JP2004307445A - Sermの副作用を改善する方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】選択的エストロゲンレセプター調節因子(SERM)によって引き起こされる副作用、例えば、緊張症、疲労症、神経過敏、頭痛、筋肉及び関節の痛み、抑うつ症のような精神治療学的傷害と関連する顔面潮紅疾患の治療及び/又は予防の方法に関する。
【解決手段】少なくとも4ヶ月間以上のSERM(ラロキシフェン又はタモキシフェン)投与の必要がある患者に対して、有効量のシミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物の投与を行う。
【選択図】 なし
【解決手段】少なくとも4ヶ月間以上のSERM(ラロキシフェン又はタモキシフェン)投与の必要がある患者に対して、有効量のシミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物の投与を行う。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラロキシフェン又はタモキシフェンのような選択的エストロゲンレセプター調節因子(SERM)によって引き起こされる顔面潮紅疾患のような副作用の治療及び/又は予防の方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
閉経が起こった場合、老化した卵巣はエストラジオールの分泌を停止する;そのときまでにエストロン(低活性エストロゲン)がエストラジオールに取って代わる。エストラジオール産生の生理的フィードバックの欠損が、ろ胞刺激ホルモン(FSH)ホルモン及び黄体形成ホルモン(LH)両方の血清レベルを増加させる。
この期間中は、血管運動神経症により、大部分の女性において生活の質が低下する[1]。
頻繁な顔面潮紅疾患は、緊張性、疲労感、神経過敏、頭痛、筋肉及び関節の痛み、及び抑うつ症のような精神治療学的障害と関連している。血管運動神経障害は、重症度及び持続時間両方において、ばらつきが大きい。月経可能な女性では重症の血管運動神経障害によって、月経不可能な女性の場合よりも一層安寧が失われる。エストロゲンレベルの減少の結果、骨代謝回転が増加し、骨吸収が骨形成より優勢になる[2]。閉経は、心臓血管の健康状態及び認知機能の低下とも関連している[3,4]。
【0003】
閉経期後ホルモン代替療法(HRT)は、短期間の症状に対する特殊療法及び長期間の予防的療法として示すことができる。不運にも、女性の健康状態に対してのHRTの影響について、ランダム化比較臨床試験によるデータは未だ不足である。長期間HRTを行う患者の乳癌の危険性が増加する可能性のような疑問に対しての決定的な答が得られなければならない[5]。
閉経期後の女性に対するHRTは、心臓血管疾患及び骨吸収の重大な危険要因を逆転させることができる一方、乳癌の危険性への影響は未解決な問題のままである。乳癌の病歴が判明している女性への使用を考えた場合、予想されるように、HRTの問題点はなおさら複雑になるであろう。閉経期後の乳癌患者の生存者人口は増加している。その上、腋窩リンパ節が陰性又は陽性の疾患の患者に対するアジュバント化学療法の使用増加は、結果として閉経期が早発する若年患者人口の増加を引き起こす[6]。卵巣切除は、乳癌の再発率及び死亡率を15〜25%減少させることと関連し得ることが示されている[7]。このことにより化学療法によって引き起こされた卵巣不全は、アジュバント療法に由来する延命効果に貢献し得ると推察される。エストロゲンが乳癌の危険性に対して逆の効果を有する証拠は、乳癌細胞系に対するエストロゲンのin vitroにおける効果、及びエストロゲンの長期使用は乳癌を患う危険性を増加し得ることを示唆する疫学的データを根拠としている。
【0004】
この状況の不確実性を考えると、大部分の臨床医は代替的な治療経路の利用を選択する;さらに以前に乳癌の診断を受けている女性は、HRTを利用するために再発の可能性がさらに増加することを受諾したがらない[8]。
選択的エストロゲンレセプター調節因子(SERM)は、従来のHRT利用が耐えられない、又は受け入れたがらない女性に対して現在有効である医薬作用物質の新しい分類である。SERMは、以前は抗エストロゲン類と呼ばれていたが、現在この表記は適切でないことが知られている。SERMという用語は、純粋なエストロゲンアゴニスト又はアンタゴニストとは大きく異なり、標的とする組織に大きく依存するエストロゲンアゴニスト−アンタゴニスト活性の混在及び選択的パターンを有する化合物を記述するために作り出された。
【0005】
上記薬剤の医薬的な目標は、その活性が有益となる組織(骨、脳、肝臓)においてエストロゲン様活性を提供すること、及び、乳房及び子宮粘膜のようなエストロゲン様活性(細胞増殖)が有害となり得る組織において、不活性又はアンタゴニスト活性のどちらかを有することである。一般に最も盛んに研究されているSERMは、タモキシフェン及びラロキシフェンである。タモキシフェンは、進行した乳癌又は転移性乳癌の治療において、全体又は部分的な乳房切除術及び胸部放射線照射を行った女性に対する乳癌(結節陰性又は結節陽性)治療のためのアジュバントとして、及び、乳癌の高い危険性を有する女性に対する予防作用物質として、現在認可されている。NSABP P−1試験では、20 mg/日のタモキシフェンが浸潤性乳癌の危険性を49%減少させた(69ヶ月間の追跡調査)ことが見出された。ER陽性の乳癌を患った全年齢層の女性において、危険性の減少が認められた;ER陰性腫瘍には、効果が認められなかった。しかしながら、タモキシフェンを投与されていた50歳以上の女性では、子宮体癌初期段階の危険性が2倍以上に増加した;50歳より若い女性では、子宮体癌も含め、有害事象の発生率は増加しなかった[9]。さらにNSABP P−1研究では、タモキシフェンの使用が特異的血管運動神経症状及び婦人科医学的症状と関連していることが示された[10]。
【0006】
顔面潮紅疾患は、閉経前及び閉経後の乳癌患者をタモキシフェンで治療した場合に引き起こされる副作用として、よく知られている。重度の顔面潮紅疾患は、月経がある女性により頻繁に起こり、生活の質に対してより大きな影響を及ぼす;彼女達の大部分は、更年期症状を抑えるための従来療法を使用することができない。乳癌生存者には、このような症状を抑えるためにエストロゲン以外の薬物療法が用いられなければならない。シミシフガ・ラセモサ(CR)はもともと、月経及び更年期の状態を整えるために用いられていた。近年は、シミシフガ・ラセモサを閉経の身体的及び精神的症状の治療への利用に推奨することが多くなった[13,14]。更年期症状に対してシミシフガ・ラセモサがその効果を引き出す正確なメカニズムは、解明されていない。その効果は視床下部への阻害作用又は神経伝達物質への作用によって媒介されるということを幾人かが提唱する一方[15]、他の人々は、シミシフガ・ラセモサが植物エストロゲン類、植物にみられるエストロゲン様化合物、を含むという仮説とともに、これが直接的なエストロゲン様効果を有していることを示唆していた[16]。今日まで、既知の植物エストロゲン類はシミシフガ・ラセモサにおいて同定されていなかった。エストロゲン様活性は幾つかの前臨床試験及び臨床試験によって支持されているが、その他によっては支持されていない。しかしながら、上記の仮定に対応する前臨床研究の結果は、まちまちである。米国特許 US 6,267,994は、in vitroにおける試験を用いて、シミシフガ・ラセモサとタモキシフェンの組合せの抗増殖活性を開示している。
【0007】
近年、無作為的な二重遮蔽(double masked)及びプラセボコントロール試験において、顔面潮紅疾患の頻度及び強度に対するシミシフガ・ラセモサの効果が、乳癌病歴のある患者に対して研究された。その研究はタモキシフェン使用/タモキシフェン不使用に分類されており、化学療法及び放射線照射療法を含む初期治療を終了した女性が適格とされた。治療薬群及びプラセボ群の両方において、タモキシフェンを使用するしないに関わらず強度の顔面潮紅疾患の減少が報告されたが、タモキシフェン使用群とタモキシフェン非使用群とその他の群の間には、十分に有意な差が認められなかった[17]。この研究の限界は、被験者の参加がたった2ヶ月間しか続かないことである。
従って、SERMを用いる治療によって引き起こされる顔面潮紅疾患に悩まされている女性に対し、この副作用を改善するための治療法が非常に必要とされる。
ここで、シミシフガ・ラセモサの標準化抽出物を用いた長期的な治療が、この女性達の症状を劇的に改善することが見出されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、選択的エストロゲンレセプター調節因子(SERM)によって引き起こされた副作用、特に顔面潮紅疾患の治療及び/又は予防の方法に関する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
少なくとも4ヶ月間以上のSERM投与の必要がある患者に対して、有効量のシミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物の投与を行う。
【0010】
【発明の実施の形態】
上記及び下記において「それを必要とする患者」という用語は、SERMを用いた治療に起因する副作用を減らす必要のある健康な女性を意味する。この人々は30〜60歳の成人であることを原則とし、好ましくは平均年齢が約46歳である35〜55歳の成人である。
標準化抽出物は、現在SERMを用いた治療を受けていて、全体又は部分的な乳房切除術及び胸部放射線照射を受けた女性、進行した乳癌又は転移性乳癌を患う女性、又は乳癌の危険性が高い女性、特に標準的月経及び正常な月経周期の閉経前状態にあってER陽性腫瘍の乳癌の診断を受けた女性に対して投与されるのが好ましい。
本明細書で用いられる「有効量」の用語は、SERM療法によって引き起こされる副作用を軽減するのに十分な量を意味している。望ましくは、顔面潮紅疾患の発症を患者の100%から60%未満に減少すること、及び重度の顔面潮紅疾患の発症を患者の約75%から約25%に減少することである。
「抽出物」という用語は、植物又は植物構成部分が、水、エタノール、ブタノール、アセトン、これらの混合物、エーテル、油類、又は植物抽出の最先端技術ではよく知られるその他の適切な溶媒のような、適切な溶媒によって抽出されることを意味する。この抽出物は、薬理的に許容されるならばそのままで用いることができ、そうでなければ得られた溶液の溶媒が取り除かれ、その残留物がそのまま又はさらに手を加えた後、例えば薬理的に適切な溶媒に再溶解又は再懸濁させた後に、用いられる。
「活性成分」という用語は、薬理的効果の主な原因となる活性成分全てを意味している。上記製剤は、好ましくは少なくとも75%、さらに好ましくは少なくとも90%の薬理的効果を担う有益な植物成分の全体を含む。
「医薬組成物」という用語は、処方箋薬及びOTC薬に適しており、かつ、医師からか、薬局又はドラッグストアでのみ入手可能な組成物を意味している。
【0011】
上記SERMはラロキシフェン又はタモキシフェンであるのが好ましく、特にここで記述される患者は、タモキシフェン、すなわちZ−2−[4−(1,2−ジフェニル−1−ブテニル)フェノキシ]−N,N−ジメチル−エチルアミン、のアジュバント療法を受けている乳癌生存者であるのが好ましい。
10〜30 mg、特に約20 mg/日のタモキシフェンが上記患者に投与されるのが、最も好ましい。
シミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物がこの患者に投与されるのは、少なくとも6ヶ月間、特に6〜60ヶ月間であるのが好ましく、最も好ましくは6〜24ヶ月間である。
10〜30 mg、特に20 mg/日のシミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物が1日2回この患者に投与されるのが好ましい。
「植物」という用語は、活性成分を含む植物部分及び植物そのものとして解釈する。例えば、葉、茎、種、果実、根茎、又は根のような上記のものを示す。この植物又は植物構成部分は、乾燥させたものが好ましい。これらは、断片に切断されていてもよく、破砕されていても、粉末にされていてもよい。
「抽出物」という用語は、植物又は植物構成部分が、水、エタノール、ブタノール、アセトン、これらの混合物、エーテル、超臨界二酸化炭素、ジクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素、油類、又は植物抽出の最先端技術としてよく知られるその他の適切な溶媒のような、適切な溶媒によって抽出されることを意味する。この抽出物は薬理的に許容されるならばそのままで用いることができ、そうでなければ得られた溶液の溶媒を除去して、残留物をそのまま又はさらに手を加えた後、例えば薬理的に適切な溶媒に再溶解又は再懸濁した後に、用いられる。
シミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物は植物部分の抽出により得られるのが好ましく、特にブラック・コホッシュの根茎は有機溶媒、最も好ましくは水溶性エタノール又は超臨界二酸化炭素を用いて抽出されることであり、得られる「湿った抽出物」は国際特許出願WO99/47149によって開示されるように濃縮され乾燥される。この全開示は、引用により本明細書に含まれるものとする。
シミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物はカプセル又は錠剤、特に被膜被覆錠剤の形態で投与されるのが好ましく、ベーリンガーインゲルハイム−ファーマトンより商業的に入手可能なBNO 1055(MENOFEM(商標登録))の形態で投与されるのが最も好ましい。
【0012】
SERM及びシミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物は、異なる投与形態で続けて投与されてもよく、又は、これらを一つに併せた投薬形態で同時に投与されてもよい。
両活性成分は別々に投与することが、特に好ましい。患者の服薬尊守のためには、SERM及びシミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物は、その一方の(A)がSERMを含み、もう一方が上記シミシフガ・ラセモサ抽出物を含む2つのコンパートメントを伴った医薬キットの形態で提供されるのが好ましい。
従って本発明は、少なくとも以下の2つの独立単位投与形態(A)と(B)に関係する。:(A)タモキシフェン及び医薬として許容される担体、特に、10〜30 mg、最も好ましくは約20 mgのタモキシフェンを包含する錠剤を含む組成物を含んでいるもの;(B)シミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物及び医薬として許容される担体、特に、各々に10〜30 mg、最も好ましくは約20 mgのシミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物を包含する2つの錠剤を含む組成物を含んでいるもの。
しかしながら、別の好ましい態様においてはシミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物がSERMと共に同時に、好ましくは被覆錠剤の形態で投与されることである。前記被覆錠剤のコアは本質的にシミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物からなり、SERM特にタモキシフェンを含むコーティング層に包埋されており、このコーティング層はカルシウム塩、結合剤、崩壊剤、湿潤剤、充填剤、潤滑剤、及び着色剤からなる群より選択される少なくとも1つの成分を含んでいてもよい。シミシフガ及びカルシウム塩を含む同様の被覆錠剤が国際特許出願WO 02/100422 A1によって開示されており、引用により、この全開示、特にその実施例及び図面は本明細書に含まれるものとする。
【0013】
【実施例】
以下に記述される臨床試験は、タモキシフェンアジュバント療法下にある乳癌生存者に共通する顔面潮紅疾患の抑制における、CR抽出物BNO 1055の効果及び副作用を評価するために実施した。
(方法)
臨床治療例
セントロ・クリニコ・デ・マターニダッド(Centro Clinico de Maternidad)の乳房学部“レオポルド・アグエレベル(Leopoldo Aguerrevere)”において、閉経後、結節性及びER状態、年齢について関係なく、全タイプの乳癌生存者の女性1,600人が、タモキシフェン(20 mg/日)を用いて治療されている(表1)。
【表1】
【0014】
患者に対するタモキシフェンの継続治療は、通常5年の期間で計画される。公知文献によって、前記期間では、再発していない生存者及び生存者全体における改善が報告されている。しかしながら我々は、前記治療グループ全体において、小型の高分化型子宮内膜癌のケースをただ1つ見出した(表2)。
【表2】
【0015】
タモキシフェンは前記患者達に対し非常に耐容性がよく、使用中止となっているのは5%より少数である。タモキシフェンの最も一般的な有害作用は血管運動神経症であり、閉経後の女性よりも閉経前の女性により一般的に起こっている。閉経後の患者の25%に顔面潮紅疾患が報告されたが、一方、閉経前の女性における顔面潮紅疾患は74%に至るまで高くなっており、その大部分が重症であった。これら女性の多くは最近HRTを中止しており、それは乳癌が診断された時点である。タモキシフェンを用いて治療する患者の生活の質を改善する目的で、我々は独立した実験としてクロニジン、高濃度のビタミンE、又はプロゲステロンを用いて血管運動神経症の抑制を試みたが、非常に不満足な結果となった。これに反して、タモキシフェンをCR標準抽出物のBNO 1055と一緒に投与した時には、非常に有望な結果が得られた。
乳癌を患っている女性は、様々な理由で顔面潮紅疾患に由来する問題に対して一層高い危険性を持つ。卵巣摘除手術又はアルキル化剤を用いた化学療法の場合のように、急に閉経が起こる時に、その症状がより重症になり得る。そして勿論、タモキシフェンも顔面潮紅疾患を誘発し得る。
自発的に閉経した大部分の女性は、顔面潮紅疾患の治療を求めないかもしれない。しかしながら、その症状が重症である場合は、生活の質に対して著しい有害作用を及ぼすであろう。乳癌生存者数の増加が予想されることから、この臨床問題は一層一般的になるであろう。我々は上記女性達に対して、できることが何もないと言うことは、もはやできない。彼女達の症状に取り組むこと、及び代替的なストラテジーの利用を通じ前記症状に関与することが、我々の義務である。
【0016】
研究参加者の採用は1999年5月に開始した。適格性の主な理由は、標準的月経及び正常な月経周期の閉経前状態にあって、ER陽性腫瘍の乳癌診断がなされることである。不適格性の最も一般的な理由は、症状軽減のための研究治療を検討することの拒否、他の癌病歴、及び重度の慢性病状である。最終的に90人の女性がこの研究に含まれ、この女性達は平均46歳(35〜52歳)であった。この女性達の10%に対して、付属器の保持を伴う子宮全摘出が行われていた(表3)。
【表3】
【0017】
子宮内膜の厚さを測定する目的で、6ヶ月後及びその後毎年続けて繰り返される膣内超音波診断と併せて、パップスメアを用いた理学検査及び婦人科医学的検査を行った。これらの場合では、子宮内膜肥大は、取り出された10 mmの生検組織より厚かった。この治療下の患者達を2ヶ月ごとに評価した。
腫瘍段階T1、T2、T3(IUACのTNM分類法による)は、以下のように診断され治療された。T1及びT2(3 cmまでの腫瘍)では放射線治療、かつ結節陽性の場合にはアジュバント化学療法も併せて行われ、それに続けて乳腺腫瘤摘出術を受けた。臨床的及び外科的には、65%の患者は結節陰性であった一方、20%は1つから3つの陽性結節、15%は4つないしそれ以上の陽性結節を持っていた。4 cmより大きいT2腫瘍又はT3腫瘍(5〜10 cm)を持つ女性は乳房切除術前及び術後に化学療法を用いた治療が行われ、手術後には放射線療法も行われた。化学療法及び放射線療法が終了した後、上記患者には以下のような我々のユニットに適用される通例プログラムに相当する5年期間のタモキシフェン療法(20 mg/日)を開始する準備ができた。タモキシフェンを用いた治療法の開始前15日に我々はCR標準化抽出物BNO 1055の20 mgを1日2回処方し、これは併用療法として血管運動神経症の発症が抑制されるまでの6〜12ヶ月の期間、タモキシフェンと共に投与された。
【0018】
(結果)
更年期症状の徴候を全て備えて最初に登録された150人の患者のうち、14人がタモキシフェンアジュバント療法は継続するが、この研究の残りの部分には参加しないことを決定した。この研究の参加者は136人となり、そのうちの90人はタモキシフェン−CR抽出物BNO 1055併用療法を用いて治療が行われ、一方、46人は無作為的に通常療法群に割り当てられた。この研究参加者の臨床的及び人口統計的特徴は、2群間で比較することができる(表3)。参加者の10%には、付属器の保持を伴う子宮全摘出が行われていた。この研究を継続した参加者全員(136)について、研究のベースライン時、全ての管理来診時、及び終了時において、顔面潮紅疾患記録をつけた。
通常療法群に含まれる上記46人の研究参加者のうち、73.9%が重度の顔面潮紅疾患を患い、26.1%が中程度の症状であった。この群に含まれる患者は、6ヶ月間顔面潮紅疾患に対してどんな治療も行わずに、この研究を継続した。
その後、通常治療群として無作為抽出された女性の大部分は、かかりつけの医師によって処方された顔面潮紅疾患に対する非盲検治療を行った。この研究の過程では、通常治療群において隔月ごとの顔面潮紅疾患の報告数は、ベースラインから多少の減少が示された。しかしながら、ベースラインにおける数値とタモキシフェンアジュバント療法開始後6ヶ月における数値との間の差は、重度の顔面潮紅疾患と中程度の顔面潮紅疾患のどちらに対しても顕著ではなかった(5〜9%減少;P= .71;ベースラインから終了までの差を層別化したウィルコクソン検定)。介入群に含まれる90人の研究参加者のうち、研究終了時には46.7%が顔面潮紅疾患を免れ、一方依然重篤な症状を患っていたのは24.4%だけであった(表4)。
【0019】
【表4】
フィッシャーの直接確率検定を用いた比率間の差の傾向は、2群間で顕著に異なった(P<0.01)。通常療法群の7人、及び介入群の4人において、11の軽度の有害事象が起こり、重篤な事象は報告されなかった。
【0020】
(考察)
SERMであるタモキシフェンは、乳癌のホルモン療法及びアジュバント療法、及び乳癌の高い危険性を持つ女性の予防的療法に対する第一選択治療薬である。タモキシフェンに対して最も頻発する有害反応には、顔面潮紅疾患が含まれる。自発的に閉経した大部分の女性は、顔面潮紅疾患に対する治療を求めないかもしれない。しかしながら、その症状が重篤である場合には、生活の質に対して重大な有害作用を及ぼすであろう。乳癌生存者数の増加が予想されることから、この臨床問題は一層一般的になるであろう。
HRTに対する禁忌を持つ患者、又は乳癌生存者の場合であってホルモンを基礎とする療法を拒否する患者のために、更年期代替療法(alternative menopause therapy)を探索する必要がある。外科的及び薬理的に誘起されたホルモンの欠乏は、多くの女性の生活の質に対し大なり小なり有害作用を及ぼす重篤な血管運動神経症の発症を引き起こす。
CRの根茎は伝統的に更年期症状の治療に用いられており、良い結果を伴ってきている。特にCRの根茎からの抽出物は、多様なエストロゲン欠乏状態において確かな効果を示す。
上記介入群において、標準化CR抽出物BNO 1055の先行投与は、タモキシフェンによって引き起こされる血管運動神経症を大幅に減少させ、最終的には、乳癌生存女性の化学療法によって引き起こされるものも大幅に減少させた。クロニジン、高濃度のビタミンE又はプロゲステロンを用いた一般比較試験は、タモキシフェンを用いて治療された閉経前の乳癌生存者が経験する重篤な顔面潮紅疾患を十分に抑制することを達成できなかった。
長期的に使用した場合に、シミシフガ・ラセモサはプラセボに相対して、より高い有効性を示し得る。この記載に基づいて我々は、より長期的に抽出物を投与するタモキシフェンとCR抽出物BNO 1055の併用療法は、上記群の患者における顔面潮紅疾患の軽減、及び生活の質の改善に対し、非常に重要な治療手段に相当することを実証してきた。乳癌に対する高い危険性を持つ女性に対する予防薬としてタモキシフェンが投与される場合にも、同様な併用療法が用いられ得る。
現今、植物エストロゲン類は、多くの女性、及び前記群の乳癌生存者に対する顔面潮紅疾患の治療法として、よく知られる方法である。それらの薬剤は「天然物」であって安全であると主張されるという理由で、非常に大きな魅力を持っている。
女性が植物エストロゲン類の使用を選択した場合、医師は、その成分全てを詳細に説明し、標準化抽出物を含む製品のみを使用するように勧めるべきである。
【0021】
(参考文献)
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラロキシフェン又はタモキシフェンのような選択的エストロゲンレセプター調節因子(SERM)によって引き起こされる顔面潮紅疾患のような副作用の治療及び/又は予防の方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
閉経が起こった場合、老化した卵巣はエストラジオールの分泌を停止する;そのときまでにエストロン(低活性エストロゲン)がエストラジオールに取って代わる。エストラジオール産生の生理的フィードバックの欠損が、ろ胞刺激ホルモン(FSH)ホルモン及び黄体形成ホルモン(LH)両方の血清レベルを増加させる。
この期間中は、血管運動神経症により、大部分の女性において生活の質が低下する[1]。
頻繁な顔面潮紅疾患は、緊張性、疲労感、神経過敏、頭痛、筋肉及び関節の痛み、及び抑うつ症のような精神治療学的障害と関連している。血管運動神経障害は、重症度及び持続時間両方において、ばらつきが大きい。月経可能な女性では重症の血管運動神経障害によって、月経不可能な女性の場合よりも一層安寧が失われる。エストロゲンレベルの減少の結果、骨代謝回転が増加し、骨吸収が骨形成より優勢になる[2]。閉経は、心臓血管の健康状態及び認知機能の低下とも関連している[3,4]。
【0003】
閉経期後ホルモン代替療法(HRT)は、短期間の症状に対する特殊療法及び長期間の予防的療法として示すことができる。不運にも、女性の健康状態に対してのHRTの影響について、ランダム化比較臨床試験によるデータは未だ不足である。長期間HRTを行う患者の乳癌の危険性が増加する可能性のような疑問に対しての決定的な答が得られなければならない[5]。
閉経期後の女性に対するHRTは、心臓血管疾患及び骨吸収の重大な危険要因を逆転させることができる一方、乳癌の危険性への影響は未解決な問題のままである。乳癌の病歴が判明している女性への使用を考えた場合、予想されるように、HRTの問題点はなおさら複雑になるであろう。閉経期後の乳癌患者の生存者人口は増加している。その上、腋窩リンパ節が陰性又は陽性の疾患の患者に対するアジュバント化学療法の使用増加は、結果として閉経期が早発する若年患者人口の増加を引き起こす[6]。卵巣切除は、乳癌の再発率及び死亡率を15〜25%減少させることと関連し得ることが示されている[7]。このことにより化学療法によって引き起こされた卵巣不全は、アジュバント療法に由来する延命効果に貢献し得ると推察される。エストロゲンが乳癌の危険性に対して逆の効果を有する証拠は、乳癌細胞系に対するエストロゲンのin vitroにおける効果、及びエストロゲンの長期使用は乳癌を患う危険性を増加し得ることを示唆する疫学的データを根拠としている。
【0004】
この状況の不確実性を考えると、大部分の臨床医は代替的な治療経路の利用を選択する;さらに以前に乳癌の診断を受けている女性は、HRTを利用するために再発の可能性がさらに増加することを受諾したがらない[8]。
選択的エストロゲンレセプター調節因子(SERM)は、従来のHRT利用が耐えられない、又は受け入れたがらない女性に対して現在有効である医薬作用物質の新しい分類である。SERMは、以前は抗エストロゲン類と呼ばれていたが、現在この表記は適切でないことが知られている。SERMという用語は、純粋なエストロゲンアゴニスト又はアンタゴニストとは大きく異なり、標的とする組織に大きく依存するエストロゲンアゴニスト−アンタゴニスト活性の混在及び選択的パターンを有する化合物を記述するために作り出された。
【0005】
上記薬剤の医薬的な目標は、その活性が有益となる組織(骨、脳、肝臓)においてエストロゲン様活性を提供すること、及び、乳房及び子宮粘膜のようなエストロゲン様活性(細胞増殖)が有害となり得る組織において、不活性又はアンタゴニスト活性のどちらかを有することである。一般に最も盛んに研究されているSERMは、タモキシフェン及びラロキシフェンである。タモキシフェンは、進行した乳癌又は転移性乳癌の治療において、全体又は部分的な乳房切除術及び胸部放射線照射を行った女性に対する乳癌(結節陰性又は結節陽性)治療のためのアジュバントとして、及び、乳癌の高い危険性を有する女性に対する予防作用物質として、現在認可されている。NSABP P−1試験では、20 mg/日のタモキシフェンが浸潤性乳癌の危険性を49%減少させた(69ヶ月間の追跡調査)ことが見出された。ER陽性の乳癌を患った全年齢層の女性において、危険性の減少が認められた;ER陰性腫瘍には、効果が認められなかった。しかしながら、タモキシフェンを投与されていた50歳以上の女性では、子宮体癌初期段階の危険性が2倍以上に増加した;50歳より若い女性では、子宮体癌も含め、有害事象の発生率は増加しなかった[9]。さらにNSABP P−1研究では、タモキシフェンの使用が特異的血管運動神経症状及び婦人科医学的症状と関連していることが示された[10]。
【0006】
顔面潮紅疾患は、閉経前及び閉経後の乳癌患者をタモキシフェンで治療した場合に引き起こされる副作用として、よく知られている。重度の顔面潮紅疾患は、月経がある女性により頻繁に起こり、生活の質に対してより大きな影響を及ぼす;彼女達の大部分は、更年期症状を抑えるための従来療法を使用することができない。乳癌生存者には、このような症状を抑えるためにエストロゲン以外の薬物療法が用いられなければならない。シミシフガ・ラセモサ(CR)はもともと、月経及び更年期の状態を整えるために用いられていた。近年は、シミシフガ・ラセモサを閉経の身体的及び精神的症状の治療への利用に推奨することが多くなった[13,14]。更年期症状に対してシミシフガ・ラセモサがその効果を引き出す正確なメカニズムは、解明されていない。その効果は視床下部への阻害作用又は神経伝達物質への作用によって媒介されるということを幾人かが提唱する一方[15]、他の人々は、シミシフガ・ラセモサが植物エストロゲン類、植物にみられるエストロゲン様化合物、を含むという仮説とともに、これが直接的なエストロゲン様効果を有していることを示唆していた[16]。今日まで、既知の植物エストロゲン類はシミシフガ・ラセモサにおいて同定されていなかった。エストロゲン様活性は幾つかの前臨床試験及び臨床試験によって支持されているが、その他によっては支持されていない。しかしながら、上記の仮定に対応する前臨床研究の結果は、まちまちである。米国特許 US 6,267,994は、in vitroにおける試験を用いて、シミシフガ・ラセモサとタモキシフェンの組合せの抗増殖活性を開示している。
【0007】
近年、無作為的な二重遮蔽(double masked)及びプラセボコントロール試験において、顔面潮紅疾患の頻度及び強度に対するシミシフガ・ラセモサの効果が、乳癌病歴のある患者に対して研究された。その研究はタモキシフェン使用/タモキシフェン不使用に分類されており、化学療法及び放射線照射療法を含む初期治療を終了した女性が適格とされた。治療薬群及びプラセボ群の両方において、タモキシフェンを使用するしないに関わらず強度の顔面潮紅疾患の減少が報告されたが、タモキシフェン使用群とタモキシフェン非使用群とその他の群の間には、十分に有意な差が認められなかった[17]。この研究の限界は、被験者の参加がたった2ヶ月間しか続かないことである。
従って、SERMを用いる治療によって引き起こされる顔面潮紅疾患に悩まされている女性に対し、この副作用を改善するための治療法が非常に必要とされる。
ここで、シミシフガ・ラセモサの標準化抽出物を用いた長期的な治療が、この女性達の症状を劇的に改善することが見出されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、選択的エストロゲンレセプター調節因子(SERM)によって引き起こされた副作用、特に顔面潮紅疾患の治療及び/又は予防の方法に関する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
少なくとも4ヶ月間以上のSERM投与の必要がある患者に対して、有効量のシミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物の投与を行う。
【0010】
【発明の実施の形態】
上記及び下記において「それを必要とする患者」という用語は、SERMを用いた治療に起因する副作用を減らす必要のある健康な女性を意味する。この人々は30〜60歳の成人であることを原則とし、好ましくは平均年齢が約46歳である35〜55歳の成人である。
標準化抽出物は、現在SERMを用いた治療を受けていて、全体又は部分的な乳房切除術及び胸部放射線照射を受けた女性、進行した乳癌又は転移性乳癌を患う女性、又は乳癌の危険性が高い女性、特に標準的月経及び正常な月経周期の閉経前状態にあってER陽性腫瘍の乳癌の診断を受けた女性に対して投与されるのが好ましい。
本明細書で用いられる「有効量」の用語は、SERM療法によって引き起こされる副作用を軽減するのに十分な量を意味している。望ましくは、顔面潮紅疾患の発症を患者の100%から60%未満に減少すること、及び重度の顔面潮紅疾患の発症を患者の約75%から約25%に減少することである。
「抽出物」という用語は、植物又は植物構成部分が、水、エタノール、ブタノール、アセトン、これらの混合物、エーテル、油類、又は植物抽出の最先端技術ではよく知られるその他の適切な溶媒のような、適切な溶媒によって抽出されることを意味する。この抽出物は、薬理的に許容されるならばそのままで用いることができ、そうでなければ得られた溶液の溶媒が取り除かれ、その残留物がそのまま又はさらに手を加えた後、例えば薬理的に適切な溶媒に再溶解又は再懸濁させた後に、用いられる。
「活性成分」という用語は、薬理的効果の主な原因となる活性成分全てを意味している。上記製剤は、好ましくは少なくとも75%、さらに好ましくは少なくとも90%の薬理的効果を担う有益な植物成分の全体を含む。
「医薬組成物」という用語は、処方箋薬及びOTC薬に適しており、かつ、医師からか、薬局又はドラッグストアでのみ入手可能な組成物を意味している。
【0011】
上記SERMはラロキシフェン又はタモキシフェンであるのが好ましく、特にここで記述される患者は、タモキシフェン、すなわちZ−2−[4−(1,2−ジフェニル−1−ブテニル)フェノキシ]−N,N−ジメチル−エチルアミン、のアジュバント療法を受けている乳癌生存者であるのが好ましい。
10〜30 mg、特に約20 mg/日のタモキシフェンが上記患者に投与されるのが、最も好ましい。
シミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物がこの患者に投与されるのは、少なくとも6ヶ月間、特に6〜60ヶ月間であるのが好ましく、最も好ましくは6〜24ヶ月間である。
10〜30 mg、特に20 mg/日のシミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物が1日2回この患者に投与されるのが好ましい。
「植物」という用語は、活性成分を含む植物部分及び植物そのものとして解釈する。例えば、葉、茎、種、果実、根茎、又は根のような上記のものを示す。この植物又は植物構成部分は、乾燥させたものが好ましい。これらは、断片に切断されていてもよく、破砕されていても、粉末にされていてもよい。
「抽出物」という用語は、植物又は植物構成部分が、水、エタノール、ブタノール、アセトン、これらの混合物、エーテル、超臨界二酸化炭素、ジクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素、油類、又は植物抽出の最先端技術としてよく知られるその他の適切な溶媒のような、適切な溶媒によって抽出されることを意味する。この抽出物は薬理的に許容されるならばそのままで用いることができ、そうでなければ得られた溶液の溶媒を除去して、残留物をそのまま又はさらに手を加えた後、例えば薬理的に適切な溶媒に再溶解又は再懸濁した後に、用いられる。
シミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物は植物部分の抽出により得られるのが好ましく、特にブラック・コホッシュの根茎は有機溶媒、最も好ましくは水溶性エタノール又は超臨界二酸化炭素を用いて抽出されることであり、得られる「湿った抽出物」は国際特許出願WO99/47149によって開示されるように濃縮され乾燥される。この全開示は、引用により本明細書に含まれるものとする。
シミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物はカプセル又は錠剤、特に被膜被覆錠剤の形態で投与されるのが好ましく、ベーリンガーインゲルハイム−ファーマトンより商業的に入手可能なBNO 1055(MENOFEM(商標登録))の形態で投与されるのが最も好ましい。
【0012】
SERM及びシミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物は、異なる投与形態で続けて投与されてもよく、又は、これらを一つに併せた投薬形態で同時に投与されてもよい。
両活性成分は別々に投与することが、特に好ましい。患者の服薬尊守のためには、SERM及びシミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物は、その一方の(A)がSERMを含み、もう一方が上記シミシフガ・ラセモサ抽出物を含む2つのコンパートメントを伴った医薬キットの形態で提供されるのが好ましい。
従って本発明は、少なくとも以下の2つの独立単位投与形態(A)と(B)に関係する。:(A)タモキシフェン及び医薬として許容される担体、特に、10〜30 mg、最も好ましくは約20 mgのタモキシフェンを包含する錠剤を含む組成物を含んでいるもの;(B)シミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物及び医薬として許容される担体、特に、各々に10〜30 mg、最も好ましくは約20 mgのシミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物を包含する2つの錠剤を含む組成物を含んでいるもの。
しかしながら、別の好ましい態様においてはシミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物がSERMと共に同時に、好ましくは被覆錠剤の形態で投与されることである。前記被覆錠剤のコアは本質的にシミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物からなり、SERM特にタモキシフェンを含むコーティング層に包埋されており、このコーティング層はカルシウム塩、結合剤、崩壊剤、湿潤剤、充填剤、潤滑剤、及び着色剤からなる群より選択される少なくとも1つの成分を含んでいてもよい。シミシフガ及びカルシウム塩を含む同様の被覆錠剤が国際特許出願WO 02/100422 A1によって開示されており、引用により、この全開示、特にその実施例及び図面は本明細書に含まれるものとする。
【0013】
【実施例】
以下に記述される臨床試験は、タモキシフェンアジュバント療法下にある乳癌生存者に共通する顔面潮紅疾患の抑制における、CR抽出物BNO 1055の効果及び副作用を評価するために実施した。
(方法)
臨床治療例
セントロ・クリニコ・デ・マターニダッド(Centro Clinico de Maternidad)の乳房学部“レオポルド・アグエレベル(Leopoldo Aguerrevere)”において、閉経後、結節性及びER状態、年齢について関係なく、全タイプの乳癌生存者の女性1,600人が、タモキシフェン(20 mg/日)を用いて治療されている(表1)。
【表1】
【0014】
患者に対するタモキシフェンの継続治療は、通常5年の期間で計画される。公知文献によって、前記期間では、再発していない生存者及び生存者全体における改善が報告されている。しかしながら我々は、前記治療グループ全体において、小型の高分化型子宮内膜癌のケースをただ1つ見出した(表2)。
【表2】
【0015】
タモキシフェンは前記患者達に対し非常に耐容性がよく、使用中止となっているのは5%より少数である。タモキシフェンの最も一般的な有害作用は血管運動神経症であり、閉経後の女性よりも閉経前の女性により一般的に起こっている。閉経後の患者の25%に顔面潮紅疾患が報告されたが、一方、閉経前の女性における顔面潮紅疾患は74%に至るまで高くなっており、その大部分が重症であった。これら女性の多くは最近HRTを中止しており、それは乳癌が診断された時点である。タモキシフェンを用いて治療する患者の生活の質を改善する目的で、我々は独立した実験としてクロニジン、高濃度のビタミンE、又はプロゲステロンを用いて血管運動神経症の抑制を試みたが、非常に不満足な結果となった。これに反して、タモキシフェンをCR標準抽出物のBNO 1055と一緒に投与した時には、非常に有望な結果が得られた。
乳癌を患っている女性は、様々な理由で顔面潮紅疾患に由来する問題に対して一層高い危険性を持つ。卵巣摘除手術又はアルキル化剤を用いた化学療法の場合のように、急に閉経が起こる時に、その症状がより重症になり得る。そして勿論、タモキシフェンも顔面潮紅疾患を誘発し得る。
自発的に閉経した大部分の女性は、顔面潮紅疾患の治療を求めないかもしれない。しかしながら、その症状が重症である場合は、生活の質に対して著しい有害作用を及ぼすであろう。乳癌生存者数の増加が予想されることから、この臨床問題は一層一般的になるであろう。我々は上記女性達に対して、できることが何もないと言うことは、もはやできない。彼女達の症状に取り組むこと、及び代替的なストラテジーの利用を通じ前記症状に関与することが、我々の義務である。
【0016】
研究参加者の採用は1999年5月に開始した。適格性の主な理由は、標準的月経及び正常な月経周期の閉経前状態にあって、ER陽性腫瘍の乳癌診断がなされることである。不適格性の最も一般的な理由は、症状軽減のための研究治療を検討することの拒否、他の癌病歴、及び重度の慢性病状である。最終的に90人の女性がこの研究に含まれ、この女性達は平均46歳(35〜52歳)であった。この女性達の10%に対して、付属器の保持を伴う子宮全摘出が行われていた(表3)。
【表3】
【0017】
子宮内膜の厚さを測定する目的で、6ヶ月後及びその後毎年続けて繰り返される膣内超音波診断と併せて、パップスメアを用いた理学検査及び婦人科医学的検査を行った。これらの場合では、子宮内膜肥大は、取り出された10 mmの生検組織より厚かった。この治療下の患者達を2ヶ月ごとに評価した。
腫瘍段階T1、T2、T3(IUACのTNM分類法による)は、以下のように診断され治療された。T1及びT2(3 cmまでの腫瘍)では放射線治療、かつ結節陽性の場合にはアジュバント化学療法も併せて行われ、それに続けて乳腺腫瘤摘出術を受けた。臨床的及び外科的には、65%の患者は結節陰性であった一方、20%は1つから3つの陽性結節、15%は4つないしそれ以上の陽性結節を持っていた。4 cmより大きいT2腫瘍又はT3腫瘍(5〜10 cm)を持つ女性は乳房切除術前及び術後に化学療法を用いた治療が行われ、手術後には放射線療法も行われた。化学療法及び放射線療法が終了した後、上記患者には以下のような我々のユニットに適用される通例プログラムに相当する5年期間のタモキシフェン療法(20 mg/日)を開始する準備ができた。タモキシフェンを用いた治療法の開始前15日に我々はCR標準化抽出物BNO 1055の20 mgを1日2回処方し、これは併用療法として血管運動神経症の発症が抑制されるまでの6〜12ヶ月の期間、タモキシフェンと共に投与された。
【0018】
(結果)
更年期症状の徴候を全て備えて最初に登録された150人の患者のうち、14人がタモキシフェンアジュバント療法は継続するが、この研究の残りの部分には参加しないことを決定した。この研究の参加者は136人となり、そのうちの90人はタモキシフェン−CR抽出物BNO 1055併用療法を用いて治療が行われ、一方、46人は無作為的に通常療法群に割り当てられた。この研究参加者の臨床的及び人口統計的特徴は、2群間で比較することができる(表3)。参加者の10%には、付属器の保持を伴う子宮全摘出が行われていた。この研究を継続した参加者全員(136)について、研究のベースライン時、全ての管理来診時、及び終了時において、顔面潮紅疾患記録をつけた。
通常療法群に含まれる上記46人の研究参加者のうち、73.9%が重度の顔面潮紅疾患を患い、26.1%が中程度の症状であった。この群に含まれる患者は、6ヶ月間顔面潮紅疾患に対してどんな治療も行わずに、この研究を継続した。
その後、通常治療群として無作為抽出された女性の大部分は、かかりつけの医師によって処方された顔面潮紅疾患に対する非盲検治療を行った。この研究の過程では、通常治療群において隔月ごとの顔面潮紅疾患の報告数は、ベースラインから多少の減少が示された。しかしながら、ベースラインにおける数値とタモキシフェンアジュバント療法開始後6ヶ月における数値との間の差は、重度の顔面潮紅疾患と中程度の顔面潮紅疾患のどちらに対しても顕著ではなかった(5〜9%減少;P= .71;ベースラインから終了までの差を層別化したウィルコクソン検定)。介入群に含まれる90人の研究参加者のうち、研究終了時には46.7%が顔面潮紅疾患を免れ、一方依然重篤な症状を患っていたのは24.4%だけであった(表4)。
【0019】
【表4】
フィッシャーの直接確率検定を用いた比率間の差の傾向は、2群間で顕著に異なった(P<0.01)。通常療法群の7人、及び介入群の4人において、11の軽度の有害事象が起こり、重篤な事象は報告されなかった。
【0020】
(考察)
SERMであるタモキシフェンは、乳癌のホルモン療法及びアジュバント療法、及び乳癌の高い危険性を持つ女性の予防的療法に対する第一選択治療薬である。タモキシフェンに対して最も頻発する有害反応には、顔面潮紅疾患が含まれる。自発的に閉経した大部分の女性は、顔面潮紅疾患に対する治療を求めないかもしれない。しかしながら、その症状が重篤である場合には、生活の質に対して重大な有害作用を及ぼすであろう。乳癌生存者数の増加が予想されることから、この臨床問題は一層一般的になるであろう。
HRTに対する禁忌を持つ患者、又は乳癌生存者の場合であってホルモンを基礎とする療法を拒否する患者のために、更年期代替療法(alternative menopause therapy)を探索する必要がある。外科的及び薬理的に誘起されたホルモンの欠乏は、多くの女性の生活の質に対し大なり小なり有害作用を及ぼす重篤な血管運動神経症の発症を引き起こす。
CRの根茎は伝統的に更年期症状の治療に用いられており、良い結果を伴ってきている。特にCRの根茎からの抽出物は、多様なエストロゲン欠乏状態において確かな効果を示す。
上記介入群において、標準化CR抽出物BNO 1055の先行投与は、タモキシフェンによって引き起こされる血管運動神経症を大幅に減少させ、最終的には、乳癌生存女性の化学療法によって引き起こされるものも大幅に減少させた。クロニジン、高濃度のビタミンE又はプロゲステロンを用いた一般比較試験は、タモキシフェンを用いて治療された閉経前の乳癌生存者が経験する重篤な顔面潮紅疾患を十分に抑制することを達成できなかった。
長期的に使用した場合に、シミシフガ・ラセモサはプラセボに相対して、より高い有効性を示し得る。この記載に基づいて我々は、より長期的に抽出物を投与するタモキシフェンとCR抽出物BNO 1055の併用療法は、上記群の患者における顔面潮紅疾患の軽減、及び生活の質の改善に対し、非常に重要な治療手段に相当することを実証してきた。乳癌に対する高い危険性を持つ女性に対する予防薬としてタモキシフェンが投与される場合にも、同様な併用療法が用いられ得る。
現今、植物エストロゲン類は、多くの女性、及び前記群の乳癌生存者に対する顔面潮紅疾患の治療法として、よく知られる方法である。それらの薬剤は「天然物」であって安全であると主張されるという理由で、非常に大きな魅力を持っている。
女性が植物エストロゲン類の使用を選択した場合、医師は、その成分全てを詳細に説明し、標準化抽出物を含む製品のみを使用するように勧めるべきである。
【0021】
(参考文献)
Claims (16)
- 選択的エストロゲンレセプター調節因子(SERM)によって引き起こされる副作用の治療及び/又は予防の方法であり、SERMの投与を必要とする患者に少なくとも4ヶ月間以上の期間にわたって有効量のシミシフガ・ラセモサ標準化抽出物の投与を含む前記方法。
- 全体又は部分的な乳房切除術及び胸部放射線照射を受けた女性、進行した乳癌又は転移性乳癌を患う女性、又は乳癌に対して高い危険性を持つ女性を患者とする、請求項1記載の方法。
- 標準的月経及び正常な月経周期である閉経前状態、及び乳癌の診断がER陽性腫瘍である女性を患者とする、請求項2記載の方法。
- SERMがラロキシフェン又はタモキシフェンである、請求項1記載の方法。
- 患者に対し10〜30mg/日のタモキシフェンを投与する、請求項4記載の方法。
- 患者がタモキシフェンアジュバント療法を受けている乳癌生存者である、請求項4記載の方法。
- 少なくとも6ヶ月間シミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物を患者に投与する、請求項1記載の方法。
- 10〜30mgのシミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物を1日2回患者に投与する、請求項7記載の方法。
- 副作用が顔面潮紅疾患である、請求項1記載の方法。
- 副作用が、緊張症、疲労感、神経過敏、頭痛、筋肉及び関節の痛み、及び抑うつ症のような精神治療学的障害と関連する顔面潮紅疾患である、請求項9記載の方法。
- シミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物が、有機溶媒又は超臨界二酸化炭素を用いたシミシフガ・ラセモサの植物部分の抽出によって得られる、請求項8記載の方法。
- シミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物が錠剤形態で投与される、請求項11記載の方法。
- シミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物が、ベーリンガーインゲルハイム−ファーマトンよりMENOFEM(登録商標)として商業的に入手可能なものである、請求項12記載の方法。
- 少なくとも2つの独立単位投与形態(A)及び(B)を含む医薬品キット:
(A)タモキシフェン及び医薬として許容される担体を含む組成物を含む形態;
(B)シミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物及び医薬として許容される担体を含む組成物を含む形態。 - (A)が10〜30mgのタモキシフェンを含む錠剤を含み;
(B)が、各々に10〜30mgのシミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物を含んでいる2つの錠剤を含む、請求項14記載の医薬品キット。 - コアが本質的にシミシフガ・ラセモサ標準化乾燥抽出物からなり、SERM、及び、カルシウム塩、結合剤、崩壊剤、湿潤剤、充填剤、潤滑剤、及び着色料からなる群より選択される少なくとも1つの成分を含むコーティング層に包埋された被覆錠剤。
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