JP2004363753A - 自動撮影システム - Google Patents
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Abstract
【課題】自動的に被写体の撮影を行う自動撮影システムにおけるシステム故障および撮像装置の故障を迅速に発見する。
【解決手段】システム診断手段31が、撮像装置10からの応答の状況に基づいてシステム故障を診断し、撮影診断手段32が撮像装置10により撮影された画像に基づいて撮像装置10の故障を診断する。
【選択図】 図2
【解決手段】システム診断手段31が、撮像装置10からの応答の状況に基づいてシステム故障を診断し、撮影診断手段32が撮像装置10により撮影された画像に基づいて撮像装置10の故障を診断する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テーマパークや遊園地等の娯楽施設において入場者の記念写真やスナップ写真を自動的に撮影する自動撮影システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
テーマパークや遊園地等の娯楽施設の所定場所に設置され、自動的かつ間欠的にシャッターが切れる撮像装置で撮影を行う自動撮影システムが知られている(たとえば特許文献1。)。これは、従来カメラマンが行っていた写真撮影を設置されたカメラを用いて自動的に行うものである。
【0003】
さらに、自動的に撮影する際の被写体を特定するために、入場者に無線タグのような発信機を配布し、その発信機から発信される被写体ID等の識別情報に基づいて撮影を行う画像撮影システムが提案されている(たとえば特許文献2。)。このシステムにおいて、識別情報と撮影された画像を関連づけて保存し、撮影された画像のプリントや媒体の提供、画像の配信等のサービスを入場者毎に行うことが可能になる。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−136607号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2001−177750号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したように自動撮影システムにおいては人を介在せずに撮影が自動的に行われる。よって、撮影システムに故障が発生しても、撮影の結果を見るまでそれを知ることができないという問題がある。たとえばカメラマン等が撮影する場合には、撮影する際に故障に気付き、カメラを修理しもしくは交換する等の処置を直ちに行うことができるが、自動撮影システムにおいては、撮像装置による撮影が成功しているか否かは画像を確認しなければわからない。自動撮影システムに置いて故障等が認識されず放置されていると、自動撮影サービスにおいては致命的な損害を招くことになるため、このような自体は極力避けなければならない。
【0007】
そこで、本発明は、システムおよび撮像装置の故障を自動的に診断することができる自動撮影システムを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の自動撮影システムは、被写体を自動的に撮影する撮像装置と、該撮像装置により撮影された画像を管理する画像管理サーバとを有し、該画像管理サーバが、前記撮像装置に応答を要求した際の該撮像装置からの応答の状況に基づいてシステム故障を診断するシステム診断手段と、前記撮像装置が撮影した画像に基づいて前記撮像装置の故障を診断する撮影診断手段とを備えたものであることを特徴とするものでである。
【0009】
ここで、「システム故障」とは、たとえば撮像装置と画像管理サーバを接続する伝送手段の不具合や、撮像装置または画像管理サーバの伝送機能の不具合や、撮像装置の電源の不具合等の自動撮影システムによる撮影機能に異常をきたしている状態をいう。
【0010】
さらに、「撮像装置の故障」とは、たとえば撮像装置の撮影エリア内に障害物等があり被写体を撮影できない場合や撮像装置のCCDの画素欠陥等の被写体が正常に撮影できない状態をいう。
【0011】
また、「撮影診断手段」は、撮像装置により撮影された画像に基づいて撮像装置の故障を診断するものであればよく、撮影された画像自体を解析することにより故障を検出するものであってもよいし、撮像装置により撮影されたリファレンス画像を記憶した画像データベースと、画像データベースのリファレンス画像と撮像装置により撮影された画像とを比較して撮像装置の異常を検出する画像比較手段とを備えたものであってもよい。
【0012】
なお、画像データベースは、撮影状況の異なる複数のリファレンス画像を有し、画像比較手段が、画像を撮影するときの撮影条件から診断に用いるリファレンス画像を選択するようにしてもよい。この「撮影状況」とは、たとえば季節、気候、時間等の被写体を撮影する際の状況を意味する。
【0013】
また、自動撮影システムは、1つの撮像装置からなるものであってもよいし、撮像装置を備えたものであってもよい。さらに、「撮像装置」は、所定の場所に固定された固定カメラであってもよいし、場所を移動しながら撮影を行う移動カメラであってよい。
【0014】
さらに、自動撮影システムは、被写体に取り付けられた発信機と、発信機からの信号を受信することにより被写体を特定する被写体特定装置とをさらに備えたものであってもよい。
【0015】
なお、「発信機」は、たとえばテーマパーク等の入場者が所持するものであってもよいし、診断に用いる画像の被写体に取り付けられた診断用発信機であってもよい。
【0016】
また、「移動カメラ」は、撮影診断手段からの診断に用いる画像の要求があると、移動しながら診断用発信機を検出し、検出された診断用発信機が取り付けられた被写体の撮影を行うものであってもよいし、被写体特定装置により診断用発信機を検出したとき、被写体を撮影するものであってもよい。
【0017】
さらに、「システム診断手段」は、撮像装置に対して所定のパターンからなるテスト信号の出力を要求し、撮像装置から伝送されるテスト信号のパターンマッチングを行うことによりシステム故障の診断する機能を有するものであってもよい。
【0018】
また、自動撮影システムは、被写体に撮影に関する情報を提供する情報提供手段をさらに備えたものであってもよい。ここで、「撮影に関する情報」とは、たとえば被写体へ撮影が行われる旨の表示もしくは音声を出力し、もしくは撮影された画像を被写体にプレビューする等の撮影する際に被写体に提供する情報をいう。さらに、画像管理サーバは、撮像装置の故障またはシステム故障が発生した旨を出力する故障出力手段を有しており、故障出力手段は、情報提供手段から撮像装置の故障またはシステム故障が発生した旨を出力させる機能を有するようにしてもよい。
【0019】
【発明の効果】
本発明の自動撮影システムによれば、撮像装置に応答を要求した際の撮像装置からの応答の状況に基づいてシステム故障を診断するシステム診断手段と、撮像装置が撮影した画像に基づいて撮像装置の故障を診断する撮影診断手段とを備えたことにより、システムの故障および撮像装置の故障を自動的に迅速に発見することができるため、自動的に撮影した画像を被写体に提供できないといった不具合を防止することができる。
【0020】
なお、撮影診断手段が、撮像装置により撮影されたリファレンス画像を記憶した画像データベースと、画像データベースのリファレンス画像と撮像装置により撮影された画像とを比較して撮像装置の異常を検出する画像比較手段とを備えた構成にすれば、画像からのみ撮像装置の故障を診断したときにはわからない撮像装置の故障を診断することができるため、撮像装置の診断の信頼性を高めることができる。
【0021】
また、画像データベースが、撮影状況の異なる複数のリファレンス画像を有し、画像比較手段が、被写体を撮影するときの撮影状況から診断に用いるリファレンス画像を選択するようにすれば、たとえば季節、気候、時間等の撮影状況により被写体の写り方が異なった場合であっても、撮影状況に合ったリファレンス画像を用いて撮像装置の診断を行うことができるため、診断の信頼性を高めることができる。
【0022】
さらに、撮像装置が、被写体特定装置を備えた移動可能な移動カメラであり、移動カメラが、診断に用いる画像の被写体に取り付けられた診断用発信機を検出して被写体を撮影するようにすれば、撮影エリアが変化する移動カメラであってもリファレンス画像と比較可能な診断画像を取得することができるため、移動カメラの診断の信頼性を高めることができる。
【0023】
また、撮像装置が、被写体特定装置を備えた移動可能な移動カメラであり、移動カメラが、診断に用いる画像の被写体となる場所に取り付けられた発信機を検出したとき、被写体を撮影して画像を画像管理サーバに伝送するようにすれば、撮影エリアが変化する移動カメラであってもリファレンス画像と比較可能な診断画像を取得することができるため、移動カメラの診断の信頼性を高めることができる。
【0024】
さらに、撮像装置が、所定のパターンからなるテスト信号を出力する機能を有し、システム診断手段が、撮像装置に対してテスト信号の出力を要求し、撮像装置から伝送されるテスト信号を用いてシステム故障を診断すれば、伝送路において発生した異常を正確に検出することができるようになる。
【0025】
被写体に撮影に関する情報を提供する情報提供手段をさらに備え、画像管理サーバが、撮像装置の故障またはシステム故障が発生した旨を出力する故障出力手段を有し、故障出力手段が、情報提供手段から撮像装置の故障またはシステム故障が発生した旨を出力させる機能を有するものであれば、撮像装置の故障またはシステム故障が発生したときに情報提供手段から故障した旨を被写体に対して自動的に知らせることができるため、撮像装置により画像の取得ができない旨を被写体にすぐに知らせることができるとともに、故障により被写体の画像が画像管理サーバにおいて取得されなかったときに、画像が取得されたものと被写体が誤認するのを防止することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の自動撮影システムの実施形態について説明する。図1と図2は本発明の自動撮影システムの好ましい実施の形態の使用例を示す模式図である。この自動撮影システム1は、たとえばテーマパークや遊園地等に設置されるものであり、テーマパークの入場者(被写体)Uを撮影し被写体の画像を取得する複数の撮像装置10と、撮像装置10により取得された画像を管理する画像管理サーバ30等を備え、複数の撮像装置10と画像管理サーバ30とはたとえばLAN等のネットワーク3によりデータ転送可能になっている。そして、テーマパーク等の入場者を被写体Uとして静止画を撮像装置10が自動的に撮影した後、画像管理サーバ30が、取得した画像をプリントアウトもしくはスマートメディア(登録商標)等の情報記録媒体に記憶して入場者Uに提供し、あるいはたとえばラボ8等に転送してラボ8がプリントして入場者Uに提供し、もしくは各入場者の端末装置6にインターネットなどを介してネット配信して入場者Uに提供する。
【0027】
ここで、図1の撮像装置10は施設内に複数設置されており、各撮像装置10は、それぞれ撮影エリア5A内の入場者Uを自動的に撮影するようになっている。また、複数の撮像装置10には、図3に示すように、一定の場所に固定された固定カメラ10Aとテーマパーク内を移動可能な移動カメラ10Bとがある。具体的には、図3(A)の固定カメラ10Aは、所定の場所に固定されたカメラであって、予め定められた撮影エリア5A内に存在する入場者Uを撮影するようになっている。図3(B)の移動カメラ10Bは、自由にテーマパーク内を移動するものであって、移動カメラ10Bの撮影エリア5A内に存在する入場者Uを撮影するようになっている。
【0028】
図2の被写体特定装置20は、入場者Uが所持している発信機(無線タグ)からの信号を受信して被写体を特定するものである。ここで、発信機RTは、非接触型の(無線)ICカードのような、送受信または送信が可能なICカードタイプのものや、送受信または送信可能な電池内蔵型非接触IDカードおよび電磁誘導式(無電源)非接触IDカード、もしくは長距離型(交信範囲数メートル程度)の無線タグ(RFID:Radio Frequency IDentification)等が用いられる。また、発信機RTには、入場者Uの人物と特定するための被写体IDが記憶されており、発信機RTから被写体IDが発信されるようになっている。
【0029】
なお、被写体IDは、利用者毎に異なっていてもよいが、家族、恋人同士などのペア、仲間などのグル−プ内では、同じID情報が付与されるようにしてもよい。これにより、利用者個人が写っていない写真画像であっても、グループ内他の利用者や、家族内の子供などが写っている写真を取得ことができる。
【0030】
また、被写体特定装置20は、入場者Uが広域エリア19内に入ったことを検出する広域検出手段21と、撮影エリア5A内に入った入場者Uを検出する撮影域検出手段22とを有する。広域検出手段21は、広域エリア19内を通信可能範囲とする広域検出アンテナ21Aと、撮影エリア5Aに出入りする入場者Uの数をカウントするゲート21B、21Bとを有する。広域検出アンテナ21Aは、発信機RTからの信号を検出してその数をカウントすることにより、撮影エリア5Aの混雑状況を把握する。ゲート21B、21Bは、発信機RTからの信号を検出してその数をカウントするとともに、発信機RTを所持していない入場者もカウントする機能を有し、撮影エリア5Aへ向かう人数を予測する。
【0031】
撮影域検出手段22は、撮影エリア5A付近に立てられたアンテナ等からなる受信機であり、撮影エリア5A内に入った発信機RTからの被写体IDを受信して被写体を特定するものである。なお、撮影域検出手段22は、撮像装置10におけるパン・チルド制御を補佐するために、超音波センサ22Aおよび赤外線センサ22Bをさらに備えるようにしてもよい。
【0032】
ここで、図3(B)の移動カメラ10Bの場合、撮影エリア5Aの場所が変化するため、移動カメラ10Bは撮影域検出手段22を備えており、撮影域検出手段22により発信機RTを検出したときに、撮影を自動的に行うようになる。
【0033】
画像管理サーバ30は、撮像装置10から伝送される画像を被写体IDと関連づけして記憶するとともに、画像をプリント等して被写体である入場者Uに提供可能にするものである。なお、画像管理サーバ30は、撮影された画像に対して必要に応じてオフセット補正やシェーディング補正等の画質向上処理を施した後、プリント出力等を行うようになっている。
【0034】
さらに、自動撮影システム1においては、図2に示すように、撮影エリア5Aの付近にCRTや液晶ディスプレイ等からなる、被写体へ撮影が行われる旨の表示や撮影された画像を被写体にプレビューする等を行う表示部や、撮影までのカウントダウンや撮像装置10の状態等をアナウンスするスピーカ等からなる情報提供手段15が設置されている。
【0035】
ここで、図1の自動撮影システム1により入場者Uが自動的に撮影される動作例について説明する。まず、入場者Uが発信機RTを所持した状態で、広域エリア19内に入ると、広域検出手段21において発信機RTから発信される被写体IDが検出される。すると、画像管理サーバ30において、広域エリア19内に設定された撮影エリア5Aに入る入場者の人数が予測される。
【0036】
次に、入場者Uが撮影エリア5A内に入ってくると、撮影域検出手段22において発信機RTからの被写体IDが検出されて、撮像装置10による撮影が自動的に行われる。そして、撮像装置10により取得された画像が、ネットワーク3を介して画像管理サーバ30に伝送される。すると、画像管理サーバ30において、画像に所定の画質向上処理が施されるとともに、画像と被写体IDとが関連付けされた状態で記憶される。その後、入場者Uが帰宅する際に、画像管理サーバ30から発信機RTに記憶された被写体IDを検索キーとして入場者Uを撮影した画像が検索されてその画像が提供される。
【0037】
ところで、図1から図3示す自動撮影システム1において、撮像装置10の故障やネットワーク3を構成する伝送路の故障等が発生する場合がある。故障を発生して画像が取得できなくなったときには、迅速に復旧作業を行うことが望ましい。しかし、上述したような自動撮影システム1においては、故障が発見しづらいという問題がある。すなわち、撮像装置10において撮影された画像は、たとえばプリントされた状態でテーマパーク等の出口付近において入場者Uに配布される。つまり、入場者Uを撮影してから一定期間経過後に撮影された画像が入場者Uに手渡されることになる。よって、撮像装置10が故障していることを撮影時に発見するのは難しい。また、ネットワーク3の伝送路に故障がある場合にも、撮像装置10による撮影および表示部によるプレビュー表示が正しく行われるため故障に気が付きにくい。そこで、自動撮影システム1の画像管理サーバ30は以下に示す故障を診断する機能を有している。
【0038】
図4は本発明の自動撮影システムの好ましい実施の形態を示すブロック図である。図4の画像管理サーバ30は、撮像装置10に応答を要求し、要求に応じて撮像装置10が応答した際の状況に基づいてシステム故障を診断するシステム診断手段31と、撮像装置10に画像の撮影を要求し、要求に応じて撮像装置10が撮影した画像に基づいて、撮像装置10の故障を診断する撮影診断手段32と、システム診断手段31および撮影診断手段32において故障が発見されたときに故障がある旨を出力する故障出力手段35を備えている。
【0039】
システム診断手段31は、撮像装置10に対して呼出応答を行い、撮像装置10からの応答がないときにはシステム故障である旨を故障出力手段35に対して出力するようになっている。また、システム診断手段31は、撮像装置10に対してテスト信号の送信を要求する機能を有する。ここで、撮像装置10は予め所定のパターンからなるテスト信号を有し、システム診断手段31からの要求に応じてテスト信号を出力するようになっている。そして、システム診断手段31は、撮像装置10からの要求に対する応答がないときには、システムエラーが発生していると判断し、故障出力手段35に伝送エラーが発生した旨を出力するようになっている。
【0040】
さらに、システム診断手段31は、撮像装置10から送信されたテスト信号のパターンに異常がある等のときには、ネットワーク3においてエラーがあったものと判断し、故障出力手段35に伝送エラーが発生した旨を出力するようになっている。
【0041】
なお、システム故障とは、たとえば撮像装置10と画像管理サーバ30を接続する伝送手段の不具合、撮像装置10または画像管理サーバ30の伝送機能の不具合、撮像装置10の電源の不具合等の自動撮影システム1による撮影機能に異常をきたしている状態をいう。
【0042】
撮影診断手段32は、撮像装置10に対して故障の診断に用いる画像(以下、「診断画像」という)の撮影を要求する機能を備えており、撮像装置10により撮影されたリファレンス画像を記憶した画像データベース34と、リファレンス画像と撮像装置10により撮影された画像とを比較して撮像装置10の異常を検出する画像比較手段33とを有する。
【0043】
ここで、撮像装置10は、撮影診断手段32から診断に用いる画像(以下、「診断画像」という)の撮影を要求されたとき、診断画像を取得するときに用いる撮影条件(撮影範囲、パン・チルド情報、露光量情報等)を有しており、撮像装置10はこの撮影条件を用いて撮影を行うようになっている。また、リファレンス画像は、各撮像装置10に記憶された撮影条件を用いて予め撮影した画像からなり、撮影診断手段32からの要求により撮影される診断画像の被写体とリファレンス画像の被写体とは略同一のものとなっている。また、画像データベース34には、たとえば天候・季節・時間等の撮影状況が異なる状態で略同一の被写体を撮影した複数のリファレンス画像が記憶されている。
【0044】
画像比較手段33は、診断に用いる画像とリファレンス画像との比較し、両画像の差分の自乗平均値・相互相関関数の半値幅等が所定の値にあるか否かにより判断する。特に、画像比較手段33は、撮像装置10により撮影が行われたときの天候・季節・時間等の撮影状況を検出する機能を有し、検出した撮影状況に従って複数のリファレンス画像の中から診断に用いるリファレンス画像を選択するようになっている。
【0045】
このように、リファレンス画像を異なる撮影状況毎に複数用意しておき、診断画像を取得する際の気候、季節、時間等に合わせて使用するリファレンス画像を選択することにより、撮影状況が変化した場合であっても、その撮影状況にあったリファレンス画像を用いて診断を行うことができるため、複数の信頼性の高い故障診断を行うことができる。
【0046】
さらに、撮影診断手段32は、一定の場所に固定された固定カメラ10Aのみならず、場所を移動可能な移動カメラ10Bの故障診断をも行うことができる。つまり、固定カメラ10Aの場合、撮影エリア5Aは変わらないものであるため、診断画像の被写体は固定カメラ10Aの撮影エリア内にある所定の対象物に設定すれば、診断画像は常に略同一の被写体を写すことになる。一方、移動カメラ10Bの場合、撮影エリア5Aは、移動カメラ10Bの移動とともに変わるため、診断画像の撮影を要求したときに、必ずしもリファレンス画像と略同一の被写体を撮影できるとは限らない。
【0047】
そこで、テーマパーク内の所定の場所には、診断画像の被写体となるものに取り付けられた診断用発信機が設置される。この診断用発信機には診断用の被写体を示す被写体IDが記憶されている。そして、移動カメラ10Bが診断用発信機を検出したときに、被写体を撮影するようになっている。すると、移動カメラ10Bにおいても、リファレンス画像と比較可能な画像を取得することができるため、移動カメラ10Bの故障診断の精度を向上させることができる。
【0048】
さらに、画像管理サーバ30は、撮像装置10の故障またはシステム故障が発生した旨を出力する故障出力手段35を有する。故障出力手段35は、システム診断手段31においてシステム故障が発生したと判断されたときに、または撮影診断手段32において撮像装置10が故障と診断されたときに、画像もしくは音声等を用いてシステム故障等が発生した旨を管理者に通知するようになっている。さらに、故障出力手段35は、たとえば「ただいま、システムエラーが発生しており、この場所での自動撮影サービスは中止させていただいております。ご迷惑をかけております。」といった撮像装置10の故障またはシステム故障が発生した旨を情報提供手段15から出力させる機能を有している。これにより、被写体側に撮像装置10が故障しもしくはシステム故障が発生したときに情報提供手段15から故障した旨を自動的に知らせることができるため、撮像装置10により画像の取得ができない旨を入場者Uにすぐに知らせることができるとともに、故障により入場者Uの画像が画像管理サーバ30において取得されなかったときに、画像が取得されたものと入場者Uが誤認するのを防止することができる。
【0049】
図5は本発明の自動撮影システムの動作例を示すフローチャートであり、図1から図5を参照して自動撮影システムの動作例について説明する。なお、以下に示す故障診断はシステムの起動時に行うようにしてもよいし、一定の期間毎に定期的に行うようにしてもよい。
【0050】
まず、システム診断手段31から撮像装置10に対して呼び出し要求がなされて(ステップST1)、その応答の有無が判断される(ステップST2)。撮像装置10からの応答がない場合にはシステムエラーであると判断されて、故障出力手段からその旨の出力がなされる(ステップST10)。
【0051】
その後、システム診断手段31から撮像装置10に対してテスト信号の要求がなされて(ステップST3)、その応答の有無が判断される(ステップST4)。撮像装置10からの応答がない場合にはシステムエラーであると判断されて、故障出力手段35からその旨の出力がなされる(ステップST10)。一方、テスト信号が送信されたときには、送信されたテスト信号のパターンとシステム診断手段31の有するテスト信号のパターンとが比較されて、一致するか否かが判断される(ステップST5)。パターンが一致しないときには、伝送手段にエラーがあったと判断してその旨が故障出力手段35から出力される(ステップST11)。
【0052】
テスト信号のパターンが一致したとき、システム診断手段31から撮像装置10に対して診断画像の取得が要求される(ステップST6)。ここでも、撮像装置10からの応答(画像の送信)の有無が判断されて(ステップST7)、応答がない場合にはシステムエラーである旨の出力が故障出力手段からなされる(ステップST10)。
【0053】
そして、撮像装置10が固定カメラ10Aである場合、診断画像を撮影するための撮影条件を用いて所定の被写体が撮影されて、固定カメラ10Aから撮影診断手段32に診断画像が伝送される。一方、撮像装置10が移動カメラ10Bである場合、移動カメラ10Bが移動しながら診断用発信機を検索し、診断用発信機を検出したときに撮影が行われて、移動カメラ10Bから撮影診断手段32に診断画像が伝送される。
【0054】
その後、撮影診断手段32において、診断画像の撮影条件に合ったリファレンス画像が選択されて、診断画像とリファレンス画像とが比較される(ステップST8、9)。その結果、エラーがある場合には故障出力手段35からカメラエラーである旨の出力がなされる(ステップST12)。さらに、故障出力手段35により情報提供手段15からシステム故障または撮像装置10の故障により撮影ができない旨が出力されて、撮像装置10付近にいる被写体(入場者)Uに撮影ができない旨が通知される。
【0055】
上記実施の形態によれば、システム診断手段31により撮像装置に撮影を要求した際の撮像装置10からの応答を用いてシステム故障を診断するシステム診断手段と、撮像装置10により撮影された診断画像を用いて、撮像装置10の故障を診断する撮影診断手段とを備えたことにより、システムの故障および撮像装置10の故障を自動的に迅速に発見することができるため、被写体が自動的に撮影されたと思っていても画像を提供できないといった不具合を防止することができる。
【0056】
また、撮影診断手段32が、撮影される診断画像と略同一の被写体を予め撮影したリファレンス画像を撮像装置10毎に記憶した画像データベース34と、画像データベース34のリファレンス画像と診断画像とを比較して撮像装置10の異常を検出する画像比較手段33とを備えた構成にすれば、診断画像からのみ撮像装置10の故障を診断したときにはわからない撮像装置10の故障を診断することができるため、撮像装置10の診断の信頼性を高めることができる。
【0057】
さらに、画像データベース34が、撮影条件の異なる複数のリファレンス画像を有し、画像比較手段33が、診断に用いる画像を撮影するときの撮影状況から診断に用いるリファレンス画像を選択するようにすれば、撮影状況により被写体の写り方が異なった場合であっても、撮影状況に合ったリファレンス画像を用いて撮像装置10の診断を行うことができるため、診断の信頼性を高めることができる。
【0058】
また、システム診断手段31が、所定のパターンからなるテスト信号の出力を要求し、撮像装置10から伝送されるテスト信号のパターンマッチングを行うことによりシステム故障の診断するようにすれば、伝送路において発生した異常を検出することができるようになる。
【0059】
さらに、撮像装置10が、被写体特定装置20を備えた移動可能な移動カメラ10Bを含み、移動カメラ10Bが、システム診断手段31からの診断に用いる画像の要求により、診断に用いる画像の被写体となる場所に取り付けられた診断用発信機を検出し、被写体を撮影して診断に用いる画像を取得するようにすれば、撮影エリア5Aが変化する移動カメラであってもリファレンス画像と比較可能な診断に用いる画像を取得することができるため、移動カメラの診断の信頼性を高めることができる。
【0060】
本発明の実施の形態は、上記実施の形態に限定されない。たとえば、図2において、撮影診断手段32は画像管理サーバ30側に設けられているが、撮像装置10側に設けるようにしてもよい。このとき、撮像装置10は画像データベース34を有しており、画像管理サーバ30から故障診断の要求があると、画像を撮影してリファレンス画像と比較し、その結果を画像管理サーバ30に送るようになる。
【0061】
また、図5において画像管理サーバ30からの診断画像の要求があると、診断用発信機に反応して診断画像を取得するようにしているが、移動カメラ10Bの場合、診断用発信機を検出したときに自動的に診断画像を伝送するようにしてもよい。すなわち、移動カメラ10Bは、移動カメラ10Bに近づく被写体を撮影域検出手段22により検出して自動的に撮影を行うものであり、これを利用して、移動カメラ10Bが移動している間に診断用発信機を検出したとき、画像管理サーバ30に対して自動的に診断画像を撮影して伝送するようにしてもよい。
【0062】
図6は上述した移動カメラ10Bが自動的に診断画像を伝送する際の一例を示すフローチャートであり、図6を参照して移動カメラ10Bの故障診断について説明する。まず、移動カメラ10Bが発信機RTを検出したとき(ステップST20)、発信機RTから出力される被写体IDにより、診断用発信機であるか否かが判断される(ステップST21)。そして、被写体IDが診断用発信機であるときには、移動カメラ10B内に記憶された撮影条件により被写体の撮影が行われる(ステップST22)。そして、移動カメラ10Bにより取得された画像が撮影診断手段32に伝送されて、リファレンス画像との比較が行われる(ステップST23)。その結果、エラーがある場合には、故障出力手段35から移動カメラ10Bが異常をきたしている旨の出力が行われる(ステップST25)。
【0063】
これにより、画像管理サーバ30から故障を診断する旨の要求をしなくても、移動カメラ10Bから自動的に診断に用いる画像が送られるようになり、効率的に故障の診断を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動撮影システムの好ましい実施の形態を示す模式図
【図2】本発明の自動撮影システムの好ましい実施の形態を示す模式図
【図3】図1の自動撮影システムにおける撮像装置の一例を示す模式図
【図4】本発明の自動撮影システムの好ましい実施の形態を示すブロック図
【図5】本発明の自動撮影システムの動作例を示すフローチャート
【図6】本発明の自動撮影システムの別の動作例を示すフローチャート
【符号の説明】
1 自動撮影システム
10 撮像装置
10A 固定カメラ
10B 移動カメラ
20 被写体特定装置
30 画像管理サーバ
31 システム診断手段
32 撮影診断手段
33 画像比較手段
34 画像データベース
36 故障出力手段
RT 発信機
【発明の属する技術分野】
本発明は、テーマパークや遊園地等の娯楽施設において入場者の記念写真やスナップ写真を自動的に撮影する自動撮影システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
テーマパークや遊園地等の娯楽施設の所定場所に設置され、自動的かつ間欠的にシャッターが切れる撮像装置で撮影を行う自動撮影システムが知られている(たとえば特許文献1。)。これは、従来カメラマンが行っていた写真撮影を設置されたカメラを用いて自動的に行うものである。
【0003】
さらに、自動的に撮影する際の被写体を特定するために、入場者に無線タグのような発信機を配布し、その発信機から発信される被写体ID等の識別情報に基づいて撮影を行う画像撮影システムが提案されている(たとえば特許文献2。)。このシステムにおいて、識別情報と撮影された画像を関連づけて保存し、撮影された画像のプリントや媒体の提供、画像の配信等のサービスを入場者毎に行うことが可能になる。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−136607号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2001−177750号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したように自動撮影システムにおいては人を介在せずに撮影が自動的に行われる。よって、撮影システムに故障が発生しても、撮影の結果を見るまでそれを知ることができないという問題がある。たとえばカメラマン等が撮影する場合には、撮影する際に故障に気付き、カメラを修理しもしくは交換する等の処置を直ちに行うことができるが、自動撮影システムにおいては、撮像装置による撮影が成功しているか否かは画像を確認しなければわからない。自動撮影システムに置いて故障等が認識されず放置されていると、自動撮影サービスにおいては致命的な損害を招くことになるため、このような自体は極力避けなければならない。
【0007】
そこで、本発明は、システムおよび撮像装置の故障を自動的に診断することができる自動撮影システムを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の自動撮影システムは、被写体を自動的に撮影する撮像装置と、該撮像装置により撮影された画像を管理する画像管理サーバとを有し、該画像管理サーバが、前記撮像装置に応答を要求した際の該撮像装置からの応答の状況に基づいてシステム故障を診断するシステム診断手段と、前記撮像装置が撮影した画像に基づいて前記撮像装置の故障を診断する撮影診断手段とを備えたものであることを特徴とするものでである。
【0009】
ここで、「システム故障」とは、たとえば撮像装置と画像管理サーバを接続する伝送手段の不具合や、撮像装置または画像管理サーバの伝送機能の不具合や、撮像装置の電源の不具合等の自動撮影システムによる撮影機能に異常をきたしている状態をいう。
【0010】
さらに、「撮像装置の故障」とは、たとえば撮像装置の撮影エリア内に障害物等があり被写体を撮影できない場合や撮像装置のCCDの画素欠陥等の被写体が正常に撮影できない状態をいう。
【0011】
また、「撮影診断手段」は、撮像装置により撮影された画像に基づいて撮像装置の故障を診断するものであればよく、撮影された画像自体を解析することにより故障を検出するものであってもよいし、撮像装置により撮影されたリファレンス画像を記憶した画像データベースと、画像データベースのリファレンス画像と撮像装置により撮影された画像とを比較して撮像装置の異常を検出する画像比較手段とを備えたものであってもよい。
【0012】
なお、画像データベースは、撮影状況の異なる複数のリファレンス画像を有し、画像比較手段が、画像を撮影するときの撮影条件から診断に用いるリファレンス画像を選択するようにしてもよい。この「撮影状況」とは、たとえば季節、気候、時間等の被写体を撮影する際の状況を意味する。
【0013】
また、自動撮影システムは、1つの撮像装置からなるものであってもよいし、撮像装置を備えたものであってもよい。さらに、「撮像装置」は、所定の場所に固定された固定カメラであってもよいし、場所を移動しながら撮影を行う移動カメラであってよい。
【0014】
さらに、自動撮影システムは、被写体に取り付けられた発信機と、発信機からの信号を受信することにより被写体を特定する被写体特定装置とをさらに備えたものであってもよい。
【0015】
なお、「発信機」は、たとえばテーマパーク等の入場者が所持するものであってもよいし、診断に用いる画像の被写体に取り付けられた診断用発信機であってもよい。
【0016】
また、「移動カメラ」は、撮影診断手段からの診断に用いる画像の要求があると、移動しながら診断用発信機を検出し、検出された診断用発信機が取り付けられた被写体の撮影を行うものであってもよいし、被写体特定装置により診断用発信機を検出したとき、被写体を撮影するものであってもよい。
【0017】
さらに、「システム診断手段」は、撮像装置に対して所定のパターンからなるテスト信号の出力を要求し、撮像装置から伝送されるテスト信号のパターンマッチングを行うことによりシステム故障の診断する機能を有するものであってもよい。
【0018】
また、自動撮影システムは、被写体に撮影に関する情報を提供する情報提供手段をさらに備えたものであってもよい。ここで、「撮影に関する情報」とは、たとえば被写体へ撮影が行われる旨の表示もしくは音声を出力し、もしくは撮影された画像を被写体にプレビューする等の撮影する際に被写体に提供する情報をいう。さらに、画像管理サーバは、撮像装置の故障またはシステム故障が発生した旨を出力する故障出力手段を有しており、故障出力手段は、情報提供手段から撮像装置の故障またはシステム故障が発生した旨を出力させる機能を有するようにしてもよい。
【0019】
【発明の効果】
本発明の自動撮影システムによれば、撮像装置に応答を要求した際の撮像装置からの応答の状況に基づいてシステム故障を診断するシステム診断手段と、撮像装置が撮影した画像に基づいて撮像装置の故障を診断する撮影診断手段とを備えたことにより、システムの故障および撮像装置の故障を自動的に迅速に発見することができるため、自動的に撮影した画像を被写体に提供できないといった不具合を防止することができる。
【0020】
なお、撮影診断手段が、撮像装置により撮影されたリファレンス画像を記憶した画像データベースと、画像データベースのリファレンス画像と撮像装置により撮影された画像とを比較して撮像装置の異常を検出する画像比較手段とを備えた構成にすれば、画像からのみ撮像装置の故障を診断したときにはわからない撮像装置の故障を診断することができるため、撮像装置の診断の信頼性を高めることができる。
【0021】
また、画像データベースが、撮影状況の異なる複数のリファレンス画像を有し、画像比較手段が、被写体を撮影するときの撮影状況から診断に用いるリファレンス画像を選択するようにすれば、たとえば季節、気候、時間等の撮影状況により被写体の写り方が異なった場合であっても、撮影状況に合ったリファレンス画像を用いて撮像装置の診断を行うことができるため、診断の信頼性を高めることができる。
【0022】
さらに、撮像装置が、被写体特定装置を備えた移動可能な移動カメラであり、移動カメラが、診断に用いる画像の被写体に取り付けられた診断用発信機を検出して被写体を撮影するようにすれば、撮影エリアが変化する移動カメラであってもリファレンス画像と比較可能な診断画像を取得することができるため、移動カメラの診断の信頼性を高めることができる。
【0023】
また、撮像装置が、被写体特定装置を備えた移動可能な移動カメラであり、移動カメラが、診断に用いる画像の被写体となる場所に取り付けられた発信機を検出したとき、被写体を撮影して画像を画像管理サーバに伝送するようにすれば、撮影エリアが変化する移動カメラであってもリファレンス画像と比較可能な診断画像を取得することができるため、移動カメラの診断の信頼性を高めることができる。
【0024】
さらに、撮像装置が、所定のパターンからなるテスト信号を出力する機能を有し、システム診断手段が、撮像装置に対してテスト信号の出力を要求し、撮像装置から伝送されるテスト信号を用いてシステム故障を診断すれば、伝送路において発生した異常を正確に検出することができるようになる。
【0025】
被写体に撮影に関する情報を提供する情報提供手段をさらに備え、画像管理サーバが、撮像装置の故障またはシステム故障が発生した旨を出力する故障出力手段を有し、故障出力手段が、情報提供手段から撮像装置の故障またはシステム故障が発生した旨を出力させる機能を有するものであれば、撮像装置の故障またはシステム故障が発生したときに情報提供手段から故障した旨を被写体に対して自動的に知らせることができるため、撮像装置により画像の取得ができない旨を被写体にすぐに知らせることができるとともに、故障により被写体の画像が画像管理サーバにおいて取得されなかったときに、画像が取得されたものと被写体が誤認するのを防止することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の自動撮影システムの実施形態について説明する。図1と図2は本発明の自動撮影システムの好ましい実施の形態の使用例を示す模式図である。この自動撮影システム1は、たとえばテーマパークや遊園地等に設置されるものであり、テーマパークの入場者(被写体)Uを撮影し被写体の画像を取得する複数の撮像装置10と、撮像装置10により取得された画像を管理する画像管理サーバ30等を備え、複数の撮像装置10と画像管理サーバ30とはたとえばLAN等のネットワーク3によりデータ転送可能になっている。そして、テーマパーク等の入場者を被写体Uとして静止画を撮像装置10が自動的に撮影した後、画像管理サーバ30が、取得した画像をプリントアウトもしくはスマートメディア(登録商標)等の情報記録媒体に記憶して入場者Uに提供し、あるいはたとえばラボ8等に転送してラボ8がプリントして入場者Uに提供し、もしくは各入場者の端末装置6にインターネットなどを介してネット配信して入場者Uに提供する。
【0027】
ここで、図1の撮像装置10は施設内に複数設置されており、各撮像装置10は、それぞれ撮影エリア5A内の入場者Uを自動的に撮影するようになっている。また、複数の撮像装置10には、図3に示すように、一定の場所に固定された固定カメラ10Aとテーマパーク内を移動可能な移動カメラ10Bとがある。具体的には、図3(A)の固定カメラ10Aは、所定の場所に固定されたカメラであって、予め定められた撮影エリア5A内に存在する入場者Uを撮影するようになっている。図3(B)の移動カメラ10Bは、自由にテーマパーク内を移動するものであって、移動カメラ10Bの撮影エリア5A内に存在する入場者Uを撮影するようになっている。
【0028】
図2の被写体特定装置20は、入場者Uが所持している発信機(無線タグ)からの信号を受信して被写体を特定するものである。ここで、発信機RTは、非接触型の(無線)ICカードのような、送受信または送信が可能なICカードタイプのものや、送受信または送信可能な電池内蔵型非接触IDカードおよび電磁誘導式(無電源)非接触IDカード、もしくは長距離型(交信範囲数メートル程度)の無線タグ(RFID:Radio Frequency IDentification)等が用いられる。また、発信機RTには、入場者Uの人物と特定するための被写体IDが記憶されており、発信機RTから被写体IDが発信されるようになっている。
【0029】
なお、被写体IDは、利用者毎に異なっていてもよいが、家族、恋人同士などのペア、仲間などのグル−プ内では、同じID情報が付与されるようにしてもよい。これにより、利用者個人が写っていない写真画像であっても、グループ内他の利用者や、家族内の子供などが写っている写真を取得ことができる。
【0030】
また、被写体特定装置20は、入場者Uが広域エリア19内に入ったことを検出する広域検出手段21と、撮影エリア5A内に入った入場者Uを検出する撮影域検出手段22とを有する。広域検出手段21は、広域エリア19内を通信可能範囲とする広域検出アンテナ21Aと、撮影エリア5Aに出入りする入場者Uの数をカウントするゲート21B、21Bとを有する。広域検出アンテナ21Aは、発信機RTからの信号を検出してその数をカウントすることにより、撮影エリア5Aの混雑状況を把握する。ゲート21B、21Bは、発信機RTからの信号を検出してその数をカウントするとともに、発信機RTを所持していない入場者もカウントする機能を有し、撮影エリア5Aへ向かう人数を予測する。
【0031】
撮影域検出手段22は、撮影エリア5A付近に立てられたアンテナ等からなる受信機であり、撮影エリア5A内に入った発信機RTからの被写体IDを受信して被写体を特定するものである。なお、撮影域検出手段22は、撮像装置10におけるパン・チルド制御を補佐するために、超音波センサ22Aおよび赤外線センサ22Bをさらに備えるようにしてもよい。
【0032】
ここで、図3(B)の移動カメラ10Bの場合、撮影エリア5Aの場所が変化するため、移動カメラ10Bは撮影域検出手段22を備えており、撮影域検出手段22により発信機RTを検出したときに、撮影を自動的に行うようになる。
【0033】
画像管理サーバ30は、撮像装置10から伝送される画像を被写体IDと関連づけして記憶するとともに、画像をプリント等して被写体である入場者Uに提供可能にするものである。なお、画像管理サーバ30は、撮影された画像に対して必要に応じてオフセット補正やシェーディング補正等の画質向上処理を施した後、プリント出力等を行うようになっている。
【0034】
さらに、自動撮影システム1においては、図2に示すように、撮影エリア5Aの付近にCRTや液晶ディスプレイ等からなる、被写体へ撮影が行われる旨の表示や撮影された画像を被写体にプレビューする等を行う表示部や、撮影までのカウントダウンや撮像装置10の状態等をアナウンスするスピーカ等からなる情報提供手段15が設置されている。
【0035】
ここで、図1の自動撮影システム1により入場者Uが自動的に撮影される動作例について説明する。まず、入場者Uが発信機RTを所持した状態で、広域エリア19内に入ると、広域検出手段21において発信機RTから発信される被写体IDが検出される。すると、画像管理サーバ30において、広域エリア19内に設定された撮影エリア5Aに入る入場者の人数が予測される。
【0036】
次に、入場者Uが撮影エリア5A内に入ってくると、撮影域検出手段22において発信機RTからの被写体IDが検出されて、撮像装置10による撮影が自動的に行われる。そして、撮像装置10により取得された画像が、ネットワーク3を介して画像管理サーバ30に伝送される。すると、画像管理サーバ30において、画像に所定の画質向上処理が施されるとともに、画像と被写体IDとが関連付けされた状態で記憶される。その後、入場者Uが帰宅する際に、画像管理サーバ30から発信機RTに記憶された被写体IDを検索キーとして入場者Uを撮影した画像が検索されてその画像が提供される。
【0037】
ところで、図1から図3示す自動撮影システム1において、撮像装置10の故障やネットワーク3を構成する伝送路の故障等が発生する場合がある。故障を発生して画像が取得できなくなったときには、迅速に復旧作業を行うことが望ましい。しかし、上述したような自動撮影システム1においては、故障が発見しづらいという問題がある。すなわち、撮像装置10において撮影された画像は、たとえばプリントされた状態でテーマパーク等の出口付近において入場者Uに配布される。つまり、入場者Uを撮影してから一定期間経過後に撮影された画像が入場者Uに手渡されることになる。よって、撮像装置10が故障していることを撮影時に発見するのは難しい。また、ネットワーク3の伝送路に故障がある場合にも、撮像装置10による撮影および表示部によるプレビュー表示が正しく行われるため故障に気が付きにくい。そこで、自動撮影システム1の画像管理サーバ30は以下に示す故障を診断する機能を有している。
【0038】
図4は本発明の自動撮影システムの好ましい実施の形態を示すブロック図である。図4の画像管理サーバ30は、撮像装置10に応答を要求し、要求に応じて撮像装置10が応答した際の状況に基づいてシステム故障を診断するシステム診断手段31と、撮像装置10に画像の撮影を要求し、要求に応じて撮像装置10が撮影した画像に基づいて、撮像装置10の故障を診断する撮影診断手段32と、システム診断手段31および撮影診断手段32において故障が発見されたときに故障がある旨を出力する故障出力手段35を備えている。
【0039】
システム診断手段31は、撮像装置10に対して呼出応答を行い、撮像装置10からの応答がないときにはシステム故障である旨を故障出力手段35に対して出力するようになっている。また、システム診断手段31は、撮像装置10に対してテスト信号の送信を要求する機能を有する。ここで、撮像装置10は予め所定のパターンからなるテスト信号を有し、システム診断手段31からの要求に応じてテスト信号を出力するようになっている。そして、システム診断手段31は、撮像装置10からの要求に対する応答がないときには、システムエラーが発生していると判断し、故障出力手段35に伝送エラーが発生した旨を出力するようになっている。
【0040】
さらに、システム診断手段31は、撮像装置10から送信されたテスト信号のパターンに異常がある等のときには、ネットワーク3においてエラーがあったものと判断し、故障出力手段35に伝送エラーが発生した旨を出力するようになっている。
【0041】
なお、システム故障とは、たとえば撮像装置10と画像管理サーバ30を接続する伝送手段の不具合、撮像装置10または画像管理サーバ30の伝送機能の不具合、撮像装置10の電源の不具合等の自動撮影システム1による撮影機能に異常をきたしている状態をいう。
【0042】
撮影診断手段32は、撮像装置10に対して故障の診断に用いる画像(以下、「診断画像」という)の撮影を要求する機能を備えており、撮像装置10により撮影されたリファレンス画像を記憶した画像データベース34と、リファレンス画像と撮像装置10により撮影された画像とを比較して撮像装置10の異常を検出する画像比較手段33とを有する。
【0043】
ここで、撮像装置10は、撮影診断手段32から診断に用いる画像(以下、「診断画像」という)の撮影を要求されたとき、診断画像を取得するときに用いる撮影条件(撮影範囲、パン・チルド情報、露光量情報等)を有しており、撮像装置10はこの撮影条件を用いて撮影を行うようになっている。また、リファレンス画像は、各撮像装置10に記憶された撮影条件を用いて予め撮影した画像からなり、撮影診断手段32からの要求により撮影される診断画像の被写体とリファレンス画像の被写体とは略同一のものとなっている。また、画像データベース34には、たとえば天候・季節・時間等の撮影状況が異なる状態で略同一の被写体を撮影した複数のリファレンス画像が記憶されている。
【0044】
画像比較手段33は、診断に用いる画像とリファレンス画像との比較し、両画像の差分の自乗平均値・相互相関関数の半値幅等が所定の値にあるか否かにより判断する。特に、画像比較手段33は、撮像装置10により撮影が行われたときの天候・季節・時間等の撮影状況を検出する機能を有し、検出した撮影状況に従って複数のリファレンス画像の中から診断に用いるリファレンス画像を選択するようになっている。
【0045】
このように、リファレンス画像を異なる撮影状況毎に複数用意しておき、診断画像を取得する際の気候、季節、時間等に合わせて使用するリファレンス画像を選択することにより、撮影状況が変化した場合であっても、その撮影状況にあったリファレンス画像を用いて診断を行うことができるため、複数の信頼性の高い故障診断を行うことができる。
【0046】
さらに、撮影診断手段32は、一定の場所に固定された固定カメラ10Aのみならず、場所を移動可能な移動カメラ10Bの故障診断をも行うことができる。つまり、固定カメラ10Aの場合、撮影エリア5Aは変わらないものであるため、診断画像の被写体は固定カメラ10Aの撮影エリア内にある所定の対象物に設定すれば、診断画像は常に略同一の被写体を写すことになる。一方、移動カメラ10Bの場合、撮影エリア5Aは、移動カメラ10Bの移動とともに変わるため、診断画像の撮影を要求したときに、必ずしもリファレンス画像と略同一の被写体を撮影できるとは限らない。
【0047】
そこで、テーマパーク内の所定の場所には、診断画像の被写体となるものに取り付けられた診断用発信機が設置される。この診断用発信機には診断用の被写体を示す被写体IDが記憶されている。そして、移動カメラ10Bが診断用発信機を検出したときに、被写体を撮影するようになっている。すると、移動カメラ10Bにおいても、リファレンス画像と比較可能な画像を取得することができるため、移動カメラ10Bの故障診断の精度を向上させることができる。
【0048】
さらに、画像管理サーバ30は、撮像装置10の故障またはシステム故障が発生した旨を出力する故障出力手段35を有する。故障出力手段35は、システム診断手段31においてシステム故障が発生したと判断されたときに、または撮影診断手段32において撮像装置10が故障と診断されたときに、画像もしくは音声等を用いてシステム故障等が発生した旨を管理者に通知するようになっている。さらに、故障出力手段35は、たとえば「ただいま、システムエラーが発生しており、この場所での自動撮影サービスは中止させていただいております。ご迷惑をかけております。」といった撮像装置10の故障またはシステム故障が発生した旨を情報提供手段15から出力させる機能を有している。これにより、被写体側に撮像装置10が故障しもしくはシステム故障が発生したときに情報提供手段15から故障した旨を自動的に知らせることができるため、撮像装置10により画像の取得ができない旨を入場者Uにすぐに知らせることができるとともに、故障により入場者Uの画像が画像管理サーバ30において取得されなかったときに、画像が取得されたものと入場者Uが誤認するのを防止することができる。
【0049】
図5は本発明の自動撮影システムの動作例を示すフローチャートであり、図1から図5を参照して自動撮影システムの動作例について説明する。なお、以下に示す故障診断はシステムの起動時に行うようにしてもよいし、一定の期間毎に定期的に行うようにしてもよい。
【0050】
まず、システム診断手段31から撮像装置10に対して呼び出し要求がなされて(ステップST1)、その応答の有無が判断される(ステップST2)。撮像装置10からの応答がない場合にはシステムエラーであると判断されて、故障出力手段からその旨の出力がなされる(ステップST10)。
【0051】
その後、システム診断手段31から撮像装置10に対してテスト信号の要求がなされて(ステップST3)、その応答の有無が判断される(ステップST4)。撮像装置10からの応答がない場合にはシステムエラーであると判断されて、故障出力手段35からその旨の出力がなされる(ステップST10)。一方、テスト信号が送信されたときには、送信されたテスト信号のパターンとシステム診断手段31の有するテスト信号のパターンとが比較されて、一致するか否かが判断される(ステップST5)。パターンが一致しないときには、伝送手段にエラーがあったと判断してその旨が故障出力手段35から出力される(ステップST11)。
【0052】
テスト信号のパターンが一致したとき、システム診断手段31から撮像装置10に対して診断画像の取得が要求される(ステップST6)。ここでも、撮像装置10からの応答(画像の送信)の有無が判断されて(ステップST7)、応答がない場合にはシステムエラーである旨の出力が故障出力手段からなされる(ステップST10)。
【0053】
そして、撮像装置10が固定カメラ10Aである場合、診断画像を撮影するための撮影条件を用いて所定の被写体が撮影されて、固定カメラ10Aから撮影診断手段32に診断画像が伝送される。一方、撮像装置10が移動カメラ10Bである場合、移動カメラ10Bが移動しながら診断用発信機を検索し、診断用発信機を検出したときに撮影が行われて、移動カメラ10Bから撮影診断手段32に診断画像が伝送される。
【0054】
その後、撮影診断手段32において、診断画像の撮影条件に合ったリファレンス画像が選択されて、診断画像とリファレンス画像とが比較される(ステップST8、9)。その結果、エラーがある場合には故障出力手段35からカメラエラーである旨の出力がなされる(ステップST12)。さらに、故障出力手段35により情報提供手段15からシステム故障または撮像装置10の故障により撮影ができない旨が出力されて、撮像装置10付近にいる被写体(入場者)Uに撮影ができない旨が通知される。
【0055】
上記実施の形態によれば、システム診断手段31により撮像装置に撮影を要求した際の撮像装置10からの応答を用いてシステム故障を診断するシステム診断手段と、撮像装置10により撮影された診断画像を用いて、撮像装置10の故障を診断する撮影診断手段とを備えたことにより、システムの故障および撮像装置10の故障を自動的に迅速に発見することができるため、被写体が自動的に撮影されたと思っていても画像を提供できないといった不具合を防止することができる。
【0056】
また、撮影診断手段32が、撮影される診断画像と略同一の被写体を予め撮影したリファレンス画像を撮像装置10毎に記憶した画像データベース34と、画像データベース34のリファレンス画像と診断画像とを比較して撮像装置10の異常を検出する画像比較手段33とを備えた構成にすれば、診断画像からのみ撮像装置10の故障を診断したときにはわからない撮像装置10の故障を診断することができるため、撮像装置10の診断の信頼性を高めることができる。
【0057】
さらに、画像データベース34が、撮影条件の異なる複数のリファレンス画像を有し、画像比較手段33が、診断に用いる画像を撮影するときの撮影状況から診断に用いるリファレンス画像を選択するようにすれば、撮影状況により被写体の写り方が異なった場合であっても、撮影状況に合ったリファレンス画像を用いて撮像装置10の診断を行うことができるため、診断の信頼性を高めることができる。
【0058】
また、システム診断手段31が、所定のパターンからなるテスト信号の出力を要求し、撮像装置10から伝送されるテスト信号のパターンマッチングを行うことによりシステム故障の診断するようにすれば、伝送路において発生した異常を検出することができるようになる。
【0059】
さらに、撮像装置10が、被写体特定装置20を備えた移動可能な移動カメラ10Bを含み、移動カメラ10Bが、システム診断手段31からの診断に用いる画像の要求により、診断に用いる画像の被写体となる場所に取り付けられた診断用発信機を検出し、被写体を撮影して診断に用いる画像を取得するようにすれば、撮影エリア5Aが変化する移動カメラであってもリファレンス画像と比較可能な診断に用いる画像を取得することができるため、移動カメラの診断の信頼性を高めることができる。
【0060】
本発明の実施の形態は、上記実施の形態に限定されない。たとえば、図2において、撮影診断手段32は画像管理サーバ30側に設けられているが、撮像装置10側に設けるようにしてもよい。このとき、撮像装置10は画像データベース34を有しており、画像管理サーバ30から故障診断の要求があると、画像を撮影してリファレンス画像と比較し、その結果を画像管理サーバ30に送るようになる。
【0061】
また、図5において画像管理サーバ30からの診断画像の要求があると、診断用発信機に反応して診断画像を取得するようにしているが、移動カメラ10Bの場合、診断用発信機を検出したときに自動的に診断画像を伝送するようにしてもよい。すなわち、移動カメラ10Bは、移動カメラ10Bに近づく被写体を撮影域検出手段22により検出して自動的に撮影を行うものであり、これを利用して、移動カメラ10Bが移動している間に診断用発信機を検出したとき、画像管理サーバ30に対して自動的に診断画像を撮影して伝送するようにしてもよい。
【0062】
図6は上述した移動カメラ10Bが自動的に診断画像を伝送する際の一例を示すフローチャートであり、図6を参照して移動カメラ10Bの故障診断について説明する。まず、移動カメラ10Bが発信機RTを検出したとき(ステップST20)、発信機RTから出力される被写体IDにより、診断用発信機であるか否かが判断される(ステップST21)。そして、被写体IDが診断用発信機であるときには、移動カメラ10B内に記憶された撮影条件により被写体の撮影が行われる(ステップST22)。そして、移動カメラ10Bにより取得された画像が撮影診断手段32に伝送されて、リファレンス画像との比較が行われる(ステップST23)。その結果、エラーがある場合には、故障出力手段35から移動カメラ10Bが異常をきたしている旨の出力が行われる(ステップST25)。
【0063】
これにより、画像管理サーバ30から故障を診断する旨の要求をしなくても、移動カメラ10Bから自動的に診断に用いる画像が送られるようになり、効率的に故障の診断を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動撮影システムの好ましい実施の形態を示す模式図
【図2】本発明の自動撮影システムの好ましい実施の形態を示す模式図
【図3】図1の自動撮影システムにおける撮像装置の一例を示す模式図
【図4】本発明の自動撮影システムの好ましい実施の形態を示すブロック図
【図5】本発明の自動撮影システムの動作例を示すフローチャート
【図6】本発明の自動撮影システムの別の動作例を示すフローチャート
【符号の説明】
1 自動撮影システム
10 撮像装置
10A 固定カメラ
10B 移動カメラ
20 被写体特定装置
30 画像管理サーバ
31 システム診断手段
32 撮影診断手段
33 画像比較手段
34 画像データベース
36 故障出力手段
RT 発信機
Claims (9)
- 被写体を自動的に撮影する撮像装置と、該撮像装置により撮影された画像を管理する画像管理サーバとを有し、
該画像管理サーバが、
前記撮像装置が撮影した画像に基づいて前記撮像装置の故障を診断する撮影診断手段と、
前記画像管理サーバに設けられた、前記撮像装置に応答を要求した際の該撮像装置からの応答の状況に基づいてシステム故障を診断するシステム診断手段と、
を備えたものであることを特徴とする自動撮影システム。 - 前記撮影診断手段が、
前記撮像装置により撮影されたリファレンス画像を記憶した画像データベースと、
該画像データベースの前記リファレンス画像と前記撮像装置により撮影された前記画像とを比較して前記撮像装置の異常を検出する画像比較手段と
を備えたものであることを特徴とする請求項1に記載の自動撮影システム。 - 前記画像データベースが、撮影状況の異なる複数の前記リファレンス画像を有し、前記画像比較手段が、前記被写体を撮影するときの撮影状況から診断に用いる前記リファレンス画像を選択するものであることを特徴とする請求項2に記載の自動撮影システム。
- 前記被写体に取り付けられた発信機と、該発信機からの信号を受信することにより前記被写体を特定する被写体特定装置とをさらに備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の自動撮影システム。
- 前記撮像装置が、前記被写体特定装置を備えた移動可能な移動カメラであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の自動撮影システム。
- 前記発信機が、診断に用いる被写体に取り付けられた診断用発信機であり、前記移動カメラが、前記撮影診断手段からの診断に用いる画像の要求があると、移動しながら前記診断用発信機を検出し、検出された該診断用発信機を有する被写体の撮影を行うものであることを特徴とする請求項4に記載の自動撮影システム。
- 前記発信機が、診断に用いる画像の被写体に取り付けられた診断用発信機であり、前記移動カメラが、前記被写体特定装置により前記診断用発信機を検出したとき、診断用発信機を有する前記被写体を撮影するものであることを特徴とする請求項5に記載の自動撮影システム。
- 前記撮像装置が、所定のパターンからなるテスト信号を出力する機能を有し、前記システム診断手段が、前記撮像装置に対して前記テスト信号の出力を要求し、前記撮像装置から伝送される前記テスト信号を用いて前記システム故障を診断する機能を有するものであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の自動撮影システム。
- 前記被写体に撮影に関する情報を提供する情報提供手段をさらに備え、前記画像管理サーバが、前記撮像装置の故障または前記システム故障が発生した旨を出力する故障出力手段を有し、該故障出力手段が、前記情報提供手段から前記撮像装置の故障または前記システム故障が発生した旨を出力させる機能を有するものであることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の自動撮影システム。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008109301A (ja) * | 2006-10-24 | 2008-05-08 | Honda Motor Co Ltd | 車両の乗員検知装置 |
WO2018042481A1 (ja) * | 2016-08-29 | 2018-03-08 | 株式会社日立製作所 | 撮影装置及び撮影方法 |
-
2003
- 2003-06-03 JP JP2003157648A patent/JP2004363753A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
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