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JP2004337675A - 廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化方法 - Google Patents

廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化方法 Download PDF

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JP2004337675A JP2003134793A JP2003134793A JP2004337675A JP 2004337675 A JP2004337675 A JP 2004337675A JP 2003134793 A JP2003134793 A JP 2003134793A JP 2003134793 A JP2003134793 A JP 2003134793A JP 2004337675 A JP2004337675 A JP 2004337675A
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Toshiro Oshikata
押方利朗
Masaaki Ebihara
海老原正明
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Taisei Corp
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Taisei Corp
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Abstract

【課題】早期に廃棄物を安定化することができる、廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化促進剤を提供することを目的とする。
【解決手段】廃棄物処分場10の廃棄物20を早期に安定化する方法において、前記廃棄物20中に、過酸化水素、オゾン、過マンガン酸カリウム、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、塩素のうち少なくとも何れかひとつを含む安定化促進剤30を供給し、前記廃棄物20に対して、酸化又は分解若しくはその両方の処理を行ったことを特徴とする、廃棄物処分場10における廃棄物20の早期安定化方法である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄物の早期安定化方法に関し、特に一般廃棄物や産業廃棄物等の廃棄物最終処分場、廃棄物保管施設、土壌汚染現場、不適正処分場、不法投棄現場における廃棄物の早期安定化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、産業の発達や高度消費経済の伸展に伴い、産業廃棄物や一般家庭から出る廃棄物の種類および量は増加傾向にある。
このため、廃棄物の処分方法が社会問題となっている。
今日、廃棄物の処分方法としては、廃棄物を一箇所に集め、埋立てるのが通用となっているが、年々増加しつつある廃棄物が地球に与える影響は少なくなく、また土地事情などからも、現在における埋立処分場の役割は、単なる廃棄物の投棄場としての役割だけではなく、廃棄物の安定化を図り、そして積極的に処理する機能をも果たすことが要求されている。このため、埋立処分場では、たとえば廃棄物中へ降雨や散水等による水分の供給と、浸出水集排水管およびガス抜き管を介しての空気の供給とにより、微生物の生物分解を促進して廃棄物中の有機物を安定させることが行われている。
また、重金属等の有害物質に対しては、浸出水による洗い出しを行い、安定化を図ることがなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記した従来の廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化方法にあっては、次のような問題点がある。
<イ>投棄された廃棄物が、安定化するまでには長い時間がかかる。
このため、跡地利用の時期の遅延化、遮水工への負担および処分場の管理費用の増大化、さらには周辺住民に与える不安感の増大化、など多くの問題が生じる。
<ロ>また、このような安定化方法では、廃棄物が安定化するまでの時間を予測することが困難であり、より一層、処理場の周辺住民に不安感を与える要因となっている。
【0004】
【発明の目的】
本発明は上記したような従来の問題を解決するためになされたもので、早期に廃棄物を安定化することができる、廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化方法を提供することを目的とする。
また、廃棄物が安定化するまでの時間が予測可能である、廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化方法を提供することを目的とする。
本発明は、これらの目的の少なくとも一つを達成するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明の廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化方法は、廃棄物処分場の廃棄物を早期に安定化する方法において、前記廃棄物中に、過酸化水素、オゾン、過マンガン酸カリウム、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、塩素のうち少なくとも何れかひとつを含む安定化促進剤を供給し、前記廃棄物に対して、酸化又は分解、若しくはその両方の処理を行ったことを特徴とするものである。これによって、廃棄物中に存在する重金属等の有害物質の溶出が促進され、水処理側で安定化処理することで廃棄物の安定化を促進することも期待できる。
ここで、廃棄物処分場には、一般廃棄物や産業廃棄物等の廃棄物最終処分場や、廃棄物保管施設や、土壌汚染現場や、不適正処分場や、不法投棄現場なども含む。
【0006】
また、本発明の廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化方法は、前記した廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化方法において、前記廃棄物の内部に、前記安定化促進剤を供給する供給管を配置し、前記供給管を介して前記安定化促進剤を供給することを特徴としたものである。
【0007】
また、本発明の廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化方法は、前記した廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化方法において、前記廃棄物の内部に、前記安定化促進剤を供給する供給管と、処理済みの安定化促進剤を抽出する抽出管とを配置し、前記供給管から供給した前記安定化促進剤を、前記廃棄物内を通過させた後、処理済みの安定化促進剤として前記抽出管で抽出することを特徴としたものである。
ここで、処理済みの安定化促進剤とは、廃棄物を酸化または分解若しくはその両方の処理を行った後の安定化促進剤をいい、抽出管は処理済みの安定化促進剤のほか、未処理の安定化促進剤、さらには浸出水も抽出する。
【0008】
また、本発明の廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化方法は、前記した廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化方法において、前記廃棄物の内部に、前記安定化促進剤の量を検出するセンサーを複数箇所に設置し、前記各センサーで検出されるデータを基に、前記安定化促進剤の供給量、または抽出量の何れか一方、若しくはその両方を制御することを特徴としたものである。
【0009】
【発明の実施の形態1】
本実施の形態では、廃棄物処分場10に埋立てられた廃棄物20を対象とし、廃棄物20を安定化する方法について以下説明する。
【0010】
<イ>全体の構成
本発明は、廃棄物20に安定化促進剤30を供給して、廃棄物20を早期に安定化する方法である。
安定化促進剤30は、図1に示すように、廃棄物20に鉛直に配置した供給管40を介して廃棄物20内に供給され、廃棄物20内を通過しつつ廃棄物20の安定化処理を行った後、既設の浸出水集配水管51を利用して廃棄物20内より抽出され、外部に排出される。
以下、各部詳細について説明する。
【0011】
<ロ>安定化促進剤
安定化促進剤30は、廃棄物20を早期に安定化するものであって、その具体的な方法は、廃棄物20の酸化、分解、又はその両方により行う。
安定化促進剤30は、過酸化水素、オゾン、過マンガン酸カリウム、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、塩素のうち、少なくとも何れかひとつを含んでおり、各態様は常温において、過酸化水素は液体、オゾンは気体、過マンガン酸カリウムは液体を示しており、それぞれ廃棄物20の間隙を通過可能に構成している。
【0012】
安定化促進剤30は、有機物を酸化、分解するほか、生物的には分解が困難とされるフミン酸等の分解を促進する効果もある。
また、過酸化水素は、硫化水素ガスや、アンモニア、メチルメルカプタン、メチルアミン等を酸化、分解し、悪臭物質の発生を抑制する効果も併せもつ。
【0013】
<ハ>供給管
供給管40は、廃棄物20内に安定化促進剤30を供給するためのパイプである。
供給管40には、たとえば周面の一部が有孔構造を呈した管体が使用でき、各孔41、41・・から安定化促進剤30を供給して用いる。かかる場合、孔41の形成方向は、供給管40の軸方向に対して垂直に設けても、またその他の角度をなして穿設してもよい。
供給管40には、たとえば鋼製やステンレス製、塩化ビニル製、ポリエチレン製などの材質が使用でき、また微生物等の影響により腐蝕し難いものが好ましい。
なお、供給管40は必ずしも新たに設ける必要はなく、既設の浸出水集排水管51や図外のガス抜き管を、代用または併用して用いてもよい。
【0014】
<ニ>抽出管
抽出管50aは、廃棄物20を安定化処理した処理済みの安定化促進剤31を抽出して、これを地上へ排出するためのパイプである。
抽出管50aは、廃棄物20内の処理済みの安定化促進剤31を抽出し得るように、たとえば周面の一部を有孔構造に形成する。かかる場合、孔を通じて廃棄物20が抽出管50a内部に侵入しないようにする。
抽出管50aには、たとえば鋼製やステンレス製、塩化ビニル製、ポリエチレン製などの材質が使用でき、管体の内部を負圧とした場合にこれに絶え得る、また細菌など外因による影響を受け難いものが好ましい。
なお、抽出管50aは必ずしも新たに設ける必要はなく、既設の浸出水集排水管51や図外のガス抜き管を、代用または併用して用いてもよい。
また、抽出管50aが抽出する対象物には、処理済みの安定化促進剤31のほか、未処理の安定化促進剤30および雨水などの浸出水も含む。
【0015】
【実施例】
つぎに、廃棄物処分場10における廃棄物20の安定化方法について説明する。
【0016】
<イ>供給管の設置
本実施例では、地盤に遮水工11を設け、その底部に浸出水集排水管51を敷設する廃棄物処分場10において、廃棄物20の安定化方法を実施する。
遮水工11に収容される廃棄物20は、覆土に廃棄物20を混合したもので、この廃棄物20には一端を遮水工11を貫通して外部に配置する、浸出水集排水管51を設置している。そして、この浸出水集排水管51を、廃棄物20内の処理済みの安定化促進剤31、そのほか安定化促進剤30、雨水などの浸出水を外部へ排出する、抽出管50aとして用いる。
【0017】
そして、さらにこの廃棄物20に対して、地上から略鉛直方向に供給管40を設ける。本形態では、一つの供給口に対して、供給部が二本に分岐する供給管40を用いる。
供給管40の廃棄物20内に配置される周面には、深度方向に向けて複数の孔41、41・・が形成されており、安定化促進剤30はこの孔41、41・・から吐出される。
【0018】
<ロ>安定化促進剤の供給
次に廃棄物20内に安定化促進剤30を供給する。本例では、安定化促進剤30として、過酸化水素を用いる。
安定化促進剤30を供給管40に供給すると、安定化促進剤30は深度方向に設けられた供給管40の各孔41、41・・から廃棄物20へ向けて全方位に供給される。
このとき、供給管40内に安定化促進剤30を加圧しながら送入することで、安定化促進剤30は廃棄物20内に強制的に排出される結果、廃棄物20内への浸透は早まり、ひいてはより短期に安定化を行うことができる。
廃棄物20内に供給された安定化促進剤30は、廃棄物20の間隙を縫って略円筒形状に広がりつつ、廃棄物20内に浸透してゆく。
【0019】
<ハ>廃棄物の安定化
安定化促進剤30は、徐々に範囲を広げて廃棄物20中に浸出し、やがて廃棄物20全体に拡がる。
安定化促進剤30は、廃棄物20中の有機物の酸化を促進し、有機物を安定な物質に分解し、さらには悪臭の原因となる物質を酸化、分解しつつ拡がる。
また、廃棄物20中の硫化水素ガスは分解され、さらには生物的に分解が難しいとされているフミン酸等の分解も促進する。
廃棄物20を処理した安定化促進剤30は、処理済み安定化促進剤31となって廃棄物20内を移動または停留する。
【0020】
<ニ>処理済み安定化促進剤の抽出
次に、廃棄物20中の処理済みの安定化促進剤31を排出する。
安定化促進剤30の供給と同時、或いは事前または事後において、浸出水集排水管51内を吸引し、負圧にする。このとき、浸出水集排水管51内の圧力は、廃棄物20および供給管40内の圧力より低くなるように調整する。すると、廃棄物20中に浸出水集排水管51へ向かう対流が生じ、廃棄物20内の処理済みの安定化促進剤31や安定化促進剤30は、浸出水と共に浸出水集排水管51に向けて移動する。すなわち、廃棄物20中の処理済みの安定化促進剤31には、廃棄物20内への供給時に受けた横向きの運動エネルギーと、浸出水集排水管51より受ける斜下向きの引力とがおよび、処理済みの安定化促進剤31は図1の矢印のような方向に移動する。
こうして、廃棄物20中の隅々にまで行き渡った安定化促進剤30は、処理済みの安定化促進剤31となって回収される。また、抽出管50aと供給管40との配置関係が、三次元的に交差して配置されているため、より安定化促進剤30は全体に行き渡り易くなっている。
そして、浸出水集排水管51に到達した処理済みの安定化促進剤31および浸出水は、各孔を通じて管内に浸出され、これを地上に排出して、図外の処理設備で無害化処理を施して処理する。
【0021】
以上説明したように本発明は、安定化促進剤30の供給によって廃棄物20の安定化処理を行うため、廃棄物20が安定化するまでの期間を人為的に調整することができる。また廃棄物20の種類によって、安定化促進剤30の配合成分を変えれば、より効率的に安定化を図ることができる。
この結果、廃棄物処分場10は、早期に跡地利用として供することができ、また完全閉鎖に至るまでの期間も短くなるから管理費用も少なくて済み、さらには廃棄物20の安定化を行う処理能力が高まれば、増大する廃棄物20にも対応でき、ひいては廃棄物処分場10の収容スペースの縮小化にも繋がる。
【0022】
【発明の実施の形態2】
以上は、廃棄物20内に供給された安定化促進剤30の抽出を、既設の浸出水集排水管51を利用して行ったものであるが、本形態では安定化促進剤30の抽出手段として、抽出管50bを別体で設けた形態である(図2)。
【0023】
本形態においては、安定化促進剤30としてオゾンを使用する。安定化促進剤30にオゾンのような気体を使用する場合、廃棄物20中の浸出水の量を増加させることなく、廃棄物20を安定化させることができる。
抽出管50bは、廃棄物20に対して鉛直下向きに配置し、周面に穿設した複数の孔から処理済みの安定化促進剤31を抽出して、地上へ排出する。
このように孔を、廃棄物20の表層から深層に亘って設けることにより、主に深度方向の全域に亘って処理済みの安定化促進剤31を抽出することができる。これは、供給管40から供給された安定化促進剤30が、略同等の高さ若しくは各深度より上部位置にある抽出管50の孔より抽出され、すなわち安定化促進剤30は廃棄物20中を、略水平方向若しくはその浮上する性質によりその上部で抽出されるからであり、特に安定化促進剤30に気体を使用することにより、廃棄物20の表層近傍部分をより確実に安定化させることができる。
なお、抽出管50の設置本数は、必要に応じて任意とすることができる。また、既設のガス抜き管を抽出管50として使用してもよい。
【0024】
【発明の実施の形態3】
また、安定化促進剤30の供給方法は、供給管40を用いず図3に示すように、廃棄物20の上部から廃棄物20の表層へ向けて散布する方法によっても良い。
散布の手段としては、公知のスプリンクラーなどが使用できる。
【0025】
【発明の実施の形態4】
以降に他の実施の形態について説明するが、その説明に際し、前記した実施の形態1と同一の部位に同一の符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0026】
図4に示すように廃棄物20内に、安定化促進剤30の量を検出するセンサー60、60・・を複数箇所に配置する。
センサー60は、廃棄物20中に含まれる安定化促進剤30の量を計測する機器であって、たとえば周面に複数の孔61、61・・を設けた管体で内部に抽出する安定化促進剤30の量を測定するものが使用できる。
このセンサー60を廃棄物20の複数箇所に設けて、各ポイントの安定化促進剤30の量を検出し、またセンサー60に設ける孔61、61の位置を変化させることによって、各深度における安定化促進剤30の浸透度を測定する。
この測定値を目安として、安定化促進剤30の供給量または排出量、若しくはその両方の調整を行うことにより、安定化促進剤30を廃棄物20の細部に亘るまで行き届かせることができ、そして廃棄物20全体を確実に安定化することができる。
【0027】
安定化促進剤30の供給量を調整する方法としては、たとえば、供給管40の途上に開閉バルブや加圧ポンプ43を設けて調整したり、また安定化促進剤30の貯留タンク42を高い位置に設けることで、安定化促進剤30の供給圧を高めるなどの方法が採用できる。
【0028】
また、各センサー60、60・・で得られたデータと、供給管40、抽出管50とを連動させて一括管理し、廃棄物20内の安定化促進剤30の循環量を自動調整できるようにしてもよい。
なお、センサー60は廃棄物20に常設しておく必要はなく、必要に応じて場所を移動させて測定ポイントを変更しても良い。
このほか、必要時のみにセンサー60を廃棄物20内に設置、測定する形態を採用しても良い。
【0029】
【発明の実施の形態5】
また、図5に示すように、供給管40を遮水工11の底面に沿って配置し、抽出管50を供給管40の上方に並行に設けても良い。
供給管40と抽出管50の周囲には、安定化促進剤30を透過可能に構成する透気層401、501をそれぞれ設ける。
【0030】
供給管40より供給された安定化促進剤30は、廃棄物20の底部から上部へ向けて移動する。供給管40は、遮水工11の略底部に配置されているため、嫌気的な雰囲気に保持されがちな廃棄物20の安定化も確実に行うことができる。
かかる形態においては、安定化促進剤30を液体、気体を問わず、選択して用いることができる。
なお、本形態の供給管40と抽出管50の役割を変更して、安定化促進剤30を上部の抽出管50から供給し、下方に位置する供給管40で抽出してもよい。
また、各配管40、50において安定化促進剤30の供給と排出とを交互に入れ替えれば、安定化促進剤30の浸透路を偏倚させることなく、安定化促進剤30を供給することができる。
また、上部から廃棄物20を見下げた投影図において、供給管40と抽出管50とが交差した位置関係に配置するのも、全廃棄物20中の安定化を行う上ではより好ましい。
【0031】
【発明の実施の形態6】
図6を基に上記の実施の形態1と異なる形式の安定化促進剤30の供給方法について説明する。
【0032】
本例で使用する供給管40aは、先端部にたとえばオーガなどの掘削部45を設け、掘削部45の近傍に、安定化促進剤30の供給孔を備える形態である(図6(a))。
この供給管40aを用いれば、安定化促進剤30を高圧噴射させながら、供給管40aを廃棄物20に掘削していくことで、広い範囲に亘り供給することができる。かかる形態では、事前に供給管40aを配置するための掘削孔を設ける必要がない。
【0033】
また、その他の供給管40bとして、供給管40bの周面に設ける安定化促進剤30の噴出し孔を、斜め上方に向けて穿設し、安定化促進剤30を斜め上方向に噴射するようにしておけば、より廃棄物20の細部に亘り、安定化促進剤30を供給することができる(図6(b))。
【0034】
さらに、供給管40cの先端部をT字状に形成し、この折曲部44に設けた孔から下方に向けて、高圧の安定化促進剤30を噴射させることで、下方の廃棄物20を撹拌しながら掘削することができる(図6(c))。
【0035】
【発明の効果】
本発明の廃棄物処分場の廃棄物の早期安定化方法は、以上説明したようになるから次のような効果を得ることができる。
<イ>本発明は、過酸化水素、オゾン、過マンガン酸カリウム、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、塩素のうち少なくとも何れかひとつを含む安定化促進剤を、廃棄物中に強制的に供給し得るから、効率的かつ短時間で廃棄物の安定化を行うことができる。
<ロ>また、このような安定化促進剤の供給は、人為的に操作できるから、廃棄物が安定化するまでの時間を予測することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃棄物の安定化方法の実施の形態1の説明図。
【図2】廃棄物の安定化方法の実施の形態2の説明図。
【図3】廃棄物の安定化方法の実施の形態3の説明図。
【図4】廃棄物の安定化方法の実施の形態4の説明図。
【図5】廃棄物の安定化方法の実施の形態5の説明図。
【図6】廃棄物の安定化方法の実施の形態6の説明図。
【符号の説明】
10・・廃棄物処理場
20・・廃棄物
30・・安定化促進剤
40・・供給管
50・・抽出管
60・・センサー

Claims (4)

  1. 廃棄物処分場の廃棄物を早期に安定化する方法において、
    前記廃棄物中に、過酸化水素、オゾン、過マンガン酸カリウム、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、塩素のうち少なくとも何れかひとつを含む安定化促進剤を供給し、前記廃棄物に対して、酸化又は分解、若しくはその両方の処理を行ったことを特徴とする、廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化方法。
  2. 請求項1に記載の廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化方法において、
    前記廃棄物の内部に、前記安定化促進剤を供給する供給管を配置し、
    前記供給管を介して前記安定化促進剤を供給することを特徴とした、廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化方法。
  3. 請求項1に記載の廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化方法において、
    前記廃棄物の内部に、前記安定化促進剤を供給する供給管と、処理済みの安定化促進剤を抽出する抽出管とを配置し、
    前記供給管から供給した前記安定化促進剤を、前記廃棄物内を通過させた後、処理済みの安定化促進剤として前記抽出管で抽出することを特徴とした、廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化方法。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化方法において、
    前記廃棄物の内部に、前記安定化促進剤の量を検出するセンサーを複数箇所に設置し、
    前記各センサーで検出されるデータを基に、前記安定化促進剤の供給量、または抽出量の何れか一方、若しくはその両方を制御することを特徴とした、廃棄物処分場における廃棄物の早期安定化方法。
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Cited By (4)

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