JP2005010701A - 画像形成装置 - Google Patents
画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005010701A JP2005010701A JP2003177556A JP2003177556A JP2005010701A JP 2005010701 A JP2005010701 A JP 2005010701A JP 2003177556 A JP2003177556 A JP 2003177556A JP 2003177556 A JP2003177556 A JP 2003177556A JP 2005010701 A JP2005010701 A JP 2005010701A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- image forming
- forming apparatus
- belt body
- belt
- intermediate transfer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 239000003086 colorant Substances 0.000 claims abstract description 14
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 22
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 6
- 108091008695 photoreceptors Proteins 0.000 abstract description 8
- 238000000034 method Methods 0.000 abstract description 6
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 11
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 5
- 239000002131 composite material Substances 0.000 description 5
- 238000005755 formation reaction Methods 0.000 description 5
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 3
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 3
- 210000000078 claw Anatomy 0.000 description 2
- 238000004140 cleaning Methods 0.000 description 2
- 238000003825 pressing Methods 0.000 description 2
- 230000000630 rising effect Effects 0.000 description 2
- 238000000926 separation method Methods 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000003384 imaging method Methods 0.000 description 1
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 1
- 238000004904 shortening Methods 0.000 description 1
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Control Or Security For Electrophotography (AREA)
- Color Electrophotography (AREA)
Abstract
【課題】タンデム型の画像形成装置における各色画像の重ね位置合わせを簡単な方法で行う。
【解決手段】中間転写体(ベルト体)の移動方向の伸び量を検出手段111で検出、演算ユニット112で中間転写体の1周時間から線膨張係数を求め、さらに線膨張係数からベルト速度に基づく重ね位置合わせ量δに変換、そして書込みタイミングのずれ量を算出する。タイミングのずれ量に基づいて書込みユニット113に感光体40への書込みを制御する。これにより、制御手段における書込みユニット113の制御を、伸び量の検出手段111が中間転写体の伸び量検出時に、検出した伸び量に基づき演算ユニット112で求めたずれ量から感光体40への書込みタイミングを変更、制御して、中間転写体10に転写を行う各感光体40上に形成される各色の画像で重ね位置合わせを正確に行う。
【選択図】 図5
【解決手段】中間転写体(ベルト体)の移動方向の伸び量を検出手段111で検出、演算ユニット112で中間転写体の1周時間から線膨張係数を求め、さらに線膨張係数からベルト速度に基づく重ね位置合わせ量δに変換、そして書込みタイミングのずれ量を算出する。タイミングのずれ量に基づいて書込みユニット113に感光体40への書込みを制御する。これにより、制御手段における書込みユニット113の制御を、伸び量の検出手段111が中間転写体の伸び量検出時に、検出した伸び量に基づき演算ユニット112で求めたずれ量から感光体40への書込みタイミングを変更、制御して、中間転写体10に転写を行う各感光体40上に形成される各色の画像で重ね位置合わせを正確に行う。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数色のトナー像を重ね合わせる多色画像形成装置であって、中間転写体上に形成するトナー像の重ね位置合わせを行う、特に、タンデム型の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真方式の画像形成装置においては、市場からの要求にともない、カラー複写機やカラープリンタなど、カラー画像出力を行うものが多く利用されている。
【0003】
カラー電子写真方式の画像形成装置には、1つの感光体のまわりに複数色の現像装置を備え、複数色の現像装置でトナーを感光体上の静電潜像に付着させて合成トナー画像を形成し、このトナー画像を転写してシートにカラー画像を記録する、いわゆる1ドラム型の画像形成装置と、並べて備えた複数の感光体にそれぞれ個別に現像手段を備え、各感光体上にそれぞれ単色トナー画像を形成し、それぞれの単色トナー画像を順次シートに転写して合成カラー画像を記録する、いわゆるタンデム型の画像形成装置とがある。
【0004】
1ドラム型とタンデム型とを比較すると、前者には、感光体が1つであるから、比較的小型化でき、コストも低減できるという利点はあるものの、1つの感光体を用いて複数回(通常4回)の画像形成を繰り返すことによってフルカラー画像を形成するため、画像形成の高速化を図ることは困難である、後者は、逆に画像形成装置が大型化し、コスト高となるという欠点はあるものの、画像形成の高速化が容易であるという利点がある。最近では、フルカラーの画像形成装置もモノクロ並みの処理スピードの要求が望まれることから、タンデム型の画像形成装置が注目されている。
【0005】
タンデム型の画像形成装置においては、合成カラー画像とするため単色トナー画像の各色間のレジスト合わせ(画像先端部の重ね位置合わせ)が大きな課題となる。1ドラム型の場合には、光学系,感光体(ドラム),転写部は各色は同じものを使用し、4回画像形成を繰り返すために、光学経路、ドラム書込み位置から転写部の距離は基本的に同じとなる(温度変化等により、若干の変化はあるが、4色転写する間の短時間における変化であり、微小となる)。
【0006】
しかし、タンデム型の画像形成装置においては、光学系,感光体(ドラム),転写部が各色別々に存在するため、レンズのひずみ量や、ドラム書込み位置から転写部の距離、感光体間の距離(転写ベルト走行距離)等、ばらつく要因が非常に多くなる。これを調整によって合わせたとしても、温度変化によるレンズ,感光体の膨張等は各色毎に配置された部材において微妙に異なることになり、重ね位置ずれが生じるという問題がある。
【0007】
その問題に対して、従来においては、転写ベルト上に重ね位置合わせ用の画像を作り、ずれをセンサで読み取ることにより、書込み開始時間を変更し、重ね位置合わせを行っているものが多い(例えば、特許文献1参照)。しかし、重ね位置合わせにおいて、転写ベルトの温度変化等による伸びにより、センサによる読取量と実際のずれ量に誤差が生じるという問題がある。
【0008】
また、転写ベルトの温度が上昇しており、単位時間あたりにてベルト周長に伸びが生じている場合、伸びが生じていない場合と比較して伸び分だけ速度が遅くなるという現象があり、これによって誤差が生じる。この場合に、転写ベルトが温度上昇している最中であっても、伸びに変化が生じている場合のみベルト速度に変化が生じる。つまり、転写ベルトが初期値よりも伸びたとしても、ベルト周長に一定の場合にはベルト速度は一定となる。ベルト速度は(数1)に示すようになる。
【0009】
【数1】
ベルト速度=元のベルト速度−駆動ローラからの距離×線膨張係数
そして、駆動ローラからの距離が遠いほど、ベルトの伸び量は多くなり、ベルト速度は遅くなるということになる。図8に示すように、駆動ローラ14によって駆動されたベルト(中間転写体10)が矢印Cの方向に回転している。図8の位置A,位置Bにおけるベルト速度VA,VBは、(数2),(数3)のようになる。
【0010】
【数2】
VA=V0−a×c
【0011】
【数3】
VB=V0−b×c
ここで、(数2),(数3)において、
V0:伸びの生じない場合の速度(元のベルト速度)
a:駆動ローラから位置Aまでの距離
b:駆動ローラから位置Bまでの距離
c:単位時間あたり線膨張係数
駆動ローラ14上のベルト速度を求める距離は、位置A,位置Bと駆動ローラ14の位置から、a>b>0となり、各位置のベルト速度は、V0>VB>VAとなる。位置A,位置Bにおけるベルト速度はV0よりも小さく(遅く)なり、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(Bk)の各感光体40の間を進む時間が長くなる。
【0012】
これにより、感光体40の転写位置で重ね位置にずれが生じる。そして各感光体40においても同様に現象が起こることになり、4色の重ね位置ずれとなる。
【0013】
この問題を解決するために、特許文献2,特許文献3記載されるような従来の発明においては、ベルト従動ローラの回転を読み取り、ベルトの駆動を制御するという方法をとっている。
【0014】
【特許文献1】
特開平9−314911号公報
【特許文献2】
特開平4−234064号公報
【特許文献3】
特開2002−251079号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成のベルト従動ローラの回転を読み取る方法においては高精度なエンコーダが必要となり、コスト高となるとともに、従動ローラのふれ、エンコーダとのつなぎ部のふれ等がベルト速度に加えられるという欠点があった。つまり、従動ローラの回転には、ベルト速度+従動ローラふれ、エンコーダとのつなぎ部のふれが加算され、これをもとに制御すると実ベルト速度とはずれが生じてしまうという問題があった。
【0016】
本発明は、前記従来技術の問題を解決することに指向するものであり、コスト上の問題をなくすとともに、特に、タンデム型の画像形成装置における重ね位置合わせを簡単な方法で行う画像形成装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載された画像形成装置は、複数色のトナー像を重ね合わせる多色画像形成装置であって、複数の画像形成手段と、画像形成手段の感光体上に形成した各画像を転写位置において転写するために移動するベルト体と、ベルト体の移動方向の伸び量を検出する検出手段と、検出手段の出力から演算手段によって算出したずれ量に基づいて、ベルト体上で複数色のトナー像の重ね位置合わせを制御する制御手段とを備えた構成によって、ベルト体の伸び量を検出し、各色の重ね位置合わせを正確に行うことができる。
【0018】
また、請求項2,3,4に記載された画像形成装置は、請求項1の画像形成装置において、ベルト体の移動方向の伸び量を検出する検出手段が、ベルト体上に1箇所設置、あるいは複数個を設置した基準マークと、この基準マークを読み取るマーク読取手段とから成り、基準マークの検出間隔の変化を読み取って、ベルト体上で複数色のトナー像の重ね位置合わせを制御すること、または、ベルト体の移動方向の伸び量を検出する検出手段が、ベルト体に張りを加えるテンションローラの位置を検出する位置検出手段から成り、テンションローラの検出位置の変化を読み取って、ベルト体上で複数色のトナー像の重ね位置合わせを制御する構成によって、ベルト体の伸び量を速く検出し、各色の重ね位置合わせを正確に行うことができる。
【0019】
また、請求項5,6に記載された画像形成装置は、請求項1〜4の画像形成装置において、制御手段が、検出手段の出力から演算手段によって算出したずれ量に基づく各感光体への潜像書込みタイミングによって、または、感光体を回転駆動するタイミングによって、ベルト体上で複数色のトナー像の重ね位置合わせを制御すること構成によって、簡単な手段により各色の重ね位置合わせを正確にできる。
【0020】
また、請求項7,8に記載された画像形成装置は、請求項1〜6の画像形成装置において、ベルト体が、中間転写ベルトであること、または、転写材搬送ベルトである構成によって、中間転写または直接に転写材へ転写をする場合の各色の重ね位置合わせを正確にできる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明における実施の形態について詳細に説明する。
【0022】
図1は本発明の実施の形態における画像形成装置の概略構成を示す断面図である。図1において、100は複写機本体、200は複写機本体100を搭載する給紙テーブル、300は複写機本体100上に取り付けるスキャナ、400はスキャナ300の上に取り付ける原稿自動搬送手段(以下、ADFという)である。複写機本体100には、中央にベルト体である無端ベルト状の中間転写体10を設ける。図1に示すように、中間転写体10は、駆動ローラ14と2つの従動ローラ15,16に掛け回して図中時計回りに回転搬送される。
【0023】
また、従動ローラ15の左側に、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング手段17を設ける。駆動ローラ14と従動ローラ15間に張り渡した中間転写体10上には、搬送方向に沿って、イエロー(Y)・マゼンタ(M)・シアン(C)・ブラック(Bk)の4つの画像形成手段18を横に並べて配置してタンデム型の画像形成装置20を構成する。タンデム型の画像形成装置20の上には、露光手段21を設ける。
【0024】
一方、中間転写体10を挟んでタンデム型の画像形成装置20と反対の側には、2次転写手段22を備える。2次転写手段22は、2つのローラ23間に、無端ベルト状の2次転写ベルト24を掛け回して構成し、中間転写体10を介して従動ローラ16に押し当てて配置し、その間を通過することにより中間転写体10上の画像をシートに転写する。
【0025】
さらに、2次転写手段22のシート搬送先には、シート上の転写画像を定着する定着手段25を設ける。定着手段25は、無端ベルト状である定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成する。また2次転写手段22には、画像転写後のシートを定着手段25へと搬送するシート搬送機能も備える。もちろん、2次転写手段22として、非接触のチャージャを配置してもよいが、この場合には、シート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
【0026】
なお、図1に示す例では、2次転写手段22と定着手段25の下に、上述したタンデム型の画像形成装置20と平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するシート反転手段28を備える。
【0027】
以上のように構成された複写機本体100を用いてカラーコピーをとるときには、ADF400の原稿台30上に原稿をセット、またはADF400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、ADF400を閉じて押さえる。
【0028】
スタートスイッチ(図示せず)の押下により、ADF400に原稿セット時には、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動した後、またコンタクトガラス32上に原稿セット時には、直ちにスキャナ300を駆動し、第1走行体33および第2走行体34を走行して、第1走行体33で光源(図示せず)からビーム光Lを発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に集光して、原稿内容を読み取る。
【0029】
また、スタートスイッチ(図示せず)の押下で、駆動モータ(図示せず)により駆動ローラ14を回転駆動して他の2つの従動ローラ15,16を従動回転し、中間転写体10を回転搬送と同時に、個々の画像形成手段18における感光体40を回転、各感光体40上にそれぞれイエロー(Y)・マゼンタ(M)・シアン(C)・ブラック(Bk)のトナーで現像した単色画像を形成する。そして、中間転写体10の搬送とともに、これらの単色画像を順次転写して中間転写体10上に合成カラー画像を形成する。
【0030】
一方、給紙テーブル200の給紙ローラ42を選択回転して、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44からシートを繰り出し、分離ローラ45で分離して給紙路46に送り、さらに搬送ローラ47により複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上のシートを繰り出し、分離ローラ52で分離して手差し給紙路53に搬送し、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
【0031】
そして、中間転写体10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写体10と2次転写手段22との間にシートを送り込み、2次転写手段22で転写してシート上にカラー画像を記録する。
【0032】
画像転写後のシートは、2次転写手段22により搬送して定着手段25へと送り込み、定着手段25で熱と圧力を加えて定着した後、シート搬送を切換爪55により切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。または、切換爪55で切り換えてシート反転手段28に搬送し、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面に画像を記録後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。また、画像転写後の中間転写体10は、中間転写体クリーニング手段17により、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去し、タンデム型の画像形成装置20による再度の画像形成に備える。
【0033】
図2は本実施の形態における実施例1の中間転写体に配置した基準マークとマーク読取センサを示す模式図である。図2に示すように、中間転写体10(ベルト体)上に検出用の基準マーク101を配置し、基準マーク101をマーク読取センサ102により読み取り、中間転写体10の1周期に要する時間を検出して、これを毎回測定することで検出した時間に変化があった場合、(数4)により計算し、中間転写体10の単位時間あたりの線膨張係数を求める。
【0034】
【数4】
単位時間あたり線膨張係数=1周時間変化分/(1周時間)2
以上のように、検出手段で検出した中間転写体の伸び量に基づき、制御手段の演算ユニットにおいて、算出した線膨張係数より感光体から中間転写体10への転写位置における回転速度のずれ量を求め、中間転写体10に転写を行う各感光体上に形成される画像毎の重ね位置合わせを正確に行う制御をすることができる。
【0035】
図3は本実施の形態における実施例2の中間転写体に配置した複数の基準マークとマーク読取センサを示す模式図である。図3に示すように、中間転写体10上に検出用の複数の基準マーク101を配置し、基準マーク101をマーク読取センサ102により読み取って、中間転写体10の1周期にかかる時間を検出する。本実施例2は前述の実施例1と同様に基準マーク101を読み取って、測定した時間間隔から計算し、中間転写体10の単位時間あたりの線膨張係数を求める。
【0036】
また、本実施例2では実施例1と異なり複数の基準マーク101を中間転写体10に均等に配置することで、中間転写体10の1周を測定するのに比較し、基準マーク101間を検出する測定時間を短くして線膨張係数を求めることができる。さらに、中間転写体10の部分部分における線膨張係数を求めることもでき、線膨張係数によって、中間転写体10に転写する各感光体上に形成された画像毎の重ね位置合わせを高速でより高精度に制御が可能となる。
【0037】
また、図4は本実施の形態における実施例3の中間転写体に設けたテンションローラを示す模式図である。図4に示すように、中間転写体10に張りを加えるテンションローラ103を、スプリング104が軸受105を通じて加圧することにより、中間転写体10に張力が加わっている。軸受105の端部の位置を位置検出センサ106によって読み取る構成となっている。実施例1,2の検出手段に代えて、位置検出センサ106の出力によって、中間転写体10の単位時間あたりの線膨張係数を求めることができる。
【0038】
図5は本実施の形態における実施例4の感光体への書込みタイミングを制御して重ね位置合わせの調整を行う概略構成を示すブロック図である。
【0039】
いま、前述したように実施例1〜3のいずれかによって求めた単位時間あたりの線膨張係数をcとすると、図1に示す画像形成装置20の中間転写体10における任意の位置xにおけるベルト(中間転写体10)速度Vbは、(数5)となる。
【0040】
【数5】
Vb=V0−(a−x)・c
ここで、x≒V0・tから、前述の(数5)に代入すると(数6)となる。
【0041】
【数6】
Vb=V0−(a−V0・t)c=(V0−a・c)+c・V0・t
これを感光体40間で積分し、元の距離から引けば、重ね位置合わせ量δが求められる。そして、書込みタイミングのずれ量を(数7)から求めることができる。
【0042】
【数7】
書込みタイミングのずれ量=重ね位置合わせ量δ/V0
図5に示すように、中間転写体(ベルト体)の移動方向の伸び量を検出手段111において検出し、これを入力した演算ユニット112では、線膨張係数を求め、さらに前述したように、線膨張係数から重ね位置合わせ量δに変換、そして書込みタイミングのずれ量を算出する。算出したタイミングのずれ量により、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(Bk)の書込みユニット113に感光体40への書込みを開始させる。
【0043】
これにより、制御手段にて書込みユニット113の制御を行う際に、伸び量の検出手段111が中間転写体10の伸び量の検出時には、前述したように検出手段111の検出する伸び量と、これに基づき演算ユニット112によって求められたずれ量から感光体40への書込みタイミングを変更、制御して、中間転写体10に転写を行う各感光体40上に形成された画像毎の重ね位置合わせを正確に行う制御ができる。
【0044】
また、図6は本実施の形態における実施例5の感光体駆動手段の駆動タイミングを制御して重ね位置合わせの調整を行う概略構成を示すブロック図である。図6に示すように、本実施例5では重ね位置合わせの調整を行うため、各感光体40を駆動するモータドライバ123を制御する駆動タイミングにより行う。前述の実施例4で説明した書込みタイミングによる制御と同様の手順にて重ね位置合わせ量δを求める。重ね位置合わせ量δだけ回転距離をずらすようにイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(Bk)の各感光体40の回転速度を変更する。
【0045】
感光体40の回転速度の変更により、重ね位置合わせを調整する機構について説明する。図7に示すように、感光体40上にビーム光Lの露光によって静電潜像を形成する位置Eから、現像手段(図示せず)で顕像化したトナー像が中間転写体10を挟む転写ローラ62との間で転写される位置Fとの距離をd、重ね位置合わせ量δ、ずらす前の感光体40の平均速度Vdとすると、感光体の位置Eから位置Fまでに移動する時間Tdは(数8)となる。
【0046】
【数8】
Td=d/Vd
(数8)と同じ時間Tdの間にd+δの距離を進ませるための平均速度V’は(数9)となる。
【0047】
【数9】
V’=(d+δ)Vd/d
(数9)により感光体40の速度を制御すれば、重ね位置合わせのずれ量を補正できる。また、例えば、感光体40の速度が速くなる場合に、露光位置においては画像が伸び、転写位置においては縮むという現象が発生するが、中間転写体10上の画像の倍率には変化がないことになる。つまり、感光体40の速度の変化により中間転写体10への転写画像の倍率変化は、中間転写体10の速度が感光体40につられない限り発生しない。
【0048】
また、図6に示すように、中間転写体10(ベルト体)の移動方向の伸び量を検出する検出手段111からの出力を、前述の実施例4と同様に演算ユニット122にて算出して線膨張係数を求める。そして、前述した方法によって線膨張係数から、重ね位置合わせ量δに変換、さらに各感光体40の駆動タイミングのずれ量(速度データ)を算出する。ずれ量(速度データ)によってイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(Bk)のモータドライバ123を介して感光体40の回転を制御する。
【0049】
以上のことから、中間転写体10に転写を行う各感光体40上に形成された画像毎の重ね位置合わせを正確に行う制御ができる。
【0050】
なお、本実施の形態においては、ベルト体として中間転写体10を例として説明したが、感光体40上に形成された画像を転写するシート(転写材)を搬送する搬送ベルトであってもよい。ベルト体が搬送ベルトである場合に、搬送ベルトと転写材(紙)とを密着させ、速度を同一とすることができれば、中間転写体10である場合と同様に、重ね位置合わせ制御ができて良好な画像が得られたことになる。
【0051】
特に、転写材の搬送ベルトの場合には中間転写体40である場合よりも紙の表面摩擦係数、固さ等といったばらつきとなる要素が大きく、動きに予測のつかない場合が多いので、位置ずれ、倍率誤差等の変動要因はより厳密に取り除くことが必要となるので、本発明が有効となる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、各色の感光体上の画像で重ね合わせのずれを防ぎ、ベルト体の伸び量を検出した出力に基づいて、正確な重ね位置合わせができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における画像形成装置の概略構成を示す断面図
【図2】本実施の形態における実施例1の中間転写体に配置した基準マークとマーク読取センサを示す模式図
【図3】本実施の形態における実施例2の中間転写体に配置した複数の基準マークとマーク読取センサを示す模式図
【図4】本実施の形態における実施例3の中間転写体に設けたテンションローラを示す模式図
【図5】本実施の形態における実施例4の感光体への書込みタイミングを制御して重ね位置合わせ調整を行う概略構成を示すブロック図
【図6】本実施の形態における実施例5の感光体駆動手段の駆動タイミングを制御して重ね位置合わせ調整を行う概略構成を示すブロック図
【図7】感光体上にビーム光Lで露光する位置Eからトナー像を中間転写体10に転写する位置Fの距離dを示す図
【図8】中間転写体の各感光体の位置における速度を説明するための図
【符号の説明】
10 中間転写体
14 駆動ローラ
15,16 従動ローラ
40 感光体
101 基準マーク
102 マーク読取センサ
103 テンションローラ
104 スプリング
105 軸受
106 位置検出センサ
111 検出手段
112,122 演算ユニット
113 書込みユニット
123 モータドライバ
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数色のトナー像を重ね合わせる多色画像形成装置であって、中間転写体上に形成するトナー像の重ね位置合わせを行う、特に、タンデム型の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真方式の画像形成装置においては、市場からの要求にともない、カラー複写機やカラープリンタなど、カラー画像出力を行うものが多く利用されている。
【0003】
カラー電子写真方式の画像形成装置には、1つの感光体のまわりに複数色の現像装置を備え、複数色の現像装置でトナーを感光体上の静電潜像に付着させて合成トナー画像を形成し、このトナー画像を転写してシートにカラー画像を記録する、いわゆる1ドラム型の画像形成装置と、並べて備えた複数の感光体にそれぞれ個別に現像手段を備え、各感光体上にそれぞれ単色トナー画像を形成し、それぞれの単色トナー画像を順次シートに転写して合成カラー画像を記録する、いわゆるタンデム型の画像形成装置とがある。
【0004】
1ドラム型とタンデム型とを比較すると、前者には、感光体が1つであるから、比較的小型化でき、コストも低減できるという利点はあるものの、1つの感光体を用いて複数回(通常4回)の画像形成を繰り返すことによってフルカラー画像を形成するため、画像形成の高速化を図ることは困難である、後者は、逆に画像形成装置が大型化し、コスト高となるという欠点はあるものの、画像形成の高速化が容易であるという利点がある。最近では、フルカラーの画像形成装置もモノクロ並みの処理スピードの要求が望まれることから、タンデム型の画像形成装置が注目されている。
【0005】
タンデム型の画像形成装置においては、合成カラー画像とするため単色トナー画像の各色間のレジスト合わせ(画像先端部の重ね位置合わせ)が大きな課題となる。1ドラム型の場合には、光学系,感光体(ドラム),転写部は各色は同じものを使用し、4回画像形成を繰り返すために、光学経路、ドラム書込み位置から転写部の距離は基本的に同じとなる(温度変化等により、若干の変化はあるが、4色転写する間の短時間における変化であり、微小となる)。
【0006】
しかし、タンデム型の画像形成装置においては、光学系,感光体(ドラム),転写部が各色別々に存在するため、レンズのひずみ量や、ドラム書込み位置から転写部の距離、感光体間の距離(転写ベルト走行距離)等、ばらつく要因が非常に多くなる。これを調整によって合わせたとしても、温度変化によるレンズ,感光体の膨張等は各色毎に配置された部材において微妙に異なることになり、重ね位置ずれが生じるという問題がある。
【0007】
その問題に対して、従来においては、転写ベルト上に重ね位置合わせ用の画像を作り、ずれをセンサで読み取ることにより、書込み開始時間を変更し、重ね位置合わせを行っているものが多い(例えば、特許文献1参照)。しかし、重ね位置合わせにおいて、転写ベルトの温度変化等による伸びにより、センサによる読取量と実際のずれ量に誤差が生じるという問題がある。
【0008】
また、転写ベルトの温度が上昇しており、単位時間あたりにてベルト周長に伸びが生じている場合、伸びが生じていない場合と比較して伸び分だけ速度が遅くなるという現象があり、これによって誤差が生じる。この場合に、転写ベルトが温度上昇している最中であっても、伸びに変化が生じている場合のみベルト速度に変化が生じる。つまり、転写ベルトが初期値よりも伸びたとしても、ベルト周長に一定の場合にはベルト速度は一定となる。ベルト速度は(数1)に示すようになる。
【0009】
【数1】
ベルト速度=元のベルト速度−駆動ローラからの距離×線膨張係数
そして、駆動ローラからの距離が遠いほど、ベルトの伸び量は多くなり、ベルト速度は遅くなるということになる。図8に示すように、駆動ローラ14によって駆動されたベルト(中間転写体10)が矢印Cの方向に回転している。図8の位置A,位置Bにおけるベルト速度VA,VBは、(数2),(数3)のようになる。
【0010】
【数2】
VA=V0−a×c
【0011】
【数3】
VB=V0−b×c
ここで、(数2),(数3)において、
V0:伸びの生じない場合の速度(元のベルト速度)
a:駆動ローラから位置Aまでの距離
b:駆動ローラから位置Bまでの距離
c:単位時間あたり線膨張係数
駆動ローラ14上のベルト速度を求める距離は、位置A,位置Bと駆動ローラ14の位置から、a>b>0となり、各位置のベルト速度は、V0>VB>VAとなる。位置A,位置Bにおけるベルト速度はV0よりも小さく(遅く)なり、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(Bk)の各感光体40の間を進む時間が長くなる。
【0012】
これにより、感光体40の転写位置で重ね位置にずれが生じる。そして各感光体40においても同様に現象が起こることになり、4色の重ね位置ずれとなる。
【0013】
この問題を解決するために、特許文献2,特許文献3記載されるような従来の発明においては、ベルト従動ローラの回転を読み取り、ベルトの駆動を制御するという方法をとっている。
【0014】
【特許文献1】
特開平9−314911号公報
【特許文献2】
特開平4−234064号公報
【特許文献3】
特開2002−251079号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成のベルト従動ローラの回転を読み取る方法においては高精度なエンコーダが必要となり、コスト高となるとともに、従動ローラのふれ、エンコーダとのつなぎ部のふれ等がベルト速度に加えられるという欠点があった。つまり、従動ローラの回転には、ベルト速度+従動ローラふれ、エンコーダとのつなぎ部のふれが加算され、これをもとに制御すると実ベルト速度とはずれが生じてしまうという問題があった。
【0016】
本発明は、前記従来技術の問題を解決することに指向するものであり、コスト上の問題をなくすとともに、特に、タンデム型の画像形成装置における重ね位置合わせを簡単な方法で行う画像形成装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載された画像形成装置は、複数色のトナー像を重ね合わせる多色画像形成装置であって、複数の画像形成手段と、画像形成手段の感光体上に形成した各画像を転写位置において転写するために移動するベルト体と、ベルト体の移動方向の伸び量を検出する検出手段と、検出手段の出力から演算手段によって算出したずれ量に基づいて、ベルト体上で複数色のトナー像の重ね位置合わせを制御する制御手段とを備えた構成によって、ベルト体の伸び量を検出し、各色の重ね位置合わせを正確に行うことができる。
【0018】
また、請求項2,3,4に記載された画像形成装置は、請求項1の画像形成装置において、ベルト体の移動方向の伸び量を検出する検出手段が、ベルト体上に1箇所設置、あるいは複数個を設置した基準マークと、この基準マークを読み取るマーク読取手段とから成り、基準マークの検出間隔の変化を読み取って、ベルト体上で複数色のトナー像の重ね位置合わせを制御すること、または、ベルト体の移動方向の伸び量を検出する検出手段が、ベルト体に張りを加えるテンションローラの位置を検出する位置検出手段から成り、テンションローラの検出位置の変化を読み取って、ベルト体上で複数色のトナー像の重ね位置合わせを制御する構成によって、ベルト体の伸び量を速く検出し、各色の重ね位置合わせを正確に行うことができる。
【0019】
また、請求項5,6に記載された画像形成装置は、請求項1〜4の画像形成装置において、制御手段が、検出手段の出力から演算手段によって算出したずれ量に基づく各感光体への潜像書込みタイミングによって、または、感光体を回転駆動するタイミングによって、ベルト体上で複数色のトナー像の重ね位置合わせを制御すること構成によって、簡単な手段により各色の重ね位置合わせを正確にできる。
【0020】
また、請求項7,8に記載された画像形成装置は、請求項1〜6の画像形成装置において、ベルト体が、中間転写ベルトであること、または、転写材搬送ベルトである構成によって、中間転写または直接に転写材へ転写をする場合の各色の重ね位置合わせを正確にできる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明における実施の形態について詳細に説明する。
【0022】
図1は本発明の実施の形態における画像形成装置の概略構成を示す断面図である。図1において、100は複写機本体、200は複写機本体100を搭載する給紙テーブル、300は複写機本体100上に取り付けるスキャナ、400はスキャナ300の上に取り付ける原稿自動搬送手段(以下、ADFという)である。複写機本体100には、中央にベルト体である無端ベルト状の中間転写体10を設ける。図1に示すように、中間転写体10は、駆動ローラ14と2つの従動ローラ15,16に掛け回して図中時計回りに回転搬送される。
【0023】
また、従動ローラ15の左側に、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング手段17を設ける。駆動ローラ14と従動ローラ15間に張り渡した中間転写体10上には、搬送方向に沿って、イエロー(Y)・マゼンタ(M)・シアン(C)・ブラック(Bk)の4つの画像形成手段18を横に並べて配置してタンデム型の画像形成装置20を構成する。タンデム型の画像形成装置20の上には、露光手段21を設ける。
【0024】
一方、中間転写体10を挟んでタンデム型の画像形成装置20と反対の側には、2次転写手段22を備える。2次転写手段22は、2つのローラ23間に、無端ベルト状の2次転写ベルト24を掛け回して構成し、中間転写体10を介して従動ローラ16に押し当てて配置し、その間を通過することにより中間転写体10上の画像をシートに転写する。
【0025】
さらに、2次転写手段22のシート搬送先には、シート上の転写画像を定着する定着手段25を設ける。定着手段25は、無端ベルト状である定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成する。また2次転写手段22には、画像転写後のシートを定着手段25へと搬送するシート搬送機能も備える。もちろん、2次転写手段22として、非接触のチャージャを配置してもよいが、この場合には、シート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
【0026】
なお、図1に示す例では、2次転写手段22と定着手段25の下に、上述したタンデム型の画像形成装置20と平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するシート反転手段28を備える。
【0027】
以上のように構成された複写機本体100を用いてカラーコピーをとるときには、ADF400の原稿台30上に原稿をセット、またはADF400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、ADF400を閉じて押さえる。
【0028】
スタートスイッチ(図示せず)の押下により、ADF400に原稿セット時には、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動した後、またコンタクトガラス32上に原稿セット時には、直ちにスキャナ300を駆動し、第1走行体33および第2走行体34を走行して、第1走行体33で光源(図示せず)からビーム光Lを発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に集光して、原稿内容を読み取る。
【0029】
また、スタートスイッチ(図示せず)の押下で、駆動モータ(図示せず)により駆動ローラ14を回転駆動して他の2つの従動ローラ15,16を従動回転し、中間転写体10を回転搬送と同時に、個々の画像形成手段18における感光体40を回転、各感光体40上にそれぞれイエロー(Y)・マゼンタ(M)・シアン(C)・ブラック(Bk)のトナーで現像した単色画像を形成する。そして、中間転写体10の搬送とともに、これらの単色画像を順次転写して中間転写体10上に合成カラー画像を形成する。
【0030】
一方、給紙テーブル200の給紙ローラ42を選択回転して、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44からシートを繰り出し、分離ローラ45で分離して給紙路46に送り、さらに搬送ローラ47により複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上のシートを繰り出し、分離ローラ52で分離して手差し給紙路53に搬送し、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
【0031】
そして、中間転写体10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写体10と2次転写手段22との間にシートを送り込み、2次転写手段22で転写してシート上にカラー画像を記録する。
【0032】
画像転写後のシートは、2次転写手段22により搬送して定着手段25へと送り込み、定着手段25で熱と圧力を加えて定着した後、シート搬送を切換爪55により切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。または、切換爪55で切り換えてシート反転手段28に搬送し、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面に画像を記録後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。また、画像転写後の中間転写体10は、中間転写体クリーニング手段17により、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去し、タンデム型の画像形成装置20による再度の画像形成に備える。
【0033】
図2は本実施の形態における実施例1の中間転写体に配置した基準マークとマーク読取センサを示す模式図である。図2に示すように、中間転写体10(ベルト体)上に検出用の基準マーク101を配置し、基準マーク101をマーク読取センサ102により読み取り、中間転写体10の1周期に要する時間を検出して、これを毎回測定することで検出した時間に変化があった場合、(数4)により計算し、中間転写体10の単位時間あたりの線膨張係数を求める。
【0034】
【数4】
単位時間あたり線膨張係数=1周時間変化分/(1周時間)2
以上のように、検出手段で検出した中間転写体の伸び量に基づき、制御手段の演算ユニットにおいて、算出した線膨張係数より感光体から中間転写体10への転写位置における回転速度のずれ量を求め、中間転写体10に転写を行う各感光体上に形成される画像毎の重ね位置合わせを正確に行う制御をすることができる。
【0035】
図3は本実施の形態における実施例2の中間転写体に配置した複数の基準マークとマーク読取センサを示す模式図である。図3に示すように、中間転写体10上に検出用の複数の基準マーク101を配置し、基準マーク101をマーク読取センサ102により読み取って、中間転写体10の1周期にかかる時間を検出する。本実施例2は前述の実施例1と同様に基準マーク101を読み取って、測定した時間間隔から計算し、中間転写体10の単位時間あたりの線膨張係数を求める。
【0036】
また、本実施例2では実施例1と異なり複数の基準マーク101を中間転写体10に均等に配置することで、中間転写体10の1周を測定するのに比較し、基準マーク101間を検出する測定時間を短くして線膨張係数を求めることができる。さらに、中間転写体10の部分部分における線膨張係数を求めることもでき、線膨張係数によって、中間転写体10に転写する各感光体上に形成された画像毎の重ね位置合わせを高速でより高精度に制御が可能となる。
【0037】
また、図4は本実施の形態における実施例3の中間転写体に設けたテンションローラを示す模式図である。図4に示すように、中間転写体10に張りを加えるテンションローラ103を、スプリング104が軸受105を通じて加圧することにより、中間転写体10に張力が加わっている。軸受105の端部の位置を位置検出センサ106によって読み取る構成となっている。実施例1,2の検出手段に代えて、位置検出センサ106の出力によって、中間転写体10の単位時間あたりの線膨張係数を求めることができる。
【0038】
図5は本実施の形態における実施例4の感光体への書込みタイミングを制御して重ね位置合わせの調整を行う概略構成を示すブロック図である。
【0039】
いま、前述したように実施例1〜3のいずれかによって求めた単位時間あたりの線膨張係数をcとすると、図1に示す画像形成装置20の中間転写体10における任意の位置xにおけるベルト(中間転写体10)速度Vbは、(数5)となる。
【0040】
【数5】
Vb=V0−(a−x)・c
ここで、x≒V0・tから、前述の(数5)に代入すると(数6)となる。
【0041】
【数6】
Vb=V0−(a−V0・t)c=(V0−a・c)+c・V0・t
これを感光体40間で積分し、元の距離から引けば、重ね位置合わせ量δが求められる。そして、書込みタイミングのずれ量を(数7)から求めることができる。
【0042】
【数7】
書込みタイミングのずれ量=重ね位置合わせ量δ/V0
図5に示すように、中間転写体(ベルト体)の移動方向の伸び量を検出手段111において検出し、これを入力した演算ユニット112では、線膨張係数を求め、さらに前述したように、線膨張係数から重ね位置合わせ量δに変換、そして書込みタイミングのずれ量を算出する。算出したタイミングのずれ量により、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(Bk)の書込みユニット113に感光体40への書込みを開始させる。
【0043】
これにより、制御手段にて書込みユニット113の制御を行う際に、伸び量の検出手段111が中間転写体10の伸び量の検出時には、前述したように検出手段111の検出する伸び量と、これに基づき演算ユニット112によって求められたずれ量から感光体40への書込みタイミングを変更、制御して、中間転写体10に転写を行う各感光体40上に形成された画像毎の重ね位置合わせを正確に行う制御ができる。
【0044】
また、図6は本実施の形態における実施例5の感光体駆動手段の駆動タイミングを制御して重ね位置合わせの調整を行う概略構成を示すブロック図である。図6に示すように、本実施例5では重ね位置合わせの調整を行うため、各感光体40を駆動するモータドライバ123を制御する駆動タイミングにより行う。前述の実施例4で説明した書込みタイミングによる制御と同様の手順にて重ね位置合わせ量δを求める。重ね位置合わせ量δだけ回転距離をずらすようにイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(Bk)の各感光体40の回転速度を変更する。
【0045】
感光体40の回転速度の変更により、重ね位置合わせを調整する機構について説明する。図7に示すように、感光体40上にビーム光Lの露光によって静電潜像を形成する位置Eから、現像手段(図示せず)で顕像化したトナー像が中間転写体10を挟む転写ローラ62との間で転写される位置Fとの距離をd、重ね位置合わせ量δ、ずらす前の感光体40の平均速度Vdとすると、感光体の位置Eから位置Fまでに移動する時間Tdは(数8)となる。
【0046】
【数8】
Td=d/Vd
(数8)と同じ時間Tdの間にd+δの距離を進ませるための平均速度V’は(数9)となる。
【0047】
【数9】
V’=(d+δ)Vd/d
(数9)により感光体40の速度を制御すれば、重ね位置合わせのずれ量を補正できる。また、例えば、感光体40の速度が速くなる場合に、露光位置においては画像が伸び、転写位置においては縮むという現象が発生するが、中間転写体10上の画像の倍率には変化がないことになる。つまり、感光体40の速度の変化により中間転写体10への転写画像の倍率変化は、中間転写体10の速度が感光体40につられない限り発生しない。
【0048】
また、図6に示すように、中間転写体10(ベルト体)の移動方向の伸び量を検出する検出手段111からの出力を、前述の実施例4と同様に演算ユニット122にて算出して線膨張係数を求める。そして、前述した方法によって線膨張係数から、重ね位置合わせ量δに変換、さらに各感光体40の駆動タイミングのずれ量(速度データ)を算出する。ずれ量(速度データ)によってイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(Bk)のモータドライバ123を介して感光体40の回転を制御する。
【0049】
以上のことから、中間転写体10に転写を行う各感光体40上に形成された画像毎の重ね位置合わせを正確に行う制御ができる。
【0050】
なお、本実施の形態においては、ベルト体として中間転写体10を例として説明したが、感光体40上に形成された画像を転写するシート(転写材)を搬送する搬送ベルトであってもよい。ベルト体が搬送ベルトである場合に、搬送ベルトと転写材(紙)とを密着させ、速度を同一とすることができれば、中間転写体10である場合と同様に、重ね位置合わせ制御ができて良好な画像が得られたことになる。
【0051】
特に、転写材の搬送ベルトの場合には中間転写体40である場合よりも紙の表面摩擦係数、固さ等といったばらつきとなる要素が大きく、動きに予測のつかない場合が多いので、位置ずれ、倍率誤差等の変動要因はより厳密に取り除くことが必要となるので、本発明が有効となる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、各色の感光体上の画像で重ね合わせのずれを防ぎ、ベルト体の伸び量を検出した出力に基づいて、正確な重ね位置合わせができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における画像形成装置の概略構成を示す断面図
【図2】本実施の形態における実施例1の中間転写体に配置した基準マークとマーク読取センサを示す模式図
【図3】本実施の形態における実施例2の中間転写体に配置した複数の基準マークとマーク読取センサを示す模式図
【図4】本実施の形態における実施例3の中間転写体に設けたテンションローラを示す模式図
【図5】本実施の形態における実施例4の感光体への書込みタイミングを制御して重ね位置合わせ調整を行う概略構成を示すブロック図
【図6】本実施の形態における実施例5の感光体駆動手段の駆動タイミングを制御して重ね位置合わせ調整を行う概略構成を示すブロック図
【図7】感光体上にビーム光Lで露光する位置Eからトナー像を中間転写体10に転写する位置Fの距離dを示す図
【図8】中間転写体の各感光体の位置における速度を説明するための図
【符号の説明】
10 中間転写体
14 駆動ローラ
15,16 従動ローラ
40 感光体
101 基準マーク
102 マーク読取センサ
103 テンションローラ
104 スプリング
105 軸受
106 位置検出センサ
111 検出手段
112,122 演算ユニット
113 書込みユニット
123 モータドライバ
Claims (8)
- 複数色のトナー像を重ね合わせる多色画像形成装置であって、複数の画像形成手段と、前記画像形成手段の感光体上に形成した各画像を転写位置において転写するために移動するベルト体と、前記ベルト体の移動方向の伸び量を検出する検出手段と、前記検出手段の出力から演算手段によって算出したずれ量に基づいて、前記ベルト体上で複数色のトナー像の重ね位置合わせを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 前記ベルト体の移動方向の伸び量を検出する検出手段が、前記ベルト体上に1箇所設置した基準マークと、前記基準マークを読み取るマーク読取手段とから成り、前記基準マークの検出間隔の変化を読み取って、前記ベルト体上で複数色のトナー像の重ね位置合わせを制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記ベルト体の移動方向の伸び量を検出する検出手段が、前記ベルト体上に複数個を設置した基準マークと、前記基準マークを読み取るマーク読取手段とから成り、前記基準マークの検出間隔の変化を読み取って、前記ベルト体上で複数色のトナー像の重ね位置合わせを制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記ベルト体の移動方向の伸び量を検出する検出手段が、前記ベルト体に張りを加えるテンションローラの位置を検出する位置検出手段から成り、前記テンションローラの検出位置の変化を読み取って、前記ベルト体上で複数色のトナー像の重ね位置合わせを制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記制御手段が、検出手段の出力から演算手段によって算出したずれ量に基づく各感光体への潜像書込みタイミングによって、ベルト体上で複数色のトナー像の重ね位置合わせを制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段が、検出手段の出力から演算手段によって算出したずれ量に基づく各感光体を回転駆動するタイミングによって、ベルト体上で複数色のトナー像の重ね位置合わせを制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記ベルト体が、中間転写ベルトであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記ベルト体が、転写材搬送ベルトであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003177556A JP2005010701A (ja) | 2003-06-23 | 2003-06-23 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003177556A JP2005010701A (ja) | 2003-06-23 | 2003-06-23 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005010701A true JP2005010701A (ja) | 2005-01-13 |
Family
ID=34100082
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003177556A Pending JP2005010701A (ja) | 2003-06-23 | 2003-06-23 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005010701A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7499669B2 (en) | 2006-01-11 | 2009-03-03 | Ricoh Company, Ltd. | Transfer unit and image forming apparatus |
US7499665B2 (en) | 2005-03-18 | 2009-03-03 | Ricoh Company, Ltd. | Belt device including an annular belt, and an image forming apparatus for detection of rotational angular speed or rotational angular displacement |
US8073370B2 (en) | 2007-08-31 | 2011-12-06 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus having a mechanism for detecting a mark on a belt |
JP2014215411A (ja) * | 2013-04-24 | 2014-11-17 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
US9110398B2 (en) | 2011-12-13 | 2015-08-18 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Multi pass type color image forming apparatus and control method thereof |
-
2003
- 2003-06-23 JP JP2003177556A patent/JP2005010701A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7499665B2 (en) | 2005-03-18 | 2009-03-03 | Ricoh Company, Ltd. | Belt device including an annular belt, and an image forming apparatus for detection of rotational angular speed or rotational angular displacement |
US7499669B2 (en) | 2006-01-11 | 2009-03-03 | Ricoh Company, Ltd. | Transfer unit and image forming apparatus |
US7801471B2 (en) | 2006-01-11 | 2010-09-21 | Ricoh Company, Ltd. | Transfer unit and image forming apparatus |
US8073370B2 (en) | 2007-08-31 | 2011-12-06 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus having a mechanism for detecting a mark on a belt |
US8355658B2 (en) | 2007-08-31 | 2013-01-15 | Canon Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus having a mechanism for detecting a mark on a belt |
US9110398B2 (en) | 2011-12-13 | 2015-08-18 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Multi pass type color image forming apparatus and control method thereof |
JP2014215411A (ja) * | 2013-04-24 | 2014-11-17 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3970826B2 (ja) | 画像形成装置 | |
US6947693B2 (en) | Image forming apparatus including rotary member speed detection mechanism | |
US8798511B2 (en) | Image forming apparatus | |
JP5055094B2 (ja) | シート搬送装置および画像形成装置 | |
US11952239B2 (en) | Sheet feeding device and image forming apparatus | |
US8385762B2 (en) | Transfer device and image forming apparatus | |
JP2004109469A (ja) | 画像形成装置 | |
US8774687B2 (en) | Belt driving apparatus and image forming apparatus | |
JP2019174737A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2008129518A (ja) | ベルト移動装置及び画像形成装置 | |
JP2005010701A (ja) | 画像形成装置 | |
JP6653075B2 (ja) | 転写装置及び画像形成装置 | |
JP5434175B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2004191845A (ja) | 転写装置 | |
JP2004094026A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4278968B2 (ja) | カラー画像形成装置 | |
JP2008129057A (ja) | ベルト移動装置及び画像形成装置 | |
JP6156731B2 (ja) | ベルト駆動装置及びこれを用いた画像形成装置 | |
JP2010097057A (ja) | 転写装置及び画像形成装置 | |
JP4283053B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2011033771A (ja) | 用紙搬送装置及び画像形成装置 | |
JP2006171522A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2005078050A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2009003095A (ja) | カラー画像形成装置 | |
JP2008275811A (ja) | 画像形成装置及び速度制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050712 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081007 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090217 |