JP2004328416A - ルータ及びルータの設定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ルータの設定の切り替えを自動で行う。
【解決手段】予め制御用端末にて設定テーブルT1〜Tnを作成し、バイナリコードと対応付けて設定テーブル格納手段1へ格納しておく。選択許可手段3による許可条件が成立していれば、テーブル選択手段2はポートのリンクアップ状態の組み合わせからバイナリコードを生成し、それに対応した設定テーブルTiを選択する。選択された設定テーブルTiはテーブル読込手段4へと読み込まれ、設定が自動的に切り替わる。
【選択図】 図1
【解決手段】予め制御用端末にて設定テーブルT1〜Tnを作成し、バイナリコードと対応付けて設定テーブル格納手段1へ格納しておく。選択許可手段3による許可条件が成立していれば、テーブル選択手段2はポートのリンクアップ状態の組み合わせからバイナリコードを生成し、それに対応した設定テーブルTiを選択する。選択された設定テーブルTiはテーブル読込手段4へと読み込まれ、設定が自動的に切り替わる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はルータおよびルータの設定方法に関し、特に接続のための設定条件を設定可能なルータおよびルータの設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ルータは、複数のネットワーク間で伝送パケットの伝送経路制御や中継を行うための装置であり、用途によりローカルルータとアクセスルータに大別される。ローカルルータとは、LAN(Local Area Network)を相互接続するルータであり、アクセスルータとは、WAN(Wide Area Network)とLANを接続するルータである。
【0003】
WANは、通信事業者によって構築・運用されたネットワークであり、利用者へは接続サービスという形で提供される。WANは、中継網と中継網に接続するためのアクセス回線とから構成され、アクセス回線にはISDN(Integrated Services Digital Network)、デジタル専用線、ATM(Asynchronous Transfer Mode)、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)、FTTH(Fiber To The Home)など様々な種類が挙げられる。
【0004】
アクセスルータは、前述のようにWANとLANを接続する装置であり、それぞれに対応したインターフェースを持つ。WANを利用する際のインターフェースはアクセス回線であるため、装置のWAN側インターフェースはアクセス回線に対応することになる。アクセス回線には、近年普及が目覚しいブロードバンド回線(ADSL、FTTHなど)も含まれ、WAN側インターフェースとして、これらのブロードバンド回線に対応したアクセスルータが、ブロードバンドルータと称される装置である。
【0005】
ルータの基本的な機能は、装置内に格納されたルーティングテーブルと呼ばれるデータベースを参照し、受け取ったパケットに対する適切な宛先ネットワークを選択し、そのネットワークへと転送(フォワーディング)することである。
【0006】
このような処理を行うには、新規設置の際、LANに接続されるインターフェース単位に、そのネットワークに適合するアドレスやその他のコンフィグレーション情報を設定する必要があるが、接続しようとするネットワークの設計情報や、ネットワーク設計に関する技術力が要求されるため、設置作業の効率が著しく低下するという問題があった。
【0007】
上記の問題点に対して、受信したパケットからアドレス情報を検出し、コンフィグレーション設定が自動的に行われるようなルータを提供するものとして、以下のような公知文献技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−135261号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ブロードバンドルータは、外部のネットワークへと接続することを前提としているため、前述のようなルータとしての基本的な機能の他、主要な機能としてセキュリティ対策のファイアウォール機能やVPN(Virtual Private Network)機能、また、グローバルアドレスとプライベートアドレスを変換するアドレス変換機能などがある。
【0010】
従来、これらの機能に対する設定を行うには、専用に用意された設定ツールや、ブロードバンドルータに内蔵された設定用のHTML(Hyper TextMarkup Language)形式のページを用いるのが一般的であり、設定ツールあるいはWWW(World Wide Web)ブラウザを搭載した制御用端末を用いて、手動で設定を行っていた。
【0011】
しかし、設定の変更にあたってはネットワーク技術の知識が必要であり、変更が生じる毎に制御用端末を用意して設定する必要があるため、手順が煩雑となって変更作業の効率が低下していた。
【0012】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、制御用端末を用意しなくても自動的に設定を切り替えることができるブロードバンドルータを提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明の他の目的は、制御用端末を用意しなくても自動的に設定を切り替えることができるブロードバンドルータの設定方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、複数の設定テーブルを記憶する設定テーブル格納手段と、前記設定テーブルをルータのポートへの接続をもとに選択するテーブル選択手段と、前記テーブル選択手段による選択を許可する選択許可手段と、前記テーブル選択手段によって選択された設定テーブルを読み込むテーブル読込手段と、を有することを特徴とするルータが提供される。
【0015】
予め、複数の設定テーブルをルータ内に格納しておく。次に、例えば電源投入後所定時間内にLANケーブルをポートに接続することにより、そのトリガに基いて、設定テーブルを選択する。所定時間経過後は、各ポートは通常のポートとして、使用できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の概念図である。
【0017】
本発明のルータは、設定テーブルT1〜Tn、それらを格納する設定テーブル格納手段1、ポートへの接続状態をもとに設定テーブルT1〜Tnから一つの設定テーブルTiを選択するテーブル選択手段2、その選択を許可する選択許可手段3、選択された設定テーブルTiを読み込むテーブル読込手段4から構成される。
【0018】
設定テーブルT1〜Tnは、ルータの接続条件に対応する設定条件からなるテーブルである。これらは、ルータの設定に必要なアプリケーションが動作する制御用端末にて、予め手動で設定を行う。
【0019】
設定テーブル格納手段1は、設定テーブルT1〜Tnを格納する手段であり、何桁かの2進数からなるバイナリコードと1対1に対応付けて格納をしている。テーブル選択手段2は、ポートへの接続状態を調べてバイナリコードを生成し、これをもとに設定テーブルT1〜Tnから所望の一つを選択する。
【0020】
選択許可手段3は、テーブル選択手段2による選択を許可する手段である。選択を許可する条件(以下、許可条件と称す)が成立した場合、テーブル選択手段2による選択が可能となる。
【0021】
テーブル読込手段4は、テーブル選択手段2によって設定テーブルT1〜Tnから選択された設定テーブルTiを読み込む。読み込まれた設定テーブルTiは、手動で設定を更新しない限り有効である。
【0022】
次に、テーブル選択の概略について述べる。
電源投入後所定時間内は、テーブルを選択するための許可条件がオンとなり、テーブルの選択が可能になる。このとき、ポートに対してケーブルの挿抜を行う。テーブル選択手段2では、どのポートに対して挿抜が行われたかを認識し、挿抜が行われたポートの組み合わせに対応したバイナリコードを生成する。設定テーブルTiを選択するバイナリコードが生成されると、設定テーブルTiが選択され、テーブル読込手段4は設定テーブルTiを読み込む。電源投入後所定時間を経過すると許可条件はオフになり、以後ルータは設定テーブルTiに設定された条件で動作を行う。テーブルを選択するための許可条件としては、上記のような電源投入後所定時間内であることに加えて、用意されたスイッチが押されている間であること、としてもよい。
【0023】
このように、別途設定用の端末を用意することなく、許可条件を与え、ケーブルの挿抜を行うだけで、ルータの設定を簡単に使い分けることができる。
次に、ルータの構成について説明する。
【0024】
図2および図3はルータの構成図であり、図2はルータが第1のプロバイダに接続された状態を示す図であり、図3はルータが第2のプロバイダに接続された状態を示す図である。
【0025】
ルータ10を介して、クライアント20をインターネットに接続することを想定し、WAN側接続先にはプロバイダとしてISP1〜4を用意する。上記第1のプロバイダはISP1、第2のプロバイダはISP4に相当する。
【0026】
ルータ10は、CPU(Central Processing Unit)11によって制御される。CPU11には、フラッシュROM12、RAM13、動作モード切り替え用のスイッチ18、電源を監視するリセットIC19、WANの物理層機能を実現するチップ(WANPHY)16、LANの物理層機能を実現するチップ(LANPHY)17が接続されている。インターフェースは、WANポート14、LANポート15A〜15Dからなり、WANポート14にはWANPHY16、LANポート15A〜15DにはLANPHY17が接続される。
【0027】
RAM13には、CPU11に実行させるプログラムの少なくとも一部、およびCPU11の処理に必要な各種データ、およびフラッシュROM12から読み込まれたテーブルが格納される。
【0028】
スイッチ18は、許可条件を与えるためのスイッチである。スイッチ18が押されている間は許可条件がオンになり、テーブルの選択が可能になる。
リセットIC19は電源電圧を監視し、電源の投入を検出してCPU11に通知する。この検出により、電源投入後の所定時間内を許可条件となすことができる。
【0029】
このような構成のルータ10の動作について説明する。
最初に、ISP1〜4それぞれに対応した設定テーブルTA1〜TA4を作成し、バイナリコードと1対1に対応づけてフラッシュROM12中に格納する。設定テーブルTA1〜TA4の作成から格納までは、設定用のアプリケーションが動作する制御用端末にて予め行っておく。
【0030】
図4は、設定テーブルの内容を示す図である。このように、動作モード、設定に必要なユーザー名とパスワード、ファイアウォールの有無などがテーブルごとに設定され、バイナリコードと対応づけられる。ここでは、設定テーブルTA1〜TA4に対して、バイナリコードが0001、0010、0011、1100のように対応させるものとする。
【0031】
図5は、設定テーブルの詳細を示す図である。ルータ10のLAN側に接続される機器はクライアント20のみのため、動作モードは1対1でプライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを変換するNAT(Network Address Translation)ルータモードとし、接続方式はPPPoE(Point to Point Protocol over Ethernet(Ethernetは登録商標である))を選択する。また、ファイアウォールおよびフォワーディングは有効とし、ルールの設定を行う。
【0032】
LANポート15A〜15Dのリンクアップ状態は、LANPHY17におけるリンク情報L1が監視している。LANケーブルが挿入されるとリンク情報L1が更新され、LANPHY17はそれをもとにリンクアップの組み合わせに対応するバイナリコードを生成する。
【0033】
図6は、リンク情報からバイナリコードを生成する過程を示す図である。
LANポート15A〜15Dに対して、2進数4桁のLSB〜MSBが対応する。リンクアップしていないときは対応する桁が0で、リンクアップすると対応する桁が0から1に変化する。これらの2進数の組み合わせを調べることで、バイナリコードが得られる。例えば、組み合わせC1においては、LSBに対応するLANポート15Aのみがリンクアップしているので、これに対応するバイナリコードは0001となる。同様に、組み合わせC2に対しては0010、組み合わせC3に対しては1100のようになる。
【0034】
ここで、WANポート14にISP1を接続する。図4より、ISP1の設定テーブルTA1に対しては、バイナリコード0001が対応している。許可条件がオンのとき、クライアント20をLANポート15Aに接続すると、前述のようにLANPHY17でバイナリコード0001が生成され、設定テーブルTA1が選択される。選択された設定テーブルTA1は、フラッシュROM12からRAM13に読み込まれ、クライアント20はISP1と接続できるようになる。
【0035】
次に、図3に示すようにWANポート14の接続先をISP1からISP4につなぎ替える。図4より、ISP4の設定テーブルTA4に対応するバイナリコードは1100である。許可条件がオンのとき、今度は、まずLANケーブルをLANポート15Cへ挿抜してLANポート15Cをリンクアップし、続けてLANポート15Dへ挿入してLANポート15Dをリンクアップすることにより、LANPHY17ではバイナリコード1100が生成され、設定テーブルTA4が選択される。設定テーブルTA4はRAM13へ読み出されて設定が更新されるので、クライアント20はISP4と接続できるようになる。
【0036】
以上のように、複数のWANが接続先として考えられる場合、従来は接続を変えるごとに手動で設定していたのが、LANケーブルの挿抜を行い、リンクアップの状態を変更するだけで自動的に設定が更新されるようになる。
【0037】
図7は、設定テーブルを選択する処理のフローチャートである。
許可条件がオンになっている間は、リンクアップ状態に応じて自動的に設定が更新されるので、このような動作状態を自動設定モードとする。これに対し、許可条件がオフの間は制御用端末による手動設定のみが有効となるので、このような動作状態を手動設定モードとする。
【0038】
まず初期設定として、設定テーブルTA1〜TA4を手動入力にて設定する(S1)。続いて、スイッチ18をオンにするかあるいは電源を投入する(S2)ことにより、自動設定モードへ移行する(S3)。
【0039】
自動設定モードが有効になっている間にLANポート15A〜15Dへケーブルの挿抜が行われた場合(S4)、LANPHY17中のリンク情報L1からLANポート15A〜15Dのリンクアップ状態が変化したかどうかの判断がなされる(S5)。もし変化していれば、フラッシュROM12中の設定テーブルTA1〜TA4が検索され(S6)、リンクアップ状態に対応するテーブルが登録されているかどうか判断し(S7)、登録されていればフラッシュROM12からRAM13へ読み込んで更新する(S8)。
【0040】
なお、上記の説明では設定テーブル数を4つとしたが、WAN側接続先の増加に応じて、LANポート15A〜15Dのリンクアップの組み合わせ数である15(何も接続されない状態を除いている)まで増やすことができる。
【0041】
また、設定テーブルと対応付けるコードとしてバイナリコードを用いたが、BCDコードなど他のコードを用いてもよい。
さらに、上記の説明では複数のプロバイダに接続することを想定して設定を切り替えたが、単一のプロバイダに接続する際にも、ファイアウォールを最大限に有効にしてセキュリティを重視した設定と、ファイアウォールをほとんどかけずにネットワークのスループットを重視した設定とを切り替えて運用する場合などに使用することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、複数の設定テーブルを、所定の許可条件の有効時においてポートに接続することをもとに選択するように構成したので、最初に制御用端末で設定しておけば、設定用のアプリケーションプログラムを有さない端末でも、単にLANケーブルをつなぎ替えるだけで簡単に複数の設定を使い分けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念図である。
【図2】ルータが第1のプロバイダに接続された状態を示す図である。
【図3】ルータが第2のプロバイダに接続された状態を示す図である。
【図4】設定テーブルの内容を示す図である。
【図5】設定テーブルの詳細を示す図である。
【図6】リンク情報からバイナリコードを生成する過程を示す図である。
【図7】設定テーブルを選択する処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 設定テーブル格納手段
2 テーブル選択手段
3 選択許可手段
4 テーブル読込手段
T1〜Tn 設定テーブル
TA1〜TA4 ISP1〜ISP4に対応した設定テーブル
10 ルータ
11 CPU
12 フラッシュROM
13 RAM
14 WANポート
15A〜15D LANポート
16 WANPHY
17 LANPHY
18 スイッチ
19 リセットIC
20 クライアント
【発明の属する技術分野】
本発明はルータおよびルータの設定方法に関し、特に接続のための設定条件を設定可能なルータおよびルータの設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ルータは、複数のネットワーク間で伝送パケットの伝送経路制御や中継を行うための装置であり、用途によりローカルルータとアクセスルータに大別される。ローカルルータとは、LAN(Local Area Network)を相互接続するルータであり、アクセスルータとは、WAN(Wide Area Network)とLANを接続するルータである。
【0003】
WANは、通信事業者によって構築・運用されたネットワークであり、利用者へは接続サービスという形で提供される。WANは、中継網と中継網に接続するためのアクセス回線とから構成され、アクセス回線にはISDN(Integrated Services Digital Network)、デジタル専用線、ATM(Asynchronous Transfer Mode)、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)、FTTH(Fiber To The Home)など様々な種類が挙げられる。
【0004】
アクセスルータは、前述のようにWANとLANを接続する装置であり、それぞれに対応したインターフェースを持つ。WANを利用する際のインターフェースはアクセス回線であるため、装置のWAN側インターフェースはアクセス回線に対応することになる。アクセス回線には、近年普及が目覚しいブロードバンド回線(ADSL、FTTHなど)も含まれ、WAN側インターフェースとして、これらのブロードバンド回線に対応したアクセスルータが、ブロードバンドルータと称される装置である。
【0005】
ルータの基本的な機能は、装置内に格納されたルーティングテーブルと呼ばれるデータベースを参照し、受け取ったパケットに対する適切な宛先ネットワークを選択し、そのネットワークへと転送(フォワーディング)することである。
【0006】
このような処理を行うには、新規設置の際、LANに接続されるインターフェース単位に、そのネットワークに適合するアドレスやその他のコンフィグレーション情報を設定する必要があるが、接続しようとするネットワークの設計情報や、ネットワーク設計に関する技術力が要求されるため、設置作業の効率が著しく低下するという問題があった。
【0007】
上記の問題点に対して、受信したパケットからアドレス情報を検出し、コンフィグレーション設定が自動的に行われるようなルータを提供するものとして、以下のような公知文献技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−135261号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ブロードバンドルータは、外部のネットワークへと接続することを前提としているため、前述のようなルータとしての基本的な機能の他、主要な機能としてセキュリティ対策のファイアウォール機能やVPN(Virtual Private Network)機能、また、グローバルアドレスとプライベートアドレスを変換するアドレス変換機能などがある。
【0010】
従来、これらの機能に対する設定を行うには、専用に用意された設定ツールや、ブロードバンドルータに内蔵された設定用のHTML(Hyper TextMarkup Language)形式のページを用いるのが一般的であり、設定ツールあるいはWWW(World Wide Web)ブラウザを搭載した制御用端末を用いて、手動で設定を行っていた。
【0011】
しかし、設定の変更にあたってはネットワーク技術の知識が必要であり、変更が生じる毎に制御用端末を用意して設定する必要があるため、手順が煩雑となって変更作業の効率が低下していた。
【0012】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、制御用端末を用意しなくても自動的に設定を切り替えることができるブロードバンドルータを提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明の他の目的は、制御用端末を用意しなくても自動的に設定を切り替えることができるブロードバンドルータの設定方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、複数の設定テーブルを記憶する設定テーブル格納手段と、前記設定テーブルをルータのポートへの接続をもとに選択するテーブル選択手段と、前記テーブル選択手段による選択を許可する選択許可手段と、前記テーブル選択手段によって選択された設定テーブルを読み込むテーブル読込手段と、を有することを特徴とするルータが提供される。
【0015】
予め、複数の設定テーブルをルータ内に格納しておく。次に、例えば電源投入後所定時間内にLANケーブルをポートに接続することにより、そのトリガに基いて、設定テーブルを選択する。所定時間経過後は、各ポートは通常のポートとして、使用できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の概念図である。
【0017】
本発明のルータは、設定テーブルT1〜Tn、それらを格納する設定テーブル格納手段1、ポートへの接続状態をもとに設定テーブルT1〜Tnから一つの設定テーブルTiを選択するテーブル選択手段2、その選択を許可する選択許可手段3、選択された設定テーブルTiを読み込むテーブル読込手段4から構成される。
【0018】
設定テーブルT1〜Tnは、ルータの接続条件に対応する設定条件からなるテーブルである。これらは、ルータの設定に必要なアプリケーションが動作する制御用端末にて、予め手動で設定を行う。
【0019】
設定テーブル格納手段1は、設定テーブルT1〜Tnを格納する手段であり、何桁かの2進数からなるバイナリコードと1対1に対応付けて格納をしている。テーブル選択手段2は、ポートへの接続状態を調べてバイナリコードを生成し、これをもとに設定テーブルT1〜Tnから所望の一つを選択する。
【0020】
選択許可手段3は、テーブル選択手段2による選択を許可する手段である。選択を許可する条件(以下、許可条件と称す)が成立した場合、テーブル選択手段2による選択が可能となる。
【0021】
テーブル読込手段4は、テーブル選択手段2によって設定テーブルT1〜Tnから選択された設定テーブルTiを読み込む。読み込まれた設定テーブルTiは、手動で設定を更新しない限り有効である。
【0022】
次に、テーブル選択の概略について述べる。
電源投入後所定時間内は、テーブルを選択するための許可条件がオンとなり、テーブルの選択が可能になる。このとき、ポートに対してケーブルの挿抜を行う。テーブル選択手段2では、どのポートに対して挿抜が行われたかを認識し、挿抜が行われたポートの組み合わせに対応したバイナリコードを生成する。設定テーブルTiを選択するバイナリコードが生成されると、設定テーブルTiが選択され、テーブル読込手段4は設定テーブルTiを読み込む。電源投入後所定時間を経過すると許可条件はオフになり、以後ルータは設定テーブルTiに設定された条件で動作を行う。テーブルを選択するための許可条件としては、上記のような電源投入後所定時間内であることに加えて、用意されたスイッチが押されている間であること、としてもよい。
【0023】
このように、別途設定用の端末を用意することなく、許可条件を与え、ケーブルの挿抜を行うだけで、ルータの設定を簡単に使い分けることができる。
次に、ルータの構成について説明する。
【0024】
図2および図3はルータの構成図であり、図2はルータが第1のプロバイダに接続された状態を示す図であり、図3はルータが第2のプロバイダに接続された状態を示す図である。
【0025】
ルータ10を介して、クライアント20をインターネットに接続することを想定し、WAN側接続先にはプロバイダとしてISP1〜4を用意する。上記第1のプロバイダはISP1、第2のプロバイダはISP4に相当する。
【0026】
ルータ10は、CPU(Central Processing Unit)11によって制御される。CPU11には、フラッシュROM12、RAM13、動作モード切り替え用のスイッチ18、電源を監視するリセットIC19、WANの物理層機能を実現するチップ(WANPHY)16、LANの物理層機能を実現するチップ(LANPHY)17が接続されている。インターフェースは、WANポート14、LANポート15A〜15Dからなり、WANポート14にはWANPHY16、LANポート15A〜15DにはLANPHY17が接続される。
【0027】
RAM13には、CPU11に実行させるプログラムの少なくとも一部、およびCPU11の処理に必要な各種データ、およびフラッシュROM12から読み込まれたテーブルが格納される。
【0028】
スイッチ18は、許可条件を与えるためのスイッチである。スイッチ18が押されている間は許可条件がオンになり、テーブルの選択が可能になる。
リセットIC19は電源電圧を監視し、電源の投入を検出してCPU11に通知する。この検出により、電源投入後の所定時間内を許可条件となすことができる。
【0029】
このような構成のルータ10の動作について説明する。
最初に、ISP1〜4それぞれに対応した設定テーブルTA1〜TA4を作成し、バイナリコードと1対1に対応づけてフラッシュROM12中に格納する。設定テーブルTA1〜TA4の作成から格納までは、設定用のアプリケーションが動作する制御用端末にて予め行っておく。
【0030】
図4は、設定テーブルの内容を示す図である。このように、動作モード、設定に必要なユーザー名とパスワード、ファイアウォールの有無などがテーブルごとに設定され、バイナリコードと対応づけられる。ここでは、設定テーブルTA1〜TA4に対して、バイナリコードが0001、0010、0011、1100のように対応させるものとする。
【0031】
図5は、設定テーブルの詳細を示す図である。ルータ10のLAN側に接続される機器はクライアント20のみのため、動作モードは1対1でプライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを変換するNAT(Network Address Translation)ルータモードとし、接続方式はPPPoE(Point to Point Protocol over Ethernet(Ethernetは登録商標である))を選択する。また、ファイアウォールおよびフォワーディングは有効とし、ルールの設定を行う。
【0032】
LANポート15A〜15Dのリンクアップ状態は、LANPHY17におけるリンク情報L1が監視している。LANケーブルが挿入されるとリンク情報L1が更新され、LANPHY17はそれをもとにリンクアップの組み合わせに対応するバイナリコードを生成する。
【0033】
図6は、リンク情報からバイナリコードを生成する過程を示す図である。
LANポート15A〜15Dに対して、2進数4桁のLSB〜MSBが対応する。リンクアップしていないときは対応する桁が0で、リンクアップすると対応する桁が0から1に変化する。これらの2進数の組み合わせを調べることで、バイナリコードが得られる。例えば、組み合わせC1においては、LSBに対応するLANポート15Aのみがリンクアップしているので、これに対応するバイナリコードは0001となる。同様に、組み合わせC2に対しては0010、組み合わせC3に対しては1100のようになる。
【0034】
ここで、WANポート14にISP1を接続する。図4より、ISP1の設定テーブルTA1に対しては、バイナリコード0001が対応している。許可条件がオンのとき、クライアント20をLANポート15Aに接続すると、前述のようにLANPHY17でバイナリコード0001が生成され、設定テーブルTA1が選択される。選択された設定テーブルTA1は、フラッシュROM12からRAM13に読み込まれ、クライアント20はISP1と接続できるようになる。
【0035】
次に、図3に示すようにWANポート14の接続先をISP1からISP4につなぎ替える。図4より、ISP4の設定テーブルTA4に対応するバイナリコードは1100である。許可条件がオンのとき、今度は、まずLANケーブルをLANポート15Cへ挿抜してLANポート15Cをリンクアップし、続けてLANポート15Dへ挿入してLANポート15Dをリンクアップすることにより、LANPHY17ではバイナリコード1100が生成され、設定テーブルTA4が選択される。設定テーブルTA4はRAM13へ読み出されて設定が更新されるので、クライアント20はISP4と接続できるようになる。
【0036】
以上のように、複数のWANが接続先として考えられる場合、従来は接続を変えるごとに手動で設定していたのが、LANケーブルの挿抜を行い、リンクアップの状態を変更するだけで自動的に設定が更新されるようになる。
【0037】
図7は、設定テーブルを選択する処理のフローチャートである。
許可条件がオンになっている間は、リンクアップ状態に応じて自動的に設定が更新されるので、このような動作状態を自動設定モードとする。これに対し、許可条件がオフの間は制御用端末による手動設定のみが有効となるので、このような動作状態を手動設定モードとする。
【0038】
まず初期設定として、設定テーブルTA1〜TA4を手動入力にて設定する(S1)。続いて、スイッチ18をオンにするかあるいは電源を投入する(S2)ことにより、自動設定モードへ移行する(S3)。
【0039】
自動設定モードが有効になっている間にLANポート15A〜15Dへケーブルの挿抜が行われた場合(S4)、LANPHY17中のリンク情報L1からLANポート15A〜15Dのリンクアップ状態が変化したかどうかの判断がなされる(S5)。もし変化していれば、フラッシュROM12中の設定テーブルTA1〜TA4が検索され(S6)、リンクアップ状態に対応するテーブルが登録されているかどうか判断し(S7)、登録されていればフラッシュROM12からRAM13へ読み込んで更新する(S8)。
【0040】
なお、上記の説明では設定テーブル数を4つとしたが、WAN側接続先の増加に応じて、LANポート15A〜15Dのリンクアップの組み合わせ数である15(何も接続されない状態を除いている)まで増やすことができる。
【0041】
また、設定テーブルと対応付けるコードとしてバイナリコードを用いたが、BCDコードなど他のコードを用いてもよい。
さらに、上記の説明では複数のプロバイダに接続することを想定して設定を切り替えたが、単一のプロバイダに接続する際にも、ファイアウォールを最大限に有効にしてセキュリティを重視した設定と、ファイアウォールをほとんどかけずにネットワークのスループットを重視した設定とを切り替えて運用する場合などに使用することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、複数の設定テーブルを、所定の許可条件の有効時においてポートに接続することをもとに選択するように構成したので、最初に制御用端末で設定しておけば、設定用のアプリケーションプログラムを有さない端末でも、単にLANケーブルをつなぎ替えるだけで簡単に複数の設定を使い分けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念図である。
【図2】ルータが第1のプロバイダに接続された状態を示す図である。
【図3】ルータが第2のプロバイダに接続された状態を示す図である。
【図4】設定テーブルの内容を示す図である。
【図5】設定テーブルの詳細を示す図である。
【図6】リンク情報からバイナリコードを生成する過程を示す図である。
【図7】設定テーブルを選択する処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 設定テーブル格納手段
2 テーブル選択手段
3 選択許可手段
4 テーブル読込手段
T1〜Tn 設定テーブル
TA1〜TA4 ISP1〜ISP4に対応した設定テーブル
10 ルータ
11 CPU
12 フラッシュROM
13 RAM
14 WANポート
15A〜15D LANポート
16 WANPHY
17 LANPHY
18 スイッチ
19 リセットIC
20 クライアント
Claims (5)
- 接続のための設定条件を設定可能なルータにおいて、
複数の設定テーブルを記憶する設定テーブル格納手段と、
前記設定テーブルを前記ルータのポートへの接続をもとに選択するテーブル選択手段と、
前記テーブル選択手段による選択を許可する選択許可手段と、
前記テーブル選択手段によって選択された設定テーブルを読み込むテーブル読込手段と、
を有することを特徴とするルータ。 - 前記テーブル選択手段は、前記ポートを所定のコードに対応付けて、対応する番号の前記設定テーブルを選択することを特徴とする請求項1記載のルータ。
- 前記選択許可手段は、電源投入後の所定時間に選択を許可するように構成した
ことを特徴とする請求項1記載のルータ。 - 前記選択許可手段は、選択許可のスイッチであることを特徴とする請求項1記載のルータ。
- ルータへの設定条件を設定するルータの設定方法において、
予め複数の設定テーブルを前記ルータ内に格納し、
許可された条件の下に、ポートへの接続をトリガとして前記設定テーブルの一つを選択すること、
を特徴とするルータの設定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003120925A JP2004328416A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | ルータ及びルータの設定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003120925A JP2004328416A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | ルータ及びルータの設定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004328416A true JP2004328416A (ja) | 2004-11-18 |
Family
ID=33499622
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003120925A Withdrawn JP2004328416A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | ルータ及びルータの設定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004328416A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014529234A (ja) * | 2011-08-23 | 2014-10-30 | サンストロニツク | 設定および/または問合せの目的のための通信方法ならびにそれを実装するシステム |
-
2003
- 2003-04-25 JP JP2003120925A patent/JP2004328416A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014529234A (ja) * | 2011-08-23 | 2014-10-30 | サンストロニツク | 設定および/または問合せの目的のための通信方法ならびにそれを実装するシステム |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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