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JP2004524281A - Dnaメチルトランスフェラーゼ阻害剤 - Google Patents

Dnaメチルトランスフェラーゼ阻害剤 Download PDF

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JP2004524281A
JP2004524281A JP2002546554A JP2002546554A JP2004524281A JP 2004524281 A JP2004524281 A JP 2004524281A JP 2002546554 A JP2002546554 A JP 2002546554A JP 2002546554 A JP2002546554 A JP 2002546554A JP 2004524281 A JP2004524281 A JP 2004524281A
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borinic acid
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hydroxyquinoline
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JP2002546554A
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Inventor
ステファン ジェイ. ベンコヴィッチ、
ルシール シャピロ、
ステファン ジェイ. ベーカー、
ダフネ スィー. ワーノン、
マーク ウォール、
ヴィンセント ケイ. シアー、
チャールズ ピー. スコット、
ジャスティン バボヴァル、
Original Assignee
ザ ペン ステート リサーチ ファウンデイション
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Publication date
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    • C07F5/00Compounds containing elements of Groups 3 or 13 of the Periodic Table
    • C07F5/02Boron compounds
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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Abstract

本発明は、細菌アデニンDNAメチルトランスフェラーゼの阻害剤である広域抗生物質を提供する。

Description

【技術分野】
【0001】
この出願は、1999年5月25日出願の米国仮出願60/154,582、1999年9月17日出願の60/154,582、及び2000年1月3日付け出願の60/174,256に基づいて優先権主張する2000年5月25日に出願された米国出願番号09/578,991に関連するものであり、これらの明細は参照して組み込まれるものである。
【0002】
(背景技術)
1.発明の分野
本発明は抗生物質の分野に関し、詳細には抗菌化合物に関する。本発明は特に、細菌の細胞増殖に不可欠なものを含む多種多様な細菌病原体の成分である、DNA修飾酵素、特にアデニンDNAメチルトランスフェラーゼを標的とした抗生物質に関する。本発明は特に、シトシンメチルトランスフェラーゼに対して殆どもしくは全く影響を及ぼさず、したがって、真核、特に哺乳類の細胞に対して限られた影響しか有しないアデニンDNAメチルトランスフェラーゼの阻害剤を提供する。本発明のアデニンDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤の調製及び使用方法、ならびにその薬学的組成物も提供される。
【0003】
2.発明の背景
現代医療の特徴の1つとして、細菌感染に伴う罹患率及び死亡率の低下があげられる。20世紀前半から半ばには様々な抗菌剤が開発され、これによって初めて医療従事者は様々な感染性疾病の効果的な治療を行えるようになった。
【0004】
しかしながら、従来の抗生物質の誤用や感染細菌集団の自然選択の結果、大半の細菌感染性物質によって、大半の抗生物質に対する様々な程度の薬剤耐性が生み出されてきた。MRSA(Multidrug−Resistnt StaphA)などの最も深刻なケースでは、いまのところ1種または数種の抗生物質しか有効でない。さらに、免疫不全症候群がある場合には、徹底的な抗生剤治療を必要とする日和見感染がさらに発症することになる。
【0005】
したがって、現在利用可能な治療に耐性をもつ細菌感染を治療するための、新規でより効果的な抗生化合物がますます求められている。
【0006】
細菌の大半は、特定のヌクレオチド塩基のメチル化によって自らのゲノムDNAを修飾する。DNAメチル化は、遺伝子の調節と変異損傷の修復にとって重要である(JostとSoluz,1993年,DNA METHYLATION, MOLECULAR BIOLOGY AND BIOLOGICAL SIGNIFICANCE, Birhauser Verlag:スイス国バーゼル;PalmerとMarinus,1994年,Gene、第143巻、1から12頁;Cryden,1999年,S−アデノシルメチオニン依存性メチルトランスフェラーゼ(ADENOSYLMETHIONINE−DEPENDENT METHYLTRANSFERASES):構造と機能(STRUCTURES AND FUNCTIONS)の中の“Bacterial DNA Methyltransferases”,X.ChengとR.M.Blumenthal(編),World Scientific Publishing,283から340頁を参照のこと)。DNAメチル化は、異なる配列特異性を有するクラスの酵素によって触媒される。例えば、DNAメチルトランスフェラーゼには、GATC配列内のアデニン残基をメチル化する(dam)や、同起源の制限酵素の認識部位には含まれていないCCAGGまたはCCTGG配列内のシトシン残基をメチル化する(dcm)などがある。同起源の制限酵素の認識部位に含まれる残基をメチル化するDNAメチルトランスフェラーゼもある(たとえば、ApaI、AvaII、BclI,ClaI,DpnII,EcoRI,HaeIII,HhaI,MboI及びMspI。MarinusとMorris,1973年,J.Bacteriol.、第114巻、1143から1150頁;MayとHatman,1975年,J.Bacteriol.、第123巻、768から770頁;Heitman,1993年,Genet.Eng.、第15巻、57から108頁を参照のこと)。さらに本願発明者は、国際出願公報WO98/12206に開示したように、GANTC配列内のアデニン残基をメチル化するカウロバクタークレセンタス(Caulobacter cresentus)由来のアデニンDNAメチルトランスフェラーゼを発見した。このメチルトランスフェラーゼは、細胞周期調節性であり、細菌細胞の増殖にとって必須であり、酵素を阻害すると細菌は生存不能になる。同様のメチルトランスフェラーゼがウシ流産菌(Brucella abortus),ヘリコバクターピロリ(Helicobacter pylori),アグラバクテリウムツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)及び根粒菌(Rhizobium meliloti)においても発見されている。細菌細胞とは対照的に、真核、特に哺乳細胞におけるDNAメチル化は、CpG配列からなる部位におけるシトシンメチル化に限定される(RazinとRiggs,1980年,Science、第210巻、604から610頁;JostとBruhat,1997年,Prog.Nucleic Acid Res.Molec.Biol.、第57巻、217から248頁)。
【0007】
したがって、DNAメチル化、特に、発明者によって発見された特定細菌種における細胞周期調節性アデニンDNAメチル化は、抗生物質の活性の新しい標的に対する技術上の必要性に取り組むものである。
【0008】
(発明の要約)
本発明は、細菌細胞におけるアデニンDNAメチルトランスフェラーゼを阻害することのできる抗生化合物を提供する。本発明の抗生化合物は、特にアデニン特異的細菌DNAメチルトランスフェラーゼを阻害するが、細菌または真核、詳細には哺乳類、最も詳細にはヒトのシトシン特異的DNAメチルトランスフェラーゼを阻害しない。本発明の化合物は、植物におけるアデニン特異的DNAメチルトランスフェラーゼも阻害する。抗生化合物は、細菌性病因を有する疾患、または、免疫学的に感染し易く衰弱した健康状態にある動物、最も好ましくはヒトにおける細菌による日和見感染を治療するために、動物、最も好適にはヒトに投与可能な薬学的組成物としても提供される。
【0009】
本発明は、抗生化合物及びその薬学的組成物の調製方法、ならびに前記抗生物質を治療的に用いる方法も提供する。本発明の抗生化合物及び薬学的組成物のキット及び包装された形態も提供されている。
【0010】
本発明の特に好ましい実施形態は、以下の好ましい実施形態の詳細な説明及びクレームからさらに明確になるであろう。
【0011】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本発明は、細菌のアデニンDNAメチルトランスフェラーゼの阻害剤である、抗生物質、及び特に抗菌化合物を提供する。本発明の化合物は、アデニンDNAトランスフェラーゼを生産するあらゆる細菌種に対して、抗菌増殖阻害特性を示す。上記には、技術上認識されるような細菌制限・修飾系の成分であるアデニンDNAメチルトランスフェラーゼ、ならびに、たとえば、参照により本願に組み入れる国際出願公報WO98/12206に開示されるような細胞周期調節性アデニンDNAメチルトランスフェラーゼ(CcrM)が含まれる。したがって、アデニンDNAメチルトランスフェラーゼの阻害剤は、本発明によって特別に提供されるものである。
【0012】
本発明のアデニンDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤は、新しいクラスの広域抗生物質からなる。殆どの細菌種は、典型的には制限酵素を伴う修飾手段の一部であるDNAメチルトランスフェラーゼを有しており、該修飾手段は、細胞のDNAの完全性を保つとともに、外来(最も典型的にはウィルス)DNAに対する防御を行う。さらに一部の細菌は、細菌細胞増殖にとって不可欠なアデニンDNAメチルトランスフェラーゼを生産する。本発明の阻害剤の抗菌活性に対して適切な標的を与える医学的に重要な細菌種としては、ブドウ球菌(Staphylococcus)種や連鎖球菌(Streptococcus)種などの球菌;バシラス(Bacillus)種やコリネバクテリウム(Corynebacterium)種やクロストリジウム(Clostridium)種などの桿菌;アクチノミセス(Actinomyces)種やストレプトミセス(Streptomyces)種などの糸状細菌を含むグラム陽性細菌;ナイセリア(Nisseria)種などの球菌;シュードモナス(Pseudomonas)種、ブルセラ(Brucella)種、アグロバクテリウム(Agrobacterium)種、ボルデテラ(Bordetella)種、大腸菌(Escherichia)種、赤痢菌(Shigella)種、エルシニア(Yersinia)種、サルモネラ(Salmonella)種、クレブシエラ(Klebsiella)種、エンテロバクター(Enterobacter)種、ヘモフィルス(Hemophilus)種、パスツレラ(Pasteurella)種、及びストレプトバシラス(Streptobacillus)種などの桿菌を含むグラム陰性細菌;スピロヘータ種、カンピロバクター(Campylobacter)種、ビブリオ(Vibrio)種、及びリケッチア(Rickettsiae)種及びクラミジア(Chlamydia)種を含む細胞内細菌が挙げられる。
【0013】
本発明のアデニンDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤に対する標的である具体的な細菌としては、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus);腐性ブドウ球菌(Staphylococccus saprophyticus);化膿連鎖球菌(Streptococcus pyrogenes);ストレプトコッカスアガラクティー(Streptococcus agalactiae);肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae);炭疽菌(Bacillus anthracis);ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheria);ウェルシュ菌(Clostridium perfringens);ボツリヌス菌(Clostridium botulinum);破傷風菌(Clostridium tetani);淋菌(Neisseria gonorrhoeae);髄膜炎菌(Neisseria meningitides);緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa);レジオネラニューモフィラ(Legionella pneumophila);大腸菌(Escherichia coli);ペスト菌(Yersinia pestis);インフルエンザ菌(Hemophilus influenzae);ヘリコバクターピロリ(Helicobacter pylori);カンピロバクターフィタス(Campylobacter fetus);コレラ菌(Vibrio cholerae);ビブリオパラフェモリディカス(Vibrio parahemolyticus);梅毒トレポネーマ(Trepomena pallidum);イスラエル放線菌(Actinomyces israelii);発疹チフスリッケチア(Rickettsia prowazekii);リッケチアリケッチー(Rickettsia rickettsii);トラコーマクラミジア(Chlamydia trachomatis);オウム病クラミジア(Chloamydia psittaci);ウシ流産菌(Brucella abortus)及びアグラバクテリウムツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)が挙げられる。
【0014】
本発明のアデニンDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤にとって、シトシン特異的DNAメチルトランスフェラーゼに対する上記物質の活性レベルが低いことは重要な特性である。これは、哺乳類、最も詳細にはヒトの細胞内にはシトシン特異的DNAメチルトランスフェラーゼが存在するためであり、本発明のアデニンDNAメチルトランスフェラーゼが哺乳類メチルトランスフェラーゼに対して阻害活性を殆どまたは全く持たないことは有益な特性である。この特性は、本発明によって提供される分子に対して、細菌細胞特異的でありながら、かつ哺乳類、最も好ましくはヒトの細胞に対して抗生活性を殆ど有しないという有益な性質を与える。好ましくは、シトシン特異的DNAメチルトランスフェラーゼに対する上記化合物のIC50は、500μMを超える。
【0015】
本発明は式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩も提供する。
【化1】
Figure 2004524281
(式中、Aは、N、OまたはSを示し、
Wは、Cp(pは0または1)を示し、
,R,R,R及びRは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、ニトロソ、低級アルキル、アリールまたは置換アリール、低級アルコキシ、低級アルコキシアルキル、またはシクロアルキルまたはシクロアルキルアルコキシを示し、各シクロアルキル基は3から7個のメンバーを有し、シクロアルキルの最大2つのメンバーが、硫黄、酸素及び窒素から選択されるヘテロ原子であってもよく、また、アルキル、アリール、またはシクロアルキル基の任意のメンバーが、ハロゲン、低級アルキルまたは低級アルコキシ、アリールまたは置換アリール、ハロゲン、ニトロ、ニトロソ、アルデヒド、カルボン酸、アミド、エステルまたは硫酸塩で置換されていてもよく、あるいは、R,R,R,R及びRは、芳香族、脂肪族、ヘテロ芳香族、ヘテロ脂肪族環構造またはそれらの置換形態によって結合されていてもよく、この場合、AがOまたはSであるときにはRは存在せず、p=0のときにはRが存在しない。)
(式中、Ar及びArは同一であっても異なってもよく、それぞれ独立して、アリールまたは、ハロゲン、ニトロ、ニトロソ、低級アルキル、アリールまたは置換アリール、低級アルコキシ、低級アルコキシアルキル、またはシクロアルキルまたはシクロアルキルアルコキシで1箇所または複数の箇所が置換されているアリールを示し、各シクロアルキル基は3から7個のメンバーを有し、シクロアルキルの最大2つのメンバーが、硫黄、酸素及び窒素から選択されるヘテロ原子であってもよく、また、アルキル、アリール、またはシクロアルキル基の任意のメンバーが、ハロゲン、低級アルキルまたは低級アルコキシ、アリールまたは置換アリール、ハロゲン、ニトロ、ニトロソ、アルデヒド、カルボン酸、アミド、エステルまたは硫酸塩で置換されていてもよく、
また随意で、Ar及びArは結合されて、三環の骨格(下記参照)を形成してもよく、ここでXは、ハロゲン、ニトロ、ニトロソ、低級アルキル、アリールまたは置換アリール、低級アルコキシ、低級アルコキシアルキル、またはシクロアルキルまたはシクロアルキルアルコキシを有する複数の箇所を有するC=O,CHOH,(CH)n(n=0から2),―CH=CH−,NR(R=H,C−Cアルキル、フェニル、チエニルまたはピリジル),O,SO(n=0から2)であり、各シクロアルキル基は3から7個のメンバーを有し、シクロアルキルの最大2つのメンバーが、硫黄、酸素及び窒素から選択されるヘテロ原子であってもよい。)
【化2】
Figure 2004524281
(式中、結合1、結合2、結合3及び結合4は、それぞれ独立して、単結合または二重結合である。ただし、AがSまたはOの場合、結合1は単結合であり、AがNの場合、結合1は二重結合である)。
【0016】
本発明は、ボリン酸、最も好ましくはジフェニルまたは置換ジフェニルボリン酸の誘導体であり、最も好ましくはそのジフェニルまたは置換ジフェニルボリン酸アルキルアミンエステルであるアデニンDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤を提供する。好ましい実施形態において、本発明は、ジ−(4−フルオロフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル、ジ−(4−クロロフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル、ジ−(3−クロロフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル、ジ−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル、ジ−(3,4−メチレンジオキシフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル、ジ−(4−メトキシフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル、ジ−(2−チエニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル、ジ−(p−フルオロフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキナリジンエステル、ジ−(p−クロロフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキナリジンエステル、ジ−(4−メトキシフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキナリジンエステル、ジ−(p−フルオロフェニル)ボリン酸5−クロロ−8−ヒドロキシキナリンエステル、ジ−(p−クロロフェニル)ボリン酸5−クロロ−8−ヒドロキシキナリンエステル、ジ−(3,4−メチレンジオキシフェニル)ボリン酸5−クロロ−8−ヒドロキシキノリンエステル、ジ−(4−メトキシフェニル)ボリン酸5−クロロ−8−ヒドロキシキノリンエステル、ジ−(3,4−メチレンジオキシフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシ−5−ニトロキノリンエステル、ジフェニルボリン酸2−アミノフェノール、ジフェニルボリン酸ピリジン−2−メタノール、ジフェニルボリン酸2−アミノ−1−フェニルプロパノール、ジフェニルボリン酸(S)−(+)−ピロリジン−2−メタノール、ジ−(4−フルオロフェニル)ボリン酸エタノールアミンエステル、及びジ−(4−クロロフェニル)ボリン酸エタノールアミンエステルを含む化合物を提供する。
【0017】
状況によっては、本発明の化合物は1つまたはそれ以上の不斉炭素原子を含んでいてもよく、本化合物は様々な立体異性体として存在しうる。これらの化合物は、例えば、ラセミ体または光学的活性体である。これらの状況において、1つのエナンチオマー、すなわち光学活性体は、不斉合成またはラセミ体の分割によって得ることができる。ラセミ体の分割は、例えば、分解剤共存下での結晶化や、例えばキラルHPLCカラムを用いたクロマトグラフィーなどの従来の方法によって達成することができる。
【0018】
推定アデニンDNAメチルトランスフェラーゼが本発明に従ってどのように調製されたかに関係なく、化合物はアデニン及びシトシン特異的DNAメチルトランスフェラーゼ活性のいずれについても分析する。感受性細菌(アデニンDNAメチルトランスフェラーゼを発現することがわかっている)を、阻害化合物の存在下及び非存在下で増殖させ、化合物存在下における増殖阻害の程度を化合物非存在下での増殖に相対して決定する。作用機構(すなわちアデニンDNAメチルトランスフェラーゼの阻害)は、国際出願公報WO98/12206に従って、ヘミメチル化DNA、トリチウム化S−アデノシルメチオニン(C)及び精製アデニンDNAメチルトランスフェラーゼを用いたフィルタ結合ラジオアッセイによって、各増殖阻害化合物に対して確認する。
【0019】
本発明の化合物は、溶液中に互変体として存在していてもよい。本発明において、一方の互変異性体に対して構造及び名前を与える場合には、他方の互変異性体も含まれるものとする。
【0020】
本発明の代表的な化合物としては、本明細書に開示する化合物及びそれらの薬学的に許容される酸及び塩基付加塩が含まれるが、これらに限定されることはない。さらに、本発明の化合物が酸付加塩として得られる場合には、この酸塩の溶液を塩基性化することにより遊離の塩基を得ることもできる。反対に、生成物が遊離の塩基である場合には、塩基化合物から酸付加塩を調製するための従来の手法に従って、この遊離の塩基を適切な有機溶媒に溶解して溶液を酸で処理することにより、付加塩、特に薬学的に許容される付加塩を製造することができる。
【0021】
本発明は、本発明の化合物のアシル化されたプロドラッグも包含する。当業者であれば、本発明化合物の非毒性の薬学的に許容される付加塩及びアシル化プロドラッグを調製するために用いることのできる様々な合成方法を認識しているであろう。
【0022】
本発明において「アルキル」「低級アルキル」「C−Cアルキル」とは、1から6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキル基、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、2−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、及び3−メチルペンチルなどを意味する。
【0023】
本発明において「アルコキシ」、「低級アルコキシ」及び「C−Cアルコキシ」とは、1から6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルコキシ基、たとえば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、ter−ブトキシ、ペントキシ、2−ペンチル、イソペントキシ、ネオペントキシ、ヘキソキシ、2−ヘキソキシ、3−ヘキソキシ及び3−メチルペントキシなどを意味する。
【0024】
本発明において「ハロゲン」という用語は、フッ素、臭素、塩素及びヨウ素を意味する。
【0025】
本発明において「シクロアルキル」たとえばC−Cシクロアルキルとは、3から7個の原子を有するシクロアルキル基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルなどを意味する。C−Cシクロアルキル基において、好ましくは、C−Cシクロアルキル基において、環を形成する1つまたは2つの炭素原子が、硫黄、酸素または窒素などのヘテロ原子で置換されていてもよい。そのような基の例としては、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、アザペルヒドロエピニル、オキサザペルヒドロエピニル、オキセパニル、オキサザペルヒドロイオニル及びオキサジアザペルヒドロイニルが挙げられる。窒素または酸素で置換されたメンバーを有するC及びCシクロアルキル基には、アジリジニル、アゼチジニル、オキセタニル及びオキシラニルが含まれる。
【0026】
「アリール」とは、例えば、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、トリフルオロメチル、低級アシロキシ、アリール、ヘテロアリール及びヒドロキシで一置換、二置換、または三置換されていてもよい、単環(例えばフェニル)、複合環(例えばビフェニル)、または少なくとも1つが芳香族である複合縮合環(例えば、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、ナフチル、アントリル、またはフェナントリル)を有する芳香族炭素環基を意味する。
【0027】
「ヘテロアリール」とは、窒素、酸素または硫黄から選択される少なくとも1つ最大4つのヘテロ原子を含む5,6,または7員環の1つまたはそれ以上の芳香族環系を意味する。このようなヘテロアリール基としては、例えば、チエニル、フラニル、チアゾリル、イミダゾリル、(イソ)オキサゾリル、ピリジル、ピリミジル、(イソ)キノリニル、ナフチリジニル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサゾリルが挙げられる。好ましいヘテロアリールは、チアゾリル、ピリミジニルであり、好ましくはピリミジン−2−イル及びピリジルである。他の好ましいヘテロアリール基には、1−イミダゾリル、2−チエニル、1−または2−キノリニル、1−または2−イソキノリニル、1−または2−テトラヒドロイソキノリニル、2−または3−フラニル及び2−テトラヒドロフラニルが含まれる。
【0028】
本発明の細菌増殖阻害性アデニンDNAメチルトランスフェラーゼ阻害化合物は本明細書に記載のようにして提供される。
【0029】
本発明の化合物の使用
本発明は、本明細書に開示される化合物の薬学的組成物としての実施形態も提供する。本発明の薬学的組成物は、それ自体知られている方法、例えば、従来の混合、溶解、顆粒化、糖衣形成、すりつぶし、乳化、カプセル化、閉じ込め、または凍結乾燥製法によって製造することができる。
【0030】
本発明に従って使用する薬学的組成物は、活性化合物を薬学的に使用可能な調製物に加工するのを容易にする賦形剤及び補助剤を含む生理学的に許容される1つまたはそれ以上の担体を用いて、従来の方法で調合することができる。適切な製剤は選ばれる投与経路に依存する。
【0031】
非毒性薬学的塩には、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸、スルフィン酸、ギ酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、硝酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、マレイン酸、ヨウ化水素酸、アルカン酸、例えば酢酸やHOOC−(CH−CH(式中nは0から4)などの酸の塩が含まれる。非毒性薬学的塩基付加塩には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウムなどの塩基の塩が含まれる。当業者であれば、広範な非毒性の薬学的に許容される付加塩を認識しているであろう。
【0032】
注射のためには、本発明の化合物は、ハンクス溶液やリンガー溶液、あるいは生理学的食塩水など、生理学的に適合するバッファなどの適切な水溶液として製剤化することができる。経粘膜及び経皮投与のためには、透過させる障壁に適した浸透剤を製剤化に用いる。そのような浸透剤は技術上一般的に知られている。
【0033】
経口投与のためには、化合物は活性化合物を技術上周知の薬学的に許容される担体と組み合わせることによって容易に製剤化することができる。そのような担体により、本発明の化合物は、治療対象患者によって経口摂取されるような、錠剤、丸剤、糖衣錠、カプセル剤、液剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー、懸濁剤などに製剤化することができる。経口使用のための薬学的調製物は、固体賦形剤とともに、得られる混合物を随意で粉砕し、必要であれば適切な補助剤を添加した後に顆粒の混合物を加工して、錠剤または糖衣錠のコアを得ることで得られる。適切な賦形剤としては、特に、ラクトース、スクロース、マンニトールまたはソルビトールを含む糖類;セルロース調製物、たとえば、トウモロコシ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、イモ澱粉、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、及び/またはポリビニルピロリドン(PVP)などの充填剤である。所望により、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸もしくはその塩、例えばアルギン酸ナトリウムなどの崩壊剤を添加してもよい。
【0034】
糖衣コアには適切なコーティングを行う。この目的のために、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールジェル、ポリエチレングリコール、及び/または二酸化チタン、ラッカー溶液、及び適切な有機溶媒または溶媒混合物を随意で含んでいてもよい濃縮糖溶液を用いることができる。識別または活性化合物投与の様々な組み合わせの特徴を示すために、染料または顔料を錠剤または糖衣コーティングに加えてもよい。
【0035】
経口的に使用することのできる薬学的調製物には、ゼラチンでできた押し嵌めカプセル、ならびにゼラチンとグリセロールやソルビトールなどの可塑剤でできた柔らかい密閉カプセルが含まれる。押し嵌めカプセルは、ラクトースなどの充填剤、澱粉などの結合剤、及び/またはタルクやステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、及び随意で安定剤との混合剤中に活性成分を含んでいてもよい。軟カプセルにおいては、活性化合物は脂肪油、液体パラフィンまたは液体ポリエチレングリコールなどの適当な液体中に溶解または懸濁させることができる。経口投与のためのすべての調剤は、そのような投与に適した剤形でなければならない。口腔内投与のためには、組成物は従来の方法で製剤化された錠剤またはトローチ剤の形状をとることができる。
【0036】
吸入による投与のためには、本発明に従って用いられる化合物は、適切な噴射剤、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の適当なガスを用いて、圧縮パックまたはネブライザーからエアロゾル噴射の形態で送達すると都合がよい。圧縮エアロゾルの場合、単位剤形は測定量を送達するためのバルブを設けることによって決定することができる。吸入器または吹付器において用いるための例えばゼラチンでできたカプセルやカートリッジは、化合物の混合粉末とラクトースまたは澱粉などの粉末ベースを含むように製剤化することができる。
【0037】
化合物は、例えばボーラス注射や持続性注入などによる、注射による非経口投与用に製剤化することもできる。注射用の製剤は、たとえば、アンプルやマルチドーズ容器内に、添加した保存剤とともに単位剤形で与えることができる。組成物は、油性または水性の媒介体中の懸濁液、溶液または乳濁液の形態をとることができ、懸濁化、安定化、及び/または分散化剤などの製剤物質を含んでいてもよい。
【0038】
非経口的投与のための薬学的製剤には、水溶性の活性化合物の水溶液が含まれる。さらに、活性化合物の懸濁液は、適切な油性注射懸濁液として調製することができる。適切な親油性溶媒または媒介体には、ゴマ油などの脂肪油、またはオレイン酸エチルまたはトリグリセリドなどの合成脂肪酸エステル、またはリポソームなどが含まれる。水性注射懸濁液は、懸濁液の粘度を増加させる物質、たとえば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトール、またはデキストランなどを含んでいてもよい。随意で、懸濁液は適切な安定剤または化合物の溶解性を増加させて高濃度溶液の調製を可能にする物質を含んでいてもよい。あるいは、活性成分は、使用前に適切な媒介体、たとえば無菌パイロジェンフリー水と混合するように粉末状であってもよい。化合物は、例えばココアバターや他のグリセリドなどの従来の座薬基剤を含む、座薬や保持性浣腸などの直腸組成物として製剤化することができる。
【0039】
上述の製剤化に加えて、化合物はデポー製剤として製剤化してもよい。このような長時間作用する製剤は、移植(例えば皮下または筋肉内)または筋肉内注射によって投与することができる。したがって、例えば、化合物は適切な高分子または疎水性材料(例えば許容される油の乳濁液)あるいはイオン交換樹脂とともに製剤化してもよいし、あるいはやや溶けにくい誘導体、例えばやや溶けにくい塩として製剤化してもよい。
【0040】
本発明の疎水性化合物に対する薬学的担体は、ベンジルアルコール、非極性界面活性剤、水に混和する有機ポリマー及び水相からなる共溶媒系である。共溶媒系はVPD共溶媒系であってもよい。VPDは、無水エタノール中の体積として、3%(重量/体積)ベンジルアルコール、8%(重量/体積)非極性界面活性剤ポリソルベート80、及び65%(重量/体積)ポリエチレングリコール300を溶解した溶液である。VPD共溶媒系(VPD:5W)は、5%デキストロース水溶液で1:1に希釈したVPDからなる。この共溶媒系は、疎水性化合物をよく溶解し、それ自体は全身投与に対して低い毒性しか与えない。当然のことながら、共溶媒系の割合はその溶解性と毒性特性を壊さない限りにおいて相当に変えることもできる。さらに、共溶媒成分の正体を変えることもできる。たとば、ポリソルベート80の代わりの他の低毒性非極性界面活性剤を用いてもよいし、ポリエチレングリコールの画分を変えてもよいし、ポリエチレングリコールの代わりに他の生物適合性ポリマー、例えばポリビニルピロリドンを用いてもよいし、デキストロースの代わりに他の糖類または多糖類を用いてもよい。
【0041】
あるいは、疎水性薬学的化合物に対する他の送達システムを用いることもできる。送達リポソーム及びエマルションが疎水性薬剤に対する送達媒介体または担体の例としてよく知られている。ジメチルスルホキシドなどの有機溶媒も用いることができるが、通常は毒性が大きくなるという犠牲が伴う。さらに、化合物は、治療剤を含む固体疎水性ポリマーの半透過性マトリックスなどの持続放出システムを用いて送達することもできる。様々な持続放出材料が確立されており、当業者によって周知である。持続放出カプセルは、その化学的性質に応じて、数週間から100日にわたって化合物を放出する。治療剤の化学的性質と生物学的安定性に応じて、タンパク質及び拡散安定化のためのさらなる戦略を用いてもよい。
【0042】
薬学的組成物は、適切な固体またはゲル相担体または賦形剤をさらに含んでいてもよい。そのような担体または賦形剤の例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、様々な糖、澱粉、セルロース誘導体、ゼラチン、及びポリエチレングリコールなどのポリマーが含まれるが、これらに限定されることはない。
【0043】
本発明の化合物は、薬学的に適合可能な対イオンとの塩として提供することもできる。薬学的に適合可能な塩は、塩酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、リン酸、臭化水素酸、スルフィン酸、ギ酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、硝酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、マレイン酸、ヨウ化水素酸、アルカン酸、例えば酢酸やHOOC−(CH−CH(式中nは0から4)などを含むが、これらに限定されることはない多数の酸とともに形成することができる。塩は対応する遊離の塩基の形態である水性または他のプロトン性溶媒中でより溶解しやすくなる。非毒性薬学的塩基付加塩は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウムなどの塩基の塩を含んでいる。当業者であれば、広範な非毒性の薬学的に許容される付加塩を認識しているであろう。
【0044】
本発明の化合物の薬学的組成物は、全身、局部または局所投与を含む様々な手段を通して製剤化及び投与することができる。製剤化及び投与の技術は、”Remington’s Pharmaceutical Sciences,”(Mack Publishing Co.,ペンシルベニア州、イーストン)に記載されている。投与様式は、体内の所望の目的部位に最大限に送達されるように選択することができる。適切な投与経路の例としては、経口、経腸、経粘膜、経皮または腸管投与;筋肉内、皮下、髄内注射を含む非経口送達、ならびに、くも膜下、直接心室内、静脈、腹腔内、鼻腔内または眼内注射が挙げられる。
【0045】
あるいは化合物は、例えば化合物を大抵はデポーまたは持続放出製剤として特定の組織に直接注射することにより、全身的にではなく局所的に投与することもできる。
【0046】
本発明における使用に適した薬学的組成物には、有効成分が対象とする目的を達成するのに有効な量で含まれる組成物が含まれる。より詳細には、治療上有効な量とは、治療対象の患者の発症を予防するか、もしくは既存の症状を緩和するのに有効な量を意味する。有効量の決定は、特に本明細書に与える詳細な開示に照らし合わせて、当業者の能力の範囲内のことである。
【0047】
本発明の方法において用いる任意の化合物に対して、治療上有効な投与量は、本明細書に開示したようにまずは細胞培養アッセイから推定することができる。たとえば、投与量は、動物モデルにおいては細胞培養において決定されるEC50(50%増加に対する有効投与量)を含む循環濃度範囲を達成するように、すなわち細菌細胞増殖の最大阻害の半分を達成する化合物濃度に調合することができる。こうした情報は、ヒトにおける有効な投与量をより正確に決定するために用いることができる。
【0048】
しかしながら、任意の特定の患者に対する具体的な投与量は、用いた特定の化合物の活性、年齢、体重、身体全体の健康、性別、食事、投与時間、投与経路、排泄の速度、薬剤の組み合わせ、治療中の特定の疾病の重症度、及び処方医師の判断などを含む様々な因子に依存する。
【0049】
ヒト以外の動物に投与するために、薬剤または該薬剤を含む薬学的組成物は、動物の飼料または飲み水に添加してもよい。動物が食餌とともに適量の薬剤を摂取できるように所定量の薬剤とともに動物の飼料または飲み水を調合すると都合がよい。動物が飲食するほぼ直前に飼料または飲み水に薬剤を含むプレミックスを加えると都合がよい。
【0050】
本発明の好ましい化合物は、一定の薬理学的性質を有している。そのような性質には、経口バイオアベイラビリティ、低毒性、低血清タンパク質結合性、及び、望ましいin vitro及びin vivo半減期が含まれるが、これらに限定されることはない。これらの望ましい薬学的性質を予測するためにアッセイを用いてもよい。バイオアベイラビリティを予測するために用いられるアッセイとしては、Caco−2細胞単層を含むヒト腸細胞単層の透過が含まれる。血清タンパク質結合は、アルブミン結合アッセイから予測される。このようなアッセイは、Oravcovaら(1996年、J,Chromat.B 677:1から27頁)による概要に記載されている。化合物の半減期は、化合物の投与頻度に反比例する。化合物のIn vitro半減期は、KuhnzとGieschen(Drug Metabolism and Disposition(1998)、第26巻、1120から1127頁)によって記載されるミクロソーム半減期アッセイから予測することができる。
【0051】
上記のような化合物の毒性及び治療有効性は、例えばLD50(集団の50%生存投与量)及びED50(集団の50%に治療上有効な量)を求めるための、細胞培養または実験動物における標準的な薬学的手法によって決定することができる。毒性と治療有効性の投与量の比は治療上の指標となり、LD50とED50の比として表される。高い治療指標を示す化合物が好ましい。これらの細胞培養検定及び動物実験から得られたデータは、ヒトにおいて用いる様々な投与量を調合するために用いることができる。このような化合物の投与量は、殆どもしくは全く毒性のないED50を含む循環濃度範囲内にあることが好ましい。投与量は、用いられる剤形や用いられる投与経路に応じてこの範囲内で変えることができる。正確な調合、投与経路、及び投与量は、患者の状態を考慮して各医師によって選択されることができる(たとえば、Finglら、1975年、”The Pharmacological Basis of Therapeutics”、第1章、1頁を参照のこと)。
【0052】
投与量及び間隔は、細菌細胞増殖阻害効果を維持するのに十分な活性部分の血清レベルを与えるように、個々に調節することができる。全身投与に対する通常の患者への投与量は、1日あたり100から2000mgである。患者の体表面積に換算すると、通常の投与範囲は1日あたり、50から910mg/mである。通常の平均血清レベルは、0.1から1000μM内に維持すべきである。局所投与または選択的摂取の場合には、化合物の有効局所濃度は血清濃度に相関することはない。
【0053】
本発明の化合物は、植物、動物及びヒトに感染する細菌における細胞プロセスの調節剤である。本発明のアデニンDNAメチルトランスフェラーゼ阻害化合物の薬学的組成物は、動物及びヒトの両方の疾病を治療するための抗生物質として有効である。このような疾病には、放線菌症、炭疽、細菌性赤痢、ボツリヌス中毒、ブルセラ症、蜂巣炎、コレラ、結膜炎、膀胱炎、ジフテリア、細菌性心内膜炎、喉頭蓋炎、胃腸炎、鼻疽、淋病、レジオネラ病、レプトスピラ症、細菌性髄膜炎、ペスト、細菌性肺炎、産褥敗血症、リウマチ熱、ロッキー山熱、猩紅熱、連鎖球菌性咽頭炎、梅毒、破傷風、ツラレミア、腸チフス、発疹チフス、及び百日咳などが含まれるが、これらに限定されることはない。
【0054】
特許を含む全ての論文及び参考文献の本願における開示は、参照により本願に組み込まれる。
【0055】
以下の実施例は説明のためのものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。本発明は、本発明の個々の態様を説明することを意図した例示的実施形態によって限定されることはない。実際のところ、上記の説明及び添付の図面から、当業者には、ここに示し記載するものに加えて本発明の様々な改変が明らかであろう。そのような改変は添付のクレームの範囲内におさまる。
【0056】
(実施例1)
ジフェニルボリン酸エステルに基づく化合物
ジフェニルボリン酸エステルに基づくいくつかの化合物を以下のようにして調製した。これらの化合物の一般的な合成は、反応スキーム1に示されている。
【化3】
Figure 2004524281
(式中、反応条件は以下の通りである。
【0057】
i)テトラヒドロフラン(THF)またはエチルエーテル(EtO)、−78℃から室温で一晩。
【0058】
ii)EtOH、室温、ボロン調節剤、
ここで、
M=MgBr,Li
Hal=Cl,Br
A=O,N,S
W=Cp(p=0.1)
,R,R,R及びRは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、ニトロソ、低級アルキル、アリールまたは置換アリール、低級アルコキシ、低級アルコキシアルキル、またはシクロアルキルまたはシクロアルキルアルコキシを示し、各シクロアルキル基は3から7個のメンバーを有し、シクロアルキルの最大2つのメンバーが、硫黄、酸素及び窒素から選択されるヘテロ原子であってもよく、また、アルキル、アリール、またはシクロアルキル基の任意のメンバーが、ハロゲン、低級アルキルまたは低級アルコキシ、アリールまたは置換アリール、ハロゲン、ニトロ、ニトロソ、アルデヒド、カルボン酸、アミド、エステルまたは硫酸塩で置換されていてもよく、あるいは、R,R,R,R及びRは、芳香族、脂肪族、ヘテロ芳香族、ヘテロ脂肪族環構造またはそれらの置換形態によって結合されていてもよく、この場合、AがOまたはSであるときにはRは存在せず、p=0のときにはRが存在せず、
式中、結合1、結合2、結合3及び結合4は、それぞれ独立して、単結合または二重結合である。ただし、AがSまたはOの場合、結合1は単結合であり、AがNの場合、結合1は二重結合であり、
Xは各フェニル基上の最大5つの置換基を示すものであってよく、各Xは独立して、水素、低級アルキル、アリールまたは置換アリール、低級アルコキシ、低級アルコキシアルキル、またはシクロアルキルまたはシクロアルキルアルコキシであり、各シクロアルキル基は3から7個のメンバーを有し、シクロアルキルの最大2つのメンバーが、硫黄、酸素及び窒素から選択されるヘテロ原子であってもよく、また、アルキル、アリール、またはシクロアルキル基の任意のメンバーが、ハロゲン、低級アルキルまたは低級アルコキシ、アリールまたは置換アリール、ハロゲン、ニトロ、ニトロソ、アルデヒド、カルボン酸、アミド、エステルまたは硫酸塩で置換されていてもよい。
【0059】
好ましい化合物は、置換基Ar=Arの同一性に基づいて同定される。
【0060】
ここで、
【化4】
Figure 2004524281
は、以下のいずれか1つとの組み合わせである。
【化5】
Figure 2004524281
一般的実験プロトコール
化学薬品は、Acros Organics and Aldrich Chemical Company (ウィスコンシン州、ミルウォーキー)より購入し、それ以上精製せずに用いた。テトラヒドロフランは蒸留によりナトリウム及びベンゾフェノンから乾燥させ、ジエチルエーテルはナトリウムで乾燥させて蒸留し、他の使用したすべての溶媒は全て市販の最高級のであり、それ以上精製せずに使用した。
【0061】
反応は以下に詳細に示すようにして実施した。反応生成物は、Bruker Avance 400(400 MHz)とBruker AMS360 (360 MHz)上で記録したH―NMRスペクトルによって解析した。MALDIマススペクトルはPerspective Biosystems Voyager−DE STRを用いて、FABマススペクトルはKratos Analytical MS−50 TCを用いて、またAPCIマススペクトルはPerspective Biosystems Mariner上に記録した。微量分析は、Atlantic Microlab Inc.(ジョージア州、ノークロス30091)によって記録した。厚さ250μmのワットマンシリカゲルアルミニウムプレートと、254nmでの蛍光を用いて、また指示された溶媒系を用いて分析用薄層クロマトグラフィー(tlc)を実施した。フラッシュカラムクロマトグラフィーは、粒径32から64μmのSelecto Scientificシリカゲルを用いて実施した。融点は、Fluke K1 K/J型熱電対デジタル温度計を備えたMel−Temp II融点装置を用いて測定し、修正はしていない。純度は、Keystone Sceientific Inc.製のβベーシック−18(4.6mm×15cm)カラムを用いて判定し、生成物は、10mMトリエチルアンモニウムアセテート中、アセトニトリル0から40%直線勾配で20分間かけて溶出した。
【0062】
カウロバクタークレセンタス(Caulobacter crescentus)株CB15Nは、Lucille Shapiro教授(スタンフォード大学発生生物学部、米国カリフォルニア州スタンフォード94305)より寄贈された。枯草菌(Bacillus subtilis) (ATCC#33234)は、ATCC(ヴァージニア州マナッサス)より入手した。
【0063】
ジアリールボリン酸の合成に対する一般的方法(9)
方法A:ジクロロボランジメチルスルフィド錯体またはジブロモボランジメチルスルフィド(1モル当量)を、アルゴン存在下、テトラヒドロフラン(0.2mmol/mL)かジエチルエーテル(0.2mmol/mL)のいずれかに加え、−78℃に冷却した。テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、シクロヘキサン、トルエンまたはこれらの溶媒の混合物中のアリールマグネシウムブロミド(2モル当量)を、冷反応混合液に滴下した。反応液を室温まで加温し、一晩混合した。溶媒を真空除去し、残渣をジエチルエーテル中に溶解した。反応液を迅速に攪拌し、1N塩酸をゆっくり加えることにより加水分解した。攪拌を中断して層を分離し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム(MgSO)上で乾燥させて濾過し、溶媒を真空除去し、油状の粗生成物を得た。この油状物を推定濃度が1Mとなるようにエタノールに溶解して、その後の様々な錯化剤との沈降に用いるための部分に分割した。
【0064】
方法B:ジクロロボランジメチルスルフィド錯体またはジブロモボランジメチルスルフィド錯体(1モル当量)をアルゴン存在下、テトラヒドロフラン(2mmol/mL)またはジエチルエーテル(2mmol/mL)のいずれかに加え、−78℃に冷却した。テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、シクロヘキサンまたはこれらの溶媒の混合物中のアリールリチウム(2モル当量)を、冷反応混合液に滴下した。反応液を室温まで加温し、一晩混合した。溶媒を真空除去し、残渣をジエチルエーテル中に溶解した。反応液を迅速に攪拌し、1N塩酸をゆっくり加えることにより加水分解した。攪拌を中断して層を分離し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム(MgSO)上で乾燥させて濾過し、溶媒を真空除去し、油状の粗生成物を得た。この油状物を推定濃度が1Mとなるようにエタノールに溶解して、その後の様々な錯化剤との沈降に用いるための部分に分割した。
【0065】
生成物は上で同定した構成物質の組み合わせであることが確認された。したがって、ジ−(4−フルオロフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステルが11iiであると同定され、このことからAr=Arで、そのそれぞれが4−フルオロフェニル(上記の置換基11)であり、Rは存在せず、p=0であり、A,結合1、R、結合2、R、結合3、結合4及びRはヒドロキシキノリン(上記の置換基ii)を構成することが示される。
【0066】
ジ−(4−フルオロフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル(11ii):ジ−(4−フルオロフェニル)ボリン酸を方法Aを用いて調製し、8−ヒドロキシキノリン(0.5Mエタノール溶液)で処理した。直ちに黄色の沈殿が形成され、この沈殿を濾過により回収し、エタノールで洗浄した。生成物を分析したところ以下の特性を有していた。融点166から167℃。H−NMR(360 MHz,CHCl):δ8.53(d,J=5.1 Hz,1H),8.45(d,J=8.2 Hz,1H),7.70(dd,J=8.2,7.7 Hz,1H),7.66(dd,J=8.2,5.1 Hz,1H),7.39(dd,J=8.8,6.7 Hz,4H),7.30(d,J=8.2 Hz,1H),7.20(d,J=7.7 Hz,1H),6,97(t,J=8.8 Hz,4H);MS(+ve APCI)m/z 345 ([M+H]10B),346 ([M+H]11B)368 ([M+Na]11B);Anal.(C2114NOBF)C,H,N.
ジ−(4−クロロフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル(11iii):ジ−(4−クロロフェニル)ボリン酸を方法Aを用いて調製し、8−ヒドロキシキノリン(0.5Mエタノール溶液)で処理した。直ちに黄色の沈殿が形成され、この沈殿を濾過により回収し、エタノールで洗浄した。生成物を分析したところ以下の特性を有していた。融点192から194℃。H−NMR(360 MHz,CHCl):δ8.49(d,J=4.6,1.0Hz,1H),8.43(dd,J=8.2,1.0Hz,1H),7.70(dd,J=8.5,7.7Hz,1H),7.66(dd,J=8.2,4.6Hz,1H),7.31(d,J=8.2Hz,4H),7.26(d,J=8.5Hz,1H),7.21(d,J=8.2Hz,4H),7.17(d,J=7.7Hz,1H);MS(+veAPCI)m/z377([M+H]10B,35Cl,35Cl,)378([M+H]11B,35Cl,35Cl),379([M+H]10B,35Cl,37Cl),380([M+H]11B,35Cl,381([M+H]10B,37Cl,37Cl),382([M+H]11B,37Cl,37Cl);Anal.(C2114NOBCl2)C,H,N.
ジ−(3−クロロフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル(11iv):ジ−(3−クロロフェニル)ボリン酸を方法Aを用いて形成し、8−ヒドロキシキノリン(0.5Mエタノール溶液)で処理した。溶媒を真空除去し、残渣は、シリカゲル上でフラッシュクロマトグラフィーにより、溶出にCHCl/ヘキサン(1:1)を用いて精製した。溶媒を蒸発させ、エタノールを添加することにより生成物を結晶化した。濾過により固体を回収し、冷エタノールで洗浄して、表題の生成物を以下の特性を有する黄色固体として得た。融点144から145℃。H−NMR(360 MHz,CH):8.83(d,J=5.0,Hz,1H),8.63(d,J=8.2 Hz,1H),7.78(dd,J=8.6,5.0 Hz,1H),7.67(t,J=8.2,1H),7.36(d,J=8.2,1H),7.26−7.09(m,9H);MS(+ve ESI)377([M+H]10B,35Cl,35Cl),378([M+H]11B,35Cl,35Cl),379([M+H],10B,35Cl,37Cl),380([M+H]11B,35Cl,37Cl),381([M+H]10B,37Cl,37Cl),382([M+H]11B,37Cl,37Cl);Anal.(C2114NOBCl)C,H,N.
ジ−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル(11v):ジ−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)ボリン酸を方法Aを用いて形成し、8−ヒドロキシキノリン(0.5Mエタノール溶液)で処理した。残渣は、シリカゲル上でフラッシュクロマトグラフィーにより、溶出にヘキサン/酢酸エチル(3:1)を用いて精製した。溶媒を蒸発させ、エタノールを添加することにより生成物を結晶化した。濾過により固体を回収し、冷エタノールで洗浄して、表題の生成物を以下の特性を有する黄色固体として得た。融点135℃。H−NMR(360 MHz,CH):8.82(d,J=5.0Hz,1H),8.61(d,J=8.2 Hz、1H),7.75(dd,J=8.2,5.0Hz,1H),7.63(t,J=8.2 Hz,1H),7.35(d,J=8.2 Hz,1H),7.27(t,J=7.7 Hz,2H),7.13−6.90(m,5H);MS(ve APCI)413([M+H]10B,35Cl,35Cl),414([M+H]11B,35Cl,35Cl),415([M+H]10B,35Cl,37Cl),416([M+H]11B,37Cl,37Cl);Anal.calcd for C2112NOBFCl(0.5 HO):C59.62,H3.10,N3.31;found C59.74,H3.03,N3.18
ジ−(3,4−メチレンジオキシフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル(11vi):ジ−(3,4−メチレンジオキシフェニル)ボリン酸を方法Aを用いて形成し、8−ヒドロキシキノリン(0.5Mエタノール溶液)で処理した。溶液を一晩室温で放置して結晶化を行った。濾過により固体を回収し、冷エタノールで洗浄して、表題の生成物を以下の特性を有する黄色固体として得た。融点174から176℃。H−NMR(400 MHz,CHCl):8.52(d,J=4.9 Hz,1H),8.41(d,J=8.2 Hz、1H),7.66(t,J=7.9 Hz,1H),7.63(dd,J=8.2,5.0Hz,1H),7.25(d,1H),7.17(d,J=7.7 Hz,1H),6.91(s,2H),6.89(d,J=8.5 Hz,2H),6.76(d,J=8.2 Hz,2H),5,87(s,4H);MS(+ve APCI)m/z 397(M10B),398(M11B);Anal.(C2316BNO)C,H,N.
ジ−(4−メトキシフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル(11vii):ジ−(4−メトキシフェニル)ボリン酸を方法Aを用いて形成し、8−ヒドロキシキノリン(0.5Mエタノール溶液)で処理して、表題の生成物を溶液から沈殿させた。濾過により固体を回収し、冷エタノールで洗浄して、表題の生成物を以下の特性を有する黄色固体として得た。融点222から224℃。
【0067】
H−NMR(400 MHz,CHCl):8.53(d,J=5.0 Hz,1H),8.38(d,J=8.5 Hz、1H),7.67(t,J=8.0 Hz,1H),7.61(dd,J=8.3,5.0Hz,1H),7.38(d,J=8.5 Hz,4H),7.24(d,J=8.2 Hz,1H),7.17(d,J=7.7 Hz,1H),6.85(d,J=8.6 Hz,4H),3.78(s,6H);MS(+ve MALDI,CHCA)m/z 369([M+H]10B),370([M+H]11B);Anal.(C2320BNO)C,H,N.
ジ−(2−チエニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル(11viii):ジ−(2−チエニル)ボリン酸を方法2を用いて形成し、8−ヒドロキシキノリン(0.5Mエタノール溶液)で処理した。放置して形成された黄色の沈殿を濾過により回収し、冷エタノールで洗浄した。単離された生成物は以下の特性を有していた。融点151から152℃。H−NMR(360 MHz,CHCl):δ8.58(d,1H,J=5.4 Hz),8.39(d,J=8.7 Hz、1H),7.62(t,J=8.2 1H),7.60(dd,J=8.7,5.4 Hz,1H),7.39(d,J=4.6,1.0 Hz,4H),7.26(d,J=8.2 Hz,1H),7.22(d,J=3.4,1.0 Hz,2H),7.20(d,J=8.2 Hz,1H),7.08(dd,J=4.6,3.4 Hz,2H);MS(+ve APCI)m/z 321([M+H]10B),322([M+H]11B);Anal.Calc for C1712BONS) 0.7(HO):C61.17,H4.05,N4.20;found C61.15,H4.09,N4.25.
ジ−(p−フルオロフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキナルジンエステル(12ii):ジ−(p−フルオロフェニル)ボリン酸を方法Aを用いて形成し、8−ヒドロキシキナルジンエステル(0.5Mエタノール溶液)で処理した。濾過により生成物を回収しエタノールで洗浄した。精製された生成物は以下の特性を有していた。融点154から156℃。H−NMR(360 MHz,CHCl):8.21(d,J=8.7 Hz,1H),7.47(t,J=8.2 Hz、1H),7.28(d,J=8.4 1H),7.22(m,4H),7.12(d,J=8.1, Hz,1H),6.98(d,J=7.8,Hz,1H),6.85(m,4H)2.39(s,3H);MS(+ve APCI)m/z 359([M+H]10B),360([M+H]11B);Anal.(C2216NBOF)C,H,N.
ジ−(p−クロロフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキナルジンエステル(12iii):ジ−(p−クロロフェニル)ボリン酸を方法Aを用いて形成し、クロロキナルジンエステル(0.5Mエタノール溶液)で処理した。濾過により生成物を回収しエタノールで洗浄した。精製された生成物は以下の特性を有していた。融点155から156℃。H−NMR(360 MHz,CHCl):8.21(d,J=8.6 Hz,1H),7.46(t,J=8.4 Hz、1H),7.27(d,J=8.2 Hz,1H),7.18−7.11(m,9H),6.97(d,J=7.8, Hz,1H),2.38(s,3H);MS(+ve,APCI)m/z 392(M11B,35Cl,35Cl),394(M11B,35Cl,35Cl),396(M11B,37Cl,37Cl);Anal.(C2216NBOCl)C,H,N.
ジ−(4−メトキシフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキナルジンエステル(12vii):ジ−(4−メトキシフェニル)ボリン酸を方法Aを用いて形成し、8−ヒドロキシキナルジンエステル(0.5Mエタノール溶液)で処理した。溶液を一晩放置して結晶化を行った。濾過により固体を回収し、エタノールで洗浄し、表題の生成物を以下の特性を有する黄色固体として得た。融点150から151℃。H−NMR(400 MHz,CHCl):8.29(d,J=8.4 Hz,1H),7.57(t,J=8.0 Hz、1H),7.37(d,J=8.4 Hz,1H),7.33(d,J=8.5,4H),7.20(d,J=8.2 Hz,1H),7.08(d,J=7.7 Hz,1H),6.84(d,J=8.5 Hz,4H),3.79(s,6H),2.54(s,3H);MS(+ve MALDI, CHCA)m/z 383([M+H]10B),384([M+H]11B);Anal.(C2422BNO)C,H,N.
ジ−(p−フルオロフェニル)ボリン酸5−クロロ−8−ヒドロキシキナリンエステル(13ii):ジ−(p−フルオロフェニル)ボリン酸を方法Aを用いて形成し、5−クロロ−8−ヒドロキシキナリン(0.5Mエタノール溶液)で処理した。濾過により生成物を回収しエタノールで洗浄した。精製された生成物は以下の特性を有していた。融点143から145℃。H−NMR(360 MHz,CHCl):8.55(d,J=8.3 Hz,1H),8.45(d,J=5.0 Hz、1H),7.63(m,1H),7.58(d,J=8.15 Hz,1H),7.22(m,4H),6.98(d,J=8.14 Hz,1H),6.84(m,4H);MS(+ve,APCI)m/z 380([M+H]11B);Anal.(C2113NBOClF)C,H,N.
ジ−(p−クロロフェニル)ボリン酸5−クロロ−8−ヒドロキシキナリンエステル(13iii):ジ−(p−クロロフェニル)ボリン酸を方法Aを用いて形成し、5−クロロ−8−ヒドロキシキナリン(0.5Mエタノール溶液)で処理した。濾過により生成物を回収しエタノールで洗浄した。精製された生成物は以下の特性を有していた。融点154から156℃。H−NMR(360 MHz,CHCl):8.56(d,J=Hz,1H),8.44(d,J=Hz、1H),7.64(m,1H),7.57(d,J=Hz,1H),7.14(m,9H),6.98(d,1H);MS(+ve,APCI)m/z 412([M+H]10B,35Cl,35Cl,35Cl),413([M+H]11B,35Cl,35Cl,35Cl);Anal.(C2113NBOClF)C,H,N.
ジ−(3,4−メチレンジオキシフェニル)ボリン酸5−クロロ−8−ヒドロキシキノリンエステル(13vi):ジ−(3,4−メチレンジオキシフェニル)ボリン酸を方法Aを用いて形成し、温5−クロロ−8−ヒドロキシキノリン(0.5Mエタノール溶液)で処理した。溶液を一晩放置して結晶化を行った。濾過により固体を回収し、エタノールで洗浄し、表題の生成物を以下の特性を有する黄色固体として得た。融点212から213℃。H−NMR(360 MHz,CHCl):8.66(d,J=8.4 Hz,1H),8.58(d,J=4.9 Hz、1H),7.75(dd,J=8.5,5.1 Hz,1H),7.69(d,J=7.3 Hz,1H),7.09(d,J=8.3 Hz,1H),6.88(s及びd,重なり,4H),6.76(d,J=7.6 Hz,2H),5.88(s,4H);MS(+ve,APCI)m/z 432([M+H]11B,35Cl),434([M+H]11B,37Cl);Anal.(C2315BCINO)C,H,N.
ジ−(4−メトキシフェニル)ボリン酸5−クロロ−8−ヒドロキシキノリンエステル(13vii):ジ−(4−メトキシフェニル)ボリン酸を方法Aを用いて形成し、温5−クロロ−8−ヒドロキシキノリン(0.5Mエタノール溶液)で処理した。溶液を一晩放置して結晶化を行った。濾過により固体を回収し、エタノールで洗浄し、表題の生成物を以下の特性を有する黄色固体として得た。融点184から185℃。H−NMR(400 MHz,CHCl):8.66(d,J=8.3 Hz,1H),8.59(d,J=5.1 Hz、1H),7.73(dd,J=8.4,5.1 Hz,1H),7.69(d,J=8.3 Hz,1H),7.34(d,J=8.6 Hz,4H),7.09(d,J=8.3 Hz,1H),6.84(s,J=8.6 Hz,4H),3.78(s,6H);MS(+ve APCI)m/z 403(M11B,35Cl),405(M11B,37Cl);Anal.(C2319BCINO)C,H,N.
ジ−(3,4−メチレンジオキシフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシ−5−ニトロキノリンエステル(14vi):ジ−(3,4−メチレンジオキシフェニル)ボリン酸を方法Aを用いて形成し、温8−ヒドロキシ−5−ニトロキノリン(0.5Mエタノール溶液)で処理した。溶液を一晩放置して結晶化を行った。濾過により固体を回収し、エタノールで洗浄し、表題の生成物を以下の特性を有する黄色固体として得た。融点243から245℃。H−NMR(360 MHz,CHCl):9.69(d,J=8.7 Hz,1H),8.90(d,J=8.8 Hz、1H),8.68(d,J=5.0 Hz,1H),7.97(dd,J=8.7,5.0 Hz,1H),7.17(d,J=8.9 Hz,1H),6.84(s,2H),6.82(d,J=7.8 Hz,2H),6.77(d,J=7.7 Hz,2H),5.90(s,4H);MS(+ve APCI)442(M11B);Anal.(C2315BN)C,H,N.
ジフェニルボリン酸2−アミノフェノール(15i):ジフェニルボリン酸を方法Bを用いて調製し、2−アミノフェノール(1Mエタノール溶液)で処理した。放置によって形成された白色沈殿を濾過により回収し、エタノールで洗浄した。精製後の生成物は以下の特性を有していた。融点179から181℃。H−NMR(360 MHz,CH):δ7.44(m,4H),7.18(m,6H),6.90(dd,1H),6.76(dd,1H),6.62(m,2H);MS(+ve,APCI)m/z 274([M+H]11B);Anal.(C1816NOB):C,H,N.
ジフェニルボリン酸ピリジン−2−メタノール(16i):ジフェニルボリン酸を方法Bを用いて調製し、ピリジン−2−メタノール(1Mエタノール溶液)で処理した。放置によって形成された白色沈殿を濾過により回収し、エタノールで洗浄した。融点152から153℃。H−NMR(360 MHz,CHCl):δ8.40(d,J=6.0 Hz,1H),7,98(t,J=7.7 Hz,1H),7.54(d,J=7.7 Hz,1H),7.30(m,4H),7.23(m,7H);MS(+ve,APCI)m/z 274([M+H]11B);Anal.(C1816NOB):C,H,N.
ジフェニルボリン酸2−アミノ−1−フェニルプロパノール(17i):ジフェニルボリン酸を方法Bを用いて調製し、2−アミノ−1−フェニルプロパノール(1Mエタノール溶液)で処理した。放置によって形成された白色沈殿を濾過により回収し、エタノールで洗浄した。精製後の生成物は以下の特性を有していた。融点200から201℃。H−NMR(360 MHz,CH):δ7.70−7.10(m,15H),5.03(dd,J=9.2,6.4 Hz,1H),3.32(dd,J=10.9,6.4 Hz,1H)2.81(dd,J=10.9,9.2 Hz,1H);MS(+ve,APCI)m/z 302([M+H]11B);Anal.(C2020NOB):C,H,N.
ジフェニルボリン酸(S)−(+)−ピロリジン−2−メタノール(18i):ジフェニルボリン酸を方法Bを用いて調製し、(S)−(+)−ピロリジン−2−メタノール(1Mエタノール溶液)で処理した。放置によって形成された白色沈殿を濾過により回収し、エタノールで洗浄した。精製後の生成物は以下の特性を有していた。融点221から222℃。H−NMR(360 MHz,CH):δ7.44(m,4H),7.13(m,6H),3.94(dd,J=6.6,8.7 Hz,1H),3.77(m,1H)3.68(dd,J=6.6,8.7 Hz,1H),2.86(m,1H),2.60(m,1H),2.14(m,1H),1.93−1.65(m,3H);MS(+ve,APCI)m/z 266([M+H]11B);Anal.(C1720NOB)C,H,N.
ジ−(4−フルオロフェニル)ボリン酸エタノールアミンエステル(19ii):ジ−(4−フルオロフェニル)ボリン酸を方法Aを用いて調製し、エタノールアミン(1Mエタノール溶液)で処理した。放置によって形成された白色沈殿を濾過により回収し、エタノールで洗浄した。精製後の生成物は以下の特性を有していた。融点247から249℃。H−NMR(360 MHz,CH):δ7.37(dd,J=8.7,6.4 Hz,4H),6.90(t,J=8.7 Hz,4H),3.95(d,J=6.4 Hz,2H),3.02(d,J=6.4 Hz,2H);MS(+ve APCI)m/z 261([M+H]10B),262([M+H]11B);Anal.(C1414NOBF)C,H,N.
ジ−(4−クロロフェニル)ボリン酸エタノールアミンエステル(19iii):ジ−(4−クロロフェニル)ボリン酸を方法Aを用いて調製し、エタノールアミン(1Mエタノール溶液)で処理した。放置によって形成された白色沈殿を濾過により回収し、エタノールで洗浄した。精製後の生成物は以下の特性を有していた。融点241から242℃。H−NMR(360 MHz,CH):δ7.35(d,J=8.6,4H),7.18(d,J=8.6 4H),3.94(d,J=6.4 Hz,2H),3.02(d,J=6.4 Hz,2H);MS(+ve APCI)m/z 293([M+H]10B,35Cl,35Cl),294([M+H]11B,35Cl,35Cl),295([M+H]10B,35Cl,37Cl),296([M+H]11B,35Cl,37Cl),297([M+H]10B,37Cl,37Cl),298([M+H]11B,37Cl,37Cl);Anal.(C1414NOBCl)C,H,N.
(実施例2)
生物活性試験
上述のようにして調製した化合物の抗菌活性について、カウロバクタークレセンタス(Caulobacter crescentus)及び枯草菌(Bacillus subtilis)を用いて以下のように試験した。
【0068】
カウロバクタークレセンタス(Caulobacter crescentus)細胞増殖アッセイ
カウロバクタークレセンタス(Caulobacter crescentus)(CB15N)は、PYE培地(Sambrookら、1989年、Molecular Cloning: A laboratory Manual,第2版,コールドスプリングハーバー出版、ニューヨーク)中、30℃で一晩培養して飽和させた。カウロバクタークレセンタス(Caulobacter crescentus)の持つ本来のアンピシリン耐性をうまく利用して汚染の危険性を最小限に抑え、飽和培養物を200μg/mLのアンピシリンを含むPYE培地に、最終OD600が0.05となるように希釈した。この希釈細胞培養物のアリコート(146μL)をミクロタイタープレート上に入れた。阻害剤(ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシドのいずれかに溶解した適切な濃度のストック溶液4μL)を各ウェルに加えて、最終体積を150μLとした。このプレートをエッペンドルフサーモミキサーR内にて550rpmで穏やかに振盪しながら30℃でインキュベートした。対照実験も平行して行った。対照実験は、i)ブランクとして、150μL PYE/アンピシリン培地(細胞培養物なし)、ii)溶媒存在下、阻害剤非存在下における最大細胞増殖に対する、146μL希釈細胞培養物及び4μL(DMFまたはDMSO)を含むウェルで構成した。ミクロタイタープレートリーダーを用いて630nmにおける細胞増殖を、0時間、4時間、8時間、22時間のそれぞれの時点でモニターした。最終細胞増殖は最大細胞増殖の百分率で記録した。
【0069】
枯草菌(Bacillus subtilis)細胞増殖アッセイ
カウロバクタークレセンタス(Caulobacter crescentus)に対して記載したものと同様の細胞増殖アッセイを、枯草菌(Bacillus subtilis)(ATCC#33234)を用いて実施した。異なる増殖条件に対応するために、以下の変更を含めた。i)細胞を抗生物質を含まないLuria−Bertani(LB)培地中で増殖させた(前掲のSambrookら)。ii)増殖温度を37℃とした。iii)細胞増殖を0時間、2.5時間、5時間、7時間の時点でモニターした。7.5時間後、細胞増殖が阻害されたすべての培養物を新鮮なLB培地中に500倍に希釈した。阻害剤選択からの回復は37℃で12時間後に調べた。
【0070】
CcrM阻害剤アッセイ
メチルトランスフェラーゼ活性は、[H]−S−アデノシルメチオニン(SAM)由来の[H]CHのDNAへの取り込みをモニターすることによって測定した。250nM CcrM、5μM N645/50mer(この配列は下記に同定される)、150mM酢酸カリウム、5mM 2−メルカプトエタノールをpH7.5のHEPESバッファに溶解したストック溶液を調製した。アリコートをエッペンドルフチューブに入れ、濃縮ストック溶液(16.7mMのDMFまたはDMSO溶液)から阻害剤を、全15μL中で適当な最終濃度(500μMまたは100μM)になるように添加した。[H]SAMを最終濃度50μMとなるように加えることにより反応を開始した。30℃で40分後、5μLアリコートを反応液から取り出し、DE81アニオン交換円形フィルタ上にスポットした。フィルタを乾燥させ、200mLの0.3Mギ酸アンモニウムで3回洗浄し、未反応の[H]SAMを除去し、続いて200mLの95%エタノールで2回洗浄し、最後に200mLのエーテルで洗浄した。フィルタを風乾し、標準的な液体シンチレーション技術によって計数した。阻害剤を入れない対照反応を用いて阻害の程度を求めた。高処理能スクリーニングをTris−HClバッファ(50μM、pH7.5)中で、基質としてのプラスミドDNA(Litmus29(New England Biolabs):250μM DNA、3μM サイト)、100mM阻害剤候補及び酵素、酢酸カリウム、及び上述の2−メルカプトエタノール濃縮物を用いて実施した。アッセイは、PCRプレート中10μLの体積の[14CH]SAM(50μM、34Ci/mol)を用いて開始し、30℃で30分間インキュベートした。4つのマイクロタイターアリコートをDE81紙に多チャンネルピペットを用いてスポットし、上述のように洗浄、乾燥した。データはMolecular Dynamicsモデル425S phosphorimagerを用いて収集し、ImageQuant3.3内のスポットファインダーユーティリティを用いて解析した。
【0071】
DNA基質「N645/50mer」
【化6】
Figure 2004524281
(ここで上に示したメチル化された鎖は、配列番号:1であり、相補鎖は配列番号:2である)DNAの合成は、Expedite Biosystems DNAシンセサイザーにて行い、以前に記載されたようにして精製した(Chapsonら、1992年、Biochemistry、第31巻、10984から10994頁)。
【表1】
Figure 2004524281
これらの結果は、本発明の化合物が、細菌においてCcrM及びDAMメチラーゼを阻害するために有用であることを示している。
【0072】
上記の化合物は有益な生理的特性を有し、大量生産にも対応できる純粋で安定な固体として単離される。本発明のアデニンDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤のさらなる具体的な実施形態には、以下のさらなる特徴を有する関連化合物が含まれる。
【0073】
1)融合環及び置換融合環を含む、オルト、メタ及びパラ位のいずれかまたは組み合わせにあるフェニル環上に様々置換基を有する類似体。
【0074】
2)一方または両方のフェニル基の代わりに、様々な環サイズの芳香族ヘテロ環、置換ヘテロ環、融合ヘテロ環及び置換ヘテロ環を有する類似体。
【0075】
3)上記1)及び2)に記載の芳香族系の組み合わせを用いて、ボロン原子に結合された、2つの同一でない芳香環を有する類似体。
【0076】
4)任意の可能な位置に様々な置換基を含むキノリン(9)を用いて調製された類似体、または任意の可能な位置に1つまたはそれ以上のヘテロ原子を含む融合ヘテロ芳香環、または任意の可能な位置に1つまたはそれ以上のヘテロ原子を含み、任意の可能な位置に様々な置換基を含む融合ヘテロ芳香環を含む構造類似体。
【0077】
5)(10)の2−アミノエタノールのエチレン基のC−1及びC−2位置のいずれかまたは両方の上に置換基を有する類似体。
【0078】
上述の開示は本発明の特定の具体的な実施形態を強調しており、これに対するすべての改変または代替均等物は添付のクレームに記載される本発明の精神及び範囲内にあることを理解すべきである。

Claims (9)


  1. Figure 2004524281
    (式中、Aは、N、OまたはSを示し、
    Wは、Cp(pは0または1)を示し、
    ,R,R,R及びRは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、ニトロソ、低級アルキル、アリールまたは置換アリール、低級アルコキシ、低級アルコキシアルキル、またはシクロアルキルまたはシクロアルキルアルコキシを示し、各シクロアルキル基は3から7個のメンバーを有し、シクロアルキルの最大2つのメンバーが、硫黄、酸素及び窒素から選択されるヘテロ原子であってもよく、また、アルキル、アリール、またはシクロアルキル基の任意のメンバーが、ハロゲン、低級アルキルまたは低級アルコキシ、アリールまたは置換アリール、ハロゲン、ニトロ、ニトロソ、アルデヒド、カルボン酸、アミド、エステルまたは硫酸塩で置換されていてもよく、あるいは、R,R,R,R及びRは、芳香族、脂肪族、ヘテロ芳香族、ヘテロ脂肪族環構造またはそれらの置換形態によって結合されていてもよく、この場合、AがOまたはSであるときにはRは存在せず、p=0のときにはRが存在しない。)
    (式中、Ar及びArは同一であっても異なってもよく、それぞれ独立して、アリールまたは、ハロゲン、ニトロ、ニトロソ、低級アルキル、アリールまたは置換アリール、低級アルコキシ、低級アルコキシアルキル、またはシクロアルキルまたはシクロアルキルアルコキシで1箇所または複数の箇所が置換されているアリールを示し、各シクロアルキル基は3から7個のメンバーを有し、シクロアルキルの最大2つのメンバーが、硫黄、酸素及び窒素から選択されるヘテロ原子であってもよく、また、アルキル、アリール、またはシクロアルキル基の任意のメンバーが、ハロゲン、低級アルキルまたは低級アルコキシ、アリールまたは置換アリール、ハロゲン、ニトロ、ニトロソ、アルデヒド、カルボン酸、アミド、エステルまたは硫酸塩で置換されていてもよく、
    また随意で、Ar及びArは結合されて、三環の骨格(下記参照)を形成してもよく、ここでXは、ハロゲン、ニトロ、ニトロソ、低級アルキル、アリールまたは置換アリール、低級アルコキシ、低級アルコキシアルキル、またはシクロアルキルまたはシクロアルキルアルコキシを有する複数の箇所を有する
    C=O,CHOH,(CH)n(n=0から2),―CH=CH−,NR(R=H,C−Cアルキル、フェニル、チエニルまたはピリジル),O,SO(n=0から2)であり、各シクロアルキル基は3から7個のメンバーを有し、シクロアルキルの最大2つのメンバーが、硫黄、酸素及び窒素から選択されるヘテロ原子であってもよい。)
    Figure 2004524281
    (式中、結合1、結合2、結合3及び結合4は、それぞれ独立して、単結合または二重結合である。ただし、AがSまたはOの場合、結合1は単結合であり、AがNの場合、、結合1は二重結合である。)
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  2. ジ−(4−フルオロフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル、ジ−(4−クロロフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル、ジ−(3−クロロフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル、ジ−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル、ジ−(3,4−メチレンジオキシフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル、ジ−(4−メトキシフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル、ジ−(2−チエニル)ボリン酸8−ヒドロキシキノリンエステル、ジ−(p−フルオロフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキナリジンエステル、ジ−(p−クロロフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキナリジンエステル、ジ−(4−メトキシフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシキナリジンエステル、ジ−(p−フルオロフェニル)ボリン酸5−クロロ−8−ヒドロキシキナリンエステル、ジ−(p−クロロフェニル)ボリン酸5−クロロ−8−ヒドロキシキナリンエステル、ジ−(3,4−メチレンジオキシフェニル)ボリン酸5−クロロ−8−ヒドロキシキノリンエステル、ジ−(4−メトキシフェニル)ボリン酸5−クロロ−8−ヒドロキシキノリンエステル、ジ−(3,4−メチレンジオキシフェニル)ボリン酸8−ヒドロキシ−5−ニトロキノリンエステル、ジフェニルボリン酸2−アミノフェノール、ジフェニルボリン酸ピリジン−2−メタノール、ジフェニルボリン酸2−アミノ−1−フェニルプロパノール、ジフェニルボリン酸(S)−(+)−ピロリジン−2−メタノール、ジ−(4−フルオロフェニル)ボリン酸エタノールアミンエステル、及びジ−(4−クロロフェニル)ボリン酸エタノールアミンエステルから選ばれる請求項1に記載の化合物。
  3. 少なくとも1つの薬学的に許容される担体または賦形剤と組み合わせた、請求項1に記載の化合物を含む薬学的組成物。
  4. アデニンDNAメチルトランスフェラーゼを発現する病原性細菌の感染に関連した疾病または疾患の治療方法であって、前記方法は上記治療を必要とする患者に治療上有効な量の請求項1の化合物を投与することを含む方法。
  5. 病原性細菌の感染に関連する疾病または疾患は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus);腐性ブドウ球菌(Staphylococccus saprophyticus);化膿連鎖球菌(Streptococcus pyrogenes);ストレプトコッカスアガラクティー(Streptococcus agalactiae);肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae);炭疽菌(Bacillus anthracis);ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheria);ウェルシュ菌(Clostridium perfringens);ボツリヌス菌(Clostridium botulinum);破傷風菌(Clostridium tetani);淋菌(Neisseria gonorrhoeae); 髄膜炎菌(Neisseria meningitides);緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa);レジオネラニューモフィラ(Legionella pneumophila);大腸菌(Escherichia coli);ペスト菌(Yersinia pestis);インフルエンザ菌(Hemophilus influenzae);ヘリコバクターピロリ(Helicobacter pylori);カンピロバクターフィタス(Campylobacter fetus);コレラ菌(Vibrio cholerae);ビブリオパラフェモリディカス(Vibrio parahemolyticus);梅毒トレポネーマ(Trepomena pallidum);イスラエル放線菌(Actinomyces israelii);発疹チフスリッケチア(Rickettsia prowazekii);リッケチアリケッチー(Rickettsia rickettsii);トラコーマクラミジア(Chlamydia trachomatis);オウム病クラミジア(Chloamydia psittaci);ウシ流産菌(Brucella abortus)及びアグラバクテリウムツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. アデニンDNAメチルトランスフェラーゼを発現する病原性細菌の感染に関連した疾病または疾患の治療方法であって、前記方法は上記治療を必要とする患者に治療上有効な量の請求項3の薬学的組成物を投与することを含む方法。
  7. 病原性細菌の感染に関連する疾病または疾患は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus);腐性ブドウ球菌(Staphylococccus saprophyticus);化膿連鎖球菌(Streptococcus pyrogenes);ストレプトコッカスアガラクティー(Streptococcus agalactiae);肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae);炭疽菌(Bacillus anthracis);ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheria);ウェルシュ菌(Clostridium perfringens);ボツリヌス菌(Clostridium botulinum);破傷風菌(Clostridium tetani);淋菌(Neisseria gonorrhoeae);髄膜炎菌(Neisseria meningitides);緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa);レジオネラニューモフィラ(Legionella pneumophila);大腸菌(Escherichia coli);ペスト菌(Yersinia pestis);インフルエンザ菌(Hemophilus influenzae);ヘリコバクターピロリ(Helicobacter pylori);カンピロバクターフィタス(Campylobacter fetus); コレラ菌(Vibrio cholerae);ビブリオパラフェモリディカス(Vibrio parahemolyticus);梅毒トレポネーマ(Trepomena pallidum);イスラエル放線菌(Actinomyces israelii);発疹チフスリッケチア(Rickettsia prowazekii);リッケチアリケッチー(Rickettsia rickettsii);トラコーマクラミジア(Chlamydia
    trachomatis);オウム病クラミジア(Chloamydia psittaci);ウシ流産菌(Brucella abortus)及びアグラバクテリウムツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 複数の請求項1に記載の化合物からなるコンビナトリアルライブラリ。
  9. 容器に入った請求項3に記載の薬学的組成物と、該組成物を病原性細菌の感染に関連する疾病または疾患に苦しむ患者を治療するために用いるための説明書とを含むパッケージ化された薬学的組成物。
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