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JP2004534005A - 非対称ベンズアルデヒドアルジトール誘導体、その製造方法並びにそれを含む組成物及び物品 - Google Patents

非対称ベンズアルデヒドアルジトール誘導体、その製造方法並びにそれを含む組成物及び物品 Download PDF

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JP2004534005A
JP2004534005A JP2002574901A JP2002574901A JP2004534005A JP 2004534005 A JP2004534005 A JP 2004534005A JP 2002574901 A JP2002574901 A JP 2002574901A JP 2002574901 A JP2002574901 A JP 2002574901A JP 2004534005 A JP2004534005 A JP 2004534005A
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ブライアン・エム・バークハート
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ショーン・アール・シェパード
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Abstract

核剤として有効な、特にポリマー材料の光学特性を改善するために有効なプラスチック添加剤を提供する。特に、本発明は、そのベンジル系に様々なタイプのペンダント基、例えば限定するわけではないが、対峙する電子求引基及び電子供与基(極性化合物を形成するための)、混合アルキルハロゲンまたは他のタイプの基、多アルキル置換基、環状ペンダント基などを有する、ある非対称置換ジベンジリデンソルビトールアセタールに関する。このような化合物を含むポリマー組成物は、単に例にすぎないが、食品または化粧品の容器または包装材に利用され得ると考えられる。本発明の非対称ベンジリデンソルビトールアセタールは、水及び有機溶媒用、特に発汗抑制剤ゲルスティックの調製に使用されるゲル化剤としても有効である。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、核剤として有効な、特にポリマー材料の光学特性を改善するために有効なプラスチック添加剤に関する。特に本発明は、そのベンジル系に様々なタイプのペンダント基、例えば、限定するわけではないが、対峙する電子求引及び電子供与基(極性化合物を形成する)、混合アルキルハロゲンまたは他のタイプの基、多アルキル置換基、環状ペンダント基などを有する、ある非対称置換ジベンジリデンソルビトールアセタールに関する。このような化合物を含むポリマー組成物は、単に例にすぎないが、食品または化粧品の容器及び包装材に利用され得ると考えられる。本発明の非対称ジベンジリデンソルビトールアセタールは、水及び有機溶媒用の、特に発汗抑制剤ゲルスティックの調製に使用されるゲル化剤としても有効である。
【背景技術】
【0002】
以下に引用した全ての米国特許は、その全体を引用してここに組み込む。
ある種の添加剤を配合することによりポリオレフィンの透明性及び物理特性を改善するために、多数の試みが行われてきた。ある用途では、優れた透明性及び透過特性が要求されている。この用途は、保管、包装及び/または被覆された物品などの識別を容易にするために第一に透明性を有する必要がある、ある種のプラスチックプレート、シート、フィルム、容器及び注射器を含む。このような市販されているプラスチック添加剤は、「溶融感受性」及び「溶融非感受性」の二種類に分類される。溶融感受性添加剤は、ポリオレフィンベース樹脂の通常加工温度より低いまたはそれに近い融点を有し、ジベンジリデンソルビトール(DBS)系を含む。溶融非感受性添加剤は、通常加工温度で溶融せず、例えば安息香酸ナトリウム及び有機リン酸塩を含む。
【0003】
Hamada らの米国特許第 4,016,118 号は、0.1〜0.7%のジベンジリデンソルビトール(DBS)を添加剤として含むポリオレフィンプラスチック組成物が、置換安息香酸塩を含む組成物と比較して、改善された透明性及び減少された成形収縮を示すことを教示している。ソルビトールベース透明化技術は、改善された透明性、加工工程におけるプレートアウトの減少及び改善された感覚刺激特性(例えば臭い、味など)に対する必要性により更に発展してきた。これらの欠点を克服するために、芳香環が様々な基で置換されている DBS の多くの誘導体が提案されてきた。
【0004】
米国特許第 4,371,645 号で Mahaffey は、一般式:
【化1】
Figure 2004534005
[式中、R、R1、R2、R3 及び R4 は、水素、低級アルキル、ヒドロキシ、メトキシ、モノ-及びジ-アルキルアミノ、アミノ、ニトロ並びにハロゲンから選択され、R1、R2、R3 及び R4 の少なくとも1つは塩素または臭素である。]
で示される一連のジベンジリデンソルビトールを開示している。開示されている置換 DBS 誘導体の効果的な濃度は、全組成物量の0.01〜約2重量%の範囲である。透過特性の更なる改善は、米国特許第 4,808,650 号で Titus らによって開示されている。この特許では、一般式:
【化2】
Figure 2004534005
[式中、R は水素またはフッ素である。]
で示される一または二置換 DBS 誘導体が、ポリオレフィンの改善された透明応用例を提供している。
【0005】
米国特許第 5,049,605 号で Rekers は、一般式:
【化3】
Figure 2004534005
[式中、R1 及び R2 は、独立して、5個までの炭素原子を有する炭素環も形成し得る1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基から選ばれる。]
で示される一連のジベンジリデンソルビトールを開示している。また、ジベンジリデンソルビトールの上記群を含むポリオレフィンプラスチックも開示している。米国特許第 5,696,186 号で Videau は、ポリオレフィンの核剤/透明剤として使用するための、ベンゼン環上がアルキル基(メチル、エチルなど)またはハロゲン(フッ素、塩素など)で置換された DBS 誘導体を開示している。
【0006】
ジベンジリデンソルビトール(DBS)は、Roehl らの米国特許第 4,154,816 号;Luebbe らの米国特許第 4,816,261 号;McCall の米国特許第 4,743,444 号に開示されているように、様々な溶媒系のゲル化剤としてよく知られている。Oh らの米国特許第 5,609,855 号及び Juneja らの PCT 出願 WO/92/19221 は、ジ(メタ-フルオロベンジリデン)ソルビトール及びジ(メタ-クロロベンジリデン)ソルビトールが、特に、制汗剤ゲルスティック調剤中のゲル化剤として有効であることを開示している。これら2つの DBS 系それぞれは、制汗剤配合の酸性環境下、有効な硬いゲルを形成し、改善されたゲル安定性を示す。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明により、脂肪族ポリオレフィン並びに少なくとも1つの脂肪族オレフィン及び1つ以上のエチレン性不飽和コモノマーを含むコポリマーから選ばれるポリマー、並びに少なくとも1つのアルジトール(例えば、ソルビトール、キシリトール及びリビトール)のジアセタールを含む、改善された透明性を有するポリオレフィンプラスチック組成物が提供される。ここでアルジトールのジアセタールは、以下の式(I)、(II)、(III)または(IV):
【化4】
Figure 2004534005
[式中、p は0または1であり、R5、R6、R7、R8、R9 及び R10 は各々同じまたは異なって、電子供与基(例えば、水素、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルコキシル基)及び電子求引基(例えば、フッ素、塩素、ホウ素及びヨウ素を意味するハロゲン)から選ばれ;R1、R2、R3 及び R4 は同じまたは異なって、電子供与基(例えば、水素、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルコキシル基、または環状部またはメチレンジオキシ環を形成するように組み合わせられるいずれか2つの基)及び電子求引基(例えば、窒素及びハロゲン)から選ばれる。ただし、前記 R1、R2、R3 または R4 の1つが窒素の場合、化合物中に他のニトロ基は存在しない。また、少なくとも2つの電子求引基(上記ニトロ基以外の)が存在しなくてはならず、R1 及び R2 の対または R3 及び R4 の対として、一方の対がこのような電子求引基を含み、他方の対が電子供与基を含むように存在しなくてはならず、このような電子供与基を含む同じ環系はいかなる電子求引基も含んではならない。];
【化5】
Figure 2004534005
[式中、R は水素、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルコキシル基及びフッ素から選ばれ;R1 及び R2 は、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルコキシル基及びハロゲンから選ばれ;R3 及び R4 は、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基(これは一緒に、6個までの炭素原子を有する炭化水素環を形成し得る。)、低級アルコキシル基、ハロゲン及び水素から選ばれ;ただし、R1 及び R2 の1つのみが、ハロゲンであり;p は0または1である。];
【0008】
【化6】
Figure 2004534005
[式中、p は1または2であり、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9 及び R10 は、独立して、水素、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルコキシル基、ニトロ、ハロゲンまたは環状基を形成するように組み合わせられ得るいずれか2つの隣接基から選ばれ;R1、R2、R3 及び R4 は、独立して、水素、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルコキシル基、フッ素及び1〜4個の炭素原子を有するトリフルオロアルキル基からなる群から選ばれる。ただし、R1 及び R2 または R3 及び R4 のいずれか1つは、フッ素またはトリフルオロアルキルであり、上述したように、第一環系において前記基の1つがフッ素またはトリフルオロアルキルである場合、同じ第一環系には他のフッ素は存在せず、前記第一環系が 3- または 4- 位にフッ素ペンダント基を1つだけ有する場合、他の環系は1つのフッ素ペンダント基を有することができない。また、前記第一環系が 3- または 4- 位にフッ素及びアルキル基を含む場合、他の環系は前記第一環系と同じ位置に同じペンダント基を有することができない。];
【化7】
Figure 2004534005
または
【化8】
Figure 2004534005
[式(IV)及び(V)の両方において、式中、p は1または2であり、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9 及び R10 は、独立して、水素、3〜6個の炭素原子を有するアルキル基、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシル基、フェニル、ナフチル及び置換ベンジルまたは環状基を形成するように組み合わせられ得るいずれか2つの隣接基から選ばれ、ここで前記環状基はメチレンジオキシ、シクロへキシル及びシクロペンチルから選ばれる。ただし、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9 及び R10 の少なくとも2つは水素以外の基であり、少なくとも1つの水素基以外のペンダント基が各環に存在し、化合物全体は非対称である。]
の少なくとも1つに適合する。
【0009】
必ずではないが好ましくは、ベンジリデンの置換基の1つ及び1つだけは、上記構造を置換した 3,4-ジメチルである。このような化合物の重要な特性は、それらが非対称で、上記の基本定義を満足することである。しかしながら、3,4-二置換が、対象ポリオレフィン及びゲル化溶媒中、総合的に最も優れた性能を示すことがわかっている。
【0010】
上記式(I)の構造において、好ましくは、電子供与基を有する環(及び電子求引基を有する環)は、このような基による 3,4-二置換であるが、このような限定は要求されていない。このような本発明の化合物(このような化合物を含むポリオレフィン組成物だけでなく)は、本発明の範囲、特に最も広義の範囲内において、少なくとも2つのアリーリデン成分を含む非対称アルジトールジ-アセタールを、個別にそして組み合わせて包含し、ここで、前記アリーリデン成分の1つは、1つのニトロペンダント基または少なくとも2つの電子求引基を有し、他のアリーリデン成分は、少なくとも2つの電子供与ペンダント基を含む。このような化合物は、構造において、及び熱可塑性プラスチック添加剤としての用途において新規である。
【0011】
構造(II)で定義される各化合物は、単独で本発明の化合物であり、その上、少なくとも2つのアリーリデン化合物を含む非対称アルジトールジ-アセタール化合物として広く記載されており、ここで、前記ベンジリデン成分の1つは、3- または 4- 位に1つのハロゲンペンダント基並びに低級アルキル基及び低級アルコキシル基から選ばれる1つのペンダント基を少なくとも含む。
本明細書を通して、アルジトールのジアセタールに関する用語「非対称」は、このようなアルジトールアセタールが、異なったアルデヒドに由来する 1,3- 及び 2,4-アセタール結合を含むことを意味する。
上記の構造式に関して、1,3:2,4 異性体のみが説明されているが、この構造は利便性のためだけに提供されており、本発明は 1,3:2,4 型異性体のみに限定されず、全ての異性体及びアルジトール部に2つのベンジリデンアセタール置換基を有する化合物を同様に含み得ることを認識するべきである。
【0012】
しかしながら、上述したように、上記のほとんどの式の構造に適合する化合物は、対象ポリオレフィン中、個々に、またはある方法で様々な比で組み合わせて利用され得る。特に、他の最もあり得る対称ジベンジリデンアルジトール化合物と同様、上記式の構造を有する異性体化合物の反応生成物混合物が、本発明の望ましい非対称化合物の製造において形成されるということが予期される。望ましい非対称化合物を製造するために必要な反応は、異なったベンズアルデヒド反応体の利用を必要としていることに注目することは重要である。このような反応において、常に異なったジアセタール化合物が製造される。例えば、以下の実施例1は、同時に 1,3-O-(3,4-ジクロロベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジクロロベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4-ビス(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3:2,4-ビス(3,4-ジクロロベンジリデン)ソルビトールの混合物が生成することを示している。更に、以下の実施例9は、同時に 1,3-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4-ビス(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3:2,4-ビス(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトールの混合物が生成することを示している。このような DBS 化合物(実施例1及び9だけではなく各例における)の類似した溶解性のため、反応生成物混合物から各化合物を分離することは非常に困難であることが分かっている。従って、このような混合物が望ましい本発明の非対称化合物を含むだけでなく、このような混合物も本発明の組成物である。よって、用語「ジアセタール組成物」と同様「反応生成物混合物」は、望ましい非対称物を含むこのような本発明の混合物を包含することを意図している。
【0013】
このようなジアセタール組成物(及び本発明の非対称化合物自体)を製造するために、出発物質は、望ましいアルジトール(例えば、D-ソルビトール)及びアリールアルデヒドを含む少なくとも2つの異なった置換ベンズアルデヒド(または1つは未置換でもよい)を含まなくてはならない。一般に、上記のように、アルジトールのベンズアルデヒド反応体に対するモル比は、ジアセタール形成のために、少なくとも1:2である。この非対称化合物製造の特定状態において、同じ一般モル比に従う(所望により、いずれかの反応体をより多くまたはより少なく使用できる);しかしながら、ベンズアルデヒド成分は、非対称生成物に必要な少なくとも2つの異なったベンズアルデヒド反応化合物の総量として測定される。従って、ベンズアルデヒド成分は、用いた個々の反応体の少なくとも2つの異なった量に分けられる。所望なら、このような量の分割は、ベンズアルデヒドのモル比の1:25〜25:1の範囲で異なり得る。しかしながら、より好ましくは1:5〜5:1、更に好ましくは1:4〜4:1、更に好ましくは1:3〜3:1、更に好ましくは1:2〜2:1、最も好ましくは実質上1:1のモル比である。
【0014】
異なったベンズアルデヒド及びアルジトールのこのような所望の反応では、収率約25%で各化合物が得られることが、当業者なら理論上予想し得る。しかしながら、予想に反して、予想した収率より多い収率(合わせて約60〜80%に上昇)で、非対称物は生成されるようである。このような「反応生成物」混合物は、予想外に、対象ポリオレフィン中に優れた透明性、核形成性などの特性を提供するのに有効であることがわかっている。一方で、本発明の各化合物の「物理的な」混合物(他の本発明の化合物または他のタイプの DBS 透明剤との)も、対象ポリオレフィン中で非常に望ましい透明性、核形成などを生じ得る。従って、約25〜90%の(a)及び約25〜90%の他の化合物(または(b)と同様のもの)の選ばれた混合物も、非常に有効である。
【0015】
従って、本発明の好ましいジアセタールは、一般に、ソルビトールと少なくとも2つの置換ベンズアルデヒド(またはアリールアルデヒド)との縮合生成物であると考えられる。適当な置換反応体の例は、3,4-ジクロロベンズアルデヒド、3,4-ジメチルベンズアルデヒド、3,4-ジフルオロベンズアルデヒド、3,4-ジエチルベンズアルデヒド、2,4-ジクロロベンズアルデヒド、2,4-ジフルオロベンズアルデヒド、2,4-ジメチルベンズアルデヒド、3,4-ジエチルベンズアルデヒド、3-ニトロベンズアルデヒド、4-ニトロベンズアルデヒド、3,4-ジメトキシベンズアルデヒド、2,4-ジメトキシベンズアルデヒド、3,4-ジエトキシベンズアルデヒド、2,4-ジエトキシベンズアルデヒド、6-ホルミルテトラリン、5-ホルミルインダン、3,4-メチレンジオキシベンズアルデヒド(ピペロナール)、4-フルオロ-3-メチルベンズアルデヒド、3-フルオロ-4-メチルベンズアルデヒド、4-フルオロ-2,3-ジメチルベンズアルデヒド、3-フルオロ-2,4-ジメチルベンズアルデヒド、2,4-ジフルオロ-3-メチルベンズアルデヒド、4-フルオロ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド、3-フルオロ-4-メトキシ-ベンズアルデヒド、4-クロロ-3-メチルベンズアルデヒド、3-クロロ-4-メチルベンズアルデヒド、4-クロロ-2,3-ジメチルベンズアルデヒド、3-クロロ-2,4-ジメチルベンズアルデヒド、3-クロロ-4-メトキシベンズアルデヒド、3-クロロ-4-メトキシ-2-メチルベンズアルデヒド、3,4-ジメチルベンズアルデヒド、4-メチルベンズアルデヒド、2,4-ジメチルベンズアルデヒド、2,4,5-トリメチルベンズアルデヒド、2,4-ジエチルベンズアルデヒド、4-ニトロベンズアルデヒド、2,4-ジクロロ-3-メチルベンズアルデヒド、4-クロロ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド、2,4-ジイソプロピルベンズアルデヒド、2,4-ジ-t-ブチルベンズアルデヒド、2,4-ジメトキシベンズアルデヒド、2,4,5-トリメトキシベンズアルデヒド、2,4-ジエトキシベンズアルデヒド、4-n-ペンチルベンズアルデヒド、3-メチル-4-メトキシベンズアルデヒド、4-メトキシ-2,3-ジメチルベンズアルデヒド、3-メトキシ-2,4-ジメチルベンズアルデヒド、2,4-ジメトキシ-3-メチルベンズアルデヒド、4-エトキシ-3,5-ジメチルベンズアルデヒド及び 3-イソプロピル-4-メトキシベンズアルデヒドなどを含む。
【0016】
これら可能な置換ベンズアルデヒドと共に(従って、対象ジアセタール上での対峙するベンジリデン基として)使用される他のアルデヒドの更なる例は、これらに限定するわけではないが、ベンズアルデヒド、4-メチルベンズアルデヒド、4-エチルベンズアルデヒド、4-プロピルベンズアルデヒド、4-ブチルベンズアルデヒド、4-フルオロベンズアルデヒド、4-クロロ-ベンズアルデヒド、4-ブロモベンズアルデヒド、3-フルオロベンズアルデヒド、3-トリフルオロメチルベンズアルデヒド、3,4-ジメチルベンズアルデヒド、3,5-ジメチルベンズアルデヒド、2,4-ジメチルベンズアルデヒド、2,3-ジメチルベンズ-アルデヒド、2,5-ジメチルベンズアルデヒド、3,4-ジフルオロベンズアルデヒド、3,4-ジクロロ-ベンズアルデヒド、3,4-ジブロモベンズアルデヒド、2,3,4-トリメチルベンズアルデヒド、2,4,6-トリメチルベンズアルデヒド、3,4,5-トリメチルベンズアルデヒド、5,6,7,8-テトラヒドロ-2-ナフサアルデヒド、3,4-ジオキシメチレンベンズアルデヒド、5-ホルミルインダン、6-ホルミルテトラリン及び他のベンズアルデヒド、例えば上記のハロゲン-アルキル置換タイプを含む。
【0017】
従って、限定ではない本発明の好ましいジアセタールは、1,3-O-(3,4-ジクロロベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジクロロベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-ジフルオロベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジフルオロベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-ジクロロベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメトキシベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-ジメトキシベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジクロロベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-ジクロロベンジリデン):2,4-O-(5-インダニリデン)ソルビトール、1,3-O-(5-インダニリデン):2,4-O-(3,4-ジクロロベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(4-ニトロベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(4-ニトロベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(4-ニトロベンジリデン):2,4-O-(3,4-メチレンジオキシベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-メチレンジオキシベンジリデン):2,4-O-(4-ニトロベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-ジクロロベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)キシリトール、1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジクロロベンジリデン)キシリトール、1,3-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン):2,4-O-(3-フルオロ-4-メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3-フルオロ-4-メチルベンジリデン):2,4-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン):2,4-O-(4-クロロベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(4-クロロベンジリデン):2,4-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(4-クロロ-3-メチルベンジリデン):2,4-O-(3-クロロ-4-メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3-クロロ-4-メチルベンジリデン):2,4-O-(4-クロロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン):2,4-O-(5',6',7',8'-テトラヒドロ-2-ナフチリデン)ソルビトール、
【0018】
1,3-O-(5',6',7',8'-テトラヒドロナフチリデン):2,4-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(4-クロロ-3-メチルベンジリデン)-2,4-O-(5',6',7',8'-テトラヒドロ-2-ナフチリデン)ソルビトール、1,3-O-(5',6',7',8'-テトラヒドロナフチリデン):2,4-O-(4-クロロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3-ブロモ-4-エチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3-ブロモ-4-イソプロピルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3-ブロモ-4-メチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(4-クロロベンジリデン):2,4-O-(3-ブロモ-4-イソプロピルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(4-フルオロベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(4-フルオロベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3-フルオロベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(3-フルオロベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(4-トリフルオロメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(4-t-ブチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトールを含む 1,3-O-(4-トリフルオロメチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(t-ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-ジメトキシベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメトキシベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-メチレンジオキシベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-メチレンジオキシベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(4-イソプロピルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(4-イソプロピルベンジリデン)ソルビトール、1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(2-ナフチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(2-ナフチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトールを含む。以下に示すように、これらの化合物は、少なくとも2つの異なったベンズアルデヒド(例えば上述した)及びアルジトール(例えばソルビトール)の反応によって形成される異なった化合物の混合物中で、各成分として製造され得る。
【0019】
本発明の組成物は、ゲル化剤として上記ジアセタール0.2〜10%を含む溶媒ゲルを含む。ここで有用な溶媒は、例にすぎないが、低級一価アルコール、多価アルコール及びそれらの混合物を含む。溶媒の一部として水も含み得る。しかしながら、溶媒は一般に最終組成物の5重量%未満の量で水を含む。本発明に使用され得る溶媒の例は、液状ポリエチレングリコール(例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール)、液状ポリプロピレングリコール(例えば、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール)、液状ポリプロピレンポリエチレングリコールコポリマー、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノール、t-ブタノール、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノール、エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、イソプロパノール、イソブタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、1,3-ブチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、2,4-ジヒドロキシ-2-メチルペンタン、トリメチレングリコール、グリセリン、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオールなど及びそれらの混合物を含む。ここで使用されるものとして、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリプロピレンポリエチレングリコールコポリマーは、これらの化合物のアルキルエーテル誘導体(例えば、エチル、プロピル及びブチルエーテル誘導体)を含む。このような化合物の例は、ポリプロピレンポリエチレングリコールコポリマーのブチルエーテル誘導体、例えば PPG-5-buteth-7 である。
【0020】
これらの溶媒は、例えば、引用してここに組み込まれている Schamper らの米国特許第 4,518,582 号及び Luebbe らの欧州公開特許第 107,330 号に十分に開示されている。ここで使用するのに好ましい溶媒は、液状ポリエチレングリコール、液状ポリプロピレングリコール、液状ポリプロピレンポリエチレングリコールコポリマー、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール及び 2,4-ジヒドロキシ-2-メチルペンタン(時には、ヘキシレングリコールと呼ばれる)並びにそれらの混合物を含む。特に好ましい溶媒は、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコール及びそれらの混合物を含む。
【0021】
本発明において有用な他の有機溶媒は、芳香族化合物、ハロゲン化芳香族化合物、硝酸化芳香族化合物、ケトン、アミン、ニトリル、エステル、アルデヒド及びそれらの混合物を含む。本発明に使用され得る溶媒の例は、キシレン(o-、m- 及び p- 置換)、2-クロロトルエン、フルオロベンゼン、ニトロベンゼン、ベンゾニトリル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)及び 1-メチル-2-ピロリジノン(NMP)を含む。
【0022】
本発明のジアセタールは、酸触媒の存在下、1 mol のソルビトールと約 1 mol ずつの2つの異なったベンズアルデヒドとの反応によって生成され得る。反応が行われる温度は、反応で出発物質として使用されるベンズアルデヒドの特性、例えば融点または沸点によって幅広く変わる。反応媒体は、水性媒体または非水性媒体であり得る。本発明のジアセタールを調製するために使用され得る1つの非常に有利な方法は、引用してここに組み込まれている、Murai ら(新日本理化株式会社)の米国特許第 3,721,682 号に開示されている方法に類似している。この特許の開示はジベンジリデンソルビトールに限定されているが、本発明のジアセタールは、同特許に開示されている方法によって都合よく調製され得ることが分かっている。DBS 系を調製する別の方法は、Scrivens らの米国特許第 5,731,474 号、透明剤としてのアルキル基またはハロゲンを有する DBS を開示している Kobayashi らの米国特許第 4,902,807 号並びにジ(メタ-フルオロベンジリデン)ソルビトール、ジ(メタ-クロロベンジリデン)ソルビトール及びジ(メタ-ブロモベンジリデン)ソルビトールを開示している Gardlik らの米国特許第 5,106,999 号で知られている。
【0023】
このような一般法に従うが、予想に反して意外にも、上記式(I)の構造に一般に適合する化合物を形成するための本発明の2つの異なったアルデヒド(それに結合する異なったペンダント基を有する)、一例として上述したような、1つは 3,4- 位に電子供与基を有し、他方は 3,4- 位に電子求引基を有するベンズアルデヒド(3- 及び 4-ニトロベンズアルデヒドを除く)の組み合わせは、非統計的収率で主として非対称ジアセタール化合物を生ずるように反応することが分かっている。理論上、このような反応から生じ得る4つの生成物の各収率が25%に相対的に近づく総収率が予想される(例えば、25%の非対称 3,4-ジメチルベンジリデンソルビトール、25%の非対称 3,4-ジクロロジベンジリデンソルビトール並びに各25%の 1,3-O-(3,4-ジクロロベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジクロロベンジリデン)ソルビトールの非対称生成物)。しかしながら上述したように、反応生成物混合物は、かなり多量(約63重量%)の極性非対称ジアセタールである。残余の生成物は存在するが、その理論上の収率と比較するとずっと低い割合である。このような結果は容易には理解しがたいが、特定の科学理論に限定されることを意図しないが、このような現象は、上記非対称化合物に伴う安定の故に生ずると考えられる。
【0024】
更に、このような式(I)極性非対称化合物は、ポリオレフィン組成物(特に、好ましくはポリプロピレン)に優れた透明特性を与えることが示された。実際、この化合物で透明化されたポリプロピレン製品のヘイズ特性は、約6%未満のレベルで測定された。また、特定の科学理論に限定されることを意図しないが、このような優れた透明化効果は、対象ポリオレフィン自体の中で、これら非対称ジアセタールの実質上の均一配向によって与えられると考えられている。上記式(II)〜(V)の他の化合物も、熱可塑性プラスチック中で同様に、ヘイズ、核生成または他の良好な特性を示す。
【0025】
上記式(I)の構造により生じる現象を続けて説明すると、ポリオレフィン及び透明剤の溶融組成物をまず製造すると、固体物品製造のための後の冷却の際、透明剤は高温で繊維状ネットワークを形成し、低温でポリプロピレンがそのネットワーク上に再結晶すると思われる。このような繊維ネットワークの配向が均一なほど、最終固体物品中では結晶化ポリマーがより均一に配向するようである。強い電子求引能を示す透明化合物の一端、及びこのような点でずっと弱くまたはより重要なことに電子供与能を示す他端により、より強い求引性端は、電子供与能を示す化合物の末端をおそらく引き寄せる(またはその末端に引き寄せられる)であろうことが理論化されている。従って、溶融ポリマー中で、このような配列が容易に起こり、それによって対象ポリマーの再結晶のために必要な繊維ネットワーク中での均一な配列が、実質上提供されると考えられる。このような場合、幾つかの対称化合物が存在するが、最終固体ポリオレフィン物品中で望ましい低いヘイズ特性を結局与える透明剤の提供は望まれていないにも関わらず、望ましい均一な非対称化合物の精製が、強く望まれていることが分かっている。もちろん、他の3つの反応生成物からの必要な分離方法と関連する問題のため、製造はより困難であるが、好ましくは非対称物単独(及び二種類が生成される場合は非対称物の一種類のみ)の純粋な形成が強く望まれている。また、他の本発明の化合物は、同様にある類似した利益を与える。
【0026】
上記方法によって調製された本発明のソルビトールジアセタールは、(ジアセタールの前記予想される反応生成物混合物に加えて)不純物として副生したモノアセタール及びトリアセタールを少量でまたは多量でさえ含み得る。ポリオレフィン中へのジアセタールの配合より先に、これら不純物を除去することは必ずしも必要ではないが、そうすることが望まれており、このような精製は、それによって製造される樹脂の透明性を高めるため役立ち得る。ジアセタールの精製は、例えば、比較的非極性の溶媒で抽出することによるトリアセタール不純物の除去により達成され得る。不純物の除去により、生成物は精製されるので、添加剤組成物中のジアセタールの量は、必ずしもそうではないが、好ましくはジアセタール組成物の少なくとも90%、そして95%以上にさえなる。
【0027】
本発明の組成物中のジアセタールの割合は、組成物の透明性を向上するために十分な量であり、供給された組成物の全重量に基づいて、一般的に約0.01〜約2重量%、好ましくは約0.1〜約1重量%である。ジアセタール組成物の含有量が約0.01重量%未満の場合、得られる組成物は透明特性に関して十分に改良され得ない。ジアセタール組成物の含有量が約2重量%を超える場合、更なる利益はもたらされない。
【0028】
本発明のポリオレフィンポリマーは、少なくとも1つの脂肪族オレフィン及び1つ以上のエチレン性不飽和コモノマーからなる脂肪族ポリオレフィン及びコポリマーを含み得る。一般に、存在する場合、コモノマーは少量、例えばポリオレフィンの総重量に基づいて、約10%またはそれ未満、または約5%またはそれ未満である。このようなコモノマーは、ポリオレフィンの透明性向上を補助するのに役立ち得、またはポリマーのほかの特性を向上するように機能し得る。例は、アクリル酸及び酢酸ビニルなどを含む。その透明性が本発明によって都合良く向上され得るオレフィンポリマーの例は、2〜約6個の炭素原子を有する脂肪族モノオレフィンの平均分子量約10,000〜2,000,000、好ましくは30,000〜300,000のポリマー及びコポリマー、例えばポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、結晶性エチレンプロピレンコポリマー、ポリ(1-ブテン)、ビニルシクロヘキサン、1-ヘキセン、1-オクテン及びポリメチルペンタンである。本発明のポリオレフィンは、任意に側鎖を含み得る、基本的には直鎖の規則的ポリマー、例えば一般的な低密度ポリエチレンとして示され得る。
【0029】
本発明のソルビトールアセタールの核形成特性及び透明特性から利益を得る他のポリマーは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリアミドなど含む。
本発明の組成物中で使用されるオレフィンポリマーまたはコポリマーは結晶性であり、その中に含まれる微結晶により生じる光回折が、ポリマーの透明性を悪化させる原因と考えられている。ジアセタール組成物が、対象ポリオレフィン中の微結晶の大きさを小さくしてポリマーの透明性を向上すると考えられている。
【0030】
本発明の組成物は、オレフィンポリマーまたはコポリマーに直接、ジアセタール組成物を所定量添加し、適当な方法で撹拌することによって得られる。別の方法では、ポリオレフィンマスターバッチ中にジアセタール組成物を約20重量%程度含む濃縮物を調製し、続いて樹脂と混合し得る。更に、本発明のアルジトール誘導体(及び他の添加剤)は、いかなる標準ポリオレフィン添加剤の形状としても、例えばこれらに限定するわけではないが、粉末、小球、塊、懸濁液など、特にポリオレフィン(例えばポリエチレン)ワックス、グリセリンのステアレートエステル、モンタンワックス、鉱油などのような分散助剤を含む形状中として存在し得る。基本的に、いずれの形状も、混合、凝集、圧縮及び/または押出しにより作られるこのような組み合わせを含む配合または組成によって提供され得る。
【0031】
透明着色剤または可塑剤(例えば、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルセバケート、鉱油またはジオクチルアジペート)のような他の添加剤は、それらが生成物の透明性向上に悪影響を及ぼさない限りは、本発明の組成物に添加し得る。実際、上に例示したような可塑剤は、ジアセタール組成物による透明性向上を助長し得ることが分かっている。
【0032】
他の添加剤に関して、上述したジアセタール組成物を、既知の透明性向上効果を有する他の通常の添加剤、例えばパラ-t-ブチル安息香酸、その塩及び低分子量ワックス状ポリプロピレンなどと組み合わせて使用することも望ましい。ポリオレフィン組成物中に、Hamada らによる米国特許第 4,016,118 号及び Rekers による米国特許第 5,049,605 号などに開示されている前記ジベンジリデンソルビトール添加剤と組み合わせて、本発明の特定のジアセタール組成物を供給することは望ましい。このような応用例において、一般的に、少なくとも10%、好ましくは約25%または約50%またはそれ以上の透明向上成分が本発明のジアセタール組成物であり、残余が他の既知の透明剤、可塑剤などである。
【0033】
本発明の組成物は、望ましい本発明の非対称化合物または反応生成組成物を、ポリマーまたはコポリマーに添加し、得られた配合物を適当な方法で単に混合することによって得られる。その後、その組成物は、これらに限定するわけではないが、射出成形、射出吹込成形、射出延伸吹込成形、射出回転成形、押出成形、押出吹込成形、シート押出成形、フィルム押出成形、キャストフィルム押出成形、発泡押出成形、熱成形(例えばフィルム、吹込フィルム、二軸配向フィルム)、薄肉射出成形などを含む多くの異なった技術によって加工製品に製造され、加工される。
【0034】
他の添加剤は、それらが本発明の主な利点を損なわなければ、本発明の組成物中に使用され得る。融点を低下させ、それによって溶融加工における分散及び分布を高めるため、これらの添加剤または類似構造物と核剤を予め混合することは有利である。このような添加剤は、当業者に既知であり、可塑剤、滑剤、触媒中和剤、酸化防止剤、光安定剤、着色剤、他の核剤などを含む。これら添加剤の幾つかは、向上された審美性、より簡単な加工並びに加工または最終使用条件での向上された安定性を含む、更なる有益な特性の向上をもたらし得る。
【0035】
特に、ある感覚受容性向上添加剤は、所望の物品の表面に達する分解ベンズアルデヒドの移動を減少させるために添加され得る。用語「感覚受容性向上添加剤」は、酸化防止剤(ポリオレフィン中に存在する、ポリオレフィン及び場合により対象アルジトール誘導体の分解を防ぐための)、酸中和剤(相当量の残留酸のアルジトール誘導体攻撃能を防止するための)、及びベンズアルデヒド掃去剤(例えば、ヒドラジド、ヒドラジンなどで、悪質な味及び臭いのベンズアルデヒドの対象ポリオレフィン表面への移動を防ぐための)としてのこのような化合物及び組成物を包含し意味する。このような化合物及び組成物は、望ましい感覚受容性向上を与えるため、いかなる量でも添加され得る。しかしながら、その量は、対象ポリオレフィン自体のヘイズ特性に評価できるほどの影響を及ぼすべきではない。従って、総ポリオレフィン成分の約20〜約2,000 ppm の少量が望ましい。
【0036】
本発明の組成物は、それらが優れた透明性及び物理特性のフィルム、シート及び他の加工物品を与えるので、化粧品、食品などの包装材料及び保存容器の透明性向上のための添加剤として適している。
【0037】
本発明の好ましい態様
以下の実施例は、更に本発明の説明をするが、本発明を限定したり、添付の請求項を限定したりすると解釈するべきではない。これら実施例で与えられた部及びパーセントは、別途記載のない限り、重量によるものである。
【0038】
非対称化合物調製
(実施例1)
非対称 3,4-ジクロロ/3,4-ジメチル DBS の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた1リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、42.00 g(0.2306 mol)のソルビトール、700 mL のシクロヘキサン、3,4-ジクロロベンズアルデヒド(40 g、0.2306 mol)、3,4-ジメチルベンズアルデヒド(37 g、0.27 mol)、80 mL のメタノール及び2.5 g の水を入れた。次いで、p-トルエンスルホン酸(3 g)を加熱と同時に添加した。その後、反応は、温度を上昇して還流しながら行った。ディーン-スタークトラップから水を連続的に除去し、必要に応じて更なる溶媒を添加した。6時間後、反応混合物を冷却し、メタノール(40 mL)中 KOH 3.3 g で中和した。その後、500 mL の水を添加し、シクロヘキサン層を共沸除去し、残留白色固体を得、ろ過した。その後、白色固体を水及び熱メタノールで洗浄し、オーブンで乾燥した。生成物は、約63%の 1,3-O-(3,4-ジクロロベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジクロロベンジリデン)ソルビトール、25%の 1,3:2,4-ビス(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール並びに残部(12%)の 1,3:2,4-ビス(3,4-ジクロロベンジリデン)ソルビトールを含み、91%の収率で得られた(赤外分光分析、ガスクロマトグラフィー/質量分析、1H NMR 及び C13 NMR(以下、「標準分析」と総称)によって決定)。20℃/min での固体の DSC 分析では、約266〜268℃で溶融転移を示した。
【0039】
(実施例2)
非対称 3,4-ジクロロベンジリデン/6-テトラヒドロナフチリデンソルビトールの調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた1リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、42.00 g(0.2306 mol)のソルビトール、700 mL のシクロヘキサン、40.3 g(0.2306 mol)の 3,4-ジクロロベンズアルデヒド、36.9 g(0.2306 mol)の 6-ホルミルテトラリン、3.00 g の p-トルエンスルホン酸及び100 mL のメタノールを入れた。反応物は、ディーン-スタークトラップで水を除去しながら、還流下、撹拌、加熱した。反応物が非常に濃くなると、必要に応じて更なる溶媒を添加した。約6時間後、反応物を冷却し、水酸化カリウムで中和し、ろ過した。湿潤ケーキを水及びメタノールで十分に洗浄し、110℃の真空オーブンで乾燥し、72.6 g(61%)の白色粉体を得た。GC によって判断した DBS の純度は、約99%であった。物質の標準分析により、それは、1,3-O-(3,4-ジクロロベンジリデン):2,4-O-(6-テトラヒドロナフチリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(6-テトラヒドロナフチリデン):2,4-O-(3,4-ジクロロベンジリデン)ソルビトールの混合物(60.4%)、1,3:2,4-ビス(6-テトラヒドロナフチリデン)ソルビトール(25%)並びに 1,3:2,4-ビス(3,4-ジクロロベンジリデン)ソルビトール(12.6%)であることが示された。20℃/min での固体の DSC 分析では、255.8〜256.7℃で溶融転移を示した。
【0040】
(実施例3)
非対称 3,4-ジフルオロ/3,4-ジメチル[50/50]DBS の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた1リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、42.00 g(0.2306 mol)のソルビトール、700 mL のシクロヘキサン、40.4 g(0.2306 mol)の 3,4-ジクロロベンズアルデヒド、30.93 g(0.2306 mol)の 3,4-ジメチルベンズアルデヒド、3.00 g の p-トルエンスルホン酸及び100 mL のメタノールを入れた。反応物は、ディーン-スタークトラップで水を除去しながら、還流下、撹拌、加熱した。反応物が非常に濃くなると、必要に応じて更なる溶媒を添加した。約6時間後、反応物を冷却し、水酸化カリウムで中和し、ろ過した。湿潤ケーキを水及び熱メタノールで十分に洗浄し、110℃の真空オーブンで乾燥し、78.29 gの白色粉体を得た。GC によって判断したその純度は、約95%であった。物質の標準分析により、それは、1,3-O-(3,4-ジフルオロベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジフルオロベンジリデン)ソルビトールの混合物(60.7%)、1,3:2,4-ビス(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール(21.2%)並びに 1,3:2,4-ビス(3,4-ジフルオロベンジリデン)ソルビトール(18.0%)であることが示された。20℃/min での固体の DSC 分析では、226〜236℃の範囲で溶融転移を示した。
【0041】
(実施例4)
3,4-ジメトキシ/3,4-ジクロロ[50/50]DBS の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた1リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、42.00 g(0.2306 mol)のソルビトール、700 mL のシクロヘキサン、3,4-ジメトキシベンズアルデヒド(38 g、0.2306 mol)、3,4-ジクロロベンズアルデヒド(40 g、0.2306 mol)、3.00 g の p-トルエンスルホン酸及び210 mL のメタノールを入れた。反応物は、ディーン-スタークトラップで水を除去しながら、還流下、撹拌、加熱した。反応物が非常に濃くなると、必要に応じて更なる溶媒を添加した。約6時間後、反応物を冷却し、水酸化カリウムで中和し、ろ過した。湿潤ケーキを水及びシクロヘキサンで十分に洗浄し、110℃の真空オーブンで乾燥し、白色固体を得た。物質の標準分析により、それは、約52%の 1,3-O-(3,4-ジメトキシベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジクロロベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3,4-ジクロロベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメトキシベンジリデン)ソルビトールの混合物、約48%の 1,3:2,4-ビス(3,4-ジクロロベンジリデン)ソルビトールであり、3,4-ジメトキシ DBS は存在しないことが示された。20℃/min での固体の DSC 分析では、250〜252℃の範囲で溶融転移を示した。
【0042】
(実施例5)
3,4-ジクロロベンジリデン/5-インダニリデン[50/50]DBS の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた1リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、ソルビトール(25.2 g、0.138 mol)、氷(23.6 g)、及び濃塩酸(44.5 g)を入れた。15分間撹拌後、24.2 g(0.139 mol)の 3,4-ジクロロベンズアルデヒド及び 5-ホルミルインダン(18.5 g、0.138 mol)を混合物として添加した。更に48時間撹拌後、冷水(200 mL)及び KOH(72.0 g)の溶液を添加した。生成した固体をろ過し、熱水及び熱メタノールで洗浄し、真空乾燥した。標準分析により、生成物は純度98%の非対称ジアセタールであることがわかった。生成物の分布は、分析での明白な類似揮発性により、正確には決定できなかった。20℃/min での固体の DSC 分析では、256〜258℃の範囲で溶融転移を示した。
【0043】
(実施例6)
4-ニトロ/3,4-ジメチル[50/50]DBS の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた1リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、25.4 g(0.139 mol)の D-ソルビトール、15.4 g の水、34.8 g の濃塩酸を撹拌しながら入れた。続いて、20.8 g(0.138 mol)の 4-ニトロベンズアルデヒド及び18.5 g(0.138 mol)の 3,4-ジメチルベンズアルデヒドを混合物とし、均一な混合物に添加した。物質の固型塊が、反応の一時間以内に形成し、撹拌できなくなった。得られた固体のろ過を可能にするため、200 mL の冷水及び 56.2 g の KOH を添加した。黄色のろ液の pH を測定すると約14であった。その後、残った固体を300 mL の熱水と200 mL の熱メタノールで洗浄し、黄褐色固体の 4-ニトロ/3,4-ジメチル非対称 DBS(46.5 g)混合物を得た。この混合物の成分は、標準分析により決定すると、15.1%の 3,4-ジメチルジベンジリデンソルビトール、18.9%の 4-ニトロジベンジリデンソルビトール並びに62.4%の混合非対称物 [1,3-O-(4-ニトロベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(4-ニトロベンジリデン)ソルビトール] であった。DSC 分析により、224〜227℃の溶融転移であることがわかった。
【0044】
(実施例7)
非対称 4-ニトロ/3,4-メチレンジオキシ DBS の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた1リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、25.2 g(0.138 mol)のソルビトール及び34.7 g の濃塩酸を入れた。続いて、21.0 g(0.139 mol)の 4-ニトロベンズアルデヒド及び20.9 g(0.139 mol)のピペロナール(3,4-メチレンジオキシベンズアルデヒド)を混合物とし、均一な混合物に添加した。2時間後、反応混合物は黄色に変わり、一部がフラスコ壁面に付着し始めた。更に7時間混合した後、200 mL の冷水及び56.8 g の KOH を添加し、更に8時間撹拌した。続いて、得られた固体を集め、洗浄し(沸騰水及び沸騰メタノールで)、ろ過した。黄緑色のろ液の pH を測定すると約14であった。この手順により、約28 g の 4-ニトロ/3,4-メチレンジオキシ非対称 DBS 混合物を得た。この混合物の成分は、標準分析により決定すると、9.06%のビス(3,4-メチレンジオキシベンジリデン)ソルビトール、16.63%のビス(4-ニトロジベンジリデン)ソルビトール並びに74.31%の混合非対称物 [1,3-O-(4-ニトロベンジリデン):2,4-O-(3,4-メチレンジオキシベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3,4-メチレンジオキシベンジリデン):2,4-O-(4-ニトロベンジリデン)ソルビトール] であった。DSC 分析により、194〜204℃の溶融転移であることがわかった。
【0045】
(実施例8)
非対称 3,4-ジクロロ/3,4-ジメチル DBX の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた1リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、40.00 g(0.263 mol)のキシリトール、600 mL のシクロヘキサン、46 g(0.263 mol)の 3,4-ジクロロベンズアルデヒド、35.2 g(0.263 mol)の 3,4-ジメチルベンズアルデヒド、3.00 g の p-トルエンスルホン酸及び100 mL のメタノールを入れた。反応物は、ディーン-スタークトラップで水を除去しながら、還流下、撹拌、加熱した。反応物が非常に濃くなると、必要に応じて更なる溶媒を添加した。約6時間後、反応物を冷却し、水酸化カリウムで中和し、ろ過した。湿潤ケーキを水及びシクロヘキサンで十分に洗浄し、110℃の真空オーブンで乾燥し、108.9 g(98%)の非対称 3,4-ジクロロ/3,4-ジメチル DBX を得た。ガスクロマトグラフィー分析によって、その純度は98%と決定された。物質の標準分析により、それは、1,3-O-(3,4-ジクロロベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)キシリトール及び 1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジクロロベンジリデン)キシリトールの混合物(78.7%)、1,3:2,4-ビス(3,4-ジメチルベンジリデン)キシリトール(14.7%)並びに 1,3:2,4-ビス(3,4-ジクロロベンジリデン)キシリトール(6.6%)からなることが示された。2℃/min の加熱速度で融点測定装置で測定して、248.2〜251.9℃の溶融転移であることが分かった。
【0046】
(実施例9)
非対称 4-フルオロ-3-メチル/3,4-ジメチル DBS の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた1リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、41.62 g(0.2285 mol)のソルビトール、700 mL のシクロヘキサン、31.56 g(0.2285 mol)の 4-フルオロ-3-メチルベンズアルデヒド、30.65 g(0.2285 mol)の 3,4-ジメチルベンズアルデヒド、3.00 g の p-トルエンスルホン酸及び210 mL のメタノールを入れた。反応物は、ディーン-スタークトラップで水を除去しながら、還流下、撹拌、加熱した。反応物が非常に濃くなると、必要に応じて更なる溶媒を添加した。約6時間後、反応物を冷却し、水酸化カリウムで中和し、ろ過した。湿潤ケーキを水及びシクロヘキサンで十分に洗浄し、110℃の真空オーブンで乾燥し、73.19 g の非対称 4-フルオロ-3-メチル/3,4-ジメチル[50/50] DBS を得た。ガスクロマトグラフィー分析によって判断したその純度は、約95%であった。ガスクロマトグラフィー/質量分析、1H NMR 及び C13 NMR(以下の「標準分析」)での物質分析により、それは、1,3-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトールの混合物(49.8%)、1,3:2,4-ビス(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール(29.2%)並びに 1,3:2,4-ビス(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトール(20.8%)からなることが示された。20℃/min での固体の DSC 分析では、232.9、239.0及び244.1℃で複数の溶融転移を示した。
【0047】
(実施例10)
非対称 4-フルオロ-3-メチル/4-クロロ DBS の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた1リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、42.00 g(0.2306 mol)のソルビトール、700 mL のシクロヘキサン、31.85 g(0.2306 mol)の 4-フルオロ-3-メチルベンズアルデヒド、32.41 g(0.2306 mol)の 4-クロロベンズアルデヒド、3.00 g の p-トルエンスルホン酸及び210 mL のメタノールを入れた。反応物は、ディーン-スタークトラップで水を除去しながら、還流下、撹拌、加熱した。反応物が非常に濃くなると、必要に応じて更なる溶媒を添加した。約6時間後、反応物を冷却し、水酸化カリウムで中和し、ろ過した。湿潤ケーキを水及びシクロヘキサンで十分に洗浄し、110℃の真空オーブンで乾燥し、86.39 g の非対称 4-フルオロ-3-メチル/4-クロロ[50/50] DBS を得た。GC によって判断したその純度は、約95%であった。物質の標準分析により、それは、1,3-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン):2,4-O-(4-クロロベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(4-クロロベンジリデン):2,4-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトールの混合物(53.0%)、1,3:2,4-ビス(4-クロロベンジリデン)ソルビトール(27.6%)並びに 1,3:2,4-ビス(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトール(19.4%)からなることが示された。20℃/min での固体の DSC 分析では、224.6℃に溶融転移ピークを示した。
【0048】
(実施例11)
非対称 4-フルオロ-3-メチル/3-フルオロ-4-メチル DBS の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた1リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、42.00 g(0.2306 mol)のソルビトール、700 mL のシクロヘキサン、31.85 g(0.2306 mol)の 4-フルオロ-3-メチルベンズアルデヒド、31.85 g(0.2306 mol)の 3-フルオロ-4-メチルベンズアルデヒド、3.00 g の p-トルエンスルホン酸及び210 mL のメタノールを入れた。反応物は、ディーン-スタークトラップで水を除去しながら、還流下、撹拌、加熱した。反応物が非常に濃くなると、必要に応じて更なる溶媒を添加した。約6時間後、反応物を冷却し、水酸化カリウムで中和し、ろ過した。湿潤ケーキを水及びシクロヘキサンで十分に洗浄し、110℃の真空オーブンで乾燥し、72.45 g の非対称 4-フルオロ-3-メチル/3-フルオロ-4-メチル[50/50] DBS を得た。GC によって判断したその純度は、約95%であった。物質の標準分析により、それは、1,3-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン):2,4-O-(3-フルオロ-4-メチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3-フルオロ-4-メチルベンジリデン):2,4-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトールの混合物(57.8%)、1,3:2,4-ビス(3-フルオロ-4-メチルベンジリデン)ソルビトール(31.9%)並びに 1,3:2,4-ビス(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトール(10.3%)からなることが示された。20℃/min での固体の DSC 分析では、261.7℃に溶融転移ピークを示した。
【0049】
(実施例12)
非対称 4-フルオロ-3-メチル/ベンズアルデヒド DBS の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた1リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、42.00 g(0.2306 mol)のソルビトール、700 mL のシクロヘキサン、31.85 g(0.2306 mol)の 4-フルオロ-3-メチルベンズアルデヒド、24.47 g(0.2306 mol)の ベンズアルデヒド、3.00 g の p-トルエンスルホン酸及び210 mL のメタノールを入れた。反応物は、ディーン-スタークトラップで水を除去しながら、還流下、撹拌、加熱した。反応物が非常に濃くなると、必要に応じて更なる溶媒を添加した。約6時間後、反応物を冷却し、水酸化カリウムで中和し、ろ過した。湿潤ケーキを水及びシクロヘキサンで十分に洗浄し、110℃の真空オーブンで乾燥し、60.39 g の非対称 4-フルオロ-3-メチル/ベンズアルデヒド[50/50] DBS を得た。GC によって判断したその純度は、約95%であった。物質の標準分析により、それは、1,3-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン):2,4-O-ベンジリデンソルビトール及び 1,3-O-ベンジリデン:2,4-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトールの混合物(50.9%)、1,3:2,4-ビス(ベンジリデン)ソルビトール(18.2%)並びに 1,3:2,4-ビス(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトール(30.8%)からなることが示された。20℃/min での固体の DSC 分析では、200.9及び211.2℃で複数の溶融転移を示した。
【0050】
(実施例13)
非対称 4-フルオロ-3-メチル/3-クロロ-4-フルオロ DBS の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた1リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、42.00 g(0.2306 mol)のソルビトール、700 mL のシクロヘキサン、31.85 g(0.2306 mol)の 4-フルオロ-3-メチルベンズアルデヒド、36.56 g(0.2306 mol)の 3-クロロ-4-フルオロベンズアルデヒド、3.00 g の p-トルエンスルホン酸及び210 mL のメタノールを入れた。反応物は、ディーン-スタークトラップで水を除去しながら、還流下、撹拌、加熱した。反応物が非常に濃くなると、必要に応じて更なる溶媒を添加した。約6時間後、反応物を冷却し、水酸化カリウムで中和し、ろ過した。湿潤ケーキを水及びシクロヘキサンで十分に洗浄し、110℃の真空オーブンで乾燥し、84.74 g の非対称 4-フルオロ-3-メチル/3-クロロ-4-フルオロ[50/50] DBS を得た。GC によって判断したその純度は、約95%であった。物質の標準分析により、それは、1,3-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン):2,4-O-(3-クロロ-4-フルオロベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3-クロロ-4-フルオロベンジリデン):2,4-O-(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトールの混合物(52.8%)、1,3:2,4-ビス(3-クロロ-4-フルオロベンジリデン)ソルビトール(22.4%)並びに 1,3:2,4-ビス(4-フルオロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトール(24.7%)からなることが示された。20℃/min での固体の DSC 分析では、238.9℃に溶融転移ピークを示した。
【0051】
(実施例14)
非対称 4-クロロ-3-メチル/3-クロロ-4-メチル DBS の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた1リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、42.00 g(0.2306 mol)のソルビトール、700 mL のシクロヘキサン、53.46 g(0.3458 mol)の 4-クロロ-3-メチルベンズアルデヒド、17.82 g(0.1152 mol)の 3-クロロ-4-メチルベンズアルデヒド、3.00 g の p-トルエンスルホン酸及び210 mL のメタノールを入れた。反応物は、ディーン-スタークトラップで水を除去しながら、還流下、撹拌、加熱した。反応物が非常に濃くなると、必要に応じて更なる溶媒を添加した。約6時間後、反応物を冷却し、水酸化カリウムで中和し、ろ過した。湿潤ケーキを水及びシクロヘキサンで十分に洗浄し、110℃の真空オーブンで乾燥し、85.31 g の非対称 4-クロロ-3-メチル/3-クロロ-4-メチル[75/25] DBS を得た。GC によって判断したその純度は、約95%であった。物質の標準分析により、それは、1,3-O-(4-クロロ-3-メチルベンジリデン):2,4-O-(3-クロロ-4-メチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3-クロロ-4-メチルベンジリデン):2,4-O-(4-クロロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトールの混合物(38.2%)、1,3:2,4-ビス(3-クロロ-4-メチルベンジリデン)ソルビトール(5.3%)並びに 1,3:2,4-ビス(4-クロロ-3-メチルベンジリデン)ソルビトール(56.6%)からなることが示された。20℃/min での固体の DSC 分析では、267.4℃に溶融転移ピークを示した。
【0052】
(実施例15)
非対称 3-ブロモ-4-エチル/3,4-ジメチル DBS の調製
機械的撹拌器を備えた開放反応器に、25 g(0.14 mol)のソルビトール、濃塩酸(34.8 g)、0.38 g のドデシルベンゼンスルホネートを入れ、撹拌した。5分後、32 g(0.12 mol)の粉砕 2-(3-ブロモ-4-エチルフェニル)-1,3-ジオキサン及び 3,4-ジメチルベンズアルデヒド(21 g、0.16 mol)を最初の配合物と一緒に混合した。8時間の撹拌反応後、200 mL の冷水及び KOH(72 g)を添加した。その後、得られた固体をろ過し、塩基性の水(800 mL、少量の KOH 含有)、続いて熱メタノール(800 mL)、続いて室温のトルエン(500 mL)で洗浄した。脱イオン水(400 mL)を添加すると白い沈殿物が形成し、その後、それを吸引ろ過によって乾燥し、メタノール(800 mL)中で撹拌することによって洗浄し、淡黄褐色固体として 3-ブロモ-4-エチル/3,4-ジメチル DBS 混合物を得た。物質の標準分析により、それは、ビス(3-ブロモ-4-エチルベンジリデン)ソルビトール(10.3%)、ビス(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール(34.8%)、並びに残部の非対称混合物 1,3-O-(3-ブロモ-4-エチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(3-ブロモ-4-エチルベンジリデン)ソルビトールからなることが示された。3℃/min で Electrothermal 9300 Melting Point Apparatus により加熱すると、256.7〜257.5℃で溶融転移を示した。
【0053】
(実施例16)
非対称 3-ブロモ-4-イソプロピル/3,4-ジメチル DBS の調製
機械的撹拌器を備えた開放反応器に、20.1 g(0.137 mol)のソルビトール、濃塩酸(34.8 g)及び0.34 g のドデシルベンゼンスルホネートを入れ、撹拌した。5分後、33.3 g(0.117 mol)の粉砕 2-(3-ブロモ-4-イソプロピルフェニル)-1,3-ジオキサン及び 3,4-ジメチルベンズアルデヒド(21.0 g、0.157 mol)を最初の配合物と一緒に混合した。8時間の撹拌反応後、200 mL の冷水及び KOH(72 g)を添加した。その後、得られた固体をろ過し、塩基性の水(800 mL、少量の KOH 含有)、続いて沸騰メタノール(800 mL)で洗浄し、淡黄褐色固体として 3-ブロモ-4-イソプロピル/3,4-ジメチル DBS の非対称混合物(6.9 g)を得、それは融点230.6〜236.3℃を示した。物質の標準分析により、それは、ビス(3-ブロモ-4-イソプロピルベンジリデン)ソルビトール(1.8%)、ビス(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール(65.1%)、並びに残部の非対称混合物 1,3-O-(3-ブロモ-4-イソプロピルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(3-ブロモ-4-イソプロピルベンジリデン)ソルビトールからなることが示された。
【0054】
(実施例17)
非対称 3-ブロモ-4-メチル/3,4-ジメチル DBS の調製
機械的撹拌器を備えた開放反応器に、25 g(0.14 mol)のソルビトール、濃塩酸(34.8 g)、0.38 g のドデシルベンゼンスルホネートを入れ、撹拌した。5分後、30.3 g(0.117 mol)の粉砕 2-(3-ブロモ-4-メチルフェニル)-1,3-ジオキサン及び21 g(0.157 mol)の 3,4-ジメチルベンズアルデヒドを最初の配合物と一緒に混合した。8時間の撹拌反応後、200 mL の冷水及び KOH(72 g)を添加した。得られた固体をろ過し、塩基性の水(800 mL、少量の KOH 含有)、続いて熱メタノール(800 mL)、続いて室温のトルエン(500 mL)で洗浄した。得られた溶液を 400 mL の脱イオン水に注ぐと、白色沈殿が生じるので、それを集め、吸引ろ過により乾燥し、メタノール(2 L)中で撹拌することにより洗浄し、淡黄褐色固体として 3-ブロモ-4-メチル/3,4-ジメチル DBS を得た。物質の標準分析により、それは、ビス(3-ブロモ-4-メチルベンジリデン)ソルビトール(15.2%)、ビス(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール(24.5%)、並びに残部の非対称混合物 1,3-O-(3-ブロモ-4-メチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(3-ブロモ-4-メチルベンジリデン)ソルビトールからなることが示された。3℃/min で Electrothermal 9300 Melting Point Apparatus により加熱すると、271.9〜274.5℃で溶融転移を示した。
【0055】
(実施例18)
4-クロロ/3-ブロモ-4-イソプロピル非対称 DBS の調製
機械的撹拌器を備えた開放反応器に、12.6 g(0.0692 mol)のソルビトール、濃塩酸(15 mL)、7.8 g の水、15.7 g(0.0692 mol)の 3-ブロモ-4-イソプロピルベンジルアルデヒド、9.69 g(0.069 mol)の 4-クロロベンズアルデヒド及び 0.2 g のドデシルベンゼンスルホネートを入れ、反応物を24時間一緒に撹拌した。反応中、白色固体沈殿物が生成し、反応完了後、KOH(10 g)の水溶液(250 mL)で中和した。得られた固体をろ過で集め、沸騰水中、続いて沸騰シクロヘキサン中で撹拌することによって洗浄し、白色粉体として 4-クロロ/3-ブロモ-4-イソプロピル非対称 DBS 混合物を得た。これは、212.5〜218.9℃の溶融転移を示した。物質の標準分析により、それは、ビス(3-ブロモ-4-イソプロピルベンジリデン)ソルビトール(14%)、ビス(4-クロロベンジリデン)ソルビトール(45%)、並びに残部の非対称混合物 1,3-O-(3-ブロモ-4-イソプロピルベンジリデン):2,4-O-(4-クロロベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(4-クロロベンジリデン):2,4-O-(3-ブロモ-4-イソプロピルベンジリデン)ソルビトールからなることが示された。
【0056】
(実施例19)
非対称 4-フルオロ/3,4-ジメチル DBS の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた1リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、42.00 g(0.2306 mol)のソルビトール、700 mL のシクロヘキサン、28.61 g(0.2306 mol)の 4-フルオロベンズアルデヒド、30.93 g(0.2306 mol)の 3,4-ジメチルベンズアルデヒド、3.00 g の p-トルエンスルホン酸、及び210 mL のメタノールを入れた。反応物は、ディーン-スタークトラップで水を除去しながら、還流下、撹拌、加熱した。反応物が非常に濃くなると、必要に応じて更なる溶媒を添加した。約6時間後、反応物を冷却し、水酸化カリウムで中和し、ろ過した。湿潤ケーキを水及びシクロヘキサンで十分に洗浄し、110℃の真空オーブンで乾燥し、72.96 g の非対称 4-フルオロ/3,4-ジメチル DBS を得た。GC によって判断したその純度は、約95%であった。赤外分光分析、ガスクロマトグラフィー/質量分析、1H NMR 及び C13 NMR(以下、「標準分析」と総称)によって、それは、1,3-O-(4-フルオロベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(4-フルオロベンジリデン)ソルビトールの混合物(50.8%)、1,3:2,4-ビス(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール(27.3%)及び 1,3:2,4-ビス(4-フルオロベンジリデン)ソルビトール(21.5%)からなることが示された。20℃/min での固体の DSC 分析では、214.0及び230.7℃で複数の溶融転移を示した。
【0057】
(実施例20)
非対称 3-トリフルオロメチル/3,4-ジメチル DBS の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた1リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、42.00 g(0.2306 mol)のソルビトール、700 mL のシクロヘキサン、40.15 g(0.2306 mol)の 3-トリフルオロメチルベンズアルデヒド、30.93 g(0.2306 mol)の 3,4-ジメチルベンズアルデヒド、3.00 g の p-トルエンスルホン酸、及び210 mL のメタノールを入れた。反応物は、ディーン-スタークトラップで水を除去しながら、還流下、撹拌、加熱した。反応物が非常に濃くなると、必要に応じて更なる溶媒を添加した。約6時間後、反応物を冷却し、水酸化カリウムで中和し、ろ過した。湿潤ケーキを水及びシクロヘキサンで十分に洗浄し、110℃の真空オーブンで乾燥し、71.21 g の非対称 3-トリフルオロメチル/3,4-ジメチル DBS を得た。GC によって判断したその純度は、約95%であった。物質の標準分析により、それは、1,3-O-(3-トリフルオロメチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(3-トリフルオロベンジリデン)ソルビトールの混合物(49.4%)、1,3:2,4-ビス(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール(35.4%)並びに 1,3:2,4-ビス(3-トリフルオロメチルベンジリデン)ソルビトール(15.2%)からなることが示された。20℃/min での固体の DSC 分析では、220.8及び250.3℃で複数の溶融転移を示した。
【0058】
(実施例21)
非対称 3-フルオロ/3,4-ジメチル DBS の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた1リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、42.00 g(0.2306 mol)のソルビトール、700 mL のシクロヘキサン、28.61 g(0.2306 mol)の 3-フルオロベンズアルデヒド、30.93 g(0.2306 mol)の 3,4-ジメチルベンズアルデヒド、3.00 g の p-トルエンスルホン酸及び210 mL のメタノールを入れた。反応物は、ディーン-スタークトラップで水を除去しながら、還流下、撹拌、加熱した。反応物が非常に濃くなると、必要に応じて更なる溶媒を添加した。約6時間後、反応物を冷却し、水酸化カリウムで中和し、ろ過した。湿潤ケーキを水及びシクロヘキサンで十分に洗浄し、110℃の真空オーブンで乾燥し、72.02 g の非対称 3-フルオロ/3,4-ジメチル DBS を得た。GC によって判断したその純度は、約95%であった。物質の標準分析により、それは、1,3-O-(3-フルオロベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)-2,4-O-(3-フルオロベンジリデン)ソルビトールの混合物(54.6%)、1,3:2,4-ビス(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール(25.4%)並びに 1,3:2,4-ビス(3-フルオロベンジリデン)ソルビトール(19.7%)からなることが示された。20℃/min での固体の DSC 分析では、216.3及び235.1℃で複数の溶融転移を示した。
【0059】
(実施例22)
非対称 3-フルオロ/ベンジル DBS の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた1リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、42.00 g(0.2306 mol)のソルビトール、700 mL のシクロヘキサン、32.76 g(0.2306 mol)の 3-フルオロベンズアルデヒド、30.93 g(0.2306 mol)のベンズアルデヒド、3.00 g の p-トルエンスルホン酸及び210 mL のメタノールを入れた。反応物は、ディーン-スタークトラップで水を除去しながら、還流下、撹拌、加熱した。反応物が非常に濃くなると、必要に応じて更なる溶媒を添加した。約6時間後、反応物を冷却し、水酸化カリウムで中和し、ろ過した。湿潤ケーキを水及びシクロヘキサンで十分に洗浄し、110℃の真空オーブンで乾燥し、78.29 g の非対称 4-フルオロ/ベンジル DBS を得た。メタノールで洗浄した後、GC によって判断したその純度は、約95%であった。物質の標準分析により、それは、1,3-O-(4-フルオロベンジリデン):2,4-O-ベンジリデンソルビトール及び 1,3-O-ベンジリデン:2,4-O-(4-フルオロベンジリデン)ソルビトールの混合物(42.3%)、1,3:2,4-ビス(4-フルオロベンジリデンソルビトール)(26.2%)並びに 1,3:2,4-ビス(ベンジリデン)ソルビトール(11.9%)からなることが示された。3℃/min で Electrothermal 9300 Melting Point Apparatus により加熱すると、193.7〜195.2℃で溶融転移を示した。
【0060】
(実施例23)
4-フルオロ/4-エトキシ非対称 DBS の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた1リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、42.00 g(0.2306 mol)のソルビトール、700 mL のシクロヘキサン、29 g(0.23 mol)の 4-フルオロベンズアルデヒド、35 g(0.23 mol)の 3,4-エトキシベンズアルデヒド、80 mL のメタノール及び2.5 g の水を入れた。次いで、その系をアルゴンでフラッシュし、撹拌しながら油浴で加熱した。蒸気温度が40℃に達した時点で、3.00 g の p-トルエンスルホン酸の40 mL メタノール溶液を添加した。反応物を撹拌し、還流下加熱し(約120℃)、約1.0 g の 3-エトキシジベンジリデンソルビトールを種晶として入れた。シクロヘキサンは反応系に戻しながら、トラップからメタノール/水相を連続的に排出した。約45分後、白色沈殿物が形成した。続いて蒸気温度70℃に加熱した後、グリセロール(10 g)を添加した。蒸気温度が80℃に達した後、100 mL のメタノールをゆっくり添加した(同様に約300 mL のシクロヘキサンを添加)。その後、濃厚になりつつ白色沈殿物が形成し続けた。80℃の最終蒸気温度に達した後、反応系をこの高い温度で1時間撹拌した。続いて、反応系を室温まで冷却し、メタノール中、水酸化カリウムで中和し、沸騰水で洗浄した。その後、シクロヘキサン層を除去し、残った生成物をろ過し、白色固体として 4-フルオロ/4-エトキシ非対称 DBS 混合物を得た。物質の標準分析により、それは、1,3-O-(4-フルオロベンジリデン):2,4-O-(4-エトキシベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(4-エトキシベンジリデン):2,4-O-(4-フルオロベンジリデン)ソルビトールの混合物(49.5%)、1,3:2,4-ビス(4-フルオロベンジリデン)ソルビトール(24.5%)並びに 1,3:2,4-ビス(4-エトキシベンジリデン)ソルビトール(24.4%)からなることが示された。2℃/min での固体の DSC 分析では、211.3及び212.4℃で複数の溶融転移を示した。
【0061】
(実施例24)
4-t-ブチル/3,4-ジメチル DBS の調製
D-ソルビトール(27 g、0.15 mol)、シクロヘキサン(500 mL)、4-t-ブチルベンズアルデヒド(24 g、0.15 mol)、3,4-ジメチルベンズアルデヒド(20 g、0.15 mol)、メタノール(80 mL)、水(2.5 g)及び p-トルエンスルホン酸(3.0 g、16 mmol)を、機械的撹拌器、ディーン-スタークトラップ、冷却器及び温度計を備えた2リットル反応釜に添加した。この系をアルゴンでフラッシュし、7時間還流しながら油浴で加熱した。反応系からメタノール/水相を連続的に除去した。メタノールは必要に応じて添加した。反応混合物を室温まで冷却し、KOH で中和した。灰色ゲル様固体をろ過し、シクロヘキサンで3回洗浄し、真空乾燥し、1,3:2,4-ジアセタール化合物の混合物を得た。この混合物は、赤外分光分析、ガスクロマトグラフィー/質量分析、1H NMR 及び C13 NMR(以下、「標準分析」と総称)によって、1,3-O-(4-t-ブチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)-2,4-O-(4-t-ブチルベンジリデン)ソルビトールの非対称混合物(29%)、5%のビス(4-t-ブチルベンジリデン)ソルビトール及び66%のビス(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトールを含むことが示され、172〜178℃で溶融転移を示した。
【0062】
(実施例25)
3,4-ジメトキシ/3,4-ジメチル DBS の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた2リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、42 g(0.23 mol)のソルビトール、2.5 g の水、80 mL のメタノール、38 g(0.23 mol)の 3,4-ジメトキシベンズアルデヒド、31 g(0.23 mol)の 3,4-ジメチルベンズアルデヒド、3.3 g の p-トルエンスルホン酸及び700 mL のシクロヘキサンを入れた。この系をアルゴンでフラッシュし、5時間還流しながら油浴で加熱した。反応系からメタノール/水相を連続的に除去した。メタノールは必要に応じて添加した。反応混合物を室温まで冷却し、KOH で中和した。その後、水を添加し、シクロヘキサン層を共沸除去し、ろ過によって残った白色固体を集めた。沸騰水及び沸騰メタノールで洗浄後得られた生成物は、ガスクロマトグラフィーによる標準分析で、1,3-O-(3,4-ジメトキシベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメトキシベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3,4-ジメトキシベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメトキシベンジリデン)ソルビトールの非対称混合物(40%)並びに残部(60%)のビス(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトールからなる 3,4-ジメトキシ/3,4-ジメチル非対称 DBS 混合物であることが示された。溶融転移は、254.1〜257.5℃の範囲と決定された。
【0063】
(実施例26)
4-イソプロピル/3,4-ジメチル DBS の調製
D-ソルビトール(27 g、0.15 mol)、シクロヘキサン(500 mL)、4-イソプロピルベンズアルデヒド(22 g、0.15 mol)、3,4-ジメチルベンズアルデヒド(20 g、0.15 mol)、メタノール(80 mL)及び水(2.5 g)を、機械的撹拌器、ディーン-スタークトラップ、冷却器及び温度計を備えた2リットル反応釜に添加した。この系をアルゴンでフラッシュし、7時間還流しながら油浴で加熱した。反応系からメタノール/水相を連続的に除去した。メタノールは必要に応じて添加した。反応混合物を室温まで冷却し、KOH で中和した。ゲル様固体をろ過し、シクロヘキサンで1回洗浄し、真空乾燥し、4種の 1,3:2,4-ジアセタール化合物の混合物を得た。この混合物は、標準分析により、1,3-O-(4-イソプロピルベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)-2,4-O-(4-イソプロピルベンジリデン)ソルビトールの非対称混合物(39%)、10%のビス(4-イソプロピルベンジリデン)ソルビトール並びに51%のビス(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトールを含むことが示された。その溶融転移は、226〜229℃の範囲と決定された。
【0064】
(実施例27)
2-ナフチル/3,4-ジメチル DBS ソルビトールの調製
機械的撹拌器を備えた1リットル反応フラスコに、21.8 g(0.12 mol)のソルビトール、24 g の水、46 mL の濃塩酸及び0.5 g のドデシルベンゼンスルホネートを入れた。この混合物を、約10分間撹拌し、その時点で 2-ナフサアルデヒド(15.6 g、0.1 mol)の 20 mL 水溶液及び 3,4-ジメチルベンズアルデヒド(13.4 g、0.1 mol)を添加した。この混合物を4時間撹拌した。その後、この反応混合物に冷水及び KOH を添加した。固体を真空ろ過により集め、水及びメタノールで洗浄し、黄色固体を得た。この固体は、標準分析により、2種の非対称混合物、1,3-O-(2-ナフチリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)-2,4-O-(2-ナフチリデン)ソルビトールであることが示された。
【0065】
(実施例28)
3,4-メチレンジオキシ/3,4-ジメチル DBS の調製
ディーン-スタークトラップ、冷却器、温度計、窒素注入口及び機械的撹拌器を備えた2リットル四ツ口円筒形反応フラスコに、42 g(0.23 mol)のソルビトール、2.5 g の水、80 mL のメタノール、35 g(0.23 mol)のピペロナール、31 g(0.23 mol)の 3,4-ジメチルベンズアルデヒド、3.3 g の p-トルエンスルホン酸及び700 mL のシクロヘキサンを入れた。この系をアルゴンでフラッシュし、5時間還流しながら油浴で加熱した。反応系からメタノール/水相を連続的に除去した。メタノールは必要に応じて添加した。反応混合物を室温まで冷却し、KOH で中和した。その後、水を添加し、シクロヘキサン層を共沸除去し、ろ過によって残った白色固体を集めた。沸騰水及び沸騰メタノールで洗浄後、得られた生成物は、標準分析により、1,3-O-(3,4-メチレンジオキシベンジリデン):2,4-O-(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール及び 1,3-O-(3,4-ジメチルベンジリデン):2,4-O-(3,4-メチレンジオキシベンジリデン)ソルビトールの非対称混合物(50%)、25%のビス(3,4-ジメチルベンジリデン)ソルビトール並びに25%のビス(3,4-メチレンジオキシベンジリデン)ソルビトールからなる 3,4-メチレンジオキシ/3,4-ジメチル非対称 DBS 混合物であることが示された。その溶融転移は、248.1〜249.7℃の範囲と決定された。
【0066】
ポリオレフィン配合及び試験
1 kg バッチの対象ポリプロピレンを、以下の表に従って製造した。
【表1】
Figure 2004534005
【0067】
ベース樹脂(ランダムコポリマー、以下「RCP」)及び全添加剤を秤量し、ウェレックス(Welex)ミキサーで1分間、約1600 rpm で混合した。次いで、4つの加熱部において約204〜232℃の傾斜温度である Killion 一軸押出機で、全試料を溶融配合した。押出しダイの出口における溶融物温度は、約246℃であった。軸の直径は2.54 cm であり、長さ/直径の比は24:1であった。溶融させて、溶融ポリマーを60メッシュ(250ミクロン)篩でろ過した。その後、対象ポリプロピレンのプラックを、25トンアーバーグ(Arburg)射出成形機を用いて作製した。バレルモルダーを190〜260℃、好ましくは210〜240℃、最も好ましくは約220〜230℃の温度範囲に設定した。プラックを約51 mm×76 mm×1.27 mm の寸法に、鏡面仕上した型で作製した。型冷却循環水は、約25℃の温度に調節した。
【0068】
組成は以下の通りとする以外は、同じ基本方法により、HP 及び LLDPE プラスチックのプラックを作製した。
【表2】
Figure 2004534005
【0069】
ヘイズ値を、BYK Gardner XL-211 ヘイズメーターを用いて、ASTM 標準試験方法 D1003-61「透明プラスチックのヘイズ及び光透過率のための標準試験方法」によって測定した。対象プラックを溶融し、ポリマー再形成が生じる温度を記録することによって、核形成能を、ポリマー再結晶温度(核形成添加剤の存在によって与えられるポリマー形成の速度を示す)として測定した。アスタリスク(*)は、未測定を意味する。
【表3】
Figure 2004534005
従って、極性非対称 DBS 誘導体(反応生成物混合物中)は、ポリプロピレンプラックにおいて、好ましいヘイズ値及び再結晶温度を示した。
【0070】
【表4】
Figure 2004534005
従って、本発明の非対称ハロゲン化及びアルキル化アルジトール誘導体は、対象熱可塑性プラスチックにおいて、対照品と比較して、非常に改良された光学及び核形成特性を与えた。
【0071】
【表5】
Figure 2004534005
従って、本発明の1つのフルオロペンダント基またはフッ素化ペンダント基を含む非対称アルジトール誘導体は、対象熱可塑性プラスチックにおいて、対照品と比較して、非常に優れた特性を与えた。
【0072】
【表6】
Figure 2004534005
従って、本発明の非対称アルジトール誘導体は、このような添加剤が存在しない対照品と比較して、ポリプロピレンに改良された透明性を与えた。
【0073】
ゲル形成及び試験
認められている単純な方法で、本発明のアルジトール誘導体を含む固体ゲルも作製した。特に、ある有機溶媒をある濃度で添加剤と組み合わせ、約77℃(100°F)〜149℃(300°F)の高い温度で、好ましくは約110℃またはそれに近い温度で、ただしゲル化させるために選んだ溶媒の沸点を超えることなく、5〜120分間十分に混合した。次いで、得られた溶液を、ゲルスティック作製のため、型に注ぎ、室温まで冷却した。以下に示した溶媒は、本発明のアルジトール誘導体を用いたゲル形成に使用し得る可能なタイプを網羅しているわけではなく、従って、このような目的のための好ましい溶媒として単に記したにすぎない。ゲルが実際に形成するか、そして他の形成したゲルと同様の硬さ特性かを決定するために、以下の例について、触感によって経験的に分析した。
【0074】
【表7】
Figure 2004534005
従って、本発明の非対称フッ素またはフッ素化アルジトール誘導体は、対象溶媒中、それらの濃度に応じて、溶媒に優れたゲル化能を与えた。
【0075】
【表8】
Figure 2004534005
従って、本発明の非対称ハロゲン化及びアルキル化アルジトール誘導体は、対象溶媒中、それらの濃度に応じて、溶媒に優れたゲル化能を与えた。
【0076】
【表9】
Figure 2004534005
従って、本発明の非対称フッ素またはフッ素化アルジトール誘導体は、対象溶媒中、それらの濃度に応じて、溶媒に優れたゲル化能を与えた。
【0077】
【表10】
Figure 2004534005
従って、本発明の非対称アルジトール誘導体は、ある溶媒に良好なゲル化能を与えた。
もちろん、請求項の意図及び範囲内に含まれる、本発明の多くの他の態様及び修正が存在する。

Claims (24)

  1. 少なくとも2つのアリーリデン成分を含む非対称アルジトールジアセタールであって、前記アリーリデン成分の1つが1つのニトロペンダント基または少なくとも2つの電子求引ペンダント基を有し、他のアリーリデン成分が少なくとも2つの電子供与ペンダント基を含まなくてはならない、非対称アルジトールジアセタール。
  2. 少なくとも2つのアリーリデン成分を含む非対称アルジトールジアセタールであって、前記アリーリデン成分の少なくとも1つが、3- または 4- 位に1つのハロゲンペンダント基、並びに 3- または 4- 位に低級アルキル基及び低級アルコキシル基から選ばれる1つのペンダント基を有する非対称アルジトールジアセタール。
  3. 式(I)〜(V):
    Figure 2004534005
    [式中、p は0または1であり、R5、R6、R7、R8、R9 及び R10 は各々同じまたは異なって、電子供与基(例えば、水素、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルコキシル基)及び電子求引基(例えば、フッ素、塩素、ホウ素及びヨウ素を意味するハロゲン)から選ばれ;
    R1、R2、R3 及び R4 は同じまたは異なって、電子供与基(例えば、水素、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルコキシル基、インダン、テトラリン、ベンジル、置換ベンジル、または環状部を形成するように組み合わせられるいずれか2つの基)及び電子求引基(例えば、窒素及びハロゲン)から選ばれる。
    ただし、前記 R1、R2、R3 または R4 の1つが窒素の場合、化合物中に他のニトロ基は存在しない。
    また、1つのニトロ基が存在しなければ、少なくとも2つの電子求引基が存在しなくてはならず、R1 及び R2 の対または R3 及び R4 の対として、一方の対がこのような電子求引基を含み、他方の対が電子供与基を含むように存在しなくてはならず、このような電子供与基を含む同じ環系はいかなる電子求引基も含んではならない。];
    Figure 2004534005
    [式中、R は水素、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルコキシル基及びフッ素から選ばれ;
    R1 及び R2 は、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルコキシル基及びハロゲンから選ばれ;
    R3 及び R4 は、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基(これは一緒に、6個までの炭素原子を有する炭化水素環を形成し得る。)、低級アルコキシル基、ハロゲン及び水素から選ばれ;
    ただし、R1 及び R2 の1つのみが、ハロゲンであり;
    p は0または1である。];
    Figure 2004534005
    [式中、p は1または2であり、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9 及び R10 は、独立して、水素、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルコキシル基、ニトロ、ハロゲンまたは環状基を形成するように組み合わせられ得るいずれか2つの隣接基から選ばれ;
    R1、R2、R3 及び R4 は、独立して、水素、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルコキシル基、フッ素及び1〜4個の炭素原子を有するトリフルオロアルキル基からなる群から選ばれる。
    ただし、R1 及び R2 または R3 及び R4 のいずれか1つは、フッ素またはトリフルオロアルキルであり、上述したように、第一環系において前記基の1つがフッ素またはトリフルオロアルキルである場合、同じ第一環系には他のフッ素は存在せず、前記第一環系が 3- または 4- 位にフッ素ペンダント基を1つだけ有する場合、他の環系は1つのフッ素ペンダント基を有することができない。
    また、前記第一環系が 3- または 4- 位にフッ素及びアルキル基を含む場合、他の環系は前記第一環系と同じ位置に同じペンダント基を有することができない。];
    Figure 2004534005
    または
    Figure 2004534005
    [式(IV)及び(V)の両方において、式中、p は1または2であり、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9 及び R10 は、独立して、水素、3〜6個の炭素原子を有するアルキル基、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシル基、フェニル、ナフチル及び置換ベンジルまたは環状基を形成するように組み合わせられ得るいずれか2つの隣接基から選ばれ、ここで前記環状基はメチレンジオキシ、シクロへキシル及びシクロペンチルから選ばれる。
    ただし、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9 及び R10 の少なくとも2つは水素以外の基であり、少なくとも1つの水素基以外のペンダント基が各環に存在し、化合物全体は非対称である。]
    の少なくとも1つに適合するアルジトールジアセタール化合物。
  4. 請求項1に記載の少なくとも1つの化合物を含むポリオレフィン組成物。
  5. 請求項2に記載の少なくとも1つの化合物を含むポリオレフィン組成物。
  6. 請求項3に記載の少なくとも1つの化合物を含むポリオレフィン組成物。
  7. 少なくとも1つのポリオレフィン及び少なくとも請求項1に記載の化合物を含む溶融ポリオレフィン組成物。
  8. 少なくとも1つのポリオレフィン及び少なくとも請求項2に記載の化合物を含む溶融ポリオレフィン組成物。
  9. 少なくとも1つのポリオレフィン及び少なくとも請求項3に記載の化合物を含む溶融ポリオレフィン組成物。
  10. 固体重合形の少なくとも1つのポリオレフィン成分及び少なくとも請求項1に記載の化合物を含む固体ポリオレフィン物品。
  11. 固体重合形の少なくとも1つのポリオレフィン成分及び少なくとも請求項2に記載の化合物を含む固体ポリオレフィン物品。
  12. 固体重合形の少なくとも1つのポリオレフィン成分及び少なくとも請求項3に記載の化合物を含む固体ポリオレフィン物品。
  13. 少なくとも請求項1に記載の化合物を含む粉状組成物。
  14. 少なくとも請求項2に記載の化合物を含む粉状組成物。
  15. 少なくとも請求項3に記載の化合物を含む粉状組成物。
  16. 前記ポリオレフィン組成物中のジアセタール化合物の全量の割合が、組成物全体の重量に基づいて約0.01〜約2重量%である、請求項4に記載のポリオレフィン組成物。
  17. 前記ポリオレフィンが少なくとも1つの脂肪族モノオレフィンを含む請求項4に記載の組成物。
  18. 前記少なくとも1つの脂肪族モノオレフィンが、エチレン、プロピレン、ビニルシクロヘキサン、1-ブテン及びメチルペンテンからなる群から選ばれる、請求項17に記載の組成物。
  19. 式(I)〜(V):
    Figure 2004534005
    [式中、p は0または1であり、R5、R6、R7、R8、R9 及び R10 は各々同じまたは異なって、電子供与基(例えば、水素、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルコキシル基)及び電子求引基(例えば、フッ素、塩素、ホウ素及びヨウ素を意味するハロゲン)から選ばれ;
    R1、R2、R3 及び R4 は同じまたは異なって、電子供与基(例えば、水素、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルコキシル基、インダン、テトラリン、ベンジル、置換ベンジル、または環状部を形成するように組み合わせられるいずれか2つの基)及び電子求引基(例えば、窒素及びハロゲン)から選ばれる。
    ただし、前記 R1、R2、R3 または R4 の1つが窒素の場合、化合物中に他のニトロ基は存在しない。
    また、少なくとも2つの電子求引基(前記ニトロ基以外で)が存在しなくてはならず、R1 及び R2 の対または R3 及び R4 の対として、一方の対がこのような電子求引基を含み、他方の対が電子供与基を含むように存在しなくてはならず、このような電子供与基を含む同じ環系はいかなる電子求引基も含んではならず;
    前記ゲル化剤のための溶媒を少なくとも含む。]
    Figure 2004534005
    [式中、R は水素、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルコキシル基及びフッ素から選ばれ;
    R1 及び R2 は、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルコキシル基及びハロゲンから選ばれ;
    R3 及び R4 は、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基(これは一緒に、6個までの炭素原子を有する炭化水素環を形成し得る。)、低級アルコキシル基、ハロゲン及び水素から選ばれ;
    ただし、R1 及び R2 の1つのみが、ハロゲンであり;
    p は0または1である。]
    Figure 2004534005
    [式中、p は1または2であり、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9 及び R10 は、独立して、水素、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルコキシル基、ニトロ、ハロゲンまたは環状基を形成するように組み合わせられ得るいずれか2つの隣接基から選ばれ;
    R1、R2、R3 及び R4 は、独立して、水素、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル基、低級アルコキシル基、フッ素及び1〜4個の炭素原子を有するトリフルオロアルキル基からなる群から選ばれる。
    ただし、R1 及び R2 または R3 及び R4 のいずれか1つは、フッ素またはトリフルオロアルキルであり、上述したように、第一環系において前記基の1つがフッ素またはトリフルオロアルキルである場合、同じ第一環系には他のフッ素は存在せず、前記第一環系が 3- または 4- 位にフッ素ペンダント基を1つだけ有する場合、他の環系は1つのフッ素ペンダント基を有することができない。
    また、前記第一環系が 3- または 4- 位にフッ素及びアルキル基を含む場合、他の環系は前記第一環系と同じ位置に同じペンダント基を有することができない。]
    Figure 2004534005
    または
    Figure 2004534005
    [式(IV)及び(V)の両方において、式中、p は1または2であり、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9 及び R10 は、独立して、水素、3〜6個の炭素原子を有するアルキル基、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシル基、フェニル、ナフチル及び置換ベンジルまたは環状基を形成するように組み合わせられ得るいずれか2つの隣接基から選ばれ、ここで前記環状基はメチレンジオキシ、シクロへキシル及びシクロペンチルから選ばれる。
    ただし、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9 及び R10 の少なくとも2つは水素以外の基であり、少なくとも1つの水素基以外のペンダント基が各環に存在し、化合物全体は非対称である。]
    の少なくとも1つの構造に適合する少なくとも1つのゲル化剤化合物を含む固体ゲル化組成物。
  20. 溶媒が、一価アルコール、多価アルコール、プロピレンカーボネート、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、DMSO、DMF、NMP、水及びそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項19に記載の固体ゲル。
  21. 溶媒が、プロピレンカーボネート、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノール、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノール、エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、ジエチレングリコール、イソプロパノール、イソブタノール、モノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、1,3-ブチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、2,4-ジヒドロキシ-2-メチルペンタン及びそれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項20に記載の固体ゲル。
  22. 溶媒が、芳香族化合物、ハロゲン化芳香族化合物、硝酸化芳香族化合物、ケトン、アミン、ニトリル、エステル、アルデヒド及びそれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項19に記載の固体ゲル。
  23. 請求項3の式(I)〜(V)の構造で定義された少なくとも2つの異性体化合物、及び少なくとも1つの他の反応生成物を含む反応生成物混合物で、前記少なくとも1つの他の反応生成物が対称アルジトール化合物である反応生成物混合物。
  24. 請求項3の式(I)〜(V)の構造で定義された少なくとも2つの異性体化合物、及び少なくとも1つの他の反応生成物を含む反応生成物混合物で、前記少なくとも1つの他の反応生成物が対称アルジトール化合物である反応生成物混合物。
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