JP2004313582A - マイクロ波治療器用照射器 - Google Patents
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Abstract
【課題】マイクロ波治療で、マイクロ波を照射すると、一部は生体表面で反射して外部に漏洩する。このため、エネルギ利用の効率が悪く、しかも周囲の人や電子機器類に悪影響を与える。
本発明はこれを解決するもので、外部に漏洩するマイクロ波を極力減らし、効率のよい、外部への影響の少ない、安全な治療が可能な装置の提供を目的とする。
【課題を解決する手段】アンテナと反射器とからなる照射器に、開口部を有する電磁遮蔽カバーを設け、この開口部を生体の加温部に接触させて電磁遮蔽し、マイクロ波は加温部位外には漏洩しないようにする。
【選択図】 図1
本発明はこれを解決するもので、外部に漏洩するマイクロ波を極力減らし、効率のよい、外部への影響の少ない、安全な治療が可能な装置の提供を目的とする。
【課題を解決する手段】アンテナと反射器とからなる照射器に、開口部を有する電磁遮蔽カバーを設け、この開口部を生体の加温部に接触させて電磁遮蔽し、マイクロ波は加温部位外には漏洩しないようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は理学診療に用いるマイクロ波治療器の照射器の改良に関するものであり、特にマイクロ波が外部に漏れることを防止するものであり、効率のよい治療が可能な、周囲の生体や電子機器等への影響が少ないマイクロ波治療器用照射器を提供することを目的とする。
【0002】
【従来の技術】
マイクロ波治療器は、100ワット前後のマイクロ波を生体に照射して加温し、血行不良等の治療をおこなう、理学療法用装置の中の温熱療法用装置である。
従来のマイクロ波治療器の照射部の構成を図3に示す。図の31はマイクロ波照射用のアンテナ、32は反射器、33は照射器、35はアンテナカバー、36はマイクロ波伝送線 Sは生体、dはアンテナ31の先端から生体36までの距離である。ここではアンテナ31と反射器32等を合わせて照射器33とする。
マイクロ波は、図には記載していないが、装置本体のマグネトロンで発生し、伝送線36で照射器33に伝送され、アンテナ31から生体Sに照射し、吸収されて熱に変換される。
【0003】
通常、伝送線36には同軸ケーブルを使用しており、同軸ケーブルの芯線はアンテナ31に、また、同軸ケーブルの編組線は反射器32にそれぞれ接続されている。装置作成時に、伝送線36の伝送インピーダンスと照射器33の放射インピーダンスとのインピーダンス整合を行ない、生体への電波の吸収効率を上げている。整合は、アンテナ31と生体Sとの距離がdになるように照射器33を生体Sの前方に置き、この状態もしくは空気中のみでアンテナ31の長さを調節して行なっている。
治療にあたり、照射器33を生体Sの加温したい部分の前方の、アンテナ31と生体36との距離がほぼdになる位置に置き、出力と治療時間を設定して治療を開始する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
インピーダンス整合は反射波を少なくするために行なっているが、実際の治療では生体からの反射を全く無くすことは難しい。このため、マイクロ波を照射すると、一部は生体に吸収されて生体を加温するが、残りは生体表面で反射する。この反射は場合によっては数十%に及ぶこともあり、大きなエネルギーロスとなる。また、周囲の人に悪影響を及ぼす可能性もある。眼や睾丸、妊婦などはマイクロ波を照射してはならないと医学的に禁忌になっており、環境の電磁界強度も基準値が定められている。さらに、このような反射波は周囲の電子機器に影響し、誤作動や故障を惹起することもある。
このように、従来のマイクロ波治療では外部への漏洩が問題となっていた。
【0005】
この問題を解決しようという技術もいくつか開示されている。例えば特表2003−509109には、ディスポーザブルの照射器カバーが示されている。しかしこの発明は、創傷治癒促進等に使用する、出力が弱い場合に使用できるものであり、理学療法で使用する、出力が100ワット程度と高い場合は十分な遮蔽効果を期待することはできない。また、この公表特許には、米国特許9342023等、いくつかの引用文献が示されているが、手術時に術野以外を覆ってレーザー等の誤照射から生体を保護するカバーや、携帯電話用のカバー等に関するものであり、本特許と関係するものは示されていない。
【0006】
公開特許平9−239041には、理学療法用マイクロ波治療器の接触型照射器の技術が開示されている。この発明はアンテナと生体との距離を一定に保つために照射器を生体に接触させて使用するようにするものであり、マイクロ波の漏洩も無いと記載している。しかし、この特許で示している照射器を生体に接触させてマイクロ波を照射すると、生体で反射波が生じる。この反射波はほぼ遮蔽するが、反射器の表面には反射波による定在波電流が生じ、この電流によって電波が外部に輻射される。つまりこの特許によると、従来の照射器を非接触で使用していたものと比較すると外部に漏洩するマイクロ波は少ないが、まだ不要な輻射がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この問題を解決するために、本発明では、アンテナ1と反射器2とを有するマイクロ波治療用の照射器3に、照射器3を覆う加温領域に開口部を有する電磁遮蔽カバー4を設け、電磁遮蔽カバー4の開口部を生体に接触させて使用するようにし、照射器から輻射したマイクロ波は所望の生体の治療部位に照射されるが、生体で反射した電磁波と、反射器2の定在波電流による輻射電磁波とを電磁遮蔽カバー4で遮蔽し、マイクロ波が外部へ漏洩しないようにした。
【0008】
【作用】
本発明により、生体で反射したマイクロ波と、反射器2で生じる定在波電流による輻射電磁波とを、電磁遮蔽カバーで効果的に遮蔽する。このため、外部に漏洩するマイクロ波を非常に少なくすることができる。
【0009】
【実施例】
本発明の実施例を図1に示す。図の1はマイクロ波照射用アンテナ、2は反射器、3はアンテナ1と反射器2等からなる照射器、4は電磁遮蔽カバー、5はアンテナカバー、6は伝送線、Sは生体、dは電磁遮蔽カバー4を生体6に接触させたときのアンテナ1と生体Sとの距離、Aは生体からの反射波、Bは定在波電流による輻射電磁波である。
本発明の照射器は、図1に示すように、治療部位に接触させて使用する。アンテナ1から輻射したマイクロ波の一部は生体に吸収されて温熱治療をおこなうが、残りは反射する。反射波Aがあると定在波が生じ、反射器2に定在波電流が生じ、これによって輻射電磁波Bが発生する。しかし、本発明によると、電磁遮蔽カバー4で、生体からの反射波Aも、反射器2の定在波電流による輻射電磁波Bも遮蔽するので、外部には殆ど漏洩しない。このため、周囲の人や電子機器類に対する影響は殆ど無い。
【0010】
本発明の別の実施例を図2に示す。本発明は、図2(A)に示すように、反射器2の開口部を生体方向に延長し、反射器2と電磁遮蔽カバー4の両方の開口部が生体に接するようにしてもよい。このようにすると生体からの反射波は反射器2で遮蔽される。反射器2には定在波電流が生じるので、輻射電磁波Bが輻射するが、これは電磁遮蔽カバー4で遮蔽するので、外部への電磁波の漏洩はより少なくなる。
これらを組み合わせると、漏洩電磁波を非常に少なくすることができる。
【0011】
以上の説明では、反射器2と電磁遮蔽カバー4は分けて記載しているが、本発明は、図2(B)や(C)のように実施することもできる。図2(B)と図2(C)の22と24は導電性の層で、28は絶縁層であり、22は反射器として、24は電磁遮蔽カバーとして作用する。図2(B)は図1の反射器と電磁遮蔽カバーを一体に成形したものであり、図2(C)は図2(A)の反射器と電磁遮蔽カバーを一体に成形したものである、と考えることができる。なお、21はマイクロ波照射用アンテナである。
これらを実現するには、絶縁層28に導電塗料を塗布する、メッキにする、絶縁層と導電層とを多層構造にしたものを成形する方法等、各種の方法があるが、どのような方法で実現してもよい。
【0012】
電磁遮蔽カバー4は柔軟な材料を用いてもよい。図2(D)はこの実施例であり、29は柔軟な導電性材料、例えば導電性布を電磁遮蔽カバーとして用いている。この図には、反射器を生体に接する例を示しているが、この必要は無い。
なお、図1の5と図3の35は照射器の開口部をカバーするアンテナカバーである。図2にはアンテナカバーを示していないが、実際には使用した方がよい。
【0013】
以上の説明では、照射器と生体とのインピーダンス整合については説明をしていなかったが、本発明でもインピーダンス整合をよくとるほど、生体からの反射波は少なくなるので、反射器で生じる定在波電流も少なくなり、輻射電磁波Bも少なくなり、外部に漏洩する電磁波をさらに少なくすることができる。
また、アンテナと生体の距離をdとする例を示しているが、dが小さいと生体を近接場で加温することになる。近接場では電界と磁界の変化が大きいので、少しの距離の違いで加温される程度が異なり、治療効果に差が出る可能性がある。また、一部が集中的に加温される可能性があるので危険である。このため、近接場による加温をしないように距離dをとるようにした方がよい。
以上の説明では、照射器のアンテナはヘリカルアンテナの例を示した。マイクロは治療器では、ヘリカルアンテナの他に、スリットアンテナやダイポールアンテナその他、各種のアンテナが使用され、形状やサイズも様々である。本発明は、これらすべてのアンテナに適応できる。
【0014】
【発明の効果】
本発明により、電磁波の漏洩を効果的に防止できるので、近くの人や電子機器に悪影響を及ぼすことは無い。このため安全な治療ができ、また、周囲の電子機器が誤作動することもなく、電磁障害を防止する対策も不要となり、不要なコストを削減できる。
また、電磁波の漏洩が無いと、全ての照射電磁波が有効利用されるので、機器の出力も少なくてすみ、ランニングコストも低減できる。また、出力が少ないと漏洩する電磁波も少なくなり、更に安全性が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である。
【図2】本発明の別の実施例である。
【図3】従来のマイクロ波治療器用照射器の例である。
【符号の説明】
1、21、31・・マイクロ波照射用アンテナ 2、22、32・・アンテナの反射器
3、23・・・・照射器 4、24・・・・・電磁遮蔽カバー
5、35・・・・アンテナカバー 6、36・・・・・伝送線
28・・・・・・・絶縁層
S・・・・・・・生体 d・・・・アンテナと生体との距離
A・・・反射波 B・・・定在波電流による輻射電磁波
【産業上の利用分野】
本発明は理学診療に用いるマイクロ波治療器の照射器の改良に関するものであり、特にマイクロ波が外部に漏れることを防止するものであり、効率のよい治療が可能な、周囲の生体や電子機器等への影響が少ないマイクロ波治療器用照射器を提供することを目的とする。
【0002】
【従来の技術】
マイクロ波治療器は、100ワット前後のマイクロ波を生体に照射して加温し、血行不良等の治療をおこなう、理学療法用装置の中の温熱療法用装置である。
従来のマイクロ波治療器の照射部の構成を図3に示す。図の31はマイクロ波照射用のアンテナ、32は反射器、33は照射器、35はアンテナカバー、36はマイクロ波伝送線 Sは生体、dはアンテナ31の先端から生体36までの距離である。ここではアンテナ31と反射器32等を合わせて照射器33とする。
マイクロ波は、図には記載していないが、装置本体のマグネトロンで発生し、伝送線36で照射器33に伝送され、アンテナ31から生体Sに照射し、吸収されて熱に変換される。
【0003】
通常、伝送線36には同軸ケーブルを使用しており、同軸ケーブルの芯線はアンテナ31に、また、同軸ケーブルの編組線は反射器32にそれぞれ接続されている。装置作成時に、伝送線36の伝送インピーダンスと照射器33の放射インピーダンスとのインピーダンス整合を行ない、生体への電波の吸収効率を上げている。整合は、アンテナ31と生体Sとの距離がdになるように照射器33を生体Sの前方に置き、この状態もしくは空気中のみでアンテナ31の長さを調節して行なっている。
治療にあたり、照射器33を生体Sの加温したい部分の前方の、アンテナ31と生体36との距離がほぼdになる位置に置き、出力と治療時間を設定して治療を開始する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
インピーダンス整合は反射波を少なくするために行なっているが、実際の治療では生体からの反射を全く無くすことは難しい。このため、マイクロ波を照射すると、一部は生体に吸収されて生体を加温するが、残りは生体表面で反射する。この反射は場合によっては数十%に及ぶこともあり、大きなエネルギーロスとなる。また、周囲の人に悪影響を及ぼす可能性もある。眼や睾丸、妊婦などはマイクロ波を照射してはならないと医学的に禁忌になっており、環境の電磁界強度も基準値が定められている。さらに、このような反射波は周囲の電子機器に影響し、誤作動や故障を惹起することもある。
このように、従来のマイクロ波治療では外部への漏洩が問題となっていた。
【0005】
この問題を解決しようという技術もいくつか開示されている。例えば特表2003−509109には、ディスポーザブルの照射器カバーが示されている。しかしこの発明は、創傷治癒促進等に使用する、出力が弱い場合に使用できるものであり、理学療法で使用する、出力が100ワット程度と高い場合は十分な遮蔽効果を期待することはできない。また、この公表特許には、米国特許9342023等、いくつかの引用文献が示されているが、手術時に術野以外を覆ってレーザー等の誤照射から生体を保護するカバーや、携帯電話用のカバー等に関するものであり、本特許と関係するものは示されていない。
【0006】
公開特許平9−239041には、理学療法用マイクロ波治療器の接触型照射器の技術が開示されている。この発明はアンテナと生体との距離を一定に保つために照射器を生体に接触させて使用するようにするものであり、マイクロ波の漏洩も無いと記載している。しかし、この特許で示している照射器を生体に接触させてマイクロ波を照射すると、生体で反射波が生じる。この反射波はほぼ遮蔽するが、反射器の表面には反射波による定在波電流が生じ、この電流によって電波が外部に輻射される。つまりこの特許によると、従来の照射器を非接触で使用していたものと比較すると外部に漏洩するマイクロ波は少ないが、まだ不要な輻射がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この問題を解決するために、本発明では、アンテナ1と反射器2とを有するマイクロ波治療用の照射器3に、照射器3を覆う加温領域に開口部を有する電磁遮蔽カバー4を設け、電磁遮蔽カバー4の開口部を生体に接触させて使用するようにし、照射器から輻射したマイクロ波は所望の生体の治療部位に照射されるが、生体で反射した電磁波と、反射器2の定在波電流による輻射電磁波とを電磁遮蔽カバー4で遮蔽し、マイクロ波が外部へ漏洩しないようにした。
【0008】
【作用】
本発明により、生体で反射したマイクロ波と、反射器2で生じる定在波電流による輻射電磁波とを、電磁遮蔽カバーで効果的に遮蔽する。このため、外部に漏洩するマイクロ波を非常に少なくすることができる。
【0009】
【実施例】
本発明の実施例を図1に示す。図の1はマイクロ波照射用アンテナ、2は反射器、3はアンテナ1と反射器2等からなる照射器、4は電磁遮蔽カバー、5はアンテナカバー、6は伝送線、Sは生体、dは電磁遮蔽カバー4を生体6に接触させたときのアンテナ1と生体Sとの距離、Aは生体からの反射波、Bは定在波電流による輻射電磁波である。
本発明の照射器は、図1に示すように、治療部位に接触させて使用する。アンテナ1から輻射したマイクロ波の一部は生体に吸収されて温熱治療をおこなうが、残りは反射する。反射波Aがあると定在波が生じ、反射器2に定在波電流が生じ、これによって輻射電磁波Bが発生する。しかし、本発明によると、電磁遮蔽カバー4で、生体からの反射波Aも、反射器2の定在波電流による輻射電磁波Bも遮蔽するので、外部には殆ど漏洩しない。このため、周囲の人や電子機器類に対する影響は殆ど無い。
【0010】
本発明の別の実施例を図2に示す。本発明は、図2(A)に示すように、反射器2の開口部を生体方向に延長し、反射器2と電磁遮蔽カバー4の両方の開口部が生体に接するようにしてもよい。このようにすると生体からの反射波は反射器2で遮蔽される。反射器2には定在波電流が生じるので、輻射電磁波Bが輻射するが、これは電磁遮蔽カバー4で遮蔽するので、外部への電磁波の漏洩はより少なくなる。
これらを組み合わせると、漏洩電磁波を非常に少なくすることができる。
【0011】
以上の説明では、反射器2と電磁遮蔽カバー4は分けて記載しているが、本発明は、図2(B)や(C)のように実施することもできる。図2(B)と図2(C)の22と24は導電性の層で、28は絶縁層であり、22は反射器として、24は電磁遮蔽カバーとして作用する。図2(B)は図1の反射器と電磁遮蔽カバーを一体に成形したものであり、図2(C)は図2(A)の反射器と電磁遮蔽カバーを一体に成形したものである、と考えることができる。なお、21はマイクロ波照射用アンテナである。
これらを実現するには、絶縁層28に導電塗料を塗布する、メッキにする、絶縁層と導電層とを多層構造にしたものを成形する方法等、各種の方法があるが、どのような方法で実現してもよい。
【0012】
電磁遮蔽カバー4は柔軟な材料を用いてもよい。図2(D)はこの実施例であり、29は柔軟な導電性材料、例えば導電性布を電磁遮蔽カバーとして用いている。この図には、反射器を生体に接する例を示しているが、この必要は無い。
なお、図1の5と図3の35は照射器の開口部をカバーするアンテナカバーである。図2にはアンテナカバーを示していないが、実際には使用した方がよい。
【0013】
以上の説明では、照射器と生体とのインピーダンス整合については説明をしていなかったが、本発明でもインピーダンス整合をよくとるほど、生体からの反射波は少なくなるので、反射器で生じる定在波電流も少なくなり、輻射電磁波Bも少なくなり、外部に漏洩する電磁波をさらに少なくすることができる。
また、アンテナと生体の距離をdとする例を示しているが、dが小さいと生体を近接場で加温することになる。近接場では電界と磁界の変化が大きいので、少しの距離の違いで加温される程度が異なり、治療効果に差が出る可能性がある。また、一部が集中的に加温される可能性があるので危険である。このため、近接場による加温をしないように距離dをとるようにした方がよい。
以上の説明では、照射器のアンテナはヘリカルアンテナの例を示した。マイクロは治療器では、ヘリカルアンテナの他に、スリットアンテナやダイポールアンテナその他、各種のアンテナが使用され、形状やサイズも様々である。本発明は、これらすべてのアンテナに適応できる。
【0014】
【発明の効果】
本発明により、電磁波の漏洩を効果的に防止できるので、近くの人や電子機器に悪影響を及ぼすことは無い。このため安全な治療ができ、また、周囲の電子機器が誤作動することもなく、電磁障害を防止する対策も不要となり、不要なコストを削減できる。
また、電磁波の漏洩が無いと、全ての照射電磁波が有効利用されるので、機器の出力も少なくてすみ、ランニングコストも低減できる。また、出力が少ないと漏洩する電磁波も少なくなり、更に安全性が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である。
【図2】本発明の別の実施例である。
【図3】従来のマイクロ波治療器用照射器の例である。
【符号の説明】
1、21、31・・マイクロ波照射用アンテナ 2、22、32・・アンテナの反射器
3、23・・・・照射器 4、24・・・・・電磁遮蔽カバー
5、35・・・・アンテナカバー 6、36・・・・・伝送線
28・・・・・・・絶縁層
S・・・・・・・生体 d・・・・アンテナと生体との距離
A・・・反射波 B・・・定在波電流による輻射電磁波
Claims (1)
- アンテナ(1)と反射器(2)とを有するマイクロ波治療用の照射器(3)に、照射器(3)を覆う、照射方向に開口部を有する電磁遮蔽カバー(4)を設け、電磁遮蔽カバー(4)の開口部を生体に接触させて使用するようにし、
生体で反射したマイクロ波や、反射器(2)に生じる定在波電流による輻射電磁波等を、電磁遮蔽カバー(4)で遮蔽し、外部へのマイクロ波の漏洩を少なくしたマイクロ波治療器用照射器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003114006A JP2004313582A (ja) | 2003-04-18 | 2003-04-18 | マイクロ波治療器用照射器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003114006A JP2004313582A (ja) | 2003-04-18 | 2003-04-18 | マイクロ波治療器用照射器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004313582A true JP2004313582A (ja) | 2004-11-11 |
Family
ID=33473729
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003114006A Pending JP2004313582A (ja) | 2003-04-18 | 2003-04-18 | マイクロ波治療器用照射器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004313582A (ja) |
Cited By (12)
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---|---|---|---|---|
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KR102787843B1 (ko) * | 2023-12-01 | 2025-04-01 | (주)아이티시 | 전자기파 조사 장치 |
-
2003
- 2003-04-18 JP JP2003114006A patent/JP2004313582A/ja active Pending
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