【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特にシステアミン、システアミン誘導体、これらの塩を含有するパーマネント組成物によってパーマネント処理を施された後の毛髪に発生する不快臭の消臭を行うことができる消臭剤に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、毛髪のパーマネントウェーブ処理や縮毛処理を行うにあたって、還元剤等を含有する第一剤と、酸化剤等を含有する第二剤とからなるパーマネントウェーブ用組成物が用いられている。第一剤に含有される還元剤は毛髪のタンパク質であるケラチン（シスチン）のジスルフィド結合を開裂する機能を有し、また第二剤に含有される酸化剤はジスルフィド結合を再構成して毛髪の形状を安定化させる機能を有する。
【０００３】
上記の酸化剤としては、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール酸モノエタノールアミン等が用いられるが、近年、システアミン、システアミン誘導体、あるいはこれらの塩が用いられるようになってきている（特許文献１参照）。このシステアミン等は、以前から知られていたが、規制により化粧品用途に用いることはできなかったものであり、平成１３年４月１日からの化粧品の規格制度の改正により、パーマネント・ウェーブ用途に使用可能となったものである。
【０００４】
これらシステアミン等は第一剤の還元剤として用いると、パーマネントウェーブ処理時において毛髪にウェーブがかかりやすくなり、しかもそのウェーブ保持力が強いという特色を有している。またこのシステアミン等を用いた場合には、中性から酸性領域においてもパーマネントウェーブ処理を行うことができ、アルカリ性の薬剤の使用を抑制してアルカリによる毛髪の損傷を防止できるという利点もある。
【０００５】
しかし、このようなシステアミン等を含有するパーマネント用組成物を用いて、毛髪に対してパーマネントウェーブ処理の施術を行うと、施術後数週間から数ヶ月にわたって毛髪に不快臭が付着し、特に洗髪時や運動等による発汗時に強い不快臭が発生するという問題があった。この不快臭は、毛髪のケラチン中に、システアミン等に由来する含硫黄化合物が吸着されて残り、これが特に洗髪時等に脱離拡散するためである。
【０００６】
このようなパーマネントウェーブ処理後の毛髪からの不快臭をなくす方法としては、香りの強い香料を賦香して不快臭を感じなくさせる方法があるが、このような方法では逆に香料が毛髪に強く残ることを不快に感じる人もいるという問題がある。
【０００７】
また、パーマネントウェーブ処理後の毛髪に、酸性の後処理剤にて後処理を施すことで不快臭を抑制することも提案されているが（特許文献２参照）、不快臭を十分に抑制するには至らず、また酸性の薬剤にて処理することで毛髪が損傷するおそれもあった。
【０００８】
【特許文献１】
特開平８−３４７１１号公報
【特許文献２】
特開平３−２７１２１４号公報
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みて為されたものであり、システアミン類を用いたパーマネント組成物によるパーマネントウェーブ処理又は縮毛強制処理後に毛髪に付着するシステアミン類に起因する不快臭を低減することができる消臭剤を提供することを目的とするものである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る消臭剤は、下記構造式（Ａ）で示される重合単位を含む重合体を含有するため、還元剤としてシステアミン類を用いたパーマネント組成物によりウェーブ処理が施された毛髪に対して適用されると、パーマネントウェーブ処理により毛髪のケラチンに吸着されたシステアミン等に由来する含硫黄化合物による不快臭が抑制されるものである。
【００１１】
この重合体の含有量は、０．０１〜２０重量％の範囲であることが好ましい。
【００１２】
【化２】
【００１３】
Ｒ１はＨ又はＣＨ３
Ｒ２、Ｒ３はＣＨ２〜Ｃ４Ｈ８のアルキレン基
Ａ１はＯ又はＮＨ
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【００１５】
本発明に係る脱臭剤中には、上記構造式（Ａ）で示される重合単位を含む重合体が含有される。この重合体としては、構造式（Ａ）で示される重合体単位のみからなるホモポリマーを用いることができるが、構造式（Ａ）のもの以外の他の重合単位を含む共重合体であっても良い。共重合体の場合には、構造式（Ａ）のもの以外の重合単位に相当する重合性単量体として、例えばジメチルアミノエチル（メタ）アクリレート、ジメチルアミノプロピル（メタ）アクリレート、ジエチルアミノエチル（メタ）アクリレート、ジメチルアミノエチル（メタ）アクリルアミド、ジエチルアミノエチル（メタ）アクリルアミド等のカチオン系単量体、メチル（メタ）アクリレート、エチル（メタ）アクリレート、イソブチル（メタ）アクリレート、シクロヘキシル（メタ）アクリレート、２−エチルヘキシル（メタ）アクリレート、アクリロニトリル、ｔ−ブチル（メタ）アクリレート、（メタ）アクリルアミド、ジアセトン（メタ）アクリルアミド、スチレン、ビニルピロリドン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチル（メタ）アクリレート、ラウリル（メタ）アクリレート、ステアリル（メタ）アクリレート、ヒドロキシプロピル（メタ）アクリレート、メトキシエチル（メタ）アクリレート、エトキシエチル（メタ）アクリレート、ポリエチレングリコールと（メタ）アクリル酸とのエステル等が、挙げられる。
【００１６】
上記のように、構造式（Ａ）で示される重合単位を含む重合体は、ホモポリマーであっても、他の重合単位を含む共重合体であっても良いが、十分な消臭効果を得るためには、重合体の全量に対する構造式（Ａ）で示される重合単位の割合は、好ましくは１〜１００重量％、特に好ましくは１０〜１００重量％、更に好ましくは２０〜１００重量％となるようにする。重合体中の構造式（Ａ）で示される重合単位の含有量が少なすぎると、十分な消臭効果が得られなくなるおそれがある。
【００１７】
またこの構造式（Ａ）で示される重合単位を含む重合体は、高い消臭効果とパーマネントウェーブ処理後の毛髪が良好な感触が得られるようにするためには、重量平均分子量１０００〜５０００００の範囲のものを用いることが好ましく、この重量平均分子量が１０００に満たないと十分な消臭効果が得られにくくなると共に、毛髪がべた付いたり、毛髪へのコーティングが不充分となって上記重合体が毛髪から脱落しやすくなるものであり、また５０００００を超えると高分子量化に起因して取扱性が低下すると共に毛髪がごわついたりパーマネントウェーブ処理によるウェーブ効果が低下したりするおそれがある。
【００１８】
このような重合体としては、例えばポリメタクリロイルエチルジメチルベタイン、メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸２−ヒドロキシエチル共重合体、Ｎ−メタクリロイルオキシエチルＮ，Ｎ−ジメチルアンモニウム−α−Ｎ−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体等を挙げることができる。これらの重合体としては、アルコール溶液として提供されているものを用いることができ、例えばポリメタクリロイルエチルジメチルベタイン液（ポリメタクリロイルエチルジメチルベタインのアルコール溶液）としては互応化学工業株式会社製の「プラスサイズＬ−４０１」を、メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸２−ヒドロキシエチル共重合体液（メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸２−ヒドロキシエチル共重合体のアルコール溶液）としては互応化学工業株式会社製の「プラスサイズＬ−４５０」を用いることができる。
【００１９】
これらのうちでも、特に構造式（Ａ）で示される重合単位のみからなるホモポリマーであるポリメタクリロイルエチルジメチルベタインを用いることが好ましい。
【００２０】
脱臭剤中における上記重合体の含有量は、システアミン類に起因する不快臭を十分に抑制することができるように適宜設定すれば良いが、上記共重合体の含有量が多い場合には毛髪への付着量が過剰となって毛髪がごわついたりパーマネントウェーブ処理によるウェーブ効果が低下したりするおそれがあり、またこの含有量が少ない場合には十分な脱臭効果を得ることが困難となるため、含有量は０．０１〜２０重量％の範囲、特に０．１〜６重量％の範囲であることが好ましい。
【００２１】
本発明に係る消臭剤の形態は特に制限されず、パーマネントウェーブ処理後の毛髪に塗布可能な形態に適宜調製すれば良い。例えば、上記の重合体をアルコールや水等の溶剤に分散・溶解させて消臭剤を調製することができる。またこのとき、必要に応じて種々の添加剤を配合することもできる。
【００２２】
また、例えば上記共重合体をシャンプー、ヘアリンス、ヘアトリートメント、ヘアローション、ヘアスプレー、ヘアフォーム、ヘアワックス、ヘアクリーム、ヘアゲル等のように、パーマネントウェーブ後の毛髪に用いられるものに含有させて、これらのものを消臭剤として調製することもできる。
【００２３】
上記のような本発明に係る消臭剤は、還元剤としてシステアミン類を含有する第一剤と、酸化剤を含有する第二剤とからなるパーマネント組成物を用いてパーマネントウェーブ処理がなされた毛髪に対して塗布することにより、システアミン類に起因する不快臭を抑制することができる。
【００２４】
ここで、上記パーマネント組成物について説明しておく。
【００２５】
上記のシステアミン類とは、本明細書においてはシステアミン、システアミン誘導体、及びこれらの塩を総称するものであり、上記パーマネント組成物の第一剤中には、これらのシステアミン類のうちの少なくとも一種が含有されている。システアミン誘導体としては、Ｎ−アシルシステアミン等を挙げることができる、また、システアミンやシステアミン誘導体の塩としては、例えば塩酸塩等を挙げることができる。このような還元剤は、通常は第一剤中で１〜２０重量％の割合で含有されている。
【００２６】
また、第二剤中の酸化剤としては、パーマネント用組成物に通常用いられるものが適宜選択して用いられ、例えば臭素酸ナトリウムや臭素酸カリウム等の臭素酸塩、過ホウ素酸ナトリウム、過酸化水素等を挙げることができる。このような酸化剤は、通常は第二剤中で１〜２０重量％の割合で含有される。
【００２７】
また、パーマネント用組成物の第一剤及び第二剤には、上記のような成分の他に、パーマネント用組成物に通常用いられる適宜の成分を配合することができ、例えばアルカリ剤、界面活性剤、油剤、溶解剤、緩衝剤、安定化剤、香料、色素、防腐剤、ｐＨ調整剤、粘度調整剤、毛髪保護材、各種ポリマー等が配合される。例えはアルカリ剤は、ケラチン質で構成されている毛髪を膨潤させる機能を有するものであり、炭酸水素アンモニウム等が用いられる。
【００２８】
このようなパーマネント組成物によるパーマネントウェーブ処理は、毛髪に対して第一剤を塗布した後、第二剤を塗布することにより行われる。このとき、毛髪のケラチン中に、システアミン類に由来する含硫黄化合物が吸着されて残り、これによりパーマネントウェーブ処理後の毛髪に不快臭が付着し、また洗髪時や発汗時などにこの含硫黄化合物が脱離拡散して、不快臭が強くなる。
【００２９】
これに対し、上記のパーマネントウェーブ処理前、パーマネントウェーブ処理後、或いはパーマネントウェーブ処理中における第一剤の塗布後、第二剤の塗布前等の適宜のタイミングにおいて、毛髪に対して本発明に係る消臭剤を塗布すると、上記のようなパーマネントウェーブ処理後の不快臭の発生が抑制されるものである。このとき、パーマネントウェーブ処理前やパーマネントウェーブ処理中に消臭剤の塗布を行うと、パーマネントウェーブ処理中における不快臭の発生も抑制することができる。また、不快臭の発生を効果的に抑制するためには、パーマネントウェーブ処理後、或いはパーマネントウェーブ処理中における第一剤の塗布後、第二剤の塗布前に、消臭剤の塗布を行うことが好ましい。
【００３０】
塗布の形態は、パーマネントウェーブ処理を行う前やパーマネントウェーブ処理中の場合は、上記重合体を水やアルコール等の溶剤に分散・溶解したものをそのまま毛髪に塗布したり、スプレー、ミスト等のような形で毛髪に塗布したり、或いはシャンプー、ヘアリンス、ヘアトリートメント等の形態のものに上記重合体を加えたものを塗布しても良い。また、パーマネントウェーブ処理後の場合には、前記と同様の形態とするほか、ヘアローション、ヘアスプレー、ヘアフォーム、ヘアワックス、ヘアクリーム、ヘアゲル等の種々の形態のものに上記重合体を加えたものを塗布しても良い。
【００３１】
上記のような不快臭の発生抑制の機構は正確には明らかにされていないが、不快臭の原因は、毛髪に対してパーマ加工を行っている時にシステアミン類が変性して不快臭を有するシスタミンやメルカプタンが生成し、これによりパーマネントウェーブ処理時に不快臭が発生し、またこれが毛髪中に吸着残存して洗髪や入浴に際して揮散して不快臭として感じるものと考えられているものであり、本発明では臭いの元となるこれらの分子に上記重合体中のＣＯＯ−（カルボキシル基のアニオン）とＮ＋（４級窒素のカチオン）が化学反応や包接的機能などにより作用してその揮発性を低下させているものと推察される。また、上記重合体はシステアミン類の本来の機能は損なわずに、不快臭の発生のみを抑制するという効果がある。
【００３２】
【実施例】
次に、実施例によって本発明の詳細を説明するが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、本明細書に記載の主旨を逸脱しない範囲で変更実施することは、全て本発明の技術的範囲に包含される。
【００３３】
まず、下記の表１に記載の各成分を用い、常法により第一剤と第二剤とからなるパーマネント組成物を調製した。
【００３４】
【表１】
【００３５】
（実施例１）
長さ２０ｃｍの人間の毛髪を重さ２ｇに束ねた毛束を、コンディショニング成分を含まないシャンプーにて洗った後、下記表２に示す組成１の消臭剤（重合体含有量１．２重量％）を毛束に塗布した。次いで、この毛束を室温で重量５０ｇの第一剤中に１５分間浸漬し、次いで軽く水洗した後、室温で重量５０ｇの第二剤中に１５分間浸漬し、更に流水ですすいだ後、乾燥した。
【００３６】
（実施例２）
下記組成１に示す消臭剤の塗布を、第一剤中による処理後、第二剤による処理前の毛束に行った。それ以外は実施例１と同様の処理を行った。
【００３７】
（実施例３）
下記組成１に示す消臭剤の塗布を、第二剤による処理後の毛束に行った。それ以外は実施例１と同様の処理を行った。
【００３８】
（実施例４）
消臭剤として、下記表２に示す組成２のものを用いた以外は、実施例１と同様の処理を行った。
【００３９】
（実施例５）
下記組成２に示す消臭剤の塗布を、第一剤中による処理後、第二剤による処理前の毛束に行った。それ以外は実施例２と同様の処理を行った。
【００４０】
（実施例６）
下記組成２に示す消臭剤の塗布を、第二剤による処理後の毛束に行った。それ以外は実施例２と同様の処理を行った。
【００４１】
（比較例１）
消臭剤の塗布を行わなかった以外は、実施例１と同様の処理を行った。
【００４２】
この毛束に対して、次の各実施例及び比較例に示す処理を施した。
【００４３】
【表２】
【００４４】
＊１：ポリメタクリロイルエチルジメチルベタイン液（ポリメタクリロイルエチルジメチルベタインの３０重量％溶液、互応化学工業株式会社製、品番「プラスサイズＬ−４０１」、重量平均分子量１５００００）
＊２：メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸２−ヒドロキシエチル共重合体液（メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸２−ヒドロキシエチル共重合体の４０重量％溶液、互応化学工業株式会社製、品番「プラスサイズＬ−４５０」、重量平均分子量１２００００）
〔評価〕
各実施例及び比較例のような毛束の処理において、パーマネントウェーブ処理中に（処理時の臭い）、及び処理後の毛束を更に４０℃の温水により洗髪・乾燥を行った際の洗髪時及び乾燥後に毛束から発生する臭い（処理後の毛束の臭い）を官能評価し、非常に良いものを◎、良いものを○、同等のものを△、劣るものを×とした。
【００４５】
この結果を表３に示す。
【００４６】
【表３】
【００４７】
【発明の効果】
上記のように本発明に係る消臭剤では、還元剤としてシステアミン類を用いたパーマネント組成物によりウェーブ処理が施された毛髪に対して適用されると、パーマネントウェーブ処理により毛髪のケラチンに吸着されたシステアミン等に由来する含硫黄化合物による不快臭が抑制され、特に洗髪時や発汗時などにおいても不快臭を効果的に抑制することができる。また香料を用いることなく前記不快臭を抑制することができ、香料の臭いを不快に感じる人であっても、本発明に係る消臭剤を使用することで、香料の臭いによる不快感を感じることなく、パーマネントウェーブ処理後の不快臭を抑制することができるものである。更に、上記構造式（Ａ）で示される重合単位を含む重合体により、パーマネント処理後の毛髪の毛束の感触を向上することもできるものである。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention particularly relates to a deodorant capable of deodorizing unpleasant odor generated in hair after being subjected to permanent treatment with a permanent composition containing cysteamine, a cysteamine derivative, or a salt thereof.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, when performing a permanent wave treatment or a curly hair treatment of hair, a permanent wave composition comprising a first agent containing a reducing agent and the like and a second agent containing an oxidizing agent and the like has been used. The reducing agent contained in the first agent has the function of cleaving the disulfide bond of keratin (cystine), which is a protein of the hair, and the oxidizing agent contained in the second agent reconstitutes the disulfide bond and restores It has a function to stabilize the shape.
[0003]
As the oxidizing agent, ammonium thioglycolate, monoethanolamine thioglycolate, and the like are used. In recent years, cysteamine, cysteamine derivatives, and salts thereof have been used (see Patent Document 1). . This cysteamine has been known for a long time, but it could not be used for cosmetics due to regulations. Due to the revision of the cosmetics standard system from April 1, 2001, it was used for permanent waves. It is now usable.
[0004]
When these cysteamines and the like are used as a reducing agent of the first agent, the hair tends to be waved at the time of the permanent wave treatment, and has a characteristic that the wave holding power is strong. When cysteamine or the like is used, permanent wave treatment can be performed even in a neutral to acidic region, and there is an advantage that hair damage due to alkali can be prevented by suppressing the use of an alkaline agent.
[0005]
However, when a permanent waving treatment is performed on hair using such a permanent composition containing cysteamine or the like, an unpleasant odor adheres to the hair for several weeks to several months after the treatment, and particularly during hair washing. There is a problem that a strong unpleasant odor is generated when sweating due to exercise or exercise. This unpleasant odor is because sulfur-containing compounds derived from cysteamine and the like remain in the keratin of the hair and are desorbed and diffused especially during hair washing.
[0006]
As a method of eliminating the unpleasant odor from the hair after the permanent wave treatment, there is a method of perfuming a strong fragrance to eliminate the unpleasant odor, but in such a method, the fragrance is conversely applied to the hair. The problem is that some people find it unpleasant to remain strong.
[0007]
It has also been proposed to suppress the unpleasant odor by subjecting the hair after the permanent wave treatment to post-treatment with an acidic post-treatment agent (see Patent Document 2). However, there was also a risk that hair would be damaged by treatment with an acidic chemical.
[0008]
[Patent Document 1]
JP-A-8-34711 [Patent Document 2]
JP-A-3-271214
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above points, and it is possible to reduce an unpleasant odor caused by cysteamines attached to hair after permanent wave treatment or forcible hair treatment with a permanent composition using cysteamines. It is an object of the present invention to provide a deodorant that can be used.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
Since the deodorant according to the present invention contains a polymer containing a polymerized unit represented by the following structural formula (A), it can be applied to hair that has been subjected to wave treatment with a permanent composition using cysteamines as a reducing agent. When applied, the unpleasant odor due to sulfur-containing compounds derived from cysteamine and the like adsorbed on the keratin of the hair by the permanent wave treatment is suppressed.
[0011]
The content of this polymer is preferably in the range of 0.01 to 20% by weight.
[0012]
Embedded image
R 1 is H or CH 3
R 2 and R 3 are CH 2 to C 4 H 8 alkylene groups A 1 are O or NH
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described.
[0015]
The deodorant according to the present invention contains a polymer containing a polymerized unit represented by the above structural formula (A). As this polymer, a homopolymer composed of only the polymer unit represented by the structural formula (A) can be used, but a copolymer containing a polymer unit other than the structural unit represented by the structural formula (A) may be used. Is also good. In the case of a copolymer, for example, dimethylaminoethyl (meth) acrylate, dimethylaminopropyl (meth) acrylate, diethylaminoethyl (meth) A) acrylate, dimethylaminoethyl (meth) acrylamide, diethylaminoethyl (meth) acrylamide and other cationic monomers, methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, isobutyl (meth) acrylate, cyclohexyl (meth) acrylate, -Ethylhexyl (meth) acrylate, acrylonitrile, t-butyl (meth) acrylate, (meth) acrylamide, diacetone (meth) acrylamide, styrene, vinylpyrrolidone, vinyl acetate, hydroxyethyl (meth) acryl , Lauryl (meth) acrylate, stearyl (meth) acrylate, hydroxypropyl (meth) acrylate, methoxyethyl (meth) acrylate, ethoxyethyl (meth) acrylate, esters of polyethylene glycol with (meth) acrylic acid, etc. No.
[0016]
As described above, the polymer containing the polymerized unit represented by Structural Formula (A) may be a homopolymer or a copolymer containing another polymerized unit, but has a sufficient deodorizing effect. In order to obtain, the ratio of the polymer unit represented by the structural formula (A) to the total amount of the polymer is preferably 1 to 100% by weight, particularly preferably 10 to 100% by weight, and more preferably 20 to 100% by weight. To be. If the content of the polymer unit represented by the structural formula (A) in the polymer is too small, a sufficient deodorizing effect may not be obtained.
[0017]
The polymer containing the polymerized unit represented by the structural formula (A) has a weight-average molecular weight of 1,000 to 500,000 in order to obtain a high deodorizing effect and a good feel to the hair after the permanent wave treatment. When the weight average molecular weight is less than 1,000, it is difficult to obtain a sufficient deodorizing effect, and the hair becomes sticky or the coating on the hair becomes insufficient, so that the above polymer is used. Is more likely to fall off from the hair, and if it exceeds 500,000, the handleability is reduced due to the increase in the molecular weight, and the hair may be stiff and the wave effect due to the permanent wave treatment may be reduced.
[0018]
Examples of such a polymer include polymethacryloylethyl dimethyl betaine, methacryloylethyl dimethyl betaine, methacryloylethyl trimethylammonium chloride, 2-hydroxyethyl methacrylate copolymer, N-methacryloyloxyethyl N, N-dimethylammonium-α- Examples thereof include N-methylcarboxybetaine / alkyl methacrylate copolymer. As these polymers, those provided as an alcohol solution can be used. For example, as a polymethacryloylethyl dimethyl betaine solution (an alcohol solution of polymethacryloylethyl dimethyl betaine), “Positive size L-401 "is a methacryloylethyl dimethylbetaine / methacryloylethyltrimethylammonium chloride / 2-hydroxyethyl methacrylate copolymer solution (alcohol solution of methacryloylethyldimethylbetaine / methacryloylethyltrimethylammonium chloride / 2-hydroxyethyl methacrylate copolymer) )), “Plus size L-450” manufactured by Ryogo Chemical Industry Co., Ltd. can be used.
[0019]
Among these, it is particularly preferable to use polymethacryloylethyl dimethyl betaine which is a homopolymer composed of only the polymerized unit represented by the structural formula (A).
[0020]
The content of the polymer in the deodorant may be appropriately set so as to sufficiently suppress the unpleasant odor caused by cysteamines. The amount of the adhesive may be excessive, and the hair may be stiff and the wave effect of the permanent wave treatment may be reduced, and if the content is small, it is difficult to obtain a sufficient deodorizing effect. The content is preferably in the range of 0.01 to 20% by weight, particularly preferably in the range of 0.1 to 6% by weight.
[0021]
The form of the deodorant according to the present invention is not particularly limited, and may be suitably adjusted to a form that can be applied to the hair after the permanent wave treatment. For example, a deodorant can be prepared by dispersing and dissolving the above polymer in a solvent such as alcohol or water. At this time, various additives can be blended as required.
[0022]
Also, for example, shampoos, hair rinses, hair treatments, hair lotions, hair sprays, hair foams, hair waxes, hair creams, hair gels, etc., such as the above copolymers, are contained in hair used after permanent wave, These can also be prepared as a deodorant.
[0023]
The deodorant according to the present invention as described above is a hair that has been subjected to permanent wave treatment using a permanent composition comprising a first agent containing cysteamines as a reducing agent and a second agent containing an oxidizing agent. By applying the composition to, an unpleasant odor caused by cysteamines can be suppressed.
[0024]
Here, the permanent composition will be described.
[0025]
In the present specification, the cysteamines are generically referring to cysteamine, cysteamine derivatives, and salts thereof. In the first agent of the permanent composition, at least one of these cysteamines is used. It is contained. Examples of the cysteamine derivative include N-acylcysteamine and the like, and examples of the salt of cysteamine and the cysteamine derivative include hydrochloride. Such a reducing agent is usually contained in the first agent at a ratio of 1 to 20% by weight.
[0026]
As the oxidizing agent in the second agent, those usually used in permanent compositions are appropriately selected and used, for example, bromates such as sodium bromate and potassium bromate, sodium perborate, and peroxides. Hydrogen and the like can be mentioned. Such an oxidizing agent is usually contained in the second agent at a ratio of 1 to 20% by weight.
[0027]
In addition, in addition to the components described above, the first agent and the second agent of the permanent composition may include appropriate components commonly used in the permanent composition, such as an alkali agent and a surfactant. Agents, oils, solubilizers, buffers, stabilizers, fragrances, dyes, preservatives, pH adjusters, viscosity adjusters, hair protecting materials, various polymers, and the like are incorporated. For example, the alkaline agent has a function of swelling the hair composed of keratinous material, and ammonium bicarbonate or the like is used.
[0028]
The permanent wave treatment with such a permanent composition is performed by applying a first agent to hair and then applying a second agent. At this time, the sulfur-containing compound derived from cysteamine is adsorbed and remains in the keratin of the hair, whereby an unpleasant odor is attached to the hair after the permanent wave treatment, and the sulfur-containing compound is used at the time of hair washing or sweating. Desorbs and diffuses, increasing the unpleasant odor.
[0029]
On the other hand, before the permanent wave treatment, after the permanent wave treatment, or after the application of the first agent during the permanent wave treatment, at an appropriate timing such as before the application of the second agent, the present invention relates to the hair. When a deodorant is applied, the generation of unpleasant odor after the permanent wave treatment as described above is suppressed. At this time, if the deodorant is applied before the permanent wave processing or during the permanent wave processing, generation of an unpleasant odor during the permanent wave processing can also be suppressed. Also, in order to effectively suppress the generation of unpleasant odors, it is necessary to apply a deodorant after the permanent wave treatment or after the application of the first agent during the permanent wave treatment and before the application of the second agent. Is preferred.
[0030]
Before the permanent wave treatment or during the permanent wave treatment, the form of application may be such that the above polymer is dispersed and dissolved in a solvent such as water or alcohol and applied directly to hair, such as spray, mist, etc. It may be applied to the hair in any form, or may be applied in the form of a shampoo, a hair rinse, a hair treatment or the like to which the above-mentioned polymer has been added. In addition, in the case after the permanent wave treatment, in addition to the same form as described above, the above polymer was added to various forms such as hair lotion, hair spray, hair foam, hair wax, hair cream, and hair gel. An object may be applied.
[0031]
Although the mechanism for suppressing the generation of unpleasant odors as described above is not exactly elucidated, the cause of the unpleasant odor is cystamine, which has an unpleasant odor due to denaturation of cysteamines when perming the hair. And a mercaptan are generated, which causes an unpleasant odor during the permanent wave treatment, which is considered to be absorbed in the hair and volatilized during hair washing and bathing and felt as an unpleasant odor. In these polymers, COO − (an anion of a carboxyl group) and N + (a cation of a quaternary nitrogen) in the above polymer act on these molecules that cause odor by a chemical reaction or an inclusive function to reduce the volatility. It is inferred that it has decreased. Further, the above polymer has an effect of suppressing generation of unpleasant odor without impairing the original function of cysteamines.
[0032]
【Example】
Next, the details of the present invention will be described with reference to examples, but the following examples do not limit the present invention, and all changes and implementations without departing from the gist described in the present specification will be described. Within the technical scope.
[0033]
First, a permanent composition comprising a first agent and a second agent was prepared by a conventional method using the components shown in Table 1 below.
[0034]
[Table 1]
[0035]
(Example 1)
A hair bundle obtained by bundling human hair having a length of 20 cm to a weight of 2 g was washed with a shampoo containing no conditioning component, and then a deodorant having a composition 1 shown in Table 2 below (polymer content: 1.2 wt. %) Was applied to the tress. Then, the hair bundle is immersed in the first agent having a weight of 50 g at room temperature for 15 minutes, then lightly washed with water, immersed in the second agent having a weight of 50 g at room temperature for 15 minutes, rinsed with running water, and then dried. did.
[0036]
(Example 2)
The deodorant shown in the following composition 1 was applied to the hair bundle after the treatment in the first agent and before the treatment in the second agent. Otherwise, the same processing as in Example 1 was performed.
[0037]
(Example 3)
The deodorant shown in the following composition 1 was applied to the hair bundle after the treatment with the second agent. Otherwise, the same processing as in Example 1 was performed.
[0038]
(Example 4)
The same treatment as in Example 1 was performed, except that a deodorant having a composition 2 shown in Table 2 below was used.
[0039]
(Example 5)
The deodorant shown in the following composition 2 was applied to the hair bundle after the treatment in the first agent and before the treatment in the second agent. Otherwise, the same processing as in Example 2 was performed.
[0040]
(Example 6)
The deodorant shown in the following composition 2 was applied to the hair bundle after the treatment with the second agent. Otherwise, the same processing as in Example 2 was performed.
[0041]
(Comparative Example 1)
The same processing as in Example 1 was performed except that the deodorant was not applied.
[0042]
The hair bundle was subjected to the processing shown in the following examples and comparative examples.
[0043]
[Table 2]
[0044]
* 1: Polymethacryloylethyl dimethyl betaine solution (30% by weight solution of polymethacryloylethyl dimethyl betaine, manufactured by Ryo Kagaku Kogyo Co., Ltd., product number “Plus Size L-401”, weight average molecular weight 150,000)
* 2: Methacryloylethyl dimethyl betaine / methacryloylethyltrimethylammonium chloride / 2-hydroxyethyl methacrylate copolymer solution (40% by weight solution of methacryloylethyldimethylbetaine / methacryloylethyltrimethylammonium chloride / 2-hydroxyethyl methacrylate copolymer; (Catalog Chemical Industry Co., Ltd., product number "Plus size L-450", weight average molecular weight 120,000)
[Evaluation]
In the treatment of the hair bundle as in each of the examples and comparative examples, during the permanent wave treatment (odor at the time of treatment), and at the time of hair washing when the treated hair bundle was further washed and dried with warm water of 40 ° C. Further, the odor generated from the hair tress after drying (the odor of the hair tress after treatment) was subjected to a sensory evaluation. A very good product was evaluated as ◎, a good product as ○, an equivalent product as Δ, and an inferior product as ×.
[0045]
Table 3 shows the results.
[0046]
[Table 3]
[0047]
【The invention's effect】
As described above, in the deodorant according to the present invention, when applied to hair that has been subjected to wave treatment with a permanent composition using cysteamines as a reducing agent, it is adsorbed on keratin of hair by permanent wave treatment. In addition, unpleasant odors due to sulfur-containing compounds derived from cysteamine and the like are suppressed, and in particular, unpleasant odors can be effectively suppressed even during hair washing and sweating. In addition, the unpleasant odor can be suppressed without using a fragrance, and even a person who feels the odor of the fragrance unpleasantly feels discomfort due to the odor of the fragrance by using the deodorant according to the present invention. Without this, an unpleasant odor after the permanent wave processing can be suppressed. Further, the feel of the hair bundle after permanent treatment can be improved by the polymer containing the polymerized unit represented by the structural formula (A).