[go: up one dir, main page]

JP2004516357A - コーティング用の粉末状熱硬化性組成物 - Google Patents

コーティング用の粉末状熱硬化性組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2004516357A
JP2004516357A JP2002552085A JP2002552085A JP2004516357A JP 2004516357 A JP2004516357 A JP 2004516357A JP 2002552085 A JP2002552085 A JP 2002552085A JP 2002552085 A JP2002552085 A JP 2002552085A JP 2004516357 A JP2004516357 A JP 2004516357A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
polyester
mol
group
carboxyl group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002552085A
Other languages
English (en)
Inventor
ムワン、リュック
クヌープ、ネル
マエテン、ダニエル
Original Assignee
ユセベ,ソシエテ アノニム
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ユセベ,ソシエテ アノニム filed Critical ユセベ,ソシエテ アノニム
Publication of JP2004516357A publication Critical patent/JP2004516357A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D167/00Coating compositions based on polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D167/02Polyesters derived from dicarboxylic acids and dihydroxy compounds
    • C09D167/03Polyesters derived from dicarboxylic acids and dihydroxy compounds the dicarboxylic acids and dihydroxy compounds having the carboxyl - and the hydroxy groups directly linked to aromatic rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D167/00Coating compositions based on polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D167/02Polyesters derived from dicarboxylic acids and dihydroxy compounds
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05DPROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05D7/00Processes, other than flocking, specially adapted for applying liquids or other fluent materials to particular surfaces or for applying particular liquids or other fluent materials
    • B05D7/24Processes, other than flocking, specially adapted for applying liquids or other fluent materials to particular surfaces or for applying particular liquids or other fluent materials for applying particular liquids or other fluent materials
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L33/00Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides or nitriles thereof; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L33/04Homopolymers or copolymers of esters
    • C08L33/06Homopolymers or copolymers of esters of esters containing only carbon, hydrogen and oxygen, which oxygen atoms are present only as part of the carboxyl radical
    • C08L33/062Copolymers with monomers not covered by C08L33/06
    • C08L33/068Copolymers with monomers not covered by C08L33/06 containing glycidyl groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D5/00Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, characterised by their physical nature or the effects produced; Filling pastes
    • C09D5/03Powdery paints
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/31504Composite [nonstructural laminate]
    • Y10T428/31855Of addition polymer from unsaturated monomers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

本発明は、カルボキシル基含有非晶質イソフタル酸含有ポリエステル、カルボキシル基含有脂肪族半結晶性ポリエステル、任意で異なるカルボキシル基含有半結晶性ポリエステル、特定のグリシジル基含有アクリル系共重合体をバインダーの全重量を基準として少なくとも5重量部、及び、ポリエステルのカルボキシル基と反応性の官能基を有する架橋剤を含むバインダーを含有する、粉末状熱硬化性組成物に関する。粉末状熱硬化性組成物は、顕著な流れ性、良好な耐候性及び優れた機械的特性を有する、半つや消しコーティングを与える、粉末状塗料及びワニスを製造するのに有用である。

Description

【0001】
本発明は、バインダーとして、カルボキシル基含有非晶質ポリエステル、カルボキシル基含有脂肪族半結晶性ポリエステル、グリシジル基含有アクリル系共重合体、及び、官能基がポリエステルのカルボキシル基と反応性である、β−ヒドロキシアルキルアミド基含有架橋剤からなる共に反応し得る粒状混合物を含む、粉末状熱硬化性組成物に関する。任意に、組成物は、他のカルボキシル基含有半結晶性ポリエステルを含有していてもよい。本発明はまた、顕著な流れ性、良好な耐候性及び優れた機械的特性を与える半つや消しコーティングを提供する、粉末状塗料及びワニスを製造するための該組成物の使用にも関する。本発明は更に、該組成物から得られ得る半つや消しコーティングに関する。
【0002】
粉末状熱硬化性組成物は、殆ど様々な物品をコーティングするための、塗料及びワニスとして広く使用されている。これらの粉末は、多くの利点を有する。その一方で、溶媒に関連する問題が完全に排除され、他方、物品と直接接触する粉末のみが物品上に保持され、過剰な粉末は原則的には完全に回収され、再利用され得るので、粉末は廃棄されない。これらの理由及び他の理由のため、粉末状のコーティング組成物としては、例えば有機溶媒中の溶液の形体のコーティング組成物が好まれる。
【0003】
粉末状のコーティング組成物は、スチール又はアルミニウム等の金属基板に対する優れた接着性、欠陥及びオレンジピールのない優れた流れ性、優れた可撓性及び耐候性、並びに、優れた耐薬品性を有するコーティングを与えるべきである。更に、粉末状のコーティング組成物は、取り扱い、輸送及び貯蔵中に再凝集するのを避けるため、充分に高いガラス転移温度を示すべきである。
【0004】
大部分の今日のコーティング組成物は、融解及び架橋後に、高い光沢を有するコーティングを提供する。ASTM D523に従って角度60°で測定された光沢は、実際、90%と等しいか又は90%よりも更に高いことが多い。
【0005】
例えば、WO97/20895号公報には、カルボキシル基を含有する半結晶性及び非晶質のポリエステル、並びに、ポリエステルのカルボキシル基と反応し得る官能基を有する架橋剤の混合物からなるバインダーを含む粉末状の熱硬化性組成物が開示されている。粉末状の熱硬化性組成物は、粉末状のワニス及び塗料を製造するのに有用であり、顕著な耐候性、高い光沢及び優れた機械的特性を有するコーティングを与える。
【0006】
WO91/14745号公報には、カルボン酸−官能性の半結晶性ポリエステル成分及びカルボン酸基と反応し得る基を有する架橋剤からなる共に反応し得る粒状混合物を、バインダーとして含有する熱硬化性の粉末コーティング組成物が開示されている。要望があれば、組成物は、非晶質のポリエステルを含有していてもよく、それはコーティングに、高い耐候性能及び屋外に晒されている間にコーティングの光沢が低下するのに対する高い耐性を与えると言われている。所謂「ハイブリッド」粉末状コーティング組成物は、共に反応し得る架橋剤としてエポキシ樹脂を含有する。ポリグリシジル−官能性アクリル系重合体が、多くの他のエポキシ樹脂の中で挙げられる。これらの熱硬化性粉末状組成物から得られるコーティングは、高い光沢を示す。
【0007】
優れた外観及び機械的特性、並びに、優れた耐候性を有する、高い光沢のコーティングを与える粉末状組成物は知られているが、例えば自動車産業における或る付属品、例えばホイールリム、バンパー等をコーティングするための、又は、建築中に使用される金属パネル及び梁をコーティングするための、優れた品質のつや消し又は半つや消しコーティングを与える粉末状の塗料及びワニスに対する要求が高まっている。
【0008】
したがって、つや消し又は半つや消しコーティングを与える、粉末状の塗料及びワニスを製造するための様々な方法が、提案されている。
【0009】
これらの方法の1つに従うと、米国特許第4242253号明細書に記載されるような、1又はそれ以上のつや消し剤が、バインダー及び従来の顔料に加えて、粉末状組成物に導入されている。
【0010】
米国特許第3842035号明細書は、架橋する際に、つや消し仕上げ材を与え、またゆっくり架橋する熱硬化性粉末状組成物及び早く架橋する熱硬化性粉末状組成物の混合物を含む、熱架橋性粉末状コーティング組成物に関する。2つの組成物は、ドライブレンド前に別々に押出される。
【0011】
WO92/01756号公報には、1又はそれ以上の半結晶性ヒドロキシルポリエステル、1又はそれ以上の非晶質ポリエステル、及び、1又はそれ以上のヒドロキシルアクリル系重合体及びブロックポリイソシアネート架橋剤から構成される粉末状コーティング組成物が記載されている。成形された金属物品上への組成物のコーティングは、35以下のASTM D−523−85の60°光沢値を示す。
【0012】
欧州公開特許第551064号公報には、バインダーとして、直鎖状カルボキシル基含有ポリエステル及びグリシジル基含有アクリル系共重合体からなる混合物を含有する、粉末状の熱硬化性組成物が記載されている。アクリル系重合体の数平均分子量(Mn)は、有用な物理的特性を有するコーティングを得るためには、4000〜10000でなくてはならない。組成物は、ASTM D523に従って角度60°で測定された光沢値が15以下である、つや消し仕上げ材となる、粉末状の塗料及びワニスを製造するのに有用である。
【0013】
つや消し又は半つや消し仕上げ材を製造する、存在する様々な方法にもかかわらず、経験により、これらの方法は、加工の問題、並びに、全体としてのコーティング性能に起因する1又はそれ以上の欠点を全て生じやすいことが示されている。問題は、特に光沢値の再現性及び信頼性に関する。
【0014】
従って、先行技術における欠陥及び欠点を示さない、半つや消しコーティングを製造し得る、粉末状の熱硬化性組成物が依然として要求されている。
【0015】
更に、例えば屋外の建築目的を意図した、特には、熱帯気候の地域で使用するため、コイルコーティング等の塗工に適当なものにするために、半つや消し仕上げ材の可撓性及び耐候性を向上させる努力が続けられている。
【0016】
しかしながら、半つや消し仕上げ材を見た場合、架橋した際に、顕著な流れ性、著しい耐候性及び優れた可撓性等の特徴を与え、また再現性があり信頼できる方法で低い光沢値が認められる、単一の押出しから熱硬化性の粉末状組成物を製造する方法は、これまで知られていない。
【0017】
本発明によると、驚くべきことに、バインダーとして、カルボキシル基含有非晶質イソフタル酸含有ポリエステル、カルボキシル基含有脂肪族半結晶性ポリエステル、任意に他のカルボキシル基含有半結晶性ポリエステル、特定のグリシジル基含有アクリル系共重合体の少なくとも5重量部、及びポリエステルのカルボキシル基と反応性の官能基を有する、β−ヒドロキシアルキルアミド基含有架橋剤からなる、共に反応し得る粒状混合物を使用することによって、所望の特性を示すコーティングとなる粉末状の熱硬化性組成物を得ることができることが見い出された。
【0018】
すなわち、本発明によると、
(a) カルボキシル基含有非晶質イソフタル酸含有ポリエステル、
(b) カルボキシル基含有脂肪族半結晶性ポリエステル、
(c) 任意に、(b)以外のカルボキシル基含有半結晶性ポリエステル、
(d) グリシジル基含有モノマーを少なくとも10モル%含有し、かつ数平均分子量(Mn)が10000以下である、グリシジル基含有アクリル系共重合体を、バインダーの全重量を基準として少なくとも5重量部、及び
(e) 官能基がポリエステルのカルボキシル基と反応性である、β−ヒドロキシアルキルアミド基含有架橋剤、
を含むバインダーを含有する、粉末状熱硬化性組成物が提供される。
【0019】
本発明の組成物は、半つや消しコーティング、即ちASTM D523に従って角度60°で測定された光沢値が20〜80であるコーティングを製造するのに有用である。
【0020】
本願明細書において、用語「イソフタル酸含有ポリエステル」とは、ポリエステルの全酸成分を基準として、少なくとも10モル%のイソフタル酸、好ましくは少なくとも50モル%のイソフタル酸から構成されるポリエステルを指す。
【0021】
非晶質ポリエステル及び半結晶性ポリエステルはそれぞれ独立して、直鎖状であってもよいし、分岐していてもよい。
【0022】
本発明の組成物のカルボキシル基含有非晶質ポリエステル(a)は、酸成分に関しては、イソフタル酸10〜100モル%、好ましくは50〜100モル%、及び、脂肪族、環状脂肪族又は芳香族二酸等の他の二酸90〜0モル%、並びに、アルコール成分に関しては、ネオペンチルグリコール及び/又は2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール35〜100モル%、及び、脂肪族又は環状脂肪族ジオール等の他のジオール65〜0モル%から構成されるのが好ましい。非晶質ポリエステルの分岐は、ポリ酸又はポリオールの混入によって得られ得る。
【0023】
イソフタル酸ではない、非晶質ポリエステルの酸成分は、好ましくは、例えばフマル酸、マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸等、又は対応する無水物等の、1又はそれ以上の脂肪族、環状脂肪族又は芳香族の二酸から選択され得る。
【0024】
二酸に対して、トリメリト酸又はピロメリト酸又はそれらの対応する無水物又はそれらの混合物のような少なくとも3つのカルボン酸基を有するポリ酸を、例えば15モル%まで混入することによって、ポリエステルの分岐が引き起こされる。
【0025】
ネオペンチルグリコール及び/又は2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールではない、非晶質ポリエステルのグリコール成分は、好ましくは、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、水添ビスフェノールA、ネオペンチルグリコールのヒドロキシピバレート等の、1又はそれ以上の脂肪族又は環状脂肪族グリコールから選択され得る。
【0026】
ネオペンチルグリコール及び/又は2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールに対して、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール又はそれらの混合物のような3官能性又は4官能性のポリオールを15モル%まで混入することによって、ポリエステルの分岐が引き起こされる。
【0027】
本発明の組成物のカルボキシル基含有非晶質ポリエステル(a)の酸価(AN)は、15〜70mgKOH/gであるのが好ましく、特には20〜50mgKOH/gである。
【0028】
カルボキシル基含有非晶質ポリエステルは、更に有利には、下記の特性を有している。
−ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定された、1600〜11000の範囲、好ましくは2200〜5600の範囲の数平均分子量(Mn)、
−ASTM D3418に従って、20℃/分の加熱勾配で、示差走査熱量測定法によって測定された、40〜80℃のガラス転移温度(Tg)、及び
−ASTM D4287−88に従って、200℃で測定された、5〜15000mPa.s.の範囲の、ICI(コーン/プレート)粘度
【0029】
カルボキシル基含有非晶質ポリエステルは、その酸価、その数平均分子量、そのガラス転移温度及びそのICI粘度に関し、1又はそれ以上の上記条件を満たしていればよい。しかしながら、非晶質ポリエステルは、これらの要件の全てを満たすのが好ましい。
【0030】
カルボキシル基含有脂肪族半結晶性ポリエステル(b)は、酸成分に関して、炭素原子を10〜16含有する直鎖状ジカルボン酸40〜100モル%及び炭素原子を4〜9含有する少なくとも1種の直鎖状ジカルボン酸0〜60モル%から構成される。カルボキシル官能性脂肪族半結晶性ポリエステル(b)のアルコール成分は、炭素原子を2〜16含有する、少なくとも1種の脂肪族の分岐していないジオール又は環状脂肪族ジオールから選択される。
【0031】
カルボキシル官能性脂肪族半結晶性ポリエステル(b)の炭素原子を10〜16含有する直鎖状ジカルボン酸は、混合物で又は単独で使用される、1,10−デカン二酸、1,11−ウンデカン二酸、1,12−ドデカン二酸、1,13−トリアデカン二酸、1,14−テトラデカン二酸、1,15−ペンタデカン二酸、1,16−ヘキサデカン二酸から選択される。
【0032】
カルボキシル官能性脂肪族半結晶性ポリエステル(b)の炭素原子を4〜9含有する直鎖状ジカルボン酸は、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸から選択される。カルボキシル官能性脂肪族半結晶性ポリエステル(b)の炭素原子を2〜16含有する脂肪族の分岐していないジオール又は環状脂肪族ジオールは、混合物で又は単独で使用される、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,16−ヘキサデカンジオール、若しくは、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール又は4,8−ビス(ヒドロキシ−メチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンから選択される。
【0033】
本発明の配合において任意に使用される、第二のカルボキシル官能性半結晶性ポリエステル(c)は、テレフタル酸及び/又は1,4−シクロヘキサンジカルボン酸及び/又は炭素原子を4〜9含有する直鎖状ジカルボン酸75〜100モル%、及び他の脂肪族、環状脂肪族又は芳香族二酸25〜0モル%から構成される。
【0034】
本発明の配合において任意に使用される、第二のカルボキシル官能性半結晶性ポリエステル(c)のアルコール成分は、炭素原子を2〜16含有する環状脂肪族ジオール又は直鎖状ジオール75〜100モル%及び他の脂肪族グリコール25〜0モル%からなる。
【0035】
第二の任意のカルボキシル官能性半結晶性ポリエステル(c)の炭素原子を4〜9含有する直鎖状ジカルボン酸は、混合物で又は単独で使用される、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、及びアゼライン酸から選択され、25〜0モルの他の脂肪族、環状脂肪族又は芳香族二酸は、混合物で又は単独で使用される、フマル酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸から選択される。
【0036】
第二の任意のカルボキシル官能性半結晶性ポリエステル(c)の炭素原子を2〜16含有する環状脂肪族又は直鎖状ジオールは、混合物で又は単独で使用される、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,16−ヘキサデカンジオール、又は1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール若しくは4,8−ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンから選択され、25〜0モル%の他の脂肪族グリコールは、単独で又は混合物で使用される、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコールのヒドロキシピバレートから選択される。
【0037】
本発明のカルボキシル官能性の半結晶性ポリエステル(b)及び(c)は、直鎖状であっても、分岐していてもよい。
【0038】
分岐が必要とされる場合、二酸の合計を基準にして、ピロメリト酸又はトリメリト酸又はそれらの対応する無水物のような少なくとも3つのカルボン酸基を有するポリ酸を15モル%まで混合すること、又は、ジオールの量を基準にして、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール又はそれらの混合物のような3官能性又は4官能性のポリオールを15モル%まで混合することが行われ得る。
【0039】
本発明のカルボキシル官能性半結晶性ポリエステル(b)及び(c)の両方の酸価(AN)は、10〜50mgKOH/gであり、好ましくは20〜40mgKOH/gである。
【0040】
それらは、更に、下記の特性を有する。
−2200〜17000の範囲、好ましくは2800〜8500の範囲の数平均分子量(Mn)、
−ASTM D3418に従って、20℃/分の加熱勾配で、示差走査熱量測定法(DSC)によって測定された、30〜150℃の溶融領域、
−ASTM D3418に従って、20℃/分の加熱勾配で、示差走査熱量測定法(DSC)によって測定された、−50〜+50℃のガラス転移温度(Tg)、
−ASTM D3415に従って、示差走査熱量測定法(DSC)によって測定された、少なくとも5J/g、好ましくは少なくとも10J/gの結晶化度、 −ASTM D4287−88に従って、175℃で測定された、5〜20000mPa.s.の範囲の、ICI(コーン/プレート)粘度
【0041】
カルボキシル基含有半結晶性ポリエステル(b)及び(c)の両方は、酸価、数平均分子量、溶融領域、ガラス転移温度、結晶化度、及びICI粘度に関し、1又はそれ以上の上記条件を満たしていればよい。しかしながら、半結晶性ポリエステルは、上記要件の全てを満たすのが好ましい。
【0042】
本発明の組成物のグリシジル基含有アクリル系共重合体(d)は、グリシジル基含有モノマー10〜90モル%、及び、グリシジル基含有モノマーと共重合可能な他のモノマー90〜10モル%から構成されるのが好ましい。
【0043】
本発明の組成物のアクリル系共重合体中で使用されるグリシジル基含有モノマーは、例えば、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸メチルグリシジル、アクリル酸メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、及び、アクリル酸グリシジルエーテルから選択され得る。これらのモノマーは、単独で使用してもよいし、2つ以上組み合わせて使用してもよい。
【0044】
グリシジル基含有モノマーと共重合可能な、アクリル系共重合体の他のモノマーは、下記から選択され得る。
−40〜100モル%のアクリル酸又はメタクリル酸エステルモノマー、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸n−デシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸アリル、メタクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸2−エチルブチル、メタクリル酸シンナミル、メタクリル酸クロチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸メタリル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−フェニルエチル、及び、メタクリル酸フェニル
−0〜60モル%の他のエチレン性不飽和共重合性単量体、例えばスチレン、アルキル置換されたスチレン及びクロロ置換されたスチレン、アクリロニトリル、塩化ビニル、フッ化ビニリデン、及び、酢酸ビニル
【0045】
本発明の組成物のグリシジル基含有アクリル系共重合体のエポキシ当量は、1.0〜7.0、好ましくは1.5〜5.0のエポキシミリ当量/ポリマー1gであるのが好ましい。
【0046】
グリシジル基含有アクリル系共重合体は、更に下記の特性を有していてもよい。
−ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定された、1000〜10000の範囲の数平均分子量(Mn)、
−ASTM D3418に従って、20℃/分の加熱勾配で、示差走査熱量測定法(DSC)によって測定された、40〜85℃のガラス転移温度(Tg)、
−ICI法によって、200℃で測定された、50〜50000mPa.s.の範囲の、ICI(コーン/プレート)粘度
【0047】
グリシジル基含有アクリル系共重合体は、そのエポキシ当量、その数平均分子量、そのガラス転移温度、及びそのICI粘度に関し、1又はそれ以上の上記条件を満たしていればよい。しかしながら、アクリル系共重合体は、上記要件の全てを満たすのが好ましい。
【0048】
ポリエステルのカルボキシル基と反応性の官能基を有する、本発明による架橋剤(e)は、β−ヒドロキシアルキルアミドである。
本発明において好ましく使用されるβ−ヒドロキシアルキルアミドは、一般式Iで表される一般構造を満たしている。
【0049】
【化1】
Figure 2004516357
【0050】
(式中、
Aは、炭素原子を1〜60有する飽和又は不飽和のアルキル基、又は、アリール基、又は、アルキレン基当たり炭素原子を1〜4有するトリアルケンアミノ基、又は、カルボキシ−アルケニル基、又はアルコキシカルボニル−アルケニルから誘導される、1価又は多価の有機基を表す。
R1は、水素、炭素原子を1〜5有するアルキル基、又は、炭素原子を1〜5有するヒドロキシアルキル基を表す。
R2及びR3は、同じであっても異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素、又は、炭素原子を1〜5有する直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、基R2の1つ及び基R3の1つが、近接する炭素原子と共に環状アルキル基を形成してもよい。
【0051】
好ましくは、β−ヒドロキシアルキルアミドは、下記一般式IIによる。
【0052】
【化2】
Figure 2004516357
【0053】
nが0.2〜約1である場合、R3は水素(EMS社のPrimidXL552)又はメチル基(EMS社のPrimidQM1260)である。
【0054】
本発明の組成物のカルボキシル基含有非晶質ポリエステル及びカルボキシル基含有半結晶性ポリエステルは、当該技術分野においてよく知られている、従来のエステル化技術を使用して調製され得る。ポリエステルは、1又はそれ以上の反応工程からなる手順に従って調製される。
【0055】
これらのポリエステルの調製では、攪拌機、不活性ガス(窒素)入口、熱電対、水で冷却されたコンデンサーに接続された蒸留カラム、水セパレーター及び真空接続管を備えた、従来の反応器が使用され得る。
【0056】
ポリエステルを調製するのに使用されるエステル化条件は、従来通りであり、即ち標準的なエステル化触媒、例えば酸化ジブチルスズ、ジラウリン酸ジブチルスズ、トリオクタン酸n−ブチルスズ、硫酸又はスルホン酸等を、反応物の、0.05〜1.50重量%の量で使用することができ、また任意に、色安定剤、例えばイルガノックス1010(チバ社)等のフェノール性酸化防止剤、又は、トリブチルホスファイト等のホスフォナイト−及びホスファイト型の安定剤を、反応物の0〜1重量%の量で添加してもよい。
【0057】
ポリエステル化は一般的には、130℃から約190〜250℃まで徐々に増加させる温度下で、初めは通常の圧力下で、次いで必要な場合にはそれぞれの製造工程の終盤では減圧下で、所望のヒドロキシル価及び/又は酸価を有するポリエステルが得られるまでこれらの操作条件を維持しながら行われる。エステル化度、続いて反応過程で形成された水の量及び得られたポリエステルの特性、例えばヒドロキシル価、酸価、分子量又は粘度を測定する。
【0058】
ポリエステル化が完了すると、それがまだ溶融状態にあるうちに、架橋触媒を任意にポリエステルに添加してもよい。これらの触媒は、架橋中に、熱硬化性の粉末状組成物の架橋を促進させるために添加される。この様な触媒の例としては、アミン(例えば、2−フェニルイミダゾリン)、ホスフィン(例えば、トリフェニルホスフィン)、アンモニウム塩(例えば、臭化テトラブチルアンモニウム又は塩化テトラプロピルアンモニウム)、ホスホニウム塩(例えば、臭化エチルトリフェニルホスホニウム又は塩化テトラプロピルホスホニウム)が挙げられる。これらの触媒は、ポリエステルの重量に対して、0〜5%の量で使用されるのが好ましい。
【0059】
グリシジル基含有アクリル系共重合体は、塊状、エマルジョン、又は有機溶媒中の溶液のいずれかの、従来の重合技術によって調製され得る。溶媒の性質は、不活性であり、モノマー及び合成された共重合体を容易に溶解する限り、殆ど重要ではない。好適な溶媒としては、トルエン、酢酸エチル、酢酸ブチル、キシレン等が挙げられる。モノマーは、フリーラジカル重合開始剤(ベンゾイルパーオキサイド、ジブチルパーオキサイド、アゾ−ビス−イソブチロニトリル等)の存在下で、モノマーの0.1〜4.0重量%を示す量で、共重合される。
【0060】
分子量及び分子量分布を上手く制御するために、連鎖移動剤、好ましくはn−ドデシルメルカプタン、t−ドデカンチオール、iso−オクチルメルカプタンのようなメルカプタンタイプ、又は、四臭化炭素、ブロモトリクロロメタンのようなハロゲン化炭素タイプも、反応過程に添加する。連鎖移動剤は、共重合に使用されるモノマーの10重量%までの量で使用される。
【0061】
攪拌機、コンデンサー、不活性ガス(例えば、窒素)、入口及び出口、並びに、測量ポンプ供給系を備えた、円柱状の二重壁反応器が、グリシジル基含有アクリル共重合体を調製するために一般的に使用される。
【0062】
重合は、従来の条件下で行われ得る。従って、重合が溶液中で行われる場合、例えば有機溶媒が反応器に導入され、不活性ガス雰囲気(窒素、二酸化炭素等)下で還流温度まで加熱され、次いで、必要とされるモノマーからなる均一な混合物、フリーラジカル重合開始剤、及び、必要に応じて、連鎖移動剤を、数時間に渡って、徐々に溶媒に添加する。次いで、反応混合物を、攪拌しながら、数時間、指示された温度で維持する。続いて、得られた共重合体を、真空で溶媒から遊離させる。
【0063】
本発明の熱硬化性粉末状組成物のバインダー系は、バインダーの全重量を基準として、
−20〜89.5重量部、好ましくは30〜70重量部のカルボキシル基含有非晶質イソフタル酸含有ポリエステル(a)、
−5〜50重量部、好ましくは5〜30重量部のカルボキシル基含有脂肪族半結晶性ポリエステル(b)、
−0〜50重量部、好ましくは5〜30重量部のカルボキシル基含有半結晶性ポリエステル(c)、
−5〜40重量部、好ましくは5〜25重量部のグリシジル基含有アクリル系共重合体(d)、及び、
−0.5〜10.0重量部、好ましくは1〜5重量部のβ−ヒドロキシアルキルアミド架橋剤(e)
【0064】
本発明の熱硬化性組成物のバインダー系は、非晶質ポリエステル(a)及び半結晶性ポリエステル(b)及び(c)中に存在するカルボキシル基のそれぞれの当量に対して、アクリル系共重合体(d)からのエポキシ基が0.3〜2.0当量、好ましくは0.6〜1.7当量存在し、またβ−ヒドロキシアルキルアミド架橋剤(e)の反応性官能基が0.2〜1.2当量、好ましくは0.4〜1.0当量存在するように、構成されるのが好ましい。
【0065】
熱硬化性ポリエステルの混合物(a、b及びc)は、必要に応じて、粉末塗料成分の予備混合に利用される様な機械混合手順を使用して、非晶質ポリエステル及び半結晶性ポリエステルをドライブレンドすることによって得られ得る。
【0066】
また、非晶質ポリエステル及び半結晶性ポリエステルを、従来の円柱状の二重壁反応器を使用して、または、Betol BTS40等を用いて押出しにより、溶融状態で混合してもよい。
【0067】
上記に記載される必須成分に加えて、本発明の範囲内の組成物はまた、触媒、充填剤、Resiflow(Worlee社)、Modaflow(モンサント社)、Acronal4F(BASF社)等の流れ調節剤、及び、ベンゾイン(BASF社)の脱ガス剤等の、1又はそれ以上の添加剤を含有していてもよい。配合に、Tinuvin900(チバ社)等のUV−光吸収剤、Tinuvin144(チバ社)で代表される、ヒンダードアミン系の光安定剤、Tinuvin312及び1130(チバ社)等の他の安定化剤、Irganox1010(チバ社)等の酸化防止剤、並びに、ホスフォナイト又はホスファイト型の安定剤を、添加してもよい。
【0068】
着色された系、並びに、透明ラッカー型の両方が、製造され得る。
【0069】
様々な染料及び顔料を、本発明の組成物中で使用してもよい。有用な顔料及び染料の例としては、二酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛等の金属酸化物、金属水酸化物、金属粉末、硫化物、硫酸塩、炭酸塩、アンモニウムシリケート等のケイ酸塩、カーボンブラック、タルク、陶土、バライト、鉄青、鉛青、有機赤及び有機栗色等が挙げられる。
【0070】
本発明による組成物の各成分を、ミキサー又はブレンダー(例えば、ドラム型ミキサー)中で、ドライブレンドによって混合し得る。次いで、予備混合物を、BUSS−Ko−Kneter等の一軸押出し機、若しくは、PRISM又はAPV等の二軸押出し機中で、70〜150℃の範囲の温度で均質化する。冷却されると、押出し物を、好ましくは10〜150μmの範囲の粒径の粉末まで粉砕する。
【0071】
粉末状の組成物を、静電CORONAガン又はTRIBOガン等の粉末ガンを使用して、基板上に沈着させ得る。他方、流動床技術等の粉末沈着のよく知られている方法を使用してもよい。沈着後、粉末を、160〜320℃の温度まで加熱し、それによって粒子が流れまた共に融解して、基板表面上に滑らかで、均一で、連続した、窪みのないコーティングが形成する。
【0072】
したがって、本発明は更に、粉末状ワニス又は塗料として、若しくは、粉末状ワニス又は塗料の製造のための、上記に記載される組成物の使用に関する。本発明は更に、本発明の粉末状熱硬化性組成物からなる又は組成物を含む粉末状ワニス又は塗料に関する。
【0073】
更には、本発明は、上記ワニス又は塗料を基板に塗工する工程、及び、コーティングされた基板を加熱して、コーティングを得るために、粉末状ワニス又は塗料を融解及び架橋させる工程を含む、基板へのコーティングの製造方法に関する。
【0074】
更に、本発明はまた、上記方法によって製造されたコーティング、並びに、その様なコーティングで完全に又は部分的にコーティングされた基板に関する。
【0075】
下記実施例は、本発明をより理解するために示されるものであり、本発明をそれに限定することを意図するものではない。
他の断りがない限り、全ての量は、重量部で与えられる。
上で既に定義された略語に加え、OHNはヒドロキシル価を表し、またTmは融解領域を表す。
【0076】
(実施例)
実施例1:
カルボキシル官能性の非晶質ポリエステルの1工程の合成
ネオペンチルグリコール423.4部を、攪拌機、水で冷却されたコンデンサーに接続された蒸留カラム、窒素の入口、及び、温度調節機に取り付けられた熱電対を備えた、通常の4つ口丸底フラスコ中に入れる。
窒素下で攪拌しながら、フラスコの内容物を、約130℃の温度まで加熱し、その時点で、イソフタル酸719.6部、及び、トリオクタン酸n−ブチルスズ2.5部を添加する。230℃の温度まで徐々に加熱を続ける。水を、180℃から反応器から蒸留する。大気圧下での蒸留を止めると、50mmHgの真空を徐々にかける。230℃、50mmHgで3時間後、下記特性が得られる。
AN 34mgKOH/g
OHN 3mgKOH/g
ICI200℃(コーン/プレート) 2100mPa.s.
Tg(DSC、20°/分) 60℃
【0077】
実施例2:
カルボキシル官能性の非晶質ポリエステルの2工程の合成
ネオペンチルグリコール424.87部を、実施例1と同様の通常の4つ口丸底フラスコ中に入れる。
窒素下で攪拌しながら、フラスコの内容物を、約130℃の温度まで加熱し、その時点で、テレフタル酸324.0部、及び、イソフタル酸285.9部、及び、トリオクタン酸n−ブチルスズ2.2部を添加する。230℃の温度まで徐々に加熱を続ける。水を、180℃から反応器から蒸留する。大気圧下での蒸留を止め、50mmHgで徐々に真空にする。230℃、50mmHgで3時間後、下記特性が得られる。
AN 9mgKOH/g
OHN 57mgKOH/g
【0078】
第一の工程の200℃である予備重合体に、イソフタル酸111.3部を添加する。その上に、混合物を徐々に230℃まで加熱する。230℃で2時間後、反応混合物が透明である場合、50mmHgで徐々に真空にする。230℃、50mmHgで3時間後、下記特性が得られる。
AN 31mgKOH/g
OHN 3mgKOH/g
ICI200℃(コーン/プレート) 4400mPa.s.
Tg(DSC、20°/分) 54℃
【0079】
実施例3〜5:
実施例1に記載される通りの手順に従って、実施例3及び実施例4の非晶質ポリエステルを製造する。
実施例5は、実施例2におけると同様の手順に従って製造する。第一の工程において、ヒドロキシル価50mgKOH/gのテレフタル酸−ネオペンチルグリコール予備重合体を調製する。ヒドロキシルで官能化された予備重合体を、イソフタル酸と反応させると、酸価30mgKOH/gのカルボキシルで官能化された非晶質ポリエステルが与えられる。
【0080】
【表1】
Figure 2004516357
【0081】
実施例6〜9:
カルボキシル官能性の半結晶性ポリエステルの合成
表2に組成及び特性が与えられる、実施例6及び7の2つのポリエステルは、本発明によるカルボキシル官能性の脂肪族半結晶性ポリエステル(b)である。実施例8及び9の2つのポリエステルは、本発明による熱硬化性粉末状組成物中に任意に存在する、カルボキシル官能性の半結晶性ポリエステル(c)である。
【0082】
【表2】
Figure 2004516357
【0083】
実施例6〜8のカルボキシル官能性の半結晶性ポリエステルは、実施例1におけるのと同様の手順に従って製造される。
実施例9のカルボキシル官能性の半結晶性ポリエステルは、イソフタル酸が、ヒドロキシル価40mgKOH/gのテレフタル酸−1,6−ヘキサンジオールをベースとする予備重合体と反応させられる、実施例2におけると同様の手順に従って製造される。
【0084】
実施例10:
グリシジル基含有アクリル系共重合体の製造
酢酸n−ブチル800部を、攪拌機、水で冷却されたコンデンサー、窒素の入口、及び、温度調節機に取り付けられた熱電対を備えた5リットルの二重壁フラスコ中に入れる。
次いで、フラスコの内容物を加熱し、窒素を溶媒からパージしながら連続して攪拌する。125℃の温度で、酢酸n−ブチル200部中のtert−ブチルパーオキシベンゾエート38.5部からなる混合物を、蠕動ポンプを用いて、215分間、フラスコに供給する。これを始めて5分後に、他のポンプを始動させて、スチレン132部、メタクリル酸グリシジル585部、メタクリル酸ブチル123部、及び、メタクリル酸メチル160部からなる混合物を、180分間供給する。この合成には315分かかる。
【0085】
酢酸n−ブチルを蒸発させた後、下記特性を有するアクリル系共重合体が得られる。
200℃におけるICI粘度 3500mPa.s.
Mn 5800
【0086】
実施例11〜13:
実施例10に記載される通りの手順に従って、表3における組成を満たす実施例11〜13のアクリル系共重合体を製造した。
【0087】
【表3】
Figure 2004516357
【0088】
実施例14:
次いで、上記に説明される通りのポリエステル及びアクリル系共重合体を、下記に述べられる配合の1つに従って、粉末に配合する。
【0089】
【表4】
Figure 2004516357
【0090】
バインダーの組成が、表4に与えられるが、バインダー1〜3は、本発明によるものであり、バインダー4〜6は比較である。
【0091】
【表5】
Figure 2004516357
【0092】
粉末状配合物の製造のために、カルボキシルで官能化されたイソフタル酸リッチな非晶質ポリエステル樹脂及びカルボキシルで官能化された半結晶性ポリエステル樹脂を、ブレンドとして使用してもよいし、別々の樹脂として使用してもよい。ブレンドとして使用する場合、ブレンドは、通常の丸底フラスコを使用して溶融状態のそれぞれの樹脂を混合することによって行われる。
粉末は、まず初めに異なる成分をドライブレンドし、次いでPRISM 16mmL/D、15/1の二軸押出し機を使用して、85℃の押出し温度で、溶融物中で均質化することによって製造される。次いで、均質化された混合物を、冷却し、Alpine UPZ100中で粉砕する。続いて、粉末を篩いにかけて、10〜110μmの粒径を得る。この様にして得られた粉末を、冷たい巻かれたスチール上に、GEMA−Volstatic PCG 1 スプレーガンを使用して静電蒸着によって蒸着する。50〜80μmのフィルム厚みのパネルを空気換気されたオーブンに移し、そこで200℃の温度で、18分間、架橋を行う。
表4に特定される通りのバインダー組成を用いて、配合A(実施例15〜33)及び配合B(実施例34〜37)から得られる最終のコーティングの塗料特性を、表5に再現される。この表において、実施例29〜実施例33は、比較例として与えられる。
【0093】
【表6】
Figure 2004516357
【0094】
*実施例29〜33は比較である。
この表中:
第1欄:配合の同定番号を示す。
第2欄:バインダーの組成を示す。
第3欄:非晶質ポリエステル(a)のタイプを示す。
第4欄:ポリエステル(b)+(c)の合計に対する、脂肪族半結晶性ポリエステル(b)のタイプ及び重量%を示す。
第5欄:ポリエステル(b)+(c)の合計に対する、本発明に従って任意に使用される半結晶性ポリエステルのタイプ及び重量%を示す。
第6欄:アクリル系共重合体(d)のタイプを示す。
第7欄:ASTM D523に従って測定された、60°の光沢を示す。
第8欄:ASTM D2794による、直接衝撃強度を示す。コーティングにひびをいれない最も高い衝撃が、記録される(単位kg.cm)。
第9欄:ASTM D2794による、逆衝撃強度を示す。コーティングにひびをいれない最も高い衝撃が、記録される(単位kg.cm)。
【0095】
異なる配合から得られる全てのコーティングにおいては(本発明による、並びに、比較例の配合からの)、如何なる欠陥もなく、非常に滑らかな目視認識であることが認められる。
加えて、本発明による配合の異なるコーティング(実施例15〜28)全ては、ASTM D4145−83のT−曲げ試験による可撓性が、最大0T又は1Tである。比較例(例29〜33)では、2T以上のT−曲げ値が観察される。
【0096】
表5から明らかに判る通り、直鎖状脂肪族C10〜C16のジカルボン酸を含有する、脂肪族半結晶性ポリエステルは、コーティングに低い光沢を与えるのに必要である(実施例16対実施例30、及び、実施例19対実施例29)。直鎖状脂肪族ジカルボン酸のタイプを変えることにより、光沢のレベルが変わる(実施例17対実施例20)。
また、バインダー組成物中で直鎖状脂肪族C10〜C16のジカルボン酸を含有する脂肪族半結晶性ポリエステルの量を増やすことにより、誘導されるコーティングの光沢が比例して低下すると考えられる(実施例15〜実施例18、実施例21対実施例22、実施例23対実施例24、実施例25対実施例26)。
また、非晶質カルボキシル官能性ポリエステル中のテレフタル酸の量を、本発明の好ましい範囲内で増やしても、光沢及び可撓性に関する限り、コーティング特性に影響を与えないと思われる。
イソフタル酸含有量より多い割合までテレフタル酸を増加させると、光沢及び可撓性に影響を与える(実施例17対実施例23対実施例28)。
【0097】
アクリル当量を増やすと、誘導される塗膜の光沢及び可撓性に影響を与える(実施例26対実施例27)。
β−ヒドロキシアルキルアミド硬化剤の存在は、塗膜が証明する可撓性を得るために必要である(実施例17対実施例31)。
β−ヒドロキシアルキルアミド硬化剤を、当該技術分野においてよく知られている、例えばトリグリシジルイソシアヌレート(TGIC)等のグリシジル基含有硬化剤に置き換えることは、光沢レベルには影響を与えないが、塗料の可撓性を著しく低下させる(実施例17対実施例32)。
本発明の硬化剤系(グリシジル含有アクリル系共重合体及びβ−ヒドロキシアルキルアミド)を、屋外塗工を意図した市販の粉末状コーティングにおいて一般的に使用されているトリグリシジルイソシアヌレート等の硬化剤に置き換えることにより、可撓性を全く有さないコーティングになる(実施例17対実施例33)。
【0098】
これらの実施例全てから、単一の押出し方法で得られる配合から、可撓性で光沢の低い又は半つや消し粉末状コーティングを得るためには、粉末状配合物は下記を必ず含まなければならないと、明らかに思われる。
・酸成分が、少なくとも10モル%のイソフタル酸、好ましくは少なくとも50モル%のイソフタル酸から構成される、カルボキシル官能性のイソフタル酸含有非晶質ポリエステル、
・直鎖状C10〜C16の脂肪族ジカルボン酸、好ましくは他のカルボキシル官能性半結晶性ポリエステルとの組み合わせから誘導される、脂肪族のカルボキシル官能性半結晶性ポリエステル、
・ポリエステルのカルボン酸基と反応するための、グリシジル基含有アクリル系共重合体、
・β−ヒドロキシアルキルアミド基含有架橋剤
【0099】
その上、本発明によるコーティングは全て、現在使用されている現今の市販の粉末と比較し得る又はそれよりも優れる、優れた屋外耐性を満足することが判る。
表6には、400時間毎に、ASTM D523に従って記録された相対的な60°光沢値が、Q−UVで加速された耐候性試験が行われた実施例34及び35から得られるコーティングについて示されている。同じ表(比較)において、実施例3と同様の方法で、ネオペンチルグリコール400.6部、トリメチロールプロパン22.3部、及び、イソフタル酸724.7部を反応させることによって得られる、カルボン酸で官能化された非晶質ポリエステルの耐候性結果が示されている。
このポリエステルのANは、32mgKOH/gであり、20℃/分の加熱速度のDSCによって測定されたTgは59℃である。このポリエステルはPT810と93/7の割合で、配合Bと同様の褐色塗料配合に従って配合される。
【0100】
この表においては、最大値の約50%まで光沢が低下したことのみが述べられている。耐候性測定は、非常に厳しい環境中、即ちASTM G53−88(非金属物質の露光のための蛍光性UV/縮合型−光及び水露出装置を操作するための標準の実施)に従って、Q−UVで加速された耐候性試験装置(Q−Panel社)中で行われる。
【0101】
この表では、コーティングされたパネルは、縮合の間欠効果、並びに、蛍光UV−Aランプ(340nm、I=0.77W/m/nm)(60℃、8時間)によってシュミレートされた、太陽光の損傷効果を受ける。
【0102】
【表7】
Figure 2004516357

Claims (20)

  1. (a) カルボキシル基含有非晶質イソフタル酸含有ポリエステル、
    (b) カルボキシル基含有脂肪族半結晶性ポリエステル、
    (c) 任意に、(b)以外のカルボキシル基含有半結晶性ポリエステル、
    (d) グリシジル基含有モノマーを少なくとも10モル%含有し、かつ数平均分子量(Mn)が10000以下である、グリシジル基含有アクリル系共重合体を、バインダーの全重量を基準として少なくとも5重量部、及び
    (e) 官能基がポリエステルのカルボキシル基と反応性である、β−ヒドロキシアルキルアミド基含有架橋剤
    を含むバインダーを含有する、粉末状熱硬化性組成物。
  2. 前記カルボキシル基含有非晶質イソフタル酸含有ポリエステル(a)が、酸成分の合計を基準として、イソフタル酸10〜100モル%及び他の二酸0〜90%、並びに、アルコール成分の合計を基準として、ネオペンチルグリコール及び/又は2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール35〜100モル%及び他のジオール0〜65モル%からなる、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記カルボキシル基含有非晶質イソフタル酸含有ポリエステルが更に、二酸に対して15モル%までのポリ酸、及び/又は、ネオペンチルグリコール及び/又は2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールに対して、15モル%までのポリオールを含有する、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記カルボキシル基含有非晶質イソフタル酸含有ポリエステル(a)の酸価(AN)が15〜70mgKOH/gであり、数平均分子量(Mn)が1600〜11000であり、ガラス転移温度(Tg)が40〜80℃であり、かつ200℃でのICI(コーン/プレート)粘度が5〜15000mPa.s.である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記カルボキシル基含有半結晶性脂肪族ポリエステル(b)が、酸成分の合計を基準として、炭素原子を10〜16含有する直鎖状ジカルボン酸40〜100モル%及び炭素原子を4〜9含有する少なくとも1種の直鎖状ジカルボン酸0〜60モル%、並びに、アルコール成分として、炭素原子を2〜16含有する、少なくとも1種の脂肪族の分岐していないジオール又は環状脂肪族ジオールからなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記任意のカルボキシル基含有半結晶性ポリエステル(c)が、酸成分の合計を基準として、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸及び/又はテレフタル酸及び/又は炭素原子を4〜9含有する直鎖状ジカルボン酸75〜100モル%及び他の脂肪族、環状脂肪族又は芳香族二酸0〜25モル%、並びに、アルコール成分の合計を基準として、炭素原子を2〜16含有する環状脂肪族ジオール又は直鎖状ジオール75〜100モル%及び他の脂肪族ジオール0〜25モル%からなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 前記カルボキシル基含有半結晶性ポリエステル(b)及び(c)が更に、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸及び/又はテレフタル酸及び/又は直鎖状ジカルボン酸に対して15モル%までのポリ酸を、及び/又は、ジオールに対して15モル%までのポリオールを含有する、請求項5又は6に記載の組成物。
  8. 前記カルボキシル基含有半結晶性ポリエステル(b)及び(c)の両方の酸価(AN)が10〜50mgKOH/gであり、数平均分子量(Mn)が2200〜17000であり、溶融領域が30〜150℃であり、ガラス転移温度(Tg)が−50〜50℃であり、結晶化度が少なくとも5J/gであり、かつ175℃でのICI(コーン/プレート)粘度が5〜20000mPa.s.である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記グリシジル基含有アクリル系共重合体が、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸メチルグリシジル、メタクリル酸メチルグリシジル、アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、メタクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、アクリル酸グリシジルエーテル、及び、それらの混合物からなる群から選択される、グリシジル基含有モノマー10〜90モル%、及び、グリシジル基含有モノマーと共重合可能なモノマー10〜90モル%からなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記グリシジル基含有アクリル系共重合体のエポキシ当量が、1.0〜7.0のエポキシミリ当量/ポリマー1gであり、数平均分子量(Mn)が1000〜10000であり、ガラス転移温度(Tg)が40〜85℃であり、かつ200℃でのICI(コーン/プレート)粘度が60〜50000mPa.s.である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 前記バインダーが、バインダーの全重量を基準として、
    (a) 20〜89.5重量部のカルボキシル基含有非晶質イソフタル酸含有ポリエステル、
    (b) 5〜50重量部のカルボキシル基含有脂肪族半結晶性ポリエステル、
    (c) 0〜50重量部の(b)以外のカルボキシル基含有半結晶性ポリエステル、
    (d) 5〜40重量部のグリシジル基含有アクリル系共重合体、及び
    (e) 0.5〜10.0重量部のβ−ヒドロキシアルキルアミド基含有架橋剤、
    を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 触媒、充填剤、流れ調節剤、脱ガス剤、UV−光吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、及び他の安定剤からなる群から選択される、1又はそれ以上の添加剤を更に含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 金属酸化物、金属水酸化物、金属粉末、硫化物、硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩、カーボンブラック、タルク、陶土、バライト、鉄青、鉛青、有機赤及び有機栗色等の、1又はそれ以上の染料及び/又は顔料を更に含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 組成物の各成分を混合して、予備混合物を調製する工程、該予備混合物を70〜150℃等の昇温下で均質化する工程、及び、均質化された生成物を粉砕して、粉末状の熱硬化性組成物を得る工程を含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物の製造方法。
  15. 第一の工程において、非晶質ポリエステル及び半結晶性ポリエステルを、ドライブレンド又は溶融混合する、請求項14に記載の方法。
  16. 粉末状ワニス若しくは塗料として、又は粉末状ワニス若しくは塗料の製造のための、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物の使用。
  17. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物からなる又は請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物を含む、粉末状ワニス又は塗料。
  18. 請求項17に記載の粉末状ワニス又は塗料を基板に塗工する工程、及び、コーティングされた基板を加熱して、粉末状ワニス又は塗料を融解及び架橋させコーティングを得る工程を含む、基板へのコーティングの製造方法。
  19. 請求項18に記載の方法によって製造されたコーティング。
  20. 請求項19に記載のコーティングで完全に又は部分的にコーティングされた基板。
JP2002552085A 2000-12-21 2001-12-17 コーティング用の粉末状熱硬化性組成物 Pending JP2004516357A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP00128098 2000-12-21
PCT/EP2001/014889 WO2002050201A1 (en) 2000-12-21 2001-12-17 Powdered thermosetting composition for coatings

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004516357A true JP2004516357A (ja) 2004-06-03

Family

ID=8170755

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002552085A Pending JP2004516357A (ja) 2000-12-21 2001-12-17 コーティング用の粉末状熱硬化性組成物

Country Status (10)

Country Link
US (2) US20030166793A1 (ja)
EP (1) EP1358287A1 (ja)
JP (1) JP2004516357A (ja)
KR (1) KR20020079880A (ja)
CN (1) CN1208412C (ja)
AU (1) AU2002231714A1 (ja)
CA (1) CA2400576A1 (ja)
MX (1) MXPA02008053A (ja)
TW (1) TW593595B (ja)
WO (1) WO2002050201A1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006070082A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Dainippon Ink & Chem Inc 艶消し粉体塗料用樹脂組成物
JP2008150442A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Toyobo Co Ltd コーティング組成物、積層体及びフレキシブルフラットケーブル
JP2014122354A (ja) * 2008-01-31 2014-07-03 Cytec Italy Srl 粉末組成物
JP2014208831A (ja) * 2008-01-31 2014-11-06 オルネクス ベルギー エス エー 粉末組成物
JP2019167500A (ja) * 2018-03-26 2019-10-03 三菱ケミカル株式会社 ポリエステル樹脂組成物、インキ用バインダー及びインキ組成物

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE1011628A3 (fr) * 1997-12-18 1999-11-09 Ucb Sa Compositions thermodurcissables en poudre pour la preparation de revetements de faible brillant.
EP1545875B1 (en) 2002-08-15 2012-10-03 Valspar Sourcing, Inc. Durable polyester coating
ATE489440T1 (de) * 2003-03-20 2010-12-15 Cytec Surface Specialties Sa Heisshärtbare pulverzusammensetzungen für beschichtungen
JP3975403B2 (ja) 2004-03-25 2007-09-12 東洋紡績株式会社 非晶性ポリエステル樹脂用改質剤、およびこれを用いた成形品
EP1743924A1 (en) * 2005-07-11 2007-01-17 DSM IP Assets B.V. Powder paint composition
DE102006057837A1 (de) * 2006-12-08 2008-06-19 Evonik Degussa Gmbh Lagerstabile Pulverlackzusammensetzungen basierend auf säuregruppenhaltigen Polyestern, ihre Herstellung und ihre Verwendung für trübungsarme und flexible Pulverlacke
DE102007004570A1 (de) * 2007-01-30 2008-07-31 Daimler Ag Glänzende Beschichtungen für Aluminium- oder Stahloberflächen und deren Herstellung
EP2096140A1 (en) * 2008-02-29 2009-09-02 Cytec S.r.l. Powder compositions
EP2272927A1 (en) * 2009-07-07 2011-01-12 Cytec Surface Specialties, S.A. Low temperature cure powder coating compositions
ITTO20090872A1 (it) * 2009-11-13 2011-05-14 Be Be Tech S R L Composizione verniciante per il rivestimento di contenitori alimentari
EP2531537B1 (en) 2010-02-05 2017-11-22 BASF Coatings GmbH A resin for use in a coating composition
EP2781544B1 (en) * 2011-03-25 2016-07-13 DSM IP Assets B.V. Resin compositions for thermosetting powder coating compositions
CN102190786B (zh) * 2011-03-28 2012-09-05 黄山永佳三利科技有限公司 一种消光聚酯树脂及其制备方法
CN102212305B (zh) * 2011-05-03 2013-07-31 中国科学院宁波材料技术与工程研究所 一种改进羟烷基酰胺/聚酯粉末涂料针孔和流平性的方法
CN102786830B (zh) * 2012-07-16 2014-11-26 六安科瑞达新型材料有限公司 一种羟烷基酰胺固化剂组合物及其在粉末涂料中的用途
EP3189106B1 (en) * 2014-09-02 2020-04-15 Elevance Renewable Sciences, Inc. Polyester polyols and use thereof in powder coatings
CN111100480B (zh) 2016-03-30 2022-06-10 埃卡特有限公司 用于粉末涂漆的涂覆有机粘合剂的效应颜料、用于生产所述涂覆的效应颜料的方法及其用途
CN110330870A (zh) * 2019-06-29 2019-10-15 扬州市海纳源科技服务有限责任公司 一种粉末涂料及制备方法
CN111978832A (zh) * 2020-09-01 2020-11-24 常州崇高纳米材料有限公司 一种抗菌抗病毒粉末涂料及其制备方法
CN113201126A (zh) * 2021-05-27 2021-08-03 黄山佳杰新材料科技有限公司 半结晶聚酯树脂和粉末涂料

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56136856A (en) * 1980-03-31 1981-10-26 Dainippon Ink & Chem Inc Powder coating resin composition
GB9006737D0 (en) * 1990-03-26 1990-05-23 Courtaulds Coatings Ltd Coating compositions
GB9200330D0 (en) * 1992-01-08 1992-02-26 Ucb Sa Thermosetting compositions in powder form for the preparation of matt coatings
BE1009779A4 (fr) * 1995-12-06 1997-08-05 Ucb Sa Compositions thermodurcissables en poudre pour revetements.
US6458439B1 (en) * 1996-05-17 2002-10-01 The Valspar Corporation Extrusion coating compositions and method

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006070082A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Dainippon Ink & Chem Inc 艶消し粉体塗料用樹脂組成物
JP2008150442A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Toyobo Co Ltd コーティング組成物、積層体及びフレキシブルフラットケーブル
JP2014122354A (ja) * 2008-01-31 2014-07-03 Cytec Italy Srl 粉末組成物
JP2014208831A (ja) * 2008-01-31 2014-11-06 オルネクス ベルギー エス エー 粉末組成物
US9353286B2 (en) 2008-01-31 2016-05-31 Allnex Italy Srl Powder compositions
US10604661B2 (en) 2008-01-31 2020-03-31 Allnex Belgium S.A. Powder composition
JP2019167500A (ja) * 2018-03-26 2019-10-03 三菱ケミカル株式会社 ポリエステル樹脂組成物、インキ用バインダー及びインキ組成物
JP7069926B2 (ja) 2018-03-26 2022-05-18 三菱ケミカル株式会社 ポリエステル樹脂組成物、インキ用バインダー及びインキ組成物

Also Published As

Publication number Publication date
EP1358287A1 (en) 2003-11-05
MXPA02008053A (es) 2003-01-28
CA2400576A1 (en) 2002-06-27
US20030166793A1 (en) 2003-09-04
AU2002231714A1 (en) 2002-07-01
CN1208412C (zh) 2005-06-29
TW593595B (en) 2004-06-21
WO2002050201A1 (en) 2002-06-27
US20050136186A1 (en) 2005-06-23
KR20020079880A (ko) 2002-10-19
CN1404517A (zh) 2003-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6844072B2 (en) Powdered thermosetting composition for coatings
JP2004516357A (ja) コーティング用の粉末状熱硬化性組成物
AU2006251434B2 (en) Thermosetting powder compositions
JP5460576B2 (ja) 粉体被膜用の分岐ポリエステル
CN102471634B (zh) 低温固化粉末涂料组合物
MXPA04012498A (es) Composiciones de recubrimiento en polvo semi-brillante.
US20060166001A1 (en) Powder coating compositions
US20060217520A1 (en) Thermosetting powder compositions for coatings
CN1756818A (zh) 用于涂层的热固性粉末组合物
WO2003004574A1 (en) Thermosetting powder compositions for coatings

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070202

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070703