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JP2004340978A - 色分類装置及び色分類方法並びに色むら検査装置 - Google Patents

色分類装置及び色分類方法並びに色むら検査装置 Download PDF

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JP2004340978A JP2004235331A JP2004235331A JP2004340978A JP 2004340978 A JP2004340978 A JP 2004340978A JP 2004235331 A JP2004235331 A JP 2004235331A JP 2004235331 A JP2004235331 A JP 2004235331A JP 2004340978 A JP2004340978 A JP 2004340978A
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Abstract

【課題】 本発明は、装置構成が簡単で、低コストで、且つ機械的振動にも耐えられ、しかも光源を限定せずにそのスペクトルが変化する場合などにも良好に色分類可能であると共に、色分類精度を向上し得るようにした色分類装置及び色むらを定量可能な色むら検査装置を提供する。
【解決手段】 本発明の色分類装置は、対象物の反射分光スペクトルを撮像する撮像手段と、上記対象物と撮像手段との間に設置したそれぞれ異なる帯域を持つ複数のバンドパスフィルタと、上記撮像手段によって撮像された対象物の反射分光スペクトルから統計的手法を用いた分類のための分類スペクトルを算出し、この分類スペクトルを用いて上記対象物の分類を行う分類手段とを備え、特に上記分類手段において、対象物を分類判定するのに最適な分類判定法を用いるようにしたことを特徴としている。
【選択図】 図14

Description

本発明は、複数のバンドパスフィルタを介して得られるマルチスペクトル画像を用いて対象物の測色処理を行うものであって、主に色を利用して対象物を分類する色分類装置及び色分類方法並びに対象物の色むらを検査する色むら検査装置に関する。
従来より、各工業の生産現場における塗装色、染色度の管理、または生産物の色測定、あるいは医療、学術分野における被検体の色測定などにおいては、対象物の色を識別する色識別装置が利用されている。
この種の色識別装置や測色装置として、例えば、特許文献1に示されているような従来の技術においては、対象物の反射分光スペクトルに統計的処理を施すことによって2クラスの分類を行っている。
具体的には、クラスが既知の対象物の反射分光スペクトルをFoley Sammon変換(FS変換)法を利用して統計処理している(非特許文献1参照)
上記FS変換法は、2つのクラスを分類する手法で具体的には、次の(1)式によって求められるフィッシャーレショ(Fisher ratio)R(di)を最大にする分類のためのスペクトルdiを求めることである。
R(di)=(dit S1di)/(dit S2di) …(1)
ここで、di … 分類スペクトル
dit … 分類スペクトル(転置)
S1 … クラス間共分散行列
S2 … クラス内共分散行列
以降、この分類のためのスペクトルdiを分類スペクトルと呼ぶ。
この分類スペクトルdiは対象物のスペクトルと同じ次元数を有するため正確にはdi(λ)と表記すべきであるが簡単のためにdiと記す。
そして、Fisher ratioを大きくする分類スペクトルを2種類求める。
Fisher ratioを最大にする分類スペクトルdiを分類スペクトルd1、この分類スペクトルd1と直交するスペクトルの中でFisher ratioを最大にする分類スペクトルd1を分類スペクトルd2とする。
この分類スペクトルd1、d2で構成される空間に各データを投影することにより、2つのクラスが分類される。
この分類スペクトルd1、d2は次の(2)式から求められる。
d1=α1 S2-1Δ
d2=α2 S2-1[I−(Δt S2-2Δ)/(Δt S2-3Δ)S/2-1]Δ
…(2)
ここで、α1 、α2 は正規化係数、ΔはX1 −X2 (クラス1とクラス2の差スペクトル)、Iは単位行列である。
このようにして得た分類スペクトルd1、d2で構成される空間に各データを投影するためには、分類スペクトルと対象物の反射分光スペクトルとの内積を求める。このうち、対象物の反射分光スペクトルをf(λ)(λ=波長)とすれば、内積t1、t2は次式で表せられる。
t1=f(λ)・d1
t2=f(λ)・d2 …(3)
ここで、・は内積演算を表す。
上記特許文献1に開示の技術ではこのt1、t2の値から図20のように分類境界を決め、この分類スペクトルの特性を有するフィルタを図21のように回折格子1と液晶フィルタ2を用いて実現している。なお、図21において、参照符号3は光源用のランプである。
ところで、分類スペクトルd1、d2は、一般に図22に示すように形状が複雑であり、また、正負の値をとるため、回折格子1、液晶フィルタ2などの取り付け精度も厳しく要求される。
また、上記特許文献1に開示の装置では光源をあらかじめ限定しているため、異なる光源に対しての分類には不向きで、光源のスペクトルが変化する場合には良好な分類が行えないと共に、さらに回折格子はコストが高いという欠点もある。
そこで、本出願人は先に特許文献2において、複数のバンドパスフィルタを介して得られたマルチスペクトル画像を用いて対象物の色分類処理を行うようにすることにより、装置構成が簡単で、低コストで、且つ機械的振動にも耐えられ、しかも光源を限定せずにそのスペクトルが変化する場合などにも良好に色分類可能な色分類装置に係る発明の出願をなしている。
特開平3−267726号 特開平8−105799号(特願平6−241614号) Q.Tian,M.Barbaro他、"Image classification by the Foley−Sammon transform",Optical Engineering,Vol.25,No.7,1986
しかるに、この特許文献2による色分類装置では、1種類の分類判定法のみで分類判定を行っているために、特に、分類精度の点でさらに向上すべき課題があった。
すなわち、1種類のみの分類判定法では、分類判定する複数対象の多次元空間内での分布状態によって分類判定性能が著しく低下し、対象によっては分類性能が悪くなる場合も起りがちであるためである。
また、従来の分光計、色差計によって対象物の色むら検査を行う場合には、スポット測定しかできないために、一度の測定で対象物の色むらを二次元的に検査することが不可能であった。
なお、この場合、数度に分けて測定を行うと、測定毎にばらつきが生じてしまうので、対象物の色むらを精度よく検査することができない。
また、カラービデオカメラからのRGB入力によって色むらの検査を行う場合には、それに用いられているカラーフィルタの特性のために、微妙な色の差を検出することが困難であるので、対象物の色むらを精度よく検査することができない。
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、複数のバンドパスフィルタを介して得られるマルチスペクトル画像を用いて対象物の色分類処理を行うものであって、装置構成が簡単で、低コストで、且つ機械的振動にも耐えられ、しかも光源を限定せずにそのスペクトルが変化する場合などにも良好に色分類可能であると共に、対象物を分類判定するのに最適な分類判定法を用いるようにすることにより、さらに分類精度を向上し得るようにした色分類装置及び色分類方法を提供することを目的とする。
また、本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、複数のバンドバスフイルタを介して得られるマルチスペクトル画像を用いて対象物の色むら検査処理を行うものであって、装置構成が簡単で、低コストで、且つ機械的振動にも耐えられ、しかも光源を限定せずにそのスペクトルが変化する場合などにも良好に対象物の色むら検査処理を行うことが可能であると共に、対象物の色むら検査処理の精度を向上し得るようにした色むら検査装置を提供することを目的とする。
本発明によると、上記課題を解決するために、対象物の反射光をそれぞれ異なる帯域を有するマルチスペクトル画像として撮像するマルチスペクトル画像撮像手段と、前記マルチスペクトル画像撮像手段によって撮像された対象物のマルチスペクトル画像データから統計的手法を用いた特定の対象を分類するためのベクトルである分類スペクトルを算出し、この分類スペクトルを用いて前記対象物の分類を複数クラスにおいて行う分類手段とを具備し、前記分類手段は、それぞれ互いに異なる複数の種類の分類判定法によって前記複数クラスの分類判定を行う複数の分類判定部を備えていることを特徴とする色分類装置が提供される。
また、本発明によると、前記複数の分類判定部は直列に接続されていて互いに異なる複数の分類判定法によった分類判定が重畳的に行われることを特徴とする色分類装置が提供される。
また、本発明によると、前記分類手段は、さらに、前記対象物のクラス情報が予め記憶されているクラス情報データベースと、前記クラス情報データベースからのクラス情報に基いて前記複数の分類判定部での分類処理及び絞込方法を選択する分類判定選択機能部とを備えていることを特徴とする色分類装置が提供される。
また、本発明によると、前記分類手段は、さらに、前記複数の分類判定部の一乃至複数の判定結果を判断する判定結果判断部を備えていることを特徴とする色分類装置が提供される。
また、本発明によると、前記判定結果判断部は、前記複数の分類判定部における第1の分類判定部の判定結果に基いて第2の分類判定部での分類判定を行うか否かを判断して処理することを特徴とする色分類装置が提供される。
また、本発明によると、前記判定結果判断部は、前記複数の分類判定部における第1及び第2の分類判定部での分類判定が重畳的に行われた後、前記第2の分類判定部の判定結果に基いて再度前記第2の分類判定部での分類判定を行うか否かを判断して処理することを特徴とする色分類装置が提供される。
また、本発明によると、前記分類手段は、さらに、予め、前記マルチスペクトル画像データに対する所定の学習を行って該学習データに基いて前記分類手段による分類処理を制御する学習制御部を備えていることを特徴とする色分類装置が提供される。
また、本発明によると、前記分類手段は、さらに、前記分類判定を行いながら学習データを更新する学習データ更新部を備えていることを特徴とする色分類装置が提供される。
また、本発明によると、前記分類手段は、さらに、前記マルチスペクトル画像撮像手段によって撮像された対象物のマルチスペクトル画像データから特徴量を抽出すると共に、抽出された特徴量が所定の値より大きいマルチスペクトル画像データのみを選択して全スペクトル画像の中から判定に用いる一つまたは複数のスペクトル画像を選択する画像選択手段を具備することを特徴とする色分類装置が提供される。
また、本発明によると、前記画像選択手段によって抽出される特徴量が、前記マルチスペクトル画像撮像手段によって撮像されるマルチスペクトル画像におけるコントラスト及び濃淡差の少なくともいずれか一方を含むことを特徴とする色分類装置が提供される。
また、本発明によると、前記マルチスペクトル画像撮像手段は、前記対象物の反射光を前記マルチスペクトル撮像手段にそれぞれ異なる光の波長帯域を持つマルチスペクトル画像として結像させる光学手段を備えていることを特徴とする色分類装置が提供される。
また、本発明によると、対象物のマルチスペクトル画像データを提供するマルチスペクトル画像提供手段と、前記マルチスペクトル画像提供手段からのマルチスペクトル画像データの特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、この特徴量抽出手段からの特徴量に基いて色むら判定を行なう色むら判定手段と、前記色むら判定手段からの色むら判定結果に基いて色むら判定結果を出力する判定結果出力手段とを具備したことを特徴とする色むら検査装置が提供される。
また、本発明によると、前記色むら判定手段は、前記マルチスペクトル画像提供手段からのマルチスペクトル画像データに基いて色むら検出処理と色むら度合い算出とを平行または順列に行なう色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段とを含むことを特徴とする色むら検査装置が提供される。
また、本発明によると、前記色むら判定手段は、前記色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段からの色むら検出処理結果及び色むら度合い算出結果とをそれぞれ格納する色むら検出処理結果格納メモリ及び色むら度合い算出結果格納メモリとを含むことを特徴とする色むら検査装置が提供される。
また、本発明によると、前記色むら判定手段は、前記色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段のうちの少なくとも一方において検出エリアの測色値及び色差値のうちの少なくとも一方を求めるための測色値を算出する測色値算出手段を含むことを特徴とする色むら検査装置が提供される。
また、本発明によると、前記色むら判定手段は、前記色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段からの色むら検出処理結果及び色むら度合い算出結果並びに前記測色値算出手段による測色値から求められる検出エリアの色差値とをそれぞれ格納する色むら検出処理結果格納メモリ及び色むら度合い算出結果格納メモリとを含むことを特徴とする色むら検査装置が提供される。
また、本発明によると、前記色むら判定手段は、予め正常部データを作成する正常部データ作成手段をさらに具備し、この正常部データ作成手段による正常部データを前記色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段による色むら検出処理及び色むら度合い算出時に参照可能としたことを特徴とする色むら検査装置が提供される。
また、本発明によると、前記色むら判定手段は、前記色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段からの色むら検出処理結果及び色むら度合い算出結果を判断する判定結果判断手段と、この判定結果判断手段による判定結果の判断に基いてクラスデータを更新するクラスデータ更新手段と、このクラスデータ更新手段によるクラスデータに基いて新規クラスを作成する新規クラス作成手段とをさらに具備し、この新規クラス作成手段による新規クラスを前記色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段による色むら検出処理及び色むら度合い算出時にフィードバック可能としたことを特徴とする色むら検査装置が提供される。
また、本発明によると、前記色むら判定手段は、予め検出エリアを決定する検出エリア決定手段をさらに具備し、この検出エリア決定手段による検出エリアを前記色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段による色むら検出処理及び色むら度合い算出時に参照可能としたことを特徴とする色むら検査装置が提供される。
また、本発明によると、前記色むら判定手段は、前記マルチスペクトル画像提供手段からのマルチスペクトル画像データに基いて予め使用マルチスペクトル画像を決定する使用マルチスペクトル画像決定手段をさらに具備し、この使用マルチスペクトル画像決定手段による使用マルチスペクトル画像を前記色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段による色むら検出処理及び色むら度合い算出時に参照可能としたことを特徴とする色むら検査装置が提供される。
また、本発明によると、前記色むら判定手段は、予め検出エリアを決定する検出エリア決定手段と、前記マルチスペクトル画像提供手段からのマルチスペクトル画像データに基いて予め使用マルテスペクトル画像を決定する使用マルチスペクトル画像決定手段と、予め前記検出エリア決定手段及び使用マルテスペクトル画像決定手段との処理順番を決定する処理順番決定手段とをさらに具備し、この処理順番決定手段による処理順番に基いて前記検出エリア決定手段による検出エリア及び使用マルチスペクトル画像決定手段による使用マルチスペクトル画像を前記色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段による色むら検出処理及び色むら度合い算出時に参照可能としたことを特徴とする色むら検査装置が提供される。
また、本発明によると、複数の種類の判定方法によって色分類判定を行う色分類方法であって、複数のバンドバスフィルタを用いて撮像した画像の色測定エリアの輝度成分を抽出して多次元データを得るステップと、前記多次元データに対して分類判定演算処理を施し、近傍クラスを抽出するステップと、前記近傍クラスが1つかを判断し、1つと判断された場合、更に判定クラスの確信度が所定の値以上かを判断し、前記判定クラスの確信度が所定の値以上と判断された場合、分類を決定するするステップと、前記近傍クラスが複数かを判断し、複数と判断された場合、若しくは前記判定クラスの確信度が所定の値以上ではないと判断された場合、前記分類判定演算処理とは異なる分類判定演算処理を施して分類を決定するステップと、を有することを特徴とする色分類方法が提供される。
従って、本発明によれば、複数のバンドパスフィルタを介して得られるマルチスペクトル画像を用いて対象物の色分類処理を行うものであって、装置構成が簡単で、低コストで、且つ機械的振動にも耐えられ、しかも光源を限定せずにそのスペクトルが変化する場合などにも良好に対象物の色分類を行うことが可能であると共に、対象物を分類判定するのに最適な分類判定法を用いるようにすることにより、さらに分類精度を向上し得るようにした色分類装置及び色分類方法を提供することができる。
また、本発明によれば、複数のバンドパスフィルタを介して得られるマルチスペクトル画像を用いて対象物の色むら検査処理を行うものであって、装置構成が簡単で、低コストで、且つ機械的振動にも耐えられ、しかも光源を限定せずにそのスペクトルが変化する場合などにも良好に対象物の色むら検査処理を行うことが可能であると共に、対象物の色むら検査処理の精度を向上し得るようにした色むら検査装置を提供することができる。
先ず、本発明の実施の形態を説明する前に、上述した特許文献2<特開平8−105799号(特願平6−241614号)>に記載された本発明の基本原理及び基本実施の形態について説明する。
(基本原理)
本発明では、色分類のためのフィルタとしてそれぞれ特定の波長のみを透過させるバンドパスフィルタを複数用いて得られるマルチスペクトル画像を処理することにより、簡易で安価な構成の色分類装置を実現するものである。
また、異なる光源のもとでも色分類を行うために、対象物を撮影するときと同じ条件で適当な参照板の反射分光スペクトルを計測し、対象物の反射分光スペクトルを参照板の反射分光スペクトルで補正することによって光源(照明光)の影響を除去するようにしている。
すなわち、λを波長として、対象物の反射分光スペクトルをf(λ)、参照板の反射分光スペクトルをs(λ)、照明光の反射分光スペクトルをL(λ)、撮影系の感度スペクトル(撮影レンズの透過スペクトル、撮像素子の感度スペクトル等)をM(λ)とすれば、対象物の撮影スペクトルgi(λ)、参照板の撮影スペクトルgs(λ)はそれぞれ
gi(λ)=f(λ)×L(λ)×M(λ)
gs(λ)=s(λ)×L(λ)×M(λ)
で表せられ、対象物のスペクトルはgi′(λ)
gi′(λ)=gi(λ)/gs(λ)=f(λ)/s(λ)
…(4)
と表わせられる。
こうして照明光の反射分光スペクトルL(λ)の影響を除去した対象物のスペクトルgi′(λ)を用いれば、異なる光源のもとでも色分類を行うことができることになる。
また、さらに照明光の輝度が異る場合には、(4)式の除算式の信号gi′(λ)のパワーを正規化すればよい。
次に、以上のような基本原理に基く本発明の基本例につき図面を参照して説明する。
(基本実施の形態)
汎用性のある基本実施の形態を図1乃至図3を参照して説明する。
本基本実施の形態による色分類装置は、図1に示すように筐体101、レンズ等を含む光学系110、図2に示すような複数枚のバンドパスフィルタ112A,112B,…,112Eで構成される回転色フィルタ112、フィルタ位置センサ123、モーター124、モーター駆動回路124a、対象物および参照板のマルチスペクトルの画像を取り込むための例えばCCD等による撮像素子114、増幅器115、撮像素子駆動回路122、A/D変換器116、フレームメモリ118、分類演算回路128、各バンドパスフィルタの適正露光を得る撮像素子14の露光時間を記憶する露出値メモリ129、コントロール回路126とからなる。
回転色フィルタ112には、図2に示したように、各フィルタ位置検出孔125A,125B,…125E及びフィルタ初期位置検出孔126が形成されている。
各バンドパスフィルタ112A,112B,…,112Eの位置は、初期位置検出孔126及びフィルタ位置検出孔125A,125B,…125Eをフォトインタラプタなどで構成されるフィルタ位置センサ123で検出することによって検出される。
この場合、コントロール回路126は、フィルタ位置センサ123からの信号により、回転色フィルタ112の回転を撮像素子114の撮像タイミングに同期させるようにモーター駆動回路124aを制御する。
各バンドパスフィルタ112A,112B,…,112Eを通過した像は、撮像素子114に結像して電気信号に変換される。
この電気信号は増幅器115を介してA/D変換器116でディジタル信号に変換された後に、マルチスペクトル画像データとしてフレームメモリ118に蓄えられ。
このフレームメモリ118からは、マルチスペクトル画像データの全体が外部のモニタ(図示せず)に送られると共に、分類演算回路128には画像中の所定の領域のデータが送られる。
つぎに、この基本実施の形態の動作を図3に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、対象物の測定領域が設定される(ステップS11)。
つぎに、回転色フィルタ112における1番目のバンドパスフィルタがセットされて (バンドパスフィルタ112A)予備露光が行われ、これにより得られる測定データが所定の値の範囲に入るようになされる。
そして、このときの撮像素子14の露光時間が対応するバンドパスフィルタの番号とともに露出値メモリ129に記憶される(ステップS12〜S17)。
このような予備露光が全てのバンドパスフィルタ(バンドパスフィルタ112B,…,112E)について順次行われる(ステップS18〜S20)。
このような予備露光が終了した後の測定時には、各バンドパスフィルタ112A,112B,…,112Eに同期して撮像素子114の露光時間を変化させて、対象物の撮像が行われる。
このとき、分類演算回路128では、各バンドパスフィルタ毎に露出値メモリ129に記憶された撮像素子14の露光時間をもとに、マルチスペクトル画像データの中から対応するバンドパスフィルタの測定データを補正した後、分類演算が行われる。
以上のように、この基本例によると、撮像素子14の露光時間を記憶する露出値メモリ129を設け、各バンドパスフィルタ毎に最適露出による撮像を行う構成としたため、簡易な構成でも測定データのSNR(信号対雑音比)が向上し、分類精度が高くなる。
また、この基本実施の形態では、予備露光を行い各バンドパスフィルタに最適な露出で測定できるため、測定対象物が変化した場合でも精度良く分類できるので、汎用性のある色分類装置を実現することができる。
この基本実施の形態においては、撮像素子の露光時間を制御するようにしたので、これにより回路構成が簡略化される。
つぎに、以上のような基本実施の形態において、多クラスの分類演算を行うための分類演算回路128の具体例について図4の(A,B,C)を参照して説明する。
多クラスの分類演算を行う際に、上述したFS変換法により例えばクラス1〜4の4クラスの分類を行う場合、クラス1とクラス4のデータで算出された分類スペクトルのなす空間にクラス2,3を投影すると、クラス1とクラス2とかクラス3とクラス4といったクラス間の境界がはっきりしないことがあり、分類精度が落ちることがある。
この分類演算回路128は上述のような場合にも分類精度を落さず、有効に分類を行うことができるものである。
この分類演算回路128は図4の(A)に示すように、輝度成分抽出部30、分類演算部32、分類判定部34とから構成される。
先ず、分類演算部32の構成を図4の(B)を参照して説明する。
この分類演算部32は、図4の(B)に示すように、それぞれ分類スペクトルd1,d2を記憶するd1メモリ200,d2メモリ201と、これらd1メモリ200,d2メモリ201との出力を切り替える切替器202と、分類スペクトルd1,d2と未知の対象物からのスペクトルデータの積を取る乗算器203と、加算器204とメモリ205とからなる累積加算器206と、分類スペクトルを記憶するd1メモリ210とd2メモリ211、d1メモリ213とd2メモリ214、d1メモリ216とd2メモリ217、d1メモリ210とd2メモリ211の出力を切り替える切替器212と、d1メモリ213とd2メモリ214の出力を切り替える切替器215と、d1メモリ216とd2メモリ217の出力を切り替える切替器218と、累積加算器206からの信号により3種類の分類スペクトルのひとつを選択する分類スペクトル選択回路207と、選択された分類スペクトルと未知の対象物からのスペクトルデータの積を取る乗算器223と、加算器224とメモリ225とからなる累積加算器226とから構成される。
次に、この分類演算部32の動作について説明するが、ここでは分類するクラス数はクラス1〜4の4クラスとする。
この4クラスは多次元空間で、概ね番号順に分布しているものとし、d1メモリ200とd2メモリ201には予めクラス1とクラス4の学習データから算出された分類スペクトルd11-4 とd21-4 をそれぞれ記憶させておく。
また、d1メモリ210とd2メモリ211には、予めクラス1とクラス2の学習データから算出された分類スペクトルd11-2 とd21-2 を、また、d1メモリ213とd2メモリ214には、予めクラス2とクラス3の学習データから算出された分類スペクトルd12-3 とd22-3 を、さらにd1メモリ216とd2メモリ217には、予めクラス3とクラス4の学習データから算出された分類スペクトルd13-4 とd23-4 を、それぞれ記憶させておく。
先ず、輝度成分抽出部30からの対象物の未知データは、分類演算部32において、乗算器203でd1メモリ200からの分類スペクトルd11-4 と各成分(次元)についての積が求められる。
各成分の積は累積加算器206で足し合わされ、分類スペクトル選択回路207に入力される。
累積加算器206の出力は結果として未知データと分類スペクトルとの内積値となる。
次に、切替器202を切り替えて、d2メモリ201側についても同様に内積値を算出し分類スペクトル選択回路207に送る。
分類スペクトル選択回路207は図4の(C)に示すように、分類判定回路230とセレクタ231とで構成され、累積加算器206からの内積値が入力されると分類判定回路230にて概略の分類判定が行われる。
ここでは、未知データはクラス1とクラス4のデータより算出された分類スペクトルd11-4 とd21-4 のなす空間に投影され、決められた分類境界によりクラスが決定される。
ここでは、「クラス2からクラス1寄り」「クラス2からクラス3の間」「クラス3からクラス4寄り」という3つの新しいクラスに分類するように境界が定められている。
分類判定回路230の出力である分類スペクトル選択信号が「クラス2からクラス1寄り」であった場合、セレクタ231は切替器212からの入力を分類スペクトルとして出力する。
これにより、分類スペクトルd11-2 とd21-2 が選択され、乗算器223と累積加算器226とで未知データとの内積演算が行われ、内積値は分類スペクトル選択回路207からの分類スペクトル選択信号とともに分類判定部34に送られ、最終的なクラスが決定される。
分類判定回路230の出力である分類スペクトル選択信号が「クラス2からクラス3の間」であった場合、セレクタ231は切替器215からの入力を分類スペクトルとして出力し、「クラス3からクラス4寄り」であった場合は切替器218からの入力を分類スペクトルとして出力する。
これにより、最適な分類スペクトルが選択され、内積演算が行われる。
なお、この基本例では1段目の分類スペクトルを、クラス1とクラス4のデータから求めたものを使用しているが、これは分布の両端の2クラスのデータを用いるという意味ではないので、クラス2とクラス3のデータから求めた分類スペクトルを用いてもよい。
さらに、クラス1とクラス2とをひとまとめに新しいクラス1′を定義し、クラス3とクラス4とをひとまとめにした新しいクラス4′を定義し、これらのクラス1′及びクラス4′のデータを用いて算出した分類スペクトルを用いてもよい。
また、この基本実施の形態では分類判定を2段階で行っているが、分類すべきクラスの数に応じて3段階や、それ以上の多段階で行っても同様の効果が得られることはいうまでもない。
このような基本実施の形態によれば、分類判定を多段で行う構成としたため、多クラスの分類においても分類精度を落とさずに有効な分類を行うことが可能になる。
しかるに、上述したような基本実施の形態では、例えばFS変換法による1種類の分類判定法のみを用いているので、分類判定する複数対象の多次元空間内での分布状態によって分類判定性能が著しく低下し、対象によっては分類性能が悪くなる場合も起りがちである。
そこで、この発明では基本実施の形態をさらに進展させるために、対象物を分類判定するのに最適な分類判定法を用いるようにしている。
次に、このような観点に立った本発明の幾つかの実施の形態について図面を参照して説明するものとする。
(第1実施の形態)
初めに、1種類の分類判定法により複数クラス内の全ての2クラス間で判定した後で総合的に判定することにより、複数対象の分類性能を向上させるようにした第1実施の形態について図5乃至図9を参照して説明する。
すなわち、第1実施の形態は、1種類の分類判定法を複数クラス内で全ての2の組み合わせの数だけ、2クラス間で分類判定を行い、その後、これらの各2クラス間の分類判定の結果を総合的に判定する処理を行うものある。
図5に示すように、この第1実施の形態では前述した基本実施の形態のような複数のバンドパスフィルタを用いた色分類装置において、分類演算回路128に分類決定部17を設けていることにより、複数対象の分類性能を向上させることができる。
この分類演算回路128は、前述したようにして得られるマルチスペクトル画像データからの測定エリアの輝度成分を抽出する輝度成分抽出部30と、これによる輝度成分から1種類の分類判定法により複数クラス内の全ての2クラス間で判定した後で総合的に判定する分類判定部14からなる。
本第1実施の形態の分類判定部14は複数対象内の全ての2クラス間の分類判定を行う分類演算部16と、これによる各2クラス間の分類判定の結果を総合的に判定する分類決定部17とからなる。
そして、この分類演算回路128からは、入力画像データに対する分類結果が出力される。
なお、この分類演算回路128において、学習制御部15は予めスイッチ13の切替えにより、各画像データに対する必要な学習を行って得られるデータが記憶されており、これらの学習データが分類判定部14での分類判定処理時に用いられることになる。
図6は具体例として、6クラス内で分類判定する例として、分類演算部16と分類決定部17とからなる分類判定部14を示す。
すなわち、この分類演算部16には、クラスiとクラスjの分類ベクトルVijを記憶する複数のVijメモリ21と、クラスiとクラスjのオフセット値Voij を記憶する複数のVoij メモリ25、複数の演算器22,23a,23b及び複数のメモリ24とが設けられる。なお、分類スペクトルのうち、同一座標軸上でクラスiとクラスjとを分類するための一次元の分類スペクトルを分類ベクトルVijとする。
この場合、Vijメモリ21と、Voij メモリ25、演算器22,23a,23b及び複数のメモリ24とは、6個のクラスのうちの各2クラスに対して分類判定する場合としてそれぞれ15個存在することになる(15=6*(6−1)/2)。
入力される未知データは分類ベクトルVijと内積がとられた後、オフセット値Voij が加算されて結果aijとして分類決定部17に送られる。
なお、上述の内積及び加算のための計算は15個の分類ベクトルに対して並列に行われる。
つまり、V12メモリ21、V12メモリ25は、クラス1、クラス2を分類するためのベクトルVと、そのオフセットであるVとがそれぞれ記憶されているものである。
この図6では、6クラスの中で分類するための例であるので、全てのクラスに対する2の組み合わせの数だけ、つまりV12、V13、V14からV56までの、この場合は15個のメモリ21,25がある。
そして、それらのメモリデータが、分類ベクトルVij及びそのオフセット値Voij として未知データに投影され、それぞれ演算器22,23a,23b及びメモリ24を介して内積演算及びオフセット加算をとってa12、a13、a14からa56といった結果aijとして出力される。
図7は分類決定部17のブロック図を示す。
ここに、aij=−ajiと定義するクラスiプラスカウンター26は、分類演算部16から送られてくる全てのクラスiに関する判定結果aの符号を調べて、プラスの値をとる個数biを数え、出力する。
判別部27ではプラスの値をとる個数biの最大値を調べ、それが最大値をとるクラスiを総合的に決定する。
すなわち、この分類決定部17には、このようにクラス1のプラスカウンター、クラス2のプラスカウンター、クラスiのプラスカウンターからクラス6のプラスカウンターまで、計6個のプラスカウンター26と呼ばれるものがある。
そして、クラス1プラスカウンター26は、入力a12、a13からa16までの全てのクラス1に関する入力がプラスであるかマイナスであるかを判定し、プラスであった場合はカウンターで個数を数えていくといったものである。
同様に、クラス2プラスカウンター26では、入力a21、a23、a24、a25、a26までの全てのクラス2に関する入力のプラス成分を数えるといったものである。
そして、これらの各クラスプラスカウンター26によって出力されるプラスの個数の出力b1〜b6に対し、判定部27はそのb1、b2からb6の出力を見て、その最大値であるクラスを決定する。
なお、以上において、分類ベクトルVij及びそのオフセット値Voij を求めるときに統計的手法が用いられるが、図6乃至図7は線形識別器を用いている例であり、この線形識別器を用いた場合、次元数を削減しないので高精度に分類判定を行える。
これに対し、図8乃至図9はFS変換を行った後、最短距離法を用いている例であり、FS変換を用いた場合、次元数が削減されているため、演算を高速に行うことができる。
図10の(A,B)は、拡張されたフィシャー値(Declustering Criterion)を最大にする分類スペクトルd1,d2を用いた場合の分類結果の例を示す。
図8乃至図9ではFS変換を用いているので分類スペクトルd1,d2のための複数のメモリ31,32があり、この複数のd1メモリ31,d2メモリ32とをそれぞれスイッチ13によって切り換えて演算器22により、入力される未知データと分類スペクトルd1,d2との内積演算がとられる。
そして、d1メモリ31のときに出力c12,またd2メモリ32のときに出力d12が演算器23及びメモリ24を介して出力される。
そして、このFS変換による判定は、出力c12,d12によりクラス1、クラス2を分類判定したものである。
つまり、ここで分類スペクトルd1,d2はクラス1、クラス2を最も分離するものとしてそれぞれd1メモリ31,d2メモリ32に記憶されているものである。
ここでcij、dij出力を得ているが、それらはクラスi、クラスjを最も分離する分類スペクトルd1,d2が存在していることを示している。
そして、このようにして全ての2クラスの中の、任意の2クラスを最も分離する分類スペクトルd1,d2に全て投影された結果が分類決定部17に送られる。
図9に示す、FS変換における分類決定部17では、クラス1−2判定部、クラス1−3判定部、クラスi−j判定部、クラス5−6判定部と任意の2クラスの判定部33と判別部27とが存在している。
この判定部33では、以上のようにして得られたc12,d12とクラス1との距離、クラス2との距離を判定し、近い方のクラスを求めている。
そして、求まった出力からクラス1かクラス2か、クラス1かクラス3かといった結果が、d1、d2からenとして出力される。
つまり、ここでnというのは、2の組み合わせの数だけあることになり、この場合5×6÷2=15なので15個の出力が出る。
そして、判別部27では最も多かった判定をカウントし、総合的な判定結果として出力する。
なお、図8においてd1メモリ31、d2メモリ32にFS変換におけるフィッシャレシオを最大とする分類スペクトルd1、d2を記憶するのに代えて、これらのメモリに拡張されたフィッシャレシオを最大にするベクトルを記述していく方法も考えられる。
これは、ディクラスタリングクライテリオン(Declustering Criterion)法と呼ばれるもので、これを用いると図10A,Bに示すような分類結果が得られる。
ここでは、Declustering Criterion法に基いてF1、F2といったベクトルを求めるが、このベクトルに未知データを投影すると、2クラスはある一方のクラスが集中し、他のクラスが広がる、散らばるといったようなベクトルが求まる。
このような場合は、図9の判別部27では、それぞれのクラス判定部33からの出力により判定するが、分類境界を求めてその内側に存在するかどうかを調べることになる。
そして、ベクトルがクラス1−2判定部の出力e1、クラス1−3判定部の出力e2といった2クラスにおけるどちらかのクラスに属するかという判定が出力されるのに対して、それらを判別部27において総合的に判定する。
この場合、分類判定境界は、予め学習制御部15によって、クラス1とクラス2の学習データから求められ、ここの判定部33では、境界の内側にあるか外側にあるかを判定する。
なお、Declustering Criterion法については、非特許文献2等によるものとする。
"A Declustering Criterion for Feature Extracion in Pattern Recognition"by JOHN FEHLAUER AND BRUCE A.EISENSTEIN,IEEE TRANSACTIONS ON COMPUTERS.VOL.C−27,No.3,MARCH 1978 このようにして、Declustering Criterion法を用いた場合、構成は図8、図9と変わらないが、図9のクラスi−j判定部33において、図10の(A,B)に示すような分類境界内に投影されるか否かを求めて判定する。
この手法は分類対象の多次元空間内での平均ベクトルが近い場合、有効な分類判定法となる。
従って、以上のように本発明の第1実施の形態によれば、分類判定したい複数のクラスの中で一度に判定せず、複数のクラスの中から2クラスづつ選択して、その中で判定してから最後に総合的に判定しているため、より高精度に分類判定を行うことができる。
(第2実施の形態)
次に、2種類の分類判定部を用いて、複数対象の分類性能を向上させるようにした本発明の第2実施の形態について図11を参照して説明する。
図11は2種類の分類判定部41,42を直列に接続して分類判定を行うようにした本発明の第2実施の形態による色分類装置の構成を示す。
複数対象を精度良く分類するためには、上述した第1実施の形態のように2クラス分類を全て行い総合的に判定するか、階層的に分類判定処理を行い絞り込む方法があるが、どちらの方法でも分類判定の対象となるクラス数が増えると、処理時間が増大してしまう。 そこで、分類判定処理の中でも最も処理規模が小さい最短距離法を初めに行って、近傍の数クラスに絞り込んでから高精度に分類判定処理を行えば、複数対象の分類判定処理を高速に行うことができる。
このため本第2実施の形態の分類演算回路128は、複数のバンドパスフィルタを用いて撮像したマルチスペクトル画像内のエリアの色情報を得るための輝度成分を抽出する輝度成分抽出部30と、ここで抽出されたデータを初めに分類判定する第1の分類判定部41と、この分類判定部41の結果を重畳的にもう一度分類判定する第2の分類判定部42とからなる。
分類判定部41は分類演算部43と分類対象数を絞り込む近傍クラス判定部44からなる。
分類判定部42は分類演算部45と分類決定を行う分類決定部46からなる。
なお、図11において、学習制御部15は第1実施例と同様な機能を有しているものとする。
すなわち、第2実施の形態は、2種類の分類判定部を用いて分類精度を向上させた実施の形態である。
図11において、分類演算回路128は輝度成分を抽出した後に直列の2つの分類判定部41,42があり、このように複数の分類判定部を設けているのが特徴であり、特に、この第1の分類判定部41と、第2の分類判定部42とは違った分類判定法を用いていることが特徴となる。
この図11の実施の形態の場合、まず第1の分類判定部41で近いクラスをいくつかに絞って判定し、次に、その絞られたクラスの中で第2の分類判定部42による分類判定を行うことによって分類結果を出す。
このようにして、第2実施の形態は、分類判定する対象が多数存在する場合に、まず第1の分類判定部41では距離による近傍クラスを求めるような簡単な処理を用いて、近いものだけをピックアップし、次に第2の分類判定部42では後述するようなピースワイズ線形識別器等の精度の高い分類判定を行うことによって、処理を速くし、しかも高精度に判定することができる。
なお、学習時には、輝度成分が学習制御部15を介して学習データ用のメモリに、学習データのサンプルデータとして記述される。
(第3実施の形態)
前述した第2実施の形態と同様に2種類の分類判定法を用いて、複数対象の分類精度を向上させるようにした第3実施の形態を図12及び図13を参照して説明する。
すなわち、この第3実施の形態では、図12に示すように複数のバンドパスフィルタを用いた色分類装置において、分類演算回路128に判定結果判断部51を設けて、分類判定部41の判定結果に基づき他の分類判定部42をコントロールすることにより、複数対象の分類精度を向上させるようにしたものである。
第3実施の形態の分類演算回路128は、複数のバンドパスフィルタを用いて撮像したマルチスペクトル画像内のエリアの色情報を得るための輝度成分を抽出する輝度成分抽出部30と、抽出されたデータを初めに分類判定する第1の分類判定部41と、この分類判定部41の結果を判断する判定結果判断部51と、この判定結果判断部51の結果に基づき必要ならばもう一度データを分類判定する第2の分類判定部と42から成る。
第1及び第2の分類判定部41,42はそれぞれ分類演算部43,45及び分類決定部44,46を有している。
学習制御部15は第1実施の形態と同様の機能を有しているものとする。
すなわち、図12では、図11を拡張し、判定結果判断部51なるブロックを有している。
これは、第1の分類判定部41における判定結果を判定結果判断部51において、その判定結果が適切かどうかを調べ、適切であれば、そのまま素通りさせて分類結果として分類演算回路128から出力させる。
その判定結果がもう一度判定した方がよい場合には、それを第2の分類判定部42に送る。
つまり、第1の分類判定部41でピースワイズ線形識別器等での分類判定処理を行うが、判定結果判断部51でピースワイズ線形識別器等での判別結果では分類判定できない場合に、第2の分類判定部42でFS変換後に近傍等の距離による判定を行うことにより、処理を確実にして分類結果を出す。
図13は初回の分類判定結果に基づき階層的に分類判定処理を行う処理の流れを示す。
複数枚のバンドパスフィルタを用いて撮像した画像の色測定エリアの輝度成分を抽出し、多次元データを得る(ステップ501)。
得られた多次元データに対して分類判定演算処理1(ステップ502)を施し、近傍クラスを抽出する(ステップ503)。
判定結果判断部51では、第1の分類判定部41で得られた近傍クラスが一つであるかを調べ(ステップ504)、判定結果の確信度が所定の値以上かを調べる(ステップ505)。
判定結果判断部51の判断結果より、必要ならば第2の分類判定部42により分類判定演算処理2(ステップ506)を行って分類を決定する(ステップ507)。
このような構成で階層的に分類判定処理を行うことによって、多クラスをより高精度に分類判定することができる。
例えば、第1の分類判定部41では多クラスの線形識別器であるピースワイズ線形識別器(Piecewise Linear Discriminant Function Method)を用いて、第2の分類判定部42ではFS変換後に最短距離法を用いて高度な多クラスの分類判定処理を行うことができる。
線形識別器は次元を削減せずに分類判別線を作成するため、分類性能は良いが、対象の種類と対象の数によっては分類判定できないことがある。
そこで、判定結果判断部51にて第1の分類判定部41での判定結果を検証し、その結果によっては第2の分類判定部42でFS変換による分類判定を行う。
なお、線形識別器については、非特許文献3等によるものとする。
K.Fukunaga"Introduction to Sastical Pattern Recognion"のCbapter4 LINEAR CLASSIFIERS (第4実施の形態) 次に、第3実施の形態を拡張して画像内の微妙な色の違いを判定するようにした第4実施の形態について図14を参照して説明する。
すなわち、第4実施の形態では、複数のバンドパスフィルタを用いた色分類装置において、あるクラスとそれ以外のクラスとの2クラスに分類する場合に、分類演算回路128内に学習データ更新部61と、判定結果判断部51とを具備することによって、両クラスの学習を行うことなく精度よく2クラスを分類判定することができる。
本第4実施の形態の分類演算回路128は、複数のバンドパスフィルタを用いて撮像した画像内のエリアの色情報を得るための輝度成分を抽出する輝度成分抽出部30と、抽出されたデータを初めに分類する分類判定部41と、学習の制御を行う学習制御部15と、学習データを更新する学習データ更新部61と、分類判定結果を判断する判定結果判断部51と、判定結果判断部51の結果に基づき必要ならば繰り返しデータを分類判定する第2の分類判定部42とからなる。
すなわち、図14に示すような第4実施の形態では、輝度成分を抽出した後に、第1の分類判定部41の処理を行った後、第1の分類判定部41での内容に基づいて更新部61により学習データを更新させると共に、そのまま第2の分類判定部2に処理データを送る。
第2の分類判定部42から出力された結果は、判定結果判断部51に送られ、必要ならばもう一度学習データ更新部61により学習データを更新し、再度、第2の分類判定部42に戻される。
つまり、この学習データ更新部61から第2の分類判定部42を介して判定結果判断部51までの間がループとなっており、判定結果判断部51で、初めの分類結果としての判定結果を適切な判定結果として見做さない場合は、ここを繰り返して処理するように、ループ状に繰り返し処理を行うようになっている。
図15は第4実施の形態によって画像内の微妙な色むらを検出する際の処理フローを示す。
先ず、この処理フローを概要について説明する。
複数枚のバンドパスフィルタで撮像された画像から、判定エリアiにおける輝度成分を抽出し多次元のデータを得る(ステップ603)。
このデータが、予め、メモリに学習してある正常部の学習データとの距離が大きければ、この判定エリアiは色むらと判定し(ステップ606)、学習データに登録する(ステップ607)。
また、このデータが、所定の値よりも小さければ、この判定エリアiは正常と判定し (ステップ608)、学習データに登録する(ステップ609)。
このようにして、判定エリア全域での判定が終了したら第2分類判定部42で再度判定を行う。
第2分類判定部42では、判定エリアiと学習データメモリの正常部特徴ベクトルとの距離d1を調べる(ステップ614)と共に、色むら特徴ベクトルとの距離d2を調べる(ステップ615)。
これによって、算出した距離d1とd2とを比較し(ステップ616)、d2がd1よりも大きければ色むら、小さければ正常部と判定し(ステップ617,619)、各学習データを更新する(ステップ618,620)。
そして、判定エリア全域で判定が終了したら判定結果判断部51にて必要に応じて分類判定部42の再検査を行う。
次に、色むら検出のフローを詳細に説明する。
ステップ601で、マルチスペクトル画像の入力がなされる。
そして、ステップ602で画像番号をi=0とし、これは判定すべきエリアであって、判定エリアとしてi=0と初期値に入力する。
そして、ステップ603で画像判定エリアiのデータを検出し、ステップ604で予め学習してあった正常部との距離を算出する。
次に、ステップ605で正常部との距離が所定の値以上かどうかを調べ、所定の値以上離れていた場合は、ステップ606で色むらがあると判定し、離れていなかった場合にはステップ608で正常部と判定する。
そして、色むらがあると判定された場合は、ステップ607で色むらの学習データに登録する。
また、正常部の判定結果はステップ609で正常部のデータとして登録する。
そして、ステップ610で画像内の全てのエリアにおいて判定し、それが終了するまで、ステップ611でi=i+1としてループを繰り返す。
そして、色むらを検出すべく全てのエリアにおいて、第1回目の判定がステップ610で終了する。
ここまでの処理、つまり、正常部との距離からムラかあるいは、正常かを判定するのが第1の分類判定部41であり、この第1の分類判定部41における色むらかあるいは、正常という2つの学習データが作成される。
そして、その作成された学習データにどちらが近いかといった判定処理を行うのが第2の分類判定部42である。
また、ステップ612でi=0として判定エリアi=0と初期値を入力し、ステップ613で判定エリアiのデータを検出する。
そして、ステップ614で正常部学習部データとの距離d1を求め、ステップ615でムラの部分の学習データとの距離d2を求める。
次に、ステップ616でd2がd1以上であるかどうかを調べて、d2の方が大きければステップ617で色むらと判定し、d1の方が大きければステップ619で正常部と判定する。
そして、ステップ618,620において、色むら部分と正常部それぞれの学習データを更新する。
そして、ステップ621からの内側のループにおいてステップ622によりi=i+1としてまず全てのエリアに対して判定を行う。
そして、ステップ623で判定結果判断部51により、再判定を行うかどうかを調べ、行う場合は、もう一度第2の分類判定部42により分類判定を行う。
このような処理によって、色むらの部分の学習データと正常部の学習データの部分とが回数を繰り返し行うことによって、適切なものに更新される。
そして、第4実施の形態によれば、結果としても分類精度の良い検出を行うことができる。
(第5実施の形態)
次に、複数の種類の分類判定法を用いて、複数対象の分類判定精度を向上させるようにした第5実施の形態について図16を参照して説明する。
すなわち、複数対象の分類判定精度は、対象数、分布状態等によって左右されるので、分類対象の特徴によって、最適な分類方法を選択することにより、複数対象の分類判定精度を向上させるようにしたのが、この第5実施の形態である。
この第5実施の形態において採用される複数の種類の分類判定法としては、前述したFS変換法、ピースワイズ法、デクラスタリングクライテリオン法以外に、KL変換法、FK変換法、HTCによる分類法、判別分析法、正規直行判別分析法、Malina法、ノンパラ化による方法、部分空間法、FE法等を採用することができる。
この第5実施のの形態分類演算回路128は図16に示すように、複数のバンドパスフィルタを用いて撮像したマルチスペクトル画像内のエリアの色情報を得るための輝度成分を抽出する輝度成分抽出部30と、分類対象の情報を記憶するクラス情報データベース71と、クラス情報データベースの情報をもとに分類処理、絞込方法を選択する分類判定方法選択機能部72と、抽出されたデータを分類判定する複数の分類判定部41と、分類判定結果を判断する判定結果判断部51と、クラス情報データベース71を更新するデータベース更新部73とからなる。
上記分類判定方法選択機能部72は、処理選択部74及び絞込方法選択部75とを有している。
また、複数の分類判定部41は、上述したような複数の種類の分類判定法から採用される互いに異なる分類判定法による分類判定を行うために、それぞれ分類演算部43と分類決定部44とを有している。
すなわち、この第5実施の形態は、分類判定部をn個用意して最適な分類判定を行う場合の実施の形態である。
この第5実施の形態の分類演算回路128は、特徴としては輝度成分抽出したものから、このクラス情報をもったデータベース71を持っているということであり、例えば、このデータベース71を元に分類判定法を選択する分類判定方法選択機能部72を持つ。
そして、複数の分類判定部41は、それぞれ上述した実施の形態と同じように分類結果を判断し出力する。
このクラス情報データベース71の中には、クラスの分布状況や多次元空間内での中心座標、近いクラス等が記述されており、あるクラスにおける近傍クラス等が記述されたものをデータベース化しておく。
そして、輝度成分を抽出した後、分類判定方法選択機能部72では、どの分類判定法による処理を行うか、すなわちFS変換にするか、ピースワイズ法にするか、ディクラスタリングクライテリオン法における判定とするか、といった処理が処理選択部74でまず選択される。
そして、絞込方法選択部75では、多クラスの中から例えば7クラスの場合、7から3個に減らして、それをさらに2個に減らして、最終的に1個に絞るか、あるいは7から5個にして、5個から3個、それから2個、1個に絞ろうといった絞り込みの個数、絞り込み方法を決定する。
そして、この分類判定法選択機能部72によって、得られた分類方法に応じて複数の分類判定部1〜nまでのどれにするかが決められる。
そして、複数の分類判定部41による判定は、判定結果判断部51から再び戻されるようなループになっている。
この判定結果判断部51ではこの絞り込み方法の情報を含む、判定結果からデータベース更新部73を介してデータベース71を更新させる機能を持っている。
これによって、上述した実施の形態のように正常部、異常部といった2クラスの分類以外でもより高精度に、繰り返し処理を行うが、その各クラスのデータを更新させることによって、もう一度同じ処理を行った場合には、違った出力が出るようになっている。
そして、判定結果判断部51で、所定の値以上の確信度が求まったとき、それが分類結果として出力される。
このようにして第5実施の形態は、分類判定方法選択機能部72を用いることによって、繰り返し何回分類判定を行うか、どの分類判定を使うかといったことを選択することによって多クラスの分類判定をより高精度に行うものである。
図17は第5実施の形態による処理フローを示す。
先ず、マルチスペクトル画像から輝度成分を抽出し、多次元データを得る(ステップ701)。
次に、学習モードか否かを判断し(ステップ702)、学習モードならばモード切り替えスイッチ13を切り替え多次元データを学習データに登録し(ステップ703)、クラス情報データベースを更新して(ステップ704)、処理を終了する。
自動判定モードならデータベースを参照しながら分類判定処理方法を設定する(ステップ705)。
ここでは、得られた未知データと、分類判定したい複数対象の多次元空間内の分布状態等を参照しながら、どの分類判定処理を用いるか、判定絞り込み方法はどうするかを設定する(ステップ706)。
次に、設定された分類判定方法にそって、分類判定を行う(ステップ707)。
そして、設定された分類判定方法と、分類判定結果をもとに再検査を行うか判断する (ステップ708)。
ここで、再検査する場合には、判定結果を登録し(ステップ709)、データベースを更新(ステップ710)して、もう一度分類判定選択機能に戻る。
(第6実施の形態)
分類演算を高速化、分類精度を向上する第6実施の形態について図18及び図19を参照して説明する。
すなわち、複数のバンドパスフィルタを用いた色分類装置において、異なるバンドパスフィルタで撮像された画像は、必ずしも全てが分類に有効な特徴量を持っているとは限らない。
そこで、分類に影響の少ない、または分類性能を低下させるデータを持つ画像を省くことで、演算速度を高め、分類性能を向上させるようにしたのが、この第6実施の形態である。
この第6実施の形態の色分類装置は、複数枚の異なる通過帯域特性をもつバンドパスフィルタを用いて画像を撮像するマルチスペクトル画像撮像部81と、画像処理82と、特徴を抽出した分類に用いる画像を選択する画像選択手段83と、分類判定を行う分類手段84とからなる。
すなわち、この第6実施の形態で図1の基本実施の形態に示したような複数のバンドパスフィルタを用いた色分類装置に相当する図18のマルチスペクトル画像撮像部81は、複数の異なるバンドパスフィルタを介て撮像されたマルチスペクトル画像データを出力する。
このマルチスペクトル画像データは画像処理部82で必要な平滑化等の画像処理が施される。
そして、本実施の形態では、これらの画像処理が行われた画像データに対し、画像選択手段83でその次元を削減し、次元が削減されたデータで分類手段84により色分類が行われる。
図19は、第6実施の形態によって不要な画像を取り除いて、できるだけ高速に分類判定処理を行えるようにするための処理の流れを示す。
ここでは5枚のバンドパスフィルタを持つ色分類装置として、図18に示した本実施の形態の画像処理部2、画像選択手段83における動作を説明する。
5枚のバンドパスフィルタを用いてデータを入力した場合、5枚(すなわち、5次元)の画像が得られるので、それを初期化して順次に読み出す(ステップ901,902)。
読み出された画像一枚毎に、必要ならば平滑化等の画像処理を施しノイズを除去する (ステップ903)。
これを全ての画像にて処理が終了したか否かを判定し(ステップ904)、再度読み出すために、画像の番号の初期化を行う(ステップ905)。
そして、一枚一枚の画像を順に読み出し(ステップ906)、特徴量を抽出する(ステップ907)。
この特徴量が所定の値よりも大きいか否かを調べ(ステップ908)、所定の値よりも大きければ、その画像の番号をメモリに書き込み(ステップ909)、引き続き次の画像の特徴量を調べる(ステップ910)。
なお、以上において、抽出する特徴量は画像のコントラストや濃度差等である。
そして、分類手段84による分類判定は、選択された画像(すなわち、特徴量が大きくとれるバンドパスフィルタによる画像)からのデータだけを使用するように制御することで、入力、分類演算ともに扱うデータ量が削減されるのでより高速な分類判定ができる。
また、ノイズを含む画像を分類判定に用いないために、より高精度に分類判定することができる。
画像内の微妙な色むら等を検査する際には、画像の特徴量として画像のコントラスト、最大濃淡差等を用いる。
各次元に対応するバンドパスフィルタを用いて撮像した画像でコントラストや濃淡差が小さいものは、色むらを検出するには有効な特徴量を得られないのでその次元を削減することができる。
コントラストを用いた場合、検出するエリア全体の特徴量がより正確に得られ、濃淡差を用いた場合は処理速度をより高速にすることができる。
なお、以上のような第1乃至第6実施の形態のおける効果をまとめると、以下の通りである。
(1) 全ての2クラス間での判定を基に総合的にクラス分類を行うので、誤判定が減少する。
(2) 粗く分類する場合には高速な手法、細かく分類する場合には正確な手法を用いることにより、高速且つ誤りの少ない判定が可能となる。
(3) 分類手法を直列に用いることにより、前段でクラス数を絞り込めるので、後段の処理が高速となる。
(4) 分類の対象物の数やクラス数に応じて誤り率や演算速度を考慮し、最適な分類手法を用いるために、汎用性が高くなる。
(5) 判定結果の信頼性が低い場合にはさらに詳細に判定を行うので、誤り判定率が減少する。
(6) 第1の判定結果の信頼性が低いときはさらに詳細な分類を行い、信頼性が高い場合はそこで打ち切るので、判定が高速になる。
(7) 学習制御部によって、最小限の学習で複数対象の分類判定が可能となる。
(8) 分類判定を行いながら学習データを更新していくので、予め学習を行うことなしに分類判定を行うことができる。
(9) 分類に必要のない次元、または妨げになる次元を削除することにより、高速且つ誤りの少ない判定が可能となる。
(10) コントラスト、濃淡差を特徴量として用いることにより、その次元の画像が分類に有効か否かを判断するための演算が簡単になる。
ところで、上述した第4実施の形態では、色むらの有無を検出することはできたが、色むらの大きさを定量することはできなかった。
そこで、次に、色むらの大きさを定量することができるようにした色むら検査システムに係る基本構成及び幾つかの実施の形態について説明する。
(基本構成)
図20は、この色むら検査システムの基本構成を示すブロック図である。
図20において、マルチスペクトル画像フレームメモリ318は、図1のフレームメモリ118に相当するものであって、図1の場合と同様にして対象物のマルチスペクトル画像データが格納されるものとする。
このマルチスペクトル画像フレームメモリ318に格納された対象物のマルチスペクトル画像データは、分類演算回路328の特徴量抽出部329A,Bに読み出されて所定の処理がなされる。
すなわち、この特徴量抽出部329A,Bは、測色値等を求める処理の場合には、図4の輝度成分抽出部30と同様の輝度成分抽出部として機能するが、標準偏差等の画像の特徴量を必要とする場合には、特徴量抽出部として機能する。
このうち特徴量抽出部329Aからの輝度成分あるいは標準偏差等の特徴量は、実質的に後述する色むら検出部として機能する分類評価部330において、対象物の色むら検出を行うのに供される。
また、特徴量抽出部329Bからの輝度成分あるいは標準偏差等の画像の特徴量は、実質的に後述する色むら度合い算出部として機能する分類評価部340において、対象物の色むら度合い算出を行うのに供される。
すなわち、分類判定部330は、対象物の色分類の分類結果を出力するのに対して、分類評価部340は、対象物の色むら判定等の評価値を出力する。
(第7実施の形態)
図21は、以上のような基本構成に基く第7実施の形態としての色むら検査装置の構成を示すブロック図である。
先ず、色むら検出処理部330と色むら度合い算出部340とを有する色むら検査装置に係る第7実施の形態について説明する。
上述した第4実施の形態では、色むらの有無を検出することはできたが、色むらの大きさを定量することはできなかったので、この第7実施の形態では、色むら度合い算出部340を設けて対象物の色むらの度合いを定量化できる色むら検査システムを実現している。
図21において、マルチスペクトル画像フレームメモリ318は、図1のフレームメモリ118に相当するものであって、図1の場合と同様にマルチスペクルト画像を取り込めるCCD撮像素子等で撮像された対象物のマルチスペクトル画像データが格納されるものとする。
このマルチスペクトル画像フレームメモリ318に格納された対象物のマルチスペクトル画像データは、色むら判定部328Aに読み出されて所定の処理がなされる。
そして、この色むら判定部328Aの処理出力に基づいて、判定結果出力部345から判定結果が出力されることになる。
この色むら判定部328Aには、前述したと同様の特徴量抽出部329A,B及び色むら検出処理部330と色むら度合い算出部340という2つの処理部がある。
そして、色むら検出処理部330と色むら度合い算出部340とにおけるそれぞれの処理結果は、色むら検出結果格納メモリ342と色むら度合い算出結果格納メモリ344に記憶、保存される。
図21においては、色むら検出処理と色むら度合い算出処理とを並列に行うことができる。
また、色むら度合い算出部340では、上述した第4実施の形態のように濃淡差だけではなく、マルチスペクトル画像の標準偏差、コントラスト、濃度ヒストグラムにおける歪度あるいは尖度等の特徴量を用いることによって、精度良く色むら度合いを定量化することができる。
(第8実施の形態)
図22は、上述した第7実施の形態のように色むら検出処理と色むら度合い算出処理とを並列に行うのでなく、それを順列に処理を行うようにした第8実施の形態としての色むら検査装置の構成を示すブロック図である。
図22において、マルチスペクトル画像フレームメモリ318は、図1のフレームメモリ118に相当するものであって、図1の場合と同様にマルチスペクルト画像を取り込めるCCD撮像素子等で撮像された対象物のマルチスペクトル画像データが格納されるものとする。
このマルチスペクトル画像フレームメモリ318に格納された対象物のマルチスペクトル画像データは、色むら判定部328Bに読み出されて所定の処理がなされる。
そして、この色むら判定部328Bの処理出力に基づいて、判定結果出力部345から判定結果が出力されることになる。
この色むら判定部328Bには、前述したと同様の特徴量抽出部329A,B及び色むら検出処理部330と色むら度合い算出部340という2つの処理部がある。
そして、色むら検出処理部330と色むら度合い算出部340とにおけるそれぞれの処理結果は、色むら検出結果格納メモリ342と色むら度合い算出結果格納メモリ344に記憶、保存される。
この場合、マルチスペクトル画像フレームメモリ318に格納された対象物のマルチスペクトル画像データは、先ず、処理1のルートにより、特徴量抽出部329Aを介して色むら検出処理部330で色むら検出が行われる。
そして、色むら検出処理部330での色むら検出の結果を色むら検出結果格納メモリ342に保存した後、次に、処理2のルートにより、特徴量抽出部329Bを介して色むら度合い算出部330において色むら度合いが算出される。
しかるに、このとき、色むら度合い算出部340は、色むら検出結果格納メモリ342に保存した色むら検出結果を参照しながら、色むら度合いを算出するようにしている。
なお、以上において、色むら検出結果格納メモリ342に保存した色むら検出の結果が、更新された場合には、その都度毎に処理2のルートに移行するようにしてもよい。
また、色むら度合い算出部340においては、マルチスペクトル画像の標準偏差を色むら度合いとしたり、色むら検出処理部330での色むら検出の結果を学習することによって得られる前述したようなフィッシヤー比、デクラスタリングクライテリオン法による算出値を色むら度合いとすることができる。
また、この場合、上述した第4実施の形態による色むら判定法により、2クラスでの色むら検出を行った後で、その2クラスで前述したようなFS変換をしてフィッシヤー比等を求めて色むら度合いとすることもできる。
そして、第8実施の形態としての色むら検査システムにおいて、処理1のルート及び処理2のルートの順序は、上述とは逆にしてもよい。
すなわち、色むら度合いを先に求めてその色むらの度合いを参照しながら、その色むらを検出するようにしてもよいものである。
(第9実施の形態)
図23は、第9実施の形態として色むら判定部328C内に、特徴量抽出部329と測色値算出部347とを有する色むら検査装置の構成を示すブロック図である。
図23において、マルチスペクトル画像フレームメモリ318は、図1のフレームメモリ118に相当するものであって、図1の場合と同様にマルチスペクルト画像を取り込めるCCD撮像素子等で撮像された対象物のマルチスペクトル画像データが格納されるものとする。
このマルチスペクトル画像フレームメモリ318に格納された対象物のマルチスペクトル画像データは、色むら判定部328Cに読み出されて所定の処理がなされる。
そして、この色むら判定部328Cの処理出力に基づいて、判定結果出力部345から判定結果が出力されることになる。
この色むら判定部328Cには、色むら検出処理部330と色むら度合い算出部340という2つの処理部があると共に、特徴量抽出部329と測色値算出部347とがある。
そして、色むら検出処理部330と色むら度合い算出部340とにおけるそれぞれの処理結果は、色むら検出結果格納メモリ342と色むら度合い算出結果格納メモリ344に記憶、保存される。
この場合、マルチスペクトル画像フレームメモリ318に格納された対象物のマルチスペクトル画像データは、色むら判定部328Cの特徴量抽出部329に読み出されて所定の処理がなされる。
すなわち、この特徴量抽出部329は、測色値を求める処理の場合には、図4の輝度成分抽出部30と同様の輝度成分抽出部として機能するが、標準偏差等の画像の特徴量を必要とする場合には、特徴量抽出部として機能する。
そして、色むら判定部328C内の測色値算出部347は、マルチスペクトル画像データを得るのに用いられている図1の回転色フィルタ112によるバンドパスフィルタの特性を考慮して測色値を参照するために設けられているものである。
そして、色むら検出処理部330で色むら検出処理を行うとき、または色むら度合い算出部340で色むら度合いの算出を行うときに、測色値算出部347による測色値を参照した処理を行わせる。
これによって、色むら検査を行うときに、ある一定の色差以上の場合には色むらと判断すると共に、一定の色差以下の場合には正常と判断することができるようになる。
また、色むら度合い算出部340では、色差の最大値や、測色値、測色値自体の標準偏差等を色むら度合いとして用いることができる。
図24は、図23の処理の流れを示すフローチャートである。
この図24では、色差による色むら検出の処理の例を示している。
先ず、色むら検出処理が開始されると、マルチスペクトル画像の入力が行われた後、検出エリア全体の平均の測色値が求められる(ステップS101,S102)。
この場合、例えば、L*a*b値やX,Y,Zd刺激値といった測色値が求められる。
そして、検出エリアを分割して、分割エリア番号i=0を初期値として入力する(ステップS103,S104)。
そして、分割エリア1つ1つの測色値を求めて分割エリアiの測色値を算出し、検出エリア全体との色差値が求められる(ステップS105,S106)。
そして、色差が所定以上の値かどうかを調べて、所定以上の値だった場合には色むらと判定して表示する(ステップS107,S108)。
そして、色差が所定以上の値でなければ正常と判定してする(ステップS109)。
そして、全ての分割エリアについて判定が終了したかを調べ、判定していない場合には、分割エリア番号を1つインクリメントして、処理を繰り返し行う(ステップS110,S111)。
続いて、図25は、色差による色むら度合い検出の例を示すフローチャートである。
先ず、色むら度合い検出処理が開始されると、マルチスペクトル画像の入力が行われた後、検出エリア全体の平均の測色値が求められる(ステップS112,S113)。
この場合、例えば、L*a*b値やX,Y,Zd刺激値といった測色値が求められる。
そして、検出エリアを分割して、分割エリア番号i=0を初期値として入力する(ステップS114,S115)。
そして、分割エリア1つ1つの測色値を求めて分割エリアiの測色値を算出し、検出エリア全体との色差値が求められる(ステップS116,S117)。
次に、算出した色差を色むら度合い算出結果保存メモリ344に保存して、全ての分割エリアについて色差算出が終了したかを調べ、算出していない場合には、分割エリア番号を1つインクリメントして、処理を繰り返し行う(ステップS118,S119,S120)。
そして、全ての分割エリアで色差を求めた後に、検出エリア全体の色むら度合いを色むら度合い算出結果保存メモリ344に記憶されている全ての分割エリアにおける色差を総合的にフィルタ計算して、検出エリア全体の色むら度合いを検出して処理を終了する(ステップS121)。
図26は、図21の処理の流れの中の色むら度合い算出処理を示すフローチャートである。
すなわち、図26は、一つの分割エリアを1次データとして扱うことができるとき、フィルタ毎に色むら度合いを算出して総合的な色むら度合いを数値化する例である。
この場合、先ず、色むら度合い算出を行う際に、まず入力されたマルチスペクトル画像における使用フィルタの選択基準によって、色むら度合い算出に用いるフィルタとしてどのフィルタ(任意の枚数)を用いるかが決定される(ステップS122,S123)。
そして、用いるフィルタの中で、まずフィルタ番号i=0を初期値として入力する(ステップS124)。
そして、フィルター1枚1枚に対して検出エリア全体の色むら度合いを標準偏差(濃淡差標準偏差)等により算出して、それを色むら度合い判定結果メモリ344に記憶する (ステップS125,S126)。
そして、全ての使用フィルタにて判定が終了したかどうかを調べて、判定していない場合には、分割エリア番号を1つインクリメントして、処理を繰り返し行うことにより、全ての使用フィルタにて色むら度合いを算出する(ステップS127,S128)。
そして、全ての使用フィルタにて判定が終了していれば、判定結果メモリに保存された全てフィルター毎の色むら度合いを総合的に計算して、対象物の色むら度合いを数値化する(ステップS129)。
(第10実施の形態)
図27は、色むら判定部328D内に、正常部データ作成部349を有して色むら判定、色むら検査を行うようにした第10実施の形態としての色むら検査装置の構成を示すブロック図である。
図27において、マルチスペクトル画像フレームメモリ318は、図1のフレームメモリ118に相当するものであって、図1の場合と同様にマルチスペクルト画像を取り込めるCCD撮像素子等で撮像された対象物のマルチスペクトル画像データが格納されるものとする。
このマルチスペクトル画像フレームメモリ318に格納された対象物のマルチスペクトル画像データは、色むら判定部328Dに読み出されて所定の処理がなされる。
そして、この色むら判定部328Dの処理出力に基づいて、判定結果出力部345から判定結果が出力されることになる。
この色むら判定部328Dには、色むら検出処理部330と色むら度合い算出部340という2つの処理部がある。
そして、色むら検出処理部330と色むら度合い算出部340とにおけるそれぞれの処理結果は、色むら検出結果格納メモリ342と色むら度合い算出結果格納メモリ344に記憶、保存される。
この場合、先ず、マルチスペクトル画像フレームメモリ318に格納された対象物のマルチスペクトル画像データは、色むら判定部328Dにおけるスイッチ348によってルート1の正常部データ作成部349に前述したと同様の特徴量抽出部329Aを介して入力される。
この正常部データ作成部349では、先ず、正常部データ算出部350で正常部データを算出し、それを正常部データ格納部メモリ351に保存する。
そして、次に、スイッチ348によってルート2の処理に切り替えて、前述したと同様の特徴量抽出部329B及び329Cを介して色むら検出処理部330と色むら度合い算出部340とによる色むら判定処理行う際に、色むら判定部328Bでは、予め正常部データ格納部メモリ351に保存されている正常部データを参照しながら色むら検出処理や、色むら度合い算出を行って判定結果を出力する。
この正常部データ作成部349としては、入力されたあるいはファイルからロードした基準測色値や基準標準偏差等を用いることができる。
この場合、正常部データを一度作成したら次の対象物からそれと同じ正常部データでよい場合には、ルート2の処理から始めるようにしてもよい。
また、正常部データ作成部349としては、マルチスペクトル画像フレームメモリ318に格納された対象物のマルチスペクトル画像データから算出した検出エリア内の平均やメディアンの値や、検出エリア全体にローパスフィルタを掛けた画像を用いることができる。
この場合、その都度毎に、ルート1及びルート2の処理を順列で行う必要がある。
こうすることによって、正常部学習データを指定しないで対象物の色むらの検査を行うことができる。
(第11実施の形態)
図28は、色むら判定部328E内に、正常部データ作成部349及び新規クラス作成部354を有して色むら判定、色むら検査を行うようにした第11実施の形態としての色むら検査装置の構成を示すブロック図である。
図28において、マルチスペクトル画像フレームメモリ318は、図1のフレームメモリ118に相当するものであって、図1の場合と同様にマルチスペクルト画像を取り込めるCCD撮像素子等で撮像された対象物のマルチスペクトル画像データが格納されるものとする。
このマルチスペクトル画像フレームメモリ318に格納された対象物のマルチスペクトル画像データは、色むら判定部328Eに読み出されて所定の処理がなされる。
そして、この色むら判定部328Eの処理出力に基づいて、判定結果判断部352から判定結果が出力されることになる。
この色むら判定部328Eには、色むら検出処理部330と色むら度合い算出部340という2つの処理部がある。
そして、色むら検出処理部330と色むら度合い算出部340とにおけるそれぞれの処理結果は、色むら検出結果格納メモリ342と色むら度合い算出結果格納メモリ344に記憶、保存される。
この場合、先ず、マルチスペクトル画像フレームメモリ318に格納された対象物のマルチスペクトル画像データは、色むら判定部328Eにおける前述したと同様の特徴量抽出部329を介してスイッチ348によってルート1の正常部データ作成部349に入力される。
この正常部データ作成部349では、前述したと同様にして正常部データを作成する。
次に、スイッチ348によってルート2に切換えて、色むら検出処理部330で、前述したと同様にして色むら検出処理が行われ、その色むら検出の結果が色むら検出結果格納メモリ342に保存される。
そして、新規クラス作成部354では、クラスデータ更新部353による判定結果判断部352からの色むら判定結果を参照しながら、クラスデータを更新するか否かすなわち、そのクラスデータを元に新しいクラスが作成できるかどうかを調べて、新しいクラスが作成できる場合には、新しいクラスを作成する。
そして、新しいクラスに基いて、再度、色むら検出処理にフィードバックを掛けるような手法が実行される。
なお、新規クラス作成部354で新しいクラスをどのようにして作成するかについては、それの学習処理部355においてユークリッドやマハラノビス距離による補間で新しいクラスを作成し、それを新規クラス登録部356に登録することができる。
また、新規クラス作成部354では、マルチスペクトル空間における各画素のベクトルのベクトルの内積値を閾値によってクラスタリングすることによって新しいクラスを登録することができる。
あるいは、新規クラス作成部354では、色むら検出結果格納メモリ342に保存される各画素を前述したようなFS変換や、多変量解析等で学習することによって新しいクラスを登録するようにしてもよい。
このようして、第11実施の形態では、色むら検出処理にフィードバック処理を使用することにより、第4実施の形態の色むら検出では色むらの有無のみを示す二値しか出力できなかったのが、色むらを多値で出力することができるようになる。
図29及び図30は、このような第11実施の形態によって色むら多値判定を行う場合のフローチャートを示している。
色むら検出処理が開始されると、先ず、マルチスペクトル画像データが入力されて、検出エリア平均ベクトルが作成され、その平均ベクトルが正常部学習データとされる(ステップS130,S131)。
そして、検出エリアを分割した後、最大色むら度合いの最大値をMax=0と初期化すると共に、分割エリア番号もi=0と初期化する(ステップS132,S133,S134)。
そして、分割エリアiの1つ1つの平均ベクトルを求めた後、正常部学習データとの多次元空間内の距離(ユークリッド、マハラノビス)Dを算出する(ステップS135,S136)。
そして、このDが最大値かどうかを判定するが、先に、Max=0と設定したので、1回目は必ずYESの方に分岐することになるが、このとき一番距離が大きいかどうか、すなわち、Max=Dを調べておくものとする(ステップS137,S138)。
そして、距離DがMaxよりも大きければ、すなわち、色むら度合いMaxよりも大きければ、Max=Dと入力して、分割エリアiの平均ベクトルを再遠距離学習データとして、最もむらの大きい学習データとして記憶する(ステップS139)。
そして、全ての分割エリアでの判定が終了したか否かをて判定して、終了していなければ、分割エリア番号をi=i+1とインクリメントして、ステップS135以降の処理を繰り返す(ステップS140,S141)。
そして、全ての分割エリアにての判定を行った後、多値出力のために、何段階で判定するかを決定する(この場合は仮にクラス数=5として、5段階に分けることにする。ステップS142)。
そして、正常部学習データの平均ベクトルと最も遠い距離にあったむらの学習部データの平均ベクトルとの差ベクトルを求める(ステップS144)。
この差ベクトルを分割クラスに等分割し、各クラスの平均ベクトルを算出することによって、多クラスを定義することができる。
そして、もう一度色むらの判定処理を行うために、もう一度分割エリア番号をi=0と初期化して、分割エリアの平均ベクトルがどのクラスの平均ベクトルの学習データのベクトルに最も近いを繰り返し計算する(ステップS145,S146,S147)。
そして、全ての分割エリアでの判定が終了したか否かをて判定して、終了していなければ、分割エリア番号をi=i+1とインクリメントして、ステップS146以降の処理を繰り返す(ステップS148,S149)。
そして、その計算から学習データを更新して、判定結果判定部352で再検査を行うかどうかを調べて、必要であればフィードバック処理をするようになっている(ステップS150,S151)。
このようにして新規クラス作成部356を設けることによって、第4実施の形態の色むら検出では二値出力しかできなかったのが、第11実施の形態では色むらを多値で出力することができるようになる。
すなわち、第11実施の形態では、前述したように、繰り返しフィードバック処理することによって、1回目の色むら判定で二値に出力された結果を元に学習することによって、色むら部と正常部のマルチスペクトル空間内の分類ベクトルを作成することができる。
そして、2度目の色むら判定処理部では求めた分類ベクトルに投影することによって、色むらを多値で出力することができる。
(第12実施の形態)
図31は、色むら判定部369と、判定結果出力部345と、処理コントロール部358とを有して色むら判定、色むら検査の処理時間を短縮するようにした第12実施の形態としての色むら検査装置の構成を示すブロック図である。
図31において、マルチスペクトル画像フレームメモリ318は、図1のフレームメモリ118に相当するものであって、図1の場合と同様にマルチスペクルト画像を取り込めるCCD撮像素子等で撮像された対象物のマルチスペクトル画像データが格納されるものとする。
このマルチスペクトル画像フレームメモリ318に格納された対象物のマルチスペクトル画像データは、スイッチ357の自動判定モード切換え時に、色むら判定部340に読み出されて所定の処理がなされる。
そして、この色むら判定部340の処理出力に基づいて、判定結果出力部345から判定結果が出力されることになる。
図31で、処理コントロール部358は、図1のコントロール部126内部をハードウェアコントロール部及び処理コントロール部とに分けたとき、後者の処理コントロール部に相当する構成を示しており、この構成によって色むら判定、色むら検査の精度を向上することができると共に、処理時間を短縮することができる。
この処理コントロール部358の構成は、前述した第1乃至第6実施の形態において、多クラス分類を行う場合にも適用することができるものである。
そして、この処理コントロール部358には、色むらの検査エリア決定部363と、使用マルチスペクトル画像決定部366と、処理順番決定部360とが備えられている。
先ず、検出エリア決定部363では、最初の処理時に、それの画像処理部364で画像処理を行って、検出エリア自体を検出エリア格納メモリ365に保存する。
そして、次の処理で色むら判定を行うときに、この検出エリア格納メモリ365を参照しながら、色むら判定が行われる。
この検出エリア決定部363では、二値化や輪郭抽出または特定の色を抽出することにより、これまでの画像の中の長方形で囲えるようなエリアだけでなく、複雑な部分の色むらの判定処理を行うことができると共に、その判定エリアを限定して画素数を減らすことによって色むら判定処理の時間を短縮することができる。
また、使用マルチスペクトル画像決定部366では、最初の処理時に、それの画像特徴量算出部367の処理でマルチスペクトル画像の特徴量を算出し、その特徴量を元に使用画像決定部368で使用画像を決定し、その決定された使用画像番号を使用画像番号格納メモリ369に格納する。。
そして、色むら判定部340では、この使用画像番号格納メモリ369を参照しながら、そのフィルタにおける画像を使うか、使わないかを判断した後で前述した実施の形態と同様の色むら判定処理を行って判定結果出力部345から判定結果が出力されるようにしている。
また、使用マルチスペクトル画像決定部366では、コントラストや濃淡差、濃度ヒストグラムの特徴量や平均値、標準偏差等を使うことができる。
さらに、処理順番決定部360では、スイッチ357の学習判定モード切換え時に、それの処理時間算出部361を介して処理時間を算出して、処理順番を決定し、その処理順番を処理順番格納メモリ362に格納する。
ここで、処理順番決定とは、上記検出エリア決定部363及び使用マルチスペクトル画像決定部366での処理をいずれを先に行うかを決定するもので、処理順番格納メモリ362に格納された処理順番データに従って、スイッチ359によって処理の順番が切り替えられるようになっている。
そして、学習判定モードというのは毎回の処理について、毎回検出エリア決定部363や使用マルチスペクトル画像決定部366を通してから色むら判定を行うと場合である。
また、自動判定モードというのは、測定条件が変わらないつまり測定条件が一定の場合に、順次に未知対象物の色むら判定を行うと場合である。
まず、始めに、検出エリア格納部メモリ365や使用画像番号格納メモリ369に何も入っていない状態では、それらのメモリに検出エリアや、使用マルチスペクトル画像の番号を入れるために、各種判定を行うことになる。
一度目の学習判定モードでは、まず対象物のマルチスペクトル画像データからそれぞれの検出エリア決定や使用マルチスペクトル画像の決定、必要な処理時間が算出される。
そして、その処理時間から処理の順番を決定して、それを処理順番格納メモリ362に格納する。
この処理順番データがスイッチ359にフィードバックされることによって、例えば、マルチスペクトル画像を決める時間が、検出エリアを決める時間よりも長い場合は、必ず、検出エリアを先に決定してから使用画像を決定することになる。
また、検出エリアの決定に掛かる時間の方が使用マルチスペクトル画像の決定よりも長い場合は先に使用マルチスペクトル画像を決定することになる。
こうして、処理順番を処理時間を元に入れ替えることによって、全体の処理時間を短縮させることができる。
そして、学習判定モードや自動判定モード時に、色むら判定部340によって色むら判定を行う場合には、検出エリア格納メモリ365と使用画像番号格納メモリ369を参照しながら色むら判定処理を行って判定結果を判定結果出力部345に送ることができる。
なお、以上のような第7乃至第12実施の形態における効果をまとめると、以下の通りである。
(1) 対象物の色むらの度合いを定量できる色むら検査システムを実現することができる。
(2) 色むら検査を行うときに、ある一定の色差以上の場合には色むらと判断すると共に、一定の色差以下の場合には正常と判断することができる。
(3) 測色値を用いて、検出処理や色むら度合い算出を行う場合に、フィルタ毎に色むら度合いを算出して総合的な色むら度合いを数値化することができる。
(4) 正常部学習データを指定しないで対象物の色むらの検査を行うことができる。
(5) 色むらを多値で出力することができる。
(6) 色むら判定、色むら検査の精度を向上することができると共に、処理時間を短縮することができる。
従って、本発明によれば、複数のバンドパスフィルタを介して得られるマルチスペクトル画像を用いて対象物の色分類処理を行うものであって、装置構成が簡単で、低コストで、且つ機械的振動にも耐えられ、しかも光源を限定せずにそのスペクトルが変化する場合などにも良好に対象物の色分類を行うことが可能であると共に、対象物を分類判定するのに最適な分類判定法を用いるようにすることにより、さらに分類精度を向上し得るようにした色分類装置及び色分類方法を提供することができる。
また、本発明によれば、複数のバンドパスフィルタを介して得られるマルチスペクトル画像を用いて対象物の色むら検査処理を行うものであって、装置構成が簡単で、低コストで、且つ機械的振動にも耐えられ、しかも光源を限定せずにそのスペクトルが変化する場合などにも良好に対象物の色むら検査処理を行うことが可能であると共に、対象物の色むら検査処理の精度を向上し得るようにした色むら検査装置を提供することができる。
本発明の基本実施の形態の色分類装置を示すブロック図。 本発明の基本実施の形態に用いる回転色フィルタの模式図。 本発明の基本実施の形態の動作を説明するフローチャート。 本発明の基本実施の形態の分類演算回路を示すブロック図と基本例の分類演算部を示すブロック図及び基本例の分類スペクトル選択回路を示すブロック図。 本発明の第1実施の形態の色分類演算回路を示すブロック図。 本発明の第1実施の形態の分類判定部を示すブロック図。 本発明の第1実施の形態の分類決定部を示すブロック図。 本発明の第1実施の形態の分類判定部の変形例を示すブロック図。 本発明の第1実施の形態の分類決定部の変形例を示す図。 本発明の第1実施の形態の分類結果の例を示す図。 本発明の第2実施の形態の色分類演算回路を示すブロック図。 本発明の第3実施の形態の色類演算回路を示すブロック図。 本発明の第3実施の形態の処理の流れを示すフローチャート。 本発明の第4実施の形態の色分類演算回路を示すブロック図。 本発明の第4実施の形態において色ムラを検出する場合の処理の流れを示すフローチャート。 本発明の第5実施の形態の色分類演算回路を示すブロック図。 本発明の第5実施の形態の処理の流れを示すフローチャート。 本発明の第6実施の形態の色分類演算回路を示すブロック図。 本発明の第6実施の形態の要部の処理の流れを示すフローチャート。 本発明による色むら検査装置の基本構成を示すブロック図。 本発明の第7実施の形態の色むら検査装置を示すブロック図。 本発明の第8実施の形態の色むら検査装置を示すブロック図。 本発明の第9実施の形態の色むら検査装置を示すブロック図。 本発明の第9実施の形態の色むら検査装置の要部の処理の流れを示すフローチャート。 本発明の第9実施の形態の色むら検査装置の要部の処理の流れを示すフローチャート。 本発明の第9実施の形態の色むら検査装置の要部の処理の流れを示すフローチャート。 本発明の第10実施の形態の色むら検査装置を示すブロック図。 本発明の第11実施の形態の色むら検査装置を示すブロック図。 本発明の第11実施の形態の色むら検査装置の要部の処理の流れを示すフローチャート。 本発明の第11実施の形態の色むら検査装置の要部の処理の流れを示すフローチャート。 本発明の第12実施の形態の色むら検査装置を示すブロック図。 従来の色識別装置の分類境界を説明する図。 従来の色識別装置の構成を示す図。 従来の色識別装置の分類スペクトルの一例を示す図である。
符号の説明
101…筐体、
110…光学系、
101…絞り、
126…絞り制御回路、
112A〜112E…バンドパスフィルタ、
112…回転色フィルタ、
123…フィルタ位置センサ、
124…モーター、
124a…モーター駆動回路、
114…撮像素子、
115…増幅器、
116…A/D変換器、
118…フレームメモリ、
128…分類演算回路、
129…露光値メモリ、
126…コントロール回路、
122…撮像素子駆動回路、
30…輝度成分抽出部、
13…スイッチ、
14…分類判定部、
15…学習制御部、
16…分類演算部、
17…分類決定部、
41,42…分類判定部、
51…判定結果演算部、
71…クラス情報データベース、
72…分類判定方法選択機能部、
73…データベース更新部、
81…マルチスペクトル画像撮像部、
82…画像処理部、
83…画像選択手段、
84…分類手段、
318…マルチスペクトル画像フレームメモリ、
328…分類演算回路、
329(A,B,C)…特徴量抽出部、
330…分類判定部、
340…分類評価部(色むら判定部)、
341…色むら検出処理部、
342…色むら検出結果格納メモリ、
343…色むら度合い算出部、
344…色むら度合い算出結果格納メモリ、
345…判定結果出力部、
347…測色値算出部、
348…スイッチ、
349…正常部データ作成部、
353…クラスデータ更新部、
354…新規クラス作成部、
357…スイッチ、
358…処理コントロール部、
360…処理順番決定部、
363…検出エリア決定部、
366…使用マルチスペクトル画像決定部。

Claims (22)

  1. 対象物の反射光をそれぞれ異なる帯域を有するマルチスペクトル画像として撮像するマルチスペクトル画像撮像手段と、
    前記マルチスペクトル画像撮像手段によって撮像された対象物のマルチスペクトル画像データから統計的手法を用いた特定の対象を分類するためのベクトルである分類スペクトルを算出し、この分類スペクトルを用いて前記対象物の分類を複数クラスにおいて行う分類手段とを具備し、
    前記分類手段は、
    それぞれ互いに異なる複数の種類の分類判定法によって前記複数クラスの分類判定を行う複数の分類判定部を備えていることを特徴とする色分類装置。
  2. 前記複数の分類判定部は直列に接続されていて互いに異なる複数の分類判定法によった分類判定が重畳的に行われることを特徴とする請求項1に記載の色分類装置。
  3. 前記分類手段は、さらに、
    前記対象物のクラス情報が予め記憶されているクラス情報データベースと、
    前記クラス情報データベースからのクラス情報に基いて前記複数の分類判定部での分類処理及び絞込方法を選択する分類判定選択機能部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の色分類装置。
  4. 前記分類手段は、さらに、
    前記複数の分類判定部の一乃至複数の判定結果を判断する判定結果判断部を備えていることを特徴とする請求項1または3に記載の色分類装置。
  5. 前記判定結果判断部は、
    前記複数の分類判定部における第1の分類判定部の判定結果に基いて第2の分類判定部での分類判定を行うか否かを判断して処理することを特徴とする請求項4に記載の色分類装置。
  6. 前記判定結果判断部は、
    前記複数の分類判定部における第1及び第2の分類判定部での分類判定が重畳的に行われた後、前記第2の分類判定部の判定結果に基いて再度前記第2の分類判定部での分類判定を行うか否かを判断して処理することを特徴とする請求項4に記載の色分類装置。
  7. 前記分類手段は、さらに、
    予め、前記マルチスペクトル画像データに対する所定の学習を行って該学習データに基いて前記分類手段による分類処理を制御する学習制御部を備えていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の色分類装置。
  8. 前記分類手段は、さらに、
    前記分類判定を行いながら学習データを更新する学習データ更新部を備えていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の色分類装置。
  9. 前記分類手段は、さらに、
    前記マルチスペクトル画像撮像手段によって撮像された対象物のマルチスペクトル画像データから特徴量を抽出すると共に、抽出された特徴量が所定の値より大きいマルチスペクトル画像データのみを選択して全スペクトル画像の中から判定に用いる一つまたは複数のスペクトル画像を選択する画像選択手段を具備することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の色分類装置。
  10. 前記画像選択手段によって抽出される特徴量が、前記マルチスペクトル画像撮像手段によって撮像されるマルチスペクトル画像におけるコントラスト及び濃淡差の少なくともいずれか一方を含むことを特徴とする請求項9に記載の色分類装置。
  11. 前記マルチスペクトル画像撮像手段は、
    前記対象物の反射光を前記マルチスペクトル撮像手段にそれぞれ異なる光の波長帯域を持つマルチスペクトル画像として結像させる光学手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の色分類装置。
  12. 対象物のマルチスペクトル画像データを提供するマルチスペクトル画像提供手段と、
    前記マルチスペクトル画像提供手段からのマルチスペクトル画像データの特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、
    この特徴量抽出手段からの特徴量に基いて色むら判定を行なう色むら判定手段と、
    前記色むら判定手段からの色むら判定結果に基いて色むら判定結果を出力する判定結果出力手段とを具備したことを特徴とする色むら検査装置。
  13. 前記色むら判定手段は、
    前記マルチスペクトル画像提供手段からのマルチスペクトル画像データに基いて色むら検出処理と色むら度合い算出とを平行または順列に行なう色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段とを含むことを特徴とする請求項12に記載の色むら検査装置。
  14. 前記色むら判定手段は、
    前記色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段からの色むら検出処理結果及び色むら度合い算出結果とをそれぞれ格納する色むら検出処理結果格納メモリ及び色むら度合い算出結果格納メモリとを含むことを特徴とする請求項13に記載の色むら検査装置。
  15. 前記色むら判定手段は、
    前記色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段のうちの少なくとも一方において検出エリアの測色値及び色差値のうちの少なくとも一方を求めるための測色値を算出する測色値算出手段を含むことを特徴とする請求項13に記載の色むら検査装置。
  16. 前記色むら判定手段は、
    前記色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段からの色むら検出処理結果及び色むら度合い算出結果並びに前記測色値算出手段による測色値から求められる検出エリアの色差値とをそれぞれ格納する色むら検出処理結果格納メモリ及び色むら度合い算出結果格納メモリとを含むことを特徴とする請求項15に記載の色むら検査装置。
  17. 前記色むら判定手段は、
    予め正常部データを作成する正常部データ作成手段をさらに具備し、
    この正常部データ作成手段による正常部データを前記色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段による色むら検出処理及び色むら度合い算出時に参照可能としたことを特徴とする請求項13に記載の色むら検査装置。
  18. 前記色むら判定手段は、
    前記色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段からの色むら検出処理結果及び色むら度合い算出結果を判断する判定結果判断手段と、
    この判定結果判断手段による判定結果の判断に基いてクラスデータを更新するクラスデータ更新手段と、
    このクラスデータ更新手段によるクラスデータに基いて新規クラスを作成する新規クラス作成手段とをさらに具備し、
    この新規クラス作成手段による新規クラスを前記色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段による色むら検出処理及び色むら度合い算出時にフィードバック可能としたことを特徴とする請求項13に記載の色むら検査装置。
  19. 前記色むら判定手段は、
    予め検出エリアを決定する検出エリア決定手段をさらに具備し、
    この検出エリア決定手段による検出エリアを前記色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段による色むら検出処理及び色むら度合い算出時に参照可能としたことを特徴とする請求項13に記載の色むら検査装置。
  20. 前記色むら判定手段は、
    前記マルチスペクトル画像提供手段からのマルチスペクトル画像データに基いて予め使用マルチスペクトル画像を決定する使用マルチスペクトル画像決定手段をさらに具備し、
    この使用マルチスペクトル画像決定手段による使用マルチスペクトル画像を前記色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段による色むら検出処理及び色むら度合い算出時に参照可能としたことを特徴とする請求項13に記載の色むら検査芸置。
  21. 前記色むら判定手段は、
    予め検出エリアを決定する検出エリア決定手段と、
    前記マルチスペクトル画像提供手段からのマルチスペクトル画像データに基いて予め使用マルテスペクトル画像を決定する使用マルチスペクトル画像決定手段と、
    予め前記検出エリア決定手段及び使用マルテスペクトル画像決定手段との処理順番を決定する処理順番決定手段とをさらに具備し、
    この処理順番決定手段による処理順番に基いて前記検出エリア決定手段による検出エリア及び使用マルチスペクトル画像決定手段による使用マルチスペクトル画像を前記色むら検出処理手段及び色むら度合い算出手段による色むら検出処理及び色むら度合い算出時に参照可能としたことを特徴とする請求項13に記載の色むら検査装置。
  22. 複数の種類の判定方法によって色分類判定を行う色分類方法であって、
    複数のバンドバスフィルタを用いて撮像した画像の色測定エリアの輝度成分を抽出して多次元データを得るステップと、
    前記多次元データに対して分類判定演算処理を施し、近傍クラスを抽出するステップと、
    前記近傍クラスが1つかを判断し、1つと判断された場合、更に判定クラスの確信度が所定の値以上かを判断し、前記判定クラスの確信度が所定の値以上と判断された場合、分類を決定するするステップと、
    前記近傍クラスが複数かを判断し、複数と判断された場合、若しくは前記判定クラスの確信度が所定の値以上ではないと判断された場合、前記分類判定演算処理とは異なる分類判定演算処理を施して分類を決定するステップと、
    を有することを特徴とする色分類方法。
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