JP2004355716A - 磁気記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板10上に下地層11、12、13、第1の磁性層14、第1の中間層15、第2の磁性層16、第2の中間層17、第3の磁性層18、保護層19、潤滑層20をこの順に形成した磁気記録媒体において、第3の磁性層18と第2の磁性層16は少なくともPtとCrとBを含有するCo基合金からなり、第2の磁性層16に含有されるPt濃度は第3の磁性層18に含有されるPtの濃度以下であり、かつ第3の磁性層18に含有されるPtが15原子%以下であり、第3の磁性層18に含有されるCrの濃度が15原子%以上18原子%以下であり、第3の磁性層18に含有されるBの濃度が7原子%以上10原子%以下である。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大量の情報記録が可能な磁気記録媒体に係わり、特に、高密度磁気記録に好適な磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク装置に代表される磁気記憶装置に対する大容量化の要求が益々高まっている。これに対応するため、高感度な磁気ヘッドや、高い信号出力対雑音比(S/Nd)が得られる記録媒体の開発が求められている。
【0003】
一般に記録媒体は、基板上に形成されたシード層と呼ばれる第1の下地層、クロム合金からなる体心立方構造の第2の下地層、磁性層、及びカーボンを主成分とする保護膜から構成される。磁性層には主にコバルトを主成分とする六方稠密構造をとる合金が用いられている。
【0004】
S/Ndを向上させるには、磁性層に(11.0)面、もしくは(10.0)面を基板面と略平行とした結晶配向をとらせて、磁化容易軸である六方稠密構造のc軸を膜面内方向に向けることが有効である。磁性層の結晶配向はシード層によって制御できることが知られており、これらの配向はタンタルまたはB2構造のNiAl合金等をシード層に用いることによって得られる。また、基板表面に機械的なテクスチャ加工を施して、円周方向に磁気的な異方性を導入することによっても円周方向の磁気特性を向上できることが知られている。
【0005】
S/Ndを向上するには、磁性層の多層化や、結晶粒径の微細化、残留磁束密度(Br)と磁性層の膜厚(t)の積であるBrtの低減が効果的である。すなわち、基板上に、下地層を設け、この上に組成の異なる少なくとも2層からなる磁性層を互いに接して構成した積層磁性膜をルテニウム等の非磁性層を介して多層に設けた磁気記録媒体や、基板上に下地層とその上方に形成した磁気記録層とを含み、該磁気記録層は中間層により上下に分断された多層構造を有し、前記中間層は0.2nmから0.4nm及び1.0nmから17nmの範囲から選択されたRu、Rh、Ir及びそれらの合金からなる群から選択されたいずれか1つの材料で形成され、前記中間層により上下に分断された磁気記録層それぞれの磁化方向は互いに平行となる磁気記録媒体が提案されている。このような磁気記録媒体を用いることにより、熱的安定性を備えて磁気的特性を維持させつつ低ノイズ化を図った多層構造の磁気記録層を有する磁気記録媒体を実現している。
【0006】
磁気記録層に用いる結晶粒を極度に微細化したり、Brtの大幅な低減を行なうと、熱安定性の劣化を招くため、低ノイズ化には限界がある。近年、熱安定性と低ノイズ化を両立させる技術として、後述する反強磁性結合(AFC)媒体が提案されている。これは、Ru中間層を介して2つの磁性層を反強磁性結合した二層構造としたものであり、単層の磁性層からなる媒体に比べて、磁性膜厚を厚く保ったままBrtを低く設定することができる。このため、熱安定性を維持したまま、媒体ノイズの低減が可能となった。
【0007】
特許文献1では、基板と該基板上の磁気記録層からなる磁気記録媒体において、磁気記録層はAFC層、強磁性層、AFC層と強磁性層を分離する非強磁性スペーサ層からなり、AFC層は、第1の強磁性層、第2の強磁性層、第1と第2の強磁性層間に存在し反強磁性結合する層からなり、同時にAFC層の反強磁性結合する層は第1と第2の強磁性層間に反強磁性交換結合を提供する膜厚と組成を有し、AFC層の第2の磁性層と強磁性層間に形成する非強磁性スペーサ層はAFC層の第2の磁性層と強磁性層間で交換結合がない膜厚と組成を有する磁気記録媒体を提案している。
【0008】
【特許文献1】
米国特許出願公開第2002/98390A1号明細書(第5頁、図8)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記技術を組み合わせても、1平方ミリメートル当たり100メガビット以上の面記録密度を実現するには不十分であり、更に再生出力を向上させ、S/Ndを向上する必要がある。
【0010】
本発明の目的は、高い媒体S/Nを有し、オーバーライト特性に優れ、かつ熱揺らぎに対しても十分に安定な面内磁気記録媒体を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明が解決しようとする課題は以下の構成をとる磁気記録媒体により達成される。すなわち、基板上に下地層、第1の磁性層、第1の中間層、第2の磁性層、第2の中間層、第3の磁性層、保護層、潤滑層をこの順に形成した磁気記録媒体において、第3の磁性層と第2の磁性層は少なくとも白金(Pt)とクロム(Cr)とホウ素(B)を含有するコバルト(Co)基合金からなり、第2の磁性層に含有される白金濃度は第3の磁性層に含有される白金の濃度以下であるようにする。同時に、第3の磁性層に含有される白金が15原子%以下であり、第3の磁性層に含有されるクロムの濃度が15原子%以上18原子%以下、第3の磁性層に含有されるホウ素の濃度が7原子%以上10原子%以下であるようにする。
【0012】
上記第1の中間層はルテニウム(Ru)を主成分とすることが好ましい。また、第2の中間層がルテニウムを主成分とし、その厚さが0.6nmから1.0nmであることが好ましい。
【0013】
上記下地層は、タンタル(Ta)を含有したニッケル(Ni)合金層と、Taを主成分とする層と、チタン(Ti)とホウ素(B)を含有したクロム(Cr)合金層をこの順に形成したものである。
【0014】
第1の磁性層と第2の磁性層の間に設ける第1の中間層は、Ruを主成分とし、その厚さが0.5nmから0.8nmであれば、第1の磁性層と第2の磁性層が反磁性結合し易くなるため、熱揺らぎが生じにくくなり好ましい。第1の磁性層と第1の中間層を設けない場合に比べ、第1の磁性層と第1の中間層を設ける場合には第2の磁性層を厚くしてもBrtが小さい割に大きな保磁力も得られやすくなるので好ましい。
【0015】
第1の中間層を形成するために敢えてCoを含有したRu合金ターゲットを用いなくても、Ruと不可避な構成元素を含むスパッタターゲットを用いて1.5nm以下の厚さのRuを主成分とする層を設けると、その層は上下層の構成元素を含むことがある。第1の中間層は、たとえばRu、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)からなる群から選ばれた少なくとも1種の元素、あるいはこれらの元素を主成分とする合金等を用いることができる。
【0016】
第1の磁性層は反磁性結合が可能な程度に薄いことが好ましい。その膜厚は磁性層の組成にも依存する。
【0017】
第2の磁性層と第3の磁性層の間に形成する第2の中間層もRuを主成分とし、その厚さが0.6nmから1.0nmであることが好ましい。Ruと不可避な構成元素を含むターゲットをスパッタして第2の中間層を形成した場合にも、その層は上下層の構成元素を含むことがある。第2の中間層を0.5nmよりも薄くすると交換結合の増加によると考えられる媒体ノイズが大きくなり、S/Ndが低下する。また、第2の中間層を0.6nmよりも薄くすると65°Cで熱減磁が生じる。一方、第2の中間層を0.6nmから1nm形成した場合には65°Cにおける熱減磁は許容範囲内であった。第2の中間層を0.8nmから1nmまで厚くするとオーバーライト特性は僅かに低下し、S/Ndも向上しない。よって、第2の中間層もRuを主成分とし、その厚さは0.6nmから1.0nm、より好ましくは0.6nmから0.8nmの範囲であることが好ましい。
【0018】
第3の磁性層と第2の磁性層は少なくともPtとCrとBを含有するCo基合金からなるのは、保磁力を高めるためにPtが必須であり、媒体ノイズを低減するためにCrとBが必須であることによる。特に添加元素のBは結晶粒を微細化し媒体ノイズ低減に効果を発揮する。
【0019】
第2の磁性層に含有されるPt濃度が第3の磁性層に含有されるPtの濃度以下であるようにするのは、オーバーライト特性を確保するためである。第2の磁性層に含有されるPt濃度が第3の磁性層に含有されるPtの濃度よりも大きくなるとオーバーライト特性が劣化するため好ましくない。
【0020】
第3の磁性層に含有されるPtが15原子%以下であるのは、これよりもPt濃度が高くなるとオーバーライト特性が劣化しやすくなることによる。
【0021】
第3の磁性層に含有されるCrの濃度が15原子%以上18原子%以下であるのは媒体ノイズの低減、すなわち高S/Nd化とオーバーライト特性を両立する範囲で決定される。第3の磁性層に含有されるCrの濃度が15原子%よりも低下すると媒体ノイズが大きくなるため低S/Ndとなる。一方、第3の磁性層に含有されるCrの濃度が18原子%を超えると、熱揺らぎを満足するためには磁性層が厚くなり過ぎ、結果としてオーバーライト特性が劣化し、媒体ノイズが増加する。
【0022】
第3の磁性層に含有されるBの濃度が7原子%以上必要であるのは、磁性膜の結晶粒径の微細化が高S/Ndを実現するために必須であることによる。第3の磁性層に含有されるBの濃度が10原子%以下であるのは、ターゲットの加工性による。10原子%を超えて高濃度のBを含有した合金を真空溶解後、ターゲットに加工しようとすると割れが生じやすくなりターゲットとして加工しにくかった。
【0023】
第2の磁性層に含有されるPtの濃度は第3の磁性層に含有されるPtの濃度よりも低く、第2の磁性層に含有されるCr濃度は第3の磁性層に含有されるCrの濃度よりも高くすると、オーバーライト特性が改善されS/Ndが向上する。
【0024】
第1の磁性層がCrを含むCo基合金、あるいはCrとPtを含むCo基合金であれば、下地層上で磁気的に面内配向した薄膜が形成しやすくなり好ましい。
【0025】
下地層として、基板上に、Taを含有したNi合金層、Taを主成分とする層、TiとBを含有したCr合金層を形成する代わりに、非晶質構造をとる材料であれば同様の効果が得られるため、Taを含有したNi合金以外の合金材料でも特に制限はない。非晶質構造の合金からなることは、銅の特性X線を用いたX線回折曲線でハローパターン以外の明瞭な回折ピークを示さないこと、もしくは高分解能電子顕微鏡にて撮影した格子像から得られた平均粒径が5nm以下であることにより同定した。このような非晶質合金層上に、Taを主成分とする層を形成することにより、Crを主成分とした体心立方構造をとる合金からなる下地層に(100)配向をとらせることができる。Cr合金下地層に強い(100)配向をとらせるには、Taを主成分とする層の厚さを1〜10nmの範囲内とすることが望ましい。また、Taを主成分とする層形成後、酸素雰囲気中、もしくはArに酸素を添加した混合ガス雰囲気中でTaを主成分とする層の表面を人工的に酸化させることによっても、Cr合金下地層の(100)配向性を高めることができる。
【0026】
TiとBを含有したCr合金層上に形成した磁性層の結晶粒は微細化され、媒体ノイズが低減されるので上記課題を解決する上で好ましい。このCr合金に代わり、Ti、モリブデン(Mo)、タングステン(W)から選ばれる少なくとも1つの元素を含有したCr合金あるいはCrを主成分とした体心立方構造をとる合金を用いることも可能である。また、これらの合金層からなる(Cr−Mo)/(Cr−Ti)のような多層構造としてもよい。
【0027】
第2の磁性層と第3の磁性層を形成する合金ターゲットの組成を同一にして磁性層を形成することもできる。
【0028】
基板の表面にテクスチャ加工を施した基板を利用し、この基板上に下地層を介して磁性層と保護層を形成することによっても、上記目的を達成できる。基板はガラス基板、ニッケルリン(Ni−P)めっき膜をコーティングしたマグネシウム含有アルミニウム(Al−Mg)合金基板、セラミックス基板等を用いることができる。テクスチャ加工により表面に同心円状の溝が形成された基板を用いると、円周方向に測定したBrtが半径方向に測定したBrtよりも大きくなるので、磁性層の薄膜化が可能となり、出力分解能を高めることができる。テクスチャ加工は下地層を形成した後に行ってもよいが基板表面に直接行って洗浄乾燥後連続した薄膜形成を行なうことが好ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について、図面を参照し詳細に説明する。
(実施例1)
本発明の磁気記録媒体の実施例1についてその断面構造を図1に示す。表面を化学強化したアルミノシリケートガラス基板10をアルカリ洗浄し、乾燥させた後、真空中でアルゴン(Ar)ガスを導入し、スパッタ法により第1の下地層11として厚さ30nmのニッケルに35原子%(以下at.%と記す)タンタルを添加したNi−35at.%Ta合金、第2の下地層12として厚さ2nmのTaを主成分とする層を室温で形成した。次に、ランプヒーターにより真空中で基板の温度を約300°Cになるように加熱した後、第3の下地層13として厚さ10nmのCr−15at.%Ti−5at.%B合金を形成した。更に厚さ3nmのCo−14at.%Cr−6at.%Pt合金からなる第1の磁性層14、厚さ0.6nmのRuからなる第1の中間層15、コバルト(Co)を主成分とする第2の磁性層16、厚さ0.6nmのRuからなる第2の中間層17、Coを主成分とする第3の磁性層18を順次形成し、保護層として3.2nmのカーボン膜19を形成した。
【0030】
カーボン膜形成後、パーフルオロアルキルポリエーテルを主成分とする潤滑剤を塗布して厚さ18nmの潤滑層20を形成した。上記多層膜の形成はインテバック(Intevac)社製の枚葉式スパッタリング装置(MDP250B)を用いて行った。このスパッタリング装置のベース真空度は1.0〜1.2×10−5 Paであり、タクトは7秒とした。第1の下地層から上部磁性層までは0.93PaのArガス雰囲気中で行い、カーボン保護膜はArに窒素を10%添加した混合ガス雰囲気中で形成した。
【0031】
ここでCoを主成分とする第2の磁性層16と、Coを主成分とする第3の磁性層18には、Co−16at.%Cr−14at.%Pt−8at.%B合金ターゲットを用いた。
【0032】
第2の磁性層16と第3の磁性層18を形成するターゲット組成を同一として、膜厚を変えて磁気記録媒体を形成した。さらに、パーフルオロポリエーテルからなる潤滑層20を形成した。
【0033】
これらの磁気記録媒体を、記録用の電磁誘導型磁気ヘッドと再生用のスピンバルブ型磁気ヘッドを併せ持つ複合型ヘッドと組み合わせてスピンスタンドで電磁変換特性を評価した。評価に用いたヘッドの書き込みギャップ長は110nmであり、シールド間ギャップ長は70nm、幾何学再生トラック幅は230nmである。低記録密度の1F信号として135kFCI(1mm当り5.31キロフラックスチェンジ)の信号を、高記録密度の2F信号として810kFCI(1mm当り31.9キロフラックスチェンジ)の信号を重ね書きして1F信号の減衰比からオーバーライト特性(O/W)を求めた。
【0034】
上記磁性合金ターゲットを用いて第2の磁性層と第3の磁性層の組成を同一にし、第2の磁性層と第3の磁性層の膜厚を等しくした場合、積層膜のBrTが4Tnmから10Tnmの範囲では、組成によらず、略同一曲線上をBrtの増加とともにO/Wは単調に減少した。BrtとO/Wの間にはBrT=6TnmでO/W=−35dB、Brt=10TnmでO/W=−27dBの関係があった。
【0035】
第2の磁性層と第3の磁性層の組成を同一にし、各膜厚を等しくした場合、Brtの増加と共に熱揺らぎによる出力低下の大きさが小さくなった。本実施例に記載の媒体で測定したBrtの値が8Tnm以上あれば、出力減少率も−1.4%/桁から−1.5%/桁程度で熱揺らぎに対して十分に安定であり、信頼性上問題はないという結果を得た。65°Cにおける熱減磁は、記録後1秒から1000秒間放置し再生出力の減衰率により評価した。
【0036】
上記3組成のターゲットをガラス基板上に直接形成し、プラズマ発光分析(ICPS)法により組成分析を行なった。その結果、概ねターゲット組成と薄膜の組成は一致していた。
【0037】
第1の下地層だけを形成し、第2の下地層以降を形成しなかった試料について銅の特性X線を用いたX線回折曲線でハローパターン以外の明瞭な回折ピークを示さなかった。さらに、保護膜まで形成した試料についてX線回折曲線を測定した結果、体心立方構造をとる第3の下地層によって説明できる200回折ピークと六方稠密充填構造をとる第2の磁性層と第3の磁性層によって説明できる110回折ピーク以外には明瞭な回折ピークを示さなかった。
(比較例1)
厚さ0.6nmのRuからなる第2の中間層17とCoを主成分とする第3の磁性層18を形成しなかったことを除き、実施例1に記載の磁気記録媒体と同様にして磁気記録媒体を形成した。
【0038】
すなわち、表面を化学強化したアルミノシリケートガラス基板10をアルカリ洗浄し、乾燥させた後、真空中でアルゴンガスを導入し、スパッタ法により第1の下地層11として厚さ30nmのニッケルに35原子%(以下at.%と記す)タンタルを添加したNi−35at.%Ta合金、第2の下地層12として厚さ2nmのTaを主成分とする層を室温で形成した。次に、ランプヒーターにより真空中で基板の温度を約300°Cになるように加熱した後、第3の下地層13として厚さ10nmのCr−15at.%Ti−5at.%B合金を形成した。更に厚さ3nmのCo−14at.%Cr−6at.%Pt合金からなる第1の磁性層14、厚さ0.6nmのRuからなる第1の中間層15、Co−16at.%Cr−14at.%Pt−8at.%B合金ターゲットを用いて第2の磁性層16、を順次形成し、保護層として3.2nmのカーボン膜19を形成した。
【0039】
比較例1の構成をとる媒体でBrtを低下するとS/Ndは向上し、同時に65°Cにおける出力減少率は大きくなった。65°Cにおける出力減少率が−1.5%/桁となるBrtの下限は4Tnmであった。この媒体と同じ出力減少率が実現できる実施例1のBrt=8Tnmの媒体とS/Ndを比較した結果、実施例1に記載の媒体のS/Ndは比較例1の媒体のS/Ndに比べ約1dB改善していた。
【0040】
さらに、前記実施例1の媒体のS/Ndは、Brt=8Tnmとした比較例1の媒体のS/Ndに比べ2.2dB向上していた。
【0041】
これらの結果から、比較例1に記載の二層のAFC媒体に比べ、実施例1に記載の構成をとる媒体は、熱揺らぎに対して十分に安定で信頼性上問題がなく、かつオーバーライト特性(O/W)に問題ない媒体であり、S/Ndを向上できることが明らかになった。
(実施例2)
実施例1と同様にして、Coを主成分とする第2の磁性層16と、Coを主成分とする第3の磁性層18に用いる材料としてPtとBの含有量を固定しCoとCrの割合を変更し以下の合金ターゲットを準備した。
【0042】
Co−13at.%Cr−14at.%Pt−8at.%B、
Co−14at.%Cr−14at.%Pt−8at.%B、
Co−15at.%Cr−14at.%Pt−8at.%B、
Co−16at.%Cr−14at.%Pt−8at.%B、
Co−17at.%Cr−14at.%Pt−8at.%B、
Co−18at.%Cr−14at.%Pt−8at.%B、
Co−19at.%Cr−14at.%Pt−8at.%B.
Brt=8Tnmとなるように第2の磁性層と第3の磁性層の厚さを同一として、上記7組成のターゲットを用いて磁気記録媒体を形成した。これらの媒体のオーバーライト特性(O/W)、S/Nd、65°Cにおける出力減少率を評価した結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
表1に示すように、第3の磁性層と第2の磁性層のCr組成を15at.%から18at.%の範囲では−30dB以下のオーバーライト特性(O/W)が得られた。出力減少率も−1.3〜−1.4%/桁程度であり熱揺らぎに対して十分に安定であり、信頼性上問題はないという結果を得た。第3の磁性層と第2の磁性層のCr組成を16at.%とした場合にS/Ndは最大となった。
【0044】
第3の磁性層と第2の磁性層を形成する際に用いたターゲットの組成と、これらの磁性層をガラス基板上に単層で形成した膜についてプラズマ発光分析(ICPS)法で組成分析を行なった。その結果、ターゲットの組成と薄膜の組成はほぼ同じであった。
(実施例3)
磁性層の組成を変更した以外は実施例1と同様にして磁気記録媒体を形成した。第2の磁性層と第3の磁性層を形成する合金ターゲットの組成を以下の5組成とした。Crの添加濃度を15at.%、Bの添加濃度を8at.%に固定し、PtをCoに置換して比較した。
【0045】
Co−15at.%Cr−12at.%Pt−8at.%B、
Co−15at.%Cr−13at.%Pt−8at.%B、
Co−15at.%Cr−14at.%Pt−8at.%B、
Co−15at.%Cr−15at.%Pt−8at.%B、
Co−15at.%Cr−16at.%Pt−8at.%B.
第2の磁性層と第3の磁性層を形成する合金ターゲットの組成を同一として、かつ第2の磁性層と第3の磁性層の厚さを同一に固定して実施例1と同様にして磁気記録媒体を形成した。これらの媒体の評価結果を表2に示す。
【0046】
【表2】
試料番号201と202の磁気記録媒体は第2の磁性層と第3の磁性層を形成する際にCo−15at.%Cr−12at.%Pt−8at.%B合金ターゲットを用いた。試料番号201の磁気記録媒体について65℃で測定した出力減少率は時間桁当り−2.1%であり、熱減磁特性に問題があった。一方、第2の磁性層と第3の磁性層を厚くしBrtを10Tnmとした試料番号202の場合、65°Cにおける出力減少率は時間桁当り−1.5%程度であり、熱減磁特性の問題はなかった。しかしながら、この媒体のオーバーライト特性(O/W)は−24dBと小さかった。
【0047】
一方、Co−15at.%Cr−16at.%Pt−8at.%B合金ターゲットを用いて形成した磁気記録媒体205について65°Cで測定した出力減少率は、時間桁当り−1.1%程度であり、熱減磁特性に問題はなかったが、この磁気記録媒体のオーバーライト特性(O/W)は、−23dBと劣化していた。
【0048】
Crの濃度を15at.%、Bの濃度を8at.%に固定して、Ptの濃度を13〜15at.%とした合金ターゲットを用いて形成した磁気記録媒体203、103、201は、Brt=7.9Tnm〜8.8Tnmでオーバーライト特性(O/W)も−26dBより向上でき、65°Cにおける出力減少率も−1.3〜−1.4%/桁で熱減磁特性に問題はなかった。
【0049】
これらの結果から、Co−Cr−Pt−B合金のPt添加濃度は13at.%から15at.%とした場合に、出力減少率を低減し同時にオーバーライト特性(O/W)ならびに高S/Ndを両立した磁気記録媒体を実現できることが明らかになった。
(実施例4)
第2の磁性層と第3の磁性層の組成を変更した以外は実施例1と同様にしてBrt=8Tnmとなるように磁気記録媒体を形成した。Bの添加濃度をCoに対して変化させ、第2の磁性層と第3の磁性層を形成する合金ターゲットの組成を以下の4組成とした。
【0050】
Co−16at.%Cr−14at.%Pt−6at.%B、
Co−16at.%Cr−14at.%Pt−7at.%B、
Co−16at.%Cr−14at.%Pt−8at.%B、
Co−16at.%Cr−14at.%Pt−10at.%B.
上記合金ターゲットの他に、Co−16at.%Cr−14at.%Pt−11at.%B合金ターゲットも準備しようとした。しかしながら、11at.%Bを含有した合金は切削加工時にターゲットが割れやすくなり、ターゲットの歩留まりが悪かった。
【0051】
上記4組成の合金ターゲットを用いて形成した磁気記録媒体について、実施例1に記載した磁気ヘッドを用いてオーバーライト特性(O/W)を評価したところ、いずれの磁気記録媒体でも−27dBより向上した特性が得られた。
【0052】
これらの磁気記録媒体について測定した結果を表3に示す。出力減少率の大きさは試料番号303を除き、いずれも−1.5%/桁以内であった。Co−16at.%Cr−14at.%Pt−10at.%B合金ターゲットを用いて形成した試料番号303の磁気記録媒体では、出力減少率は−2.2%/桁程度まで大きくなった。この合金ターゲットを用いて形成した媒体で出力減少が−1.5%/桁であるようにするためにはBrt=9Tnmまで大きくする必要があった。
【0053】
【表3】
透過型電子顕微鏡により磁性層の平均結晶粒径<D>を平面観察した結果を表3に示す。Coに対してBを7at.%から10at.%まで置換すると、平均結晶粒径<D>は8.7nmから8.1nmまで減少し、9nmよりも小さくできることが明らかになった。磁性層の結晶粒径の微細化に対応してS/Ndが向上した。
【0054】
これらの検討結果から、平均結晶粒径<D>を9nmよりも小さくし、同時に熱揺らぎを低減するためには、Bの添加濃度は7at.%以上10at.%以下であることが好ましいことが明らかになった。
(実施例5)
第2の中間層17として0.6nmのRuに替わり、0nm、0.3nm、0.4nm、0.5nm、0.8nm、1.0nmと膜厚を変えた他は、実施例1と同様にして磁気記録媒体を形成した。第2の磁性層16と第3の磁性層18の厚さは、第2の中間層17として厚さ0.6nmのRuを用いた場合にBrt=7.8Tnmとなる膜厚に固定した。
【0055】
これらの磁気記録媒体について電磁変換特性を測定した結果、表4に示すように、第2の中間層が0.5nmとした試料番号404の磁気記録媒体でS/Ndが最大値となった。第2の中間層17を厚くするに従いオーバーライト特性(O/W)は僅かに低下した。
【0056】
65°Cにおける熱減磁の測定結果から、第2の中間層17の厚さを0.4nm、0.5nmとした試料番号403、404の磁気記録媒体で時間桁あたり−2.4%〜−2.2%の出力減少が観測された。一方、第2の中間層17の厚さを0.6nm以上にすれば、65°Cにおける出力減少率が時間桁あたり−1.5%程度まで低減できた。
【0057】
また、第2の中間層17を形成しない試料番号401、あるいは第2の中間層を0.3nm形成した試料番号402の磁気記録媒体で測定したS/Ndは、第2の中間層17の厚さを0.6nm以上形成した磁気記録媒体に比べ低くなっていた。
【0058】
これらの結果から、熱減磁の低減とオーバーライト特性(O/W)の向上、ならびに高S/Nd化を同時に満足するために、第2の中間層として形成するRuの厚さは0.6nmから1.0nmの範囲が好ましいことが明らかになった。
【0059】
【表4】
(実施例6)
第1の下地層11としてNi−35at.%Ta合金に代わり、Ni−25at.%Ta合金、Ni−50at.%Ta合金、Co−30at.%Cr−10at.%Zrを用い、厚さ30nmのこれらの合金層を形成した。この上に、第2の下地層12として2nm、4nm、8nmのTaを主成分とする層を室温で形成した。ランプヒーターにより基板の温度を約330°Cになるように加熱しながら、1%酸素を添加したArガスが0.27Paとなるように5秒間暴露した後、第3の下地層13として厚さ10nmのCr−15at.%Ti−5at.%B合金を形成した。第2の磁性層と第3の磁性層にCo−16at.%Cr−14at.%Pt−9at.%B合金を用いたほかは、実施例1と同様にして磁気記録媒体を形成した。
【0060】
これらの磁気記録媒体を、記録用の電磁誘導型磁気ヘッドと再生用のスピンバルブ型磁気ヘッドを併せ持つ複合型ヘッドと組み合わせてスピンスタンドで電磁変換特性を評価した。評価には実施例1に記載のヘッドと同一仕様のヘッドを用いた。その結果、いずれの磁気記録媒体でも、S/Ndで24.5dB以上、オーバーライト特性(O/W)も−28dBより向上でき、熱減磁の問題もなかった。
【0061】
第2の下地層12としてTaを主成分とする層の厚さを2nm、4nm、8nmの3水準で比較すると、膜厚が厚くなるに従い、オーバーライト特性(O/W)が低下する傾向にあった。この傾向は第1の下地層11の材料に依存しなかった。
【0062】
第1の下地層だけを形成し、第2の下地層以降を形成しなかった試料も作製した。この第1の下地層について銅の特性X線を用いたX線回折曲線を測定した。その結果、いずれの合金を用いた場合もハローパターン以外の明瞭な回折ピークを示さないことを確認した。さらに、保護層まで形成した試料についてX線回折曲線を測定した結果、第3の下地層と第2の磁性層、第3の磁性層に起因すると考えられる回折ピーク以外には明瞭な回折ピークを示さないことを確認した。
(実施例7)
第1の磁性層として厚さ3nmのCo−14at.%Cr−6at.%Pt合金からなる磁性層14に代わりCo−14at.%Cr、Co−14at.%Cr−10at.%Pt、Co−19at.%Cr−8at.%Pt合金を用いたほかは実施例1と同様にして磁気記録媒体を形成し、電磁変換特性を評価した。ここでBrt=8Tnmとなるように第2の磁性層と第3の磁性層の膜厚比を1:1に固定して膜厚を変化させた。
【0063】
第1の磁性層の厚さを3nmに固定して、第1の磁性層の組成だけ変更すると、表5に示すように、Co−19at.%Cr−8at.%Ptを第1の磁性層に用いた場合、オーバーライト特性(O/W)が改善された。
【0064】
【表5】
(実施例8)
表面を化学強化し1μm当り40本程度のテクスチャ加工を施したアルミノシリケートガラス基板10とテクスチャ加工を施していないアルミノシリケートガラス基板10を同時にアルカリ洗浄し、乾燥させた後、第1の下地層11として厚さ30nmのNi−35at.%Ta合金、第2の下地層12として2nmのTaを主成分とする層を室温で形成した。ランプヒーターにより基板の温度を約300°Cになるように加熱した後、第3の下地層13として厚さ10nmのCr−10at.%Ti−5at.%B合金を形成した。
【0065】
更に厚さ3nmのCo−16at.%Cr−6at.%Pt合金からなる下部磁性層14を形成後、Ruからなる第1の中間層15の厚さを0.2nm、0.3nm、0.5nm、0.6nm、0.7nm、0.9nm、1.2nmと変え、Co−16at.%Cr−14at.%Pt−8at.%B合金からなる第2の磁性層16、厚さ0.6nmのRuからなる第2の中間層17、Co−16at.%Cr−14at.%Pt−8at.%B合金からなる第3の磁性層18を順次形成し、保護層として3nmのカーボン膜19を形成した。第2の磁性層16と第3の磁性層18の膜厚は同一とした。
【0066】
カーボン膜形成後、パーフルオロアルキルポリエーテルを主成分とする潤滑剤を塗布して厚さ1.9nmの潤滑層20を形成した。上記多層膜の形成はインテバック(Intevac)社製の枚葉式スパッタリング装置(MDP250B)を用いた。このスパッタリング装置のベース真空度は1.0〜1.1×10−5 Paであり、タクトは6秒とした。第1の下地層から第3の磁性層までは0.93PaのArガス雰囲気中で行い、カーボン保護膜はArに窒素を10%添加した混合ガス雰囲気中で形成した。
【0067】
Ruからなる第1の中間層15の厚さを0.6nmとして全積層膜のBrtが8Tnmになるように第2の磁性層と第3の磁性層の膜厚を決定した。この第2の磁性層と第3の磁性層の膜厚を固定し、第1の中間層15の厚さを変えた結果、第1の中間層15の厚さを0.2nmと変えた場合に全積層膜のBrtが8Tnmよりも増加し、オーバーライト特性(O/W)とS/Ndが劣化した。
【0068】
円板の周方向に測定した保磁力Hc(C)と円板の半径方向で測定した保磁力Hc(R)の割合(Hc(C)/Hc(R))の値はテクスチャ加工を施した基板上で1.07程度であり、第1の中間層の厚さに依存しなかった。一方、テクスチャ加工を施していない通常の基板上では(Hc(C)/Hc(R))の値は1.00であり、基板面内で保磁力は等方的であった。この(Hc(C)/Hc(R))が1よりも大きくなることでテクスチャ加工を施した基板を利用することにより出力分解能が向上した。テクスチャの形状を間歇接触型の原子間力顕微鏡で観察した結果、表面粗さRaは半径方向に0.4nmから0.5nmであった。
(実施例9)
第3の下地層13として厚さ10nmのCr−15at.%Ti−5at.%B合金を形成する代わりにCr−20at.%Ti合金下地層を形成後Cr−40at.%Mo合金下地層を形成した。その後、厚さ3nmのCo−14at.%Cr−6at.%Pt−4at.%B合金からなる第1の磁性層14を形成したほかは実施例1と同様にして磁気記録媒体を形成した。第1の磁性層がBを含んだ合金を用いる場合にも面内配向した磁気記録媒体が形成できた。
(実施例10)
第1の下地層11として厚さ30nmのNi−40at.%Ta合金、第2の下地層12として2nmのTa層を室温で形成した。ランプヒーターにより基板の温度を約300°Cになるように加熱した後、第3の下地層13として厚さ5nmのCr−15at.%Ti−5at.%B合金層を形成した。さらに、第1の磁性層14としてCo−19at.%Cr−8at.%Pt合金層を3nm形成し、厚さ0.5nmのRuからなる第1の中間層15、表6に示す第2の磁性層16まで形成後、第2の中間層17と第3の磁性層18を形成せずに、直接保護層19として3.2nmのカーボン膜を形成した。これらの積層膜について、Brtが4.5Tnmとなるような第2の磁性層16の厚さtxを予め求めた。このtxを用いて以下の媒体を形成した。
【0069】
第1の下地層11として厚さ30nmのNi−40at.% Ta合金層、第2の下地層12として2nmのTa層を室温で形成し、ランプヒーターにより基板の温度を約300°Cになるように加熱した後、第3の下地層13として厚さ5nmのCr−15at.%Ti−5at.%B合金層を形成した。さらに、第1の磁性層14としてCo−19at.%Cr−8at.%Pt合金層を3nm形成し、厚さ0.5nmのRuからなる第1の中間層15を形成後、予め算出しておいたtxの膜厚を用いて、表6に示す第2の磁性層16、厚さ0.8nmのRuからなる第2の中間層17、表6に示す第3の磁性層18を形成し、積層膜のBrtが9Tnmとなるようにした。
【0070】
【表6】
保護層19として3nmのカーボン膜を形成した。カーボン膜形成後、パーフルオロアルキルポリエーテルを主成分とする潤滑剤を塗布して厚さ1.8nmの潤滑層20を形成した。上記多層膜の形成はインテバック(Intevac)社製の枚葉式スパッタリング装置(MDP250B)を用いて行った。各放電チャンバに放置する時間を6秒とした。第1の下地層から上部磁性層までは0.93PaのArガス雰囲気中で行い、カーボン保護膜はArに窒素を10%添加した混合ガス雰囲気中で形成した。
【0071】
表6に示す第3の磁性層と第2の磁性層のPt組成と電磁変換特性を比較する。試料番号602と603の磁気記録媒体の比較から第2の磁性層に含有されるPtの濃度を13%から12%へ低減するとオーバーライト特性(O/W)が4dB改善し、S/Ndも0.6dB向上した。試料番号604と605の磁気記録媒体の比較から第2の磁性層のPt濃度を14%から12%へ低減するとオーバーライト特性(O/W)が1dB改善し、S/Ndも1.1dB向上した。試料番号605と603の磁気記録媒体の比較から第2の磁性層のCrの濃度を16%から18%へ増加しCoと置換するとオーバーライト特性(O/W)が4dB改善し、S/Ndも1.1dB向上した。
【0072】
これらの結果から、第2の磁性層に含有されるPtの濃度を第3の磁性層に含有されるPtの濃度よりも低くすれば、オーバーライト特性(O/W)が向上し、S/Ndが高くできることが明らかになった。また、第2の磁性層に含有されるCrの濃度を第3の磁性層に含有されるCrの濃度よりも高くすれば、オーバーライト特性(O/W)が向上し、S/Ndが高くできることが明らかになった。
(比較例2)
第1の下地層11として厚さ30nmのNi−40at.%Ta合金、第2の下地層12として2nmのTa層を室温で形成した。ランプヒーターにより基板の温度を約300°Cになるように加熱した後、第3の下地層13として厚さ5nmのCr−15at.%Ti−5at.%B合金層を形成した。さらに、第1の磁性層14としてCo−19at.%Cr−8at.%Pt合金層を3nm形成し、厚さ0.5nmのRuからなる第1の中間層15、表6に示す第2の磁性層16まで形成後、第2の中間層17と第3の磁性層18を形成せずに、直接保護層19として3.2nmのカーボン膜を形成した。
【0073】
これらの積層膜について、Brtが9Tnmとなるようにした。実施例10の評価に用いた磁気ヘッドと同一のヘッドで比較例2の磁気記録媒体の電磁変換特性を評価した。その結果、表6に示す構成をとり、Brtが9Tnmである実施例10の媒体に比べ、比較例2の磁気記録媒体のS/Ndは1.6dBから2.4dB低下した。
【0074】
すなわち、同一のBrtで比較すると、第1の中間層15を形成後、表6に示す第2の磁性層16、第2の中間層17、表6に示す第3の磁性層18を形成することにより、第1の中間層15を形成後、表6に示す第2の磁性層16だけを形成した場合に比べS/Ndが向上できる。
【0075】
(実施例11)
実施例1と同じスパッタ装置を用い、以下のような磁気記録媒体を形成した。まず、表面を化学強化し1μm当り40本程度のテクスチャ加工を施したアルミノシリケートガラス基板10をアルカリ洗浄し、乾燥させた後、第1の下地層11として厚さ28nmのNi−35at.%Ta合金、第2の下地層12として2nmのTaを主成分とする層を室温で形成した。ランプヒーターにより基板の温度を約300°Cになるように加熱し酸素を含有した雰囲気に4秒間暴露した後、第3の下地層13として厚さ11nmから12nmのCr−10at.%Ti−3at.%B合金を形成した。
【0076】
更に厚さ3.5nmのCo−16at.%Cr−9at.%Pt合金からなる下部磁性層14を形成後、Ruからなる第1の中間層15の厚さを0.5nmに固定し、Co−16at.%Cr−12at.%Pt−8at.%B合金からなる第2の磁性層16を11 nm形成し、厚さ0.6nmのRuからなる第2の中間層17、厚さ12 nmのCo−16at.%Cr−14at.%Pt−8at.%B合金からなる第3の磁性層18を順次形成し、保護層として3nmのカーボン膜19を形成した。
【0077】
この磁気記録媒体を実施例1に記載した磁気ヘッドで電磁変換特性を評価した。その結果、オーバーライト特性(O/W)は−31dB、S/Ndも24.1dBと良好であった。また65°Cにおける出力減少率も時間桁あたり−1.4%であり、信頼性の問題もなかった。
(実施例12)
第2の磁性層16としてCo−18at.%Cr−12at.%Pt−8at.%B合金ターゲットを用いて磁気記録媒体を形成したほかは、実施例11と同様にして磁気記録媒体を形成した。第2の磁性層16の厚さを調整し、実施例11と同一の孤立再生波出力が得られるようにした。
【0078】
この磁気記録媒体を実施例1に記載した磁気ヘッドで電磁変換特性を評価した。その結果、オーバーライト特性(O/W)は−34dB、S/Ndも24.7dBと良好であった。また65°Cにおける出力減少率も時間桁あたり−1.5%であり、信頼性の問題もない高性能磁気記録媒体が実現できた。
【0079】
【発明の効果】
以上の説明のとおり本発明によれば、高S/Ndを有し、オーバーライト特性に優れ、かつ熱揺らぎに対しても十分に安定な面内磁気記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による磁気記録媒体の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
10… 基板、11… 第1の下地層、12… 第2の下地層、
13… 第3の下地層、14… 第1の磁性層、15… 第1の中間層、
16… 第2の磁性層、17… 第2の中間層、18… 第3の磁性層、
19… 保護層、20… 潤滑層。
Claims (14)
- 基板上に下地層、第1の磁性層、第1の中間層、第2の磁性層、第2の中間層、第3の磁性層、保護層、潤滑層をこの順に形成した磁気記録媒体において、前記第3の磁性層と第2の磁性層は少なくとも白金とクロムとホウ素を含有するコバルト基合金からなり、第2の磁性層に含有される白金濃度は第3の磁性層に含有される白金の濃度以下であり、かつ第3の磁性層に含有される白金が15原子%以下であり、第3の磁性層に含有されるクロムの濃度が15原子%以上18原子%以下であり、第3の磁性層に含有されるホウ素の濃度が7原子%以上10原子%以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
- 前記第1の中間層がルテニウムを主成分とすることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
- 前記第2の中間層がルテニウムを主成分とし、その厚さが0.6nmから1.0nmであることを特徴とする請求項2記載の磁気記録媒体。
- 前記下地層は、クロムとジルコニウムを含有するコバルト合金層と、タンタルを主成分とする層と、チタンとホウ素を含有するクロム合金層とをこの順に積層したものであることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
- 前記下地層は、タンタルを含有するニッケル合金層と、タンタルを主成分とする層と、チタンを含有するクロム合金層と、モリブデンを含有するクロム合金層とをこの順に積層したものであることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
- 前記基板は周方向の溝が半径方向に複数形成されたテクスチャを有することを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
- 前記第2の磁性層に含有される白金の濃度は前記第3の磁性層に含有される白金の濃度よりも低く、前記第2の磁性層に含有されるクロム濃度は前記第3の磁性層に含有されるクロムの濃度よりも高いことを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
- 前記第1の磁性層がクロムを含むコバルト基合金、あるいはクロムと白金を含むコバルト基合金からなることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
- 基板上に下地層、第1の磁性層、第1の中間層、第2の磁性層、第2の中間層、第3の磁性層、保護層、潤滑層をこの順に形成した磁気記録媒体において、前記下地層はタンタルを含有するニッケル合金層と、タンタルを主成分とする層と、チタンとホウ素を含有するクロム合金層とをこの順に積層したものであり、前記第3の磁性層と第2の磁性層は少なくとも白金とクロムとホウ素を含有するコバルト基合金からなり、第2の磁性層に含有される白金濃度は第3の磁性層に含有される白金の濃度以下であり、かつ第3の磁性層に含有される白金が15原子%以下であり、第3の磁性層に含有されるクロムの濃度が15原子%以上18原子%以下であり、第3の磁性層に含有されるホウ素の濃度が7原子%以上10原子%以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
- 前記第1の中間層がルテニウムを主成分とすることを特徴とする請求項9記載の磁気記録媒体。
- 前記第2の中間層がルテニウムを主成分とし、その厚さが0.6nmから1.0nmであることを特徴とする請求項10に記載磁気記録媒体。
- 前記基板は周方向の溝が半径方向に複数形成されたテクスチャを有することを特徴とする請求項9記載の磁気記録媒体。
- 前記第2の磁性層に含有される白金の濃度は前記第3の磁性層に含有される白金の濃度よりも低く、前記第2の磁性層に含有されるクロム濃度は前記第3の磁性層に含有されるクロムの濃度よりも高いことを特徴とする請求項9記載の磁気記録媒体。
- 前記第1の磁性層がクロムを含むコバルト基合金、あるいはクロムと白金を含むコバルト基合金からなることを特徴とする請求項9記載の磁気記録媒体。
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