[go: up one dir, main page]

JP2004322203A - 固液共存状態金属スラリの製造装置 - Google Patents

固液共存状態金属スラリの製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004322203A
JP2004322203A JP2003143712A JP2003143712A JP2004322203A JP 2004322203 A JP2004322203 A JP 2004322203A JP 2003143712 A JP2003143712 A JP 2003143712A JP 2003143712 A JP2003143712 A JP 2003143712A JP 2004322203 A JP2004322203 A JP 2004322203A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solid
molten metal
metal
slurry
sleeve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003143712A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3520994B1 (ja
Inventor
Chunpyo Hong
俊杓 洪
Masayuki Itamura
正行 板村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Application granted granted Critical
Publication of JP3520994B1 publication Critical patent/JP3520994B1/ja
Publication of JP2004322203A publication Critical patent/JP2004322203A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D1/00Treatment of fused masses in the ladle or the supply runners before casting
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D17/00Pressure die casting or injection die casting, i.e. casting in which the metal is forced into a mould under high pressure
    • B22D17/007Semi-solid pressure die casting
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D27/00Treating the metal in the mould while it is molten or ductile ; Pressure or vacuum casting
    • B22D27/02Use of electric or magnetic effects
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C1/00Making non-ferrous alloys
    • C22C1/12Making non-ferrous alloys by processing in a semi-solid state, e.g. holding the alloy in the solid-liquid phase

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)
  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)

Abstract

【課題】短時間で高品質な半凝固金属スラリの製造および排出が容易にでき、後続工程との連係性に優れた半凝固金属スラリの製造装置を提供する。
【解決手段】スリーブ2の上端側から溶融金属Mを注湯して収容できるようにプランジャ5を下降させる。スリーブ2の上端側のスラリ製造領域に溶融金属Mを注湯する。スリーブ2内の溶融金属Mに攪拌部1の電磁気場印加用コイル装置11にて電磁気場を印加する。スリーブ2内の溶融金属Mから半凝固金属スラリを製造する。プランジャ5を上昇させて、スリーブ2内の半凝固金属スラリを取り出す。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、電磁気場を印加しつつ溶融金属を注湯して固液共存状態金属スラリを製造する固液共存状態金属スラリの製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
固液共存状態の金属材料、すなわち半溶融あるいは半凝固金属スラリは、通常、半凝固成形法(Reocasting)および半溶融成形法(Thixocasting)などの複合加工法の中間品をいう。そして、半凝固領域の温度で液相と球状の結晶粒とが適切な割合で混在した状態でチクソトロピー(Thixotropic)性により小さな力によっても変形が可能であり、かつ流動性に優れて液相のように成形加工が容易な状態の金属材料である。
【0003】
ここで、半凝固成形法とは、完全に凝固されずに所定の粘性を有するスラリを鋳造あるいは鍛造でビレットや最終成形品を製造する加工法をいう。また、半溶融成形法とは、半凝固成形法により製造されたビレットを半溶融状態のスラリに再加熱した後、このスラリを鋳造あるいは鍛造して最終製品に製造する加工法をいう。
【0004】
そして、このような半凝固あるいは半溶融成形法は、鋳造や溶融鍛造など溶融金属を利用する一般的な成形方法に比べて色々な長所を有している。例えば、これら半凝固あるいは半溶融成形法で使用する半溶融金属スラリは溶融金属より低温で流動性を有するので、このスラリに露出されるダイの温度を溶融金属の場合よりさらに低めることができ、これによりダイの寿命が延びる。
【0005】
また、スラリがシリンダに沿って押し出される時に乱流の発生が少なくて鋳造過程で空気の混入を減らし、これにより最終製品への気孔発生を減らすことができる。その他にも凝固収縮が少なくて作業性が改善され、製品の機械的特性および耐食性が向上し、製品の軽量化が可能である。これにより、自動車や航空機産業分野、電気電子情報通信装備などの新素材として利用できる。
【0006】
このように、これら半凝固成形方法あるいは半溶融成形法では、いずれも半凝固状態の金属スラリを使用するが、上述のように、半凝固成形法では溶融金属を所定の方法により冷却したスラリを使用し、半溶融成形法では固相のビレットを再加熱して得られたスラリを使用する。ここで、半凝固金属スラリは、金属の液相線と固相線との間で液相と固相とが共存する領域、すなわち、金属の半凝固領域の温度で金属内部の結晶粒界が部分的には溶解され、部分的には固相成分として残留する状態の金属材料を意味し、半凝固成形法により製造された、すなわち溶融金属から冷却されて得られた半凝固状態のスラリをいう。
【0007】
一方、従来の半凝固成形法は、溶融金属を冷却する時に主に液相線以下の温度で攪拌して既に生成された樹枝状結晶組織を破砕することによって半凝固成形に適合に球状の粒子に作る方法である。攪拌方法には、機械的攪拌法や電磁気的攪拌法、ガスバブリング、低周波、高周波あるいは電磁気波振動を利用するか、電気的衝撃による攪拌法などが利用されている。
【0008】
そして、液相固相混合物を製造する方法としては、溶融金属が固相化する間に強く攪拌しながら冷却している。さらに、この液相固相混合物を製造するための製造装置は、容器に固液混合物を注湯した状態で攪拌棒により攪拌するが、この攪拌棒は所定の粘性を有する固液混合物を攪拌して流動させることによって混合物内の樹枝状構造を破砕するか、破砕された樹枝状構造を分散させるものである(例えば、特許文献1参照。)。
【0009】
ところが、上記液相固相混合物を製造する方法では、冷却過程で既に形成された樹枝状結晶形態を粉砕し、この粉砕した樹枝状結晶を結晶核として球状の結晶を得ている。このため、初期凝固層の形成による潜熱の発生により冷却速度の減少と製造時間の増加および攪拌容器内での温度不均一による不均一な結晶状態など多くの問題を有している。また、この液相固相混合物を製造するための製造装置の場合にも、機械的攪拌が有する限界によって容器内の温度分布が不均一であり、チャンバ内で作動するために作業時間および後続工程への連係が非常に難しい限界を有している。
【0010】
また、半凝固合金スラリの製造装置としては、コイル付き電磁気場印加手段の内側に順次に冷却マニホールドおよび金型を備えている。そして、この金型の上側は溶融金属が連続して注湯されるように形成されており、冷却マニホールドには冷却水が流れて金型を冷却するように構成されている。さらに、上記半凝固合金スラリの製造装置による半凝固合金スラリの製造方法によれば、まず、金型の上側から溶融金属を注湯し、この溶融金属が金型内を通過しながら冷却マニホールドにより固相化領域を形成するが、ここで電磁気場印加手段により磁場が印加されて樹枝状組織を破砕しながら冷却が進み、下部からインゴットが形成される(例えば、特許文献2参照。)。
【0011】
ところが、上記半凝固合金スラリの製造方法においても、凝固した後に振動を加えて樹枝状組織を破砕するものであるため、工程上および組織構成上多くの問題を有している。また、上記半凝固合金スラリの製造装置の場合にも、溶融金属が上部から下部に進みながら連続してインゴットを形成しているが、この溶融金属を連続して成長させることによって金属の状態を調節し難く、全体的な工程制御が容易ではない。さらには、電磁気場を印加する前の段階で金型を水冷させているため、この金型の壁体付近と中心付近とでの温度差が著しく大きい。
【0012】
この外にも、この種の半凝固成形法あるいは半溶融成形法は、多様に存在するが、いずれも既に形成された溶融金属中の樹枝状組織を破砕して、この樹枝状組織を結晶核として使用するものである。
【0013】
さらに、半溶融成形材の製造方法としては、合金中のあらゆる金属成分が液体状態に存在するように合金を加熱した後、得られる液体金属を液相線と固相線との間の温度に冷却する。この後、剪断力を加えて冷却される溶融金属から形成される樹枝状構造を破壊することによって半溶融成形材を製造している(例えば、特許文献3参照。)。
【0014】
また、半凝固鋳造用金属スラリの製造方法としては、液相線温度の付近または液相線より50℃まで高い温度で溶融金属を容器に注湯する。この後、溶融金属が冷却される過程で溶融金属の少なくとも一部が液相線温度以下になる時点、すなわち、最初に液相線温度を通過する時点で、例えば超音波振動により溶融金属に運動を加える。さらに、この溶融金属に運動を加えた後、徐々に冷却することによって粒相結晶形態の金属組織を有する半凝固鋳造用金属スラリを製造している(例えば、特許文献4参照。)。
【0015】
ところが、上記半凝固鋳造用金属スラリの製造方法でも、超音波振動などの力が冷却初期に形成される樹枝状結晶組織を破砕するために使われている。また、注湯温度を液状線温度より高くすれば、粒相の結晶形態を得難く、同時に溶湯を急激に冷却し難い。さらに、表面部と中心部の組織が不均一になる。
【0016】
さらに、半溶融金属の成形方法としては、溶融金属を容器に注湯した後、振動バーを溶融金属中に浸漬させて溶融金属と直接接触させた状態で振動させて溶融金属に振動を与えている。具体的には、振動バーの振動力を溶融金属に伝達することによって、液相線温度以下で結晶核を有する固液共存状態の合金を形成する。この後、所定の液相率を示す成形温度まで溶融金属を容器内で冷却しながら30秒以上60分以下の間維持することによって結晶核を成長させて半溶融金属を得る。ところが、この方法で得られる結晶核の大きさは約100μmであり、工程時間が相当長く、所定大きさ以上の容器に適用し難い(例えば、特許文献5参照。)。
【0017】
また、半溶融金属スラリの製造方法としては、冷却と攪拌とを同時に精密に制御することによって半溶融金属スラリを製造している。具体的には、溶融金属を混合容器に注湯した後、混合容器周囲に設置された固定子アセンブリを作動させて容器内の溶融金属を急速に攪拌するのに十分な起磁力を発生させる。さらに、混合容器の周囲に設けられて容器および溶融金属の温度を精密に調節する作用をするサーマルジャケットを利用して溶融金属の温度を急速に落とす。溶融金属が冷却される時に溶融金属は攪拌され続け、固相率が低い時には速い攪拌を提供し、固相率が増加するにつれて増大した起電力を提供する方式で調節される(例えば、特許文献6参照。)。
【0018】
【特許文献1】
米国特許第3948650号明細書(第3−8欄および図3)
【0019】
【特許文献2】
米国特許第4465118号明細書(第4−12欄、図1、図2、図5および図6)
【0020】
【特許文献3】
米国特許第4694881号明細書(第2−6欄)
【0021】
【特許文献4】
特開平11−33692号公報(第3−5頁および図1)
【0022】
【特許文献5】
特開平10−128516号公報(第4−7頁および図3)
【0023】
【特許文献6】
米国特許第6432160号明細書(第7−15欄、図1Aないし図2Bおよび図4)
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、上記従来の半凝固金属スラリの製造方法およびその製造装置では、冷却過程で既に形成された樹枝状結晶形態を粉砕して粒相の金属組織にするために剪断力を利用している。したがって、溶融金属の少なくとも一部が液相線以下に下がってこそ振動などの力を加えるので初期凝固層の形成による潜熱の発生により冷却速度の減少および製造時間の増加など各種の問題を避けにくい。また、得られた金属組織も容器内での温度の不均一によって全体的に均一でかつ微細な組織を得難く、溶融金属の容器への注湯温度を調節しなければ容器壁面部と中心部との温度差によって組織の不均一性がさらに増大してしまう。
【0025】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、より微細かつ均一な球状化粒子を得ると同時にエネルギ効率の改善、製造コストの節減、機械的性質の向上、鋳造工程の簡便化および製造時間短縮の利点を実現できるとともに、短時間に高品質の固液共存状態金属スラリの製造および排出が容易にでき、後続工程との連係性が向上する固液共存状態金属スラリの製造装置を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の固液共存状態金属スラリの製造装置は、溶融金属が注湯される筒状部と、この筒状部内に注湯された溶融金属に電磁気場を印加する攪拌部と、前記筒状部の軸方向の一端側から進退可能に挿入され、この筒状部の軸方向の他端側から溶融金属が注湯されて収容されるようにこの筒状部の一端側を閉塞する押圧手段とを具備したものである。
【0027】
そして、筒状部の他端側から溶融金属が注湯されて収容されるようにこの筒状部の一端側を押圧手段にて閉塞する。この状態で、この筒状部に溶融金属を注湯するとともに、この筒状部内に注湯された溶融金属に攪拌部にて電磁気場を印加して、この筒状部内で固液共存状態金属スラリを製造する。この後、押圧手段を筒状部の他端側に向けて移動させて、この筒状部内で製造された固液共存状態金属スラリを取り出す。この結果、より微細かつ均一な球状化粒子を得ると同時にエネルギ効率の改善、製造コストの節減、機械的性質の向上、鋳造工程の簡便化および製造時間短縮の利点を実現できる。同時に、短時間に高品質の固液共存状態金属スラリの製造および排出が容易にできるから、後続工程との連係性が向上する。
【0028】
請求項2記載の固液共存状態金属スラリの製造装置は、請求項1記載の固液共存状態金属スラリの製造装置において、攪拌部は、筒状部内に溶融金属が注湯される前に電磁気場を印加するものである。
【0029】
そして、攪拌部にて筒状部内に溶融金属が注湯される前に電磁気場を印加することにより、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリを容易に得ることができる。
【0030】
請求項3記載の固液共存状態金属スラリの製造装置は、請求項1記載の固液共存状態金属スラリの製造装置において、攪拌部は、筒状部内に溶融金属を注湯されると同時に電磁気場を印加するものである。
【0031】
そして、攪拌部にて筒状部内に溶融金属が注湯されると同時に電磁気場を印加することにより、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリを容易に得ることができる。
【0032】
請求項4記載の固液共存状態金属スラリの製造装置は、請求項1記載の固液共存状態金属スラリの製造装置において、攪拌部は、筒状部内に溶融金属を注湯しながら電磁気場を印加するものである。
【0033】
そして、攪拌部にて筒状部内に溶融金属を注湯しながら電磁気場を印加することにより、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリを容易に得ることができる。
【0034】
請求項5記載の固液共存状態金属スラリの製造装置は、請求項1ないし4いずれか記載の固液共存状態金属スラリの製造装置において、攪拌部は、筒状部内の溶融金属の固相率が0.001以上0.7以下となるまで電磁気場を印加するものである。
【0035】
そして、攪拌部にて筒状部内の溶融金属の固相率が0.001以上0.7以下となるまで電磁気場を印加することにより、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリをより容易に得ることができる。
【0036】
請求項6記載の固液共存状態金属スラリの製造装置は、請求項1ないし4いずれか記載の固液共存状態金属スラリの製造装置において、攪拌部は、筒状部内の溶融金属の固相率が0.001以上0.4以下となるまで電磁気場を印加するものである。
【0037】
そして、攪拌部にて筒状部内の溶融金属の固相率が0.001以上0.4以下となるまで電磁気場を印加することにより、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリをより容易に得ることができるから、より望ましい。
【0038】
請求項7記載の固液共存状態金属スラリの製造装置は、請求項1ないし4いずれか記載の固液共存状態金属スラリの製造装置において、攪拌部は、筒状部内の溶融金属の固相率が0.001以上0.1以下となるまで電磁気場を印加するものである。
【0039】
そして、攪拌部にて筒状部内の溶融金属の固相率が0.001以上0.1以下となるまで電磁気場を印加することにより、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリをより容易に得ることができるから、より望ましい。
【0040】
請求項8記載の固液共存状態金属スラリの製造装置は、請求項1ないし7いずれか記載の固液共存状態金属スラリの製造装置において、筒状部内の溶融金属は、この溶融金属の固相率が0.1以上0.7以下となるまで冷却されるものである。
【0041】
そして、筒状部内の溶融金属の固相率が0.1以上0.7以下となるまで冷却することにより、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリをより容易かつ確実に得ることができる。
【0042】
請求項9記載の固液共存状態金属スラリの製造装置は、請求項1ないし8いずれか記載の固液共存状態金属スラリの製造装置において、筒状部内の溶融金属を冷却する温度調節手段を具備したものである。
【0043】
そして、筒状部内の溶融金属を温度調節手段で冷却することにより、この筒状部内の溶融金属が確実かつ容易に冷却できるので、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリをより容易かつ確実に得ることができる。
【0044】
請求項10記載の固液共存状態金属スラリの製造装置は、請求項9記載の固液共存状態金属スラリの製造装置において、温度調節手段は、冷却手段および加熱手段の少なくともいずれか一方を備えたものである。
【0045】
そして、温度調節手段が冷却手段および加熱手段の少なくともいずれか一方を備えるので、この温度調節手段による溶融金属の温度調節がより正確にできるから、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリをより容易かつ確実に得ることができる。
【0046】
請求項11記載の固液共存状態金属スラリの製造装置は、請求項9または10記載の固液共存状態金属スラリの製造装置において、温度調節手段は、筒状部内の溶融金属を0.2℃/s以上5.0℃/s以下の速度で冷却するものである。
【0047】
そして、温度調節手段にて筒状部内の溶融金属を0.2℃/s以上5.0℃/s以下の速度で冷却することにより、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリをより容易かつ確実に得ることができるので、より望ましい。
【0048】
請求項12記載の固液共存状態金属スラリの製造装置は、請求項9または10記載の固液共存状態金属スラリの製造装置において、温度調節手段は、筒状部内の溶融金属を0.2℃/s以上2.0℃/s以下の速度で冷却するものである。
【0049】
そして、温度調節手段にて筒状部内の溶融金属を0.2℃/s以上2.0℃/s以下の速度で冷却することにより、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリをより容易かつ確実に得ることができるので、より望ましい。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0051】
固液共存状態金属スラリとしての半凝固金属スラリの製造装置にて用いる半凝固金属スラリの製造方法は、注湯工程によって押圧手段としてのスリーブ2への溶融金属Mの注湯が完了する前に電磁気場を印加して攪拌する。すなわち、このスリーブ2に溶融金属Mを注湯する前、このスリーブ2に溶融金属Mを注湯すると同時に、またはこのスリーブ2に溶融金属Mを注湯する最中、すなわち注湯しながら電磁気場による攪拌をすることによって、初期樹枝状組織の生成を遮断する。このとき、この攪拌には電磁気場の代わりに超音波などを利用することもできる。
【0052】
すなわち、電磁気場を印加する攪拌部1に取り囲まれたスリーブ2の上側であるスラリ形成領域に電磁気場を印加して溶融金属Mを注湯する。このとき、電磁気場の印加は溶融金属Mを攪拌できる強度でなされる。
【0053】
この後、図5に示すように、注湯工程として溶融金属Mを注湯温度Tでスリーブ内に注湯する。このとき、このスリーブ2には電磁気場が印加されて攪拌が実施され得る状態とされている。なお、このとき、溶融金属Mの注湯と同時に電磁気場の攪拌を実施できるとともに、この溶融金属Mが注湯される途中で電磁気場の攪拌を実施することもできる。
【0054】
このように、スリーブ2への溶融金属Mの注湯が完了する前に電磁気場の攪拌を実施することによって、この溶融金属Mが低温のスリーブ2の内壁で初期凝固層となりにくくなる。そして、このスリーブ2内のスラリ製造領域全体にわたって微細な結晶核が同時に発生し、このスラリ製造領域内の溶融金属Mの全体が均一に液相線温度直下に急速に冷却させて多数の結晶核が同時に発生する。
【0055】
これは、このスラリ製造領域に溶融金属Mを注湯する前または注湯と同時に電磁気場を印加することによって活発な初期攪拌作用により内部の溶融金属Mと表面の溶融金属Mとがよく攪拌されて溶融金属M内での熱伝逹が速く、スリーブ2の内壁での初期凝固層の形成が抑制されるからである。
【0056】
また、よく攪拌されている溶融金属Mと低温のスリーブ2の内壁との対流熱伝逹が増加して溶融金属M全体の温度を急速に冷却させる。すなわち、注湯された溶融金属Mが注湯と同時に電磁攪拌により分散粒子に分散され、この分散粒子が結晶核としてスリーブ2内に均一に分布され、これによりスリーブ2全体にわたって温度差が発生しなくなる。これに対し、上述の従来の技術によれば、注湯された溶融金属が低温のスリーブの内壁と接触して急速な対流熱伝逹により初期凝固層での樹枝状結晶として成長する。
【0057】
そして、このような原理は凝固潜熱と関連して説明できる。すなわち、スリーブ2の壁面での溶融金属Mの初期凝固が発生しないので、それ以上凝固潜熱が発生せず、これにより溶融金属Mの冷却は単に溶融金属Mの比熱(凝固潜熱の約1/400に過ぎない)に該当する程度の熱量の放出だけで可能になる。
【0058】
したがって、従来の技術においてスリーブ2内側壁面部でよく発生する初期凝固層での樹枝状結晶が形成されずに、スリーブ2内の溶融金属Mがスリーブ2の壁面から中心部にわたって全体的に均一にかつ急速に温度が低下する様子を示す。このときの温度を下げるのに必要な時間は溶融金属Mの注湯後約1秒以上10秒以下程度の短い時間にすぎない。これにより、多数の結晶核がスリーブ2内の溶融金属M全体にわたって均一に生成され、結晶核生成密度の増加により結晶核間の距離は非常に短くなって樹枝状結晶が形成されずに独立的に成長して球状粒子を形成する。
【0059】
これは溶融金属Mが注湯される最中に電磁気場が印加される場合にも同じである。すなわちスリーブ2の内壁面において初期凝固層は、注湯される過程での電磁攪拌により形成しにくくなる。
【0060】
このとき、溶融金属Mの注湯温度Tは液相線温度以上液相線+100℃以下の温度(溶湯過熱度=0℃以上100℃以下)に維持されることが望ましい。上述のように、この溶融金属Mが注湯されたスリーブ2内全体が均一に冷却されるので、このスリーブ2内に溶融金属Mを注湯する前に液相線温度付近まで冷却させる必要がなく、液相線温度より100℃程度高い温度を維持してもよいからである。
【0061】
一方、溶融金属をスラリ製造容器に注湯した後、溶融金属の一部が液相線以下になる時点でスラリ製造容器に電磁気場を印加する従来の方法によれば、スラリ製造容器の壁面に初期凝固層が形成されながら凝固潜熱が発生するが、凝固潜熱は比熱の約400倍程度であるため、スラリ製造容器全体の溶融金属の温度が下がるには長時間がかかる。したがって、このような従来の方法では、液相線程度または液相線より50℃程度高い温度まで溶融金属の温度を冷却させた後、スラリ製造容器に注湯することが一般であった。
【0062】
また、電磁攪拌を終了する時点は、図5に示すように、スリーブ2内の溶融金属Mが一部分でも、この溶融金属Mの温度が液相線温度T以下に下がった時に、すなわち、この溶融金属Mの固相率が約0.001程度で所定の結晶核が形成された後ならいつ終了しても余り問題にならない。すなわち、スリーブ2に溶融金属Mを注湯してこの溶融金属Mを冷却させる段階および後続の加圧する段階まで電磁攪拌を継続させてもよい。これは既にスリーブ2のスラリ製造領域全体にわたって結晶核が均一に分布しているために、この結晶核を中心として結晶粒が成長する段階での電磁攪拌は製造される固液共存状態金属スラリとしての半凝固金属スラリSの特性に影響を及ぼさないからである。
【0063】
したがって、上記電磁攪拌は、少なくとも溶融金属Mの固相率が0.001以上0.7以下になるまで持続させる。ただし、上記電磁攪拌の持続時間は、エネルギ効率面を考えれば、少なくともスリーブ2内の溶融金属Mの固相率が0.001以上0.4以下になるまで持続させ、さらに望ましくは溶融金属Mの固相率が0.001以上0.1以下になるまで持続させる。
【0064】
そして、電磁攪拌を加えた後には、製造された半凝固金属スラリSをスリーブ2の外側へと移送させて後続工程に繋ぐ。すなわち、後続工程のダイカスト工程や熱間鍛造工程、ビレットの製造工程に移して成形する。
【0065】
一方、スリーブ2内への溶融金属Mの注湯が完了する前に電磁気場を印加して、均一な分布の結晶核を形成した後に、冷却工程としてスリーブ2を冷却させて生成された結晶核の成長を加速させる。したがって、このような冷却工程は、スリーブ2に溶融金属Mを注湯するときからしてもよい。また、この冷却工程の間にも電磁気場を持続的に印加させてもよい。したがって、この冷却工程は、スリーブ2に電磁気場が印加される間にしてもよい。これにより、スリーブ2で半凝固状態の半凝固金属スラリSを製造した後、これを直ちに後続工程である成形工程で使用できる。
【0066】
さらに、このような冷却工程は、後続工程としての成形工程前まで持続できる。すなわち、溶融金属Mが0.1以上0.7以下の固相率に到達する時点tまで冷却工程を維持させる。このとき、この溶融金属Mの冷却速度は0.2℃/sec以上5.0℃/sec以下程度とするが、より好ましくは、結晶核の分布度および粒子の微細度によって0.2℃/sec以上2.0℃/sec以下にする。
【0067】
この結果、所定の固相率を有する半凝固状態の半凝固金属スラリSを製造でき、これを直ちにビレット製造工程へと移送工程にて移送させて急冷により半凝固金属成形用ビレットを製造したり、ダイカスト、鍛造あるいはプレス加工工程へと移送させて最終製品に成形する。
【0068】
このとき、半凝固状態の半凝固金属スラリSを製造する時間を顕著に短縮できるが、溶融金属Mのスリーブ2への注湯時点から固相率0.1以上0.7以下の金属スラリ形態の金属材料に形成される時点までかかる時間は30秒以上60秒以下にすぎない。これにより製造された半凝固金属スラリSを使用して製品を成形すれば均一でかつ緻密な球状の結晶構造を有する成形品を得ることができる。
【0069】
次に、上記半凝固金属スラリの製造方法を用いた半凝固金属スラリの製造装置を図1ないし図4を参照して説明する。
【0070】
図1ないし図4に示す半凝固金属スラリの製造装置は、図1に示すように、液相の溶融金属Mが注湯される筒状部としての細長円筒状のスリーブ2を備えている。このスリーブ2には、このスリーブ2内に注湯された溶融金属Mに電磁気場を印加する円筒状の攪拌部1が取り付けられている。また、このスリーブ2は、上下方向に沿った軸方向を有するように設置されている。
【0071】
さらに、このスリーブ2の軸方向の一端側である下端側には、押圧手段としてのプランジャ5が進退可能に挿入されて取り付けられている。このプランジャ5は、スリーブ2の軸方向の他端側である上端側に、溶融金属Mが注湯されて収容されるスラリ製造領域を形成させる。すなわち、このプランジャ5は、スリーブ2の下端側から挿入されて、このスリーブ2内を径方向に沿って閉塞し、このスリーブ2内の上端側に形成されるスラリ製造領域の底部を構成する。言い換えると、このプランジャ5は、スリーブ2の上端側から溶融金属Mが注湯されて収容されるように、このスリーブ2の下端側を閉塞する。
【0072】
一方、攪拌部1は、中空な筐体としてのベースプレート14の上部の平坦面に設けられている。このベースプレート14は、地面から所定の高さとなるように支持部材15により支持されて水平に取り付けられている。また、このベースプレート14の上部には電磁気場印加手段としての電磁気場印加用コイル装置11が取り付けられている。この電磁気場印加用コイル装置11は、円筒状の所定のフレーム12により支持されている。このフレーム12の内側には、電磁気場が印加される所定の空間部13が形成されている。
【0073】
そして、攪拌部1には、電磁気場印加用コイル装置11が所定の空間部13を取り囲むように形成されている。さらに、この電磁気場印加用コイル装置11は、図示しない制御部に電気的に接続されており、この制御部により強度および作動時間などが調節される。そして、この電磁気場印加用コイル装置11は、空間部13に向けて所定強度の電磁気場を印加して、この空間部13に収容されるスリーブ2内の溶融金属Mを電磁攪拌する。ここで、この電磁気場印加用コイル装置11は、通常の電磁攪拌に使用できるコイル装置であればよい。また、攪拌部1は、電磁気場以外の超音波攪拌などの超音波攪拌装置でもよい。
【0074】
次いで、スリーブ2は、図1に示すように、攪拌部1の内側に位置しており、この攪拌部1のフレーム12の同心状となるように、このフレーム12内の空間部13に設置されている。ここで、このスリーブ2は、攪拌部1のフレーム12に密着させて固定させてもよい。また、このスリーブ2は、ベースプレート14に固定させて設置させてもよい。なお、このスリーブ2は、金属材あるいは絶縁性素材などにより製造されている。すなわち、このスリーブ2は、このスリーブ2の融点が、このスリーブ2内に注湯されて収容される溶融金属Mの温度より高いものを使用することが望ましい。
【0075】
また、このスリーブ2は、上部および下部それぞれの両端が開放されている。また、このスリーブ2の下端側は、プランジャ5が挿入されて、このプランジャ5により閉塞されて閉鎖されている。さらに、このスリーブ2の上端側は、このスリーブ2の上端側に溶融金属Mが注湯されて受容できるように形成されている。すなわち、このスリーブ2は、このスリーブ2の底部がプランジャ5により構成されて容器形状となる。なお、このスリーブ2は、下端側からプランジャ5が挿入できる構造であればよい。
【0076】
そして、このスリーブ2には、図示しない熱電対を内蔵させるとともに、この熱電対を制御部に電気的に接続させて、このスリーブ2内の溶融金属Mなどの温度情報を制御部に送出させてもよい。
【0077】
そして、このスリーブ2の外側には、図2に示すように、温度調節手段としての温度調節装置20が取り付けられている。この温度調節装置20は、スリーブ2内の溶融金属M、あるいはこのスリーブ2内で製造された半凝固金属スラリSを冷却する。また、この温度調節装置20は、冷却水パイプ21が螺旋状に内蔵された円筒状の冷却手段としての冷却装置であるウォータジャケット22を備えている。このウォータジャケット22は、スリーブ2の外側を取り囲むように、このスリーブ2の外側に同心状に取り付けられている。ここで、このウォータジャケット22内の冷却水パイプ21は、スリーブ2内に埋設させてもよい。また、このような冷却水パイプ21以外でもスリーブ2内の溶融金属Mや半凝固金属スラリSを冷却できる構成であればいかなる冷却装置であってもよい。
【0078】
さらに、温度調節装置20は、加熱手段としての加熱装置である電熱コイル23を備えている。この電熱コイル23は、ウォータジャケット22の外側を取り囲むように、このウォータジャケット23の外側に螺旋状に巻回された状態で同心状に取り付けられている。ここで、この電熱コイル23は、この電熱コイル23以外のいかなる加熱機構であってもよい。したがって、温度調節装置20は、スリーブ2内の溶融金属Mあるいは半凝固金属スラリSの温度を調節できる構造であればいかなる構成であってもよい。また、この温度調節装置20によって、スリーブ2内の溶融金属Mを適正な速度で冷却できる。さらに、この温度調節装置20は、スリーブ2の全体にわたって設置できるが、図2に示すように、このスリーブ2内に溶融金属Mが収容されるスラリ製造領域の周囲のみに集中的に設置することもできる。
【0079】
一方、プランジャ5の軸方向の一端部である基端側としての下端側には、細長円柱状のピストンロッド51が同心状に連結されている。そして、このプランジャ5が連結された側の反対側に位置するピストンロッド51の基端側は、シリンダ装置などの駆動手段としての駆動部3に連結されている。この駆動部3は、プランジャ5をスリーブ2内において軸方向としての長手方向に沿って進退駆動、すなわち昇降運動させる。
【0080】
すなわち、このプランジャ5は、ピストンロッド51を介して駆動部3に連結されており、このピストンロッド51を介して駆動部3により昇降運動、すなわちピストン往復動される。そして、この駆動部3は、図示しない駆動モータ、ギア装置あるいは油圧シリンダなどを備えている。また、この駆動部3は、制御部に電気的に接続された動力装置31を備えている。
【0081】
さらに、スリーブ2内に溶融金属Mを注湯する際には、注湯容器4が用いられる。この注湯容器4は、スリーブ2の上端側に液相の溶融金属Mを注湯させる。そして、この注湯容器4としては、制御部に電気的に連結された通常の鉢、すなわちラドル(Ladle)を使用できる。ここで、この注湯容器4としては、通常の鉢以外にも金属を溶融させた炉を直接連結されるなど、スリーブ2に溶融金属Mを注湯できればいかなる構成であってもよい。
【0082】
次に、上記一実施の形態の半凝固金属スラリの製造装置の作用を説明する。
【0083】
まず、図1に示すように、駆動部3を動作させてプランジャ5をスリーブ2内の最も下側に下降させる。この後、攪拌部1の電磁気場印加用コイル装置11にてスリーブ2内のスラリ製造領域に所定周波数および強度の電磁気場を印加する。
【0084】
そして、別途の電気炉で溶融させた溶融金属Mを、注湯容器4にて移送して電磁気場が印加された影響下にあるスリーブ2の上端側に注湯する。
【0085】
このとき、電磁気場印加用コイル装置11による電磁気場を、溶融金属Mの注湯前に印加したり、溶融金属Mの注湯と同時に印加したり、さらには溶融金属Mが注湯される途中で印加してもよい。
【0086】
さらに、スリーブ2の上端側に溶融金属Mが注湯された状態で、このスリーブ2内の溶融金属Mは、図3に示すように、0.1以上0.7以下の固相率に至るまで温度調節装置20にて所定の速度で冷却されて、このスリーブ2内の溶融金属Mから半凝固金属スラリSが製造される。
【0087】
ここで、このときの温度調節装置20による冷却速度は、0.2℃/sec以上5℃/sec以下であり、より望ましくは0.2℃/sec以上2℃/sec以下である。
【0088】
なお、スリーブ2内に収容された溶融金属Mを温度調節装置20を用いずに自然冷却させて、この溶融金属Mから所定の固相率を有する半凝固金属スラリSを製造することもできる。
【0089】
一方、電磁気場印加用コイル装置11による電磁気場の印加は、冷却が終了するまで持続させる。すなわち、電磁気場印加用コイル装置11による電磁気場の印加は、スリーブ2内の溶融金属Mの固相率が少なくとも0.001以上0.7以下となるまで持続される。
【0090】
ただし、エネルギ効率次元で半凝固金属スラリSの製造過程まで電磁気場を攪拌するため、この電磁気場印加用コイル装置11による電磁気場の攪拌は、少なくとも溶融金属Mの固相率が少なくとも0.001以上0.4以下となるまで、より望ましくは、この溶融金属Mの固相率が0.001以上0.1以下となるまで持続させる。
【0091】
ここで、電磁気場印加用コイル装置11による電磁気場の印加を継続させる時間は、予め実験により求めることができる。また、電磁気場印加用コイル装置11にて電磁気場を印加している最中に、スリーブ2内に注湯された溶融金属Mの冷却を継続させて進行させてもよい。
【0092】
そして、このように半凝固金属スラリSを製造した後には、図4に示すように、駆動部3を駆動させてプランジャ5を上昇させる。すると、このプランジャ5が上昇するに連れて、スリーブ2内で製造された半凝固金属スラリSがスリーブ2の上端側から外側へと離脱される。
【0093】
この後、このスリーブ2から離脱された半凝固金属スラリSは、図示しないロボットなどの移送装置によって後続工程の成形装置へと移送されてこの成形装置により半凝固成形へと進行される。
【0094】
この結果、平均粒径が10μm以上60μm以下の微細な球状であるとともに粒径分布が均一な半凝固金属スラリSおよび半凝固成形品が製造される。
【0095】
上述したように、上記一実施の形態によれば、より微細かつ全体的に均一な球状化粒子の半凝固金属スラリSを得ることができるので、合金の機械的性質の向上を実現できるとともに、エネルギ効率の改善、製造コストの節減、鋳造工程の簡便化および製造時間の短縮を実現できる。同時に、高品質な半凝固金属スラリSの製造および排出が短時間に容易にできるから、後続工程との連係性を向上でき、製造効率を大幅に向上できる。
【0096】
また、液相線より高い温度での短時間の電磁攪拌だけで、スリーブ2の壁面での溶融金属Mの核生成密度を顕著に増加させて粒子の球状化を実現できる。このため、全体工程を単純化でき、電磁攪拌時間を大きく短縮できるため、攪拌に必要なエネルギの消耗を少なく、製品成形時間も短縮できるから、経済的を向上できる。
【0097】
さらに、高品質な半凝固金属スラリSを連続して多量に製造できるので、後続工程との連係性をさらに高めることができるから、工程全体の製造効率を向上できるとともに、装置全体の構成を簡単にでき、より迅速かつ簡便に多量の半凝固金属スラリSを製造できる。
【0098】
なお、上記一実施の形態において、多様な金属あるいは合金、例えばアルミニウムまたはその合金、マグネシウムまたはその合金、亜鉛またはその合金、銅またはその合金、鉄またはその合金などの半凝固成形法であっても汎用的に適用できる。
【0099】
【発明の効果】
請求項1記載の固液共存状態金属スラリの製造装置によれば、より微細かつ均一な球状化粒子を得ると同時にエネルギ効率の改善、製造コストの節減、機械的性質の向上、鋳造工程の簡便化および製造時間短縮の利点を実現できる。また、短時間に高品質の固液共存状態金属スラリの製造および排出が容易にできるから、後続工程との連係性を向上できる。
【0100】
請求項2記載の固液共存状態金属スラリの製造装置によれば、請求項1記載の固液共存状態金属スラリの製造装置の効果に加え、攪拌部にて筒状部内に溶融金属が注湯される前に電磁気場を印加することにより、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリを容易に得ることができる。
【0101】
請求項3記載の固液共存状態金属スラリの製造装置によれば、請求項1記載の固液共存状態金属スラリの製造装置の効果に加え、攪拌部にて筒状部内に溶融金属が注湯されると同時に電磁気場を印加することにより、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリを容易に得ることができる。
【0102】
請求項4記載の固液共存状態金属スラリの製造装置によれば、請求項1記載の固液共存状態金属スラリの製造装置の効果に加え、攪拌部にて筒状部内に溶融金属を注湯しながら電磁気場を印加することにより、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリを容易に得ることができる。
【0103】
請求項5記載の固液共存状態金属スラリの製造装置によれば、請求項1ないし4いずれか記載の固液共存状態金属スラリの製造装置の効果に加え、攪拌部にて筒状部内の溶融金属の固相率が0.001以上0.7以下となるまで電磁気場を印加することにより、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリをより容易に得ることができる。
【0104】
請求項6記載の固液共存状態金属スラリの製造装置によれば、請求項1ないし4いずれか記載の固液共存状態金属スラリの製造装置の効果に加え、攪拌部にて筒状部内の溶融金属の固相率が0.001以上0.4以下となるまで電磁気場を印加することにより、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリをより容易に得ることができる。
【0105】
請求項7記載の固液共存状態金属スラリの製造装置によれば、請求項1ないし4いずれか記載の固液共存状態金属スラリの製造装置の効果に加え、攪拌部にて筒状部内の溶融金属の固相率が0.001以上0.1以下となるまで電磁気場を印加することにより、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリをより容易に得ることができる。
【0106】
請求項8記載の固液共存状態金属スラリの製造装置によれば、請求項1ないし7いずれか記載の固液共存状態金属スラリの製造装置の効果に加え、筒状部内の溶融金属の固相率が0.1以上0.7以下となるまで冷却することにより、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリをより容易かつ確実に得ることができる。
【0107】
請求項9記載の固液共存状態金属スラリの製造装置によれば、請求項1ないし8いずれか記載の固液共存状態金属スラリの製造装置の効果に加え、筒状部内の溶融金属を温度調節手段で冷却することにより、この筒状部内の溶融金属が確実かつ容易に冷却できるので、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリをより容易かつ確実に得ることができる。
【0108】
請求項10記載の固液共存状態金属スラリの製造装置によれば、請求項9記載の固液共存状態金属スラリの製造装置の効果に加え、温度調節手段が冷却手段および加熱手段の少なくともいずれか一方を備えるので、この温度調節手段による溶融金属の温度調節がより正確にできるから、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリをより容易かつ確実に得ることができる。
【0109】
請求項11記載の固液共存状態金属スラリの製造装置によれば、請求項9または10記載の固液共存状態金属スラリの製造装置の効果に加え、温度調節手段にて筒状部内の溶融金属を0.2℃/s以上5.0℃/s以下の速度で冷却することにより、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリをより容易かつ確実に得ることができる。
【0110】
請求項12記載の固液共存状態金属スラリの製造装置によれば、請求項9または10記載の固液共存状態金属スラリの製造装置の効果に加え、温度調節手段にて筒状部内の溶融金属を0.2℃/s以上2.0℃/s以下の速度で冷却することにより、全体的に均一でかつ微細な球状の組織を有する固液共存状態金属スラリをより容易かつ確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の固液共存状態金属スラリの製造装置の溶融金属注湯工程を示す概略断面図である。
【図2】同上固液共存状態金属スラリの製造装置の温度調節手段を示す概略断面図である。
【図3】同上固液共存状態金属スラリの製造装置の固液共存状態金属スラリ製造工程を示す概略断面図である。
【図4】同上固液共存状態金属スラリの製造装置の固液共存状態金属スラリ取り出し工程を示す概略断面図である。
【図5】同上固液共存状態金属スラリの製造装置での時間に対する溶融金属の注湯温度を示す二次グラフである。
【符号の説明】
1 攪拌部
2 筒状部としてのスリーブ
5 押圧手段としてのプランジャ
20 温度調節手段としての温度調節装置
22 冷却手段としてのウォータジャケット
23 加熱手段としての電熱コイル
M 溶融金属
S 固液共存状態金属スラリとしての半凝固金属スラリ

Claims (12)

  1. 溶融金属が注湯される筒状部と、
    この筒状部内に注湯された溶融金属に電磁気場を印加する攪拌部と、
    前記筒状部の軸方向の一端側から進退可能に挿入され、この筒状部の軸方向の他端側から溶融金属が注湯されて収容されるようにこの筒状部の一端側を閉塞する押圧手段と
    を具備したことを特徴とした固液共存状態金属スラリの製造装置。
  2. 攪拌部は、筒状部内に溶融金属が注湯される前に電磁気場を印加する
    ことを特徴とした請求項1記載の固液共存状態金属スラリの製造装置。
  3. 攪拌部は、筒状部内に溶融金属を注湯されると同時に電磁気場を印加する
    ことを特徴とした請求項1記載の固液共存状態金属スラリの製造装置。
  4. 攪拌部は、筒状部内に溶融金属を注湯しながら電磁気場を印加する
    ことを特徴とした請求項1記載の固液共存状態金属スラリの製造装置。
  5. 攪拌部は、筒状部内の溶融金属の固相率が0.001以上0.7以下となるまで電磁気場を印加する
    ことを特徴とした請求項1ないし4いずれか記載の固液共存状態金属スラリの製造装置。
  6. 攪拌部は、筒状部内の溶融金属の固相率が0.001以上0.4以下となるまで電磁気場を印加する
    ことを特徴とした請求項1ないし4いずれか記載の固液共存状態金属スラリの製造装置。
  7. 攪拌部は、筒状部内の溶融金属の固相率が0.001以上0.1以下となるまで電磁気場を印加する
    ことを特徴とした請求項1ないし4いずれか記載の固液共存状態金属スラリの製造装置。
  8. 筒状部内の溶融金属は、この溶融金属の固相率が0.1以上0.7以下となるまで冷却される
    ことを特徴とした請求項1ないし7いずれか記載の固液共存状態金属スラリの製造装置。
  9. 筒状部内の溶融金属を冷却する温度調節手段を具備した
    ことを特徴とした請求項1ないし8いずれか記載の固液共存状態金属スラリの製造装置。
  10. 温度調節手段は、冷却手段および加熱手段の少なくともいずれか一方を備えた
    ことを特徴とした請求項9記載の固液共存状態金属スラリの製造装置。
  11. 温度調節手段は、筒状部内の溶融金属を0.2℃/s以上5.0℃/s以下の速度で冷却する
    ことを特徴とした請求項9または10記載の固液共存状態金属スラリの製造装置。
  12. 温度調節手段は、筒状部内の溶融金属を0.2℃/s以上2.0℃/s以下の速度で冷却する
    ことを特徴とした請求項9または10記載の固液共存状態金属スラリの製造装置。
JP2003143712A 2003-04-24 2003-05-21 固液共存状態金属スラリの製造装置 Expired - Fee Related JP3520994B1 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR1020030025998A KR100436118B1 (ko) 2003-04-24 2003-04-24 반응고 금속 슬러리 제조장치
KR2003-25998 2003-04-24

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3520994B1 JP3520994B1 (ja) 2004-04-19
JP2004322203A true JP2004322203A (ja) 2004-11-18

Family

ID=32291836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003143712A Expired - Fee Related JP3520994B1 (ja) 2003-04-24 2003-05-21 固液共存状態金属スラリの製造装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20040211540A1 (ja)
EP (1) EP1470874A1 (ja)
JP (1) JP3520994B1 (ja)
KR (1) KR100436118B1 (ja)
CN (1) CN1248806C (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008540129A (ja) * 2005-05-04 2008-11-20 スターリング エフゲニー なまこ銑を形成する方法およびなまこ銑
KR101256616B1 (ko) 2010-06-22 2013-04-19 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 연속주조장치
CN105127393A (zh) * 2015-09-21 2015-12-09 珠海市润星泰电器有限公司 一种连续制备半固态浆料的工艺及设备
WO2020242024A1 (ko) * 2019-05-31 2020-12-03 한주금속(주) 반응고 고압 주조설비의 전자기 진동 교반장치

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7816250B2 (en) * 2006-09-29 2010-10-19 Intel Corporation Composite solder TIM for electronic package
KR101251275B1 (ko) * 2007-07-13 2013-04-10 현대자동차주식회사 반응고 슬러리 제조용 전자 교반 장치
US8844897B2 (en) 2008-03-05 2014-09-30 Southwire Company, Llc Niobium as a protective barrier in molten metals
DK2556176T3 (da) 2010-04-09 2020-05-04 Southwire Co Llc Ultralydsafgasning af smeltede metaller
US8652397B2 (en) 2010-04-09 2014-02-18 Southwire Company Ultrasonic device with integrated gas delivery system
EP3333273A1 (en) 2013-11-18 2018-06-13 Southwire Company, LLC Ultrasonic probes with gas outlets for degassing of molten metals
EP3256275B1 (en) 2015-02-09 2020-01-15 Hans Tech, LLC Ultrasonic grain refining
US10233515B1 (en) 2015-08-14 2019-03-19 Southwire Company, Llc Metal treatment station for use with ultrasonic degassing system
SI3347150T1 (sl) 2015-09-10 2020-12-31 Southwire Company, Llc Ultrazvočna naprava za rafiniranje zrn in razplinjevanje pri ulivanju kovin
CN107824752B (zh) * 2017-11-29 2023-10-03 南昌大学 一种制备金属半固态浆料的装置
KR102121979B1 (ko) 2018-10-24 2020-06-12 주식회사 퓨쳐캐스트 가동형 전자기제어 조직제어모듈을 구비하는 다이캐스팅 장치
CN109732054A (zh) * 2019-02-02 2019-05-10 东营源纳合金科技有限公司 一种特种铝合金半固态材料制备及自动化成型装置
CN113634724B (zh) * 2020-05-10 2022-11-18 昆山祁御新材料科技有限公司 超细高纯金属坯料制备方法与装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4450893A (en) * 1981-04-27 1984-05-29 International Telephone And Telegraph Corporation Method and apparatus for casting metals and alloys
US4465118A (en) * 1981-07-02 1984-08-14 International Telephone And Telegraph Corporation Process and apparatus having improved efficiency for producing a semi-solid slurry
US4832112A (en) * 1985-10-03 1989-05-23 Howmet Corporation Method of forming a fine-grained equiaxed casting
CA2041778A1 (en) * 1990-12-10 1992-06-11 James E. Kelly Method and apparatus for rheocasting
US5881796A (en) * 1996-10-04 1999-03-16 Semi-Solid Technologies Inc. Apparatus and method for integrated semi-solid material production and casting
JPH1119759A (ja) * 1997-06-30 1999-01-26 Hitachi Metals Ltd ダイカスト鋳造方法および装置
DE59900928D1 (de) 1999-04-20 2002-04-11 Ritter Aluminium Giesserei Gmb Druckgiessverfahren
JP4215226B2 (ja) 1999-06-14 2009-01-28 日産自動車株式会社 自動車用サスペンション部材
US6645323B2 (en) * 2000-09-21 2003-11-11 Massachusetts Institute Of Technology Metal alloy compositions and process

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008540129A (ja) * 2005-05-04 2008-11-20 スターリング エフゲニー なまこ銑を形成する方法およびなまこ銑
KR101256616B1 (ko) 2010-06-22 2013-04-19 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 연속주조장치
CN105127393A (zh) * 2015-09-21 2015-12-09 珠海市润星泰电器有限公司 一种连续制备半固态浆料的工艺及设备
CN105127393B (zh) * 2015-09-21 2017-05-31 珠海市润星泰电器有限公司 一种连续制备半固态浆料的工艺及设备
WO2020242024A1 (ko) * 2019-05-31 2020-12-03 한주금속(주) 반응고 고압 주조설비의 전자기 진동 교반장치
US11858035B2 (en) 2019-05-31 2024-01-02 Hanjoometal Co., Ltd Electromagnetic vibration stirring device of semi-solid high pressure casting equipment

Also Published As

Publication number Publication date
CN1248806C (zh) 2006-04-05
US20040211540A1 (en) 2004-10-28
EP1470874A1 (en) 2004-10-27
CN1539573A (zh) 2004-10-27
KR100436118B1 (ko) 2004-06-16
JP3520994B1 (ja) 2004-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3549055B2 (ja) 固液共存状態金属材料成形用ダイカスト方法、その装置、半凝固成形用ダイカスト方法およびその装置
JP3549054B2 (ja) 固液共存状態金属材料の製造方法、その装置、半凝固金属スラリの製造方法およびその装置
JP3630327B2 (ja) 固液共存状態金属スラリの製造装置
JP3630328B1 (ja) 固液共存状態金属材料製造装置
JP3520994B1 (ja) 固液共存状態金属スラリの製造装置
JP3511378B1 (ja) 固液共存状態金属成形用ビレットの製造方法、その装置、半溶融成形用ビレットの製造方法およびその装置
KR200320004Y1 (ko) 반응고 금속 슬러리 제조장치
JP3520992B1 (ja) 固液共存状態金属成形用ビレットの製造装置
JP2004114156A (ja) 固液共存状態金属材料の製造方法
JP3520993B1 (ja) 固液共存状態金属材料の成形装置
JP3685459B1 (ja) 固液共存状態金属スラリの製造方法およびその製造装置
KR20180000476A (ko) 반응고 금속 슬러리 제조 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040128

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees