JP2005017248A - 免疫クロマトグラフィー用分析装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】良く知られている環境中に存在する気管支喘息、アレルギー性鼻炎およびアトピー性皮膚炎の原因となるアレルゲンなどを測定するため、測定対象を広げるために検体採取部分を測定器具から着脱できるように改良する必要があった。
【解決手段】本発明は、測定対象を広げるために検体採取部分を測定器具から着脱できるように改良した分析装置である。具体的には、ケーシングと溶離剤輸送ゾーンと、信号ゾーンを有する反応ゾーンとを備えた分析装置において、ケーシングの溶離剤輸送ゾーン設置部分に開口部を設け、該開口部に被検物質採取部材を着脱可能に設置したことを特徴とする分析装置である。
【解決手段】本発明は、測定対象を広げるために検体採取部分を測定器具から着脱できるように改良した分析装置である。具体的には、ケーシングと溶離剤輸送ゾーンと、信号ゾーンを有する反応ゾーンとを備えた分析装置において、ケーシングの溶離剤輸送ゾーン設置部分に開口部を設け、該開口部に被検物質採取部材を着脱可能に設置したことを特徴とする分析装置である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は免疫クロマトグラフィーを用いた分析器具に関する。具体的には、環境中のアレルゲンの量を簡便に測定する器具に関する。
【0002】
【従来技術】
環境中に存在するアレルゲン、中でもヒョウヒダニに由来するアレルゲンは気管支喘息、アレルギー性鼻炎およびアトピー性皮膚炎の原因アレルゲンであることは良く知られている(非特許文献1)。アレルギーを発症させないあるいは感作されないためには、アレルゲン暴露を回避することが重要である。しかし、環境中からヒョウヒダニを根絶することやそのアレルゲンをゼロにすることは実質的に不可能である。そこで、環境中のダニアレルゲン量を感作濃度以下にコントロールすることが現実的である。そのためには、環境中のダニアレルゲン量を測定し感作濃度以上にならないよう環境の掃除を徹底する必要がある。従来の方法では、電気掃除機などにフィルターを装着し室内塵を集めその中からダニアレルゲンを抽出しELISA(Enzyme−Linked Immunosorbent Assay)や免疫クロマトグラフィー(例えば、INDOOR Biotechnologies社(1216 Harris Street, Charlottesville, VA 22903, U.S.A. )製;Rapid Test for Dust Mite)などの手法によって定量するものであった。この方法は、一般家庭で実施できるものではなく集めた室内塵を検査機関に送付して測定しなければならない。つまり、実施している掃除の程度が十分かどうかその場で分からないという大きな欠点があった。この点を大きく改良した商品が1999年にアサヒフードアンドヘルスケア社から市販されるにいたった(商品名;ダニスキャン)。ダニスキャンの概要を図3に示す。測定したい箇所の一定面積を拭い取りピン11でこすり室内塵を採取し、そこへ展開液を添加する。被検物質(ダニアレルゲン)は標識抗体含有パッド18にて標識抗体に結合し、毛細管現象により反応ゾーン16を移動、検出用捕捉抗体ゾーン14(Tゾーン)と結合することにより発色する。一方、被検物質と結合しなかった余剰の標識抗体はさらに移動して、余剰抗体捕捉抗体ゾーン15(Cゾーン)と結合して発色する。展開液は吸収ゾーン17に吸収される。検出用捕捉抗体ゾーン14(Tゾーン)と余剰抗体捕捉抗体ゾーン15(Cゾーン)の色を比較することにより、容易に目視により被検物質を半定量できる。この商品の出現によって一般家庭でいかなる技術も必要なく短時間でアレルゲン除去の程度を知ることができるようになり発症予防や感作予防に役立っている。この商品の欠点は、こすり取れる対象の場合は問題ないのであるが、例えば掃除機のごみなどは測定対象にならない。また、フローリングのような個所も測定しにくいという欠点があった。
【0003】
【非特許文献1】Voorhorst, R.ら(1967) J. Allergy, 39, 325−339、King, T. P.ら(1994) Int. Arch. Allergy Immunol, 105, 224−233
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、測定対象を広げるために検体採取部分を測定器具から着脱できるように改良する必要があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、測定対象を広げるために検体採取部分を測定器具から着脱できるように改良した分析装置である。すなわち、被検物質採取部材が被検物質の分析をする手段に着脱可能に設置されていることを特徴とする分析装置である。具体的には、ケーシングと溶離剤輸送ゾーンと、信号ゾーンを有する反応ゾーンとを備えた分析装置において、ケーシングの溶離剤輸送ゾーン設置部分に開口部を設け、該開口部に被検物質採取部材を着脱可能に設置したことを特徴とする分析装置である。
【0006】
【発明の実施の形態】
この分析装置を図1の好適例により説明する。1は被検物質採取部材であるELISA用ボールである。被検物質採取部材は、目的とする対象物が吸着する素材でできているものであれば全て使用できるが、好ましくはポリスチレン、ナイロン、ニトロセルロース、PVDF、セルロース、ガラスなどである。また、いかなる形状でも使用できるが取り扱いなどの点から球体が有利である。その大きさであるが、分析部に装着できる大きさであればいかなるものも使用できる。被検物質採取部材は、必要に応じて種々の加工、例えば界面活性剤塗布や撥水処理を施すなどの処理を行った後に用いることができる。2は分析装置のケーシング、3は輸送ゾーン、4は検出用捕捉抗体ゾーン4(Tゾーン)、5は余剰標識抗体捕捉抗体5(Cゾーン)、4および5は信号ゾーンである。6は反応ゾーン、7は吸収ゾーン、8は標識抗体含有パッド、9は測定窓である。
【0007】
ケース2の開口部に被検物質採取部材1を着脱可能に設置し、溶離剤と共に被検物質を滴下し、標識抗体含有パッド8、輸送ゾーン3を経て反応ゾーン6に送る。反応ゾーン6に設けられた検出用捕捉抗体4、余剰標識抗体捕捉抗体5を経た被検物質は測定窓9にて目視され吸収ゾーンに吸収される。
【0008】
以下に実施例を示してより具体的に本発明の内容を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0009】
【実施例1】
電気掃除機の塵芥収集袋(内容量;1L)にダニアレルゲンDerf2(アサヒビール(株)製;生化学工業(株)カタログ番号290452)を10μg入れその後に塵芥モデルとして結晶性セルロースパウダー(旭化成(株)製;Ceolus(登録商標)KG)を10g入れ良く混和した。そこへELISA用ボール(住友ベークライト(株)製;MS−7401A、6.35φ)を1個入れ10分間良く混和した。その後にボールを回収した。次に回収したボールを図1に記載した免疫クロマトグラフィーを用いた分析器具に設置した。分析器具はアサヒフードアンドヘルスケア社製ダニスキャンを一部改良したものを使用した。ボールに0.05%Tween20を含むリン酸緩衝液(pH7.4、10mM)約250μLをゆっくりと滴下し、そのまま10分間放置すると、検出用捕捉抗体ゾーン4(Tゾーン)と余剰標識抗体捕捉抗体ゾーン5(Cゾーン)に発色が認められた。アレルゲンの存在を示す検出用捕捉抗体ゾーン4(Tゾーン)の色は余剰標識抗体捕捉抗体ゾーン5(Cゾーン)よりもやや薄いレベルであった。ダニスキャン目視スコアとELIZAによるハウスダスト中のダニグループアレルゲンのアレルゲン量の比較を示した図2から、この発色レベルはおよそ1μg/g室内塵に相当する。一方、袋の中のダニアレルゲンを含む結晶性セルロースを1g秤量した。同様にダニアレルゲンを含まない結晶性セルロースを1g秤量した。それぞれに先に使用した緩衝液10mLを加え良く混和した。その後、ろ過し清澄な被検液を調製した。住友ベークライト(株)製;スミロンMS−8596F、アサヒビール(株)製;抗Derf2モノクローナル抗体13A4、15E11を用いて、調製した被検液をELISAで測定した。標準液としてDerf2を用いて作製した検量線から該溶液中のアレルゲン濃度は、60ng/mlであった。これから逆算し室内塵モデルとした結晶性セルロース中のダニアレルゲン濃度は0.6μg/g結晶性セルロース(室内塵)であった。
【0010】
【実施例2】
紐を装着したELISA用ボールを用意し約10m2の木製フロリーング上を紐を引くことによって半分の面積上を移動させダニアレルゲンを吸着させた。その後にボールを実施例1と同様に分析装置に設置した。実施例1と同様の操作によって発色させ余剰標識抗体捕捉抗体ゾーン5(Cゾーン)と検出用捕捉抗体ゾーン4(Tゾーン)の色の濃さを比較した。検出用捕捉抗体ゾーン4(Tゾーン)の色は認められるものの余剰標識抗体捕捉抗体ゾーン5(Cゾーン)に比較してかなり薄かった。これは、図2から0.1〜1.0μg/g室内塵に相当する量である。一方、電気掃除機で残りの半分の面積から室内塵を吸い取った。室内塵の総量は、約150mgであった。この中から100mgを秤量し10mlの実施例1で用いた緩衝液でダニアレルゲンを抽出した。実施例1と同様にELISA法にてダニアレルゲン量を測定したところ、3ng/mlであった。この値から0.3μg/g室内塵のダニアレルゲン量が存在することが明らかとなり本発明の方法による妥当性が検証された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の分析装置の断面図と平面図を示す図である。
【図2】本発明の実施例において、ダニスキャン目視スコアとELISAによるハウスダスト中のダニグループのアレルゲン量の比較を示す図である。T=Oは検出用捕捉抗体ゾーン4(Tゾーン)に発色がなかった場合を、T<Cは検出用捕捉抗体ゾーン4(Tゾーン)の色が余剰標識抗体捕捉抗体ゾーン5(Cゾーン)より薄い場合を、T=Cは検出用捕捉抗体ゾーン4(Tゾーン)の色が余剰標識抗体捕捉抗体ゾーン5(Cゾーン)と同程度の場合を、T>Cは検出用捕捉抗体ゾーン4(Tゾーン)の色が余剰標識抗体捕捉抗体ゾーン5(Cゾーン)より薄い場合を示す。
【図3】従来のダニスキャン装置の断面図と平面図を示す図である。
【符号の説明】
1 被検物質採取部材 2 ケーシング
3 輸送ゾーン 4 検出用捕捉抗体ゾーン(Tゾーン)
5 余剰標識抗体捕捉抗体ゾーン(Cゾーン) 6 反応ゾーン
7 吸収ゾーン 8 標識抗体含有パッド
9 測定窓
11 拭い取りピン 12 ケーシング
13 輸送ゾーン 14 検出用捕捉抗体ゾーン(Tゾーン)
15 余剰標識抗体捕捉抗体ゾーン(Cゾーン) 16 反応ゾーン
17 吸収ゾーン 18 標識抗体含有パッド
19 測定窓
【発明の属する技術分野】
本発明は免疫クロマトグラフィーを用いた分析器具に関する。具体的には、環境中のアレルゲンの量を簡便に測定する器具に関する。
【0002】
【従来技術】
環境中に存在するアレルゲン、中でもヒョウヒダニに由来するアレルゲンは気管支喘息、アレルギー性鼻炎およびアトピー性皮膚炎の原因アレルゲンであることは良く知られている(非特許文献1)。アレルギーを発症させないあるいは感作されないためには、アレルゲン暴露を回避することが重要である。しかし、環境中からヒョウヒダニを根絶することやそのアレルゲンをゼロにすることは実質的に不可能である。そこで、環境中のダニアレルゲン量を感作濃度以下にコントロールすることが現実的である。そのためには、環境中のダニアレルゲン量を測定し感作濃度以上にならないよう環境の掃除を徹底する必要がある。従来の方法では、電気掃除機などにフィルターを装着し室内塵を集めその中からダニアレルゲンを抽出しELISA(Enzyme−Linked Immunosorbent Assay)や免疫クロマトグラフィー(例えば、INDOOR Biotechnologies社(1216 Harris Street, Charlottesville, VA 22903, U.S.A. )製;Rapid Test for Dust Mite)などの手法によって定量するものであった。この方法は、一般家庭で実施できるものではなく集めた室内塵を検査機関に送付して測定しなければならない。つまり、実施している掃除の程度が十分かどうかその場で分からないという大きな欠点があった。この点を大きく改良した商品が1999年にアサヒフードアンドヘルスケア社から市販されるにいたった(商品名;ダニスキャン)。ダニスキャンの概要を図3に示す。測定したい箇所の一定面積を拭い取りピン11でこすり室内塵を採取し、そこへ展開液を添加する。被検物質(ダニアレルゲン)は標識抗体含有パッド18にて標識抗体に結合し、毛細管現象により反応ゾーン16を移動、検出用捕捉抗体ゾーン14(Tゾーン)と結合することにより発色する。一方、被検物質と結合しなかった余剰の標識抗体はさらに移動して、余剰抗体捕捉抗体ゾーン15(Cゾーン)と結合して発色する。展開液は吸収ゾーン17に吸収される。検出用捕捉抗体ゾーン14(Tゾーン)と余剰抗体捕捉抗体ゾーン15(Cゾーン)の色を比較することにより、容易に目視により被検物質を半定量できる。この商品の出現によって一般家庭でいかなる技術も必要なく短時間でアレルゲン除去の程度を知ることができるようになり発症予防や感作予防に役立っている。この商品の欠点は、こすり取れる対象の場合は問題ないのであるが、例えば掃除機のごみなどは測定対象にならない。また、フローリングのような個所も測定しにくいという欠点があった。
【0003】
【非特許文献1】Voorhorst, R.ら(1967) J. Allergy, 39, 325−339、King, T. P.ら(1994) Int. Arch. Allergy Immunol, 105, 224−233
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従って、測定対象を広げるために検体採取部分を測定器具から着脱できるように改良する必要があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、測定対象を広げるために検体採取部分を測定器具から着脱できるように改良した分析装置である。すなわち、被検物質採取部材が被検物質の分析をする手段に着脱可能に設置されていることを特徴とする分析装置である。具体的には、ケーシングと溶離剤輸送ゾーンと、信号ゾーンを有する反応ゾーンとを備えた分析装置において、ケーシングの溶離剤輸送ゾーン設置部分に開口部を設け、該開口部に被検物質採取部材を着脱可能に設置したことを特徴とする分析装置である。
【0006】
【発明の実施の形態】
この分析装置を図1の好適例により説明する。1は被検物質採取部材であるELISA用ボールである。被検物質採取部材は、目的とする対象物が吸着する素材でできているものであれば全て使用できるが、好ましくはポリスチレン、ナイロン、ニトロセルロース、PVDF、セルロース、ガラスなどである。また、いかなる形状でも使用できるが取り扱いなどの点から球体が有利である。その大きさであるが、分析部に装着できる大きさであればいかなるものも使用できる。被検物質採取部材は、必要に応じて種々の加工、例えば界面活性剤塗布や撥水処理を施すなどの処理を行った後に用いることができる。2は分析装置のケーシング、3は輸送ゾーン、4は検出用捕捉抗体ゾーン4(Tゾーン)、5は余剰標識抗体捕捉抗体5(Cゾーン)、4および5は信号ゾーンである。6は反応ゾーン、7は吸収ゾーン、8は標識抗体含有パッド、9は測定窓である。
【0007】
ケース2の開口部に被検物質採取部材1を着脱可能に設置し、溶離剤と共に被検物質を滴下し、標識抗体含有パッド8、輸送ゾーン3を経て反応ゾーン6に送る。反応ゾーン6に設けられた検出用捕捉抗体4、余剰標識抗体捕捉抗体5を経た被検物質は測定窓9にて目視され吸収ゾーンに吸収される。
【0008】
以下に実施例を示してより具体的に本発明の内容を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0009】
【実施例1】
電気掃除機の塵芥収集袋(内容量;1L)にダニアレルゲンDerf2(アサヒビール(株)製;生化学工業(株)カタログ番号290452)を10μg入れその後に塵芥モデルとして結晶性セルロースパウダー(旭化成(株)製;Ceolus(登録商標)KG)を10g入れ良く混和した。そこへELISA用ボール(住友ベークライト(株)製;MS−7401A、6.35φ)を1個入れ10分間良く混和した。その後にボールを回収した。次に回収したボールを図1に記載した免疫クロマトグラフィーを用いた分析器具に設置した。分析器具はアサヒフードアンドヘルスケア社製ダニスキャンを一部改良したものを使用した。ボールに0.05%Tween20を含むリン酸緩衝液(pH7.4、10mM)約250μLをゆっくりと滴下し、そのまま10分間放置すると、検出用捕捉抗体ゾーン4(Tゾーン)と余剰標識抗体捕捉抗体ゾーン5(Cゾーン)に発色が認められた。アレルゲンの存在を示す検出用捕捉抗体ゾーン4(Tゾーン)の色は余剰標識抗体捕捉抗体ゾーン5(Cゾーン)よりもやや薄いレベルであった。ダニスキャン目視スコアとELIZAによるハウスダスト中のダニグループアレルゲンのアレルゲン量の比較を示した図2から、この発色レベルはおよそ1μg/g室内塵に相当する。一方、袋の中のダニアレルゲンを含む結晶性セルロースを1g秤量した。同様にダニアレルゲンを含まない結晶性セルロースを1g秤量した。それぞれに先に使用した緩衝液10mLを加え良く混和した。その後、ろ過し清澄な被検液を調製した。住友ベークライト(株)製;スミロンMS−8596F、アサヒビール(株)製;抗Derf2モノクローナル抗体13A4、15E11を用いて、調製した被検液をELISAで測定した。標準液としてDerf2を用いて作製した検量線から該溶液中のアレルゲン濃度は、60ng/mlであった。これから逆算し室内塵モデルとした結晶性セルロース中のダニアレルゲン濃度は0.6μg/g結晶性セルロース(室内塵)であった。
【0010】
【実施例2】
紐を装着したELISA用ボールを用意し約10m2の木製フロリーング上を紐を引くことによって半分の面積上を移動させダニアレルゲンを吸着させた。その後にボールを実施例1と同様に分析装置に設置した。実施例1と同様の操作によって発色させ余剰標識抗体捕捉抗体ゾーン5(Cゾーン)と検出用捕捉抗体ゾーン4(Tゾーン)の色の濃さを比較した。検出用捕捉抗体ゾーン4(Tゾーン)の色は認められるものの余剰標識抗体捕捉抗体ゾーン5(Cゾーン)に比較してかなり薄かった。これは、図2から0.1〜1.0μg/g室内塵に相当する量である。一方、電気掃除機で残りの半分の面積から室内塵を吸い取った。室内塵の総量は、約150mgであった。この中から100mgを秤量し10mlの実施例1で用いた緩衝液でダニアレルゲンを抽出した。実施例1と同様にELISA法にてダニアレルゲン量を測定したところ、3ng/mlであった。この値から0.3μg/g室内塵のダニアレルゲン量が存在することが明らかとなり本発明の方法による妥当性が検証された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の分析装置の断面図と平面図を示す図である。
【図2】本発明の実施例において、ダニスキャン目視スコアとELISAによるハウスダスト中のダニグループのアレルゲン量の比較を示す図である。T=Oは検出用捕捉抗体ゾーン4(Tゾーン)に発色がなかった場合を、T<Cは検出用捕捉抗体ゾーン4(Tゾーン)の色が余剰標識抗体捕捉抗体ゾーン5(Cゾーン)より薄い場合を、T=Cは検出用捕捉抗体ゾーン4(Tゾーン)の色が余剰標識抗体捕捉抗体ゾーン5(Cゾーン)と同程度の場合を、T>Cは検出用捕捉抗体ゾーン4(Tゾーン)の色が余剰標識抗体捕捉抗体ゾーン5(Cゾーン)より薄い場合を示す。
【図3】従来のダニスキャン装置の断面図と平面図を示す図である。
【符号の説明】
1 被検物質採取部材 2 ケーシング
3 輸送ゾーン 4 検出用捕捉抗体ゾーン(Tゾーン)
5 余剰標識抗体捕捉抗体ゾーン(Cゾーン) 6 反応ゾーン
7 吸収ゾーン 8 標識抗体含有パッド
9 測定窓
11 拭い取りピン 12 ケーシング
13 輸送ゾーン 14 検出用捕捉抗体ゾーン(Tゾーン)
15 余剰標識抗体捕捉抗体ゾーン(Cゾーン) 16 反応ゾーン
17 吸収ゾーン 18 標識抗体含有パッド
19 測定窓
Claims (5)
- 被検物質採取部材が被検物質の分析をする手段に着脱可能に設置されていることを特徴とする分析装置。
- ケーシングと溶離剤輸送ゾーンと、信号ゾーンを有する反応ゾーンとを備えた分析装置において、ケーシングの溶離剤輸送ゾーン設置部分に開口部を設け、該開口部に被検物質採取部材を着脱可能に設置したことを特徴とする分析装置。
- 被検物質採取部材が球状である請求項1または2記載の分析装置。
- 免疫クロマトグラフィーに用いることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の分析装置。
- 分析対象がアレルゲンであることを特徴とする請求項4記載の分析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003186435A JP2005017248A (ja) | 2003-06-30 | 2003-06-30 | 免疫クロマトグラフィー用分析装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003186435A JP2005017248A (ja) | 2003-06-30 | 2003-06-30 | 免疫クロマトグラフィー用分析装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005017248A true JP2005017248A (ja) | 2005-01-20 |
Family
ID=34185561
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003186435A Pending JP2005017248A (ja) | 2003-06-30 | 2003-06-30 | 免疫クロマトグラフィー用分析装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005017248A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007114049A (ja) * | 2005-10-20 | 2007-05-10 | Denka Seiken Co Ltd | アッセイ用媒体及びアッセイ方法 |
JP2012503170A (ja) * | 2008-07-15 | 2012-02-02 | ラピッド パトゲン スクリーニング,インク. | 側方流動イムノアッセイにおけるインサイツでの細胞の溶解 |
US8614101B2 (en) | 2008-05-20 | 2013-12-24 | Rapid Pathogen Screening, Inc. | In situ lysis of cells in lateral flow immunoassays |
US9797898B2 (en) | 2008-05-20 | 2017-10-24 | Rapid Pathogen Screening, Inc. | Methods and devices for using mucolytic agents including N-acetyl cysteine (NAC) |
WO2022102607A1 (ja) * | 2020-11-10 | 2022-05-19 | プリマハム株式会社 | アレルゲン検出キット |
-
2003
- 2003-06-30 JP JP2003186435A patent/JP2005017248A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007114049A (ja) * | 2005-10-20 | 2007-05-10 | Denka Seiken Co Ltd | アッセイ用媒体及びアッセイ方法 |
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US9804155B2 (en) | 2008-05-20 | 2017-10-31 | Rapid Pathogen Screening, Inc. | Methods and devices for using mucolytic agents including N-Acetyl Cysteine (NAC) |
US11002734B2 (en) | 2008-05-20 | 2021-05-11 | Rapid Pathogen Screening, Inc. | Methods and devices for using mucolytic agents including N-acetyl cysteine (NAC) |
JP2012503170A (ja) * | 2008-07-15 | 2012-02-02 | ラピッド パトゲン スクリーニング,インク. | 側方流動イムノアッセイにおけるインサイツでの細胞の溶解 |
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