JP2005009795A - 空気調和機の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷房運転時に、室外熱交換器の出口部温度、外気温及び膨脹弁の弁開度を検出し、これらの検出値より室外送風ファンの異常を検知して圧縮機の運転を停止し、室外送風ファンで冷却している発熱部品の故障を防止する空気調和機の制御方法を提供する。
【解決手段】室外熱交出口部温度Tcと外気温Taとの温度差ΔTと、膨脹弁の弁開度Pと、温度差ΔTと弁開度Pを夫々複数の温度差ゾーンと弁開度ゾーンとに分け、これら各ゾーン毎に、予め設定された室外熱交出口部温度を記憶しておく設定温度テーブルとからなり、冷房運転時に、室外熱交換器の出口部温度Tcが、予め設定された設定温度Ts以上に達したら圧縮機の運転を停止させる。
【選択図】 図4
【解決手段】室外熱交出口部温度Tcと外気温Taとの温度差ΔTと、膨脹弁の弁開度Pと、温度差ΔTと弁開度Pを夫々複数の温度差ゾーンと弁開度ゾーンとに分け、これら各ゾーン毎に、予め設定された室外熱交出口部温度を記憶しておく設定温度テーブルとからなり、冷房運転時に、室外熱交換器の出口部温度Tcが、予め設定された設定温度Ts以上に達したら圧縮機の運転を停止させる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機に係わり、詳しくは、室外熱交換器の出口部温度、外気温及び電子膨脹弁の弁開度を検出し、これらの検出値より室外送風ファンの異常を検知して圧縮機の運転を停止し、送風ファンで冷却する発熱部品等の故障を保護する空気調和機の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、空気調和機の室外機において、ファンモータの不具合により、室外送風ファンが停止した場合、一般的に室外熱交換器の温度を検出し、この温度が所定値以上に達したとき空気調和機の運転を停止するようにしていた。 室外熱交換器の負荷が大きい場合、温度上昇の検出が容易であるが、負荷が小さく、圧縮機が低回転数で、外気温が低い冷房運転の場合、室外熱交換器の温度上昇が小さく、ファンモータの不具合(停止)の検出が困難で、場合によっては、送風ファンで冷却する発熱部品等が故障する恐れがある。
【0003】
また、従来の空気調和機の制御方法として、図4及び図5に示すようなものが知られている(例えば、特許文献1)。室内機と室外機とを備えた空気調和機において、室外機の室外熱交換手段における風路に、室外空気の吸い込み温度を検出する吸い込み温度センサ3と室外熱交換手段を通った空気の吹き出し温度を検出する吹き出し温度センサ13とを備え、また、室内機に格納されている制御方法は吸い込み温度センサ3と吹き出し温度センサ13の信号とを入力して、吸い込み温度と吹き出し温度との温度差が所定値よりも低くなったとき、室外ファンが停止したと判断して異常制御信号を出力し、室内機は表示部に室外機の異常を表示する。また、室外機は圧縮機の運転周波数を正常動作時よりも低い運転周波数に下げ、さらに、室内機は室内ファンの回転数を正常動作時より低い所定回転数に下げる。
このように、室外機の室外ファンが停止と判断したとき、それを表示するとともに、圧縮機の運転周波数を所定周波数まで下げて、電装品の負荷を低減することにより、電装品における発熱部品の破壊を防止することができる。
【0004】
次に、図5のフローチャートにより制御動作を説明すると、ステップ1において操作者が冷暖房運転を指示して運転を開始すると、ステップ2に移行して室内機の室内ファンが動作を開始すると共に、室外機の圧縮機と室外ファンとが動作を開始し、ステップ3に移行する。ステップ3〜ステップ5において、異常検出回路15が常に室外空気の吸い込み温度Tinと室外熱交換機を通った空気の吹き出し温度Tout とを測定し、その温度差(Tin−Tout )を演算し、温度差があらかじめ設定された所定の温度差値Ta より小さいか否かをチェックしている。室外機の室外ファンが停止すると熱交換が殆ど実行されないので、吸い込み温度Tinと吹き出し温度Tout との温度差が発生しない。したがって、温度差(Tin−Tout )があらかじめ設定した温度差値Ta より小さくなれば室外ファンが停止していると判断できる。この場合、ステップ6に移行し、室内機に異常制御信号を出力する。ステップ7において室内機はこの異常制御信号を入力し、異常表示部により室外機に異常が発生したことをユーザに表示する。
【0005】しかしながら、上記特許文献1の場合、室外熱交換器の負荷が小さく、圧縮機が低回転数で、外気温が低い冷房運転の場合、室外熱交換器の吸い込み温度Tinと吹き出し温度Tout との温度差が小さいため、室外ファンが動作しているにも係わらず停止したと判断し、異常が発生したという誤判定を招く恐れがある。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−221645号公報(要約、第3〜4頁、第3〜4図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を鑑みなされたもので、冷房運転時に、室外熱交換器の出口部温度、外気温及び電子膨脹弁の弁開度を検出し、これらの検出値より室外送風ファンの異常を検知して圧縮機の運転を停止し、室外送風ファンで冷却している発熱部品等の故障を防止することができる空気調和機の制御方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決するため、圧縮機の運転開始から所定時間経過後に、室外熱交換器の出口部温度と外気温を検出し、検出された前記出口部温度と前記外気温との温度差を算出すると共に、電子膨脹弁の弁開度を調節するパルス数を検出する一方、前記温度差と前記弁開度パルス数に基づいて室外熱交換器の設定温度テーブルを設けてなり、
冷房運転時に、検出された前記出口部温度と前記外気温との温度差と、前記弁開度パルス数に基づいて、前記設定温度テーブルから前記室外熱交換器の設定温度を決定し、前記熱交温度センサが検出した前記出口部温度が前記決定した設定温度以上の場合、前記圧縮機の運転を保護停止してなる構成となっている。
【0009】
また、前記圧縮機の運転を停止し、所定時間経過後、前記圧縮機を再起動して運転を繰返し行い、連続して所定回数保護停止したら異常報知を行い、前記圧縮機を完全停止してなる構成となっている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明による空気調和機の冷凍サイクルを示す構成図、図2は本発明による空気調和機の制御方法を適用する制御ブロック図である。
図において、1はインバータ駆動される圧縮機、2は冷媒の流れを切り換えることにより冷房運転または暖房運転を可能とする四方弁、3は室内熱交換器、4は電子膨張弁、5は室外熱交換器でありこれらにより冷凍サイクルが構成される。6は前記室外熱交換器5を冷却する室外送風ファン(AC駆動方式)で、7は後述する室外機を制御するための室外制御装置(マイコン)である。
【0011】
5aは前記室外熱交換器5の冷房運転時の冷媒出口部温度を検出する室外熱交出口温度センサで、8は前記室外熱交換器5近傍の室外機外部に設けられ外気温を検出する外気温センサである。上記構成において、図1に示すように、冷房運転時に冷媒は実線矢印の方向に流れ、暖房運転時には破線矢印の方向に流れる。
【0012】
図2に示す制御ブロック図において、まず前記室外制御装置7は、前記外気温センサ8が検知した一定時間間隔毎の外気温TaをA/D 変換して検出する外気温検出部7aと、前記室外熱交出口温度センサ5aが検知した一定時間間隔毎の出口部温度TcをA/D 変換して検出する室外熱交出口温度検出部7bと、前記出口部温度Tcと前記外気温Taとの温度差ΔT を算出する温度差算出部7cと、前記電子膨張弁4の弁開度をパルス数に基づいて調整する弁開度制御部7dと、同弁開度制御部7dから弁開度パルス数Pを検出する弁開度検出手段7eとから構成されている。
【0013】
また、前記室外制御装置7は、図3の表に示すように、前記室外熱交出口部温度Tcと前記外気温Taとの温度差ΔT を複数の温度差ゾーンΔT1、ΔT2、ΔT3に分けると共に、前記電子膨張弁4の弁開度パルス数Pを複数の弁開度ゾーンP1、P2、P3とに分け、前記各温度差ゾーンΔT1、ΔT2、ΔT3に対する前記弁開度ゾーンP1、P2、P3毎に、予め設定された前記室外熱交換器5の出口部温度を記憶しておく設定温度テーブル7fと、前記温度差算出部7cから算出した現在の温度差ΔT と前記弁開度検出手段7eが検出した弁開度パルス数Pに基づいて、前記設定温度テーブル7fから前記室外熱交換器5の設定出口部温度(A〜J)を算出する設定温度算出部7gとから構成されている。尚、図3の表中の各( )内の数値は実施例を示す。
【0014】
前記温度差ゾーンΔT1、ΔT2、ΔT3は、実施例として0℃以上、5℃以上、10℃以上に分けられ、外気温センサ8が前記室外熱交換器5の近傍に設けられているため、温度差が小さいことは、前記室外送風ファン6が正常に動作しており、外気温Taと前記室外熱交出口部温度Tcに差がないことを意味する。
また、前記弁開度パルス数Pが大きいほど、前記室外熱交換器5の凝縮能力が低下し弁開度を開くことを意味する。
即ち、温度差が大きく、弁開度パルス数Pが大きいほど、室外送風ファン6が異常と判断して設定出口部温度(A〜J)を小さくし、早めに前記圧縮機1を停止させるよう制御する。
【0015】
更に、前記室外制御装置7は、前記熱交温度センサ5aが検出した現在の前記室外熱交換器5の出口部温度Tcと前記設定温度算出部7gから算出した前記設定温度Tsとを比較する設定温度比較部7hと、この設定温度比較部7hからの出力信号により、前記圧縮機1の駆動を制御する圧縮機制御部7iとから構成されている。
【0016】
上記構成において、冷房運転開始から一定時間経過後に、検出した前記室外熱交換器5の出口部温度Tcと前記外気温Taとの温度差ΔT が、例えば、図3のΔT1(10 ℃以上) で、この時の前記電子膨張弁4の弁開度パルス数PがP1 (150 パルス以上)の場合、前記室外熱交換器5の設定出口部温度はH(65℃)となる。そして、前記熱交温度センサ5aが検出した現在の出口部温度が65℃以上であれば、室外送風ファン6が異常動作していると判断し、前記圧縮機1の運転を停止することにより、室外送風ファン6で冷却している部品等の故障の発生を防ぐ。
【0017】
次に、上記構成の制御方法の動作を図4のフローチャートを参照して説明する。冷房運転がスタートすると、まず、ステップST1で圧縮機1起動後、一定時間マスクする。次に、ST2で前記外気温Taと前記室外熱交換器5の出口部温度Tcを検出すると共に、ST3でこの時の弁開度パルス数P検出する。同時にST4で前記出口部温度Tcと前記外気温Taとの温度差ΔT=Tc−Taを算出する。
【0018】
そしてST5で、前記算出された温度差ΔT と前記弁開度パルス数Pに基づいて、予め設定された前記設定温度テーブル7fから前記室外熱交換器5の設定出口部温度Ts(A〜J)を決定する。次に、ST6で現在の出口部温度Tcが前記設定出口部温度Ts以上かどうか判断され、もし以上であれば室外送風ファン6が異常動作していると判断し、ST7で前記圧縮機1の運転を保護停止する。保護停止した場合、一定時間経過後、前記圧縮機1を再起動させ(ST9)、ST1に戻り作業を繰返し行い、連続して複数回保護停止をしたら異常報知を行い、前記圧縮機を完全停止する。
【0019】
上記に説明したように、冷房運転時に、前記室外熱交換器5の出口部温度Tcが、予め設定された出口部温度Tcと前記外気温Taとの温度差ΔT と前記弁開度パルス数Pより求めた設定出口部温度Ts以上に達したら室外送風ファン6が異常であると判断し、前記圧縮機の運転を停止してなる構成とすることにより、室外送風ファン6で冷却している部品等の故障を防止することができる空気調和機の制御方法となる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、冷房運転時に、室外熱交換器の出口部温度が、予め設定された設定出口部温度以上に達したら室外送風ファンが異常であると判断し、圧縮機の運転を停止してなる構成とすることにより、室外送風ファンで冷却している部品等の故障を防止することができる空気調和機の制御方法となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空気調和機の冷凍サイクルを示す構成図である。
【図2】本発明による空気調和機の制御ブロック図である。
【図3】本発明による室外送風ファンの異常時に、圧縮機を停止するための室外熱交換器の出口部温度の設定温度テーブルである。
【図4】本発明による空気調和機の制御方法のフローチャートである。
【図5】従来例による空気調和機の制御ブロック図である。
【図6】従来例による空気調和機のフローチャートである。
【符号の説明】
1 圧縮機
2 四方弁
3 室内熱交換器
4 電子膨張弁
5 室外熱交換器
5a 室外熱交出口温度センサ
6 室外送風ファン
7 室外制御装置
7a 外気温検出部
7b 室外熱交出口温度検出部
7c 温度差算出部
7d 弁開度制御部
7e 弁開度検出部
7f 設定温度テーブル記憶部
7g 設定温度算出部
7h 設定温度比較部
7i 圧縮機制御部
8 外気温センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機に係わり、詳しくは、室外熱交換器の出口部温度、外気温及び電子膨脹弁の弁開度を検出し、これらの検出値より室外送風ファンの異常を検知して圧縮機の運転を停止し、送風ファンで冷却する発熱部品等の故障を保護する空気調和機の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、空気調和機の室外機において、ファンモータの不具合により、室外送風ファンが停止した場合、一般的に室外熱交換器の温度を検出し、この温度が所定値以上に達したとき空気調和機の運転を停止するようにしていた。 室外熱交換器の負荷が大きい場合、温度上昇の検出が容易であるが、負荷が小さく、圧縮機が低回転数で、外気温が低い冷房運転の場合、室外熱交換器の温度上昇が小さく、ファンモータの不具合(停止)の検出が困難で、場合によっては、送風ファンで冷却する発熱部品等が故障する恐れがある。
【0003】
また、従来の空気調和機の制御方法として、図4及び図5に示すようなものが知られている(例えば、特許文献1)。室内機と室外機とを備えた空気調和機において、室外機の室外熱交換手段における風路に、室外空気の吸い込み温度を検出する吸い込み温度センサ3と室外熱交換手段を通った空気の吹き出し温度を検出する吹き出し温度センサ13とを備え、また、室内機に格納されている制御方法は吸い込み温度センサ3と吹き出し温度センサ13の信号とを入力して、吸い込み温度と吹き出し温度との温度差が所定値よりも低くなったとき、室外ファンが停止したと判断して異常制御信号を出力し、室内機は表示部に室外機の異常を表示する。また、室外機は圧縮機の運転周波数を正常動作時よりも低い運転周波数に下げ、さらに、室内機は室内ファンの回転数を正常動作時より低い所定回転数に下げる。
このように、室外機の室外ファンが停止と判断したとき、それを表示するとともに、圧縮機の運転周波数を所定周波数まで下げて、電装品の負荷を低減することにより、電装品における発熱部品の破壊を防止することができる。
【0004】
次に、図5のフローチャートにより制御動作を説明すると、ステップ1において操作者が冷暖房運転を指示して運転を開始すると、ステップ2に移行して室内機の室内ファンが動作を開始すると共に、室外機の圧縮機と室外ファンとが動作を開始し、ステップ3に移行する。ステップ3〜ステップ5において、異常検出回路15が常に室外空気の吸い込み温度Tinと室外熱交換機を通った空気の吹き出し温度Tout とを測定し、その温度差(Tin−Tout )を演算し、温度差があらかじめ設定された所定の温度差値Ta より小さいか否かをチェックしている。室外機の室外ファンが停止すると熱交換が殆ど実行されないので、吸い込み温度Tinと吹き出し温度Tout との温度差が発生しない。したがって、温度差(Tin−Tout )があらかじめ設定した温度差値Ta より小さくなれば室外ファンが停止していると判断できる。この場合、ステップ6に移行し、室内機に異常制御信号を出力する。ステップ7において室内機はこの異常制御信号を入力し、異常表示部により室外機に異常が発生したことをユーザに表示する。
【0005】しかしながら、上記特許文献1の場合、室外熱交換器の負荷が小さく、圧縮機が低回転数で、外気温が低い冷房運転の場合、室外熱交換器の吸い込み温度Tinと吹き出し温度Tout との温度差が小さいため、室外ファンが動作しているにも係わらず停止したと判断し、異常が発生したという誤判定を招く恐れがある。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−221645号公報(要約、第3〜4頁、第3〜4図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を鑑みなされたもので、冷房運転時に、室外熱交換器の出口部温度、外気温及び電子膨脹弁の弁開度を検出し、これらの検出値より室外送風ファンの異常を検知して圧縮機の運転を停止し、室外送風ファンで冷却している発熱部品等の故障を防止することができる空気調和機の制御方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決するため、圧縮機の運転開始から所定時間経過後に、室外熱交換器の出口部温度と外気温を検出し、検出された前記出口部温度と前記外気温との温度差を算出すると共に、電子膨脹弁の弁開度を調節するパルス数を検出する一方、前記温度差と前記弁開度パルス数に基づいて室外熱交換器の設定温度テーブルを設けてなり、
冷房運転時に、検出された前記出口部温度と前記外気温との温度差と、前記弁開度パルス数に基づいて、前記設定温度テーブルから前記室外熱交換器の設定温度を決定し、前記熱交温度センサが検出した前記出口部温度が前記決定した設定温度以上の場合、前記圧縮機の運転を保護停止してなる構成となっている。
【0009】
また、前記圧縮機の運転を停止し、所定時間経過後、前記圧縮機を再起動して運転を繰返し行い、連続して所定回数保護停止したら異常報知を行い、前記圧縮機を完全停止してなる構成となっている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明による空気調和機の冷凍サイクルを示す構成図、図2は本発明による空気調和機の制御方法を適用する制御ブロック図である。
図において、1はインバータ駆動される圧縮機、2は冷媒の流れを切り換えることにより冷房運転または暖房運転を可能とする四方弁、3は室内熱交換器、4は電子膨張弁、5は室外熱交換器でありこれらにより冷凍サイクルが構成される。6は前記室外熱交換器5を冷却する室外送風ファン(AC駆動方式)で、7は後述する室外機を制御するための室外制御装置(マイコン)である。
【0011】
5aは前記室外熱交換器5の冷房運転時の冷媒出口部温度を検出する室外熱交出口温度センサで、8は前記室外熱交換器5近傍の室外機外部に設けられ外気温を検出する外気温センサである。上記構成において、図1に示すように、冷房運転時に冷媒は実線矢印の方向に流れ、暖房運転時には破線矢印の方向に流れる。
【0012】
図2に示す制御ブロック図において、まず前記室外制御装置7は、前記外気温センサ8が検知した一定時間間隔毎の外気温TaをA/D 変換して検出する外気温検出部7aと、前記室外熱交出口温度センサ5aが検知した一定時間間隔毎の出口部温度TcをA/D 変換して検出する室外熱交出口温度検出部7bと、前記出口部温度Tcと前記外気温Taとの温度差ΔT を算出する温度差算出部7cと、前記電子膨張弁4の弁開度をパルス数に基づいて調整する弁開度制御部7dと、同弁開度制御部7dから弁開度パルス数Pを検出する弁開度検出手段7eとから構成されている。
【0013】
また、前記室外制御装置7は、図3の表に示すように、前記室外熱交出口部温度Tcと前記外気温Taとの温度差ΔT を複数の温度差ゾーンΔT1、ΔT2、ΔT3に分けると共に、前記電子膨張弁4の弁開度パルス数Pを複数の弁開度ゾーンP1、P2、P3とに分け、前記各温度差ゾーンΔT1、ΔT2、ΔT3に対する前記弁開度ゾーンP1、P2、P3毎に、予め設定された前記室外熱交換器5の出口部温度を記憶しておく設定温度テーブル7fと、前記温度差算出部7cから算出した現在の温度差ΔT と前記弁開度検出手段7eが検出した弁開度パルス数Pに基づいて、前記設定温度テーブル7fから前記室外熱交換器5の設定出口部温度(A〜J)を算出する設定温度算出部7gとから構成されている。尚、図3の表中の各( )内の数値は実施例を示す。
【0014】
前記温度差ゾーンΔT1、ΔT2、ΔT3は、実施例として0℃以上、5℃以上、10℃以上に分けられ、外気温センサ8が前記室外熱交換器5の近傍に設けられているため、温度差が小さいことは、前記室外送風ファン6が正常に動作しており、外気温Taと前記室外熱交出口部温度Tcに差がないことを意味する。
また、前記弁開度パルス数Pが大きいほど、前記室外熱交換器5の凝縮能力が低下し弁開度を開くことを意味する。
即ち、温度差が大きく、弁開度パルス数Pが大きいほど、室外送風ファン6が異常と判断して設定出口部温度(A〜J)を小さくし、早めに前記圧縮機1を停止させるよう制御する。
【0015】
更に、前記室外制御装置7は、前記熱交温度センサ5aが検出した現在の前記室外熱交換器5の出口部温度Tcと前記設定温度算出部7gから算出した前記設定温度Tsとを比較する設定温度比較部7hと、この設定温度比較部7hからの出力信号により、前記圧縮機1の駆動を制御する圧縮機制御部7iとから構成されている。
【0016】
上記構成において、冷房運転開始から一定時間経過後に、検出した前記室外熱交換器5の出口部温度Tcと前記外気温Taとの温度差ΔT が、例えば、図3のΔT1(10 ℃以上) で、この時の前記電子膨張弁4の弁開度パルス数PがP1 (150 パルス以上)の場合、前記室外熱交換器5の設定出口部温度はH(65℃)となる。そして、前記熱交温度センサ5aが検出した現在の出口部温度が65℃以上であれば、室外送風ファン6が異常動作していると判断し、前記圧縮機1の運転を停止することにより、室外送風ファン6で冷却している部品等の故障の発生を防ぐ。
【0017】
次に、上記構成の制御方法の動作を図4のフローチャートを参照して説明する。冷房運転がスタートすると、まず、ステップST1で圧縮機1起動後、一定時間マスクする。次に、ST2で前記外気温Taと前記室外熱交換器5の出口部温度Tcを検出すると共に、ST3でこの時の弁開度パルス数P検出する。同時にST4で前記出口部温度Tcと前記外気温Taとの温度差ΔT=Tc−Taを算出する。
【0018】
そしてST5で、前記算出された温度差ΔT と前記弁開度パルス数Pに基づいて、予め設定された前記設定温度テーブル7fから前記室外熱交換器5の設定出口部温度Ts(A〜J)を決定する。次に、ST6で現在の出口部温度Tcが前記設定出口部温度Ts以上かどうか判断され、もし以上であれば室外送風ファン6が異常動作していると判断し、ST7で前記圧縮機1の運転を保護停止する。保護停止した場合、一定時間経過後、前記圧縮機1を再起動させ(ST9)、ST1に戻り作業を繰返し行い、連続して複数回保護停止をしたら異常報知を行い、前記圧縮機を完全停止する。
【0019】
上記に説明したように、冷房運転時に、前記室外熱交換器5の出口部温度Tcが、予め設定された出口部温度Tcと前記外気温Taとの温度差ΔT と前記弁開度パルス数Pより求めた設定出口部温度Ts以上に達したら室外送風ファン6が異常であると判断し、前記圧縮機の運転を停止してなる構成とすることにより、室外送風ファン6で冷却している部品等の故障を防止することができる空気調和機の制御方法となる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、冷房運転時に、室外熱交換器の出口部温度が、予め設定された設定出口部温度以上に達したら室外送風ファンが異常であると判断し、圧縮機の運転を停止してなる構成とすることにより、室外送風ファンで冷却している部品等の故障を防止することができる空気調和機の制御方法となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空気調和機の冷凍サイクルを示す構成図である。
【図2】本発明による空気調和機の制御ブロック図である。
【図3】本発明による室外送風ファンの異常時に、圧縮機を停止するための室外熱交換器の出口部温度の設定温度テーブルである。
【図4】本発明による空気調和機の制御方法のフローチャートである。
【図5】従来例による空気調和機の制御ブロック図である。
【図6】従来例による空気調和機のフローチャートである。
【符号の説明】
1 圧縮機
2 四方弁
3 室内熱交換器
4 電子膨張弁
5 室外熱交換器
5a 室外熱交出口温度センサ
6 室外送風ファン
7 室外制御装置
7a 外気温検出部
7b 室外熱交出口温度検出部
7c 温度差算出部
7d 弁開度制御部
7e 弁開度検出部
7f 設定温度テーブル記憶部
7g 設定温度算出部
7h 設定温度比較部
7i 圧縮機制御部
8 外気温センサ
Claims (2)
- 圧縮機の運転開始から所定時間経過後に、室外熱交換器の出口部温度と外気温を検出し、検出された前記出口部温度と前記外気温との温度差を算出すると共に、電子膨脹弁の弁開度を調節するパルス数を検出する一方、前記温度差と前記弁開度パルス数に基づいて室外熱交換器の設定温度テーブルを設けてなり、
冷房運転時に、検出された前記出口部温度と前記外気温との温度差と、前記弁開度パルス数に基づいて、前記設定温度テーブルから前記室外熱交換器の設定温度を決定し、前記熱交温度センサが検出した前記出口部温度が前記決定した設定温度以上の場合、前記圧縮機の運転を保護停止してなることを特徴とする空気調和機の制御方法。 - 前記圧縮機の運転を停止し、所定時間経過後、前記圧縮機を再起動して運転を繰返し行い、連続して所定回数保護停止したら異常報知を行い、前記圧縮機を完全停止してなることを特徴とする請求項1記載の空気調和機の制御方法。
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