JP2004530736A - 末端分枝高分子リンカーおよびそれを含む高分子複合体 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は生物活性材料の長時間作用性複合体の作製に有用である新しいタイプの末端活性化高分子材料に関する。特に、本発明は治療的ペイロードの高い高分子系複合体およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
長年にわたり、生物学上有効な材料を哺乳類に投与するいくつかの方法が提案されてきた。多くの薬剤が水溶性塩として入手可能であり、比較的容易に医薬製剤に配合することができる。所望の薬剤が液体に不溶性である場合、またはin vivoで急速に分解される場合には問題が起こる。特に、アルカロイドは難溶である場合が多い。
【0003】
薬剤を可溶性にする1つの方法がそれらを可溶性プロドラッグの一部として含める方法である。プロドラッグは投与した際にin vivoにおいて最終的に親化合物を遊離する生物学上活性な親化合物の化学誘導体を含む。プロドラッグは当業者によるin vivoにおける薬剤作用の発現および/または持続時間の改変を可能とし、体内での薬物の輸送、分配または溶解性を改変しうるものである。さらに、プロドラッグ製剤は毒性を減弱することも多く、あるいはまた医薬製剤を投与する場合に遭遇する問題を克服もする。プロドラッグの典型例としては、有機リン酸塩またはアルコールもしくはチオアルコールのエステルが挙げられる。Remington's Pharmaceutical Sciences, 16th Ed., A. Osol, Ed. (1980)を参照。なお、その開示は参照により本明細書に組み入れる。
【0004】
プロドラッグは親化合物または活性化合物の生物学上不活性または実質的に不活性な形態である場合が多い。活性薬物の放出速度、すなわち、加水分解速度はいくつかの要因によって、特に、親薬物と改変剤とをつなぐ結合タイプにより影響を受ける。親化合物の十分な量の加水分解が起こる前に腎臓または細網内皮系などにより排出されるプロドラッグを製造することがないよう留意しなければならない。
【0005】
高分子をプロドラッグ系の一部として組み込むことで薬物の循環寿命が長くなることが示されている。しかしながら、約10,000ダルトン未満の1種のみまたは2種の高分子各々とアルカロイド化合物などの特定の生物学上活性な物質とを複合体化した場合、特に、幾分耐加水分解性の結合が使用されている場合には、得られた複合体がin vivoで迅速に排出されることが分かっている。実際、かかる複合体は体から極めて迅速に排出されるため、加水分解が起こりやすいエステル結合が使用されている場合でさえも、治療効果に十分な親分子がin vivoにおいて再生されない。
【0006】
カンプトテシンおよび生物学上活性な関連類似体は水溶性に乏しいことが多く、PEGプロドラッグ技術によって恩恵を得る物質の例である。当技術分野でのこれまでのいくつかの研究の概要を以下に示す。
【0007】
Ohya, ら, J. Bioactive and Compatible Polymers Vol. 10 Jan., 1995, 51-66では、エステルをはじめとする種々の結合を介した2置換基の結合により作製されるドキソルビシン-PEG複合体を開示している。しかしながら、使用したPEGの分子量はせいぜい約5,000である。そのため、複合体は十分な結合の加水分解の前に実質的に排出されることから、in vivoにおける恩恵の実現は十分なものではない。
【0008】
米国特許第4,943,579号では、水溶性プロドラッグとして塩形態の特定の単純な20(S)-カンプトテシンアミノ酸エステルを開示している。しかし、参考文献ではアルカロイドを比較的高分子量の高分子に結合させてプロドラッグを作製するための結合の一部としてアミノ酸を使用することについては開示されていない。表2で示された579人の患者に関するデータから明らかなように、加水分解は急速である。そのため、生理学的pHでは注入後に不溶性基剤が迅速に生じ、タンパク質と結合し、治療効果が達成される前に体から迅速に排出される。関連した取り組みは水溶性カンプトテシンナトリウム塩の開発に向けられた。
【0009】
残念なことに、カンプトテシンの水溶性ナトリウム塩には依然として臨床応用に対する高い有害性が残されていた(Gottlieb ら, 1970 Cancer Chemother, Rep. 54, 461; Moertel ら, 1972 上記, 56, 95; Gottlieb ら, 1972 上記, 56, 103)。
【0010】
本願出願人によるPCT公報W096/23794では、1当量のヒドロキシル基含有薬物を高分子の各末端に結合したビス-複合体について記載している。このような進展があったものの高分子のペイロードをさらに高める技術が求められている。
【0011】
このように、カンプトテシンおよび関連類似体などの治療成分からなるプロドラッグを作製するさらなる技術を提供する必要性がなお存在している。本発明ではこの必要性に取り組むものである。
【発明の開示】
【0012】
本発明の1つの態様では、式(I):
【化1】
【0013】
(式中、
R1は高分子残基であり;
Y1はO、SまたはNR4であり;
MはO、SまたはNR5であり;
(m)は0または正の整数、好ましくは1または2であり;
(a)は0または1であり;
E1は
【化2】
【0014】
であり;
E2-4は独立に、H、E1または
【化3】
【0015】
であり;
(n)および(p)は独立に、0または正の整数であり;
Y2-3は独立に、O、SまたはNR10であり;
R2-10は独立に、水素、C1-6アルキル、C3-12分枝鎖アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテロアルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシおよびC1-6ヘテロアルコキシからなる群から選択され;
D1およびD2は独立に、OH、
【化4】
【0016】
または以下に示すさらなる末端分枝基である)
で表される化合物が提供される。
【0017】
式(IV)および(V)中、
(v)および(t)は独立に、0または約6までの正の整数、好ましくは約1であり;
JはNR12または
【化5】
【0018】
であり;
L1およびL2は独立に選択された二官能性リンカーであり;
Y4-5は独立に、O、SおよびNR17からなる群から選択され;
R11-17は独立に、水素、C1-6アルキル、C3-12分枝鎖アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテロアルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシおよびC1-6ヘテロアルコキシからなる群から選択され;
Arは式(I)に含まれる場合に多置換芳香族炭化水素または多置換複素環基を形成する成分であり;かつ
B1およびB2は独立に、脱離基、OH、ヒドロキシルまたはアミン基含有成分の残基からなる群から選択される。
【0019】
本発明の1つの特に好ましい態様では、高分子残基の末端部が次の式(II):
【化6】
【0020】
(式中、
全ての置換基および変数はこれまでに定義したとおりである)
で表される成分でさらに置換されている。よって、二官能性化合物は、本明細書においてB1またはB2とよばれる、2、4またはそれ以上の当量の生物学上活性な薬剤、薬物、またはタンパク質が送達されうるように高分子残基(R1)がαおよびω両方の末端結合基を含有する場合に形成される。かかる二官能性高分子輸送形態の例は次の式(III):
【化7】
【0021】
(式中、
全ての置換基および変数は上記のとおりである)
のように示される。
【0022】
本発明の目的における「残基」とは、生物学上活性な化合物がプロドラッグ担体部分を結合するための置換反応を受けた後にも残存する生物学上活性な化合物の部分を意味するものとする。
【0023】
本発明の目的における「アルキル」とは、直鎖、分枝鎖、置換(例えば、ハロ-、アルコキシ-、およびニトロ-)C1-12アルキル、C3-8シクロアルキルまたは置換シクロアルキルなどを包含するものとする。
【0024】
本発明の目的における「置換」とは、官能基または化合物に含まれる1個以上の原子に1個以上の異なる原子を付加するまたはそれと置き換えることを包含するものとする。
【0025】
本発明の目的において、「置換アルキル」とは、カルボキシアルキル、アミノアルキル、ジアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルおよびメルカプトアルキルを包含し; 「置換シクロアルキル」とは、4-クロロシクロヘキシルなどの基を包含し; 「アリール」とは、ナフチルなどの基を包含し; 「置換アリール」とは、3-ブロモフェニルなどの基を包含し; 「アラルキル」とは、トルイルなどの基を包含し; 「ヘテロアルキル」とは、エチルチオフェンなどの基を包含し; 「置換ヘテロアルキル」とは、3-メトキシ-チオフェンなどの基を包含し; 「アルコキシ」とは、メトキシなどの基を包含し; および「フェノキシ」とは、3-ニトロフェノキシなどの基を包含する。ハロ-はフルオロ、クロロ、ヨードおよびブロモを包含するものとする。
【0026】
本発明の目的における「十分な量」とは、当業者によって理解される治療効果を達成する量を意味するものである。
【0027】
本発明の化合物の最も重要な利点の1つはプロドラッグの高分子単位当たりのペイロードがこれまでの技術よりも高いことである。一般的には、高分子がまず加水分解によりトリメチルロック(TML)系プロドラッグ中間体を放出し、次いで得られた中間体または「第2のプロドラッグ」部分がラクトン化を受けて、例えば、生物学上活性な化合物またはさらなるプロドラッグを含んでなる組成物(composition)のいずれかである成分を再生することが好ましい。よって、本発明の高ペイロード高分子複合体は最大4つまでまたはそれ以上の数の薬物分子を含有しうる独自の送達系である。
【0028】
本明細書において記載する化合物および複合体の製造および使用方法も提供される。
【0029】
発明の詳細な説明
A.式 (I)
本発明の1つの好ましい実施形態では、式:
【化8】
【0030】
{式中、
R1は高分子残基であり;
Y1はO、SまたはNR4であり;
MはO、SまたはNR5であり;
(a)は0または1であり;
(m)は0または正の整数であり;
E1は
【化9】
【0031】
であり;
E2-4は独立に、H、E1または
【化10】
【0032】
であり;
(n)および(p)は独立に、0または正の整数であり;
Y2-3は独立に、O、SまたはNR10であり;
R2-10は独立に、水素、C1-6アルキル、C3-12分枝鎖アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテロアルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシおよびC1-6ヘテロアルコキシからなる群から選択され;
D1およびD2は独立に、OH、
【化11】
【0033】
(式中、
JはNR12または
【化12】
【0034】
であり;
(v)および(t)は独立に、0または約6までの正の整数、好ましくは約1であり;
L1およびL2は独立に選択された二官能性リンカーであり;
Y4-5は独立に、O、SおよびNR17からなる群から選択され;
R11-17は独立に、水素、C1-6アルキル、C3-12分枝鎖アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテロアルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシおよびC1-6ヘテロアルコキシからなる群から選択され;
Arは式(I)に含まれる場合に多置換芳香族炭化水素または多置換複素環基を形成する成分であり;かつ
B1およびB2は好ましくは独立に、脱離基、OH、ヒドロキシル基含有成分またはアミン基含有成分の残基からなる群から選択される)
である}
で表される化合物が提供される。
【0035】
もう1つの好ましい実施形態では、D1およびD2は独立に、式(VI)
【化13】
【0036】
(式中、
E35-38は定義内でD1およびD2が以下で定義するD'1およびD'2に変わることを除き、上記のE1-4の定義と同じ基から選択される)
で表される選択された末端分枝基である。この実施形態では、D'1およびD'2が独立に、OH、式(IV)または(V)で表される成分、または
【化14】
【0037】
(式中、
E45-48は定義内でD1およびD2がD"1およびD"2に変わり、かつD"1およびD"2が独立に、OH、式(IV)または式(V)であることを除き、E1-4の定義と同じ基から選択される)
で表される成分でありうる。上記のことからわかるように、末端分枝がその最大限に二官能性高分子R1を受け入れるとすると、最大16当量の薬物が高分子プラットフォームにロード(load)できる。
【0038】
ビス-置換高分子残基が望まれるこの実施形態の態様では、本発明のいくつかの好ましい高分子輸送系が次の式
【化15】
【0039】
(式中、
全ての置換基および変数はこれまでに記載したとおりである)
のように示される。
【0040】
本発明のマルチ・ローディング(multi-loading)高分子輸送系は主として本明細書においてR1とよばれる高分子残基に基づくものである。所望により、R1がキャッピング基Aを含有していてもよい。高分子キャッピング基Aとしては、例えば、水素、CO2H、C1-6アルキル基、およびビス系を形成する以下に示す式(II)の化合物などの成分が挙げられる:
【化16】
【0041】
(式中、
全ての置換基および変数はこれまでに記載したとおりである)。上記の多数の末端分枝がビス系においても等しく適用されることが分かるであろう。
【0042】
本発明の式が含んでなるその他の置換基および変数に関しては、以下のものが好ましい:
Y1-5は各々、酸素であり;
R2-l0およびR12は各々、好ましくは水素または低級アルキル、例えば、C1-6であり;
R11、R13およびR14は好ましくは-CH3であり;
(m)は1または2であり;
(n)および(p)は各々、0または1〜4の整数のいずれかであり;
(v)は0または1であり;
(t)は1であり;
L1は-(CH2CH2O)2-であり; かつ
L2は-CH2-、-CH(CH3)-、-(CH2)2-、-(CH2)2-NH-、-CH2C(O)NHCH(CH3)-、-(CH2)2-NH-、-CH2C(O)NHCH2-、-(CH2)2-NH-C(O)(CH2)2NH-または-CH2C(O)NHCH(CH2CH(CH3)2)-の1つである。
【0043】
B.Ar 成分の説明
式(I)に関して、Arは式(I)に含まれる場合に多置換芳香族炭化水素または多置換複素環基を形成する成分であると考えられる。重要な特徴はAr成分が本質的に芳香性であることである。一般に、芳香族であるには、環分子面の上下にある「雲」内でπ電子が共有される必要がある。さらに、π電子数はヒュッケル則(4n+2)に従うものでなければならない。当業者ならば、無数の成分がその成分の芳香族必要条件を満たし、それゆえ本発明における使用に好適であることが分かるであろう。1つの特に好ましい芳香族基は:
【化17】
【0044】
(式中、
R18-20はR11の定義と同じ基から選択される)
である。その他の芳香族基としては:
【化18】
【0045】
{式中、
Z1およびZ2は独立に、CR22またはNR21であり; かつ
Z3はO、SまたはNR21
(式中、
R18-22はR11の定義と同じ基またはシアノ、ニトロ、カルボキシル、アシル、置換アシルもしくはカルボキシアルキルから選択される)
である}
が挙げられる。ベンゾおよびジベンゾ系のほか、5および6員環を有する異性体もまた包含され、それらの関連同族体もまた包含される。また当業者ならば、ヒュッケル則に従いさえすれば、所望により、芳香環がO、S、NR21などのヘテロ原子で置き換えられてもよいことが分かるであろう。さらに、所望により、芳香族または複素環式構造が当技術分野で一般的に理解されているハロゲンおよび/または側鎖で置き換えられてもよい。また、本発明のAr成分に好適な全ての構造はB1またはB2含有基および(R11)基を同一平面のオルト位に存在させることが可能である。
【0046】
C.プロドラッグの加水分解による薬物生成
本発明のプロドラッグ化合物は、血漿中の加水分解t1/2が排出t1/2よりも短くなるようにように設計される。
【0047】
治療を受けている哺乳類の血漿中における本発明の化合物に含まれる結合の加水分解t1/2は、排出前に、十分な量の親化合物(すなわち、アミノまたはヒドロキシル基含有生物活性化合物)を放出させるのに十分短い加水分解t1/2である。本発明のいくつかの好ましい化合物の血漿中における加水分解のt1/2は約5分〜約12時間の範囲である。好ましくは、組成物の血漿加水分解t1/2が約0.5〜約8時間の範囲、さらに最も好ましくは約1〜約6時間の範囲である。
【0048】
D.実質的に非抗原性である高分子
上記のように、R1はポリアルキレンオキシド(PAO)またはポリエチレングリコール(PEG)などの好ましくは実質的に非抗原性である水溶性高分子残基である。本発明の好ましい態様では、R1は本明細書においてAとよばれる、二官能性またはビス-高分子系を形成しうる上記のキャッピング基をさらに含む。
【0049】
例として、本発明の組成物のPEG残基部分は、限定されるものではないが、次の:
-C(=Y6)-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-A、
-C(=Y6)-Y7-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-A、
-C(=Y6)-NR23-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-A、
-(CR24R25)e-O-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-A、
-NR23-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-A、
-C(=Y6)-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-(CH2)f-C(=Y6)-、
-C(=Y6)-Y7-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-(CH2)f-Y7-C(=Y6)-、
-C(=Y6)-NR23-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-(CH2)f-NR23-C(=Y6)-、
-(CR24R25)e-O-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-(CH2)f-O-(CR24R25)e-、および
-NR23-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-(CH2)f-NR23-
(式中、
Y6およびY7は独立に、O、SまたはNR23であり;
xは重合度であり;
R23、R24およびR25は独立に、H、C1-6アルキル、C3-12分枝鎖アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテロアルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシおよびC1-6ヘテロアルコキシからなる群から選択され;
eおよびfは独立に、0、1、または2であり; かつ
Aはキャッピング基である)
から選択されうる。
【0050】
高分子の重合度(x)は約10〜約2,300でありうる。これは高分子鎖の繰り返し単位数を示すものであり、高分子の分子量に依存している。(A)部分は本明細書において記載するキャッピング基、すなわち、高分子の末端に見られる基であり、いくつかの態様では、H、NH2、OH、CO2H、C1-6アルキルまたは当業者によって理解されているその他のPEG末端活性化基のいずれかから選択されうる。
【0051】
また、ポリプロピレングリコール、本願出願人による米国特許第5,643,575号で記載されたものなどの分枝PEG誘導体、Shearwater Polymers, Inc. カタログ "Polyethylene Glycol Derivatives 1997-1998"で記載されたものなどの「星型PEG」および分岐したPEGも有用である。なお、上記の各々の開示は参照により本明細書に組み入れる。要すれば、過度の試験を行うことなく、二官能性結合基との結合のために水溶性高分子を官能化しうることが分かるであろう。
【0052】
さらなる実施形態では、R1は所望により、1種以上のデキストラン、ポリビニルアルコール、炭水化物系高分子、ヒドロキシプロピルメタクリルアミド、ポリアルキレンオキシドおよび/またはそのコポリマーから選択されてもよい。本願出願人による米国特許第6,153,655号も参照されたい。なお、その内容は参照により本明細書に組み入れる。
【0053】
本発明の多くの態様では、複数置換高分子複合体が望まれる場合にはビス-活性化ポリエチレングリコールが好ましい。また、一置換高分子が望まれる場合にはポリエチレングリコール(PEG)、モノメチル基を末端にもつポリエチレングリコール(mPEG)などのモノ活性化C1-4アルキル基を末端にもつポリアルキレンオキシド(PAO)が好ましい。
【0054】
所望の加水分解可能な結合を提供するためには、モノまたはジPEGアミンおよびモノまたはジPEGジオールのほか、PEG酸またはPEG二酸などの一または二酸活性化高分子も使用できる。好適なPAO酸はまずmPEG-OHをエチルエステルに変換し、その後、鹸化することにより合成できる。Gehrhardt, H., ら、Polymer Bulletin 18: 487 (1987)およびVeronese, F. M., ら, J. Controlled Release 10; 145 (1989)も参照されたい。また、PAO酸はmPEG-OHをt-ブチルエステルに変換し、その後、酸開裂することにより合成できる。例えば、本願出願人による米国特許第5,605,976号を参照されたい。なお、上記の各々の開示は参照により本明細書に組み入れる。
【0055】
PAOおよびPEGは平均分子量の点で実質的に異なりうるが、本発明のほとんどの態様においてプロドラッグの高分子部分の重量平均分子量は少なくとも約20,000である。好ましくは、R1の重量平均分子量は約20,000〜約100,000、さらにより好ましくは約25,000〜約60,000である。プロドラッグに含有させるのに選択される高分子の平均分子量は、リンカーの加水分解前に、プロドラッグの十分な循環を提供するのに十分なものでなければならない。
【0056】
本明細書において包含される高分子物質は、好ましくは室温で水溶性である。限定されるものではないが、かかる高分子としては、ポリエチレングリコール(PEG)またはポリプロピレングリコールなどのポリアルキレンオキシドホモポリマー、ポリオキシエチレン化ポリオール、およびそのコポリマー、ならびにブロックコポリマーの水溶性が維持される場合にはそのブロックコポリマーが挙げられる。
【0057】
PEGなどのPAOについて本明細書において記載したように同様の活性化が行われるなら、デキストラン、ポリビニルアルコール、炭水化物系高分子、ヒドロキシプロピルメタクリルアミド(HPMA)、およびそのコポリマーなどのような有効に非抗原性な材料をPAO系高分子の代わりとして使用できる。当業者ならば、上記のリストは例示にすぎず、本明細書において記載する性質を有する全ての高分子材料が包含されることが分かるであろう。本発明の目的では、「有効に非抗原性」および「実質的に非抗原性」とは、当技術分野において実質的に毒性がなく、かつ哺乳類において感知できる免疫応答を誘導しないと認識される全ての高分子材料を包含するものと理解される。
【0058】
ポリプロピレングリコール酸など上記のもの以外のポリアルキレンオキシド誘導体、ならびにその他の二官能性結合基もまた包含されることは上記の説明から明らかであろう。
【0059】
E.プロドラッグ候補
1.ヒドロキシル基含有化合物の残基
a.カンプトテシンおよび関連トポイソメラーゼ I 阻害剤
カンプトテシンは中国で自生するカンプトテカ・アクミナタ(Camptotheca accuminata)の樹木およびインドで自生するクサミズキ(Nothapodytes foetida)の樹木で産生される水に不溶性の細胞傷害性アルカロイドである。カンプトテシンおよび関連化合物ならびに類似体は有望な抗癌または抗腫瘍剤であることも知られており、さらにこれらの活性がin vitroおよびin vivoにおいて発揮されることも分かっている。また、カンプトテシンおよび関連化合物は本発明のプロドラッグへの変換候補でもある。
【0060】
カンプトテシンおよび特定関連類似体は共通した構造:
【化19】
【0061】
を有している。
【0062】
この主要構造から、いくつかの公知な類似体が製造されてきた。例えば、A環はOHで10および11位のいずれかまたはその両方を置換しうる。また、A環は直鎖または分枝鎖C1-30アルキルまたはC1-17アルコキシ(所望により、ヘテロ原子、すなわち、OまたはSで環と結合していてもよい)で9位も置換しうる。B環は直鎖もしくは分枝鎖C1-30アルキルもしくは置換アルキル、C5-8シクロアルキル、C1-30アルコキシ、フェニルアルキルなど、アルキルカルバメート、アルキルカルバジド、フェニルヒドラジン誘導体、アミノ、アミノアルキル、アラルキルなどで7位を置換しうる。C、DおよびE環でもその他の置換が可能である。例えば、米国特許第5,004,758号; 第4,943,579号; 第Re 32,518号を参照されたい。その内容は参照により本明細書に組み入れる。かかる誘導体は過度な試験を行わなくとも、公知の合成方法を用いて作製できる。本発明における使用に好ましいカンプトテシン誘導体としては、20-OHまたは本明細書において記載する活性化型高分子輸送系と直接反応しうるまたは後にPEGなどの高分子と結合する結合部分中間体、例えば、イミノ二酢酸などと反応しうるもう1つのOH基を含むものが挙げられる。本明細書において記載したカンプトテシン類似体は例示を目的とするものであって、これに限定されない。
【0063】
b.タキサン系化合物およびパクリタキセル誘導体
本発明のプロドラッグ組成物に含められる化合物種の1つがタキサン系化合物である。本発明の目的では、「タキサン」とは、タキサン系テルペンに入る全ての化合物を包含するものである。よって、タキソール(パクリタキセル)、3'-置換 tert-ブトキシ-カルボニル-アミン誘導体(タキソテール)など、ならびに標準有機技術を用いて容易に合成されるまたはSt. Louis, MissouriのSigma Chemicalなどの民間供給会社から入手可能であるその他の類似体は本発明の範囲である。これらの誘導体は有効な抗癌剤であることが分かっている。多くの研究により、これらの薬剤が数種類の悪性腫瘍に対する活性を有することが示されている。現在まで、それらの使用には、特に、それらの供給が不足しており、水溶性が乏しく、さらに過敏症を引き起こす傾向があることから厳しい制限があった。本願出願人による米国特許第5,622,986号および第5,547,981号で開示された7-アリール-カルバメートおよび7-カルバザートをはじめとするその他のタキサン系化合物もまた本発明のプロドラッグに含めうることは理解すべきである。なお、上記米国特許の内容は参照により本明細書に組み入れる。パクリタキセルは好ましいタキサンである。
【0064】
c.さらなる生物活性成分
上記分子のほか多くの化合物を用いて本発明のプロドラッグ製剤が製造できる。例えば、ビス-PEG複合体などの生物学上活性な化合物が、
ゲムシタビン:
【化20】
【0065】
または
ポドフィロトキシン:
【化21】
【0066】
または
フルコナゾールなどのトリアゾール系抗真菌薬:
【化22】
【0067】
または
シクロピロックス:
【化23】
【0068】
または
Ara-C:
【化24】
【0069】
などの化合物から誘導された。
【0070】
本発明の高分子系プロドラッグは特にかかる水不溶性化合物を送達するのに十分に好適なものであるが、プロドラッグ形態用に選択される親化合物が実質的に水不溶性である必要はない。その他の有用な親化合物としては、例えば、生物学上活性な特定の低分子量タンパク質、酵素およびペプチドグリカンをはじめとするペプチド、ならびにその他の抗腫瘍剤; フォルスコリンなどの心血管作動薬; コンブレタスタチン、ビンブラスチン、ドキソルビシン、メイタンシンなどの抗新生物薬; バンコマイシン、エリスロマイシンなどの抗感染症薬; ナイスタチン、アムホテリシンB、トリアゾール、パピュロキャンディン、ニューモキャンディン、エキノキャンディン、ポリオキシン、ニッコーマイシン、プラジミシン、ベナノミシンなどの抗真菌薬("Antibiotics That Inhibit Fungal Cell Wall Development" Annu. Rev. Microbiol. 1994, 48: 471-97(その内容は参照により本明細書に組み入れる)を参照されたい); 抗不安薬、胃腸薬、中枢神経系活性化剤、鎮痛剤、排卵誘発剤または避妊薬、抗炎症薬、ステロイド系薬剤、抗尿酸血症薬、心血管作動剤、血管拡張薬、血管収縮薬などが挙げられる。
【0071】
上記のものは本発明のプロドラッグに好適である生物学上活性な成分の例示である。特記していないが、好適なエステル形成基、すなわち、ヒドロキシル基を有する生物学上活性な材料もまた本発明の範囲とされるものと理解すべきである。また、本発明のプロドラッグ複合体が、1当量の薬物および高分子だけでなくin vivoにおいて生物活性に影響を及ぼさない成分を含有する少量の化合物も含有してよいことも理解すべきである。例えば、いくつかの例では、二酸と1個の結合ポイントを有する薬物分子とを反応させても、その反応条件では高分子当たり2当量の薬物を有するプロドラッグが定量的な量で生成されないということが分かっている。カルボジイミドを使用する場合にはアシル尿素などの反応副生成物が生じる場合がある。
【0072】
2.アミン基含有化合物の残基
本発明のいくつかの態様では、B1またはB2はアミン基含有化合物の残基である。限定されるものではないが、かかる好適な化合物としては、有機化合物、酵素、タンパク質、ポリペプチドなどの残基が挙げられる。有機化合物としては、限定されるものではないが、ダウノルビシン、ドキソルビシン; p-アミノアニリンマスタード、メルファラン、Ara-C(シトシンアラビノシド)などをはじめとするアントラサイクリン系化合物、および関連代謝拮抗性化合物、例えば、ゲムシタビン、などの成分が挙げられる。あるいは、Bはアミン基含有心血管作動剤、抗新生物薬、抗感染症薬、ナイスタチンおよびアムホテリシンBなどの抗真菌薬、抗不安薬、胃腸薬、中枢神経系活性化剤、鎮痛薬、排卵誘発剤、避妊薬、抗炎症薬、ステロイド系薬剤、抗尿酸血症薬、血管拡張薬、血管収縮薬などの残基でありうる。
【0073】
本発明の好ましい態様では、アミノ基含有化合物は、動物、例えば、ヒトをはじめとする哺乳類のかかる治療が望まれる症状の治療における医薬上のまたは診断上の使用に好適な、生物学上活性な化合物である。上記のものは例示を意図するものであり、改変しうる化合物を限定するものではない。当業者ならば、その他のかかる化合物も過度な試験を行うことなく同様に改変しうることが分かるであろう。特に示していないが、好適なアミノ基を有する生物学上活性な材料もまた本発明の範囲とされるものと理解すべきである。
【0074】
本発明において含有させるのに好適なアミノ基含有分子のタイプについての唯一の条件は、担体部分と反応しかつそれと結合しうる利用可能な少なくとも1つの(第1または第2)アミン基含有位置が存在することと、プロドラッグ系が親化合物を放出して、親化合物を再生利用した後に生物活性の実質的な喪失がないことである。
【0075】
本発明のプロドラッグ組成物への含有に好適な親化合物は、それ自体が結合型組成物からの加水分解による放出後は活性ではないが、さらなる化学工程/反応を受けた後に活性となりうる物質/化合物であってよいことに注目されたい。例えば、ダブルプロドラッグ輸送系によって血流に送達される抗癌剤は、癌または腫瘍細胞に浸透するまで不活性な状態にあり、そこで癌または腫瘍細胞化学、例えば、その細胞に特異的な酵素反応により活性化されると考えられる。
【0076】
3.脱離基
B1またはB2が脱離基である態様では、好適な脱離基としては、限定されるものではないが、N-ヒドロキシベンゾトリアゾリル、ハロゲン、N-ヒドロキシフタルイミジル、p-ニトロフェノキシ、イミダゾリル、N-ヒドロキシスクシンイミジル; チアゾリジニルチオンなどの基を挙げることができ、あるいは当業者には理解されるその他の好適な脱離基が挙げられる。本明細書において使用し記載する合成反応は過度の試験を行わなくとも当業者ならば分かるであろう。
【0077】
例えば、化合物(I)のアシル化中間体をクロロ蟻酸4-ニトロフェニル、ジスクシンイミジルカーボネート(DSC)、カルボニルジイミダゾール、チアゾリジンチオンなどの反応物質と反応させて所望の活性化誘導体を得ることができる。
【0078】
p-ヒドロキシベンジルアルコールまたはp-アミノベンジルアルコール、およびo-ヒドロキシベンジルアルコールまたはo-アミノベンジルアルコールのフェノールまたはアニリン部分の選択的アシル化は、例えば、チアゾリジンチオン活性化高分子、スクシンイミジルカーボネート活性化高分子、カルボン酸活性化高分子、ブロックアミノ酸誘導体を用いて行うことができる。適切に実施されれば「活性化」型PEGプロドラッグ(またはブロックプロドラッグ)はアミンまたはヒドロキシル基含有化合物との複合体化が可能である。
【0079】
F.高分子プロドラッグ輸送系の合成
典型的な高分子プロドラッグの合成を実施例で記載するが、一般に、プロドラッグ輸送系を製造する1つの好ましい方法では、最初に高分子残基を分枝基に結合させる。別途、生物学上活性な成分または薬物、例えば、薬物-OHまたは薬物-NH2(式IのB1またはB2)をTML成分に結合させる。このTML成分は、高分子との結合ポイントに二官能性スペーサーを含んでもよい。次に、末端分枝を有する高分子残基と薬物-TML成分とを最終生成物を生成するのに十分な条件下で反応させる。
【0080】
二官能性スペーサーを含有するTML-薬物成分と高分子部分との結合は、好ましくはカップリング剤の存在下で行われる。限定されるものではないが、好適なカップリング剤としては、例えば、Sigma-Aldrich Chemicalなどの民間供給会社から入手可能である、または公知の方法により合成される1,3-ジイソプロピルカルボジイミド(DIPC)、好適なジアルキルカルボジイミド、ハロゲン化2-ハロ-1-アルキル-ピリジニウム、(Mukaiyama試薬)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド(EDC)、プロパンホスホン酸環状無水物(PPACA)およびジクロロリン酸フェニルなどが挙げられる。
【0081】
好ましくは、置換基を塩化メチレン、クロロホルム、DMFまたはその混合物などの不活性溶媒中で反応させる。この反応は、好ましくは生成した全ての酸を中和するためにジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、トリエチルアミンなどの塩基の存在下、0℃〜約22℃(室温)の温度で行われる。
【0082】
より詳細には、高分子輸送系を製造する1つの方法は式(VIII):
【化25】
【0083】
(式中、
全ての置換基および変数はこれまでに定義したとおりであり、かつ
B'1はヒドロキシルまたはアミン基含有成分の残基である)
で表される化合物と式(IX):
【化26】
【0084】
{式中、
R1は高分子残基であり;
Y1はO、SまたはNR4であり,
MはO、SまたはNR5であり;
(a)は0または1であり;
(m)は0または正の整数であり;
Y2-3は独立に、O、SまたはNR10であり;かつ
R2-3は独立に、水素、C1-6アルキル、C3-12分枝鎖アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテロアルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシおよびC1-6ヘテロアルコキシからなる群から選択され;
E5は
【化27】
【0085】
であり;
E6-8は独立に、H、E5または
【化28】
【0086】
(式中、
D3およびD4は独立に、OHまたは保護されていないアミンまたはヒドロキシルと反応しうる脱離基、または末端分枝基であり;
(n)および(p)は独立に、0または正の整数であり;
Y2-3は独立に、O、SまたはNR10であり;かつ
R6-10は独立に、水素、C1-6アルキル、C3-12分枝鎖アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテロアルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシおよびC1-6ヘテロアルコキシからなる群から選択される)
である}
で表される化合物とを反応させることを含む。
【0087】
この方法のさらなる態様では、D3およびD4は独立に、式(X)
【化29】
【0088】
(式中、
E15-18はD3およびD4が以下で定義するD'3およびD'4に変わることを除き、E5-8の定義と同じ基から選択される)
で表される選択された末端分枝基である。この実施形態では、D'3およびD'4が独立に、OH、式(IV)または(V)で表される成分、または(XI)
【化30】
【0089】
(式中、
E25-28はD3およびD4がD"3およびD"4に変わり、かつD"3およびD"4が独立に、OH、または保護されていないアミンもしくはヒドロキシルと反応しうる脱離基と定義されることを除き、E5-8の定義と同じ基から選択される)
で表される成分でありうる。
【0090】
かかる合成方法により、最大16当量のカルボン酸または活性化カルボン酸を、例えば、結合させることが可能である。本明細書における好ましい構造で示されるように、末端分枝多酸を有するPEG残基が本発明の好ましい態様である。
【0091】
選択された合成方法にかかわらず、本明細書において記載する合成方法によって得られる好ましい化合物としては、
【化31】
【0092】
および
【化32】
【0093】
{式中、
R1はPAOまたはPEGなどの高分子残基であり、かつDはOH、式(IV)または(V)である。好ましくは、Dは
【化33】
【0094】
または
【化34】
【0095】
(式中、
Bはアミンまたはヒドロキシル基含有薬物の残基である)
である}
が挙げられる。
【0096】
本発明のもう1つの好ましい態様では、本発明の化合物は式(XII):
【化35】
【0097】
(式中、
全ての置換基および変数はこれまでに定義したとおりである)
で表される。
【0098】
G.in vivo 診断学
本発明のさらなる態様は、所望により、診断または造影目的に選択される診断タグを上記の輸送エンハンサーに付けて作製してもよい本発明の複合体を提供する。そのため、好適なタグは、好適な成分、例えば、アミノ酸残基を、当技術分野の標準放射性同位元素、放射線不透過性標識、磁気共鳴標識、またはその他、磁気共鳴映像法に好適なその他の非放射性同位元素標識、蛍光標識、外科処置中の腫瘍組織のイメージングを可能にする可視色を呈する標識および/または紫外線、赤外線または電気化学的刺激下で蛍光発光可能な標識などに結合させることにより作製される。所望により、診断タグを複合体化される治療成分に組み込みおよび/または結合させて、動物またはヒト患者内での治療用生物活性材料の分布のモニタリングを可能にすることができる。
【0099】
本発明のなおさらなる態様では、本発明のタグ付き複合体が当技術分野で公知な方法により、例えば、放射性同位元素標識をはじめとする好適な標識を用いて容易に作製される。一例として、これらにはin vivoにおいて腫瘍細胞に選択的に取り込まれる放射免疫シンチグラフ用薬剤を製造するための131ヨウ素、125ヨウ素、99mテクネチウムおよび/または111インジウムが挙げられる。例えば、一例として、参照により本明細書に組み入れる米国特許第5,328,679号; 同第5,888,474号; 同第5,997,844号; および同第5,997,845号により示されたものをはじめとする、ペプチドをTc-99mに結合させる当技術分野で公知な方法が多数ある。
【0100】
一般には、患者の腫瘍組織の解剖学的位置決定では、腫瘍を有することが予測される患者または動物に複合体タグを投与する。標識化免疫グロブリンを腫瘍部位に位置付けるのに十分な時間が経過した後、標識により発生するシグナルを、例えば、X線ラジオグラフィー、コンピュータ体軸横断X線断層撮影、MRIにより、発光性タグの機器検出により、ガンマカメラなどのフォトスキャン装置、または選択されたタグの性質に好適なその他の方法もしくは装置により視覚的に検出する。
【0101】
次いで、検出されたシグナルを画像または腫瘍部位の解剖学的および/もしくは生理学的判定に変換する。この画像によりin vivoにおける腫瘍の位置付けが可能になり、好適な治療計画の立案ができる。タグ付き成分自体が治療薬である実施形態では、検出されたシグナルによって治療中の解剖学的位置決定が明らかであり、診断的および治療的インターベンションを追跡するための基準が提供される。
【0102】
H.治療方法
本発明のもう1つの態様により、哺乳類における種々の病状に向けた治療方法が提供される。これらの方法は、かかる病状の治療が必要な哺乳類に、有効量の、本明細書において記載するように製造したマルチ・ローディッド(multi-loaded)Ara-C-PEG複合体などのプロドラッグを投与することを含む。該組成物は特に、新生物性疾患を治療する、全身腫瘍組織量を減少させる、新生物転移を予防する、および哺乳類における腫瘍/新生物増殖の再発を予防するのに有用である。
【0103】
投与するプロドラッグ量はその中に含まれる親分子に応じたものとなる。一般に、治療方法に使用するプロドラッグ量は哺乳類において所望の治療効果を効果的に達成する量である。必然的に、種々のプロドラッグ化合物の投与量は親化合物、in vivo加水分解速度、高分子の分子量などによっても多少変わるが、一般には、タキサン系プロドラッグはタキサン部分の量を基に1日当たり約5〜約500mg/m2の範囲の量で投与される。また、カンプトテシンプロドラッグも1日当たり約5〜約500mg/m2の範囲の量で投与される。上記の範囲設定は例示であり、臨床経験および治療適用に基づき、選択されたプロドラッグの最適投与量が当業者により決定されるであろう。実際の投与量については必要以上の試験を行うことなく、当業者には明らかであろう。
【0104】
哺乳類へ投与するために本発明のプロドラッグを1種以上の好適な医薬組成物に含めることができる。医薬組成物は当技術分野で十分に公知な方法に従って製造される液剤、懸濁剤、錠剤、カプセル剤などの形態であってよい。また、当業者が要すれば、かかる組成物の投与は経口および/または非経口経路によるものであってよいと考えられる。組成物の溶液および/または懸濁液は、例えば、当技術分野で公知な方法、例えば、静脈内、筋肉内、皮下注射などによる組成物の注入または浸潤用の担体ビヒクルとして使用しうる。
【0105】
また、かかる投与は体内スペースもしくは体腔への注入、ならびに吸入および/または経鼻経路によるものであってもよい。しかしながら、本発明の好ましい態様では、プロドラッグはその必要のある哺乳類に非経口投与される。
【実施例】
【0106】
I.実施例
次の実施例は本発明をさらに理解するためのものであり、本発明の有効な範囲を何ら制限するものではない。実施例で列挙される下線を施した太字体の数字は図1〜5で示されるものと対応している。
【0107】
概説
反応は全て乾燥窒素またはアルゴン雰囲気下で行った。市販の試薬はさらなる精製を行わずに使用した。全てのPEG化合物は使用前に真空下または共沸蒸留(トルエン)により乾燥させた。1Hスペクトルは特に断りのない限り、溶媒としてジュウテリオクロロホルムを用いてJEOL FT NMR システム JNM GSX-270装置で測定した。13C NMRスペクトルはJNM GSX-270では67.80MHzで測定した。化学シフト(σ)はテトラメチルシラン(TMS)から低磁場へ向かう百万分の一(ppm)単位で表され、結合定数(J値)はヘルツ(Hz)で示される。in vivo薬物処理前の注入用に全てのPEG複合体化化合物を滅菌生理食塩水(0.9%)に溶解し(〜15mg/mL)、それらをara-C等価物として投与した(絶対量のara-Cを投与)。
【0108】
HPLC 法
C8逆相カラム(Beckman, ultrasphere)を用い、移動相としてメタノール-水の80:20混合物(v/v)を用いる定組成条件下でHPLC分析を行った。ピーク溶出は紫外吸光検出器を用いて254nmでモニターした。遊離PEGの存在を検出し、さらにPEG化生成物の存在も確認するため、蒸発光散乱検出器(ELSD)、PL-EMD 950型(Polymer Laboratories)を使用した。ELSDおよびUV分析では、全ての最終PEG化生成物には非改変薬物が含まれず、HPLCによる純度は≧95%であった。
【0109】
PEG 誘導体中の Ara-C 含量の分析
PEG誘導体中のara-C含量を測定するため、N4-アセチルシチジンを標準として使用した。H2O中のN4-アセチルシチジンのUV吸光度を0.01μmol/mL〜0.05μmol/mLの範囲にわたる6種の異なる濃度で257nmにおいて測定した。濃度に対する吸光度の検量線でのN4-アセチルシチジンの吸光係数εの計算値は36.4であった(1mg/mLの257nmにおけるO.D.、光路長1.0cm)。PEG化ara-C誘導体をおよその濃度0.015μmol/mL(分子量40kDaを基にして)でH20に溶解し、これら化合物のUV吸光度を257nmで測定した。この値と、さらに上記で得た吸光係数εを用いて、サンプル中のara-C濃度を調べた。この値をサンプル濃度で割ってサンプル中のara-Cの割合(%)を求めた。
【0110】
PEG 誘導体中のメルファラン含量の分析
PEG誘導体中のメルファラン含量を測定するため、メルファランを標準として使用した。DMF-H20(9:1, v/v)中のメルファランのUV吸光度を0.02μmol/mL〜0.06μmol/mLの範囲にわたる5種の異なる濃度で264nmにおいて測定した。濃度に対する吸光度の検量線でのメルファランの吸光係数εの計算値は54.6であった(1mg/mLの264nmにおけるO.D.、光路長1.0cm)。PEG化メルファラン誘導体をおよその濃度0.013μmol/mL(分子量40kDaを基にして)でDMF-H2O (9: 1, v/v)に溶解し、これら化合物のUV吸光度を264nmで測定した。この値と、さらに上記で得た吸光係数εを用いて、サンプル中のメルファラン濃度を調べた。この値をサンプル濃度で割ってサンプル中のメルファランの割合(%)を求めた。
【0111】
略語
DCM(ジクロロメタン)、DMAP(4-(ジメチルアミノ)ピリジン)、EDC(1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド)、HOBT(1-ヒドロキシベンゾトリアゾール)、IPA(2-プロパノール)、NMM(N-メチルモルホリン)、TFA(トリフルオロ酢酸)。
【0112】
[実施例1] 化合物 3a
無水ピリジン(50mL)中のara-C(1, 1.73g, 7.12mmol)、2a(700mg, 1.78mmol)、HOBT(0.96g, 7.12mmol)、およびEDC・HCl(2.73g, 14.25mmol)の混合物を室温で2時間攪拌し、温度を40℃に上昇させてこの反応を一晩続けた。溶媒を除去し、塩化メチレン(50mL)を用いて混合物を溶解した後、水(3×30mL)、次ぎに、0.1N HCl(2×30mL)で洗浄した。有機層を無水MgSO4で乾燥させ、溶媒を真空除去すると粗生成物が得られた。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM中5〜10%MeOH)により精製し、638.8mg(52%)の3aを白色の固体として得た:1H NMRδ 1.42, 1.55, 2.17, 2.26, 2.46, 2.79, 3.84, 3.91, 4.14, 4.33, 4.53, 5.49, 6.07, 6.17, 6.52, 6.76, 7.31, 7.67, 8.16, 8.62;13C NMR δ 17.77, 20.11, 25.36, 28.32, 31.51, 31.96, 39.57, 50.18, 50.45, 61.88, 74.50, 80.15, 85.90, 88.58, 96.25, 122.51, 132.82, 133.34, 136.73, 138.22, 146.57, 149.90, 155.65, 155.96, 162.08, 171.89, 174.06。
【0113】
[実施例2] 化合物 3b
化合物1を実施例1と同様の条件を用いて2bと結合させ、3bを54%の収率で得た:13C NMR δ_17.23, 17.92, 18.33, 25.49, 28.32, 31.51, 31.58, 31.99, 32.46, 39.52, 40.09, 50.08, 50.22, 61.72, 74.50, 74.94, 80.11, 80.15, 85.45, 85.90, 88.01, 88.58, 96.25, 122.51, 128.77, 129.03, 129.16, 131.68, 132.82, 136.24, 136.73, 138.22, 146.05, 146.57, 149.90, 155.65, 155.96, 171.85, 171.89, 174.06。
【0114】
[実施例3] 化合物 4a
無水DCM(6mL)およびTFA(4mL)中、化合物3a(638.8mg, 1.03mmol)を室温で2時間攪拌した。この溶液にエチルエーテルを加えると粗生成物が沈殿した。これを濾過し、エーテルで洗浄し、4aを白色の固体として得た(534.5mg, 82%):1H NMR (DMSO-d6) δ 1.52 (s, 3H, (CH 3)2CH) 1.55 (s, 3H, (CH 3)2CH), 1.62 (d, 1 H, J= 8.1 Hz, (CH3)2CH), 2.22 (s, 3H, CH 3Ar), 2.57 (s, 3H, CH 3Ar), 2.97 (s, 2H, CH2C(=O)), 3.41-4.27 (m, 5 H, ara-C's H-2'-H5'), 6.09 (d, 1H, J = 5.4, ara-C's H-1'), 6.67 (s, 1H, Ar-H), 6.90 (s, 1H, Ar-H), 7.12 (d, J= 5.4, H-6), 8.05 (d, J= 8.1, H-5), 8.67 (bs, 1H, TFA);13C NMR (DMSO-d6) δ 15.45, 19.67, 24.97, 31.05, 31.23, 38.56, 40.41, 48.53, 49.02, 61.02, 64.94, 74.64, 76.14, 85.74, 86.95, 94.32, 122.32, 132.41, 134.08, 135.67, 138.09, 146.71, 149.20, 154.50, 158.21, 158.72, 162.02, 169.68, 171.87。
【0115】
[実施例4] 化合物 4b
化合物3bを実施例3と同じ条件に付し、4bを82%の収率で得た:1H NMR (DMSO-d6) δ_1.52 (s, 3H, (CH 3)2CH) 1.55 (s, 3H, (CH 3)2CH), 1.62 (d, 1 H, J= 8.1 Hz, (CH3)2CH), 2.22 (s, 3H, CH 3Ar), 2.57 (s, 3H, CH 3Ar), 2.97 (s, 2H, CH2C(=O)), 3.41-4.27 (m, 5 H, ara-C's H-2'-H5'), 6.09 (d, 1H, J = 5.4, ara-C's H-1'), 6.67 (s, 1H, Ar-H), 6.90 (s, 1H, Ar-H), 7.12 (d, J= 5.4, H-6), 8.05 (d, J = 8.1, H-5), 8.67 (bs, 1H, TFA);13C NMR (DMSO-d6) δ_15.45, 19.67, 24.97, 31.05, 31.23, 38.56, 40.41, 48.53, 49.02, 61.02, 64.94, 74.64, 76.14, 85.74, 86.95, 94.32, 122.32, 132.41, 134.08, 135.67, 138.09, 146.71, 149.20, 154.50, 158.21, 158.72, 162.02, 169.68, 171.87。
【0116】
[実施例5] 化合物 6a
無水DCM(50mL)中のPEG-アスパラギン酸(分子量40,000, 5, 3 g, 0.074mmol)、4a(385.6mg, 0.74mmol)、NMM(240mg, 2.38mmol)、HOBT(120.5mg, 0.89mmol)、およびEDC・HCl(228.4mg, 1.19mmol)の混合物を0℃で30分間攪拌した。この反応物を室温に温め、反応を3日間続け、濾過した。濾液を真空濃縮し、残渣をIPAで再結晶化させ、2.7g(90%)の生成物を得た。UVアッセイで測定した生成物中のara-C量は2.11重量%であった:13C NMR δ 14.40, 19.22, 24.86, 31.17, 38.26, 38.90, 47.94, 48.67, 49.66, 60.17, 61.12, 61.90, 67.86-70.87 (PEG), 71.70, 74.50, 85.01, 87.53, 95.28, 121.39, 131.18, 132.68, 133.19, 134.77, 137.70, 145.26, 138.93, 155.23, 160.12, 161.56, 168.39, 170.72, 170.92, 171.27, 171.34。
【0117】
[実施例6] 化合物 6b
化合物4bを実施例5と同じ条件に付し、6bを88%の収率で得た。UVアッセイで測定した生成物中のara-C量は1.68重量%であった:13C NMRδ 15.12, 16.22, 24.52, 24.73, 29.55, 30.55, 31.15, 38.04, 38.59, 47.66, 49.16, 49.93, 50.18, 60.93, 61.12, 62.90, 69.44-71.59 (PEG), 71.70, 74.50, 84.78, 84.90, 87.53, 94.85, 127.60, 130.20, 135.51, 136.10, 141.70, 145.15, 147.50, 155.00, 161.20, 169.47, 170.62, 170.92, 171.27。
【0118】
[実施例7] 化合物 9
PEGジオール(7, 55g, 1.38mmol)を2時間トルエンと共沸させた後、回転蒸発により200mLの溶媒を除去した。この溶液を〜30℃に冷却し、トリホスゲン(0.544g, 1.83mmol)を固体として、次ぎに、無水ピリジン(0.434g, 5.49mmol)を加え、反応混合物を50℃で1時間攪拌した。N-ヒドロキシフタルイミド(8, 1.12g, 6.88mmol)および無水ピリジン(0.54g, 6.88mmol)をクロロ蟻酸混合物に加え、反応物を50℃でさらに2時間、次ぎに、室温で12時間攪拌した。この反応混合物を濾紙で濾過し、溶媒を真空除去し、生成物を塩化メチレン-エチルエーテル(1100mL, 8:2, v/v)で再結晶化させ、生成物を得た(50.9g, 92%):13C NMR δ 123.62, 128.10, 134.55, 152.00, 160.00。
【0119】
[実施例8] PEG-cmc-Asp-O-t-Bu(11)
化合物9(分子量40,000, 20g, 0.459mmol)およびアスパラギン酸ジt-ブチルエステルHCl(10, 1.0g, 3.55mmol)を無水DCMに溶解した後、DMAP(0.433g, 3.55mmol)を加えた。この溶液を一晩還流した後、エチルエーテル(1L)を加えて沈殿させた。濾過により固体を単離し、IPA(1L)で2回再結晶化させた。濾過ケーキをIPA(200mL)およびエーテル(200mL)で洗浄し、45℃で真空乾燥させた後に15.6g(78%)の生成物を得た:13C NMRδ 27.837 (CH2CO2C(CH3)3), 27.991 (CHCO2C(CH3)3), 37.752 (CHCH2CO2), 50.800 (NHCH), 64.212 (OCH2CH2OC(=O)NH), 81.333 (CH2CO2C(CH3)3), 82.007 (CHCO2C(CH3)3), 155.924 (OCH2CH2OC(=O)NH), 169.674 (CH2CO2C(CH3)3), 169.969 (CHCO2C(CH3)3)。
【0120】
[実施例9] PEG-cmc-Asp-OH(12)
化合物11(15g, 0.375mmol)をDCM(150mL)に溶解した後、TFA(75mL)を加えた。この溶液を室温で2時間攪拌し、ヘキサン(500mL)を加えて固体を沈殿させた。この固体をヘキサンでトリチュレートしてTFAを除去した後、冷却したDCM-エーテルで再結晶化させた。再結晶化させた固体をDCM(150mL)に再溶解し、水(150mL)で洗浄した。有機層を分離し、無水MgSO4で乾燥させ、真空濃縮し、エーテルで沈殿させ、12.4g(83%)の生成物を得た:13C NMRδ 36.441 (CHCH2CO2), 50.177 (NHCH), 64.390 (OCH2CH2OC(=O)NH), 81.333 (CH2CO2C(CH3)3), 82.007 (CHCO2C(CH3)3), 156.172 (OCH2CH2OC(=O)NH), 171.944 (CH2CO2C(CH3)3), 172.211 (CHCO2C(CH3)3)。
【0121】
[実施例10] Boc-Asp-Asp-OMe(15)
EDC・HCl(2.47g, 12.86mmol)を無水DCM(30mL)およびDMF(2mL)中のBocNH-アスパラギン酸(13, 1g, 4.29mmol)、アスパラギン酸ジメチルエステル・HCl(14, 1.86g, 9.43mmol)、およびDMAP(2.47g, 12.86mmol)の混合物に0℃で加えた。この混合物を室温に一晩温めた。混合物を1N HClで3回洗浄し、有機層を無水MgSO4で乾燥させた後、溶媒を真空除去し、生成物を得た(2.0g, 90%):1H NMRδ 1.45 (s, 9H), 2.62-3.02 (m, 6H, 3 x CH), 3.70 (s, 6H, 2 x OCH3), 3.74 (s, 3H, OCH3), 3.75 (s, 3H, OCH3), 4.50 (bs, 1H, CH), 4.85 (m, 2H, 2 x CH), 6.05 (d, J = 6.95 Hz, 1H, NH), 6.98 (d, J = 8.05 Hz, 1H, NH), 7.57 (d, J = 7.69 Hz, 1H, NH)。
【0122】
[実施例11] Asp-Asp-OMe(16)
化合物15(2.0g, 3.85mmol)をDCM(30mL)およびTFA(15mL)に溶解し、溶液を室温で2時間攪拌した。溶媒を真空除去し、残渣をDCM-エーテルで2回再結晶化させ、生成物(1.74g, 87%)を白色の固体として得た:13C NMR δ 35.52, 48.76, 50.12, 51.90, 51.96, 52.65, 114.59, 118.49, 168.43, 170.02, 170.92, 171.17, 171.40, 171.48。
【0123】
[実施例12] PEG-cmc-Asp-Asp-OMe(17)
DMAP(4.5g, 36.86mmol)を700mLの無水クロロホルム中の9(分子量40,000, 74g, 1.84mmol)および16(9.83g, 18.43mmol)の溶液に加えた。この反応混合物を窒素下、24時間還流した。反応物を室温まで冷却し、濃縮して1/4の量にした。粗生成物を2.5Lのエーテルで沈殿させ、濾過し、5.5LのIPA(65℃)で再結晶化させた。生成物を濾過し、新鮮なIPAで2回、新鮮なエーテルで2回洗浄し、40℃で一晩乾燥させ、59.Og(84%)の17を得た:13C NMR δ 35.344, 36.931, 48.082, 48.208, 50.835, 51.509, 52.239, 61.045, 63.953, 68.854-72.056, 155.538, 170.102, 170.369, 170.453, 170.734。
【0124】
[実施例13] PEG-cmc-Asp-Asp-OH(18)
化合物17 (51g, 1.26mmol)およびLiOH・H2O(0.8g, 18.9mmol)を300mLの水に溶解し、溶液を室温で一晩攪拌した。1N HClを加えて溶液のpHを2.5に調整した。溶液をDCM(3×600mL)で抽出し、有機層を合し、無水MgSO4で乾燥させ、真空濃縮した。残渣をDCMエーテルで再結晶化させると生成物が得られた。これを濾過により回収し、40℃で一晩乾燥させ、38g(54%)のオクタ酸(octa-acid)を得た:13C NMR (D2O) δ 38.384, 39.704, 51.951, 54.465, 62.934, 67.105, 71.445-74.381 (PEG), 159.772, 173.831, 174.940, 176.359, 176.696。
【0125】
[実施例14] Mel-OMe(20)
メルファラン(19, 1.00g, 3.28mmol)を2,2-ジメトキシプロパン(65.59mL, 533.49mmol)に懸濁した。この懸濁液にHCl水溶液(36%, 3.28mL)および無水メタノール(4mL)を加えた。混合物を、溶液がわずかに褐変し始めるまで激しく攪拌しながら穏やかに加温還流した後、室温で18時間攪拌した。反応混合物を真空濃縮し、残渣から粗生成物をエーテルで沈殿させた。固体を濾過し、エーテルで洗浄し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHC13:MeOH = 9:1, v/v)により精製し、所望の生成物を得た(0.47g, 45%):13C NMR δ 39.751, 40.340, 51.912, 53.435, 55.803, 112.124, 126.076, 130.620, 145.033, 175.754。
【0126】
[実施例15] Boc-TML1 β -Mel-OMe(22)
氷浴中0℃でEDC(0.52g, 2.70mmol)およびDMAP(0.988g, 8.10mmol)を無水DCM(15mL)および無水DMF(5mL)中の21(0.531g, 1.35mmol)および20(0.863g, 2.70mmol)の混合物に加えた。窒素下、反応混合物を室温で一晩攪拌した後、真空濃縮した。残渣をDCM(75mL)に再溶解し、25mL 1N HClで3回洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン = 7:3, v/v)により精製し、所望の生成物を得た(0.757g, 80.8%):13C NMR δ 20.120, 25.306, 28.294, 31.768, 35.427, 35.947, 36.669, 39.505, 40.311, 49.324, 51.959, 53.234, 53.453, 79.467, 112.095, 123.374, 125.169, 130.439, 132.856, 133.427, 136.666, 138.697, 145.091, 149.841, 156.081, 170.888, 172.298。
【0127】
[実施例16] TML1 β -Mel-OMe TFA 塩 (23)
化合物22(0.757g, 1.09mmol)をDCM(5mL)およびTFA(2.5mL)中、室温で2時間攪拌した。この反応液を濃縮し、最少量のDCMに再溶解し、エーテルで沈殿させた。生成物を濾過により回収し、所望の生成物を得た(0.222g, 35.9%):13C NMR (CDCl3+ CD3OD) δ 20.026, 25.146, 31.738, 31.892, 35.271, 36.219, 39.163, 40.340, 49.006, 52.219, 53.396, 112.073, 123.260, 124.756, 130.377, 133.026, 133.180, 136.815, 138.595, 145.110, 149.283, 171.069, 171.619, 172.630。
【0128】
[実施例17] PEG-cmc-TML1 β -Mel-OMe(24)
窒素下、無水DCM(23mL)および無水DMF(6mL)中のPEG-cmc-Asp-Asp-OH(12, 1.6g, 0.0391mmol)、23(0.277g, 0.391mmol)、EDC(0.076g, 0.391mmol)、およびDMAP(0.155g, 1.269mmol)の混合物を室温で一晩攪拌した。この溶液を真空濃縮し、残渣を130mL IPAで再結晶化させ、生成物を得た(1.543g, 92.5%)。UVアッセイで測定した生成物中のメルファラン量は2.86重量%であった:13C NMR δ 19.642, 24.788, 31.175, 34.350, 35.975, 38.817, 39.905, 48.558, 51.553, 52.808, 60.897, 62.331, 65.145-72.878 (PEG), 111.394, 122.761, 124.425, 129.698, 132.105, 132.878, 135.804, 137.737, 144.316, 149.065, 160.432, 170.608, 171.598。
【0129】
[実施例18] Boc-TML1 β -AraC(25)
無水ピリジン(85mL)中のAra-C(1, 9.88g, 40.66mmol)の溶液を無水ピリジン(200mL)中の21(4.0g, 10.17mmol)、HOBT(5.49g, 40.66mmol)、EDC(15.61g, 81.32mmol)、およびNMM(8.93mL, 8.21g, 81.32mmol, 8当量)の混合物に加えた。窒素下、この反応混合物を40℃で48時間攪拌した後、真空濃縮した。残渣をDCM(300mL)に再溶解し、水(100mL)で3回、0.1N HCl(100mL)で2回洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHC13:MeOH = 9:1, v/v)により精製し、所望の生成物を得た(3.26g, 52%):13C NMR δ 20.315, 25.560, 28.522, 31.660, 35.520, 36.200, 39.221, 50.239, 61.719, 75.171, 76.698, 79.635, 85.341, 88.052, 96.435, 122.894, 132.519, 133.190, 136.186, 138.007, 146.222, 149.109, 155.906, 162.191, 171.733。
【0130】
[実施例19] TML1 β -AraC TFA 塩 (26)
化合物25(3g, 4.85mmol)をDCM(15mL)に溶解した後、0℃でTFA(7.5mL)を加えた。この反応混合物を0℃で1.2時間攪拌し、冷水浴中で真空濃縮した。残渣をDCM-エーテルで沈殿させ、所望の生成物を得た(2.37g, 77%):13C NMR (CDCl3+ CD3OD) δ 20.0, 25.3, 31.5, 31.7, 35.0, 38.9, 50.2, 60.9, 75.1, 75.8, 85.7, 88.1, 94.9, 109.7, 113.5, 117.3, 121.1, 122.5, 132.6, 136.4, 138.4, 148.7, 149.5, 150.1, 159.2, 159.6, 160.1, 160.6, 161.1, 170.6, 172.7。
【0131】
[実施例20] PEG-cmc-Asp-Asp-TML1 β -AraC 、八量体 (27)
化合物26および18を実施例18と同じ条件に付し、27を製造した。
【0132】
[実施例21] 化合物 6a および 6b の in vitro および in vivo データ
この実施例では、in vivoおよびin vitroデータを示し、非改変Ara-Cと比較している。
【0133】
in vivo
胸腺欠損ヌードマウスにドナーマウスから採取したLX-1の4〜5mm3組織片を皮下移植した。腫瘍トロカール部位を週2回観察し、触診できるものを週1回測定した。各マウスの腫瘍体積を測径器での二次元測定により調べ、式: 腫瘍体積 = (長さ×幅2)/2により算出した。腫瘍が平均体積90mm3に達したときに、マウスを非改変Ara-CおよびPEG-Ara-C化合物からなるそれらの試験群に分けた。腫瘍サイズ分布が均等になるようマウスを分類し、4〜6マウス/群に群分けし、永久識別のため耳にパンチ穴を開けた。薬物を毎分約0.5mLの速度で尾部静脈から静脈投与した、q3d×4(1、4、7および10日目)。化合物は、20mg/kgの等モルベース(絶対量の活性成分)で、またそれら各々のMTD(Ara-C、100mg/kg/投与量(毒性); 6aおよび6b, 40mg/kg/投与量(容量))に近い値でも与えた。マウス重量および腫瘍サイズは試験開始時と、第4週まで週2回測定した。薬物の有効性は処置したマウスと処置していない対照マウス(ビヒクルなし)との腫瘍増殖の比較により判定した。比較基準として5種類の指標を用いた: (a)28日目における平均腫瘍体積; (b)各腫瘍体積の試験開始時からの平均変化率; (c)対照群の腫瘍体積中央値が約800〜1100mm3に達したとき(対数増殖期)に測定した腫瘍体積の相対率(%T/C); (d)21日目における(〜2000mm3)腫瘍体積の相対率(%T/C)および(e)各群の腫瘍寛解(28日目の腫瘍体積が1日目と比べて小さくなっている)数。
【0134】
結果
化合物6bはわずか20%の活性親化合物量で非改変Ara-Cよりも優れた抗腫瘍活性を示した。また、化合物6aも有意な効果を示した。%T/Cは6bの値の約2倍であったが、それにもかかわらず、特に本発明の化合物がわずか20%の活性親化合物量で投与されたことを考慮すれば、それは非改変Ara-Cと比較して都合がよい。
【表1】
【0135】
a全ての試験は2連、37℃で行い、t1/2はPEG誘導体の消失により測定した。測定値の標準偏差 = ±10%。
b平均ベースライン腫瘍体積は1000mm3であった。
【0136】
in vitro バイオアッセイ
P388/O(マウスリンパ系腫瘍, Southern Research Institute)細胞系を使用して一連のin vitroバイオアッセイを行い、非改変Ara-Cおよび化合物10のIC50を調べた。P388/O細胞をRPMI 1640培地(Whittaker Bioproducts, Walkersville, Maryland)+10%FBS(Hyclone Inc., Logan UT)で培養した。バイオアッセイは抗生物質およびファンギゾンを含有するそれら各々の培地で行った。
【0137】
Ara-CをDMSOに溶解し、培地で好適な濃度に希釈した。PEG-Ara-C化合物を水に溶解し、培地で好適な濃度に希釈した。
【0138】
アッセイを96ウェルマイクロタイター細胞培養プレートで2連で行った。
【0139】
化合物の2倍連続希釈をマイクロタイタープレートで行った。0.1%トリプシン/ベルセンを加えて37℃でインキュベートすることにより細胞を分離した。10%FBSを含有する各細胞系に好適な培地を加えてトリプシンを不活性化した。マイクロタイタープレートの各ウェルに10,000個の細胞を加えた。3日後、代謝性標識色素Alamar Blueを製造業者のプロトコールに従って添加し、細胞増殖を測定した。試験化合物および参照化合物のIC50値は上記に表で示している。
【0140】
本発明の好ましい実施形態であると現在考えられるものを記載してきたが、当業者ならば本発明の精神を逸脱しない限り、変形および改変をなしうることが分かるであろう。本発明の真の範囲にあるかかる変形および改変の全てを請求することを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【0141】
【図1】図1は、実施例1〜6で記載する本発明の化合物を製造する方法の概略図である。
【図2】図2は、実施例7〜9で記載する本発明の化合物を製造する方法の概略図である。
【図3】図3は、実施例10〜13で記載する本発明の化合物を製造する方法の概略図である。
【図4】図4は、実施例14〜17で記載する本発明の化合物を製造する方法の概略図である。
【図5】図5は、実施例18〜20で記載する本発明の化合物を製造する方法の概略図である。
Claims (24)
- 式:
R1は高分子残基であり;
Y1はO、SまたはNR4であり;
MはO、SまたはNR5であり;
E1は
E2-4は独立に、H、E1または
(a)は0または1であり;
(m)は0または正の整数であり;
(n)および(p)は独立に、0または正の整数であり;
Y2-3は独立に、O、SまたはNR10であり;
R2-10は独立に、水素、C1-6アルキル、C3-12分枝鎖アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテロアルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシおよびC1-6ヘテロアルコキシからなる群から選択され;
D1およびD2は独立に、OH、
(v)および(t)は独立に、0または約6までの正の整数であり;
JはNR12または
L1およびL2は独立に選択された二官能性リンカーであり;
Y4-7は独立に、O、SおよびNR14からなる群から選択され;
R11-14は独立に、水素、C1-6アルキル、C3-12分枝鎖アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテロアルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシおよびC1-6ヘテロアルコキシからなる群から選択され;
Arは式(I)に含まれる場合に多置換芳香族炭化水素または多置換複素環基を形成する成分であり;
B1およびB2は独立に、脱離基、OH、ヒドロキシル基含有成分またはアミン基含有成分の残基からなる群から選択される)
または末端分枝基である}
で表される化合物。 - 上記末端分枝基が式:
E35は
E36-38は独立に、H、E35または
(n)および(p)は独立に、0または正の整数であり;
Y2-3は独立に、O、SまたはNR10であり;
R6-10は独立に、水素、C1-6アルキル、C3-12分枝鎖アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテロアルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシおよびC1-6ヘテロアルコキシからなる群から選択され;
D'1およびD'2は独立に、OH、
(v)および(t)は独立に、0または約6までの正の整数であり;
L1およびL2は独立に選択された二官能性リンカーであり;
Y4-7は独立に、O、SおよびNR14からなる群から選択され;
R11-14は独立に、水素、C1-6アルキル、C3-12分枝鎖アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテロアルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシおよびC1-6ヘテロアルコキシからなる群から選択され;
Arは式(I)に含まれる場合に多置換芳香族炭化水素または多置換複素環基を形成する成分であり;
B1およびB2は独立に、脱離基、OH、ヒドロキシル基含有成分またはアミン基含有成分の残基からなる群から選択され;
E45は
E46-48は独立に、H、E45または
D"1およびD"2は独立に、OH、
である}
である]
で表される、請求項1に記載の化合物。 - Y1がOである、請求項3に記載の化合物。
- R1がポリアルキレンオキシド残基を含んでなる、請求項1に記載の化合物。
- R1がポリエチレングリコール残基を含んでなる、請求項6に記載の化合物。
- R1がポリエチレングリコール残基を含んでなる、請求項3に記載の化合物。
- R1が
-C(=Y6)-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-A、
-C(=Y6)-Y7-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-A、
-C(=Y6)-NR23-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-A、
-(CR24R25)e-O-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-A、
-NR23-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-A、
-C(=Y6)-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-(CH2)f-C(=Y6)-、
-C(=Y6)-Y7-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-(CH2)f-Y7-C(=Y6)-、
-C(=Y6)-NR23-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-(CH2)f-NR23-C(=Y6)-、
-(CR24R25)e-O-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-(CH2)f-O-(CR24R25)e-、および
-NR23-(CH2)f-O-(CH2CH2O)x-(CH2)f-NR23-
(式中、
Y6およびY7は独立に、O、SまたはNR23であり;
xは重合度であり;
R23、R24およびR25は独立に、H、C1-6アルキル、C3-12分枝鎖アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテロアルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシおよびC1-6ヘテロアルコキシからなる群から選択され;
eおよびfは独立に、0、1、または2であり; かつ
Aはキャッピング基である)
からなる群から選択される、請求項6に記載の化合物。 - R1が-O-(CH2CH2O)xを含んでなり、かつxは重量平均分子量が少なくとも約20,000であるような正の整数である、請求項9に記載の化合物。
- R1の重量平均分子量が約20,000〜約100,000である、請求項3に記載の化合物。
- R1の重量平均分子量が約25,000〜約60,000である、請求項3に記載の化合物。
- L1が(CH2CH2O)2である、請求項1に記載の化合物。
- L2が-CH2-、-CH(CH3)-、-CH2C(O)NHCH(CH3)-、-(CH2)2-、-CH2C(O)NHCH2-、-(CH2)2-NH-、-(CH2)2-NH-C(O)(CH2)2NH-および-CH2C(O)NHCH(CH2CH(CH3)2)-からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
- Bがダウノルビシン、ドキソルビシン; p-アミノアニリンマスタード、メルファラン、Ara-C(シトシンアラビノシド)、ロイシン-Ara-C、およびゲムシタビンからなる群のメンバーの残基である、請求項18に記載の化合物。
- 治療が必要な哺乳類に、有効量の請求項1に記載の化合物(式中、D1は生物学上活性な成分の残基である)を投与することを含んでなる、治療方法。
- 治療が必要な哺乳類に有効量の請求項18に記載の化合物を投与することを含んでなる、治療方法。
- R11およびR18-20が各々、HまたはCH3である、請求項22に記載の化合物。
- 高分子複合体の製造方法であって、
式(VIII):
(v)および(t)は独立に、0または約6までの正の整数であり;
JはNR12または
L1およびL2は独立に選択された二官能性リンカーであり;
Y4-5は独立に、O、SおよびNR17からなる群から選択され;
R11-17は独立に、水素、C1-6アルキル、C3-12分枝鎖アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテロアルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシおよびC1-6ヘテロアルコキシからなる群から選択され;
Arは式(I)に含まれる場合に多置換芳香族炭化水素または多置換複素環基を形成する成分であり;かつ
B'1はヒドロキシルまたはアミン基含有成分の残基である)
で表される化合物と、式(IX):
E5は
E6-8は独立に、H、E5または
D3およびD4は独立に、OH、保護されていないアミンまたはヒドロキシルと反応しうる脱離基、または末端分枝基であり;
R1は高分子残基であり;
Y1はO、SまたはNR4であり,
MはO、SまたはNR5であり;
(a)は0または1であり;
(m)は0または正の整数であり;
(n)および(p)は独立に、0または正の整数であり;
Y2-3は独立に、O、SまたはNR10であり;かつ
R2-10は独立に、水素、C1-6アルキル、C3-12分枝鎖アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-6置換アルキル、C3-8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1-6ヘテロアルキル、置換C1-6ヘテロアルキル、C1-6アルコキシ、フェノキシおよびC1-6ヘテロアルコキシからなる群から選択される)
で表される化合物とを、高分子複合体を生成させるのに十分な条件下で反応させることを含んでなる、上記方法。
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