JP2004321570A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【目的】メリハリの利いた遊技を実現することにより移動演出のマンネリ化を防止し、遊技の興趣を飛躍的に向上させることができる遊技機を提供する。
【構成】特定表示結果が導出表示される以前の複数回の可変表示に亘って継続した演出を行うか否かを決定する継続演出決定手段を備え、複数の停止箇所が配置された経路上において、所定の停止箇所から所定の移動数だけ離れた停止箇所までキャラクタ情報を移動表示させる停止箇所間移動演出手段を有し、前記停止箇所間移動演出手段は、事前判定手段によって特定表示結果となることが決定されたとき、特定表示結果を示す情報が付与された停止箇所にキャラクタ情報を移動表示させるよう所定の移動数を決定する。
【選択図】 図16
【構成】特定表示結果が導出表示される以前の複数回の可変表示に亘って継続した演出を行うか否かを決定する継続演出決定手段を備え、複数の停止箇所が配置された経路上において、所定の停止箇所から所定の移動数だけ離れた停止箇所までキャラクタ情報を移動表示させる停止箇所間移動演出手段を有し、前記停止箇所間移動演出手段は、事前判定手段によって特定表示結果となることが決定されたとき、特定表示結果を示す情報が付与された停止箇所にキャラクタ情報を移動表示させるよう所定の移動数を決定する。
【選択図】 図16
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示装置を含み、前記始動条件の成立後、可変表示の開始条件の成立に基づいて前記複数種類の識別情報を可変表示させた後に表示結果を導出表示させて当該可変表示の表示結果が特定表示結果となったとき遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特定入賞口に球が入賞する毎に、無作為に生成された移動数だけ現在位置がループ状の経路上を移動してあたりの停止位置に徐々に近づく演出を行うもの(例えば、特許文献1参照。)は提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−294846号公報(第5頁、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の技術ではループ状の経路上の移動演出を、特定入賞口に球が入賞する毎に継続して行われるため、遊技者をして、のべつ幕無しにダラダラと移動演出が続くと思わしめ、移動演出が遊技者にとってマンネリ化してしまい、遊技の興趣を著しく低下させる懼れがあった。本発明は、上記した事情に鑑みなされたものであり、メリハリの利いた遊技を実現することにより移動演出のマンネリ化を防止し、遊技の興趣を飛躍的に向上させることができる遊技機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明においては、所定の始動条件の成立(始動口スイッチ14aにおける検出)に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)の可変表示(変動)を行い表示結果(停止図柄)を導出表示する可変表示装置(可変表示装置9)を含み、前記始動条件の成立後、可変表示の開始条件の成立(可変表示装置9における変動が実行中でないこと、若しくは実行中の変動が停止したこと)に基づいて前記複数種類の識別情報を可変表示させた後に表示結果を導出表示させて当該可変表示の表示結果が特定表示結果(大当り図柄)となったとき遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御する遊技機(パチンコ遊技機1)において、予め定められた複数の可変表示パターン(例えば▲1▼−1、▲3▼−1、あるいは▲3▼−5の演出パターン)のうち前記所定の始動条件の成立後、可変表示の開始条件の成立(可変表示装置9における変動が実行中でないこと、若しくは実行中の変動が停止したこと)に基づいて前記可変表示装置に前記表示結果を導出表示するときに実行する可変表示パターン(演出パターン)を該可変表示パターンによる可変表示を実行する以前に決定する可変表示パターン事前決定手段(ステップS858、ステップS868、及びステップS873)と、前記可変表示に関わる決定に用いられ、所定の数値範囲内(0〜316の範囲内)で数値データ(乱数)を更新する数値データ更新手段(大当り判定用乱数(ランダム1)を生成するカウンタ)と、前記始動条件の成立時に前記数値データ更新手段が更新する数値データを抽出し、該抽出された数値データを記憶する数値データ記憶手段(RAM55の始動入賞記憶数に対応した保存領域)と、前記数値データ記憶手段に記憶される数値データが所定の判定値(大当り判定値)と合致するか否かに基づいて前記特定表示結果を表示するか否かを決定する事前判定手段と、前記識別情報を含む画像データを記憶するデータ記憶手段(キャラクタROM)と、前記数値データ記憶手段に記憶された数値データに、前記所定の判定値と合致する数値データがあるか否かを判定する数値データ判定手段(大当り判定用乱数(ランダム1)の値と大当り判定テーブルに設定された大当り判定値とを比較するステップ)と、前記数値データ判定手段によって前記数値データ記憶手段に記憶された数値データに前記所定の判定値と合致する数値データがある旨の判定がされたとき、前記特定表示結果が導出表示される以前の複数回の可変表示に亘って継続した演出を行うか否かを決定する継続演出決定手段(ステップS664)と、をさらに含み、前記データ記憶手段に記憶される画像データには、前記識別情報とは異なるキャラクタ情報(キャラクタ画像120)の画像データを含み、前記複数の可変表示パターン(例えば▲1▼−1、▲3▼−1、あるいは▲3▼−5の演出パターン)は、前記事前判定手段によって決定される表示結果(例えば大当り)を示す情報が付与され、前記キャラクタ情報を移動表示する複数の停止箇所(普通停止箇所125及び特別停止箇所124a〜g)を配置した経路(双六画像123)上において、前記データ記憶手段に記憶された前記キャラクタ情報が所定の移動数(移動数決定画像121及び移動数報知画像122に示すサイコロの目の数)、移動表示する複数の継続演出用可変表示パターンを含み、前記可変表示パターン事前決定手段は、前記継続演出決定手段によって継続した演出を行うことが決定されたとき、前記可変表示パターンを前記複数の可変表示パターンのうちより前記継続演出用可変表示パターンに決定する機能(ステップS858)を有し、前記可変表示パターン事前決定手段によって可変表示パターンとして前記継続演出用可変表示パターンが決定されたとき、前記複数の停止箇所が配置された経路上において、前記複数の停止箇所のうち所定の停止箇所(例えば図8及び図9で★印を付した初期停止箇所)から前記所定の移動数だけ離れた停止箇所まで前記データ記憶手段に記憶された前記キャラクタ情報の画像データを用いて前記キャラクタ情報を移動表示させる停止箇所間移動演出手段(ステップS858)を有し、前記可変表示パターン事前決定手段は、前記事前判定手段によって前記特定表示結果となることが決定されたとき、特定表示結果を示す情報が付与された停止箇所(特別停止箇所124e)に前記キャラクタ情報を移動表示させるよう前記所定の移動数を決定することを特徴とする。このように構成することにより、複数回の可変表示に亘る演出を遊技状態に合わせて効果的に実施するため、メリハリの利いた遊技が実現され演出のマンネリ化を防止することができる。また、ボードゲーム上で展開される当該演出を連続予告の手段として用いることで、遊技者は大当りを示す停止箇所にキャラクタが移動することに対する期待感を抱き、大当りとなるまでのプロセスを充分に楽しむことが可能となるため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0006】
また、請求項2の発明においては、前記数値データ判定手段によって前記数値データ記憶手段に記憶された数値データに、前記所定の判定値と合致する数値データがある旨の判定がされたとき、前記所定の判定値と合致する数値データの前記可変表示の開始条件の成立までの数値データ数(始動入賞記憶の保留数)を算出する数値データ数算出手段(ステップS662)を備え、前記継続演出決定手段は、前記数値データ数算出手段によって算出された数値データ数が所定の値(例えば、「4」以下の数値)となったとき、前記特定表示結果が導出表示される以前の複数回の可変表示に亘って継続した演出を行うか否かを決定することを特徴とする。このように構成することにより、設定された保留数の上限値の多寡に拘らず、継続した演出を遊技状態に合わせて効果的な期間だけ実施するため、メリハリの利いた遊技が実現され演出のマンネリ化を防止することができる。
【0007】
また、請求項3の発明においては、前記継続演出決定手段は、前記数値データ記憶手段に記憶された数値データ数が予め定められた上限数(例えば、「4」)になったとき、前記継続した演出を行うか否かの決定を行うことを特徴とする。このように構成することにより、継続した演出を行うか否かの判断を保留数が上限数となったときに行うことによって、複数回の可変表示に亘る演出を遊技状態に合わせて過不足なく実施するため、より効果的にメリハリの利いた遊技が実現され演出のマンネリ化を防止することができる。
【0008】
また、請求項4の発明においては、前記継続演出決定手段は、前記継続した演出を行う実行回数を決定する継続演出実行回数決定機能(ステップS663における継続演出判定テーブルの選択処理)を有することを特徴とする。このように構成することにより、継続した演出を行う実行回数を可変とすることで、継続した演出のバリエーションが増えることで継続した演出のマンネリ化を防止することにより、遊技の興趣を向上させることができる。
【0009】
また、請求項5の発明においては、前記継続演出決定手段(ステップS664の決定に基づくステップS665)は、前記数値データ記憶手段に前記前記始動条件の成立後、可変表示の開始条件の成立に基づく数値データが記憶されていないとき、新たな前記前記始動条件の成立後、可変表示の開始条件の成立に基づいて継続した演出を行うか否かを決定する(ステップS869)ことを特徴とする。このように構成することにより、保留数がない場合でも始動入賞に基づいて継続した演出が行われるようになるため、継続した演出のバリエーションが増えることで継続した演出のマンネリ化を防止することが可能となる。これにより遊技の興趣を向上させることができる。
【0010】
さらに、請求項6の発明においては、前記継続演出用可変表示パターンの前記キャラクタ情報が所定の移動数だけ移動表示させる移動方向は、少なくとも順方向と逆方向を備え、前記停止箇所間移動演出手段は、前記キャラクタ情報を前記順方向に向かって移動表示させる順方向移動表示機能と、前記キャラクタ情報を前記逆方向に向かって移動表示させる逆方向移動表示機能と、を有し前記複数停止箇所のうち所定の停止箇所から前記所定の移動数だけ離れた停止箇所まで前記キャラクタ情報を移動表示するとき前記順方向移動表示機能と前記逆方向移動表示機能によって移動表示制御を1回行う多方向移動表示機能を有することを特徴とする。このように構成することにより、移動演出に複数のパターンを含めることで演出のバリエーションが増えるため、遊技者はボードゲーム上で展開される大当りとなるまでのプロセスを充分に楽しむことが可能となるため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例である第1種パチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機(遊技機)1を正面からみた正面図である。
【0012】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられる額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
【0013】
図1に示すように、ガラス扉枠2の下方には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下方には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されており、本実施形態における遊技は遊技領域7に遊技球を発射することにより行われる。
【0014】
遊技領域7の中央付近には、ほぼ長円形状に形成された装飾部材110が設けられている。装飾部材110には、それぞれが識別情報として識別可能な図柄を可変表示する可変表示装置9が設けられている。可変表示装置9には、飾り図柄の変動を行って、停止図柄を導出表示する飾り図柄用可変表示部「左」8a、飾り図柄用可変表示部「中」8b、飾り図柄用可変表示部「右」8cが、ほぼ横並びに設けられている。また、可変表示装置9の右側側方の下部には、特別図柄の変動を行って、停止図柄を導出表示する特別図柄用可変表示部24が設けられている。
【0015】
可変表示装置9は、後述する始動口スイッチ14aにおける検出の後、可変表示の開始条件の成立に基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報としての図柄の変動(可変表示)を行って停止図柄(表示結果)を導出表示する可変表示装置である。
【0016】
当該可変表示装置9は、CRT表示装置により構成される。但し、可変表示装置9はCRTに限らず、LCD、FED、PDP、EL、LED等いずれの画像表示器から構成してもよい。
【0017】
飾り図柄用可変表示部8a〜8cは、比較的単調な特別図柄用可変表示部24の可変表示内容を、より演出効果を高めて遊技者に表示する機能を有するものである。通常、この飾り図柄用可変表示部8a〜8cの表示結果は特別図柄用可変表示部24の表示結果に対応している。したがって、特別図柄用可変表示部24が導出表示する表示結果が大当り状態を示す場合には、飾り図柄用可変表示部8a〜8cが導出表示する表示結果も大当り状態を示す結果になる。また、特別図柄用可変表示部24が導出表示する表示結果が大当り状態以外の外れ状態を示す場合には、飾り図柄用可変表示部8a〜8cが導出表示する表示結果も外れ状態を示す結果となる。但し、特別図柄用可変表示部24が遊技状態を正確に反映した表示結果を導出表示する限りにおいて、特別図柄用可変表示部24と飾り図柄用可変表示部8a〜8cで導出表示する表示結果を一定の限度において意図的に不一致としたとしても構わない。さらに、本実施形態のように、後述する継続した演出を開始すると、特別図柄用可変表示部24が遊技状態を正確に反映した表示結果を導出表示する限りにおいて、飾り図柄用可変表示部8a〜8cの表示を消去しても構わない。
【0018】
本実施形態においては、後述する事前判定手段が特別図柄用可変表示部24に特定表示結果として特別図柄の0〜9の数字を導出表示すると決定した場合、当該表示後に遊技者に有利な大当り(特定遊技状態)となるように制御され、特別図柄用可変表示部24に特別図柄の「−」を導出表示すると決定した場合、ハズレとなるように制御される。また、事前判定手段が、特別図柄用可変表示部24に導出表示すると決定した特別図柄が、0〜9の特定表示結果のうちの奇数であった場合、大当り終了後に確変状態に制御され、同じく特別図柄用可変表示部24に導出表示すると決定した特別図柄が0〜9の特定表示結果のうちの0及び偶数であった場合、大当り終了後に通常遊技状態に制御される。なお、確変状態とは、大当り(特定遊技状態)となる確率が通常遊技状態時より高いと共に、特別図柄用可変表示部24における可変表示の可変表示時間が通常遊技状態時より短い状態である。
【0019】
装飾部材110の上部には、LEDにより構成された普通図柄表示器10が設けられている。この普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報を可変表示可能なものである。一方、装飾部材110の下部には、後述する始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動入賞記憶(これを始動記憶ともいう)数を表示する4つのLEDからなる特別図柄始動記憶表示器18が設けられている。特別図柄始動記憶表示器18は、有効始動入賞(始動入賞記憶数が4未満のときの始動入賞)がある毎に、LEDの点灯を1増やす。そして、可変表示部8の変動が開始される毎に、点灯している特別図柄始動記憶表示器18(LED)を1減らす。すなわちLEDを1つ消灯する。
【0020】
装飾部材110の下方には、前述した始動入賞口14が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14の下方には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0021】
さらに可変入賞球装置15の下方には、特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は大入賞口42を開閉する手段である。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口42内の経路を切り換えるためのソレノイド21A(図2に符号のみを記載)も設けられている。
【0022】
可変入賞球装置15の左側方に設けられたゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄始動入賞記憶が上限に達していなければ、所定の乱数値が抽出される。そして、普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態でなければ、普通図柄始動入賞記憶の値が1増やされる。
【0023】
普通図柄表示器10の近傍には、普通図柄始動入賞記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41(図2に符号のみを記載)が設けられている。上記したゲート32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
【0024】
本実施形態の普通図柄表示器10では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の可変表示が行われ、可変表示は所定時間(例えば29.2秒)継続する。そして、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否かは、ゲート32に遊技球が入賞したときに抽出された乱数の値が所定の当り判定値と一致したか否かによって決定される。普通図柄表示器10における可変表示の表示結果が当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が入賞しやすい状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
【0025】
さらに、特別遊技状態としての確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が高められ、遊技者にとってさらに有利になる。また、確変状態等の所定の状態では、普通図柄表示器10における可変表示期間(変動時間)が短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利になるようにしてもよい。
【0026】
なお、大当り遊技状態とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、特定遊技状態は、例えば大入賞口42の状態が遊技球の入賞し易い、すなわち遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態となる為の権利が発生した状態、景品遊技媒体払い出しの条件が成立し易くなる状態などの、所定の遊技価値が付与された状態である。
【0027】
パチンコ遊技機1では、上記したように特別図柄(識別情報)を表示する可変表示装置9に備えられた特別図柄用可変表示部24の表示結果及び、特別図柄用可変表示部24の表示結果を反映した飾り図柄を表示する飾り図柄用可変表示部8a〜cの表示結果が、予め定められた特定の表示結果となることを、通常、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口42が所定回数開放して遊技球が入賞し易い大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個数(例えば10個)の大入賞口42への入賞があると大入賞口42は閉成する。そして、大入賞口42の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29.5秒)が決められ、入賞回数が所定個数に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口42は閉成する。また、大入賞口42が閉成した時点で所定の条件(例えば、大入賞口42内に設けられているVゾーンへの入賞)が成立していない場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0028】
なお、リーチとは、停止した図柄(リーチ図柄)が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄(リーチ変動図柄)については変動表示が行われていること、全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動している状態である。
【0029】
具体的には、予め定められた複数の表示領域に、予め定められた図柄が停止することで大当りとなる有効ラインが定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において変動表示が行われている状態(例えば左、中、右の表示領域のうち左、中の表示領域には大当り図柄の一部となる(例えば「7」)が停止表示されている状態で右の表示領域は未だ変動表示が行われている状態)、有効ライン上の表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(例えば左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行われてどの状態が表示されても同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行われている状態)である。
【0030】
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われることがある。この演出をリーチ演出という。
【0031】
またリーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景の表示態様を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。
【0032】
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,34、39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33、34、39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,34a,39aによって検出される。遊技領域7の左右両側部には、遊技中に点滅表示される飾りランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音や音声を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の上方には天枠ランプ28a、左側方には左枠ランプ28b、および右側方には右枠ランプ28cが設けられている。
【0033】
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
【0034】
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が変動を始める。図柄の変動を開始できる状態でなければ、始動入賞記憶数を1増やす。上記した始動口スイッチ14aにおける検出は、所定の始動条件の成立である。
【0035】
可変表示装置9における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄の組み合わせが大当り図柄となった後に、大当り遊技状態に移行する。この大当り遊技状態においては、開閉板20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放される。そして、開閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
【0036】
すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機(遊技機)1は、上記した始動口スイッチ14aにおける検出の後、可変表示装置9における変動が実行中でない、若しくは実行中の変動が停止したこと(可変表示の開始条件の成立)に基づいて複数種類の図柄を変動させた後に表示結果を導出表示させて、大当り図柄(特定表示結果)となったときに遊技者にとって有利な大当り遊技状態(特定遊技状態)に制御するものである。
【0037】
停止時の可変表示装置9における特別図柄の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。
【0038】
確変遊技状態とは可変表示装置9における変動の変動時間が通常遊技状態時より短いとともに大当り遊技状態となる割合が通常遊技状態時よりも高い遊技者にとって有利な遊技状態である。
【0039】
図2は、本発明に係る遊技制御手段となる主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射制御基板91および図柄制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,34a、39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、賞球カウントスイッチ301Aおよびクリアスイッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口42内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。
【0040】
なお、図2には示されていないが、カウントスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,34a、39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、賞球カウントスイッチ301A等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。スイッチと称されているものがセンサと称されているもの等でもよいこと、すなわち、スイッチが遊技媒体検出手段の一例であることは、他の実施形態でも同様である。
【0041】
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0042】
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データ、始動入賞記憶数、所定条件の成立数、等を記憶する手段)としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。本実施形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。なお、CPU56はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。
【0043】
また、RAM55は、記憶手段として上記した、変動データ、始動入賞記憶数、所定条件の成立数の他に、後述する大当り判定用乱数(ランダム1)を生成するカウンタから抽出した乱数値(数値データ)を始動入賞記憶数に対応した保存領域に記憶する数値データ記憶手段である。
【0044】
さらに、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい。)55の一部または全部は、電源基板(図示しない)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。
【0045】
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モータ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。
【0046】
本実施形態では、ランプ制御基板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設けられている普通図柄始動記憶表示器41、特別図柄始動記憶表示器18および飾りランプ25の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51、球切れランプ52、の表示制御を行う。
【0047】
なお、各ランプはLEDその他の種類の発光体でもよく、本実施形態および他の実施形態で用いられているLEDも他の種類の発光体でもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例である。
【0048】
また、特別図柄を可変表示する特別図柄用可変表示部24、及び飾り図柄を可変表示する飾り図柄用可変表示部8a〜8cを備えた可変表示装置9、並びに普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御は、図柄制御基板80に搭載されている表示制御用CPU(図示しない)によって行われる。
【0049】
すなわち、図柄制御基板80に搭載されている表示制御用CPUは、後述する事前判定手段による決定に基づいて可変表示部8を備えた可変表示装置(可変表示装置)9を表示制御する機能を備えている。
【0050】
図柄制御基板80に搭載されている表示制御用CPUは、同じく図柄制御基板80に搭載されている制御データROM(図示しない)に格納されたプログラムに従って動作し、主基板31からINT信号が入力されると、入力バッファ回路(図示しない)を介して表示制御コマンドを受信する。
【0051】
そして、表示制御用CPUは、受信した表示制御コマンドに従って、可変表示装置9に表示される画像の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマンドに応じた指令をVDP(図示しない)に与える。VDPは、キャラクタROM(図示しない)から必要なデータを読み出す。VDPは、入力したデータに従って可変表示装置9に表示するための画像データを生成し、R,G,B信号および同期信号を可変表示装置9に出力する。
【0052】
上記したキャラクタROMの画像テーブルには、キャラクタ、背景、表示図柄に関するデータが格納されている。つまり、キャラクタROMは、図柄(識別情報)及びキャラクタ画像(キャラクタ情報)120に関するデータを記憶するデータ記憶手段である。
【0053】
各制御手段は遊技機に設けられている電気部品の制御を行うので、以下、各制御手段を電気部品制御手段といい、電気部品制御手段が搭載された基板を電気部品制御基板ということがある。電気部品とは、遊技機に設けられている部品(機構部品や回路等)であって電気的に動作するものである。電気部品制御手段として、例えば、電気部品としての球払出装置を制御する払出制御手段、電気部品としての演出用の可変表示部の制御を行う表示制御手段、電気部品としての演出制御用の発光体(ランプやLED)の制御を行うランプ制御手段、電気部品としての演出用のスピーカからの音発生の制御を行う音制御手段がある。また、演出用の電気部品を制御する表示制御手段、ランプ制御手段、音制御手段等を演出制御手段ということがある。
【0054】
なお、図2で示したように本実施形態は、主基板31から各制御基板に対してそれぞれ個別に送信される制御コマンドに基づいて制御が行われる。すなわち、主基板31から、音制御基板70、ランプ制御基板35、さらに図柄制御基板80に対してそれぞれに固有の制御コマンドが送信されることにより制御されるものである。しかし、このような方法に限らず、例えば主基板31と、上記した各制御基板との間に演出制御基板を1つ設け、主基板31は当該演出制御基板にのみ単一の制御信号を送信し、当該演出制御基板は主基板31から受信した制御信号に基づいて上記した各制御基板ごとに生成した制御信号を各制御基板に送信するようにしても良い。また、主基板31から先ずは図柄制御基板80に対してのみ制御コマンドが送信され、当該制御コマンドを受信した図柄制御基板80からそれぞれ音制御基板70、及びランプ制御基板35に制御コマンドを送信するようにしても良い。このように構成することによって、各制御基板に対する制御が単一の制御信号に基づいて行なわれるので、一貫した演出が容易となる。また、主基板31は演出に関する大きな方向を示す決定のみを行い、演出に関する細かな具体的事項については、各制御基板がそれぞれ個別に決定することが可能となる。したがって、主基板31の制御上の負担が軽減される。
【0055】
始動入賞口14に遊技球が入賞して、入賞口スイッチ14aにおける検出が行われると、上記した主基板31における遊技制御手段(CPU56及びROM、RAM等の周辺回路)は、実行するメイン処理の中で、遊技制御に用いられる、大当り判定用乱数(ランダム1)、はずれ図柄決定用乱数(ランダム2−1〜2−3)、大当り図柄決定用乱数(ランダム3)、変動パターン決定用乱数(ランダム4)、リーチ判定用乱数(ランダム5)、等の各乱数を抽出し各判定を実行して遊技状態を決定する。
【0056】
例えば、大当り判定用乱数(ランダム1)を用いて大当りとするか否かの判定が行われる過程について説明すると、先ずCPU56は、入賞口スイッチ14aにおける検出に基づき、0〜316の範囲内(所定の数値範囲内)で更新して大当り判定用乱数(ランダム1)を生成するカウンタ(数値データ更新手段)から乱数(数値データ)を抽出し、抽出した乱数を、前述したようにRAM55の始動入賞記憶数に対応した保存領域に記憶する。
【0057】
次に上記保存領域に記憶された乱数を用いて、本実施形態の事前判定手段により大当り判定値(所定の判定値)と合致するか否かに基づいて、大当り図柄(特定表示結果)を表示するか否かの判定がなされるものである。
【0058】
また、本実施形態の数値データ判定手段は、RAM(数値データ記憶手段)55に記憶される乱数値(数値データ)に、大当り判定値(所定の判定値)と合致する乱数値があるか否かを判定するものである。
【0059】
また、変動パターン決定用乱数(ランダム4)を用いて如何なる変動パターンとするかの判定が行われる過程について説明すると、本実施形態におけるCPU56は、2mSごとに行われるタイマ割込処理において、特図プロセス処理の中の1処理である変動パターン設定処理を行う。CPU56は、当該変動パターン設定処理において、変動パターン決定用乱数(ランダム4)を生成するカウンタから変動パターン決定用乱数(ランダム4)を抽出し、抽出した乱数値と予め用意された変動パターン種別テーブルを用いて、変動パターンを決定する。つまり、変動パターン種別テーブルには抽出した乱数値に対応した比較値が設定されており、抽出した乱数値に合致した比較値と対応付けられた変動パターンを選択することにより決定される。なお、本実施形態において変動パターン決定用乱数(ランダム4)を用いて決定される変動パターンの内容は、変動時間を指示するものである。
【0060】
決定した遊技状態の制御情報は、非特定大当り入賞指定コマンド、特定大当り入賞指定コマンド、リーチ入賞指定コマンド、あるいははずれ入賞指定コマンド等の入賞コマンドとして設定される。当該入賞コマンドは、主基板31から上記した各制御基板に送信され、各制御基板は受信した入賞コマンドに基づいてそれぞれ制御処理を実行する。
【0061】
次に、表示制御手段の動作を説明する。図3は、図柄制御基板80に搭載された表示制御用CPU(図示しない)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また表示制御の起動間隔を決めるための2mSタイマの初期設定等を行うための初期化処理が行われる(ステップS701)。その後、表示制御用CPUは、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。
【0062】
タイマ割込が発生すると、図柄制御基板80に搭載された表示制御用CPUは、タイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、表示制御用CPUは、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の表示制御処理を実行する。
【0063】
本実施形態では、タイマ割込は2mS毎に実行される。すなわち、表示制御処理は、2mS毎に起動される。また、本実施形態では、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具体的な表示制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で表示制御処理を実行してもよい。
【0064】
表示制御処理において、図柄制御基板80に搭載された表示制御用CPUは、まず、受信した表示制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで表示制御用CPUは、表示制御プロセス処理を行う(ステップS705)。表示制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態に対応したプロセスを選択して実行する。そして、乱数カウンタを更新する処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702のタイマ割込フラグの確認を行う処理に戻る。
【0065】
図4および図5は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された表示制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、表示制御用CPU(図示しない)は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
【0066】
コマンド解析処理において、表示制御用CPUは、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、表示制御用CPUは、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出し後には読出ポインタの値を+1しておく。
【0067】
受信した表示制御コマンドが特別図柄指定の表示制御コマンド(91XX(H))であれば(ステップS613)、表示制御用CPUは、「XX」で示される特別図柄を示すデータを、RAMにおける特別図柄格納領域に格納する(ステップS614)。
【0068】
また、受信した表示制御コマンドが変動パターン指定の表示制御コマンドであれば(ステップS621)、表示制御用CPUは、そのコマンドのEXTデータを変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS622)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS623)。
【0069】
受信した表示制御コマンドが始動記憶数指定の表示制御コマンドであれば(ステップS631)、表示制御用CPUは、RAMにおける始動入賞数記憶領域の始動記憶数を表示制御コマンドで指定された数に更新する(ステップS632)。また、可変表示装置9において点灯する特別図柄始動記憶表示器18のLEDの数を更新する(ステップS633)。更に、ランダムBカウンタ(継続演出判定用)の値を+1する(ステップS634)。ランダムBカウンタとは、継続演出を実行するか否か決定するための乱数を生成するためのカウンタである。なお、この実施の形態では、乱数カウンタのカウント値は0〜119の範囲の値をとり、カウント値が120になったら、その値を0に戻す。
【0070】
また、受信した表示制御コマンドがはずれ入賞指定の表示制御コマンドであれば(ステップS635)、表示制御用CPUは、乱数カウンタの値を+1するとともに(ステップS636)、乱数カウンタのカウント値を読み出すことによって乱数を抽出し(ステップS637)、継続演出の判定を行う(ステップS638)。受信した表示制御コマンドがリーチ入賞指定の表示制御コマンドである場合にも(ステップS639)、乱数カウンタの値を+1するとともに(ステップS640)、乱数を抽出し(ステップS641)、継続演出の判定を行う(ステップS642)。
【0071】
また、受信した表示制御コマンドが非特定大当り入賞指定の表示制御コマンドである場合にも(ステップS643)、乱数カウンタの値を+1するとともに(ステップS644)、乱数を抽出し(ステップS645)、継続演出の判定を行う(ステップS646)。更に、受信した表示制御コマンドが特定大当り入賞指定の表示制御コマンドである場合にも(ステップS647)、乱数カウンタの値を+1するとともに(ステップS648)、乱数を抽出し(ステップS649)、継続演出の判定を行う(ステップS650)。
【0072】
そして、ステップS612で読み出した受信コマンドがその他の表示制御コマンドである場合には、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS651)。
【0073】
図6は、上記したコマンド解析処理におけるステップS638、ステップS642、ステップS646、ステップS650で実行される継続演出の判定モジュールを示すフローチャートである。
【0074】
継続演出の判定モジュールにおいて、表示制御用CPUは、先ず、継続演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS661)。継続演出実行中フラグがセットされていなければ、その始動記憶に基づい導出表示する表示結果が特定表示結果となる始動記憶までの、始動記憶の保留数(n)が「4」以下の数値であるか否かを判定する(ステップS662)。
【0075】
すなわち、ステップS662は、上記した数値データ判定手段によってRAM55(数値データ記憶手段)に記憶された乱数値(数値データ)に、大当り判定値(所定の判定値)と合致する乱数値がある旨の判定がされたとき、大当り判定値と合致する乱数値の可変表示の開始条件の成立までの始動入賞記憶の保留数(数値データ数)を算出する数値データ数算出手段である。
【0076】
ステップS662の判定結果として、始動記憶の保留数(n)が「4」以下の数値である場合、当該保留数(n)に基づいて、継続演出判定テーブルの選択処理を実行する(ステップS663)。継続演出判定テーブルが選択されると、表示制御用CPUは、上記したランダムBカウンタによって生成された継続演出判定用乱数の値と同じ値の継続演出判定値が、選択された継続演出判定テーブルに設定されているか否かを確認する(ステップS664)。
【0077】
つまり、ステップS664は、大当り図柄(特定表示結果)が導出表示される以前の複数回の可変表示に亘って継続した演出を行うか否かを決定する継続演出決定手段である。
【0078】
また、上記したように本実施形態では、ステップS663で選択した継続演出判定テーブルにしたがって、ステップS664(継続演出決定手段)で継続した演出を行うか否かの決定がなされるものであるが、継続演出判定テーブルには予め継続した演出の実行回数も設定されている為、このことからステップS664(継続演出決定手段)は、継続した演出を行う実行回数を決定する継続演出実行回数決定機能も有するものである。
【0079】
そして、ステップS664(継続演出決定手段)は、上記したステップS662(数値データ数算出手段)によって、算出された始動入賞記憶の保留数(数値データ数)が、「4」以下の数値(所定の値)となったとき、大当り図柄(特定表示結果)が導出表示される以前の複数回の可変表示に亘って継続した演出を行うか否かを決定する。
【0080】
なお、上記したように本実施形態のステップS664(継続演出決定手段)は、ステップS662の判定結果として、始動記憶の保留数(n)が「4」以下の数値である場合において実行されるものである。しかし、このような方法に限定することなく、例えば始動記憶の保留数(n)の上限を予め設定しておき、ステップS664(継続演出決定手段)は、所定の上限となったことを条件として実行されるようにしても良い。すなわち、そのような方法を採用した実施例の場合、ステップS664(継続演出決定手段)は、RAM55(数値データ記憶手段)に記憶された始動入賞記憶の保留数(数値データ数)が予め定められた上限数になったとき、継続した演出を行うか否かの決定を行うものである。
【0081】
ステップS664において、ランダムBカウンタによって生成された継続演出判定用乱数の値と同じ値の継続演出判定値が、選択された継続演出判定テーブルに設定されている場合に、続いて継続演出に当選しているか否かを確認し(ステップS665)、当選している場合には継続演出当選フラグをセットし(ステップS666)、判定コマンドの種類、継続演出の実行回数、及び継続演出におけるキャラクタ画像120の移動情報をバッファに格納する(ステップS667)。
【0082】
また、ステップS665において継続演出に当選していないと確認した場合、単発演出が実行中であるか否かの確認を行い(ステップS668)、単発演出が実行中であるならば単発演出当選フラグをセットし(ステップS669)、判定コマンドの種類、及び単発演出におけるキャラクタ画像120の移動情報をバッファに格納する(ステップS670)。
【0083】
因みに、継続演出が複数回の図柄の可変表示に亘って実行される演出であるのに対して、単発演出とは、演出の実行期間が1回の図柄の可変表示に限って行われる演出であって、本実施形態の場合、演出の実行期間が継続演出と異なるだけで内容を同じにするものである。
【0084】
上記したステップS665において継続演出に当選していないと確認した場合とは、始動入賞記憶の保留数(n)が0〜1の場合である。この場合、選択される演出判定テーブルは次に図7(A)で示すテーブルとなる。つまり、本実施形態においては、始動入賞記憶の保留数が0〜1で継続した演出を実行しない場合でも、単発演出を実行する可能性を有する。すなわち、ステップS664(継続演出決定手段)の決定に基づくステップS665は、RAM55(数値データ記憶手段)に、始動口スイッチ14aにおける検出(始動条件の成立)後、可変表示の開始条件の成立に基づく乱数値(数値データ)が記憶されていないとき、新たな始動口スイッチ14aにおける検出後、可変表示の開始条件の成立に基づいて継続した演出を行うか否かを決定するものである。
【0085】
図7は、上記したステップS663における継続演出判定テーブルの選択処理で、選択される演出判定テーブルの一例を示す説明図である。図7(A)は、始動入賞記憶数すなわち始動記憶の保留数が0または1の場合に選択される単発演出テーブルであり、図7(B)は、始動入賞記憶数が3の場合に選択される継続演出判定テーブルである。なお、図7(B)で示した以外にも始動入賞記憶数が「2」及び「4」の場合の継続演出判定テーブルも設定されている。また、図7(A)、(B)には後述する演出パターン(例えば、▲1▼−5や▲3▼−10)が設定されているが、これらの演出パターンは単発演出若しくは継続演出を行う際に用いられる可変表示パターンであって、本実施形態では、上記した演出パターンの他にも単発演出若しくは継続演出を行わないときに用いられる可変表示パターンがあり、当該可変表示パターンが設定されたテーブルが、図7(A)、(B)とは別に設けられている。
【0086】
図7(A)で示すように、各入賞指定コマンドごとに判定値が割り振られており、ランダムBカウンタによって生成された継続演出判定用乱数の値に基づき、当該乱数値と同じ値の継続演出判定値を含む演出パターンを選択するものである。
【0087】
例えば、受信した表示制御コマンドが特定大当り入賞指定の表示制御コマンドであって、抽出した継続演出判定用乱数が0〜19の何れかである場合には、▲1▼−1の演出パターンが選択され、受信した表示制御コマンドが非特定大当り入賞指定の表示制御コマンドであって、抽出した継続演出判定用乱数が100〜104の何れかである場合には、▲1▼−5の演出パターンが選択され、受信した表示制御コマンドがリーチ入賞指定の表示制御コマンドであって、抽出した継続演出判定用乱数が0〜24の何れかである場合には、▲1▼−11の演出パターンが選択され、受信した表示制御コマンドがはずれ入賞指定の表示制御コマンドであって、抽出した継続演出判定用乱数が0〜49の何れかである場合には、▲1▼−20の演出パターンが選択され、さらに受信した表示制御コマンドの種類にかかわらず抽出した継続演出判定用乱数が115〜119の何れかである場合には、▲1▼−30の演出パターンが選択される。なお、▲1▼−30は演出を実行しない演出パターンである。
【0088】
また、始動入賞記憶数が3の場合には図7(B)で示すように、図7(A)と同様に各入賞指定コマンドごとに判定値が割り振られており、ランダムBカウンタによって生成された継続演出判定用乱数のちに基づき、当該乱数値と同じ値の継続演出判定値を含む演出パターンを選択するとともに、継続演出の実行の有無に関する情報が付加されている。
【0089】
例えば、受信した表示制御コマンドが特定大当り入賞指定の表示制御コマンドであって、抽出した継続演出判定用乱数が0〜19の何れかである場合には、継続演出を実行する▲3▼−1の演出パターンが選択され、受信した表示制御コマンドが非特定大当り入賞指定の表示制御コマンドであって、抽出した継続演出判定用乱数が100〜104の何れかである場合には、継続演出を実行する▲3▼−5の演出パターンが選択され、受信した表示制御コマンドがリーチ入賞指定の表示制御コマンドであって、抽出した継続演出判定用乱数が0〜24の何れかである場合には、継続演出を実行する▲3▼−11の演出パターンが選択され、受信した表示制御コマンドがはずれ入賞指定の表示制御コマンドであって、抽出した継続演出判定用乱数が0〜49の何れかである場合には、継続演出を実行する▲3▼−20の演出パターンが選択され、さらに受信した表示制御コマンドの種類にかかわらず抽出した継続演出判定用乱数が115〜119の何れかである場合には、継続演出を実行しない▲3▼−30の演出パターンが選択される。
【0090】
では、上記例示した演出パターンに従い、本実施形態のキャラクタ画像120が如何なる移動演出を行うかについて、図8及び図9を参照して説明する。
【0091】
先ず、以下に説明するキャラクタ画像120の移動演出はすべて、予め設定された各演出パターンに対応して所定の記憶領域に格納された可変表示パターンデータの指示情報に基づき行われるものである。例えば、上記した可変表示パターンデータの指示情報が、キャラクタ情報を特定の停止箇所に表示する内容であるとき、当該指示情報に従ってキャラクタROMからキャラクタ画像120の画像データを読み出し、上記した特定の停止箇所の画像上に表示するものである。
【0092】
なお、本実施形態のキャラクタ画像120の移動演出は、「ふりだし」の特別停止箇所124aから「あがり」の特別停止箇所124eまで複数の停止箇所を連続して設定し、それらの停止箇所のうちの何れかの停止箇所として、例えば特別停止箇所124aにキャラクタ画像120を表示する事が決定されたとき、その決定にしたがって特別停止箇所124aにキャラクタ画像120を表示する事で、双六画像123上では前記した特別停止箇所124aにキャラクタ画像120が停止して表示されるものである。
【0093】
また、次に別の停止箇所として、例えば特別停止停止箇所124bにキャラクタ画像120を表示することが決定されたとき、その決定にしたがって特別停止停止箇所124bにキャラクタ画像120を表示することで、双六画像123上ではキャラクタ画像120が特別停止箇所124aから特別停止停止箇所124bに移動して表示されるものである。そして、例えば特別停止箇所124aから特別停止停止箇所124bまでの間に設定された停止箇所の総数に「1」を加えた数値を「移動数」とするものである。
【0094】
さらに、上記したように、「ふりだし」の特別停止箇所124aから「あがり」の特別停止箇所124eまで複数の停止箇所を連続して設定したことにより構成される双六画像123において、例えばキャラクタ画像120が現在表示されている停止箇所(仮に停止箇所Aとする)と「あがり」の特別停止箇所124eまでの停止箇所数の総数を基準として、次にキャラクタ画像120を表示する何れかの停止箇所(仮に停止箇所B)と「あがり」の特別停止箇所124eまでの停止箇所数の総数を比較した場合、上記した「あがり」の特別停止箇所124eまでの停止箇所数の総数が減少する結果となるような停止箇所Bへの表示をすることで、双六画像123上ではキャラクタ画像120が順方向移動表示を行い、これに対して、上記した「あがり」の特別停止箇所124eまでの停止箇所数の総数が増加する結果となるような停止箇所Bへの表示をすることで、双六画像123上ではキャラクタ画像120が逆方向移動表示を行うものである。
【0095】
また、図8及び図9において図示された★印は、キャラクタ画像120の初期停止箇所が後述する本実施形態の双六画像123の何れの停止箇所であるかを明示するものである。また、図中において上記★印の右側に記載された1乃至3の数字は、当該数字の示された停止箇所に数字の回数目、つまり3が示されていれば3回目の移動によってキャラクタ画像120が停止したことを示唆するものである。また、図中の「カス」と示された停止箇所は、後述する図13乃至図17において示す普通停止箇所125であり、その他の停止箇所は、特別停止箇所124a〜gである。本実施形態の双六画像123は、複数の普通停止箇所125及び特別停止箇所124a〜gにより構成されるものである。
【0096】
図8は、始動入賞記憶数が0〜1の場合の演出パターンの説明図である。本実施形態は始動入賞記憶数が0〜1の場合にキャラクタ画像120が1回の移動を行うものであるが、移動箇所数を決定する演出としてサイコロを振って目を抽出する演出が行われる。▲1▼−1が選択された場合、キャラクタ画像120は、初期停止箇所である「8カス」から、サイコロの目の数、すなわち(5)で示す5箇所分だけ右方向へ移動して、「13大当り」で停止する。▲1▼−5が選択された場合、キャラクタ画像120は、初期停止箇所である「1カス」から、(6)で示す6箇所分だけ右方向へ移動して、「7再抽選」で停止する。▲1▼−11が選択された場合、キャラクタ画像120は、初期停止箇所である「5カス」から、(6)で示す6箇所分だけ右方向へ移動して、「11リーチ」で停止する。▲1▼−20が選択された場合、キャラクタ画像120は、初期停止箇所である「0ふりだし」から、(3)で示す3箇所分だけ右方向へ移動して、「3ハズレ」で停止する。
【0097】
図9は、始動入賞記憶数が3の場合の演出パターンの説明図である。本実施形態は始動入賞記憶数が3の場合にキャラクタ画像120が3回の移動を行うものであるが、移動箇所数を決定する演出としてその都度サイコロを振って目を抽出する演出が行われる。▲3▼−1が選択された場合、キャラクタ画像120は、初期停止箇所である「0ふりだし」から、サイコロの目の数、すなわち(3→5→5)で示す3箇所、5箇所、5箇所の計13箇所分だけ順次右方向へ移動して、「13大当り」で停止する。▲3▼−5が選択された場合、キャラクタ画像120は、初期停止箇所である「0ふりだし」から、(1→2→4)で示す1箇所、2箇所、4箇所の計7箇所分だけ順次右方向へ移動して、「7再抽選」で停止する。▲3▼−11が選択された場合、キャラクタ画像120は、初期停止箇所である「0ふりだし」から、(1→5→5)で示す1箇所、5箇所、5箇所の計11箇所分だけ順次右方向へ移動して、「11リーチ」で停止する。▲3▼−20が選択された場合、キャラクタ画像120は、初期停止箇所である「0ふりだし」から、(1→1→1)で示す1箇所、1箇所、1箇所の計3箇所分だけ順次右方向へ移動して、「3ハズレ」で停止する。
【0098】
上記したように、▲1▼−1、▲3▼−1、あるいは▲3▼−5の演出パターンは、前述した事前判定手段によって決定される表示結果を示す「大当り」情報が付与された継続演出用可変表示パターンである。
【0099】
また、当該継続演出用可変表示パターンに基づいて、RAM55の始動入賞記憶数に対応した保存領域(データ記憶手段)に記憶されたキャラクタ画像120(キャラクタ情報)を移動表示する普通停止箇所125及び特別停止箇所124a〜g(複数の停止箇所)を配置した双六画像123上(経路上)において、キャラクタ画像120(キャラクタ情報)が所定の移動数、移動表示される。
【0100】
図10は、図3に示された表示制御のメイン処理における表示制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。表示制御プロセス処理では、表示制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理が行われる。各処理において、以下のような処理が実行される。
【0101】
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動時間を特定可能な表示制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、コマンド解析処理によって、変動パターン指定の表示制御コマンドが受信されたことが確認された場合にセットされる(ステップS623参照)。
【0102】
飾り図柄演出設定処理(ステップS801):飾り図柄の停止図柄の数と種類のうち少なくともいずれか1つ、および可変表示パターンを決定する。
【0103】
図柄変動開始処理(ステップS802):特別図柄の可変表示が開始されるように制御する。また、飾り図柄である左中右図柄の可変表示が開始されるように制御する。
【0104】
図柄変動中処理(ステップS803):可変表示パターンを構成する各可変表示状態(可変表示速度)の切替タイミングを制御するとともに、可変表示時間の終了を監視する。また、特別図柄の停止制御を行う。
【0105】
図柄停止待ち処理(ステップS804):可変表示時間の終了時に、全図柄停止を指示する表示制御コマンド(特別図柄停止の表示制御コマンド)を受信していたら、図柄の可変表示を停止し停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。
【0106】
大当り表示処理(ステップS805):可変表示時間の終了後、確変大当り表示または通常大当り表示の制御を行う。
【0107】
大当り遊技中処理(ステップS806):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放前表示や大入賞口開放時表示の表示制御コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
【0108】
図11、図12は、図10に示された表示制御プロセス処理(ステップS705)におけるステップS801の飾り図柄演出設定処理を示すフローチャートである。なお、図11のステップS858、図12のステップS868、及びステップS873に示す「変動パターン」は、本実施形態における「可変表示パターン」を示唆するものである。飾り図柄演出設定処理において、先ず表示制御用CPUは、継続演出実行中フラグがセットされているか否かの確認を行う(ステップS851)。継続演出実行中フラグがセットされていなければ続いて継続演出当選フラグがセットされているか否かの確認を行い(ステップS852)、継続演出当選フラグがセットされていれば単発演出実行中フラグがセットされているか否かの確認を行い(ステップS853)、単発演出実行中フラグがセットされている場合、単発演出実行カウンタをクリアして、単発演出実行中フラグをリセットする(ステップS854)。そして、継続演出当選フラグをリセットし(ステップS855)、バッファの継続演出の回数(始動記憶数)を継続演出実行カウンタの回数にセットし(ステップS856)、継続演出実行中フラグをセットする(ステップS857)。続いて、継続演出パターン記憶バッファからデータを読み出し、停止図柄及び可変表示パターンを決定し(ステップS858)、表示制御プロセスフラグの値を図柄変動開始処理に対応した値に変更する(ステップS859)。
【0109】
上記したステップS858は、前述した継続演出の判定モジュールにおけるステップS664(継続演出決定手段)によって継続した演出を行うことが決定されたとき、実行する可変表示パターンを複数の可変表示パターンのうち演出パターン(継続演出用可変表示パターン)に決定する機能を有する可変表示パターン事前決定手段である。
【0110】
こうして、ステップS858(可変表示パターン事前決定手段)によって、演出パターン(継続演出用可変表示パターン)が決定されたとき、既に演出パターンの内容として、複数の普通停止箇所125及び特別停止箇所124a〜gのうち例えば図8及び図9で★印を付した初期停止箇所(所定の停止箇所)から後述する移動数決定画像121及び移動数報知画像122に示すサイコロの目の数(所定の移動数)だけ離れた何れかの停止箇所まで、キャラクタ画像120を移動表示させる情報が設定されている為、ステップS858は、上記した移動表示を行う停止箇所間移動演出手段でもある。
【0111】
さらに、受信した入賞コマンドが、大当りとなる入賞コマンドであるとき、ステップS858においては、移動表示の結果として大当りの特別停止箇所124eに停止する演出パターンを選択する。つまり、ステップS858は、事前判定手段によって大当り図柄(特定表示結果)となることが決定されたとき、大当りを示す情報が付与された特別停止箇所124eにキャラクタ画像120(キャラクタ情報)を移動表示させるよう移動数決定画像121及び移動数報知画像122に示すサイコロの目の数(所定の移動数)を決定する可変表示パターン事前決定手段である。
【0112】
また、ステップS851で継続演出実行中フラグがセットされている場合には、継続演出実行カウンタの値から−1して(ステップS860)、次に継続演出実行カウンタの値が0となったか否かの確認を行い(ステップS861)、0となっていない場合、ステップS858に移行する。
【0113】
ステップS852において、継続演出当選フラグがセットされていない場合は、図12で示す処理が実行される。先ず、単発演出実行中フラグがセットされているか否かの確認を行う(ステップS865)。単発演出実行中フラグがセットされている場合、単発演出実行カウンタの値から−1して(ステップS866)、次に単発演出実行カウンタの値が0となったか否かの確認を行い(ステップS867)、単発演出実行カウンタの値が0となる場合、継続演出が実行されないパターンとして停止図柄及び可変表示パターンを決定し(ステップS868:可変表示パターン事前決定手段)、ステップS859へ移行する。
【0114】
ステップS865において、単発演出実行中フラグがセットされていない場合は、単発演出当選フラグがセットされているか否かを確認し(ステップS869)、単発演出当選フラグがセットされていない場合、ステップS868に移行する。単発演出当選フラグがセットされている場合、単発演出当選フラグをリセットし(ステップS870)、バッファの単発演出の回数を単発演出実行カウンタの回数にセットし(ステップS871)、単発演出実行中フラグをセットする(ステップS872)。そして、前回の停止図柄に基づいて停止図柄及び可変表示パターンを決定し(ステップS873:可変表示パターン事前決定手段)、ステップS859へ移行する。
【0115】
ステップS867において、単発演出実行カウンタの値が0となっていない場合、ステップS873へ移行する。
【0116】
では、本実施形態の図柄の可変表示時における可変表示装置9の表示態様について、図13乃至図17に示す画像イメージ図を参照して説明する。
【0117】
図13は、継続演出を実行しない場合の可変表示装置9の表示態様を示す画像イメージ図である。また、図14乃至図17は、継続演出を実行する場合の可変表示装置9の表示態様を示す画像イメージ図である。
【0118】
先ず、図13(A)で示すように、上記した始動口スイッチ14aにおける検出の後、開始条件の成立に基づいて特別図柄用可変表示部24が図柄の可変表示を開始するのに伴い飾り図柄用可変表示部8a、8b、8cも図柄の可変表示を開始する。なお、上記した特別図柄用可変表示部24及び飾り図柄用可変表示部8a、8b、8cの背景には後述する継続演出の際に用いられる双六画像123が、背景画像として表示される。
【0119】
なお、本実施形態の双六画像123は、後述するキャラクタ画像120(図14参照)が停止する特別停止箇所124a〜g及び普通停止箇所125が連続して構成されるものである。また、「ふりだし」と表示された特別停止箇所124aを起点として、同じく「あがり 大当り!」と表示された特別停止箇所124gを終点とする双六画像123の経路上をキャラクタ画像120が進むことにより移動演出が行われる。このような「ふりだし」や「あがり(大当り!)」と同様に、特別停止箇所124a〜gにはその他にも図示したように「ハズレ!」、「再抽選!」、「1回休み」、「2つ戻る」、「リーチ!」、等の表示が行われており、それぞれの特別停止箇所124a〜gにキャラクタ画像120が停止すると、その指示情報に従ってキャラクタ画像120が移動し、あるいは遊技状態が変化する。
【0120】
上記した図13(A)で示すように、特別図柄用可変表示部24が図柄の可変表示を開始するのに伴い飾り図柄用可変表示部8a、8b、8cも図柄の可変表示を開始すると、続いて、停止図柄として飾り図柄用可変表示部8aに「5」が導出表示される(図13(B))と、続いて飾り図柄用可変表示部8cに「2」が導出表示され(図13(C))、最後に、これまで可変表示してきた特別図柄用可変表示部24に、はずれ図柄「−」が導出表示されるのに同期して、飾り図柄用可変表示部8bに「3」が導出表示され(図13(D))、表示結果としてはずれ図柄が確定表示される。
【0121】
では、次に継続演出が実行される場合のうち、始動記憶数が「3」のときに継続演出を3回の可変表示に亘って実行する場合の可変表示装置9の表示態様について説明する。
【0122】
継続演出を実行すると決定したとき、1個目の始動記憶に基づいて特別図柄用可変表示部24が図柄の可変表示を開始するのに伴い、可変表示装置9には転動した後に停止するサイコロの画像(移動数決定画像121)が表示される。図14(A)において、移動数決定画像121が「3」の目を出すと、図14(B)で示すように、図14(A)で移動数決定画像121が示した移動数「3」を報知するための移動数報知画像122が可変表示装置9の右側方上部に表示されるとともに「ふりだし」の特別停止箇所124aにキャラクタ画像120が移動前の準備として停止表示される。キャラクタ画像120は、図14(C)で示すように、特別停止箇所124aの「ふりだし」から進み始め、これまで可変表示してきた特別図柄用可変表示部24に、はずれ図柄「−」が導出表示されるのに同期して、上記した移動数報知画像122の報知する数である「3」だけ進んで特別停止箇所124bの「ハズレ!」で停止する(図14(D))。
【0123】
続いて、2個目の始動記憶に基づいて特別図柄用可変表示部24が図柄の可変表示を開始するのに伴い、可変表示装置9には移動数決定画像121が表示される。図15(A)で示すように、移動数決定画像121が「5」の目を出すと、図15(B)で示すように、図15(A)で移動数決定画像121が示した移動数「5」を報知するための移動数報知画像122が可変表示装置9の右側方上部に表示されるとともに、前回すなわち1個目の始動記憶に基づく可変表示終了時における特別停止箇所124b(この場合「ハズレ!」の停止箇所)にキャラクタ画像120が移動前の準備として停止表示される。図15(C)で示すように、キャラクタ画像120が特別停止箇所124bの「ハズレ!」から進み始め、これまで可変表示してきた特別図柄用可変表示部24に、はずれ図柄「−」が導出表示されるのに同期して、上記した移動数報知画像122の報知する数である「5」だけ進んで特別停止箇所124eの「あがり 大当り!」から5つ手前の普通停止箇所125で停止する(図15(D))。
【0124】
続いて、3個目の始動記憶に基づいて特別図柄用可変表示部24が図柄の可変表示を開始するのに伴い、可変表示装置9には移動数決定画像121が表示される。図16(A)で示すように、移動数決定画像121が「5」の目を出すと、図16(B)で示すように、図16(A)で移動数決定画像121が示した移動数「5」を報知するための移動数報知画像122が可変表示装置9の右側方上部に表示されるとともに、前回すなわち2個目の始動記憶に基づく可変表示終了時における普通停止箇所125(この場合特別停止箇所124eの「あがり 大当り!」から5つ手前の停止箇所)にキャラクタ画像120が移動前の準備として停止表示される。図16(C)で示すように、キャラクタ画像120が特別停止箇所124eの「あがり 大当り!」から5つ手前の普通停止箇所125から進み始め、これまで可変表示してきた特別図柄用可変表示部24に、あたり図柄「7」が導出表示されるのに同期して、上記した移動数報知画像122の報知する数である「5」だけ進んで特別停止箇所124eの「あがり 大当り!」で停止して(図16(D))、大当りとなり図17(A)で示すように大当り報知画像126としての「大当り!!」が表示され、継続演出を終了する。
【0125】
なお、本実施形態は上記したように特別停止箇所124a〜bにキャラクタ画像120が停止したときの指示情報が予め表示されているものを例示したが、このようなものに限定することなく、例えば特別停止箇所124a〜bにキャラクタ画像120が停止することにより初めて指示情報が表示されるようなもの、すなわちキャラクタ画像120が停止するまで特別停止箇所124a〜bが将来如何なる指示情報を表示するかを隠して遊技者に知らせないものでも良い。
【0126】
また、図14乃至図17におけるキャラクタ画像120は、一定の方向に向かって移動表示される場合を説明したが、本実施形態はこのような表示方法に限定するものではない。例えば継続演出の判定モジュールにおけるステップS663で何れかの継続演出判定テーブルを選択し、選択した継続演出判定テーブルに示された演出パターンの内容として、「2つ戻る」という特別停止箇所124gで停止する情報が含まれているとき、キャラクタ画像120が特別停止箇所124gで停止して、「2つ戻る」という指示情報に従い逆方向に向かって移動表示するものである。
【0127】
つまり、継続した演出の演出パターンのキャラクタ画像120(キャラクタ情報)が移動数決定画像121及び移動数報知画像122に示すサイコロの目の数(所定の移動数)だけ移動表示させる移動方向は、少なくとも順方向と逆方向を備える。具体的には、継続演出の判定モジュールにおけるステップS663で何れかの継続演出判定テーブルを選択し、選択した継続演出判定テーブルに示された演出パターンの内容として、「2つ戻る」という特別停止箇所124gで停止する情報が含まれているとき、キャラクタ画像120を通常の移動方向である順方向とは反対方向である逆方向に向かって、移動数「2」だけ移動表示する。
【0128】
また、ステップS858の停止箇所間移動演出手段は、キャラクタ画像120を順方向に向かって移動表示させる順方向移動表示機能と、逆方向に向かって移動表示させる逆方向移動表示機能とを有する。
【0129】
また、複数の普通停止箇所125及び特別停止箇所124a〜g(複数停止箇所)のうち初期停止箇所(所定の停止箇所)から移動数決定画像121及び移動数報知画像122に示すサイコロの目の数(所定の移動数)だけ離れた停止箇所までキャラクタ画像120を移動表示するとき順方向移動表示機能と逆方向移動表示機能によって移動表示制御を1回行う多方向移動表示機能を有する。
【0130】
なお、本実施形態においては、上記した継続演出の判定モジュールのステップS664で継続した演出を行うか否かの決定を行い、当該決定に用いる為の継続演出判定テーブルをステップS663で選択することで継続演出判定テーブルに設定されたキャラクタ情報の移動数まで含む継続演出用可変表示パターンを決定する、という2段階の決定ステップを行う、としているが、継続した演出を行うか否かの決定を行う際に、移動数及び継続演出用可変表示パターンの全てを一括して決定するものでも良い。このようにすることにより、処理数が削減され、結果として制御上の負担の軽減を図ることが出来る。
【0131】
また、本実施形態は、主基板31から図柄制御基板80に対して本実施形態における変動パターン(可変表示時間のみを指示するコマンド)が送信され、それに基づいて図柄制御基板80が如何なる可変表示とするか、また継続演出を行うか否か等について決定することにより制御されるものであるが、このような方法に限らず、例えば主基板31が可変表示時間を含む可変表示パターンの決定、及び継続演出を行うか否か等についての決定も行うようにしても良い。このようにすることにより、演出時間が主基板31における決定事項の範疇となるため、多彩な演出の実現を可能とする。
【0132】
なお、上記した本実施形態においては、継続演出の判定モジュールにおけるステップS664の継続演出決定手段は、同じくステップS662の数値データ数算出手段によって算出された数値データ数としての保留数が、所定の値すなわち例えば「4」以下の数値となったとき、大当り図柄が導出表示される以前の複数回の可変表示に亘って継続した演出を行うか否かを決定するものを説明したが、保留数の上限値を例えば「20」に設定した実施例を想定した場合、たとえ「20」個の保留数がある状態であっても、上記した方法を採用することによって、保留数「4」以下の数値に対応した効果的な回数分の継続演出を行うことが出来る。つまり、例えば保留数「20」に対応して「20」回の可変表示に亘って延々と継続した演出が行われた場合に生じる「演出の間延び」を抑制することが出来る。これによって「演出の間延び」を起因とした遊技の興趣の低下という弊害を回避することが可能となるものである。
【0133】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、請求項1の発明においては、複数回の可変表示に亘る演出を遊技状態に合わせて効果的に実施するため、メリハリの利いた遊技が実現され演出のマンネリ化を防止することができる。また、ボードゲーム上で展開される当該演出を連続予告の手段として用いることで、遊技者は大当りを示す停止箇所にキャラクタが移動することに対する期待感を抱き、大当りとなるまでのプロセスを充分に楽しむことが可能となるため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0134】
また、請求項2の発明においては、設定された保留数の上限値の多寡に拘らず、継続した演出を遊技状態に合わせて効果的な期間だけ実施するため、メリハリの利いた遊技が実現され演出のマンネリ化を防止することができる。
【0135】
また、請求項3の発明においては、継続した演出を行うか否かの判断を保留数が上限数となったときに行うことによって、複数回の可変表示に亘る演出を遊技状態に合わせて過不足なく実施するため、より効果的にメリハリの利いた遊技が実現され演出のマンネリ化を防止することができる。
【0136】
また、請求項4の発明においては、継続した演出を行う実行回数を可変とすることで、継続した演出のバリエーションが増えることで継続した演出のマンネリ化を防止することにより、遊技の興趣を向上させることができる。
【0137】
また、請求項5の発明においては、保留数がない場合でも始動入賞に基づいて継続した演出が行われるようになるため、継続した演出のバリエーションが増えることで継続した演出のマンネリ化を防止することが可能となる。これにより遊技の興趣を向上させることができる。
【0138】
さらに、請求項6の発明においては、移動演出に複数のパターンを含めることで演出のバリエーションが増えるため、遊技者はボードゲーム上で展開される大当りとなるまでのプロセスを充分に楽しむことが可能となるため、遊技の興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。
【図3】表示制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図4】コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。
【図5】コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。
【図6】継続演出の判定モジュールを示すフローチャートである。
【図7】演出判定テーブルの一例を示す説明図である。
【図8】始動入賞記憶数が0〜1の場合の演出パターンの説明図である。
【図9】始動入賞記憶数が3の場合の演出パターンの説明図である。
【図10】表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。
【図11】飾り図柄演出設定処理を示すフローチャートである。
【図12】飾り図柄演出設定処理を示すフローチャートである。
【図13】継続演出を実行しない場合の可変表示装置の表示態様を示す画像イメージ図である。
【図14】継続演出を実行する場合の可変表示装置の表示態様を示す画像イメージ図である。
【図15】継続演出を実行する場合の可変表示装置の表示態様を示す画像イメージ図である。
【図16】継続演出を実行する場合の可変表示装置の表示態様を示す画像イメージ図である。
【図17】継続演出を実行する場合の可変表示装置の表示態様を示す画像イメージ図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機(遊技機)
9 可変表示装置(可変表示装置)
55 RAM(数値データ記憶手段)
120 キャラクタ画像(キャラクタ情報)
123 双六画像(経路)
125 普通停止箇所(停止箇所)
124a〜g 特別停止箇所(停止箇所)
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示装置を含み、前記始動条件の成立後、可変表示の開始条件の成立に基づいて前記複数種類の識別情報を可変表示させた後に表示結果を導出表示させて当該可変表示の表示結果が特定表示結果となったとき遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特定入賞口に球が入賞する毎に、無作為に生成された移動数だけ現在位置がループ状の経路上を移動してあたりの停止位置に徐々に近づく演出を行うもの(例えば、特許文献1参照。)は提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−294846号公報(第5頁、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の技術ではループ状の経路上の移動演出を、特定入賞口に球が入賞する毎に継続して行われるため、遊技者をして、のべつ幕無しにダラダラと移動演出が続くと思わしめ、移動演出が遊技者にとってマンネリ化してしまい、遊技の興趣を著しく低下させる懼れがあった。本発明は、上記した事情に鑑みなされたものであり、メリハリの利いた遊技を実現することにより移動演出のマンネリ化を防止し、遊技の興趣を飛躍的に向上させることができる遊技機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明においては、所定の始動条件の成立(始動口スイッチ14aにおける検出)に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)の可変表示(変動)を行い表示結果(停止図柄)を導出表示する可変表示装置(可変表示装置9)を含み、前記始動条件の成立後、可変表示の開始条件の成立(可変表示装置9における変動が実行中でないこと、若しくは実行中の変動が停止したこと)に基づいて前記複数種類の識別情報を可変表示させた後に表示結果を導出表示させて当該可変表示の表示結果が特定表示結果(大当り図柄)となったとき遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御する遊技機(パチンコ遊技機1)において、予め定められた複数の可変表示パターン(例えば▲1▼−1、▲3▼−1、あるいは▲3▼−5の演出パターン)のうち前記所定の始動条件の成立後、可変表示の開始条件の成立(可変表示装置9における変動が実行中でないこと、若しくは実行中の変動が停止したこと)に基づいて前記可変表示装置に前記表示結果を導出表示するときに実行する可変表示パターン(演出パターン)を該可変表示パターンによる可変表示を実行する以前に決定する可変表示パターン事前決定手段(ステップS858、ステップS868、及びステップS873)と、前記可変表示に関わる決定に用いられ、所定の数値範囲内(0〜316の範囲内)で数値データ(乱数)を更新する数値データ更新手段(大当り判定用乱数(ランダム1)を生成するカウンタ)と、前記始動条件の成立時に前記数値データ更新手段が更新する数値データを抽出し、該抽出された数値データを記憶する数値データ記憶手段(RAM55の始動入賞記憶数に対応した保存領域)と、前記数値データ記憶手段に記憶される数値データが所定の判定値(大当り判定値)と合致するか否かに基づいて前記特定表示結果を表示するか否かを決定する事前判定手段と、前記識別情報を含む画像データを記憶するデータ記憶手段(キャラクタROM)と、前記数値データ記憶手段に記憶された数値データに、前記所定の判定値と合致する数値データがあるか否かを判定する数値データ判定手段(大当り判定用乱数(ランダム1)の値と大当り判定テーブルに設定された大当り判定値とを比較するステップ)と、前記数値データ判定手段によって前記数値データ記憶手段に記憶された数値データに前記所定の判定値と合致する数値データがある旨の判定がされたとき、前記特定表示結果が導出表示される以前の複数回の可変表示に亘って継続した演出を行うか否かを決定する継続演出決定手段(ステップS664)と、をさらに含み、前記データ記憶手段に記憶される画像データには、前記識別情報とは異なるキャラクタ情報(キャラクタ画像120)の画像データを含み、前記複数の可変表示パターン(例えば▲1▼−1、▲3▼−1、あるいは▲3▼−5の演出パターン)は、前記事前判定手段によって決定される表示結果(例えば大当り)を示す情報が付与され、前記キャラクタ情報を移動表示する複数の停止箇所(普通停止箇所125及び特別停止箇所124a〜g)を配置した経路(双六画像123)上において、前記データ記憶手段に記憶された前記キャラクタ情報が所定の移動数(移動数決定画像121及び移動数報知画像122に示すサイコロの目の数)、移動表示する複数の継続演出用可変表示パターンを含み、前記可変表示パターン事前決定手段は、前記継続演出決定手段によって継続した演出を行うことが決定されたとき、前記可変表示パターンを前記複数の可変表示パターンのうちより前記継続演出用可変表示パターンに決定する機能(ステップS858)を有し、前記可変表示パターン事前決定手段によって可変表示パターンとして前記継続演出用可変表示パターンが決定されたとき、前記複数の停止箇所が配置された経路上において、前記複数の停止箇所のうち所定の停止箇所(例えば図8及び図9で★印を付した初期停止箇所)から前記所定の移動数だけ離れた停止箇所まで前記データ記憶手段に記憶された前記キャラクタ情報の画像データを用いて前記キャラクタ情報を移動表示させる停止箇所間移動演出手段(ステップS858)を有し、前記可変表示パターン事前決定手段は、前記事前判定手段によって前記特定表示結果となることが決定されたとき、特定表示結果を示す情報が付与された停止箇所(特別停止箇所124e)に前記キャラクタ情報を移動表示させるよう前記所定の移動数を決定することを特徴とする。このように構成することにより、複数回の可変表示に亘る演出を遊技状態に合わせて効果的に実施するため、メリハリの利いた遊技が実現され演出のマンネリ化を防止することができる。また、ボードゲーム上で展開される当該演出を連続予告の手段として用いることで、遊技者は大当りを示す停止箇所にキャラクタが移動することに対する期待感を抱き、大当りとなるまでのプロセスを充分に楽しむことが可能となるため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0006】
また、請求項2の発明においては、前記数値データ判定手段によって前記数値データ記憶手段に記憶された数値データに、前記所定の判定値と合致する数値データがある旨の判定がされたとき、前記所定の判定値と合致する数値データの前記可変表示の開始条件の成立までの数値データ数(始動入賞記憶の保留数)を算出する数値データ数算出手段(ステップS662)を備え、前記継続演出決定手段は、前記数値データ数算出手段によって算出された数値データ数が所定の値(例えば、「4」以下の数値)となったとき、前記特定表示結果が導出表示される以前の複数回の可変表示に亘って継続した演出を行うか否かを決定することを特徴とする。このように構成することにより、設定された保留数の上限値の多寡に拘らず、継続した演出を遊技状態に合わせて効果的な期間だけ実施するため、メリハリの利いた遊技が実現され演出のマンネリ化を防止することができる。
【0007】
また、請求項3の発明においては、前記継続演出決定手段は、前記数値データ記憶手段に記憶された数値データ数が予め定められた上限数(例えば、「4」)になったとき、前記継続した演出を行うか否かの決定を行うことを特徴とする。このように構成することにより、継続した演出を行うか否かの判断を保留数が上限数となったときに行うことによって、複数回の可変表示に亘る演出を遊技状態に合わせて過不足なく実施するため、より効果的にメリハリの利いた遊技が実現され演出のマンネリ化を防止することができる。
【0008】
また、請求項4の発明においては、前記継続演出決定手段は、前記継続した演出を行う実行回数を決定する継続演出実行回数決定機能(ステップS663における継続演出判定テーブルの選択処理)を有することを特徴とする。このように構成することにより、継続した演出を行う実行回数を可変とすることで、継続した演出のバリエーションが増えることで継続した演出のマンネリ化を防止することにより、遊技の興趣を向上させることができる。
【0009】
また、請求項5の発明においては、前記継続演出決定手段(ステップS664の決定に基づくステップS665)は、前記数値データ記憶手段に前記前記始動条件の成立後、可変表示の開始条件の成立に基づく数値データが記憶されていないとき、新たな前記前記始動条件の成立後、可変表示の開始条件の成立に基づいて継続した演出を行うか否かを決定する(ステップS869)ことを特徴とする。このように構成することにより、保留数がない場合でも始動入賞に基づいて継続した演出が行われるようになるため、継続した演出のバリエーションが増えることで継続した演出のマンネリ化を防止することが可能となる。これにより遊技の興趣を向上させることができる。
【0010】
さらに、請求項6の発明においては、前記継続演出用可変表示パターンの前記キャラクタ情報が所定の移動数だけ移動表示させる移動方向は、少なくとも順方向と逆方向を備え、前記停止箇所間移動演出手段は、前記キャラクタ情報を前記順方向に向かって移動表示させる順方向移動表示機能と、前記キャラクタ情報を前記逆方向に向かって移動表示させる逆方向移動表示機能と、を有し前記複数停止箇所のうち所定の停止箇所から前記所定の移動数だけ離れた停止箇所まで前記キャラクタ情報を移動表示するとき前記順方向移動表示機能と前記逆方向移動表示機能によって移動表示制御を1回行う多方向移動表示機能を有することを特徴とする。このように構成することにより、移動演出に複数のパターンを含めることで演出のバリエーションが増えるため、遊技者はボードゲーム上で展開される大当りとなるまでのプロセスを充分に楽しむことが可能となるため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例である第1種パチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機(遊技機)1を正面からみた正面図である。
【0012】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられる額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
【0013】
図1に示すように、ガラス扉枠2の下方には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下方には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されており、本実施形態における遊技は遊技領域7に遊技球を発射することにより行われる。
【0014】
遊技領域7の中央付近には、ほぼ長円形状に形成された装飾部材110が設けられている。装飾部材110には、それぞれが識別情報として識別可能な図柄を可変表示する可変表示装置9が設けられている。可変表示装置9には、飾り図柄の変動を行って、停止図柄を導出表示する飾り図柄用可変表示部「左」8a、飾り図柄用可変表示部「中」8b、飾り図柄用可変表示部「右」8cが、ほぼ横並びに設けられている。また、可変表示装置9の右側側方の下部には、特別図柄の変動を行って、停止図柄を導出表示する特別図柄用可変表示部24が設けられている。
【0015】
可変表示装置9は、後述する始動口スイッチ14aにおける検出の後、可変表示の開始条件の成立に基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報としての図柄の変動(可変表示)を行って停止図柄(表示結果)を導出表示する可変表示装置である。
【0016】
当該可変表示装置9は、CRT表示装置により構成される。但し、可変表示装置9はCRTに限らず、LCD、FED、PDP、EL、LED等いずれの画像表示器から構成してもよい。
【0017】
飾り図柄用可変表示部8a〜8cは、比較的単調な特別図柄用可変表示部24の可変表示内容を、より演出効果を高めて遊技者に表示する機能を有するものである。通常、この飾り図柄用可変表示部8a〜8cの表示結果は特別図柄用可変表示部24の表示結果に対応している。したがって、特別図柄用可変表示部24が導出表示する表示結果が大当り状態を示す場合には、飾り図柄用可変表示部8a〜8cが導出表示する表示結果も大当り状態を示す結果になる。また、特別図柄用可変表示部24が導出表示する表示結果が大当り状態以外の外れ状態を示す場合には、飾り図柄用可変表示部8a〜8cが導出表示する表示結果も外れ状態を示す結果となる。但し、特別図柄用可変表示部24が遊技状態を正確に反映した表示結果を導出表示する限りにおいて、特別図柄用可変表示部24と飾り図柄用可変表示部8a〜8cで導出表示する表示結果を一定の限度において意図的に不一致としたとしても構わない。さらに、本実施形態のように、後述する継続した演出を開始すると、特別図柄用可変表示部24が遊技状態を正確に反映した表示結果を導出表示する限りにおいて、飾り図柄用可変表示部8a〜8cの表示を消去しても構わない。
【0018】
本実施形態においては、後述する事前判定手段が特別図柄用可変表示部24に特定表示結果として特別図柄の0〜9の数字を導出表示すると決定した場合、当該表示後に遊技者に有利な大当り(特定遊技状態)となるように制御され、特別図柄用可変表示部24に特別図柄の「−」を導出表示すると決定した場合、ハズレとなるように制御される。また、事前判定手段が、特別図柄用可変表示部24に導出表示すると決定した特別図柄が、0〜9の特定表示結果のうちの奇数であった場合、大当り終了後に確変状態に制御され、同じく特別図柄用可変表示部24に導出表示すると決定した特別図柄が0〜9の特定表示結果のうちの0及び偶数であった場合、大当り終了後に通常遊技状態に制御される。なお、確変状態とは、大当り(特定遊技状態)となる確率が通常遊技状態時より高いと共に、特別図柄用可変表示部24における可変表示の可変表示時間が通常遊技状態時より短い状態である。
【0019】
装飾部材110の上部には、LEDにより構成された普通図柄表示器10が設けられている。この普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報を可変表示可能なものである。一方、装飾部材110の下部には、後述する始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動入賞記憶(これを始動記憶ともいう)数を表示する4つのLEDからなる特別図柄始動記憶表示器18が設けられている。特別図柄始動記憶表示器18は、有効始動入賞(始動入賞記憶数が4未満のときの始動入賞)がある毎に、LEDの点灯を1増やす。そして、可変表示部8の変動が開始される毎に、点灯している特別図柄始動記憶表示器18(LED)を1減らす。すなわちLEDを1つ消灯する。
【0020】
装飾部材110の下方には、前述した始動入賞口14が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14の下方には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0021】
さらに可変入賞球装置15の下方には、特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は大入賞口42を開閉する手段である。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口42内の経路を切り換えるためのソレノイド21A(図2に符号のみを記載)も設けられている。
【0022】
可変入賞球装置15の左側方に設けられたゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄始動入賞記憶が上限に達していなければ、所定の乱数値が抽出される。そして、普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態でなければ、普通図柄始動入賞記憶の値が1増やされる。
【0023】
普通図柄表示器10の近傍には、普通図柄始動入賞記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41(図2に符号のみを記載)が設けられている。上記したゲート32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
【0024】
本実施形態の普通図柄表示器10では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の可変表示が行われ、可変表示は所定時間(例えば29.2秒)継続する。そして、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否かは、ゲート32に遊技球が入賞したときに抽出された乱数の値が所定の当り判定値と一致したか否かによって決定される。普通図柄表示器10における可変表示の表示結果が当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が入賞しやすい状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
【0025】
さらに、特別遊技状態としての確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が高められ、遊技者にとってさらに有利になる。また、確変状態等の所定の状態では、普通図柄表示器10における可変表示期間(変動時間)が短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利になるようにしてもよい。
【0026】
なお、大当り遊技状態とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、特定遊技状態は、例えば大入賞口42の状態が遊技球の入賞し易い、すなわち遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態となる為の権利が発生した状態、景品遊技媒体払い出しの条件が成立し易くなる状態などの、所定の遊技価値が付与された状態である。
【0027】
パチンコ遊技機1では、上記したように特別図柄(識別情報)を表示する可変表示装置9に備えられた特別図柄用可変表示部24の表示結果及び、特別図柄用可変表示部24の表示結果を反映した飾り図柄を表示する飾り図柄用可変表示部8a〜cの表示結果が、予め定められた特定の表示結果となることを、通常、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口42が所定回数開放して遊技球が入賞し易い大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個数(例えば10個)の大入賞口42への入賞があると大入賞口42は閉成する。そして、大入賞口42の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29.5秒)が決められ、入賞回数が所定個数に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口42は閉成する。また、大入賞口42が閉成した時点で所定の条件(例えば、大入賞口42内に設けられているVゾーンへの入賞)が成立していない場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0028】
なお、リーチとは、停止した図柄(リーチ図柄)が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄(リーチ変動図柄)については変動表示が行われていること、全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動している状態である。
【0029】
具体的には、予め定められた複数の表示領域に、予め定められた図柄が停止することで大当りとなる有効ラインが定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において変動表示が行われている状態(例えば左、中、右の表示領域のうち左、中の表示領域には大当り図柄の一部となる(例えば「7」)が停止表示されている状態で右の表示領域は未だ変動表示が行われている状態)、有効ライン上の表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(例えば左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行われてどの状態が表示されても同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行われている状態)である。
【0030】
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われることがある。この演出をリーチ演出という。
【0031】
またリーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景の表示態様を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。
【0032】
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,34、39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33、34、39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,34a,39aによって検出される。遊技領域7の左右両側部には、遊技中に点滅表示される飾りランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音や音声を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の上方には天枠ランプ28a、左側方には左枠ランプ28b、および右側方には右枠ランプ28cが設けられている。
【0033】
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
【0034】
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が変動を始める。図柄の変動を開始できる状態でなければ、始動入賞記憶数を1増やす。上記した始動口スイッチ14aにおける検出は、所定の始動条件の成立である。
【0035】
可変表示装置9における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄の組み合わせが大当り図柄となった後に、大当り遊技状態に移行する。この大当り遊技状態においては、開閉板20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放される。そして、開閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
【0036】
すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機(遊技機)1は、上記した始動口スイッチ14aにおける検出の後、可変表示装置9における変動が実行中でない、若しくは実行中の変動が停止したこと(可変表示の開始条件の成立)に基づいて複数種類の図柄を変動させた後に表示結果を導出表示させて、大当り図柄(特定表示結果)となったときに遊技者にとって有利な大当り遊技状態(特定遊技状態)に制御するものである。
【0037】
停止時の可変表示装置9における特別図柄の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。
【0038】
確変遊技状態とは可変表示装置9における変動の変動時間が通常遊技状態時より短いとともに大当り遊技状態となる割合が通常遊技状態時よりも高い遊技者にとって有利な遊技状態である。
【0039】
図2は、本発明に係る遊技制御手段となる主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射制御基板91および図柄制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,34a、39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、賞球カウントスイッチ301Aおよびクリアスイッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口42内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。
【0040】
なお、図2には示されていないが、カウントスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,34a、39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、賞球カウントスイッチ301A等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。スイッチと称されているものがセンサと称されているもの等でもよいこと、すなわち、スイッチが遊技媒体検出手段の一例であることは、他の実施形態でも同様である。
【0041】
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0042】
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データ、始動入賞記憶数、所定条件の成立数、等を記憶する手段)としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。本実施形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。なお、CPU56はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。
【0043】
また、RAM55は、記憶手段として上記した、変動データ、始動入賞記憶数、所定条件の成立数の他に、後述する大当り判定用乱数(ランダム1)を生成するカウンタから抽出した乱数値(数値データ)を始動入賞記憶数に対応した保存領域に記憶する数値データ記憶手段である。
【0044】
さらに、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい。)55の一部または全部は、電源基板(図示しない)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。
【0045】
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モータ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。
【0046】
本実施形態では、ランプ制御基板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設けられている普通図柄始動記憶表示器41、特別図柄始動記憶表示器18および飾りランプ25の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51、球切れランプ52、の表示制御を行う。
【0047】
なお、各ランプはLEDその他の種類の発光体でもよく、本実施形態および他の実施形態で用いられているLEDも他の種類の発光体でもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例である。
【0048】
また、特別図柄を可変表示する特別図柄用可変表示部24、及び飾り図柄を可変表示する飾り図柄用可変表示部8a〜8cを備えた可変表示装置9、並びに普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御は、図柄制御基板80に搭載されている表示制御用CPU(図示しない)によって行われる。
【0049】
すなわち、図柄制御基板80に搭載されている表示制御用CPUは、後述する事前判定手段による決定に基づいて可変表示部8を備えた可変表示装置(可変表示装置)9を表示制御する機能を備えている。
【0050】
図柄制御基板80に搭載されている表示制御用CPUは、同じく図柄制御基板80に搭載されている制御データROM(図示しない)に格納されたプログラムに従って動作し、主基板31からINT信号が入力されると、入力バッファ回路(図示しない)を介して表示制御コマンドを受信する。
【0051】
そして、表示制御用CPUは、受信した表示制御コマンドに従って、可変表示装置9に表示される画像の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマンドに応じた指令をVDP(図示しない)に与える。VDPは、キャラクタROM(図示しない)から必要なデータを読み出す。VDPは、入力したデータに従って可変表示装置9に表示するための画像データを生成し、R,G,B信号および同期信号を可変表示装置9に出力する。
【0052】
上記したキャラクタROMの画像テーブルには、キャラクタ、背景、表示図柄に関するデータが格納されている。つまり、キャラクタROMは、図柄(識別情報)及びキャラクタ画像(キャラクタ情報)120に関するデータを記憶するデータ記憶手段である。
【0053】
各制御手段は遊技機に設けられている電気部品の制御を行うので、以下、各制御手段を電気部品制御手段といい、電気部品制御手段が搭載された基板を電気部品制御基板ということがある。電気部品とは、遊技機に設けられている部品(機構部品や回路等)であって電気的に動作するものである。電気部品制御手段として、例えば、電気部品としての球払出装置を制御する払出制御手段、電気部品としての演出用の可変表示部の制御を行う表示制御手段、電気部品としての演出制御用の発光体(ランプやLED)の制御を行うランプ制御手段、電気部品としての演出用のスピーカからの音発生の制御を行う音制御手段がある。また、演出用の電気部品を制御する表示制御手段、ランプ制御手段、音制御手段等を演出制御手段ということがある。
【0054】
なお、図2で示したように本実施形態は、主基板31から各制御基板に対してそれぞれ個別に送信される制御コマンドに基づいて制御が行われる。すなわち、主基板31から、音制御基板70、ランプ制御基板35、さらに図柄制御基板80に対してそれぞれに固有の制御コマンドが送信されることにより制御されるものである。しかし、このような方法に限らず、例えば主基板31と、上記した各制御基板との間に演出制御基板を1つ設け、主基板31は当該演出制御基板にのみ単一の制御信号を送信し、当該演出制御基板は主基板31から受信した制御信号に基づいて上記した各制御基板ごとに生成した制御信号を各制御基板に送信するようにしても良い。また、主基板31から先ずは図柄制御基板80に対してのみ制御コマンドが送信され、当該制御コマンドを受信した図柄制御基板80からそれぞれ音制御基板70、及びランプ制御基板35に制御コマンドを送信するようにしても良い。このように構成することによって、各制御基板に対する制御が単一の制御信号に基づいて行なわれるので、一貫した演出が容易となる。また、主基板31は演出に関する大きな方向を示す決定のみを行い、演出に関する細かな具体的事項については、各制御基板がそれぞれ個別に決定することが可能となる。したがって、主基板31の制御上の負担が軽減される。
【0055】
始動入賞口14に遊技球が入賞して、入賞口スイッチ14aにおける検出が行われると、上記した主基板31における遊技制御手段(CPU56及びROM、RAM等の周辺回路)は、実行するメイン処理の中で、遊技制御に用いられる、大当り判定用乱数(ランダム1)、はずれ図柄決定用乱数(ランダム2−1〜2−3)、大当り図柄決定用乱数(ランダム3)、変動パターン決定用乱数(ランダム4)、リーチ判定用乱数(ランダム5)、等の各乱数を抽出し各判定を実行して遊技状態を決定する。
【0056】
例えば、大当り判定用乱数(ランダム1)を用いて大当りとするか否かの判定が行われる過程について説明すると、先ずCPU56は、入賞口スイッチ14aにおける検出に基づき、0〜316の範囲内(所定の数値範囲内)で更新して大当り判定用乱数(ランダム1)を生成するカウンタ(数値データ更新手段)から乱数(数値データ)を抽出し、抽出した乱数を、前述したようにRAM55の始動入賞記憶数に対応した保存領域に記憶する。
【0057】
次に上記保存領域に記憶された乱数を用いて、本実施形態の事前判定手段により大当り判定値(所定の判定値)と合致するか否かに基づいて、大当り図柄(特定表示結果)を表示するか否かの判定がなされるものである。
【0058】
また、本実施形態の数値データ判定手段は、RAM(数値データ記憶手段)55に記憶される乱数値(数値データ)に、大当り判定値(所定の判定値)と合致する乱数値があるか否かを判定するものである。
【0059】
また、変動パターン決定用乱数(ランダム4)を用いて如何なる変動パターンとするかの判定が行われる過程について説明すると、本実施形態におけるCPU56は、2mSごとに行われるタイマ割込処理において、特図プロセス処理の中の1処理である変動パターン設定処理を行う。CPU56は、当該変動パターン設定処理において、変動パターン決定用乱数(ランダム4)を生成するカウンタから変動パターン決定用乱数(ランダム4)を抽出し、抽出した乱数値と予め用意された変動パターン種別テーブルを用いて、変動パターンを決定する。つまり、変動パターン種別テーブルには抽出した乱数値に対応した比較値が設定されており、抽出した乱数値に合致した比較値と対応付けられた変動パターンを選択することにより決定される。なお、本実施形態において変動パターン決定用乱数(ランダム4)を用いて決定される変動パターンの内容は、変動時間を指示するものである。
【0060】
決定した遊技状態の制御情報は、非特定大当り入賞指定コマンド、特定大当り入賞指定コマンド、リーチ入賞指定コマンド、あるいははずれ入賞指定コマンド等の入賞コマンドとして設定される。当該入賞コマンドは、主基板31から上記した各制御基板に送信され、各制御基板は受信した入賞コマンドに基づいてそれぞれ制御処理を実行する。
【0061】
次に、表示制御手段の動作を説明する。図3は、図柄制御基板80に搭載された表示制御用CPU(図示しない)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また表示制御の起動間隔を決めるための2mSタイマの初期設定等を行うための初期化処理が行われる(ステップS701)。その後、表示制御用CPUは、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。
【0062】
タイマ割込が発生すると、図柄制御基板80に搭載された表示制御用CPUは、タイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、表示制御用CPUは、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の表示制御処理を実行する。
【0063】
本実施形態では、タイマ割込は2mS毎に実行される。すなわち、表示制御処理は、2mS毎に起動される。また、本実施形態では、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具体的な表示制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で表示制御処理を実行してもよい。
【0064】
表示制御処理において、図柄制御基板80に搭載された表示制御用CPUは、まず、受信した表示制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで表示制御用CPUは、表示制御プロセス処理を行う(ステップS705)。表示制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態に対応したプロセスを選択して実行する。そして、乱数カウンタを更新する処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702のタイマ割込フラグの確認を行う処理に戻る。
【0065】
図4および図5は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された表示制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、表示制御用CPU(図示しない)は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
【0066】
コマンド解析処理において、表示制御用CPUは、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、表示制御用CPUは、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出し後には読出ポインタの値を+1しておく。
【0067】
受信した表示制御コマンドが特別図柄指定の表示制御コマンド(91XX(H))であれば(ステップS613)、表示制御用CPUは、「XX」で示される特別図柄を示すデータを、RAMにおける特別図柄格納領域に格納する(ステップS614)。
【0068】
また、受信した表示制御コマンドが変動パターン指定の表示制御コマンドであれば(ステップS621)、表示制御用CPUは、そのコマンドのEXTデータを変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS622)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS623)。
【0069】
受信した表示制御コマンドが始動記憶数指定の表示制御コマンドであれば(ステップS631)、表示制御用CPUは、RAMにおける始動入賞数記憶領域の始動記憶数を表示制御コマンドで指定された数に更新する(ステップS632)。また、可変表示装置9において点灯する特別図柄始動記憶表示器18のLEDの数を更新する(ステップS633)。更に、ランダムBカウンタ(継続演出判定用)の値を+1する(ステップS634)。ランダムBカウンタとは、継続演出を実行するか否か決定するための乱数を生成するためのカウンタである。なお、この実施の形態では、乱数カウンタのカウント値は0〜119の範囲の値をとり、カウント値が120になったら、その値を0に戻す。
【0070】
また、受信した表示制御コマンドがはずれ入賞指定の表示制御コマンドであれば(ステップS635)、表示制御用CPUは、乱数カウンタの値を+1するとともに(ステップS636)、乱数カウンタのカウント値を読み出すことによって乱数を抽出し(ステップS637)、継続演出の判定を行う(ステップS638)。受信した表示制御コマンドがリーチ入賞指定の表示制御コマンドである場合にも(ステップS639)、乱数カウンタの値を+1するとともに(ステップS640)、乱数を抽出し(ステップS641)、継続演出の判定を行う(ステップS642)。
【0071】
また、受信した表示制御コマンドが非特定大当り入賞指定の表示制御コマンドである場合にも(ステップS643)、乱数カウンタの値を+1するとともに(ステップS644)、乱数を抽出し(ステップS645)、継続演出の判定を行う(ステップS646)。更に、受信した表示制御コマンドが特定大当り入賞指定の表示制御コマンドである場合にも(ステップS647)、乱数カウンタの値を+1するとともに(ステップS648)、乱数を抽出し(ステップS649)、継続演出の判定を行う(ステップS650)。
【0072】
そして、ステップS612で読み出した受信コマンドがその他の表示制御コマンドである場合には、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS651)。
【0073】
図6は、上記したコマンド解析処理におけるステップS638、ステップS642、ステップS646、ステップS650で実行される継続演出の判定モジュールを示すフローチャートである。
【0074】
継続演出の判定モジュールにおいて、表示制御用CPUは、先ず、継続演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS661)。継続演出実行中フラグがセットされていなければ、その始動記憶に基づい導出表示する表示結果が特定表示結果となる始動記憶までの、始動記憶の保留数(n)が「4」以下の数値であるか否かを判定する(ステップS662)。
【0075】
すなわち、ステップS662は、上記した数値データ判定手段によってRAM55(数値データ記憶手段)に記憶された乱数値(数値データ)に、大当り判定値(所定の判定値)と合致する乱数値がある旨の判定がされたとき、大当り判定値と合致する乱数値の可変表示の開始条件の成立までの始動入賞記憶の保留数(数値データ数)を算出する数値データ数算出手段である。
【0076】
ステップS662の判定結果として、始動記憶の保留数(n)が「4」以下の数値である場合、当該保留数(n)に基づいて、継続演出判定テーブルの選択処理を実行する(ステップS663)。継続演出判定テーブルが選択されると、表示制御用CPUは、上記したランダムBカウンタによって生成された継続演出判定用乱数の値と同じ値の継続演出判定値が、選択された継続演出判定テーブルに設定されているか否かを確認する(ステップS664)。
【0077】
つまり、ステップS664は、大当り図柄(特定表示結果)が導出表示される以前の複数回の可変表示に亘って継続した演出を行うか否かを決定する継続演出決定手段である。
【0078】
また、上記したように本実施形態では、ステップS663で選択した継続演出判定テーブルにしたがって、ステップS664(継続演出決定手段)で継続した演出を行うか否かの決定がなされるものであるが、継続演出判定テーブルには予め継続した演出の実行回数も設定されている為、このことからステップS664(継続演出決定手段)は、継続した演出を行う実行回数を決定する継続演出実行回数決定機能も有するものである。
【0079】
そして、ステップS664(継続演出決定手段)は、上記したステップS662(数値データ数算出手段)によって、算出された始動入賞記憶の保留数(数値データ数)が、「4」以下の数値(所定の値)となったとき、大当り図柄(特定表示結果)が導出表示される以前の複数回の可変表示に亘って継続した演出を行うか否かを決定する。
【0080】
なお、上記したように本実施形態のステップS664(継続演出決定手段)は、ステップS662の判定結果として、始動記憶の保留数(n)が「4」以下の数値である場合において実行されるものである。しかし、このような方法に限定することなく、例えば始動記憶の保留数(n)の上限を予め設定しておき、ステップS664(継続演出決定手段)は、所定の上限となったことを条件として実行されるようにしても良い。すなわち、そのような方法を採用した実施例の場合、ステップS664(継続演出決定手段)は、RAM55(数値データ記憶手段)に記憶された始動入賞記憶の保留数(数値データ数)が予め定められた上限数になったとき、継続した演出を行うか否かの決定を行うものである。
【0081】
ステップS664において、ランダムBカウンタによって生成された継続演出判定用乱数の値と同じ値の継続演出判定値が、選択された継続演出判定テーブルに設定されている場合に、続いて継続演出に当選しているか否かを確認し(ステップS665)、当選している場合には継続演出当選フラグをセットし(ステップS666)、判定コマンドの種類、継続演出の実行回数、及び継続演出におけるキャラクタ画像120の移動情報をバッファに格納する(ステップS667)。
【0082】
また、ステップS665において継続演出に当選していないと確認した場合、単発演出が実行中であるか否かの確認を行い(ステップS668)、単発演出が実行中であるならば単発演出当選フラグをセットし(ステップS669)、判定コマンドの種類、及び単発演出におけるキャラクタ画像120の移動情報をバッファに格納する(ステップS670)。
【0083】
因みに、継続演出が複数回の図柄の可変表示に亘って実行される演出であるのに対して、単発演出とは、演出の実行期間が1回の図柄の可変表示に限って行われる演出であって、本実施形態の場合、演出の実行期間が継続演出と異なるだけで内容を同じにするものである。
【0084】
上記したステップS665において継続演出に当選していないと確認した場合とは、始動入賞記憶の保留数(n)が0〜1の場合である。この場合、選択される演出判定テーブルは次に図7(A)で示すテーブルとなる。つまり、本実施形態においては、始動入賞記憶の保留数が0〜1で継続した演出を実行しない場合でも、単発演出を実行する可能性を有する。すなわち、ステップS664(継続演出決定手段)の決定に基づくステップS665は、RAM55(数値データ記憶手段)に、始動口スイッチ14aにおける検出(始動条件の成立)後、可変表示の開始条件の成立に基づく乱数値(数値データ)が記憶されていないとき、新たな始動口スイッチ14aにおける検出後、可変表示の開始条件の成立に基づいて継続した演出を行うか否かを決定するものである。
【0085】
図7は、上記したステップS663における継続演出判定テーブルの選択処理で、選択される演出判定テーブルの一例を示す説明図である。図7(A)は、始動入賞記憶数すなわち始動記憶の保留数が0または1の場合に選択される単発演出テーブルであり、図7(B)は、始動入賞記憶数が3の場合に選択される継続演出判定テーブルである。なお、図7(B)で示した以外にも始動入賞記憶数が「2」及び「4」の場合の継続演出判定テーブルも設定されている。また、図7(A)、(B)には後述する演出パターン(例えば、▲1▼−5や▲3▼−10)が設定されているが、これらの演出パターンは単発演出若しくは継続演出を行う際に用いられる可変表示パターンであって、本実施形態では、上記した演出パターンの他にも単発演出若しくは継続演出を行わないときに用いられる可変表示パターンがあり、当該可変表示パターンが設定されたテーブルが、図7(A)、(B)とは別に設けられている。
【0086】
図7(A)で示すように、各入賞指定コマンドごとに判定値が割り振られており、ランダムBカウンタによって生成された継続演出判定用乱数の値に基づき、当該乱数値と同じ値の継続演出判定値を含む演出パターンを選択するものである。
【0087】
例えば、受信した表示制御コマンドが特定大当り入賞指定の表示制御コマンドであって、抽出した継続演出判定用乱数が0〜19の何れかである場合には、▲1▼−1の演出パターンが選択され、受信した表示制御コマンドが非特定大当り入賞指定の表示制御コマンドであって、抽出した継続演出判定用乱数が100〜104の何れかである場合には、▲1▼−5の演出パターンが選択され、受信した表示制御コマンドがリーチ入賞指定の表示制御コマンドであって、抽出した継続演出判定用乱数が0〜24の何れかである場合には、▲1▼−11の演出パターンが選択され、受信した表示制御コマンドがはずれ入賞指定の表示制御コマンドであって、抽出した継続演出判定用乱数が0〜49の何れかである場合には、▲1▼−20の演出パターンが選択され、さらに受信した表示制御コマンドの種類にかかわらず抽出した継続演出判定用乱数が115〜119の何れかである場合には、▲1▼−30の演出パターンが選択される。なお、▲1▼−30は演出を実行しない演出パターンである。
【0088】
また、始動入賞記憶数が3の場合には図7(B)で示すように、図7(A)と同様に各入賞指定コマンドごとに判定値が割り振られており、ランダムBカウンタによって生成された継続演出判定用乱数のちに基づき、当該乱数値と同じ値の継続演出判定値を含む演出パターンを選択するとともに、継続演出の実行の有無に関する情報が付加されている。
【0089】
例えば、受信した表示制御コマンドが特定大当り入賞指定の表示制御コマンドであって、抽出した継続演出判定用乱数が0〜19の何れかである場合には、継続演出を実行する▲3▼−1の演出パターンが選択され、受信した表示制御コマンドが非特定大当り入賞指定の表示制御コマンドであって、抽出した継続演出判定用乱数が100〜104の何れかである場合には、継続演出を実行する▲3▼−5の演出パターンが選択され、受信した表示制御コマンドがリーチ入賞指定の表示制御コマンドであって、抽出した継続演出判定用乱数が0〜24の何れかである場合には、継続演出を実行する▲3▼−11の演出パターンが選択され、受信した表示制御コマンドがはずれ入賞指定の表示制御コマンドであって、抽出した継続演出判定用乱数が0〜49の何れかである場合には、継続演出を実行する▲3▼−20の演出パターンが選択され、さらに受信した表示制御コマンドの種類にかかわらず抽出した継続演出判定用乱数が115〜119の何れかである場合には、継続演出を実行しない▲3▼−30の演出パターンが選択される。
【0090】
では、上記例示した演出パターンに従い、本実施形態のキャラクタ画像120が如何なる移動演出を行うかについて、図8及び図9を参照して説明する。
【0091】
先ず、以下に説明するキャラクタ画像120の移動演出はすべて、予め設定された各演出パターンに対応して所定の記憶領域に格納された可変表示パターンデータの指示情報に基づき行われるものである。例えば、上記した可変表示パターンデータの指示情報が、キャラクタ情報を特定の停止箇所に表示する内容であるとき、当該指示情報に従ってキャラクタROMからキャラクタ画像120の画像データを読み出し、上記した特定の停止箇所の画像上に表示するものである。
【0092】
なお、本実施形態のキャラクタ画像120の移動演出は、「ふりだし」の特別停止箇所124aから「あがり」の特別停止箇所124eまで複数の停止箇所を連続して設定し、それらの停止箇所のうちの何れかの停止箇所として、例えば特別停止箇所124aにキャラクタ画像120を表示する事が決定されたとき、その決定にしたがって特別停止箇所124aにキャラクタ画像120を表示する事で、双六画像123上では前記した特別停止箇所124aにキャラクタ画像120が停止して表示されるものである。
【0093】
また、次に別の停止箇所として、例えば特別停止停止箇所124bにキャラクタ画像120を表示することが決定されたとき、その決定にしたがって特別停止停止箇所124bにキャラクタ画像120を表示することで、双六画像123上ではキャラクタ画像120が特別停止箇所124aから特別停止停止箇所124bに移動して表示されるものである。そして、例えば特別停止箇所124aから特別停止停止箇所124bまでの間に設定された停止箇所の総数に「1」を加えた数値を「移動数」とするものである。
【0094】
さらに、上記したように、「ふりだし」の特別停止箇所124aから「あがり」の特別停止箇所124eまで複数の停止箇所を連続して設定したことにより構成される双六画像123において、例えばキャラクタ画像120が現在表示されている停止箇所(仮に停止箇所Aとする)と「あがり」の特別停止箇所124eまでの停止箇所数の総数を基準として、次にキャラクタ画像120を表示する何れかの停止箇所(仮に停止箇所B)と「あがり」の特別停止箇所124eまでの停止箇所数の総数を比較した場合、上記した「あがり」の特別停止箇所124eまでの停止箇所数の総数が減少する結果となるような停止箇所Bへの表示をすることで、双六画像123上ではキャラクタ画像120が順方向移動表示を行い、これに対して、上記した「あがり」の特別停止箇所124eまでの停止箇所数の総数が増加する結果となるような停止箇所Bへの表示をすることで、双六画像123上ではキャラクタ画像120が逆方向移動表示を行うものである。
【0095】
また、図8及び図9において図示された★印は、キャラクタ画像120の初期停止箇所が後述する本実施形態の双六画像123の何れの停止箇所であるかを明示するものである。また、図中において上記★印の右側に記載された1乃至3の数字は、当該数字の示された停止箇所に数字の回数目、つまり3が示されていれば3回目の移動によってキャラクタ画像120が停止したことを示唆するものである。また、図中の「カス」と示された停止箇所は、後述する図13乃至図17において示す普通停止箇所125であり、その他の停止箇所は、特別停止箇所124a〜gである。本実施形態の双六画像123は、複数の普通停止箇所125及び特別停止箇所124a〜gにより構成されるものである。
【0096】
図8は、始動入賞記憶数が0〜1の場合の演出パターンの説明図である。本実施形態は始動入賞記憶数が0〜1の場合にキャラクタ画像120が1回の移動を行うものであるが、移動箇所数を決定する演出としてサイコロを振って目を抽出する演出が行われる。▲1▼−1が選択された場合、キャラクタ画像120は、初期停止箇所である「8カス」から、サイコロの目の数、すなわち(5)で示す5箇所分だけ右方向へ移動して、「13大当り」で停止する。▲1▼−5が選択された場合、キャラクタ画像120は、初期停止箇所である「1カス」から、(6)で示す6箇所分だけ右方向へ移動して、「7再抽選」で停止する。▲1▼−11が選択された場合、キャラクタ画像120は、初期停止箇所である「5カス」から、(6)で示す6箇所分だけ右方向へ移動して、「11リーチ」で停止する。▲1▼−20が選択された場合、キャラクタ画像120は、初期停止箇所である「0ふりだし」から、(3)で示す3箇所分だけ右方向へ移動して、「3ハズレ」で停止する。
【0097】
図9は、始動入賞記憶数が3の場合の演出パターンの説明図である。本実施形態は始動入賞記憶数が3の場合にキャラクタ画像120が3回の移動を行うものであるが、移動箇所数を決定する演出としてその都度サイコロを振って目を抽出する演出が行われる。▲3▼−1が選択された場合、キャラクタ画像120は、初期停止箇所である「0ふりだし」から、サイコロの目の数、すなわち(3→5→5)で示す3箇所、5箇所、5箇所の計13箇所分だけ順次右方向へ移動して、「13大当り」で停止する。▲3▼−5が選択された場合、キャラクタ画像120は、初期停止箇所である「0ふりだし」から、(1→2→4)で示す1箇所、2箇所、4箇所の計7箇所分だけ順次右方向へ移動して、「7再抽選」で停止する。▲3▼−11が選択された場合、キャラクタ画像120は、初期停止箇所である「0ふりだし」から、(1→5→5)で示す1箇所、5箇所、5箇所の計11箇所分だけ順次右方向へ移動して、「11リーチ」で停止する。▲3▼−20が選択された場合、キャラクタ画像120は、初期停止箇所である「0ふりだし」から、(1→1→1)で示す1箇所、1箇所、1箇所の計3箇所分だけ順次右方向へ移動して、「3ハズレ」で停止する。
【0098】
上記したように、▲1▼−1、▲3▼−1、あるいは▲3▼−5の演出パターンは、前述した事前判定手段によって決定される表示結果を示す「大当り」情報が付与された継続演出用可変表示パターンである。
【0099】
また、当該継続演出用可変表示パターンに基づいて、RAM55の始動入賞記憶数に対応した保存領域(データ記憶手段)に記憶されたキャラクタ画像120(キャラクタ情報)を移動表示する普通停止箇所125及び特別停止箇所124a〜g(複数の停止箇所)を配置した双六画像123上(経路上)において、キャラクタ画像120(キャラクタ情報)が所定の移動数、移動表示される。
【0100】
図10は、図3に示された表示制御のメイン処理における表示制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。表示制御プロセス処理では、表示制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理が行われる。各処理において、以下のような処理が実行される。
【0101】
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動時間を特定可能な表示制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、コマンド解析処理によって、変動パターン指定の表示制御コマンドが受信されたことが確認された場合にセットされる(ステップS623参照)。
【0102】
飾り図柄演出設定処理(ステップS801):飾り図柄の停止図柄の数と種類のうち少なくともいずれか1つ、および可変表示パターンを決定する。
【0103】
図柄変動開始処理(ステップS802):特別図柄の可変表示が開始されるように制御する。また、飾り図柄である左中右図柄の可変表示が開始されるように制御する。
【0104】
図柄変動中処理(ステップS803):可変表示パターンを構成する各可変表示状態(可変表示速度)の切替タイミングを制御するとともに、可変表示時間の終了を監視する。また、特別図柄の停止制御を行う。
【0105】
図柄停止待ち処理(ステップS804):可変表示時間の終了時に、全図柄停止を指示する表示制御コマンド(特別図柄停止の表示制御コマンド)を受信していたら、図柄の可変表示を停止し停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。
【0106】
大当り表示処理(ステップS805):可変表示時間の終了後、確変大当り表示または通常大当り表示の制御を行う。
【0107】
大当り遊技中処理(ステップS806):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放前表示や大入賞口開放時表示の表示制御コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
【0108】
図11、図12は、図10に示された表示制御プロセス処理(ステップS705)におけるステップS801の飾り図柄演出設定処理を示すフローチャートである。なお、図11のステップS858、図12のステップS868、及びステップS873に示す「変動パターン」は、本実施形態における「可変表示パターン」を示唆するものである。飾り図柄演出設定処理において、先ず表示制御用CPUは、継続演出実行中フラグがセットされているか否かの確認を行う(ステップS851)。継続演出実行中フラグがセットされていなければ続いて継続演出当選フラグがセットされているか否かの確認を行い(ステップS852)、継続演出当選フラグがセットされていれば単発演出実行中フラグがセットされているか否かの確認を行い(ステップS853)、単発演出実行中フラグがセットされている場合、単発演出実行カウンタをクリアして、単発演出実行中フラグをリセットする(ステップS854)。そして、継続演出当選フラグをリセットし(ステップS855)、バッファの継続演出の回数(始動記憶数)を継続演出実行カウンタの回数にセットし(ステップS856)、継続演出実行中フラグをセットする(ステップS857)。続いて、継続演出パターン記憶バッファからデータを読み出し、停止図柄及び可変表示パターンを決定し(ステップS858)、表示制御プロセスフラグの値を図柄変動開始処理に対応した値に変更する(ステップS859)。
【0109】
上記したステップS858は、前述した継続演出の判定モジュールにおけるステップS664(継続演出決定手段)によって継続した演出を行うことが決定されたとき、実行する可変表示パターンを複数の可変表示パターンのうち演出パターン(継続演出用可変表示パターン)に決定する機能を有する可変表示パターン事前決定手段である。
【0110】
こうして、ステップS858(可変表示パターン事前決定手段)によって、演出パターン(継続演出用可変表示パターン)が決定されたとき、既に演出パターンの内容として、複数の普通停止箇所125及び特別停止箇所124a〜gのうち例えば図8及び図9で★印を付した初期停止箇所(所定の停止箇所)から後述する移動数決定画像121及び移動数報知画像122に示すサイコロの目の数(所定の移動数)だけ離れた何れかの停止箇所まで、キャラクタ画像120を移動表示させる情報が設定されている為、ステップS858は、上記した移動表示を行う停止箇所間移動演出手段でもある。
【0111】
さらに、受信した入賞コマンドが、大当りとなる入賞コマンドであるとき、ステップS858においては、移動表示の結果として大当りの特別停止箇所124eに停止する演出パターンを選択する。つまり、ステップS858は、事前判定手段によって大当り図柄(特定表示結果)となることが決定されたとき、大当りを示す情報が付与された特別停止箇所124eにキャラクタ画像120(キャラクタ情報)を移動表示させるよう移動数決定画像121及び移動数報知画像122に示すサイコロの目の数(所定の移動数)を決定する可変表示パターン事前決定手段である。
【0112】
また、ステップS851で継続演出実行中フラグがセットされている場合には、継続演出実行カウンタの値から−1して(ステップS860)、次に継続演出実行カウンタの値が0となったか否かの確認を行い(ステップS861)、0となっていない場合、ステップS858に移行する。
【0113】
ステップS852において、継続演出当選フラグがセットされていない場合は、図12で示す処理が実行される。先ず、単発演出実行中フラグがセットされているか否かの確認を行う(ステップS865)。単発演出実行中フラグがセットされている場合、単発演出実行カウンタの値から−1して(ステップS866)、次に単発演出実行カウンタの値が0となったか否かの確認を行い(ステップS867)、単発演出実行カウンタの値が0となる場合、継続演出が実行されないパターンとして停止図柄及び可変表示パターンを決定し(ステップS868:可変表示パターン事前決定手段)、ステップS859へ移行する。
【0114】
ステップS865において、単発演出実行中フラグがセットされていない場合は、単発演出当選フラグがセットされているか否かを確認し(ステップS869)、単発演出当選フラグがセットされていない場合、ステップS868に移行する。単発演出当選フラグがセットされている場合、単発演出当選フラグをリセットし(ステップS870)、バッファの単発演出の回数を単発演出実行カウンタの回数にセットし(ステップS871)、単発演出実行中フラグをセットする(ステップS872)。そして、前回の停止図柄に基づいて停止図柄及び可変表示パターンを決定し(ステップS873:可変表示パターン事前決定手段)、ステップS859へ移行する。
【0115】
ステップS867において、単発演出実行カウンタの値が0となっていない場合、ステップS873へ移行する。
【0116】
では、本実施形態の図柄の可変表示時における可変表示装置9の表示態様について、図13乃至図17に示す画像イメージ図を参照して説明する。
【0117】
図13は、継続演出を実行しない場合の可変表示装置9の表示態様を示す画像イメージ図である。また、図14乃至図17は、継続演出を実行する場合の可変表示装置9の表示態様を示す画像イメージ図である。
【0118】
先ず、図13(A)で示すように、上記した始動口スイッチ14aにおける検出の後、開始条件の成立に基づいて特別図柄用可変表示部24が図柄の可変表示を開始するのに伴い飾り図柄用可変表示部8a、8b、8cも図柄の可変表示を開始する。なお、上記した特別図柄用可変表示部24及び飾り図柄用可変表示部8a、8b、8cの背景には後述する継続演出の際に用いられる双六画像123が、背景画像として表示される。
【0119】
なお、本実施形態の双六画像123は、後述するキャラクタ画像120(図14参照)が停止する特別停止箇所124a〜g及び普通停止箇所125が連続して構成されるものである。また、「ふりだし」と表示された特別停止箇所124aを起点として、同じく「あがり 大当り!」と表示された特別停止箇所124gを終点とする双六画像123の経路上をキャラクタ画像120が進むことにより移動演出が行われる。このような「ふりだし」や「あがり(大当り!)」と同様に、特別停止箇所124a〜gにはその他にも図示したように「ハズレ!」、「再抽選!」、「1回休み」、「2つ戻る」、「リーチ!」、等の表示が行われており、それぞれの特別停止箇所124a〜gにキャラクタ画像120が停止すると、その指示情報に従ってキャラクタ画像120が移動し、あるいは遊技状態が変化する。
【0120】
上記した図13(A)で示すように、特別図柄用可変表示部24が図柄の可変表示を開始するのに伴い飾り図柄用可変表示部8a、8b、8cも図柄の可変表示を開始すると、続いて、停止図柄として飾り図柄用可変表示部8aに「5」が導出表示される(図13(B))と、続いて飾り図柄用可変表示部8cに「2」が導出表示され(図13(C))、最後に、これまで可変表示してきた特別図柄用可変表示部24に、はずれ図柄「−」が導出表示されるのに同期して、飾り図柄用可変表示部8bに「3」が導出表示され(図13(D))、表示結果としてはずれ図柄が確定表示される。
【0121】
では、次に継続演出が実行される場合のうち、始動記憶数が「3」のときに継続演出を3回の可変表示に亘って実行する場合の可変表示装置9の表示態様について説明する。
【0122】
継続演出を実行すると決定したとき、1個目の始動記憶に基づいて特別図柄用可変表示部24が図柄の可変表示を開始するのに伴い、可変表示装置9には転動した後に停止するサイコロの画像(移動数決定画像121)が表示される。図14(A)において、移動数決定画像121が「3」の目を出すと、図14(B)で示すように、図14(A)で移動数決定画像121が示した移動数「3」を報知するための移動数報知画像122が可変表示装置9の右側方上部に表示されるとともに「ふりだし」の特別停止箇所124aにキャラクタ画像120が移動前の準備として停止表示される。キャラクタ画像120は、図14(C)で示すように、特別停止箇所124aの「ふりだし」から進み始め、これまで可変表示してきた特別図柄用可変表示部24に、はずれ図柄「−」が導出表示されるのに同期して、上記した移動数報知画像122の報知する数である「3」だけ進んで特別停止箇所124bの「ハズレ!」で停止する(図14(D))。
【0123】
続いて、2個目の始動記憶に基づいて特別図柄用可変表示部24が図柄の可変表示を開始するのに伴い、可変表示装置9には移動数決定画像121が表示される。図15(A)で示すように、移動数決定画像121が「5」の目を出すと、図15(B)で示すように、図15(A)で移動数決定画像121が示した移動数「5」を報知するための移動数報知画像122が可変表示装置9の右側方上部に表示されるとともに、前回すなわち1個目の始動記憶に基づく可変表示終了時における特別停止箇所124b(この場合「ハズレ!」の停止箇所)にキャラクタ画像120が移動前の準備として停止表示される。図15(C)で示すように、キャラクタ画像120が特別停止箇所124bの「ハズレ!」から進み始め、これまで可変表示してきた特別図柄用可変表示部24に、はずれ図柄「−」が導出表示されるのに同期して、上記した移動数報知画像122の報知する数である「5」だけ進んで特別停止箇所124eの「あがり 大当り!」から5つ手前の普通停止箇所125で停止する(図15(D))。
【0124】
続いて、3個目の始動記憶に基づいて特別図柄用可変表示部24が図柄の可変表示を開始するのに伴い、可変表示装置9には移動数決定画像121が表示される。図16(A)で示すように、移動数決定画像121が「5」の目を出すと、図16(B)で示すように、図16(A)で移動数決定画像121が示した移動数「5」を報知するための移動数報知画像122が可変表示装置9の右側方上部に表示されるとともに、前回すなわち2個目の始動記憶に基づく可変表示終了時における普通停止箇所125(この場合特別停止箇所124eの「あがり 大当り!」から5つ手前の停止箇所)にキャラクタ画像120が移動前の準備として停止表示される。図16(C)で示すように、キャラクタ画像120が特別停止箇所124eの「あがり 大当り!」から5つ手前の普通停止箇所125から進み始め、これまで可変表示してきた特別図柄用可変表示部24に、あたり図柄「7」が導出表示されるのに同期して、上記した移動数報知画像122の報知する数である「5」だけ進んで特別停止箇所124eの「あがり 大当り!」で停止して(図16(D))、大当りとなり図17(A)で示すように大当り報知画像126としての「大当り!!」が表示され、継続演出を終了する。
【0125】
なお、本実施形態は上記したように特別停止箇所124a〜bにキャラクタ画像120が停止したときの指示情報が予め表示されているものを例示したが、このようなものに限定することなく、例えば特別停止箇所124a〜bにキャラクタ画像120が停止することにより初めて指示情報が表示されるようなもの、すなわちキャラクタ画像120が停止するまで特別停止箇所124a〜bが将来如何なる指示情報を表示するかを隠して遊技者に知らせないものでも良い。
【0126】
また、図14乃至図17におけるキャラクタ画像120は、一定の方向に向かって移動表示される場合を説明したが、本実施形態はこのような表示方法に限定するものではない。例えば継続演出の判定モジュールにおけるステップS663で何れかの継続演出判定テーブルを選択し、選択した継続演出判定テーブルに示された演出パターンの内容として、「2つ戻る」という特別停止箇所124gで停止する情報が含まれているとき、キャラクタ画像120が特別停止箇所124gで停止して、「2つ戻る」という指示情報に従い逆方向に向かって移動表示するものである。
【0127】
つまり、継続した演出の演出パターンのキャラクタ画像120(キャラクタ情報)が移動数決定画像121及び移動数報知画像122に示すサイコロの目の数(所定の移動数)だけ移動表示させる移動方向は、少なくとも順方向と逆方向を備える。具体的には、継続演出の判定モジュールにおけるステップS663で何れかの継続演出判定テーブルを選択し、選択した継続演出判定テーブルに示された演出パターンの内容として、「2つ戻る」という特別停止箇所124gで停止する情報が含まれているとき、キャラクタ画像120を通常の移動方向である順方向とは反対方向である逆方向に向かって、移動数「2」だけ移動表示する。
【0128】
また、ステップS858の停止箇所間移動演出手段は、キャラクタ画像120を順方向に向かって移動表示させる順方向移動表示機能と、逆方向に向かって移動表示させる逆方向移動表示機能とを有する。
【0129】
また、複数の普通停止箇所125及び特別停止箇所124a〜g(複数停止箇所)のうち初期停止箇所(所定の停止箇所)から移動数決定画像121及び移動数報知画像122に示すサイコロの目の数(所定の移動数)だけ離れた停止箇所までキャラクタ画像120を移動表示するとき順方向移動表示機能と逆方向移動表示機能によって移動表示制御を1回行う多方向移動表示機能を有する。
【0130】
なお、本実施形態においては、上記した継続演出の判定モジュールのステップS664で継続した演出を行うか否かの決定を行い、当該決定に用いる為の継続演出判定テーブルをステップS663で選択することで継続演出判定テーブルに設定されたキャラクタ情報の移動数まで含む継続演出用可変表示パターンを決定する、という2段階の決定ステップを行う、としているが、継続した演出を行うか否かの決定を行う際に、移動数及び継続演出用可変表示パターンの全てを一括して決定するものでも良い。このようにすることにより、処理数が削減され、結果として制御上の負担の軽減を図ることが出来る。
【0131】
また、本実施形態は、主基板31から図柄制御基板80に対して本実施形態における変動パターン(可変表示時間のみを指示するコマンド)が送信され、それに基づいて図柄制御基板80が如何なる可変表示とするか、また継続演出を行うか否か等について決定することにより制御されるものであるが、このような方法に限らず、例えば主基板31が可変表示時間を含む可変表示パターンの決定、及び継続演出を行うか否か等についての決定も行うようにしても良い。このようにすることにより、演出時間が主基板31における決定事項の範疇となるため、多彩な演出の実現を可能とする。
【0132】
なお、上記した本実施形態においては、継続演出の判定モジュールにおけるステップS664の継続演出決定手段は、同じくステップS662の数値データ数算出手段によって算出された数値データ数としての保留数が、所定の値すなわち例えば「4」以下の数値となったとき、大当り図柄が導出表示される以前の複数回の可変表示に亘って継続した演出を行うか否かを決定するものを説明したが、保留数の上限値を例えば「20」に設定した実施例を想定した場合、たとえ「20」個の保留数がある状態であっても、上記した方法を採用することによって、保留数「4」以下の数値に対応した効果的な回数分の継続演出を行うことが出来る。つまり、例えば保留数「20」に対応して「20」回の可変表示に亘って延々と継続した演出が行われた場合に生じる「演出の間延び」を抑制することが出来る。これによって「演出の間延び」を起因とした遊技の興趣の低下という弊害を回避することが可能となるものである。
【0133】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、請求項1の発明においては、複数回の可変表示に亘る演出を遊技状態に合わせて効果的に実施するため、メリハリの利いた遊技が実現され演出のマンネリ化を防止することができる。また、ボードゲーム上で展開される当該演出を連続予告の手段として用いることで、遊技者は大当りを示す停止箇所にキャラクタが移動することに対する期待感を抱き、大当りとなるまでのプロセスを充分に楽しむことが可能となるため、遊技の興趣を向上させることができる。
【0134】
また、請求項2の発明においては、設定された保留数の上限値の多寡に拘らず、継続した演出を遊技状態に合わせて効果的な期間だけ実施するため、メリハリの利いた遊技が実現され演出のマンネリ化を防止することができる。
【0135】
また、請求項3の発明においては、継続した演出を行うか否かの判断を保留数が上限数となったときに行うことによって、複数回の可変表示に亘る演出を遊技状態に合わせて過不足なく実施するため、より効果的にメリハリの利いた遊技が実現され演出のマンネリ化を防止することができる。
【0136】
また、請求項4の発明においては、継続した演出を行う実行回数を可変とすることで、継続した演出のバリエーションが増えることで継続した演出のマンネリ化を防止することにより、遊技の興趣を向上させることができる。
【0137】
また、請求項5の発明においては、保留数がない場合でも始動入賞に基づいて継続した演出が行われるようになるため、継続した演出のバリエーションが増えることで継続した演出のマンネリ化を防止することが可能となる。これにより遊技の興趣を向上させることができる。
【0138】
さらに、請求項6の発明においては、移動演出に複数のパターンを含めることで演出のバリエーションが増えるため、遊技者はボードゲーム上で展開される大当りとなるまでのプロセスを充分に楽しむことが可能となるため、遊技の興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。
【図3】表示制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図4】コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。
【図5】コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。
【図6】継続演出の判定モジュールを示すフローチャートである。
【図7】演出判定テーブルの一例を示す説明図である。
【図8】始動入賞記憶数が0〜1の場合の演出パターンの説明図である。
【図9】始動入賞記憶数が3の場合の演出パターンの説明図である。
【図10】表示制御プロセス処理を示すフローチャートである。
【図11】飾り図柄演出設定処理を示すフローチャートである。
【図12】飾り図柄演出設定処理を示すフローチャートである。
【図13】継続演出を実行しない場合の可変表示装置の表示態様を示す画像イメージ図である。
【図14】継続演出を実行する場合の可変表示装置の表示態様を示す画像イメージ図である。
【図15】継続演出を実行する場合の可変表示装置の表示態様を示す画像イメージ図である。
【図16】継続演出を実行する場合の可変表示装置の表示態様を示す画像イメージ図である。
【図17】継続演出を実行する場合の可変表示装置の表示態様を示す画像イメージ図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機(遊技機)
9 可変表示装置(可変表示装置)
55 RAM(数値データ記憶手段)
120 キャラクタ画像(キャラクタ情報)
123 双六画像(経路)
125 普通停止箇所(停止箇所)
124a〜g 特別停止箇所(停止箇所)
Claims (6)
- 所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示装置を含み、
前記始動条件の成立後、可変表示の開始条件の成立に基づいて前記複数種類の識別情報を可変表示させた後に表示結果を導出表示させて当該可変表示の表示結果が特定表示結果となったとき遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機において、
予め定められた複数の可変表示パターンのうち前記所定の始動条件の成立後、可変表示の開始条件の成立に基づいて前記可変表示装置に前記表示結果を導出表示するときに実行する可変表示パターンを該可変表示パターンによる可変表示を実行する以前に決定する可変表示パターン事前決定手段と、
前記可変表示に関わる決定に用いられ、所定の数値範囲内で数値データを更新する数値データ更新手段と、
前記始動条件の成立時に前記数値データ更新手段が更新する数値データを抽出し、該抽出された数値データを記憶する数値データ記憶手段と、
前記数値データ記憶手段に記憶される数値データが所定の判定値と合致するか否かに基づいて前記特定表示結果を表示するか否かを決定する事前判定手段と、
前記識別情報を含む画像データを記憶するデータ記憶手段と、
前記数値データ記憶手段に記憶された数値データに、前記所定の判定値と合致する数値データがあるか否かを判定する数値データ判定手段と、
前記数値データ判定手段によって前記数値データ記憶手段に記憶された数値データに前記所定の判定値と合致する数値データがある旨の判定がされたとき、前記特定表示結果が導出表示される以前の複数回の可変表示に亘って継続した演出を行うか否かを決定する継続演出決定手段と、をさらに含み、
前記データ記憶手段に記憶される画像データには、前記識別情報とは異なるキャラクタ情報の画像データを含み、
前記複数の可変表示パターンは、前記事前判定手段によって決定される表示結果を示す情報が付与され、前記キャラクタ情報を移動表示する複数の停止箇所を配置した経路上において、前記データ記憶手段に記憶された前記キャラクタ情報が所定の移動数、移動表示する複数の継続演出用可変表示パターンを含み、
前記可変表示パターン事前決定手段は、前記継続演出決定手段によって継続した演出を行うことが決定されたとき、前記可変表示パターンを前記複数の可変表示パターンのうちより前記継続演出用可変表示パターンに決定する機能を有し、
前記可変表示パターン事前決定手段によって可変表示パターンとして前記継続演出用可変表示パターンが決定されたとき、前記複数の停止箇所が配置された経路上において、前記複数の停止箇所のうち所定の停止箇所から前記所定の移動数だけ離れた停止箇所まで前記データ記憶手段に記憶された前記キャラクタ情報の画像データを用いて前記キャラクタ情報を移動表示させる停止箇所間移動演出手段を有し、
前記可変表示パターン事前決定手段は、前記事前判定手段によって前記特定表示結果となることが決定されたとき、特定表示結果を示す情報が付与された停止箇所に前記キャラクタ情報を移動表示させるよう前記所定の移動数を決定することを特徴とする遊技機。 - 前記数値データ判定手段によって前記数値データ記憶手段に記憶された数値データに、前記所定の判定値と合致する数値データがある旨の判定がされたとき、前記所定の判定値と合致する数値データの前記可変表示の開始条件の成立までの数値データ数を算出する数値データ数算出手段を備え、
前記継続演出決定手段は、前記数値データ数算出手段によって算出された数値データ数が所定の値となったとき、前記特定表示結果が導出表示される以前の複数回の可変表示に亘って継続した演出を行うか否かを決定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記継続演出決定手段は、前記数値データ記憶手段に記憶された数値データ数が予め定められた上限数になったとき、前記継続した演出を行うか否かの決定を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
- 前記継続演出決定手段は、前記継続した演出を行う実行回数を決定する継続演出実行回数決定機能を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の遊技機。
- 前記継続演出決定手段は、前記数値データ記憶手段に前記前記始動条件の成立後、可変表示の開始条件の成立に基づく数値データが記憶されていないとき、新たな前記前記始動条件の成立後、可変表示の開始条件の成立に基づいて継続した演出を行うか否かを決定することを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の遊技機。
- 前記継続演出用可変表示パターンの前記キャラクタ情報が所定の移動数だけ移動表示させる移動方向は、少なくとも順方向と逆方向を備え、
前記停止箇所間移動演出手段は、前記キャラクタ情報を前記順方向に向かって移動表示させる順方向移動表示機能と、前記キャラクタ情報を前記逆方向に向かって移動表示させる逆方向移動表示機能と、を有し前記複数停止箇所のうち所定の停止箇所から前記所定の移動数だけ離れた停止箇所まで前記キャラクタ情報を移動表示するとき前記順方向移動表示機能と前記逆方向移動表示機能によって移動表示制御を1回行う多方向移動表示機能を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載の遊技機。
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