を撮像する構成としても良い。この構成は、車両1が見通しの悪い地点を後進する場合に左右側方を確認できるものとなる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、制御手段が、複数の衛星の配置状態に基づいて、その地点での実際の見通しの良否を判断して、撮像手段が撮像した画像を表示手段に表示させることができる。つまり、車両がいる地点での周囲環境の実状に基づいて、表示手段の表示有無が制御される。従って、表示の有無が、運転者の表示の必要感に沿うものとなり、操作性の良いものとなる。
【0035】
本発明によれば、車両から複数の衛星に対して延びる直線に基づいて形成される錐体の体積値に基づいて、その地点での実際の見通しの良否を判断することができる。
【0036】
本発明によれば、例えば、車両が、見通しの悪い交差点にさしかかった場合、その交差点の左右方向の道路状況を、表示手段が車両前方の左右側方の画像を表示することにより、運転者が確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用周囲監視装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の車両用周囲監視装置を搭載した車両を示す概略平面図である。
【図3】本発明の車両用周囲監視装置の態様を示すフローチャートである
【図4】本発明の車両用周囲監視装置が表示する画像の例を示す図である。
【図5】本発明の車両用周囲監視装置の衛星の配置態様を示す概略図である。
【符号の説明】
1 車両(車両)
10 車両用周囲監視装置(車両用周囲監視装置)
21 ナビゲーション装置(距離検出手段・衛星配置状態演算手段)
24 ECU(制御手段)
31 カメラ(撮像手段)
32 表示装置(表示手段)
50 GPS衛星(衛星)
PS 錐体(基準錐体)
PR 錐体(実錐体)
VS 体積値(基準体積値)
VR 体積値(実体積値)
R 比(比)
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の周囲を撮像する撮像手段が撮像した画像を表示手段に表示することにより、運転者が車両の周囲を監視することができる車両用周囲監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の装置としては、後述の特許文献1に記載のものが公知となっている。
【0003】
この従来の装置は、予めカーナビゲーションの地図データベースに、見通しの悪い交差点情報を登録させている。そして、データベースの情報に基づいて、車両が、その見通しの悪い地点に位置する場合に、撮像装置を起動させて、車両左右側方の画像を車室内の表示装置に表示するものとなっている。
【0004】
【特許文献1】特開平08−293098号公報(2−6頁参照)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、交差点における見通しの良否は、建物の撤去や建設によって変化してしまうが、上記の従来の装置では、データベースがそれらの変化に応じて書き換えられていない場合には、運転者が表示が必要なときに表示されなかったり、逆に表示が不必要なときに表示されてしまう恐れがある。つまり、運転者が、操作性が悪いと感じる恐れがある。
【0006】
従って、本発明では、車両の周囲監視装置において、操作性を良いものとすることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明にて講じた技術的手段は、車両用周囲監視装置が、車両の周囲を撮像する撮像手段と、前記車両に配設され、前記撮像手段が撮像した画像を表示可能な表示手段と、前記車両の進行方向に最も近い一時停止地点までの距離を検出する距離検出手段と、複数の衛星の配置状態を演算する衛星配置状態演算手段と、前記距離検出手段が検出した距離が、予め設定された所定距離以下である場合に、前記衛星配置状態演算手段が演算した前記配置状態に基づいて、前記撮像手段が撮像した画像を前記表示手段に表示する制御手段とを備える構成としたことである。
【0008】
この構成によれば、制御手段が、複数の衛星の配置状態に基づいて、その地点での実際の見通しの良否を判断して、撮像手段が撮像した画像を表示手段に表示させることができる。つまり、車両がいる地点での周囲環境の実状に基づいて、表示手段の表示有無が制御される。従って、表示の有無が、運転者の表示の必要感に沿うものとなり、操作性の良いものとなる。
【0009】
好ましくは、前記衛星配置状態演算手段が、前記車両から、該車両が信号を受信可能な複数の衛星に対して延びる直線に基づいて形成される基準錐体の体積である基準体積値と、前記車両から、前記複数の衛星の中で前記車両が信号を実際に受信した衛星に対して延びる直線に基づいて形成される実錐体の体積である実体積値とを演算し、前記基準体積値に対する前記実体積値の比が、予め設定された所定比以下である場合に、前記制御手段が、前記撮像手段が撮像した画像を前記表示手段に表示すると良い。
【0010】
この構成によれば、車両から、車両が受信可能な複数の衛星および、複数の衛星の中で、実際に信号を受信した衛星に対して延びる直線に基づいて形成される錐体の体積値に基づいて、その地点での実際の見通しの良否を判断する。つまり、見通しの悪い地点では、その地点が仮に見通しが良い地点である場合に信号を受信することが可能な衛星の中で、信号を受信できない衛星が存在することとなる。その結果、見通しの悪い地点では、実際に受信した衛星に基づいて計算される実体積値は、仮に見通しが良い地点である場合に信号を受信することが可能な衛星に基づいて計算される基準体積値に対して小さいものとなる。従って、その比に基づいて、見通しの良否を判断することができる。
【0011】
好ましくは、前記撮像手段が、前記車両の左右側方を撮像することを特徴とすると良い。
【0012】
この構成によれば、例えば、車両が、見通しの悪い交差点にさしかかった場合、その交差点の左右方向の道路状況を、表示手段が車両前方の左右側方の画像を表示することにより、運転者が確認することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明の第1の実施の形態について、図1から図5を基にして説明する。図1は、本発明にかかる車両用周囲監視装置10(車両用周囲監視装置)(以下、装置10)の構成を示すブロック図である。図1に示される様に、装置10は、ナビゲーション装置21(距離検出手段・衛星配置状態演算手段)と、ECU24(制御手段)と、カメラ31(撮像手段)と、表示装置32(表示手段)とを備えている。
【0014】
ナビゲーション装置21は、ナビゲーションECU21aと、現在位置検出装置21bと、地図データベース21cとを備えている。そして、ナビゲーション装置21は、ECU24に接続されている。
【0015】
現在位置検出装置21bは、複数のGPS(Global Positioning System)衛生50(衛星)(図5示)からの電波信号を、GPSアンテナ21dを介して受信する。そして車両1(車両)(図2示)の現在位置を計測する。地図データベース21cには、道路地図データおよび、道路上の一時停止地点(一時停止線)など、道路上の各種情報が記憶されている。ナビゲーションECU21aは、現在位置検出装置21bに計測された現在位置を取得して、それに基づき車両1の進行方向の検出を行う。また、ナビゲーションECU21aは、取得した現在位置においてその進行方向で最も近い一時停止地点を地図データベース21cから検索する。そして、ナビゲーションECU21aは、検索した交差点までの距離Lを演算して、これをECU24に出力するものとなっている。
【0016】
更に、ナビゲーションECU21aは、複数のGPS衛星50からの電波信号に基づいて、GPS衛星50の配置状態を演算するものとなっている。具体的には、ナビゲーションECU21aは、車両1を頂点として(車両1から)、車両1の周囲に障害物等がなく見通しの良い地点にいる場合には電波信号を受信することが可能なGPS衛星に対して延びる直線に基づいて形成される錐体PS(基準錐体)(図5a示一点鎖線で囲まれた部分、図5b示一点鎖線および点線で囲まれた部分)の体積値VS(基準体積値)を演算する。ナビゲーションECU21aには、GPS衛星50の位置データが予め登録されており、演算する際の車両1の位置および時刻に基づいて、電波信号を受信することが可能なGPS衛星50を検索可能なものとなっている。また、ナビゲーションECU21aは、車両1を頂点として(車両1から)、車両1が実際に電波信号を受信したGPS衛星50に対して延びる直線に基づいて形成される錐体PR(実錐体)(図5a示一点鎖線で囲まれた部分、図5b示一点鎖線で囲まれた部分)の体積値VR(実体積値)を演算する。つまり、ナビゲーションECU21aは、各GPS衛星50から送信される、実際のGPS衛星50の位置データを基に上記の演算をする。そして、ナビゲーションECU21aは、体積値VSに対する体積値VRの比R(比)を演算し、その結果をECU24に出力するものとなっている。
【0017】
なお、ナビゲーションECU21aは、演算された体積VRを基に、DOP(Dilution of Precision)値を演算する。このDOP値は、車両1のGPS測位精度を表す数値として用いられる。
【0018】
カメラ31は、車両1の前端付近に取付けられている。カメラ31は、車両1の前方の左右側方方向の画像を撮像できるものとなっている。詳説すると、カメラ31は、車両1の前方左右側方であって、運転席から直接可視できる範囲外の範囲(図2示S範囲)を撮像できるものとなっている。そして、カメラ31は、撮像した画像の映像信号をECU24に出力するものとなっている。
【0019】
表示装置32は、車両1の室内のインスツルメントパネル付近に配設されたディスプレイである。表示装置32は、通常、ナビゲーション装置のディスプレイ等としての機能も備えているが、ECU24から入力される映像信号に基づいて、カメラ31が撮像した画像を表示可能なものとなっている。
【0020】
ECU24は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンメモリ)、CPU(中央演算装置)等を備えるデジタルコンピュータにて構成されている。ECU24は、ナビゲーション装置21(ナビゲーションECU21a)との間で通信を行って、例えば車両1の車両進行方向で最も近い一時停止位置までの距離L、その地点でのGPS衛星50の配置状態(比R)の情報を取得する。そして、ECU24は、これらの各種情報に基づいて、カメラ31が撮像した画像を表示装置32に表示させる様に制御する。
【0021】
ここで、装置10の制御態様について図3のフローチャートに基づいて説明する。この処理は、所定時間ごとの定時割り込みによって繰り返し実行される。
【0022】
処理がこのルーチンに移行すると、ステップ101において、ECU24は、ナビゲーション装置21、およびカメラ31からの各種データの入力処理を行う。これにより、ECU24は、車両1の車両進行方向で最も近い一時停止地点までの距離Lと、その時点(データ入力時点)における比R、および車両1の前方左右側方の画像等の情報が入力される。
【0023】
次に、ECU24は、ステップ102において、一時停止地点までの距離Lが、予め設定された所定距離L1(所定距離)以下であるか否かを判断する。この所定距離L1は、一般的に運転者が一時停止地点を認識しうる好適な値に設定されている。そして、距離LがL1以下であると判断した場合には、ステップ103に進む。
【0024】
ECU24は、ステップ103において、比Rが、予め設定された所定比R1(所定比)以下であるか否かを判断する。ここで、所定比R1の設定について、図5を基に説明する。図5aは、車両1が一時停止位置Tに位置する場合で、周りに建物等がなく、見通しが良い状態を示す概略図である。図5bは、車両1が一時停止位置Tに位置する場合で、車両1の周りに壁40があり、見通しが悪い状態を示す概略図である。
【0025】
図5bに示す様に、見通しの悪い場合では、図5aに示す見通しの良い場合に受信することが可能なGPS衛星50の中で、壁40によって遮られることにより、電波信号を受信できないGPS衛星50(50a)が存在することとなる。つまり、見通しの悪い場合では、車両1が受信できるGPS衛星50(50b、50c、50d)が、見通しの良い地点と比較して、所定方向(図5b示X方向)に偏っていることとなる。その結果、見通しの悪い地点では、GPS衛星50b、50c、50dに基づいて形成される錐体PR(図5b示一点鎖線によって囲まれる部分)の体積値VRが、GPS衛星50a、50b、50c、50dに基づいて形成される錐体PS(図5b示点線および一点鎖線によって囲まれる部分)の体積値VSに対して小さいものとなる。そして、上記の所定比R1は、その地点での見通しの良否が区別出来るような好適な値が設定されている。
【0026】
なお、図5aに示す見通しの良い場合には、錐体PSと錐体PRとは、同一(図5a示一点鎖線で囲まれた部分)形状となり、体積VSとVRの比Rは1となる。
【0027】
そして、ステップ103において比RがR1以下であると判断した場合には、ステップ104に進む。
【0028】
ECU24は、ステップ104において、表示装置32に対して、カメラ31が撮像した画像を表示する様に信号を出力する。この場合、表示装置32は、例えば、図4の様な画像を表示する。従って、車両1が、交差点に進入した際に、例えば図5bに示す様な壁40があって、見通しが悪い様な場合であっても、運転者が左右方向の状況を容易に知ることができる。その結果、例えば、出会い頭の衝突を防ぐことができる。
【0029】
尚、ステップ102において交差点までの距離Lが所定距離L1より大きい場合、ステップ103において比Rが所定比R1より大きい場合には、ECU24は、そのまま処理を終了する。
【0030】
以上説明した様に、装置10は、車両1が電波信号を受信することが可能なGPS衛星50の配置状態に基づいて、その地点での実際の見通しの良否を判断することができる。そして、その判断結果に基づいて、カメラ31の画像を表示装置32に表示させることができる。つまり、装置10は、車両1が位置する地点での周囲環境実状に基づいて、表示装置32の表示有無を制御する。従って、表示の有無が運転者の表示の必要感に沿うものとなり、操作性の良いものとなっている。更には、運転者の運転フィーリングが良いものとなる。
【0031】
また、車両1が、見通しの良い一時停止地点にいる場合には、表示装置32はカメラ31の画像を表示しないため、表示装置32の過剰な表示による運転者の煩わしさが抑えられることとなる。
【0032】
本実施の形態において、ステップ102で、一時停止位置までの距離LがL1以下であると判断された場合にのみ、ナビゲーション装置21が比Rを演算する様にしても良い。また、ECU24が、比Rを演算する様にしても良い。
【0033】
本実施の形態において、カメラ31を車両1の後方に取付けて、車両1の後方の左右側方を撮像する構成としても良い。この構成は、車両1が見通しの悪い地点を後進する場合に左右側方を確認できるものとなる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、制御手段が、複数の衛星の配置状態に基づいて、その地点での実際の見通しの良否を判断して、撮像手段が撮像した画像を表示手段に表示させることができる。つまり、車両がいる地点での周囲環境の実状に基づいて、表示手段の表示有無が制御される。従って、表示の有無が、運転者の表示の必要感に沿うものとなり、操作性の良いものとなる。
【0035】
本発明によれば、車両から複数の衛星に対して延びる直線に基づいて形成される錐体の体積値に基づいて、その地点での実際の見通しの良否を判断することができる。
【0036】
本発明によれば、例えば、車両が、見通しの悪い交差点にさしかかった場合、その交差点の左右方向の道路状況を、表示手段が車両前方の左右側方の画像を表示することにより、運転者が確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用周囲監視装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の車両用周囲監視装置を搭載した車両を示す概略平面図である。
【図3】本発明の車両用周囲監視装置の態様を示すフローチャートである
【図4】本発明の車両用周囲監視装置が表示する画像の例を示す図である。
【図5】本発明の車両用周囲監視装置の衛星の配置態様を示す概略図である。
【符号の説明】
1 車両(車両)
10 車両用周囲監視装置(車両用周囲監視装置)
21 ナビゲーション装置(距離検出手段・衛星配置状態演算手段)
24 ECU(制御手段)
31 カメラ(撮像手段)
32 表示装置(表示手段)
50 GPS衛星(衛星)
PS 錐体(基準錐体)
PR 錐体(実錐体)
VS 体積値(基準体積値)
VR 体積値(実体積値)
R 比(比)
Claims (3)
- 車両の周囲を撮像する撮像手段と、
前記車両に配設され、前記撮像手段が撮像した画像を表示可能な表示手段と、
前記車両の進行方向に最も近い一時停止地点までの距離を検出する距離検出手段と、
複数の衛星の配置状態を演算する衛星配置状態演算手段と、
前記距離検出手段が検出した距離が、予め設定された所定距離以下である場合に、前記衛星配置状態演算手段が演算した前記配置状態に基づいて、前記撮像手段が撮像した画像を前記表示手段に表示する制御手段と
を備えることを特徴とする車両用周囲監視装置。 - 前記衛星配置状態演算手段が、
前記車両から、該車両が信号を受信可能な複数の衛星に対して延びる直線に基づいて形成される基準錐体の体積である基準体積値と、
前記車両から、前記複数の衛星の中で前記車両が信号を実際に受信した衛星に対して延びる直線に基づいて形成される実錐体の体積である実体積値と
を演算し、
前記基準体積値に対する前記実体積値の比が、予め設定された所定比以下である場合に、前記制御手段が、前記撮像手段が撮像した画像を前記表示手段に表示することを特徴とする請求項1に記載の車両用周囲監視装置。 - 前記撮像手段が、前記車両の左右側方を撮像することを特徴とする請求項1若しくは請求項2の何れかに記載の車両用周囲監視装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003185598A JP2005018636A (ja) | 2003-06-27 | 2003-06-27 | 車両用周囲監視装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003185598A JP2005018636A (ja) | 2003-06-27 | 2003-06-27 | 車両用周囲監視装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005018636A true JP2005018636A (ja) | 2005-01-20 |
Family
ID=34185003
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003185598A Pending JP2005018636A (ja) | 2003-06-27 | 2003-06-27 | 車両用周囲監視装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005018636A (ja) |
-
2003
- 2003-06-27 JP JP2003185598A patent/JP2005018636A/ja active Pending
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