JP2004341064A - 露光用マスクパターンの作成方法および露光用マスクと、それを用いた半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フォトリソグラフィー工程において、フォーカスマージンを向上させるだけでなく、ライン末端部の縮みを抑制し、かつエッチング工程において仕上がり寸法差を抑制する、露光用マスクとマスクパターンの作成方法を提供する。
【解決手段】(a)露光用マスク上の遮光部と透過部を示す実パターンデータを作成する工程、
(b)実パターンデータに対して第1の長さだけ遮光部のサイズを一様に拡大する図形処理を行なって第1パターンデータを作成する工程、
(c)第1パターンデータの遮光部と透過部を反転させる図形処理を行なってダミーパターンデータを作成する工程、
(d)実パターンデータとダミーパターンデータを重ね合わせる図形処理を行なって、実パターンの遮光部外周とダミーパターンとの間隔が第1の長さ以下である第1露光用マスクのパターンデータを作成する工程、
及び(e)工程(d)で作成したパターンデータを用いて第1露光用マスクパターンを作成するする工程によって露光用マスクパターンを作成する。
【選択図】 図4
【解決手段】(a)露光用マスク上の遮光部と透過部を示す実パターンデータを作成する工程、
(b)実パターンデータに対して第1の長さだけ遮光部のサイズを一様に拡大する図形処理を行なって第1パターンデータを作成する工程、
(c)第1パターンデータの遮光部と透過部を反転させる図形処理を行なってダミーパターンデータを作成する工程、
(d)実パターンデータとダミーパターンデータを重ね合わせる図形処理を行なって、実パターンの遮光部外周とダミーパターンとの間隔が第1の長さ以下である第1露光用マスクのパターンデータを作成する工程、
及び(e)工程(d)で作成したパターンデータを用いて第1露光用マスクパターンを作成するする工程によって露光用マスクパターンを作成する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
露光用マスクパターンの作成方法および露光用マスクと、それを用いた半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日の微細化の進展はフォトリソグラフィーの寄与するところが大きく、それは主に露光光の短波長化によりもたらされてきた。半導体ウェハ上の加工寸法とフォトリソグラフィー工程で用いられる光源の露光波長の関係を図19に示す。図19の点線(a)は加工寸法を、実線(b)は露光波長を示している。図19から分かるように、加工寸法が250nm以上の世代では、加工寸法(点線)は露光波長(実線)と同等もしくはそれ以上に設定されるのが一般的であった。ところが加工寸法が250nm以下の世代に移ると、加工寸法が露光波長より小さい逆転現象が生じている。これは、短波長露光装置の開発難度が高く、それに伴って価格も高くなるためである。この逆転現象を補完するための技術として、短波長化に頼らない解像度向上技術の開発が行われている。
【0003】
露光解像度の向上手法のひとつとして、位相シフト法が知られている。これは、マスク上の位相制御部材(一般的にシフタと呼ばれる)により入射光の一部を位相反転し、ウェハ上に投影される光のコントラストを向上する手法である。位相シフト法は現在、大きく分けて二つの手法に分かれる。一つはレベンソン型といわれ、規則的な繰り返しパターンを形成する場合に適した解像度向上のための手法である。しかし、この方式は規則性のない孤立パターンに対しては効果を持たない。孤立パターンに対する解像度を向上させる手法が、ハーフトーン型である。ハーフトーン型は、マスク上に形成する遮光パターンを半透明にし、透過部を通過する光に対して位相がシフトするように構成し、これによって、各々の光が重なり合うパターンのエッジで、光が打ち消しあうように位相シフト効果を得る手法である。これによって、エッジ部のコントラストが向上し、孤立パターンにおいても解像度が向上する。
【0004】
また、このハーフトーン型マスクに対して、露光光の照射に変形照明技術を適用することは、フォーカスマージン、即ち形成するフォトレジストパターンの寸法が許容値内に入るフォーカスずれの範囲を、さらに向上させるために有効であることが知られている。図20(a)に通常照明の構成を、図20(b)に変形照明技術の原理と効果を示す図を示している。変形照明技術(図20(b))は、通常照明(図20(a))の三光束干渉を二光束干渉にすることによりフォーカスマージンを向上する手法である。図20(c)にウェハ面のフォーカスがずれた場合を示す。通常照明による三光束干渉において、0次光のフォーカスずれによる光路差は、点L0とF間の距離d0と、点L0とF’間の距離d0’の差、d0−d0’で与えられる。また、+1次光のフォーカスずれによる光路差は、点L1とF間の距離d1と、点L1とF’間の距離d1’の差、d1−d1’で与えられる。同様に−1次光の光路差は、d2−d2’で与えられるが、これは、−1次光の光路差d1−d1’に等しい。0次光と±1次光の光路差(d0−d0’)−(d1−d1’)に相当する干渉によって、光のコントラストが低下する。一方、変形照明による三光束干渉において、0次光のフォーカスずれによる光路差は、点L2とF間の距離d2と、点L2とF’間の距離d2’の差、d2−d2’で与えられる。従って、変形照明における0次光と−1次光の光路差は(d2−d2’)−(d1−d1’)で与えられるが、この値は理論的にゼロになるため、コントラストの低下が抑制される。ただし、二光束干渉に寄与する二光束は0次光と、1次光のいずれか一方(図20(c)では−1次光)であるため、干渉する光の強度バランスは適正ではない。このため、一般に用いられるクロムマスクを用いて変形照明を適用する場合、露光量マージン(フォトレジスト寸法が許容値に入る露光量の範囲)は減少する傾向にある。そこで、変形照明を適用する場合、干渉する光の強度バランスを保つため、即ち1次光の強度をあげるため、ハーフトーンマスクを採用するケースが多い。ハーフトーンマスクを適用することにより、ハーフトーン部からの(透過部に対して)逆位相のリーク光が、1次光と同位相になり、これによって1次光の強度が上昇し、結果的に二光束干渉の強度バランスが均等に近づく。
【0005】
しかし、変形照明は、回折による光の干渉に関連する技術であるため、回折の影響が大きいラインとスペースの繰り返しパターン(以下L/Sという)に対しては、フォーカスマージンが大幅に向上されるが、孤立パターンに対しては、ほとんど効果が得られない。(ハーフトーンマスク+通常照明)の場合に、繰り返し、孤立パターンともにフォーカスマージンが0.6μmであったものに、変形照明を適用した場合の効果を図21に示す。図21で実線(c)はL/Sを、点線(d)は、孤立パターンの特性を示している。図21において、フォトレジスト寸法の許容値はD1で示される。L/SのフォーカスマージンはD1で示される許容値の範囲内における線(c)の最大幅D2に該当し、1.8μmに向上している。一方、孤立パターンはD1で示される許容値の範囲内における線(d)の最大幅D3に該当するが、0.6μmのままである。一般的にLSIチップ内のパターンは、L/Sと孤立パターンが共存しているため、両方のパターンに効果がなければ実用的でない。この対策の一つとして、アシストバー技術が知られている(例えば特許文献1参照)。これは、ダミーパターンを孤立パターン周辺の適当な位置に、適正なサイズで配置することにより、孤立パターンをL/S化し、これによってL/Sに近いフォーカスマージン特性を得る技術である。アシストバーをフォトレジスト層形成されない程度に微細なパターンに設定すれば、アシストバーを後工程で取り除く必要がないが、効果も通常のL/Sほどは得られない。そこで、孤立パターン近傍に設けたダミーパターンに対応するフォトレジストパターンが形成されてもよい大きさまで広げ、二回目の露光でダミーパターンに対応するフォトレジストパターンを除去する技術が開示されている(例えば特許文献2参照)。これにより、孤立パターンもL/Sと同等のフォーカスマージンを得ることが出来る。また、L/Sの端に位置するライン近傍に、ラインと平行にダミーパターンを配置することによって、L/Sの端のラインに対しても、フォーカスマージンを向上させる効果が得られる。
【0006】
【特許文献1】特開平7−273013号公報
【特許文献2】特開平10−326006号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記のフォトリソグラフィーにおける解像度向上技術を適用する場合、解像度攻城技術が適用可能な露光用マスクのパターンを、単純な図形処理によって、自動的に作成する方法が望まれている。
【0008】
また、図22および図23に示すように、L/Sの各ラインの末端部が、回折光の影響を受けて縮む現象が依然として存在している。縮みの量の一例では、ラインの幅(X)が160nmの場合に、マスクパターンに対する端部の縮み量は50乃至80nmである。フォトレジストパターンを精度よく形成するために、この縮みを抑制する手法が望まれている。
【0009】
さらに、パターン露光後のエッチング工程においては、フォトレジストパターンの配置密度が疎な部分に比べ、フォトレジストパターンの配置密度が密な部分のエッチングレートが低くなる効果(以下、ローディング効果という)が知られている。フォトレジストパターンを精度よく形成するために、ローディング効果を抑制し、エッチングレートを均一化する手法が望まれている。
【0010】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、解像度攻城技術が適用可能な露光用マスクのパターンを、単純な図形処理によって、自動的に作成するための、マスクパターン作成方法および露光用マスクと、それを用いた半導体装置の製造方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は、
(a)露光用マスク上の遮光部と透過部を示す実パターンデータを作成する工程、
(b)実パターンデータに対して第1の長さだけ遮光部のサイズを一様に拡大する図形処理を行なって第1パターンデータを作成する工程、
(c)第1パターンデータの遮光部と透過部を反転させる図形処理を行なってダミーパターンデータを作成する工程、
(d)実パターンデータとダミーパターンデータを重ね合わせる図形処理を行なって、実パターンの遮光部外周とダミーパターンとの間隔が第1の長さ以下である第1露光用マスクのパターンデータを作成する工程、
及び(e)工程(d)で作成したパターンデータを用いて第1露光用マスクパターンを作成するする工程
を含む露光用マスクパターンの作成方法を提供する。
【0012】
これによって、解像度向上技術が適用可能な露光用マスクのパターンを、単純な図形処理によって、自動的に作成する方法が提供される。
【0013】
また、実パターンの遮光部外周とダミーパターンとの間隔が第1の長さ以下である第1露光用マスクパターンを作成するので、すべての実パターンの遮光部外周におけるハーフトーン部からのリーク光と1次回折光の干渉が、L/Sに近づき、繰り返しパターンと孤立パターンのフォーカスマージンが向上するだけでなく、ライン末端部の回折光が補正され、縮みが抑制される。また、ダミーパターンによってパターン外縁部におけるパターンの配置密度がL/Sに均一化されるので、エッチング工程において、ローディング効果に起因するエッチングの仕上がり寸法差の発生を抑制することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
フォトリソグラフィーに用いる露光用マスクのパターンは、例えば当業者に知られた半導体のレイアウト設計用のCADを用いて作成される。それらのCADにおいて、マスクのパターンは、例えば、平面上に配置されて遮光部と透過部の境界線を表す図形データと、平面上の任意の点が遮光部か透過部かを識別するための情報を含む。境界線の図形データは、各頂点を示す座標の集合として格納されていてもよい。これらの図形情報をパターンデータという。
【0015】
この発明の露光用マスクパターンの作成方法は、露光解像度の向上手法が適用可能な第1露光用マスク用マスクパターンと、第1露光用マスクに含まれるダミーパターンに対応するフォトレジスト潜像あるいはフォトレジストパターンを選択的に除去するための第2露光用マスクパターンを作成する方法からなる。
【0016】
この発明は、(a)露光用マスク上の遮光部と透過部を示す実パターンデータを作成する工程、
(b)実パターンデータに対して第1の長さだけ遮光部のサイズを一様に拡大する図形処理を行なって第1パターンデータを作成する工程、
(c)第1パターンデータの遮光部と透過部を反転させる図形処理を行なってダミーパターンデータを作成する工程、
(d)実パターンデータとダミーパターンデータを重ね合わせる図形処理を行なって、実パターンの遮光部外周とダミーパターンとの間隔が第1の長さ以下である第1露光用マスクのパターンデータを作成する工程、
及び(e)工程(d)で作成したパターンデータを用いて第1露光用マスクパターンを作成するする工程
を含む露光用マスクパターンの作成方法を提供する。
【0017】
工程は、(f)第1パターンデータに対して遮光部のサイズを一様に第2の長さだけ縮小する図形処理を行なって、透過部が第1露光用マスクのダミーパターンに対応する領域をすべて含む第2露光用マスクのパターンデータを作成する工程
(g)工程(f)で作成したパターンデータを用いて第2露光用マスクパターンを作成する工程
をさらに含むようにしてもよい。
【0018】
あるいは、この発明は、(a)露光用マスク上の遮光部と透過部を示す実パターンデータを作成する工程
(b)実パターンデータに対して第1の長さ(L1)だけ遮光部のサイズを一様に拡大する図形処理を行なって第1パターンデータを作成する工程
(c)第1パターンデータの遮光部と透過部を反転させる図形処理を行なって第1ダミーパターンデータを作成する工程
(d)第1パターンデータに対して第2の長さ(L2)だけ遮光部のサイズを一様に縮小する図形処理を行なって第2パターンデータを作成する工程
(e)第2パターンデータに対して第3の長さ(L3)だけ遮光部のサイズを一様に縮小する図形処理を行なって第3パターンデータを作成する工程
(f)第2パターンデータと第3パターンデータのパターンが一致しない領域を抽出する図形処理を行なって第2ダミーパターンデータを作成する工程
(g)実パターンデータ、第1ダミーパターンデータおよび第2ダミーパターンデータを重ね合わせる図形処理を行なって、実パターンの遮光部外周との間隔がL1−L2−L3で、遮光部のパターン幅がL2以下の、線状の第2ダミーパターンと、第2ダミーパターンとの間隔がL2の第1ダミーパターンを備える第1露光用マスクのパターンデータを作成する工程
及び(h)工程(g)で作成したパターンデータを用いて第1露光用マスクパターンを作成する工程
を含む露光用マスクパターンの作成方法を提供する。
【0019】
工程は、(i)第3パターンデータに対して第4の長さだけ遮光部のサイズを一様に縮小する図形処理を行なって、透過部が第1露光用マスクの第1及び第2ダミーパターンに対応する領域をすべて含む第2露光用マスクのパターンデータを作成する工程
(j)作成したパターンデータを用いて第2露光用マスクパターンを作成する工程
を更に含んでいてもよい。
【0020】
この発明の露光用マスクパターンの作成方法は、L2とL3の和がL1を超えないように選択されてもよい。
【0021】
また、この発明は、前記の方法で作成した第1露光用マスクパターンを適用して作成したマスクパターンを備える第1露光用マスクを提供する。
【0022】
さらにまた、この発明は、前記の方法で作成した第2露光用マスクパターンを適用して作成したマスクパターンを備える第2露光用マスクを提供する。
【0023】
また、この発明はフォトリソグラフィーを用いる半導体装置の製造工程において、前記のいずれかの方法で作成された露光用マスクパターンを適用して第1および第2露光用マスクを作成し、製造工程が、第1露光用マスクを用いて半導体ウェハ上のフォトレジストに第1の露光を行なう第1露光工程と、第2露光用マスクを用いて半導体ウェハ上のフォトレジストに第2の露光を行なう第2露光工程とを含む半導体装置の製造方法を提供する。
【0024】
製造工程は、第1露光工程の後に第2露光工程を実施し、その後に第1及び第2露光工程によってフォトレジスト層に形成された潜像に対応して選択的にレジストを除去するためのエッチング工程を更に実施することによって、半導体ウェハ上に実パターンに対応するフォトレジストパターンのみを形成するように実施されてもよい。
【0025】
あるいは、製造工程は、第1露光工程の後、フォトレジスト層に形成された潜像に対応して選択的にレジストを除去するためのエッチング工程を実施することによって、第1露光マスクの実パターンとダミーパターンに対応するフォトレジストパターンを形成し、その後に前記フォトレジスト層を露光する第2露光工程を実施し、更に第2露光工程によってフォトレジスト層に形成された潜像に対応して選択的にレジストを除去するためのエッチング工程を実施することによって、ダミーパターンに対応するフォトレジストパターンを選択的に除去するように実施されてもよい。
【0026】
【実施例】
以下、図面に示す実施例に基づいてこの発明を詳述する。なお、この発明は、これによって限定されるのもではない。
【0027】
(実施例1)
図1乃至6は、この実施例の第1露光用マスクと第2露光用マスクのパターン作成例を示す説明図である。また、図7は、この実施例の、第1露光用マスクと第2露光用マスクのパターンを重ね合わせた状態を示す説明図である。
【0028】
図8は、この実施例の、露光用マスクのパターン作成する手順を示すフローチャートである。図1乃至6のマスクパターンデータは図8に示すフローチャートの各ステップに対応している。
【0029】
繰り返しパターンと孤立パターンの全ての外縁部に配置されるダミーパターンを、繰り返しパターンの条件に近づける、露光用マスクパターン作成の望ましい実施例を以下に説明する。
【0030】
まず、図1に示すように実パターンデータ、すなわち半導体ウェハ上のフォトレジスト層に形成するパターンに対応するパターンデータを作成する(ステップS01)。
【0031】
図1において、実パターンデータは露光用マスクM上に遮光部A1およびA2と透過部Bを備える。遮光部A1は、孤立パターンの例であり、遮光部A2はL/Sの例である。
【0032】
この図1の実パターンデータに対して、遮光部A1、A2のサイズを一様に拡大する処理を行ない図2のパターンデータを得る(ステップ S02)。
【0033】
図形処理的には、対応するパターンの頂点のXおよびY座標を、パターンの外側に対応する方向に所定量だけ増減させることによって実現される。以下、この処理をプラスリサイズ処理という。プラスリサイズの量がパターン間のスペースを越えた個所は、例えば図2の密集部分のようにパターンとパターンがつながって一つの矩形になる。このパターンデータを第1パターンデータという。
【0034】
次に、第1パターンデータに対して、図3のように対象となる図形領域内の全座標にわたってパターンの遮光部と透過部を反転させて、ダミーパターンデータを得る。(ステップ S03)。
【0035】
次に、図1の実パターンデータと図3のダミーパターンデータを図4のように重ね合わせる。図形処理的には、対応する図形の各パターンデータをOR演算することによって両者のパターンを重ね合わせることができる(ステップ S04)。
【0036】
こうして得られたパターンデータを、第1露光の工程で用いるマスクのパターンデータとして使用する。このパターンデータを用いてマスクパターンを作成し、第1露光用マスクパターンを得る(ステップ S06)。
【0037】
第1露光で用いるフォトレジストがポジフォトレジストの場合は、第1露光用マスクを用いて露光、エッチングすることにより、マスクパターンに対応する部分にフォトレジストが残り、マスクパターンに対応するフォトレジストパターンが形成される。
【0038】
更に、図2の第1パターンデータに対して、パターンを一様に縮小する処理を行ない図6のパターンデータを得る(ステップ S05)。
【0039】
以下、この処理をマイナスリサイズ処理という。こうして得られたパターンデータを第2露光の工程で用いるマスクのパターンデータとして使用する。このパターンデータ用いてマスクパターンを作成し、第2露光用マスクパターンを得る(ステップ S07)。
【0040】
図5は、第1露光用マスクのダミーパターンのエッジに対して、第2露光用マスクのパターンを示すものである。破線Cはダミーパターンデータのエッジを示し、Dは第2露光用マスクの遮光部を示す。
【0041】
また、図7は、第1露光用マスクと第2露光用マスクのパターンを重ね合わせた状態を示している。
【0042】
図5に示すように、第2露光用マスクパターンの遮光部Dのエッジは、第1露光用マスクの実パターンとダミーパターンの中間に位置する。実パターンとダミーパターン間のスペースは、ステップS02のプラスリサイズ処理におけるリサイズ量(第1長さ)によって決定される。第2露光用マスクについて、実パターンとダミーパターン間のスペースの1/2がアライメントマージン(マスクの重ね合わせ余裕度)となため、ステップS02のプラスリサイズ処理におけるリサイズ量(第2長さ)を決定するに際に、これを考慮する必要がある。
【0043】
上記の手順によれば、この実施例の説明に用いたパターンに限らず、いかなるLSIパターンからも、実パターンと実パターンの全ての外縁部に配置されたダミーパターンを含む第1露光用マスクのパターンを、図形処理によって自動的に作成することができる。更に第1露光用マスクのダミーパターンに対応して形成されるフォトレジスト潜像あるいはフォトレジストパターンを削除するための、第2露光用マスクのパターンを、自動的に作成することができる。
【0044】
このマスクパターン作成方法によれば、実パターンの遮光部外周とダミーパターンとの間隔が第1の長さ以下である第1露光用マスクパターンを作成するので、すべての実パターンの遮光部外周におけるハーフトーン部からのリーク光と1次回折光の干渉が、L/Sに近づき、繰り返しパターンと孤立パターンのフォーカスマージンが向上するだけでなく、図24及び図25に示すように、ライン末端部の回折光が補正され、縮みが抑制される(図22に比べ、Y2<Y1)。また、ダミーパターンによってパターン外縁部におけるパターンの配置密度がL/Sに均一化されるので、エッチング工程において、ローディング効果に起因するエッチングの仕上がり寸法差の発生を抑制することができる。
【0045】
(実施例2)
繰り返しパターンと孤立パターンの全ての外縁部に配置されるダミーパターンを、繰り返しパターンの条件に近づける、露光用マスクパターン作成の更に望ましい実施例を以下に説明する。
【0046】
この実施例は、実施例1におけるプラスリサイズ処理(ステップ S02)のリサイズ量を増加させて行ない、実パターンの外縁に沿う二重のパターンデータを、演算処理によって作成するものである。
【0047】
図9乃至16は、この実施例の、第1露光用及び第2露光用マスクのパターンの作成例を示す説明図である。
【0048】
図17は、この実施例の、第1露光用マスクと第2露光用マスクのパターンを重ね合わせた状態を示す説明図である。
【0049】
図18は、この実施例の、露光用マスクのパターンを得る手順を示すフローチャートである。
【0050】
図9乃至図16のパターンは図18のフローチャートの各ステップに対応している。また、図18において、図7と対応する処理は、同一のステップ番号を付している。図7に対する主な相違は、ステップ S08〜S10の処理が追加されている点である。
【0051】
まず、実施例1と同様に、図9の実パターンデータを作成する。(ステップ S01)
実パターンデータに対して、図10のようにプラスリサイズ処理を行なって第1パターンデータを作成する。(ステップ S02)
更に、ステップ S02のプラスリサイズ処理によって得たパターンデータに対して、図11のようにパターンの遮光部と透過部を反転させる(ステップ S03)。こうして第1ダミーパターンデータを得る。
【0052】
次に、図10第1パターンデータに対し、第2長さのマイナスリサイズ処理を施し、図12の第2パターンデータを作成する。(ステップ S08)
図12で、破線Eは第1パターンデータのエッジを示し、Fはパターンデータの遮光部を示す。
【0053】
更に、図12の第2パターンデータに対して第3長さのマイナスリサイズ処理を施して、図13の第3パターンデータを作成する。(ステップ S09)
図13で破線Gは第2パターンデータのエッジを示し、Hはパターンデータの遮光部を示す。
【0054】
ここで、ステップ S08、 S09のマイナスリサイズ量である第2長さと第3長さの和は、実パターン(図9)より縮小されない範囲で選択する。
【0055】
次に、図12の第2パターンデータと、図13の第3パターンデータに対して、2つの図形で一致しない部分をパターンとして残す処理を行なって、図14の第2ダミーパターンデータを作成する。(ステップ S10)
図形処理的には、対応する各図形パターンデータの排他的論理和(EX−OR)演算をすることによって両者のパターンの一致しない部分を抽出することができる。
【0056】
次に、図9の実パターンデータ、図11の第1ダミーパターンデータおよび図12の第2ダミーパターンデータを図15のように重ね合わせる(ステップ S04)。
【0057】
図形処理的には、対応する図形の各パターンデータをOR演算することによって両者のパターンを重ね合わせることができる。こうして得られたパターンデータから、第1露光用マスクを作成する(ステップ S06)。
【0058】
更に、図13の第3パターンデータに対して、図16のように第5長さ分のマイナスリサイズを行なう(ステップ S05)。
【0059】
図16で破線Iは第3パターンデータのエッジを示し、Jはパターンデータの遮光部を示す。
【0060】
こうして得られたパターンデータから、第2露光用マスクパターンを作成する(ステップ S07)。
【0061】
このマスクパターン作成方法によれば、実パターンの遮光部外周との間隔と、遮光部のパターン幅が所定の第2ダミーパターンと、第2ダミーパターンとの間隔が所定の第1ダミーパタンが存在する第1露光用マスクパターンを作成するので、すべての実パターンの遮光部外周におけるハーフトーン部からのリーク光と1次回折光の干渉が、よりL/Sに近づき、繰り返しパターンと孤立パターンのフォーカスマージンよりが向上するだけでなく、図26及び図27に示すように、ライン末端部の回折光が補正され、縮みが効果的に抑制される。また、ダミーパターンによってパターン外縁部におけるパターンの配置密度がよりL/Sに均一化されるので、エッチング工程において、ローディング効果に起因するエッチングの仕上がり寸法差の発生を効果的に抑制することができる。
【0062】
フォーカスマージンの向上効果を最大限にとりたい場合は、図15に示す第1露光用マスクのパターンのスペースとラインの間隔をL/Sに近づければよいが、これはステップS02のプラスリサイズ処理量およびステップS08、S09のマイナスリサイズ処理量を調整することによって実現することができる。ただし、当然のことながら、図15の第2ダミーパターンのパターン幅を実パターンのパターン幅と同様のサイズにした場合、第2ダミーパターンはフォトレジスト層に形成されてしまう。
【0063】
実施例2のマイナスリサイズと、不一致部抽出(ステップ S08、S09およびS10)を繰り返し適用すれば、複数本からなる第2ダミーパターンを作成することもできる。これによって、実パターンとの外縁部はさらに繰り返しパターンに近くなるが、パターン作成の処理は増える。これを考慮して、パターン作成処理は、繰り返しパターン周辺、ライン末端部および孤立パターンのフォーカスマージン向上と、ローディング効果に起因するエッチングの仕上がり寸法差の抑制効果が得られる範囲に留めておくことが現実的である。
【0064】
(実施例3)
この発明によれば、第1露光用マスクを用いた第1露光によって、ダミーパターンに対応するフォトレジストパターンが形成され、ウェハ上に残存することがあるが、このダミーパターンに対応するフォトレジストパターンの除去処理に関する実施例を以下に説明する。
【0065】
まず、ダミーパターンに対応するフォトレジストパターンが形成され、それによって、製造されたLSIに対応するパターンが残存しても機能上問題のないケースは、ダミーパターンに対応して形成されたパターンを除去せずに、そのまま残存させればよい。トランジスタ構造上、素子分離、ゲート工程等については、機能に支障なく前記パターンを残存させることは不可能だが、メタル配線工程では適用できる可能性がある。ダミーパターンは、図7、10に示した演算処理によって作成されるため、実パターンとの電気的ショートが発生しないからである。即ち、ダミーパターンに対応するパターンは、電気的に完全にフローティングの状態になる。線間容量が信号伝達遅延等に悪影響を与えなければ、ダミーパターンに対応して形成されたパターンを残存させておくことができる。この場合、フォト工程の後のエッチング工程においてもダミーパターンに対応するパターンが存在するので、パターン密度が均一化され、ローディング効果に起因するエッチング工程後のパターンの線幅、寸法等のばらつきを効果的に低減することができる。
【0066】
機能的に弊害があるため、ダミーパターンに対応して形成されたパターンを削除しなければならない場合、第1露光用マスクを用いた第1露光工程の後、第2露光用マスクを用いた第2露光を行なうことによって、潜像の段階でダミーパターンに対応するパターンを削除することができる。この工程によれば、エッチング後のフォトレジストパターンは実パターンだけが形成され、ダミーパターンに対応するパターンは形成されない。従って、これ以降の追加工程は一切必要ない。この方法は、エッチング工程におけるローディング効果は持たないが、フォトレジストパターン形成工程におけるパターンの線幅、寸法等のばらつきやライン末端部の縮みに対しては実施例3と同様の効果が得られる。
【0067】
これによって、第1露光用マスクのダミーパターンに対応するパターンが残存すると半導体装置の機能に弊害を与える場合に、そのパターンを形成しないようにすることができる。
【0068】
(実施例4)
第1露光によって形成されたダミーパターンに対応するパターンの処理に関する更に異なる実施例を以下に説明する。
この工程は、第1露光用マスクによって形成されたダミーパターンに対応して形成されたパターンを残したまま第1エッチング工程まで行った後、第2露光用マスクを用いて第2露光を行ない、更に第2のエッチングを行なうことによってダミーパターンに対応して形成されたパターンを削除するものである。工程は長くなるが、露光、エッチングの両方の工程においてパターンの線幅、寸法等のばらつきを効果的に低減することができる。ダミーパターンに対応して形成されたパターンは第2エッチング工程によって最終的に削除されるので、この方法は、全てのマスクに対して適用することが可能である。
【0069】
これによって、第1露光用マスクのダミーパターンに対応するパターンが残存すると半導体装置の機能に弊害を与える場合に、そのパターンを形成しないようにすることができる。
【0070】
【発明の効果】
この発明のマスクパターンの作成方法によれば、実パターンデータに対して図形処理を行なって作成したパターンデータを用いて、第1及び第2露光用マスクパターンを作成するので、解像度向上技術が適用可能な露光用マスクのパターンを、単純な図形処理によって、自動的に作成する方法が提供され、安価なツールを用いて短時間のうちにパターンを作成することが可能になる。
【0071】
また、この発明のマスクパターンの作成方法によって作成した第1露光用マスクは、実パターンの遮光部外周とダミーパターンとの間隔が第1の長さ以下である第1露光用マスクパターンを作成するので、すべての実パターンの遮光部外周におけるハーフトーン部からのリーク光と1次回折光の干渉が、L/Sに近づき、繰り返しパターンと孤立パターンのフォーカスマージンが向上するだけでなく、ライン末端部の回折光が補正され、縮みが抑制される。また、ダミーパターンによってパターン外縁部におけるパターンの配置密度がL/Sに均一化されるので、エッチング工程において、ローディング効果に起因するエッチングの仕上がり寸法差の発生を抑制することができる。従って、この発明を適用して製造される半導体装置は、高い歩留り率を確保することができる。
【0072】
また、この発明の、別のマスクパターンの作成方法で作成した第1露光用マスクは、実パターンの遮光部外周との間隔と、遮光部のパターン幅が所定の第2ダミーパターンと、第2ダミーパターンとの間隔が所定の第1ダミーパタンが存在する第1露光用マスクパターンを作成するので、すべての実パターンの遮光部外周におけるハーフトーン部からのリーク光と1次回折光の干渉が、よりL/Sに近づき、繰り返しパターンと孤立パターンのフォーカスマージンよりが向上するだけでなく、ライン末端部の回折光が補正され、縮みが効果的に抑制される。また、ダミーパターンによってパターン外縁部におけるパターンの配置密度がよりL/Sに均一化されるので、エッチング工程において、ローディング効果に起因するエッチングの仕上がり寸法差の発生を効果的に抑制することができる。従って、この発明を適用して製造される半導体装置は、より高い歩留り率を確保することができる。
【0073】
製造工程が、前記のいずれかの方法で作成された露光用マスクパターンを適用して第1および第2露光用マスクを作成し、製造工程が、第1露光用マスクを用いて半導体ウェハ上のフォトレジストに第1の露光を行なう第1露光工程と、第2露光用マスクを用いて半導体ウェハ上のフォトレジストに第2の露光を行なう第2露光工程とを含むので、第1露光用マスクのダミーパターンに対応するパターンが残存すると半導体装置の機能に弊害を与える場合に、そのパターンを形成しないようにすることができる。
【0074】
製造工程が、第1露光工程の後、更に第1露光工程によってフォトレジスト層に形成された潜像に対応して選択的にレジストを除去するためのエッチング工程を実施することによって、第1露光マスクの実パターンとダミーパターンに対応するフォトレジストパターンを形成し、その後に前記フォトレジスト層を露光する第2露光工程を実施し、更に第2露光工程によってフォトレジスト層に形成された潜像に対応して選択的にレジストを除去するためのエッチング工程を実施するようにすれば、実パターンに対応するフォトレジストパターンのエッチング後に、ダミーパターンに対応するフォトレジストパターンが除去されるので、露光、エッチングの両方の工程においてパターンの線幅、寸法等のばらつきを効果的に低減しながら、実パターンに対応するフォトレジストパターンのみを形成することができる。
【0075】
あるいは、製造工程が、第1露光工程の後に第2露光工程を実施し、その後に第1及び第2露光工程によってフォトレジスト層に形成された潜像に対応して選択的にレジストを除去するためのエッチング工程を更に実施するようにすれば、レジスト潜像の段階でダミーパターンに対応する潜像が除去されるので、第2露光以外に追加工程を必要とせずに、実パターンに対応するフォトレジストパターンのみを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の、第1露光用マスクのパターン作成例を示す第1の説明図である。
【図2】この発明の実施例1の、第1露光用マスクのパターン作成例を示す第2の説明図である。
【図3】この発明の実施例1の、第1露光用マスクのパターン作成例を示す第3の説明図である。
【図4】この発明の実施例1の、第1露光用マスクのパターン作成例を示す第4の説明図である。
【図5】この発明の実施例1の、第2露光用マスクのパターン作成例を示す第1の説明図である。
【図6】この発明の実施例1の、第2露光用マスクのパターン作成例を示す第2の説明図である。
【図7】この発明の実施例1の、第1露光用マスクと第2露光用マスクのパターンを重ね合わせた状態を示す説明図である。
【図8】この発明の実施例1の、第1及び第2露光用マスクのパターン作成する手順を示すフローチャートである。
【図9】この発明の実施例2の、第1露光用マスクの作成例を示す第1の説明図である。
【図10】この発明の実施例2の、第1露光用マスクの作成例を示す第2の説明図である。
【図11】この発明の実施例2の、第1露光用マスクの作成例を示す第3の説明図である。
【図12】この発明の実施例2の、第1露光用マスクの作成例を示す第4の説明図である。
【図13】この発明の実施例2の、第1露光用マスクの作成例を示す第5の説明図である。
【図14】この発明の実施例2の、第1露光用マスクの作成例を示す第6の説明図である。
【図15】この発明の実施例2の、第1露光用マスクの作成例を示す第7の説明図である。
【図16】この発明の実施例2の、第2露光用マスクの作成例を示す説明図である。
【図17】この発明の実施例2の、第1露光用マスクと第2露光用マスクのパターンを重ね合わせた状態を示す説明図である。
【図18】この発明の実施例2の、第1及び第2露光用マスクのパターン作成する手順を示すフローチャートである。
【図19】半導体ウェハ上の加工寸法とフォトリソグラフィー工程で用いられる光源の露光波長の関係を示す説明図である。
【図20】公知の変形照明の原理と効果を示す説明図である。
【図21】公知の変形照明を適用した場合の効果を示す説明図である。
【図22】従来技術によるダミーパターンを備えたパターン形成における、ラインパターン末端部の縮みを示す説明図である。
【図23】図22の要部拡大図である。
【図24】この発明の実施例1の、ラインパターン末端部の縮み抑制効果を示す説明図である。
【図25】図24の要部拡大図である。
【図26】この発明の実施例2の、ラインパターン末端部の縮み抑制効果を示す説明図である。
【図27】図26の要部拡大図である。
【符号の説明】
1 露光用マスク
2 光学系
3 ウェハ
4 露光用マスクのパターン
5 エッチング工程後に形成されるフォトレジストパターン
【発明の属する技術分野】
露光用マスクパターンの作成方法および露光用マスクと、それを用いた半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日の微細化の進展はフォトリソグラフィーの寄与するところが大きく、それは主に露光光の短波長化によりもたらされてきた。半導体ウェハ上の加工寸法とフォトリソグラフィー工程で用いられる光源の露光波長の関係を図19に示す。図19の点線(a)は加工寸法を、実線(b)は露光波長を示している。図19から分かるように、加工寸法が250nm以上の世代では、加工寸法(点線)は露光波長(実線)と同等もしくはそれ以上に設定されるのが一般的であった。ところが加工寸法が250nm以下の世代に移ると、加工寸法が露光波長より小さい逆転現象が生じている。これは、短波長露光装置の開発難度が高く、それに伴って価格も高くなるためである。この逆転現象を補完するための技術として、短波長化に頼らない解像度向上技術の開発が行われている。
【0003】
露光解像度の向上手法のひとつとして、位相シフト法が知られている。これは、マスク上の位相制御部材(一般的にシフタと呼ばれる)により入射光の一部を位相反転し、ウェハ上に投影される光のコントラストを向上する手法である。位相シフト法は現在、大きく分けて二つの手法に分かれる。一つはレベンソン型といわれ、規則的な繰り返しパターンを形成する場合に適した解像度向上のための手法である。しかし、この方式は規則性のない孤立パターンに対しては効果を持たない。孤立パターンに対する解像度を向上させる手法が、ハーフトーン型である。ハーフトーン型は、マスク上に形成する遮光パターンを半透明にし、透過部を通過する光に対して位相がシフトするように構成し、これによって、各々の光が重なり合うパターンのエッジで、光が打ち消しあうように位相シフト効果を得る手法である。これによって、エッジ部のコントラストが向上し、孤立パターンにおいても解像度が向上する。
【0004】
また、このハーフトーン型マスクに対して、露光光の照射に変形照明技術を適用することは、フォーカスマージン、即ち形成するフォトレジストパターンの寸法が許容値内に入るフォーカスずれの範囲を、さらに向上させるために有効であることが知られている。図20(a)に通常照明の構成を、図20(b)に変形照明技術の原理と効果を示す図を示している。変形照明技術(図20(b))は、通常照明(図20(a))の三光束干渉を二光束干渉にすることによりフォーカスマージンを向上する手法である。図20(c)にウェハ面のフォーカスがずれた場合を示す。通常照明による三光束干渉において、0次光のフォーカスずれによる光路差は、点L0とF間の距離d0と、点L0とF’間の距離d0’の差、d0−d0’で与えられる。また、+1次光のフォーカスずれによる光路差は、点L1とF間の距離d1と、点L1とF’間の距離d1’の差、d1−d1’で与えられる。同様に−1次光の光路差は、d2−d2’で与えられるが、これは、−1次光の光路差d1−d1’に等しい。0次光と±1次光の光路差(d0−d0’)−(d1−d1’)に相当する干渉によって、光のコントラストが低下する。一方、変形照明による三光束干渉において、0次光のフォーカスずれによる光路差は、点L2とF間の距離d2と、点L2とF’間の距離d2’の差、d2−d2’で与えられる。従って、変形照明における0次光と−1次光の光路差は(d2−d2’)−(d1−d1’)で与えられるが、この値は理論的にゼロになるため、コントラストの低下が抑制される。ただし、二光束干渉に寄与する二光束は0次光と、1次光のいずれか一方(図20(c)では−1次光)であるため、干渉する光の強度バランスは適正ではない。このため、一般に用いられるクロムマスクを用いて変形照明を適用する場合、露光量マージン(フォトレジスト寸法が許容値に入る露光量の範囲)は減少する傾向にある。そこで、変形照明を適用する場合、干渉する光の強度バランスを保つため、即ち1次光の強度をあげるため、ハーフトーンマスクを採用するケースが多い。ハーフトーンマスクを適用することにより、ハーフトーン部からの(透過部に対して)逆位相のリーク光が、1次光と同位相になり、これによって1次光の強度が上昇し、結果的に二光束干渉の強度バランスが均等に近づく。
【0005】
しかし、変形照明は、回折による光の干渉に関連する技術であるため、回折の影響が大きいラインとスペースの繰り返しパターン(以下L/Sという)に対しては、フォーカスマージンが大幅に向上されるが、孤立パターンに対しては、ほとんど効果が得られない。(ハーフトーンマスク+通常照明)の場合に、繰り返し、孤立パターンともにフォーカスマージンが0.6μmであったものに、変形照明を適用した場合の効果を図21に示す。図21で実線(c)はL/Sを、点線(d)は、孤立パターンの特性を示している。図21において、フォトレジスト寸法の許容値はD1で示される。L/SのフォーカスマージンはD1で示される許容値の範囲内における線(c)の最大幅D2に該当し、1.8μmに向上している。一方、孤立パターンはD1で示される許容値の範囲内における線(d)の最大幅D3に該当するが、0.6μmのままである。一般的にLSIチップ内のパターンは、L/Sと孤立パターンが共存しているため、両方のパターンに効果がなければ実用的でない。この対策の一つとして、アシストバー技術が知られている(例えば特許文献1参照)。これは、ダミーパターンを孤立パターン周辺の適当な位置に、適正なサイズで配置することにより、孤立パターンをL/S化し、これによってL/Sに近いフォーカスマージン特性を得る技術である。アシストバーをフォトレジスト層形成されない程度に微細なパターンに設定すれば、アシストバーを後工程で取り除く必要がないが、効果も通常のL/Sほどは得られない。そこで、孤立パターン近傍に設けたダミーパターンに対応するフォトレジストパターンが形成されてもよい大きさまで広げ、二回目の露光でダミーパターンに対応するフォトレジストパターンを除去する技術が開示されている(例えば特許文献2参照)。これにより、孤立パターンもL/Sと同等のフォーカスマージンを得ることが出来る。また、L/Sの端に位置するライン近傍に、ラインと平行にダミーパターンを配置することによって、L/Sの端のラインに対しても、フォーカスマージンを向上させる効果が得られる。
【0006】
【特許文献1】特開平7−273013号公報
【特許文献2】特開平10−326006号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記のフォトリソグラフィーにおける解像度向上技術を適用する場合、解像度攻城技術が適用可能な露光用マスクのパターンを、単純な図形処理によって、自動的に作成する方法が望まれている。
【0008】
また、図22および図23に示すように、L/Sの各ラインの末端部が、回折光の影響を受けて縮む現象が依然として存在している。縮みの量の一例では、ラインの幅(X)が160nmの場合に、マスクパターンに対する端部の縮み量は50乃至80nmである。フォトレジストパターンを精度よく形成するために、この縮みを抑制する手法が望まれている。
【0009】
さらに、パターン露光後のエッチング工程においては、フォトレジストパターンの配置密度が疎な部分に比べ、フォトレジストパターンの配置密度が密な部分のエッチングレートが低くなる効果(以下、ローディング効果という)が知られている。フォトレジストパターンを精度よく形成するために、ローディング効果を抑制し、エッチングレートを均一化する手法が望まれている。
【0010】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、解像度攻城技術が適用可能な露光用マスクのパターンを、単純な図形処理によって、自動的に作成するための、マスクパターン作成方法および露光用マスクと、それを用いた半導体装置の製造方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は、
(a)露光用マスク上の遮光部と透過部を示す実パターンデータを作成する工程、
(b)実パターンデータに対して第1の長さだけ遮光部のサイズを一様に拡大する図形処理を行なって第1パターンデータを作成する工程、
(c)第1パターンデータの遮光部と透過部を反転させる図形処理を行なってダミーパターンデータを作成する工程、
(d)実パターンデータとダミーパターンデータを重ね合わせる図形処理を行なって、実パターンの遮光部外周とダミーパターンとの間隔が第1の長さ以下である第1露光用マスクのパターンデータを作成する工程、
及び(e)工程(d)で作成したパターンデータを用いて第1露光用マスクパターンを作成するする工程
を含む露光用マスクパターンの作成方法を提供する。
【0012】
これによって、解像度向上技術が適用可能な露光用マスクのパターンを、単純な図形処理によって、自動的に作成する方法が提供される。
【0013】
また、実パターンの遮光部外周とダミーパターンとの間隔が第1の長さ以下である第1露光用マスクパターンを作成するので、すべての実パターンの遮光部外周におけるハーフトーン部からのリーク光と1次回折光の干渉が、L/Sに近づき、繰り返しパターンと孤立パターンのフォーカスマージンが向上するだけでなく、ライン末端部の回折光が補正され、縮みが抑制される。また、ダミーパターンによってパターン外縁部におけるパターンの配置密度がL/Sに均一化されるので、エッチング工程において、ローディング効果に起因するエッチングの仕上がり寸法差の発生を抑制することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
フォトリソグラフィーに用いる露光用マスクのパターンは、例えば当業者に知られた半導体のレイアウト設計用のCADを用いて作成される。それらのCADにおいて、マスクのパターンは、例えば、平面上に配置されて遮光部と透過部の境界線を表す図形データと、平面上の任意の点が遮光部か透過部かを識別するための情報を含む。境界線の図形データは、各頂点を示す座標の集合として格納されていてもよい。これらの図形情報をパターンデータという。
【0015】
この発明の露光用マスクパターンの作成方法は、露光解像度の向上手法が適用可能な第1露光用マスク用マスクパターンと、第1露光用マスクに含まれるダミーパターンに対応するフォトレジスト潜像あるいはフォトレジストパターンを選択的に除去するための第2露光用マスクパターンを作成する方法からなる。
【0016】
この発明は、(a)露光用マスク上の遮光部と透過部を示す実パターンデータを作成する工程、
(b)実パターンデータに対して第1の長さだけ遮光部のサイズを一様に拡大する図形処理を行なって第1パターンデータを作成する工程、
(c)第1パターンデータの遮光部と透過部を反転させる図形処理を行なってダミーパターンデータを作成する工程、
(d)実パターンデータとダミーパターンデータを重ね合わせる図形処理を行なって、実パターンの遮光部外周とダミーパターンとの間隔が第1の長さ以下である第1露光用マスクのパターンデータを作成する工程、
及び(e)工程(d)で作成したパターンデータを用いて第1露光用マスクパターンを作成するする工程
を含む露光用マスクパターンの作成方法を提供する。
【0017】
工程は、(f)第1パターンデータに対して遮光部のサイズを一様に第2の長さだけ縮小する図形処理を行なって、透過部が第1露光用マスクのダミーパターンに対応する領域をすべて含む第2露光用マスクのパターンデータを作成する工程
(g)工程(f)で作成したパターンデータを用いて第2露光用マスクパターンを作成する工程
をさらに含むようにしてもよい。
【0018】
あるいは、この発明は、(a)露光用マスク上の遮光部と透過部を示す実パターンデータを作成する工程
(b)実パターンデータに対して第1の長さ(L1)だけ遮光部のサイズを一様に拡大する図形処理を行なって第1パターンデータを作成する工程
(c)第1パターンデータの遮光部と透過部を反転させる図形処理を行なって第1ダミーパターンデータを作成する工程
(d)第1パターンデータに対して第2の長さ(L2)だけ遮光部のサイズを一様に縮小する図形処理を行なって第2パターンデータを作成する工程
(e)第2パターンデータに対して第3の長さ(L3)だけ遮光部のサイズを一様に縮小する図形処理を行なって第3パターンデータを作成する工程
(f)第2パターンデータと第3パターンデータのパターンが一致しない領域を抽出する図形処理を行なって第2ダミーパターンデータを作成する工程
(g)実パターンデータ、第1ダミーパターンデータおよび第2ダミーパターンデータを重ね合わせる図形処理を行なって、実パターンの遮光部外周との間隔がL1−L2−L3で、遮光部のパターン幅がL2以下の、線状の第2ダミーパターンと、第2ダミーパターンとの間隔がL2の第1ダミーパターンを備える第1露光用マスクのパターンデータを作成する工程
及び(h)工程(g)で作成したパターンデータを用いて第1露光用マスクパターンを作成する工程
を含む露光用マスクパターンの作成方法を提供する。
【0019】
工程は、(i)第3パターンデータに対して第4の長さだけ遮光部のサイズを一様に縮小する図形処理を行なって、透過部が第1露光用マスクの第1及び第2ダミーパターンに対応する領域をすべて含む第2露光用マスクのパターンデータを作成する工程
(j)作成したパターンデータを用いて第2露光用マスクパターンを作成する工程
を更に含んでいてもよい。
【0020】
この発明の露光用マスクパターンの作成方法は、L2とL3の和がL1を超えないように選択されてもよい。
【0021】
また、この発明は、前記の方法で作成した第1露光用マスクパターンを適用して作成したマスクパターンを備える第1露光用マスクを提供する。
【0022】
さらにまた、この発明は、前記の方法で作成した第2露光用マスクパターンを適用して作成したマスクパターンを備える第2露光用マスクを提供する。
【0023】
また、この発明はフォトリソグラフィーを用いる半導体装置の製造工程において、前記のいずれかの方法で作成された露光用マスクパターンを適用して第1および第2露光用マスクを作成し、製造工程が、第1露光用マスクを用いて半導体ウェハ上のフォトレジストに第1の露光を行なう第1露光工程と、第2露光用マスクを用いて半導体ウェハ上のフォトレジストに第2の露光を行なう第2露光工程とを含む半導体装置の製造方法を提供する。
【0024】
製造工程は、第1露光工程の後に第2露光工程を実施し、その後に第1及び第2露光工程によってフォトレジスト層に形成された潜像に対応して選択的にレジストを除去するためのエッチング工程を更に実施することによって、半導体ウェハ上に実パターンに対応するフォトレジストパターンのみを形成するように実施されてもよい。
【0025】
あるいは、製造工程は、第1露光工程の後、フォトレジスト層に形成された潜像に対応して選択的にレジストを除去するためのエッチング工程を実施することによって、第1露光マスクの実パターンとダミーパターンに対応するフォトレジストパターンを形成し、その後に前記フォトレジスト層を露光する第2露光工程を実施し、更に第2露光工程によってフォトレジスト層に形成された潜像に対応して選択的にレジストを除去するためのエッチング工程を実施することによって、ダミーパターンに対応するフォトレジストパターンを選択的に除去するように実施されてもよい。
【0026】
【実施例】
以下、図面に示す実施例に基づいてこの発明を詳述する。なお、この発明は、これによって限定されるのもではない。
【0027】
(実施例1)
図1乃至6は、この実施例の第1露光用マスクと第2露光用マスクのパターン作成例を示す説明図である。また、図7は、この実施例の、第1露光用マスクと第2露光用マスクのパターンを重ね合わせた状態を示す説明図である。
【0028】
図8は、この実施例の、露光用マスクのパターン作成する手順を示すフローチャートである。図1乃至6のマスクパターンデータは図8に示すフローチャートの各ステップに対応している。
【0029】
繰り返しパターンと孤立パターンの全ての外縁部に配置されるダミーパターンを、繰り返しパターンの条件に近づける、露光用マスクパターン作成の望ましい実施例を以下に説明する。
【0030】
まず、図1に示すように実パターンデータ、すなわち半導体ウェハ上のフォトレジスト層に形成するパターンに対応するパターンデータを作成する(ステップS01)。
【0031】
図1において、実パターンデータは露光用マスクM上に遮光部A1およびA2と透過部Bを備える。遮光部A1は、孤立パターンの例であり、遮光部A2はL/Sの例である。
【0032】
この図1の実パターンデータに対して、遮光部A1、A2のサイズを一様に拡大する処理を行ない図2のパターンデータを得る(ステップ S02)。
【0033】
図形処理的には、対応するパターンの頂点のXおよびY座標を、パターンの外側に対応する方向に所定量だけ増減させることによって実現される。以下、この処理をプラスリサイズ処理という。プラスリサイズの量がパターン間のスペースを越えた個所は、例えば図2の密集部分のようにパターンとパターンがつながって一つの矩形になる。このパターンデータを第1パターンデータという。
【0034】
次に、第1パターンデータに対して、図3のように対象となる図形領域内の全座標にわたってパターンの遮光部と透過部を反転させて、ダミーパターンデータを得る。(ステップ S03)。
【0035】
次に、図1の実パターンデータと図3のダミーパターンデータを図4のように重ね合わせる。図形処理的には、対応する図形の各パターンデータをOR演算することによって両者のパターンを重ね合わせることができる(ステップ S04)。
【0036】
こうして得られたパターンデータを、第1露光の工程で用いるマスクのパターンデータとして使用する。このパターンデータを用いてマスクパターンを作成し、第1露光用マスクパターンを得る(ステップ S06)。
【0037】
第1露光で用いるフォトレジストがポジフォトレジストの場合は、第1露光用マスクを用いて露光、エッチングすることにより、マスクパターンに対応する部分にフォトレジストが残り、マスクパターンに対応するフォトレジストパターンが形成される。
【0038】
更に、図2の第1パターンデータに対して、パターンを一様に縮小する処理を行ない図6のパターンデータを得る(ステップ S05)。
【0039】
以下、この処理をマイナスリサイズ処理という。こうして得られたパターンデータを第2露光の工程で用いるマスクのパターンデータとして使用する。このパターンデータ用いてマスクパターンを作成し、第2露光用マスクパターンを得る(ステップ S07)。
【0040】
図5は、第1露光用マスクのダミーパターンのエッジに対して、第2露光用マスクのパターンを示すものである。破線Cはダミーパターンデータのエッジを示し、Dは第2露光用マスクの遮光部を示す。
【0041】
また、図7は、第1露光用マスクと第2露光用マスクのパターンを重ね合わせた状態を示している。
【0042】
図5に示すように、第2露光用マスクパターンの遮光部Dのエッジは、第1露光用マスクの実パターンとダミーパターンの中間に位置する。実パターンとダミーパターン間のスペースは、ステップS02のプラスリサイズ処理におけるリサイズ量(第1長さ)によって決定される。第2露光用マスクについて、実パターンとダミーパターン間のスペースの1/2がアライメントマージン(マスクの重ね合わせ余裕度)となため、ステップS02のプラスリサイズ処理におけるリサイズ量(第2長さ)を決定するに際に、これを考慮する必要がある。
【0043】
上記の手順によれば、この実施例の説明に用いたパターンに限らず、いかなるLSIパターンからも、実パターンと実パターンの全ての外縁部に配置されたダミーパターンを含む第1露光用マスクのパターンを、図形処理によって自動的に作成することができる。更に第1露光用マスクのダミーパターンに対応して形成されるフォトレジスト潜像あるいはフォトレジストパターンを削除するための、第2露光用マスクのパターンを、自動的に作成することができる。
【0044】
このマスクパターン作成方法によれば、実パターンの遮光部外周とダミーパターンとの間隔が第1の長さ以下である第1露光用マスクパターンを作成するので、すべての実パターンの遮光部外周におけるハーフトーン部からのリーク光と1次回折光の干渉が、L/Sに近づき、繰り返しパターンと孤立パターンのフォーカスマージンが向上するだけでなく、図24及び図25に示すように、ライン末端部の回折光が補正され、縮みが抑制される(図22に比べ、Y2<Y1)。また、ダミーパターンによってパターン外縁部におけるパターンの配置密度がL/Sに均一化されるので、エッチング工程において、ローディング効果に起因するエッチングの仕上がり寸法差の発生を抑制することができる。
【0045】
(実施例2)
繰り返しパターンと孤立パターンの全ての外縁部に配置されるダミーパターンを、繰り返しパターンの条件に近づける、露光用マスクパターン作成の更に望ましい実施例を以下に説明する。
【0046】
この実施例は、実施例1におけるプラスリサイズ処理(ステップ S02)のリサイズ量を増加させて行ない、実パターンの外縁に沿う二重のパターンデータを、演算処理によって作成するものである。
【0047】
図9乃至16は、この実施例の、第1露光用及び第2露光用マスクのパターンの作成例を示す説明図である。
【0048】
図17は、この実施例の、第1露光用マスクと第2露光用マスクのパターンを重ね合わせた状態を示す説明図である。
【0049】
図18は、この実施例の、露光用マスクのパターンを得る手順を示すフローチャートである。
【0050】
図9乃至図16のパターンは図18のフローチャートの各ステップに対応している。また、図18において、図7と対応する処理は、同一のステップ番号を付している。図7に対する主な相違は、ステップ S08〜S10の処理が追加されている点である。
【0051】
まず、実施例1と同様に、図9の実パターンデータを作成する。(ステップ S01)
実パターンデータに対して、図10のようにプラスリサイズ処理を行なって第1パターンデータを作成する。(ステップ S02)
更に、ステップ S02のプラスリサイズ処理によって得たパターンデータに対して、図11のようにパターンの遮光部と透過部を反転させる(ステップ S03)。こうして第1ダミーパターンデータを得る。
【0052】
次に、図10第1パターンデータに対し、第2長さのマイナスリサイズ処理を施し、図12の第2パターンデータを作成する。(ステップ S08)
図12で、破線Eは第1パターンデータのエッジを示し、Fはパターンデータの遮光部を示す。
【0053】
更に、図12の第2パターンデータに対して第3長さのマイナスリサイズ処理を施して、図13の第3パターンデータを作成する。(ステップ S09)
図13で破線Gは第2パターンデータのエッジを示し、Hはパターンデータの遮光部を示す。
【0054】
ここで、ステップ S08、 S09のマイナスリサイズ量である第2長さと第3長さの和は、実パターン(図9)より縮小されない範囲で選択する。
【0055】
次に、図12の第2パターンデータと、図13の第3パターンデータに対して、2つの図形で一致しない部分をパターンとして残す処理を行なって、図14の第2ダミーパターンデータを作成する。(ステップ S10)
図形処理的には、対応する各図形パターンデータの排他的論理和(EX−OR)演算をすることによって両者のパターンの一致しない部分を抽出することができる。
【0056】
次に、図9の実パターンデータ、図11の第1ダミーパターンデータおよび図12の第2ダミーパターンデータを図15のように重ね合わせる(ステップ S04)。
【0057】
図形処理的には、対応する図形の各パターンデータをOR演算することによって両者のパターンを重ね合わせることができる。こうして得られたパターンデータから、第1露光用マスクを作成する(ステップ S06)。
【0058】
更に、図13の第3パターンデータに対して、図16のように第5長さ分のマイナスリサイズを行なう(ステップ S05)。
【0059】
図16で破線Iは第3パターンデータのエッジを示し、Jはパターンデータの遮光部を示す。
【0060】
こうして得られたパターンデータから、第2露光用マスクパターンを作成する(ステップ S07)。
【0061】
このマスクパターン作成方法によれば、実パターンの遮光部外周との間隔と、遮光部のパターン幅が所定の第2ダミーパターンと、第2ダミーパターンとの間隔が所定の第1ダミーパタンが存在する第1露光用マスクパターンを作成するので、すべての実パターンの遮光部外周におけるハーフトーン部からのリーク光と1次回折光の干渉が、よりL/Sに近づき、繰り返しパターンと孤立パターンのフォーカスマージンよりが向上するだけでなく、図26及び図27に示すように、ライン末端部の回折光が補正され、縮みが効果的に抑制される。また、ダミーパターンによってパターン外縁部におけるパターンの配置密度がよりL/Sに均一化されるので、エッチング工程において、ローディング効果に起因するエッチングの仕上がり寸法差の発生を効果的に抑制することができる。
【0062】
フォーカスマージンの向上効果を最大限にとりたい場合は、図15に示す第1露光用マスクのパターンのスペースとラインの間隔をL/Sに近づければよいが、これはステップS02のプラスリサイズ処理量およびステップS08、S09のマイナスリサイズ処理量を調整することによって実現することができる。ただし、当然のことながら、図15の第2ダミーパターンのパターン幅を実パターンのパターン幅と同様のサイズにした場合、第2ダミーパターンはフォトレジスト層に形成されてしまう。
【0063】
実施例2のマイナスリサイズと、不一致部抽出(ステップ S08、S09およびS10)を繰り返し適用すれば、複数本からなる第2ダミーパターンを作成することもできる。これによって、実パターンとの外縁部はさらに繰り返しパターンに近くなるが、パターン作成の処理は増える。これを考慮して、パターン作成処理は、繰り返しパターン周辺、ライン末端部および孤立パターンのフォーカスマージン向上と、ローディング効果に起因するエッチングの仕上がり寸法差の抑制効果が得られる範囲に留めておくことが現実的である。
【0064】
(実施例3)
この発明によれば、第1露光用マスクを用いた第1露光によって、ダミーパターンに対応するフォトレジストパターンが形成され、ウェハ上に残存することがあるが、このダミーパターンに対応するフォトレジストパターンの除去処理に関する実施例を以下に説明する。
【0065】
まず、ダミーパターンに対応するフォトレジストパターンが形成され、それによって、製造されたLSIに対応するパターンが残存しても機能上問題のないケースは、ダミーパターンに対応して形成されたパターンを除去せずに、そのまま残存させればよい。トランジスタ構造上、素子分離、ゲート工程等については、機能に支障なく前記パターンを残存させることは不可能だが、メタル配線工程では適用できる可能性がある。ダミーパターンは、図7、10に示した演算処理によって作成されるため、実パターンとの電気的ショートが発生しないからである。即ち、ダミーパターンに対応するパターンは、電気的に完全にフローティングの状態になる。線間容量が信号伝達遅延等に悪影響を与えなければ、ダミーパターンに対応して形成されたパターンを残存させておくことができる。この場合、フォト工程の後のエッチング工程においてもダミーパターンに対応するパターンが存在するので、パターン密度が均一化され、ローディング効果に起因するエッチング工程後のパターンの線幅、寸法等のばらつきを効果的に低減することができる。
【0066】
機能的に弊害があるため、ダミーパターンに対応して形成されたパターンを削除しなければならない場合、第1露光用マスクを用いた第1露光工程の後、第2露光用マスクを用いた第2露光を行なうことによって、潜像の段階でダミーパターンに対応するパターンを削除することができる。この工程によれば、エッチング後のフォトレジストパターンは実パターンだけが形成され、ダミーパターンに対応するパターンは形成されない。従って、これ以降の追加工程は一切必要ない。この方法は、エッチング工程におけるローディング効果は持たないが、フォトレジストパターン形成工程におけるパターンの線幅、寸法等のばらつきやライン末端部の縮みに対しては実施例3と同様の効果が得られる。
【0067】
これによって、第1露光用マスクのダミーパターンに対応するパターンが残存すると半導体装置の機能に弊害を与える場合に、そのパターンを形成しないようにすることができる。
【0068】
(実施例4)
第1露光によって形成されたダミーパターンに対応するパターンの処理に関する更に異なる実施例を以下に説明する。
この工程は、第1露光用マスクによって形成されたダミーパターンに対応して形成されたパターンを残したまま第1エッチング工程まで行った後、第2露光用マスクを用いて第2露光を行ない、更に第2のエッチングを行なうことによってダミーパターンに対応して形成されたパターンを削除するものである。工程は長くなるが、露光、エッチングの両方の工程においてパターンの線幅、寸法等のばらつきを効果的に低減することができる。ダミーパターンに対応して形成されたパターンは第2エッチング工程によって最終的に削除されるので、この方法は、全てのマスクに対して適用することが可能である。
【0069】
これによって、第1露光用マスクのダミーパターンに対応するパターンが残存すると半導体装置の機能に弊害を与える場合に、そのパターンを形成しないようにすることができる。
【0070】
【発明の効果】
この発明のマスクパターンの作成方法によれば、実パターンデータに対して図形処理を行なって作成したパターンデータを用いて、第1及び第2露光用マスクパターンを作成するので、解像度向上技術が適用可能な露光用マスクのパターンを、単純な図形処理によって、自動的に作成する方法が提供され、安価なツールを用いて短時間のうちにパターンを作成することが可能になる。
【0071】
また、この発明のマスクパターンの作成方法によって作成した第1露光用マスクは、実パターンの遮光部外周とダミーパターンとの間隔が第1の長さ以下である第1露光用マスクパターンを作成するので、すべての実パターンの遮光部外周におけるハーフトーン部からのリーク光と1次回折光の干渉が、L/Sに近づき、繰り返しパターンと孤立パターンのフォーカスマージンが向上するだけでなく、ライン末端部の回折光が補正され、縮みが抑制される。また、ダミーパターンによってパターン外縁部におけるパターンの配置密度がL/Sに均一化されるので、エッチング工程において、ローディング効果に起因するエッチングの仕上がり寸法差の発生を抑制することができる。従って、この発明を適用して製造される半導体装置は、高い歩留り率を確保することができる。
【0072】
また、この発明の、別のマスクパターンの作成方法で作成した第1露光用マスクは、実パターンの遮光部外周との間隔と、遮光部のパターン幅が所定の第2ダミーパターンと、第2ダミーパターンとの間隔が所定の第1ダミーパタンが存在する第1露光用マスクパターンを作成するので、すべての実パターンの遮光部外周におけるハーフトーン部からのリーク光と1次回折光の干渉が、よりL/Sに近づき、繰り返しパターンと孤立パターンのフォーカスマージンよりが向上するだけでなく、ライン末端部の回折光が補正され、縮みが効果的に抑制される。また、ダミーパターンによってパターン外縁部におけるパターンの配置密度がよりL/Sに均一化されるので、エッチング工程において、ローディング効果に起因するエッチングの仕上がり寸法差の発生を効果的に抑制することができる。従って、この発明を適用して製造される半導体装置は、より高い歩留り率を確保することができる。
【0073】
製造工程が、前記のいずれかの方法で作成された露光用マスクパターンを適用して第1および第2露光用マスクを作成し、製造工程が、第1露光用マスクを用いて半導体ウェハ上のフォトレジストに第1の露光を行なう第1露光工程と、第2露光用マスクを用いて半導体ウェハ上のフォトレジストに第2の露光を行なう第2露光工程とを含むので、第1露光用マスクのダミーパターンに対応するパターンが残存すると半導体装置の機能に弊害を与える場合に、そのパターンを形成しないようにすることができる。
【0074】
製造工程が、第1露光工程の後、更に第1露光工程によってフォトレジスト層に形成された潜像に対応して選択的にレジストを除去するためのエッチング工程を実施することによって、第1露光マスクの実パターンとダミーパターンに対応するフォトレジストパターンを形成し、その後に前記フォトレジスト層を露光する第2露光工程を実施し、更に第2露光工程によってフォトレジスト層に形成された潜像に対応して選択的にレジストを除去するためのエッチング工程を実施するようにすれば、実パターンに対応するフォトレジストパターンのエッチング後に、ダミーパターンに対応するフォトレジストパターンが除去されるので、露光、エッチングの両方の工程においてパターンの線幅、寸法等のばらつきを効果的に低減しながら、実パターンに対応するフォトレジストパターンのみを形成することができる。
【0075】
あるいは、製造工程が、第1露光工程の後に第2露光工程を実施し、その後に第1及び第2露光工程によってフォトレジスト層に形成された潜像に対応して選択的にレジストを除去するためのエッチング工程を更に実施するようにすれば、レジスト潜像の段階でダミーパターンに対応する潜像が除去されるので、第2露光以外に追加工程を必要とせずに、実パターンに対応するフォトレジストパターンのみを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の、第1露光用マスクのパターン作成例を示す第1の説明図である。
【図2】この発明の実施例1の、第1露光用マスクのパターン作成例を示す第2の説明図である。
【図3】この発明の実施例1の、第1露光用マスクのパターン作成例を示す第3の説明図である。
【図4】この発明の実施例1の、第1露光用マスクのパターン作成例を示す第4の説明図である。
【図5】この発明の実施例1の、第2露光用マスクのパターン作成例を示す第1の説明図である。
【図6】この発明の実施例1の、第2露光用マスクのパターン作成例を示す第2の説明図である。
【図7】この発明の実施例1の、第1露光用マスクと第2露光用マスクのパターンを重ね合わせた状態を示す説明図である。
【図8】この発明の実施例1の、第1及び第2露光用マスクのパターン作成する手順を示すフローチャートである。
【図9】この発明の実施例2の、第1露光用マスクの作成例を示す第1の説明図である。
【図10】この発明の実施例2の、第1露光用マスクの作成例を示す第2の説明図である。
【図11】この発明の実施例2の、第1露光用マスクの作成例を示す第3の説明図である。
【図12】この発明の実施例2の、第1露光用マスクの作成例を示す第4の説明図である。
【図13】この発明の実施例2の、第1露光用マスクの作成例を示す第5の説明図である。
【図14】この発明の実施例2の、第1露光用マスクの作成例を示す第6の説明図である。
【図15】この発明の実施例2の、第1露光用マスクの作成例を示す第7の説明図である。
【図16】この発明の実施例2の、第2露光用マスクの作成例を示す説明図である。
【図17】この発明の実施例2の、第1露光用マスクと第2露光用マスクのパターンを重ね合わせた状態を示す説明図である。
【図18】この発明の実施例2の、第1及び第2露光用マスクのパターン作成する手順を示すフローチャートである。
【図19】半導体ウェハ上の加工寸法とフォトリソグラフィー工程で用いられる光源の露光波長の関係を示す説明図である。
【図20】公知の変形照明の原理と効果を示す説明図である。
【図21】公知の変形照明を適用した場合の効果を示す説明図である。
【図22】従来技術によるダミーパターンを備えたパターン形成における、ラインパターン末端部の縮みを示す説明図である。
【図23】図22の要部拡大図である。
【図24】この発明の実施例1の、ラインパターン末端部の縮み抑制効果を示す説明図である。
【図25】図24の要部拡大図である。
【図26】この発明の実施例2の、ラインパターン末端部の縮み抑制効果を示す説明図である。
【図27】図26の要部拡大図である。
【符号の説明】
1 露光用マスク
2 光学系
3 ウェハ
4 露光用マスクのパターン
5 エッチング工程後に形成されるフォトレジストパターン
Claims (10)
- (a)露光用マスク上の遮光部と透過部を示す実パターンデータを作成する工程、
(b)実パターンデータに対して第1の長さだけ遮光部のサイズを一様に拡大する図形処理を行なって第1パターンデータを作成する工程、
(c)第1パターンデータの遮光部と透過部を反転させる図形処理を行なってダミーパターンデータを作成する工程、
(d)実パターンデータとダミーパターンデータを重ね合わせる図形処理を行なって、実パターンの遮光部外周とダミーパターンとの間隔が第1の長さ以下である第1露光用マスクのパターンデータを作成する工程、
及び(e)工程(d)で作成したパターンデータを用いて第1露光用マスクパターンを作成するする工程
を含む露光用マスクパターンの作成方法。 - 工程が、
(f)第1パターンデータに対して遮光部のサイズを一様に第2の長さだけ縮小する図形処理を行なって、透過部が第1露光用マスクのダミーパターンに対応する領域をすべて含む第2露光用マスクのパターンデータを作成する工程
(g)工程(f)で作成したパターンデータを用いて第2露光用マスクパターンを作成する工程
をさらに含む請求項第1記載の露光用マスクパターンの作成方法。 - (a)露光用マスク上の遮光部と透過部を示す実パターンデータを作成する工程
(b)実パターンデータに対して第1の長さ(L1)だけ遮光部のサイズを一様に拡大する図形処理を行なって第1パターンデータを作成する工程
(c)第1パターンデータの遮光部と透過部を反転させる図形処理を行なって第1ダミーパターンデータを作成する工程
(d)第1パターンデータに対して第2の長さ(L2)だけ遮光部のサイズを一様に縮小する図形処理を行なって第2パターンデータを作成する工程
(e)第2パターンデータに対して第3の長さ(L3)だけ遮光部のサイズを一様に縮小する図形処理を行なって第3パターンデータを作成する工程
(f)第2パターンデータと第3パターンデータのパターンが一致しない領域を抽出する図形処理を行なって第2ダミーパターンデータを作成する工程
(g)実パターンデータ、第1ダミーパターンデータおよび第2ダミーパターンデータを重ね合わせる図形処理を行なって、実パターンの遮光部外周との間隔がL1−L2−L3で、遮光部のパターン幅がL2以下の、線状の第2ダミーパターンと、第2ダミーパターンとの間隔がL2の第1ダミーパターンを備える第1露光用マスクのパターンデータを作成する工程
及び(h)工程(g)で作成したパターンデータを用いて第1露光用マスクパターンを作成する工程
を含む露光用マスクパターンの作成方法。 - 工程が、
(i)第3パターンデータに対して第4の長さだけ遮光部のサイズを一様に縮小する図形処理を行なって、透過部が第1露光用マスクの第1及び第2ダミーパターンに対応する領域をすべて含む第2露光用マスクのパターンデータを作成する工程
(j)作成したパターンデータを用いて第2露光用マスクパターンを作成する工程
を更に含む請求項3記載の露光用マスクパターンの作成方法。 - L2とL3の和がL1を超えない請求項3記載のマスクパターンの作成方法。
- 請求項1あるいは3記載のいずれかの方法で作成した第1露光用マスクパターンを適用して作成したマスクパターンを備える第1露光用マスク。
- 請求項2あるいは4記載のいずれかの方法で作成した第2露光用マスクパターンを適用して作成したマスクパターンを備える第2露光用マスク。
- フォトリソグラフィーを用いる半導体装置の製造方法において、請求項1あるいは3記載のいずれかの方法で作成された露光用マスクパターンを適用して第1露光用マスクを作成し、さらに請求項2あるいは4記載の第2露光用マスクを作成し、製造工程が、第1露光用マスクを用いて半導体ウェハ上のフォトレジストに第1の露光を行なう第1露光工程と、第2露光用マスクを用いて半導体ウェハ上のフォトレジストに第2の露光を行なう第2露光工程とを含む半導体装置の製造方法。
- 製造工程が、第1露光工程の後に第2露光工程を実施し、その後に第1及び第2露光工程によってフォトレジスト層に形成された潜像に対応して選択的にレジストを除去するためのエッチング工程を更に実施することによって、半導体ウェハ上に実パターンに対応するフォトレジストパターンのみを形成する請求項8記載の半導体装置の製造方法。
- 製造工程が、第1露光工程の後、フォトレジスト層に形成された潜像に対応して選択的にレジストを除去するためのエッチング工程を実施することによって、第1露光マスクの実パターンとダミーパターンに対応するフォトレジストパターンを形成し、その後に前記フォトレジスト層を露光する第2露光工程を実施し、更に第2露光工程によってフォトレジスト層に形成された潜像に対応して選択的にレジストを除去するためのエッチング工程を実施することによって、ダミーパターンに対応するフォトレジストパターンを選択的に除去する請求項8記載の半導体装置の製造方法。
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