JP2004324417A - Egrシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】排気ブレーキバルブを備えたエンジンのEGRシステムにおいて、排気ブレーキ作動時に発生する圧力波によるEGRクーラの破損を防止できるEGRシステムを提供する。
【解決手段】排気通路15を遮断することにより制動力を得る排気ブレーキバルブ2を備えた内燃機関のEGRシステムであって、排気通路15と吸気通路13を連通するEGR通路3は、排気通路15の前記排気ブレーキバルブ2の上流側に入口を有し、該入口側から順に、該EGR通路3を遮断するシャットオフバルブ4、EGRクーラ5、EGR制御バルブ6を備えて形成されると共に、該EGRシステムを制御するEGR制御装置32が、前記シャットオフバルブ4を少なくとも前記排気ブレーキバルブ2を作動させた時には閉弁する制御を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】排気通路15を遮断することにより制動力を得る排気ブレーキバルブ2を備えた内燃機関のEGRシステムであって、排気通路15と吸気通路13を連通するEGR通路3は、排気通路15の前記排気ブレーキバルブ2の上流側に入口を有し、該入口側から順に、該EGR通路3を遮断するシャットオフバルブ4、EGRクーラ5、EGR制御バルブ6を備えて形成されると共に、該EGRシステムを制御するEGR制御装置32が、前記シャットオフバルブ4を少なくとも前記排気ブレーキバルブ2を作動させた時には閉弁する制御を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気通路に排気ブレーキバルブを備えた内燃機関のEGRシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動車用エンジン等では、排気側から排気ガスの一部を吸気側へと戻し、その吸気側に戻された排気ガスで、エンジンシリンダ内の燃焼を抑制して燃焼温度を下げて、NOxの発生を低減させるという、EGR(排気ガス再循環)を利用したNOx低減システムが知られており、様々なEGRシステムが提案されてきている。また、排気通路の一部に排気ブレーキバルブ(遮断弁:排気圧制動弁)を配置し、排気通路を遮断することにより、エンジンの内部抵抗を増加して制動力を効かせて、車両のフットブレーキの負担を軽減する排気ブレーキシステムも知られている。
【0003】
しかし、これらのEGRシステムと排気ブレーキシステムとを併用した場合においては、排気ブレーキの作動時に、排気ブレーキバルブ弁を閉じてもEGR通路が開いていると、排気ガスがそのまま吸気側に還流するだけで、意図した制動力が得られないという問題と、排気ブレーキの作動時に、EGR通路に多量の排気ガスが流入し排気通路の温度が過度に上昇し、排気ブレーキ解除直後等において吸気効率が低下するという問題が生じた。
【0004】
これらの問題に対処するために、排気ブレーキバルブを閉じるための信号が入力された際にはEGR制御バルブ(EGR弁)を強制的に閉じるための指令信号を出力して排気ブレーキを閉じる制御を行っている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
【0005】
一方、EGRシステムにおいては、近年の排気ガスに対する厳しい規制や燃費向上の要求等から、EGR領域の拡大とEGR量の増量が図られてきている。
【0006】
つまり、従来は、EGRガスを吸気に戻すことでシリンダ内に吸入される新気の量が減少しNOxの低減と引き換えにスモークが悪化するため、EGR制御は低負荷等の吸入空気に対して燃料噴射量が少ない領域に限られていたが、EGRガスの冷却において工夫がなされた結果、この冷却により、還流するEGRガスの容積を減少でき、新気量をそれほど低下させないで、即ち、燃費の悪化やスモークの悪化を伴わないでNOxを低減することが可能となり、EGRを行える領域が拡大し、また、EGR率も増加した。
【0007】
そして、このEGR領域の中・高負荷領域への拡大やEGR率の上昇に伴い、また、近年のEGR制御バルブが複数段、又は無段階で制御できることが要求され、複雑な構造となり、温度上昇による制御性の悪化や破損が生じ易くなってきていることに伴い、EGR通路の温度上昇によるEGR制御バルブにおける熱害の問題が発生してきたので、EGRクーラをEGR制御バルブの上流側に配置する構成とするようになってきた。
【0008】
この排気ブレーキを有する内燃機関においてEGR通路の上流からEGRクーラとEGR制御バルブを順に配置すると共に、排気ブレーキを作動時に、EGR制御バルブを閉じる制御を行う構成とすることにより、排気ブレーキの制動力の確保、排気ブレーキ作動時の吸気側への排気ガスの流入防止、EGR制御バルブにおける熱害の回避を同時に行うことができる。
【0009】
【特許文献1】
特開平07−279777号公報
【特許文献2】
特開平08−218947号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、EGR領域の中・高負荷領域への拡大やEGR率の上昇に伴い、EGR通路断面積も拡大する必要が生じ、そのため、排気ブレーキの作動時に排気の遮断により発生した圧力波が、EGR通路内を伝播し、EGR通路の上流側に配置されているEGRクーラを直撃し、EGRクーラが破損する可能性が生じてきた。
【0011】
このEGRクーラの破損の問題は、EGRクーラが冷却効率を高めるために熱伝導率が高く薄い素材で複雑な構造に作られ、力学的な衝撃には弱いため、また、EGR率の拡大やEGRを行うエンジンの運転領域の拡大に伴い、EGR通路容積が拡大され、圧力波がEGR通路内を伝播し易くなってきているため、重要な問題となってきている。
【0012】
本発明は、上述の問題を解決するべくなされたものであり、その目的は、排気ブレーキバルブを備えたエンジンのEGRシステムにおいて、排気ブレーキ作動時に発生する圧力波によるEGRクーラの破損を防止できるEGRシステムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的を達成するためのEGRシステムは、排気通路に設けられ、該排気通路を遮断することにより制動力を得る排気ブレーキバルブを備えた内燃機関のEGRシステムであって、排気通路と吸気通路を連通するEGR通路は、排気通路の前記排気ブレーキバルブの上流側に入口を有し、該入口側から順に、該EGR通路を遮断するシャットオフバルブ、EGRガスを冷却するEGRクーラ、EGRガス還流量を制御するEGR制御バルブを備えて形成されると共に、該EGRシステムを制御するEGR制御装置が、前記シャットオフバルブを少なくとも前記排気ブレーキバルブを作動させた時には閉弁する制御を行うように構成される。
【0014】
この構成によれば、排気ブレーキバルブを作動させる排気ブレーキ作動時にシャットオフバルブでEGR通路を閉止するので、排気遮断によって発生する圧力波のEGRクーラへの直撃が回避され、この圧力波直撃によるEGRクーラの破損が防止される。
【0015】
また、排気ブレーキ作動時において、排気遮断による排気ガスのEGR通路への大量流入が回避されるので、排気ブレーキの制動力の低下や、EGR通路の温度上昇による排気ブレーキ解除直後等における吸気効率の低下やEGR制御バルブへの悪影響も回避される。
【0016】
更に、EGR制御バルブの上流側にEGRクーラを配置しているので、EGR制御バルブは排気熱害から保護される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態のEGRシステムについて、図面を参照しながら説明する。
【0018】
図1に、この実施の形態のEGRシステム1の構成を示す。このEGRシステム1が配設されているエンジンEは、排気ブレーキバルブ2とターボチャージャ20を備えて構成されている。
【0019】
このエンジンEでは、図示しないエアクリーナから導入した吸気(新気)Aを吸気管11a経由でターボチャージャ20のコンプレッサ21に送り、このコンプレッサ21で加圧して、吸気管11b経由でインタークーラ12に送って冷却し、冷却された吸気を吸気管11c及び吸気マニホールド13を通じてエンジンEの各気筒に分配している。
【0020】
また、このエンジンEの各気筒から排出された排気ガスGは、排気マニホールド14と排気管15aを経由してターボチャージャ20のタービン22に送り込まれ、タービン22を駆動した後、排気管15bと排気ブレーキバルブ2と排気管15cを経由して、図示しない排気ガス浄化装置や消音器等を通った後、車外に排出される。
【0021】
そして、EGR管(EGR通路)3は、排気通路の排気ブレーキバルブ2の上流側に入口3iを有して、タービン22の上流側の排気管(排気通路)15aと、吸気マニホールド(吸気通路)13とを連通して設けられている。
【0022】
このEGR管3には、入口3i側から順に、排気ブレーキ作動により排気圧力上昇時のEGRクーラ保護のためにEGR管3を遮断するシャットオフバルブ4、EGRガスGeを冷却する第1のEGRクーラ5、排気ガスの再循環量を適宜調整するためにEGRガス還流量を制御するEGR制御バルブ(EGR弁)6、EGRガスGeを冷却する第2のEGRクーラ7を備えている。
【0023】
この第1のEGRクーラ5は、エンジンの冷却水WによってEGRガスGeを冷却する水冷式のクーラであり、第2のEGRクーラ7はキャブクーラ用冷媒や車速風、別系統冷却水等Cを利用した冷却式のクーラである。
【0024】
EGR制御バルブ6の上流側に第1のEGRクーラ5を配置しているのでEGR制御バルブ6を熱害から保護でき、更に、下流側に第2のEGRクーラ7を配置しているので、これらの2段の冷却装置5,7により、EGRガスGeに対する冷却効果を大きくでき、吸気側に再循環されるEGRガスGeの温度を従来の温度(例えば、250℃〜150℃)よりも低い温度(例えば、80℃〜50℃)まで下げることができる。
【0025】
また、エンジンEを制御するための制御装置(ECU:エンジンコントロールユニット)30が設けられており、この制御装置30には、排気ブレーキバルブ2を制御する排気ブレーキ制御装置31や、EGR制御バルブ6等のEGRシステム1を制御するEGR制御装置32が含まれている。このブレーキ制御装置31と排気ブレーキバルブ6により排気ブレーキシステムが構成され、EGR制御装置32、EGR通路3、シャットオフバルブ4、第1のEGRクーラ5、EGR制御バルブ6、第2のEGRクーラ7によりEGRシステム1が構成されている。
【0026】
そして、本発明においては、EGR制御装置32は、シャットオフバルブ4を少なくとも排気ブレーキバルブ2を作動させた時には閉弁する制御を行うように構成される。この構成は、排気ブレーキ制御装置31とEGR制御装置32とを連動させて、排気ブレーキバルブ2を作動させる時に、シャットオフバルブ4を閉弁させる駆動信号を発生させてから、排気ブレーキバルブ2を閉弁する駆動信号を発生させるように制御フローを形成することにより、容易に行える。
【0027】
この構成によれば、排気ブレーキ制御装置31により、制動力を得るために、排気ブレーキバルブ2を作動させて排気通路13を遮断する場合に、シャットオフバルブ4が閉弁されるので、この排気遮断時に発生する圧力波から、シャットオフバルブ4より下流側にある第1のEGRクーラ5等を保護することができる。
【0028】
また、シャットオフバルブ4の閉弁により、排気遮断時に排気ガスが多量にEGR管3に流入することを防止できるので、排気ブレーキ作動時の制動力の低下を回避でき、更に、EGR管3への多量の排気ガス流入を回避できる。そのため、EGR管3の温度上昇を回避でき、これに起因する排気ブレーキ解除直後等における吸入効率の低下やEGR制御バルブ6への熱影響等を回避できる。
【0029】
【発明の効果】
以上に説明をしたように、本発明のEGRシステムによれば、排気ブレーキバルブを作動させる排気ブレーキ作動時に、EGR通路の最上流側に配置したシャットオフバルブでEGR通路を閉止するので、排気遮断によって発生する圧力波のEGRクーラへの直撃を回避でき、この圧力波直撃によるEGRクーラの破損を防止できる。
【0030】
また、排気ブレーキ作動時のシャットオフバルブの閉弁により、排気遮断の際の排気ガスのEGR通路への流入を防止できるので、排気ブレーキの制動力の低下や、排気ブレーキ解除直後等における吸気効率の低下や、EGR制御バルブへの熱影響を回避できる。
【0031】
更に、EGR制御バルブの上流側にEGRクーラを配置しているので、EGR制御バルブの熱害の問題も回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明に係る実施の形態のEGRシステムの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 EGRシステム
2 排気ブレーキバルブ
3 EGR管(EGR通路)
4 シャットオフバルブ
5 第1のEGRクーラ
6 EGR制御バルブ
32 EGR制御装置
E エンジン
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気通路に排気ブレーキバルブを備えた内燃機関のEGRシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動車用エンジン等では、排気側から排気ガスの一部を吸気側へと戻し、その吸気側に戻された排気ガスで、エンジンシリンダ内の燃焼を抑制して燃焼温度を下げて、NOxの発生を低減させるという、EGR(排気ガス再循環)を利用したNOx低減システムが知られており、様々なEGRシステムが提案されてきている。また、排気通路の一部に排気ブレーキバルブ(遮断弁:排気圧制動弁)を配置し、排気通路を遮断することにより、エンジンの内部抵抗を増加して制動力を効かせて、車両のフットブレーキの負担を軽減する排気ブレーキシステムも知られている。
【0003】
しかし、これらのEGRシステムと排気ブレーキシステムとを併用した場合においては、排気ブレーキの作動時に、排気ブレーキバルブ弁を閉じてもEGR通路が開いていると、排気ガスがそのまま吸気側に還流するだけで、意図した制動力が得られないという問題と、排気ブレーキの作動時に、EGR通路に多量の排気ガスが流入し排気通路の温度が過度に上昇し、排気ブレーキ解除直後等において吸気効率が低下するという問題が生じた。
【0004】
これらの問題に対処するために、排気ブレーキバルブを閉じるための信号が入力された際にはEGR制御バルブ(EGR弁)を強制的に閉じるための指令信号を出力して排気ブレーキを閉じる制御を行っている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
【0005】
一方、EGRシステムにおいては、近年の排気ガスに対する厳しい規制や燃費向上の要求等から、EGR領域の拡大とEGR量の増量が図られてきている。
【0006】
つまり、従来は、EGRガスを吸気に戻すことでシリンダ内に吸入される新気の量が減少しNOxの低減と引き換えにスモークが悪化するため、EGR制御は低負荷等の吸入空気に対して燃料噴射量が少ない領域に限られていたが、EGRガスの冷却において工夫がなされた結果、この冷却により、還流するEGRガスの容積を減少でき、新気量をそれほど低下させないで、即ち、燃費の悪化やスモークの悪化を伴わないでNOxを低減することが可能となり、EGRを行える領域が拡大し、また、EGR率も増加した。
【0007】
そして、このEGR領域の中・高負荷領域への拡大やEGR率の上昇に伴い、また、近年のEGR制御バルブが複数段、又は無段階で制御できることが要求され、複雑な構造となり、温度上昇による制御性の悪化や破損が生じ易くなってきていることに伴い、EGR通路の温度上昇によるEGR制御バルブにおける熱害の問題が発生してきたので、EGRクーラをEGR制御バルブの上流側に配置する構成とするようになってきた。
【0008】
この排気ブレーキを有する内燃機関においてEGR通路の上流からEGRクーラとEGR制御バルブを順に配置すると共に、排気ブレーキを作動時に、EGR制御バルブを閉じる制御を行う構成とすることにより、排気ブレーキの制動力の確保、排気ブレーキ作動時の吸気側への排気ガスの流入防止、EGR制御バルブにおける熱害の回避を同時に行うことができる。
【0009】
【特許文献1】
特開平07−279777号公報
【特許文献2】
特開平08−218947号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、EGR領域の中・高負荷領域への拡大やEGR率の上昇に伴い、EGR通路断面積も拡大する必要が生じ、そのため、排気ブレーキの作動時に排気の遮断により発生した圧力波が、EGR通路内を伝播し、EGR通路の上流側に配置されているEGRクーラを直撃し、EGRクーラが破損する可能性が生じてきた。
【0011】
このEGRクーラの破損の問題は、EGRクーラが冷却効率を高めるために熱伝導率が高く薄い素材で複雑な構造に作られ、力学的な衝撃には弱いため、また、EGR率の拡大やEGRを行うエンジンの運転領域の拡大に伴い、EGR通路容積が拡大され、圧力波がEGR通路内を伝播し易くなってきているため、重要な問題となってきている。
【0012】
本発明は、上述の問題を解決するべくなされたものであり、その目的は、排気ブレーキバルブを備えたエンジンのEGRシステムにおいて、排気ブレーキ作動時に発生する圧力波によるEGRクーラの破損を防止できるEGRシステムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的を達成するためのEGRシステムは、排気通路に設けられ、該排気通路を遮断することにより制動力を得る排気ブレーキバルブを備えた内燃機関のEGRシステムであって、排気通路と吸気通路を連通するEGR通路は、排気通路の前記排気ブレーキバルブの上流側に入口を有し、該入口側から順に、該EGR通路を遮断するシャットオフバルブ、EGRガスを冷却するEGRクーラ、EGRガス還流量を制御するEGR制御バルブを備えて形成されると共に、該EGRシステムを制御するEGR制御装置が、前記シャットオフバルブを少なくとも前記排気ブレーキバルブを作動させた時には閉弁する制御を行うように構成される。
【0014】
この構成によれば、排気ブレーキバルブを作動させる排気ブレーキ作動時にシャットオフバルブでEGR通路を閉止するので、排気遮断によって発生する圧力波のEGRクーラへの直撃が回避され、この圧力波直撃によるEGRクーラの破損が防止される。
【0015】
また、排気ブレーキ作動時において、排気遮断による排気ガスのEGR通路への大量流入が回避されるので、排気ブレーキの制動力の低下や、EGR通路の温度上昇による排気ブレーキ解除直後等における吸気効率の低下やEGR制御バルブへの悪影響も回避される。
【0016】
更に、EGR制御バルブの上流側にEGRクーラを配置しているので、EGR制御バルブは排気熱害から保護される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態のEGRシステムについて、図面を参照しながら説明する。
【0018】
図1に、この実施の形態のEGRシステム1の構成を示す。このEGRシステム1が配設されているエンジンEは、排気ブレーキバルブ2とターボチャージャ20を備えて構成されている。
【0019】
このエンジンEでは、図示しないエアクリーナから導入した吸気(新気)Aを吸気管11a経由でターボチャージャ20のコンプレッサ21に送り、このコンプレッサ21で加圧して、吸気管11b経由でインタークーラ12に送って冷却し、冷却された吸気を吸気管11c及び吸気マニホールド13を通じてエンジンEの各気筒に分配している。
【0020】
また、このエンジンEの各気筒から排出された排気ガスGは、排気マニホールド14と排気管15aを経由してターボチャージャ20のタービン22に送り込まれ、タービン22を駆動した後、排気管15bと排気ブレーキバルブ2と排気管15cを経由して、図示しない排気ガス浄化装置や消音器等を通った後、車外に排出される。
【0021】
そして、EGR管(EGR通路)3は、排気通路の排気ブレーキバルブ2の上流側に入口3iを有して、タービン22の上流側の排気管(排気通路)15aと、吸気マニホールド(吸気通路)13とを連通して設けられている。
【0022】
このEGR管3には、入口3i側から順に、排気ブレーキ作動により排気圧力上昇時のEGRクーラ保護のためにEGR管3を遮断するシャットオフバルブ4、EGRガスGeを冷却する第1のEGRクーラ5、排気ガスの再循環量を適宜調整するためにEGRガス還流量を制御するEGR制御バルブ(EGR弁)6、EGRガスGeを冷却する第2のEGRクーラ7を備えている。
【0023】
この第1のEGRクーラ5は、エンジンの冷却水WによってEGRガスGeを冷却する水冷式のクーラであり、第2のEGRクーラ7はキャブクーラ用冷媒や車速風、別系統冷却水等Cを利用した冷却式のクーラである。
【0024】
EGR制御バルブ6の上流側に第1のEGRクーラ5を配置しているのでEGR制御バルブ6を熱害から保護でき、更に、下流側に第2のEGRクーラ7を配置しているので、これらの2段の冷却装置5,7により、EGRガスGeに対する冷却効果を大きくでき、吸気側に再循環されるEGRガスGeの温度を従来の温度(例えば、250℃〜150℃)よりも低い温度(例えば、80℃〜50℃)まで下げることができる。
【0025】
また、エンジンEを制御するための制御装置(ECU:エンジンコントロールユニット)30が設けられており、この制御装置30には、排気ブレーキバルブ2を制御する排気ブレーキ制御装置31や、EGR制御バルブ6等のEGRシステム1を制御するEGR制御装置32が含まれている。このブレーキ制御装置31と排気ブレーキバルブ6により排気ブレーキシステムが構成され、EGR制御装置32、EGR通路3、シャットオフバルブ4、第1のEGRクーラ5、EGR制御バルブ6、第2のEGRクーラ7によりEGRシステム1が構成されている。
【0026】
そして、本発明においては、EGR制御装置32は、シャットオフバルブ4を少なくとも排気ブレーキバルブ2を作動させた時には閉弁する制御を行うように構成される。この構成は、排気ブレーキ制御装置31とEGR制御装置32とを連動させて、排気ブレーキバルブ2を作動させる時に、シャットオフバルブ4を閉弁させる駆動信号を発生させてから、排気ブレーキバルブ2を閉弁する駆動信号を発生させるように制御フローを形成することにより、容易に行える。
【0027】
この構成によれば、排気ブレーキ制御装置31により、制動力を得るために、排気ブレーキバルブ2を作動させて排気通路13を遮断する場合に、シャットオフバルブ4が閉弁されるので、この排気遮断時に発生する圧力波から、シャットオフバルブ4より下流側にある第1のEGRクーラ5等を保護することができる。
【0028】
また、シャットオフバルブ4の閉弁により、排気遮断時に排気ガスが多量にEGR管3に流入することを防止できるので、排気ブレーキ作動時の制動力の低下を回避でき、更に、EGR管3への多量の排気ガス流入を回避できる。そのため、EGR管3の温度上昇を回避でき、これに起因する排気ブレーキ解除直後等における吸入効率の低下やEGR制御バルブ6への熱影響等を回避できる。
【0029】
【発明の効果】
以上に説明をしたように、本発明のEGRシステムによれば、排気ブレーキバルブを作動させる排気ブレーキ作動時に、EGR通路の最上流側に配置したシャットオフバルブでEGR通路を閉止するので、排気遮断によって発生する圧力波のEGRクーラへの直撃を回避でき、この圧力波直撃によるEGRクーラの破損を防止できる。
【0030】
また、排気ブレーキ作動時のシャットオフバルブの閉弁により、排気遮断の際の排気ガスのEGR通路への流入を防止できるので、排気ブレーキの制動力の低下や、排気ブレーキ解除直後等における吸気効率の低下や、EGR制御バルブへの熱影響を回避できる。
【0031】
更に、EGR制御バルブの上流側にEGRクーラを配置しているので、EGR制御バルブの熱害の問題も回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明に係る実施の形態のEGRシステムの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 EGRシステム
2 排気ブレーキバルブ
3 EGR管(EGR通路)
4 シャットオフバルブ
5 第1のEGRクーラ
6 EGR制御バルブ
32 EGR制御装置
E エンジン
Claims (1)
- 排気通路に設けられ、該排気通路を遮断することにより制動力を得る排気ブレーキバルブを備えた内燃機関のEGRシステムであって、排気通路と吸気通路を連通するEGR通路は、排気通路の前記排気ブレーキバルブの上流側に入口を有し、該入口側から順に、該EGR通路を遮断するシャットオフバルブ、EGRガスを冷却するEGRクーラ、EGRガス還流量を制御するEGR制御バルブを備えて形成されると共に、該EGRシステムを制御するEGR制御装置が、前記シャットオフバルブを少なくとも前記排気ブレーキバルブを作動させた時には閉弁する制御を行うことを特徴とするEGRシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003115535A JP2004324417A (ja) | 2003-04-21 | 2003-04-21 | Egrシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003115535A JP2004324417A (ja) | 2003-04-21 | 2003-04-21 | Egrシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004324417A true JP2004324417A (ja) | 2004-11-18 |
Family
ID=33496055
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003115535A Pending JP2004324417A (ja) | 2003-04-21 | 2003-04-21 | Egrシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004324417A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008118073A1 (en) * | 2007-03-27 | 2008-10-02 | Scania Cv Ab (Publ) | Exhaust gas brake control |
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