JP2004530718A - ジニトリル類のアミノニトリル類への半水素化方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、ジニトリル類の対応するアミノニトリル類への半水素化に関する。
【背景技術】
【0002】
ジニトリル類の水素化は、対応するジアミンを調製するために実施されるのが一般的である。従って、特にアジポニトリルの水素化は、ポリアミド6,6の調製のための2種のベース化合物の内の1つであるヘキサメチレンジアミンをもたらす。
【0003】
しかしながら、ジアミンではなくて中間体のアミノニトリルを調製することが必要と認められる場合がある。これは例えば(これに限定されるものではないが)アジポニトリルのアミノカプロニトリルへの半水素化の場合であり、後者の化合物は次いでポリアミド6のためのベース化合物であるカプロラクタムに又は直接的にポリアミド6に転化される。
【0004】
かくして、米国特許第4389348号明細書には、アンモニア及び非プロトン系溶媒中で塩基性支持体上に担持させたロジウムの存在下で水素によってジニトリルをω−アミノニトリルに水素化する方法が開示されている。
【0005】
米国特許第5151543号明細書には、ラネーコバルト又はラネーニッケルタイプの触媒の存在下で、ジニトリルに対して少なくとも2/1のモル過剰の溶媒中でジニトリル類をアミノニトリル類に部分水素化する方法が開示されており、前記溶媒は、液体アンモニア又はアルカノールにこのアルカノール中に可溶の無機塩基を含ませたものを含む。
【0006】
米国特許第5981790号明細書に記載された発明は、ラネーニッケル又はラネーコバルトをベースとした触媒の存在下で且つ水素化されるべき物質及び水素化された化合物を含む反応媒体中に水を少なくとも0.5重量%存在させた下でジニトリル類をアミノニトリル類に部分水素化する方法に関する。この触媒は、塩基と組み合わせて用いられる。
【0007】
これらの様々な方法は、アミノニトリルを製造することを可能にはするが、しかしそれと一緒にジアミンも多かれ少なかれ様々な比率で生成され、しかも分離が困難な副生成物も比較的高い生産性でできてしまう。上記の比率を特にジアミンの生成が抑えられてアミノニトリルの生産性が高まるように変化させ且つ副生成物の生成も減らすために、研究が続けられている。
【0008】
かくして、国際公開WO00/64862号パンフレットには、水素化触媒と、アルカノール又は液体アンモニアと、アミノニトリル類についての反応選択性を改善することができる化合物とを存在させた下でアミノニトリル類を製造するためのジニトリルの部分水素化方法が開示されている。
【0009】
触媒の活性若しくはアミノニトリルについてのその選択性を改善するため又は望ましくない副生成物の量を減らすためにチタン、銅及び鉄のような1種以上の他の金属元素をドープさせたニッケルベースの触媒系も提供されている。かかる触媒系は、フランス国特許第2785608号及び米国特許第5801286号の各明細書に開示されている。
【特許文献1】
米国特許第4389348号明細書
【特許文献2】
米国特許第5151543号明細書
【特許文献3】
米国特許第5981790号明細書
【特許文献4】
国際公開WO00/64862号パンフレット
【特許文献5】
フランス国特許第2785608号明細書
【特許文献6】
米国特許第5801286号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的の内の1つは、ジニトリルの1つのニトリル官能基を優先的に水素化(本明細書においては「半水素化」と言う)して、ジアミンを少ない割合に抑え且つ副生成物の生成を最小限に抑えつつ、主として対応するアミノニトリルを調製するための方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
より特定的には、本発明は、水素及び水素化触媒を用いて脂肪族ジニトリル類を対応するアミノニトリル類に半水素化する方法に関する。この方法は、前記水素化触媒がニッケル又はラネーニッケルと、ロジウム又はイリジウムから選択されるドーピング元素とを含むことを特徴とする。
【0012】
本発明の別の特徴に従えば、本発明の触媒は、元素周期表(Handbook of Chemistry and Physics、80th edition、1999-2000中に発表されたIUPAC命名法に従うもの)第3〜12族元素から選択される1種以上の追加のドーパントを含むことができる。特にチタン、クロム、鉄、ジルコニウム、バナジウム、マンガン、ビスマス、タンタル、ルテニウム、白金、パラジウム、ニオブ、ハフニウム、ビスマス及び希土類金属元素を含む群のものが好ましい。本発明の触媒は、銅、銀及び/又は金を含むことはできない。
【0013】
本発明の好ましい具体例においては、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニアから誘導される無機強塩基が水素化媒体に添加される。しかしながら、水素化を液体アンモニアの存在下で実施する場合には、この無機強塩基は必ずしも必要ではない。
【0014】
本発明の別の好ましい特徴に従えば、出発水素化媒体は、該媒体の液状化合物全部に対して少なくとも0.5重量%の含有率で水を含み、前記液状化合物は、水素化させるべきジニトリルから生成させることができるジアミン及び/又はアミノニトリル、並びに未転化ジニトリルを含み、これら3種の化合物の組合せ物の媒体中における重量による含有率は80%〜99.5%の範囲である。
【0015】
本発明の方法の別の具体例に従えば、この反応はアルコールのような溶媒の存在下で実施することができる。この場合、水の存在は必須ではない。
【0016】
この半水素化反応は、ある添加剤の存在下で実施することができ、この添加剤は、アミノニトリル及びジアミンについての全体選択性をこの添加剤なしで得られるものと少なくとも実質的に同等のレベルに保ちながら、アミノニトリルについての選択性をこの添加剤を存在させない系によって得られるものより高めるものである。かかる添加剤は、特に国際公開WO00/64862号パンフレットに開示されている。
【0017】
本発明に従えば、ドーピング元素のロジウム又はイリジウムは、0.05%〜10%の範囲、好ましくは0.1〜5%の範囲の(Rh又はIr)/Ni重量比に従って触媒中に存在させるのが有利である。
【0018】
触媒に含ませることができるロジウム又はイリジウム以外の追加のドーパントの量は、ニッケルの重量の0〜5重量%を占めるのが一般的である。
【0019】
触媒は、金属触媒の調製のための慣用の方法に従って調製される。
【0020】
かくして、例として、ラネーニッケルは水素化反応のために工業的に広く用いられている触媒である。これらは、アルミニウムに富んだAl/Ni合金であって適宜に他の金属(一般的にドーパント又は促進剤と称される)を含むものにアルカリを作用させることによって調製される。この触媒は、高い比表面積及び可変的な残留アルミニウム濃度を有するニッケルクリスタライトの凝集体から成る。ドーパントは、触媒の調製における様々な段階、即ち各種金属を溶融させることによって合金を調製する段階、Rh若しくはIr塩の存在下でアルカリを作用させることによって合金を活性化させる段階、又は合金を活性化させた後に、添加することができる(国際公開WO95/17959号及び同WO95/17960号の各パンフレットを参照されたい)。
【0021】
この触媒は、ニッケルの重量に対する重量で表わして10%又はそれ未満の含有率でアルミニウムを含むのが一般的である。
【0022】
本発明の触媒は、微粒、顆粒又は粉末のような様々な形で用いることができる。
【0023】
本発明の方法は、70%より高いジニトリルの転化度で、55%より高いアミノニトリルについての選択性並びに90%より高いアミノニトリル及びジアミンについての全体選択性を得ることを可能にする。
【0024】
本発明の方法において用いることができる脂肪族ジニトリル類は、より特定的には一般式(I)のジニトリルである。
NC−R−CN (I)
ここで、Rは1〜12個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状アルキレン又はアルケニレン基を表わす。
【0025】
本発明の方法においては、式(I)においてRが2〜6個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状アルキレン基を表わすジニトリル類を用いるのが好ましい。
【0026】
かかるジニトリル類の例としては、アジポニトリル、メチルグルタロニトリル、エチルスクシノニトリル、マロノニトリル、スクシノニトリル、グルタロニトリル及びそれらの混合物、特にアジポニトリルの合成のための同じ方法から得られたものであってよいアジポニトリル及び/又はメチルグルタロニトリル及び/又はエチルスクシノニトリルの混合物を特に挙げることができる。
【0027】
実施に当たっては、Rが(CH2)4である場合が最も一般的であり、これは本発明の方法においてはアジポニトリルの使用に相当する。
【0028】
無機強塩基は、アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニウム水酸化物、炭酸塩及びアルコキシドから成るのが一般的である。アルカリ金属又はアンモニウム水酸化物、炭酸塩及びアルコキシドから選択されるのが好ましい。
【0029】
用いられる無機強塩基は、LiOH、NaOH、KOH、RbOH、CsOH、NH4OH及びそれらの混合物から選択されるのが好ましい。
【0030】
実施に当たっては、NaOH及びKOHを用いるのが一般的であるが、RbOH及びCsOHも非常に良好な結果を与えることができる。
【0031】
反応媒体の組成は、本方法の実施のタイプに応じて変化する。
【0032】
水は通常、20重量%又はそれ未満の量で反応媒体中に存在させる。好ましくは、反応媒体中の水の含有率は、媒体の全液状成分に対して2〜15重量%の範囲にする。
【0033】
水に加えて又は水の代わりに、少なくとも1種の他の溶媒、一般的にはアルコールタイプの溶媒を用いることができる。特に好適なアルコールは、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール及びこれらの化合物の混合物である。
【0034】
水と共に用いる場合、アルコール性溶媒は、水1重量部当たりに2〜4重量部、好ましくは水1重量部当たりに3重量部を占める。
【0035】
本発明の別の好ましい特徴に従えば、出発水素化媒体には、水素化によって同時に製造されるジアミンを含ませる。これは例えばジニトリル基剤がアジポニトリルである場合にはヘキサメチレンジアミンである。
【0036】
反応媒体中のアミノニトリル及び/又はジアミンの連続条件下での平均濃度は、反応媒体中に含まれる全溶媒の重量に対して35〜99重量%の範囲にするのが有利であり、45〜89重量%の範囲にするのがより一層好ましい。
【0037】
反応媒体中の目的物質のアミノニトリル及び/又は対応するジアミン及び未転化ジニトリルの全体濃度は、該反応媒体中に含まれる液体の組合せ物に対して85〜99重量%の範囲にするのが一般的である。
【0038】
この反応媒体には、液体アンモニア又は溶解したアンモニアを含ませることができる。このアンモニアは反応媒体の0〜50重量%を占めるのが一般的であり、0〜15重量%を占めるのが好ましい。
【0039】
反応媒体中のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属水酸化物又はアンモニウムの量は、反応媒体の性状に応じて変化する。
【0040】
反応媒体が水、反応生成物及び随意としてのアンモニア又はジアミンのみ液状溶媒として含む場合には、アルカリ金属又はアルカリ土類金属水酸化物の量は、触媒1kg当たりに0.1モル又はそれ以上にするのが有利であり、触媒1kg当たりに0.1モル〜2モルの範囲にするのが好ましく、触媒1kg当たりに0.2〜1.0モルの範囲にするのがより一層好ましい。
【0041】
用いられる触媒の量は、特に採用した操作方法や選択した反応条件に応じて非常に広い範囲で変えることができる。かくして、ジニトリルを反応媒体中に徐々に導入する場合は、すべてのジニトリルを反応の開始時から用いる場合と比べて、触媒/水素化されるべきジニトリルの重量比がはるかに高いものとなる。指標として、反応媒体の総重量に対して0.5〜50重量%、一般的には1〜35重量%の触媒を用いることができる。
【0042】
本発明の好ましい具体例に従えば、触媒は、半水素化媒体中に導入する前に、予備状態調節する。この予備状態調節は、フランス国特許出願第00/02997号の明細書に開示された方法に従って実施するのが有利である。この方法は、簡単に言えば、水素化触媒と予め決定された量の無機強塩基及び該無機強塩基がそれほど可溶ではない溶媒とを混合することから成る。本発明に従えば、こうして状態調節された触媒を含む媒体が水素化反応器に供給され、水素化反応は、文献にすでに開示された通常の条件及び手順に従って実施される。
【0043】
ジニトリルの一定の転化度におけるアミノニトリルについての選択性は、特にドーパントの性状及び含有量、反応媒体中の水の量、塩基の性状並びに塩基/Ni比に依存する。
【0044】
本発明の方法は一般的に150℃又はそれ未満、好ましくは120℃又はそれ未満、より一層好ましくは100℃又はそれ未満の反応温度において実施される。
【0045】
実用上は、この温度は周囲温度(約20℃)〜100℃の範囲である。
【0046】
加熱の前に、加熱と同時に又は加熱の後に、反応室を適切な水素圧、即ち実用上は1バール(0.10MPa)〜100バール(10MPa)の範囲、好ましくは5バール(0.5MPa)〜50バール(5MPa)の範囲の水素圧にする。
【0047】
反応時間は反応条件及び触媒の関数として変化し得る。
【0048】
バッチ式の操作方法においては、反応時間は数分から数時間まで変化し得る。
【0049】
本発明に従う方法の各段階の出現順序は操作条件に応じて当業者が変更することができるものであるということに留意されたい。
【0050】
本発明に従う水素化(連続式又はバッチ式)を支配するその他の条件は、それ自体周知の慣用の技術の配列に関する。
【実施例】
【0051】
以下、アジポニトリルの6−アミノカプロニトリルへの半水素化の実施例によって本発明を例示する。
【0052】
これらの実施例においては、以下の略号を用いる。
・AdN=アジポニトリル
・ACN=アミノカプロニトリル
・HMD=ヘキサメチレンジアミン
・DC=転化度
・CY=転化した出発物質に対する(この場合にはAdNに対する)選択性。
【0053】
比較例
Rushtonタイプの自己吸引式撹拌機、反応成分及び水素導入手段並びに温度制御システムを備え付けた100ミリリットルのステンレス鋼製反応器に、以下のものを装填する。
・ヘキサメチレンジアミン:24g
・水:5.3g
・KOH:0.33ミリモル
・ラネーニッケル(Crを1.7%含むもの):Ni0.65g。
【0054】
この例においては、Ni1kg当たりに0.5モルのKOHを存在させた。
【0055】
反応器を窒素でパージし、次いで水素でパージした後に、圧力を水素2MPaに調節し、この反応混合物を50℃に加熱する。
【0056】
次いでアジポニトリル24gを、5MPaの水素供給源の上に置かれた減圧弁によって2.5MPaに加圧された滴下漏斗によって、即座に導入する。この時点における時間を時間0とする。水素供給源中の水素の消費量(反応器内の圧力は2.5MPaで一定に保つ)及び反応混合物から取り出されたサンプルのガスクロマトグラフィー(GC)分析によって、反応の進行を監視する。最大アミノカプロニトリル収率に達した時に、撹拌を停止することによって反応を停止させ、反応混合物を冷却し、次いで除圧する。
【0057】
以下の結果が得られた。
・反応時間:33分
・AdNのDC:79.6%
・ACNについてのCY:70.1%
・HMDについてのCY:29.5%
・その他の物質についてのCY:0.4%
【0058】
例1:RhをドープされたNi
Rushtonタイプの自己吸引式撹拌機、反応成分及び水素導入手段並びに温度制御システムを備え付けた100ミリリットルのステンレス鋼製反応器に、以下のものを装填する。
・ヘキサメチレンジアミン:24g
・水:5.3g
・KOH:0.66ミリモル
・Rhを2.7%ドープされたラネーニッケル:1.3g。
【0059】
この例においては、Ni1kg当たりに0.5モルのKOHを存在させた。
【0060】
反応器を窒素でパージし、次いで水素でパージした後に、圧力を水素2MPaに調節し、この反応混合物を50℃に加熱する。
【0061】
次いでアジポニトリル24gを、5MPaの水素供給源の上に置かれた減圧弁によって2.5MPaに加圧された滴下漏斗によって、即座に導入する。この時点における時間を時間0とする。供給源中の水素の消費量(反応器内の圧力は2.5MPaで一定に保つ)及び反応混合物から取り出されたサンプルのガスクロマトグラフィー(GC)分析によって、反応の進行を監視する。最適アミノカプロニトリル収率に達した時に、撹拌を停止することによって反応を停止させ、反応混合物を冷却し、次いで除圧する。
【0062】
以下の結果が得られた。
・反応時間:66分
・AdNのDC:83.3%
・ACNについてのCY:71.7%
・HMDについてのCY:28%
・その他の物質についてのCY:0.3%
【0063】
例2:IrをドープされたNi
Rushtonタイプの自己吸引式撹拌機、反応成分及び水素導入手段並びに温度制御システムを備え付けた100ミリリットルのステンレス鋼製反応器に、以下のものを装填する。
・ヘキサメチレンジアミン:24g
・水:5.3g
・KOH:0.13ミリモル
・Irを2.8%ドープされたラネーニッケル:1.3g。
【0064】
この例においては、Ni1kg当たりに0.2モルのKOHを存在させた。
【0065】
反応器を窒素でパージし、次いで水素でパージした後に、圧力を水素2MPaに調節し、この反応混合物を50℃に加熱する。
【0066】
次いでアジポニトリル24gを、5MPaの水素供給源の上に置かれた減圧弁によって2.5MPaに加圧された滴下漏斗によって、即座に導入する。この時点における時間を時間0とする。供給源中の水素の消費量(反応器内の圧力は2.5MPaで一定に保つ)及び反応混合物から取り出されたサンプルのガスクロマトグラフィー(GC)分析によって、反応の進行を監視する。最適アミノカプロニトリル収率に達した時に、撹拌を停止することによって反応を停止させ、反応混合物を冷却し、次いで除圧する。
【0067】
以下の結果が得られた。
・反応時間:72分
・AdNのDC:81.2%
・ACNについてのCY:73.8%
・HMDについてのCY:25.4%
・その他の物質についてのCY:0.8%
Claims (23)
- 液状媒体中でジニトリルを対応するアミノニトリルに半水素化する方法であって、ロジウム又はイリジウムから選択されるドーピング元素を含むニッケル又はラネーニッケル触媒の存在下で実施することを特徴とする、前記方法。
- 用いる触媒の(Rh又はIr)/Ni重量比が0.05%〜10%の範囲であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 前記重量比が0.1%〜5%の範囲であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
- 触媒がチタン、クロム、鉄、ジルコニウム、バナジウム、マンガン、ビスマス、タンタル、ルテニウム、白金、パラジウム、ニオブ、ハフニウム、及び銅、銀又は金以外の希土類金属元素から選択される1種以上の追加のドーパントを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
- 触媒が含むロジウム又はイリジウム以外の追加のドーパントの量がニッケルの重量の0〜5重量%を占めることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
- 無機強塩基の存在下で実施することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- 式(I):
NC−R−CN (I)
(ここで、Rは1〜12個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状アルキレン又はアルケニレン基、好ましくは1〜6個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝鎖状アルキレン基を表わす)
のジトリル物質に適用されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。 - 連続式で実施する場合の反応媒体中のジニトリルの平均濃度を10〜45重量%の範囲にすることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
- LiOH、NaOH、KOH、RbOH、CsOH若しくはNH4OH又はそれらの混合物の存在下で実施することを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
- 出発液状反応媒体に水を、反応媒体全体の重量に対して1〜20重量%の量で含ませることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
- 水の濃度を反応媒体の重量に対して1〜15重量%の範囲にすることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
- 反応媒体にアルコールタイプの溶媒を含ませることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
- 前記アルコールがメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール又はこれらの化合物の混合物から選択されることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
- 反応媒体に水素化によって同時に製造されるジアミンを含ませることを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
- 反応媒体中のアミノニトリル及び/又はジアミンの連続条件下での平均濃度を反応媒体中に含まれる全溶媒の重量に対して35〜99重量%の範囲にすることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
- 前記のアミノニトリル及び/又はジアミンの平均濃度を反応媒体中の全溶媒の重量に対して45〜89重量%の範囲にすることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
- 反応媒体に液体アンモニア又は溶解したアンモニアを含ませることを特徴とする、請求項1〜16のいずれかに記載の方法。
- 前記アンモニアが反応媒体の0〜50重量%を占めることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
- アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属水酸化物又はアンモニアの量を触媒1kg当たりに0.1モル又はそれ以上にすることを特徴とする、請求項6〜18のいずれかに記載の方法。
- 前記の水酸化物の量を触媒1kg当たりに0.1〜2モルの範囲にすることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
- 前記の水酸化物の量を触媒1kg当たりに0.2〜1.0モルの範囲にすることを特徴とする、請求項19又は20に記載の方法。
- 150℃又はそれ未満、好ましくは120℃又はそれ未満の温度において実施することを特徴とする、請求項1〜21のいずれかに記載の方法。
- 0.10〜10MPaの水素圧下で実施することを特徴とする、請求項1〜22のいずれかに記載の方法。
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