JP2004318356A - 画像処理装置、画像処理方法及びそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】着目画素を中心とした所定の画素領域を抽出する領域抽出部101と、抽出画素領域に2次元マトリックス演算を行って輪郭を抽出する輪郭抽出部102 と、着目画素の周辺画素の平均値と最大値と最小値を算出し、これらの値と予め設定した閾値に基づいて、着目画素が輪郭か否かを判定する輪郭判定部103と、輪郭抽出部で抽出された輪郭のノイズを除去するコアリング処理部104 と、輪郭判定部からの判定信号に基づいて輪郭強調処理を行う輪郭強調処理部105 とで画像処理装置を構成する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、画像処理装置に関し、特に、好適な輪郭強調処理を施された画像が得られるようにした画像処理装置、画像処理方法及びそのプログラムに関する。
【0002】
【従来技術】
【特許文献1】特開2000−242779号公報
【0003】
画像処理システムでは、画質の向上を図るために画像の輪郭を鮮鋭にする輪郭強調処理を施している。図9は、輪郭強調処理を行う従来の画像処理装置900 のブロック図である。従来の画像処理装置では、画像が入力されると、領域抽出部901 において、例えば図10に示すような着目画素▲5▼を中心とした3×3画素領域が抽出される。そして、輪郭抽出部902 において、抽出された画素領域と、図11に示すようなマトリクスとを用いて、2次元マトリクス演算が行われ、画像の輪郭が抽出される。
【0004】
この演算は、全ての画素に対して一様に行うため、画像に含まれるノイズをも輪郭として演算する。この輪郭として演算されたノイズを除去するために、コアリング処理部903 において、輪郭として抽出したデータに対して、設定値以下の値を持つデータはノイズとみなして、値を0に固定するノイズ除去処理を行っている。その後、輪郭強調部904 において、コアリング処理部903 から出力される輪郭データと着目画素の入力値を加算して輪郭強調処理を行っていた。
【0005】
具体的には、例えば、図12に示すような輪郭部の画像データが入力されると、輪郭抽出部902 により、図13の(A)に示すような輪郭データが抽出される。ここで、コアリング処理部903 における、上述の設定値が8と設定されているとすると、輪郭強調処理部904 を経て出力される、図12の画像データの輪郭強調処理結果は、図13の(B)に示すようになる。
【0006】
しかし、この方法では、図16に示すような平坦部に孤立ノイズが含まれる画像データは、輪郭抽出部902 において輪郭抽出処理されると、図17の(A)に示すようになる。孤立ノイズである図16の中心画素の輪郭としての値は、図17の(A)の中心画素に対応し、その値は前述した正しい輪郭に対して輪郭抽出処理を行った図13の(A)に示される輪郭の値よりも、はるかに大きな値である。そのため、コアリング処理部903 において、図17の(A)に示される中心画素のように輪郭として演算された孤立ノイズを、従来の手法で除去しようとして設定値を大きくすると、輪郭までも除去されてしまう。一方、画像の輪郭を残すと、図17の(A)に示されるような強調処理された孤立ノイズの周辺画素に発生するノイズは、コアリング処理部903 の設定値次第で除去可能であるが、強調処理された孤立ノイズの画素は除去できず、図17の(B)に示されるように画像に残ることになるため、画質向上を図る上で問題となっていた。
【0007】
この問題を解決するために、特開2000−242779号公報(特許文献1)で提案がなされている。この公報開示の手法は、輪郭強調処理を行う際に、輪郭判定処理と、孤立ノイズ判定処理を行うことにより、輪郭に対してのみ輪郭強調処理を行い、平坦部の孤立ノイズに対しては輪郭強調処理を行わないようにするものである。この公報開示の手法によれば、図12に示すような輪郭部の画像データが入力された場合、輪郭判定結果は図14の(A)に示すようになり、輪郭強調処理結果は図14の(B)に示すようになる。更に、図16に示すような平坦部に孤立ノイズが含まれる画像データが入力された場合、輪郭判定結果は図18の(A)に示すようになり、輪郭強調処理結果は図18の(B)に示すようになる。このように、上記公報開示の手法によれば、輪郭に対してのみ輪郭強調処理を行い、平坦部の孤立ノイズに対しては輪郭強調処理が行われない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報開示の手法では、輪郭の判定を着目画素を用いて、着目画素値と、着目画素を含む着目画素領域内の画素値の平均値とを比較することにより行っているため、着目画素が輪郭であり、且つ、着目画素領域内に孤立ノイズが含まれる場合、着目画素の値が平均値を下回る場合や、着目画素値と平均値の差が閾値以下になる場合があり、上記公報開示の手法では着目画素が輪郭であるにもかかわらず、輪郭と判定されない場合がある。
【0009】
具体的には、例えば図22に示すような輪郭に孤立ノイズが存在する画像データが入力された場合、上記公報開示の手法によれば輪郭判定結果は図23の(A)に示すようになり、孤立ノイズの周辺の画素が輪郭と判定されず、孤立ノイズのみが輪郭と判定される場合がある。この輪郭判定結果に基づいて輪郭強調処理を行うと、結果は図23の(B)に示すように孤立ノイズ周辺の輪郭に対して輪郭強調処理が行われず、孤立ノイズのみに対して輪郭強調処理が行われてしまうという不都合がある。
【0010】
本発明は、従来提案の画像処理装置における上記の課題を解決するためになされたもので、画像の平坦部に存在する孤立ノイズを誤って輪郭として強調処理することなく、輪郭に対してのみ輪郭強調処理を施し、更に、輪郭に孤立ノイズが存在した場合においても孤立ノイズ近傍の輪郭に対して輪郭強調処理を施し、好適な輪郭強調処理画像が得られるようにした画像処理装置、画像処理方法及びそのプログラムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1に係る発明は、画像の輪郭強調処理を行う画像処理装置であって、着目画素を除く周辺画素の画素値の平均値と最大値、あるいは、平均値と最小値とを比較し、その比較結果を、着目画素が輪郭か否かを示す判定信号として出力する輪郭判定部と、前記判定信号に基づき、着目画素に輪郭強調処理を行なう輪郭強調部とを備えたことを特徴とするものであり、また請求項2に係る発明は、画像の輪郭強調処理を行う画像処理装置であって、着目画素を除く周辺画素の画素値を所定の順位で並べたときに中央となる順位に位置する中央値と周辺画素の最大値、あるいは、前記中央値と周辺画素の最小値とを比較し、その比較結果を、着目画素が輪郭か否かを示す判定信号として出力する輪郭判定部と、前記判定信号に基づき、着目画素に輪郭強調処理を行なう輪郭強調部とを備えたことを特徴とするものである。
【0012】
このように構成された画像処理装置においては、輪郭強調処理の対象となる画素が輪郭か否かを示す判定信号を出力し、その判定信号に基づいて輪郭強調処理を行うことにより、画像の平坦部に存在する孤立ノイズを誤って輪郭として強調処理することなく、輪郭と判定された画素に対してのみ輪郭強調処理が行われ、また輪郭に孤立ノイズが存在した場合においても、孤立ノイズ近傍の輪郭に対しては輪郭強調処理を施すようにしているので、好適な画像が得られる画像処理装置を実現できる。
【0013】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る画像処理装置において、前記判定信号に基づき、着目画素に対してノイズ除去処理を行なうノイズ除去部を更に備えたことを特徴とするものであり、また請求項4に係る発明は、請求項3に係る画像処理装置において、前記ノイズ除去部は、前記判定信号により輪郭以外と判定された着目画素に対してノイズ除去処理を行なうことを特徴とするものである。
【0014】
このように構成された画像処理装置によれば、請求項1又は2に係る画像処理装置と同様に、輪郭強調処理の対象となる画素が輪郭か否かを示す判定信号を出力し、その判定信号に基づいて輪郭強調処理を行うことにより、画像の平坦部に存在する孤立ノイズを誤って輪郭として強調処理することなく、輪郭と判定された画素に対してのみ輪郭強調処理が行われ、また輪郭に孤立ノイズが存在した場合においても、孤立ノイズ近傍の輪郭に対しては輪郭強調処理を施すようにしており、更に、輪郭以外と判定された画素に対してノイズ除去処理を施すようにしているので、より好適な画像を得ることができる。
【0015】
請求項5に係る発明は、請求項1又は2に係る画像処理装置において、着目画素が周辺画素との相関性が低い孤立ノイズか否かを判定し、その判定結果を孤立ノイズ判定信号として出力する孤立ノイズ判定部と、孤立ノイズ判定信号に基づき、着目画素に孤立ノイズを除去する処理を行なう孤立ノイズ除去部とを更に備えたことを特徴とするものであり、また請求項6に係る発明は、請求項5に係る画像処理装置において、前記孤立ノイズ判定部は、着目画素の画素値と前記平均値とを比較し、その比較結果を孤立ノイズ判定信号として出力することを特徴とするものであり、また請求項7に係る発明は、請求項5に係る画像処理装置において、前記孤立ノイズ判定部は、着目画素の画素値と前記中央値とを比較し、その比較結果を孤立ノイズ判定信号として出力することを特徴とするものであり、また請求項8に係る発明は、請求項5に係る画像処理装置において、前記孤立ノイズ判定部は、輪郭強調処理後の着目画素の画素値と前記平均値とを比較し、その比較結果を孤立ノイズ判定信号として出力することを特徴とするものであり、また請求項9に係る発明は、請求項5に係る画像処理装置において、前記孤立ノイズ判定部は、輪郭強調処理後の着目画素の画素値と前記中央値とを比較し、その比較結果を孤立ノイズ判定信号として出力することを特徴とするものである。
【0016】
このように構成された画像処理装置においては、請求項1又は2に係る画像処理装置と同様に、輪郭強調処理の対象となる画素が輪郭か否かを示す判定信号を出力し、その判定信号に基づいて輪郭強調処理を行うことにより、画像の平坦部に存在する孤立ノイズを誤って輪郭として強調処理することなく、輪郭と判定された画素に対してのみ輪郭強調処理が行われ、また輪郭に孤立ノイズが存在した場合においても、孤立ノイズ近傍の輪郭に対しては輪郭強調処理を施すようにしており、更に、輪郭以外と判定された画素が孤立ノイズか否かを判定し、その判定信号に基づいて孤立ノイズ除去処理を行うことにより、孤立ノイズと判定された画素に対してノイズ除去処理を施すようにしているので、より好適な画像を得ることができる。
【0017】
請求項10に係る発明は、画像の輪郭強調処理を行う画像処理方法であって、着目画素を除く周辺画素の画素値の平均値と最大値、あるいは、平均値と最小値とを比較し、着目画素が輪郭か否かを判定する輪郭判定ステップと、前記輪郭判定結果に基づき、着目画素に輪郭強調処理を行なう輪郭強調処理ステップとを備えたことを特徴とするものであり、また請求項11に係る発明は、請求項10に係る画像処理方法において、前記輪郭判定ステップは、平均値の代わりに、着目画素を除く周辺画素の画素値を所定の順位で並べたときに中央となる順位に位置する中央値を用いることを特徴とするものである。
【0018】
このように構成された画像処理方法においては、輪郭強調処理の対象となる画素が輪郭か否かを示す判定信号を出力し、その判定信号に基づいて輪郭強調処理を行うことにより、画像の平坦部に存在する孤立ノイズを誤って輪郭として強調処理することなく、輪郭と判定された画素に対してのみ輪郭強調処理が行われ、また輪郭に孤立ノイズが存在した場合においても、孤立ノイズ近傍の輪郭に対しては輪郭強調処理を施すようにしているので、好適な画像が得られる画像処理方法を実現できる。
【0019】
請求項12に係る発明は、コンピュータに対して、画像の輪郭強調処理を実行させるための画像処理プログラムであって、着目画素を除く周辺画素の画素値の平均値と最大値、あるいは、平均値と最小値とを比較し、着目画素が輪郭か否かを判定する手順と、前記輪郭判定結果に基づき、着目画素の輪郭強調処理を行う手順とをコンピュータに実行させるように画像処理プログラムを構成するものであり、また請求項13に係る発明は、請求項12に係る画像処理プログラムにおいて、輪郭判定手順は、平均値の代わりに、着目画素を除く周辺画素の画素値を所定の順位で並べたときに中央となる順位に位置する中央値を用いることを特徴とするものである。
【0020】
このように構成することにより、輪郭強調処理の対象となる画素が輪郭か否かを示す判定信号を出力し、その判定信号に基づいて輪郭強調処理を行うことにより、画像の平坦部に存在する孤立ノイズを誤って輪郭として強調処理することなく、輪郭と判定された画素に対してのみ輪郭強調処理が行われ、また輪郭に孤立ノイズが存在した場合においても孤立ノイズ近傍の輪郭に対しては輪郭強調処理を施すようにしているので、画像処理を効率的に行える画像処理プログラムを実現することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像処理装置100 を示すブロック構成図である。この画像処理装置100 は、領域抽出部101 と、輪郭抽出部102 と、輪郭判定部103 と、コアリング処理部104 と、輪郭強調部105 とを備えている。領域抽出部101 は、入力される画像データから着目画素を含むm×n画素の画素領域を抽出する。輪郭抽出部102 は、領域抽出部101 によって抽出されたm×n画素の画素領域に対して、2次元マトリクスフィルタ演算を施し、その演算結果を輪郭値として出力する。
【0022】
輪郭判定部103 は、領域抽出部101 によって抽出されたm×n画素の画素領域から、着目画素の周辺画素の平均値と、最大値と、最小値を算出し、これらの値とあらかじめ設定した閾値1 に基づいて、着目画素が輪郭かどうかを判定し、輪郭判定信号を出力する。輪郭判定部103 における輪郭の判定は、輪郭である画素の周辺の少なくとも一つの画素もまた輪郭であるという性質と、輪郭である画素の値は周辺の画素の値とは大きく異なるという性質を利用して、輪郭となりうる特徴的な値を有する画素と、その周辺の画素とを、それぞれの画素値を比較することによって輪郭の判定を行う。また、例えば画素領域として、図10に示すような3×3の画素領域を設定すると、着目画素(▲5▼)の周辺8画素(▲1▼,▲2▼,▲3▼,▲4▼,▲6▼,▲7▼,▲8▼,▲9▼)のうちの少なくとも一つの画素に輪郭が含まれるならば、その画素と隣り合う着目画素(▲5▼)もまた輪郭であることになるため、着目画素(▲5▼)が輪郭であるかどうかの判定は、着目画素を除いた画素のみでも可能である。したがって、着目画素の周辺8画素の最大値及び平均値と、最小値及び平均値の比較をし、いずれかの差が設定した閾値以上ならば、少なくとも最大値又は最小値を有する画素は輪郭であるから、着目画素もまた輪郭であると判定する。
【0023】
これを条件式を用いて表現すると以下のようになる。
・(最大値−平均値)≧閾値1 、又は(平均値−最小値)≧閾値1 を満たすならば輪郭と判定
・上記条件を満たさなければ輪郭以外と判定
一方、着目画素が孤立ノイズである場合は、周辺8画素のそれぞれの画素値の差は小さく、孤立ノイズである着目画素の値のみ周辺8画素の画素値と差が大きい状態である。したがって、前述した輪郭判定方法で算出する着目画素の周辺8画素の平均値と、最大値又は最小値の差は小さいため、孤立ノイズである着目画素は輪郭と判定されない。このように、本発明の輪郭判定手法は着目画素の値に依存しないため、着目画素が孤立ノイズの場合に着目画素を輪郭と誤判定することはない。
【0024】
コアリング処理部104 は、輪郭抽出部103 において輪郭として抽出された画像データに対して、輪郭値があらかじめ設定した閾値0 以上ならば、コアリング処理部104 に入力される輪郭値を出力し、輪郭値が閾値0 以下ならば、0を輪郭値として出力する。輪郭強調部105 は、輪郭判定信号に基づいて、着目画素が輪郭ならば、着目画素の輪郭値と入力値を加算し、その結果を輪郭強調処理結果として出力するが、加算後の値が画素値の最大値又は最小値を超えるならば、出力する値を最大値又は最小値に固定する。一方、着目画素が輪郭以外ならば、着目画素の入力値のみを輪郭強調処理結果として出力する。
【0025】
なお、本発明の第1の実施の形態では、あらかじめ設定された閾値0 及び、閾値1 を用いるが、画像処理装置100 の内部又は外部に、画像データに応じて閾値0 及び閾値1 を演算する装置を備えてもよい。
【0026】
次に、第1の実施の形態による輪郭強調処理手法をより具体的に説明する。領域抽出部101 において、例えば、図12に示すような輪郭部の画像データが入力され、その網掛け部に示すような3×3の画素領域が抽出されると、輪郭抽出部102 では、図11に示すようなマトリクスを用いて、抽出された3×3の画素領域に対して2次元マトリクスフィルタ演算を施し、着目画素の輪郭値として26〔(−0.125 ×(100 ×5+30×3)+100 )=26.25 を四捨五入〕が出力される。また、輪郭判定部103 では、着目画素の周辺8画素の平均値は74〔(100 ×5+30×3)÷8=73.75 を四捨五入〕、最大値は100 ,最小値は30と算出される。ここでは、平均値を求める割算は、3ビットシフト演算による割算が可能である。
【0027】
いま、輪郭を判定するための閾値1 が40と設定されているとすると、74〔平均値〕−30〔最小値〕≧40〔閾値1 〕となり、着目画素は輪郭と判定される。コアリング処理部104 では、いま、ノイズ除去処理を行うための閾値0 が8と設定されているとすると、コアリング処理部104 に入力される輪郭値26を出力する。輪郭強調部105 では、いま、着目画素が輪郭と判定されているので、着目画素の輪郭値26及び入力値100 が加算され、その結果として輪郭強調値126 が出力される。このような処理を、図12に示すような輪郭部の画像データに対して行った輪郭判定結果は、図15の(A)に示すようになり、輪郭強調処理結果は図15の(B)に示すようになる。
【0028】
一方、領域抽出部101 において、図16に示すような平坦部に孤立ノイズが含まれるような画像データが入力され、図16の網掛け部のような、着目画素が孤立ノイズの画素領域が抽出されるとすると、輪郭抽出部102 では、図11に示すようなマトリクスを用いて、2次元マトリクスフィルタ演算を施され、着目画素の輪郭値として60〔=(−0.125×(100 ×8)+160 )〕が出力される。また、輪郭判定部103 において、着目画素の周辺8画素の平均値、最大値及び最小値は、いずれも100 と算出され、先程と同様に閾値1 が40と設定されているとすると、 100〔平均値〕− 100〔最小値〕<40〔閾値1 〕、及び 100〔最大値〕− 100〔平均値〕<40〔閾値1 〕となるため、孤立ノイズである着目画素は輪郭以外と判定される。コアリング処理部104 では、先程と同様に閾値0 が8と設定されているとすると、入力される輪郭値60を出力する。輪郭強調部105 では、いま、輪郭判定部103 において着目画素が輪郭以外と判定されているので、着目画素の輪郭値60は着目画素の入力値160 に加算されず、着目画素の入力値160 のみが輪郭強調値として出力される。このような処理を、図16に示すような平坦部に孤立ノイズが含まれるような画像データに対して行った輪郭判定結果は、図19の(A)に示すようになり、輪郭強調処理結果は図19の(B)に示すようになる。
【0029】
ところで、図19(A)に示される輪郭判定結果を見ると、孤立ノイズの周辺の画素が輪郭と誤判定されていることがわかる。しかし、輪郭と誤判定されている孤立ノイズ周辺の画素の輪郭値は、その輪郭抽出部103 において輪郭抽出演算に使用するマトリクスの特性上、輪郭の画素値よりも十分小さく、例えば、本実施の形態においては、図11に示すようなマトリクスフィルタを用いて演算しているため、孤立ノイズの値は着目画素の値の8分の1の重みしか持たない。したがって、コアリング処理部104 において、輪郭と誤判定された孤立ノイズ周辺の画素の演算結果は、本実施の形態による平坦部の孤立ノイズに対する輪郭強調処理結果である図19の(B)に示されるように、コアリング処理によってキャンセルすることが可能である。
【0030】
更に、領域抽出部101 において、図22に示すような輪郭部に孤立ノイズが含まれる画像データが入力され、図22の網掛け部のような着目画素が孤立ノイズの画素領域が抽出されるとすると、輪郭抽出部102 では、図11に示すようなマトリクスを用いて2次元マトリクスフィルタ演算を施され、着目画素の輪郭値として、19〔(−0.125 ×(160 +100 ×4+30×3)+100 )=18.75 を四捨五入〕が出力される。また、輪郭判定部103 において、着目画素の周辺8画素の平均値は81〔(160 +100 ×4+30×3)÷8=81.25 を四捨五入〕、最大値は160 ,最小値は30と算出され、先程と同様に閾値1 が40と設定されているとすると、160〔最大値〕−81〔平均値〕>40〔閾値1 〕、81〔平均値〕−30〔最小値〕>40〔閾値1 〕となるため、着目画素は輪郭と判定される。
【0031】
コアリング処理部104 では、先程と同様に閾値0 が8と設定されているとすると、入力される輪郭値19を出力する。輪郭強調部105 では、いま、輪郭判定部103 において着目画素が輪郭と判定されているので、着目画素の輪郭値19が着目画素の入力値100 に加算され、加算後の値である119 が輪郭強調処理結果として出力される。このような処理を、図22に示すような輪郭部に孤立ノイズが含まれる画像データに対して行った輪郭判定結果は、図24の(A)に示すようになり、輪郭強調処理結果は図24の(B)に示すようになる。
【0032】
上記のように、本発明の第1の実施の形態によれば、画像の平坦部に存在する孤立ノイズを誤って輪郭として強調処理することなく、輪郭と判定された画素に対してのみ輪郭強調処理を施し、また、輪郭に孤立ノイズが存在した場合においても孤立ノイズ近傍の輪郭に対して輪郭強調処理を施すことができる。
【0033】
図2は、上述した本発明の第1の実施の形態のハードウェア処理に対応するフローチャートである。図2に示したフローチャートを基にプログラム化し、ソフトウェア処理とすることも、勿論、可能である。次に、図2に示したフローチャートを簡単に説明する。各ステップにおける処理の詳細は、上記の第1の実施の形態の画像処理装置の説明を参照されたい。まず、画像データを入力し(ステップS201 )、入力される画像データに対して、領域抽出処理ステップS202 において、着目画素を含むm×n画素の画素領域を抽出する。次に、輪郭判定処理ステップS203 に移り、輪郭判定処理を行う。図3は輪郭判定処理のフローチャートであり、ステップS301 において、領域抽出処理ステップS202 によって抽出されたm×n画素の画素領域から、着目画素の周辺画素の平均値Aveと、最大値Maxと、最小値Minを算出し、ステップS302 において、それらの値とあらかじめ設定した閾値1 (Th1 )に基づいて判定を行い、条件式が成立すると着目画素(▲5▼)が輪郭と判定し(ステップS303 )、条件式が成立しない場合は着目画素は輪郭でないと判定する(ステップS304 )。そして、メインフローのステップS204 へ戻る。
【0034】
ステップS204 では、着目画素(▲5▼)が輪郭か否かの判定を行い、着目画素(▲5▼)が輪郭ならば、輪郭強調処理をおこなうべく輪郭抽出処理ステップS205 へ移り、着目画素が輪郭でなければ、ステップS210 へ移り、輪郭強調処理は行わないで、着目画素の画素値を、そのまま輪郭強調処理結果とする。輪郭抽出処理ステップS205 では、抽出されたm×n画素の画素領域に対して2次元マトリクスフィルタ演算を施し、その演算結果を輪郭値とする。次に、ステップS206 において、輪郭値があらかじめ設定した閾値0 (Th0 )以下か否かを判定し、閾値0 以上ならば、ステップS208 を経てステップS209 へ移り、輪郭値が閾値0 以下ならばステップS207 へ移り、0を輪郭値とする。そして、ステップS209 において、輪郭値と着目画素(▲5▼)の画素値とを加算する処理を行い、ステップS211 において輪郭強調処理結果を出力する。最後にステップS212 において、画像が終端か否かを判定し、終端でなければ再びステップS203 へ移り、終端ならば処理を終了する。
【0035】
なお、本実施の形態では、あらかじめ設定された閾値0 及び閾値1 を用いているが、本画像処理フロー内又はフロー外に、画像データに応じて閾値0 及び閾値1 を算出する処理ステップを備えてもよい。
【0036】
(第2の実施の形態)
図4は、第2の実施の形態に係る画像処理装置400 を示すブロック構成図である。この画像処理装置400 は、領域抽出部401 と、輪郭抽出部402 と、輪郭判定部403 と、コアリング処理部404 と、ノイズ除去部405 と、輪郭強調部406 とを備えている。ここでは、第1の実施の形態の構成と異なるノイズ除去部405 についてのみ説明を行う。
【0037】
ノイズ除去部405 は、着目画素が輪郭以外と判定された場合に、着目画素の画素値をノイズとみなして、ノイズ除去処理を施す。より具体的には、図16の網掛け部を着目画素領域とすると、第1の実施の形態において示したように、輪郭判定部403 において、孤立ノイズである着目画素は輪郭以外であると判定される。輪郭判定部403 において着目画素が輪郭以外と判定されると、ノイズ除去部405において、着目画素の画素値をノイズとみなして、着目画素に対してノイズ除去処理を行う。このノイズ除去処理は、例えば、着目画素の画素値を着目画素の周辺8画素の平均値と入れ替える処理を行う。このような処理を、図16のような平坦部に孤立ノイズが含まれるような画像データに対して行った輪郭判定結果は、図20の(A)に示すようになり、輪郭強調処理結果は、図20の(B)に示すようになる。
【0038】
以上述べたように、本発明の第2の実施の形態によれば、画像の平坦部に存在する孤立ノイズを誤って輪郭として強調処理することなく、輪郭と判定された画素に対してのみ輪郭強調処理を施し、また、輪郭に孤立ノイズが存在した場合においても、孤立ノイズ近傍の輪郭に対して輪郭強調処理を施し、更に、輪郭以外と判定された画素に対しては、ノイズ除去処理を施すことができる。
【0039】
図5は、上記本発明の第2の実施の形態のハードウェア処理に対応するフローチャートである。図5に示したフローチャートを元にプログラム化し、ソフトウェア処理とすることも、勿論、可能である。ここでは、図2に示した第1の実施の形態のフローチャートと異なる点についてのみ説明する。図5の輪郭判定処理ステップS503 において輪郭判定処理され、ステップS504 における着目画素(▲5▼)が輪郭であるか否かの判定において、着目画素が輪郭ではないと判定された場合に、ノイズ除去処理を行うべく、ステップS510 へ移り、着目画素の周辺の画素の平均値を輪郭強調処理結果として出力させ、これによりノイズは除去される。
【0040】
(第3の実施の形態)
図6は、第3の実施の形態に係る画像処理装置600 を示すブロック構成図である。この画像処理装置600 は、領域抽出部601 と、輪郭抽出部602 と、輪郭判定部603 と、コアリング処理部604 と、孤立ノイズ判定部605 と、孤立ノイズ除去部606 と、輪郭強調部607 とを備える。ここでは、第1の実施の形態の構成と異なる孤立ノイズ判定部605 ,及び孤立ノイズ除去部606 について説明する。
【0041】
孤立ノイズ判定部605 は、輪郭判定部603 において着目画素が輪郭以外と判定された場合に、着目画素の値と、着目画素の周辺画素の平均値とを比較して、その差が閾値2 を超える(|着目画素値−平均値|≧閾値2 )ならば、孤立ノイズと判定し、孤立ノイズ判定信号を出力する。本実施の形態では、あらかじめ設定された閾値2 を用いるが、画像処理装置600 の内部又は外部に画像データに応じて閾値2 を演算する装置を備えてもよい。
【0042】
孤立ノイズ除去部606 は、孤立ノイズ判定部605 において着目画素が孤立ノイズと判定された場合にのみ、着目画素に対してノイズ除去処理を施す。具体的には、いま、図16の網掛け部を着目画素領域とすると、第1の実施の形態において示したように、輪郭判定部603 において孤立ノイズである着目画素は輪郭以外と判定される。輪郭判定部603 において着目画素が輪郭以外と判定されると、孤立ノイズ判定部605 において、孤立ノイズ判定処理が行われる。いま、閾値2 を30とすると、 160〔着目画素値〕− 100〔平均値〕≧30〔閾値2 〕となり、着目画素は孤立ノイズと判定される。着目画素が孤立ノイズの場合は、孤立ノイズ除去部606 において、例えば着目画素160 を着目画素の周辺8画素の平均値100 と入れ替える孤立ノイズ処理を行う。そして、輪郭強調部607 では、いま、輪郭判定部603 において着目画素は輪郭以外と判定されているので、輪郭強調処理後の値として、孤立ノイズ除去部605 より出力される値100 が出力される。
【0043】
このような処理を、図16に示すような平坦部に孤立ノイズが含まれるような画像データに対して行った輪郭判定結果は、図21の(A)に示すようになり、孤立ノイズ判定結果は図21の(B)に示すようになり、輪郭強調処理結果は図21の(C)に示すようになる。この本実施の形態による輪郭強調処理結果である図21の(C)と、従来方法による輪郭強調処理結果である図17の(B)とを比較すると、本実施の形態によれば孤立ノイズに対して輪郭強調処理を行わず、更に、孤立ノイズを除去できることが確かめられる。
【0044】
以上述べたように、本発明の第3の実施の形態によれば、画像の平坦部に存在する孤立ノイズを誤って輪郭として強調処理することなく、輪郭と判定された画素に対してのみ輪郭強調処理を施し、また、輪郭に孤立ノイズが存在した場合においても、孤立ノイズ近傍の輪郭に対して輪郭強調処理を施し、更に、輪郭以外と判定された画素が孤立ノイズか否かを判定し、その判定信号に基づいて孤立ノイズ除去処理を行うことにより、孤立ノイズと判定された画素に対してノイズ除去処理を施すことができる。
【0045】
図7は、上記本発明の第3の実施の形態のハードウェア処理に対応するフローチャートである。図7に示すフローチャートを基にプログラム化し、ソフトウェア処理とすることも、勿論、可能である。ここでは、図2に示した第1の実施の形態のフローチャートと異なる点についてのみ説明する。図7の輪郭判定処理ステップS703 において輪郭判定処理が行われ、ステップS704 における着目画素(▲5▼)が輪郭であるか否かの判定において、着目画素が輪郭ではないと判定された場合には、孤立ノイズ除去処理を行うべく、孤立ノイズ判定処理ステップS709 へ移る。
【0046】
図8に示す孤立ノイズ判定処理は、ステップS801 において、着目画素(▲5▼)の画素値と輪郭判定処理ステップS703 において既に算出されている着目画素の周辺の画素の平均値Aveとを比較して、その差がある閾値2 (Th2 )以上ならば孤立ノイズと判定し(ステップS802 )、閾値2 以下ならば孤立ノイズではないと判定し(ステップS803 )、メインフローのステップS710 へ移行する。そして、ステップS710 において、着目画素(▲5▼)が孤立ノイズと判定された場合は、ステップS712 へ進み、ノイズ除去処理として輪郭強調処理結果に着目画素の周辺の画素の平均値Aveを代入し、着目画素が孤立ノイズではないと判定されたならば、ステップS713 へ移り、孤立ノイズ除去処理は行わず、着目画素(▲5▼)の画素値を、そのまま輪郭強調処理結果として出力する。
【0047】
なお、第3の実施の形態のフローチャートでは、あらかじめ設定された閾値0 ,閾値1 及び閾値2 を用いているが、本画像処理フロー内又はフロー外に、画像データに応じて閾値0 ,閾値1 及び閾値2 を算出する処理ステップを備えてもよい。
【0048】
なお、本発明の各実施の形態の説明においては、図10に示すような3×3画素の画素領域を設定したが、3×3画素に限らず適当な大きさの画素領域を設定してもよい。また、着目画素の周辺画素の平均値の算出は、必ずしも画素領域内の全ての画素を用いる必要はない。また、この平均値は周辺画素の各画素に適当な重みをかけて算出してもよい。更に、この平均値は、着目画素の周辺画素の画素値を所定の順位に並べたときに中央となる中央値と置き換えることも可能である。一方、周辺画素の最大値及び最小値は、必ずしも着目画素に隣接する8画素の中から算出する必要はなく、設定した画素領域の大きさに応じて、任意の範囲から最大値及び最小値を算出してもよい。また、第2の実施の形態及び第3の実施の形態においては、孤立ノイズ除去処理として、着目画素の周辺画素の平均値と、孤立ノイズの値とを入れ替える処理を行ったが、この方法に限らず、一般的な平滑化フィルタ処理を行ってもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上実施の形態に基づいて説明したように、本発明に係る請求項1及び請求項2に係る画像処理装置によれば、輪郭強調処理の対象となる画素が輪郭か否かを判定し、その判定信号に基づいて輪郭強調処理を行うことにより、画像の平坦部に存在する孤立ノイズを誤って輪郭として強調処理することなく、輪郭と判定された画素に対してのみ輪郭強調処理を施し、また輪郭に孤立ノイズが存在した場合においても孤立ノイズ近傍の輪郭に対して輪郭強調処理を施し、好適な強調処理された画像を得ることが可能な画像処理装置を実現することができる。また請求項3及び請求項4に係る画像処理装置によれば、輪郭強調処理の対象となる画素が輪郭か否かを判定し、その判定信号に基づいて輪郭強調処理を行うことにより、画像の平坦部に存在する孤立ノイズを誤って輪郭として強調処理することなく、画像の輪郭と判定された画素に対してのみ輪郭強調処理を施し、また輪郭に孤立ノイズが存在した場合においても孤立ノイズ近傍の輪郭に対して輪郭強調処理を施し、更に輪郭以外と判定された画素はノイズ除去処理を施すことにより、更に好適な強調処理された画像を得ることができる。
【0050】
また請求項5から請求項9に係る画像処理装置によれば、輪郭強調処理の対象となる画素が輪郭か否かを判定し、その判定信号に基づいて輪郭強調処理を行うことにより、画像の平坦部に存在する孤立ノイズを誤って輪郭として強調処理することなく、画像の輪郭と判定された画素に対してのみ輪郭強調処理を施し、また輪郭に孤立ノイズが存在した場合においても孤立ノイズ近傍の輪郭に対して輪郭強調処理を施し、更に、輪郭以外と判定された画素が孤立ノイズか否かを判定し、その判定信号に基づいて孤立ノイズ除去処理を行うことにより、孤立ノイズと判定された画素に対してノイズ除去処理を施し、一層好適な強調処理された画像を得ることができる。
【0051】
また請求項10及び請求項11に係る画像処理方法によれば、輪郭強調処理の対象となる画素が輪郭か否かを判定し、その判定信号に基づいて輪郭強調処理を行うことにより、画像の平坦部に存在する孤立ノイズを誤って輪郭として強調処理することなく、輪郭と判定された画素に対してのみ輪郭強調処理を施し、また輪郭に孤立ノイズが存在した場合においても孤立ノイズ近傍の輪郭に対して輪郭強調処理を施し、好適な画像を得ることが可能な画像処理方法を実現することができる。また請求項12及び請求項13に係る画像処理プログラムによれば、輪郭強調処理の対象となる画素が輪郭か否かを判定し、その判定信号に基づいて輪郭強調処理を行うことにより、画像の平坦部に存在する孤立ノイズを誤って輪郭として強調処理することなく、輪郭と判定された画素に対してのみ輪郭強調処理を施し、また、輪郭に孤立ノイズが存在した場合においても孤立ノイズ近傍の輪郭に対して輪郭強調処理を施し、好適な画像を得ることが可能な画像処理プログラムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理装置の第1の実施の形態を示すブロック構成図である。
【図2】図1に示した第1の実施の形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】図2のフローチャートにおける輪郭判定処理ステップのサブルーチンステップを示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示すブロック構成図である。
【図5】図4に示した第2の実施の形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の第3の実施の形態を示すブロック構成図である。
【図7】図6に示した第3の実施の形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】図7のフローチャートにおける孤立ノイズ判定処理ステップのサブルーチンステップを示すフローチャートである。
【図9】従来の輪郭処理を行う画像処理装置の構成例を示すブロック構成図である。
【図10】領域抽出部で抽出される画素領域抽出例を示す図である。
【図11】輪郭抽出部で用いる輪郭抽出フィルタ例を示す図である。
【図12】輪郭処理を行う画像処理装置への入力データ例を示す図である。
【図13】従来の輪郭処理方法による輪郭抽出結果、及び輪郭強調処理結果を示す図である。
【図14】従来の公報開示の手法による輪郭抽出結果、及び輪郭強調処理結果を示す図である。
【図15】本発明の第1〜第3の実施の形態に係る画像処理装置による輪郭判定結果及び輪郭強調結果を示す図である。
【図16】平坦部に孤立ノイズが存在する入力データ例を示す図である。
【図17】図16に示した平坦部に孤立ノイズが存在する入力データに対する、従来の輪郭処理方法による輪郭抽出結果、及び輪郭強調処理結果を示す図である。
【図18】図16に示した平坦部に孤立ノイズが存在する入力データに対する、従来の公報開示の手法による輪郭判定結果、及び輪郭強調処理結果を示す図である。
【図19】図16に示した平坦部に孤立ノイズが存在する入力データに対する、本発明の第1の実施の形態に係る画像処理装置による輪郭判定結果、及び輪郭強調処理結果を示す図である。
【図20】図16に示した平坦部に孤立ノイズが存在する入力データに対する、本発明の第2の実施の形態に係る画像処理装置による輪郭判定結果、及び輪郭強調処理結果を示す図である。
【図21】図16に示した平坦部に孤立ノイズが存在する入力データに対する、本発明の第3の実施の形態に係る画像処理装置による輪郭判定結果、孤立ノイズ判定結果、及び輪郭強調処理結果を示す図である。
【図22】輪郭部に孤立ノイズが存在する入力データ例を示す図である。
【図23】図22に示した輪郭部に孤立ノイズが存在する入力データに対する、従来の公報開示の手法による輪郭判定結果、及び輪郭強調処理結果を示す図である。
【図24】図22に示した輪郭部に孤立ノイズが存在する入力データに対する、本発明の第1〜第3の実施の形態に係る画像処理装置による輪郭判定結果、及び輪郭強調結果を示す図である。
【符号の説明】
100,400,600 画像処理装置
101,401,601 領域抽出部
102,402,602 輪郭抽出部
103,403,603 輪郭判定部
104,404,604 コアリング処理部
105,406,607 輪郭強調部
405 ノイズ除去部
605 孤立ノイズ判定部
606 孤立ノイズ除去部
Claims (13)
- 画像の輪郭強調処理を行う画像処理装置であって、着目画素を除く周辺画素の画素値の平均値と最大値、あるいは、平均値と最小値とを比較し、その比較結果を、着目画素が輪郭か否かを示す判定信号として出力する輪郭判定部と、前記判定信号に基づき、着目画素に輪郭強調処理を行なう輪郭強調部とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
- 画像の輪郭強調処理を行う画像処理装置であって、着目画素を除く周辺画素の画素値を所定の順位で並べたときに中央となる順位に位置する中央値と周辺画素の最大値、あるいは、前記中央値と周辺画素の最小値とを比較し、その比較結果を、着目画素が輪郭か否かを示す判定信号として出力する輪郭判定部と、前記判定信号に基づき、着目画素に輪郭強調処理を行なう輪郭強調部とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
- 前記判定信号に基づき、着目画素に対してノイズ除去処理を行なうノイズ除去部を更に備えたことを特徴とする請求項1又は2に係る画像処理装置。
- 前記ノイズ除去部は、前記判定信号により輪郭以外と判定された着目画素に対してノイズ除去処理を行なうことを特徴とする請求項3に係る画像処理装置。
- 着目画素が周辺画素との相関性が低い孤立ノイズか否かを判定し、その判定結果を孤立ノイズ判定信号として出力する孤立ノイズ判定部と、孤立ノイズ判定信号に基づき、着目画素に孤立ノイズを除去する処理を行なう孤立ノイズ除去部とを更に備えたことを特徴とする請求項1又は2に係る画像処理装置。
- 前記孤立ノイズ判定部は、着目画素の画素値と前記平均値とを比較し、その比較結果を孤立ノイズ判定信号として出力することを特徴とする請求項5に係る画像処理装置。
- 前記孤立ノイズ判定部は、着目画素の画素値と前記中央値とを比較し、その比較結果を孤立ノイズ判定信号として出力することを特徴とする請求項5に係る画像処理装置。
- 前記孤立ノイズ判定部は、輪郭強調処理後の着目画素の画素値と前記平均値とを比較し、その比較結果を孤立ノイズ判定信号として出力することを特徴とする請求項5に係る画像処理装置。
- 前記孤立ノイズ判定部は、輪郭強調処理後の着目画素の画素値と前記中央値とを比較し、その比較結果を孤立ノイズ判定信号として出力することを特徴とする請求項5に係る画像処理装置。
- 画像の輪郭強調処理を行う画像処理方法であって、着目画素を除く周辺画素の画素値の平均値と最大値、あるいは、平均値と最小値とを比較し、着目画素が輪郭か否かを判定する輪郭判定ステップと、前記輪郭判定結果に基づき、着目画素に輪郭強調処理を行なう輪郭強調処理ステップとを備えたことを特徴とする画像処理方法。
- 前記輪郭判定ステップは、平均値の代わりに、着目画素を除く周辺画素の画素値を所定の順位で並べたときに中央となる順位に位置する中央値を用いることを特徴とする請求項10に係る画像処理方法。
- コンピュータに対して、画像の輪郭強調処理を実行させるための画像処理プログラムであって、着目画素を除く周辺画素の画素値の平均値と最大値、あるいは、平均値と最小値とを比較し、着目画素が輪郭か否かを判定する手順と、前記輪郭判定結果に基づき、着目画素の輪郭強調処理を行う手順とをコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
- 輪郭判定手順は、平均値の代わりに、着目画素を除く周辺画素の画素値を所定の順位で並べたときに中央となる順位に位置する中央値を用いることを特徴とする請求項12に係る画像処理プログラム。
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