JP2004353251A - 屋外階段及び屋外階段の構築方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】階段フレーム5と、下側階段パーツ6と、上側階段パーツ7と、踊り場床8とからなる屋外階段4である。階段フレーム5は、4本の支柱51と、上端部階段支持梁52と、中央部階段支持梁53と、下側階段梁54と、上側階段支持梁55とからなる。また、4本の支柱51は屋外階段を取り付ける階の基礎または床から上階の床までの長さと略等しくなっている。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はユニット式の屋外階段及び屋外階段の構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ユニット式の屋外階段は、階段をいくつかのパーツに分解し、このパーツを工場等で製造し、このパーツを組み立てて階段となすもので、現場施工期間が短く、且つ、寸法精度のよい標準化された屋外階段となる特徴があるので、多く採用されている。
このユニット式の屋外階段としては、従来、種々なものが知られている。
【0003】
一般的なユニット式の屋外階段としては、特許文献1に記載されている階段と略同じ形式の階段が多い。
このユニット式の屋外階段は、ささら桁、踏板、蹴込板等を組み立てた略一直線状の階段パーツと、水平規制片と垂直規制片とからなるL字形の第1受け材と、平坦でボルト挿通用の長孔を設けた第2受け部材とからなり、施工現場では、予め、建物本体の廊下等の階段取付部に階段受け桁を設け、更に、この階段受け桁の両側にそれぞれ支柱と短支柱を設けていて、支柱に第1受け材を取り付け、短支柱に第2受け部材を取り付け、この第1受け材と第2受け材に階段パネルのささら桁の上端部を取り付けるものである。
【0004】
また、特許文献2に記載されている屋外階段も知られている。
この特許文献2に記載されている屋外階段は、矩形状の4隅に立設された第1支柱、第2支柱、第3支柱、第4支柱からなる4本の支柱と、第1支柱の下端部と第2支柱の下端部とを連結する下端部階段支持梁と、第1支柱の上端部と第2支柱の上端部とを連結する上端部階段支持梁と、第3支柱の中央部と第4支柱の中央部とを連結する中央部階段支持梁と、第1支柱の中央部と第3支柱の中央部とを連結する第1階段梁と、第2支柱の中央部と第4支柱の中央部とを連結する第2階段梁と、この第1階段梁と第2階段梁が延長され、この延長された梁の先端を連結して構成されたコ字形の踊り場支持梁とからなる階段フレームを有し、この階段フレームの下端部階段支持梁と中央部階段支持梁に下側階段パーツを取り付け、中央部階段支持梁と上端部階段支持梁に上側階段パーツを取り付け、踊り場支持梁に踊り場床を取り付けるものである。
【0005】
【特許文献1】
実開平5−83144号公報
【特許文献2】
特開平6−212758号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載されている屋外階段では、階段パーツのささら桁を第1受け材と第2受け材に取り付けると、階段パーツと、この階段を昇降する人の荷重が、ささら桁と第1受け材との連結部、及び、ささら桁と第2受け材との連結部にかかるので、この荷重に耐えるように、この両方の連結部の連結構造を強固に連結できる構造にする必要があり、そのために、複雑な構造になり作業し難い。
【0007】
また、重い階段パーツを支えながら取り付ける作業が困難で、そのため、現場施工工数が多くなり、高価になる。又、高所での作業が多く、危険であるという問題がある。
また、この屋外階段は、一方を建物本体に連結した短支柱に取り付け、他方を建物本体の支柱に取り付けているので、垂直方向の荷重は支柱と短支柱で負担し、地震や風圧力等の水平方向の荷重は建物本体に負担するよにうなっているが、この荷重の伝達形式が不明確であるものが多く設計し難い。
【0008】
そこで、工場で独立可能に組み立てることができるように設計した部品を製造し、施工現場では、これを単に据え付けるだけで完成する自立した屋外階段が望まれている。
【0009】
一方、特許文献2に記載されている屋外階段は、階段フレームの4本の支柱によって自立することができ、水平方向の荷重や垂直方向の荷重の伝達が容易に判るので設計し易い。
また、階段パーツとこの階段パーツの上を昇降する人の荷重は支柱にかかり、建物本体に接続する接続部には殆どかからない。従って、重い階段パーツを支えながら取り付ける必要がないし、この階段フレームと建物本体との接続構造も簡単で構造でよく屋外階段を構築し易い。
【0010】
しかも、階段フレームは簡単な構造で製造し易いし、この階段フレームや下側階段パーツと上側階段パーツと踊り場床等を工場で製造し、これを施工現場で単に組み立てるだけで屋外階段とすることができ、極めて便利なものである。
また、この屋外階段を3階以上の建物では、この3階以上の階に昇るために2階以上の階に屋外階段を設ける。この際には、下階の屋外階段の上に屋外階段を、下階の第1支柱と第1支柱とが、また、下階の第2支柱と第2支柱とが、また、下階の第3支柱と第3支柱とが、また、下階の第4支柱第4支柱とがそれぞれ略一直線状になる状態に、載置するというように積み重ねればよく、極めて施工し易い。
【0011】
しかし、この屋外階段では、積み重ねたときに下階の上端部階段支持梁と、取り付ける階の下端部階段支持梁とが重なるので、この部分が2重になり不経済である。
また、第1支柱と第3支柱とを連結する第1階段梁と、第2支柱と第4支柱とを第2階段梁とが階段の略中央を横切っていて、この第1階段梁や第2階段梁を昇降する人の目に入るので、昇降する人が外側を見るときの邪魔になるし、外側から見ても、この第1階段梁と第2階段梁が階段の外観を壊して美麗でないという問題がある。
【0012】
そこで、この発明の目的は、階段フレーム等を工場で製造し、これを施工現場で組み立てるだけで自立した階段となすことのできる極めて便利な上記特許文献2に記載されている屋外階段を更に改良し、上端部階段支持梁と下端部階段支持梁が2重にならず、しかも、階段梁が邪魔になったり外観を壊すことのない屋外階段と、この屋外階段の構築方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、請求項1に記載の発明は、階段フレームと下側階段パーツと上側階段パーツと踊り場床とからなる屋外階段であって、前記階段フレームは矩形状の4隅に立設された第1支柱、第2支柱、第3支柱、第4支柱からなる4本の支柱と、第1支柱の上端部と第2支柱の上端部とを連結する上端部階段支持梁と、第3支柱の中央部と第4支柱の中央部とを連結する中央部階段支持梁と、第1支柱の下端部と第3支柱の中央部とを連結する下側階段梁と、第4支柱の中央部と第2支柱の上端部とを連結する上側階段梁とからなり、これ等の4本の支柱は、屋外階段を取り付ける階の基礎または床から上階の床までの長さに略等しくなされている屋外階段を特徴とするものである。
【0014】
この請求項1記載の発明に使用する第1支柱、第2支柱、第3支柱、第4支柱等の支柱や、上端部階段支持梁や中央部階段支持梁等の階段支持梁や上側階段梁や下側階段梁等の階段梁等の梁は、長尺体であればよく、材料、形状は適宜でよい。例えば、鉄骨等の金属製であってもよいし、木材等の木製でもよい。又、金属製の場合には、丸棒、角棒等の棒状体や、丸筒や角筒等の筒状であってもよいし、断面C字形長尺体のC形鋼や断面H字形長尺体のH形鋼等の異形材であってもよい。特に、H形鋼が単位体積当たりの機械的強度が大きく好適である。
【0015】
また、踊り場床は板状体であればよいが、屋外階段であるので、耐水性や耐候性に優れた板状体が好ましい。しかも、この上に人が載るので、機械的強度の大きな板状体が好ましい。かかる踊り場床としては、ALC板、鉄線入りセメント押し出し成形板等が好ましい。又、この板状体の下側や側縁部等に鉄板や枠組等を取り付けて補強してもよい。
【0016】
また、この請求項1記載の発明の屋外階段では、上側階段パーツから上階に昇ったり、上階から上側階段パーツに降りる。従って、屋外階段の上端に位置する第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁のいずれかを建物本体の階段取付場所に取り付ける必要がある。この階段取付場所とは、建物本体の上階の床にある階段を取り付けることのできる梁等をいう。通常、階段を昇降する人が階段の前に立つ必要があるので、この階段の前にある人が立つことのできる広場(例えば廊下等)の床に設けられている梁等が好ましい。
【0017】
そして、この階段取付場所に取り付け易くするために、請求項2記載のように、第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁のいずれかに連結梁を取り付けていると、この連結梁を建物本体の階段取付場所に取り付けるだけで階段フレームを強固に、しかも、容易に取り付けることができるので好ましい。
【0018】
また、この請求項1記載の発明の屋外階段では、下側階段パーツから上側階段パーツに昇ったり上側階段パーツから下側パーツに降りるときには、この下側階段パーツと上側階段パーツの間で回転して反対方向に向く必要がある。即ち、この反対方向に向くための踊り場床をこの上側階段パーツと下側階段パーツの間に設ける必要がある。即ち、第3支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれかに踊り場床を取り付ける必要がある、この踊り場床を第3支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁等に直接取り付けてもよいが、第3支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれかに踊り場支持梁を取り付けていると、踊り場床を取り付け易くなるので好ましい。
【0019】
この踊り場支持梁は適宜形状でよいが、踊り場床は通常矩形状をしているので、請求項3記載のように、梁材を踊り場床の外側縁の形状と略等しいコ字形に枠組した踊り場支持梁を第3支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれかに取り付けると、この踊り場支持梁の上に踊り場床を載置するだけで踊り場床を容易に、しかも、強固に取り付けることができ、好ましい。
【0020】
即ち、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明に係り、前記第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁のいずれかには、建物本体に連結するための連結材が取り付けられているものである。
【0021】
この請求項2記載の発明における連結材とは、階段フレームの上端部にある第1支柱の上端部や第2支柱の上端部や上端部階段支持梁を階段取付場所に取り付けることのできる部材をいう。
従って、階段取付場所、例えば、廊下の梁等が第1支柱の上端部や第2支柱の上端部や上端部階段支持梁の近くにある場合には、両者間の隙間に差し渡すことのできる長さのコ字形の金具やL字形の金具が好ましい。又、階段取付場所、例えば、廊下の梁等が第1支柱の上端部や第2支柱の上端部や上端部階段支持梁から離れた位置にある場合には、両者間を連結するすることのできる連結梁が好ましい。
【0022】
また、一般に、屋外階段を建物本体に取り付ける際には、1箇所を連結して取り付けてもよいが、2箇所以上を連結すると強固に取り付けることができるので好ましい。
2箇所以上で連結する方法としては、2個以上の連結材を設けてこの連結材だけで連結するようにしてもよいし、1箇所以上の連結材と1箇所以上の第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁と直接連結するというように、連結材で連結する連結方式と直接連結する連結方式とを併用してもよい。
【0023】
また、請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明に係り、前記第3支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれかには、梁材をコ字形に枠組した踊り場支持梁が、下側階段梁と反対方向に略水平に突出し、且つ、コ字形の両側の端部を第3支柱中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれかに連結した状態に、取り付けられているものである。
【0024】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載されている屋外階段を1階に構築するときには、1階の基礎に階段フレームを据え付け、第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁のいずれか又は連結梁を2階の床にある階段取付部に連結し、第3支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれか又は踊り場支持梁に踊り場床を取り付け、下側階段パーツを基礎と中央部階段支持梁とに差し渡して取り付け、上側階段パーツを中央部階段支持梁と上端部階段支持梁とに差し渡して取り付け、請求項1〜3のいずれかに記載されている別の屋外階段を2階以上の階に構築するときには、既に構築されている下階の階段フレームの上に階段フレームを、下階の第1支柱と第1支柱とが、また、下階の第2支柱と第2支柱とが、また、下階の第3支柱と第3支柱とが、また、下階の第4支柱と第4支柱とがそれぞれ略一直線状になる状態に、載置し、第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁のいずれか又は連結梁を上階の床にある階段取付部に連結し、第3支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれか又は踊り場支持梁に踊り場床を取り付け、下側階段パーツを床、廊下、下階の上端部階段支持梁のいずれかと中央部階段支持梁とに差し渡して取り付け、上側階段パーツを中央部階段支持梁と上端部階段支持枠とに差し渡して取り付ける屋外階段の構築方法を特徴とするものである。
【0025】
この請求項2記載の発明及び請求項4記載の発明における第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁のいずれかとは、第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁のいずれか1箇所又は複数箇所をいう。即ち、第1支柱の上端部だけでもよいし、第2支柱の上端部だけでもよいし、上端部階段支持梁だけてもよいし、第1支柱上端部と第2支柱の上端部というように2箇所であってもよいし、第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁というように3ヵ所であってもよい。
【0026】
また、請求項3記載の発明および請求項4記載の発明における第3支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれかとは、第2支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれか1箇所又は複数箇所をいう。即ち、第3支柱の中央部だけでもよいし、第4支柱の中央部だけでもよいし、中央部階段支持梁だけてもよいし、第3支柱の中央部と第4支柱の中央部というように2箇所であってもよいし、第3支柱の中央、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁というように3ヵ所であってもよい。
【0027】
(作用)
請求項1記載の発明では、階段フレームと下側階段パーツと上側階段パーツと踊り場床とからなる屋外階段であって、前記階段フレームは矩形状の4隅に立設された第1支柱、第2支柱、第3支柱、第4支柱からなる4本の支柱と、第1支柱の上端部と第2支柱の上端部とを連結する上端部階段支持梁と、第3支柱の中央部と第4支柱の中央部とを連結する中央部階段支持梁と、第1支柱の下端部と第3支柱の中央部とを連結する下側階段梁と、第4支柱の中央部と第2支柱の上端部とを連結する上側階段梁とからなるので、4隅に立設された第1支柱、第2支柱、第3支柱、第4支柱が上端部階段支持梁、中央部階段支持梁、下側階段梁、上側階段梁によって連結されて、4本の支柱がばらばらにならないし、階段フレームと下側階段パーツと上側階段パーツと踊り場床を工場で製造し、施工現場でこれ等を請求項4記載の発明のように組み立てると、階段フレームの4本の支柱で自立する屋外階段となる。
【0028】
即ち、1階に屋外階段を構築するときには、1階の基礎に階段フレームを据え付け、この階段フレームの第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁のいずれかを建物本体の2階の廊下等の床にある階段取付場所に連結し、第3支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれかに踊り場床を取り付け、下側階段パーツを基礎と中央部階段支持梁とに差し渡して取り付け、上側階段パーツを中央部階段支持梁と上端部階段支持梁とに差し渡して取り付けると、屋外階段が構築される。
【0029】
又、請求項1〜3のいずれかに記載されている別の屋外階段を2階以上の階に構築するときには、既に構築されている下階の階段フレームの上に階段フレームを、下階の第1支柱と第1支柱とが、また、下階の第2支柱と第2支柱とが、また、下階の第3支柱と第3支柱とが、また、下階の第4支柱と第4支柱とがそれぞれ略一直線状になる状態に、載置し、第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁のいずれかを建物本体の上階の廊下等床にある階段取付部に連結し、第3支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれかに踊り場床を取り付け、下側階段パーツを床、廊下、下階の上端部階段支持梁のいずれかと中央部階段支持梁とに差し渡して取り付け、上側階段パーツを中央部階段支持梁と上端部階段支持枠とに差し渡して取り付けると、屋外階段が構築される。
【0030】
このようにして構築された屋外階段は、地上または床や廊下から下側階段パーツを昇って踊り場床に達し、この踊り場床の上で回転して反対方向に向き、踊り場床から上側階段パーツを昇って上階に行くことができるし、床や廊下から上側階段パーツを降りて踊り場床に達し、この踊り場床で回転して反対方向に向き、踊り場床から下側階段パーツを降りて下階や地上に行くことができる。
【0031】
また、屋外階段では、矩形状の四隅に立設された4本の支柱があるので、屋外階段自体が自立していて、階段及び階段を昇の人の荷重をこの4本の支柱が負担する。従って、設計し易いし、上記のように組み立てるだけで屋外階段を構築することができるので作業し易い。
また、この屋外階段では、支柱の下端部には、下端部階段支持梁がないので、屋外階段を積み重ねたときに、下階の上端部階段支持梁が下端部階段支持梁と2重にならず、材料の節約となる。
【0032】
また、下側階段パーツを基礎または床面と、中央部階段支持梁とに差し渡して取り付けると、この下側階段パーツは、第1支柱の下端部と第3支柱の中央部とを連結する下側階段梁に沿って取り付けられる。
従って、外側から見ると、この下側階段パーツと下側階段梁とが重なっていてどちらか一方のみが見える。
【0033】
又、上側階段パーツを中央部階段支持梁と上端部階段支持梁とに差し渡して取付けると、この上側階段パーツは、第4支柱の中央部と第2支柱の上端部とを連結する上側階段梁に沿って取り付けられる。
従って、外側から見ると、この上側階段パーツと上側階段梁とが重なっていてどちらか一方のみが見える。
このようになっているので、屋外階段を昇降する人が外側を見るときに下側階梁と上側階段梁が邪魔にならないし、階段の意匠性を損なわない。
【0034】
更に、この請求項1記載の発明の屋外階段では、4本の支柱が屋外階段を取り付ける階の基礎または床面から上階の床面までの長さに略等しくなされているので、この屋外階段の1個を据え付けると、その階に屋外階段を構築することができるし、この上に別の屋外階段を据え付けると、この上の階に屋外階段を構築することができる。
このように、各階ごとに屋外階段を構築することができるので、建物の階数がいくらであっても適応できる。
【0035】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明に係り、前記第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁のいずれかには、建物本体に連結するための連結材が取り付けられているので、この連結材を建物本体の階段取付場所に取り付けると、階段フレームが建物本体の階段取付場所に強固に取り付けられる。このように、請求項2記載の発明の屋外階段は、建物本体に取り付けることが容易な屋外階段である。
【0036】
請求項3記載の発明では、請求項1記載の発明に係り、前記第3支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれかには、梁材をコ字形に枠組した踊り場支持梁が、下側階段梁と反対方向に略水平に突出し、且つ、コ字形の両側の端部を第3支柱中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれかに連結した状態に、取り付けられているので、この踊り場支持梁の上に踊り場床を載置するだけで強固に取り付けることができ、便利である。又、この踊り場床は下側階段梁と反対方向に突出した踊り場支持梁に取り付けられているので、下側階段パーツを昇った人が、その進行方向にある踊り場床の上に立ち易いし、上側階段パーツを降りた人が、その進行方向にある踊り場床の上に立ち易い。
【0037】
請求項4記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載されている屋外階段を1階に構築するときには、1階の基礎に階段フレームを据え付け、第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁のいずれか又は連結梁を2階の床にある階段取付部に連結し、第3支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれか又は踊り場支持梁に踊り場床を取り付け、下側階段パーツを基礎と中央部階段支持梁とに差し渡して取り付け、上側階段パーツを中央部階段支持梁と上端部階段支持梁とに差し渡して取り付け、請求項1〜3のいずれかに記載されている別の屋外階段を2階以上の階に構築するときには、既に構築されている下階の階段フレームの上に階段フレームを、下階の第1支柱と第1支柱とが、また、下階の第2支柱と第2支柱とが、また、下階の第3支柱と第3支柱とが、また、下階の第4支柱と第4支柱とがそれぞれ略一直線状になる状態に、載置し、第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁のいずれか又は連結梁を上階の床にある階段取付部に連結し、第3支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれか又は踊り場支持梁に踊り場床を取り付け、下側階段パーツを床、廊下、下階の上端部階段支持梁のいずれかと中央部階段支持梁とに差し渡して取り付け、上側階段パーツを中央部階段支持梁と上端部階段支持枠とに差し渡して取り付ける屋外階段の構築方法を特徴とするので、この構築方法で構築された屋外階段は、地上または床や廊下から下側階段パーツを昇って踊り場床に達し、この踊り場床で回転して反対方向に向き、踊り場床から上側階段パーツを昇って上階に行くことができるし、床から上側階段パーツを降りて踊り場床に達し、この踊り場床で回転して反対方向に向き、踊り場床から下側階段パーツを降りて下階または地上に行くことができる。
【0038】
そして、このように構築した屋外階段では、請求項1記載の発明の作用の項で説明したように、自立した屋外階段であり、設計し易いし、上記のように組み立てるだけで屋外階段を構築することができるので、作業し易い。
【0039】
又、下端部階段支持梁がないので、下階の上端部階段支持梁が下端部階段支持梁と2重になることがなく、材料の節約となるし、下側階段パーツは、第1支柱の下端部と第3支柱の中央部とを連結する下側階段梁に沿って取り付けられ、上側階段パーツは、第4支柱の中央部と第2支柱の上端部とを連結する上側階段梁に沿って取り付けられ、下側階段パーツと上側階段パーツを昇降する人が外側を見るときに、この上側階段梁や下側階段梁が邪魔にならないし、階段の意匠性を損なわない。
【0040】
また、この屋外階段では、支柱が屋外階段を取り付ける階の基礎または床面から上階の床面までの長さに略等しくなされているので、各階ごとに屋外階段を構築することができ、建物の階数がいくらであっても適応できる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例で説明する。
図1〜図10は本発明の一実施例を示すもので、図1は建物本体の骨格の一部を示す斜視図、図2は梁と柱とを接続している状態を示す斜視図、図3は階段フレームに上側階段パーツ、下側階段パーツ、踊り場床を取り付けている状態を示す斜視図、図4は建物本体の2階に屋外階段を取り付けた状態を示す側面図、図5は図4のA−A線における断面図、図6は第1支柱、第3支柱、下側階段梁、踊り場支持梁の連結状態を示す側面図、図7は第2支柱、第4支柱、上側階段梁、踊り場支持梁、連結梁の連結状態を示す側面図、図8は下側階段パーツを示す側面図、図9は上側階段パーツを示す側面図、図10(イ)は中央部階段支持梁(上端部階段支持梁)を示す正面図、(ロ)は(イ)の平面図、(ハ)は(イ)の側面図である。
【0042】
図1〜図10において、Hは3階建ての建物であり、この建物Hは、建物本体1に屋外階段4が取り付けられたものである。
建物本体1の骨格は、図1に示すように、基礎9の上に設けられた1階の鋼製の断面H形長尺体の梁2と、この梁2の所々に立設された1階の鋼製の柱3と、この柱3の上端面に架け渡された2階の鋼製の断面H形長尺体の梁2と、この梁2の所々に立設された2階の鋼製の柱3と、この柱3の上に架け渡された3階の鋼製の断面H形長尺体の梁2と、この梁2の所々に立設された3階の鋼製の柱3と、この柱3の上に架け渡された屋根を構成する鋼製の断面H形長尺体の梁2とからなる。
【0043】
尚、柱3には、鋼製の断面H形長尺体の柱3−1と鋼製の4角筒体の柱3−2の2種類ある。
この梁2と柱3−1の接続構造を図2を参照しながら説明する。
梁2の上側フランジ21や下側フランジ21にはそれぞれ、柱3−1を取り付ける位置に、中央のウエッブ22を挟んで2個ずつ合計4個の通孔23が設けられている。
【0044】
また、柱3−1の上端部および下端部のウエッブ32には、鋼製のL字形短尺の補強片35の一方の片351が、他方の片352を向かい合わせるようにして、設けられ、柱3−1のフランジ31とウエッブ32と一方の片351とで囲まれている空間の端部には、連結板36が取り付けられている。
このようにして、柱3−1の上端部及び下端部には、ウエッブ32の両側に2個ずつ、合計4個の補強板35と連結板36が設けられている。尚、この連結板36には通孔361が設けられている。
【0045】
そして、図2に示すように、梁2の上に柱3−1が立設され、梁2の通孔23と連結板36の通孔361とに通されたボルトとナットとで柱3−1の下端部が連結され、この柱3−1の上に梁2が載置し、梁2の通孔23と連結板36の通孔361とに通されたボルトとナットとで柱3−1の上端部が連結されている。建物本体1は、上記骨格に外壁面材や内壁面材や天井面材や間仕切り壁や屋根が等が取り付けられたものである。
【0046】
4は屋外階段であり、この屋外階段4は、図3に示すように、階段フレーム5と下側階段パーツ6と上側階段パーツ7と踊り場床8とからなる。
階段フレーム5は、図3に示すように、支柱51と上端部階段支持梁52と中央部階段支持梁53と下側階段梁54と上側階段梁55と、連結材である連結梁56と踊り場支持梁57とからなる。
【0047】
支柱51は、鋼製の断面H形長尺体であって、矩形状の4隅に立設された第1支柱511、第2支柱512、第3支柱513、第4支柱514からなる。
なお、これ等の4本の支柱51は、屋外階段4を取り付ける階の基礎または床から上階の床までの長さに略等しくなされていて、上端と下端には板体518が取り付けられ、この板体518には通孔519が設けられている。
【0048】
そして、この支柱51と上端の板体518に別の支柱51の下端の板体518を当接させ、両方の板体518に設けられている通孔519に通されたボルトとナットで連結すると、支柱51と別の支柱51とを略一直線状に連結することができるようになっている。
また、中央部階段支持梁53は、図10に示すように、下側階段パーツ6の幅と上側階段パーツ7の幅の合計と略等しい長さの鋼製の断面コ字形長尺体の本体531と、この本体531の両側に設けられた取付金具532とからなり、第3支柱513の中央部と第4支柱514の中央部とを連結するものである。
【0049】
また、上端部階段支持梁52は、下側階段パーツ6の幅と上側階段パーツ7の幅の合計と略等しい長さの鋼製の断面コ字形長尺体521と取付金具522とからなり、第1支柱511の上端部と第2支柱512の上端部とを連結するものである。そして、この上端部階段支持梁52の構造は中央部階段支持梁53と略同じであるので、図10に中央部階段支持梁53と合わせて記載する。
【0050】
また、下側階段梁54は、鋼製の断面H形長尺体であり、図6に示すように、第1支柱511の下端部と第3支柱513の中央部とを連結するものである。
また、上側階段梁55は、鋼製の断面H形長尺体であり、図7に示すように、第4支柱514の中央部と第2支柱512の上端部とを連結するものである。
このように、4本の支柱51に上端部階段支持梁52、中央部階段支持梁53、下側階段梁54、上側階段梁55を取り付けると、4本の支柱は、ばらばらにならず自立することのできる階段フレーム5となる。
【0051】
連結梁56は、鋼製の断面H形長尺体であり、第2支柱512の上端部に、上側階段梁55と反対方向に略水平に突出した状態に取り付けられていて、建物本体1の梁2にある階段取付部Kと第2支柱512とを連結するものである。
【0052】
踊り場支持梁57は、鋼製の断面H形長尺体の梁材を、後述の踊り場床8の外周と略同じ形状のコ字形に枠組したものであって、第3支柱513の中央部と第4支柱414の中央部に取り付けられている。
この踊り場支持梁57の取付構造は、踊り場支持梁54を下側階段梁54と反対方向に略水平に突出させた状態にして、コ字形の両側の端部471、472を、それぞれ第3支柱513と第4支柱514に接続している。
【0053】
下側階段パーツ6は、図8に示すように、両側の略平行なささら桁61と、この両側のささら桁61に差し渡された踏板62と蹴込板63とからなる。
上側階段パーツ7は、図9に示すように、下側階段パーツ6と同様に、両側の略平行なささら桁71と、この両側のささら桁71に差し渡された踏板72と蹴込板73とからなる。
この上側階段パーツ7と下側階段パーツ6とを比較すると略同じ構造であるが、向きが異なることと、取り付ける場所が異なるために、ささら桁61、71の上下部分の構造が若干異なるだけである。
踊り場床8は厚みが略50mmの鉄線入りセメント押し出し成形板を4枚連結したものである。
【0054】
次に、この屋外階段の構築方法及び作用について説明する。
工場で、梁2、柱3、階段フレーム5、下側階段パーツ6、上側階段パーツ7、踊り場床8等を製造する。
この梁2、柱3、階段フレーム5、下側階段パーツ6、上側階段パーツ7、踊り場床8等を施工現場に運搬する。
【0055】
施工現場では、既に、設けられている基礎9の上に梁2を設け、この梁2の所々に柱3を立設し、この柱3の上端面に梁2を架け渡し、この梁2の所々に柱3を立設し、この柱3の上に梁2を架け渡し、この梁2の所々に柱3を立設し、この柱3の上に梁2と架け渡して3階建ての建物の骨格を組み立てる。
また、階段を取り付ける2階と3階の位置には、廊下を構成する梁2を延長させて階段取付部Kを設ける。
【0056】
次に、この階段取付部Kに屋外階段を構築する方法について説明する。
屋外階段4を1階に構築するときには、1階の基礎に階段フレーム5を据え付け、連結梁56を2階の建物本体1の階段取付部Kに連結する。又、上端部階段支持梁52の第1支柱511側の先端を別の梁2に連結する。
すると、階段フレーム5が自立しているので、階段フレームを吊って作業する必要がなく、又、この連結梁56が設けられているので、階段フレーム5を階段取付部Kと梁2に容易に、且つ、強固に取り付けることできる。このように、階段フレーム5を建物本体に取り付ける作業が容易である。
【0057】
次に、踊り場支持梁47に踊り場床8を取り付ける。
すると、踊り場支持梁47は、梁材を踊り場床8の外周と略同じ形状のコ字形に枠組したものであるので、この踊り場支持梁47の上に踊り場を載置するだけで強固に取り付けることができる。
また、下側階段パーツ6を基礎9、廊下、床のいずれかと中央部階段支持梁53とに差し渡し、一方に寄せて取り付け、上側階段パーツ7を中央部階段支持梁53と上端部階段支持梁52とに差し渡し、下側階段パーツ6の隣に取り付けると1階の屋外階段4が構築される。
【0058】
そして、階段取付部Kと梁2と上側階段支持梁52とで囲まれた空間に、厚み100mmのALC板の屋外廊下板59を取り付けて、屋外階段を昇降する人の立つことのできる廊下の一部とする。
また、別の屋外階段5を2階に構築するときには、既に設けられている1階の階段フレーム5の上に階段フレーム5を、1階の第1支柱511と第1支柱511とが、また、1階の第2支柱512と第2支柱512とが、また、1階の第3支柱513と第3支柱513とが、また、1階の第4支柱514と第4支柱514とがそれぞれ略一直線状になる状態にして、載置し、連結梁56を3階の建物本体1の階段取付部Kに連結したり、上端部階段支持梁52を別の梁2に連結する。
【0059】
すると、1階のときと同様に、階段フレーム5が自立しているし、この連結梁56が設けられているので、階段フレーム5を階段取付部Kや梁2に強固に取り付けることでき、階段フレーム5を建物本体に取り付ける作業は容易である。
次に、踊り場支持梁47に踊り場床8を取り付ける。
すると、1階のときと同様に、踊り場支持梁47は、梁材を踊り場床8の外周と略同じ形状のコ字形に枠組したものであるので、この踊り場支持梁47の上に踊り場を載置するだけで強固に取り付けることができる。
【0060】
また、1階のときと同様に、下側階段パーツ6を廊下、床、下階の上端部階段支持梁51のいずれかと中央部階段支持梁53とに差し渡して取り付け、上側階段パーツ7を中央部階段支持梁53と上端部階段支持梁52とに差し渡して取り付けると屋外階段4が構築される。
そして、階段取付部Kと梁2と上端部階段支持梁52とで囲まれた空間に、厚み100mmのALC板の屋外廊下板59を取り付けて、3階の廊下の一部とする。
次に、建物本体1の骨格に外壁パネル、内壁パネル、天井パネル、屋根パネル等を取り付けたり、その他の仕上げを行うと建物が完成する。
【0061】
このようにして構築した屋外階段では、階段フレーム5と下側階段パーツ6と上側階段パーツ7と踊り場床8を工場で製造し、施工現場でこれ等を組み立てるだけで、自立した屋外階段4となる。
そして、このようにして構築された屋外階段4は、地上や床から下側階段パーツ6を昇って踊り場床8に達し、この踊り場床8で回転して反対方向に向き、踊り場床8から上側階段パーツ7を昇って上階に行くことができるし、床から上側階段パーツ7を降りて踊り場床8に達し、この踊り場床8で回転して反対方向に向き、踊り場床8から下側階段パーツ6を降りて下階や地上に行くことができる。
【0062】
また、屋外階段4では、矩形状の四隅に立設された4本の支柱51があるので自立していて、階段4及び階段を昇る人の荷重をこの4本の支柱51が負担する。従って、設計し易いし、上記のように組み立てるだけで屋外階段が完成するので施工し易い。
また、この屋外階段4では、支柱51の下端部には、下端部階段支持梁がないので、支柱51の上端部に取り付けられた上端部階段支持梁52が上階の下側階段支持梁と2重になることがなく、材料の節約となる。
【0063】
また、下側階段パーツ6を基礎または床と、中央部階段支持梁53とに差し渡して取り付けると、図4に示すように、外側から見ると、この下側階段パーツ6と、第1支柱511の下端部と第3支柱513の中央部とを連結する下側階段梁54とが重なっていてどちらか一方のみが見えるし、上側階段パーツ7を中央部階段支持梁53と上端部階段支持梁52とに差し渡して取り付けると、外側から見ると、この上側階段パーツ7と、第4支柱514の中央部と第2支柱512の上端部とを連結する上側階段梁55とが重なっていてどちらか一方のみが見えるので、下側階段パーツ6と上側階段パーツ7を昇降する人が外側を見るときに、上側階段梁55や下側階段梁54が邪魔にならないし、屋外階段4の意匠性を損なわない。
【0064】
また、4本の支柱51が屋外階段4を取り付ける階の基礎または床から上階の床までの長さに略等しくなされているので、各階ごとに屋外階段4を構築することができ、建物の階数がいくらであっても適応させることができる。
【0065】
以上、この発明の実施の形態を実施例で詳細に説明したが、具体的な構成は、この実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。
例えば、この実施例では、梁勝ちに組み立てられた鉄骨系の建物について説明したが、その他の建物でもよい。例えば、柱勝ちの鉄骨系の建物でもよいし、木造建物でもよい。また、現地で組み立てる建物でもよいし、工場で建物ユニットに組み立てて、施工現場で建物ユニットを組み立てるユニット建物でもよいし、材料を組み立てて、施工現場で組み立てるプレハブ建物でもよい。
【0066】
また、第3支柱の中央部と第4支柱の中央部に踊り場床支持梁を設けているが、この踊り場支持梁を中央階段支持梁に設けてもよい。又、踊り場床支持梁を設けずに、踊り場床に枠材を取り付けていて、この枠材を第3支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれかに直接取り付けてもよい。
また、連結梁を第2支柱の上端部に取り付けているが、この連結梁を第1支柱の上端部に設けてもよいし、上端部階段支持梁に設けてもよい。また、建物本体の梁を廊下の階段を取り付ける側に設けていて、第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁をこの梁に直接取り付けるようにしてもよい。
【0067】
【発明の効果】
以上説明してきたように、請求項1記載の発明は、階段フレームと下側階段パーツと上側階段パーツと踊り場床とからなる屋外階段であって、前記階段フレームは矩形状の4隅に立設された第1支柱、第2支柱、第3支柱、第4支柱からなる4本の支柱と、第1支柱の上端部と第2支柱の上端部とを連結する上端部階段支持梁と、第3支柱の中央部と第4支柱の中央部とを連結する中央部階段支持梁と、第1支柱の下端部と第3支柱の中央部とを連結する下側階段梁と、第4支柱の中央部と第2支柱の上端部とを連結する上側階段梁とからなり、これ等の4本の支柱は、屋外階段を取り付ける階の基礎または床から上階の床までの長さに略等しくなされている屋外階段を特徴とするから、4本の支柱が上端部階段支持梁、中央部階段支持梁、上側階段梁、下側階段梁で連結されていてばらばらにならないし、階段フレームと下側階段パーツと上側階段パーツと踊り場床を工場で製造し、施工現場でこの屋外階段を請求項4記載の発明のように組み立てると、階段フレームの4本の支柱で自立する屋外階段となる。
【0068】
そして、このようにして構築された屋外階段は、地上または床から下側階段パーツを昇って踊り場床に達し、この踊り場床で回転して反対方向に向き、踊り場床から上側階段パーツを昇って上階に行くことができるし、床から上側階段パーツを降りて踊り場床に達し、この踊り場床で回転して反対方向に向き、踊り場床から下側階段パーツを降りて下階に行くことができる。
【0069】
また、屋外階段では、矩形状の四隅に立設された4本の支柱があるので、屋外階段自体が自立していて、階段及び階段を昇る人の荷重をこの4本の支柱が負担する。従って、設計し易いし、上記のように組み立てるだけで屋外階段が完成するので施工し易い。
また、この屋外階段では、支柱の下端部には、下端部階段支持梁がないので、下階の上端部階段支持梁と下端部階段支持梁とが2重になることがなく、材料の節約となる。
【0070】
また、下側階段パーツを基礎または床と、中央部階段支持梁とに差し渡して取り付けると、外側から見ると、この下側階段パーツと下側階段梁とが重なっていてどちらか一方のみが見えるし、上側階段パーツを中央部階段支持梁と上端階段支持枠とに差し渡して取り付けると、外側から見ると、この上側階段パーツと上側階段梁とが重なっていてどちらか一方のみが見えるので、昇降する人が外側を見るときに下側階段梁と上側階段梁が邪魔にならないし、階段の意匠性を損なわない。
また、4本の支柱が屋外階段を取り付ける階の基礎または床から上階の床までの長さに略等しくなされているので、各階ごとに屋外階段を構築することができ、建物の階数がいくらであっても適応できる。
【0071】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明に係り、前記第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁のいずれかには、建物本体に連結するための連結材が取り付けられているので、この連結材を建物本体の階段取付場所に取り付けると、階段フレームを建物本体の階段取付場所に強固に取り付ることができる。このようになっているので、屋外階段を建物本体に取り付け易く、作業し易い。
【0072】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明に係り、前記第3支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれかには、梁材をコ字形に枠組した踊り場支持梁が、下側階段梁と反対方向に略水平に突出し、且つ、コ字形の両側の端部を第3支柱中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれかに連結した状態に、取り付けられているから、この踊り場支持梁の上に踊り場床を載置するだけで強固に取り付けることができるし、下側階段パーツを昇った人や上側階段パーツを降りた人が、踊り場床の上に立ったり、回転して反対方向に向き易く、便利である。
【0073】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載されている屋外階段を1階に構築するときには、1階の基礎に階段フレームを据え付け、第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁のいずれか又は連結梁を2階の床にある階段取付部に連結し、第3支柱の中央部、第4支柱の中凹部、中央部階段支持梁のいずれか又は踊り場支持梁に踊り場床を取り付け、下側階段パーツを基礎と中央部階段支持梁とに差し渡して取り付け、上側階段パーツを中央部階段支持梁と上端部階段支持梁とに差し渡して取り付け、請求項1〜3のいずれかに記載されている別の屋外階段を2階以上の階に構築するときには、既に構築されている下階の階段フレームの上に階段フレームを、下階の第1支柱と第1支柱とが、また、下階の第2支柱と第2支柱とが、また、下階の第3支柱と第3支柱とが、また、下階の第4支柱と第4支柱とがそれぞれ略一直線状になる状態に、載置し、第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上側支持梁のいずれか又は連結梁を上階の床にある階段取付部に連結し、第3支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれか又は踊り場支持梁に踊り床を取り付け、下側階段パーツを床と中央部階段支持梁とに差し渡して取り付け、上側階段パーツを中央部階段支持梁と上端部階段支持梁とに差し渡して取り付ける屋外階段の構築方法を特徴とするから、このようにして構築された屋外階段は、請求項1記載の発明の効果の項で説明したように、地上または床から下側階段パーツを昇って踊り場床に達し、この踊り場床で回転して反対方向に向き、踊り場床から上側階段パーツを昇って上階に行くことができるし、床から上側階段パーツを降りて踊り場床に達し、この踊り場床で回転して反対方向に向き、踊り場床から下側階段パーツを降りて下階または地上に行くことができるし、自立した屋外階段であり、設計し易いし、上記のように組み立てるだけで屋外階段を構築することができ、作業し易い。
【0074】
又、下側階段支持梁がないので、下階の上端部階段支持梁が下側階段支持梁と2重になることがなく、材料の節約となるし、下側階段パーツは、第1支柱の下端部と第3支柱の中央部とを連結する下側階段梁に沿って取り付けられ、上側階段パーツは、第4支柱の中央部と第2支柱の上端部とを連結する上側階段梁に沿って取り付けられている。従って、下側階段パーツと上側階段パーツを昇降する人が外側を見るときに上側階段梁や下側階段梁が邪魔にならないし、階段の意匠性を損なわない。
【0075】
また、この屋外階段では、4本の支柱が屋外階段を取り付ける階の基礎または床から上階の床までの長さに略等しくなされているので、各階ごとに屋外階段を構築することができ、建物の階数がいくらであっても適応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、建物本体の骨格の一部を示す斜視図である。
【図2】梁と柱とを接続している状態を示す斜視図である。
【図3】階段フレームに上側階段パーツ、下側階段パーツ、踊り場床を取り付けている状態を示す斜視図である。
【図4】建物本体の2階に屋外階段を取り付けた状態を示す側面図である。
【図5】図4のA−A線における断面図である。
【図6】第1支柱、第3支柱、下側階段梁、踊り場支持梁の連結状態を示す側面図である。
【図7】第2支柱、第4支柱、上側階段梁、踊り場支持梁、連結梁の連結状態を示す側面図である。
【図8】下側階段パーツを示す側面図である。
【図9】上側階段パーツを示す側面図である。
【図10】(イ)は中央部階段支持梁(上端部階段支持梁)を示す正面図、(ロ)は(イ)の平面図、(ハ)は(イ)の側面図である。
【符号の説明】
H 建物
K 階段取付部
1 建物本体
2 梁
3 柱
4 屋外階段
5 階段フレーム
51 支柱
511 第1支柱
512 第2支柱
513 第3支柱
514 第4支柱
52 上端部階段支持梁
53 中央部階段支持梁
54 下側階段梁
55 上側階段梁
56 連結材(連結梁)
57 踊り場支持梁
6 下側階段パーツ
7 上側階段パーツ
8 踊り場床
Claims (4)
- 階段フレームと下側階段パーツと上側階段パーツと踊り場床とからなる屋外階段であって、前記階段フレームは矩形状の4隅に立設された第1支柱、第2支柱、第3支柱、第4支柱からなる4本の支柱と、第1支柱の上端部と第2支柱の上端部とを連結する上端部階段支持梁と、第3支柱の中央部と第4支柱の中央部とを連結する中央部階段支持梁と、第1支柱の下端部と第3支柱の中央部とを連結する下側階段梁と、第4支柱の中央部と第2支柱の上端部とを連結する上側階段梁とからなり、これ等の4本の支柱は、屋外階段を取り付ける階の基礎または床から上階の床までの長さに略等しくなされていることを特徴とする屋外階段。
- 前記第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁のいずれかには、建物本体に連結するための連結材が取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の屋外階段。
- 前記第3支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれかには、梁材をコ字形に枠組した踊り場支持梁が、下側階段梁と反対方向に略水平に突出し、且つ、コ字形の両側の端部を第3支柱中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれかに連結した状態に、取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の屋外階段。
- 請求項1〜3のいずれかに記載されている屋外階段を1階に構築するときには、1階の基礎に階段フレームを据え付け、第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁のいずれか又は連結梁を2階の床にある階段取付部に連結し、第3支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれか又は踊り場支持梁に踊り場床を取り付け、下側階段パーツを基礎と中央部階段支持梁とに差し渡して取り付け、上側階段パーツを中央部階段支持梁と上端部階段支持梁とに差し渡して取り付け、請求項1〜3のいずれかに記載されている別の屋外階段を2階以上の階に構築するときには、既に構築されている下階の階段フレームの上に階段フレームを、下階の第1支柱と第1支柱とが、また、下階の第2支柱と第2支柱とが、また、下階の第3支柱と第3支柱とが、また、下階の第4支柱と第4支柱とがそれぞれ略一直線状になる状態に、載置し、第1支柱の上端部、第2支柱の上端部、上端部階段支持梁のいずれか又は連結梁を上階の床にある階段取付部に連結し、第3支柱の中央部、第4支柱の中央部、中央部階段支持梁のいずれか又は踊り場支持梁に踊り場床を取り付け、下側階段パーツを床、廊下、下階の上端部階段支持梁のいずれかと中央部階段支持梁とに差し渡して取り付け、上側階段パーツを中央部階段支持梁と上端部階段支持枠とに差し渡して取り付けることを特徴とする屋外階段の構築方法。
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