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JP2004530073A - マイクロポンプ - Google Patents

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Abstract

本発明は、交互に変位される穿孔エレメントと、閉鎖エレメントとを使用する流体ポンプを提供するもので、専らではないが特には、小型流体ポンプ及び液状薬剤の送出に適したポンプに関するものである。小型流体ポンプの分野では、蠕動及び“ポンプ室”原理に基づくポンプが知られている。(蠕動ポンプは、流体全般に、即ち液体又は気体をポンプ送りするのに使用することができる。)両型式のポンプは液体薬剤の送出のための歩行用ポンプ製品に使用され、斯かる応用にとっては、小型化及び軽量が重要な属性である。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、新しい型式の流体ポンプ装置、特には小型歩行用液体薬剤ポンプへの応用に適した(これに限られるものでない)流体ポンプ装置を提供する。
【背景技術】
【0002】
幾つかの応用分野においては必須ではないが、流体ポンプ(短くは、“ポンプ”)は“逆流”を許さない、即ちポンプ出口からポンプ入口の方向への流体の流れを許容しないことが、しばしば、望ましい。逆流は、入口に対する出口の相対的に高い静水頭により生じ得る。これは、逆流が流体損失又は薬剤貯留器の無菌問題を結果として生じ得るような薬剤ポンプの場合は特に重要である。また、ポンプが無制御(uncontrolled)“順方向流”を許容しないことも望ましい。薬剤ポンプの場合、無制御順方向流は結果として患者への過剰投与となり得る。
【0003】
流体は、当然、静圧が高い領域から静圧が低い領域へと流れる。このような流れの方向は常に望ましいとは限らない。例えば、医学においては、治療を施す手段として、液体薬剤を患者の静脈系又は動脈系へ導入することが、しばしば、望ましい。斯かる患者の生活品質を改善するためには、患者がベッドに拘束されるというよりは、自由に歩ける場合に、上記のようにすることが、しばしば、望ましい。斯様な状況において、薬剤貯留部はしばしば実用的な目的のため、望ましくは患者の身体に取り付けられ、結果として、概して患者の静脈又は動脈圧よりも低い静圧となる。従って、ポンプは一定量の流体(この場合は、液体薬剤)を当該ポンプの入口側における低い圧力の領域(当該貯留部)から該ポンプの出口側における高い圧力の領域(当該患者の血流)へ送出しなければならない。このようにするためには、ポンプはポンプ送りされるべき流体の圧力を上昇させることができると共に、一定量の流体を該上昇された圧力で変位させることができなければならない。即ち、該ポンプは流体に対して静圧的仕事を行うことができなければならない。更に、該ポンプは無制御な順方向流も許容してはならない。
【0004】
これは至極当然のことであるので、本明細書の目的において、流体ポンプ(歩行用薬剤ポンプ又は他の型式のポンプであろうとも)とは、流体に対して一定量の該流体を第1領域(ポンプ入口)から第2領域(ポンプ出口)へ移送することにより仕事を行うことが可能な装置であると定義する。当該機構がこれを実施することができない場合は、該機構は当該流体に対して仕事を実行せず、従って基本的な機能を果たさず、流体ポンプではない。
【0005】
蠕動薬剤ポンプの分野においては、薬剤は貯留部から出口(典型的には、患者に挿入された針で終端する)へ一定長の配管を介して送られる。使用時においては、固体が上記配管を局部的に押圧し、該局部的押圧を維持しながら、上記固体が当該配管に沿って貯留部から出口の方向へ移動する。この押圧固体の運動は、流体を出口側における前記高流体圧に抗して変位させ、これにより、斯様に変位させる際に該流体に対して仕事をする。この過程は、最も典型的には、上記配管を順に絞り且つ該配管に沿って並進するように回転シャフトの軸からずらされて取り付けられた円柱ローラの形態の一連の斯かる固体を使用することにより、繰り返される。各固体は、直後に続く固体が該釈放しようとしている固体に対して当該配管の入口側で配管の押圧を確立した時にのみ、配管を釈放する。このようにして、著しい“逆流”を許容しないようなポンプ送り動作が達成される。上記管は常に閉じられているので、無制御な順方向流は許されることはない。
【0006】
上記のようなポンプは良く知られているが、斯かるポンプを歩行用ポンプを使用する多くの患者により望まれるようなレベルまで小型化することは困難であることが分かっている。これらポンプは、時には配管の不完全な封止の問題を有し(従って、幾らかの逆流が生じ得る)、繰り返しの配管押圧により配管の疲労が発生し得る。更に、上記押圧的並進動作はエネルギ的に損失的であると共に大きな電力消費を必要とし、従って最小のポンプ寸法を制限することになる。最後に、斯様なポンプは、上記固体が配管押圧に突入し及び離脱する際に目立った望ましくない低周波の“脈状”の流れを生じる。
【0007】
SiggによるCH-C-280618は、入口と出口とを有し、これら入口と出口との間に配置されたチェンバと、該チェンバ内で往復運動的に移動可能な板状部材とを備えているようなポンプを記載している。該板状部材には多数のノズルが設けられ、これらノズルは、該板状部材の出口側から入口側への流体の流れに対して該板状部材の入口側から出口側への流体の流れに対してよりも大きな抵抗を付与するように成形されている。このようにして、上記板状部材が上記チェンバ内で往復運動的に移動される際、流体の正味の流れは当該ポンプの入口側から出口側へのものとなる。このポンプは出口への正味の流れは生じるが、出口に入口におけるよりも大きな圧力が存在する場合における不所望な“逆流”を防止するために、又は入口に出口におけるよりも大きな圧力がある場合における無制御な流れを防止するために、更なる装置を必要とする。
【0008】
“ポンプ室”型ポンプの分野では、アクチュエータにより変化され得るポンプ室又は容積が設けられると共に、入口及び出口の両方に一方向弁を有し、両弁は入口から出口の方向への流れを許容するように配置される。入口弁はポンプ室と貯留部との間に配置され、出口弁はポンプ室と送出側との間に配置される。使用時において、少なくとも上記入口弁と出口弁との間(及び通常は貯留部から送出側)における配管は液体で満たされ、当該ポンプ室の容積は上記アクチュエータの作用により交互に増加され(出口弁が閉じている間に入口弁を介して更なる液体を吸い込むために)及び減少される(入口弁が閉じている間に、上記吸い込まれた容積の液体を出口弁を介して吐き出すために)。従って、上記一方向弁は流れを整流するように作用する。上記アクチュエータは、ソレノイド、圧電アクチュエータ又は他の型式の電気機械的アクチュエータとすることができる。該ポンプは上記弁機構の配置により“逆流”に対して抵抗性があるが、無制御な順方向流を防止するために追加の構成部品が必要とされる。
【0009】
上記のようなポンプのもっと最近の変形例がStemmeにより記載されているので、例えばWO-A-94/19609を参照されたい。この装置には、使用時に液体で満たされるポンプ室が設けられ、従来の“ポンプ室”型ポンプの入口及び出口一方向弁が、流体流れ絞りに置換されている。これらの流れ絞りは、これら絞りを介する所与の流れに対して、或る流れ方向(発明者は“ノズル方向”と称している)において反対の流れ方向(発明者は“拡散器方向”と称している)におけるよりも大きな圧力降下を有する。従って、Stemmeは、より良い流れ整流作用を有する従来の“一方向”弁を、機械的運動を必要とせず、従って、標準の変位ポンプよりも強固な弁と交換している。
【0010】
従って、このポンプは、反対の静水頭(即ち、使用中のポンプが静圧的仕事を行うような圧力差)が存在する場合に、不所望な“逆流”及び順方向流を防止するための補助手段を必要とする。当該記載からは、液体の流れの脈流的性質を抑圧するために更なる補助手段が望ましいように思われ、従って、該ポンプは低いサイクル周波数で動作するように思われる。
【0011】
上記Stemmeのポンプ及び従来の一方向弁を有する(“従来の弁付きの”)“ポンプ室”型ポンプの両者において、有効なポンプ動作は当該液体の非圧縮性と、当該ポンプ室の機械的剛性とに基づいている。両者は、入口及び出口の両方に、部分的な又は完全な流れの整流(弁動作)をもたらす構成部品を必要とする(これらの構成部品が従来の一方向弁又はStemmeの“流れ絞り”であるか否かに拘わらず)。これらポンプは、ポンプ室容積の減少に際して上記のような液体の非圧縮性が結果として出口を介しての液体の吐き出しとなるように、入口において弁動作を提供するような構成部品を必要とする。また、これらポンプは、ポンプ室容積の増加に際して、上記のような液体の非圧縮性が結果として入口弁を介しての液体の吸い込みとなるように、出口において弁作用を提供するような構成部品を必要とする。両形態とも、比較的複雑な三次元形態を有し、製造するのが比較的高価となる。
【0012】
これらポンプの機械的に剛性なポンプ室及びポンプ送りされる液体の近非圧縮性への依存は、例えば、ポンプ室内に空気又は他の気体が存在すると、“排出”行程における幾らかの又は全ての体積減少が、出口を介して液体を排出する前に“容易に圧縮可能な気体”を圧縮することに使い果たされ、且つ、“吸入”行程における幾らかの又は全ての体積増加が、入口を介して液体を吸入する前に該“容易に希薄化される”気体を希薄化することに使い果たされることを意味する。結果として、サイクル動作当たり減少された又は零の量の液体しか実際にはポンプ送りされず、ポンプ能力が減少され又は喪失される。更に、泡の膨張は、通常は、泡の圧縮とは等しくないので(“整流拡散”としてインクジェット分野から既知の過程により)、これも、サイクル当たりに送出される流体の体積のエラーを増加させる。これらの欠点は、液体薬剤の送出の場合に、特に有効貯蔵寿命を延ばすために使用時まで冷却(時には凍結)状態に維持されるような薬剤の場合は、特に重大である。斯様な薬剤の患者へのポンプ供給に際して、薬剤は高い周囲温度に曝され、薬剤液内に溶解された如何なる気体の溶解度も減少し、斯かる溶解された気体の幾らかが気泡の形で溶液から解放される。この効果は、斯かる“ポンプ室”型ポンプによる斯様な薬剤の正確な供給を非常に困難にさせる。理解されるように、“ポンプ室”型ポンプは、本発明者の知る限り、液体及び気体の混合物を効果的にポンプ送りすることはできない。
【0013】
液体送出に関して有効性を著しく増加させる流体ポンプ装置の1つの面は、自吸する(self-prime)能力である。入口パイプが、ポンプ送りされるべき液体内に置かれると、一定量の空気が該入口パイプ内の液体のメニスカス(三日月状部)と出口との間に捕捉される。自吸は、この空気が当該ポンプ機構の作用により該ポンプを介して入口から出口へと変位され、これにより上記入口における液体を当該ポンプを介して出口へと汲み出す場合に発生する。
【0014】
本出願人によれば、“流体”とは、空気等の気体と液体との両方の二重の意味を有すると認識されている。また、流体ポンプは気体及び液体の両方をポンプ送りすることができ、更に、流体ポンプは自吸ができると認識されている。
【0015】
本分野においては、液体を液滴に霧化する装置及び方法も知られており、斯かる装置及び方法においては液体がオリフィスを有する薄膜の一方の面に送られ、次いで該薄膜は高い周波数で振動される。1つの斯様な装置がヨーロッパ特許出願公開第EP-A-0655256号に記載されており、上記のような霧化が生じる前にバルク液体を斯様な薄膜の一方の側から反対の側へ移送する。しかしながら、この技術においては、上記液体は高い静圧の領域から低い静圧の領域へと移送される。上記振動の役目は、上記オリフィスを介しての自然な液体の流れ(静圧の差により促進される方向での)を、これらオリフィスに最初に存在するメニスカスの抵抗を克服することにより補助することであるように思われる。該出願には、斯様な抵抗する静圧が存在する場合に、さもなければ発生するであろう“逆流”を防止する手段についての教示は存在しない。
【0016】
単純な振動ポンプが、特開昭58−140491号に記載されており、該ポンプにおいて加圧チェンバは、出口として、多数のノズルが穿孔されたノズル板を有している。上記ノズル板は、上記チェンバ内の流体が該ノズル板を介して噴霧として排出されるように圧電振動子により振動される。該文献には“逆流”を防止する如何なる手段の教示もない。
【0017】
EP-1099853は、往復動ダイヤフラムポンプにおけるダイヤフラム破壊保護システムを開示している。該ポンプにはチェンバが設けられ、該チェンバ内には可動ダイヤフラムが取り付けられている。該チェンバからの出口位置は可動板により覆われ、該可動板には一連の穿孔が形成されている。上記穿孔板は上記チェンバからの出口点を覆い、曲げられた状態で上記ダイヤフラムが出口へと通過するのを防止する。休止位置においては、上記ダイヤフラム及び穿孔エレメントは離隔され、かくして、該穿孔エレメントを介しての順方向又は逆方向の何れかの流れを可能にする。更に、上記ポンプは封止されたチェンバを含むので、該ポンプの動作は上記チェンバ内の空気の存在には耐えられず、該ポンプの性能は、上記チェンバに空気が入ると、急速に低下する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明は、既知の蠕動式流体又は液体ポンプ及び“ポンプ室”型液体ポンプ並びに液体“噴霧”装置の上述した欠点の少なくとも幾つかを克服し、今まで提供されてきたポンプよりも一層小型で簡素なポンプを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の第1態様によれば、流体をポンプ送りする方法であって、
流体を穿孔(穴あき)エレメントの少なくとも一方の側に供給するステップであって、前記穿孔エレメントは1以上の穿孔を有すると共に前記一方の側において少なくとも1つの閉鎖アセンブリに隣接し、該閉鎖アセンブリは当該ポンプが使用されていない場合に前記1以上の穿孔を介する流体の流れを防止するようなステップと、
前記穿孔エレメントを前記一方の側に向かう方向及び該一方の側から離れる方向に交互に変位させることにより、及び前記少なくとも1つの閉鎖アセンブリを前記一方の側に向かう方向及び該一方の側から離れる方向に交互に変位させることにより、前記穿孔エレメントを介する流体の正味の移動を該穿孔エレメントの前記一方の側から他方の側へ向かう方向に実行するステップと、
を有するような方法が提供される。
【0020】
本発明の第2態様によれば、流体をポンプ送りするポンプであって、
入口と、
出口と、
前記入口と前記出口との間に配置され、1以上の穿孔を有する穿孔エレメントと、
前記穿孔エレメントに一方の側において隣接して配置されると共に、前記穿孔エレメントにおける前記穿孔の少なくとも1つに整列されて、当該ポンプが使用されていない場合に該穿孔を閉じるような少なくとも1つの閉鎖体を有する少なくとも1つの閉鎖アセンブリと、
前記穿孔エレメントを当該ポンプの前記入口の側及び前記出口の側に向かう方向に交互に変位させる駆動手段と、
を有するようなポンプが提供される。
【0021】
このように、本発明は、使用されていない場合に不所望な順方向流及び逆流を防止し、且つ、密閉されたチェンバが必要とされないので、当該ポンプがポンプ送りされるべき流体内の空気又は気体の泡の存在に対して耐性的となることを保証するようなポンプ送り方法及びポンプを提供する。
【0022】
前記変位が同相である場合、上記閉鎖アセンブリが当該穿孔エレメントのサイクルにおけるピークにおいて該穿孔エレメントから離れるように移動する際に、流体は上記穿孔(又は複数の穿孔)を介して流れるのを許容される。上記穿孔エレメント及び閉鎖アセンブリの振動振幅の間の差が、上記弁の開放間隙となる。
【0023】
上記変位が位相外れ状態の場合、上記弁の開放間隙は、上記穿孔エレメント及び閉鎖アセンブリの振動振幅の和となる。この構成においては、上記穿孔(又は複数の穿孔)は当該薄膜が上記閉鎖アセンブリから離れるように移動する場合に開放され、上記薄膜が上記閉鎖アセンブリに向かって曲げられる場合に閉じられる。
【0024】
好ましくは、上記閉鎖アセンブリは上記穿孔エレメントに対して位相外れで変位される。
【0025】
この点に関し、位相外れ運動とは、上記閉鎖アセンブリの運動と上記穿孔エレメントの運動との間の位相角が零でない場合として定義される。これも当てはまるような位相外れ相対運動の他の定義は、上記穿孔エレメントが上記閉鎖アセンブリに向かって及び該閉鎖アセンブリから離れるように周期的に運動している場合である。斯様な運動は、例えば上記閉鎖アセンブリの非周期的運動に対して発生し得るような、各サイクルにおける上記閉鎖アセンブリと穿孔エレメントとの間の接触を必ずしも必要としないことに注意することが重要である。上記位相外れモードにおける運動は、位相角が180度である場合に最も規則的であり、各サイクルにおいて上記閉鎖アセンブリと上記穿孔エレメントとの間で接触が達成される。
【0026】
上記穿孔エレメント及び/又は閉鎖アセンブリの変位は共振的であることが好ましい。
【0027】
好ましくは、前記入口は前記穿孔エレメントの前記流体が低い静圧を有する一方の側であり、前記出口は前記穿孔エレメントの前記流体が高い静圧を有する他方の側であるとする。
【0028】
好ましくは、前記穿孔エレメントは薄い剛性の薄膜又は板体の形態であって、該薄膜又は板体を介して前記入口から前記出口へ通過する穿孔を備える(例えば、電鋳、レーザ加工又は放電加工処理により製造することができるような)。他の例として、上記穿孔は単純な機械的ドリル加工により形成することもできる。
【0029】
前記閉鎖アセンブリは、スプリング及び弁質量体の形態をとることができる。上記スプリングは、片持ち桁とすることができるか、又は上記弁質量体に接触する中心板部を有すると共に、該板部と前記穿孔エレメントとの間に延在する複数の脚を有することができる。
【0030】
前記駆動手段は、電子駆動回路及び使用時に前記穿孔エレメントに機械的に結合される電気機械的アクチュエータの形態をとることができる。好ましくは、上記駆動手段は、以下に例示として更に説明するように、小さな物理的変位によるものであるが、上記穿孔エレメントの高い加速を発生することができるものとする。更に、上記駆動手段は好ましくは上記穿孔エレメントを、1つの完全な運動(略、上記入口に向かい及び該入口から離れる方向の運動である)に続いて該穿孔エレメントが初期位置に回復されるように、変位させるものとする。これらの目的のためには、圧電、ピエゾ磁気又は電歪アクチュエータが非常に望ましい。即ち、これらアクチュエータの高速応答特性は高加速を可能にし、それでいて、これらアクチュエータの物理的変位は非常に小さい。
【0031】
一緒とされた上記穿孔エレメント、上記駆動手段の電気機械的アクチュエータ及び上記閉鎖アセンブリは、以下では“ポンプヘッド”と呼ぶ。上記電気機械的アクチュエータ(特には、該アクチュエータが圧電型又は電歪型のものである場合)を上記穿孔エレメントと統合することにより、非常に小さな寸法で低電力消費の、且つ、非常に小さな運動変位により流体をポンプ送りするよう動作するような“固体”ポンプヘッドを提供することができる。
【0032】
好ましくは、流体は、相対的に低い静圧(動圧とは異なり)にある第1領域(ポンプ入口)から、相対的に高い静圧にある第2領域(ポンプ出口)へとポンプ送りされる。流体は、当該ポンプの入口側か、又は該ポンプの両側の何れかにロードすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明を添付図面を参照して説明する。
【0034】
図1には、入口5及び出口6を有するポンプヘッド1と、該ポンプヘッド1が配線11により電気的に接続された電気駆動回路21及び電源22とを有するポンプ20が示されている。例示のみとして、流体貯留部24が入口配管14により当該ポンプに接続されると共に、注射針の形態の出口23が出口配管15により当該ポンプに接続されている。使用時において、これらは典型的には入口5における静圧が出口6において供給される静圧よりも低いように構成される(もっとも、これはそうである必要はない)。(最も典型的には、例えば歩行用薬剤ポンプにおける上記貯留部24の圧力は、出口針23における圧力よりも低い。)
図2は、上記ポンプヘッド1の詳細を示すが、図3、4、5、7、8及び10に示す閉鎖アセンブリ12は全体のポンプシステムの付属構成部品と共に除かれている。全体として円柱対称性を有するポンプヘッド1は、取り付け本体2に装着されている。該ポンプヘッドは、領域7に穿孔を有する穿孔エレメント4に機械的に連結された電気機械式アクチュエータ3を有している。穿孔エレメント4は、対向する入口5及び出口6を有している。穿孔エレメント4の上記領域7は、典型的には、代表的には20μmないし200μmの範囲の厚さ及び代表的には1mmないし5mmの直径のステンレス鋼の薄膜又は板体として形成される。領域7の厚さを経て、最小寸法が典型的には3μmないし100μmの穿孔がレーザドリル加工により形成される。他の薄膜又は板材料は電鋳されたニッケルを含み、その場合には、上記穿孔は後に形成されるというよりは、当該薄膜の電気化学的成長工程の結果として形成することができる。薬剤供給用途に電鋳されたニッケルを使用する場合は、一般的に、ニッケルがポンプ送りされる薬剤中に抽出されることがないように、斯かるニッケル及び穿孔を金又はパラキシリレン(para-xylylene:“パリレン(parylene)”)等の相対的に不活性な材料の層により被覆するのが望ましい。該層は上記穿孔を塞ぐことがないように充分に薄く被覆する必要がある。他の例として、上記材料はステンレス鋼又は他の好適な金属から形成することができ、該材料を経て上記穿孔(又は複数の穿孔)が機械的にドリル形成されるようにする。この場合、斯かる穿孔は典型的には100μmないし500μmの範囲である。穿孔エレメント4の残りの部分は、例えばステンレス鋼から形成することができ、斯かる部分の寸法は(指定される場合を除き)厳しいものではないが、好ましくは、本体4の総質量がアクチュエータ3のものと同等又はそれ未満の大きさのものとなるように選定される。
【0035】
アクチュエータ3は、取り付け本体2に取り付けられた圧電セラミック材料の円筒の形態の電気機械式アクチュエータである。アクチュエータ3は、外側及び内側円柱状表面上に電極9及び10を有している。電極10は電気接続を容易にするために当該円筒の一端を“包み込む”が、これとは相違して、電極9は当該アクチュエータの外側円柱状表面にわたって実質的に延びることはない。電極は、配線11により電気駆動回路(図示略)に接続されている。アクチュエータ3は、好都合にはドイツのラムダ・フィジッックスの材料グレードPIC151(又は、他の供給者からの何らかの同様のグレード)の圧電セラミックとし、外径が4mm、内径が2.5mm及び12mm長である。
【0036】
使用時において、ポンプ送りされるべき流体8は入口5に相対的に低い静圧で供給される。図1を参照して説明したように、これは、典型的には(必須ではないが)入口配管28によるものである。同様に、典型的には(必須ではないが)、相対的に高い圧力の流体が出口配管29により出口6から送出される。
【0037】
駆動回路21はアクチュエータ3を電気的に励起して、該アクチュエータ3の終端面12の長さ方向の収縮及び膨張変位を生じさせ、結果として、穿孔エレメント4の穿孔領域7が入口5に向かう方向及び該入口から離れる方向の間で交互に変位される。これらの交互の運動は高速で発生する。共振運動においては、上述したアクチュエータ3の寸法に対する典型的な周波数は(上記励起が間欠的というよりは連続的及び共振的である場合)、約100kHzであるが、正確な動作周波数はアクチュエータ3の精密な幾何学構造及び該アクチュエータ3の取り付け本体2への取付の細部に依存する。間欠的な動作も可能であり、その場合には、動作周波数よりも変位運動の“立ち上がり時間”を考慮する方が賢明であり、この場合、“立ち上がり時間”は典型的にはμ秒の期間となる。穿孔エレメント4の変位は通常は小さく、典型的には1μm未満である。しかしながら、高い周波数(又は短い“立ち上がり時間”)は、これらの変位と組み合わさって、典型的には10m/sないし10m/sの範囲の高い加速度を発生する。高い値の加速は、最も好都合には、連続的に振動する系において達成され、その場合、アクチュエータ3及び穿孔エレメント4の機械系は機械的に共振状態となる。
【0038】
図3は、穿孔エレメント4の中心部の概念図を示し、少なくとも一部、前記穿孔が形成された領域7を含んでいる。穿孔エレメント4には単一のノズル14が設けられ、このノズルは本例では該ノズル14の両側の断面積が同一となるような平行な側部を備えている。片持スプリングの形態をとる閉鎖アセンブリ13は、閉鎖体(この場合は、略球状の質量体15)がノズル14の一方の側に隣接するように配置されている。該閉鎖アセンブリは外部の固い固定点19(図7参照)に取り付けられ、順方向流及び逆流に対して当該ノズルを密封するように充分な予備負荷力を伴って設定されている。
【0039】
この場合、これらの穿孔領域7の往復運動する変位、閉鎖アセンブリ13及び流体8の間の相互作用は、以下に図4a、4b、5a及び5bを参照して更に説明するように、上記穿孔エレメント及び閉鎖アセンブリの詳細な励起モードに従って、2つの態様の1つにおいてポンプ作用を発生することができる。動作の説明を、上記穿孔エレメントの入口側が相対的に低い静圧であり、出口側が相対的に高い静圧である場合について行う。
【0040】
図4a及び4bは第1モードにおけるポンプ動作を示し、該モードにおいては穿孔エレメント4及び閉鎖部材13の運動は共振的であると共に同相である。当該運動は共振的であるのが好ましいが、これは必須ではない。この構成においては、各サイクルにおいて、薄膜4は閉鎖アセンブリ13に取り付けられた弁質量体15を上下に、該薄膜の運動と共振して且つ同相で駆動する。図には図示されていない代替的構成においては、上記閉鎖アセンブリは上記薄膜ではなく別個の駆動手段により駆動することができる。図4aにおいては、弁質量体15がノズル14から離れるにつれて弁が開かれ、図4bにおいては、閉鎖アセンブリ13がノズル14に向かって移動するにつれて当該弁は閉じるように示されている。当該弁の開放間隙は弁質量体15及び薄膜4の振動振幅の間の差となることに注意すべきである。この構成においては、流体は矢印16により示される方向に当該ノズルの開放側から上記閉鎖アセンブリが配置されている側へとポンプ送りされる。このように、低い静圧の領域は、ノズル14の開放側(図4a及び4bに示す下側)に配置されなければならない。
【0041】
図5a及び5bに示す構成においては、各サイクルにおいて、薄膜4は弁質量体15を上下に、該薄膜の運動と共振して且つ位相が外れて駆動する。第1モードによるのと同様に、図には図示されていない他の実施例においては、上記閉鎖アセンブリは上記薄膜ではなく別個の駆動手段により駆動することができる。ここでも、共振運動は好ましいが、必須ではない。このようにして、サイクルにおける弁開成位置及び弁閉成位置は、図4a及び4bに示す構成と比較すると逆となるので、ノズル14は薄膜4が弁質量体15に向かって曲げられた場合に閉じられ、薄膜4が弁質量体15から離れる方向に移動する場合に開く。この構成においては、弁開放間隙は位相外れ運動時の薄膜4及び弁質量体15の振動振幅の和となり、流体は矢印17により示される方向に、即ち当該ノズルの閉鎖アセンブリ13が配置された側から該ノズルの開放側へと流される。この場合、低静圧の領域は当該ノズルの閉鎖アセンブリ13と同じ側であるべきである。ノズル4の断面は如何なる好適な形状とすることもできる。しかしながら、断面が円形であり、弁質量体15が球状であることが好ましい。
【0042】
これらの例においては、単一の弁質量体を持つ単一の閉鎖アセンブリのみを記載したが、複数の閉鎖アセンブリが使用され、各閉鎖アセンブリが2以上の弁質量体を有することも考えられる。
【0043】
下記の分散関係が上記弁スプリングを指定するために使用された:
ω=kEh/(12ρ(1−σ))
ここで、ωは上記ノズル弁の共振周波数であり、k=2π/λであり、Eは当該弁スプリングのヤング率であり、hは該弁スプリングの太さであり、ρは該弁スプリングの密度であり、σは該弁スプリングのポアッソン比である。この弁スプリングの幾何学構造は、該弁スプリングの長さが当該弁スプリング振動の波長を規定するように制御されるようなものとする。
【0044】
上記閉鎖アセンブリの上記薄膜との共振運動に関しては、該閉鎖アセンブリ13は共振桁(又は梁:beam)モデルに対する解により特徴付けることができ、該モデルにおいて当該振動の四分の一波長(又は、事実、λ(1/4+n/2)なる形態を持つ何れかの波長で、nは零又は何れかの正の整数)は当該桁の長さに整合され、剛性はノズル板4の選択されたモード周波数に整合される。
【0045】
ヤング率(E)が2.0
1011N/Mであるステンレス鋼の桁の場合、この関係は図6に示す周波数を発生するために使用することができ、ここで、モード周波数は四分の一波長及び桁の太さの関数として表される。
【0046】
出願人は100μm厚の桁を使用して約70kHzで動作する装置を作製し、この構成において、斯様な振動の四分の一波長は約2.4mmである。このように、この弁スプリングの70kHzにおける共振を最適化するためには、図7に示す弁チップ18の長さは、該弁チップの取り付け位置から2.4mm(n=0)、7.2mm(n=1)、12.0mm(n=2)等となり得る。閉鎖アセンブリ13は強固なスプリング取り付け部19に取り付けられているのがわかる。
【0047】
弁構造を報告するために、出願人により、動作共振モードがレーザ振動計により単純な研究室装置を用いて調査された。
【0048】
図8は、穿孔薄膜4の三次元画像を示す図で、閉鎖アセンブリ13が扇形として強調されていると共に、単一のノズル14を覆うように該薄膜の中心を横断している。断面A−Aで規定される点の軌跡を調査することにより、この図から、薄膜4及び閉鎖アセンブリ13の変位振幅はノズル領域上では600nmと900nmとの間であり、かくして、ノズルの開きは300nm以下であることを示している。
【0049】
断面A−Aからは、ノズル開度も決定することができ、これが図9aに示されている。これは、中心において閉鎖エレメント13を横断する薄膜4の直径にわたるピーク振幅及び振動を示している。この図から、ノズルの開放開口は非常に小さく、典型的には100nm以下であることが分かる。位相に関して当該薄膜を横切る同一の断面を解析することにより、出願人は図9bに示すグラフを得た。これは、上記薄膜及び弁が共に互いに同相で振動し、従って、AC駆動信号とは90度位相がずれていることを示している。従って、この弁は第1共振モードで動作している。
【0050】
図10は図8の図と同様の図を示しているが、該図においては薄膜4が86kHzの周波数で振動された。このモードにおいては、弁チップ18の長さは7.0mmである。86kHzにおいては、100μm厚の弁スプリングは2.3mmなる四分の一波長を有し、従って当該弁チップは0.76λ(n=1)に相当する。図10からは、閉鎖アセンブリ13が上記薄膜に対して大幅に大きな振動振幅(1μmを超える)で振動していることが分かる。該薄膜の直径にわたる断面B−Bを解析することにより、出願人は図11a及び11bに示される情報を得た。図11aは、当該ノズル弁の開放開口が少なくとも500nmであることを示している。図11bにおいては、上記閉鎖アセンブリが上記薄膜に対して約180度位相がずれて振動していることが明瞭に分かる。この第2振動モードによれば、これは共振的な位相外れ動作である。この第2モードにおいては、ポンプ送りするように動作されると、毎秒約0.7マイクロリットルを500mbarの背圧(出口と入口との間の圧力差)に対してポンプ送りすることができることが分かった。また、600mbarまでの背圧において順方向ポンプ流を供給することが示され、これが図12から分かるが、該図はノズル径が250μmで、ポンプ送りされる流体が塩水(saline)である場合の位相外れ共振弁の性能を示すグラフである。
【0051】
図13aに示す穿孔エレメント及び閉鎖アセンブリの他の構成においては、穿孔エレメント30はステンレス鋼基板31の一方の面上に取り付けられ、この穿孔エレメント30は該エレメントを経る穿孔32を有している。スプリング33は穿孔32上を、該スプリングが閉鎖部材34(この場合はサファイア球)を保持して、該球が上記穿孔32内に着座すると共に該穿孔の縁の周囲を封止するように、延在している。穿孔エレメント30に対して該ステンレス鋼基板31の他方の面上には、圧電環帯35が取り付けられている。該圧電素子35の上面及び下面上の電極の間に交番する電気信号を供給することにより、基板31は振動させられ、これにより弁質量体34が交互に穿孔32に向かって及び該穿孔から離れるように移動される。図14a、14b及び14cに詳細に示すスプリング33は、一連の脚42が取り付けられた中心板部41を有している。これら脚は環状部43に接続され、該環状部は前記穿孔エレメント30に取り付けられる。弁質量体34は上記中心板部41と穿孔エレメント30との間に圧縮して保持される。該質量体は球状であって、回転が自由であり、それでいて、上記円形の穿孔32が完全に封止されることを常に保証する。ハブ部31は如何なる固有の横方向拘束も与えないので、質量体34は上記穿孔の中心に心出しされる。これは、穿孔32と弁質量体34とが自己整合することになるので、製造工程の許容誤差を改善することになる。
【0052】
この構成においては、ポンプ送りは弁質量体34と穿孔エレメント30とが移送外れ運動で振動する場合に動作すると考えられる。これは、弁質量体34が静止しており、穿孔エレメント30が該質量体に向かって及び該質量体から離れるように運動している場合に特に当てはまる。
【0053】
図13bにおいては、圧電素子35及び穿孔エレメント30が前記ステンレス鋼基板の面を入れ換えているが、図13a及び13bの各々において、ポンプ送りは当該穿孔エレメントの質量体34が配置されている側から他方の側へと生じる。
【0054】
休止時に穿孔32を封止する弁質量体34を設けたことは、上記穿孔エレメントを介しての不所望な順方向流が防止されることを保証すると共に、不所望な逆流(この例では、穿孔エレメント30を介して上側に向かって)が、休止時に弁質量体34の約直径分だけ曲げられる場合に当該スプリング33により付与されるスプリングの予備負荷力により規定される或る限界まで防止されるのを保証する。
【0055】
図14a、14b及び14cは、3つの異なる型式のスプリング33を示すが、これらスプリングの各々は中心板部41と、該板部から環状部43まで延びる複数の脚42とを有し、上記環状部は使用時には穿孔エレメント30に取り付けられる。
【0056】
以上、本発明を流体の流れ感知を参照することなく説明した。流れ感知なしでは、上述したポンプの流量は、当該ポンプが流体を送出している静水頭の大きさにより影響を受けるので(例えば、図12参照)、流量は正確には分からない。しかしながら、バイアス圧力測定、熱パルス注入(thermal pulse injection)、又は比濁若しくは他の形態の光散乱感知手段のような既知の流れ感知手段を、上述した本発明と組み合わせて使用することができる。斯様なセンサの出力は、実際の流量を測定し、特定の実施例のポンプ自体が流体を送出することができる静圧の範囲内で所望の流量を制御及び/又は維持するために使用することができる。このようにして、正確な流体体積の(又は投与量の)供給を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】図1は、本発明によるポンプを示す。
【図2】図2は、上記ポンプ内の本発明によるポンプヘッドの詳細を示す。
【図3】図3は、本発明の穿孔エレメント及び閉鎖アセンブリの一配置例の概要図を示す。
【図4】図4のa及びbは、第1モードにおけるポンプ動作の概要を示す。
【図5】図5のa及びbは、第2モードにおけるポンプ動作の概要を示す。
【図6】図6は、モード周波数を図3に示した弁スプリングの1/4波長の関数として示すグラフである。
【図7】図7は、閉鎖アセンブリの一形態の構成を示す。
【図8】図8は、ポリテック走査振動計PSV300(ドイツ、ウァルブロン、ポリテック・ゲーエムベーハー)によりとられた三次元画像を示し、第1モードにおける穿孔エレメント及び閉鎖アセンブリ(最大変位)を示している。
【図9】図9のa及びbは、第1モードにおける振動振幅及び位相関係を示している。
【図10】図10は、ポリテック走査振動計PSV300(ドイツ、ウァルブロン、ポリテック・ゲーエムベーハー)によりとられた三次元画像を示し、第2モードの最大変位における穿孔エレメント及び閉鎖アセンブリを示している。
【図11】図11のa及びbは、第2モードにおける振動振幅及び位相関係を示している。
【図12】図12は、共振弁の性能を示すグラフである。
【図13a】図13aは、上記穿孔エレメント及び閉鎖アセンブリの他の概要図を示す。
【図13b】図13bは、上記穿孔エレメント及び閉鎖アセンブリの他の概要図を示す。
【図14a】図14aは、前記スプリングの他の形態の概略平面図である。
【図14b】図14bは、前記スプリングの他の形態の概略平面図である。
【図14c】図14cは、前記スプリングの他の形態の概略平面図である。
【符号の説明】
【0058】
1 ポンプヘッド
3 アクチュエータ
4 穿孔エレメント(薄膜)
5 入口
6 出口
7 穿孔領域
13 閉鎖アセンブリ
14 ノズル
15 弁質量体
18 弁チップ
30 穿孔エレメント
31 ハブ部
32 穿孔
33 スプリング
34 弁質量体
35 圧電素子(圧電環帯)
41 中心板部
42 脚
43 環状部

Claims (15)

  1. 流体をポンプ送りする方法において、
    流体を穿孔エレメントの少なくとも一方の側に供給するステップであって、前記穿孔エレメントは1以上の穿孔を有すると共に前記一方の側において少なくとも1つの閉鎖アセンブリに隣接し、該閉鎖アセンブリは当該ポンプが使用されていない場合に前記1以上の穿孔を介する流体の流れを防止するようなステップと、
    前記穿孔エレメントを前記一方の側に向かう方向及び該一方の側から離れる方向に交互に変位させることにより、及び前記少なくとも1つの閉鎖アセンブリを前記一方の側に向かう方向及び該一方の側から離れる方向に交互に変位させることにより、前記穿孔エレメントを介する流体の正味の移動を該穿孔エレメントの前記一方の側から他方の側へ向かう方向に実行するステップと、
    を有することを特徴とする流体をポンプ送りする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、前記閉鎖アセンブリが前記穿孔エレメントに対して位相が外れて変位されることを特徴とする方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の方法において、前記変位が共振的であることを特徴とする方法。
  4. 請求項1ないし3の何れか一項に記載の方法において、前記穿孔エレメントが前記閉鎖アセンブリの変位を行わせることを特徴とする方法。
  5. 請求項1ないし4の何れか一項に記載の方法において、前記流体が低い静圧の領域から高い静圧の領域へポンプ送りされることを特徴とする方法。
  6. 流体をポンプ送りするポンプにおいて、
    入口と、
    出口と、
    前記入口と前記出口との間に配置され、1以上の穿孔を有する穿孔エレメントと、
    前記穿孔エレメントに一方の側において隣接して配置されると共に、前記穿孔エレメントにおける前記穿孔の少なくとも1つに整列されて、当該ポンプが使用されていない場合に該穿孔を閉じるような少なくとも1つの閉鎖体を有する少なくとも1つの閉鎖アセンブリと、
    前記穿孔エレメントを当該ポンプの前記入口の側及び前記出口の側に向かう方向に交互に変位させる駆動手段と、
    を有することを特徴とする流体をポンプ送りするポンプ。
  7. 請求項6に記載のポンプにおいて、前記閉鎖アセンブリが前記穿孔エレメントに対して位相が外れて変位されることを特徴とするポンプ。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の方法において、前記変位が共振的であることを特徴とするポンプ。
  9. 請求項6ないし8の何れか一項に記載のポンプにおいて、前記入口は前記穿孔エレメントの前記流体が低い静圧を有する一方の側であり、前記出口は前記穿孔エレメントの前記流体が高い静圧を有する他方の側であることを特徴とするポンプ。
  10. 請求項6ないし9の何れか一項に記載のポンプにおいて、前記穿孔エレメントは薄い剛性の薄膜又は板体の形態であって、該薄膜又は板体を介して前記入口から前記出口へ通過する穿孔を備えることを特徴とするポンプ。
  11. 請求項6ないし10の何れか一項に記載のポンプにおいて、前記駆動手段は、電子駆動回路及び使用時に前記穿孔エレメントに機械的に結合される電気機械的アクチュエータの形態であることを特徴とするポンプ。
  12. 請求項6ないし11の何れか一項に記載のポンプにおいて、前記駆動手段は、電子駆動回路及び前記穿孔エレメントにおける圧電材料の形態であることを特徴とするポンプ。
  13. 請求項6ないし12の何れか一項に記載のポンプにおいて、前記閉鎖アセンブリはスプリングと、該スプリングに取り付けられて前記穿孔を閉じる1以上の弁質量体とを有することを特徴とするポンプ。
  14. 請求項13に記載のポンプにおいて、前記スプリングは前記弁質量体に接触する中心板部を含むと共に、該板部と前記穿孔エレメントとの間に延在する複数の脚部を有することを特徴とするポンプ。
  15. 請求項6ないし14の何れか一項に記載のポンプにおいて、前記閉鎖アセンブリに取り付けられた駆動手段を更に有していることを特徴とするポンプ。
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