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JP2005011642A - 照明装置、タブレット、及び液晶表示装置 - Google Patents

照明装置、タブレット、及び液晶表示装置 Download PDF

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JP2005011642A
JP2005011642A JP2003173687A JP2003173687A JP2005011642A JP 2005011642 A JP2005011642 A JP 2005011642A JP 2003173687 A JP2003173687 A JP 2003173687A JP 2003173687 A JP2003173687 A JP 2003173687A JP 2005011642 A JP2005011642 A JP 2005011642A
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JP2003173687A
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Yoshihiko Ishidaka
良彦 石高
Tetsuya Fukuda
哲也 福田
Kenji Honda
賢治 本田
Koichi Naito
浩一 内藤
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Alps Alpine Co Ltd
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Alps Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】本発明は、照明装置及びタブレットに防反射層を設けた構造において、画面の斜め方向から観察した場合の青色の着色反射光の発生を抑制できる照明装置、タブレット、及び該照明装置又はタブレットを備えた液晶表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、光源13及び導光板12より観察者側に配置されたフロントカバー又はタブレットの、導光板側全面に配置された防反射層37において、微細な凹部又は凸部を、導光板12内の光の伝播方向と平行な千鳥格子状に配列したもので、前記光の伝播方向と平行な凹部又は凸部の実効ピッチが密になるので、画面を斜め方向から観察した場合の青色の−1次反射光を抑制することができ、高輝度で色再現性に優れた液晶表示が得られる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、照明装置及びタブレットに関するものであり、特に、液晶表示装置に使用される照明装置又はタブレットにおいて画面斜め方向に漏れる光に着色が発生しないようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近特に応用範囲が拡大している携帯情報端末や携帯電話機などの表示部として、反射型の液晶パネルの前面に、フロントライトと称する照明装置が幅広く採用されている。すなわち、液晶パネルの前面側(観察者側)にこのフロントライトを配置し、上方から液晶パネルを照明するものである。また、必要に応じてデータ入力手段であるタブレットなどがフロントライトの前面側に配置されることもある。
図11は、フロントライトを備えた従来の液晶表示装置の一例を示す断面構成図であり、この図に示す液晶表示装置100は、液晶パネル120と、この液晶パネル120の前面側に配設されたフロントライト110とから構成されている。液晶表示装置120は、互いに対向して配置された上基板121、下基板122との間にシール材124で封止された液晶層123を挟持しており、上基板121の内面側(液晶層123側)に、電極や配向膜などからなる液晶制御層125が形成され、下基板122の内面側(液晶層123側)には、アルミニウムや銀等の高反射率の金属薄膜からなる反射層126と、電極や配向膜などからなる液晶制御層128とが下基板122上に順に積層されている。
【0003】
フロントライト110は、平板状の導光板112と、この導光板112の側端面112aに配設された棒状の光源113とを備えて構成されている。光源113から出射された光を導光板112の側端面112aから導光板112内へ導入し、この光を、プリズム形状が形成された導光板112の反射面112cで反射させることにより光の伝搬方向を変え、導光板112の出射面112bから液晶パネル120へ向けて照射するようになっている。
また、フロントライト110の出射面112bには、防反射層117が形成されており、導光板112内部を伝搬する光を効率よく液晶パネル120側へ取り出すことができるようになっている。また、防反射層117は、反射型の液晶パネル120からの反射光が導光板112の出射面112bで反射して減衰するのを防ぐことができるようになっている。
【0004】
図12は、従来のタブレットの一例を示す断面構成図である。図12に示すように、このタブレット140は、透明樹脂等からなる平板状の下部基板141及び上部基板142をそれらの外周縁部に配した絶縁パターン143を介して所定のギャップで張り合わせて構成され、両基板141、142の内面側にITO(インジウムスズ酸化物)などからなる透明配線型の下部透明導電膜144と上部透明導電膜145とが形成されている。また、下部透明導電膜144の上には絶縁性の材料からなるドットスペーサ146が所定の間隔で個々に上部透明導電膜145に達しない程度の高さで複数整列形成されている。
さらに、下部基板141の下面側には、防反射層147が形成されており、上部基板142及び上部透明導電膜145側から入射されて下部透明導電膜144と下部基板141を透過する入射光あるいは照明光は、防反射層147を通過する際に反射防止された状態で透過することができるので、タブレット140の下側に通常配置される液晶表示パネルの表示状態の低下を防止できるようになっている。(例えば、特許文献1参照。)
【0005】
従来の照明装置及びタブレットにおいて、前記防反射層117、147は、通常スパッタリング法や蒸着法等により屈折率の異なるSiO膜とTiO膜を周期的に積層してなる構成か、サブミクロンオーダーの微細な凹凸構造を組み込んだAR(Anti Reflection)フィルムの貼り付けによる防反射層を形成することがなされている。各層を所定の膜厚に形成して、いわゆる1/4λの光学条件を作り出すことで、この防反射層117、147に入射する光を高い透過率で透過させるようになっている。
【0006】
【特許文献1】
特開平3−70201号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図11に示す構成で、サブミクロンオーダーの凹凸構造を設けた防反射層117を備えた照明装置を具備した液晶表示装置を本発明者らが作製して研究開発してみると、これら液晶表示装置を斜め方向から観察した場合に青色の著しく強い反射光が観察され、液晶パネルの表示色を青味がかった色に変えてしまうという問題が生じることを知見した。また、図12に示す構成で、サブミクロンオーダーの凹凸構造を設けた防反射層107を備えたタブレットと、該タブレットの下側にフロントライト110及び液晶パネル120を配設した液晶表示装置を作製したところ、同様の結果であった。
なお、この青い反射光は、サブミクロンオーダーの大きさの凹凸構造に対し、短波長側の光が−1次反射光として発生するために生じるものと本発明者らは考えており、サブミクロンオーダーの大きさの凹凸格子を更に小さく形成すると、抑制できるものと考えられる。ここで、−1次反射光とは、光の進行方向に対して反対(逆)方向に反射する光のことである。しかし、ARフィルムに用いるサブミクロンオーダーの微細凹凸構造を現状以上の微細な精度で形成するには、きわめて大掛かりな製造設備を必要とし、製造コストが大幅に向上する恐れがある上に、実際に先の青色の−1次反射光を抑制できるものか否か不明であった。
【0008】
したがって、本発明は、照明装置及びタブレットに防反射層を設けた構造において、画面の斜め方向から観察した場合の青色の着色反射光の発生を抑制できる照明装置、タブレット、及び該照明装置又はタブレットを備えた液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために、本発明は、光源と、該光源の光を側端面から導入し、内部を伝搬する前記光を反射面で反射させて、該反射面と対向する出射面から出射させる構造を有する導光板と、前記導光板及び光源より観察者側に配置されたフロントカバーを備え、前記フロントカバーが、平板状の透明基板と、該透明基板の導光板側全面に、微細な凹部又は凸部を配列形成した防反射層を設けた構成とされるとともに、前記凹部又は凸部が、導光板内の光の伝播方向と平行な千鳥格子状に配列された照明装置を提供する。
導光板内の光の伝播方向と平行な千鳥格子状に防反射層の凹凸を配列させることで、照明装置を画面斜め方向から観察した場合の青色の着色反射光の発生を抑制できる。
【0010】
また、本発明は、かかる照明装置において、前記千鳥格子状に配列された凹部又は凸部のピッチが、0.3μm以下とされた照明装置を提供する。さらに、本発明は、かかる照明装置において、前記千鳥格子状に配列された凹部又は凸部の実効ピッチが、0.15μm以下とされた照明装置を提供する。このように凹凸部を配列することで、より効果的に青色の着色反射光の発生を防止できる。
さらに、本発明は、上記の構成を備えた照明装置と、該照明装置の下側に配置された液晶パネルとを備えた液晶表示装置を提供する。前述の構造の照明装置を備えた液晶表示装置であるならば、高輝度で色再現性の良好な表示を得られる。
【0011】
さらに、本発明は、光源と、該光源の光を側端面から導入し、内部を伝搬する前記光を反射面で反射させて、該反射面と対向する出射面から出射させる構造を有する導光板とを備え、前記導光板及び光源より観察者側に、所定のギャップを有して対抗配置され、少なくとも画面領域を透明とした下部基板及び上部基板と、これら基板の互いに対抗する面に設けられた下部透明導電膜及び上部透明導電膜とが備えられ、前記下部基板の外面側に微細な凹部又は凸部を格子状に配列形成した反射防止部が設けられ、前記下部基板及び上部基板の画面領域の厚さ方向に光を透過自在とした構成とされるとともに、前記凹部又は凸部が前記導光板内の光の伝播方向と平行な千鳥格子状に配列されたタブレットを提供する。
導光板内の光の伝播方向と平行な千鳥格子状に防反射層の凹凸を配列させることで、タブレットを画面斜め方向から観察した場合の青色の着色反射光の発生を抑制できる。
【0012】
さらに、本発明は、かかるタブレットにおいて、前記千鳥格子状に配列された凹部又は凸部のピッチが、0.3μm以下とされたタブレットを提供する。さらに、本発明は、かかるタブレットにおいて、前記千鳥格子状に配列された凹部又は凸部の実効ピッチが、0.15μm以下とされたタブレットを提供する。このように凹凸部を配列することで、より効果的に青色の着色反射光の発生を防止できる。
さらに、本発明は、上記の構成を備えたタブレットと、該タブレットの下側に配置された液晶パネルとを備えた液晶表示装置を提供する。前述の構造のタブレットを備えた液晶表示装置であるならば、高輝度で色再現性に優れた表示が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の照明装置を備えた液晶表示装置の一例を示す断面構成図である。図1に示す液晶表示装置1は、反射型の液晶パネル20と、その前面側に配設されたフロントライト10と、フロントライト10の更に前面側に配置されたフロントカバー30とを備えた構成になっている。ここで、観察者側は図1において液晶表示装置1の上方に位置し、すなわち、観察者から見て、フロントカバー30、フロントライト10、液晶パネル20が順に配置されている。
上記の構成のような液晶表示装置1は、通常その外縁部を図示しない支持体によって狭持されており、フロントカバー30とフロントライト10間、及びフロントライト10と液晶パネル20間に所定の間隙を有して支持されている。
【0014】
フロントライト10は、略平板状の透明の導光板12と、この導光板12の側端面(入光面)12aに配設された光源13とを備えて構成されている。導光板12は、アクリル系樹脂やポリカーボネート系樹脂などから構成され、この導光板12の図示下面側(液晶表示ユニット20側)は、フロントライト10の照明光が出射される出射面12bとされており、図示上面側(液晶表示ユニット20と反対側)には、断面視三角波状のプリズム形状が形成されている。より詳細には、前記出射面12bに対して傾斜して形成された緩斜面部14aと、この緩斜面部14aよりも急な傾斜角度で形成された急斜面部14bとからなる断面視三角形状の複数の凸部14が互いに平行に形成されている。そして、導光板12の出射面12b上に防反射層17が形成されている。
【0015】
導光板12の側端面12aに配設された光源13は、導光板12の側端面12aに沿って設けられた棒状の光源であり、具体的には棒状の導光体13bの両端部に白色LED(Light Emitting Diode)などからなる発光素子13a、13aが配設されている。そして、これらの発光素子13a、13aから出射された光を導光体13bを介して導光板12に導入するようになっている。このように発光素子13a、13aと導光板12との間に棒状の導光体13bを設けることで、点光源である発光素子13aの光を、導光板12の側端面12aに均一に照射することができる。
なお、光源13は、導光板12の側端面12aに光を導入し得るものであれば問題なく用いることができ、例えば導光板12の側端面12aに沿って発光素子を並べた構成であっても良い。また、発光素子13aが1つのみ備えられた構成であっても良い。
光源13は、観察者から見て導光板12の上端部(観察者から離れた側)又は下端部(観察者から近い側)に配置することが好ましい。このようにすることによって、導光板12内の光の伝播方向が観察者から見た上下方向(観察者にとって離れた前方側から観察者に近い方向)と平行になるからである。
【0016】
上記構成のフロントライト10は、光源13から出射された光を、導光板12の側端面12aから導光板12内部へ導入し、内部を伝搬する光を、反射面12cに設けられた凸部14の急斜面部14bで反射させることで光の伝播方向を変化させ、出射面12bから液晶パネル20側へ照明光として出射させるようになっている。
【0017】
フロントライト10の前面側には、フロントカバー30が設けられている。フロントカバー30は、透明基板31と、その下側のフロントライト10側全面に防反射層37を設けた構成となっている。透明基板31は、平板状かつ透光性を有するものであればよく、その材質例としてプラスチック等が挙げられる。
フロントライト10とフロントカバー30の間の間隙は、空気層を失くすための樹脂等のスペーサを備えていてもよい。その際、スペーサの材質は、フロントライト10又は/及びフロントカバー30の屈折率と同等の屈折率を有することが好ましい。
【0018】
本実施形態に係わるフロントカバー30は、そのフロントライト10側全面に、防反射層37が形成されており、この防反射層が、サブミクロンオーダーの微細な凹部又は凸部を千鳥格子状に配列形成された構成であることが大きな特徴の一つである。
この防反射層37について、図2及び図3を参照して以下に説明する。図2は、防反射層37の表面形状を模式的に示す部分斜視図である。図3は、防反射層37を構成する微細な凸部(凹部)の配列の例を示す模式平面図であり、図3Aは前記凸部を正方格子状に配列させた例であり、図3Bは、千鳥格子状に配列させた例である。
【0019】
図2に示すように、防反射層37の表面には、直径0.15〜0.4μm程度の大きさの多数の微細な凸部7が千鳥格子状に配列されて形成されており、幅広い波長域の光を高い透過率で透過させることができるようになっている。なお、この実施形態では凸部7を透明基板31の底面から外側のフロントライト側に突出するように形成したが、逆に凹部を透明基板31の底面から内側に穿ち、同様な凹凸を形成して防反射層とすることもできる。このような微細な凹凸形状を設けることにより光の反射を防止できるのは、独Faunhofer Gesellshaft社の記述情報に開示されているように、それぞれの凸部又は凸部が可視領域の波長以下の高さ及び繰り返しピッチで配列形成されているために、入射した光の反射が生じないことによる。
【0020】
本発明において、凸部7のピッチは0.3μm以下とすることが好ましく、また凸部7の高さは0.2μm以上とすることが好ましい。これは、ピッチが0.3μmを越えると、防反射層37に光を入射させた際に色づきが発生するからである。また、凸部30の高さが0.2μm未満であると、反射防止効果が不十分であり、反射率が高くなるからである。
上記凸部7のピッチは、小さくするほど防反射層37の透過率を高めることができるが、0.2μm以下の極微細な凸部7を、均一な寸法で配列形成するのは困難であり、製造コストの増加の原因となるため、実用的には凸部7のピッチの下限値は、0.2μm程度である。
【0021】
次に、防反射層37を構成する凸部7の配列について図3を参照して以下に説明する。本実施形態に係る防反射層37においては、凸部7は、図3Aに示す正方格子状よりも、図3Bに示す千鳥格子状に配列されている必要がある。図3Bに示す千鳥格子状配列において、その実効ピッチPeが最小となる方向と、フロントライト10の導光板12内の光の伝播方向とが平行になるようにして防反射層37を形成する必要がある。
導光板12内の光の伝播方向は、図3A、Bにおいて矢印aで示され、本実施形態のフロントライト10のように導光板12の側端面12aに棒状の光源13が配設されている場合には、導光体13bの光出射面から導光板12側端面に向かう方向(導光板側端面12aからこの側端面12aの対向面に向かう方向)とされる。また、観察者から見て上端部又は下端部に光源13を配置すると、光の伝播方向は観察者から見た上下方向と平行になる。
【0022】
図3Aにおいて、凸部7の実効ピッチPeは、図示上下方向において、隣接する凸部7のピッチPと等しく、図3Bの上下方向では、図示斜め方向に隣接する凸部7、7の中心間の図示上下方向の距離が実効ピッチPeとされ、実際のピッチPの1/2に等しくなる。
このように、図3Aに示す正方格子状の配列よりも図3Bの千鳥格子状の配列の方が、凸部7の実効ピッチPeを小さくすることができ、この実効ピッチPeが最小となる方向と、導光板12内の光の伝播方向を平行にすることで、防反射層37における光の反射をより生じ難くすることができ、防反射層37に光が入射した際、短波長の青色の光の−1次反射を抑制し、透過した光が青色に色づいて液晶表示装置1の色再現性が低下するのを防止することができる。
【0023】
本実施形態の液晶表示装置1においては、導光板12内の光の伝播方向(図3の矢印a方向)における上記凸部7の実効ピッチPeは、0.15μm以下とすることが好ましい。このような範囲とすることで、防反射層37の反射防止効果を高めることができ、液晶表示装置の表示品質を向上させることができる。実効ピッチPeが0.15μmを越えると、防反射層37の反射防止特性を向上させる効果が少なくなる。
なお、先にも説明した通り、フロントカバー30の防反射層37を形成する場合、凸部7のピッチPを形成できる限界は0.2μm程度であるので、この値から見て実用的に得られる最小実効ピッチPeは0.1μm程度である。
【0024】
以上説明したような防反射層37が、フロントカバー30においてフロントライト10側全面に設けられていることで、導光板12内部を光が伝播する際斜め方向に光が漏れ、特に短波長の青色の光の−1次反射が発生して液晶パネル20側の表示が青色に色づいて見える現象を防止することができる。
また、液晶表示装置1が使用される環境によって、例えば、昼間の外光が豊富なときなど、光源13を使用せずに自然光などを利用して液晶パネル20を照射することができる。液晶表示装置1上方から入射した自然光などの光は、フロントカバー30及び導光板12の緩傾斜部14aを透過して出射面12bから液晶パネル20側へ出射されるようになっている。フロントカバー30においてフロントライト20側全面に防反射層37を設けることによって、液晶表示装置1上方からフロントカバー30に入射した光をフロントライト20側へ出射する際、光が反射するのを防止することができる。したがって、液晶パネル20に届く光の損失を抑制することができ、さらに、光が反射して液晶表示の視認性を低下させるのを防ぐことができる。
【0025】
防反射層37の作製方法としては、例えば、金型を用いた射出成形により製造することができる。金型のキャビティ部において、サブミクロンオーダーの微細な凹部又は凸部が配列形成された構成とし、この金型を用いて射出成形を行うことで、このキャビティ部の凹凸形状を転写して防反射層37を形成することができる。
金型の防反射層を形成するための凹凸形状は、例えば、金型の壁面を電子ビーム描画装置を用いてパターニングし、その後エッチング処理を施すことで形成することができる。また、上記方法に限らず、金型のキャビティ部に凹凸形状を備えたスタンパーを配設することによっても、防反射層37を形成することができる。この防反射層37を形成するためのスタンパーは、Ni電鋳など公知の方向で作製することができる。このようにして作製された防反射層37をフロントカバー30の底面に配置することによって、反射防止効果に優れたフロントカバー30を形成することができる。
また、防反射層37は上記の凹凸形状を有する金型を透明基板31の底面を作製する金型に配置して、透明基板31と一体化して形成してもよい。このような製造方法を採用することで、新たに工程を追加することなく、極めて効率よく防反射層37を備えたフロントカバー30を製造することができる。
【0026】
図1において、液晶パネル20は、対向して配置された上基板21と下基板22との間に液晶層23が挟持され、この液晶層23が基板21、22の内面側周縁部に沿って額縁状に設けられたシール材24により封止された構成とされている。上基板21の内面側(下基板22側)には、液晶制御層25が形成されており、下基板22の内面側(上基板21側)には、フロントライト10の照明光や外光を反射させるための金属薄膜を有する反射層26が形成され、この反射層26上に液晶制御層28が形成されている。
【0027】
液晶制御層25、28は、液晶層23を駆動制御するための電極や、配向膜等を含んで構成されており、上記電極をスイッチングするための半導体素子等も含むものである。また、場合によってはカラー表示のためのカラーフィルタを備えていてもよい。
反射層26は、液晶表示パネル20に入射した外光やフロントライト10の照明光を反射させるためのアルミニウムや銀などの高反射率の金属薄膜からなる反射膜を備えるものであり、特定の方向で反射光が強くなり液晶表示装置の視認性が低下するのを防止するための光散乱手段を備えることが好ましい。この光散乱手段としては、反射膜に凹凸形状を付与したものや、樹脂膜中に樹脂膜を構成する材料と異なる屈折率の樹脂ビーズを分散させた散乱膜等を用いることができる。
【0028】
以上の構成の本実施形態の液晶表示装置1は、外光が十分に得られる環境では、外光を利用した反射表示を行うことができ、外光が得られない環境においては、フロントライト10を点灯させ、導光板12の出射面12bから出射される光を照明光として表示を行うことができるようになっている。
液晶表示装置1において、フロントカバー30のフロントライト10に面する側全面に防反射層37が設けられていることで、光源13から導光板12内部に導入された光が導光板12から外部に漏れ、液晶表示装置1を斜め方向から観察した際、画面が青色に色づいて見えるという問題を防止することができる。また、外光を利用して反射表示を行う際、フロントカバー30上部方向から入射する外光がフロントライト10側に出射する際の反射を抑制し、液晶パネル20に入射する照明光量を高めて高輝度の表示を行うことができる。
【0029】
さらには、上記液晶パネル20に入射した光は、下基板22の反射層26により反射されて再び導光板12に入射し、この導光板12を透過して使用者に到達するようになっているが、本実施形態の液晶表示装置1では、フロントカバー30のフロントライト10に面する側全面に防反射層37が設けられていることで、液晶パネル20からの反射光がフロントカバー30の底面でほとんど反射されずに使用者に到達する。従って、フロントカバー30の底面で反射されて表示光の輝度が低下するのを防止し、高輝度で高コントラストの表示を得ることができる。
【0030】
次に、本発明のタブレットを備えた液晶表示装置について説明する。図4に示す断面構成図において、液晶表示装置2は、反射型の液晶パネル20と、その前面に配置されたフロントライト10と、フロントライト10の前面に配置された座標入力手段としてのタブレット40とを備えた構成になっている。液晶パネル20及びフロントライト10については、図1に示す液晶表示装置1と同様のものである。
【0031】
タブレット40は、図4に示すように、透明樹脂等からなる平面視矩形平板状の下部基板41及び上部基板42をそれらの外周縁部に配した絶縁パターン43を介して所定のギャップで張り合わせて大略構成され、両基板41、42の内面側にITOなどからなる透明配線型の下部透明導電膜44と上部透明導電膜45とが形成されている。また、下部透明導電膜44の上には絶縁性の材料からなるドットスペーサ46が所定の間隔で個々に上部透明導電膜45に達しない程度の高さで複数整列形成されている。
【0032】
タブレット40を用いて入力を行うには、タブレット40の下部透明導電膜44と上部透明導電膜45に電位分布を形成しうる電圧を印加する。操作者がペンや手指などの指示体3を上部基板42の外面上で押圧又は摺動させると、可撓性を有する上部基板42の被押圧部が押下される。非操作時にはドットスペーサ46…により離間されていた下部透明導電膜44と上部透明導電膜45とが、前記被押圧部において接触することにより被押圧部の位置に対応した信号が例えば下部透明導電膜44から出力される。
【0033】
逆に、上部透明導電膜45に電圧を印加した状態で、透明導電膜44、45が接触すると、被押圧部の位置に対応した信号が上部透明導電膜45側から出力される。したがって、下部透明導電膜44の電位分布の方向と上部透明導電膜45の電位分布の方向とを交差するようにすれば、それぞれから得られる出力に基づいて上部基板42上の指示体3の二次元の座標情報が得られる。
こうして、操作者は液晶パネル20に表示されたメニュー項目などのオブジェクトの選択動作などの座標入力動作を、上記タブレット40により行うことができる。つまり、表示されたオブジェクトの位置に対応する上部基板42の上面上の位置を指示体3で押圧することで前記オブジェクトを選択することができる。
【0034】
以上の構成を有するタブレット40の下部基板41の底面側には、サブミクロンオーダーの微細な凹部又は凸部を導光板12内の光の伝播方向と平行な千鳥格子状に配列形成された構成を有する防反射層47が形成されている。この防反射層47は、図1に示す液晶表示装置1における防反射層37と同様のものであり、前記千鳥格子状に配列された凹部又は凸部のピッチを、0.3μm以下とすることが好ましい。また、前記千鳥格子状に配列された凹部又は凸部の実効ピッチを、0.15μm以下とすることが好ましい。
このようにすることで、防反射層47における光の反射をより生じ難くすることができ、防反射層47に光が入射した際、短波長の青色の光の−1次反射を抑制し、透過した光が青色に色づいて液晶表示装置2の色再現性が低下するのを防止することができる。
【0035】
以上の構成の本実施形態の液晶表示装置2は、外光が十分に得られる環境では、外光を利用した反射表示を行うことができ、外光が得られない環境においては、フロントライト10を点灯させ、導光板12の出射面12bから出射される光を照明光として表示を行うことができるようになっている。
液晶表示装置2において、タブレット40の下部基板41の外面全面に防反射層47が設けられていることで、光源13から導光板12内部に導入された光が導光板12から外部に漏れ、液晶表示装置2を斜め方向から観察した際、画面が青色に色づいて見えるという問題を防止することができる。また、外光を利用して反射表示を行う際、タブレット40上部方向から入射する外光がフロントライト10側に出射する際の反射を抑制し、液晶パネル20に入射する照明光量を高めて高輝度の表示を行うことができる。
【0036】
さらには、上記液晶パネル20に入射した光は、下基板22の反射層26により反射されて再び導光板12に入射し、導光板12及びタブレット40を透過して使用者に到達するようになっているが、本実施形態の液晶表示装置2では、タブレット40の下部基板41の外面全面に防反射層47が設けられていることで、液晶パネル20からの反射光がタブレット40の底面でほとんど反射されずに使用者に到達する。従って、タブレット40の底面で反射されて表示光の輝度が低下するのを防止し、高輝度で高コントラストの表示を得ることができる。
【0037】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。
【0038】
実施例1
まず、フロントカバーの外形と逆凹凸のキャビティ部が形成された金型を用意し、この金型のフロントカバー底面に対応する壁面に電子ビーム描画装置を用いてパターニングし、その後エッチング処理を行うことで、前記フロントカバー底面に対応する壁面に多数の凹部を配列形成した。この金型に形成された凹部は、千鳥格子状に配列し、ピッチは、0.25μmとし、凹部の深さは、0.25μmとした。
次に、この金型にアクリル樹脂材料を注入して射出成形を行い、(W)40mm×(L)50mm×(t)0.8mmの、底面に防反射層を備えたフロントカバーを作製した。作製されたフロントカバー底面の形状をAFM(Atomic Force Microscopy)により測定したところ、高さ0.23μm〜0.24μmの微細な凸部が、0.25μmピッチで千鳥格子状に均一に配列形成されていることが確認された。
次いで、得られたフロントカバー底面の反射率を測定した。この測定結果を図5に示す。図5のグラフに示すように、波長域400nm〜700nmの範囲で、反射率が0.5%未満であり、フロントカバー底面が防反射機能を有することが確認された。尚、底面に防反射層を形成しない以外は、本例で作製したフロントカバーと同様の構成を備えたフロントカバーを作製し、その底面の反射率を測定したところ、反射率は4〜5%であった。
【0039】
実施例2
次に、フロントカバーの防反射層を構成する凸部のピッチによる防反射効果の違いを検証するために、上記実施例1と同様の作製方法により凸部のピッチのみが異なる3種類のフロントカバーを作製した。具体的には、前記キャビティ部に形成する凹部のピッチを0.25μm、0.3μm、0.4μmとした3種類の金型を用意し、これらの金型を用いて射出成形を行うことで3種類のフロントカバーを作製した。
得られたフロントカバー底面の形状をAFMにより確認したところ、それぞれ凸部のピッチは0.25μm、0.3μm、0.4μmに形成されており、凸部の高さはいずれのフロントカバーも0.25〜0.27μmであった。
そして、上記にて得られた各フロントカバーの防反射層側に、導光板の短辺側の側端面に、両端に白色LEDを備えた棒状の光源を有するフロントライトを配置した。
【0040】
次いで、上記各フロントライトを点灯させた状態で、フロントカバーの上面(フロントライトと反対側の面)への漏れ光の色度測定を行った。この色度測定は、導光板の法線方向を0°とし、導光板面内の導光方向に沿って、光源の配設された側端面側への傾き角度をマイナス側、それと反対側への傾き角度をプラス側として、−30°〜30°の範囲で漏れ光を検出するための検出器を移動させて測定を行った。その結果を図6のグラフに示す。図6は、xy色度図であり、グラフ中に×印で示す点がC光源(白色)である。
図6に示すように、凸部のピッチが0.25μmとされたフロントカバーと、0.3μmとされたフロントカバーは、色度の角度依存性が小さく、また、C光源の近傍に集中していることが分かる。つまり、液晶パネルの前面にフロントライト及びフロントカバーを配置して液晶表示装置を構成した場合に、斜め方向から観察しても表示の色つきが無く、液晶パネルの表示色再現性が高いことが示唆される。また、凸部のピッチが0.25μmとされたフロントカバーの方が色度の分布が小さく、より色づきが小さいことから、より色再現性に優れたフロントカバーであるといえる。これに対して、凸部のピッチが0.4μmとされたフロントカバーでは、色度がC光源から大きく離れており、また色度の分布も大きいことから、漏れ光に色づきが生じ、またその色も角度により異なるため、上記ピッチを小さくしたフロントカバーよりも色再現性に劣ると考えられる。
【0041】
実施例3
次に、フロントカバーの防反射層における凸部の配列による効果を検証するために、凸部の配列のみが異なる2種類のフロントカバーを作製した。
まず、キャビティ部の壁面に正方格子状に凹部を配列形成した金型と、千鳥格子状に凹部を配列形成した金型を用意した。いずれの金型においても、凹部のピッチは0.3μmとし、凹部の深さは0.3μmとした。次いで、それぞれの金型を用いた射出成形によりフロントカバーを作製した。得られたフロントカバー底面の形状をAFMにより測定したところ、形成された凸部はそれぞれ正方格子状、千鳥格子状に配列されており、いずれのフロントカバーもピッチ0.3μmで、高さ0.27〜0.29μmの微細な凸部が配列形成されていることを確認できた。
次に、上記にて作製された各フロントカバーの防反射層側に、導光板の一側端面に棒状の光源を備えたフロントライトを配置し、これらのフロントライトを点灯させた状態で、上記実施例2と同様にして漏れ光の色度測定を行った。その結果を図7に示す。図7に示すように、千鳥格子状に凸部が配列形成されたフロントカバーは、正方格子状に凸部が配列されたフロントカバーよりも色度の分布が小さく、かつC光源の近傍に集中しており、色づきがより少ないことが確認された。正方格子状に凸部が配列されたフロントカバーは、測定角度が大きい場合に色度がC光源から離れる傾向があり、フロントカバーの正面から見た場合には色づきが少ないものの、斜め方向から観察した際に色づきがやや大きくなり、表示色が若干変化することが示唆される。
【0042】
実施例4
次に、導光板の主導光方向(光の伝播方向)と、防反射層の凸部の配列方向との関係が、フロントカバーの防反射特性に与える影響を検証するために、防反射層を構成する凸部の配列方向を変えた2種類のフロントカバーを、上記実施例1と同様の製造方法により作製した。各フロントカバーの凸部のピッチは0.25μmで同一とし、凸部の高さも0.3〜0.24μmでほぼ同一とした。
それぞれのフロントカバーにおける凸部の配列方向は、それぞれ凸部の配列方向が導光板の主導光方向と平行となるように形成したものと、凸部の配列方向が導光板の主導光方向と直交するように形成したものを作製した。前者は、導光板の主導光方向における実効ピッチが0.125μmであり、後者の実効ピッチは0.217μmである。すなわち、前者の配列では、導光板の主導光方向で実効ピッチが最小となるようにフロントカバーの防反射層の凸部が配列されている。
【0043】
次いで、上記にて得られた2種類のフロントカバーの防反射層側に配置した導光板の側端面に棒状の光源を配設してフロントライトを構成し、これらのフロントライトを点灯させた状態で、上記実施例2と同様にして色度測定を行った。その結果を図8に示す。図8の色度図に示すように、防反射層の実効ピッチが0.125μmとされたフロントカバーは、防反射層の実効ピッチが0.217μmとされたフロントカバーと比較して、色度の分布がC光源の近傍に集中しており、色づきが小さく、斜め方向から観察した場合の色度の変化も小さいことが確認された。一方、実効ピッチが0.217μmとされたフロントカバーは、正面から観察した場合には色度がC光源の近傍にあり、色づきが小さいが、斜め方向から観察した場合に色づきが大きくなった。
【0044】
次に、上記2種類のフロントカバーについて、導光板の主導光方向と直交する方向に測定角度を変化させて色度の測定を行った。つまり、導光板の側端面と平行な向きにおける漏れ光の角度依存性の検証を行った。測定角度は−30°〜30°とした。その測定結果を図9に示す。この図に示すように、導光板側端面と平行な方向においては、上記主導光方向での測定とは逆に、導光板の主導光方向での実効ピッチが最小とされたフロントカバーの色度分布のほうが、実効ピッチが0.217μmとされたフロントカバーよりも大きくなった。これは、導光板の側端面と平行な向きの漏れ光は、主導光方向に対して垂直に近い方向に入射した光の反射光であり、この光に対しては実効ピッチ0.217μmの方が、進行する光と直交する形状のピッチが小さくなるためであると考えられるが、液晶パネルと組み合わせた場合には、観察者から見て上下方向の色度分布が小さいことが重要であり、左右方向での色度分布は実用上問題になりにくいことから、棒状の光源を観察者から見て導光板の上端部又は下端部に配置する用途においては、実効ピッチが最小とされたフロントカバーを用いるのが好ましい。
【0045】
このように、フロントカバーの防反射層における凸部の実効ピッチを導光板の主導光方向で小さくすることで、漏れ光の色づきを抑えることができることが確認された。また、図8及び図9に示す結果から、防反射層の実効ピッチが0.15μm以下であれば色度をC光源の近傍にほぼ集中させることができると考えられるが、正方格子状に0.15μm以下のピッチで凸部を配列形成するのは、一般的な現状の成型技術では困難であり、本発明の導光板のように、千鳥格子状に凸部を配列させることで、より凸部のピッチの小さいものと同等の特性を得られることは、製造やコストの面で極めて有効であるといえる。
【0046】
実施例5
次に、従来の多層膜構造の防反射層と、本発明に係る防反射層とを比較するために、比較試料として、従来の構成の防反射層を備えたフロントカバーを作製した。具体的には、底面に凹凸形状が形成されていないフロントカバーを射出成形により作製し、このフロントカバーの底面上に真空蒸着によりSiO層とTiO層とが交互に周期的に積層された防反射層を形成した。そして、このフロントカバーの防反射層側に導光板の側端面に棒状の光源を有するフロントライトを配設して比較用照明装置とした。
上記比較用照明装置のフロントライトを点灯させた状態で、上記実施例2と同様にして色度の測定を行った。測定結果を図10の色度図に示す。また、図10には、比較のために上記実施例2において作製した防反射層の凸部ピッチが0.25μmである本発明に係る照明装置の色度測定結果を併記する。この図10に示すように、従来の防反射層が形成された比較用照明装置は、色度の分布が大きく、観察角度により漏れ光が色づき、液晶パネルと組み合わせた場合には、斜め方向での色再現性が大きく低下することが示唆される。従って、本発明に係る照明装置と液晶パネルを組み合わせることで、従来よりも視野角の広い液晶表示装置を実現できることが確認された。
【0047】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の照明装置は、導光板及び光源より観察者側に備えたフロントカバーにおいて、導光板側全面に微細な凹部又は凸部を、導光板内の光の伝播方向に平行な千鳥格子状に配列形成したものであるので、画面斜め方向に−1次反射光が発生するおそれがあっても、画面左右方向に隣接する凹部又は凸部がなす実効ピッチが密になるので、防反射特性に優れ、可視光帯域において短波長側の光の−1次反射を抑制することができる。
【0048】
本発明のタブレットは、導光板上方にあって、上下の基板を備えるタブレットにおいて、下部基板の外側の面に微細な凹部又は凸部を、導光板内の光の伝播方向に平行な千鳥格子状に配列形成したものであるので、画面斜め方向に−1次反射光が発生するおそれがあっても、画面左右方向に隣接する凹部又は凸部がなす実効ピッチが密になるので、反射防止効果が高く、可視光帯域において短波長側の光の−1次反射を抑制することができる。
【0049】
本発明において、前記凹部又は凸部のピッチを0.3μm以下とすることで、前記実効ピッチを0.3μmよりも確実に小さくすることができ、短波長域の青色光の−1次反射であっても抑制できる。
前記実効ピッチが0.15μm以下になることで、より効果的に短波長域の青色光の−1次反射光であっても抑制できる。
【0050】
本発明に係る液晶表示装置は、上記の照明装置又は、タブレットを上方に配置したことで、液晶表示パネルから出射された短波長側の光の−1次反射光が抑制される。また、外光を効果的に透過させ、フロントカバー又はタブレット底面から出射される際の光の反射を防止するので、高輝度が高く、かつ視認性に優れた表示を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第一の実施形態のフロントカバーとフロントライトと液晶パネルを備えた液晶表示装置の断面構成図である。
【図2】同フロントカバーに備えられる防反射層の凸部を示す斜視図である。
【図3】同凸部の配列状態を示すもので、図3Aは正方格子状の配列状態を示す図、図3Bは千鳥格子状の配列状態を示す図である。
【図4】本発明に係る第二の実施形態のタブレットとフロントライトと液晶パネルを備えた液晶表示装置の断面構成図である。
【図5】実施例1のフロントカバーの反射率測定結果を示すグラフである。
【図6】実施例2のフロントカバーの漏れ光の輝度測定結果を示すグラフである。
【図7】実施例2のフロントカバーの漏れ光の色度測定結果を示すグラフである。
【図8】実施例3のフロントカバーの漏れ光の色度測定結果を示すグラフである。
【図9】実施例4のフロントカバーの漏れ光の色度測定結果を示すグラフである。
【図10】従来の積層型の防反射層を備えたフロントカバーと、本発明に係る凸部を有する防反射層を備えたフロントカバーの漏れ光の色度測定結果を示すグラフである。
【図11】従来の構成の一般的な照明装置を備えた液晶表示装置の一例を示す断面構成図である。
【図12】従来の構成の一般的なタブレットの一構成例を示す断面構成図である。
【符号の説明】
7 凸部
10 フロントライト
12 導光板
12a 側端面
12b 出射面
12c 反射面
13 光源
20 液晶パネル
30 フロントカバー
31 透明基板
37 防反射層
40 タブレット
41 下部基板
42 上部基板
44 下部透明導電膜
45 上部透明導電膜
47 防反射層

Claims (8)

  1. 光源と、該光源の光を側端面から導入し、内部を伝搬する前記光を反射面で反射させて、該反射面と対向する出射面から出射させる構造を有する導光板と、前記導光板及び光源より観察者側に配置されたフロントカバーを備え、
    前記フロントカバーが、平板状の透明基板と、該透明基板の導光板側全面に、微細な凹部又は凸部を配列形成した防反射層を設けた構成とされるとともに、
    前記凹部又は凸部が、導光板内の光の伝播方向と平行な千鳥格子状に配列されたことを特徴とする照明装置。
  2. 前記千鳥格子状に配列された凹部又は凸部のピッチが、0.3μm以下とされたことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
  3. 前記千鳥格子状に配列された凹部又は凸部の実効ピッチが、0.15μm以下とされたことを特徴とする請求項1又は2記載の照明装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の照明装置と、該照明装置の下側に配置された液晶パネルとを備えたことを特徴とする液晶表示装置。
  5. 光源と、該光源の光を側端面から導入し、内部を伝搬する前記光を反射面で反射させて、該反射面と対向する出射面から出射させる構造を有する導光板とを備え、
    前記導光板及び光源より観察者側に、所定のギャップを有して対抗配置され、少なくとも画面領域を透明とした下部基板及び上部基板と、これら基板の互いに対抗する面に設けられた下部透明導電膜及び上部透明導電膜とが備えられ、
    前記下部基板の外面側に微細な凹部又は凸部を配列形成した防反射層が設けられ、前記下部基板及び上部基板の画面領域の厚さ方向に光を透過自在とした構成とされるとともに、
    前記凹部又は凸部が前記導光板内の光の伝播方向と平行な千鳥格子状に配列されたことを特徴とするタブレット。
  6. 前記千鳥格子状に配列された凹部又は凸部のピッチが、0.3μm以下とされたことを特徴とする請求項5記載のタブレット。
  7. 前記千鳥格子状に配列された凹部又は凸部の実効ピッチが、0.15μm以下とされたことを特徴とする請求項5又は6記載のタブレット。
  8. 請求項5ないし7のいずれかに記載のタブレットと、該タブレットの下側に配置された液晶パネルとを備えたことを特徴とする液晶表示装置。
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