【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートベルト及びシートベルト取り付け部を床下に収納することで、車いす移動車など車内フロアを平坦にすることが求められる車両において、車内を移動する際の弊害となる、車室床に固定するシートベルト巻き取り装置やシートベルト固定部の突起によるつまづきや転倒、及びシートベルトの足への絡み付きなどを無くして安全円滑な車内移動を確保するばかりでなく、見栄えを良くし、土足で踏まれることによるシートベルトの汚れを防ぐことで清潔なシートベルト使用を提供する、床下収納式シートベルトに関する。
【０００２】
【従来の技術】
シートベルトはロック側とキャッチ側の２本で一対となるが、従来、ロック側とキャッチ側のシートベルト、すなわち、左右のシートベルトのうちのいずれか又は両方の、床部に取り付けられるシートベルトは、未使用時はそのまま床に放置されるか、乗車時と同じようにシート座上部などでロックして見栄えが悪くならないようにしてきた。
【０００３】
しかし、シートベルトは前記のようにロックして片付けることができても、床面の取り付け部やシートによって巻き取り装置が付いている場合は、突起となって車室内移動時につまづいたり、人の厚みがない無人状態でシート座上でロックされたシートベルトのたわみ部分が足に絡むなど、安全上の弊害になっていた。
【０００４】
そこで、シートベルトを巻き取り式にして床に固定する方法なども採用されたが、シートベルトの弛みは解決できても突起の問題は解決できなかった。
特に、車椅子移動車など介護福祉自動車の場合、客室部に設置されるシートは一人掛け用が多く、かつ車椅子乗降時のスペース確保のために折り畳み式にしてあるものが多いため、折り畳んだ際に通路側のシートベルト取り付け部や、シートベルト巻き取り装置が独立して突起している状態になり、乗降作業の大きな弊害となっていた。
【０００５】
また、シートベルト巻き取り装置をシートに固定する方法もあったが、通路側に突起するため移動時の弊害となったり、見た目も良くない上に、急ブレーキ時や前面衝突時に大きな減速度がかかった際に、ボディ床部材に直接ボルト・ナットで固定しているのと異なり、細いパイプの組み合わせで作られているシートの前記巻き取り装置取り付け部やフロア固定部には、乗員の荷重に加えてシートの荷重も加わる。特に、通常４ヶ所程度以上を固定するシートであるが、前記折り畳み式シートの場合は折り畳みのためにシートを回動させる側の脚を２ヶ所固定し、着座できる状態にセットする際の床面へのロックが１ヶ所の計３ヶ所が一般的である。前記ロックの取り付け位置や衝突の方向によっては、ロック部１ヶ所に急減速時や衝突時の大きな荷重が集中するという危険な状態になることも充分に考えられるのである。
【０００６】
ちなみに、安全を確保する上での素材や取り付け部の強度の目安は、工学上３０Ｇに耐久できること、と規定されている。シートベルトを直接ボディに取り付けした場合、シーベルトや取り付け部にかかる荷重は乗員の体重だけであり、ＪＩＳにおける計算上の人間ひとりの体重は７４．３９±１．３６ｋｇｆと規定されているから、条件の悪い上限で考えると、７５．７５ｋｇｆとなり、３０Ｇは２２７２．５ｋｇｆとなる。
【０００７】
一方、シートベルトをシートに取り付けた場合にかかる減速度は、乗員体重にシートの重さも加わってしまう。一般的にひとり掛けシートは１５ｋｇ程度であるから、前述の体重７５．７５ｋｇｆ＋１５ｋｇｆで９０．７５ｋｇｆとなり、３０Ｇは２７２２．５ｋｇｆとなって、プラス４５０ｋｇｆ分を余計に支えられる強度にしなければならない。
【０００８】
このように、折り畳み式シートは、ただでさえ固定式シートに比べて強度的条件が悪いのに、それを無視してなんらの補強も無しに、シートにシートベルト巻き取り装置を固定する例も多いのである。万一の前面衝突時などでシートベルトに大きな減速度がかかることを考慮したとき、シート固定とシートベルト固定は車両ボディ部材に、別々に直接行うことが安全性を高めることになるのである。
【０００９】
また、弛んだりロックされないで床上に接しているシートベルトは、人が車内を移動する際に土足で踏み付けられることが多く、汚れて不潔になり使用する乗客にとっても不快なものであった。
【００１０】
また、そのように汚れて左右バラバラに放置されたり、弛んでいる状態は大変見栄えが悪いものであった。
【００１１】
しかし、自動車工学上シートベルト取り付け部は、加速度、減速度３０Ｇに耐久できるように定められていることから大きなボルトなどで固定することは常識的であり、専門家の間でも取り付け部の突起は仕方がないことと半ばあきらめられていた。
【００１２】
【発明が解決しようとする課題】
通路側に固定されるシートベルトの位置は床の上かシートの側部が全てであった。前述のように、シート側部に取り付けた場合、万一衝突などで大きな減速度がかかった場合にシート固定部に荷重が集中するため、直接ボディから、即ち床にシートベルトを固定することが安全上好ましかった。しかし、床に取り付けた場合は、どんなに薄い頭のボルトを使用しても、突起が出ることは防げず、自動車メーカーでは、取り付け部の突起を少しでも気にならないようにするために樹脂製のカバーなどを装着してきたが、その分さらに高さがまして邪魔になっていた。
【００１３】
また、床上に取り付け部があるから、邪魔にならない位置に格納しようとしても、取り付け部とシートベルトが当然繋がっているから、邪魔にならないようにすること自体が困難である。
【００１４】
つまり、使用しないときシートベルトと取り付け部のすべてが隠れる状態にならなければいけない。床面に巻き取り式のシートベルトであれば、巻き取り装置ごと隠れる状態にならなければいけない。
【００１５】
使用しないとき、床面からシートベルト、シートベルト固定部、シートベルト巻き取り装置などが無くなって平らになれば、つまづいたり、足に絡まったりすることなく安全円滑に車内移動ができ、シートベルトも汚れることなく清潔感を保ち、見栄えも良くなる。特に車いす移動車など、車内でシートを折り畳んで乗降作業スペースを確保しても、シーベルトや取り付け部が作業の際の弊害となることが多く、解決が望まれていた。
【００１６】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項１の本発明に係わる床下収納式シートベルトでは、シートベルトを畳んで収納できる箱状の収納部を作り、当該収納部の外側周囲にほぼ９０度の角度のフランジを設け、当該フランジはひとつの面になるように繋がっていて、前記収納部が挿入できる程度の開口部を嵩上げ床部に設けて、当該開口部に前記箱を挿入したとき、嵩上げ床上面と前記フランジの下面が接面して箱は停止する形状であって、同時に前記収納部下面が車両純正床部が接面して、前記収納部床部と車両純正床部をボルトとナットで挟み込む形でシートベルト取り付け部が固定され、未使用時、シートベルトは前記収納部に収納される。
【００１７】
フランジ上面には、蝶番で接続した開閉可能な平板上の蓋を設け、シーベルト収納時は閉扉することで完全に隠れた状態になり、車内移動の邪魔にならず、見栄えも良く、土足で踏まれることもないから清潔を保つことができ、利用者に不快感を与えることもない。
【００１８】
当該蓋には人の指が入る程度の穴や切り込みを設けたりして、容易に開閉ができるようになっている。
【００１９】
前記収納部内部の底には、前述のようにシートベルト固定用の穴が設けられており、同じ位置に車両純正床部まで貫通させる穴を使用して、シートベルト取り付け部はボルトとナットで固定される。このように、シートベルト取り付け部は、前記フランジ部と車両フロアでボルト・ナット固定することにより、工学上定められている３０Ｇの減速度に耐久できる強度を保つことができるので安全である。
【００２０】
請求項２の本発明に係わる床下収納式シートベルトでは、シートベルトが巻き取り式になっていて、取り出し、収納をよりスピーディかつ円滑に行うことができる。
【００２１】
なお、請求項２の本発明に係わる床下収納式シートベルトでは、シートベルト巻取りの関係上、収納部の深さが巻き取り式でないものより多く必要とするため、純正床パネルをカット開口して取り付ける場合もあるが、その場合は図８に示すように、シートベルト床下収納庫のフランジ部をボルト・ナットで純正床パネルに固定することで充分な強度が確保される。
【００２２】
請求項３の本発明に係わる床下収納式シートベルトでは、前記収納部とフランジ部が、前記収納部の壁面部で上下に２分割された形状で、フランジ部縦壁周囲と、前記収納部縦壁周囲は一回り程度異なるサイズにすることで、上下にスライドする。
【００２３】
これにより、介護福祉自動車など床を嵩上げしている車両において、使用される車椅子固定装置の厚みの違いなどから、嵩上げ高さが数センチメートルことなるが、その一定範囲の嵩上げ床の高さの違いに対応できる汎用タイプとすることができ、都度嵩上げ高さに合わせて製作したり、数タイプ設定するなどの無駄を省くことができる。
【００２４】
床下収納式シートベルトのシートベルト床下収納庫は、シートベルトを１本だけ収納できるサイズ・構造にしても、複数収納できるサイズ・構造にしてもよい。
【００２５】
床下収納式シートベルトのシートベルト床下収納庫は、シートベルトを固定したとき、３０Ｇの減速度に耐久できる条件下にあるなら、金属製、合成樹脂製など、いかなる材質であってもよい。
【００２６】
床下収納式シートベルトのシートベルト床下収納庫の蓋は、蝶番などを使用しての上下に開閉する方式でも、前後左右にスライドさせて開閉する方式、または脱着式などいかなる方法であってもよい。
【００２７】
床下収納式シートベルトのシートベルト床下収納庫は、嵩上げしていない車両純正床に装着する場合、収納部を挿入できるサイズの開口部を設け、当該開口部周囲の床とフランジ部をボルト・ナットで固定するか、収納部を溶接などで固定して使用する。
【００２８】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態について説明する。
図１は、折り畳み式シートのシートベルトを本発明の床下収納式シートベルトにして、着座時におけるシートベルト使用時（Ａ）と、車いすなどの車内移動時にシートを折り畳み、シートベルト収納時（Ｂ）を示す図である。
図２〜図７は、請求項１に係わる本発明の実施の形態を示している。
図２に示すように、床下収納式シートベルトのシートベルト床下収納庫１は、収納部２、フランジ部３、蓋６で構成されている。収納部２の底部にはシートベルト固定用穴５があり、シートベルトは一体化されているシートベルト取り付け部１２をボルト１５とナット１６で締め付けられて固定される。
【００２９】
固定穴４を設けたフランジ部３と蓋６は、蝶番７で接続され、蓋６の蝶番７取り付け部の反対側には容易に人の指が入る程度の隙間を作るための切れ込み６ａがあり、シートベルトを収納・取り出しする際の開閉が容易にできる。
【００３０】
床下収納式シートベルトのシートベルト床下収納庫１を取り付けしようとする自動車は、乗車させる車椅子の固定装置を床面に埋め込みする関係上、根太９と嵩上げ床１０によって、床面８が数センチメートル嵩上げされている。シートベルト床下収納庫１のフランジ部３下面から収納部２下面までの距離は、嵩上げ床１０上面から車両床凸部８ａ上面までの距離に等しく作られる。
【００３１】
すなわち、図６に示すように、嵩上げ床１０の床下収納式シートベルトのシートベルト床下収納庫１取り付け開口部に床下収納式シートベルトのシートベルト床下収納庫１を挿入させたとき、嵩上げ床１０の上面とフランジ部３下面が接面するのと同時に、収納部２の下面と車両床凸部８ａ上面が接面し、フランジ部３の嵩上げ床１０への固定と、シートベルト取り付け部１２の車両純正床８への固定が円滑に行われる。
【００３２】
図８は請求項２に係わる本発明の実施の形態を示している。
床下収納式シートベルトは巻き取り式になっている。シートベルト床下収納庫１の収納部２は、巻き取り式でないものより深く作られ、シートベルト巻き取り部２０がボルト１５とナット１６で固定されている。収納部２はシートベルト１１が巻き取られたとき、シートベルトロック部１９も円滑に収納できるようなスペースに設計されている。
【００３３】
図８に示すとおり、本例のように巻き取り式シートベルトが、車両純正床８と嵩上げ床１０間の距離にシートベルト巻き取り装置が収まらない場合は、車両純正床８も開口し、フランジ部３の固定はビスでなくボルト・ナットで固定することで強度が確保される。
【００３４】
図９〜図１１は、請求項３に係わる本発明の実施の形態を示している。
図９で理解できるように、上部であるフランジ部と下部である収納部は分割されている。この例によれば、上部であるフランジ部縦壁１３の外寸は下部である収納部縦壁１４の内寸よりやや狭くて収納部２の内側にスッポリと収まる。その状態からフランジ部を上方に移動させたとき、２者は縦にスライドし、数センチメートル分フランジ部縦壁１３と収納部縦壁１４が重なっていて隙間が出ない状態が続く。図１０及び図１１に示すように、前述の隙間が出ない状態が低い嵩上げ床にも高い嵩上げ床にも対応できる有効ストロークである。
【００３５】
このように、請求項３に係わる床下収納式シートベルトのシートベルト床下収納庫１は、ある一定の深さに自在に対応できるので、嵩上げ高さに合わせて都度製作したり、いくつかのサイズを用意したりなどの無駄や面倒がない。
【００３６】
図１のように、床を嵩上げされた車椅子移動車に乗車する。シートは１人掛け用の座席でシートベルト１１は図７又は図８のようにシートベルト床下収納庫１に収納されていて、車内の床面はすっきりしていて見栄えがよい。
【００３７】
折り畳み式の１人掛け座席に座り、やや後方サイドの下に手を伸ばし、シートベルト床下収納庫１の蓋６の開蓋用の切れ込み６ａに指を入れ上方に上げると、中にはシートベルト１１が収納されていて、容易に取り出すことができ、左右それぞれ取り出して１０数秒でロック完了となる。
【００３８】
車両が車椅子利用者を乗車させる場所に到着し、乗降装置を作動させ、車椅子の車内移動作業のため、着席していた折り畳み式の１人掛けシートを壁側に折り畳む。
【００３９】
折り畳むことによって、床面からシートがなくなると、シートベルト１１だけが通路に投げ出されたように露出する。
【００４０】
それまでシートベルト１１を装着していたので、シートベルト床下収納庫１の蓋６は開いているから、シートベルト１１を軽く丸めるようにしてシートベルト床下収納庫１に収納し、蓋６を閉じる。図７及び図８は収納完了の状態を示している。
これで車内の床はフラットになり、まさにバリアフリー状態となり、車椅子も介護員や他の乗客の移動の弊害になったり安全かつ円滑な乗降作業が出来る上、シートベルトが土足で踏まれて汚れたりすることもなく衛生的で、見栄えも良い。そして、車椅子の乗降が完了し折り畳み式の座席を床上に再設置して、シートベルト１１をシートベルト床下収納庫１から取り出して装着したとき、シートベルト１１はきれいなままであるからシートベルト装着者は不快な思いをしない。
【００４１】
【発明の効果】
本発明に係わるシートベルト床下収納庫によれば、未使用時のシートベルトをシートベルト床下収納庫に収納して、シートベルト及びシートベルト取り付け部や関連部品の突起を床からなくして、車椅子や乗員・乗客の安全円滑な車内移動を確保し、シートベルトが土足で踏まれて不潔になることを防止し、床面がすっきりして見栄えも良くなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の床下収納式シートベルトを装着した車両における、折畳式ひとり掛けシートでの着座できる状態でのシートベルト使用時（Ａ）、シートを折り畳んでのシートベルト収納時（Ｂ）を示す図である。
【図２】請求項１の床下収納式シートベルトのシートベルト床下収納庫１にシートベルトを固定する前の全体斜視図である。
【図３】請求項１の床下収納式シートベルトのシートベルト床下収納庫１にシートベルトを固定する前の平面図（Ａ）、側面図（Ｂ）、正面図（Ｃ）である。
【図４】車両の純正床上に嵩上げ床を設けた状態の車両縦方向の断面図である。
【図５】車両の純正床上に嵩上げ床を設けた状態の車両横方向の断面図である。
【図６】嵩上げ床にシートベルト床下収納庫１が収まる開口部を設け、シートベルト床下収納庫１を設置して、シートベルト１１を取り付け、着席者が使用している状態の、車両横方向の断面図である。
【図７】嵩上げ床にシートベルト床下収納庫１が収まる開口部を設け、シートベルト床下収納庫１を設置して、シートベルト取り付け部１２を固定し、シートベルト１１をシートベルト床下収納庫１に収納した状態の、車両横方向の断面図である。
【図８】請求項２の巻き取り機能を備えた床下収納式シートベルトを収納時の車両横方向の断面図である。
【図９】請求項３の床下収納式シートベルトのシートベルト床下収納庫１の全体斜視図である。
【図１０】請求項３のシートベルト床下収納庫１を嵩上げ高さの低い、嵩上げ床の装着した際の車両横方向の断面図である。
【図１１】請求項３のシートベルト床下収納庫１を嵩上げ高さの高い、嵩上げ床の装着した際の車両横方向の断面図である。
【符号の説明】
１ シートベルト床下収納庫
２ 収納部
３ フランジ部
４ 固定用穴
５ シートベルト固定用穴
６ 蓋
６ａ 切れ込み
７ 蝶番
８ 車両純正床
８ａ 車両純正床凸部
８ｂ 車両純正床凹部
９ 嵩上げ床根太
１０ 嵩上げ床
１１ シートベルト
１２ シートベルト取り付け部
１３ フランジ部縦壁
１４ 収納部縦壁
１５ ボルト
１６ ナット
１７ ワッシャー
１８ ビス
１９ シートベルトロック部
２０ シートベルト巻き取り装置[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention provides a seat belt and a seat belt attachment portion under the floor, so that the vehicle floor needs to be flat, such as a wheelchair moving vehicle. It eliminates stumbling and overturning caused by the seat belt rewinding device and the protrusion of the seat belt fixing part, and entanglement of the seat belt with the feet, ensuring not only safe and smooth movement inside the vehicle, but also improving the appearance and The present invention relates to a seat belt that can be stored under the floor and that provides clean use of the seat belt by preventing the seat belt from being soiled by being stepped on.
[0002]
[Prior art]
The seat belt is a pair of two on the lock side and the catch side. Conventionally, the seat belt on the lock side and the catch side, that is, one or both of the left and right seat belts, the seat belt attached to the floor. When not in use, it has been left on the floor as it is, or locked at the top of the seat just like when riding, so that it does not look bad.
[0003]
However, even if the seat belt can be locked and cleared as described above, if the take-up device is attached to the floor mounting part or the seat, it becomes a protrusion and trips when moving in the cabin, The thickness of the seat belt was unattended and the safety part was locked, for example, the bent portion of the seat belt locked on the seat was entangled with the foot.
[0004]
Therefore, a method in which the seat belt is wound up and fixed to the floor has been adopted. However, even if the slack of the seat belt can be solved, the problem of the protrusion cannot be solved.
In particular, in the case of nursing care vehicles such as wheelchair-moving vehicles, the seats installed in the passenger compartment are often for one person and are often folded to secure space for getting on and off the wheelchair. The passage-side seat belt attachment portion and the seat belt winding device are in a state of being independently protruded, which has been a serious problem in getting on and off the vehicle.
[0005]
There was also a method of fixing the seat belt retractor to the seat.However, it protruded to the side of the passage, which was harmful to the movement, was not good in appearance, and had a large deceleration at the time of sudden braking or frontal collision. Unlike when it is fixed directly to the body floor member with bolts and nuts when it is hung, the take-up device mounting part and floor fixing part of the sheet made of a combination of thin pipes In addition, the load of the seat is added. In particular, the seat is usually fixed at about four or more places, but in the case of the foldable seat, two legs on the side for rotating the seat for folding are fixed at the floor, and the floor surface is set when the seat can be seated. There are generally three locks, one lock to the lock. Depending on the mounting position of the lock and the direction of the collision, it is fully conceivable that a dangerous state in which a large load during sudden deceleration or collision will concentrate on one lock portion.
[0006]
Incidentally, it is specified that the strength of the material and the mounting portion in order to ensure safety is engineeringly durable to 30G. When the seatbelt is directly attached to the body, the load applied to the seatbelt and the attachment part is only the weight of the occupant, and the weight of one person calculated by JIS is defined as 74.39 ± 1.36 kgf. Assuming that the upper limit is bad, the weight is 75.75 kgf, and 30G is 2272.5 kgf.
[0007]
On the other hand, the deceleration when the seat belt is attached to the seat adds to the weight of the occupant and the weight of the seat. In general, a single seat is about 15 kg, so the weight is 75.75 kgf + 15 kgf, which is 90.75 kgf, and 30G is 2722.5 kgf.
[0008]
As described above, although the foldable sheet has a poorer strength condition than the fixed sheet, there is also an example in which the seat belt rewinding device is fixed to the sheet without ignoring it and without any reinforcement. There are many. Considering that a large deceleration is applied to the seatbelt in the event of a frontal collision or the like, securing the seat and fixing the seatbelt directly to the vehicle body members separately improves safety.
[0009]
In addition, a seat belt that is in contact with the floor without being loosened or locked is often stepped on by a foot when a person moves inside the vehicle, and becomes dirty and unclean, which is unpleasant for passengers to use.
[0010]
Also, such a dirty and left or loose state of looseness or slackness was very poor in appearance.
[0011]
However, it is common sense to fix the seatbelt mounting part with large bolts etc. because it is determined to be durable to acceleration and deceleration of 30 G in automotive engineering. I was half abandoned that I couldn't help it.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
The position of the seat belt fixed to the passage was all on the floor or on the side of the seat. As described above, if the seat belt is attached to the seat side, the load concentrates on the seat fixing part in the event of a large deceleration due to a collision or the like, so it is necessary to fix the seat belt directly from the body, that is, to the floor. It was good for safety. However, when mounted on the floor, no matter how thin the bolts used, the protrusions cannot be prevented from coming out. I had put on a cover, but the height was even worse and it was in the way.
[0013]
In addition, since the mounting portion is on the floor, even if an attempt is made to store it in a position where it does not get in the way, the mounting portion and the seatbelt are naturally connected, so it is difficult to prevent it from getting in the way.
[0014]
That is, the seatbelt and all of the mountings must be hidden when not in use. If the retractable seat belt is on the floor, the entire retracting device must be hidden.
[0015]
When not in use, if the seat belt, seat belt fixing part, seat belt take-up device, etc. are lost from the floor and become flat, it can be safely and smoothly moved inside the vehicle without tripping or getting entangled in the foot. It keeps cleanliness without getting dirty and looks good. In particular, even when a seat is folded in a vehicle such as a wheelchair moving vehicle to secure a work space for getting on and off, the seat belt and the mounting portion often have an adverse effect on work, and a solution has been desired.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, in the underfloor seat belt according to the first aspect of the present invention, a box-shaped housing portion capable of storing the seat belt by folding is formed, and an angle of about 90 degrees is formed around the outside of the housing portion. Are provided so that the flanges are connected to one surface, and an opening is provided on the raised floor so that the storage section can be inserted. When the box is inserted into the opening, the raised floor is placed on the raised floor. Surface and the lower surface of the flange are in contact with each other, and the box is stopped. At the same time, the storage unit lower surface is in contact with the vehicle genuine floor, and the storage unit floor and the vehicle genuine floor are bolted and nutd. The seatbelt mounting portion is fixed in such a manner that the seatbelt is sandwiched therebetween, and the seatbelt is stored in the storage portion when not in use.
[0017]
On the upper surface of the flange, a lid on a flat plate that can be opened and closed by a hinge is provided.When the sievert is stored, it is completely hidden by closing the door, it does not disturb the movement inside the car, it looks good, Since it is not stepped on, it can be kept clean and does not give any discomfort to the user.
[0018]
The lid can be easily opened and closed by providing a hole or a cutout for a person's finger into the lid.
[0019]
A hole for fixing the seat belt is provided on the bottom inside the storage section as described above, and a hole for penetrating to the genuine floor section of the vehicle is used at the same position, and the seat belt attaching section is provided with bolts and nuts. Fixed. As described above, the seat belt attachment portion is secured by bolts and nuts fixed to the flange portion and the vehicle floor, so that the seat belt attachment portion can maintain a strength enough to withstand the deceleration of 30 G, which is technically determined, so that it is safe.
[0020]
In the underfloor-seat-type seat belt according to the second aspect of the present invention, the seat belt is of a retractable type, so that the take-out and storage can be performed speedily and smoothly.
[0021]
In the seatbelt retractable under the floor according to the second aspect of the present invention, the genuine floor panel is cut and opened because the depth of the storage portion is required to be greater than that of the non-retractable seatbelt due to the seatbelt rewinding. In this case, as shown in FIG. 8, sufficient strength is secured by fixing the flange portion of the seatbelt underfloor storage to the genuine floor panel with bolts and nuts.
[0022]
In the underfloor stowable seat belt according to the third aspect of the present invention, the storage portion and the flange portion are divided into upper and lower portions by a wall portion of the storage portion, and the periphery of the flange portion vertical wall and the storage portion vertical. The wall is slid up and down by making it about one size different around the wall.
[0023]
As a result, in vehicles that raise the floor, such as nursing care welfare vehicles, the height of the raised floor may be several centimeters due to the difference in the thickness of the wheelchair fixing device used. It can be a general-purpose type that can cope with the difference, and it is possible to eliminate waste such as manufacturing according to the raised height each time and setting several types.
[0024]
The underfloor storage of the underfloor seat belt may be of a size and structure that can store only one seat belt, or may be of a size and structure that can store a plurality of seat belts.
[0025]
The underfloor storage of the underfloor seatbelt may be made of any material, such as metal or synthetic resin, as long as the seatbelt is fixed and the seatbelt is under conditions capable of withstanding a deceleration of 30G.
[0026]
The lid of the underfloor storage seat belt underfloor storage may be any method such as opening and closing using a hinge or the like, opening and closing by sliding back and forth, left and right, or detachable. .
[0027]
The underfloor storage compartment of the underfloor seatbelt is provided with an opening of a size that allows a storage portion to be inserted when the vehicle is mounted on a genuine floor of a vehicle that has not been raised, and the floor and the flange around the opening are bolts and nuts. Or use with the housing fixed by welding.
[0028]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 shows a folding type seat belt as a seat belt under the floor according to the present invention. The seat belt is used when the seat belt is used at the time of sitting (A) and when the seat belt is moved inside the vehicle such as a wheelchair. FIG.
2 to 7 show an embodiment of the present invention according to claim 1.
As shown in FIG. 2, the underfloor storage 1 of the underfloor-seat type seatbelt includes a storage section 2, a flange section 3, and a lid 6. A seat belt fixing hole 5 is provided at the bottom of the storage section 2, and the seat belt is fixed by tightening the integrated seat belt attaching section 12 with bolts 15 and nuts 16.
[0029]
The flange portion 3 provided with the fixing hole 4 and the lid 6 are connected by a hinge 7, and a cut 6 a is formed on the opposite side of the hinge 6 of the lid 6 so that a human finger can easily enter. The seat belt can be easily opened and closed when storing and removing the seat belt.
[0030]
The car to which the seat belt underfloor storage 1 of the underfloor retractable seat belt is to be mounted has a floor 8 of several centimeters due to the joist 9 and the raised floor 10 because the fixing device of the wheelchair to be loaded is embedded in the floor. It has been raised. The distance from the lower surface of the flange portion 3 to the lower surface of the storage portion 2 of the seatbelt underfloor storage 1 is made equal to the distance from the upper surface of the raised floor 10 to the upper surface of the vehicle floor protrusion 8a.
[0031]
That is, as shown in FIG. 6, when the underfloor storage seat 1 of the underfloor seat belt is inserted into the opening of the underfloor storage seat 1 of the underfloor storage seatbelt of the underfloor storage seatbelt of the underfloor storage floor 10, At the same time, the lower surface of the housing 3 and the upper surface of the vehicle floor convex portion 8a are in contact with each other, so that the flange 3 is fixed to the raised floor 10 and the seat belt attaching portion 12 is fixed. Fixing to the vehicle genuine floor 8 is performed smoothly.
[0032]
FIG. 8 shows an embodiment of the present invention according to claim 2.
The underfloor retractable seat belts are retractable. The storage section 2 of the seatbelt underfloor storage 1 is made deeper than the non-winding type, and the seatbelt winding section 20 is fixed with bolts 15 and nuts 16. The storage section 2 is designed to have a space in which the seat belt lock section 19 can be smoothly stored when the seat belt 11 is wound up.
[0033]
As shown in FIG. 8, when the retractable seat belt does not fit within the distance between the vehicle genuine floor 8 and the raised floor 10 as in the present example, the vehicle genuine floor 8 is also opened and the flange is opened. The strength of the part 3 is secured by fixing it with bolts and nuts instead of screws.
[0034]
9 to 11 show a third embodiment of the present invention.
As can be seen in FIG. 9, the upper flange portion and the lower storage portion are divided. According to this example, the outer dimension of the upper flange portion vertical wall 13 is slightly narrower than the inner size of the lower storage portion vertical wall 14, and fits inside the storage portion 2. When the flange portion is moved upward from that state, the two members slide vertically, and the flange portion vertical wall 13 and the storage portion vertical wall 14 overlap by several centimeters, and a state in which no gap is formed continues. As shown in FIGS. 10 and 11, the state in which the above-mentioned gap does not appear is an effective stroke that can cope with a low raised floor and a high raised floor.
[0035]
As described above, since the underfloor storage compartment 1 of the underfloor storage seatbelt according to claim 3 can freely cope with a certain depth, it can be manufactured each time according to the raised height, or can be manufactured in several sizes. There is no waste or hassle such as preparing.
[0036]
As shown in FIG. 1, the user gets on a wheelchair moving vehicle whose floor has been raised. The seat is a single-seat seat, and the seatbelt 11 is stored in the seatbelt underfloor storage 1 as shown in FIG. 7 or FIG. 8, and the floor surface inside the vehicle is clean and has a good appearance.
[0037]
Sit on the folding one-seat seat, reach a little below the rear side, put your finger in the notch 6a for opening the lid 6 of the seatbelt underfloor storage 1 and raise it upward, and the seatbelt inside 11 is stored and can be easily taken out, and the lock is completed in about 10 seconds after taking out each of the right and left.
[0038]
When the vehicle arrives at the place where the wheelchair user can get on, the getting-on / off device is operated, and the foldable single-seat seat, which has been seated, is folded to the wall side for the work of moving the wheelchair inside the vehicle.
[0039]
When the seat is exhausted from the floor by folding, only the seat belt 11 is exposed as if thrown into the passage.
[0040]
Since the seatbelt 11 has been worn until then, the lid 6 of the seatbelt underfloor storage 1 is open, so that the seatbelt 11 is stored in the seatbelt underfloor storage 1 by slightly curling it, and the lid 6 is closed. . 7 and 8 show a state where the storage is completed.
The floor inside the car is now flat, and it is in a barrier-free state, and the wheelchair can be a hindrance to the movement of caregivers and other passengers, can work safely and smoothly, and the seat belt is stepped on the foot and gets dirty. It's hygienic and looks good. Then, when the getting on and off of the wheelchair is completed, the folding seat is re-installed on the floor, and the seat belt 11 is taken out from the storage space 1 under the seat belt and worn, the seat belt 11 is still clean because the seat belt 11 remains clean. Does not feel uncomfortable.
[0041]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to the seatbelt underfloor storage which concerns on this invention, an unused seatbelt is accommodated in a seatbelt underfloor storage, and the protrusion of a seatbelt, a seatbelt attachment part, and related components is removed from a floor, It ensures safe and smooth movement of passengers and passengers in the vehicle, prevents the seat belt from being soiled by stepping on the foot, and makes the floor surface cleaner and looks better.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows a vehicle equipped with a seatbelt retractable under the floor of the present invention when a seatbelt is used in a state where a seat can be seated on a foldable single-seat seat (A), and when the seatbelt is folded and seated (B). FIG.
FIG. 2 is an overall perspective view of the underfloor storage type seatbelt according to the first embodiment before the seatbelt is fixed to the underfloor storage compartment 1 of the seatbelt.
FIG. 3 is a plan view (A), a side view (B), and a front view (C) of the seatbelt under the floor of the first embodiment before the seatbelt is fixed to the storage room 1 under the floor of the seatbelt.
FIG. 4 is a longitudinal sectional view of the vehicle in a state where a raised floor is provided on a genuine floor of the vehicle.
FIG. 5 is a cross-sectional view in a vehicle lateral direction in which a raised floor is provided on a genuine floor of the vehicle.
FIG. 6 is a side view of the vehicle in a state in which an opening for accommodating the storage space under the seat belt 1 is provided in the raised floor, the storage space 1 under the floor of the seat belt is installed, the seat belt 11 is attached, and the occupant is using the storage space. FIG.
FIG. 7: An opening for accommodating the seatbelt underfloor storage 1 is provided on the raised floor, the seatbelt underfloor storage 1 is installed, the seatbelt attaching portion 12 is fixed, and the seatbelt 11 is moved to the seatbelt underfloor storage 1. FIG. 2 is a cross-sectional view in a vehicle lateral direction in a state of being stored in the vehicle.
FIG. 8 is a cross-sectional view in the vehicle lateral direction when the underfloor stowable seat belt having the winding function according to claim 2 is stowed.
FIG. 9 is an overall perspective view of an underfloor storage compartment 1 of the underfloor storage seatbelt of claim 3;
FIG. 10 is a cross-sectional view in the vehicle lateral direction when the seat belt underfloor storage 1 according to claim 3 has a low raised height and a raised floor is mounted.
FIG. 11 is a cross-sectional view in the vehicle lateral direction when the underfloor storage 1 according to claim 3 has a high raised height and a raised floor is mounted.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Seat belt underfloor storage 2 Storage part 3 Flange part 4 Fixing hole 5 Seat belt fixing hole 6 Cover 6a Cut 7 Hinge 8 Vehicle genuine floor 8a Vehicle genuine floor convex part 8b Vehicle genuine floor concave part 9 Raised floor joist 10 Raised floor DESCRIPTION OF SYMBOLS 11 Seat belt 12 Seat belt attachment part 13 Flange part vertical wall 14 Storage part vertical wall 15 Bolt 16 Nut 17 Washer 18 Screw 19 Seat belt lock part 20 Seat belt winding device
