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JP2004500414A - 26,27−同族体化−20−エピ−2−アルキル−19−ノルビタミンd化合物 - Google Patents

26,27−同族体化−20−エピ−2−アルキル−19−ノルビタミンd化合物 Download PDF

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JP2004500414A
JP2004500414A JP2001572460A JP2001572460A JP2004500414A JP 2004500414 A JP2004500414 A JP 2004500414A JP 2001572460 A JP2001572460 A JP 2001572460A JP 2001572460 A JP2001572460 A JP 2001572460A JP 2004500414 A JP2004500414 A JP 2004500414A
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dihydroxyvitamin
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alpha
dihomo
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JP2001572460A
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デルカ,ヘクター・エフ
シチンスキ,ラファル・アール
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
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Original Assignee
Wisconsin Alumni Research Foundation
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Publication date
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Abstract

本発明は、2−アルキル−19−ノルビタミンD誘導体、更には、それらの化学合成の一般的な方法を提供する。該化合物は、式(I)(式中、YおよびYは、同じであってよいしまたは異なっていてよく、それぞれ、水素およびヒドロキシ保護基から成る群より選択され、Rは、アルキル、ヒドロキシアルキルおよびフルオロアルキルから成る群より選択され、そして基Rは、ビタミンDタイプ化合物について知られているいずれかの典型的な側鎖である)を有する。これら化合物は、比較的高い腸管カルシウム輸送活性および比較的高い骨カルシウム動員活性を特徴とし、骨形成が望まれる疾患、特に、低骨代謝回転骨粗鬆症の処置のための新規な治療薬をもたらす。これら化合物は、未分化細胞の増殖を阻止し、それらの単球への分化を引き起こすのにも顕著な活性を示し、したがって、抗癌薬としてのおよび感染のような疾患の処置のための使用を明らかにする。
【化1】

Description

【0001】
発明の背景
本発明は、ビタミンD化合物、より詳しくは、2位炭素に置換されたビタミンD誘導体に関する。
【0002】
天然のホルモン1α,25−ジヒドロキシビタミンDおよびそのエルゴステロール系列の類似体、すなわち、1α,25−ジヒドロキシビタミンDは、動物およびヒトにおけるカルシウムホメオスタシスの極めて強力な調節物質であることが知られ、そしてより最近では、細胞分化におけるそれらの活性が確かめられている。Ostrem et al., Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 84,2610(1987)。1α−ヒドロキシビタミンD、1α−ヒドロキシビタミンD、種々の側鎖同族体化ビタミン類およびフッ素化類似体を含めたこれら代謝物の多数の構造類似体が製造され且つ調べられている。これら化合物のいくつかは、細胞分化およびカルシウム調節において活性の興味深い分離を示す。この活性の差は、腎性骨ジストロフィー、ビタミンD抵抗性くる病、骨粗鬆症、乾癬およびある種の悪性疾患のような様々な疾患の処置において有用でありうる。
【0003】
最近、新しいクラスのビタミンD類似体、すなわち、いわゆる19−ノルビタミンD化合物が発見されたが、これは、ビタミンD系に特有のA環環外メチレン基(炭素19)の、2個の水素原子での置換を特徴とする。このような19−ノル類似体(例えば、1α,25−ジヒドロキシ−19−ノルビタミンD)の生物学的試験は、細胞分化を引き起こす場合の高力価の選択的活性プロフィールおよび極めて低いカルシウム動員活性を示した。したがって、これら化合物は、悪性疾患の処置、または様々な皮膚障害の処置のための治療薬として潜在的に有用である。このような19−ノルビタミンD類似体の二つの異なった合成方法が記載されている(Perlman et al., Tetrahedron Lett. 31,1823(1990); Perlman et al., Tetrahedron Lett. 32,7663(1991), および DeLuca et al., 米国特許第5,086,191号)。
【0004】
米国特許第4,666,634号には、1α,25−ジヒドロキシビタミンDの2β−ヒドロキシおよびアルコキシ(例えば、ED−71)類似体が記載されており、Chugai グループによって強力な骨粗鬆症薬としておよび抗腫瘍薬として検討されている。Okano et al., Biochem.Biophys.Res.Commun. 163,1444(1989) も参照されたい。1α,25−ジヒドロキシビタミンDの他の2−置換(ヒドロキシルアルキル基、例えば、ED−120およびフルオロアルキル基を含む)A環類似体も、製造され且つ調べられている(Miyamoto et al., Chem.Pharm.Bull. 41,1111(1993); Nishii et al., Osteoporosis Int.Suppl. 1,190(1993); Posner et al., J.Org.Chem. 59,7855(1994), and J.Org.Chem. 60,4617(1995))。
【0005】
最近、1α,25−ジヒドロキシ−19−ノルビタミンDの2−置換類似体、すなわち、ヒドロキシ基またはアルコキシ基で2位に置換された化合物も合成されたが(DeLuca et al., 米国特許第5,536,713号)、これは、興味深い且つ選択的な活性プロフィールを示す。これら研究は全て、ビタミンD受容体中の結合部位が、合成されたビタミンD類似体中のC−2における異なった置換基に適合しうるということを示している。
【0006】
薬理学的に重要なビタミンD化合物の19−ノルクラスを探求する継続した努力において、炭素2(C−2)におけるアルキル(具体的には、メチル)置換基の存在を特徴とするそれらの類似体、すなわち、2−アルキル−19−ノルビタミンD化合物、具体的には、2−メチル−19−ノルビタミンD化合物が、現在、合成され且つ調べられている。このようなビタミンD類似体は、C−2における比較的小さいアルキル(具体的には、メチル)基が、ビタミンD受容体への結合を妨げるはずがないので、興味深い標的と思われた。もう一方において、シクロへキサンジオール環Aのコンホメーションの変化が、これら新しい類似体について考えられうるということは明らかである。
【0007】
発明の簡単な要旨
これまでに知られていない1α−ヒドロキシル化ビタミンD化合物のクラスは、2位にアルキル(具体的には、メチル)基を有する19−ノルビタミンD類似体、すなわち、2−アルキル−19−ノルビタミンD化合物、具体的には、2−メチル−19−ノルビタミンD化合物である。構造的には、これら新規な類似体は、下に示される一般式I
【0008】
【化4】
Figure 2004500414
【0009】
(式中、YおよびYは、同じであってよいしまたは異なっていてよく、それぞれ、水素およびヒドロキシ保護基から成る群より選択され、Rは、アルキル、ヒドロキシアルキルおよびフルオロアルキルから成る群より選択され、そして基Rは、ビタミンDタイプ化合物について知られているいずれかの典型的な側鎖である)
を特徴とする。
【0010】
より詳しくは、Rは、1〜35個の炭素を有する飽和または不飽和炭化水素基でありうるが、これは、直鎖、分岐状または環状であってよいし、そしてヒドロキシまたは保護されたヒドロキシ基、フルオロ、カルボニル、エステル、エポキシ、アミノまたは他のヘテロ原子基のような1個またはそれより多い追加の置換基を含有してよい。このタイプの好ましい側鎖は、下の構造
【0011】
【化5】
Figure 2004500414
【0012】
によって表され、ここにおいて、この立体化学中心(ステロイド番号付けでC−20に該当する)は、RまたはSの立体配置を有してよく(すなわち、炭素20付近の天然の立体配置かまたは20−エピ立体配置)、そしてここにおいて、Zは、Y、−OY、−CHOY、−C≡CY、−CH=CHYおよび−CHCHCH=CRより選択され、ここにおいて、この二重結合は、シス形(geometry)またはトランス形を有してよく、そしてYは、水素、メチル、−COR、および構造
【0013】
【化6】
Figure 2004500414
【0014】
[式中、mおよびnは、独立して、0〜5の整数であり、Rは、水素、ジューテリウム、ヒドロキシ、保護されたヒドロキシ、フルオロ、トリフルオロメチル、および直鎖または分岐状であってよいC1−5−アルキルであって、ヒドロキシまたは保護されたヒドロキシ置換基を有していてよいものより選択され、そしてR、RおよびRはそれぞれ独立して、ジューテリウム、ジューテロアルキル、水素、フルオロ、トリフルオロメチル、および直鎖または分岐状であってよいC1−5−アルキルであって、ヒドロキシまたは保護されたヒドロキシ置換基を有していてよいものより選択され、そしてRおよびRは、一緒になって、オキソ基、またはアルキリデン基、=CR、または基−(CH−(式中、pは2〜5の整数である)であり、そしてRおよびRは、一緒になって、オキソ基、または基−(CH−(式中、qは2〜5の整数である)であり、そしてRは、水素、ヒドロキシ、保護されたヒドロキシ、C1−5−アルキルまたは−ORであり、RはC1−5−アルキルである]
を有する基より選択され、そしてここにおいて、側鎖中の20位、22位または23位のいずれかのCH基は、窒素原子で置き換えられていてよいし、または20位、22位または23位のいずれかの基−CH(CH)−、−CH(R)−または−CH(R)−は、それぞれ、酸素または硫黄原子で置き換えられていてよい。
【0015】
C−2およびC−20における置換基への波形線は、炭素2および炭素20が、RかまたはSの立体配置を有することができるということを示している。天然の20R立体配置を有する側鎖の重要な具体例は、下の式(a)、(b)、(c)、(d)および(e)によって表される構造、すなわち、25−ヒドロキシビタミンD(a);ビタミンD(b);25−ヒドロキシビタミンD(c);ビタミンD(d);および25−ヒドロキシビタミンDのC−24エピマー(e)にあるような側鎖である。
【0016】
【化7】
Figure 2004500414
【0017】
非天然20S(20−エピとも称される)立体配置を有する側鎖の重要な具体例は、下の式(f)および(g)によって表される構造である。
【0018】
【化8】
Figure 2004500414
【0019】
上の新規な化合物は、望ましく、しかも極めて好都合な生物学的活性パターンを示す。これら化合物は、1α,25−ジヒドロキシビタミンDの場合と比較したところ、比較的高い腸管カルシウム輸送活性を特徴とするが、骨からカルシウムを動員するそれらの能力においても、1α,25−ジヒドロキシビタミンDの場合と比較したところ、比較的高い活性を示す。したがって、これら化合物は、それらのカルシウム血活性(calcemic activity)に極めて特異的である。骨からカルシウムを動員することおよび高いかまたは普通の腸管カルシウム輸送活性へのそれらの選択的活性は、骨減少が主な関心事である代謝性骨疾患の処置のためにこれら化合物の in vivo 投与を可能にする。骨についてのそれら選択的カルシウム血活性ゆえに、これら化合物は、骨粗鬆症、特に、低骨代謝回転骨粗鬆症、ステロイド誘発性骨粗鬆症、老年性骨粗鬆症または閉経後骨粗鬆症、更には、骨軟化症および腎性骨ジストロフィーのような、骨形成が望まれる疾患の処置に好ましい治療薬であると考えられる。この処置は、経皮、経口または非経口であってよい。これら化合物は、組成物中に約0.1μg/g〜約50μg/g(組成物)の量で存在してよく、約0.01μg/日〜約50μg/日の用量で投与されてよい。
【0020】
本発明の化合物は、免疫系の不均衡を特徴とするヒト疾患の処置および予防に、例えば、多発性硬化症、真性糖尿病、対宿主性移植片反応および移植拒絶反応を含めた自己免疫疾患において、そして更には、慢性関節リウマチおよび喘息のような炎症性疾患の処置、並びに、骨折治癒の改善および改良された骨移植片にも特に適している。アクネ、脱毛症、乾燥皮膚のような皮膚状態(皮膚水分の不足)、過度の皮膚たるみ(不充分な皮膚堅さ)、不充分な皮脂分泌およびしわ、および高血圧症は、本発明の化合物で処置することができる他の状態である。
【0021】
上の化合物は、高い細胞分化活性も特徴とする。したがって、これら化合物は、乾癬の処置のための、または特に、白血病、結腸癌、乳癌および前立腺癌に対する抗癌薬としての治療薬も提供する。これら化合物は、乾癬を処置する組成物中に、約0.01μg/g〜約100μg/g(組成物)の量で存在してよく、約0.01μg/日〜約100μg/日の用量で局所、経皮、経口または非経口投与されてよい。
【0022】
本発明は、最終生成物の合成中に形成される新規な中間体化合物も提供する。
本発明は、構造Iの最終生成物の製造のための新規な合成も提供する。
発明の詳細な記述
詳細な説明および特許請求の範囲中で用いられる“ヒドロキシ保護基”という用語は、ヒドロキシ基の一時的保護に一般的に用いられるいずれかの基、例えば、アルコキシカルボニル基、アシル基、アルキルシリル基またはアルキルアリールシリル基(以下、簡単に“シリル”基と称される)およびアルコキシアルキル基などを意味する。アルコキシカルボニル保護基は、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルまたはアリルオキシカルボニルなどのアルキル−O−CO−群である。“アシル”という用語は、その異性体の全ての1〜6個の炭素を有するアルカノイル基、またはオキサリル基、マロニル基、スクシニル基、グルタリル基のような1〜6個の炭素を有するカルボキシアルカノイル基、またはベンゾイルのような芳香族アシル基、またはハロ、ニトロまたはアルキルで置換されたベンゾイル基を意味する。詳細な説明および特許請求の範囲中で用いられる“アルキル”という用語は、その異性体の全ての1〜10個の炭素を有する直鎖または分岐状アルキル基を意味する。アルコキシアルキル保護基は、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエトキシメチルまたはテトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロピラニルなどの群である。好ましいシリル保護基は、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、ジブチルメチルシリル、ジフェニルメチルシリル、フェニルジメチルシリル、ジフェニル−t−ブチルシリルおよび類似のアルキル化シリル基である。“アリール”という用語は、フェニル基、またはアルキル−、ニトロ−またはハロ置換フェニル基を規定する。
【0023】
“保護されたヒドロキシ”基は、ヒドロキシ基の一時的または永久的保護に一般的に用いられる上のいずれかの基によって誘導体化または保護されたヒドロキシ基、例えば、前に定義のシリル基、アルコキシアルキル基、アシル基またはアルコキシカルボニル基である。“ヒドロキシアルキル”、“ジューテロアルキル”および“フルオロアルキル”という用語は、1個またはそれより多いヒドロキシ基、ジューテリウム基またはフルオロ基によってそれぞれ置換されたアルキル基を意味する。
【0024】
この詳細な説明において、“24−ホモ”という用語は、側鎖中の24位炭素における1個のメチレン基の付加を意味し、“24−ジホモ”という用語は2個のメチレン基の付加を意味するということに留意すべきである。同様に、“トリホモ”という用語は、3個のメチレン基の付加を意味する。更に、“26,27−ジメチル”という用語は、例えば、RおよびRがエチル基であるように、26位および27位炭素におけるメチル基の付加を意味する。同様に、“26,27−ジエチル”という用語は、RおよびRがプロピル基であるように、26位および27位におけるエチル基の付加を意味する。
【0025】
次の化合物リストにおいて、2位炭素に結合した具体的な置換基は、命名に加えられるべきである。例えば、メチル基がアルキル置換基である場合、“2−メチル”という用語は、各々の命名される化合物の前に付けるべきである。エチル基がアルキル置換基である場合、“2−エチル”という用語は、各々の命名される化合物の前に付けるべきである。更に、20位炭素に結合したメチル基がそのエピまたは非天然の立体配置である場合、“20(S)”または“20−エピ”という用語は、次の命名される化合物各々に含まれるべきである。更に、側鎖が、20位、22位または23位のいずれかに置換された酸素原子を含有する場合、“20−オキサ”、“22−オキサ”または“23−オキサ”という用語をそれぞれ、命名される化合物に加えるべきである。命名される化合物は、所望ならば、ビタミンDタイプでもありうる。
【0026】
側鎖が不飽和である場合の構造Iの2−アルキル化合物の具体的且つ好ましい例は、
19−ノル−24−ホモ−1,25−ジヒドロキシ−22,23−デヒドロビタミンD
19−ノル−24−ジホモ−1,25−ジヒドロキシ−22,23−デヒドロビタミンD
19−ノル−24−トリホモ−1,25−ジヒドロキシ−22,23−デヒドロビタミンD
19−ノル−26,27−ジメチル−24−ホモ−1,25−ジヒドロキシ−22,23−デヒドロビタミンD
19−ノル−26,27−ジメチル−24−ジホモ−1,25−ジヒドロキシ−22,23−デヒドロビタミンD
19−ノル−26,27−ジメチル−24−トリホモ−1,25−ジヒドロキシ−22,23−デヒドロビタミンD
19−ノル−26,27−ジエチル−24−ホモ−1,25−ジヒドロキシ−22,23−デヒドロビタミンD
19−ノル−26,27−ジエチル−24−ジホモ−1,25−ジヒドロキシ−22,23−デヒドロビタミンD
19−ノル−26,27−ジエチル−24−トリホモ−1,25−ジヒドロキシ−22,23−デヒドロビタミンD
19−ノル−26,27−ジプロピル−24−ホモ−1,25−ジヒドロキシ−22,23−デヒドロビタミンD
19−ノル−26,27−ジプロピル−24−ジホモ−1,25−ジヒドロキシ−22,23−デヒドロビタミンD;および
19−ノル−26,27−ジプロピル−24−トリホモ−1,25−ジヒドロキシ−22,23−デヒドロビタミンD
である。
【0027】
上の不飽和化合物に関して、側鎖中の22および23炭素原子の間に位置する二重結合は、(E)かまたは(Z)立体配置であってよいということが留意されるはずである。したがって、その立体配置に依って、“22,23(E)”または“22,23(Z)”という用語が、上の命名される化合物各々に含まれるべきである。更に、22および23炭素原子の間に位置する二重結合を“Δ22”という表示で示すことは一般的である。したがって、例えば、上の最初に命名された化合物は、その二重結合が(E)立体配置である場合、19−ノル−24−ホモ−22,23(E)−Δ22−1,25−(OH)と表されることもありうる。同様に、炭素20に結合したメチル基が非天然立体配置である場合、この化合物は、19−ノル−20(S)−24−ホモ−22,23(E)−Δ22−1,25−(OH)と表されうる。
【0028】
側鎖が飽和である場合の構造Iの2−アルキル化合物の具体的且つ好ましい例は、
19−ノル−24−ホモ−1,25−ジヒドロキシビタミンD
19−ノル−24−ジホモ−1,25−ジヒドロキシビタミンD
19−ノル−24−トリホモ−1,25−ジヒドロキシビタミンD
19−ノル−26,27−ジメチル−24−ホモ−1,25−ジヒドロキシビタミンD
19−ノル−26,27−ジメチル−24−ジホモ−1,25−ジヒドロキシビタミンD
19−ノル−26,27−ジメチル−24−トリホモ−1,25−ジヒドロキシビタミンD
19−ノル−26,27−ジエチル−24−ホモ−1,25−ジヒドロキシビタミンD
19−ノル−26,27−ジエチル−24−ジホモ−1,25−ジヒドロキシビタミンD
19−ノル−26,27−ジエチル−24−トリホモ−1,25−ジヒドロキシビタミンD
19−ノル−26,27−ジプロピル−24−ホモ−1,25−ジヒドロキシビタミンD
19−ノル−26,27−ジプロピル−24−ジホモ−1,25−ジヒドロキシビタミンD;および
19−ノル−26,27−ジプロピル−24−トリホモ−1,25−ジヒドロキシビタミンD
である。
【0029】
前記のように、上の飽和側鎖化合物は、命名に加えられる適当な2−アルキル置換基および/または炭素20立体配置を有するはずである。例えば、特に好ましい化合物は、
19−ノル−26,27−ジメチル−20(S)−2α−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD;これは、19−ノル−26,27−ジホモ−20(S)−2α−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDと表すこともできる;
19−ノル−26,27−ジメチル−20(S)−2β−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD;これは、19−ノル−26,27−ジホモ−20(S)−2β−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDと表すこともできる;
19−ノル−26,27−ジメチレン−20(S)−2α−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD;および
19−ノル−26,27−ジメチレン−20(S)−2β−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD
である。
【0030】
基本的な構造Iを有する1α−ヒドロキシ−2−アルキル−19−ノルビタミンD化合物、具体的には、1α−ヒドロキシ−2−メチル−19−ノルビタミンD化合物の製造は、共通の一般的な方法、すなわち、二環式 Windaus−Grundmann タイプケトンIIとアリルホスフィンオキシドIIIとの、該当する2−メチレン−19−ノルビタミンD類似体IVへの縮合後、この最後の化合物中のC−2におけるエキソメチレン基の選択的還元によって達成されうる。
【0031】
【化9】
Figure 2004500414
【0032】
構造II、IIIおよびIV中、基YおよびYおよびRは、上に定義の基であり;YおよびYは、好ましくは、ヒドロキシ保護基であり、感受性であるかもしれないしまたは縮合反応の妨げになるR中のいずれの官能基も、当該技術分野において周知であるように適当に保護されるということも理解される。上に示された工程は、収束的合成概念の応用であり、ビタミンD化合物の製造に有効に用いられてきている[例えば、Lythgoe et al., J.Chem.Soc.Perkin Trans.I, 590(1978); Lythgoe, Chem.Soc.Rev. 9,449(1983); Toh et al., J.Org.Chem. 48,1414(1983); Baggiolini et al., J.Org.Chem. 51,3098(1986); Sardina et al., J.Org.Chem. 51,1264(1986); J.Org.Chem. 51,1269(1986); DeLuca et al., 米国特許第5,086,191号;DeLuca et al., 米国特許第5,536,713号]。
【0033】
一般的な構造IIのヒドロインダノンは、知られているしまたは既知の方法によって製造することができる。このような既知の二環式ケトンの重要な具体例は、上記の側鎖(a)、(b)、(c)および(d)を含む構造、すなわち、25−ヒドロキシ Grundmann’s ケトン(f)[Baggiolini et al., J.Org.Chem., 51,3098(1986)];Grundmann’s ケトン(g)[Inhoffen et al., Chem.Ber. 90,664(1957)];25−ヒドロキシ Windaus ケトン(h)[Baggiolini et al., J.Org.Chem., 51,3098(1986)];および Windaus ケトン(i)[Windaus et al., Ann., 524,297(1936)]である。
【0034】
【化10】
Figure 2004500414
【0035】
【化11】
Figure 2004500414
【0036】
一般的な構造IIIの必要なホスフィンオキシドの製造については、Perlman et al., Tetrahedron Lett. 32,7663(1991) および DeLuca et al., 米国特許第5,086,191号によって記載のように市販の(1R,3R,4S,5R)−(−)−キナ酸から容易に得られるキニン酸メチル誘導体1から出発する新しい合成経路が開発されている。出発メチルエステル1の所望のA環シントンへの変換の全過程を、スキーム1によって要約する。例えば、1の2番目の4−ヒドロキシル基をRuO(RuClおよびNaIOを共酸化剤として用いた触媒法)で酸化させた。このような強力な酸化剤の使用は、この極めて障害のあるヒドロキシルの有効な酸化過程に必要であった。しかしながら、他のより一般的に用いられる酸化剤を用いることもできるが(例えば、重クロム酸ピリジニウム)、これら反応は、通常は、完了するのにはるかに長い時間を要する。合成の次の工程は、立体障害のある4−ケト化合物2と、臭化メチルトリフェニルホスホニウムおよびn−ブチルリチウムから製造されるイリドとの Wittig 反応を含む。他の塩基を、t−BuOK、NaNH、NaH、K/HMPT、NaN(TMS)等のような反応性メチレンホスホランの生成に用いることもできる。4−メチレン化合物3の製造には、いくつか記載された Wittig 法の変法、例えば、2と活性メチレントリフェニルホスホランとの反応を用いることができる[Corey et al., Tetrahedron Lett. 26,555(1985)]。或いは、非反応性ケトンのメチレン化に広く用いられる他の方法、例えば、n−ブチルリチウムを用いた脱保護によってメチルジフェニルホスフィンオキシドから得られるPO−イリドとの Wittig−Horner 反応[Schosse et al., Chimia 30,197(1976)]、またはメチルスルフィン酸ナトリウム[Corey et al., J.Org.Chem. 28,1128(1963)]およびメチルスルフィン酸カリウム[Greene et al., Tetrahedron Lett. 3755(1976)]とケトンの反応を用いることができる。水素化アルミニウムリチウムまたは他の適当な還元剤(例えば、DIBALH)を用いたエステル3の還元は、ジオール4を与え、これを引き続き、過ヨウ素酸ナトリウムによってシクロヘキサノン誘導体5に酸化した。この方法の次の工程は、ケトン5と酢酸メチル(トリメチルシリル)との Peterson 反応を含む。得られたアリルエステル6を、水素化ジイソブチルアルミニウムで処理し、形成されたアリルアルコール7を、順次、所望のA環ホスフィンオキシド8に変換した。7の8への変換は、3種類の工程、すなわち、n−ブチルリチウムおよびp−トルエンスルホニルクロリドを用いた in situ トシル化後、ジフェニルホスフィンリチウム塩との反応および過酸化水素を用いた酸化を必要とした。
【0037】
一般的な構造IVのいくつかの2−メチレン−19−ノルビタミンD化合物は、A環シントン8および所望の側鎖構造を有する適当な Windaus−Grundmann ケトンIIを用いて合成することができる。したがって、例えば、8およびn−ブチルリチウムから生じたリチウムホスフィノキシカルボアニオンと、公表された手順[Sicinski et al., J.Med.Chem. 37,3730(1994)]にしたがって製造される保護された25−ヒドロキシ Grundmann’s ケトン9との Wittig−Horner カップリングは、予想される保護されたビタミン化合物10を生じた。これは、AG50W−X4カチオン交換樹脂での脱保護後、1α,25−ジヒドロキシ−2−メチレン−19−ノルビタミンD(11)を与えた。
【0038】
この方法の最終工程は、塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)の存在下で効率よく行われるビタミン11中の炭素2におけるエキソメチレン単位の選択的均一接触水素化であった[Wilkinson’s 触媒,(PhP)RhCl]。このような還元条件は、C(2)=CH単位だけを還元させて、C(5)−C(8)ブタジエン部分を影響されないまま残した。単離される物質は、C−2における立体配置が異なった2−メチル−19−ノルビタミン12および13のエピマー混合物(約1:1)である。この混合物を、分離することなく用いることができるし、または所望ならば、個々の2α−および2β異性体を有効なHPLCシステムによって分離することができる。
【0039】
類似の化学選択性は、2−ヒドロキシメチル誘導体20および21を合成するヒドロホウ素化反応においても認められた(スキームIIIを参照されたい)。この目的には、9−ボラビシクロ(3.3.1)ノナン(9−BBN)を試薬として、および簡単なビタミンD化合物のヒドロホウ素化について Okamura によって用いられたのと類似した反応条件を用いた。J.Org.Chem. 1978,43,1653−1656 および J.Org.Chem. 1977,42,2284−2291 を参照されたい。先のこの文献は、1−デスオキシ化合物、すなわち、ビタミンDおよびDの(5E)−および(5Z)−異性体のヒドロホウ素化に関していたので、1α,25−(OH)−Dをモデル化合物として、この方法を最初に調べた。形成された有機ボラン中間体を、引き続き、塩基性過酸化水素で酸化した。このようなヒドロホウ素化−酸化条件は、ビタミン11中のC(2)=CH単位だけを排他的にヒドロキシル化して、環相互のC(5)=C(6)−C(7)=C(8)ジエン部分を影響されないまま残した。2−ヒドロキシメチル誘導体20および21の単離されるエピマー混合物(約1:2,35%収率)を精製し、順相および逆相HPLCによって分離した。
【0040】
C−20エピマー化は、ホスフィンオキシド8と、保護された20(S)−25−ヒドロキシ Grundmann’s ケトン15との類似のカップリングによって達成され(スキームII)、19−ノルビタミン16を与えたが、これは、ヒドロキシ保護基の加水分解後、20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−2−メチレン−19−ノルビタミンD(17)を生じた。Wilkinson’s 触媒を用いた17の水素化は、2−メチル−19−ノルビタミンD類似体18および19の予想される混合物を与えた。9−BBNを用いた引き続きのヒドロホウ素化は、20(S)−2−ヒドロキシメチル誘導体22および23を生じた(スキームIIIを参照されたい)。
【0041】
上記のように、他の2−メチル−19−ノルビタミンD類似体は、本明細書中に開示された方法によって合成することができる。例えば、1α−ヒドロキシ−2−メチレン−19−ノルビタミンDは、Grundmann’s ケトン(g)を与えることによって得ることができ、形成された化合物中のA環エキソメチレン基の引き続きの還元は、1α−ヒドロキシ−2−メチル−19−ノルビタミンD化合物の該当するエピマー混合物を生じることができる。
【0042】
ビタミンDの多数のオキサ類似体およびそれらの合成も知られている。例えば、20−オキサ類似体は、N.Kubodera et al., Chem.Pharm.Bull., 34,2286(1986), および Abe et al., FEBS Lett. 222,58,1987 に記載されている。いくつかの22−オキサ類似体は、E.Murayama et al., Chem.Pharm.Bull., 34,4410(1986)、Abe et al., FEBS Lett. 226,58(1987)、PCT国際出願第WO90/09991号および欧州特許出願公開第184112号に記載され、23−オキサ類似体は、欧州特許出願公開第78704号、更には、米国特許第4,772,433号に記載されている。
【0043】
本発明を、次の代表的な実施例によって記載する。これら実施例において、アラビア数字(例えば、1、2、3等)で識別される具体的な生成物は、前の説明およびスキームIおよびスキームIIに識別されている具体的な構造を示す。
【0044】
実施例1
1α,25−ジヒドロキシ−2α−および1α,25−ジヒドロキシ−2β−メチル−19−ノルビタミンD(12および13)の製造。
【0045】
最初に、スキームIに関して、出発キニン酸メチル誘導体1を、前記のように市販の(−)−キニン酸から得た[Perlman et al., Tetrahedron Lett. 32,7663(1991) および DeLuca et al., 米国特許第5,086,191号]。
【0046】
1:mp.82〜82.5℃(ヘキサンから),
【0047】
【化12】
Figure 2004500414
【0048】
(a)キニン酸メチル誘導体1中の4−ヒドロキシ基の酸化。
(3R,5R)−3,5−ビス[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−1−ヒドロキシ−4−オキソシクロヘキサンカルボン酸メチルエステル(2)。塩化ルテニウム(III)水和物(434mg,2.1mmol)および過ヨウ素酸ナトリウム(10.8g,50.6mmol)の水(42mL)中撹拌混合物に、キニン酸メチル1(6.09g,14mmol)のCCl/CHCN(1:1,64mL)中溶液を加えた。激しい撹拌を8時間続けた。数滴の2−プロパノールを加え、その混合物を水中に注ぎ、クロロホルムで抽出した。有機抽出物を一緒にし、水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させて暗色油状残留物(約5g)を生じ、これをフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。ヘキサン/酢酸エチル(8:2)での溶離は、純粋な油状4−ケトン2(3.4g,56%)を生じた。
【0049】
【化13】
Figure 2004500414
【0050】
(b)4−ケトン2の Wittig 反応。
(3R,5R)−3,5−ビス[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−1−ヒドロキシ−4−メチレンシクロヘキサンカルボン酸メチルエステル(3)。無水THF(32mL)中の0℃の臭化メチルトリフェニルホスホニウム(2.813g,7.88mmol)に、n−BuLi(ヘキサン中2.5M,6.0mL,15mmol)をアルゴン下において撹拌しながら滴加した。次に、追加部分のMePhBr(2.813g,7.88mmol)を加え、その溶液を0℃で10分間および室温で40分間撹拌した。橙赤色混合物を再度0℃に冷却し、4−ケトン2(1.558g,3.6mmol)の無水THF(16+2mL)中溶液を20分間の間に反応フラスコにサイホンで吸い上げた。反応混合物を0℃で1時間および室温で3時間撹拌した。次に、混合物を、1%HClを含有するブライン中に注意深く注入し、酢酸エチルおよびベンゼンで抽出した。合わせた有機抽出物を、希NaHCOおよびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させて橙色油状残留物(約2.6g)を生じ、これをフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。ヘキサン/酢酸エチル(9:1)での溶離は、純粋な4−メチレン化合物3を無色油状物(368mg,24%)として生じた。
【0051】
【化14】
Figure 2004500414
【0052】
(c)4−メチレン化合物3中のエステル基の還元。
[(3’R,5’R)−3’,5’−ビス[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−1−ヒドロキシ−4’−メチレンシクロヘキシル]メタノール(4)。
【0053】
(i)エステル3(90mg,0.21mmol)の無水THF(8mL)中撹拌溶液に、水素化アルミニウムリチウム(60mg,1.6mmol)をアルゴン下において0℃で加えた。冷却浴を1時間後に除去し、撹拌を6℃で12時間および室温で6時間続けた。過剰の試薬を、飽和水性NaSOで分解し、その混合物を酢酸エチルおよびエーテルで抽出し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。ヘキサン/酢酸エチル(9:1)を用いた残留物のフラッシュクロマトグラフィーは、未反応物質(12mg)および純粋な結晶性ジオール4(35mg,回収されたエステル3に基づく48%)を与えた。
【0054】
【化15】
Figure 2004500414
【0055】
(ii)水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中1.5M,2.0mL,3mmol)を、エステル3(215mg,0.5mmol)の無水エーテル(3mL)中溶液にアルゴン下において−78℃で加えた。その混合物を−78℃で3時間および−24℃で1.5時間撹拌し、エーテル(10mL)で希釈し、2N酒石酸カリウム・ナトリウムを徐々に加えることによって急冷した。その溶液を室温まで加温し、15分間撹拌後、ブライン中に注ぎ、酢酸エチルおよびエーテルで抽出した。有機抽出物を一緒にし、希(約1%)HClおよびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。結晶性残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。ヘキサン/酢酸エチル(9:1)での溶離は、結晶性ジオール4(43mg,24%)を生じた。
【0056】
(d)隣接ジオール4の開裂。
(3R,5R)−3,5−ビス[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4−メチレンシクロヘキサノン(5)。過ヨウ素酸ナトリウム飽和水(2.2mL)を、ジオール4(146mg,0.36mmol)のメタノール(9mL)中溶液に0℃で加えた。その溶液を0℃で1時間撹拌し、ブライン中に注ぎ、エーテルおよびベンゼンで抽出した。有機抽出物を一緒にし、ブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。油状残留物をヘキサン(1mL)中に溶解させ、シリカ Sep−Pak カートリッジで用いた。純粋な4−メチレンシクロヘキサノン誘導体5(110mg,82%)を無色油状物として、ヘキサン/酢酸エチル(95:5)で溶離した。
【0057】
【化16】
Figure 2004500414
【0058】
(e)アリルエステル6の製造。
[(3’R,5’R)−3’,5’−ビス[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4’−メチレンシクロヘキシリデン]酢酸メチルエステル(6)。ジイソプロピルアミン(37μL,0.28mmol)の無水THF(200μL)中溶液に、n−BuLi(ヘキサン中2.5M,113μL,0.28mmol)をアルゴン下において−78℃で撹拌しながら加えた後、酢酸メチル(トリメチルシリル)(46μL,0.28mmol)を加えた。15分後、無水THF(200+80μL)中ケト化合物5(49mg,0.132mmol)を滴加した。その溶液を−78℃で2時間撹拌し、反応混合物を、飽和NHClで急冷し、ブライン中に注ぎ、エーテルおよびベンゼンで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。残留物をヘキサン(1mL)中に溶解させ、シリカ Sep−Pak カートリッジで用いた。ヘキサンおよびヘキサン/酢酸エチル(98:2)での溶離は、純粋なアリルエステル6(50mg,89%)を無色油状物として生じた。
【0059】
【化17】
Figure 2004500414
【0060】
(f)アリルエステル6の還元。
2−[(3’R,5’R)−3’,5’−ビス[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4’−メチレンシクロヘキシリデン]エタノール(7)。水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中1.5M,1.6mL,2.4mmol)を、アリルエステル6(143mg,0.33mmol)のトルエン/塩化メチレン(2:1,5.7mL)中撹拌溶液にアルゴン下において−78℃で徐々に加えた。撹拌を−78℃で1時間および−46℃(シクロヘキサノン/ドライアイス浴)で25分間続けた。その混合物を、酒石酸カリウム・ナトリウム(2N,3mL)、水性HCl(2N,3mL)およびHO(12mL)を徐々に加えることによって急冷後、塩化メチレン(12mL)で希釈し、エーテルおよびベンゼンで抽出した。有機抽出物を一緒にし、希(約1%)HClおよびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。ヘキサン/酢酸エチル(9:1)での溶離は、結晶性アリルアルコール7(130mg,97%)を生じた。
【0061】
【化18】
Figure 2004500414
【0062】
2744の正確な質量計算値416.3290,実測値416.3279。
(g)アリルアルコール7のホスフィンオキシド8への変換。
【0063】
[2−[(3’R,5’R)−3’,5’−ビス[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−4’−メチレンシクロヘキシリデン]エチル]ジフェニルホスフィンオキシド(8)。無水THF(2.4mL)中のアリルアルコール7(105mg,0.263mmol)に、n−BuLi(ヘキサン中2.5M,105μL,0.263mmol)をアルゴン下において0℃で加えた。再結晶したばかりの塩化トシル(50.4mg,0.264mmol)を無水THF(480μL)中に溶解させ、このアリルアルコール−BuLi溶液に加えた。その混合物を0℃で5分間撹拌し、0℃で取っておいた。空気をアルゴンで置き換えた別の乾燥フラスコ中で、n−BuLi(ヘキサン中2.5M,210μL,0.525mmol)を、無水THF(750μL)中のPhPH(93μL,0.534mmol)に0℃で撹拌しながら加えた。その赤色溶液を、アルゴン圧下においてそのトシラート溶液に、その橙色が持続するまでサイホンで吸い上げた(約1/2の溶液を加えた)。得られた混合物を0℃で更に30分間撹拌し、HO(30μl)の添加によって急冷した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を塩化メチレン(2.4mL)中に再溶解させ、10%Hと一緒に0℃で1時間撹拌した。有機層を分離し、冷水性亜硫酸ナトリウムおよびHOで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。残留物にフラッシュクロマトグラフィーを施した。ベンゼン/酢酸エチル(6:4)での溶離は、半結晶性ホスフィンオキシド8(134mg,87%)を生じた。
【0064】
【化19】
Figure 2004500414
【0065】
(h)保護された25−ヒドロキシ Grundmann’s ケトン9とホスフィンオキシド8との Wittig−Horner カップリング。
1α,25−ジヒドロキシ−2−メチレン−19−ノルビタミンD(11)。無水THF(450μL)中のホスフィンオキシド8(33.1mg,56.8μmol)の0℃溶液に、n−BuLi(ヘキサン中2.5M,23μL,57.5μmol)をアルゴン下において撹拌しながら徐々に加えた。溶液は深橙色に変化した。その混合物を−78℃に冷却し、そして公開された手順[Sicinski et al., J.Med.Chem. 37,3730(1994)]にしたがって製造される保護されたヒドロキシケトン9(9.0mg,22.8μmol)の無水THF(200+100μL)中の予め冷却された(−78℃)溶液を徐々に加えた。その混合物をアルゴン下において−78℃で1時間および0℃で18時間撹拌した。酢酸エチルを加え、有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。残留物をヘキサン中に溶解させ、シリカ Sep−Pak カートリッジで用い、ヘキサン/酢酸エチル(99:1,20mL)で洗浄して19−ノルビタミン誘導体10(13.5mg,78%)を生じた。次に、この Sep−Pak をヘキサン/酢酸エチル(96:4,10mL)で洗浄して、若干の未変化C,D−環ケトン9(2mg)を回収し、酢酸エチル(10mL)で洗浄してジフェニルホスフィンオキシド(20mg)を回収した。分析目的で、保護されたビタミン10の試料を、HPLC(6.2mmx25cm Zorbax−Sil カラム,4mL/分)により、ヘキサン/酢酸エチル(99.9:0.1)溶媒系を用いて更に精製した。純粋な化合物10を、Rv26mLで無色油状物として溶離した。
【0066】
UV(ヘキサン中)λmax244,253,263nm;
【0067】
【化20】
Figure 2004500414
【0068】
保護されたビタミン10(4.3mg)を、ベンゼン(150μL)中に溶解させ、メタノール(800μL)中の樹脂(AG50W−X4,60mg;メタノールで予洗される)を加えた。その混合物をアルゴン下において室温で17時間撹拌し、酢酸エチル/エーテル(1:1,4mL)で希釈し、傾瀉した。樹脂をエーテル(8mL)で洗浄し、合わせた有機相をブラインおよび飽和NaHCOで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。残留物をHPLC(6.2mmx25cm Zorbax−Sil カラム,4mL/分)により、ヘキサン/2−プロパノール(9:1)溶媒系を用いて精製した。分析によって純粋な2−メチレン−19−ノルビタミン11(2.3mg,97%)を、Rv29mLで白色固体として集めた(1α,25−ジヒドロキシビタミンDは、同系においてRv52mLで溶離した)。
【0069】
UV(EtOH中)λmax243.5,252,262.5nm;
【0070】
【化21】
Figure 2004500414
【0071】
2744の正確な質量計算値416.3290,実測値416.3279。
(i)2−メチレン−19−ノルビタミン11の水素化。
【0072】
1α,25−ジヒドロキシ−2α−および1α,25−ジヒドロキシ−2β−メチレン−19−ノルビタミンD(12および13)。塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)(2.3mg,2.5μmol)を、予め水素を飽和した乾燥ベンゼン(2.5mL)に加えた。その混合物を室温で、均一溶液が形成されるまで(約45分間)撹拌した。次に、ビタミン11(1.0mg,2.4μmol)の乾燥ベンゼン(0.5mL)中溶液を加え、その反応を、連続水素流下で3時間進行させた。ベンゼンを真空下で除去し、ヘキサン/酢酸エチル(1:1,2mL)を残留物に加えた。その混合物をシリカ Sep−Pak に加え、両方の2−メチルビタミンを同じ溶媒系(20mL)で溶離した。追加の精製を、HPLC(6.2mmx25cm Zorbax−Sil カラム,4mL/分)により、ヘキサン/2−プロパノール(9:1)を溶媒系として用いて行った。2−メチル−19−ノルビタミン(2α−および2β−エピマー12および13;0.80mg,80%)の混合物(約1:1)は、Rv33mLで単一ピークを生じた。
【0073】
12および13:UV(EtOH中)λmax243,251,261.5nm;
【0074】
【化22】
Figure 2004500414
【0075】
両エピマーの分離は、逆相HPLC(10mmx25cm Zorbax−ODSカラム,4mL/分)により、メタノール/水(85:15)溶媒系を用いて行った。2β−メチルビタミン13(0.35mg,35%)をRv41mLで、その2α−エピマー12(0.34mg,34%)をRv46mLで集めた。
【0076】
12:UV(EtOH中)λmax243,251,261nm;
【0077】
【化23】
Figure 2004500414
【0078】
2746の正確な質量計算値418.3447,実測値418.3441。
13:UV(EtOH中)λmax242,250.5,261nm;
【0079】
【化24】
Figure 2004500414
【0080】
2746の正確な質量計算値418.3447,実測値418.3436。
実施例2
20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−2α−および20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−2β−メチル−19−ノルビタミンD(18および19)の製造。
【0081】
スキームIIは、保護された20(S)−25−ヒドロキシ Grundmann’s ケトン15の製造、ホスフィンオキシド8(実施例1に記載のように得られる)とそのカップリング、および2−メチレン化合物17中のエキソメチレン基の選択的水素化を詳しく説明する。
【0082】
(a)ヒドロキシケトン14のシリル化。
20(S)−25−[(トリエチルシリル)オキシ]−デス−A,B−コレスタン−8−オン(15)。ケトン14(Tetrionics,Inc.;56mg,0.2mmol)およびイミダゾール(65mg,0.95mmol)の無水DMF(1.2mL)中溶液を、塩化トリエチルシリル(95μL,0.56mmol)で処理し、その混合物をアルゴン下において室温で4時間撹拌した。酢酸エチルを加え、水を加え、有機層を分離した。酢酸エチル層を水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。残留物を、ヘキサン/酢酸エチル(9:1)中のシリカ Sep−Pak カートリッジを介して通過させ、蒸発後、HPLC(9.4mmx25cm Zorbax−Sil カラム,4mL/分)により、ヘキサン/酢酸エチル(9:1)溶媒系を用いて精製した。純粋な保護されたヒドロキシケトン15(55mg,70%)を、Rv35mLで無色油状物として溶離した。
【0083】
【化25】
Figure 2004500414
【0084】
(b)保護された20(S)−25−ヒドロキシ Grundmann’s ケトン15とホスフィンオキシド8との Wittig−Horner カップリング。
20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−2−メチレン−19−ノルビタミンD(17)。ホスフィンオキシド8(15.8mg,27.1μmol)の無水THF(200μL)中0℃溶液に、n−BuLi(ヘキサン中2.5M,11μL,27.5μmol)をアルゴン下において撹拌しながら徐々に加えた。溶液は深橙色に変化した。その混合物を−78℃に冷却し、そして保護されたヒドロキシケトン15(8.0mg,20.3μmol)の無水THF(100μL)中の予め冷却された(−78℃)溶液を徐々に加えた。その混合物をアルゴン下において−78℃で1時間および0℃で18時間撹拌した。酢酸エチルを加え、有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。残留物をヘキサン中に溶解させ、シリカ Sep−Pak カートリッジで用い、ヘキサン/酢酸エチル(99.5:0.5,20mL)で洗浄して19−ノルビタミン誘導体16(7mg,45%)を無色油状物として生じた。次に、この Sep−Pak をヘキサン/酢酸エチル(96:4,10mL)で洗浄して、若干の未変化C,D−環ケトン15(4mg)を回収し、酢酸エチル(10mL)でジフェニルホスフィンオキシド(9mg)を回収した。分析目的で、保護されたビタミン16の試料を、HPLC(6.2mmx25cm Zorbax−Sil カラム,4mL/分)により、ヘキサン/酢酸エチル(99.9:0.1)溶媒系を用いて更に精製した。
【0085】
16:UV(ヘキサン中)λmax244,253.5,263nm;
【0086】
【化26】
Figure 2004500414
【0087】
保護されたビタミン16(5.0mg)を、ベンゼン(160μL)中に溶解させ、メタノール(900μL)中の樹脂(AG50W−X4,70mg;メタノールで予洗される)を加えた。その混合物をアルゴン下において室温で19時間撹拌し、酢酸エチル/エーテル(1:1,4mL)で希釈し、傾瀉した。樹脂をエーテル(8mL)で洗浄し、合わせた有機相をブラインおよび飽和NaHCOで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。残留物をHPLC(6.2mmx25cm Zorbax−Sil カラム,4mL/分)により、ヘキサン/2−プロパノール(9:1)溶媒系を用いて精製した。分析によって純粋な2−メチレン−19−ノルビタミン17(2.6mg,95%)を、Rv28mLで白色固体として集めた[(20R)−類似体は、同系においてRv29mLで、1α,25−ジヒドロキシビタミンDはRv52mLで溶離した]。
【0088】
UV(EtOH中)λmax243.5,252.5,262.5nm;
【0089】
【化27】
Figure 2004500414
【0090】
2744の正確な質量計算値416.3290,実測値416.3275。
(c)2−メチレン−19−ノルビタミン17の水素化。
【0091】
20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−2α−および20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−2β−メチレン−19−ノルビタミンD(18および19)。塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)(2.3mg,2.5μmol)を、予め水素を飽和した乾燥ベンゼン(2.5mL)に加えた。その混合物を室温で、均一溶液が形成されるまで(約45分間)撹拌した。次に、ビタミン17(1.0mg,2.4μmol)の乾燥ベンゼン(0.5mL)中溶液を加え、その反応を、連続水素流下で3時間進行させた。ベンゼンを真空下で除去し、ヘキサン/酢酸エチル(1:1,2mL)を残留物に加えた。その混合物をシリカ Sep−Pak に加え、両方の2−メチルビタミンを同じ溶媒系(20mL)で溶離した。追加の精製を、HPLC(6.2mmx25cm Zorbax−Sil カラム,4mL/分)により、ヘキサン/2−プロパノール(9:1)を溶媒系として用いて行った。2−メチル−19−ノルビタミン(2α−および2β−エピマー18および19;0.43mg,43%)の混合物(約1:1)は、Rv31mLで単一ピークを生じた。
【0092】
18および19:UV(EtOH中)λmax243,251,261nm;
【0093】
【化28】
Figure 2004500414
【0094】
両エピマーの分離は、逆相HPLC(10mmx25cm Zorbax−ODSカラム,4mL/分)により、メタノール/水(85:15)溶媒系を用いて行った。2β−メチルビタミン19(16%)をRv36mLで、その2α−エピマー18(20%)をRv45mLで集めた。
【0095】
18:UV(EtOH中)λmax242.5,251,261nm;
【0096】
【化29】
Figure 2004500414
【0097】
2746の正確な質量計算値418.3447,実測値418.3450。
19:UV(EtOH中)λmax242.5,250.5,261nm;
【0098】
【化30】
Figure 2004500414
【0099】
2746の正確な質量計算値418.3447,実測値418.3448。
1α,25−ジヒドロキシ−2α−および1α,25−ジヒドロキシ−2β−(ヒドロキシメチル)−19−ノルビタミンD(20および21)。9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(THF中0.5M,60μL,30μmol)を、ビタミン11(1.25mg,3μmol)の無水THF(50μL)中溶液に室温で加えた(水素の発生が認められた)。3時間撹拌後、混合物をメタノール(20μL)で急冷し、室温で15分間撹拌し、0℃に冷却し、そして6M NaOH(10μL,60μmol)および30%H(10μL)で逐次的に処理した。混合物を55℃で1時間加熱し、冷却し、ベンゼンおよびブラインを加え、有機相を分離し、乾燥させ、蒸発させた。結晶性残留物をエーテル(0.5mL)中に溶解させ、冷蔵庫中で一晩保持した。エーテル溶液を、沈澱したシクロオクタンジオール結晶から注意深く除去し、蒸発させた。残留物の分離は、HPLC(6.2mmx25cm Zorbax−Sil カラム,4mL/分)により、ヘキサン/2−プロパノール(85:15)溶媒系を用いて行った。未反応物質11の痕跡をRv16mLで溶離したが、異性体の2−ヒドロキシメチルビタミン20および21は、Rv33mLおよび40mLでそれぞれ集めた。両生成物の逆相HPLC(10mmx25cm Zorbax−ODSカラム,4mL/分)によるメタノール/水(9:1)溶媒系を用いた追加の精製は、Rv26mLおよび23mLでそれぞれ集められる分析によって純粋なビタミン20(0.14mg,11%)およびその2β−異性体21(0.31mg,24%)を与えた。
【0100】
20:UV(EtOH中)λmax242.5,250.5,261nm;
【0101】
【化31】
Figure 2004500414
【0102】
2746の正確な質量計算値434.3396,実測値434.3397。
21:UV(EtOH中)λmax242,250.5,260.5nm;
【0103】
【化32】
Figure 2004500414
【0104】
2746の正確な質量計算値434.3396,実測値434.3402。
20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−2α−および20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−2β−(ヒドロキシメチル)−19−ノルビタミンD(22および23)。20(S)−ビタミン17のヒドロホウ素化および引き続きの有機ボラン付加物の酸化を、(20R)−エピマー11について上に記載されたのに類似した手順を用いて行った。これら反応生成物を、HPLC(6.2mmx25cm Zorbax−Sil カラム,4mL/分)により、ヘキサン/2−プロパノール(87.5:12.5)溶媒系を用いて分離し、異性体の2−ヒドロキシメチルビタミン22および23を、Rv40mLおよび47mLでそれぞれ集めた。両生成物の逆相HPLC(10mmx25cm Zorbax−ODSカラム,4mL/分)によるメタノール/水(9:1)溶媒系を用いた追加の精製は、Rv25mLおよび22mLでそれぞれ集められる分析によって純粋なビタミン22(9%)およびその2β−異性体23(26%)を与えた。
【0105】
22:UV(EtOH中)λmax242.5,250.5,261nm;
【0106】
【化33】
Figure 2004500414
【0107】
2746の正確な質量計算値434.3396,実測値434.3390。
23:UV(EtOH中)λmax242,250.5,260.5nm;
【0108】
【化34】
Figure 2004500414
【0109】
2746の正確な質量計算値434.3396,実測値434.3408。
2−メチル置換19−ノル−1,25−(OH)化合物およびそれらの20S−異性体の生物学的活性
合成された2−置換ビタミンを、ブタ腸管ビタミンD受容体を結合するそれらの能力について調べた(図1、3および5を参照されたい)。天然ホルモン1α,25−(OH)と、2−メチル置換19−ノルビタミン12、18および19との比較は、それらが1α,25−(OH)とほぼ同程度に活性であるということを示すが、20R−系列13中の2β−メチル異性体は、有効性が39倍少ない。C−20において“非天然”立体配置を有する2α−ヒドロキシメチルビタミンD類似体22は、受容体結合に関して1α,25−(OH)とほぼ均等であったが、異性体23は、これら化合物よりあまり強力でない(6〜8x)ことが証明された。“天然”20R−立体配置20を有する該当する2α−ヒドロキシメチル類似体は、23とほぼ同じ結合親和性を示したが、2β−異性体21は有効性が約8倍少なかった。前述の競合的結合分析の結果は、1α−ヒドロキシ基の軸配向を有するビタミンが、有意に増大した受容体への親和性を示すということを示している。
【0110】
これら結果から、これら化合物の全てが均等な生物学的活性を有するということが考えられうる。しかしながら、驚くべきことに、2−メチル置換は、骨への一次作用を有する極めて選択的な類似体を生じた。長期様式で7日間与えられた場合、試験された最も強力な化合物は、2−メチル19−ノル−20S−1,25−(OH)のαおよびβ異性体の混合物であった(表1)。130pmol/日で与えられた場合、この化合物混合物の骨カルシウム動員(血清カルシウム)への活性は、天然ホルモンの場合よりはるかに高く、おそらくは10倍程度または100倍高かった。同一条件下において、2倍の用量の1,25−(OH)は、7.2mg/100mlの血清カルシウム値を生じたが、2−メチル−(αおよびβ)−19−ノル−20S−1,25−(OH)混合物は、130pmol用量で9.6mg/100mlの血清カルシウム値を生じた。260pmol/日で与えられた場合、この混合物は、骨の消費において12.2mg/100mlの驚くほどの血清カルシウム値を生じた。その選択性を示すために、これら化合物は、130pmol用量レベルにおいて腸管カルシウム輸送にほとんど変化を生じなかったが、強い骨カルシウム動員活性を有した。より高い用量において、2−メチル−20S混合物は、腸管輸送応答を生じなかったが、非常に大きい骨動員応答を生じた。2−メチル−19−ノル−1,25−(OH)のαおよびβ異性体の混合物は、両方の用量レベルにおいて強い骨カルシウム動員も示したが、腸管カルシウム輸送活性を示さなかった。したがって、混合物として与えられた2−メチル−αおよびβ誘導体は、特に、側鎖が20S−立体配置である場合、強い選択的骨カルシウム動員活性を示した。これら結果は、19−ノル−1,25−(OH)の2−メチルおよび20S−2−メチル誘導体が、骨からのカルシウム動員に選択的であるということを示す。表2は、多量の1回用量の各種化合物への腸管および血清両方のカルシウムの応答を示すが、表1に由来する結論を更に支持する。
【0111】
図2の結果は、2−メチル−19−ノル−20S−1,25−(OH)のαおよびβ誘導体の混合物が、HL−60細胞の単球への分化を引き起こすのに極めて強力であるということを示している。2−メチル−αおよびβ化合物は、1,25−(OH)に類似の活性を有した。これら結果は、2−メチル−19−ノル−20S−1,25−(OH)化合物の、特に、白血病、結腸癌、乳癌および前立腺癌に対する抗癌薬としての、または乾癬の処置における薬剤としての可能性を示す。
【0112】
これら類似体のブタ腸管受容体への競合的結合を、Dame et al(Biochemistry 25,4523−4534,1986)によって記載の方法により行った。
HL−60前骨髄球の単球への分化は、Ostrem et al(J.Biol.Chem. 262,14164−14171,1987)によって記載のように決定した。
【0113】
【表1】
Figure 2004500414
【0114】
離乳したばかりの雄ラットを、Sprague Dawley Co.(Indianapolis, IN)から入手し、それらに、0.47%カルシウム、0.3%リンのビタミンD欠乏飼料を1週間与えた後、0.02%カルシウム、0.3%リンを含有する同飼料を2週間与えた。最後の週の間に、それらに、指示された用量の化合物を95%プロピレングリコールおよび5%エタノールの0.1ml中で腹腔内注射によって毎日7日間与えた。対照動物には、95%プロピレングリコール、5%エタノールの0.1mlだけを与えた。最後の投与から24時間後、それらラットを屠殺し、そして腸管カルシウム輸送は、以前に記載された外転嚢法(everted sac technique)によって決定し、血清カルシウムは3110型 Perkin Elmer 装置(Norwalk, CT)での原子吸光光度法によって決定した。1グループにつき5匹のラットであったので、値は平均±SEMである。
【0115】
【表2】
Figure 2004500414
【0116】
離乳したばかりの雄 Holtzmann 系統ラットを、Sprague Dawley Co.(Indianapolis, IN)から入手し、それらに、Suda et al(J.Nutr. 100,1049−1052,1970)によって記載の0.47%カルシウム、0.3%リン飼料を1週間与えた後、0.02%カルシウムおよび0.3%リンを含有する同飼料を更に2週間与えた。この時点で、それらに、0.1mlの95%プロピレングリコール/5%エタノール中に溶解した指示された用量の1回の頸静脈内注射を与えた。24時間後、それらを屠殺し、腸管カルシウム輸送および血清カルシウムを表1に記載のように決定した。化合物の用量は650pmolであり、1グループにつき5匹の被験動物であった。データは、平均±SEMとして表す。
【0117】
長期様式で7日間与えられた場合、試験された最も強力な個々の化合物は、2α−メチル19−ノル−20S−1,25−(OH)であった(表3)。130pmol/日で与えられた場合、この化合物の骨カルシウム動員(血清カルシウム)への活性は、天然ホルモンの場合よりはるかに高く、おそらくは10倍程度または100倍高かった。同一条件下において、2倍の用量の1,25−(OH)は、6.6±0.4mg/100mlの血清カルシウム値を生じたが、2α−メチル−19−ノル−20S−1,25−(OH)は、130pmol用量で8.3±0.7mg/100mlの血清カルシウム値を生じた。260pmol/日で与えられた場合、2α−メチル−19−ノル−20S−1,25−(OH)は、骨の消費において10.3±0.11mg/100mlの驚くほどの血清カルシウム値を生じた。その選択性を示すために、この化合物は、260pmolおよび130pmol両方の用量レベルにおいて腸管カルシウム輸送にも有意の変化を生じたが、強い骨カルシウム動員活性を有した。より高い用量において、2α−メチル−20S化合物は、有意の腸管輸送応答を生じたが、非常に大きい骨動員応答も生じた。2β−メチル−19−ノル−20S化合物に関して、表3のデータは、あったとしても僅かの腸管カルシウム輸送活性およびあったとしても僅かの骨動員活性しか示さない。表4のデータは、2α−メチル−19−ノル−1,25−(OH)が、両方の用量レベルにおいて比較的強い骨カルシウム動員も示したが、若干の腸管カルシウム輸送活性も示したことを示している。対照的に、2β−メチル−19−ノル−1,25−(OH)は、あったとしても僅かの腸管カルシウム輸送活性または骨カルシウム動員活性しか示さなかった。したがって、2α−メチル−19−ノル誘導体は、特に、側鎖が20S−立体配置である場合、強い選択的骨カルシウム動員活性を示した。これら結果は、19−ノル−1,25−(OH)の2α−メチルおよび20S−2α−メチル誘導体が、骨からのカルシウム動員に選択的であるということを示す。
【0118】
図4の結果は、2α−メチル−19−ノル−20S−1,25−(OH)および2α−メチル−19−ノル−1,25−(OH)が、HL−60細胞の単球への分化を引き起こすのに極めて強力であるということを示している。2β−メチル化合物は、1,25−(OH)に類似の活性を有した。これら結果は、2α−メチル−19−ノル−20S−1,25−(OH)化合物の、特に、白血病、結腸癌、乳癌および前立腺癌に対する抗癌薬としての、または乾癬の処置における薬剤としての可能性を示す。
【0119】
これら類似体のブタ腸管受容体への競合的結合を、Dame et al(Biochemistry 25,4523−4534,1986)によって記載の方法により行った。
HL−60前骨髄球の単球への分化は、Ostrem et al(J.Biol.Chem. 262,14164−14171,1987)によって記載のように決定した。
【0120】
【表3】
Figure 2004500414
【0121】
表3および4のデータに関して、離乳したばかりの雄ラットを、Sprague Dawley Co.(Indianapolis, IN)から入手し、それらに、0.47%カルシウム、0.3%リンのビタミンD欠乏飼料を1週間与えた後、0.02%カルシウム、0.3%リンを含有する同飼料を2週間与えた。最後の週の間に、それらに、指示された用量の化合物を95%プロピレングリコールおよび5%エタノールの0.1ml中で腹腔内注射によって毎日7日間与えた。対照動物には、95%プロピレングリコール、5%エタノールの0.1mlだけを与えた。最後の投与から24時間後、それらラットを屠殺し、そして腸管カルシウム輸送は、以前に記載された外転嚢法によって決定し、血清カルシウムは3110型 Perkin Elmer 装置(Norwalk, CT)での原子吸光光度法によって決定した。1グループにつき5匹のラットであったので、値は平均±SEMである。
【0122】
【表4】
Figure 2004500414
【0123】
表5は、19−ノル−1α,25−(OH)−Dの2−ヒドロキシメチル誘導体についての腸管カルシウム輸送および骨カルシウム動員のデータを提供する。20S−系列22および23中のものを含めたこれら誘導体は、比較的不活性であることが判明した。
【0124】
【表5】
Figure 2004500414
【0125】
次の検定において、合成された化合物の細胞活性を、ヒト前骨髄球HL−60細胞の単球への分化を引き起こすそれらの能力を研究することによって決定した。“非天然”20S−立体配置を有する合成されたビタミンD類似体の全てが、1α,25−(OH)−Dより強力であることが判明した。更に、それらビタミンD化合物の細胞活性とコンホメーションとの間の同じ関係を、受容体結合分析および in vivo 研究の場合のように、すなわち、2α−置換ビタミンD類似体は、赤道に配向した1α−ヒドロキシ基を有する2β−置換相対物よりもかなり活性であると確認した。したがって、2α−メチルビタミン12および18は、in vitro のHL−60培養物中のそれらの該当する2β−異性体13および19よりも、それぞれ100倍および10倍活性であることが判ったが、2−ヒドロキシメチル誘導体(20、22対21、23)の場合、これらの差は僅かに小さかった。2β−メチル置換基を有するビタミン(13、19)および20S−系列中の両方の2−ヒドロキシメチル類似体(22、23)は、細胞分化における高力価およびカルシウム血活性の欠如を一緒にした選択的活性プロフィールを有するので、このような化合物は、癌の処置のための治療薬として潜在的に有用である。
【0126】
これら結果は、親19−ノル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD中のC−2上の置換基の変化が、それら類似体の生物学的力価を完全に(および選択的に)変えることができるということを示している。これら結果は、2α−メチル−19−ノル−20S−1α,25−(OH)−Dが、骨への選択的活性を有し、骨疾患の処置のための候補になるということを示唆している。
【0127】
実施例3
20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−2α−および20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−2β−メチル−26,27−ジホモ−19−ノルビタミンD(36および37)の製造。スキームIVを参照する。
【0128】
20(S)−25−[(トリエチルシリル)オキシ]−デス−A,B−26,27−ジホモコレスタン−8−オン(32)。20(S)−25−ヒドロキシ Grundmann’s ケトン類似体31(Tetrionics, Madison, WI;18.5mg,0.06mmol)の無水CHCl(60μL)中溶液に、2,6−ルチジン(17.4μL,0.15mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸トリエチルシリル(20.3μL,0.09mmol)を加えた。その混合物をアルゴン下において室温で1時間撹拌した。ベンゼンを加え、水を加え、有機層を分離し、飽和CuSOおよび水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。油状残留物をヘキサン中に再溶解させ、シリカ Sep−Pak カートリッジ(2g)で用いた。ヘキサン(10mL)での溶離は、少量の極性の少ない化合物を生じ、ヘキサン/酢酸エチル(9:1)での追加の溶離は、シリル化ケトンを与えた。最終精製は、HPLC(10mmx25cm Zorbax−Sil カラム,4mL/分)により、ヘキサン/酢酸エチル(95:5)溶媒系を用いて行った。純粋な保護されたヒドロキシケトン32(16.7mg,66%)を、Rv37mLで無色油状物として溶離した。
【0129】
【化35】
Figure 2004500414
【0130】
20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−2−メチレン−26,27−ジホモ−19−ノルビタミンD(35)。ホスフィンオキシド33(9.1mg,15.6μmol)の無水THF(150μL)中0℃溶液に、n−BuLi(ヘキサン中2.5M,7μL,17.5μmol)をアルゴン下において撹拌しながら徐々に加えた。溶液は深橙色に変化した。それを0℃で10分間撹拌後、−78℃に冷却し、そして保護されたヒドロキシケトン32(16.5mg,39.0μmol)の無水THF(300+100μL)中の予め冷却された(−78℃)溶液を徐々に加えた。その混合物をアルゴン下において−78℃で1.5時間および0℃で19時間撹拌した。水および酢酸エチルを加え、有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。残留物をヘキサン中に溶解させ、シリカ Sep−Pak カートリッジで用い、ヘキサン/酢酸エチル(99.7:0.3,20mL)で洗浄して、僅かに不純な19−ノルビタミン誘導体34(約4mg)を生じた。次に、この Sep−Pak をヘキサン/酢酸エチル(96:4,10mL)で洗浄して、若干の未変化C,D−環ケトン(14β−異性体を混入する)を回収し、酢酸エチル(10mL)でジフェニルホスフィンオキシド33(約6mg)を回収し、これを引き続き、HPLC(10mmx25cm Zorbax−Sil カラム,4mL/分)により、ヘキサン/2−プロパノール(9:1)溶媒系を用いて精製し、純粋な化合物33(5.1mg)をRv36mLで溶離した。保護されたビタミン34を、HPLC(6.2mmx25cm Zorbax−Sil カラム,4mL/分)により、ヘキサン/酢酸エチル(99.9:0.1)溶媒系を用いて更に精製した。純粋な化合物34(3.6mg,未反応の33の回収を考慮した67%収率)をRv19mLで無色油状物として溶離した。
【0131】
UV(ヘキサン中)λmax244.0,252.5,262.5nm;
【0132】
【化36】
Figure 2004500414
【0133】
保護されたビタミン34(3.5mg)を、ベンゼン(150μL)中に溶解させ、メタノール(550μL)中の樹脂(AG50W−X4,40mg;メタノールで予洗される)を加えた。その混合物をアルゴン下において室温で14時間撹拌し、酢酸エチル/エーテル(1:1,4mL)で希釈し、傾瀉した。樹脂をエーテル(8mL)で洗浄し、合わせた有機相をブラインおよび飽和NaHCOで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。残留物をHPLC(6.2mmx25cm Zorbax−Sil カラム,4mL/分)により、ヘキサン/2−プロパノール(9:1)溶媒系を用いて精製した。分析によって純粋な2−メチレン−19−ノルビタミン35(1.22mg,62%)を、Rv21mLで白色固体として集めた。
【0134】
UV(EtOH中)λmax243.5,252.0,262.0nm;
【0135】
【化37】
Figure 2004500414
【0136】
2948の正確な質量計算値444.3603,実測値444.3602。
20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−2α−および20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−2β−メチル−26,27−ジホモ−19−ノルビタミンD(36および37)。塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)(2.3mg,2.5μmol)を、予め水素を飽和した乾燥ベンゼン(2.5mL)に加えた。その混合物を室温で、均一溶液が形成されるまで(約45分間)撹拌した。次に、ビタミン35(1.0mg,2.3μmol)の乾燥ベンゼン(0.5mL)中溶液を加え、その反応を、連続水素流下で4.5時間進行させた。追加部分の触媒(2.3mg,2.5μmol)を加え、水素を更に1時間通した。ベンゼンを真空下で除去し、残留物をヘキサン/酢酸エチル(1:1,2mL)中に再溶解させ、Waters シリカ Sep−Pak で用いた。2−メチルビタミン混合物を同じ溶媒系(20mL)で溶離した。それら化合物を、HPLC(6.2mmx25cm Zorbax−Sil カラム,4mL/分)により、ヘキサン/2−プロパノール(9:1)溶媒系を用いて更に精製した。2−メチル−19−ノルビタミン36および37(0.37mg,37%)の混合物(約1:1)は、Rv23mLで単一ピークを生じた。両エピマーの分離は、逆相HPLC(6.2mmx25cm Zorbax−ODSカラム,2mL/分)により、メタノール/水(85:15)溶媒系を用いて行った。2β−メチルビタミン37をRv21mLで、その2α−エピマー36をRv27mLで集めた。
【0137】
36:UV(EtOH中)λmax242.5,251.0,261.0nm;
【0138】
【化38】
Figure 2004500414
【0139】
2950の正確な質量計算値446.3760,実測値446.3758。
37:UV(EtOH中)λmax242.5,251.0,261.0nm;
【0140】
【化39】
Figure 2004500414
【0141】
2950の正確な質量計算値446.3760,実測値446.3740。
20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−2α−メチル−26,27−ジホモ−19−ノルビタミンDおよび20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−2β−メチル−26,27−ジホモ−19−ノルビタミンD(36および37)の生物学的活性。
【0142】
これら類似体のブタ腸管受容体への競合的結合を、Dame et al(Biochemistry 25,4523−4534,1986)によって記載の方法により行った。
HL−60前骨髄球の単球への分化は、Ostrem et al(J.Biol.Chem. 262,14164−14171,1987)によって記載のように決定した。
【0143】
【表6】
Figure 2004500414
【0144】
【表7】
Figure 2004500414
【0145】
実施例4
20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−26,27−ジメチレン−2α−メチル−19−ノルビタミンDおよび20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−26,27−ジメチレン−2β−メチル−19−ノルビタミンD(48および49)の製造。スキームVおよびVIを参照する。
【0146】
20(S)−25−[(トリエチルシリル)オキシ]−デス−A,B−26,27−ジメチレンコレスタン−8−オン(42)。20(S)−25−ヒドロキシ Grundmann’s ケトン類似体41(Tetrionics, Madison, WI;15.0mg,0.049mmol)の無水CHCl(50μL)中溶液に、2,6−ルチジン(15μL,0.129mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸トリエチルシリル(17.0μL,0.075mmol)を加えた。その混合物をアルゴン下において室温で1時間撹拌した。ベンゼンを加え、水を加え、有機層を分離し、飽和CuSOおよび水で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。油状残留物をヘキサン中に再溶解させ、シリカ Sep−Pak カートリッジ(2g)で用いた。ヘキサン(10mL)での溶離は、少量の極性の少ない化合物を生じ、ヘキサン/酢酸エチル(9:1)での追加の溶離は、シリル化ケトンを与えた。最終精製は、HPLC(10mmx25cm Zorbax−Sil カラム,4mL/分)により、ヘキサン/酢酸エチル(95:5)溶媒系を用いて行った。純粋な保護されたヒドロキシケトン42(9.4mg,46%)を、Rv39mLで無色油状物として溶離した。
【0147】
【化40】
Figure 2004500414
【0148】
20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−26,27−ジメチレン−2−メチレン−19−ノルビタミンD(47)。ホスフィンオキシド43(17.7mg,30.4μmol)の無水THF(300μL)中0℃溶液に、n−BuLi(ヘキサン中2.5M,13μL,32.5μmol)をアルゴン下において撹拌しながら徐々に加えた。溶液は深橙色に変化した。それを0℃で10分間撹拌後、−78℃に冷却し、そして保護されたヒドロキシケトン41(17.8mg,42.3μmol)の無水THF(300+100μL)中の予め冷却された(−78℃)溶液を徐々に加えた。その混合物をアルゴン下において−78℃で1.5時間および0℃で18時間撹拌した。水および酢酸エチルを加え、有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。残留物をヘキサン中に溶解させ、シリカ Sep−Pak カートリッジで用い、ヘキサン/酢酸エチル(99.7:0.3,20mL)で洗浄して、僅かに不純な19−ノルビタミン誘導体44(約11mg)を生じた。次に、この Sep−Pak をヘキサン/酢酸エチル(96:4,10mL)で洗浄して、若干の未変化C,D−環ケトン(14β−異性体を混入する)を回収し、酢酸エチル(10mL)でジフェニルホスフィンオキシド43(約8mg)を回収し、これを引き続き、HPLC(10mmx25cm Zorbax−Sil カラム,4mL/分)により、ヘキサン/2−プロパノール(9:1)溶媒系を用いて精製し、純粋な化合物43(7.6mg)をRv36mLで溶離した。保護されたビタミン44を、HPLC(6.2mmx25cm Zorbax−Sil カラム,4mL/分)により、ヘキサン/酢酸エチル(99.9:0.1)溶媒系を用いて更に精製した。純粋な化合物44(10.1mg,未反応の43の回収を考慮した74%収率)をRv27mLで無色油状物として溶離した。
【0149】
UV(ヘキサン中)λmax244.0,252.5,262.5nm;
【0150】
【化41】
Figure 2004500414
【0151】
保護されたビタミン44(7.0mg)を、ベンゼン(220μL)中に溶解させ、メタノール(1.2mL)中の樹脂(AG50W−X4,95mg;メタノールで予洗される)を加えた。その混合物をアルゴン下において室温で21時間撹拌し、酢酸エチル/エーテル(1:1,4mL)で希釈し、傾瀉した。樹脂をエーテル(10mL)で洗浄し、合わせた有機相をブラインおよび飽和NaHCOで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させた。残留物をHPLC(6.2mmx25cm Zorbax−Sil カラム,4mL/分)により、ヘキサン/2−プロパノール(9:1)溶媒系を用いて分離し、そして分析によって純粋な次の2−メチレン−19−ノルビタミンを単離した。1α−ヒドロキシ−25−デヒドロビタミン45(0.68mg,17%)をRv13mLで集め、1α−ヒドロキシ−25−メトキシビタミン46(0.76mg,19%)をRv16mLで集め、そして1α,25−ジヒドロキシビタミン47(2.0mg,51%)をRv21mLで集めた。
【0152】
45:UV(EtOH中)λmax243.5,251.5,262.0nm;
【0153】
【化42】
Figure 2004500414
【0154】
2944の正確な質量計算値424.3341,実測値424.3343。
46:UV(EtOH中)λmax243.5,252.0,262.0nm;
【0155】
【化43】
Figure 2004500414
【0156】
3048の正確な質量計算値456.3603,実測値456.3603。
47:UV(EtOH中)λmax243.5,252.0,262.0nm;
【0157】
【化44】
Figure 2004500414
【0158】
2946の正確な質量計算値442.3447,実測値442.3442。
20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−26,27−ジメチレン−2α−および20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−26,27−ジメチレン−2β−メチル−19−ノルビタミンD(48および49)。
【0159】
塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)(2.3mg,2.5μmol)を、予め水素を飽和した乾燥ベンゼン(2.5mL)に加えた。その混合物を室温で、均一溶液が形成されるまで(約45分間)撹拌した。次に、ビタミン47(1.0mg,2.3μmol)の乾燥ベンゼン(0.5mL)中溶液を加え、その反応を、連続水素流下で3時間進行させた。追加部分の触媒(2.3mg,2.5μmol)を加え、水素を更に2時間通した。ベンゼンを真空下で除去し、残留物をヘキサン/酢酸エチル(1:1,2mL)中に再溶解させ、Waters シリカ Sep−Pak で用いた。2−メチルビタミン混合物を同じ溶媒系(20mL)で溶離した。それら化合物を、HPLC(6.2mmx25cm Zorbax−Sil カラム,4mL/分)により、ヘキサン/2−プロパノール(9:1)溶媒系を用いて更に精製した。2−メチル−19−ノルビタミン48および49(0.23mg,23%)の混合物(約1:1)は、Rv23mLで単一ピークを生じた。両エピマーの分離は、逆相HPLC(6.2mmx25cm Zorbax−ODSカラム,2mL/分)により、メタノール/水(85:15)溶媒系を用いて行った。2β−メチルビタミン49をRv19mLで、その2α−エピマー48をRv24mLで集めた。
【0160】
48:UV(EtOH中)λmax242.5,251.0,261.5nm;
【0161】
【化45】
Figure 2004500414
【0162】
2948の正確な質量計算値444.3603,実測値444.3602。
49:UV(EtOH中)λmax242.5,251.0,261.5nm;
【0163】
【化46】
Figure 2004500414
【0164】
2948の正確な質量計算値444.3603,実測値444.3611。
20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−26,27−ジメチレン−2α−メチル−19−ノルビタミンDおよび20(S)−1α,25−ジヒドロキシ−26,27−ジメチレン−2β−メチル−19−ノルビタミンD(48および49)の生物学的活性。
【0165】
これら類似体のブタ腸管受容体への競合的結合を、Dame et al(Biochemistry 25,4523−4534,1986)によって記載の方法により行った。
HL−60前骨髄球の単球への分化は、Ostrem et al(J.Biol.Chem. 262,14164−14171,1987)によって記載のように決定した。
【0166】
【表8】
Figure 2004500414
【0167】
【表9】
Figure 2004500414
【0168】
処置目的には、式Iによって定義される本発明の新規な化合物を、医薬用途のために当該技術分野において知られている慣用法によって、無害な溶媒中の溶液として、または適当な溶媒または担体中のエマルジョン、懸濁液または分散液として、または固形担体と一緒に丸剤、錠剤またはカプセル剤として製剤することができる。このような製剤はいずれも、安定化剤、抗酸化剤、結合剤、着色剤または乳化剤または風味調節剤のような他の薬学的に許容しうる且つ無毒性の賦形剤を含有してもよい。
【0169】
これら化合物は、経口、局所、非経口、舌下、鼻腔内または経皮投与することができる。これら化合物は、好都合には、注射によってまたは静脈内注入または適当な滅菌液剤によって、または消化管を経る液状または固形薬の形で、またはクリーム剤、軟膏剤、貼付剤、または経皮用途に適した類似のビヒクルの形で投与される。0.1μg〜50μg/日の化合物の用量は、処置目的に適当であるが、このような用量は、当該技術分野において充分に理解されるように、処置される疾患、その重症度および対象の応答によって調整される。これら新しい化合物は、作用の特異性を示すので、各々適当に、単独で投与してよいし、または用量をかえた別の活性ビタミンD化合物、例えば、1α−ヒドロキシビタミンDまたはD、または1α,25−ジヒドロキシビタミンDと一緒に、異なった度合いの骨無機質動員およびカルシウム輸送刺激が好都合であることが判っている状況において投与してよい。
【0170】
乾癬および他の悪性疾患の上述の処置において用いるための組成物は、活性成分としての上の式Iによって定義される1種類またはそれより多い2−置換−19−ノルビタミンD化合物の有効量および適当な担体を含む。本発明によって用いるためのこのような化合物の有効量は、組成物1gにつき約0.01μg〜約100μgであり、約0.1μg/日〜約100μg/日の用量で局所、経皮、経口、舌下、鼻腔内または非経口投与することができる。
【0171】
これら化合物は、クリーム剤、ローション剤、軟膏剤、局所貼付剤、丸剤、カプセル剤または錠剤として、または薬学的に無害な且つ許容しうる溶媒または油中の液剤、乳剤、分散剤または懸濁剤のような液体で製剤化することができ、このような製剤は、更に、安定化剤、抗酸化剤、乳化剤、着色剤、結合剤または風味調節剤のような他の薬学的に無害なまたは有益な成分を含有してよい。
【0172】
これら化合物は、好都合には、前骨髄球を正常のマクロファージに分化させるのに充分量で投与される。上記の用量は適当であるが、与えられる量を、当該技術分野において充分に理解されるように、疾患の重症度、および対象の状態および応答によって調整すべきであるということは理解される。
【0173】
本発明の製剤は、活性成分を、薬学的に許容しうる担体および場合により他の治療的成分と一緒に含む。この担体は、製剤の他の成分と相容性であり且つその受容者に有害でないという意味で“許容しうる”べきである。
【0174】
経口投与に適した本発明の製剤は、所定量の活性成分を各々含有するカプセル剤、サシェ剤、錠剤または口中錠として個別単位の形;散剤または顆粒剤の形;水性液体または非水性液体中の溶液または分散液の形;または水中油エマルジョンまたは油中水エマルジョンの形であってよい。
【0175】
直腸投与に適した製剤は、活性成分およびカカオ脂のような担体を包含する坐剤の形、または浣腸剤の形であってよい。
非経口投与に適した製剤は、便宜上、活性成分の滅菌油状または水性製剤を含み、これは、受容者の血液と等張であるのが好ましい。
【0176】
局所投与に適した製剤には、リニメント剤、ローション剤、塗布剤のような液状または半液状製剤、クリーム剤、軟膏剤またはパスタ剤のような水中油または油中水エマルジョン;または滴剤のような液剤または懸濁剤;または噴霧剤が含まれる。
【0177】
喘息処置には、スプレー缶、ネブライザーまたはアトマイザーで小出しされる散剤、自己噴射剤または噴霧剤の吸入を用いることができる。これら製剤は、小出しされた場合、好ましくは、10〜100μの範囲の粒度を有する。
【0178】
これら製剤は、便宜上、用量単位の形で与えることができ、薬学技術分野において周知のいずれかの方法によって製造することができる。“用量単位”という用語により、活性成分そのものかまたは、固形または液状の医薬希釈剤または担体と活性成分の混合物を含む物理的および化学的に安定な単位用量として患者に投与することができる単一の用量、すなわち、1回用量を意味する。
【0179】
その最も広範囲の出願において、本発明は、ビタミンD核を有するビタミンDのあらゆる19−ノル−2−アルキル類似体に関する。ビタミンD核とは、ビタミンDの8位、14位、13位、17位および20位に該当する5個の炭素原子の置換鎖;20位に連結している末端にある、ビタミンDタイプ化合物について知られているいずれかの典型的な側鎖(本明細書中の前に定義のRなど)を示す構造部分;および8位にある、(本明細書中の式Iによって示される)活性1α−ヒドロキシビタミンD類似体のA環に連結した5,7−ジエン部分から成る中心部分を意味する。したがって、ビタミンD中に典型的に存在する6員C環および5員D環への、一方または他方または両方の欠如のようないろいろな既知の修飾も、本発明によって包含される。
【0180】
したがって、次の式Iaの化合物も、式Iの化合物と一緒に、本発明によって包含される。
【0181】
【化47】
Figure 2004500414
【0182】
上の式Iaにおいて、Y、Y、RおよびZの定義は、本明細書中の前に記載の通りである。X、X、X、X、X、X、X、XおよびXに関して、これら置換基は、同じであってよいしまたは異なっていてよく、水素または低級アルキル、すなわち、メチル、エチルまたはn−プロピルのようなC1−5アルキルより選択される。更に、対の置換基XおよびXまたはX、XまたはXおよびXまたはX、XまたはXおよびXまたはXは、8位、14位、13位または14位、13位、17位または13位、17位、20位にそれぞれ該当する化合物の中心部分の3個隣接した炭素原子と一緒になった場合、同じでありうるしまたは異なることがあり、飽和または不飽和の、置換されたまたは非置換の炭素環式3員、4員、5員、6員または7員環を形成する。
【0183】
本発明の好ましい化合物は、次の式の一つによって表すことができる。
【0184】
【化48】
Figure 2004500414
【0185】
【化49】
Figure 2004500414
【0186】
上の式Ib、Ic、Id、Ie、If、IgおよびIhにおいて、Y、Y、R、R、Z、X、X、X、X、X、X、XおよびXの定義は、本明細書中の前に記載の通りである。置換基Qは、0、1個、2個、3個または4個の炭素原子を含んで成る、飽和または不飽和の、置換または非置換の炭化水素鎖であるが、好ましくは、基−(CH−(式中、kは、2または3に等しい整数である)である。
【0187】
式Ia〜Ihの化合物を製造する方法は知られている。具体的には、1994年7月7日に出願され、1995年1月19日に国際公開第WO95/01960号として公開された国際出願第PCT/EP94/02294号を参照する。
【0188】
【化50】
Figure 2004500414
【0189】
【化51】
Figure 2004500414
【0190】
【化52】
Figure 2004500414
【0191】
【化53】
Figure 2004500414
【0192】
【化54】
Figure 2004500414
【0193】
【化55】
Figure 2004500414

【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、ブタ腸管核ビタミンD受容体への[H]−1,25−(OH)−Dの結合について拮抗する2αおよび2β−メチル−19−ノル−20S−1α,25−ジヒドロキシビタミンDの混合物、2αおよび2β−メチル−19−ノル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDの混合物および1α,25−ジヒドロキシビタミンDの相対活性を示すグラフである。
【図2】
図2は、2αおよび2β−メチル−19−ノル−20S−1α,25−ジヒドロキシビタミンDの混合物、2αおよび2β−メチル−19−ノル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDの混合物および1α,25−ジヒドロキシビタミンDの濃度の関数としてのHL−60細胞分化%を示すグラフである。
【図3】
図3は、ビタミンDブタ腸管核受容体への[H]−1,25−(OH)−Dの結合について拮抗する個々の化合物2αおよび2β−メチル−19−ノル−20S−1α,25−ジヒドロキシビタミンD、2αおよび2β−メチル−19−ノル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD、および1α,25−ジヒドロキシビタミンDの相対活性を示す以外は、図1と同様のグラフである。
【図4】
図4は、個々の化合物2αおよび2β−メチル−19−ノル−20S−1α,25−ジヒドロキシビタミンD、2αおよび2β−メチル−19−ノル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD、および1α,25−ジヒドロキシビタミンDの濃度の関数としてのHL−60細胞分化%を示す以外は、図2と同様のグラフである。
【図5】
図5は、ビタミンDブタ腸管核受容体への[H]−1,25−(OH)−Dの結合について拮抗する個々の化合物2αおよび2β−ヒドロキシメチル−19−ノル−20S−1α,25−ジヒドロキシビタミンD、2αおよび2β−ヒドロキシメチル−19−ノル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD、および1α,25−ジヒドロキシビタミンDの相対活性を示すグラフである。
【図6】
図6は、個々の化合物2αおよび2β−ヒドロキシメチル−19−ノル−20S−1α,25−ジヒドロキシビタミンD、2αおよび2β−ヒドロキシメチル−19−ノル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD、および1α,25−ジヒドロキシビタミンDの濃度の関数としてのHL−60細胞分化%を示すグラフである。

Claims (43)

  1. 19−ノル−26,27−ジホモ−20(S)−2α−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD
  2. 19−ノル−26,27−ジホモ−20(S)−2β−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD
  3. 19−ノル−26,27−ジメチレン−20(S)−2α−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD
  4. 19−ノル−26,27−ジメチレン−20(S)−2β−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD
  5. 19−ノル−26,27−ジホモ−20(S)−2α−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD、19−ノル−26,27−ジホモ−20(S)−2β−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD、19−ノル−26,27−ジメチレン−20(S)−2α−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDおよび19−ノル−26,27−ジメチレン−20(S)−2β−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDから成る群より選択される少なくとも一つの化合物を薬学的に許容しうる賦形剤と一緒に含有する医薬組成物。
  6. 19−ノル−26,27−ジホモ−20(S)−2α−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDを約0.1μg〜約50μgの量で含有する請求項5に記載の医薬組成物。
  7. 19−ノル−26,27−ジホモ−20(S)−2β−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDを約0.1μg〜約50μgの量で含有する請求項5に記載の医薬組成物。
  8. 19−ノル−26,27−ジメチレン−20(S)−2α−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDを約0.1μg〜約50μgの量で含有する請求項5に記載の医薬組成物。
  9. 19−ノル−26,27−ジメチレン−20(S)−2β−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDを約0.1μg〜約50μgの量で含有する請求項5に記載の医薬組成物。
  10. 骨質量を維持するまたは増加させることが望まれる代謝性骨疾患を処置する方法であって、該疾患の患者に、19−ノル−26,27−ジホモ−20(S)−2α−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD、19−ノル−26,27−ジホモ−20(S)−2β−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD、19−ノル−26,27−ジメチレン−20(S)−2α−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDおよび19−ノル−26,27−ジメチレン−20(S)−2β−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDから成る群より選択される有効量の化合物を投与することを含む方法。
  11. 前記疾患が老年性骨粗鬆症である請求項10に記載の方法。
  12. 前記疾患が閉経後骨粗鬆症である請求項10に記載の方法。
  13. 前記疾患がステロイド誘発性骨粗鬆症である請求項10に記載の方法。
  14. 前記疾患が低骨代謝回転骨粗鬆症である請求項10に記載の方法。
  15. 前記疾患が骨軟化症である請求項10に記載の方法。
  16. 前記疾患が腎性骨ジストロフィーである請求項10に記載の方法。
  17. 前記化合物を経口投与する請求項10に記載の方法。
  18. 前記化合物を非経口投与する請求項10に記載の方法。
  19. 前記化合物を経皮投与する請求項10に記載の方法。
  20. 前記化合物を約0.1μg/日〜約50μg/日の用量で投与する請求項10に記載の方法。
  21. 前記化合物が19−ノル−26,27−ジホモ−20(S)−2α−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDである請求項10に記載の方法。
  22. 前記化合物が19−ノル−26,27−ジホモ−20(S)−2β−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDである請求項10に記載の方法。
  23. 前記化合物が19−ノル−26,27−ジメチレン−20(S)−2α−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDである請求項10に記載の方法。
  24. 前記化合物が19−ノル−26,27−ジメチレン−20(S)−2β−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDである請求項10に記載の方法。
  25. 乾癬を処置する方法であって、該疾患の患者に、19−ノル−26,27−ジホモ−20(S)−2α−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD、19−ノル−26,27−ジホモ−20(S)−2β−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD、19−ノル−26,27−ジメチレン−20(S)−2α−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDおよび19−ノル−26,27−ジメチレン−20(S)−2β−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDから成る群より選択される有効量の化合物を投与することを含む方法。
  26. 前記化合物が19−ノル−26,27−ジホモ−20(S)−2α−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDである請求項25に記載の方法。
  27. 前記化合物が19−ノル−26,27−ジホモ−20(S)−2β−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDである請求項25に記載の方法。
  28. 前記化合物が19−ノル−26,27−ジメチレン−20(S)−2α−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDである請求項25に記載の方法。
  29. 前記化合物が19−ノル−26,27−ジメチレン−20(S)−2β−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDである請求項25に記載の方法。
  30. 前記有効量が約0.01μg/日〜約100μg/日の前記化合物を含む請求項25に記載の方法。
  31. 癌性疾患を処置する方法であって、該疾患の患者に、式
    Figure 2004500414
    {式中、YおよびYは、同じであってよいしまたは異なっていてよく、それぞれ、水素およびヒドロキシ保護基から成る群より選択され、
    は、アルキル、ヒドロキシアルキルおよびフルオロアルキルより選択され、そして
    基Rは、次の構造によって表され、
    Figure 2004500414
    ここにおいて、炭素20における立体化学中心は、RまたはSの立体配置を有してよく、そしてここにおいて、
    Zは、Y、−OY、−CHOY、−C≡CY、−CH=CHYおよび−CHCHCH=CRより選択され、ここにおいて、この二重結合は、シス形(geometry)またはトランス形を有してよく、そして
    Yは、水素、メチル、−COR、および構造
    Figure 2004500414
    [式中、mおよびnは、独立して、0〜5の整数であり、
    は、水素、ジューテリウム、ヒドロキシ、保護されたヒドロキシ、フルオロ、トリフルオロメチル、および直鎖または分岐状であってよいC1−5−アルキルであって、ヒドロキシまたは保護されたヒドロキシ置換基を有していてよいものより選択され、そして
    、RおよびRはそれぞれ独立して、ジューテリウム、ジューテロアルキル、水素、フルオロ、トリフルオロメチル、および直鎖または分岐状であってよいC1−5−アルキルであって、ヒドロキシまたは保護されたヒドロキシ置換基を有していてよいものより選択され、そして
    およびRは、一緒になって、オキソ基、またはアルキリデン基、=CR、または基−(CH−(式中、pは2〜5の整数である)であり、そして
    およびRは、一緒になって、オキソ基、または基−(CH−(式中、qは2〜5の整数である)であり、そして
    は、水素、ヒドロキシ、保護されたヒドロキシ、C1−5−アルキルまたは−ORであり、
    はC1−5−アルキルである]
    を有する基より選択され、そしてここにおいて、側鎖中の20位、22位または23位のいずれかのCH基は、窒素原子で置き換えられていてよいし、または20位、22位または23位のいずれかの基−CH(CH)−、−CH(R)−または−CH(R)−は、それぞれ、酸素または硫黄原子で置き換えられていてよい}
    を有する有効量の化合物を投与することを含む方法。
  32. 前記疾患が白血病である請求項31に記載の方法。
  33. 前記疾患が結腸癌である請求項31に記載の方法。
  34. 前記疾患が乳癌である請求項31に記載の方法。
  35. 前記疾患が前立腺癌である請求項31に記載の方法。
  36. 前記化合物を経口投与する請求項31に記載の方法。
  37. 前記化合物を非経口投与する請求項31に記載の方法。
  38. 前記化合物を経皮投与する請求項31に記載の方法。
  39. 前記化合物を0.1μg/日〜50μg/日の用量で投与する請求項31に記載の方法。
  40. 前記化合物が19−ノル−26,27−ジホモ−20(S)−2α−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDである請求項31に記載の方法。
  41. 前記化合物が19−ノル−26,27−ジホモ−20(S)−2β−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDである請求項31に記載の方法。
  42. 前記化合物が19−ノル−26,27−ジメチレン−20(S)−2α−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDである請求項31に記載の方法。
  43. 前記化合物が19−ノル−26,27−ジメチレン−20(S)−2β−メチル−1α,25−ジヒドロキシビタミンDである請求項31に記載の方法。
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