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JP2004529687A - 生体組織の、付着、増殖および/または修復のための複合体、ならびにその複合体の使用 - Google Patents

生体組織の、付着、増殖および/または修復のための複合体、ならびにその複合体の使用 Download PDF

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JP2004529687A JP2002573063A JP2002573063A JP2004529687A JP 2004529687 A JP2004529687 A JP 2004529687A JP 2002573063 A JP2002573063 A JP 2002573063A JP 2002573063 A JP2002573063 A JP 2002573063A JP 2004529687 A JP2004529687 A JP 2004529687A
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ユリ−ウルポ、アンチ
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ベキパルタ、マルユ
チッリ、テーム
プスカ、メルビ
ラッシラ、リッポ
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アホ、アッラン
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ビボキシド オサケユイチア
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Abstract

本発明は、哺乳動物における生組織の、付着、増殖および/または修復のための複合体に関する。この複合体は、非発泡性マトリクスポリマーおよび水発泡性多孔剤を含む。本発明はまた、この複合体の使用に関する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、哺乳動物における生体組織の、付着、増殖および/または修復のための複合体に関する。本発明はさらに、その複合体の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
耳鼻咽喉外科、歯科外科、整形(orthopedic)外科および形成(plastic)外科において、吸収性の異なる物質が組織の異常の処置に用いられている。内性骨移植物および柔組織移植物が多く使用されている。しかし、提供者部位の病的状態および利用可能な組織の量の限界は、それらの使用を制限している。さらなる外科的手順もまた、組織移植物を得るために、たいてい必要とされる。内性組織移植物(たとえば預けられた骨)が広く使用されてきたが、望まない免疫学的反応がそれらの使用を制限している。それゆえ、合成した、有機および無機の物質の使用が、急速に多くなっている。これらの利点は、大量のこれらの物質が迅速に製造され得、それらの物質の特性は、臨床の要求により特別に製造され得、かつ内性組織移植物と比較して望まない免疫学的反応がないか、またはあったとしても非常に少ないことである。
【0003】
とくに、熱可塑性生体吸収性ポリマー、共重合体およびそれら複合体は、種々の柔組織の異常および硬組織の異常の処置における潜在的な物質である。最適物質は組織の再生を引き起こし、かつ導く。そのうえ、それは、標的組織の治癒の間に、同時に分解する。分解速度は、問題の標的組織の再生能力により決定されるべきである。
【0004】
いくつかの生分解可能なポリマー物質は、医学用途のために開発されている。ほとんどの物質は、ポリエステル誘導体であり、そのなかでもポリラクチドおよびカプロラクトンが最もよいことが文書により証明されている。これらのポリマーは、一般に生体適合性の無毒性物質として考えられる。特定のポリエステル共重合体(ε−カプロラクトン−D,L−ラクチド)は低温でも依然として形成可能であり得、国際公開第99/02211号パンフレット(Ahoら)に開示されているように、それを組織の異常へ注入することが可能である。
【0005】
ポリマーを含むいくつかの複合体もまた、医学用途のために設計され、生体組織と複合体との間の接触を改善する。複合体と生体組織との間の結合は、通常機械的でしかない。なぜなら、複合体の構造が、移植後、通常は非常に緻密であり、そして複合体物質内への新しい組織の増殖のためのいかなる余地もないからである。それゆえ、複合体と生体組織との間の接触領域は、それらの間の接触表面にのみ限定される。多孔質物質は、組織と物質との間のより大きい接触領域を提供することで、この問題を解決する。
【0006】
たとえば、徐々に分解可能なフィラー粒子を取り込む、または試薬を浸出する複合体物質またはポリマーを加えることによりこの問題を解決するいくつかの試みがある。このような物質は、たとえば刊行物米国特許第5,324,775号明細書、欧州特許第747 072号明細書および国際公開第94/25521号パンフレットにおいて記載されている。文献米国特許第5,324,775号明細書は、生物学的に不活性なポリマーを親水性ポリマーに共有結合させることにより形成される生体適合性の共役物を開示する。この共役物の親水性部位は、100〜20,000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコールまたはその誘導体である。米国特許第5,324,775号明細書によるその共役物は、成分を体内に直接注入して、共役物をインサイチュで形成することにより、または無水媒体に乾燥した微分散共役物を懸濁し、さらに体内にその懸濁液を注入することにより用いられ得る。この後者の実施形態において、媒体はその後、天然の生理的条件によって除去され、そして粒子は水和および膨潤して、それらの本来の形状になる。この共役物を含む組成物もまた、骨修復目的に適切な、生物学的に活性なタンパク質および/または粒子状物質を含有し得る。この後者の場合、共役物は、得られる複合体のマトリクスを形成する。
【0007】
すなわち、ポリマーマトリクス中の粒子は、分解により多孔質構造を製造し得る。ポリマーマトリクスの連続相は吸収性フィラー粒子を囲み、その粒子は体液との接触により、不規則な中空を形成する。それによって、この多孔質構造が、フィラー粒子の分解により形成される。残った多孔質ポリマーマトリクスは、新しい組織の増殖および治癒処置のための骨格を与える。連続ポリマーマトリクスは、吸収性(たとえば、ポリエステル、ポリアンハイドライド、ポリカーボネイト)または非吸収性(たとえば、アクリルポリマーおよびその誘導体)の生体適合性ポリマーまたはその混合物から作製され得る。
【0008】
いくつかの刊行物(たとえば、国際公開第98/16268号パンフレット)もまた、骨セメントにおける吸収性フィラーの使用を記載している。複合体中の多孔形成の間に、物質の機械的特性は劇的に減少する。生体吸収性ポリマー粒子はポリマーマトリクス中に埋め込まれ、体液と接触して分解する。通常、多孔質相は形成するのが困難である。なぜなら、ほとんどの場合、不活性な、または遅吸収性のポリマーマトリクスが、充分に埋め込まれたフィラー粒子の最外相を被覆することで多孔形成が阻害または遅延される。このような形成はなお、複合体と組織との間の表面に制限されているが、移植後、短期間内において、複合体物質の内部には制限されない。
【0009】
すなわち、異なる生体適合性ポリマーの分解速度は調節され得るにもかかわらず、多孔の欠如がそれらの臨床適応性を制限するという主な問題を依然として有しているということができる。さらに、ポリマーマトリクスを有する公知の多孔質物質が直面する別の問題は、孔と周辺組織との間にポリマーマトリクスの薄いフィルム(新しい組織の形成を遅延させるフィルム)が少なくとも存在することである。
【発明の開示】
【0010】
本発明の目的は、生体組織の付着、増殖および/または修復に適切で、かつ、物質の密度全体にわたって適当な多孔を有する物質を提供することにある。本発明のさらなる目的は、孔と周辺組織との間にポリマーフィルムが存在しない多孔質物質を提供することにある。
【0011】
本発明の別の目的は、多孔が、物質を処置される組織に注入した後にのみ生じる物質を提供することにある。なお発明のさらなる目的は、塊状物質の血管新生を促進する連続的な多孔質構造を有する物質を提供することにあり、その特徴は、満ちた異常を介した新しい組織の増殖に不可欠である。発明のさらなる目的は、ポリマーマトリクスが治癒処置のための骨格を与え、かつ新しい組織が外部負荷に抵抗し得る後にのみ全体的に分解する物質を提供することにある。本発明はさらに、生体組織の付着および/または増殖に適切な物質を提供することを目的としている。
【0012】
本発明は、哺乳動物における生体組織の、付着、増殖および/または修復のための複合体に関する。本発明は、該複合体が非発泡性マトリクスポリマーおよび水発泡性多孔剤を含むことを特徴とする。本発明は、該複合体が非発泡性マトリクスポリマーおよび水発泡性多孔剤を含むことを特徴とする。本発明はさらに、組織を付着および/または組織を増殖させるための、組織の異常の処置用製品の製造における該複合体の使用に関する。本発明はまた、移植物、プロテーゼ、創傷および/または組織被覆における複合体の使用に関する。本発明はなお、組織、組織ガイド膜、骨増強材料、骨セメントおよび/または組織操作用足場用の、再構成部分の製造における複合体の使用に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、哺乳動物における生体組織の、付着、増殖および/または修復のための複合体に関する。本発明は、該複合体が非発泡性マトリクスポリマーおよび水発泡性多孔剤を含むことを特徴とする。
【0014】
この複合体のマトリクスポリマーは、非発泡性であるといわれている。当業者は、ほとんど全てのポリマーが少量の水を吸収することを容易に知っており、それゆえ、この節における用語「非発泡性」は、本質的に非発泡性であるとして理解される。いかなる場合でも、該マトリクスポリマーの発泡係数は、多孔剤の発泡係数と比較して無視できる。
【0015】
したがって、本発明は、いったん体液と接触すると、発泡(膨潤)し、かつマトリクスの本来の連続相成分を破壊され、それによって体液にその発泡成分を曝露する複合体を提供し、そしてその複合体の生体活性部分が明らかになる。中空が複合体において形成し、それによって周辺組織と接触した。結果として、先行技術の複合体に存在するような、孔と周辺組織との間のポリマーフィルムが存在しない。
【0016】
したがって、本発明の複合体は、最外表面が壊れた物質を提供し、物質の内側において連続多孔質構造を形成する。したがって、本発明の複合体は、生体組織と複合体との間の接触表面を増大し得、その結果、発泡現象が起こり、その後に複合体表面内および表面上において多孔質形態になる。このように連続多孔質構造は、本発明の複合体において迅速に形成し得、マトリクスの最外表面上において、または複合体全体にわたって形成し得る。多孔質形態は骨格の成長を増大させ、結果として、長期において複合体と生体組織との機械的結合を強化する。
【0017】
したがって、本発明の複合体は、多孔が、物質が修復される組織異常へ注入された後にのみ生じるもの、または多孔が、以下で議論される前処置によって複合体の導入の前に形成され得るものであり得る。
【0018】
しかし、多孔質形成はまた、体液との接触後に、複合体の屈曲特性および圧縮特性が同時に減少する。この減少は、物質の内側に連続相を形成するために多孔剤がマトリクスへ充分に埋め込まれた場合に、最も高い多孔を有する複合体にとって、最も大きい。そのような減少が望まれない用途において、マトリクスを架橋することにより、またはマトリクスへ補強繊維を添加することによって、その減少は補われ得る。
【0019】
多孔剤は、同時に溶解および加水分解し得る。結果として、多孔剤の分子量は減少し得、つづいて多孔質形成を加速し得る。
【0020】
本発明の複合体中の形成された多孔は、マイクロ多孔は、たとえば10μm以下の直径を有するか、マクロ多孔は、たとえば100μm〜400μmの直径を有するかのいずれかであり得る。非球形または不規則な形状の多孔の場合、「直径」によって、多孔を介して置かれ得る長軸を意味すると理解されるべきである。前記多孔は、形成された球形または管状であり得る。
【0021】
本発明の複合体は、好ましくは生体適合性である。この記載における用語「生体適合性」は、受容者に有害でない物質に関する。
【0022】
本発明の実施形態によると、複合体は、1〜99重量%の前記水発泡性多孔剤および1〜99重量%(合計100重量%)の前記非発泡性マトリクスポリマーを含む。当業者にとって、この量が自由に選択されること、および上記で規定された限界間で、任意の量であり得ることは明らかである。使用量は、複合体およびそれが用いられる場所で達成される効果により決定される。
【0023】
本発明の別の実施形態によると、非発泡性マトリクスポリマーは生体吸収性であり、そして、好ましくはε−カプロラクトン、ポリラクチドおよびそれらの共重合体からなる群から選択される。用語「生体吸収性」によって、このマトリクスポリマーは、生分解性、生溶解性などである物質(すなわち、生物学的条件(体液または生体組織との接触)において吸収する物質)が意味される。
【0024】
したがって、本実施形態による複合体は、ポリマーマトリクスが治癒処置のための骨格を与える物質であり、そして、新しい組織が外部負荷に抵抗し得る後にのみ、全体的に吸収する。
【0025】
本発明のなお別の実施形態によると、前記非発泡性マトリクスポリマーは、逆に非吸収性であり、そして、好ましくはポリメチルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ウレタンジメチタクリレート、ブテンジオールジメタクリレート、ヒドロキシエチレンメタクリレート、ビス−ヒドロキシメタクリロキシフェニルプロパン、高分枝メタクリレート、メタクリレート機能性デンドリマーおよびそれらの共重合体からなる群から選択される。デンドリマーによって、大球形高分枝ポリマーが理解される。
【0026】
本発明のなおさらなる実施形態によると、前記水発泡性多孔剤は、コラーゲン、コラーゲン誘導体、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(ビニルアルコール)、多糖、ポリエステル、セルロース、セルロース誘導体、ヒドロキシプロリンのキラルポリマーおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0027】
本発明の好ましい実施形態によると、前記水発泡性多孔剤は、重量平均分子量500〜50000g/molを有するヒドロキシプロリンの加水分解キラルポリマーである。このヒドロキシプロリンは、好ましくはトランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンである。より好ましい重量平均分子量は、5000〜15000g/molの範囲内である。
【0028】
本発明のさらに好ましい実施形態によると、前記ヒドロキシプロリンのキラルポリマーは、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンのポリアミドまたはポリエステルである。
【0029】
ヒドロキシプロリンの上記キラルポリマーは、それが多孔剤として用いられた場合、水環境に曝露されるようになったのち、加水分解を経て、直ちに(数分で)吸収し始める。吸収が数日以内に完了され、塊状物質内の多孔質の網目構造をとどめ、混合した活性剤を組織環境に直接放出する。数日によって、2〜5日、7日以内が意味される。
【0030】
水発泡性多孔剤の吸収は早くも、または遅くもあり得る。吸収速度は、多孔剤および/またはその分子量の選択により変化し得る。多孔剤はまた、水発泡性物質および他のいくつかの可溶性物質(たとえば、ゾル−ゲル誘導セラミック)の混合であり得る。
【0031】
本発明の水発泡性多孔剤として用いられるヒドロキシプロリンからなる好ましいキラルポリマーは、以下に基づいて選択された。
(a)ヒドロキシプロリンは、コラーゲン分子におけるアミノ酸の一つであり、そしてそれが全ての哺乳類組織において天然に存在し、
(b)ヒドロキシプロリンの合成キラルポリマーは、加水分解を経て分解され、
(c)この加水分解は水環境中において直ちに開始し、そしてキラルポリマーは数日以内に完全に分解され、
(d)その分解生成物は哺乳類に無毒性であり、かつ
(e)生体活性成分はキラルポリマーと混合され得る。
【0032】
一例として、ヒドロキシプロリンキラルポリマーおよびε−カプロラクトン−D,L−ラクチドを含む複合体は、ヒドロキシプロリンのキラルポリマーを500μm未満の直径を有する顆粒状に粉砕することによって調製され得、その後にガラスバイアルにおいて共重合体を融解し(共重合体を50℃の温度にまで加熱する)、そして、その顆粒を液体共重合体に混合することによって、顆粒がε−カプロラクトン−D,L−ラクチド内に取り込まれる。
【0033】
発明の別の実施形態によると、複合体はさらに、薬物、無機物化剤、抗菌剤、生体活性ガラス、シリカゲル、ゾル−ゲル誘導セラミックス、オルモシル(有機改変シリカゲル)、ヒドロキシルアパタイト、チタニウムゲル、増殖因子、フッ化物、ヘパリン、抗炎症剤、ビタミン、歯白化剤、コルチコステロイド、生細胞、防腐剤、着色剤、流速増強剤、結合増強剤、懸濁増強剤、機械特性増強剤およびその任意の組み合わせからなる群から選択される生体活性剤をフィラーとして含む。生体活性剤の量は、全組成物の1〜99%の任意の量から自由に選択され得る。生体活性剤は、任意の適切な形態(たとえば、粒子形態、ウィスカ形態、顆粒形態、ネット形態、微球形態および/または繊維形態)であり得る。したがって、生体活性剤もまた、上記のような補強フィラーであり得る。多孔剤とこの生体活性剤との比は、用途手順の間にその物質が依然として均一ということである。本明細書中で用いられる用語「均一」とは、長期にわたり放置されるとき、混合物の1成分以上の危険を負わない組成物全てを含むことを意図する。
【0034】
本発明のなおさらなる実施形態によると、前記生体活性剤は、非発泡性マトリクスポリマー中、水発泡性多孔剤中、それら両方の中に、および/または非発泡性マトリクスポリマー層と水発泡性多孔剤との間に位置される。
【0035】
概して、本発明の複合体は、成分または成分の層の均一な混合物、もしくは不均一な混合物からなるデバイスに製造され得る。このデバイスはいくつかの層からなる場合、異なる層は、異なる吸収定数を有する異なる成分からなり得る。同様の効果もまた、複合体における組成の不均一な分布により得られ得る。本発明の複合体はまた、注入可能な物質(たとえば、溶液、懸濁液、熱可塑性物質、または顆粒からなる物質)の形態であり得る。したがって、この物質は、たとえば、加熱され、それにより液体となるか、または、なおいったん組織と接触すると重合するモノマー形態である熱可塑性物質であり得る。
【0036】
本発明の複合体は、多孔剤をたとえば、500μm未満の直径の顆粒に粉砕し、そして顆粒をマトリクスポリマーに取り込むことにより(たとえば、ガラスバイアルにおいてポリマーを、その融解温度を超えるまで加熱し、そして顆粒をその液体ポリマーに混合することにより融解し)、製造され得る。1つの別の製造方法は、最初に多孔剤と生体活性剤との多孔質構造を形成し、ついで、多孔質構造上にマトリクスポリマーを取り込むことである。
【0037】
ついで、柔組織の異常および硬組織の異常の修復のためのデバイスは、上記複合体のブロックを製造し、そして用いられる条件(たとえば、解剖学上の、または幾何学上の)にそれを適合することにより製造され得る。そのデバイスはさらに、水環境(たとえば、擬似体液(simulated body fluid)、細胞/組織培養液)において前処理し、使用前の多孔を作り出され得る。前処理されたデバイスは、硬組織または柔組織において移植され得、ドラッグデリバリーデバイスとして、細胞/組織培養液用のマトリクスとして、または細胞/組織組成物用貯蔵バイアルとして用いられ得る。
【0038】
本発明の複合体はまた、多孔剤の発泡から最大限の利点を得るために、あまり可塑性でなくすべきである。好ましくは非発泡性マトリクスポリマーのヤング率は、生理的温度で1000〜30000MPaであり、より好ましくは1800〜30000MPaである。本複合体のヤング率は、一般的に公知のフィラー(たとえば、生体活性剤と関連した上記のもの)を添加することにより変更され得る。
【0039】
本発明の水発泡性多孔剤はまた、前記載のような生体活性剤とともに用いられ得、そして、ポリマーマトリクスは存在し得ない。このような組成物は、異なる物質(たとえばチタン)の被覆にとくに適用される。このような組成物における前記多孔剤および生体活性剤の特徴は、本発明の複合体と関連して、上で挙げたものと同一である。
【0040】
本発明はまた、柔組織および硬組織の異常の処置用製品の製造における本発明の複合体の使用に関する。この複合体はまた、直接組織異常にこの物質を注入することにより、それを必要とする患者内の柔組織構造および硬組織構造の再構成または増強において用いられ得る。
【0041】
本発明の実施形態によると、処置される組織は、上顎骨、下顎骨、歯、根管、耳、鼻、頭蓋骨、関節(joints)、骨、皮下組織、皮内組織および皮組織からなる群から選択される。
【0042】
本発明の別の実施形態によると、その製品は、歯または歯髄腔の根管充填、暫間被覆冠のセメンティング、歯周異常の歯周パッキング、入れ歯の適合化、咬み合わせスプリント、無機物化スプリントおよび/または歯の白化のための歯用製品である。
【0043】
本発明はなお、移植物、プロテーゼ、創傷および/または組織被覆における、本発明の複合体の使用に関する。本発明の実施形態によると、被覆される組織は、皮膚、軟骨、結合組織、筋肉、歯および骨からなる群から選択される。本発明の複合体はまた、種々の創傷(たとえば、火傷)に対しても用いられ得る。
【0044】
本発明はさらに、組織、組織ガイド膜、骨増強材料、骨セメントおよび/または組織操作用足場用の、再構成部位の製造における本発明の複合体の使用に関する。本発明の実施形態によると、その組織用再構成部位は、骨充填ブロック、顆粒、接合部(joints)、シート、ロッド、管、ステント、固定成分およびピンからなる群から選択される。本発明の複合体は、注入可能な物質(たとえば、溶液、懸濁液、熱可塑性物質、または顆粒からなる物質)の形態において用いられ得る。本発明の複合体はさらに、骨内プロテーゼを製造するか、または少なくとも部分的にそれらを被覆するかのいずれかのために用いられ得る。このようなプロテーゼの実施例は股間(hip)および膝のプロテーゼである。
【0045】
(図面の詳細な記載)
図1a〜1cは、水環境中に貯蔵の際、発泡現象または膨潤現象、および本発明の第1の実施形態による複合体中の多孔質形成を概略的に開示する。
【0046】
図1aに示す複合体は、2つの成分(それらは非発泡性マトリクスポリマー1および水発泡性多孔剤2)からなる。この多孔剤2は、種々の形状およびサイズを有する粒子の形態である。この多孔剤はまた、当業者が容易に理解し得るような、球形または繊維形あるいはその他のいかなる形態でもあり得る。
【0047】
図1bは、複合体が水環境中に貯蔵されたときの、多孔剤2の発泡現象を示す。矢印3は水吸着の方向を示し、そして矢印4は多孔剤2の発泡を示す。図の上部の粒子はすでに発泡し、そして図の下部の粒子はいったん水と接触すると発泡する。多孔剤の本来の粒子形態は、明らかにするために示されている。多孔剤の粒子は、それらの粒子がお互いに接触できる程度まで発泡し、これにより上記のように、先行技術の複合体における粒子間に存在するマトリクスポリマーの薄いフィルムを破壊する。
【0048】
図1cは、無作為な中空5が、多孔剤の発泡粒子の分解の結果として形成されている多孔質形成の末期の複合体を示す。したがって、多孔剤は生分解性である。マトリクスポリマーは生分解性または不活性であり得、そして好ましい実施形態によると、このマトリクスポリマーが生分解性である場合、その分解速度は多孔剤の分解速度より小さい。
【0049】
図2a、2bおよび2cは、本発明の第2の実施形態による複合体の発泡現象を概略的に示す。本発明の複合体構造は3つの成分(非発泡性マトリクスポリマー6、水発泡性多孔剤7および生体活性剤8)を含む。生体活性剤8は、本実施形態におけるように、その他の成分の1つ、またはそれらの両方と混合され得る。本実施形態における生体活性剤8は、顆粒形態の生体活性ガラスである。図2bおよび図2cはそれぞれ、図1bおよび図1cと同様の現象を提示する。図2cにおいて、生体活性剤8の分解速度は好ましくは多孔剤の分解速度より小さく、そのため、分解した多孔剤によって残った中空の中に、生体活性剤の粒子が残ることが理解され得る。
【0050】
図3aは、成分9および10の2つの成分、ならびに成分10と混合した生体活性剤11を有する本発明の第3の実施形態による複合体を概略的に開示する。図3bは、成分12および13の2つの成分は層を形成し、かつ生体活性剤14は成分12および13の両成分と混合されている本発明の第4の実施形態による複合体を概略的に開示する。この成分の構成の種類はたとえば、管状または積層シート状で用いられ得る。このような構成層は異なる配向を有し得る。
【0051】
図4aはトランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンのポリアミドの多孔剤(20重量%)を含む乾燥骨セメントブレンドの表面を示すSEM写真である。矢印は、この構造におけるトランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンのポリアミドの分離相を示す。
【0052】
図4bはSBF中での貯蔵後の、図4aと同様の骨セメントブレンドを示すSEM写真である。この図は、多孔剤への水吸吸の結果としての多孔質形成を例証する。この矢印は、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンのポリアミドの融解相を示す。
【0053】
図5は、多孔剤がキラルポリマーであり、そしてそれが融解して多孔質ε−カプロラクトン−D,L−ラクチドマトリクスが残る本発明の第6の実施形態による複合体のマイクロコンピュータートモグラフ(μ−CT)である。
【0054】
図6は、本発明の第7の実施形態による複合体のSEM写真を開示する。本実施形態による複合体は、多孔剤としてのキラルポリマー、マトリクスとしてのε−カプロラクトン−D,L−ラクチドの共重合体、および生体活性成分としての生体活性ガラス顆粒を含む。この写真は、生体活性成分15が、キラルポリマーの溶解後に、ε−カプロラクトン−D,L−ラクチドの共重合体内に曝露されている複合体を示す。
【0055】
図7aは、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンの多孔質ポリエステルを溶解することにより形成した多孔質構造のSEM写真を開示する。そして、図7bは、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンの多孔質ポリアミドを溶解することにより形成した多孔質構造のSEM写真を開示する。
【0056】
図8aは、本発明の複合体のある可能な使用の略図である。この図において、大腿骨17に適切な股継手エンドプロテーゼ16が示されている。本発明の複合体は、髄管における骨セメント18として用いられる。本実施形態において、この複合体は骨セメントとして髄管の一部にのみに用いられ、残りの髄管は当業者に利用可能な他の同様の物質で充填される。図8bは、本発明の複合体の別の可能な使用の略図であり、この複合体は髄管全体を占める。
【0057】
図9は、本発明の複合体の、なお別の可能な使用の略図である。この図において、本発明の複合体から製造されるシート19は、折れた骨の部位20および21を互いに付着するために用いられている。
【0058】
図10は、本出願で記載されているように、膨潤/溶解現象により形成されるエンドプロテーゼの多孔質表面のSEM写真である。
【0059】
以下の実施例は本発明の例証として与えられ、そして、それらは本発明の限定とは解釈されない。実施例1および2は、ヒドロキシプロリンの水発泡性キラルポリマーの製造方法に関する。実施例3は、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンのポリアミドで改変されたアクリル骨セメント複合体の製造を開示する。実施例4は、本発明の実施形態による複合体の調製および使用を開示する。実施例5aおよび5bは、吸収方法を実証する(すなわち、水発泡性ポリマーの溶解および分解が複合体において連続孔を形成する)。実施例6および7は異なる生体活性剤を有する複合体を開示する。実施例8は、生体活性ガラスを含む複合体およびその使用を記載する。実施例9は、移植物質の被覆に有用な組成物を記載する。実施例10は、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリン AP(HP)のポリアミドで改変、およびガラス繊維で補強したアクリル骨セメント複合体の製造を開示する。実施例11は、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリン AP(HP)のポリアミドおよびエチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)の架橋剤で改変されたアクリル骨セメント複合体を示しており、そして実施例12は、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリン AP(HP)のポリアミドのオリゴマーの膨潤および溶解を用いて多孔質表面を形成したエンドプロテーゼの用途を示す。
【実施例】
【0060】
実施例1
ヒドロキシプロリンのキラルポリアミド
トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルハイドロクロライド塩を、メタノール中のトランス−4−ヒドロキシ−L−プロリン(100モル%)、およびアセチルクロライド(120モル%)から合成した。乾燥メタノールを0℃の氷/塩浴で予め冷却し、そして貯蔵した。その後、アセチルクロライドを、30分間かけて、非常にゆっくりそのメタノールに添加した。トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンをドライメタノールと混合し、ついでそれを塩酸−メタノール混合液に添加した。得られた混合液を、アルゴン雰囲気下、還流温度で撹拌した。トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルハイドロクロライド塩は、白色結晶固体であった。
【0061】
トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル(モノマー)を、メタノール中におけるアニオン性イオン交換樹脂(Amberlite IRA−400(登録商標)(Fluka))(OH−形態、20−50メッシュ)を過剰に用いることにより得られたトランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルハイドロクロライド塩から製造した。その溶媒を蒸発させた。トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルモノマーをわずかに粘調な液体として得た。
【0062】
反応フラスコにこのモノマーを充填した。この反応系にN2(液体)/アセトントラップを取り付けた。最初にモノマーを最初の5分間、窒素でこの系をフラッシュすることにより撹拌した。このモノマーを100℃で加熱し、そして触媒、カルシウムアセテート(0.5重量%)を添加した。この反応を高真空下、さらに120℃に加熱した。分子量の増加を反応期間をとおして粘度を測定することによりモニタした。反応終了時、生成物(トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンのポリアミド)はガラス状であり、かつ非常に親水性を示している。
【0063】
実施例2
ヒドロキシプロリンのキラルポリマー
トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルハイドロクロライド塩を、メタノール中のトランス−4−ヒドロキシ−L−プロリン(100モル%)、およびアセチルクロライド(120モル%)から合成した。乾燥メタノールを0℃の氷/塩浴で予め冷却し、そして貯蔵した。その後、アセチルクロライドを、30分間かけて、非常にゆっくりそのメタノールに添加した。トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンを乾燥メタノールと混合し、そしてそれを塩酸−メタノール混合液に添加した。得られた混合液を、アルゴン雰囲気下、還流温度で撹拌した。トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリン塩酸塩のメチルエステルの製造からの反応混合物を30℃に冷却した。NaOH溶液(2M,120モル%)をその混合物に添加した。このベンジルクロライド(120モル%)を添加後、得られた混合物を1時間還流させた。最後に、NaOH溶液(2M,120モル%)を周辺温度で、添加した。精製したモノマー(トランス−4−ヒドロキシ−N−ベンジル−L−プロリンメチルエステル)を粘調な液体として得られた。
【0064】
反応フラスコにこの精製モノマーを充填した。この反応系に窒素(液体)/アセトントラップを取り付けた。このモノマーを120℃で加熱し、触媒、チタニウムイソプロポキシド(1モル%)を添加した。最初に、最初の1時間15分毎にモノマーを窒素でこの系をフラッシュすることにより、撹拌することで、混合を促進させ、かつ蒸気を除去した。この反応はさらに高真空下で160℃に加熱した。分子量の増加を反応期間をとおして粘度を測定することにより、モニタした。褐色(brown)、ガラス状で、かつ非常にもろい固体としてトランス−4−ヒドロキシ−N−ベンジル−L−プロリンポリエステルを得た。
【0065】
この得られたトランス−4−ヒドロキシ−N−ベンジル−L−プロリンポリエステル、トリフルオロエタノールおよびチャコール上パラジウム(10%)を、オートクレーブに充填した。その混合物を、周辺温度(25℃)で、水素圧力下(95bar)で撹拌した。反応終了時、触媒を濾過により除去し、そして溶媒を蒸発させた。生成物は、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンエステルのポリエステルであり、わずかに親水性であり、そして弾力性を有していた。
【0066】
実施例3
トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリン AP(HP)のポリアミドで改変されたアクリル骨セメント複合体の製造
市販のポリメチルメタクリレート(PMMA)およびポリメチルメタクリレート−ポリメチルアクリレート(PMMA−PMA)の共重合体ベースの骨セメント(Palacos(登録商標)R(Schering−Plough Labo n.v.,Heist−op−den−Berg(ベルギー)))を用いた。外科的骨セメントの各用量は、40gのPMMA−PMA共重合体および18gのメチルメタクリレート(MMA)モノマーのアンプルから構成した。PMMA−PMA/PMMAベースの骨セメントの、実験用トランス−4−ヒドロキシ−Lプロリンのポリアミドの20重量%との混合物を、試験サンプルの製造に用いた。ポリマー粉末(PMMA−PMA共重合体)を、最初にトランス−4−ヒドロキシ−Lプロリンのポリアミドと混合し、ついでその粉末混合物を、室温でモノマー溶液(MMA)と混合した。MMAとともに、PMMA−PMA共重合体およびトランス−4−ヒドロキシ−Lプロリン粉末のポリアミドの混合を約5分間手で混合することで達成した。骨セメント樹脂混合物を、開示剤としてベンゾイルパーオキシド、および触媒としてN,N−ジメチル−p−トルイジンを用いる自動重合化により大気中、室温で15分間重合させた。その試験サンプルを1週間、37±1℃で擬似体液(SBF)中に浸漬させた。
【0067】
実施例4
複合体の製造および使用
ヒドロキシプロリンのキラルポリマーは約10000g/molの分子量を有しており、それを融解して、生体活性ガラス(S53P4(Abmin Technologies,Turku(フィンランド)製))顆粒(粒子サイズ91〜310μm)を混合することで、均一に統一された50:50懸濁液を形成した。ついで、得られた懸濁液を室温に冷却し、そして平均直径(500μm未満)の顆粒に粉砕した。ついで、これらの顆粒を、熱可塑性ε−カプロラクトン−D,L−ラクチド共重合体と50:50の比で混合した。複合体を小片に分割し、そして先端が細くカットされている5mlのシリンジに充填した。このシリンジを、照射量25kGy/分のγ線放射で滅菌した。このシリンジを50℃まで加熱し、そして滅菌した複合体を哺乳類の骨の異常に注入した。哺乳類の体内において、キラルポリマーの溶解は、共重合体マトリクス中に導管をつくり、そして混合した生体活性ガラス粒子を周辺環境へ曝露する。
【0068】
実施例5a
トランス−ヒドロキシ−L−プロリン(HP)の多孔質ポリエステル
多孔質HPポリマーをHP溶媒、およびHPの凝固のためのHP非溶媒を用いることによって製造し得る。用いた溶媒は互いに混和性である。
【0069】
2.00gのトランス−ヒドロキシ−L−プロリン(HP)のポリエステルを、イソプロパノール(Sigma−Aldrich)10mlに溶解した。その溶液をジエチルエーテル(Sigma−Aldrich)へ注ぎ込み、HPを凝固させた。HPが多孔質形態において凝固した後、光硬化可能なSinfony Activator(Espe,Dental−Medizin Gmbh &co.KG,Seefeld,(ドイツ))で含浸し、そして得られた混合物を光硬化した。ついで、HPを再度溶解し、それによりマトリクスポリマーにおける多孔質構造を形成した。トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンのポリエステルを溶解することにより形成した多孔質構造は、図4aの写真に示される。
【0070】
実施例5b
トランス−ヒドロキシ−L−プロリン AP(HP)の多孔質ポリアミド
AP(HP)溶媒、およびAP(HP)凝固のためのAP(HP)非溶媒を用いることによって、多孔質AP(HP)ポリマーを製造し得る。用いた溶媒は互いに混和性である。
【0071】
0.5gのトランス−ヒドロキシ−L−プロリンAP(HP)のポリアミドをイソプロパノール(Sigma−Aldrich)3mlに溶解した。その溶液をテトラヒドロフラン(Sigma−Aldrich)およびPMMA(25%)の混合溶液に注ぎ込み、AP(HP)を多孔質形態に凝固させた。トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンのポリアミドを溶解することにより形成した多孔質構造は、図4bのマイクロラジオグラフに示される。
【0072】
実施例6
CaおよびPO4でドープした複合体
生体活性ガラスを、CaおよびPO4でドープした生体活性ゾル−ゲル誘導セラミックフィラーに変更する以外は、実施例4のように注入可能な複合体を製造した。ゾル−ゲル誘導セラミックを、先行技術(国際公開第97/45367号パンフレット(Kangasniemiら)における教示)の方法により製造した。実施例4と同様の複合体が得られた。
【0073】
実施例7
増殖因子でドープした複合体
生体活性ガラスを、増殖因子をドープした生体活性ゾル−ゲル誘導セラミックフィラーに変更する以外は、実施例4のように注入可能な複合体を製造する。ゾル−ゲル誘導セラミックは、先行技術(国際公開第97/45367号パンフレット(Kangasniemiら)における教示)の方法により製造した。実施例4と同様の複合体を得た。
【0074】
実施例8
複合体を実施例4のように製造し、その後、その複合体を型に圧縮することで、膜様デバイス(厚さ<0.8mm)を形成した。別の複合体を、国際公開第99/02201号パンフレット(Ahoら)に開示されているように、ε−カプロラクトン−D,L−ラクチドおよび生体活性ガラス粒子(上記の実施例4におけるS53P4)から製造し、そして薄膜(厚さ<0.8mm)に圧縮した。サンドイッチ様の多層膜を、3つの複合体膜を互いに融合することにより製造し、2つのε−カプロラクトン−D,L−ラクチド/生体活性ガラス膜間のキラルヒドロキシプロリン膜を残す。ウサギの頭蓋骨における骨の異常をこの多層膜で被覆する。ヒドロキシプロリン膜の急速な溶解は、ε−カプロラクトン−D,L−ラクチドを含む生体活性ガラスの2つの膜の間に、空のスペースを残した。アパタイト層が、骨芽細胞様の細胞を引き付ける複合体膜表面上においてインサイチュで形成され、それが新たに形成したアパタイト表面上に移動、付着および成熟した。膜間の空の領域は、徐々に新規な骨組織で充填された。
【0075】
実施例9
キラルポリマーおよび生体活性ガラスを含む複合体を、マトリクスポリマーを用いない以外は、実施例4に記載のように製造した。この組成物を用いて、移植生体適合性物質(たとえば、チタン)を被覆した。実施例4と同様の複合体が得られた。
【0076】
実施例10
トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンAP(HP)のポリアミドで改変され、かつガラス繊維で補強されたアクリル骨セメント複合体の製造
市販のポリメチルメタクリレート(PMMA)およびポリメチルメタクリレート−ポリメチルアクリレート(PMMA−PMA)の共重合体ベースの骨セメント(Palacos(登録商標)R)を用いた。外科的骨セメントの各用量を、40gのPMMA−PMA共重合体および18gのメチルメタクリレート(MMA)モノマーのアンプルから構成した。試験試料の5つの群を、Palacos(登録商標)R、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンAP(HP)フィラーのポリアミドのオリゴマー、およびE−ガラス繊維(Stick Tech Ltd.,Tunku(フィンランド)製)を用いて製造した。トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンAP(HP)のポリアミドのオリゴマーの種々の量、すなわち、5、10、15および20重量%が用いられ、このオリゴマーは骨セメントの重量画分で置き換えられる。第1の群において、何も手を加えていないポリマー粉末(PMMA−PMA共重合体)を、モノマー(たとえばメチルメタクリレート(MMA))と室温で混合した。他の群において、このポリマー粉末(PMMA−PMA共重合体)を最初にトランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンAP(HP)のポリアミドと混合し、ついでその粉末混合物を室温でMMA溶液と混合した。E−ガラス繊維は2つの形態で用いられ、1つは連続非配向形態(長さ50nm)、もう1つは切断された形態である(長さ2mm)。骨セメント/繊維を有するトランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンAP(HP)のポリアミドオリゴマーの混合後に、その混合物を長斜方型に充填し、3点屈曲試験用試料を調製した。線状補強繊維を有する各々の試験試料は、繊維のおよそ6.35重量%から構成され、切断された補強繊維を有する試験試料は繊維のおよそ6.63重量%から構成された。3点屈曲による機械的特性の研究用試験試料は、添加したトランス−4−ヒドロキシ―L−プロリンAP(HP)のポリアミドのオリゴマーの量(0〜20重量%)、および用いた繊維の形態により分類された。これらの試験試料の各群は、3つのサブ群に分割され、このサブ群を、6つの試験試料から構成した。サブ群1の試験試料を乾燥させ、室温23±1℃で試験を行った。サブ群2の試験試料を、1週間、蒸留水(容積V=50ml)またはSBF(サブ群3,V=50ml)に浸し、蒸留水(37±1℃)において試験を行った。トランス−4−ヒドロキシ―L−プロリンAP(HP)フィラーのポリアミドオリゴマーで補強および改変をした骨セメントの屈曲強度およびモジュールは、補強しない試料と比較して、かなり大きい値を示した(表1、2および3参照)。
【0077】
表1:トランス−4−ヒドロキシ―L−プロリンAP(HP)ポリアミドのオリゴマーの種々の量を有するアクリル骨セメントの機械的特性
【0078】
【表1】
Figure 2004529687
【0079】
1はトランス−4−ヒドロキシ―L−プロリンAP(HP)フィラーのポリアミドのオリゴマーの量である。
【0080】
表2:トランス−4−ヒドロキシ―L−プロリンAP(HP)のポリアミドのオリゴマーのフィラー(連続非配向繊維で補強)の種々の量を有するアクリル骨セメントの機械的特性
【0081】
【表2】
Figure 2004529687
【0082】
1はトランス−4−ヒドロキシ―L−プロリンAP(HP)フィラーのポリアミドのオリゴマーの量である。
【0083】
表3:トランス−4−ヒドロキシ―L−プロリンAP(HP)フィラーのポリアミドオリゴマー(切断されたランダム配向繊維で補強)の種々の量を有するアクリル骨セメントの機械的特性
【0084】
【表3】
Figure 2004529687
【0085】
1はトランス−4−ヒドロキシ―L−プロリンAP(HP)フィラーのポリアミドのオリゴマーの量である。
【0086】
トランス−4−ヒドロキシ―L−プロリンAP(HP)のポリアミドで改変、およびガラス繊維で補強したアクリル骨セメント複合体は、股継手エンドプロテーゼのセメントに用いられ得る。体液と接触し、トランス−4−ヒドロキシ―L−プロリンAP(HP)は膨潤、吸収および形成し、最後に複合体中に多孔を形成し、吸収が可能でないアクリル骨セメントは、新しい組織増殖のための骨格を提供する。
【0087】
実施例11
トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリン AP(HP)ポリアミド、およびエチレングリコールジメタクリレートの架橋剤で改変され、ガラス繊維で補強されたアクリル骨セメント複合体の製造
市販のポリメチルメタクリレート(PMMA)およびポリメチルメタクリレート−ポリメチルアクリレート(PMMA−PMA)の共重合体ベースの骨セメントPalacos R(登録商標)を用いた。外科的骨セメントの各用量を、40gのPMMA−PMA共重合体および18gのメチルメタクリレート(MMA)モノマーのアンプルから構成した。試験試料の4つの群を、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリン AP(HP)のポリアミドオリゴマー20重量%、および架橋剤EGDMA(エチレングリコールジメタクリレート(Fluka)の変量(5,10,20および30重量%)を含むPalacos R(登録商標)を用いることにより製造する。ポリマー粉末(PMMA−PMA共重合体)を、最初、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリン AP(HP)のポリアミドオリゴマーと混合し、MMAモノマーおよびEGDMAの架橋剤を共に混合した。その後、室温で、粉末混合物をモノマー(MMA)の溶液および架橋剤に添加した。混合した後、その複合体を、長斜方型に充填し、3点屈曲試験の試料を作製した。3点屈曲による機械的特性の検討のための試験試料は添加した架橋剤の量(5〜30重量%)により分類された。各試験試料群は2つのサブ群に分割され、このサブ群は6つの試験試料からなる。サブ群1の試験試料は、室温23±1℃で乾燥し、試験を行った。サブ群2の試験試料は1週間、SBF(容積V=50ml)に浸し、蒸留水(37±1℃)において試験を行った。トランス−4−ヒドロキシ―L−プロリンAP(HP)フィラーのポリアミドオリゴマー、および骨セメントで改変した架橋剤(EGDMA)の屈曲強度およびモジュールを表4に示す。
【0088】
表4:トランス−4−ヒドロキシ―L−プロリンAP(HP)のポリアミドオリゴマー20重量%、および種々の量のEGDMA架橋剤アクリル骨セメント機械的特性
【0089】
【表4】
Figure 2004529687
【0090】
1は架橋剤(EGDMA)の量である。
【0091】
実施例12
体液と接触して、トランス−4−ヒドロキシ―L−プロリンAP(HP)のポリアミドオリゴマーを膨潤および溶解され用いた多孔質表面を形成するエンドプロテーゼの用途
強い非吸収繊維補強複合体コアを、ビスGMA/PMMAマトリクス(EverStick(StickTech Oy,Turku(フィンランド)))を有する非方向Eガラス長繊維プレプレグを用いて製造した。そのFRCコアをライトキュアリングオーブンで15分間、光重合した。重合後すぐに、FRCコアを、マトリクス中に含まれるトランス−4−ヒドロキシ―L−プロリンAP(HP)のポリアミド(5:1重量比)PMMAの薄い層で被覆した。
【0092】
PMMA/トランス−4−ヒドロキシ―L−プロリンAP(HP)層を有するFRCエンドプロテーゼは、体液との接触時に多孔質表面層を形成する。表面多孔が形成されると同時に、ポリマー膨潤は、骨にエンドプロテーゼを固定させる。
【0093】
本発明の複合体は、種々の実施形態の形態に取り込まれ得る(本明細書中で開示されたのはほんのわずかである)ことが理解される。当業者には、他の実施形態が存在し、かつそれが本発明の精神から逸脱しないことは明らかである。したがって、ここで記載された実施形態は例証であって、かつ制限して解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】図1a、1bおよび1cは、本発明の第1の実施形態による複合体の発泡現象を図式的に提示する。
【図2】図2a、2bおよび2cは、本発明の第2の実施形態による複合体の発泡現象を図式的に提示する。
【図3】図3aは、本発明の第3の実施形態による複合体を図式的に開示する。図3bは、本発明の第4の実施形態による複合体を図式的に開示する。
【図4】図4aは、本発明の第5の実施形態による複合体の走査電子顕微鏡(SEM)写真である。図4bは、擬似体液(SBF)中に侵入後の、本発明の第5の実施形態による複合体のSEM写真である。
【図5】図5は、本発明の第6の実施形態による複合体のマイクロコンピュータートモグラフ(μ−CT)である。
【図6】図6は、本発明の第7の実施形態による複合体のSEM写真である。
【図7】図7aは、本発明の第8の実施形態による複合体のSEM写真である。図7bは、本発明の第9の実施形態による複合体のSEM写真である。
【図8】図8aは、本発明の複合体のある可能な使用の略図である。図8bは、本発明の複合体の別の可能な使用の略図である。
【図9】図9は、本発明の複合体のなお別の可能な使用の略図である。
【図10】図10は、エンドプロテーゼの多孔質構造のSEM写真である。

Claims (25)

  1. 哺乳動物における生体組織の、付着、増殖および/または修復のための、非発泡性マトリクスポリマーおよび水発泡性多孔剤を含む複合体であって、該水発泡性多孔剤が、コラーゲン、コラーゲン誘導体、ポリ(エチレングリコール)、多糖、ポリエステル、セルロース、セルロース誘導体、ヒドロキシプロリンのキラルポリマーおよびそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする複合体。
  2. 生体適合性である請求項1記載の複合体。
  3. 前記水発泡性多孔剤を1〜99重量%含むことを特徴とする請求項1または2記載の複合体。
  4. 前記非発泡性マトリクスポリマーを1〜99重量%含むことを特徴とする請求項1、2または3記載の複合体。
  5. 前記非発泡性マトリクスポリマーが生分解性であることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の複合体。
  6. 前記生分解性マトリクスポリマーが、ε−カプロラクトン、ポリラクチドおよびそれらの共重合体からなる群から選択されることを特徴とする請求項5記載の複合体。
  7. 前記非発泡性マトリクスポリマーが非吸収性であることを特徴とする請求項1、2または3記載の複合体。
  8. 前記不活性マトリクスポリマーが、ポリメチルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ウレタンジメチタクリレート、ブテンジオールジメタクリレート、ヒドロキシエチレンメタクリレート、ビス−ヒドロキシメタクリロキシフェニルプロパン、高分枝メタクリレート、メタクリレート機能性デンドリマーおよびそれらの共重合体からなる群から選択されることを特徴とする請求項7記載の複合体。
  9. 前記水発泡性多孔剤が、重量平均分子量500〜50000g/molを有するヒドロキシプロリンのキラルポリマーであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の複合体。
  10. 前記ヒドロキシプロリンのキラルポリマーが、重量平均分子量5000〜15000g/molを有することを特徴とする請求項9記載の複合体。
  11. 前記ヒドロキシプロリンのキラルポリマーが、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンの、ポリアミドまたはポリエステルであることを特徴とする請求項9または10記載の複合体。
  12. 前記非発泡性マトリクスポリマーのヤング率が、1000〜30000MPaであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11記載の複合体。
  13. 前記非発泡性マトリクスポリマーのヤング率が、1800〜30000MPaであることを特徴とする請求項12記載の複合体。
  14. 生体活性ガラス、シリカゲル、オルモシル、ヒドロキシルアパタイト、チタニウムゲル、抗菌剤、フッ化物、ヘパリン、抗炎症剤、増殖因子、ビタミン、歯白化剤、コルチコステロイドおよび生細胞からなる群から選択される生体活性剤をさらに含むことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12または13記載の複合体。
  15. 前記生体活性剤が、非発泡性マトリクスポリマー中、水発泡性多孔剤中および/または非発泡性マトリクスポリマー層と水発泡性多孔剤との間に位置されることを特徴とする請求項14記載の複合体。
  16. 前記生体活性剤が、粒子、ウィスカおよび/または繊維の形態であることを特徴とする請求項14または15記載の複合体。
  17. 注射可能物質の形態であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15または16記載の複合体。
  18. 前記注射可能物質が、溶液、懸濁液、熱可塑性物質、または顆粒からなる物質からなることを特徴とする請求項17記載の複合体。
  19. 組織を付着および/または組織を増殖させるための、組織の異常の処置用製品の製造における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17または18記載の複合体の使用。
  20. 処置される組織が、上顎骨、下顎骨、歯、根管、耳、鼻、頭蓋骨、関節、骨、皮下組織、皮内組織および皮組織からなる群から選択されることを特徴とする請求項19記載の使用。
  21. 前記処置用製品が、歯または歯髄腔の根管充填、暫間被覆冠のセメンティング、歯周異常の歯周パッキング、入れ歯の適合化、咬み合わせスプリント、無機物化スプリントおよび/または歯の白化のための歯用製品であることを特徴とする請求項19記載の使用。
  22. 移植物、プロテーゼ、創傷および/または組織被覆における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17または18記載の複合体の使用。
  23. 前記組織が、皮膚、軟骨、結合組織、筋肉、歯および骨からなる群から選択されることを特徴とする請求項22記載の使用。
  24. 組織、組織ガイド膜、骨増強材料、骨セメントおよび/または組織操作用足場用の、再構成部分の製造における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17または18記載の複合体の使用。
  25. 前記組織用の再構成部分が、骨充填ブロック、顆粒、接合部、シート、ロッド、管、ステント、固定成分およびピンからなる群から選択されることを特徴とする請求項24記載の使用。
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