JP2004524409A - 3,4−ジメチルジベンジリデンソルビトールおよびp−メチルジベンジリデンソルビトールを含んでなるポリオレフィン添加剤組成物 - Google Patents
3,4−ジメチルジベンジリデンソルビトールおよびp−メチルジベンジリデンソルビトールを含んでなるポリオレフィン添加剤組成物 Download PDFInfo
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、2種の異なるポリオレフィン透明および核剤、すなわちビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトールおよびビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールの特定の組み合わせに関する。このような組み合わせは、驚くべきことに、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール単独よりも優れ、ビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトール単独と同等若しくは優れた、改良された透明および結晶化温度をポリプロピレン物品または組成物に与える。これら化合物のこのような組み合わせは、ポリオレフィンの性質、例えばポリプロピレンの透明化および核形成を改良するための新しい添加剤の使用を可能にする。本発明の組み合わせは、あらゆるポリオレフィン組成物、好ましくはポリプロピレンに導入され得、ポリオレフィン組成物はあらゆる形状または形態に成形される。本発明の化合物の組み合わせを用いたポリオレフィンプラスチックの製造方法も提供される。
【背景技術】
【0002】
ジベンジリデンソルビトールアセタール(DBS)、アルキル置換芳香族アルデヒドから合成されるような置換DBS、および関連するアセタールは、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、脱臭剤および制汗剤組成物;炭化水素燃料:廃液、特に有機不純物を含む廃液;並びにペイントにおける核剤、透明剤、ゲル化剤、加工助剤および強度改良剤として有用であることが見出されている。
【0003】
これらの化合物は、溶融物を冷却する際にポリオレフィン結晶成長のための核を提供する。特定の科学理論に拘束されるものではないが、DBS化合物は、溶融ポリオレフィン(例えばポリプロピレン)中で、ポリオレフィンの結晶形成に必要とされるより十分に高い温度で、繊維状ネットワークを形成すると考えられる。繊維状ネットワークは、冷却中にポリオレフィンのより秩序だったより早い結晶化を生じさせるサイトとして機能する。結晶化過程において、ポリマー結晶は、球晶と称されるより大きい上位構造を形成する。球晶寸法がより均一で、好ましくはより小さいほど、光が散乱される可能性が小さくなる。そのようにして、ポリオレフィン物品自体の光透過性を制御することができる。すなわち、DBS化合物は、所望の核形成特性および透明化特性を与えるためにポリオレフィン産業にとって非常に重要である。
【0004】
DBS誘導体化合物は、典型的には、2分子の芳香族アルデヒドと1分子の多価アルコール、例えばキシリトールまたはソルビトールとの縮合反応により調製される。適当な製法の例は、米国特許第3,721,682号明細書(Murai et al)、米国特許第4,429,140号明細書(Murai et al)、米国特許第4,562,265号明細書(Machell)、米国特許第4,902,807号明細書(Kobayashi et al)および米国特許第5,731,474号明細書(Scrivensら)に記載されている。これら全ての特許の内容を、参照してここに組み込む。
【0005】
ポリプロピレン用の特定の透明および核剤は、ビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトール(3,4-DMDBS)およびビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール(MDBS)を含む。これらの特定化合物およびそれらを含むポリオレフィンは、それぞれ米国特許第4,371,645号明細書(Mahaffey)および同第5,049,605号明細書(Rekers)に既に記載されている。従って、これら化合物は単独ではポリオレフィン添加剤としてよく知られており、ポリオレフィンにおいて非常に低いヘイズ値(透明剤2000ppmを添加したランダムポリプロピレンコポリマーの射出成型による厚さ50milのプラックにおいて、3,4-DMDBSは約8.0%、MDBSは約10%の低いヘイズ値)を示す。
【0006】
しかしながら、MDBSを透明剤として使用する場合、この化合物はベンズアルデヒドとソルビタール成分に分解して、ベンズアルデヒドが対象とするポリオレフィンから移行するという問題が生じる。そのような場合、悪い臭いおよび味が発生して、対象ポリオレフィンの最終用途が、非食品接触用途に限定されることになる。この問題を解決するために、Milliken & Company は3,4-DMDBSを開発した。この化合物も同様の分解可能性を有しているが、生成するベンズアルデヒドは3,4−ジメチル置換されているので、p−メチルベンズアルデヒドと同じようには官能的特性上の問題を生じない。その結果、3,4-DMDBSは、ポリオレフィン市場における主要な透明剤となったのである。
【0007】
しかしながら、3,4-DMDBSは、製造にコストがかかる。3,4-DMDBSを製造するのに必要なコストは、MDBSの場合より高い。その結果、2つの化合物のいずれかを単独で使用するのと同等のヘイズを示し、よりコストがかからず、しかも許容できるポリオレフィン用透明剤または組成物を開発することが強く望まれている。これまで、3,4-DMDBSを単独で含むそのような組成物のコストを透明化能を犠牲にすることなく下げる為に、3,4-DMDBSの量を少なくするという改良の教示または提案はなかった。3,4-DMDBSとビス(p−クロロベンジリデン)ソルビトールの組み合わせが、特開平8‐199003号公報に記載されている。しかしながら、この組み合わせは、官能的特性の点で有害な結果をもたらす。特開平8‐32415号公報は、ポリオレフィン添加剤として、MDBSとビス−p−クロロジベンジリデンソルビトールの組み合わせを教示している。やはり、そのような組成物は官能的に問題である。いずれの公報も、3,4-DMDBSとMDBSの組み合わせを記載も示唆もしていない。そのようなポリオレフィン透明化化合物に関連する唯一の別の教示は、ポリオレフィン組成物および物品において独立に使用される化合物として記載していた。従って、よりコストがかからずしかも同等の機能を発揮する、優れた透明剤である3,4-DMDBSを含む透明剤に対する需要が存在している。
【特許文献1】
米国特許第3,721,682号明細書
【特許文献2】
米国特許第4,429,140号明細書
【特許文献3】
米国特許第4,562,265号明細書
【特許文献4】
米国特許第4,902,807号明細書
【特許文献5】
米国特許第5,731,474号明細書
【特許文献6】
米国特許第4,371,645号明細書
【特許文献7】
米国特許第5,049,605号明細書
【特許文献8】
特開平8‐199003号公報
【特許文献9】
特開平8‐32415号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明の目的は、単独で優れた透明化能をポリオレフィン物品および組成物について発揮する3,4-DMDBSを含むポリオレフィン透明剤に替わるコストのかからない代替品を提供することである。本発明の別の目的は、3,4-DMDBSおよびMDBSの透明剤組み合わせを含み、10%未満のヘイズ測定値を示すポリオレフィン組成物または物品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
従って、本発明は、ビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトールおよびビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール両者の組み合わせを含んでなるポリオレフィン添加剤組成物を包含する。とりわけ、本発明は、該組み合わせは、組み合わせ全体に基づいて5〜95質量%のビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトールおよび95〜5質量%のビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールからなるポリオレフィン添加剤組成物を包含する。本発明は、そのような添加剤組成物を含むポリオレフィン、好ましくはポリプロピレンの固体物品も包含する。
【0010】
更に、本発明は、ビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトールおよびビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールの混合物を少なくとも1000ppm含んでなるポリオレフィン核剤組成物であって、該核剤組成物は、比較ポリオレフィン物品における結晶化開始温度よりも高い結晶化開始温度を対象ポリオレフィン物品に与える(但し、比較ポリオレフィン物品は、同じポリオレフィン組成を有するが唯一のポリオレフィン核剤成分としてビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールを含み、該唯一のポリオレフィン核剤成分の濃度は、対象ポリオレフィン物品内のポリオレフィン核剤混合物の合計濃度と等しい)核剤組成物をも包含する。
【0011】
また、ビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトールおよびビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールの混合物を少なくとも1000ppm含んでなるポリオレフィン核剤組成物であって、該核剤組成物は、比較ポリオレフィン物品における結晶化ピーク温度よりも高い結晶化ピーク温度を対象ポリオレフィン物品に与える(但し、比較ポリオレフィン物品は、同じポリオレフィン組成を有するが唯一のポリオレフィン核剤成分としてビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールを含み、該唯一のポリオレフィン核剤成分の濃度は、対象ポリオレフィン物品内のポリオレフィン核剤混合物の合計濃度と等しい)核剤組成物も包含される。
【0012】
加えて、ビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトールおよびビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールの混合物を少なくとも1000ppm含んでなるポリオレフィン透明剤組成物であって、該透明剤組成物は、ASTMスタンダード・テスト・メソッドD1003-61により測定して、比較ポリオレフィン物品におけるヘイズ値よりも低いヘイズ値を対象ポリオレフィン物品に与える(但し、比較ポリオレフィン物品は、同じポリオレフィン組成を有するが唯一のポリオレフィン透明剤成分としてビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールを含み、該唯一のポリオレフィン透明剤成分の濃度は、対象ポリオレフィン物品内のポリオレフィン透明剤混合物の合計濃度と等しい)透明剤組成物も包含される。
最後に、本発明は、ポリオレフィンに核を形成する方法であって、(a)ビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトールおよびビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールの組み合わせを少なくとも1000ppm含んでなる核剤組成物を供給し、(b)ポリオレフィンを供給し、(c)工程(a)の該組成物と工程(b)のポリオレフィンを混合し、(d)工程(c)で得た混合物を溶融し、(e)工程(d)で得た溶融混合物を冷却する工程からなる方法を包含する。
該当する従来技術には、そのような組み合わせ、ポリオレフィン添加剤組成物、そのような組み合わせまたは添加剤組成物を含んでなるポリオレフィン物品、またはそのようなポリオレフィン物品を製造する方法は、記載も示唆もされていない。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、基本的に、3,4-DMDBSおよびMDBSを特定の割合で含ませる。両化合物の組み合わせは、上述のようにMDBSを広い範囲の応用および最終用途において使用するのが困難であったので、従来は避けられてきた。そのような化合物を含む受容される透明剤組成物を提供する明らかな能力なしに、最終ユーザーの限られた市場にのみ供給することは、異なる透明剤処方にそのような化合物を配合する広い試みを妨害するものである。ポリオレフィン透明処方におけるそのような新規な化合物の組み合わせの効果を研究する要求または必要性なしに、そのような潜在的な混合物を製造し、分析することは、重要視されていなかった。
【0014】
しかしながら、3,4-DMDBSの単独使用に替わる低コストの代替品を供給することに対する要求、さらに対象ポリオレフィン中で、MDBSの分解を防止し、分解酸または他の酸化体を中和するある種の化合物および/または分解により生じた遊離ベンズアルデヒドを掃去する化合物の入手可能性に伴い、官能的特性の問題に伴う上記の困難さを回避する可能性によって、より広い最終用途市場、特に非食品接触用途におけるMDBSのより広範な使用が可能になり得る。しかしながら、MDBS含有ポリオレフィンにおける官能的特性の可能な改良は、かなり制限される。なぜなら、分解による生じた大量のベンズアルデヒドを掃去するには、相当量の余分の固体を対象ポリオレフィン中に存在させなければならないからである。そのような添加は、対象ポリオレフィン中での固体を増加させると対象組成物の透明性およびコストに必ず影響を与えるので、問題である。従って、あらゆるMDBSを含むポリオレフィンは、この透明用化合物を用いてヘイズと官能的特性問題を同時に低下させることが困難であるという広く知られた理由から、今なお問題を有する。そこで、相乗的に活性な透明剤として本発明の3,4-DMDBSとMDBSの組み合わせを開発することは、透明化されたポリオレフィン産業において非常に重要である。
【0015】
上記のように、意外なことに、そのような透明剤の混合物はポリオレフィンにおいて相乗的に透明化効果を発揮することが見出されたのである。後記表2に示すように、ランダムコポリマー(RCP)について、例えば、約2000ppmの3,4-DMDBSは、約8%のヘイズ測定値を与え、MDBSは2000ppmにおいて約10%のヘイズ値を与える(いずれも、射出成型されたRCPの50milプラックについての例)。2種の化合物を、例えば約1500ppmの3,4-DMDBSと約500ppmのDMBSとを混合することにより、得られるヘイズ値は約8.4%になる(MDBS単独よりもかなり低い)。さらに、約1600ppmのMDBSと約400ppmの3,4-DMDBSの混合物では、約7.9%のヘイズ値が得られる。従って、MDBSは3,4-DMDBSに比べてかなり高いヘイズ値を示すものの、2種の異なる化合物を組み合わせると、驚くべきことに、3,4-DMDBSについての値に匹敵するヘイズ値が得られる。
【0016】
このような結果は、これまで通常認識されてきた経験とは異なる。例えば、上述のように、ただし特定の科学理論に拘束されることを意図しないが、ポリオレフィン中のDBS化合物は、溶融ポリマーを冷却する際に、ポリオレフィン結晶成長のための核サイトの繊維状ネットワークを形成すると思われる。3,4-DMDBSのみにより形成されたネットワークは、低ヘイズ値を与える標準的な小さい球晶サイズであるように見えることに一致する。MDBSにより形成されたネットワークは、より大きい平均球晶サイズを生じ、従って高いヘイズ値を生じる。本明細書に記載の全てのヘイズ値は、±0.25ヘイズ単位の標準偏差を有することに注意されたい。
【0017】
ヘイズ値はある透明剤の有効性を決定するのに重要な測定値であるが、そのような剤により発揮され、ポリオレフィンの最終製品に移行される他の特性も、重要である。例えば、結晶化は、溶融したポリオレフィン/DBS組成物から固体を形成するのに必要な時間を決定するために重要である。結晶化速度は、一般的に、結晶化過程の開始を決定する結晶化開始温度、および結晶化速度が最大である温度を規定する結晶化ピーク温度を記録することにより定量化される。結晶化開始温度および結晶化ピーク温度の両方が、ポリマー試料中で生じている結晶化過程の指標である。最終製品を形成するのに必要な時間を短縮するために、また、ポリオレフィンに最も有効な核形成を生じさせるために、添加される最良のDBS化合物類は、必ずしもそうではないが、最も高い結晶化ピーク温度および最も高い結晶化開始温度を与えるであろう。
【0018】
例えば、RCP中の3,4-DMDBSが示す結晶化温度は、RCP中のMDBSが示す結晶化温度(114.1から112.9℃)より完全に高い。すなわち、特定の科学理論に拘束されることを意図しないが、3,4-DMDBSを用いると、それが示すより高い結晶化温度の故に、ポリプロピレン結晶がより容易にかつ速く形成されるように見える。しかしながら、(混合系では)3,4-DMDBSの添加が、MDBS単独から生じるヘイズを低減するのみならず、結晶化ピーク温度および開始温度の両方を高くする。初期の3,4-DMDBSにより形成される繊維状ネットワークは、MDBSのネットワークとは異なるポリオレフィンの球晶サイズ結晶を見掛け上形成するようであるから、混合透明剤系によれば、ポリオレフィン結晶の配列はより無秩序になるであろうことが予測される。3,4-DMDBS単独使用により生じるヘイズと同様であることは、ポリオレフィンの結晶成長が実質的に均一のままであることを示唆している。このような結果は、核形成され透明化されたポリオレフィンについての一般的な理解からは予測することが非常に困難である。
【0019】
上記の結晶化開始温度についても同様の現象が生じる。RCP中で、MDBSは2000ppmの量で約117.1℃の結晶化開始温度を示し、3,4-DMDBSは、やはりRCP中2000ppmの量で約118.6℃の結晶化開始温度を示す。これら2種の化合物の組み合わせを用いると、結晶化開始温度は、驚くべきことに、ほぼ119℃の高温レベルに上昇する。本明細書に記載の結晶化開始温度は、±0.1℃の標準誤差を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
すなわち、5〜95質量%のMDBSと95〜5質量%の3,4-DMDBS(両者合計で100%)の組成物は、特に対象のポリオレフィン、好ましくはポリプロピレンに配合した場合、上記のような非常に予測困難な利点を与えることが見出された。好ましくは、このような組み合わせは、好ましくは10〜90質量%のMDBSと90〜10質量%の3,4-DMDBS、より好ましくは20〜90質量%のMDBSと80〜10質量%の3,4-DMDBS、更に好ましくは25〜90質量%のMDBSと75〜10質量%の3,4-DMDBS、最も好ましくは約50〜80質量%のMDBSと50〜20質量%の3,4-DMDBSからなる。このような組み合わせは、他の成分、例えば基礎ポリオレフィン、並びに下記で詳細に説明する他の化合物または配合物を含む添加剤パッケージ組成物に配合され得る。このような本発明の組み合わせ、および本発明の組み合わせを含む組成物は、標準的なポリオレフィン添加剤形状のいかなる種類(例えば粉末、小球、凝集体、液状分散体など)でも存在し得る。基本的に、このような形状は、ブレンド、凝塊形成、圧縮および/または押出しにより、そのような組み合わせおよび組み合わせを含む組成物から形成することができる。
【0021】
対象ポリオレフィン中の核剤化合物の組み合わせの合計濃度は、約1000〜4000ppm、好ましくは約1000〜3500ppm、より好ましくは1200〜3000ppm、更に好ましくは1500〜3000ppm、最も好ましくは1500〜2200ppmである。
【0022】
本発明の混合物を含む基本組成物中に所望により使用される添加剤は、可塑剤、帯電防止剤、安定剤、紫外線吸収剤、および他の同様に標準的なポリオレフィン熱可塑性添加物を包含し得る。他の添加剤もこの組成物中に存在してよく、とりわけ注目されるのは、酸化防止剤、帯電防止化合物、香料、酸中和剤などである。特に、本発明の組み合わせ、それを含む組成物およびそれを含んでなるポリオレフィン最終製品に配合されるMDBSの量を増すので、ある種の官能的特性改良添加剤を添加することが考えられる。「官能的特性改良添加剤」という用語は、(ポリオレフィン、並びに可能ならMDBS及び/又は3,4-DMDBSの両方の分解を防止するための)酸化防止剤、(認め得る量の残留酸がDBS化合物を攻撃する能力を抑制するための)酸中和剤、(悪い味または臭いのベンズアルデヒドが対象ポリオレフィンの表面へ移行するのを防止するための、例えばヒドラジド、ヒドラジンなどの)ベンズアルデヒド掃去剤を包含することを意図している。このような化合物および処方は、そのような必要とされる官能的特性改良を達成するために、いかなる量でも添加することができる。しかしながら、その量は、対象ポリオレフィン自体のヘイズに認め得るほどの影響を与えてはならない。従って、全ポリオレフィン成分の約20〜2000ppm程度のより少ない量が望ましい。
【0023】
ポリオレフィンまたはポリオレフィン樹脂は、少なくとも1種のポリオレフィン化合物を含むあらゆる物質を包含することを意図している。好ましい例には、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブチレン、およびこれらのブレンドまたはコポリマーが包含され、密度は高くても低くてもよい。熱可塑性樹脂は、この技術分野において周知であり、十分に加熱した場合に溶融するが、(金型を用いずに)十分に冷却した場合に先の形状ではない固体状態を維持するポリマー物質を意味する。
【0024】
核化ポリオレフィンは、例えば、医療機器(例えば、注射器、静脈点滴用容器、採血用器具);パイプおよびチューブ;標準的な貯蔵容器;食品包装材;液体容器(例えば、飲料、医薬品、シャンプーなどの容器);衣料ケース;マイクロ波照射可能物品;棚;キャビネットドア;機械部品;自動車部品;並びに核化の効果が有利であるあらゆる物品として使用することが意図されるが、これらに限定されるものではない。
【0025】
本発明の核剤および/または透明剤組成物は、上記ポリオレフィン物品処方において使用した場合、結晶化開始温度、結晶化ピーク温度およびヘイズ値を改良する能力に関して、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールを単独で核剤および/または透明剤として(本発明の核剤および/または透明剤組成物合計と)同じ濃度で同じポリオレフィン物品処方に用いた場合よりも優れているということによっても、定義することができる。本明細書において「同じポリオレフィン物品処方」という用語は、本発明の組成物と比較するポリオレフィン物品を製造するのに使用されるのと同じ基礎ポリオレフィン含有物を意味し、同じプロセスパラメータ(例えば、溶融温度、成型機バレル温度、冷却速度および温度など)により調製される。この用語が全く同一のポリオレフィン物品自体を意味するものではないことは、当業者なら容易に理解できるであろう。すなわち、同じベースポリオレフィン含有物であるが唯一の核剤/透明剤添加剤としてビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールを用いた標準的ポリオレフィン物品処方に比べ(但し、比較ポリオレフィン物品中の唯一のポリオレフィン核剤成分の濃度は、本発明のポリオレフィン物品内のポリオレフィン透明剤混合物の合計濃度と等しい)、本発明の組成物は、上昇した結晶化開始温度および結晶化ピーク温度並びに低下したヘイズ値を与える
【実施例】
【0026】
以下に、3,4-DMDBSおよびMDBSの混合物を含む特に好ましい添加剤組成物、並びにそのような混合物を含むポリオレフィン物品の実施例を示す。
【0027】
本発明のDBS混合物の製造
各DBS混合物は、以下に示す割合で粉末状で物理的に混合されたDBS化合物の粉末からなっていた。DBSはジベンジリデンソルビトールを、EDBSはビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトールを、TDBSは1,3;2,4−ビス(5',6',7',8'−テトラヒドロ−2−ナフチリデン)ソルビトールを示す。
【0028】
【表1】
【0029】
本発明のDBS混合物を含む透明化ポリプロピレンの製造
対象ポリプロピレンの1kgバッチを下記配合に従って製造した:
【0030】
ベース樹脂(ランダムコポリマー、以下「RCP」と記す。)および全添加剤を秤量し、次いで、Welex 強力ミキサーにより1600rpmで1分間ブレンドした。全てのサンプルを、Killion 単軸押出機により約204℃から232℃の温度勾配の4つの加熱ゾーンを通して溶融混練した。押出機ダイの出口での溶融温度は約246℃であった。スクリューは2.54cmの直径および24:1のL/D比を有していた。溶融ポリマーを60メッシュ(250μm)スクリーンにより濾過した。次いで、Arburg 25トン射出成型機により対象ポリプロピレンのプラックを作成した。成型機バレルは220℃の温度にセットした。プラックは、鏡面仕上金型(SPI1)から得られる約51mm×76mm×1.27mmの寸法を有していた。金型冷却循環水は25℃に制御した。プラックを室温で24時間熟成した後、ヘイズ値を、BYK Gardner Hazegard Plus を用い、ASTM Standard Test Method D1003-6 "Standard Method for Haze and Luminous Transmittance of Transparent Plastics" に従って測定した。
【0031】
インジウムで較正したPerkin-Elmer DSC7 を用いてポリマーの結晶化ピーク温度および結晶化開始温度を測定した。各ポリオレフィン/DBS混合組成物を、20℃/分の速度で60℃から220に加熱して、溶融組成物を調製し、ピーク温度で2分間保持した。そこから、20℃/分の速度で、開始温度である60℃に達するまで温度を下げた。ポリマーの結晶化ピーク温度は、発熱結晶化におけるピーク温度として測定した。結晶化過程が始まる温度を示すポリマーの結晶化開始温度は、Perkin-Elmer Pyris 3.81 ソフトウエアのデフォルトセッティングを用いて計算した。以下の表に、表1の混合物を用いて調製したプラックについてのヘイズ値および結晶化温度を記載する(アステリスクは、当該サンプルでは測定しなかったことを示す)。
【0032】
【表2】
【0033】
個々のDBS化合物ではなく本発明のDBS混合物を用いて製造したプラックは、最終物品中に安価なMDBSを添加したことにより低コストで、同等のヘイズ値および結晶化温度を示した。
【0034】
本発明を具体的に説明したが、当業者なら、本発明の範囲から逸脱することなく本発明の変更または改変を加えることができる。従って、本発明の範囲は、特許請求の範囲によってのみ決められるべきである。
Claims (34)
- ビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトールおよびビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール両者の組み合わせを含んでなるポリオレフィン添加剤組成物。
- 該組み合わせは、組み合わせ全体に基づいて5〜95質量%のビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトールおよび95〜5質量%のビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールからなる請求項1に記載のポリオレフィン添加剤組成物。
- 該組み合わせは、組み合わせ全体に基づいて10〜90質量%のビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトールおよび90〜10質量%のビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールからなる請求項2に記載のポリオレフィン添加剤組成物。
- 該組み合わせは、組み合わせ全体に基づいて10〜80質量%のビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトールおよび90〜20質量%のビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールからなる請求項3に記載のポリオレフィン添加剤組成物。
- 該組み合わせは、組み合わせ全体に基づいて10〜75質量%のビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトールおよび90〜25質量%のビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールからなる請求項3に記載のポリオレフィン添加剤組成物。
- 該組み合わせは、組み合わせ全体に基づいて20〜50質量%のビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトールおよび80〜50質量%のビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールからなる請求項3に記載のポリオレフィン添加剤組成物。
- さらに、少なくとも1種の感覚受容性改良添加剤を含む請求項1に記載のポリオレフィン添加剤組成物。
- さらに、少なくとも1種の感覚受容性改良添加剤を含む請求項2に記載のポリオレフィン添加剤組成物。
- さらに、少なくとも1種の感覚受容性改良添加剤を含む請求項3に記載のポリオレフィン添加剤組成物。
- さらに、少なくとも1種の感覚受容性改良添加剤を含む請求項4に記載のポリオレフィン添加剤組成物。
- さらに、少なくとも1種の感覚受容性改良添加剤を含む請求項5に記載のポリオレフィン添加剤組成物。
- さらに、少なくとも1種の感覚受容性改良添加剤を含む請求項6に記載のポリオレフィン添加剤組成物。
- 請求項1に記載の添加剤組成物を含んでなる固体ポリオレフィン物品。
- 請求項2に記載の添加剤組成物を含んでなる固体ポリオレフィン物品。
- 請求項3に記載の添加剤組成物を含んでなる固体ポリオレフィン物品。
- 請求項4に記載の添加剤組成物を含んでなる固体ポリオレフィン物品。
- 請求項5に記載の添加剤組成物を含んでなる固体ポリオレフィン物品。
- 請求項6に記載の添加剤組成物を含んでなる固体ポリオレフィン物品。
- 請求項7に記載の添加剤組成物を含んでなる固体ポリオレフィン物品。
- 請求項8に記載の添加剤組成物を含んでなる固体ポリオレフィン物品。
- 請求項9に記載の添加剤組成物を含んでなる固体ポリオレフィン物品。
- 請求項10に記載の添加剤組成物を含んでなる固体ポリオレフィン物品。
- 請求項11に記載の添加剤組成物を含んでなる固体ポリオレフィン物品。
- 請求項12に記載の添加剤組成物を含んでなる固体ポリオレフィン物品。
- 該ポリオレフィンは少なくとも1種のポリプロピレンを含んでなる請求項13に記載の固体ポリオレフィン物品。
- 該ポリプロピレンはポリプロピレンのランダムコポリマーを含んでなる請求項25に記載の固体ポリオレフィン物品。
- 該ランダムコポリマーは少なくともいくらかのエチレン含量を示す請求項26に記載の固体ポリオレフィン物品。
- 該ポリオレフィンは少なくとも1種のポリプロピレンを含んでなる請求項19に記載の固体ポリオレフィン物品。
- 該ポリプロピレンはポリプロピレンのランダムコポリマーを含んでなる請求項28に記載の固体ポリオレフィン物品。
- 該ランダムコポリマーは少なくともいくらかのエチレン含量を示す請求項29に記載の固体ポリオレフィン物品。
- ビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトールおよびビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールの混合物を少なくとも1000ppm含んでなるポリオレフィン核剤組成物であって、該核剤組成物は、比較ポリオレフィン物品における結晶化開始温度よりも高い結晶化開始温度を対象ポリオレフィン物品に与える(但し、比較ポリオレフィン物品は、同じポリオレフィン組成を有するが唯一のポリオレフィン核剤成分としてビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールを含み、該唯一のポリオレフィン核剤成分の濃度は、対象ポリオレフィン物品内のポリオレフィン核剤混合物の合計濃度と等しい)核剤組成物。
- ビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトールおよびビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールの混合物を少なくとも1000ppm含んでなるポリオレフィン核剤組成物であって、該核剤組成物は、比較ポリオレフィン物品における結晶化ピーク温度よりも高い結晶化ピーク温度を対象ポリオレフィン物品に与える(但し、比較ポリオレフィン物品は、同じポリオレフィン組成を有するが唯一のポリオレフィン核剤成分としてビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールを含み、該唯一のポリオレフィン核剤成分の濃度は、対象ポリオレフィン物品内のポリオレフィン核剤混合物の合計濃度と等しい)核剤組成物。
- ビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトールおよびビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールの混合物を少なくとも1000ppm含んでなるポリオレフィン透明剤組成物であって、該透明剤組成物は、ASTMスタンダード・テスト・メソッドD1003-61により測定して、比較ポリオレフィン物品におけるヘイズ値よりも低いヘイズ値を対象ポリオレフィン物品に与える(但し、比較ポリオレフィン物品は、同じポリオレフィン組成を有するが唯一のポリオレフィン透明剤成分としてビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールを含み、該唯一のポリオレフィン透明剤成分の濃度は、対象ポリオレフィン物品内のポリオレフィン透明剤混合物の合計濃度と等しい)透明剤組成物。
- ポリオレフィンに核を形成する方法であって、
(a)ビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトールおよびビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトールの組み合わせを少なくとも1000ppm含んでなる核剤組成物を供給し、
(b)ポリオレフィンを供給し、
(c)工程(a)の該組成物と工程(b)のポリオレフィンを混合し、
(d)工程(c)で得た混合物を溶融し、
(e)工程(d)で得た溶融混合物を冷却する
工程からなる方法。
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