JP2005012648A - 無線通信装置及びその送受信回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の無線周波数帯を用いた無線通信装置において、互いの周波数帯の信号に影響を与えることなく回路を共有し、部品点数の削減と小型化を可能とする。
【解決手段】無線周波数帯として2.4GHz帯と5GHz帯を混在させた無線通信装置において、2.4GHz帯の無線周波信号と5GHz帯の無線周波信号とを時分割に処理することで、2.4GHz帯送受信回路3と5GHz帯送受信回路3’との同時動作を回避する。さらに、中間周波(IF)信号の周波数帯を5GHz帯の中間周波(IF)信号の周波数帯に統一する。
【選択図】 図1
【解決手段】無線周波数帯として2.4GHz帯と5GHz帯を混在させた無線通信装置において、2.4GHz帯の無線周波信号と5GHz帯の無線周波信号とを時分割に処理することで、2.4GHz帯送受信回路3と5GHz帯送受信回路3’との同時動作を回避する。さらに、中間周波(IF)信号の周波数帯を5GHz帯の中間周波(IF)信号の周波数帯に統一する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線LAN(Local Area Network)システムに適用される無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
限られたエリア内において、無線LANシステムを構築し、複数の装置間でデータの送受信が可能とされている。一般の無線LANは、無線周波数帯が2.4GHz帯、伝送レートが11MbpsのIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11bを用いている。
【0003】
しかし、IEEE802.11bの伝送レートは11Mbpsであるため、デジタルビデオのような大量のデータを有するコンテンツを伝送するには時間がかかる。このため、ストリーミングには不向きである。
【0004】
近年、より高速な伝送レートを提供可能なIEEE802.11aが規格化され、伝送レートとして54Mbpsを提供可能な無線LANシステムが実用化されている。
【0005】
IEEE802.11aによれば、大量のデータ伝送を行うことが可能である。しかし、周波数帯として5GHz帯の無線周波信号を用いること、及び変調方式が64QAM−OFDMであること等から、伝送距離が短いという問題がある。このため、電波が届きにくい場所に無線通信装置が配置されている場合、データ伝送ができないという状況が発生する。このような問題を解決するため、IEEE802.11a用の回路を備えた無線通信端末に、IEEE802.11aより伝送距離が長いIEEE802.11b用の回路を備えることで、IEEE802.11aの伝播特性の欠点を補う無線通信装置が開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記IEEE802.11bに使用する無線通信装置は、中間周波(IF)信号の周波数帯として、例えば300〜400MHzを使用している。したがって、無線通信装置を構成する各部品は、周波数帯が300〜400MHz用の部品で構成される。一方、上記IEEE802.11aに使用する無線通信装置は、IF信号の周波数帯として、例えば500MHz帯を使用している。このため、無線通信装置を構成する各部品は、周波数帯が500MHz帯用の部品で構成される。
【0007】
上記IEEE802.11bとIEEE802.11aとを混在させた無線通信端末は、前述したようにそれぞれ使用する部品が異なるため、IEEE802.11bとIEEE802.11aとの両方の回路を備える必要がある。このため、無線通信装置が大型かつ高価とならざるを得ないという問題があった。また、周波数帯が異なる回路を同一基板内あるいは隣接して形成する場合、互いの信号が影響を及ぼし合ってしまうという問題があった。
【0008】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたもので、複数の無線周波数帯を用いた無線通信装置において、互いの周波数帯の信号に影響を与えることなく回路を共有でき、部品点数の削減と小型化が可能な無線通信装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の無線通信装置は、複数の周波数帯を使用して無線信号の送受信を行う無線通信装置であって、第1の周波数帯による信号の受信処理を行う第1の受信部と、前記第1の周波数帯による信号の送信処理を行う第1の送信部とを有する第1の送受信部と、第2の周波数帯による信号の受信処理を行う第2の受信部と、前記第2の周波数帯による信号の送信処理を行う第2の送信部とを有する第2の送受信部と、前記それぞれの送受信部のうち、信号の送受信を行う周波数帯の送受信部を動作モードとし、他の送受信部を停止モードとするように制御する制御回路とを具備することを特徴とする。
【0010】
また本発明の送受信回路は、第1の周波数帯による信号の受信処理を行う第1の受信部と、前記第1の周波数帯による信号の送信処理を行う第1の送信部と、外部からの制御信号を入力するための第1の入力部とを有する第1の送受信部と、第2の周波数帯による信号の受信処理を行う第2の受信部と、前記第2の周波数帯による信号の送信処理を行う第2の送信部と、外部からの制御信号を入力するための第2の入力部とを有する第2の送受信部とを具備する。そして、前記第1の送受信部は、前記第1の入力部から前記第1の周波数帯による信号の送受信を行う旨の制御信号が入力された場合に前記第1の受信部及び第1の送信部を動作モードとし、一方前記第1の入力部から前記第1の周波数帯による信号の送受信を行わない旨の制御信号が入力された場合に前記第1の受信部及び第1の送信部を停止モードとする。また、前記第2の送受信部は、前記第2の入力部から前記第2の周波数帯による信号の送受信を行う旨の制御信号が入力された場合に前記第2の受信部及び第2の送信部を動作モードとし、一方前記第2の入力部から前記第2の周波数帯による信号の送受信を行わない旨の制御信号が入力された場合に前記第2の受信部及び第2の送信部を停止モードとすることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0012】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態における無線通信装置の回路構成の主要部を示すブロック図である。
まず、無線周波数帯として2.4GHz帯の無線周波信号を受信する場合について説明する。なお、本発明の無線通信装置は、例えば変調方式として64QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、データ伝送方式としてOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)を用いている。図1において、図示しない無線通信装置から送信された2.4GHz帯の無線周波信号は、アンテナ1で受信されたのちバンドパスフィルタとしてのRF(Radio Frequency)フィルタ2を通過した後、2.4GHz帯送受信回路3に入力される。
【0013】
2.4GHz帯送受信回路3に入力された無線周波信号は、先ず送受信切替スイッチ4に入力される。送受信切替スイッチ4は、例えばベースバンド回路33からの制御信号により受信側に設定される。送受信切替スイッチ4から出力された無線周波信号は、受信側LNA(Low Noise Amplifier)5、バンドパスフィルタとしての受信側RFフィルタ6を介してダウンコンバータ7に入力される。また発振器としてのRF側シンセサイザ8は、1.9GHz帯の局部発振信号を生成し、この局部発振信号はダウンコンバータ7に供給される。
【0014】
ダウンコンバータ7は、入力された無線周波信号とRF側シンセサイザ8から供給された1.9GHz帯の局部発振信号とを乗算することにより、500MHz帯の中間周波(IF)信号に周波数変換する。この受信IF信号は、2.4GHz帯送受信回路3より出力される。
【0015】
2.4GHz帯送受信回路3より出力された受信IF信号は、バンドパスフィルタとしての受信側IFフィルタ9を通過し、受信側AGC(Automatic Gain Control)10を介して直交変復調回路11に入力される。前記IFフィルタ9は、例えばSAW(Surface Acoustic Wave)フィルタにより構成されている。また、IF側シンセサイザ14は、IF信号の2倍の周波数である1000MHz帯の局部発振信号を生成し、この局部発振信号を直交変復調回路11に入力する。
【0016】
直交変復調回路11に入力された受信IF信号は、ミキサ12、17に入力され、直交したIQ信号に分離される。すなわち、ミキサ12に入力された受信IF信号は、IF側シンセサイザ14から直交変復調回路11に入力された局部発振信号と混合され、ミキサ12はI信号を出力する。また、ミキサ17に供給された受信IF信号は、90°移相回路13を介して供給された局部発振信号と混合され、ミキサ17はQ信号を出力する。この直交したIQ信号は、直交復調信号として直交変復調回路11より出力される。
【0017】
直交変復調回路11より出力された直交復調信号は、受信側LPF(Low Pass Filter)15、18を通過し、約5MHzの帯域を持つ直交復調信号となる。この直交復調信号は、ADコンバータ16、19によりそれぞれデジタル信号に変換され、ベースバンド回路33に入力される。
【0018】
次に、無線周波数帯として5GHz帯の無線周波信号を受信する場合について説明する。図示しない無線通信装置から送信された5GHz帯の無線周波信号は、アンテナ1’で受信され、バンドパスフィルタとしての受信側RF(Radio Frequency)フィルタ2’を通過した後、5GHz帯送受信回路3’に入力される。
【0019】
5GHz帯送受信回路3’に入力された無線周波信号は、先ず送受信切替スイッチ4’に入力される。送受信切替スイッチ4’は、例えばベースバンド回路33からの制御信号により受信側に設定される。送受信切替スイッチ4’から出力された無線周波信号は、受信側LNA(Low Noise Amplifier)5’、バンドパスフィルタとしての受信側RFフィルタ6’を介してダウンコンバータ7’に入力される。またRF側シンセサイザ8’は、4.7GHz帯の局部発振信号を生成し、この局部発振信号はダウンコンバータ7’に入力される。
【0020】
ダウンコンバータ7’は、入力された無線周波信号とRF側シンセサイザ8’から入力された4.7GHz帯の局部発振信号とを乗算することにより、上記2.4GHz帯時と共通の500MHz帯の中間周波(IF)信号に周波数変換する。この受信IF信号は、5GHz帯送受信回路3’より出力される。
【0021】
5GHz帯送受信回路3’より出力された受信IF信号は、バンドパスフィルタとしての受信側IFフィルタ9、受信側AGC(Automatic Gain Control)10を介して直交変復調回路11に入力される。このとき、IF側シンセサイザ14は、IF信号の2倍の周波数である1000MHz帯の局部発振信号を生成し、この局部発振信号を直交変復調回路11に入力する。
【0022】
直交変復調回路11に入力された受信IF信号は、ミキサ12、17に入力される。ミキサ12、17は前述した動作により、受信IF信号を直交したIQ信号に分離する。これらIQ信号は、受信側LPF15、18を通過し、約8MHzの帯域を持つ直交復調信号となる。この直交復調信号は、ADコンバータ16、19によりそれぞれデジタル信号に変換され、ベースバンド回路33に入力される。
【0023】
一方、無線周波数帯として2.4GHz帯の無線周波信号を送信する場合について説明する。ベースバンド回路33から出力されたデジタルI,Q信号は、DAコンバータ20、30によってアナログI,Q信号に変換され、送信側LPF21、31によってデジタルノイズが軽減された後、直交変復調回路11に入力される。
【0024】
直交変復調回路11に入力されたIQ信号は、ミキサ22、32に入力される。IF側シンセサイザ14は、上記同様1000MHz帯の局部発振信号を生成し、この局部発振信号を直交変復調回路11に入力する。I信号は、ミキサ22により局部発振信号と混合され、Q信号はミキサ32により90°移相回路13により移相がシフトされた局部発振信号と混合される。このようにしてIQ信号が500MHz帯の送信IF信号に変調される。これらミキサ22、23の出力信号は重畳される。
【0025】
直交変復調回路11より出力された送信IF信号は、送信側AGC23により利得が制御され、送信側IFフィルタ24を通過して2.4GHz帯送受信回路3に入力される。前記IFフィルタ24は、例えばSAWフィルタにより構成されている。
【0026】
2.4GHz帯送受信回路3に入力された送信IF信号は、アップコンバータ25に入力される。アップコンバータ25は、送信IF信号をRF側シンセサイザ8が生成した1.9GHz帯の局部発振信号と乗算することにより、2.4GHz帯の無線周波信号に周波数変換する。この無線周波信号は、バンドパスフィルタとしての送信側RFフィルタ26、ドライバアンプ27、パワーアンプ28、送信側LPF29により所定の帯域及び利得を備えた無線周波信号に変換され、送受信切替スイッチ4に入力される。送受信切替スイッチ4は、例えばベースバンド回路33からの制御信号により送信側に設定される。送受信切替スイッチ4より出力された無線周波信号は、RFフィルタ2を通過し、アンテナ1から空中に送信される。
【0027】
次に、無線周波数帯として5GHz帯の無線周波信号を送信する場合について説明する。ベースバンド回路33から出力されたデジタルIQ信号は、DAコンバータ30によってアナログIQ信号に変換され、送信側LPF31によってデジタルノイズが軽減された後、直交変復調回路11に入力される。
【0028】
直交変復調回路11に入力されたアナログIQ信号は、ミキサ22、32に入力される。IF側シンセサイザ14は、上記同様1000MHz帯の局部発振信号を生成し、この局部発振信号を直交変復調回路11に入力する。IQ信号は、直交変復調回路11において、前述した動作により500MHz帯の送信IF信号に変調される。
【0029】
直交変復調回路11より出力された送信IF信号は、送信側AGC23、送信側IFフィルタ24を介して5GHz帯送受信回路3’に入力される。
【0030】
5GHz帯送受信回路3’に入力された送信IF信号は、アップコンバータ25’に入力される。アップコンバータ25’は、送信IF信号をRF側シンセサイザ8’が生成した4.7GHz帯の局部発振信号と乗算することにより、5GHz帯の無線周波信号に周波数変換する。この無線周波信号は、バンドパスフィルタとしての送信側RFフィルタ26’、ドライバアンプ27’、パワーアンプ28’、送信側LPF29’により所定の帯域及び利得を備えた無線周波信号に変換され、送受信切替スイッチ4’に入力される。送受信切替スイッチ4’より出力された無線周波信号は、RFフィルタ2’を通過し、アンテナ1’から空中に送信される。
【0031】
ベースバンド回路33は、通常の無線アクセス機能、データ伝送機能及び通信を行う相手装置との間で使用する無線周波数帯を選択する機能等を備える。またベースバンド回路33は、制御部33aを備える。
【0032】
制御部33aは、データの送受信に使用する周波数帯によって、2.4GHz帯送受信回路3と5GHz帯送受信回路3’とを、動作モードあるいは停止モードに切り替えるため、これら送受信回路を時分割で制御する。動作モードとは、送受信回路を構成する各素子が送受信を行える状態をいう。一方停止モードとは、例えば送受信回路を構成する各素子の電源電圧の供給を停止する状態をいう。また停止モードは、送受信回路を構成する各素子が、動作中の周波数帯の回路に影響を及ぼさない状態であればよい。
【0033】
このように構成された無線通信装置の動作を説明する。
【0034】
ベースバンド回路33が相手装置との間でデータの送受信を行う周波数帯の選択を行い、例えば5GHz帯を用いて通信を行うものとする。すると、制御部33aは、制御信号AS1をハイレベルとする。このため、5GHz帯送受信回路3’は動作モードとなる。このとき、2.4GHz帯送受信回路3に供給される制御信号/AS1はローレベルであり、2.4GHz帯送受信回路3は停止モードとなる。
【0035】
すなわち、2.4GHz帯送受信回路3は、制御信号/AS1がローレベルとなると、2.4GHz帯送受信回路3を構成する各素子への電源電圧の供給を停止する。また、5GHz帯送受信回路3’は、制御信号AS1がハイレベルになると、5GHz帯送受信回路3’を構成する各素子に電源電圧を供給する。
【0036】
一方、ベースバンド回路33が相手装置との間でデータの送受信を行う周波数帯の選択を行い、2.4GHz帯を用いて通信を行うものとする。すると、制御部33aは、制御信号AS1をローレベルとする。すると、5GHz帯送受信回路3’は停止モードとなり、2.4GHz帯送受信回路3が動作モードとなる。
【0037】
ところで、本実施形態では、2.4GHz帯送受信回路3と、5GHz帯送受信回路3’の中間周波(IF)信号の周波数帯を500MHz帯に統一している。通常、5.15〜5.25GHzのRFでは、例えばIFは500〜600MHzのある1ポイントを用いる。この場合、RF側シンセサイザは4.7GHz帯で発振し、IF側シンセサイザは1000〜1200MHzで発振する。一方2.4GHz帯のRFでは、例えばIFは300〜400MHzのある1ポイントを用いる。この場合、RF側シンセサイザは2.0〜2.1GHzで発振し、IF側シンセサイザは600〜800MHzで発振する。このように、5GHz帯と2.4GHz帯とでは、IFの周波数帯が異なる。
【0038】
IFの周波数帯は、RFフィルタの特性に依存している。フィルタの減衰特性は、共振器のQが同じならば周波数が高い方が緩やかである。したがって、周波数が高い信号をフィルタリングする場合、例えば送信時にRF側シンセサイザの発振信号がアンテナから漏れ出る(以後、ローカルリークという)恐れがある。
【0039】
アンテナから送信される無線周波信号の周波数をf0、IFの周波数帯をf1、RF側シンセサイザの周波数をfL0とすると、
f0=fL0+f1
となる。すなわち、f1を大きくするとfL0が小さくなり、fL0がf0から離れる。したがって、fL0はRFフィルタの帯域外になり、ローカルリークが発生しない。
【0040】
5GHz帯を用いて2.4GHz帯と同程度のローカルリークの減衰量を得ようとすると、フィルタの段数が同じであれば、5GHz帯のIFは2.4GHz帯のIFの約2倍にする必要がある。
【0041】
本実施形態では、IFを5GHz帯に用いるIFに統一することで、2.4GHz帯の無線周波信号を送信するときのローカルリークを抑制している。
【0042】
以上のように本実施形態では、無線周波数帯として2.4GHz帯と5GHz帯を混在させた無線通信装置において、2.4GHz帯の無線周波信号と5GHz帯の無線周波信号とを時分割に処理することで、2.4GHz帯送受信回路3と5GHz帯送受信回路3’との同時動作を回避するようにしている。さらに、中間周波(IF)信号の周波数帯を5GHz帯の中間周波(IF)信号の周波数帯に統一するようにしている。
【0043】
したがって、本実施形態によれば、2.4GHz帯送受信回路3及び5GHz帯送受信回路3’以降の回路を共用することが可能となる。よって、部品点数を大幅に削減することができ、装置の小型化が可能となる。
【0044】
また、2.4GHz帯と5GHz帯の信号が同時動作しないため、2.4GHz帯用の回路と5GHz帯の回路との間に新たにアイソレーションを設ける必要がない。
【0045】
また、動作していない周波数帯の回路を停止モードにしているため、バッテリーあるいは電源の消費を低減することが可能となる。
【0046】
なお、上記実施形態では、ベースバンド回路33から出力される制御信号AS1/AS1を2.4GHz帯送受信回路3と5GHz帯送受信回路3’とに入力するように構成している。しかし、例えば2.4GHz帯送受信回路3を構成する各素子にそれぞれ直接入力するように構成してもよい。このように構成すれば、起動に時間がかかる素子は動作モードにしておく等の制御が可能となる。
【0047】
また、例えばRF側シンセサイザ8のように起動に時間がかかる素子は、常時動作させておき、シンセサイザの出力のみを停止するように構成してもよい。あるいは、RF側シンセサイザ8を停止モードとし、例えばシンセサイザが備える素子のうちPLL(Phase Locked Loop)等の起動に時間がかかる素子のみを動作させておくように構成してもよい。
【0048】
また、2.4GHz帯送受信回路3及び5GHz帯送受信回路3’は、制御信号AS1あるいは/AS1を入力するための入力ピンを備え、この入力ピンに制御信号が入力された場合に動作モードあるいは停止モードを行うように構成してもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、2.4GHz帯用と5GHz帯用の2つのアンテナを備えているが、アンテナ共用器(duplexer)を用いてアンテナを共用するように構成してもよい。このように構成することで、装置をより小型化することが可能となる。
【0050】
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態における無線通信装置の回路構成の主要部を示すブロック図である。図2において、上記図1と同一部分には同一の符号を付して説明は省略する。
【0051】
無線周波数帯として2.4GHz帯の無線周波信号を受信する場合について説明する。アンテナ1から受信された2.4GHz帯の無線周波信号は、送受信切替スイッチ4を介して2.4GHz帯受信回路40に入力される。2.4GHz帯受信回路40に入力された無線周波信号は、第1の実施形態と同様にしてダウンコンバータ7に入力される。また、RF側シンセサイザ44は、2.8〜2.9GHzの局部発振信号を生成し、この局部発振信号はダウンコンバータ7に入力される。
【0052】
ダウンコンバータ7は、無線周波信号とRF側シンセサイザ44から入力された2.8〜2.9GHzの局部発振信号とを乗算することにより、400〜600MHzのIF信号に周波数変換する。この受信IF信号は、停止時にハイインピーダンスとなるハイインピーダンス回路41を介して2.4GHz帯受信回路40より出力される。
【0053】
2.4GHz帯受信回路40より出力された受信IF信号は、バンドパスフィルタとしてのIFフィルタ46を通過し、直交変復調回路11に入力される。前記IFフィルタ46は、例えばSAWフィルタにより構成されている。
【0054】
次に、無線周波数帯として5GHz帯の無線周波信号を受信する場合について説明する。アンテナ1’から受信された5GHz帯の無線周波信号は、送受信切替スイッチ4’を介して5GHz帯受信回路40’に入力される。5GHz帯受信回路40’に入力された無線周波信号は、第1の実施形態と同様にしてダウンコンバータ7’に入力される。また、RF側シンセサイザ44は、2.8〜3GHzの局部発振信号を生成し、この局部発振信号は逓倍回路45に入力される。逓倍回路45は、入力された局部発振信号の周波数を2倍の周波数帯に変換する。この変換された局部発振信号はダウンコンバータ7’に入力される。
【0055】
ダウンコンバータ7’は、無線周波信号と逓倍回路45から入力された局部発振信号とを乗算することにより、400〜600MHzのIF信号に周波数変換する。この受信IF信号は、ハイインピーダンス回路41’を介して5GHz帯受信回路40’より出力される。
【0056】
5GHz帯受信回路40’より出力された受信IF信号は、IFフィルタ46を通過し、直交変復調回路11に入力される。
【0057】
一方、無線周波数帯として2.4GHz帯の無線周波信号を送信する場合について説明する。
直交変復調回路11より出力された送信IF信号は、IFフィルタ46を通過して2.4GHz帯送信回路42に入力される。
【0058】
2.4GHz帯送信回路42に入力された送信IF信号は、ハイインピーダンス回路43を介してアップコンバータ25に入力される。アップコンバータ25は、送信IF信号をRF側シンセサイザ8が生成した2.8〜2.9GHzの局部発振信号と乗算することにより、2.4GHz帯の無線周波信号に周波数変換する。この無線周波信号は、アンテナ1から空中に送信される。
【0059】
次に、無線周波数帯として5GHz帯の無線周波信号を送信する場合について説明する。直交変復調回路11より出力された送信IF信号は、IFフィルタ46を通過して5GHz帯送信回路42’に入力される。
【0060】
5GHz帯送信回路42’に入力された送信IF信号は、ハイインピーダンス回路43’を介してアップコンバータ25’に入力される。アップコンバータ25は、送信IF信号を逓倍回路45が生成した局部発振信号と乗算することにより、5GHz帯の無線周波信号に周波数変換する。この無線周波信号は、アンテナ1’から空中に送信される。
【0061】
ベースバンド回路47は、通常の無線アクセス機能、データ伝送機能及び通信を行う相手装置との間で使用する無線周波数帯を選択する機能等を備える。またベースバンド回路47は、制御部47aを備える。
【0062】
制御部47aは、データの送受信、及びデータの送受信に使用する周波数帯によって、2.4GHz帯受信回路40と2.4GHz帯送信回路42と5GHz帯受信回路40’と5GHz帯送信回路42’とを、動作モードあるいは停止モードに切り替える。
【0063】
このように構成された無線通信装置の動作を説明する。
【0064】
ベースバンド回路47が相手装置との間でデータの送受信を行う周波数帯の選択を行い、例えば5GHz帯を用いてデータの受信を行うものとする。すると、制御部47aは、5GHz帯受信回路40’を動作モードとするため制御信号AS4をハイレベル、他の制御信号AS2,AS3,AS5をローレベルとする。制御信号AS4は5GHz帯受信回路40’に供給される。また、制御信号AS2は2.4GHz帯受信回路40、制御信号AS3は2.4GHz帯送信回路42、制御信号AS5は5GHz帯送信回路42’にそれぞれ供給される。
【0065】
5GHz帯受信回路40’は、制御信号AS4がハイレベルになると、5GHz帯受信回路40’を構成する各素子に電源電圧を供給する。また、5GHz帯受信回路40’は、制御信号AS5がローレベルになると、回路を構成する各素子への電源電圧の供給を停止する。2.4GHz帯受信回路40および2.4GHz帯送信回路42についても同様である。
【0066】
ところで、本実施形態では、IF用のフィルタであるIFフィルタ46を5GHz帯と2.4GHz帯で共用している。これは、各送受信回路にハイインピーダンス回路を備えることにより実現している。以下に、ハイインピーダンス回路について説明する。
【0067】
図3は、2.4GHz帯受信回路40が有するハイインピーダンス回路41の回路図の一例である。ハイインピーダンス回路41は、トランジスタ50,51と定電流回路52とから構成される。2.4GHz帯受信回路40が停止モードになると、上記定電流回路52の電源電圧の供給が停止する。この電源電圧の供給が停止は、例えば上記定電流回路52に制御信号AS2を供給することにより行われる。これにより、2.4GHz帯受信回路40は、IFフィルタ46に対してハイインピーダンスとなる。また、5GHz帯受信回路40’が有するハイインピーダンス回路41’の構成も、上記ハイインピーダンス回路41と同様であるため、説明は省略する。
【0068】
次に、2.4GHz帯送信回路42が有するハイインピーダンス回路43について説明する。図4は、ハイインピーダンス回路43の回路図の一例である。ハイインピーダンス回路43は、トランジスタ53,54と定電流回路55と抵抗56,57とから構成される。抵抗56,57のそれぞれの一方の端子は電源電圧(Vcc)に接続される。2.4GHz帯送信回路42が停止モードになると、上記定電流回路55の電源電圧の供給が停止する。この電源電圧の供給の停止は、例えば上記定電流回路55に制御信号AS3を供給することにより行われる。これにより、2.4GHz帯送信回路42は、IFフィルタ46に対してハイインピーダンスとなる。また、5GHz帯送信回路42’ が有するハイインピーダンス回路43’の構成も、上記ハイインピーダンス回路43と同様であるため、説明は省略する。
【0069】
同じ周波数帯の送受信動作において、使用する送受信回路以外の他の送受信回路は、IFフィルタ46に対してハイインピーダンスとなる。よって、IFフィルタ46は、マッチングが取りやすくなり、フィルタの特性が向上する。
【0070】
なお、ハイインピーダンス回路を別に設けず、アップコンバータ7,7’あるいはダウンコンバータ25,25’がそれぞれハイインピーダンス回路を備えるようにしてもよい。図5は、ハイインピーダンス回路を備えたダウンコンバータの一例を示す回路図である。このダウンコンバータは、トランジスタ60,61,62,63,64,65と、定電流回路66とから構成される。停止モード時、定電流回路66の電源電圧の供給を停止する。これにより、ダウンコンバータは、IFフィルタ46に対してハイインピーダンスとなる。このように構成されたダウンコンバータは、新たにハイインピーダンス回路を設ける必要がないため、回路構成を簡単にでき、かつ回路の小型化が可能となる。アップコンバータについても図5と同様の構成であるため説明は省略する。
【0071】
さらに、本実施形態ではRF側のシンセサイザを2.4GHz帯と5GHz帯とで共用している。RF側シンセサイザ44の周波数をfL0、IFの周波数をfIFとすると、上側をローカルとして、fL0とfIFとの関係式を以下に示す。
【0072】
上段の式からfIFを400〜600MHzとした場合、fL0は2.8〜2.9GHzとなる。下段の式からfIFを400〜600MHzとした場合、fL0は2.8〜3GHzとなる。よって、5GHz帯と2.4GHz帯とで、fL0の値がほぼ同一となり、2倍の逓倍回路45を用いることで、RF側のシンセサイザを共用することが可能となる。
【0073】
この時、fIFは小さいほど共有化を行いやすいが、fIFが小さいほど5GHz帯でのローカルリークが多くなることが懸念される。しかし本実施形態において、RF側シンセサイザ44の周波数は、5GHz帯に本来必要とされる周波数帯の半分である。ダウンコンバータ7’及びアップコンバータ25’に入力される周波数は、IFが400MHzとすると5.6GHz帯となる。しかし、RF側シンセサイザ44が発振する周波数は2.8GHz帯であり、5.6GHz帯に対して十分離れているので問題はない。
【0074】
以上詳述したように本実施形態では、無線周波数帯として2.4GHz帯と5GHz帯を混在させた無線通信装置において、2.4GHz帯の無線周波信号と5GHz帯の無線周波信号とを時分割に処理し、さらに同じ周波数帯の送信と受信とを時分割に処理するようにしている。また、2.4GHz帯用のRF側シンセサイザが発振する局部発振信号を逓倍回路45を介して5GHz帯のRF側局部発振信号として使用するようにしている。また、各送受信回路にハイインピーダンス回路を備えている。したがって本実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0075】
さらに、RF側のシンセサイザを共用することができ、部品点数の削減や回路の小型化が可能となる。
【0076】
また、送信と受信とを時分割に処理し、各送受信回路にハイインピーダンス回路を備えているため、IF側のフィルタを共用でき、さらに部品点数の削減や回路の小型化が可能となる。
【0077】
また第2の実施形態において、逓倍回路45を備えてRF側の周波数シンセサイザを共用とした構成は、上記第1の実施形態においても適用可能である。
【0078】
この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形して実施可能なことは勿論である。
【0079】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明は、複数の無線周波数帯を用いた無線通信装置において、互いの周波数帯の信号に影響を与えることなく回路を共有でき、部品点数の削減と小型化が可能な無線通信装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における無線通信装置の回路構成の主要部を示すブロック図。
【図2】本発明の第2の実施形態における無線通信装置の回路構成の主要部を示すブロック図。
【図3】図2に示した無線通信装置における2.4GHz帯受信回路40が有するハイインピーダンス回路41の回路図の一例。
【図4】図2に示した無線通信装置における2.4GHz帯送信回路42が有するハイインピーダンス回路43の回路図の一例。
【図5】ハイインピーダンス回路を備えたダウンコンバータの一例を示す回路図。
【符号の説明】
1,1’…アンテナ、2,2’…RFフィルタ、3,3’…2.4GHz帯送受信回路、4,4’…送受信切替スイッチ、5,5’…受信側LNA、6,6’…受信側RFフィルタ、7,7’…ダウンコンバータ、8,8’…RF側シンセサイザ、9…受信側IFフィルタ、10…受信側AGC、11…直交変復調回路、12,17,22,32…ミキサ、13…90°移相回路、14…IF側シンセサイザ、15,18…受信側LPF、16,19…ADコンバータ、20,30…DAコンバータ、21,31…送信側LPF、23…送信側AGC、24…送信側IFフィルタ、25,25’…アップコンバータ、26,26’…送信側RFフィルタ、27,27’…ドライバアンプ、28,28’…パワーアンプ、29,29’…送信側LPF、33,47…ベースバンド回路、33a,47a…制御部、40,40’…2.4GHz帯受信回路、41,41’…ハイインピーダンス回路、42,42’…2.4GHz帯送信回路、43,43’…ハイインピーダンス回路、44…RF側シンセサイザ、45…逓倍回路、46…IFフィルタ、50,51,53,54,60,61,62,63,64,65…トランジスタ、52,55,66…定電流回路、56,57…抵抗、。
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線LAN(Local Area Network)システムに適用される無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
限られたエリア内において、無線LANシステムを構築し、複数の装置間でデータの送受信が可能とされている。一般の無線LANは、無線周波数帯が2.4GHz帯、伝送レートが11MbpsのIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11bを用いている。
【0003】
しかし、IEEE802.11bの伝送レートは11Mbpsであるため、デジタルビデオのような大量のデータを有するコンテンツを伝送するには時間がかかる。このため、ストリーミングには不向きである。
【0004】
近年、より高速な伝送レートを提供可能なIEEE802.11aが規格化され、伝送レートとして54Mbpsを提供可能な無線LANシステムが実用化されている。
【0005】
IEEE802.11aによれば、大量のデータ伝送を行うことが可能である。しかし、周波数帯として5GHz帯の無線周波信号を用いること、及び変調方式が64QAM−OFDMであること等から、伝送距離が短いという問題がある。このため、電波が届きにくい場所に無線通信装置が配置されている場合、データ伝送ができないという状況が発生する。このような問題を解決するため、IEEE802.11a用の回路を備えた無線通信端末に、IEEE802.11aより伝送距離が長いIEEE802.11b用の回路を備えることで、IEEE802.11aの伝播特性の欠点を補う無線通信装置が開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記IEEE802.11bに使用する無線通信装置は、中間周波(IF)信号の周波数帯として、例えば300〜400MHzを使用している。したがって、無線通信装置を構成する各部品は、周波数帯が300〜400MHz用の部品で構成される。一方、上記IEEE802.11aに使用する無線通信装置は、IF信号の周波数帯として、例えば500MHz帯を使用している。このため、無線通信装置を構成する各部品は、周波数帯が500MHz帯用の部品で構成される。
【0007】
上記IEEE802.11bとIEEE802.11aとを混在させた無線通信端末は、前述したようにそれぞれ使用する部品が異なるため、IEEE802.11bとIEEE802.11aとの両方の回路を備える必要がある。このため、無線通信装置が大型かつ高価とならざるを得ないという問題があった。また、周波数帯が異なる回路を同一基板内あるいは隣接して形成する場合、互いの信号が影響を及ぼし合ってしまうという問題があった。
【0008】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたもので、複数の無線周波数帯を用いた無線通信装置において、互いの周波数帯の信号に影響を与えることなく回路を共有でき、部品点数の削減と小型化が可能な無線通信装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の無線通信装置は、複数の周波数帯を使用して無線信号の送受信を行う無線通信装置であって、第1の周波数帯による信号の受信処理を行う第1の受信部と、前記第1の周波数帯による信号の送信処理を行う第1の送信部とを有する第1の送受信部と、第2の周波数帯による信号の受信処理を行う第2の受信部と、前記第2の周波数帯による信号の送信処理を行う第2の送信部とを有する第2の送受信部と、前記それぞれの送受信部のうち、信号の送受信を行う周波数帯の送受信部を動作モードとし、他の送受信部を停止モードとするように制御する制御回路とを具備することを特徴とする。
【0010】
また本発明の送受信回路は、第1の周波数帯による信号の受信処理を行う第1の受信部と、前記第1の周波数帯による信号の送信処理を行う第1の送信部と、外部からの制御信号を入力するための第1の入力部とを有する第1の送受信部と、第2の周波数帯による信号の受信処理を行う第2の受信部と、前記第2の周波数帯による信号の送信処理を行う第2の送信部と、外部からの制御信号を入力するための第2の入力部とを有する第2の送受信部とを具備する。そして、前記第1の送受信部は、前記第1の入力部から前記第1の周波数帯による信号の送受信を行う旨の制御信号が入力された場合に前記第1の受信部及び第1の送信部を動作モードとし、一方前記第1の入力部から前記第1の周波数帯による信号の送受信を行わない旨の制御信号が入力された場合に前記第1の受信部及び第1の送信部を停止モードとする。また、前記第2の送受信部は、前記第2の入力部から前記第2の周波数帯による信号の送受信を行う旨の制御信号が入力された場合に前記第2の受信部及び第2の送信部を動作モードとし、一方前記第2の入力部から前記第2の周波数帯による信号の送受信を行わない旨の制御信号が入力された場合に前記第2の受信部及び第2の送信部を停止モードとすることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0012】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態における無線通信装置の回路構成の主要部を示すブロック図である。
まず、無線周波数帯として2.4GHz帯の無線周波信号を受信する場合について説明する。なお、本発明の無線通信装置は、例えば変調方式として64QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、データ伝送方式としてOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)を用いている。図1において、図示しない無線通信装置から送信された2.4GHz帯の無線周波信号は、アンテナ1で受信されたのちバンドパスフィルタとしてのRF(Radio Frequency)フィルタ2を通過した後、2.4GHz帯送受信回路3に入力される。
【0013】
2.4GHz帯送受信回路3に入力された無線周波信号は、先ず送受信切替スイッチ4に入力される。送受信切替スイッチ4は、例えばベースバンド回路33からの制御信号により受信側に設定される。送受信切替スイッチ4から出力された無線周波信号は、受信側LNA(Low Noise Amplifier)5、バンドパスフィルタとしての受信側RFフィルタ6を介してダウンコンバータ7に入力される。また発振器としてのRF側シンセサイザ8は、1.9GHz帯の局部発振信号を生成し、この局部発振信号はダウンコンバータ7に供給される。
【0014】
ダウンコンバータ7は、入力された無線周波信号とRF側シンセサイザ8から供給された1.9GHz帯の局部発振信号とを乗算することにより、500MHz帯の中間周波(IF)信号に周波数変換する。この受信IF信号は、2.4GHz帯送受信回路3より出力される。
【0015】
2.4GHz帯送受信回路3より出力された受信IF信号は、バンドパスフィルタとしての受信側IFフィルタ9を通過し、受信側AGC(Automatic Gain Control)10を介して直交変復調回路11に入力される。前記IFフィルタ9は、例えばSAW(Surface Acoustic Wave)フィルタにより構成されている。また、IF側シンセサイザ14は、IF信号の2倍の周波数である1000MHz帯の局部発振信号を生成し、この局部発振信号を直交変復調回路11に入力する。
【0016】
直交変復調回路11に入力された受信IF信号は、ミキサ12、17に入力され、直交したIQ信号に分離される。すなわち、ミキサ12に入力された受信IF信号は、IF側シンセサイザ14から直交変復調回路11に入力された局部発振信号と混合され、ミキサ12はI信号を出力する。また、ミキサ17に供給された受信IF信号は、90°移相回路13を介して供給された局部発振信号と混合され、ミキサ17はQ信号を出力する。この直交したIQ信号は、直交復調信号として直交変復調回路11より出力される。
【0017】
直交変復調回路11より出力された直交復調信号は、受信側LPF(Low Pass Filter)15、18を通過し、約5MHzの帯域を持つ直交復調信号となる。この直交復調信号は、ADコンバータ16、19によりそれぞれデジタル信号に変換され、ベースバンド回路33に入力される。
【0018】
次に、無線周波数帯として5GHz帯の無線周波信号を受信する場合について説明する。図示しない無線通信装置から送信された5GHz帯の無線周波信号は、アンテナ1’で受信され、バンドパスフィルタとしての受信側RF(Radio Frequency)フィルタ2’を通過した後、5GHz帯送受信回路3’に入力される。
【0019】
5GHz帯送受信回路3’に入力された無線周波信号は、先ず送受信切替スイッチ4’に入力される。送受信切替スイッチ4’は、例えばベースバンド回路33からの制御信号により受信側に設定される。送受信切替スイッチ4’から出力された無線周波信号は、受信側LNA(Low Noise Amplifier)5’、バンドパスフィルタとしての受信側RFフィルタ6’を介してダウンコンバータ7’に入力される。またRF側シンセサイザ8’は、4.7GHz帯の局部発振信号を生成し、この局部発振信号はダウンコンバータ7’に入力される。
【0020】
ダウンコンバータ7’は、入力された無線周波信号とRF側シンセサイザ8’から入力された4.7GHz帯の局部発振信号とを乗算することにより、上記2.4GHz帯時と共通の500MHz帯の中間周波(IF)信号に周波数変換する。この受信IF信号は、5GHz帯送受信回路3’より出力される。
【0021】
5GHz帯送受信回路3’より出力された受信IF信号は、バンドパスフィルタとしての受信側IFフィルタ9、受信側AGC(Automatic Gain Control)10を介して直交変復調回路11に入力される。このとき、IF側シンセサイザ14は、IF信号の2倍の周波数である1000MHz帯の局部発振信号を生成し、この局部発振信号を直交変復調回路11に入力する。
【0022】
直交変復調回路11に入力された受信IF信号は、ミキサ12、17に入力される。ミキサ12、17は前述した動作により、受信IF信号を直交したIQ信号に分離する。これらIQ信号は、受信側LPF15、18を通過し、約8MHzの帯域を持つ直交復調信号となる。この直交復調信号は、ADコンバータ16、19によりそれぞれデジタル信号に変換され、ベースバンド回路33に入力される。
【0023】
一方、無線周波数帯として2.4GHz帯の無線周波信号を送信する場合について説明する。ベースバンド回路33から出力されたデジタルI,Q信号は、DAコンバータ20、30によってアナログI,Q信号に変換され、送信側LPF21、31によってデジタルノイズが軽減された後、直交変復調回路11に入力される。
【0024】
直交変復調回路11に入力されたIQ信号は、ミキサ22、32に入力される。IF側シンセサイザ14は、上記同様1000MHz帯の局部発振信号を生成し、この局部発振信号を直交変復調回路11に入力する。I信号は、ミキサ22により局部発振信号と混合され、Q信号はミキサ32により90°移相回路13により移相がシフトされた局部発振信号と混合される。このようにしてIQ信号が500MHz帯の送信IF信号に変調される。これらミキサ22、23の出力信号は重畳される。
【0025】
直交変復調回路11より出力された送信IF信号は、送信側AGC23により利得が制御され、送信側IFフィルタ24を通過して2.4GHz帯送受信回路3に入力される。前記IFフィルタ24は、例えばSAWフィルタにより構成されている。
【0026】
2.4GHz帯送受信回路3に入力された送信IF信号は、アップコンバータ25に入力される。アップコンバータ25は、送信IF信号をRF側シンセサイザ8が生成した1.9GHz帯の局部発振信号と乗算することにより、2.4GHz帯の無線周波信号に周波数変換する。この無線周波信号は、バンドパスフィルタとしての送信側RFフィルタ26、ドライバアンプ27、パワーアンプ28、送信側LPF29により所定の帯域及び利得を備えた無線周波信号に変換され、送受信切替スイッチ4に入力される。送受信切替スイッチ4は、例えばベースバンド回路33からの制御信号により送信側に設定される。送受信切替スイッチ4より出力された無線周波信号は、RFフィルタ2を通過し、アンテナ1から空中に送信される。
【0027】
次に、無線周波数帯として5GHz帯の無線周波信号を送信する場合について説明する。ベースバンド回路33から出力されたデジタルIQ信号は、DAコンバータ30によってアナログIQ信号に変換され、送信側LPF31によってデジタルノイズが軽減された後、直交変復調回路11に入力される。
【0028】
直交変復調回路11に入力されたアナログIQ信号は、ミキサ22、32に入力される。IF側シンセサイザ14は、上記同様1000MHz帯の局部発振信号を生成し、この局部発振信号を直交変復調回路11に入力する。IQ信号は、直交変復調回路11において、前述した動作により500MHz帯の送信IF信号に変調される。
【0029】
直交変復調回路11より出力された送信IF信号は、送信側AGC23、送信側IFフィルタ24を介して5GHz帯送受信回路3’に入力される。
【0030】
5GHz帯送受信回路3’に入力された送信IF信号は、アップコンバータ25’に入力される。アップコンバータ25’は、送信IF信号をRF側シンセサイザ8’が生成した4.7GHz帯の局部発振信号と乗算することにより、5GHz帯の無線周波信号に周波数変換する。この無線周波信号は、バンドパスフィルタとしての送信側RFフィルタ26’、ドライバアンプ27’、パワーアンプ28’、送信側LPF29’により所定の帯域及び利得を備えた無線周波信号に変換され、送受信切替スイッチ4’に入力される。送受信切替スイッチ4’より出力された無線周波信号は、RFフィルタ2’を通過し、アンテナ1’から空中に送信される。
【0031】
ベースバンド回路33は、通常の無線アクセス機能、データ伝送機能及び通信を行う相手装置との間で使用する無線周波数帯を選択する機能等を備える。またベースバンド回路33は、制御部33aを備える。
【0032】
制御部33aは、データの送受信に使用する周波数帯によって、2.4GHz帯送受信回路3と5GHz帯送受信回路3’とを、動作モードあるいは停止モードに切り替えるため、これら送受信回路を時分割で制御する。動作モードとは、送受信回路を構成する各素子が送受信を行える状態をいう。一方停止モードとは、例えば送受信回路を構成する各素子の電源電圧の供給を停止する状態をいう。また停止モードは、送受信回路を構成する各素子が、動作中の周波数帯の回路に影響を及ぼさない状態であればよい。
【0033】
このように構成された無線通信装置の動作を説明する。
【0034】
ベースバンド回路33が相手装置との間でデータの送受信を行う周波数帯の選択を行い、例えば5GHz帯を用いて通信を行うものとする。すると、制御部33aは、制御信号AS1をハイレベルとする。このため、5GHz帯送受信回路3’は動作モードとなる。このとき、2.4GHz帯送受信回路3に供給される制御信号/AS1はローレベルであり、2.4GHz帯送受信回路3は停止モードとなる。
【0035】
すなわち、2.4GHz帯送受信回路3は、制御信号/AS1がローレベルとなると、2.4GHz帯送受信回路3を構成する各素子への電源電圧の供給を停止する。また、5GHz帯送受信回路3’は、制御信号AS1がハイレベルになると、5GHz帯送受信回路3’を構成する各素子に電源電圧を供給する。
【0036】
一方、ベースバンド回路33が相手装置との間でデータの送受信を行う周波数帯の選択を行い、2.4GHz帯を用いて通信を行うものとする。すると、制御部33aは、制御信号AS1をローレベルとする。すると、5GHz帯送受信回路3’は停止モードとなり、2.4GHz帯送受信回路3が動作モードとなる。
【0037】
ところで、本実施形態では、2.4GHz帯送受信回路3と、5GHz帯送受信回路3’の中間周波(IF)信号の周波数帯を500MHz帯に統一している。通常、5.15〜5.25GHzのRFでは、例えばIFは500〜600MHzのある1ポイントを用いる。この場合、RF側シンセサイザは4.7GHz帯で発振し、IF側シンセサイザは1000〜1200MHzで発振する。一方2.4GHz帯のRFでは、例えばIFは300〜400MHzのある1ポイントを用いる。この場合、RF側シンセサイザは2.0〜2.1GHzで発振し、IF側シンセサイザは600〜800MHzで発振する。このように、5GHz帯と2.4GHz帯とでは、IFの周波数帯が異なる。
【0038】
IFの周波数帯は、RFフィルタの特性に依存している。フィルタの減衰特性は、共振器のQが同じならば周波数が高い方が緩やかである。したがって、周波数が高い信号をフィルタリングする場合、例えば送信時にRF側シンセサイザの発振信号がアンテナから漏れ出る(以後、ローカルリークという)恐れがある。
【0039】
アンテナから送信される無線周波信号の周波数をf0、IFの周波数帯をf1、RF側シンセサイザの周波数をfL0とすると、
f0=fL0+f1
となる。すなわち、f1を大きくするとfL0が小さくなり、fL0がf0から離れる。したがって、fL0はRFフィルタの帯域外になり、ローカルリークが発生しない。
【0040】
5GHz帯を用いて2.4GHz帯と同程度のローカルリークの減衰量を得ようとすると、フィルタの段数が同じであれば、5GHz帯のIFは2.4GHz帯のIFの約2倍にする必要がある。
【0041】
本実施形態では、IFを5GHz帯に用いるIFに統一することで、2.4GHz帯の無線周波信号を送信するときのローカルリークを抑制している。
【0042】
以上のように本実施形態では、無線周波数帯として2.4GHz帯と5GHz帯を混在させた無線通信装置において、2.4GHz帯の無線周波信号と5GHz帯の無線周波信号とを時分割に処理することで、2.4GHz帯送受信回路3と5GHz帯送受信回路3’との同時動作を回避するようにしている。さらに、中間周波(IF)信号の周波数帯を5GHz帯の中間周波(IF)信号の周波数帯に統一するようにしている。
【0043】
したがって、本実施形態によれば、2.4GHz帯送受信回路3及び5GHz帯送受信回路3’以降の回路を共用することが可能となる。よって、部品点数を大幅に削減することができ、装置の小型化が可能となる。
【0044】
また、2.4GHz帯と5GHz帯の信号が同時動作しないため、2.4GHz帯用の回路と5GHz帯の回路との間に新たにアイソレーションを設ける必要がない。
【0045】
また、動作していない周波数帯の回路を停止モードにしているため、バッテリーあるいは電源の消費を低減することが可能となる。
【0046】
なお、上記実施形態では、ベースバンド回路33から出力される制御信号AS1/AS1を2.4GHz帯送受信回路3と5GHz帯送受信回路3’とに入力するように構成している。しかし、例えば2.4GHz帯送受信回路3を構成する各素子にそれぞれ直接入力するように構成してもよい。このように構成すれば、起動に時間がかかる素子は動作モードにしておく等の制御が可能となる。
【0047】
また、例えばRF側シンセサイザ8のように起動に時間がかかる素子は、常時動作させておき、シンセサイザの出力のみを停止するように構成してもよい。あるいは、RF側シンセサイザ8を停止モードとし、例えばシンセサイザが備える素子のうちPLL(Phase Locked Loop)等の起動に時間がかかる素子のみを動作させておくように構成してもよい。
【0048】
また、2.4GHz帯送受信回路3及び5GHz帯送受信回路3’は、制御信号AS1あるいは/AS1を入力するための入力ピンを備え、この入力ピンに制御信号が入力された場合に動作モードあるいは停止モードを行うように構成してもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、2.4GHz帯用と5GHz帯用の2つのアンテナを備えているが、アンテナ共用器(duplexer)を用いてアンテナを共用するように構成してもよい。このように構成することで、装置をより小型化することが可能となる。
【0050】
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態における無線通信装置の回路構成の主要部を示すブロック図である。図2において、上記図1と同一部分には同一の符号を付して説明は省略する。
【0051】
無線周波数帯として2.4GHz帯の無線周波信号を受信する場合について説明する。アンテナ1から受信された2.4GHz帯の無線周波信号は、送受信切替スイッチ4を介して2.4GHz帯受信回路40に入力される。2.4GHz帯受信回路40に入力された無線周波信号は、第1の実施形態と同様にしてダウンコンバータ7に入力される。また、RF側シンセサイザ44は、2.8〜2.9GHzの局部発振信号を生成し、この局部発振信号はダウンコンバータ7に入力される。
【0052】
ダウンコンバータ7は、無線周波信号とRF側シンセサイザ44から入力された2.8〜2.9GHzの局部発振信号とを乗算することにより、400〜600MHzのIF信号に周波数変換する。この受信IF信号は、停止時にハイインピーダンスとなるハイインピーダンス回路41を介して2.4GHz帯受信回路40より出力される。
【0053】
2.4GHz帯受信回路40より出力された受信IF信号は、バンドパスフィルタとしてのIFフィルタ46を通過し、直交変復調回路11に入力される。前記IFフィルタ46は、例えばSAWフィルタにより構成されている。
【0054】
次に、無線周波数帯として5GHz帯の無線周波信号を受信する場合について説明する。アンテナ1’から受信された5GHz帯の無線周波信号は、送受信切替スイッチ4’を介して5GHz帯受信回路40’に入力される。5GHz帯受信回路40’に入力された無線周波信号は、第1の実施形態と同様にしてダウンコンバータ7’に入力される。また、RF側シンセサイザ44は、2.8〜3GHzの局部発振信号を生成し、この局部発振信号は逓倍回路45に入力される。逓倍回路45は、入力された局部発振信号の周波数を2倍の周波数帯に変換する。この変換された局部発振信号はダウンコンバータ7’に入力される。
【0055】
ダウンコンバータ7’は、無線周波信号と逓倍回路45から入力された局部発振信号とを乗算することにより、400〜600MHzのIF信号に周波数変換する。この受信IF信号は、ハイインピーダンス回路41’を介して5GHz帯受信回路40’より出力される。
【0056】
5GHz帯受信回路40’より出力された受信IF信号は、IFフィルタ46を通過し、直交変復調回路11に入力される。
【0057】
一方、無線周波数帯として2.4GHz帯の無線周波信号を送信する場合について説明する。
直交変復調回路11より出力された送信IF信号は、IFフィルタ46を通過して2.4GHz帯送信回路42に入力される。
【0058】
2.4GHz帯送信回路42に入力された送信IF信号は、ハイインピーダンス回路43を介してアップコンバータ25に入力される。アップコンバータ25は、送信IF信号をRF側シンセサイザ8が生成した2.8〜2.9GHzの局部発振信号と乗算することにより、2.4GHz帯の無線周波信号に周波数変換する。この無線周波信号は、アンテナ1から空中に送信される。
【0059】
次に、無線周波数帯として5GHz帯の無線周波信号を送信する場合について説明する。直交変復調回路11より出力された送信IF信号は、IFフィルタ46を通過して5GHz帯送信回路42’に入力される。
【0060】
5GHz帯送信回路42’に入力された送信IF信号は、ハイインピーダンス回路43’を介してアップコンバータ25’に入力される。アップコンバータ25は、送信IF信号を逓倍回路45が生成した局部発振信号と乗算することにより、5GHz帯の無線周波信号に周波数変換する。この無線周波信号は、アンテナ1’から空中に送信される。
【0061】
ベースバンド回路47は、通常の無線アクセス機能、データ伝送機能及び通信を行う相手装置との間で使用する無線周波数帯を選択する機能等を備える。またベースバンド回路47は、制御部47aを備える。
【0062】
制御部47aは、データの送受信、及びデータの送受信に使用する周波数帯によって、2.4GHz帯受信回路40と2.4GHz帯送信回路42と5GHz帯受信回路40’と5GHz帯送信回路42’とを、動作モードあるいは停止モードに切り替える。
【0063】
このように構成された無線通信装置の動作を説明する。
【0064】
ベースバンド回路47が相手装置との間でデータの送受信を行う周波数帯の選択を行い、例えば5GHz帯を用いてデータの受信を行うものとする。すると、制御部47aは、5GHz帯受信回路40’を動作モードとするため制御信号AS4をハイレベル、他の制御信号AS2,AS3,AS5をローレベルとする。制御信号AS4は5GHz帯受信回路40’に供給される。また、制御信号AS2は2.4GHz帯受信回路40、制御信号AS3は2.4GHz帯送信回路42、制御信号AS5は5GHz帯送信回路42’にそれぞれ供給される。
【0065】
5GHz帯受信回路40’は、制御信号AS4がハイレベルになると、5GHz帯受信回路40’を構成する各素子に電源電圧を供給する。また、5GHz帯受信回路40’は、制御信号AS5がローレベルになると、回路を構成する各素子への電源電圧の供給を停止する。2.4GHz帯受信回路40および2.4GHz帯送信回路42についても同様である。
【0066】
ところで、本実施形態では、IF用のフィルタであるIFフィルタ46を5GHz帯と2.4GHz帯で共用している。これは、各送受信回路にハイインピーダンス回路を備えることにより実現している。以下に、ハイインピーダンス回路について説明する。
【0067】
図3は、2.4GHz帯受信回路40が有するハイインピーダンス回路41の回路図の一例である。ハイインピーダンス回路41は、トランジスタ50,51と定電流回路52とから構成される。2.4GHz帯受信回路40が停止モードになると、上記定電流回路52の電源電圧の供給が停止する。この電源電圧の供給が停止は、例えば上記定電流回路52に制御信号AS2を供給することにより行われる。これにより、2.4GHz帯受信回路40は、IFフィルタ46に対してハイインピーダンスとなる。また、5GHz帯受信回路40’が有するハイインピーダンス回路41’の構成も、上記ハイインピーダンス回路41と同様であるため、説明は省略する。
【0068】
次に、2.4GHz帯送信回路42が有するハイインピーダンス回路43について説明する。図4は、ハイインピーダンス回路43の回路図の一例である。ハイインピーダンス回路43は、トランジスタ53,54と定電流回路55と抵抗56,57とから構成される。抵抗56,57のそれぞれの一方の端子は電源電圧(Vcc)に接続される。2.4GHz帯送信回路42が停止モードになると、上記定電流回路55の電源電圧の供給が停止する。この電源電圧の供給の停止は、例えば上記定電流回路55に制御信号AS3を供給することにより行われる。これにより、2.4GHz帯送信回路42は、IFフィルタ46に対してハイインピーダンスとなる。また、5GHz帯送信回路42’ が有するハイインピーダンス回路43’の構成も、上記ハイインピーダンス回路43と同様であるため、説明は省略する。
【0069】
同じ周波数帯の送受信動作において、使用する送受信回路以外の他の送受信回路は、IFフィルタ46に対してハイインピーダンスとなる。よって、IFフィルタ46は、マッチングが取りやすくなり、フィルタの特性が向上する。
【0070】
なお、ハイインピーダンス回路を別に設けず、アップコンバータ7,7’あるいはダウンコンバータ25,25’がそれぞれハイインピーダンス回路を備えるようにしてもよい。図5は、ハイインピーダンス回路を備えたダウンコンバータの一例を示す回路図である。このダウンコンバータは、トランジスタ60,61,62,63,64,65と、定電流回路66とから構成される。停止モード時、定電流回路66の電源電圧の供給を停止する。これにより、ダウンコンバータは、IFフィルタ46に対してハイインピーダンスとなる。このように構成されたダウンコンバータは、新たにハイインピーダンス回路を設ける必要がないため、回路構成を簡単にでき、かつ回路の小型化が可能となる。アップコンバータについても図5と同様の構成であるため説明は省略する。
【0071】
さらに、本実施形態ではRF側のシンセサイザを2.4GHz帯と5GHz帯とで共用している。RF側シンセサイザ44の周波数をfL0、IFの周波数をfIFとすると、上側をローカルとして、fL0とfIFとの関係式を以下に示す。
【0072】
上段の式からfIFを400〜600MHzとした場合、fL0は2.8〜2.9GHzとなる。下段の式からfIFを400〜600MHzとした場合、fL0は2.8〜3GHzとなる。よって、5GHz帯と2.4GHz帯とで、fL0の値がほぼ同一となり、2倍の逓倍回路45を用いることで、RF側のシンセサイザを共用することが可能となる。
【0073】
この時、fIFは小さいほど共有化を行いやすいが、fIFが小さいほど5GHz帯でのローカルリークが多くなることが懸念される。しかし本実施形態において、RF側シンセサイザ44の周波数は、5GHz帯に本来必要とされる周波数帯の半分である。ダウンコンバータ7’及びアップコンバータ25’に入力される周波数は、IFが400MHzとすると5.6GHz帯となる。しかし、RF側シンセサイザ44が発振する周波数は2.8GHz帯であり、5.6GHz帯に対して十分離れているので問題はない。
【0074】
以上詳述したように本実施形態では、無線周波数帯として2.4GHz帯と5GHz帯を混在させた無線通信装置において、2.4GHz帯の無線周波信号と5GHz帯の無線周波信号とを時分割に処理し、さらに同じ周波数帯の送信と受信とを時分割に処理するようにしている。また、2.4GHz帯用のRF側シンセサイザが発振する局部発振信号を逓倍回路45を介して5GHz帯のRF側局部発振信号として使用するようにしている。また、各送受信回路にハイインピーダンス回路を備えている。したがって本実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0075】
さらに、RF側のシンセサイザを共用することができ、部品点数の削減や回路の小型化が可能となる。
【0076】
また、送信と受信とを時分割に処理し、各送受信回路にハイインピーダンス回路を備えているため、IF側のフィルタを共用でき、さらに部品点数の削減や回路の小型化が可能となる。
【0077】
また第2の実施形態において、逓倍回路45を備えてRF側の周波数シンセサイザを共用とした構成は、上記第1の実施形態においても適用可能である。
【0078】
この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形して実施可能なことは勿論である。
【0079】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明は、複数の無線周波数帯を用いた無線通信装置において、互いの周波数帯の信号に影響を与えることなく回路を共有でき、部品点数の削減と小型化が可能な無線通信装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における無線通信装置の回路構成の主要部を示すブロック図。
【図2】本発明の第2の実施形態における無線通信装置の回路構成の主要部を示すブロック図。
【図3】図2に示した無線通信装置における2.4GHz帯受信回路40が有するハイインピーダンス回路41の回路図の一例。
【図4】図2に示した無線通信装置における2.4GHz帯送信回路42が有するハイインピーダンス回路43の回路図の一例。
【図5】ハイインピーダンス回路を備えたダウンコンバータの一例を示す回路図。
【符号の説明】
1,1’…アンテナ、2,2’…RFフィルタ、3,3’…2.4GHz帯送受信回路、4,4’…送受信切替スイッチ、5,5’…受信側LNA、6,6’…受信側RFフィルタ、7,7’…ダウンコンバータ、8,8’…RF側シンセサイザ、9…受信側IFフィルタ、10…受信側AGC、11…直交変復調回路、12,17,22,32…ミキサ、13…90°移相回路、14…IF側シンセサイザ、15,18…受信側LPF、16,19…ADコンバータ、20,30…DAコンバータ、21,31…送信側LPF、23…送信側AGC、24…送信側IFフィルタ、25,25’…アップコンバータ、26,26’…送信側RFフィルタ、27,27’…ドライバアンプ、28,28’…パワーアンプ、29,29’…送信側LPF、33,47…ベースバンド回路、33a,47a…制御部、40,40’…2.4GHz帯受信回路、41,41’…ハイインピーダンス回路、42,42’…2.4GHz帯送信回路、43,43’…ハイインピーダンス回路、44…RF側シンセサイザ、45…逓倍回路、46…IFフィルタ、50,51,53,54,60,61,62,63,64,65…トランジスタ、52,55,66…定電流回路、56,57…抵抗、。
Claims (14)
- 第1の周波数帯の信号を受信する第1の受信部と、前記第1の周波数帯の信号を送信する第1の送信部とを有する第1の送受信部と、
第2の周波数帯の信号を受信する第2の受信部と、前記第2の周波数帯の信号を送信する第2の送信部とを有し、前記第1の送受信部と同一の中間周波数を有する第2の送受信部と、
前記第1、第2の送受信部の一方を動作モードとし、前記第1、第2の送受信部の他方を停止モードとするように制御する制御回路と
を具備することを特徴とする無線通信装置。 - 前記第1の受信部は、前記第1の周波数帯による受信信号を前記中間周波数帯の信号に変換する第1のダウンコンバータを具備し、
前記第1の送信部は、前記中間周波数帯の信号を前記第1の周波数帯の送信信号に変換する第1のアップコンバータを具備し、
前記第2の受信部は、前記第2の周波数帯による受信信号を前記中間周波数帯の信号に変換する第2のダウンコンバータを具備し、
前記第2の送信部は、前記中間周波数帯の信号を前記第2の周波数帯の送信信号に変換する第2のアップコンバータを具備することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。 - 前記第1の送受信部は、第1の局部発振信号を生成する第1の発振器を具備し、
前記第1のダウンコンバータは、前記第1の発振器から供給される前記第1の局部発振信号に基づいて、前記第1の周波数帯の信号を前記中間周波数帯の信号に変換し、
前記第1のアップコンバータは、前記第1の発振器から供給される前記第1の局部発振信号に基づいて、前記中間周波数帯の信号を前記第1の周波数帯の信号に変換し、
前記第2の送受信部は、前記第1の局部発振信号と異なる周波数の第2の局部発振信号を生成する第2の発振器を具備し、
前記第2のダウンコンバータは、前記第2の発振器が生成した前記第2の局部発振信号に基づいて前記第2の周波数帯の信号を前記中間周波数帯の信号に変換し、
前記第2のアップコンバータは、前記第2の発振器が生成した前記第2の局部発振信号に基づいて前記中間周波数帯の信号を前記第2の周波数帯の信号に変換することを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。 - 前記第1、第2の受信部から供給される前記中間周波数帯の信号を復調する復調回路と、
入力信号を前記中間周波数帯の信号に変調する変調回路と
をさらに具備することを特徴とする請求項3に記載の無線通信装置。 - 第3の局部発振信号を生成する第3の発振器と、
前記第3の発振器から供給される前記第3の局部発振信号を90°移相させる移相器とをさらに具備し、
前記復調回路は、前記第3の発振器から供給される前記第3の局部発振信号に基づき前記中間周波帯の信号からI信号を生成する第1のミキサと、
前記移相器から供給される信号に基づき前記中間周波数帯の信号からQ信号を生成する第2のミキサとを有し、
前記変調回路は、前記第3の発振器から供給される前記第3の局部発振信号に基づき前記I信号から前記中間周波数帯の信号を生成する第3のミキサと、
前記移相器から供給される信号に基づき前記Q信号から前記中間周波数帯の信号を生成する第4のミキサとを有することを特徴とする請求項4に記載の無線通信装置。 - 第1の局部発振信号を生成する第4の発振器と、
前記第4の発振器から供給される前記第1の局部発振信号を逓倍する逓倍回路とをさらに具備し、
前記第4の発振器から出力される前記第1の局部発振信号は、
前記第1のダウンコンバータ及び第1のアップコンバータに供給され、前記逓倍回路の出力信号は、前記第2のダウンコンバータ及び前記第2のアップコンバータに供給されることを特徴とする請求項2に記載の無線通信装置。 - 前記逓倍回路は、前記第4の発振器が生成した局部発振信号の2倍の周波数帯を持つ局部発振信号を生成することを特徴とする請求項6に記載の無線通信装置。
- 前記制御回路は、前記第1の送信部、第1の受信部、第2の送信部、第2の受信部のうちいずれか1つを動作モードとし、その他を停止モードとするよう制御することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記第1、第2の受信部と前記復調回路、及び前記第1、第2の送信部と前記変調回路の相互間に共通接続されたフィルタ回路をさらに具備することを特徴とする請求項8に記載の無線通信装置。
- 前記第1の受信部の前記第1のダウンコンバータと前記フィルタ回路の相互間に接続され、前記停止モード時にハイインピーダンスとなる第1のハイインピーダンス回路と、
前記第2の受信部の前記第2のダウンコンバータと前記フィルタ回路の相互間に接続され、前記停止モード時にハイインピーダンスとなる第2のハイインピーダンス回路と、
前記第1の送信部の前記第1のアップコンバータと前記フィルタ回路の相互間に接続され、前記停止モード時にハイインピーダンスとなる第3のハイインピーダンス回路と、
前記第2の送信部の前記第2のアップコンバータと前記フィルタ回路の相互間に接続され、前記停止モード時にハイインピーダンスとなる第4のハイインピーダンス回路と
をさらに具備することを特徴とする請求項9に記載の無線通信装置。 - 前記複数の周波数帯には、2.4GHz帯と5GHz帯との周波数帯を含むことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 第1の周波数帯の信号を受信する第1の受信部と、前記第1の周波数帯の信号を送信する第1の送信部と、外部からの制御信号を入力するための第1の入力部とを有する第1の送受信部と、
第2の周波数帯の信号を受信する第2の受信部と、前記第2の周波数帯の信号を送信する第2の送信部と、外部からの制御信号を入力するための第2の入力部とを有し、前記第1の送受信部と同一の中間周波数を有する第2の送受信部とを具備し、
前記第1の送受信部は、前記第1の入力部から前記第1の周波数帯による信号の送受信を行う旨の制御信号が入力された場合に前記第1の受信部及び第1の送信部を動作モードとし、一方前記第1の入力部から前記第1の周波数帯による信号の送受信を行わない旨の制御信号が入力された場合に前記第1の受信部及び第1の送信部を停止モードとし、
前記第2の送受信部は、前記第2の入力部から前記第2の周波数帯による信号の送受信を行う旨の制御信号が入力された場合に前記第2の受信部及び第2の送信部を動作モードとし、一方前記第2の入力部から前記第2の周波数帯による信号の送受信を行わない旨の制御信号が入力された場合に前記第2の受信部及び第2の送信部を停止モードとすることを特徴とする送受信回路。 - 前記第1の受信部は、前記第1の周波数帯による受信信号を前記中間周波数帯の信号に変換する第1のダウンコンバータを具備し、
前記第1の送信部は、前記中間周波数帯の信号を前記第1の周波数帯の送信信号に変換する第1のアップコンバータを具備し、
前記第2の受信部は、前記第2の周波数帯による受信信号を前記中間周波数帯の信号に変換する第2のダウンコンバータを具備し、
前記第2の送信部は、前記中間周波数帯の信号を前記第2の周波数帯の送信信号に変換する第2のアップコンバータを具備することを特徴とする請求項12に記載の送受信回路。 - 前記第1の送受信部は、第1の局部発振信号を生成する第1の発振器を具備し、
前記第1のダウンコンバータは、前記第1の発振器から供給される前記第1の局部発振信号に基づいて、前記第1の周波数帯の信号を前記中間周波数帯の信号に変換し、
前記第1のアップコンバータは、前記第1の発振器から供給される前記第1の局部発振信号に基づいて、前記中間周波数帯の信号を前記第1の周波数帯の信号に変換し、
前記第2の送受信部は、前記第1の局部発振信号と異なる周波数の第2の局部発振信号を生成する第2の発振器を具備し、
前記第2のダウンコンバータは、前記第2の発振器が生成した前記第2の局部発振信号に基づいて前記第2の周波数帯の信号を前記中間周波数帯の信号に変換し、
前記第2のアップコンバータは、前記第2の発振器が生成した前記第2の局部発振信号に基づいて前記中間周波数帯の信号を前記第2の周波数帯の信号に変換することを特徴とする請求項13に記載の送受信回路。
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