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JP2004510558A - 医薬ディスペンサー - Google Patents

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JP2004510558A
JP2004510558A JP2002533937A JP2002533937A JP2004510558A JP 2004510558 A JP2004510558 A JP 2004510558A JP 2002533937 A JP2002533937 A JP 2002533937A JP 2002533937 A JP2002533937 A JP 2002533937A JP 2004510558 A JP2004510558 A JP 2004510558A
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JP
Japan
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valve
dispenser
canister
desiccant
medicament
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JP2002533937A
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オットランガイ,デービッド,マイケル
ジョンソン,ポール
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Glaxo Group Ltd
Original Assignee
Glaxo Group Ltd
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Priority claimed from GB0116891A external-priority patent/GB0116891D0/en
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Abstract

流体推進剤中の医薬を投与するためのディスペンサーであって、a)前記医薬を収容するためのキャニスター;b)実質的に金属からつくられた薬剤投与バルブ;ならびにc)水分を吸収するための水分吸収手段;を有することを特徴とするディスペンサーが開示されている。

Description

【0001】
発明の分野
本発明は医薬ディスペンサーに関する。より詳細には本発明は、内部での水分蓄積を実質的に軽減または防止する計量式吸入器およびそれの構成要素に関する。本発明はまた、計量式吸入器内での水分蓄積を低減する方法にも関する。
【0002】
発明の背景
呼吸器および鼻の障害の治療用の薬剤は、エアロゾル化した製剤で口や鼻を介して投与される場合が多い。そのようなエアロゾル医薬製剤を投与するのに非常に広く用いられる方法は、液化ガス推進剤中の懸濁液または溶液として薬剤を製剤化する方法である。懸濁液/溶液は、推進剤を液体として維持するのに必要な圧力に耐えることができる密閉キャニスター[缶]中に貯蔵される。懸濁液/溶液は、キャニスターに取り付けられたバルブ[弁]を起動することで分散放出される。
【0003】
エアロゾル製剤用の容器は一般に、バイアル本体(キャニスター)、そのキャニスターの口を覆う圧着キャップ、キャップ内に取り付けられた薬剤計量バルブ、計量チャンバーならびにキャニスターが取り付けられる適当なチャネリング[流路形成]デバイス[装置]を有する。
【0004】
薬剤計量バルブは通常、所定の容量を有する、起動ごとに正確な所定用量の医薬を投与するように設計された計量チャンバーを有する。懸濁液が推進剤の高蒸気圧によって用量計量バルブを通ってキャニスターから強制的に放出されると、推進剤が急速に気化して、その結果高速で移動する非常に微細な医薬製剤粒子の雲が残る。この粒子雲は、医薬が充填済みキャニスターからバルブを介して患者の鼻や口に送達され得る(例えばマウスピースアクチュエータなどの)、円筒や円錐状の通路のようなチャネリングデバイスによって患者の鼻や口の中に向けられる。エアロゾル用量計量バルブの起動と同時に、患者は薬剤粒子を肺や鼻腔中に吸入する。このような薬剤を投与するシステムは、「計量式吸入器」(MDI)と称される(この形態の治療に関する全般の概要については、Peter Byron, Respiratory Drug Delivery, CRC Press, Boca Raton, FL (1990)を参照されたい)。
【0005】
患者はしばしば、身体を衰弱させまた場合によっては生命を脅かす呼吸器障害を迅速に治療するのにMDIによって投与される薬物治療に依存する。従って、患者に投与されるエアロゾル医薬の処方済み用量が、製造者が謳う仕様を常に満足し、FDAやその他の規制当局の要求事項に適合することが必須である。すなわち、缶の中の全ての用量が、狭い許容範囲内で同じでなければならない。
【0006】
規制の認可を得るには医薬エアロゾル製剤の製品は厳しい規制項目を満たさなければならない。要求スペック[仕様]が通常設定される1つのパラメーターが微細粒子質量(FPM)である。これは、ある一定の範囲内にある(通常は5μ未満の)薬剤粒子の量を基準とするもので、肺内部すなわち小細気管支および肺胞に到達する能力を有する医薬物質の量を評価する手段である。MDIの1回の起動によるFPMは、標準HPLC分析によって測定される、例えばAnderson Cascade Impactionのスタック[積み重ね]の第3段、第4段、および第5段上に堆積した医薬物質の合計量に基づいて計算される。この方法論と装置は後の実験の詳細に記載されている。MDIから投薬される全ての用量に対して、MDIが長期にわたって貯蔵されたあとでも、医薬エアロゾル製剤が設定された仕様内にあることが重要である。
【0007】
環境上の理由から、P11、P114およびP12などのクロロフルオロカーボン(CFC)(単に「フルオロカーボン」とも呼ばれる)をHFA−134aおよびHFA−227などのヒドロフルオロアルカン推進剤に置き換える動きがある。
【0008】
CFCを含まない、HFA推進剤をベースとする製剤の最近の製品系列においてある種の条件下で存在し得る問題が、容器または薬剤計量バルブのシール部を通ってのエアロゾル容器中への水分侵入である。
【0009】
研究の結果、計量式吸入器の水分含量を低下させることで、FPMを増加させることができることが明らかになっている。図1および2には、サルメテロール(Serevent)のサンプルが入っている計量式吸入器に対する水分含量とFPMの間の関係を示してある。FPMおよび水分含量のコントロール[対照]値を、実験の開始時および3ヶ月後に測定した。二つの同じサンプルをP/真空で6週間、14週間および25週間乾燥させた。図からわかるように、サンプルを乾燥させて経時的な水分増加を低減することで、FPM、従って吸入器の効率が有利にも増加する効果が得られる。
【0010】
計量式吸入器(MDI)の保管中における水分増加を克服するのに用いられる一つの方法はプラスチックチューブを用いるもので、それはチューブを密閉するための再シール可能な蓋を有しているものである。このチューブの再シール可能な蓋は、チューブ内に存在する水分を吸収するために乾燥剤を使用している。しかしながら、そのようなプラスチックチューブは通常、製造コストを押し上げ、複雑および/または費用のかかる製造工程を必要とする。そのチューブはまた、プラスチックチューブ内に入れられる吸入器容器の大きさと比較してかなりの大きさの貯蔵空間を必要とする。
【0011】
もう1つの解決法がPCT出願番号PCT/US99/27851に開示されており、ここには、可撓性収容容器がこの加圧容器を包んでシールすることで、加圧容器が入った密閉空間が提供される。この可撓性収容容器は水蒸気に対して不透過性であるが推進剤に対しては透過性であることから、可撓性収納容器は水蒸気や粒子状物質の上記密閉空間内への侵入を実質的に防止するが、推進剤の侵出を許してしまう。
【0012】
本発明の目的は、コスト効果が高くまた複雑な製造工程を必要としない、医薬ディスペンサー中に貯蔵された医薬製剤における水分増加を防止するデバイスおよび方法を提供することにある。
【0013】
本発明のさらなる目的は、流体推進剤中の医薬を投与するためのディスペンサーにおける水分増加を低減またはなくす手段を提供することにある。
【0014】
発明の概要
従って1態様において本発明は、流体推進剤中の医薬を投与するためのディスペンサーであって、(a)前記医薬を収容するためのキャニスター;(b)実質的に金属からつくられた薬剤投与バルブ;および(c)水分を吸収するための水分吸収手段;を有することを特徴とするディスペンサーを提供する。
【0015】
好ましくは前記水分吸収手段は乾燥剤である。
【0016】
1態様において前記水分吸収手段は、前記バルブおよび/またはキャニスターと一体形成されている。
【0017】
第2の態様において前記水分吸収手段は、キャニスターもしくはバルブとともに用いる構成要素または補助要素であり、その構成要素または補助要素は、例えばナイロンなどのポリアミドのような本来乾燥剤であるプラスチック材料からつくられているか、あるいはアセタールまたはPBTなどの他のプラスチック材料から成形され且つモレキュラーシーブおよびシリカゲルなどの乾燥剤などを含んでいる。
【0018】
代表的には前記構成要素または補助要素は、キャップおよび/またはシールおよび/またはライニングおよび/またはコーティングの形態をとる。
【0019】
あるいは、上記した第1および第2の態様に加えて、前記水分吸収手段は、前記キャニスターおよび/またはバルブの内部ライニングまたはコーティングからなり得る。1実施形態において前記水分吸収手段は、薬剤の堆積を防止するためおよび/または用量の一様性を維持するために、キャニスターおよび/またはバルブに対するトリートメント[処理]またはコーティング中に組み込まれる。
【0020】
発明の説明
本発明で使用するのに好適な蒸気または水分吸収材料には、ゼオライトおよびアルミナなどの無機材料からつくられる乾燥剤がある。そのような無機材料は、高い水分の吸収能力および好ましい水吸収等温線の形状を有する。そのような材料の水吸収の能力は代表的には、20〜50重量%で変動する。
【0021】
本発明で使用するのに好適な他の水分吸収材料の例としては、限定するものではないが、アルミナ、ボーキサイト、無水硫酸カルシウム、水吸収性クレー、活性化ベントナイトクレー、モレキュラーシーブ、あるいは他の類似の材料がある。
【0022】
本発明に従い前記キャニスターおよび/またはバルブの中に水分吸収手段を組み込むことで、キャニスター中への水蒸気の侵入が実質的に防止され、製剤中に存在する残留水分が吸収される。
【0023】
前記乾燥剤とともに、もう1つの化合物を加えて導管/流路形成物質として作用させて、その水分吸収特性の効率を上昇/最適化することもできる。そのような成分には、そのポリエチレングリコールなどの化合物などがある。
【0024】
上部にナイロンリングがある場合とない場合の、プラスチックバルブを有する計量式吸入器に関して実験を行った。ナイロンは本来乾燥性を有する材料である。図3は、ナイロンリングの存在が、如何にMDI中の水分増加を大幅に減らすかを示すもので、この結果製品性能が向上することが推定される。(方法論については、のちの実験の詳細を参照されたい)。
【0025】
乾燥剤は、MDIのバルブ領域の回りの水分の増加を吸収するのに十分な量で存在させなければならず、その結果キャニスターの内部での水分増加を軽減または実質的に防止する。
【0026】
代表的には、100μg〜5g、例を挙げると1mg〜1g、例えば100mg〜500mg、例として約100mg〜250mgの乾燥剤を含有させることができる。
【0027】
代表的には前記薬剤投与バルブは、薬剤計量バルブである。
【0028】
好ましくは前記キャニスターおよび/またはバルブは、ステンレス鋼またはアルミニウムからつくられている。金属製薬剤計量バルブおよびキャニスターを組み込むことの利点には、製造時に構成要素の許容誤差に対してより厳密にコントロールできる点などがある。加えて、研究の結果、所定の表面エネルギーをもつように処理された導電性の構成要素表面は用量の一様性を良くすることが認められている。従って、キャニスターおよびバルブが実質的に金属または合金からつくられている場合、ほぼMDI全体が導電性となり、均一性のある用量の維持に貢献できる。
【0029】
もう1つの態様において本発明は、流体推進剤中の医薬を投与するためのディスペンサー中で使用するための実質的に金属からつくられたバルブであって、該バルブが水分を吸収するための水分吸収手段を有していることを特徴とするバルブを提供する。
【0030】
代表的には前記薬剤投与バルブは薬剤計量バルブである。
【0031】
好ましくは前記水分吸収手段は、前述の乾燥剤である。
【0032】
もう1つの態様において本発明は、上記で規定されたディスペンサーならびにアクチュエータなどの医薬チャネリングデバイスを有する、流体推進剤中の医薬を投与するための計量式吸入器を提供する。
【0033】
別の態様において本発明は、流体推進剤中の医薬を投与するためのディスペンサー中で使用されるキャニスターであって、該キャニスターが水分を吸収するための水分吸収手段を有していることを特徴とするキャニスターを提供する。
【0034】
好ましくは前記水分吸収手段は、前述の乾燥剤である。
【0035】
前記水分吸収手段は、圧着キャップおよび/またはコーティングおよび/またはトリートメントおよび/またはライニングならびに/あるいはキャニスターをシールするための他の補助材の形態をとる。水分吸収手段は、本来乾燥剤である材料かあるいは乾燥剤を含有しているプラスチック材料からつくられ得る。
【0036】
代表的にはキャニスターには、医薬およびフルオロカーボン推進剤からなる医薬エアロゾル製剤が入っている。
【0037】
さらに別の態様において本発明は、流体推進剤中の医薬を投与するためのディスペンサーでの水分増加を防止する方法であって、該ディスペンサーが(a)医薬を収容するためのキャニスター;(b)実質的に金属からつくられた薬剤投与バルブ;を有し、該方法が水分を吸収するための水分吸収手段を入れる段階を有することを特徴とする方法を提供する。
【0038】
なおもう1つの態様において本発明は、医薬を収容するためのキャニスターならびに薬剤投与バルブを有する、流体推進剤中の医薬を投与するためのディスペンサー中での水分の増加を防止する方法であって、該方法が前記で規定したキャニスターおよび/または薬剤計量バルブを使用する段階を有することを特徴とする方法を提供する。
【0039】
代表的には、前記バルブは薬剤計量バルブである。
【0040】
好ましくは、前記水分吸収手段は乾燥剤である。
【0041】
水分吸収手段は、ナイロンなどの天然の乾燥剤となるプラスチック材料からつくられた構成要素またはバルブ補助材からなっていてもよいし、あるいはアセタールまたはPBTなどの他のプラスチック材料から成形され且つモレキュラーシーブおよびシリカゲルなどの乾燥剤を含んでいてもよい。他の蒸気または水分吸収材料には、ゼオライトおよびアルミナなどの無機材料からつくられる乾燥剤がある。そのような無機材料は、高い水分吸収の能力および好ましい水吸収等温線の形状を有する。そのような材料の水吸収能力は代表的には、20〜50重量%で変動する。
【0042】
他の水分吸収材料の例としては、アルミナ、ボーキサイト、無水硫酸カルシウム、水吸収性クレー、活性化ベントナイトクレー、モレキュラーシーブ、あるいは他の類似の材料があるが、これらに限定されるものではない。本発明は、キャニスター中への水蒸気の侵入を実質的に防止し且つ製剤中に存在する残留水分を吸収することを意図するものである。
【0043】
前記乾燥剤とともに、もう1つの化合物を加えて導管/流路形成物質として作用させて、水分吸収特性の効率を改善/最適化してもよい。そのような材料には、ポリエチレングリコールなどの化合物が含まれる。
【0044】
代表的には前記構成要素または補助材は、キャップおよび/またはシールおよび/またはライニングおよび/またはコーティングおよび/またはトリートメントの形態をとる。
【0045】
前記計量式吸入器は、当技術分野で公知の方法によって製造することができる(例えば、上記のバイロン(Byron)の報告および米国特許第5345980号を参照されたい)。
【0046】
一般に、MDIで用いられるキャニスターおよびキャップは、アルミニウムまたはアルミニウムの合金からつくる。ただし、医薬製剤によって影響を受けない他の金属、例えばステンレススチール、銅の合金またはスズプレートを用いることもできる。MDIキャニスターは、ガラスやプラスチックから作製することもできる。しかしながら好ましくは、本発明で用いられるMDIキャニスターおよびキャップは、アルミニウムまたはそれの合金またはステンレス鋼からつくる。
【0047】
MDIは、内部にバルブが配置されたバイアルを有する加圧容器からなる。この加圧容器は好ましくは計量バルブを有するが、他のバルブシステムも本発明の範囲を逸脱するものではない。他のバルブシステムには、ウエッジゲートバルブシステム、二重ディスクゲートバルブシステム、グローブおよびアングルバルブシステム、スウィングチェックバルブシステム、エンドコックバルブシステムおよび他の同様のバルブシステムなどがあるが、これらに限定されるものではない。加圧容器は好ましくはMDIの一部分であることから、バルブの設計は通常使用者に、加圧容器中に入っている薬剤の予め決められた用量または量を提供するということによって決まる。
【0048】
前記薬剤軽量バルブは、実質的に例えばステンレス鋼などの金属からつくられた部品から構成されていてよい。加えて、各種材料(例:ニトリルゴム、ポリウレタン、アセチル樹脂、フルオロカーボンポリマー)、あるいは他のエラストマー性材料製のシール材および「O」リングを、バルブ内およびバルブ周囲に用いる。
【0049】
本バルブは典型的にはバルブ本体を有し、そのバルブ本体は前記医薬エアロゾル製剤が該バルブ本体の中に入っていくことができる導入口、前記医薬エアロゾルが前記バルブ本体から出ていくことができる排出口、ならびに前記排出口を通過する流れをコントロールすることが可能な開放/閉鎖機構、を有する。
【0050】
本バルブは、前記開放/閉鎖機構がシール用リングならびに該シール用リングに受け入れ可能で投薬用流路を有するバルブステム[軸]を有し、該バルブステムが該リング内をバルブ閉鎖位置から、該バルブ本体の内部が該投薬用流路を介して該バルブ本体の外部と連通しているバルブ開放位置までスライド式に移動可能であるスライドバルブであってよい。
【0051】
前記バルブは、バルブ本体が計量チャンバー、サンプリングチャンバーおよびそれらの間にあって内部でステムがスライド移動可能である第2のシール用リングを有する計量バルブであってもよく、前記バルブステムは移動用流路を有しており、バルブ−閉の位置では投薬用流路が計量チャンバーから分離され、その計量チャンバーが移動用流路を介してサンプリングチャンバーと連通し、バルブ−開の位置では、投薬用流路が計量チャンバーと連通し、移動用流路が計量チャンバーから分離されるようになっている。計量容量は代表的には、50〜100μLであり、例えば50μLまたは63μLである。
【0052】
シール用リングは、好適な材料のシートからリングを切り取ることで形成することができる。あるいは、前記シール用リングは、射出成形法、圧縮成形法またはトランスファー成形法などの成形法によって形成され得る。
【0053】
代表的には前記シール用リングおよび/または第2のシール用リングは、エラストマー材料であってもよい。リングは典型的には弾性変形可能である。
【0054】
前記エラストマー材料は、熱可塑性エラストマー(TPE)または、架橋され得る熱硬化性エラストマーであってもよい。シール用リングはまた、エラストマー性材料が熱可塑性基材中に分散されている熱可塑性エラストマーブレンドまたはアロイからなっていてもよい。前記エラストマーは場合によってさらに、加工助剤、着色剤、粘着性付与剤、潤滑剤、シリカ、タルク、あるいは鉱油などのプロセスオイルのような通常のポリマー添加剤を適当量で含んでいてよい。
【0055】
好適な熱硬化性ゴムには、ブチルゴム、クロロ−ブチルゴム、ブロモ−ブチルゴム、ニトリルゴム、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フルオロカーボンゴム、ポリスルフィドゴム、ポリプロピレンオキサイドゴム、イソプレンゴム、イソプレン−イソブテンゴム、イソブチレンゴムまたはネオプレン(ポリクロロプレン)ゴムなどがある。
【0056】
好適な熱可塑性エラストマーは当業界で知られているように、約80〜約95モル%のエチレンと、合計で約5〜約20モル%の1−ブテン、1−ヘキセンおよび1−オクテンからなる群から選択される1以上のコモノマーとのコポリマーである。2種類以上のそのようなコポリマーを一緒にブレンドして、熱可塑性ポリマーブレンドを形成してもよい。
【0057】
もう1つの好適な熱可塑性エラストマーのクラスは、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポリマーである。このコポリマーはさらに、ポリオレフィン(例:ポリプロピレン)およびシロキサンを含んでいてよい。
【0058】
熱可塑性エラストマー性材料はまた、ポリエステルゴム、ポリウレタンゴム、エチレン酢酸ビニルゴム、スチレンブタジエンゴム、コポリエーテルエステルTPE、オレフィンTPE、ポリエステルアミドTPEおよびポリエーテルアミドTPEのうちの1以上から選択してもよい。
【0059】
他の好適なエラストマーには、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)がある。EPDMは単独で存在させてもよいし、あるいは例えば熱可塑性基材(例:ポリプロピレンまたはポリエチレン)の連続相中に実質的に均一に分散した粒子の形態で、熱可塑性エラストマーブレンドまたはアロイの一部として存在させてもよい。市販の熱可塑性エラストマーブレンドおよびアロイには、SANTOPRENE(商標名)エラストマーなどがある。他の好適な熱可塑性エラストマーブレンドには、ブチルポリエチレン(例えば、約2:3〜約3:2の範囲の比で)およびブチルポリプロピレンがある。
【0060】
医薬エアロゾル懸濁液と接触するバルブの部分を、医薬が付着する傾向を低くするフルオロポリマー材料などの材料でコーティングしてもよい。好適なフルオロポリマーには、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)およびフルオロエチレンプロピレン(FEP)がある。可動部分に、所望の運動特性を良くするコーティングを施してもよい。従って必要に応じて、摩擦コーティングを施して摩擦接触を高めまた潤滑剤を用いて摩擦接触を低くしてもよい。
【0061】
典型的にはシール用リングおよび/または第2のシール用リングはさらに潤滑剤材料を含む。好適にはシール用リングおよび/または第2のシール用リングは30%以下、好ましくは5〜20%の潤滑剤材料を含む。
【0062】
加えて、前記ステムも潤滑剤材料を含んでいてよい。好適には前記バルブステムは30%以下、好ましくは5〜20%の潤滑剤材料を含む。
【0063】
本明細書における「潤滑剤」という用語は、バルブステムとシール部との間の摩擦を低減する材料を意味する。好適な潤滑剤には、シリコーンオイルあるいはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)もしくはフルオロエチレンプロピレン(FEP)などのフルオロカーボンポリマーがある。
【0064】
潤滑剤は、注射法またはタンポン注入法による等、コーティングおよび含浸などの適当な方法によって、ステム、シール用リングまたは第2のシール用リングに施すことができる。
【0065】
医学的使用において、本発明によるキャニスターには、医薬およびフルオロカーボンまたは水素含有クロロフルオロカーボン推進剤からなる医薬エアロゾルが入っている。
【0066】
好適な推進剤には例えば、CHClF、CClFCHClF、CFCHClF、CHFCClF、CHClFCHF、CFCHClおよびClFCHなどのC1−4水素含有クロロフルオロカーボン;CHFCHF、CFCHF、CHFCHおよびCFCHFCFなどのC1−4水素含有フルオロカーボン;およびCFCFおよびCFCFCFなどのパーフルオロカーボンがある。
【0067】
フルオロカーボンまたは水素含有クロロフルオロカーボンの混合物を用いる場合、それは上記で特定した化合物の混合物、あるいは例えばCHClF、CHおよびCFCHなどの他のフルオロカーボンもしくは水素含有クロロフルオロカーボンとの混合物、好ましくは二成分混合物、であってもよい。好ましくは、単一のフルオロカーボンまたは水素含有クロロフルオロカーボンを推進剤として用いる。推進剤として特に好ましいものとしては、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(CFCFCHF)および1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロ−n−プロパン(CFCHFCF)またはこれらの混合物などのC1−4水素含有フルオロカーボンである。
【0068】
本発明のキャニスターで使用される医薬製剤は適切には、成層圏オゾンの分解を誘発する成分を含まない。特に本製剤は好ましくは、CClF、CClおよびCFCClのようなクロロフルオロカーボンを実質的に含まない。
【0069】
前記推進剤はさらに、例えばプロパン、n−ブタン、イソブタン、ペンタンおよびイソペンタンなどの飽和炭化水素または例えばジメチルエーテルなどのジアルキルエーテルのような揮発性補助剤を含んでいてもよい。通常、推進剤の50重量%以下、例えば1〜30重量%が揮発性炭化水素からなっていてもよい。しかしながら、揮発性補助剤を含まないかあるいは実質的に含まない製剤が好ましい。ある種の場合には、推進剤の誘電特性を変える上で有利となり得る適当な量の水を含有していることが望ましいこともあり得る。
【0070】
本発明は、HFA−134aおよびHFA−227のように、P11、P114および/またはP12より吸湿性の高い推進剤(推進剤混合物を含む)に関して特に有用である。C2−6脂肪族アルコールおよび多価アルコール(例:エタノール、イソプロパノールおよびプロピレングリコール、好ましくはエタノール)のような極性共溶媒を、唯一の賦形剤として、あるいは界面活性剤などの他の賦形剤の追加として本医薬製剤に所望の量で含有させて、本製剤の分散性を改善してもよい。好適には本医薬製剤は、推進剤に基づいて0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜5重量%、例えば約0.1〜1重量%の極性共溶媒、例えばエタノールを含んでいてもよい。
【0071】
本エアロゾル製剤にはまた界面活性剤を用いてもよい。在来の界面活性剤の例が、EP−A−37777に開示されている。使用される界面活性剤の量は、医薬に対して0.0001%〜50%の重量(w)/重量(w)比の範囲、特には0.05〜5%のw/w比であることが望ましい。好ましい界面活性剤は、レシチン、オレイン酸およびトリオレイン酸ソルビタンである。しかしながら好ましい製剤は、界面活性剤を含まないか実質的に含まない。
【0072】
医薬製剤は、本製剤の総重量に対して0.0001〜50%w/w、好ましくは0.001〜20%、例えば0.001〜1%の糖を含んでいてもよい。通常医薬/糖の比は、1:0.01〜1:100、好ましくは1:0.1〜1:10の範囲内である。本製剤で使用してもよい代表的な糖には、例えばショ糖、乳糖およびブドウ糖、好ましくは乳糖、ならびにマニトールおよびソルビトールなどの還元糖などがあり、微粉または摩砕の形態であってよい。
【0073】
最終的なエアロゾル製剤は望ましくは、本製剤の総重量に対して0.005〜10%w/w、好ましくは0.005〜5%w/w、特に0.01〜1.0%w/wの医薬を含む。
【0074】
本エアロゾル製剤で投与してもよい医薬には、吸入療法で有用なあらゆる薬剤が含まれる。従って適切な医薬は、例えばコデイン、ジヒドロモルヒネ、エルゴタミン、フェンタニルまたはモルヒネなどの鎮痛薬;ジルチアゼムなどの狭心症薬;クロモグリケート、ケトチフェンまたはネドクロミルなどの抗アレルギー薬;セファロスポリン、ペニシリン、ストレプトマイシン、スルホンアミド、テトラサイクリンおよびペンタミジンなどの抗感染薬;メタピリレンなどの抗ヒスタミン薬;ベクロメタゾン、フルニソリド、ブデソニド、チプレダン、トリアムシノロンアセトニド、フルチカゾンまたはモメタゾンなどの抗炎症剤;ノスカピンなどの鎮咳薬;エフェドリン、エピネフリン、フェノテロール、ホルモテロール、イソプレナリン、メタプロテレノール、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、ピルブテロール、レプロテロール、リミテロール、サルブタモール、テルブタリン、イソエタリン、ツロブテロール、4−ヒドロキシ−7−[2−[[2−[[3−(2−フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル]エチル]アミノ]エチル−2(3H)−ベンゾチアゾロンなどの気管支拡張薬;オルシプレナリンまたは(−)−4−アミノ−3,4−ジクロロ−α−[[[6−[2−(2−ピリジニル)エトキシ]ヘキシル]アミノ]メチル]−ベンゼンメタノール;アミロリドなどの利尿薬;イプラトロピウム、アトロピンまたはオキシトロピウムなどの抗コリン作働薬;コルチゾン、ハイドロコルチゾンまたはプレドニゾロンなどのホルモン;アミノフィリン、コリン・テオフィリネート、リジンテオフィリネートまたはテオフィリンなどのキサンチン;ならびにインシュリンまたはグルカゴンなどの治療用タンパク質およびペプチドから選択され得る。適宜に医薬を、塩の形で(例:アルカリ金属塩またはアミン塩あるいは酸付加塩として)、またはエステルとして(例:低級アルキルエステル)、または溶媒和物として(例:水和物)用いて、その医薬の活性および/または安定性を最適化し、ないしは本推進剤中での医薬の溶解度を最小化させてもよいことは当業者には明らかであろう。さらに、適宜に医薬を、例えばR−サルブタモールまたはRRホルモテノールのような純粋な異性体の形態で用いてもよいことは当業者には明らかなことであろう。
【0075】
本発明によるエアロゾル製剤を用いた投与に特に好ましい医薬には、吸入療法による喘息などの呼吸器障害の治療で使用される抗アレルギー薬、気管支拡張薬および抗炎症ステロイドがあり、例えばクロモグリケート(例:ナトリウム塩として)、サルブタモール(例:遊離塩基または硫酸塩として)、サルメテロール、ホルモテロール(例:フマル酸塩として)、テルブタリン(例:硫酸塩として)、レプロテロール(例:塩酸塩として)、ベクロメタゾンエステル(例:ジプロピオン酸エステル)、フルチカゾンエステル(例:プロピオン酸エステル)などがある。サルメテロール、サルブタモール、プロピオン酸フルチカゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾンならびにそれらの生理的に許容される塩および溶媒和物が特に好ましい。好ましくは、本医薬がサルメテロールである場合、それはキシナホ酸塩としてではない。
【0076】
所望ならば本発明によるエアロゾル製剤が、2種類以上の活性成分の組み合わせを含んでいてもよいことは当業者には明らかなことであろう。2種類の活性成分を含むエアロゾル組成物は、喘息などの呼吸器障害の治療においては公知であり、例えばホルモテロールとブデゾニド、サルメテロール(例:キシナホ酸塩として)とフルチカゾン(例:プロピオン酸エステルとして)、サルブタモールとベクロメタゾン(例:ジプロピオン酸エステルとして)が好ましい。
【0077】
本発明のキャニスターで使用される特に好ましい製剤は、医薬ならびに推進剤としてのC1−4ハイドロフルオロアルカン、特に1,1,1,2−テトラフルオロエタンおよび1,1,1,2,3,3,3−n−ヘプタフルオロプロパンまたはそれらの混合物を含む。
【0078】
好ましい製剤は、製剤賦形剤を含まないか実質的に含まない。従って好ましい製剤は、前記医薬および前記特定の推進剤から実質的になる(あるいはそれらからなる)。
【0079】
充填キャニスターの商業生産用の大規模バッチ製造には、医薬エアロゾル製造における当業者には周知の、在来の大量製造方法および装置を用いてもよい。従って例えば、1つのバルク製造方法では、計量バルブをアルミニウム缶上に圧着して、空のキャニスターを形成する。本粒子状医薬を投入用容器に加え、そして液化推進剤を投入用容器を通過させて製造用容器に加圧充填する。この薬剤懸濁液を混合して、そのあと充填装置に循環させ、そして薬剤懸濁液の小分け量を計量バルブを通してキャニスター中に充填する。代表的には、医薬用に製造されるバッチでは、各充填キャニスターについて重量検査し、バッチ番号を付番し、保管用トレーの中に詰め、そのあと、出荷合否試験を行う。
【0080】
使用の前に各充填キャニスターは適当なチャネリングデバイス内にうまく嵌合させて、患者の肺または鼻腔への本医薬の投与用の計量式吸入器を形成する。好適なチャネリングデバイスは例えばバルブアクチュエータならびに充填キャニスターから計量バルブを介して患者の鼻または口に医薬を投与することができる円筒状または円錐状流路(例えばマウスピース型アクチュエータ)を有する。計量式吸入器は、起動または「パフ[息の吸い込み]」ごとに、例えば1回のパフ当たり10〜5000μgの医薬の範囲で、一定の単位用量を投与するよう設計される。
【0081】
医薬の投与を、軽度、中度または重度の急性もしくは慢性症状の治療、あるいは予防処置に指示してもよい。正確な投与用量は、患者の年齢および健康状態、使用される特定の粒子状医薬および投与頻度に依存し、最終的には担当医の判断に委ねられることは明らかであろう。医薬の組み合わせを用いる場合、その組み合わせの各成分の用量は一般に、各成分を単独で用いる場合に使用されるものとなる。代表的には投与は、1日1回以上、例えば、各回例えば1回、2回、3回または4回のパフを行い1日1〜8回であってよい。バルブの一回の起動は例えば、5μg、50μg、100μg、200μgまたは250μgの医薬を投与し得る。代表的には、計量式吸入器で使用されるキャニスターの一回の充填は、60、100、120または200回の計量用量またはパフ分の医薬を含む。医薬の各1回分用量は、当業者には公知であるか、あるいは容易に確認することができる。
【0082】
本発明のさらに別の態様は、例えば喘息などの呼吸器障害の治療方法であって、その方法は、本発明の計量式吸入器から、本明細書に記載したようにエアロゾル製剤の有効量を吸入により投与する段階を有する。
【0083】
本開示内容は説明のみを目的としたものであり、本発明は、当業者の通常の技術の範囲内である本発明に対する改変、変形および改良にも及ぶことは理解されよう。
【0084】
実験の詳細
1.ミツビシ水分計を用いる計量式吸入器の水分含量の測定方法
ミツビシ水分計を用いて、キャニスター中の水分含量をppm(μg/g)単位で計算した。
【0085】
最初に水分計を較正して、水分測定の正確さおよび精度を確保する。すなわち、相対標準偏差が3%未満でなければならない。サンプルの段階では、小数点以下第4位までキャニスターの秤量を行う。キャニスターを水分計につなぎ、約2秒間隔で10回の起動分を装置の中に放出する。メーターはμg単位での前記起動分の水分含量の読みを与える。そのあとキャニスターを再度秤量する。
【0086】
水分含量は、以下の式を用いて計算する。
【0087】
水分含量(ppm)=メーターの読み(μg)/放出された起動分の重量(g)
2.カスケードインパクションによるサルメテロール計量式吸入器 25 μgにおける微細粒子重量( FRM )の測定
この方法では、空気力学的粒径分布による、サルメテロール吸入器から噴射された微細薬剤粒子の特性決定においてアンダーソン(Anderson)カスケードインパクターを用いる。サンプル調製の際には、温度17〜23℃、相対湿度45〜55%という制御された環境条件下で、起動の必要回数分を放出しなければならない。温度および相対湿度を、起動の必要回数分が放出される前後で測定しなければならない。放出された医薬物質をカスケードインパクターの各段から回収してメタノール中に沈降さす。例えば、カスケードインパクターの各段上に堆積した薬剤の回収方法を以下に示す。
【0088】
キャニスターを清浄で乾燥したアクチュエータに入れ、4回の起動分を放出して捨て吸入器の準備を行う。この4回の準備の起動の各間に、吸入器を5秒以上振盪する。吸入器の重量を記録する。
【0089】
インパクターを組み立て、吸入器を振盪し、1回の起動分を放出する。30秒間待ち、10回の起動分がカスケードインパクター中に放出されるまで繰り返す。吸入器の重量を記録する。堆積した薬剤を、メタノールを用いて、接触のあった全ての装置から移し、HPLCを用いて定量的に測定する。この結果、各サンプル溶液のサルメテロール含有量をμg単位で測定することができる。FPMは、このサルメテロールの総沈降量から一回の起動当たりで求められる。
【0090】
一回の起動当たりのμg=MRF×Au×Dfu×CF×1000/N。
【0091】
式中、
Au=サンプルピークの面積(HPLC)
MRF=標準的な注入に対して計算される平均応答係数
Dfu=サンプル溶液の希釈係数
N=起動の回数
CF=サルメテロールの塩/塩基変換係数。
【図面の簡単な説明】
【図1】
サルメテロールのサンプルが入っている計量式用量吸入器についての水分含量とFPMの間の関係を示す図である。
【図2】
サルメテロールのサンプルが入っている計量式用量吸入器についての水分含量とFPMの間の関係を示す図である。
【図3】
ナイロンリングが存在することによってMDI中の水分増加が大幅に低下する状況を示す図である。

Claims (45)

  1. 流体推進剤中の医薬を投与するためのディスペンサーにおいて、(a)前記医薬を収容するためのキャニスター;(b)実質的に金属からつくられた薬剤投与バルブ;および(c)水分を吸収するための水分吸収手段;を有することを特徴とするディスペンサー
  2. 前記水分吸収手段が乾燥剤の形態にある請求項1に記載のディスペンサー。
  3. 前記水分吸収手段が、前記バルブおよび/またはキャニスターと一体形成されている請求項1または2に記載のディスペンサー。
  4. 前記水分吸収手段が、前記キャニスターおよび/またはバルブとともに用いる構成要素または補助要素であり、その構成要素または補助要素が乾燥剤となるプラスチック材料からつくられている請求項1または2に記載のディスペンサー。
  5. 前記乾燥剤がポリアミドである請求項4に記載のディスペンサー。
  6. 前記水分吸収手段が、キャニスターおよび/またはバルブとともに用いる構成要素または補助要素であり、その構成要素または補助要素が乾燥剤を含んでいるプラスチック材料からつくられている請求項1または2に記載のディスペンサー。
  7. 前記構成要素および/または補助要素が、アセタールおよび/またはPBTならびに乾燥剤からつくられている請求項6に記載のディスペンサー。
  8. 前記乾燥剤が、シリカゲル乾燥剤;ゼオライト;アルミナ;ボーキサイト;無水硫酸カルシウム;水吸収性クレー;活性化ベントナイトクレー;モレキュラーシーブ;ならびにこれらの混合物からなる群から選択される請求項6または7に記載のディスペンサー。
  9. 前記構成要素または補助要素が、キャップおよび/またはシールおよび/またはライニングおよび/またはコーティングの形態をとる請求項4ないし8のいずれかに記載のディスペンサー。
  10. 前記水分吸収手段が、前記キャニスターおよび/またはバルブの内部ライニングまたはコーティングからなる請求項1ないし9のいずれかに記載のディスペンサー。
  11. 前記水分吸収手段が、薬剤堆積を防止するためにならびに/あるいは用量一様性を維持するためにキャニスターおよび/またはバルブのトリートメントもしくはコーティングの中に組み込まれる請求項1ないし10のいずれかに記載のディスペンサー。
  12. 前記乾燥剤が、シリカゲル乾燥剤;ゼオライト;アルミナ;ボーキサイト;無水硫酸カルシウム;水吸収性クレー;モレキュラーシーブ;ならびにこれらの混合物からなる群から選択される請求項10または11に記載のディスペンサー。
  13. 前記水分吸収手段が100μg〜5gの乾燥剤を含む請求項1ないし12のいずれかに記載のディスペンサー。
  14. 前記水分吸収手段が1mg〜1gの乾燥剤を含む請求項13に記載のディスペンサー。
  15. 前記水分吸収手段が100mg〜500mgの乾燥剤を含む請求項14に記載のディスペンサー。
  16. 前記水分吸収手段が100mg〜250mgの乾燥剤を含む請求項15に記載のディスペンサー。
  17. 前記水分吸収手段が導管/流路形成物質を含むことで、水分吸収特性の効率を向上/最適化させる請求項1ないし16のいずれかに記載のディスペンサー。
  18. 前記導管/流路形成物質がポリエチレングリコールである請求項17に記載のディスペンサー。
  19. 前記水分吸収手段が20〜100%だけ、経時的な水分含量の上昇を減らすならびに/あるいは経時的な微細粒子重量(FPM)の低下を減らす請求項1ないし18のいずれかに記載のディスペンサー。
  20. 前記水分吸収手段が40〜70%だけ、経時的な水分含量の上昇を減らすならびに/あるいは経時的な微細粒子重量(FPM)の低下を減らす請求項1ないし18のいずれかに記載のディスペンサー。
  21. 前記水分吸収手段が45〜55%だけ、経時的な水分含量の上昇を減らすならびに/あるいは経時的な微細粒子重量(FPM)の低下を減らす請求項1ないし18のいずれかに記載のディスペンサー。
  22. 流体推進剤中の医薬を含み、前記流体推進剤がハイドロフルオロアルカンを含む請求項1ないし21のいずれかに記載のディスペンサー。
  23. 前記ハイドロフルオロアルカンが、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン;およびそれらの混合物;からなる群から選択される請求項22に記載のディスペンサー。
  24. 前記バルブが薬剤計量バルブである請求項1ないし23のいずれかに記載のディスペンサー。
  25. 前記キャニスターおよび/または前記バルブがステンレス鋼からつくられている請求項1ないし24のいずれかに記載のディスペンサー。
  26. 前記キャニスターおよび/または前記バルブがアルミニウムからつくられている請求項1ないし24のいずれかに記載のディスペンサー。
  27. 流体推進剤中の医薬を投与するためのディスペンサーで使用するための実質的に金属からつくられたバルブにおいて、該バルブが水分を吸収するための水分吸収手段を有することを特徴とするバルブ。
  28. 薬剤計量バルブである請求項27に記載のバルブ。
  29. 前記水分吸収手段が乾燥剤である請求項27または28に記載のバルブ。
  30. 請求項1ないし26のいずれかに記載のディスペンサーならびに医薬チャネリングデバイスを有する計量式用量吸入器。
  31. 前記医薬チャネリングデバイスがアクチュエータである請求項30に記載の計量式吸入器。
  32. 流体推進剤中の医薬を投与するためのディスペンサーで使用するためのキャニスターにおいて、該キャニスターが水分を吸収するための水分吸収手段を有することを特徴とするキャニスター。
  33. 前記水分吸収手段が乾燥剤の形態をとる請求項32に記載のキャニスター。
  34. 前記水分吸収手段が、圧着キャップおよび/またはコーティングおよび/またはトリートメントおよび/またはライニングならびに/あるいはキャニスターをシールするための他の補助材の形態をとる請求項32または33に記載のキャニスター。
  35. 前記キャップおよび/またはコーティングおよび/またはトリートメントおよび/またはライニングおよび/または他の補助材が、本来乾燥剤である材料または乾燥剤を含んでいるプラスチック材料からつくられている請求項34に記載のキャニスター。
  36. 医薬およびフルオロカーボン推進剤を含む医薬エアロゾル製剤をさらに含む請求項32ないし35のいずれかに記載のキャニスター。
  37. 流体推進剤中の医薬を投与するためのディスペンサーでの水分増加を防止する方法であって、該ディスペンサーが(a)医薬を収容するためのキャニスター;および(b)実質的に金属からつくられた薬剤投与バルブ;を有し、該方法が、水分をその中に吸収させるための水分吸収手段を中に入れる段階を有することを特徴とする上記方法。
  38. 流体推進剤中の医薬を投与するためのディスペンサーでの水分増加を防止する方法であって、該ディスペンサーが前記医薬を収容するためのキャニスターおよび薬剤投与バルブを有し、該方法が請求項32ないし36のいずれかに記載のキャニスターおよび/または請求項27ないし29のいずれかに記載の薬剤投与バルブを使用する段階を有する方法。
  39. 前記バルブが薬剤計量バルブである請求項37または38に記載の方法。
  40. 前記水分吸収手段が乾燥剤である請求項37ないし39のいずれかに記載の方法。
  41. 請求項1ないし26のいずれかに記載のディスペンサーから有効量の医薬を吸入により投与する段階を有する呼吸器障害の治療方法。
  42. 実質的に本明細書の説明および図面を参照して記載されたディスペンサー。
  43. 実質的に本明細書の説明および図面に記載された、流体推進剤中の医薬を投与するためのディスペンサーで使用されるキャニスター。
  44. 実質的に本明細書の説明および図面に記載された薬剤投与バルブ。
  45. 実質的に本明細書の説明および図面に記載された、医薬を収容するためのキャニスターならびに薬剤投与バルブを有する、流体推進剤中の医薬を投与するためのディスペンサーでの水分増加を防止する方法。
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