JP2005015529A - 発泡用ポリエチレン樹脂および発泡体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】高圧法低密度ポリエチレンからなり、密度が910〜930kg/m3、メルトマスフローレイト(MFR)が0.5〜10.0g/10分、溶融粘度が10万poise以下であり、溶融粘度のMFR依存性が2.4万〜9.6万、溶融粘度のせん断速度依存性が−0.7以下であり、かつ、分子量分布が3〜12、ヘキサン抽出率が8重量%以下であることを特徴とする発泡用ポリエチレン樹脂。
【選択図】 選択図なし。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子線架橋発泡用ポリエチレン樹脂および発泡体に関するものである。詳しくは、電子線架橋性が良好で、また、高倍率発泡性に優れ、連通率が低く発泡セルサイズが均一で、耐熱性にも優れた発泡体を提供する発泡用ポリエチレン樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレンを用いた架橋発泡体は軽量性、断熱性、遮音性、柔軟性、緩衝性などに優れるため、自動車内装用緩衝材、建材用断熱材、産業用資材、家庭用資材などに広く使用されている。このような架橋発泡体は、熱分解型発泡剤を混練したポリエチレンをTダイやカレンダーロール等でシート状に成形した後、電子線を照射して架橋、次いで発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡させたり、あるいは発泡剤と一緒に過酸化物を混練し、同様にシート状に成形した後に過酸化物が分解する温度まで加熱して架橋させ、さらに加熱して発泡するという技術で得られることが知られている。
【0003】
しかしながら、ポリエチレンが高圧法低密度ポリエチレンの場合、架橋過多になる場合は、高倍率(発泡倍率5倍以上)で発泡させると得られる発泡体は破泡による連通が発生して発泡セルサイズが不均一になったり、一方で、架橋程度を抑えると高倍率発泡でも独立気泡の連通は発生しにくく発泡セルサイズも均一になりやすくなるものの、発泡体の耐熱性が不十分なものになってしまうなど高発泡倍率と耐熱性とを両立することが困難であることが多い。
【0004】
そのような高圧法低密度ポリエチレンの発泡性改良のためにエチレンとα−オレフィンの共重合体である直鎖状低密度ポリエチレンを用いる方法、あるいは高圧法低密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンを混合したポリエチレン樹脂組成物を用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。これらの方法、例えば直鎖状低密度ポリエチレンを用いる方法ではその分子構造由来の低架橋性を補うために架橋助剤を別添する必要があり、その分だけ調整操作が煩雑になるという問題があった。高圧法低密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンを混合したポリエチレン樹脂組成物を用いる方法においては、高圧法低密度ポリエチレンが選択的に架橋される傾向にあり、その不均一架橋構造のために不均一発泡になることがある。それをさらに改良する方法も提案されているが(例えば、特許文献3参照)、高発泡倍率と耐熱性とのを十分に両立させることは困難で、充分な効果を発現していないと言わざるをえない。
【0005】
【特許文献1】
特公平2−57578号公報
【特許文献2】
特公平2−57577号公報
【特許文献3】
特開平7−286059号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような状況を鑑みてなされたものであって、電子線架橋性が良好で、また、高倍率発泡性に優れ、連通率が低く発泡セルサイズが均一で、耐熱性にも優れた発泡体を得ることができる発泡用ポリエチレン樹脂および発泡体を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、電子線架橋発泡体に用いられるポリエチレン樹脂で、高倍率発泡性に優れ、連通率が低く発泡セルサイズが均一で、耐熱性にも優れた発泡体を得ることができる発泡用ポリエチレン樹脂を開発するために鋭意研究を重ねた結果、特定の物性を有する高圧法低密度ポリエチレンを用いることで、上記の目的に適合することを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明の第1は、高圧法低密度ポリエチレンからなり、密度が910〜930kg/m3、MFRが0.5〜10.0g/10分、溶融粘度が10万poise以下であり、溶融粘度のMFR依存性が2.4万〜9.6万、溶融粘度のせん断速度依存性が−0.7以下であり、かつ、分子量分布が3〜12、ヘキサン抽出率が8重量%以下の発泡用ポリエチレン樹脂である。
本発明の第2は、電子線架橋性が20〜40、架橋溶融粘度が5万〜30万poiseである上記発明の第1の発泡用ポリエチレン樹脂である。
【0009】
本発明の第3は、高圧法低密度ポリエチレンがチューブラータイプのリアクターでエチレンをラジカル重合して得られる上記発明の第1または第2の発泡用ポリエチレン樹脂である。
本発明の第4は、上記発明の第1、第2または第3の発泡用ポリエチレン樹脂からなり、見掛け密度が100kg/m3以下、発泡セルの連通率が20%以下、耐熱性(縦)、耐熱性(横)のいずれもが−4〜4%以下の発泡体である。
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の第1、発泡用ポリエチレン樹脂に用いられる高圧法低密度ポリエチレンは、高圧ラジカル重合法で得ることができるものであるが、密度が910〜930kg/m3、好ましくは915〜928kg/m3、MFRが0.5〜10.0g/10分、好ましくは0.7〜7.0g/10分であり、溶融粘度が10万poise以下であり、好ましくは8万poise以下であり、溶融粘度のMFR依存性が2.4万〜9.6万、好ましくは3.0万〜7.7万、溶融粘度のせん断速度依存性が−0.7以下、好ましくは−0.6以下であり、かつ、分子量分布が3〜12、好ましくは4〜10、ヘキサン抽出率が8重量%以下、好ましくは6重量%以下である。密度やMFRが上記の範囲外であったり、溶融粘度が10万poiseを超えたり、あるいは溶融粘度のMFR依存性、せん断速度依存性が上記範囲外であったり、分子量分布、ヘキサン抽出率が上記範囲外である高圧法低密度ポリエチレンは、電子線架橋性、高倍率発泡性、耐熱性改良に大きな効果を発揮するとはいえず好ましくはない。
【0011】
尚、高圧法低密度ポリエチレンは、本発明の目的を損なわない範囲であれば、炭素数3〜20のα−オレフィン、酢酸ビニル、アクリル酸エステル等との共重合体であってもよい。尚、炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、3ーメチルー1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、6−メチル−1−ヘプテンなどが挙げられる。
【0012】
本発明の第2、発泡用ポリエチレン樹脂の電子線架橋性は20〜40、好ましくは25〜35、架橋溶融粘度が5万〜30万poise、好ましくは8万〜25万poiseである上記発明の第1または第2の発泡用ポリエチレン樹脂である。電子線架橋性が上記範囲を下回ると不均一発泡を引き起こし、一方で同範囲を上回ると高倍率発泡性を損なう。また、架橋溶融粘度が上記範囲を下回ると同様に不均一発泡を引き起こし、一方で同範囲を上回ると高倍率発泡性が低下してしまい好ましくない。
【0013】
本発明の第3、発泡用ポリエチレン樹脂に用いられる高圧法低密度ポリエチレンは、チューブラータイプのリアクターでエチレンをラジカル重合して得られる。重合条件はラジカル発生触媒および連鎖移動剤の存在下で180〜400℃の重合反応ピーク温度、100〜400MPaの重合圧力にすることができるが、200〜350℃の重合反応ピーク温度、150〜350MPaの重合圧力にすることが望ましい。
【0014】
本発明の発泡用ポリエチレン樹脂には必要に応じて、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、スリップ剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤などの公知の添加剤を添加してもよい。フェノール酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(ジブチルヒドロキシトルエン)、n−オクタデシル−3−(4−ヒドロキ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、テトラキス(メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート))メタン等、リン系酸化防止剤としてはテトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスフォナイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−t−ブチルフェニルフォスファイト)等が挙げられ、それぞれ単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても構わない。
【0015】
スリップ剤としてはオレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド等が挙げられ、それぞれ単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても構わない。帯電防止剤としては非イオン性活性剤、イオン性活性剤、両性活性剤やその混合物が挙げられ、それぞれ単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても構わない。アンチブロッキング剤としてはタルク、シリカ、ゼオライト、合成シリカ、合成ゼオライト等が挙げられ、それぞれ単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても構わない。 尚、本発明の発泡用ポリエチレン樹脂には、上記の添加剤以外に、耐候剤、難燃剤、難燃助剤、分散剤、有機あるいは無機顔料、充填剤などの公知の添加剤を必要に応じて添加することができる。
【0016】
本発明の第4、発泡体は、上記発明の第1、第2または第3の発泡用ポリエチレン樹脂からなり、見掛け密度が100kg/m3以下、発泡セルの連通率が20%以下、耐熱性(縦)、耐熱性(横)のいずれもが−4〜4%以下である。見掛け密度、発泡セルの連通率、耐熱性が上記範囲外であると、軽量性、断熱性、遮音性、柔軟性、緩衝性などが損なわれ、好ましくない。発泡方法は公知の方法が適用でき、例えば、上記ポリエチレン樹脂に熱分解型発泡剤を添加し、発泡剤が分解しない温度で溶融混練してシート原反を成形し、これに電子線を照射してポリエチレン樹脂を架橋させ、次いで加熱して発泡させる方法がある。
【0017】
ここで、熱分解型発泡剤は特に限定されるものではなく有機系、無機系の各種があり、例えば有機系ではアゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p−トルエンスルホニルヒドラジド、p,p’−オキシスビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、無機系では炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、カルシウムアジド等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0018】
発泡剤の添加量はポリエチレン樹脂100重量部に対して、1〜50重量部、好ましくは5〜30重量部程度である。尚、必要に応じて発泡剤の分解促進剤、発泡核調整剤あるいは架橋助剤を添加してもよい。架橋助剤としては多官能モノマーを使用することができる。例えば1,2−ベンゼンジカルボン酸ジアリルエステル、1,3−ベンゼンジカルボン酸ジアリルエステル、1,4−ベンゼンジカルボン酸ジアリルエステル、1,2,4−ベンゼンジカルボン酸トリアリルエステル、及びこれらの核置換化合物や近縁同族体等の芳香族多価カルボン酸多価アリルエステルが挙げられる。
【0019】
また、ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、トリアリルイソシアヌレート、エチルビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート等を使用することができる。これらの多官能モノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、あるいは2種類以上を組み合わせて使用してもよい。多官能モノマーの添加量はポリエチレン樹脂100重量部に対して、0.1〜15重量部、好ましくは0.5〜10重量部程度である。
【0020】
電子線は、所望の架橋度を得るために、一般的には10〜200kGy程度の範囲の線量で照射することができる。シート原反を発泡させる加熱方法として、例えば、熱風、赤外線、遠赤外線、マイクロ波、メタルバス、オイルバス等の熱源等により、発泡剤の分解温度以上で、かつ、ポリエチレン樹脂の融点以上の温度に昇温する方法がある。加熱により発泡剤が分解、さらにその分解ガスによってポリエチレン樹脂が発泡して、本発明の発泡体が得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、実施例及び比較例によって本発明を更に詳細に説明する。尚、物性測定方法、評価方法は以下の通りである。
(1)密度
JIS K7112:1999
(2)メルトマスフローレイト(MFR)
JIS K7210:1999(温度=190℃、荷重=2.16kg)
(3)溶融粘度
(株)東洋精機製作所製キャピログラフ1Cを用い、0.77mmφ、50mm(L/D=64.9)のキャピラリーを使用して、温度=190℃で測定し、せん断速度=4sec−1のときの値を溶融粘度とする。
【0022】
(4)溶融粘度のMFR依存性
下記式で表される溶融粘度とMFRとの関係式の値を溶融粘度のMFR依存性とする。
溶融粘度のMFR依存性=(溶融粘度)×(MFR)0.453
(5)融粘度のせん断速度依存性上記(3)の溶融粘度の測定方法において、せん断速度を1070sec−1にする以外は同様にして測定して得られる溶融粘度1070の対数値と(3)の溶融粘度の測定方法で得られる溶融粘度の対数値の差を測定するせん断速度の対数値の差で除した値を溶融粘度のせん断速度依存性(下記式)とする。
【0023】
【数1】
【0024】
(6)分子量分布
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)から求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnを分子量分布とする。GPC測定は、ウォーターズ社製GPCV2000を用い、カラムは昭和電工(株)製UT−807(1本)と東ソー(株)製GMHHR−H(S)HT(2本)を直列に接続して使用し、移動相トリクロロベンゼン(TCB)、カラム温度140℃、流量1.0ml/分、試料濃度20mg/15ml(TCB)、注入量413μl、試料溶解温度140℃、試料溶解時間2時間の条件で行う。分子量の校正は、東ソー(株)製標準ポリスチレンのMwが1050〜206万の範囲の12点で行い、それぞれの標準ポリスチレンのMwに係数0.43を乗じてポリエチレン換算分子量とし、溶出時間とポリエチレン換算分子量のプロットから一次校正直線を作成し、分子量を決定する。
【0025】
(7)ヘキサン抽出率
5gのペレット状サンプルを200mlのヘキサンで6時間のソックスレー抽出して、抽出前後のサンプル重量から抽出重量を求め、それよりヘキサン抽出率を算出する。
(8)電子線架橋性
ペレットを200℃で熱プレスして得られる1mm厚×200mm×200mmのシートを1.2m/分の速度のコンベアで移動させながら、空気中で線量26〜72kGyの両面照射を行って電子線架橋サンプルを作製する。同サンプルを約3mm角にカットし、120℃のキシレンで24時間抽出、残分を320メッシュの金網で濾集して80℃で8時間真空乾燥後秤量する。秤量値をサンプル元重量で除してゲル分率を算出する。照射線量をE(kGy)、ゲル分率をG(重量%)とするときに、下式で表されるEとGの関係式の値を電子線架橋性とする。
電子線架橋性=G−0.61E
【0026】
(9)架橋溶融粘度
架橋溶融粘度の測定サンプルは、(8)の電子線架橋性の測定サンプルと同様にして得られるものであるが、両面照射の線量は26kGyに固定する。このサンプルを用いて、(3)の溶融粘度の測定方法において、測定温度を200℃にする以外は同様に測定して架橋溶融粘度を得る。
(10)見掛け密度
発泡体を所定の大きさに切り取り、その重量と体積を測定して見掛け密度を得る。
【0027】
(11)発泡セルの連通率
30倍発泡させた発泡体の断面を60倍で観察、対象視野15mm2の中にある連通セルおよび非連通セルの数をそれぞれ計測し、次式から発泡セルの連通率を算出する。
連通率=(連通セル数)/(連通セル数+非連通セル数)×100
(12)耐熱性(縦)、耐熱性(横)
発泡体を100℃×2時間加熱し、室温まで自然冷却したときの収縮率を耐熱性として評価する。尚、収縮率は発泡体の長手方向を縦、幅方向を横としてそれぞれ測定し、耐熱性(縦)、耐熱性(横)とする。
【0028】
【実施例1】
チューブラータイプリアクターでエチレンをラジカル重合して得られた密度923kg/cm3、メルトマスフローレイト3.9g/10分、溶融粘度26000poise、溶融粘度のMFR依存性が48200、溶融粘度のせん断速度依存性が−0.51、分子量分布4.5、ヘキサン抽出率2.4重量%、電子線架橋性30、架橋溶融粘度155000poiseの高圧法低密度ポリエチレンに発泡剤としてアゾジカルボンアミドを15重量部添加して、65mmφの単軸押出機に供給し150℃で混練、Tダイから押し出して厚さ2mmのシートを成形した。このシートを加速電圧750kV、線量36kGyで電子線照射し、次いで250℃のオーブン中に通して加熱発泡した。得られた発泡シートの物性を表1にまとめて示した。
【0029】
【実施例2〜5】
チューブラータイプリアクターでエチレンをラジカル重合して得られたものであるが実施例1で使用した高圧法低密度ポリエチレンとは異なる高圧法低密度ポリエチレン(表1に記載)を用いた以外は同様にして発泡シートを得た。その物性を表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】
【比較例1〜4】
表2に示した高圧法低密度ポリエチレンを用いて、実施例1と同様にして発泡シートを得て、それを評価した。評価結果も表2に併せて示す。
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、電子線架橋性が良好で、また、高倍率発泡性に優れ、連通率が低く発泡セルサイズが均一で、耐熱性にも優れた発泡体を得ることが可能な発泡用ポリエチレン樹脂および発泡シートを提供することができるという効果を発現する。
Claims (4)
- 高圧法低密度ポリエチレンからなり、密度が910〜930kg/m3、MFRが0.5〜10.0g/10分、溶融粘度が10万poise以下であり、溶融粘度のMFR依存性が2.4万〜9.6万、溶融粘度のせん断速度依存性が−0.7以下であり、かつ、分子量分布が3〜12、ヘキサン抽出率が8重量%以下であることを特徴とする発泡用ポリエチレン樹脂。
- 電子線架橋性が20〜40、架橋溶融粘度が5万〜30万poiseであることを特徴とする請求項1記載の発泡用ポリエチレン樹脂。
- 高圧法低密度ポリエチレンが、チューブラータイプのリアクターでエチレンをラジカル重合して得られるものであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の発泡用ポリエチレン樹脂。
- 請求項1、請求項2または請求項3記載の発泡用ポリエチレン樹脂からなり、見掛け密度が100kg/m3以下、発泡セルの連通率が20%以下、耐熱性(縦)、耐熱性(横)のいずれもが−4〜4%以下であることを特徴とする発泡体。
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