JP2004344344A - 超音波診断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】超音波探触子の種別により表示画像を自動選択すると共に、自動選択以外の表示画像も自由に選択可能な超音波診断装置が求められている。
【解決手段】超音波探触子より超音波を送受波し、得られたエコーデータを基に被検体の超音波像を表示する超音波診断装置において、接続された超音波探触子の種別を識別する識別手段と、識別手段により識別された超音波探触子の種別に応じて最適表示画像を表示させるためにエコーデータの演算処理と表示画像データの構築を行う入出力設定手段とを備えた超音波診断装置。
【選択図】 図1
【解決手段】超音波探触子より超音波を送受波し、得られたエコーデータを基に被検体の超音波像を表示する超音波診断装置において、接続された超音波探触子の種別を識別する識別手段と、識別手段により識別された超音波探触子の種別に応じて最適表示画像を表示させるためにエコーデータの演算処理と表示画像データの構築を行う入出力設定手段とを備えた超音波診断装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波を生体へ送受波して得られるエコーデータに基づいて生体の超音波画像を表示する超音波診断装置に関し、特に、生体に超音波を送受波する超音波内視鏡や超音波探触子の種別を自動認識し、その種別に応じた超音波画像の表示形式を自動的に設定する超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波診断装置は、超音波振動子を内蔵した超音波内視鏡(または超音波スコープ)や超音波探触子(または超音波プローブ)など(以下、単に超音波探触子と称する)から超音波を生体へ送波し、生体内からの反射波を前記超音波振動子で受波してエコー信号に変換すると共に、そのエコー信号を信号処理及び画像処理することにより、生体断層像を生成表示するようになっている。
【0003】
この超音波探触子は、生体内の観察部位や、その観察部位の位置や深さなどに応じて、超音波周波数を異ならせた複数種類の超音波探触子が用いられている。
【0004】
前記超音波探触子で受信した反射波から生成したエコー信号を基で、超音波断層像を生成させる超音波診断装置は、接続されている超音波探触子の種別に応じて、エコー信号の信号処理と表示断層像の条件を異ならせることから、接続された超音波探触子を自動的に認識し、その接続された超音波探触子に応じた超音波駆動信号の生成供給と、エコー信号から生成する超音波断層像を生成する超音波診断装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、近年は、超音波診断装置において、超音波探触子からの超音波を三次元的に生体内部へ走査させ、この三次元的に走査させた超音波の反射波から三次元領域のエコー信号を用いて、前記生体内の超音波断層像をモニタに三次元的に表示する超音波診断装置も種々提案されている(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−139918号公報。
【0007】
【特許文献2】
特開平7−47066号公報
【0008】
【特許文献3】
特許第3283456号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、超音波診断装置に用いる超音波探触子は、観察診断する生体観察部位に応じて複数種が存在し、かつ、エコー信号を基に超音波断層像を生成するための演算処理手段(以下、単にCPUと称する)の演算処理力の向上により超音波断層像の表示画像形式も多様化している。
【0010】
この超音波断層像の表示画像形式の多様化に対応して、従来は、超音波診断装置を構成する操作卓上に、複数の表示画像形式それぞれに対応したキーを設け、そのキーにより表示画像形式を直接選択する表示画像形式直接選択キーや、あるいは、単一のキーを操作する都度、複数の表示画像形式を順次切り替え選択できる表示画像形式順次選択キー等が設けられている。
【0011】
前記表示画像形式直接選択キーは、所望の表示画像形式を直接最短で選択できるが、直接選択キーを表示画像形式の数設ける必要があるために、操作卓における占有面積が増大して操作卓の大型化が避けられない。
【0012】
また、前記表示画像形式順次選択キーは、所望する表示画像形式を選択されるまで、順次選択キーを操作する必要があり、所望の表示画像形式の選択に時間が掛かると共に、逐次表示画像形式を切り替えながら観察部位の観察を行う場合には、順次選択キーの操作が煩雑となり、操作性は非常に悪くなっていた。
【0013】
一方、従来の超音波診断装置においては、超音波探触子に探触子固有の情報、具体的には超音波周波数、走査形式(3D走査対応等)、及び回転数等の情報を持たせ、その超音波探触子が接続されると超音波診断装置で探触子情報を認識し、その超音波探触子に対応した超音波周波数での駆動制御と、反射波から生成したエコー信号の受信制御等の設定を行っている。
【0014】
さらに、この超音波探触子の超音波診断装置への接続に関し、電気回路のラッチアップを防止するために、超音波診断装置の電源をオフした状態で接続を行うか、もしくは、パーソナルコンピュータベースの超音波診断装置においては、起動時間が長いことから、超音波診断装置のフロントパネルに超音波探触子への電源供給をオン/オフさせるアクティブスイッチを設け、このアクティブスイッチをオフ状態にしてから超音波探触子を接続し、かつ、複数の超音波探触子を接続可能とするために、複数の超音波探触子接続部とアクティブスイッチを設けている。
【0015】
しかしながら、複数の接続部の中の1つの接続部に超音波探触子を接続した場合は、超音波探触子の接続後、操作卓上にあるキーで接続された超音波探触子を選択しなければならず不便であった。
【0016】
また、超音波探触子が接続された接続部を指定したにも関わらず、ユーザーがアクティブスイッチを押し忘れた場合には、超音波探触子が未接続と表示されてしまい不便であった。
【0017】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、複数の超音波探触子が同時に接続可能な装置に対して、接続された超音波探触子を自動的に選択することから、操作者による選択する負担を軽減することができる超音波診断装置を提供することを目的とし、また、表示画像形式においても、接続された超音波探触子に応じて自動的に設定することで、操作者による表示画像形式の選択切換の負担をも軽減することができると共に、自動選択された以外の表示画像形式へも操作者によって選択可能で、かつ操作卓の小型化可能な超音波診断装置を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の超音波診断装置は、超音波探触子より被検体に超音波を送受波し、得られたエコーデータを用いて前記被検体の超音波像を表示する超音波診断装置において、接続された超音波探触子の種別を識別する識別手段と、前記識別手段により識別された超音波探触子の種別に応じて入出力手段の設定を行う入出力設定手段と、を備えたことを特徴としている。
【0019】
本発明の超音波診断装置は、複数の超音波探触子が接続可能であり、前記識別手段は、前記複数の超音波探触子の種別の識別を行い、更に、前記複数の超音波探触子の種別に対して優先順位が設定され、前記入出力設定手段は、この設定された優先順位に基づいて前記入出力手段の設定を行うことを特徴としている。
【0020】
本発明の超音波診断装置の前記入出力設定手段は、前記超音波探触子の種別に応じて、超音波画像を表示する際の画像表示形式を設定することを特徴としている。
【0021】
また、本発明の超音波診断装置の前記入出力設定手段は、前記超音波探触子の種別に応じて、超音波画像を表示する際の画像表示形式の切り替えを行う表示形式切替手段の切り替え割り当てを設定することを特徴としている。
【0022】
本発明の超音波診断装置は、接続された超音波探触子に応じて最適なエコー信号処理と表示画像形式等の入出力手段を自動的に初期選択設定されると共に、この初期選択設定された以外の表示画像形式も操作者により簡素な操作で選択可能で操作卓の小型化も可能となった。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。最初に、本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態について、図1乃至図10を用いて説明する。
【0024】
図1は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図、図2は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態に用いるCPUによる処理作用を説明するフローチャート、図3は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタにラジアル画像を表示させた状態を説明する説明図、図4は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタにラジアル画像とリニア画像とを同時表示させた状態を説明する説明図、図5は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタに三次元画像の表面構築画像を含めた4画面を同時表示させた状態を説明する説明図、図6は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタに三次元画像の斜視構築画像を含めた4画面を同時表示させた状態を説明する説明図、図7は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタに表示されている3次元画像の表面構築画像と超音波断層像との関係を説明する説明図、図8は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態に用いる操作用端末の表示切替キーの構成を示す平面図、図9は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態に用いるCPUによる超音波探触子の認識と、表示画像形式等の選択設定作用を説明するフローチャート、図10は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタに表示される超音波ラジアル画像に、コメント及び距離計測入力を説明する説明図である。
【0025】
本発明の第1の実施形態の超音波診断装置1は、図1に示すように、超音波振動子を内蔵した超音波探触子2、及びこの超音波探触子2の回転制御や駆動を行う駆動部3とが接続されている。
【0026】
超音波探触子2に内蔵されている超音波振動子は、後述する駆動部3からの駆動制御の基で、超音波を生成送信すると共に、その送信された超音波の生体内からの反射超音波を受信して、超音波エコー信号に変換して出力する機能を有している。前記駆動部3は、後述する超音波診断装置1からの超音波振動子の駆動制御信号の基で、超音波振動子を駆動制御する共に、駆動部3から超音波探触子2に内蔵されている超音波振動子をフレキシブルシャフトを介して回転駆動させる機能を有している。
【0027】
前記超音波診断装置1は、前記超音波探触子2の駆動部3に対して、超音波振動子を駆動制御させるための超音波駆動制御信号を生成送信すると共に、前記生体内で反射された反射超音波を受信して超音波振動子で変換された超音波エコー信号を受信増幅し、かつ、その超音波エコー信号を対数圧縮及び検波を行う送受信部4と、この送受信部4で対数圧縮及び検波されたアナログの超音波エコー信号をデジタルの超音波エコーデータ(以下、単にデジタルエコーデータと称する)へ変換するアナログ/デジタル変換器(以下、A/D変換器と称する)5と、このA/D変換器5で変換生成されたデジタルエコーデータを超音波画像を形成する1フレーム単位で記憶する第1のフレームメモリ6と、前記駆動部3、送受信部4、A/D変換器5、第1のフレームメモリ6、及び後述する第2のフレームメモリ7とデジタル/アナログ変換器(以下、D/A変換器と称する)8を駆動制御するシステムコントローラ10と、前記システムコントローラ10を駆動制御すると共に、前記第1のフレームメモリ6に記憶されたデジタルエコーデータを読み出し、そのデジタルエコーデータを基に各種超音波断層像や三次元画像などを生成するための座標変換処理や画像処理等の演算処理を行い、その超音波断層画像や三次元画像のデータを生成するCPU11と、このCPU11で生成した超音波断層像や三次元画像データを画像を形成する1フレーム単位で記憶する第2のフレームメモリ7と、この第2のフレームメモリ7に記憶された超音波断層像や三次元画像のデータをアナログ信号に変換するD/A変換器8と、このD/A変換器8で変換生成されたアナログの超音波断層像信号や三次元画像信号の基で、超音波断層画像や三次元画像を表示するモニタ9からなっている。
【0028】
前記CPU11は、前記システムコントローラ10、第1のフレームメモリ6、及び第2のフレームメモリ7とデータ転送バス17を介して接続されている。
【0029】
さらに、前記CPU11は、前記データ転送バス17を介して、CPU11で超音波断層像や三次元画像を生成するための座標変換処理や画像処理の演算処理プログラムなどが記録されている主記憶装置12、前記第1のフレームメモリ6から読み出したデジタルエコーデータを記憶する画像データ記憶装置13、前記画像データ記憶装置13に記憶されているデジタルエコーデータを前記主記憶装置12に記憶されている演算処理プログラムの基でCPU11で演算処理されて生成された超音波断層画像データと三次元画像データを記憶したり、及び制御プログラムやバックアップデータ等の情報を記憶するハードディスク等からなる外部記憶装置14、CPU11の演算処理や表示画像形式などを術者が入力操作するキーボード等の操作用端末15、及びトラックボール等のポインティングデバイス16が接続されている。
【0030】
このような構成の超音波診断装置1を用いて、例えば、体腔内超音波診断を行う際には、超音波探触子2を体腔内に挿入し、音響媒体(脱気水やゼリー)を介して生体へと接触させる。
【0031】
前記超音波観測装置1の送受信部4は、システムコントローラー10からの制御信号の基で、駆動部3を介して超音波探触子2の超音波振動子に対して、超音波振動パルスを生成送信して、超音波発振させる。
【0032】
一方、前記駆動部3は、前記システムコントローラー10からの駆動制御信号の基で、前記超音波探触子2内のフレキシブルシャフトを回転駆動させて、このフレキシブルシャフトの先端に配置されている超音波振動子を回転駆動させる。つまり、超音波振動子はフレキシブルシャフトの回転駆動と共に回転しながら超音波が回転軸方向と垂直な方向へ放射状に送信されると共に、体腔内で反射された反射超音波を受信するようになっている。つまり、超音波がラジアル状に走査される。
【0033】
この超音波探触子2の超音波振動子から超音波がラジアル状に走査送信され、かつ、その反射超音波を超音波振動子で受信変換した超音波エコー信号は、前記駆動部3から超音波診断装置1の送受信部4へと出力される。
【0034】
この送受信部4では、前記超音波探触子1からの超音波エコー信号を所定の大きさの信号に増幅すると共に、前記超音波探触子2の種別に適合した超音波エコー信号の周波数に対応したバンドパスフィルタを介した前記超音波エコー信号の対数圧縮及び検波処理を行いアナログ超音波画像信号を生成し、そのアナログ超音波画像信号をA/D変換器5でデジタルエコーデータに変換して、前記第1のフレームメモリ6にフレーム単位で記憶される。
【0035】
この第1のフレーム6に記憶されているデジタルエコーデータを基に、前記主記憶装置12に記憶されている演算処理プログラムの基で、CPU11の超音波断層画像データや三次元画像データの演算処理の作用について図2を用いて説明する。
【0036】
前記CPU11はステップS1で、前記第1のフレームメモリ6に記憶されているデジタルエコーデータを超音波画像を形成するフレーム毎に読み出し、前記画像データ記憶装置13に一時記憶させる。この画像データ記憶装置13に一時記憶された1フレーム毎のデジタルエコーデータは、ステップS2でCPU11により前記主記憶装置12に記憶されている画質調整処理プログラムの基で、ゲインやコントラスト等の画質調整処理が行われる。
【0037】
次に、CPU11はステップS3で、表示画像形式を選択設定する。このステップS3の表示画像形式の選択設定は、事前に複数の表示画像形式が設定されており、その複数の表示画像形式から前記超音波探触子2の種別に応じて、前記CPU11が選択したり、あるいは、前記操作用端末15やポインティングデバイス16で術者が選択設定できるようになっている。
【0038】
前記ステップS3の表示画像形式の選択設定がなされると、CPU11はステップS4で、前記主記憶装置12に記憶されている複数の表示画像形式の画像データを生成するための演算処理プログラムから所望の表示画像形式の画像データを生成するための演算処理プログラムの基で画像構築演算処理を行う。このステップS4の画像構築演算処理は、デジタルエコーデータから画像の走査方向と一致させる直交座標変換、直接表面抽出処理、陰影付け処理、表面合成処理、投影変換処理等からラジアル画像の構築、ラジアル画像もしくはデジタルエコーデータから複数のリニア画像の構築、及び三次元画像である表面画像や斜視画像の構築等を行う。
【0039】
このステップS4の演算処理で得られた表示画像データは、ステップS5で外部記憶装置14に記憶させると共に、前記第2のフレームメモリ7に一時記憶させ、この第2のフレームメモリ7に記憶された表示画像データをD/A変換器8でアナログ表示画像信号に変換して前記モニタ9に超音波画像を表示させる。
【0040】
なお、前記外部記憶装置14に記憶された表示画像データは、次回検査時、もしくは検査後に読み出しモニタ9に再度表示することもできる。
【0041】
前記ステップS3で選択設定された表示画像形式により、ステップS4で演算処理した表示画像データの基で前記モニタ9に表示される画像表示形式について図3乃至図7を用いて説明する。
【0042】
図3は、モニタ9の画面に通常のラジアル画像9aを表示している状態を示しており、このラジアル画像9aは、体腔内に挿入された超音波探触子2に内蔵されている超音波振動子の回転中心から放射状に送信された超音波振動の反射波である超音波エコー信号の基で、超音波探触子2の挿入方向に対して垂直方向の体腔内の生体の断層像であるラジアル断層画像21と、そのラジアル画像21の被検体である患者情報や観察日時及び超音波診断観察条件等の超音波診断情報表示22aと、前記ラジアル画像21のグレースケールを示すグレースケール22bとからなっている。
【0043】
図4は、モニタ9の画面にラジアル画像21a、リニア画像23、及び患者情報や観察日時を同時に表示したDPR(Dual Plane Reconstruction)画像9bを示している。
【0044】
図5は、一枚のラジアル画像21bと、異なる断面の二枚のリニア画像23a,24aと、三次元画像である表面構築画像25aと、及び患者情報と観察日時を同時に表示した第1のMPR(Multi Plane Reconstruction)画像9cを示している。
【0045】
また、図6は、一枚のラジアル画像21bと、異なる断面の二枚のリニア画像23a,24aと、三次元画像である斜視構築画像25bと、及び患者情報と観察日時を同時に表示した第2のMPR(Multi Plane Reconstruction)画像9dを示している。
【0046】
つまり、図3は、通常の超音波探触子2を体腔内に挿入して生体患部をラジアルに超音波断層した断層ラジアル画像21のみを表示する表示画面形式である。
【0047】
一方、図4は、図3に示したラジアル画像21を略半分に縮小した断層ラジアル画像21aをモニタ9に表示すると共に、その断層ラジアル画像21aを基に、前記超音波探触子2の挿入方向に沿った体腔内生体の断面画像である断層リニア画像23をモニタ9に併設表示させる表示画面形式であり、これにより、体腔内の生体における病変部の深さや広がりが判定できる。
【0048】
次に、図5と図6に示す第1と第2のMPR画像9c,9dについて、図7を用いて説明する。
【0049】
MPR画像として表示されている4枚の画像うち、モニタ9の画面左上に、前記DPR画像9bの断層ラジアル画像21aを略半分に縮小した基準線Cの断層ラジアル画像21bが表示され、その断層ラジアル画像21bの図中の基準線Aの断面リニア画像23aがモニタ9の画面右上に表示され、さらに、前記ラジアル画像21bの図中の基準線Bの断面リニア画像24aがモニタ9の画面左下に示している。
【0050】
前記基準線Aの断面リニア画像23aと基準線Bの断面リニア画像24aの図中に示されている基準線Cは、前記断層ラジアル画像21bとの位置関係を示しており、前記断層ラジアル画像21bの図中斜線21cで示す面が基準線Cの位置である。
【0051】
また、モニタ9の画面右下に、前記基準線A乃至基準線Cの各断層画像から構築される3次元画像である表面構築画像25aが表示されている。つまり、前記断層ラジアル画像21bの図中の斜線21cで示す領域は、表面構築画像25aの図中の斜線21cで示す前面領域と一致し、断面リニア画像23aの図中の点線斜線23cで示す領域は、表面構築画像25aの図中の点線斜線23cで示す側面領域と一致し、断面リニア画像24aの図中の線間隔の広い斜線24cで示す領域は、表面構築画像25aの図中の線間隔の広い斜線24cで示す上面領域と一致している。
【0052】
つまり、前記基準線Cの断層ラジアル像21b、基準線Aの断層リニア画像23a、及び基準線Bの断層リニア画像24aのそれぞれの基準線を基に、それぞれの断層画像と三次元画像が演算処理生成されており、前記基準線A乃至基準線Cの位置を調整することで、所望する病変部等の超音波断層画像と3次元画像を描出することができるようになっている。なお、図6に示す第2のMPR画像9dの三次元画像の斜視構築画像についても同様に演算処理して描出される。
【0053】
なお、図5に示す第1のMPR画像9cに表示される三次元画像である表面構築画像25aは、生体の部位壁面と超音波探触子2との距離を確保できる場合に用いられ、エコー信号から生体の部位壁面を演算検出し、生体の部位壁面の表面形状を描出合成した画像である。この表面構築画像25aにより、超音波画像と内視鏡による光学画像とを対比観察することができる。つまり、超音波画像にて生体組織内の病変部の最深部の到達部分を確認し、その病変部は生体部位壁面のどの位置であるかを内視鏡光学画像と観察対比させて、内視鏡で病変部を治療処置を行う際の補助とすることができる。
【0054】
また、図6に示す第2のMPR画像9dに表示される三次元画像である斜視構築画像25bは、生体の部位壁面と超音波探触子2との距離を確保し難い場合に用いられ、主に膵胆管等に超音波プローブを挿入し、画像描出する場合に最適である。このような生体部位壁面と超音波探触子2との距離が確保できない場合には、内視鏡画像との一致性よりも解剖学的に病変部の位置関係を把握し易くさせると共に、病変部の広がりを確認し易い斜視構築画像25bを描出表示させる。
【0055】
これにより体腔内の病変内容と、病変部と超音波探触子2の位置関係から三次元画像の表示を表面構築画像25aと斜視構築画像25bのいずれかを術者により選択設定することで、病変部の最適治療処置が可能となる。
【0056】
このように、複数種の超音波探触子から体腔内の観察対象部位や観察対象の病変内容に応じて最適超音波探触子が用いられ、その超音波探触子と観察対象部位や病変部に応じて、断層ラジアル画像9a、DPR画像(断層ラジアル画像+断層リニア画像)9b、第1のMPR画像(断層像+表面構築画像)9c、または、第2のMPR画像(断層像+斜視構築画像)9d等の表示形式が選択設定される。あるいは、1画面表示として表面構築画像25aまたは斜視構築画像25bのいずれかの表示、また、2画面表示のDPR画像9bにおいても、ラジアル画像21aと表面構築画像25a、ラジアル画像21aと斜視構築画像25dのような組み合わせで表示させることもでき、多種多様な表示画像形式が要求される。
【0057】
このような要求に対して、本発明の超音波診断装置1は、観察対象部位や選択使用する超音波探触子によって、ある程度表示画像形式が限定されることに着目して、超音波診断装置1に接続される超音波探触子2に応じて、自動的に初期の表示画像形式を設定すると共に、操作用端末15に設けられている表示画面形式の選択設定キーの割り当て変更も可能で、頻繁に使用しない表示画像形式はメニュー内で切り替える構成としている。
【0058】
前記超音波診断装置1に超音波探触子2が駆動部3を介して接続されると、超音波探触子2に設けられた図示していない超音波探触子識別情報がシステムコントロール10の制御の基で読み出され、その読み出された超音波探触子識別情報は前記CPU11に伝送されて、CPU11で画像データを演算処理する処理プログラムや演算処理された画像データの表示画像形式等の選択設定が行われる。
【0059】
一方、前記超音波診断装置1の操作用端末15には、図8に示すように、3つの表示画像形式切り換えキー(以下、単に表示切換キーと称する)α、β、γが設けられている。この表示切換キーα、β、γには、前記超音波診断装置1に接続された超音波探触子2に応じた表示画像形式が事前に割当設定されている。例えば、超音波探触子2に三次元走査が可能な膵胆管用の超音波探触子が接続された場合は、斜視構築画像25bを基本として、初期表示画像形式は、第2のMPR画像9d(3つ超音波断層像21b,23a,24aと斜視構築画像25b)とする。つまり、αキーには前記第2のMPR画像9d(3つ超音波断層像21b,23a,24aと斜視構築画像25b)、βキーには、DPR画像(ラジアル画像21aと斜視構築画像25b)、γキーには、DPR画像9b(ラジアル画像21aとリニア画像23)のように割り当て、αキーがデフォルトで選択されるようにする。
【0060】
また、3次元走査が可能で、膵胆管用以外の超音波探触子が接続された場合は、表面構築画像25aを基本として、初期表示画像形式は第1のMPR画像9c(3つの超音波断層像21b,23a,24aと表面構築画像25a)とする。つまり、αキーには前記第1のMPR画像9c(3つ超音波断層像21b,23a,24aと表面構築画像25a)、βキーには、DPR画像(ラジアル画像21aと斜視構築画像25b)、γキーには、DPR画像9b(ラジアル画像21aとリニア画像23)のように割り当て、αキーがデフォルトで選択されるようにする。
【0061】
さらにまた、3次元走査に対応しない超音波探触子が接続された場合(ただし、手動による3次元走査は可能)は、初期表示画像形式をラジアル画像21として、αキーには第2MPR画像9d(3つの超音波断層画像21b,23a,24aと斜視構築画像25b)、βキーにはDPR画像9b(ラジアル画像21aとリニア画像23)、γキーにはラジアル画像21のように割り当て、γキーがデフォルトで選択されるようにする。
【0062】
このように超音波診断装置1に接続される超音波探触子2の種別によりデフォルトされているキーに設定されている初期表示画像形式が自動的に選択設定され、その選択設定された表示画像形式に応じた演算処理と画像表示データの生成が行われて、前記モニタ9に初期表示画像形式の画像が表示される。
【0063】
即ち、本発明の超音波診断装置は、超音波探触子の種別に応じて、超音波探触子で生成したエコー信号に、所定の演算処理と表示画像処理を施し、その演算処理生成された表示画像データを基にモニタに所定の表示画像形式の超音波断層像を表示される入出力手段を備えている。
【0064】
この超音波探触子2の種別に応じて自動選択された初期表示画像形式以外の画像表示を行う場合は、術者は、他の表示切換キーを操作することで他の表示画像形式の画像表示が可能となる。
【0065】
さらに、表示切替キーに割り当てられていない表示画像形式による画像表示を望む場合は、操作用端末15から全ての表示画像形式のリストメニューを読み出し、そのメニューから所望する表示画像形式を選択し、表示画像形式を切り替えるようにすることも可能である。
【0066】
尚、初期表示形式の設定、及び操作用端末15の表示切替キーの割り当ては、デフォルトで上述したように設定されているが、他の各種処理メニュー内の環境設定画面等で変更することも可能である。
【0067】
前記超音波診断装置1のCPU11における超音波探触子2の種別認識と,その種別認識の基で表示画像形式の生成作用について、図9を用いて説明する。
【0068】
前記超音波診断装置1のシステムコントローラー10は、接続されている超音波探触子2の識別情報を定期的に検出する。この超音波探触子2の識別情報は、例えば、16ビットのコードから構成され、システムコントローラ10で検出したコード全てがハイとなっている場合は、超音波探触子2は末接続であると認識し、それ以外の場合は、正常なコードで超音波探触子2が接続されていると判定する。
【0069】
前記システムコントローラ10で超音波探触子2が接続されていることが確認され、その識別コードの内容がCPU11に伝達されると、CPU11はステップS6で、接続されている超音波探触子2の識別認識を行い、ステップS7でその識別認識された超音波探触子2に対して、術者が操作用端末15の表示切換キーに事前設定されている表示画像形式以外の表示画像形式や画質(ゲイン、コントラスト、STC等)の設定入力が行われているか判定する。
【0070】
このステップS7の判定の結果、術者が表示切換キーに事前設定されている表示画像形式以外の表示画像形式や画質の設定入力が行われていると判定すると、CPU11はステップS8で、その術者が設定入力した設定条件を読み込み、前記ステップS7で表示切換キーに事前設定されている表示画像形式以外の表示画像形式や画質の設定入力が行われていないと判定されると、CPU11はステップS9で、接続されている超音波探触子2の種別に対応する事前にデフォルト設定されている初期表示画像形式を読み込む。
【0071】
前記ステップS8,またはS9のいずれかから読み込んだ表示画像形式の基で、CPU11はステップS10で、前記第1のフレームメモリ6から画像データ記憶装置13に読み込んだデジタルエコーデータの画質調整処理を行い、次に、ステップS11で前記ステップS10で画質調整したデジタルエコーデータを表示画像形式の表示画像データの生成演算処理を行い、このステップS11で演算処理生成された表示画像データを基に、ステップS12で三次元画像の画像構築処理を行い、それぞれの処理された表示画像形式のデータを前記外部記憶装置14に記憶させると共に、第2のフレームメモリ7に記憶させ、この第2のフレームメモリ7に記憶された表示画像形式データをD/A変換器8でアナログ信号に変換して、モニタ9に初期表示画像形式の画像を表示させる。
【0072】
以上説明したように、本発明の超音波診断装置は、超音波探触子を自動認識し、接続された超音波探触子に応じて自動的に初期表示形式を切り替え、その初期表示画像形式に従って演算処理を行い、モニターに表示画像形式データとして出力させる入出力手段を有している。また、超音波探触子に応じた表示画像形式の割り当ても比較的数の少ない表示切換キーに設定することができ、操作用端末の小型が可能となり、操作性の良好な超音波診断装置を提供することができる。
【0073】
なお、前述した第1と第2のMPR画像9c,9dは、表示される画像の位置関係のみが連動しているのではなく、通常の検査時の画質調整機能(ゲイン、コントラスト、ガンマ補正、STC等)で画質調整する場合、表示されている画像の全て(3次元画像含)に対して調整値が反映されるようになっている。また、ラジアル画像の回転を行うイメージローテーションや、回転方向を変えると、全ての画像が連動して方向や向きが自動調整されるようになっている。さらに、前記イメージローテーションは、対象部位の内視鏡画像を子画面として表示した際に使用されることが多く、内視鏡画像と起音波画像とを同じような方向、角度で観察したい場合に有効である。
【0074】
次に、前記MPR画像、DPR画像、及び通常ラジアル画像において、術者による病変部や観察治療処置のコメント入力や、病変部の計測(距離、トレース、面積、体積)について図10を用いて説明する。
【0075】
図10は、モニタ9に通常の断層ラジアル画像9aが表示された状態で、コメント入力、及び計測を行う画面を示している。まず、コメント入力を行う場合は、操作用端末15のコメント入力モードキーを操作し、コメント入力モードにCPU11を設定し、モニタ9に断層ラジアル画像9aとコメント入力エリア22aを表示させる。このモニタ9に表示されたコメント入力エリア22aにカーソルを表示させて、随時コメントを書込む。このとき、コメント入力モードキーを再度操作したり、もしくはENTERキーを操作すると、全コメント入力が確定され、コメント入力モードから抜けるように動作する。また、ESCキーが操作された場合は、コメント入力モードがキャンセルされるようになっている。
【0076】
前記コメント入力モードでコメント入力中に、計測モードキーを操作した場合は、コメント入力が確定され、計測モードに直接移行し、CPU11はデジタルエコーデータから所定の計測処理プログラムの基で演算処理が行われる。
【0077】
この計測モードにおいて、再度計測モードキー、もしくはENTERキーを操作することで、全計測が確定され、計測モードから抜けるよう動作する。また、ESCキーを操作された場合は、計測モードがキャンセルされるようになっている。さらに、計測モード中に、コメント入力モードキーがを操作された場合は、コメント入力モードへと移行するようになっている。
【0078】
このコメント入力及び計測モードは、通常フリーズした画像で行うため、フリーズが解除された場合は、モードから抜けるように動作し、コメント及び計測入力結果は、自動的に消去されるようになっている。しかしながら、コメント入力は、検査中に超音波内視鏡等のスコープ挿入長を入力する場合もあるため、コメント及び計測モードは、別々にフリーズ解除すると共に自動的に消去されないように設定することもできる。
【0079】
尚、設定項目は、初期画像表示形式や操作用端末の表示切替キーの割り当て、超音波画質設定(ゲイン、コントラスト、STC、強調表示等)、コメント及び計測結果をフリーズ解除と共に消去/非消去、あるいは、超音波内視鏡のスイッチ設定やフットスイッチの設定等の多項目にわたり、術者の好みに応じて合わせる必要があり、また1台の超音波診断装置を複数の好みの異なる術者で使い分けることが多いため、個々のユーザーの設定類をプリセット機能として保存し、検査開始前に自分のプリセット設定を読み出して設定するよう構成しても良い。
【0080】
さらにまた、前述の第1の実施形態の説明では、超音波探触子は、メカニカル走査を例に説明してきたが、電子走査型、あるいは、2次元アレイ型振動子を使用した超音波探触子への適用も可能である。
【0081】
次に、本発明に係る超音波診断装置の第2の実施形態について図11と図12を用いて説明する。図11は本発明に係る超音波診断装置の第2の実施形態の外観構成を示す外観斜視図、図12は本発明に係る超音波診断装置の第2の実施形態に用いて超音波探触子の識別認識作用を説明するフローチャートである。
【0082】
本発明の第2の実施形態の超音波診断装置は、基本的には、前述した第1の実施形態と同様で、図11に示すように、超音波診断装置1aの外観筐体の正面には、複数の超音波探触子が接続可能な複数のコネクタ31〜33と、この超音波診断装置1aを駆動させる電源用スイッチ34と、前記コネクタ31〜33に超音波探触子を接続する際に、複数の超音波探触子の識別情報を認識するシステムコントローラー10のラッチアップを防止するために、超音波探触子への供給電源をオン/オフさせるためのアクテイブスイッチ35とが設けられている。図11(a)には、前記超音波探触子が接続されるコネクタ31〜33は、同一形状のコネクタを用いた例を示し、図11(b)は形状の異なるコネクタ31’〜33’を用いた例を示している。
【0083】
前記コネクタ31〜33,31’〜33’は、前述した送受信部4とシステムコントローラ10にそれぞれ接続されており、コネクタ31〜33,31’〜33’にそれぞれ接続された超音波探触子の識別情報が検出されると共に、それぞれの超音波探触子を駆動制御するようになっている。
【0084】
このような構成の超音波診断装置1aのアクティブスイッチ35をオフした状態で前記コネクタ31〜33,31’〜33’に超音波探触子が接続され、その超音波探触子が接続後のアクティブスイッチ35がオンさせた以降の超音波探触子の認識と、それら超音波探触子に応じた表示画像形式の選択処理作用について図12を用いて説明する。
【0085】
前記コネクタ31〜33,31’〜33’に超音波探触子が接続されて、アクティブスイッチ35がオン操作されると、前記CPU11はステップS13で、前記システムコントローラ10を駆動制御して、各コネクタ31〜33,31’〜33’それぞれに超音波探触子の接続有無検出と、及び超音波探触子が接続されている場合に超音波探触子の識別コードを読み取り、その接続有無と識別コードからコネクタ31〜33,31’〜33’に接続されている超音波探触子の検出を行う。
【0086】
次に、CPU11はステップS14で、前記ステップS13で検出した超音波探触子が接続されているコネクタ31〜33のうち1つのコネクタのみに超音波探触子が接続されているか判定する。
【0087】
このステップS14の判定の結果、1つのコネクタのみに超音波探触子が接続されていると判定されると、CPU11はステップS15で、そのコネクタに接続されている超音波探触子の識別コードの基で、図9で説明したステップS6以降の処理が実行される。
【0088】
前記ステップS14で複数のコネクタ31〜33,31’〜33’の2つ以上に超音波探触子が接続されていると判定されると、CPU11はステップS16で、予め設定されているコネクタ31〜33,31’〜33’の優先順位に応って、接続されている超音波探触子を選択し、その超音波探触子の識別コードの基で、図9で説明したステップS6以降の処理が実行される。
【0089】
なお、コネクタ31〜33,31’〜33’の優先順位は、例えば、Aコネクタ31>Bコネクタ32>Cコネクタ33、またはAコネクタ31’>Bコネクタ32’>Cコネクタ33’のように設定している。
【0090】
これにより、複数の超音波探触子が接続可能な超音波診断装置において、複数のコネクタそれぞれに超音波探触子が接続されても、事前設定されたコネクタの優先順位に応じて、超音波探触子が選択され、その選択された超音波探触子に対応した初期表示画像形式の演算処理と表示画像の設定が可能となる。
【0091】
なお、コネクタ31〜33,31’〜33’の優先順位に拘わらず、優先順位下位のコネクタに接続されている超音波探触子を使用する場合には、操作用端末15から使用する超音波探触子が接続されたコネクタ31〜33,31’〜33’を選択指示することもできる。
【0092】
また、仮にアクティブスイッチ35がオフされた状態で、フリーズ解除キーを操作した場合は、アクティブスイッチ35を自動的にオンして、超音波探触子の識別コードを認識し、超音波探触子が接続されているコネクタを自動選択し、その超音波探触子に対応した表示画像形式を選定してフリーズを解除するよう動作させる。これにより、術者がアクティブスイッチ35をオフさせて動作させた場合でも、再度術者にアクティブスイッチ35を操作させることなく、観察治療処置を行うことができるため、操作性が向上する。
【0093】
さらに、この第2の実施形態では、アクティブスイッチ35を設けて、超音波探触子への供給電源のオン/オフを行い、これを超音波探触子の識別コードの認識のトリガー信号としているが、患者情報入力を確定した段階等、他の手段で代用しても良い。あるいは、ラッチアップを回避可能な超音波探触子及び超音波診断装置においては、この第2の実施形態のようにアクティブスイッチ35を設ける必要がないため、ポーリングを行って定期的に識別コードを検出して接続されている超音波探触子を判別するようにしても良い。
【0094】
また、アクティブスイッチ35は装置のフロントパネルに設けられているが、操作用端末に設けても良い。
【0095】
この結果、超音波探触子を認識し、1つの超音波探触子しか接続されていない場合は、自動的にそれを選択することで、術者の負担を軽減させることができる。
【0096】
[付記]
以上詳述した本発明の実施形態によれば、以下のごとき構成を得ることができる。
【0097】
(付記1) 超音波探触子より被検体に超音波を送受波し、得られたエコーデータを用いて前記被検体の超音波像を表示する超音波診断装置において、
接続された超音波探触子の種別を識別する識別手段と、
前記識別手段により識別された超音波探触子の種別に応じて入出力手段の設定を行う入出力設定手段と、
を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
【0098】
(付記2) 前記超音波診断装置は、複数の超音波探触子が接続可能であり、前記識別手段は、前記複数の超音波探触子の種別の識別を行い、更に、前記複数の超音波探触子の種別に対して優先順位が設定され、前記入出力設定手段は、この設定された優先順位に基づいて前記入出力手段の設定を行うことを特徴とする付記1記載の超音波診断装置。
【0099】
(付記3) 前記入出力設定手段は、前記超音波探触子の種別に応じて、超音波画像を表示する際の画像表示形式を設定することを特徴とする付記1または2のいずれかに記載の超音波診断装置。
【0100】
(付記4) 前記入出力設定手段は、前記超音波探触子の種別に応じて、超音波画像を表示する際の画像表示形式の切り替えを行う表示形式切替手段の切り替え割り当てを設定することを特徴とする付記1乃至3のいずれかに記載の超音波診断装置。
【0101】
(付記5) 生体へ超音波を送受波し、得られたエコーデータを用いて前記生体内の超音波断層像を表示する超音波診断装置において、
接続された超音波探触子を自動認識する探触子自動認識手段と、
複数種類の超音波画像を同時及び選択表示することが可能な画像表示形式設定手段と、
前記画像表示形式設定手段により設定された超音波画像を構築可能な画像構築処理手段と、
認識された超音波探触子の種類に応じて画像表示形式の初期表示を自動的に切り替え可能なことを特徴とする超音波診断装置。
【0102】
(付記6) 認識された超音波探触子の種類に応じて、操作卓上にある表示形式切替キーの割り当てを自動的に変更可能なことを特徴とする付記5に記載の超音波診断装置。
【0103】
(付記7) 初期表示形式、もしくは/かつ、表示切替キーの割り当てをユーザーが設定可能なことを特徴とする付記5または6のいずれかに記載の超音波診断装置。
【0104】
(付記8) 生体へ超音波を送受波し、得られエコーデータを用いて前記生体内の超音波断層像を表示する超音波診断装置において、
少なくとも2つ以上の超音波探触子を同時に接続可能な探触子接続手段を持ち、接続された超音波探触子を自動認識する探触子自動識別手段を持ち、1本の超音波探触子だけが探触子接続手段に接続された場合は、接続された超音波探触子を自動的に選択することを特徴とする超音波診断装置。
【0105】
(付記9) 複数の超音波探触子が探触子接続手段に接続されている場合は、予め優先順位が付けられている探触子接続手段を選択し、他の超音波探触子へは操作卓上で切り替えることを特徴とする付記8に記載の超音波診断装置。
【0106】
(付記10) フリーズ解除のキーを押されたときに、超音波探触子への供給電源スイッチがオフされていた場合、自動的にスイッチのオンを行い、接続されている超音波探触子を自動的に選択設定して、ライブを行うことを特徴とする付記8に記載の超音波診断装置。
【0107】
【発明の効果】
本発明の超音波診断装置は、超音波探触子に応じて事前設定されている最適な表示画面形式が自動的に選択設定されると共に、術者の好みによる表示画像形式の変更も操作用端末の表示切換キーの操作のみで簡単確実に選択設定ができ、操作用端末である操作卓の小型化と超音波診断の効率が向上する効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図。
【図2】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態に用いるCPUによる処理作用を説明するフローチャート。
【図3】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタにラジアル画像を表示させた状態を説明する説明図。
【図4】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタにラジアル画像とリニア画像とを同時表示させた状態を説明する説明図。
【図5】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタに三次元画像の表面構築画像を含めた4画面を同時表示させた状態を説明する説明図。
【図6】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタに三次元画像の斜視構築画像を含めた4画面を同時表示させた状態を説明する説明図。
【図7】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタに表示されている3次元画像の表面構築画像と超音波断層像との関係を説明する説明図。
【図8】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態に用いる操作用端末の表示切替キーの構成を示す平面図。
【図9】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態に用いるCPUによる超音波探触子の認識と、表示画像形式等の選択設定作用を説明するフローチャート。
【図10】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタに表示される超音波ラジアル画像に、コメント及び距離計測入力を説明する説明図。
【図11】本発明に係る超音波診断装置の第2の実施形態の外観構成を示す外観斜視図。
【図12】本発明に係る超音波診断装置の第2の実施形態に用いて超音波探触子の識別認識作用を説明するフローチャート。
【符号の説明】
1…超音波診断装置
2…超音波探触子
3…駆動部
4…送受信部
5…アナログ/デジタル変換器
6…第1のフレームメモリ
7…第2のフレームメモリ
8…デジタル/アナログ変換器
9…モニタ
10…システムコントローラ
11…CPU
12…主記憶装置
13…画像データ記録装置
14…外部記憶装置
15…操作用端末
16…ポインティングデバイス
17…データ転送バス
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波を生体へ送受波して得られるエコーデータに基づいて生体の超音波画像を表示する超音波診断装置に関し、特に、生体に超音波を送受波する超音波内視鏡や超音波探触子の種別を自動認識し、その種別に応じた超音波画像の表示形式を自動的に設定する超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波診断装置は、超音波振動子を内蔵した超音波内視鏡(または超音波スコープ)や超音波探触子(または超音波プローブ)など(以下、単に超音波探触子と称する)から超音波を生体へ送波し、生体内からの反射波を前記超音波振動子で受波してエコー信号に変換すると共に、そのエコー信号を信号処理及び画像処理することにより、生体断層像を生成表示するようになっている。
【0003】
この超音波探触子は、生体内の観察部位や、その観察部位の位置や深さなどに応じて、超音波周波数を異ならせた複数種類の超音波探触子が用いられている。
【0004】
前記超音波探触子で受信した反射波から生成したエコー信号を基で、超音波断層像を生成させる超音波診断装置は、接続されている超音波探触子の種別に応じて、エコー信号の信号処理と表示断層像の条件を異ならせることから、接続された超音波探触子を自動的に認識し、その接続された超音波探触子に応じた超音波駆動信号の生成供給と、エコー信号から生成する超音波断層像を生成する超音波診断装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、近年は、超音波診断装置において、超音波探触子からの超音波を三次元的に生体内部へ走査させ、この三次元的に走査させた超音波の反射波から三次元領域のエコー信号を用いて、前記生体内の超音波断層像をモニタに三次元的に表示する超音波診断装置も種々提案されている(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−139918号公報。
【0007】
【特許文献2】
特開平7−47066号公報
【0008】
【特許文献3】
特許第3283456号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、超音波診断装置に用いる超音波探触子は、観察診断する生体観察部位に応じて複数種が存在し、かつ、エコー信号を基に超音波断層像を生成するための演算処理手段(以下、単にCPUと称する)の演算処理力の向上により超音波断層像の表示画像形式も多様化している。
【0010】
この超音波断層像の表示画像形式の多様化に対応して、従来は、超音波診断装置を構成する操作卓上に、複数の表示画像形式それぞれに対応したキーを設け、そのキーにより表示画像形式を直接選択する表示画像形式直接選択キーや、あるいは、単一のキーを操作する都度、複数の表示画像形式を順次切り替え選択できる表示画像形式順次選択キー等が設けられている。
【0011】
前記表示画像形式直接選択キーは、所望の表示画像形式を直接最短で選択できるが、直接選択キーを表示画像形式の数設ける必要があるために、操作卓における占有面積が増大して操作卓の大型化が避けられない。
【0012】
また、前記表示画像形式順次選択キーは、所望する表示画像形式を選択されるまで、順次選択キーを操作する必要があり、所望の表示画像形式の選択に時間が掛かると共に、逐次表示画像形式を切り替えながら観察部位の観察を行う場合には、順次選択キーの操作が煩雑となり、操作性は非常に悪くなっていた。
【0013】
一方、従来の超音波診断装置においては、超音波探触子に探触子固有の情報、具体的には超音波周波数、走査形式(3D走査対応等)、及び回転数等の情報を持たせ、その超音波探触子が接続されると超音波診断装置で探触子情報を認識し、その超音波探触子に対応した超音波周波数での駆動制御と、反射波から生成したエコー信号の受信制御等の設定を行っている。
【0014】
さらに、この超音波探触子の超音波診断装置への接続に関し、電気回路のラッチアップを防止するために、超音波診断装置の電源をオフした状態で接続を行うか、もしくは、パーソナルコンピュータベースの超音波診断装置においては、起動時間が長いことから、超音波診断装置のフロントパネルに超音波探触子への電源供給をオン/オフさせるアクティブスイッチを設け、このアクティブスイッチをオフ状態にしてから超音波探触子を接続し、かつ、複数の超音波探触子を接続可能とするために、複数の超音波探触子接続部とアクティブスイッチを設けている。
【0015】
しかしながら、複数の接続部の中の1つの接続部に超音波探触子を接続した場合は、超音波探触子の接続後、操作卓上にあるキーで接続された超音波探触子を選択しなければならず不便であった。
【0016】
また、超音波探触子が接続された接続部を指定したにも関わらず、ユーザーがアクティブスイッチを押し忘れた場合には、超音波探触子が未接続と表示されてしまい不便であった。
【0017】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、複数の超音波探触子が同時に接続可能な装置に対して、接続された超音波探触子を自動的に選択することから、操作者による選択する負担を軽減することができる超音波診断装置を提供することを目的とし、また、表示画像形式においても、接続された超音波探触子に応じて自動的に設定することで、操作者による表示画像形式の選択切換の負担をも軽減することができると共に、自動選択された以外の表示画像形式へも操作者によって選択可能で、かつ操作卓の小型化可能な超音波診断装置を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の超音波診断装置は、超音波探触子より被検体に超音波を送受波し、得られたエコーデータを用いて前記被検体の超音波像を表示する超音波診断装置において、接続された超音波探触子の種別を識別する識別手段と、前記識別手段により識別された超音波探触子の種別に応じて入出力手段の設定を行う入出力設定手段と、を備えたことを特徴としている。
【0019】
本発明の超音波診断装置は、複数の超音波探触子が接続可能であり、前記識別手段は、前記複数の超音波探触子の種別の識別を行い、更に、前記複数の超音波探触子の種別に対して優先順位が設定され、前記入出力設定手段は、この設定された優先順位に基づいて前記入出力手段の設定を行うことを特徴としている。
【0020】
本発明の超音波診断装置の前記入出力設定手段は、前記超音波探触子の種別に応じて、超音波画像を表示する際の画像表示形式を設定することを特徴としている。
【0021】
また、本発明の超音波診断装置の前記入出力設定手段は、前記超音波探触子の種別に応じて、超音波画像を表示する際の画像表示形式の切り替えを行う表示形式切替手段の切り替え割り当てを設定することを特徴としている。
【0022】
本発明の超音波診断装置は、接続された超音波探触子に応じて最適なエコー信号処理と表示画像形式等の入出力手段を自動的に初期選択設定されると共に、この初期選択設定された以外の表示画像形式も操作者により簡素な操作で選択可能で操作卓の小型化も可能となった。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。最初に、本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態について、図1乃至図10を用いて説明する。
【0024】
図1は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図、図2は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態に用いるCPUによる処理作用を説明するフローチャート、図3は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタにラジアル画像を表示させた状態を説明する説明図、図4は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタにラジアル画像とリニア画像とを同時表示させた状態を説明する説明図、図5は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタに三次元画像の表面構築画像を含めた4画面を同時表示させた状態を説明する説明図、図6は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタに三次元画像の斜視構築画像を含めた4画面を同時表示させた状態を説明する説明図、図7は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタに表示されている3次元画像の表面構築画像と超音波断層像との関係を説明する説明図、図8は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態に用いる操作用端末の表示切替キーの構成を示す平面図、図9は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態に用いるCPUによる超音波探触子の認識と、表示画像形式等の選択設定作用を説明するフローチャート、図10は本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタに表示される超音波ラジアル画像に、コメント及び距離計測入力を説明する説明図である。
【0025】
本発明の第1の実施形態の超音波診断装置1は、図1に示すように、超音波振動子を内蔵した超音波探触子2、及びこの超音波探触子2の回転制御や駆動を行う駆動部3とが接続されている。
【0026】
超音波探触子2に内蔵されている超音波振動子は、後述する駆動部3からの駆動制御の基で、超音波を生成送信すると共に、その送信された超音波の生体内からの反射超音波を受信して、超音波エコー信号に変換して出力する機能を有している。前記駆動部3は、後述する超音波診断装置1からの超音波振動子の駆動制御信号の基で、超音波振動子を駆動制御する共に、駆動部3から超音波探触子2に内蔵されている超音波振動子をフレキシブルシャフトを介して回転駆動させる機能を有している。
【0027】
前記超音波診断装置1は、前記超音波探触子2の駆動部3に対して、超音波振動子を駆動制御させるための超音波駆動制御信号を生成送信すると共に、前記生体内で反射された反射超音波を受信して超音波振動子で変換された超音波エコー信号を受信増幅し、かつ、その超音波エコー信号を対数圧縮及び検波を行う送受信部4と、この送受信部4で対数圧縮及び検波されたアナログの超音波エコー信号をデジタルの超音波エコーデータ(以下、単にデジタルエコーデータと称する)へ変換するアナログ/デジタル変換器(以下、A/D変換器と称する)5と、このA/D変換器5で変換生成されたデジタルエコーデータを超音波画像を形成する1フレーム単位で記憶する第1のフレームメモリ6と、前記駆動部3、送受信部4、A/D変換器5、第1のフレームメモリ6、及び後述する第2のフレームメモリ7とデジタル/アナログ変換器(以下、D/A変換器と称する)8を駆動制御するシステムコントローラ10と、前記システムコントローラ10を駆動制御すると共に、前記第1のフレームメモリ6に記憶されたデジタルエコーデータを読み出し、そのデジタルエコーデータを基に各種超音波断層像や三次元画像などを生成するための座標変換処理や画像処理等の演算処理を行い、その超音波断層画像や三次元画像のデータを生成するCPU11と、このCPU11で生成した超音波断層像や三次元画像データを画像を形成する1フレーム単位で記憶する第2のフレームメモリ7と、この第2のフレームメモリ7に記憶された超音波断層像や三次元画像のデータをアナログ信号に変換するD/A変換器8と、このD/A変換器8で変換生成されたアナログの超音波断層像信号や三次元画像信号の基で、超音波断層画像や三次元画像を表示するモニタ9からなっている。
【0028】
前記CPU11は、前記システムコントローラ10、第1のフレームメモリ6、及び第2のフレームメモリ7とデータ転送バス17を介して接続されている。
【0029】
さらに、前記CPU11は、前記データ転送バス17を介して、CPU11で超音波断層像や三次元画像を生成するための座標変換処理や画像処理の演算処理プログラムなどが記録されている主記憶装置12、前記第1のフレームメモリ6から読み出したデジタルエコーデータを記憶する画像データ記憶装置13、前記画像データ記憶装置13に記憶されているデジタルエコーデータを前記主記憶装置12に記憶されている演算処理プログラムの基でCPU11で演算処理されて生成された超音波断層画像データと三次元画像データを記憶したり、及び制御プログラムやバックアップデータ等の情報を記憶するハードディスク等からなる外部記憶装置14、CPU11の演算処理や表示画像形式などを術者が入力操作するキーボード等の操作用端末15、及びトラックボール等のポインティングデバイス16が接続されている。
【0030】
このような構成の超音波診断装置1を用いて、例えば、体腔内超音波診断を行う際には、超音波探触子2を体腔内に挿入し、音響媒体(脱気水やゼリー)を介して生体へと接触させる。
【0031】
前記超音波観測装置1の送受信部4は、システムコントローラー10からの制御信号の基で、駆動部3を介して超音波探触子2の超音波振動子に対して、超音波振動パルスを生成送信して、超音波発振させる。
【0032】
一方、前記駆動部3は、前記システムコントローラー10からの駆動制御信号の基で、前記超音波探触子2内のフレキシブルシャフトを回転駆動させて、このフレキシブルシャフトの先端に配置されている超音波振動子を回転駆動させる。つまり、超音波振動子はフレキシブルシャフトの回転駆動と共に回転しながら超音波が回転軸方向と垂直な方向へ放射状に送信されると共に、体腔内で反射された反射超音波を受信するようになっている。つまり、超音波がラジアル状に走査される。
【0033】
この超音波探触子2の超音波振動子から超音波がラジアル状に走査送信され、かつ、その反射超音波を超音波振動子で受信変換した超音波エコー信号は、前記駆動部3から超音波診断装置1の送受信部4へと出力される。
【0034】
この送受信部4では、前記超音波探触子1からの超音波エコー信号を所定の大きさの信号に増幅すると共に、前記超音波探触子2の種別に適合した超音波エコー信号の周波数に対応したバンドパスフィルタを介した前記超音波エコー信号の対数圧縮及び検波処理を行いアナログ超音波画像信号を生成し、そのアナログ超音波画像信号をA/D変換器5でデジタルエコーデータに変換して、前記第1のフレームメモリ6にフレーム単位で記憶される。
【0035】
この第1のフレーム6に記憶されているデジタルエコーデータを基に、前記主記憶装置12に記憶されている演算処理プログラムの基で、CPU11の超音波断層画像データや三次元画像データの演算処理の作用について図2を用いて説明する。
【0036】
前記CPU11はステップS1で、前記第1のフレームメモリ6に記憶されているデジタルエコーデータを超音波画像を形成するフレーム毎に読み出し、前記画像データ記憶装置13に一時記憶させる。この画像データ記憶装置13に一時記憶された1フレーム毎のデジタルエコーデータは、ステップS2でCPU11により前記主記憶装置12に記憶されている画質調整処理プログラムの基で、ゲインやコントラスト等の画質調整処理が行われる。
【0037】
次に、CPU11はステップS3で、表示画像形式を選択設定する。このステップS3の表示画像形式の選択設定は、事前に複数の表示画像形式が設定されており、その複数の表示画像形式から前記超音波探触子2の種別に応じて、前記CPU11が選択したり、あるいは、前記操作用端末15やポインティングデバイス16で術者が選択設定できるようになっている。
【0038】
前記ステップS3の表示画像形式の選択設定がなされると、CPU11はステップS4で、前記主記憶装置12に記憶されている複数の表示画像形式の画像データを生成するための演算処理プログラムから所望の表示画像形式の画像データを生成するための演算処理プログラムの基で画像構築演算処理を行う。このステップS4の画像構築演算処理は、デジタルエコーデータから画像の走査方向と一致させる直交座標変換、直接表面抽出処理、陰影付け処理、表面合成処理、投影変換処理等からラジアル画像の構築、ラジアル画像もしくはデジタルエコーデータから複数のリニア画像の構築、及び三次元画像である表面画像や斜視画像の構築等を行う。
【0039】
このステップS4の演算処理で得られた表示画像データは、ステップS5で外部記憶装置14に記憶させると共に、前記第2のフレームメモリ7に一時記憶させ、この第2のフレームメモリ7に記憶された表示画像データをD/A変換器8でアナログ表示画像信号に変換して前記モニタ9に超音波画像を表示させる。
【0040】
なお、前記外部記憶装置14に記憶された表示画像データは、次回検査時、もしくは検査後に読み出しモニタ9に再度表示することもできる。
【0041】
前記ステップS3で選択設定された表示画像形式により、ステップS4で演算処理した表示画像データの基で前記モニタ9に表示される画像表示形式について図3乃至図7を用いて説明する。
【0042】
図3は、モニタ9の画面に通常のラジアル画像9aを表示している状態を示しており、このラジアル画像9aは、体腔内に挿入された超音波探触子2に内蔵されている超音波振動子の回転中心から放射状に送信された超音波振動の反射波である超音波エコー信号の基で、超音波探触子2の挿入方向に対して垂直方向の体腔内の生体の断層像であるラジアル断層画像21と、そのラジアル画像21の被検体である患者情報や観察日時及び超音波診断観察条件等の超音波診断情報表示22aと、前記ラジアル画像21のグレースケールを示すグレースケール22bとからなっている。
【0043】
図4は、モニタ9の画面にラジアル画像21a、リニア画像23、及び患者情報や観察日時を同時に表示したDPR(Dual Plane Reconstruction)画像9bを示している。
【0044】
図5は、一枚のラジアル画像21bと、異なる断面の二枚のリニア画像23a,24aと、三次元画像である表面構築画像25aと、及び患者情報と観察日時を同時に表示した第1のMPR(Multi Plane Reconstruction)画像9cを示している。
【0045】
また、図6は、一枚のラジアル画像21bと、異なる断面の二枚のリニア画像23a,24aと、三次元画像である斜視構築画像25bと、及び患者情報と観察日時を同時に表示した第2のMPR(Multi Plane Reconstruction)画像9dを示している。
【0046】
つまり、図3は、通常の超音波探触子2を体腔内に挿入して生体患部をラジアルに超音波断層した断層ラジアル画像21のみを表示する表示画面形式である。
【0047】
一方、図4は、図3に示したラジアル画像21を略半分に縮小した断層ラジアル画像21aをモニタ9に表示すると共に、その断層ラジアル画像21aを基に、前記超音波探触子2の挿入方向に沿った体腔内生体の断面画像である断層リニア画像23をモニタ9に併設表示させる表示画面形式であり、これにより、体腔内の生体における病変部の深さや広がりが判定できる。
【0048】
次に、図5と図6に示す第1と第2のMPR画像9c,9dについて、図7を用いて説明する。
【0049】
MPR画像として表示されている4枚の画像うち、モニタ9の画面左上に、前記DPR画像9bの断層ラジアル画像21aを略半分に縮小した基準線Cの断層ラジアル画像21bが表示され、その断層ラジアル画像21bの図中の基準線Aの断面リニア画像23aがモニタ9の画面右上に表示され、さらに、前記ラジアル画像21bの図中の基準線Bの断面リニア画像24aがモニタ9の画面左下に示している。
【0050】
前記基準線Aの断面リニア画像23aと基準線Bの断面リニア画像24aの図中に示されている基準線Cは、前記断層ラジアル画像21bとの位置関係を示しており、前記断層ラジアル画像21bの図中斜線21cで示す面が基準線Cの位置である。
【0051】
また、モニタ9の画面右下に、前記基準線A乃至基準線Cの各断層画像から構築される3次元画像である表面構築画像25aが表示されている。つまり、前記断層ラジアル画像21bの図中の斜線21cで示す領域は、表面構築画像25aの図中の斜線21cで示す前面領域と一致し、断面リニア画像23aの図中の点線斜線23cで示す領域は、表面構築画像25aの図中の点線斜線23cで示す側面領域と一致し、断面リニア画像24aの図中の線間隔の広い斜線24cで示す領域は、表面構築画像25aの図中の線間隔の広い斜線24cで示す上面領域と一致している。
【0052】
つまり、前記基準線Cの断層ラジアル像21b、基準線Aの断層リニア画像23a、及び基準線Bの断層リニア画像24aのそれぞれの基準線を基に、それぞれの断層画像と三次元画像が演算処理生成されており、前記基準線A乃至基準線Cの位置を調整することで、所望する病変部等の超音波断層画像と3次元画像を描出することができるようになっている。なお、図6に示す第2のMPR画像9dの三次元画像の斜視構築画像についても同様に演算処理して描出される。
【0053】
なお、図5に示す第1のMPR画像9cに表示される三次元画像である表面構築画像25aは、生体の部位壁面と超音波探触子2との距離を確保できる場合に用いられ、エコー信号から生体の部位壁面を演算検出し、生体の部位壁面の表面形状を描出合成した画像である。この表面構築画像25aにより、超音波画像と内視鏡による光学画像とを対比観察することができる。つまり、超音波画像にて生体組織内の病変部の最深部の到達部分を確認し、その病変部は生体部位壁面のどの位置であるかを内視鏡光学画像と観察対比させて、内視鏡で病変部を治療処置を行う際の補助とすることができる。
【0054】
また、図6に示す第2のMPR画像9dに表示される三次元画像である斜視構築画像25bは、生体の部位壁面と超音波探触子2との距離を確保し難い場合に用いられ、主に膵胆管等に超音波プローブを挿入し、画像描出する場合に最適である。このような生体部位壁面と超音波探触子2との距離が確保できない場合には、内視鏡画像との一致性よりも解剖学的に病変部の位置関係を把握し易くさせると共に、病変部の広がりを確認し易い斜視構築画像25bを描出表示させる。
【0055】
これにより体腔内の病変内容と、病変部と超音波探触子2の位置関係から三次元画像の表示を表面構築画像25aと斜視構築画像25bのいずれかを術者により選択設定することで、病変部の最適治療処置が可能となる。
【0056】
このように、複数種の超音波探触子から体腔内の観察対象部位や観察対象の病変内容に応じて最適超音波探触子が用いられ、その超音波探触子と観察対象部位や病変部に応じて、断層ラジアル画像9a、DPR画像(断層ラジアル画像+断層リニア画像)9b、第1のMPR画像(断層像+表面構築画像)9c、または、第2のMPR画像(断層像+斜視構築画像)9d等の表示形式が選択設定される。あるいは、1画面表示として表面構築画像25aまたは斜視構築画像25bのいずれかの表示、また、2画面表示のDPR画像9bにおいても、ラジアル画像21aと表面構築画像25a、ラジアル画像21aと斜視構築画像25dのような組み合わせで表示させることもでき、多種多様な表示画像形式が要求される。
【0057】
このような要求に対して、本発明の超音波診断装置1は、観察対象部位や選択使用する超音波探触子によって、ある程度表示画像形式が限定されることに着目して、超音波診断装置1に接続される超音波探触子2に応じて、自動的に初期の表示画像形式を設定すると共に、操作用端末15に設けられている表示画面形式の選択設定キーの割り当て変更も可能で、頻繁に使用しない表示画像形式はメニュー内で切り替える構成としている。
【0058】
前記超音波診断装置1に超音波探触子2が駆動部3を介して接続されると、超音波探触子2に設けられた図示していない超音波探触子識別情報がシステムコントロール10の制御の基で読み出され、その読み出された超音波探触子識別情報は前記CPU11に伝送されて、CPU11で画像データを演算処理する処理プログラムや演算処理された画像データの表示画像形式等の選択設定が行われる。
【0059】
一方、前記超音波診断装置1の操作用端末15には、図8に示すように、3つの表示画像形式切り換えキー(以下、単に表示切換キーと称する)α、β、γが設けられている。この表示切換キーα、β、γには、前記超音波診断装置1に接続された超音波探触子2に応じた表示画像形式が事前に割当設定されている。例えば、超音波探触子2に三次元走査が可能な膵胆管用の超音波探触子が接続された場合は、斜視構築画像25bを基本として、初期表示画像形式は、第2のMPR画像9d(3つ超音波断層像21b,23a,24aと斜視構築画像25b)とする。つまり、αキーには前記第2のMPR画像9d(3つ超音波断層像21b,23a,24aと斜視構築画像25b)、βキーには、DPR画像(ラジアル画像21aと斜視構築画像25b)、γキーには、DPR画像9b(ラジアル画像21aとリニア画像23)のように割り当て、αキーがデフォルトで選択されるようにする。
【0060】
また、3次元走査が可能で、膵胆管用以外の超音波探触子が接続された場合は、表面構築画像25aを基本として、初期表示画像形式は第1のMPR画像9c(3つの超音波断層像21b,23a,24aと表面構築画像25a)とする。つまり、αキーには前記第1のMPR画像9c(3つ超音波断層像21b,23a,24aと表面構築画像25a)、βキーには、DPR画像(ラジアル画像21aと斜視構築画像25b)、γキーには、DPR画像9b(ラジアル画像21aとリニア画像23)のように割り当て、αキーがデフォルトで選択されるようにする。
【0061】
さらにまた、3次元走査に対応しない超音波探触子が接続された場合(ただし、手動による3次元走査は可能)は、初期表示画像形式をラジアル画像21として、αキーには第2MPR画像9d(3つの超音波断層画像21b,23a,24aと斜視構築画像25b)、βキーにはDPR画像9b(ラジアル画像21aとリニア画像23)、γキーにはラジアル画像21のように割り当て、γキーがデフォルトで選択されるようにする。
【0062】
このように超音波診断装置1に接続される超音波探触子2の種別によりデフォルトされているキーに設定されている初期表示画像形式が自動的に選択設定され、その選択設定された表示画像形式に応じた演算処理と画像表示データの生成が行われて、前記モニタ9に初期表示画像形式の画像が表示される。
【0063】
即ち、本発明の超音波診断装置は、超音波探触子の種別に応じて、超音波探触子で生成したエコー信号に、所定の演算処理と表示画像処理を施し、その演算処理生成された表示画像データを基にモニタに所定の表示画像形式の超音波断層像を表示される入出力手段を備えている。
【0064】
この超音波探触子2の種別に応じて自動選択された初期表示画像形式以外の画像表示を行う場合は、術者は、他の表示切換キーを操作することで他の表示画像形式の画像表示が可能となる。
【0065】
さらに、表示切替キーに割り当てられていない表示画像形式による画像表示を望む場合は、操作用端末15から全ての表示画像形式のリストメニューを読み出し、そのメニューから所望する表示画像形式を選択し、表示画像形式を切り替えるようにすることも可能である。
【0066】
尚、初期表示形式の設定、及び操作用端末15の表示切替キーの割り当ては、デフォルトで上述したように設定されているが、他の各種処理メニュー内の環境設定画面等で変更することも可能である。
【0067】
前記超音波診断装置1のCPU11における超音波探触子2の種別認識と,その種別認識の基で表示画像形式の生成作用について、図9を用いて説明する。
【0068】
前記超音波診断装置1のシステムコントローラー10は、接続されている超音波探触子2の識別情報を定期的に検出する。この超音波探触子2の識別情報は、例えば、16ビットのコードから構成され、システムコントローラ10で検出したコード全てがハイとなっている場合は、超音波探触子2は末接続であると認識し、それ以外の場合は、正常なコードで超音波探触子2が接続されていると判定する。
【0069】
前記システムコントローラ10で超音波探触子2が接続されていることが確認され、その識別コードの内容がCPU11に伝達されると、CPU11はステップS6で、接続されている超音波探触子2の識別認識を行い、ステップS7でその識別認識された超音波探触子2に対して、術者が操作用端末15の表示切換キーに事前設定されている表示画像形式以外の表示画像形式や画質(ゲイン、コントラスト、STC等)の設定入力が行われているか判定する。
【0070】
このステップS7の判定の結果、術者が表示切換キーに事前設定されている表示画像形式以外の表示画像形式や画質の設定入力が行われていると判定すると、CPU11はステップS8で、その術者が設定入力した設定条件を読み込み、前記ステップS7で表示切換キーに事前設定されている表示画像形式以外の表示画像形式や画質の設定入力が行われていないと判定されると、CPU11はステップS9で、接続されている超音波探触子2の種別に対応する事前にデフォルト設定されている初期表示画像形式を読み込む。
【0071】
前記ステップS8,またはS9のいずれかから読み込んだ表示画像形式の基で、CPU11はステップS10で、前記第1のフレームメモリ6から画像データ記憶装置13に読み込んだデジタルエコーデータの画質調整処理を行い、次に、ステップS11で前記ステップS10で画質調整したデジタルエコーデータを表示画像形式の表示画像データの生成演算処理を行い、このステップS11で演算処理生成された表示画像データを基に、ステップS12で三次元画像の画像構築処理を行い、それぞれの処理された表示画像形式のデータを前記外部記憶装置14に記憶させると共に、第2のフレームメモリ7に記憶させ、この第2のフレームメモリ7に記憶された表示画像形式データをD/A変換器8でアナログ信号に変換して、モニタ9に初期表示画像形式の画像を表示させる。
【0072】
以上説明したように、本発明の超音波診断装置は、超音波探触子を自動認識し、接続された超音波探触子に応じて自動的に初期表示形式を切り替え、その初期表示画像形式に従って演算処理を行い、モニターに表示画像形式データとして出力させる入出力手段を有している。また、超音波探触子に応じた表示画像形式の割り当ても比較的数の少ない表示切換キーに設定することができ、操作用端末の小型が可能となり、操作性の良好な超音波診断装置を提供することができる。
【0073】
なお、前述した第1と第2のMPR画像9c,9dは、表示される画像の位置関係のみが連動しているのではなく、通常の検査時の画質調整機能(ゲイン、コントラスト、ガンマ補正、STC等)で画質調整する場合、表示されている画像の全て(3次元画像含)に対して調整値が反映されるようになっている。また、ラジアル画像の回転を行うイメージローテーションや、回転方向を変えると、全ての画像が連動して方向や向きが自動調整されるようになっている。さらに、前記イメージローテーションは、対象部位の内視鏡画像を子画面として表示した際に使用されることが多く、内視鏡画像と起音波画像とを同じような方向、角度で観察したい場合に有効である。
【0074】
次に、前記MPR画像、DPR画像、及び通常ラジアル画像において、術者による病変部や観察治療処置のコメント入力や、病変部の計測(距離、トレース、面積、体積)について図10を用いて説明する。
【0075】
図10は、モニタ9に通常の断層ラジアル画像9aが表示された状態で、コメント入力、及び計測を行う画面を示している。まず、コメント入力を行う場合は、操作用端末15のコメント入力モードキーを操作し、コメント入力モードにCPU11を設定し、モニタ9に断層ラジアル画像9aとコメント入力エリア22aを表示させる。このモニタ9に表示されたコメント入力エリア22aにカーソルを表示させて、随時コメントを書込む。このとき、コメント入力モードキーを再度操作したり、もしくはENTERキーを操作すると、全コメント入力が確定され、コメント入力モードから抜けるように動作する。また、ESCキーが操作された場合は、コメント入力モードがキャンセルされるようになっている。
【0076】
前記コメント入力モードでコメント入力中に、計測モードキーを操作した場合は、コメント入力が確定され、計測モードに直接移行し、CPU11はデジタルエコーデータから所定の計測処理プログラムの基で演算処理が行われる。
【0077】
この計測モードにおいて、再度計測モードキー、もしくはENTERキーを操作することで、全計測が確定され、計測モードから抜けるよう動作する。また、ESCキーを操作された場合は、計測モードがキャンセルされるようになっている。さらに、計測モード中に、コメント入力モードキーがを操作された場合は、コメント入力モードへと移行するようになっている。
【0078】
このコメント入力及び計測モードは、通常フリーズした画像で行うため、フリーズが解除された場合は、モードから抜けるように動作し、コメント及び計測入力結果は、自動的に消去されるようになっている。しかしながら、コメント入力は、検査中に超音波内視鏡等のスコープ挿入長を入力する場合もあるため、コメント及び計測モードは、別々にフリーズ解除すると共に自動的に消去されないように設定することもできる。
【0079】
尚、設定項目は、初期画像表示形式や操作用端末の表示切替キーの割り当て、超音波画質設定(ゲイン、コントラスト、STC、強調表示等)、コメント及び計測結果をフリーズ解除と共に消去/非消去、あるいは、超音波内視鏡のスイッチ設定やフットスイッチの設定等の多項目にわたり、術者の好みに応じて合わせる必要があり、また1台の超音波診断装置を複数の好みの異なる術者で使い分けることが多いため、個々のユーザーの設定類をプリセット機能として保存し、検査開始前に自分のプリセット設定を読み出して設定するよう構成しても良い。
【0080】
さらにまた、前述の第1の実施形態の説明では、超音波探触子は、メカニカル走査を例に説明してきたが、電子走査型、あるいは、2次元アレイ型振動子を使用した超音波探触子への適用も可能である。
【0081】
次に、本発明に係る超音波診断装置の第2の実施形態について図11と図12を用いて説明する。図11は本発明に係る超音波診断装置の第2の実施形態の外観構成を示す外観斜視図、図12は本発明に係る超音波診断装置の第2の実施形態に用いて超音波探触子の識別認識作用を説明するフローチャートである。
【0082】
本発明の第2の実施形態の超音波診断装置は、基本的には、前述した第1の実施形態と同様で、図11に示すように、超音波診断装置1aの外観筐体の正面には、複数の超音波探触子が接続可能な複数のコネクタ31〜33と、この超音波診断装置1aを駆動させる電源用スイッチ34と、前記コネクタ31〜33に超音波探触子を接続する際に、複数の超音波探触子の識別情報を認識するシステムコントローラー10のラッチアップを防止するために、超音波探触子への供給電源をオン/オフさせるためのアクテイブスイッチ35とが設けられている。図11(a)には、前記超音波探触子が接続されるコネクタ31〜33は、同一形状のコネクタを用いた例を示し、図11(b)は形状の異なるコネクタ31’〜33’を用いた例を示している。
【0083】
前記コネクタ31〜33,31’〜33’は、前述した送受信部4とシステムコントローラ10にそれぞれ接続されており、コネクタ31〜33,31’〜33’にそれぞれ接続された超音波探触子の識別情報が検出されると共に、それぞれの超音波探触子を駆動制御するようになっている。
【0084】
このような構成の超音波診断装置1aのアクティブスイッチ35をオフした状態で前記コネクタ31〜33,31’〜33’に超音波探触子が接続され、その超音波探触子が接続後のアクティブスイッチ35がオンさせた以降の超音波探触子の認識と、それら超音波探触子に応じた表示画像形式の選択処理作用について図12を用いて説明する。
【0085】
前記コネクタ31〜33,31’〜33’に超音波探触子が接続されて、アクティブスイッチ35がオン操作されると、前記CPU11はステップS13で、前記システムコントローラ10を駆動制御して、各コネクタ31〜33,31’〜33’それぞれに超音波探触子の接続有無検出と、及び超音波探触子が接続されている場合に超音波探触子の識別コードを読み取り、その接続有無と識別コードからコネクタ31〜33,31’〜33’に接続されている超音波探触子の検出を行う。
【0086】
次に、CPU11はステップS14で、前記ステップS13で検出した超音波探触子が接続されているコネクタ31〜33のうち1つのコネクタのみに超音波探触子が接続されているか判定する。
【0087】
このステップS14の判定の結果、1つのコネクタのみに超音波探触子が接続されていると判定されると、CPU11はステップS15で、そのコネクタに接続されている超音波探触子の識別コードの基で、図9で説明したステップS6以降の処理が実行される。
【0088】
前記ステップS14で複数のコネクタ31〜33,31’〜33’の2つ以上に超音波探触子が接続されていると判定されると、CPU11はステップS16で、予め設定されているコネクタ31〜33,31’〜33’の優先順位に応って、接続されている超音波探触子を選択し、その超音波探触子の識別コードの基で、図9で説明したステップS6以降の処理が実行される。
【0089】
なお、コネクタ31〜33,31’〜33’の優先順位は、例えば、Aコネクタ31>Bコネクタ32>Cコネクタ33、またはAコネクタ31’>Bコネクタ32’>Cコネクタ33’のように設定している。
【0090】
これにより、複数の超音波探触子が接続可能な超音波診断装置において、複数のコネクタそれぞれに超音波探触子が接続されても、事前設定されたコネクタの優先順位に応じて、超音波探触子が選択され、その選択された超音波探触子に対応した初期表示画像形式の演算処理と表示画像の設定が可能となる。
【0091】
なお、コネクタ31〜33,31’〜33’の優先順位に拘わらず、優先順位下位のコネクタに接続されている超音波探触子を使用する場合には、操作用端末15から使用する超音波探触子が接続されたコネクタ31〜33,31’〜33’を選択指示することもできる。
【0092】
また、仮にアクティブスイッチ35がオフされた状態で、フリーズ解除キーを操作した場合は、アクティブスイッチ35を自動的にオンして、超音波探触子の識別コードを認識し、超音波探触子が接続されているコネクタを自動選択し、その超音波探触子に対応した表示画像形式を選定してフリーズを解除するよう動作させる。これにより、術者がアクティブスイッチ35をオフさせて動作させた場合でも、再度術者にアクティブスイッチ35を操作させることなく、観察治療処置を行うことができるため、操作性が向上する。
【0093】
さらに、この第2の実施形態では、アクティブスイッチ35を設けて、超音波探触子への供給電源のオン/オフを行い、これを超音波探触子の識別コードの認識のトリガー信号としているが、患者情報入力を確定した段階等、他の手段で代用しても良い。あるいは、ラッチアップを回避可能な超音波探触子及び超音波診断装置においては、この第2の実施形態のようにアクティブスイッチ35を設ける必要がないため、ポーリングを行って定期的に識別コードを検出して接続されている超音波探触子を判別するようにしても良い。
【0094】
また、アクティブスイッチ35は装置のフロントパネルに設けられているが、操作用端末に設けても良い。
【0095】
この結果、超音波探触子を認識し、1つの超音波探触子しか接続されていない場合は、自動的にそれを選択することで、術者の負担を軽減させることができる。
【0096】
[付記]
以上詳述した本発明の実施形態によれば、以下のごとき構成を得ることができる。
【0097】
(付記1) 超音波探触子より被検体に超音波を送受波し、得られたエコーデータを用いて前記被検体の超音波像を表示する超音波診断装置において、
接続された超音波探触子の種別を識別する識別手段と、
前記識別手段により識別された超音波探触子の種別に応じて入出力手段の設定を行う入出力設定手段と、
を備えたことを特徴とする超音波診断装置。
【0098】
(付記2) 前記超音波診断装置は、複数の超音波探触子が接続可能であり、前記識別手段は、前記複数の超音波探触子の種別の識別を行い、更に、前記複数の超音波探触子の種別に対して優先順位が設定され、前記入出力設定手段は、この設定された優先順位に基づいて前記入出力手段の設定を行うことを特徴とする付記1記載の超音波診断装置。
【0099】
(付記3) 前記入出力設定手段は、前記超音波探触子の種別に応じて、超音波画像を表示する際の画像表示形式を設定することを特徴とする付記1または2のいずれかに記載の超音波診断装置。
【0100】
(付記4) 前記入出力設定手段は、前記超音波探触子の種別に応じて、超音波画像を表示する際の画像表示形式の切り替えを行う表示形式切替手段の切り替え割り当てを設定することを特徴とする付記1乃至3のいずれかに記載の超音波診断装置。
【0101】
(付記5) 生体へ超音波を送受波し、得られたエコーデータを用いて前記生体内の超音波断層像を表示する超音波診断装置において、
接続された超音波探触子を自動認識する探触子自動認識手段と、
複数種類の超音波画像を同時及び選択表示することが可能な画像表示形式設定手段と、
前記画像表示形式設定手段により設定された超音波画像を構築可能な画像構築処理手段と、
認識された超音波探触子の種類に応じて画像表示形式の初期表示を自動的に切り替え可能なことを特徴とする超音波診断装置。
【0102】
(付記6) 認識された超音波探触子の種類に応じて、操作卓上にある表示形式切替キーの割り当てを自動的に変更可能なことを特徴とする付記5に記載の超音波診断装置。
【0103】
(付記7) 初期表示形式、もしくは/かつ、表示切替キーの割り当てをユーザーが設定可能なことを特徴とする付記5または6のいずれかに記載の超音波診断装置。
【0104】
(付記8) 生体へ超音波を送受波し、得られエコーデータを用いて前記生体内の超音波断層像を表示する超音波診断装置において、
少なくとも2つ以上の超音波探触子を同時に接続可能な探触子接続手段を持ち、接続された超音波探触子を自動認識する探触子自動識別手段を持ち、1本の超音波探触子だけが探触子接続手段に接続された場合は、接続された超音波探触子を自動的に選択することを特徴とする超音波診断装置。
【0105】
(付記9) 複数の超音波探触子が探触子接続手段に接続されている場合は、予め優先順位が付けられている探触子接続手段を選択し、他の超音波探触子へは操作卓上で切り替えることを特徴とする付記8に記載の超音波診断装置。
【0106】
(付記10) フリーズ解除のキーを押されたときに、超音波探触子への供給電源スイッチがオフされていた場合、自動的にスイッチのオンを行い、接続されている超音波探触子を自動的に選択設定して、ライブを行うことを特徴とする付記8に記載の超音波診断装置。
【0107】
【発明の効果】
本発明の超音波診断装置は、超音波探触子に応じて事前設定されている最適な表示画面形式が自動的に選択設定されると共に、術者の好みによる表示画像形式の変更も操作用端末の表示切換キーの操作のみで簡単確実に選択設定ができ、操作用端末である操作卓の小型化と超音波診断の効率が向上する効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図。
【図2】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態に用いるCPUによる処理作用を説明するフローチャート。
【図3】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタにラジアル画像を表示させた状態を説明する説明図。
【図4】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタにラジアル画像とリニア画像とを同時表示させた状態を説明する説明図。
【図5】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタに三次元画像の表面構築画像を含めた4画面を同時表示させた状態を説明する説明図。
【図6】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタに三次元画像の斜視構築画像を含めた4画面を同時表示させた状態を説明する説明図。
【図7】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタに表示されている3次元画像の表面構築画像と超音波断層像との関係を説明する説明図。
【図8】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態に用いる操作用端末の表示切替キーの構成を示す平面図。
【図9】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態に用いるCPUによる超音波探触子の認識と、表示画像形式等の選択設定作用を説明するフローチャート。
【図10】本発明に係る超音波診断装置の第1の実施形態のモニタに表示される超音波ラジアル画像に、コメント及び距離計測入力を説明する説明図。
【図11】本発明に係る超音波診断装置の第2の実施形態の外観構成を示す外観斜視図。
【図12】本発明に係る超音波診断装置の第2の実施形態に用いて超音波探触子の識別認識作用を説明するフローチャート。
【符号の説明】
1…超音波診断装置
2…超音波探触子
3…駆動部
4…送受信部
5…アナログ/デジタル変換器
6…第1のフレームメモリ
7…第2のフレームメモリ
8…デジタル/アナログ変換器
9…モニタ
10…システムコントローラ
11…CPU
12…主記憶装置
13…画像データ記録装置
14…外部記憶装置
15…操作用端末
16…ポインティングデバイス
17…データ転送バス
Claims (4)
- 超音波探触子より被検体に超音波を送受波し、得られたエコーデータを用いて前記被検体の超音波像を表示する超音波診断装置において、
接続された超音波探触子の種別を識別する識別手段と、
前記識別手段により識別された超音波探触子の種別に応じて入出力手段の設定を行う入出力設定手段と、
を備えたことを特徴とする超音波診断装置。 - 前記超音波診断装置は、複数の超音波探触子が接続可能であり、前記識別手段は、前記複数の超音波探触子の種別の識別を行い、更に、前記複数の超音波探触子の種別に対して優先順位が設定され、前記入出力設定手段は、この設定された優先順位に基づいて前記入出力手段の設定を行うことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
- 前記入出力設定手段は、前記超音波探触子の種別に応じて、超音波画像を表示する際の画像表示形式を設定することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の超音波診断装置。
- 前記入出力設定手段は、前記超音波探触子の種別に応じて、超音波画像を表示する際の画像表示形式の切り替えを行う表示形式切替手段の切り替え割り当てを設定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の超音波診断装置。
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---|---|---|---|
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Cited By (5)
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---|---|---|---|---|
JP2007125169A (ja) * | 2005-11-02 | 2007-05-24 | Toshiba Corp | 画像診断・治療支援装置及び画像データ表示方法 |
JP2007275087A (ja) * | 2006-04-03 | 2007-10-25 | Aloka Co Ltd | ワイヤレス超音波診断装置 |
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-
2003
- 2003-05-21 JP JP2003143920A patent/JP2004344344A/ja active Pending
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