JP2004299591A - 表示システム - Google Patents
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Abstract
【課題】画像のサイズが比較的大きいにも関わらず焦点位置を遠くすることができる表示システムを提供すること。
【解決手段】画像投影装置3は、左右反転した画像を天井方向に投影する。投影画像表示部4は、画像投影装置3によって投影される画像を表示する。画像反射部5は、投影画像表示部4に表示されている画像を後部座席着座者方向に反射する。着座者は、反射された画像を見ればよいので、画像反射部5までよりも遠い位置で焦点を合わせればよい。したがって、焦点距離が遠くなるので目が疲れない。さらに、焦点距離を遠くすることによって、画像のサイズを大きくすることができる。画像反射部5はハーフミラーからなるので、ヘッドレスト付近まで位置したとしても、後方視認の妨げとならない。よって、画像反射部5を大きくすることができ、提供される画像のサイズも大きくすることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】画像投影装置3は、左右反転した画像を天井方向に投影する。投影画像表示部4は、画像投影装置3によって投影される画像を表示する。画像反射部5は、投影画像表示部4に表示されている画像を後部座席着座者方向に反射する。着座者は、反射された画像を見ればよいので、画像反射部5までよりも遠い位置で焦点を合わせればよい。したがって、焦点距離が遠くなるので目が疲れない。さらに、焦点距離を遠くすることによって、画像のサイズを大きくすることができる。画像反射部5はハーフミラーからなるので、ヘッドレスト付近まで位置したとしても、後方視認の妨げとならない。よって、画像反射部5を大きくすることができ、提供される画像のサイズも大きくすることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示システムに関し、より特定的には、自動車内等において用いられる表示システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、表示装置の薄型化、軽量化が図られている。それに伴い、自動車内にも表示システムが構築されるようになってきた。最近では、自動車の後部座席用の表示システムも提案されてきている。
【0003】
図14は、自動車の後部座席用の従来の表示システムの一例を示す図である(たとえば、特許文献1参照)。図14に示す表示システムにおいて、表示装置33は、前席ヘッドレスト31の後方に設置されている支持部32に、前後方向へ角度調整可能に取り付けられている。従って、前席ヘッドレスト31の傾斜角度が変更されたとしても、後部座席の着座者は、表示装置33を見やすい角度に調整することができる。これにより、後部座席の着座者は、良好に画像を見ることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−2395号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前席ヘッドレスト31に設置された表示装置33と着座者とは、近距離に位置することとなるので、着座者は、短い焦点距離で表示装置33を見なければならなかった。あまり短い焦点距離で見続けると、目が疲れる。焦点距離が短いので、表示装置33を小さなものにせざるを得なかった。
【0006】
このように、従来の表示システムを用いて自動車内のような占有範囲の限られている狭い空間で画像を見る場合、焦点距離が短くなるので、目が疲れたり、小さい表示装置を用いざるを得なかったりといった問題があった。
【0007】
本発明の目的は、自動車内のような占有範囲の限られている狭い空間でユーザに画像を提供するにあたり、画像のサイズが比較的大きいにも関わらず焦点距離を遠くすることができる表示システムを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、自動車内に搭載されており、後部座席着座者に画像を提供するための表示システムであって、
画像を表示する画像表示手段と、
入射光束の一部を反射し一部を透過する半透鏡からなっており、画像表示手段による表示画像を後部座席着座者方向に反射する画像反射手段とを備える。
【0009】
上記第1の発明によれば、画像反射手段によって反射された画像がユーザに提供されるので、ユーザの焦点距離を反射経路を介する分遠くすることができる。したがって、自動車内という狭い空間であっても、焦点距離を遠くすることができるので、疲労感の軽減を図ることが期待でき、さらに、焦点距離が遠くなった分、比較的サイズの大きな画像を提供することができる。さらに、半透鏡を用いるので、画像反射手段によってルームミラーから見る後方の視界が妨げられるのを軽減することができる。したがって、ヘッドレスト付近まで半透鏡を大きくしたとしても、後方視認を妨げることはない。結果、比較的大きなサイズの画像を提供することが可能となる。
【0010】
第2の発明は、第1の発明に従属する発明であって、画像表示手段は、
左右反転している画像を自動車の天井に向かって投影する画像投影装置と、
天井に設置されており、画像投影装置によって投影された画像を映し出す投影画像表示部とを含む。
【0011】
上記第2の発明によれば、天井に表示された左右反転している画像を画像反射手段が反射することによって、後部座席の着座者に画像を提供することができる。
【0012】
第3の発明は、第2の発明に従属する発明であって、画像反射手段は、運転席と助手席との間に配置されていることを特徴とする。
【0013】
上記第3の発明によれば、画像反射手段が運転席と助手席との間に配置されることとなるので、画像反射手段を車内のスペースを有効活用して配置することができる。
【0014】
第4の発明は、第3の発明に従属する発明であって、画像投影装置は、後部座席の足元における車両中央部に設置されていることを特徴とする。
【0015】
上記第4の発明によれば、画像投影装置が後部座席の足元における車両中央部に設置されているので、着座者の邪魔にならない。
【0016】
第5の発明は、第3の発明に従属する発明であって、画像投影装置は、後部座席の中央アームレストに埋め込まれていることを特徴とする。
【0017】
上記第5の発明によれば、画像投影装置がアームレストに埋め込まれているので、着座者の邪魔にならない。
【0018】
第6の発明は、第3の発明に従属する発明であって、画像投影装置は、後部座席シートに取り付けられていることを特徴とする。
【0019】
上記第6の発明によれば、画像投影装置が後部座席シートに取り付けられているので、着座者の邪魔にならない。たとえば、シート内部に埋め込んだり、シートの肩部分に取り付けたり、埋め込んだりすることが考えられる。
【0020】
第7の発明は、第2の発明に従属する発明であって、画像反射手段は、自動車の前席の背面に取り付けられていることを特徴とする。
【0021】
上記第7の発明によれば、車内スペースを有効活用して、画像反射手段を配置することができる。また、前席ヘッドレスト付近まで、画像反射手段が配置されたとしても、画像反射手段が半透鏡からなっているので、ルームミラーからの視認の妨げとはならない。
【0022】
第8の発明は、第7の発明に従属する発明であって、画像投影装置は、後部座席シートに取り付けられていることを特徴とする。
【0023】
上記第8の発明によれば、画像投影装置が後部座席シートに取り付けられているので、着座者の邪魔にならない。たとえば、シート内部に埋め込んだり、シートの肩部分に取り付けたり、埋め込んだりすることが考えられる。
【0024】
第9の発明は、第7の発明に従属する発明であって、画像投影装置は、画像投影装置が前席のヘッドレストの背面に取り付けられていることを特徴とする。
【0025】
上記第9の発明によれば、画像投影装置が前席のヘッドレストの背面に取り付けられているので、着座者の邪魔とならず、車内のスペースを有効活用できる。
【0026】
第10の発明は、第1の発明に従属する発明であって、画像表示手段は、左右反転している画像を表示する画像表示装置であることを特徴とする。
【0027】
上記第10の発明によれば、投影装置を用いる必要がないので、車内のスペースを有効活用することができる。
【0028】
第11の発明は、第10の発明に従属する発明であって、画像反射手段は、運転席と助手席との間に配置されていることを特徴とする。
【0029】
上記第11の発明によれば、画像反射手段が運転席と助手席との間に配置されることとなるので、空間画像反射手段を車内のスペースを有効活用して配置することができる。
【0030】
第12の発明は、第11の発明に従属する発明であって、画像表示装置は、運転席と助手席との間の下部に設置されていることを特徴とする。
【0031】
上記第12の発明によれば、画像表示装置が運転席と助手席との間に配置されることとなるので、車内スペースを有効活用することができる。
【0032】
第13の発明は、第11の発明に従属する発明であって、画像表示装置は、後部座席の足元における車両中央部に設置されていることを特徴とする。
【0033】
上記第13の発明によれば、画像表示装置が後部座席の足元に配置されることとなるので、車内スペースを有効活用することができる。
【0034】
第14の発明は、第11の発明に従属する発明であって、画像表示装置は、天井に設置されていることを特徴とする。
【0035】
上記第14の発明によれば、画像表示装置が天井に配置されることとなるので、車内スペースを有効活用することができる。
【0036】
第15の発明は、第12〜14の発明のいずれかに従属する発明であって、さらに、画像表示装置と画像反射手段との間に配置される表示画像を拡大するための画像拡大手段を備える。
【0037】
上記第15の発明によれば、画像が拡大されて表示されることとなるので、サイズの小さな画像表示装置を用いているにも関わらず、サイズの比較的大きな画像を着座者に提供することができる。
【0038】
第16の発明は、第10の発明に従属する発明であって、画像反射手段は、自動車の前席の背面に取り付けられており、
画像表示手段は、天井に設置されていることを特徴とする。
【0039】
上記第16の発明によれば、車内スペースを有効活用して、画像反射手段を配置することができる。
【0040】
第17の発明は、第3,7,11,16の発明のいずれかに従属する発明であって、さらに、画像反射手段を角度調整可能なように支持する支持手段を備える。
【0041】
上記第17の発明によれば、角度調整によって、適切な方向に画像を反射させることができるようになるので、どのような身体の着座者であっても、良好に画像を見ることができるようになる。
【0042】
第18の発明は、第1の発明に従属する発明であって、画像反射手段の透過率は、自動車内の明るさに応じて調整されることを特徴とする。
【0043】
上記第18の発明によれば、周囲の明るさに応じて透過率が変化するので、最適な条件で画像を反射することができ、画像の質が向上する。また、透過率を調整し、反射率を下げることによって、ルームミラーから視界の妨げをなくしたり、窓ガラスから外の風景を見たりすることができる。画像を視聴しない場合は、反射率を下げておくのが実用上有効である。
【0044】
第19の発明は、第1の発明に従属する発明であって、画像反射手段の透過率は、表示画像の種類および/または明るさに応じて調整されることを特徴とする。
【0045】
上記第19の発明によれば、表示映像の種類および/または明るさに応じて透過率が変化するので、暗い映像の反射率を上げたりすることができ、反射される画像が着座者にとって見やすくなる。
【0046】
第20の発明は、第18または19の発明に従属する発明であって、画像反射手段を構成する半透鏡は、透過率の異なる複数のものからなっており、
画像反射手段は、使用する半透鏡を交換することによって透過率を調整する。
【0047】
上記第20の発明によれば、透過率の異なる複数の半透鏡を用い交換することとなるので、画像反射手段の透過率を調整することができる。
【0048】
第21の発明は、第18または19の発明に従属する発明であって、半透鏡は、電気的に変化に応じて透過率を変更する調光ミラーであり、
画像反射手段は、調光ミラーに対して電気的な変化を加えることで、透過率を調整する。
【0049】
上記第21の発明によれば、調光ミラーを用いるので、電気的に透過率を調整することができる。
【0050】
第22の発明は、第1の発明に従属する発明であって、画像反射手段は、自動車の後部座席側面の窓ガラス部分に構成されており、
画像表示手段は、左右反転している画像を表示する画像表示装置であって、表示画像が窓ガラスとしての半透鏡に映し出されるような位置に配置されていることを特徴とする。
【0051】
上記第22の発明によれば、側面の窓ガラス部分を有効活用して画像を提供することとなるので、車内スペースの有効活用を図ることが可能となる。また、自動車の走行状況にあわせて仮想空間内の景色を映像として映し出すようにすれば、自動車の後席エンターテイメントとしての実用性が期待できる。
【0052】
第23の発明は、第22の発明に従属する発明であって、画像反射手段の透過率は、自動車の周囲の明るさに応じて調整されることを特徴とする。
【0053】
上記第23の発明による効果は、第18の発明と同様である。
【0054】
第24の発明は、第22の発明に従属する発明であって、画像反射手段の透過率は、表示画像の種類および/または明るさに応じて調整されることを特徴とする。
【0055】
上記第24の発明による効果は、第19の発明と同様である。
【0056】
第25の発明は、第23または24の発明に従属する発明であって、画像反射手段を構成する半透鏡は、透過率の異なる複数のものからなっており、
画像反射手段は、使用する半透鏡を交換することによって透過率を調整する。
【0057】
上記第25の発明による効果は、第20の発明と同様である。
【0058】
第26の発明は、第23たは24の発明に従属する発明であって、半透鏡は、電気的に変化に応じて透過率を変更する調光ミラーであり、
画像反射手段は、調光ミラーに対して電気的な変化を加えることで、透過率を調整する。
【0059】
上記第26の発明による効果は、第21の発明と同様である。
【0060】
第27の発明は、自動車内に搭載されており、後部座席着座者に画像を提供するための表示システムであって、
左右反転している画像を自動車の天井に向かって投影する画像投影装置と、
自動車内の前席の背面に取り付けられており、画像投影装置による表示画像を後部座席着座者方向に反射する画像反射手段とを備える。
【0061】
第28の発明は、第27の発明に従属する発明であって、画像投影装置は、後部座席シートに取り付けられていることを特徴とする。
【0062】
第29の発明は、第27の発明に従属する発明であって、画像投影装置は、前席のヘッドレスト内部に埋め込まれていることを特徴とする。
【0063】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。本表示システムは、画像投影装置3と、投影画像表示部4と、画像反射部5と、支持部6とを備える。図2は、本表示システムの後方上部からの斜視図である。なお、図2では、投影画像表示部4の図示を省略している。図1および図2において、前席1は、自動車内の前方左右に設置されている運転席および助手席である。後席2は、自動車内の後方に設置されている後部座席である。
【0064】
画像投影装置3は、後席2の足元における車両中央部付近に設置されており、左右反転している画像を車内天井方向に投影する装置である。
【0065】
投影画像表示部4は、自動車内の天井に設置されており、画像投影装置3が投影する画像を映し出すスクリーンである。
【0066】
画像反射部5は、運転席と助手席との間に床部分に設置された支持部6の先端に取り付けられており、投影画像表示部4に映し出された画像を後部座席着座者の方向に反射するための装置である。運転者はルームミラーを用いて後方を視認する必要があるので、画像反射部5は、ハーフミラー(半透鏡ともいう)によって構成される。ハーフミラーは、ガラスの表面に薄い金属膜を塗布することによって、一定光量の光が透過するようにした鏡であり、入射光束の一部を反射し一部を透過する。
【0067】
支持部6は、画像反射部5を下方から支持すると共に、画像反射部5の角度を調整することができる機構を備えた器具である。この機構としては、支持部6を中心に画像反射部5が回動するようになっていてもよいし、支持部6の支持棒が蛇腹状になっていてもよい。なお、画像反射部5は、その左右外側に垂直に立てた棒によって支持されるなど、支持方法は、図2に示す例に限られない。
【0068】
次に、第1の実施形態に係る表示システムの動作について説明する。
画像投影装置3は、左右反転している画像を車内の天井に設置されている投影画像表示部4に向かって投影する。画像反射部5は、投影画像表示部4に投影された画像を後部座席着座者に向けて反射する。
【0069】
後部座席の着座者は、画像反射部5によって反射される投影画像表示部4に投影された画像を見ることとなる。したがって、後部座席の着座者は、画像反射部5までよりも遠い位置で焦点を合わせればよいこととなる。
【0070】
このように、第1の実施形態に係る表示システムを用いると、着座者の焦点位置を画像反射部5よりも遠くにすることができるので、画像を見る際の疲労を軽減することが可能となる。また、焦点位置が遠くなるので、投影画像表示部4に投影される画像サイズを大きくすることによって、画像反射部5が反射する画像を大きくしたとしても、着座者は眼精疲労を感じることなく画像を見ることができる。さらに、画像反射部5は、ハーフミラーで構成されるので、運転者によるルームミラー等を用いた後方視認を遮らないと期待できる。
【0071】
また、画像反射部5は、ハーフミラーで構成されるので、ヘッドレスト付近まで位置する大きさにしたとしても、後方視認を遮ることがない。結果、より大きな画面を提供することが可能となる。
【0072】
なお、画像投影装置3は、後部座席中央部のアームレスト内に埋め込まれていてもよいし、後部座席中央部のシート内に埋め込まれていてもよい。天井方向に画像を投影できる位置であり、かつ後部座席の邪魔にならない位置であれば、画像投影装置3が取り付けられている場所はどこでもよい。後部座席中央以外の場所であってもよいし、埋め込まれていなくてもよい。画像投影装置3を座席に埋め込む場合、アームレストやシートに画像投影装置3を覆い隠す蓋を設け、本表示システムを使用しない場合、ユーザが当該蓋を被せるようにするとよい。
【0073】
なお、画像投影装置3が投影する画像の明るさを変更できるようにしてもよい。この場合、適切な明るさの画像を後部座席着座者に提供できる。
【0074】
なお、画像反射部5は、左右の後席用に一つずつ設置してもよい。この場合、画像反射部5は、前席シートの後側に収納されており、使用時に後席着座者により取り出される構造であるとさらによい。
【0075】
なお、画像反射部5の高さが前席ヘッドレストの高さを超えないのであれば、画像反射部5は、ハーフミラーに限らず全反射ミラーであってもよい。また、停止中に視聴するのであれば、全反射ミラーで構成される画像反射部5を取り出してきて、視聴できるようにしてもよい。
【0076】
なお、第1の実施形態では、投影画像表示部4は、画像投影装置3が投影した画像を表示することとしたが、投影画像表示部4の位置に液晶ディスプレイ等を配置して、左右反転した画像を直接表示し、画像反射部5に反射させるようにしてもよい。
【0077】
なお、上記では、画像反射部5が運転席と助手席との間に配置されることとしたが、これに限られるものではない。
【0078】
図3は、画像反射部5が前席のヘッドレストの背面に取り付けられたときの表示システムの構成を示す図である。図3に示すように、画像反射部5を前席のヘッドレストに取り付ける場合、ルームミラーからの後方視認の妨げとなる場合があるので、画像反射部5は、ハーフミラーであるとよい。さらに、角度調整が可能なように、画像反射部5は、前席に支持されている。この場合、画像投影装置3は、後部座席の両端に取り付けられている。なお、画像投影装置3の取り付け位置は、図示した位置に限らず、後部座席のヘッドレスト中央側であってもよい。
【0079】
図4は、画像反射部5が前席の背面に取り付けられたときの表示システムの構成例を示す図である。この場合も、図3の場合と同様、画像投影装置3は、後部座席に取り付けられる。また、画像反射部5は、角度調整が可能なように、前席の肩部分を中心に支持されている。なお、この場合、画像反射部5は、ルームミラーからの視認の妨げとならないので、ハーフミラーでなくてもよい。
【0080】
図5は、画像反射部5が前席の背面に取り付けられたときの表示システムの他の構成例を示す図である。図5に示すように、画像投影装置3は、前席ヘッドレストの背面に取り付けられもよい。この場合、画像投影装置3は、前席ヘッドレストの内部に埋め込まれるように取り付けられていてもよい。
【0081】
なお、図3〜図5には、左右前席共に画像反射部5が取り付けられる構成を示したが、いずれか一方でもよいことは言うまでもない。また、画像投影装置3が左右反転した画像を投影することとしたが、天井に取り付けられた液晶ディスプレイ等の表示装置が左右反転した画像を直接表示することとしてもよい。
【0082】
なお、画像反射部5は、天井から支持されていてもよく、この場合も角度の調整が可能であるとよい。
【0083】
(第2の実施形態)
図6は、本発明の第2の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。本表示システムは、画像表示装置7と、画像拡大部8と、画像反射部9とを備える。図7は、本表示システムの後方上部からの斜視図である。なお、図4では、図面を見やすくするため、画像拡大部8を支持するためのボックス型支持部11の図示を省略している。
【0084】
画像表示装置7は、運転席と助手席との間の下部に設定されており、左右反転した画像を表示する液晶ディスプレイ等の表示装置である。
【0085】
画像拡大部8は、画像表示装置7が表示する画像を拡大するため器具である。画像拡大部8は、画像表示装置7の上部に配置されたボックス型支持部11の上面に設置されている。ルームミラーからの運転者の視界を遮らないように、画像拡大部8は、ヘッドレストの上限位置よりも低い位置に設置されている。画像拡大部8は、フレネルレンズ等の拡大レンズである。なお、画像表示装置7に表示される画像を拡大するのであれば、画像拡大部8は、フレネルレンズに限定されるものではない。
【0086】
ボックス型支持部11は、上面と底面とが抜けたボックス型をしており、下部に画像表示装置7を取り付け、上部に画像拡大部8を取り付ける。
【0087】
画像反射部9は、自動車の天井の中央部付近に支持部10によって、反射角度が調整可能となるように、回動可能に取り付けられている。画像反射部9は、画像拡大部8によって拡大された画像表示装置7が表示する画像を後席着座者の方向に反射する。ルームミラーからの視界を遮らないように、画像反射部9は、ハーフミラーによって構成される。
【0088】
支持部10は、画像反射部9を車内天井に取り付けるための器具であり、画像反射部9の角度を調整することができる機構を備えている。支持部10と画像反射部9との接合部は角度調整可能な機構を有する。なお、画像反射部9は、左右外側に取り付けられた蛇腹状の支持棒によって支持されていてもよい。その他、取り付け方はこれらに限定されるものではない。
【0089】
次に、第2の実施形態に係る表示システムの動作について説明する。
画像表示装置7は、左右反転した画像を表示する。画像拡大部8は、画像表示装置7が表示する画像を拡大する。画像反射部9は、画像拡大部8が拡大する画像表示装置7によって表示されている画像を後部座席の着座者に向けて反射する。
【0090】
後部座席の着座者は、画像反射部9によって反射された画像表示装置7が表示する画像を見ることとなる。したがって、後部座席の着座者は、画像反射部9までよりも遠い位置で焦点を合わせればよいこととなる。
【0091】
このように、第2の実施形態に係る表示システムを用いると、着座者の焦点位置を画像反射部9よりも遠くにすることができるので、映像を見る際の疲労を軽減することが可能となる。また、焦点位置が遠くなるので、画像拡大部8の拡大率を大きくしたり、画像表示装置7が表示する画像サイズを大きくしたりして、画像反射部9が反射する画像を大きくしたとしても、着座者は眼精疲労を感じることなく映像を視聴することができる。さらに、画像反射部9は、ハーフミラーで構成されるので、運転者によるルームミラー等を用いた後方視認を遮らないと期待できる。
【0092】
なお、画像拡大部8を支持するための手段は、図7に示すボックス型支持部11に限られるものではない。図8は、画像拡大部8のその他の支持手段を示す図である。図8(a)に示すように、運転席と助手席との間の下部から伸びるアーム型支持部11aによって、画像拡大部8が支持されていてもよい。また、図8(b)に示すように、運転席および助手席の側面に取り付けられたシート固定型支持部11bによって、画像拡大部8が支持されていてもよい。
【0093】
なお、画像表示装置7を後席中央部の足元床部分に設置してもよい。この場合、画像反射部9を左右の後席用に一つずつ設置してもよい。
【0094】
なお、画像表示装置7の画面サイズが大きい場合、画像拡大部8はなくてもよい。
【0095】
なお、画像拡大部8の位置に画像表示装置7を設置することによって、画像拡大部8を省いてもよい。
【0096】
なお、画像表示装置7を天井に設置し、画像反射部9を第1の実施形態で示した画像反射部5と同じ様な位置に設置し、画像表示装置7と画像反射部9との間に画像拡大部8を配置するようにしてもよい。
【0097】
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る表示システムの構成は、第2の実施形態に係る表示システムと同一の構成である。したがって、図6および図7を援用することとする。反射系統の光流れは、第2の実施形態の場合と同様である。第3の実施形態において、第2の実施形態と異なるのは、画像反射部9の特性である。以下、第3の実施形態に係る画像反射部9について詳しく説明する。
【0098】
画像反射部9は、周囲の明るさまたは映像の種類に応じて透過率を変更することができるように、外部から電気的変化を加えることによって透過率を調整することができる調光ミラーからなる。調光ミラーについては、特公平6−52354等で公知である。調光ミラーも、入射光束の一部を反射し一部を透過するので、ハーフミラー(半透鏡)の一種である。
【0099】
画像反射部9は、調光ミラーの透過率を調整するための制御部(図示せず)を含む。制御部は、フォトセンサ(図示せず)等からの信号に基づいて、自動車の周囲の明るさや画像の明るさを認識し、調光ミラーの透過率を最適なものとするように、調光ミラーに印加する電圧を調整する。また、制御部は、画像表示装置7に表示されている映像の種類を認識し、調光ミラーの透過率を最適なものとするように、調光ミラーに印加する電圧を調整する。このようにして、適切な明るさの画像を後席着座者に提供する。また、制御部は、自動車が停車中であるか否か等、運転者がルームミラーによって後方を視認する必要があるか否かを判断し、ルームミラーで後方を視認する必要がないと判断した場合、調光ミラーを全反射ミラーになるように調整する。
【0100】
このように、第3の実施形態に係る表示システムでは、周囲の明るさや映像の種類等によって適切な透過率を設定できる調光ミラーを用いるので、適切な明るさの映像を後席の着座者に提供することができる。
【0101】
なお、画像反射部9は、調光ミラーの代わりに、透過率の異なる複数のハーフミラーからなっていてもよい。この場合、周囲の明るさや映像の種類に応じて、適切なハーフミラーを選択して配置するハーフミラー交換部を天井付近に設置すればよい。また、周囲の明るさを感知するセンサを車外に設置し、自動的に適切なハーフミラーを選択する機構を備えてもよい。
【0102】
なお、第3の実施形態で示した調光ミラーや複数のハーフミラーを用いた画像反射部9は、第1の実施形態に転用されてもよいことはいうまでもない。
【0103】
(第4の実施形態)
図9は、本発明の第4の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。本表示システムは、画像表示装置12と、第1の画像反射部13と、第2の画像反射部14とを備える。図10は、本表示システムの後方上部からの斜視図である。
【0104】
画像表示装置12は、画像を表示するための液晶ディスプレイ等であって、前席1のシート内部の前方向下部に設置されている。なお、第4の実施形態では、画像を二段反射させるので、画像表示装置12は、左右反転していない画像を表示する。
【0105】
第1の画像反射部13は、反射ミラーであって、前席1のシート内部の後方向下部に設置されている。
【0106】
第2の画像反射部14は、反射ミラーであって、前席1のシート内部の上部に設置されている。
【0107】
画像表示装置12、第1の画像反射部13、および第2の画像反射部14は、それぞれ、画像表示装置12が表示する画像が後部座席の着座者の方向に反射されるよう、適切な角度関係で配置されている。
【0108】
次に、第4の実施形態に係る表示システムの動作について説明する。
画像表示装置12は、左右反転していない画像を表示する。第1の画像反射部13は、画像表示装置12が表示した画像を反射する。第2の画像反射部14は、第1の画像反射部13が反射した画像を、後部座席の着座者に向けてさらに反射する。
【0109】
後部座席の着座者は、第1および第2の画像反射部13,14によって二段に反射された画像を見ることとなる。したがって、後部座席の着座者は、第2の画像反射部14までよりも遠い位置で焦点を合わせればよいこととなる。
【0110】
このように、第4の実施形態に係る表示システムを用いると、焦点位置を遠くすることができるので、眼精疲労を防止でき、結果、画像のサイズを最大限まで大きくすることができる。第4の実施形態に係る表示システムは、座席シート内に組み込まれているので、車内スペースを有効に利用することが可能となる。さらに、画像を二段反射することによって、焦点位置をより遠くにすることができるという効果も生じる。
【0111】
なお、焦点位置を上記で示したものより近くしてもよいのであれば、第1の画像反射部13を取り除き、その箇所に、画像表示装置12を配置するようにしてもよい。この場合、画像表示装置12は、左右反転する画像を表示する必要がある。これにより、部品点数を減らすことが可能となる。
【0112】
なお、前席1のシートの前後方向の幅が狭いため、上記のように二段反射するスペースがないのであれば、第1の画像反射部13が前席1のシート後方にはみ出していてもよい。
【0113】
(第5の実施形態)
図11は、本発明の第5の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。本表示システムは、画像表示装置15と、第1の支持部16と、第1の画像反射部17と、操作パネル18と、第2の支持部19と、第2の画像反射部20とを備える。図12は、本表示システムの後方上部からの斜視図である。
【0114】
画像表示装置15は、画像を表示するための液晶ディスプレイ等であって、前席1のシート内部の前方向中央部に設置されている。画像表示装置12は、左右反転していない画像を表示する。
【0115】
第1の画像反射部17は、前席1から後方にはみ出すように設置されており、第1の支持部16によって前席1と接続されている。第1の画像反射部17は、画像表示装置15の表示する画像を第2の画像反射部20の方向に反射する。
【0116】
第1の支持部16は、第1の画像反射部17と前席1とを接続するための支持部材であって、第1の画像反射部17を角度調整可能に取り付けるための構造を有する。
【0117】
第2の画像反射部20は、前席1から後方にはみ出すように設置されており、第2の支持部19によって前席1と接続されている。第2の画像反射部20は、第1の画像反射部17が反射した画像を後部座席の着座者方向にさらに反射する。
【0118】
第2の支持部19は、第2の画像反射部20と前席1とを接続するための支持部材であって、第2の画像反射部20を角度調整可能に取り付けるための構造を有する。
【0119】
操作パネル18は、画像表示装置15の表示内容を操作するための装置であって、第1の画像反射部17に取り付けられている。操作パネル18は、着座者が画像表示装置15を直接見ることができないようにするための目隠しとしての役割も果たす。
【0120】
次に、第5の実施形態に係る表示システムの動作について説明する。
画像表示装置15は、左右反転していない画像を表示する。第1の画像反射部17は、画像表示装置15が表示した画像を反射する。反射方向が適切でない場合、着座者は、第1の支持部16を中心にして第1の画像反射部17を回動させ、適切な位置にする。第1の画像反射部17が反射した映像は、第2の画像反射部20によって、着座者方向にさらに反射される。ここで、反射方向が適切でない場合も、着座者は、第2の支持部19を中心にして第2の画像反射部20を回動させ、適切な位置に調整する。
【0121】
後席の着座者は、第1および第2の画像反射部17,20によって二段に反射された画像表示装置15が表示する画像を見ることとなる。したがって、後部座席の着座者は、第2の画像反射部20までよりも遠い位置で焦点を合わせればよいこととなる。
【0122】
このように、第5の実施形態に係る表示システムを用いると、焦点位置を遠くすることができるので、眼精疲労を防止でき、結果、画像のサイズを最大限まで大きくすることができる。また、前席1の傾きが変更された場合であっても、後席の着座者は、第1および第2の反射部17,20の角度を調整することによって、最適な位置で画像を見ることができる。さらに、第1および第2の反射部17,20は、それぞれ、第1および第2の支持部16,19を中心に回動するので、画像を見ない場合、着座者は、これらを前席1に収納することができる。したがって、実用性の極めて高い表示システムが提供される。
【0123】
なお、前席1の傾きを検知して、自動的に、第1および第2の画像反射部17,20を最適な位置に角度調整する角度制御部を設けるようにしてもよい。これにより、着座者による手動調整の手間を省くことができる。
【0124】
なお、画像表示装置15を直接見ることができない構成となっていれば、操作パネル18には、操作スイッチ等が配置されていなくてもよい。操作パネル18が存在することによって、画像表示装置15に表示されている画像と反射された画像との両方がユーザから見えるといった事態が回避できる。
【0125】
(第6の実施形態)
図13は、本発明の第6の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。本表示システムは、第1および第2の画像表示装置21a,21bと、第1および第2の画像反射部22a,22bとを備える。
【0126】
第1および第2の画像表示装置21a,21bは、自動車の後席中央の足元付近に設置されており、左右反転した画像を表示する液晶ディスプレイ等である。第1および第2の画像表示装置21a,21bは、それぞれ、左右の窓の方向を向いている。
【0127】
第1および第2の画像反射部22a,22bは、後部座席側面の窓枠にはめ込められた調光ミラーからなり、それぞれ、第1および第2の画像表示装置21a,21bが表示する画像を後部座席の着座者の方向に反射して映し出す。第1および第2の画像反射部22a,22bは、調光ミラーに印加する電圧を制御する制御部(図示せず)を含む。制御部は、印加する電圧を制御することによって、調光ミラーの透過率を変更する。制御部は、フォトセンサからの出力信号や、第1および第2の画像表示装置21a,21bからの情報に基づいて、周囲や画像の明るさを検出したり、画像の種類を検出したりする。制御部は、ユーザからの指示を認識し、窓の外の景色を見たいとユーザが所望した場合、透過率を上げて、窓ガラスを透明にする。制御部は、画像を見たいとユーザが所望した場合、透過率を下げて、窓ガラスを反射ミラーとして機能させる。
【0128】
次に、第6の実施形態に係る表示システムの動作について説明する。ここでは、右側の系列について説明するが、左側も同様である。
【0129】
第1の画像表示装置21aは、左右反転している画像を表示する。第2の画像反射部22aは、第1の画像表示装置21aが表示した画像を、着座者の方向に反射する。
【0130】
後席の着座者は、二段に反射された画像を見ることとなる。したがって、後部座席の着座者の焦点位置は、着座者から第1の画像反射部22aまでよりも遠くに位置することとなる。
【0131】
このように、第5の実施形態に係る表示システムでは、後席の窓を表示手段として用いて、焦点位置が遠い映像を提供することができる。
【0132】
なお、第1および第2の画像表示装置21a,21bのいずれか一つだけを設置するようにしてもよい。また、第1および第2の画像表示装置21a,21bは、窓側を向くように、車内天井付近に設置してもよい。
【0133】
なお、たとえば、第1の画像表示手段21aの代わりに、投影画像表示部を設け、さらに当該投影画像部に向けて画像を投影する画像投影装置を後方座席窓側上部付近に設けてもよい。
【0134】
なお、自動車の走行状況に合わせて仮想空間の景色を第1および第2の画像反射部22aに映し出すようにしてもよい。この場合、車体の位置、方向、速度を検出する検出装置を備え、第1および第2の画像表示装置は、実際の車外の風景とは異なる仮想空間の映像を表示するようにし、検出装置からの情報に基づいて、自動的に仮想空間の映像を表示するようにすれば、自動車の後席のエンターテイメントとして、極めて面白い。例えば、仮想空間の映像として深海の映像を表示すれば、車内は仮想水族館となり、野生動物が生息する地域の映像を表示すれば、車内は仮想動物園となる。
【0135】
なお、上記第1〜第6の実施形態で示した各装置および各機能部を設置する位置は、上記の説明で示した位置に限定されるものではなく、各実施形態の目的を達成することができる位置に配置されておればよい。
【0136】
なお、上記第1〜第6の実施形態では、本発明に係る表示システムを車内で用いることを前提に説明したが、本表示システムは車内での使用に限定されるものではない。
【0137】
たとえば、第1の実施形態に係る表示システムは、プロジェクタからの映像を大画面表示することができるようなスペースのない小さな部屋などに用いることができる。具体的には、部屋の天井に投影画像表示部4を設置し、部屋の壁に画像反射部5を設置すれば、ユーザは、遠くの焦点距離で大画面映像を見ることが可能となる。
【0138】
また、第2および第3の実施形態に係る表示システムは、カプセルホテルなどに利用することができる。
【0139】
また、第4〜第5の実施形態に係る表示システムは、電車や飛行機等の座席に用いることができる。
【0140】
また、第6の実施形態に係る表示システムは、電車やバス等の側窓に映像を表示するために用いることができる。
【0141】
このように本発明の表示システムは、自動車に限らず、焦点距離を十分にとることができないような占有範囲の限られている狭い空間でユーザに画像を提供するための表示システムとして用いることができ、応用範囲は多岐に及ぶ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態に係る表示システムの後方上部からの斜視図である。
【図3】画像反射部5が前席のヘッドレストの背面に取り付けられたときの表示システムの構成を示す図である。
【図4】画像反射部5が前席の背面に取り付けられたときの表示システムの構成例を示す図である。
【図5】画像反射部5が前席の背面に取り付けられたときの表示システムの他の構成例を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。
【図7】第2の実施形態に係る表示システムの後方上部からの斜視図である。
【図8】画像拡大部8のその他の支持手段を示す図である。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。
【図10】第4の実施形態に係る表示システムの後方上部からの斜視図である。
【図11】本発明の第5の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。
【図12】第5の実施形態に係る表示システムの後方上部からの斜視図である。
【図13】本発明の第6の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。
【図14】自動車の後部座席用の従来の表示システムの一例を示す図である。
【符号の説明】
1 前席
2 後席
3 画像投影装置
4 投影画像表示部
5,9 画像反射部
6,10 支持部
7,12,15 画像表示装置
8 画像拡大部
11 ボックス型支持部
13,17,22a 第1の画像反射部
14,20,22b 第2の画像反射部
16 第1の支持部
18 操作パネル
19 第2の支持部
21a 第1の画像表示装置
21b 第2の画像表示装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示システムに関し、より特定的には、自動車内等において用いられる表示システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、表示装置の薄型化、軽量化が図られている。それに伴い、自動車内にも表示システムが構築されるようになってきた。最近では、自動車の後部座席用の表示システムも提案されてきている。
【0003】
図14は、自動車の後部座席用の従来の表示システムの一例を示す図である(たとえば、特許文献1参照)。図14に示す表示システムにおいて、表示装置33は、前席ヘッドレスト31の後方に設置されている支持部32に、前後方向へ角度調整可能に取り付けられている。従って、前席ヘッドレスト31の傾斜角度が変更されたとしても、後部座席の着座者は、表示装置33を見やすい角度に調整することができる。これにより、後部座席の着座者は、良好に画像を見ることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−2395号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前席ヘッドレスト31に設置された表示装置33と着座者とは、近距離に位置することとなるので、着座者は、短い焦点距離で表示装置33を見なければならなかった。あまり短い焦点距離で見続けると、目が疲れる。焦点距離が短いので、表示装置33を小さなものにせざるを得なかった。
【0006】
このように、従来の表示システムを用いて自動車内のような占有範囲の限られている狭い空間で画像を見る場合、焦点距離が短くなるので、目が疲れたり、小さい表示装置を用いざるを得なかったりといった問題があった。
【0007】
本発明の目的は、自動車内のような占有範囲の限られている狭い空間でユーザに画像を提供するにあたり、画像のサイズが比較的大きいにも関わらず焦点距離を遠くすることができる表示システムを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、自動車内に搭載されており、後部座席着座者に画像を提供するための表示システムであって、
画像を表示する画像表示手段と、
入射光束の一部を反射し一部を透過する半透鏡からなっており、画像表示手段による表示画像を後部座席着座者方向に反射する画像反射手段とを備える。
【0009】
上記第1の発明によれば、画像反射手段によって反射された画像がユーザに提供されるので、ユーザの焦点距離を反射経路を介する分遠くすることができる。したがって、自動車内という狭い空間であっても、焦点距離を遠くすることができるので、疲労感の軽減を図ることが期待でき、さらに、焦点距離が遠くなった分、比較的サイズの大きな画像を提供することができる。さらに、半透鏡を用いるので、画像反射手段によってルームミラーから見る後方の視界が妨げられるのを軽減することができる。したがって、ヘッドレスト付近まで半透鏡を大きくしたとしても、後方視認を妨げることはない。結果、比較的大きなサイズの画像を提供することが可能となる。
【0010】
第2の発明は、第1の発明に従属する発明であって、画像表示手段は、
左右反転している画像を自動車の天井に向かって投影する画像投影装置と、
天井に設置されており、画像投影装置によって投影された画像を映し出す投影画像表示部とを含む。
【0011】
上記第2の発明によれば、天井に表示された左右反転している画像を画像反射手段が反射することによって、後部座席の着座者に画像を提供することができる。
【0012】
第3の発明は、第2の発明に従属する発明であって、画像反射手段は、運転席と助手席との間に配置されていることを特徴とする。
【0013】
上記第3の発明によれば、画像反射手段が運転席と助手席との間に配置されることとなるので、画像反射手段を車内のスペースを有効活用して配置することができる。
【0014】
第4の発明は、第3の発明に従属する発明であって、画像投影装置は、後部座席の足元における車両中央部に設置されていることを特徴とする。
【0015】
上記第4の発明によれば、画像投影装置が後部座席の足元における車両中央部に設置されているので、着座者の邪魔にならない。
【0016】
第5の発明は、第3の発明に従属する発明であって、画像投影装置は、後部座席の中央アームレストに埋め込まれていることを特徴とする。
【0017】
上記第5の発明によれば、画像投影装置がアームレストに埋め込まれているので、着座者の邪魔にならない。
【0018】
第6の発明は、第3の発明に従属する発明であって、画像投影装置は、後部座席シートに取り付けられていることを特徴とする。
【0019】
上記第6の発明によれば、画像投影装置が後部座席シートに取り付けられているので、着座者の邪魔にならない。たとえば、シート内部に埋め込んだり、シートの肩部分に取り付けたり、埋め込んだりすることが考えられる。
【0020】
第7の発明は、第2の発明に従属する発明であって、画像反射手段は、自動車の前席の背面に取り付けられていることを特徴とする。
【0021】
上記第7の発明によれば、車内スペースを有効活用して、画像反射手段を配置することができる。また、前席ヘッドレスト付近まで、画像反射手段が配置されたとしても、画像反射手段が半透鏡からなっているので、ルームミラーからの視認の妨げとはならない。
【0022】
第8の発明は、第7の発明に従属する発明であって、画像投影装置は、後部座席シートに取り付けられていることを特徴とする。
【0023】
上記第8の発明によれば、画像投影装置が後部座席シートに取り付けられているので、着座者の邪魔にならない。たとえば、シート内部に埋め込んだり、シートの肩部分に取り付けたり、埋め込んだりすることが考えられる。
【0024】
第9の発明は、第7の発明に従属する発明であって、画像投影装置は、画像投影装置が前席のヘッドレストの背面に取り付けられていることを特徴とする。
【0025】
上記第9の発明によれば、画像投影装置が前席のヘッドレストの背面に取り付けられているので、着座者の邪魔とならず、車内のスペースを有効活用できる。
【0026】
第10の発明は、第1の発明に従属する発明であって、画像表示手段は、左右反転している画像を表示する画像表示装置であることを特徴とする。
【0027】
上記第10の発明によれば、投影装置を用いる必要がないので、車内のスペースを有効活用することができる。
【0028】
第11の発明は、第10の発明に従属する発明であって、画像反射手段は、運転席と助手席との間に配置されていることを特徴とする。
【0029】
上記第11の発明によれば、画像反射手段が運転席と助手席との間に配置されることとなるので、空間画像反射手段を車内のスペースを有効活用して配置することができる。
【0030】
第12の発明は、第11の発明に従属する発明であって、画像表示装置は、運転席と助手席との間の下部に設置されていることを特徴とする。
【0031】
上記第12の発明によれば、画像表示装置が運転席と助手席との間に配置されることとなるので、車内スペースを有効活用することができる。
【0032】
第13の発明は、第11の発明に従属する発明であって、画像表示装置は、後部座席の足元における車両中央部に設置されていることを特徴とする。
【0033】
上記第13の発明によれば、画像表示装置が後部座席の足元に配置されることとなるので、車内スペースを有効活用することができる。
【0034】
第14の発明は、第11の発明に従属する発明であって、画像表示装置は、天井に設置されていることを特徴とする。
【0035】
上記第14の発明によれば、画像表示装置が天井に配置されることとなるので、車内スペースを有効活用することができる。
【0036】
第15の発明は、第12〜14の発明のいずれかに従属する発明であって、さらに、画像表示装置と画像反射手段との間に配置される表示画像を拡大するための画像拡大手段を備える。
【0037】
上記第15の発明によれば、画像が拡大されて表示されることとなるので、サイズの小さな画像表示装置を用いているにも関わらず、サイズの比較的大きな画像を着座者に提供することができる。
【0038】
第16の発明は、第10の発明に従属する発明であって、画像反射手段は、自動車の前席の背面に取り付けられており、
画像表示手段は、天井に設置されていることを特徴とする。
【0039】
上記第16の発明によれば、車内スペースを有効活用して、画像反射手段を配置することができる。
【0040】
第17の発明は、第3,7,11,16の発明のいずれかに従属する発明であって、さらに、画像反射手段を角度調整可能なように支持する支持手段を備える。
【0041】
上記第17の発明によれば、角度調整によって、適切な方向に画像を反射させることができるようになるので、どのような身体の着座者であっても、良好に画像を見ることができるようになる。
【0042】
第18の発明は、第1の発明に従属する発明であって、画像反射手段の透過率は、自動車内の明るさに応じて調整されることを特徴とする。
【0043】
上記第18の発明によれば、周囲の明るさに応じて透過率が変化するので、最適な条件で画像を反射することができ、画像の質が向上する。また、透過率を調整し、反射率を下げることによって、ルームミラーから視界の妨げをなくしたり、窓ガラスから外の風景を見たりすることができる。画像を視聴しない場合は、反射率を下げておくのが実用上有効である。
【0044】
第19の発明は、第1の発明に従属する発明であって、画像反射手段の透過率は、表示画像の種類および/または明るさに応じて調整されることを特徴とする。
【0045】
上記第19の発明によれば、表示映像の種類および/または明るさに応じて透過率が変化するので、暗い映像の反射率を上げたりすることができ、反射される画像が着座者にとって見やすくなる。
【0046】
第20の発明は、第18または19の発明に従属する発明であって、画像反射手段を構成する半透鏡は、透過率の異なる複数のものからなっており、
画像反射手段は、使用する半透鏡を交換することによって透過率を調整する。
【0047】
上記第20の発明によれば、透過率の異なる複数の半透鏡を用い交換することとなるので、画像反射手段の透過率を調整することができる。
【0048】
第21の発明は、第18または19の発明に従属する発明であって、半透鏡は、電気的に変化に応じて透過率を変更する調光ミラーであり、
画像反射手段は、調光ミラーに対して電気的な変化を加えることで、透過率を調整する。
【0049】
上記第21の発明によれば、調光ミラーを用いるので、電気的に透過率を調整することができる。
【0050】
第22の発明は、第1の発明に従属する発明であって、画像反射手段は、自動車の後部座席側面の窓ガラス部分に構成されており、
画像表示手段は、左右反転している画像を表示する画像表示装置であって、表示画像が窓ガラスとしての半透鏡に映し出されるような位置に配置されていることを特徴とする。
【0051】
上記第22の発明によれば、側面の窓ガラス部分を有効活用して画像を提供することとなるので、車内スペースの有効活用を図ることが可能となる。また、自動車の走行状況にあわせて仮想空間内の景色を映像として映し出すようにすれば、自動車の後席エンターテイメントとしての実用性が期待できる。
【0052】
第23の発明は、第22の発明に従属する発明であって、画像反射手段の透過率は、自動車の周囲の明るさに応じて調整されることを特徴とする。
【0053】
上記第23の発明による効果は、第18の発明と同様である。
【0054】
第24の発明は、第22の発明に従属する発明であって、画像反射手段の透過率は、表示画像の種類および/または明るさに応じて調整されることを特徴とする。
【0055】
上記第24の発明による効果は、第19の発明と同様である。
【0056】
第25の発明は、第23または24の発明に従属する発明であって、画像反射手段を構成する半透鏡は、透過率の異なる複数のものからなっており、
画像反射手段は、使用する半透鏡を交換することによって透過率を調整する。
【0057】
上記第25の発明による効果は、第20の発明と同様である。
【0058】
第26の発明は、第23たは24の発明に従属する発明であって、半透鏡は、電気的に変化に応じて透過率を変更する調光ミラーであり、
画像反射手段は、調光ミラーに対して電気的な変化を加えることで、透過率を調整する。
【0059】
上記第26の発明による効果は、第21の発明と同様である。
【0060】
第27の発明は、自動車内に搭載されており、後部座席着座者に画像を提供するための表示システムであって、
左右反転している画像を自動車の天井に向かって投影する画像投影装置と、
自動車内の前席の背面に取り付けられており、画像投影装置による表示画像を後部座席着座者方向に反射する画像反射手段とを備える。
【0061】
第28の発明は、第27の発明に従属する発明であって、画像投影装置は、後部座席シートに取り付けられていることを特徴とする。
【0062】
第29の発明は、第27の発明に従属する発明であって、画像投影装置は、前席のヘッドレスト内部に埋め込まれていることを特徴とする。
【0063】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。本表示システムは、画像投影装置3と、投影画像表示部4と、画像反射部5と、支持部6とを備える。図2は、本表示システムの後方上部からの斜視図である。なお、図2では、投影画像表示部4の図示を省略している。図1および図2において、前席1は、自動車内の前方左右に設置されている運転席および助手席である。後席2は、自動車内の後方に設置されている後部座席である。
【0064】
画像投影装置3は、後席2の足元における車両中央部付近に設置されており、左右反転している画像を車内天井方向に投影する装置である。
【0065】
投影画像表示部4は、自動車内の天井に設置されており、画像投影装置3が投影する画像を映し出すスクリーンである。
【0066】
画像反射部5は、運転席と助手席との間に床部分に設置された支持部6の先端に取り付けられており、投影画像表示部4に映し出された画像を後部座席着座者の方向に反射するための装置である。運転者はルームミラーを用いて後方を視認する必要があるので、画像反射部5は、ハーフミラー(半透鏡ともいう)によって構成される。ハーフミラーは、ガラスの表面に薄い金属膜を塗布することによって、一定光量の光が透過するようにした鏡であり、入射光束の一部を反射し一部を透過する。
【0067】
支持部6は、画像反射部5を下方から支持すると共に、画像反射部5の角度を調整することができる機構を備えた器具である。この機構としては、支持部6を中心に画像反射部5が回動するようになっていてもよいし、支持部6の支持棒が蛇腹状になっていてもよい。なお、画像反射部5は、その左右外側に垂直に立てた棒によって支持されるなど、支持方法は、図2に示す例に限られない。
【0068】
次に、第1の実施形態に係る表示システムの動作について説明する。
画像投影装置3は、左右反転している画像を車内の天井に設置されている投影画像表示部4に向かって投影する。画像反射部5は、投影画像表示部4に投影された画像を後部座席着座者に向けて反射する。
【0069】
後部座席の着座者は、画像反射部5によって反射される投影画像表示部4に投影された画像を見ることとなる。したがって、後部座席の着座者は、画像反射部5までよりも遠い位置で焦点を合わせればよいこととなる。
【0070】
このように、第1の実施形態に係る表示システムを用いると、着座者の焦点位置を画像反射部5よりも遠くにすることができるので、画像を見る際の疲労を軽減することが可能となる。また、焦点位置が遠くなるので、投影画像表示部4に投影される画像サイズを大きくすることによって、画像反射部5が反射する画像を大きくしたとしても、着座者は眼精疲労を感じることなく画像を見ることができる。さらに、画像反射部5は、ハーフミラーで構成されるので、運転者によるルームミラー等を用いた後方視認を遮らないと期待できる。
【0071】
また、画像反射部5は、ハーフミラーで構成されるので、ヘッドレスト付近まで位置する大きさにしたとしても、後方視認を遮ることがない。結果、より大きな画面を提供することが可能となる。
【0072】
なお、画像投影装置3は、後部座席中央部のアームレスト内に埋め込まれていてもよいし、後部座席中央部のシート内に埋め込まれていてもよい。天井方向に画像を投影できる位置であり、かつ後部座席の邪魔にならない位置であれば、画像投影装置3が取り付けられている場所はどこでもよい。後部座席中央以外の場所であってもよいし、埋め込まれていなくてもよい。画像投影装置3を座席に埋め込む場合、アームレストやシートに画像投影装置3を覆い隠す蓋を設け、本表示システムを使用しない場合、ユーザが当該蓋を被せるようにするとよい。
【0073】
なお、画像投影装置3が投影する画像の明るさを変更できるようにしてもよい。この場合、適切な明るさの画像を後部座席着座者に提供できる。
【0074】
なお、画像反射部5は、左右の後席用に一つずつ設置してもよい。この場合、画像反射部5は、前席シートの後側に収納されており、使用時に後席着座者により取り出される構造であるとさらによい。
【0075】
なお、画像反射部5の高さが前席ヘッドレストの高さを超えないのであれば、画像反射部5は、ハーフミラーに限らず全反射ミラーであってもよい。また、停止中に視聴するのであれば、全反射ミラーで構成される画像反射部5を取り出してきて、視聴できるようにしてもよい。
【0076】
なお、第1の実施形態では、投影画像表示部4は、画像投影装置3が投影した画像を表示することとしたが、投影画像表示部4の位置に液晶ディスプレイ等を配置して、左右反転した画像を直接表示し、画像反射部5に反射させるようにしてもよい。
【0077】
なお、上記では、画像反射部5が運転席と助手席との間に配置されることとしたが、これに限られるものではない。
【0078】
図3は、画像反射部5が前席のヘッドレストの背面に取り付けられたときの表示システムの構成を示す図である。図3に示すように、画像反射部5を前席のヘッドレストに取り付ける場合、ルームミラーからの後方視認の妨げとなる場合があるので、画像反射部5は、ハーフミラーであるとよい。さらに、角度調整が可能なように、画像反射部5は、前席に支持されている。この場合、画像投影装置3は、後部座席の両端に取り付けられている。なお、画像投影装置3の取り付け位置は、図示した位置に限らず、後部座席のヘッドレスト中央側であってもよい。
【0079】
図4は、画像反射部5が前席の背面に取り付けられたときの表示システムの構成例を示す図である。この場合も、図3の場合と同様、画像投影装置3は、後部座席に取り付けられる。また、画像反射部5は、角度調整が可能なように、前席の肩部分を中心に支持されている。なお、この場合、画像反射部5は、ルームミラーからの視認の妨げとならないので、ハーフミラーでなくてもよい。
【0080】
図5は、画像反射部5が前席の背面に取り付けられたときの表示システムの他の構成例を示す図である。図5に示すように、画像投影装置3は、前席ヘッドレストの背面に取り付けられもよい。この場合、画像投影装置3は、前席ヘッドレストの内部に埋め込まれるように取り付けられていてもよい。
【0081】
なお、図3〜図5には、左右前席共に画像反射部5が取り付けられる構成を示したが、いずれか一方でもよいことは言うまでもない。また、画像投影装置3が左右反転した画像を投影することとしたが、天井に取り付けられた液晶ディスプレイ等の表示装置が左右反転した画像を直接表示することとしてもよい。
【0082】
なお、画像反射部5は、天井から支持されていてもよく、この場合も角度の調整が可能であるとよい。
【0083】
(第2の実施形態)
図6は、本発明の第2の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。本表示システムは、画像表示装置7と、画像拡大部8と、画像反射部9とを備える。図7は、本表示システムの後方上部からの斜視図である。なお、図4では、図面を見やすくするため、画像拡大部8を支持するためのボックス型支持部11の図示を省略している。
【0084】
画像表示装置7は、運転席と助手席との間の下部に設定されており、左右反転した画像を表示する液晶ディスプレイ等の表示装置である。
【0085】
画像拡大部8は、画像表示装置7が表示する画像を拡大するため器具である。画像拡大部8は、画像表示装置7の上部に配置されたボックス型支持部11の上面に設置されている。ルームミラーからの運転者の視界を遮らないように、画像拡大部8は、ヘッドレストの上限位置よりも低い位置に設置されている。画像拡大部8は、フレネルレンズ等の拡大レンズである。なお、画像表示装置7に表示される画像を拡大するのであれば、画像拡大部8は、フレネルレンズに限定されるものではない。
【0086】
ボックス型支持部11は、上面と底面とが抜けたボックス型をしており、下部に画像表示装置7を取り付け、上部に画像拡大部8を取り付ける。
【0087】
画像反射部9は、自動車の天井の中央部付近に支持部10によって、反射角度が調整可能となるように、回動可能に取り付けられている。画像反射部9は、画像拡大部8によって拡大された画像表示装置7が表示する画像を後席着座者の方向に反射する。ルームミラーからの視界を遮らないように、画像反射部9は、ハーフミラーによって構成される。
【0088】
支持部10は、画像反射部9を車内天井に取り付けるための器具であり、画像反射部9の角度を調整することができる機構を備えている。支持部10と画像反射部9との接合部は角度調整可能な機構を有する。なお、画像反射部9は、左右外側に取り付けられた蛇腹状の支持棒によって支持されていてもよい。その他、取り付け方はこれらに限定されるものではない。
【0089】
次に、第2の実施形態に係る表示システムの動作について説明する。
画像表示装置7は、左右反転した画像を表示する。画像拡大部8は、画像表示装置7が表示する画像を拡大する。画像反射部9は、画像拡大部8が拡大する画像表示装置7によって表示されている画像を後部座席の着座者に向けて反射する。
【0090】
後部座席の着座者は、画像反射部9によって反射された画像表示装置7が表示する画像を見ることとなる。したがって、後部座席の着座者は、画像反射部9までよりも遠い位置で焦点を合わせればよいこととなる。
【0091】
このように、第2の実施形態に係る表示システムを用いると、着座者の焦点位置を画像反射部9よりも遠くにすることができるので、映像を見る際の疲労を軽減することが可能となる。また、焦点位置が遠くなるので、画像拡大部8の拡大率を大きくしたり、画像表示装置7が表示する画像サイズを大きくしたりして、画像反射部9が反射する画像を大きくしたとしても、着座者は眼精疲労を感じることなく映像を視聴することができる。さらに、画像反射部9は、ハーフミラーで構成されるので、運転者によるルームミラー等を用いた後方視認を遮らないと期待できる。
【0092】
なお、画像拡大部8を支持するための手段は、図7に示すボックス型支持部11に限られるものではない。図8は、画像拡大部8のその他の支持手段を示す図である。図8(a)に示すように、運転席と助手席との間の下部から伸びるアーム型支持部11aによって、画像拡大部8が支持されていてもよい。また、図8(b)に示すように、運転席および助手席の側面に取り付けられたシート固定型支持部11bによって、画像拡大部8が支持されていてもよい。
【0093】
なお、画像表示装置7を後席中央部の足元床部分に設置してもよい。この場合、画像反射部9を左右の後席用に一つずつ設置してもよい。
【0094】
なお、画像表示装置7の画面サイズが大きい場合、画像拡大部8はなくてもよい。
【0095】
なお、画像拡大部8の位置に画像表示装置7を設置することによって、画像拡大部8を省いてもよい。
【0096】
なお、画像表示装置7を天井に設置し、画像反射部9を第1の実施形態で示した画像反射部5と同じ様な位置に設置し、画像表示装置7と画像反射部9との間に画像拡大部8を配置するようにしてもよい。
【0097】
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る表示システムの構成は、第2の実施形態に係る表示システムと同一の構成である。したがって、図6および図7を援用することとする。反射系統の光流れは、第2の実施形態の場合と同様である。第3の実施形態において、第2の実施形態と異なるのは、画像反射部9の特性である。以下、第3の実施形態に係る画像反射部9について詳しく説明する。
【0098】
画像反射部9は、周囲の明るさまたは映像の種類に応じて透過率を変更することができるように、外部から電気的変化を加えることによって透過率を調整することができる調光ミラーからなる。調光ミラーについては、特公平6−52354等で公知である。調光ミラーも、入射光束の一部を反射し一部を透過するので、ハーフミラー(半透鏡)の一種である。
【0099】
画像反射部9は、調光ミラーの透過率を調整するための制御部(図示せず)を含む。制御部は、フォトセンサ(図示せず)等からの信号に基づいて、自動車の周囲の明るさや画像の明るさを認識し、調光ミラーの透過率を最適なものとするように、調光ミラーに印加する電圧を調整する。また、制御部は、画像表示装置7に表示されている映像の種類を認識し、調光ミラーの透過率を最適なものとするように、調光ミラーに印加する電圧を調整する。このようにして、適切な明るさの画像を後席着座者に提供する。また、制御部は、自動車が停車中であるか否か等、運転者がルームミラーによって後方を視認する必要があるか否かを判断し、ルームミラーで後方を視認する必要がないと判断した場合、調光ミラーを全反射ミラーになるように調整する。
【0100】
このように、第3の実施形態に係る表示システムでは、周囲の明るさや映像の種類等によって適切な透過率を設定できる調光ミラーを用いるので、適切な明るさの映像を後席の着座者に提供することができる。
【0101】
なお、画像反射部9は、調光ミラーの代わりに、透過率の異なる複数のハーフミラーからなっていてもよい。この場合、周囲の明るさや映像の種類に応じて、適切なハーフミラーを選択して配置するハーフミラー交換部を天井付近に設置すればよい。また、周囲の明るさを感知するセンサを車外に設置し、自動的に適切なハーフミラーを選択する機構を備えてもよい。
【0102】
なお、第3の実施形態で示した調光ミラーや複数のハーフミラーを用いた画像反射部9は、第1の実施形態に転用されてもよいことはいうまでもない。
【0103】
(第4の実施形態)
図9は、本発明の第4の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。本表示システムは、画像表示装置12と、第1の画像反射部13と、第2の画像反射部14とを備える。図10は、本表示システムの後方上部からの斜視図である。
【0104】
画像表示装置12は、画像を表示するための液晶ディスプレイ等であって、前席1のシート内部の前方向下部に設置されている。なお、第4の実施形態では、画像を二段反射させるので、画像表示装置12は、左右反転していない画像を表示する。
【0105】
第1の画像反射部13は、反射ミラーであって、前席1のシート内部の後方向下部に設置されている。
【0106】
第2の画像反射部14は、反射ミラーであって、前席1のシート内部の上部に設置されている。
【0107】
画像表示装置12、第1の画像反射部13、および第2の画像反射部14は、それぞれ、画像表示装置12が表示する画像が後部座席の着座者の方向に反射されるよう、適切な角度関係で配置されている。
【0108】
次に、第4の実施形態に係る表示システムの動作について説明する。
画像表示装置12は、左右反転していない画像を表示する。第1の画像反射部13は、画像表示装置12が表示した画像を反射する。第2の画像反射部14は、第1の画像反射部13が反射した画像を、後部座席の着座者に向けてさらに反射する。
【0109】
後部座席の着座者は、第1および第2の画像反射部13,14によって二段に反射された画像を見ることとなる。したがって、後部座席の着座者は、第2の画像反射部14までよりも遠い位置で焦点を合わせればよいこととなる。
【0110】
このように、第4の実施形態に係る表示システムを用いると、焦点位置を遠くすることができるので、眼精疲労を防止でき、結果、画像のサイズを最大限まで大きくすることができる。第4の実施形態に係る表示システムは、座席シート内に組み込まれているので、車内スペースを有効に利用することが可能となる。さらに、画像を二段反射することによって、焦点位置をより遠くにすることができるという効果も生じる。
【0111】
なお、焦点位置を上記で示したものより近くしてもよいのであれば、第1の画像反射部13を取り除き、その箇所に、画像表示装置12を配置するようにしてもよい。この場合、画像表示装置12は、左右反転する画像を表示する必要がある。これにより、部品点数を減らすことが可能となる。
【0112】
なお、前席1のシートの前後方向の幅が狭いため、上記のように二段反射するスペースがないのであれば、第1の画像反射部13が前席1のシート後方にはみ出していてもよい。
【0113】
(第5の実施形態)
図11は、本発明の第5の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。本表示システムは、画像表示装置15と、第1の支持部16と、第1の画像反射部17と、操作パネル18と、第2の支持部19と、第2の画像反射部20とを備える。図12は、本表示システムの後方上部からの斜視図である。
【0114】
画像表示装置15は、画像を表示するための液晶ディスプレイ等であって、前席1のシート内部の前方向中央部に設置されている。画像表示装置12は、左右反転していない画像を表示する。
【0115】
第1の画像反射部17は、前席1から後方にはみ出すように設置されており、第1の支持部16によって前席1と接続されている。第1の画像反射部17は、画像表示装置15の表示する画像を第2の画像反射部20の方向に反射する。
【0116】
第1の支持部16は、第1の画像反射部17と前席1とを接続するための支持部材であって、第1の画像反射部17を角度調整可能に取り付けるための構造を有する。
【0117】
第2の画像反射部20は、前席1から後方にはみ出すように設置されており、第2の支持部19によって前席1と接続されている。第2の画像反射部20は、第1の画像反射部17が反射した画像を後部座席の着座者方向にさらに反射する。
【0118】
第2の支持部19は、第2の画像反射部20と前席1とを接続するための支持部材であって、第2の画像反射部20を角度調整可能に取り付けるための構造を有する。
【0119】
操作パネル18は、画像表示装置15の表示内容を操作するための装置であって、第1の画像反射部17に取り付けられている。操作パネル18は、着座者が画像表示装置15を直接見ることができないようにするための目隠しとしての役割も果たす。
【0120】
次に、第5の実施形態に係る表示システムの動作について説明する。
画像表示装置15は、左右反転していない画像を表示する。第1の画像反射部17は、画像表示装置15が表示した画像を反射する。反射方向が適切でない場合、着座者は、第1の支持部16を中心にして第1の画像反射部17を回動させ、適切な位置にする。第1の画像反射部17が反射した映像は、第2の画像反射部20によって、着座者方向にさらに反射される。ここで、反射方向が適切でない場合も、着座者は、第2の支持部19を中心にして第2の画像反射部20を回動させ、適切な位置に調整する。
【0121】
後席の着座者は、第1および第2の画像反射部17,20によって二段に反射された画像表示装置15が表示する画像を見ることとなる。したがって、後部座席の着座者は、第2の画像反射部20までよりも遠い位置で焦点を合わせればよいこととなる。
【0122】
このように、第5の実施形態に係る表示システムを用いると、焦点位置を遠くすることができるので、眼精疲労を防止でき、結果、画像のサイズを最大限まで大きくすることができる。また、前席1の傾きが変更された場合であっても、後席の着座者は、第1および第2の反射部17,20の角度を調整することによって、最適な位置で画像を見ることができる。さらに、第1および第2の反射部17,20は、それぞれ、第1および第2の支持部16,19を中心に回動するので、画像を見ない場合、着座者は、これらを前席1に収納することができる。したがって、実用性の極めて高い表示システムが提供される。
【0123】
なお、前席1の傾きを検知して、自動的に、第1および第2の画像反射部17,20を最適な位置に角度調整する角度制御部を設けるようにしてもよい。これにより、着座者による手動調整の手間を省くことができる。
【0124】
なお、画像表示装置15を直接見ることができない構成となっていれば、操作パネル18には、操作スイッチ等が配置されていなくてもよい。操作パネル18が存在することによって、画像表示装置15に表示されている画像と反射された画像との両方がユーザから見えるといった事態が回避できる。
【0125】
(第6の実施形態)
図13は、本発明の第6の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。本表示システムは、第1および第2の画像表示装置21a,21bと、第1および第2の画像反射部22a,22bとを備える。
【0126】
第1および第2の画像表示装置21a,21bは、自動車の後席中央の足元付近に設置されており、左右反転した画像を表示する液晶ディスプレイ等である。第1および第2の画像表示装置21a,21bは、それぞれ、左右の窓の方向を向いている。
【0127】
第1および第2の画像反射部22a,22bは、後部座席側面の窓枠にはめ込められた調光ミラーからなり、それぞれ、第1および第2の画像表示装置21a,21bが表示する画像を後部座席の着座者の方向に反射して映し出す。第1および第2の画像反射部22a,22bは、調光ミラーに印加する電圧を制御する制御部(図示せず)を含む。制御部は、印加する電圧を制御することによって、調光ミラーの透過率を変更する。制御部は、フォトセンサからの出力信号や、第1および第2の画像表示装置21a,21bからの情報に基づいて、周囲や画像の明るさを検出したり、画像の種類を検出したりする。制御部は、ユーザからの指示を認識し、窓の外の景色を見たいとユーザが所望した場合、透過率を上げて、窓ガラスを透明にする。制御部は、画像を見たいとユーザが所望した場合、透過率を下げて、窓ガラスを反射ミラーとして機能させる。
【0128】
次に、第6の実施形態に係る表示システムの動作について説明する。ここでは、右側の系列について説明するが、左側も同様である。
【0129】
第1の画像表示装置21aは、左右反転している画像を表示する。第2の画像反射部22aは、第1の画像表示装置21aが表示した画像を、着座者の方向に反射する。
【0130】
後席の着座者は、二段に反射された画像を見ることとなる。したがって、後部座席の着座者の焦点位置は、着座者から第1の画像反射部22aまでよりも遠くに位置することとなる。
【0131】
このように、第5の実施形態に係る表示システムでは、後席の窓を表示手段として用いて、焦点位置が遠い映像を提供することができる。
【0132】
なお、第1および第2の画像表示装置21a,21bのいずれか一つだけを設置するようにしてもよい。また、第1および第2の画像表示装置21a,21bは、窓側を向くように、車内天井付近に設置してもよい。
【0133】
なお、たとえば、第1の画像表示手段21aの代わりに、投影画像表示部を設け、さらに当該投影画像部に向けて画像を投影する画像投影装置を後方座席窓側上部付近に設けてもよい。
【0134】
なお、自動車の走行状況に合わせて仮想空間の景色を第1および第2の画像反射部22aに映し出すようにしてもよい。この場合、車体の位置、方向、速度を検出する検出装置を備え、第1および第2の画像表示装置は、実際の車外の風景とは異なる仮想空間の映像を表示するようにし、検出装置からの情報に基づいて、自動的に仮想空間の映像を表示するようにすれば、自動車の後席のエンターテイメントとして、極めて面白い。例えば、仮想空間の映像として深海の映像を表示すれば、車内は仮想水族館となり、野生動物が生息する地域の映像を表示すれば、車内は仮想動物園となる。
【0135】
なお、上記第1〜第6の実施形態で示した各装置および各機能部を設置する位置は、上記の説明で示した位置に限定されるものではなく、各実施形態の目的を達成することができる位置に配置されておればよい。
【0136】
なお、上記第1〜第6の実施形態では、本発明に係る表示システムを車内で用いることを前提に説明したが、本表示システムは車内での使用に限定されるものではない。
【0137】
たとえば、第1の実施形態に係る表示システムは、プロジェクタからの映像を大画面表示することができるようなスペースのない小さな部屋などに用いることができる。具体的には、部屋の天井に投影画像表示部4を設置し、部屋の壁に画像反射部5を設置すれば、ユーザは、遠くの焦点距離で大画面映像を見ることが可能となる。
【0138】
また、第2および第3の実施形態に係る表示システムは、カプセルホテルなどに利用することができる。
【0139】
また、第4〜第5の実施形態に係る表示システムは、電車や飛行機等の座席に用いることができる。
【0140】
また、第6の実施形態に係る表示システムは、電車やバス等の側窓に映像を表示するために用いることができる。
【0141】
このように本発明の表示システムは、自動車に限らず、焦点距離を十分にとることができないような占有範囲の限られている狭い空間でユーザに画像を提供するための表示システムとして用いることができ、応用範囲は多岐に及ぶ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態に係る表示システムの後方上部からの斜視図である。
【図3】画像反射部5が前席のヘッドレストの背面に取り付けられたときの表示システムの構成を示す図である。
【図4】画像反射部5が前席の背面に取り付けられたときの表示システムの構成例を示す図である。
【図5】画像反射部5が前席の背面に取り付けられたときの表示システムの他の構成例を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。
【図7】第2の実施形態に係る表示システムの後方上部からの斜視図である。
【図8】画像拡大部8のその他の支持手段を示す図である。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。
【図10】第4の実施形態に係る表示システムの後方上部からの斜視図である。
【図11】本発明の第5の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。
【図12】第5の実施形態に係る表示システムの後方上部からの斜視図である。
【図13】本発明の第6の実施形態に係る表示システムの構成を示す図である。
【図14】自動車の後部座席用の従来の表示システムの一例を示す図である。
【符号の説明】
1 前席
2 後席
3 画像投影装置
4 投影画像表示部
5,9 画像反射部
6,10 支持部
7,12,15 画像表示装置
8 画像拡大部
11 ボックス型支持部
13,17,22a 第1の画像反射部
14,20,22b 第2の画像反射部
16 第1の支持部
18 操作パネル
19 第2の支持部
21a 第1の画像表示装置
21b 第2の画像表示装置
Claims (29)
- 自動車内に搭載されており、後部座席着座者に画像を提供するための表示システムであって、
画像を表示する画像表示手段と、
入射光束の一部を反射し一部を透過する半透鏡からなっており、前記画像表示手段による表示画像を前記後部座席着座者方向に反射する画像反射手段とを備える、表示システム。 - 前記画像表示手段は、
左右反転している画像を前記自動車の天井に向かって投影する画像投影装置と、
前記天井に設置されており、前記画像投影装置によって投影された画像を映し出す投影画像表示部とを含む、請求項1に記載の表示システム。 - 前記画像反射手段は、運転席と助手席との間に配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の表示システム。
- 前記画像投影装置は、後部座席の足元における車両中央部に設置されていることを特徴とする、請求項3に記載の表示システム。
- 前記画像投影装置は、後部座席の中央アームレストに埋め込まれていることを特徴とする、請求項3に記載の表示システム。
- 前記画像投影装置は、後部座席シートに取り付けられていることを特徴とする、請求項3に記載の表示システム。
- 前記画像反射手段は、前記自動車の前席の背面に取り付けられていることを特徴とする、請求項2に記載の表示システム。
- 前記画像投影装置は、後部座席シートに取り付けられていることを特徴とする、請求項7に記載の表示システム。
- 前記画像投影装置は、前席のヘッドレストの背面に取り付けられていることを特徴とする、請求項7に記載の表示システム。
- 前記画像表示手段は、左右反転している画像を表示する画像表示装置であることを特徴とする、請求項1に記載の表示システム。
- 前記画像反射手段は、運転席と助手席との間に配置されていることを特徴とする、請求項10に記載の表示システム。
- 前記画像表示装置は、運転席と助手席との間の下部に設置されていることを特徴とする、請求項11に記載の表示システム。
- 前記画像表示装置は、後部座席の足元における車両中央部に設置されていることを特徴とする、請求項11に記載の表示システム。
- 前記画像表示装置は、天井に設置されていることを特徴とする、請求項11に記載の表示システム。
- さらに、前記画像表示装置と前記画像反射手段との間に配置される前記表示画像を拡大するための画像拡大手段を備える、請求項12〜14のいずれかに記載の表示システム。
- 前記画像反射手段は、前記自動車の前席の背面に取り付けられており、
前記画像表示手段は、天井に設置されていることを特徴とする、請求項10に記載の表示システム。 - さらに、前記画像反射手段を角度調整可能なように支持する支持手段を備える、請求項3,7,11,16のいずれかに記載の表示システム。
- 前記画像反射手段の透過率は、前記自動車内の明るさに応じて調整されることを特徴とする、請求項1に記載の表示システム。
- 前記画像反射手段の透過率は、前記表示画像の種類および/または明るさに応じて調整されることを特徴とする、請求項1に記載の表示システム。
- 前記画像反射手段を構成する半透鏡は、透過率の異なる複数のものからなっており、
前記画像反射手段は、使用する半透鏡を交換することによって透過率を調整する、請求項18または19に記載の表示システム。 - 前記半透鏡は、電気的に変化に応じて透過率を変更する調光ミラーであり、
前記画像反射手段は、前記調光ミラーに対して電気的な変化を加えることで、透過率を調整する、請求項18または19に記載の表示システム。 - 前記画像反射手段は、前記自動車の後部座席側面の窓ガラス部分に構成されており、
前記画像表示手段は、左右反転している画像を表示する画像表示装置であって、表示画像が前記窓ガラスとしての半透鏡に映し出されるような位置に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の表示システム。 - 前記画像反射手段の透過率は、前記自動車の周囲の明るさに応じて調整されることを特徴とする、請求項22に記載の表示システム。
- 前記画像反射手段の透過率は、前記表示画像の種類および/または明るさに応じて調整されることを特徴とする、請求項22に記載の表示システム。
- 前記画像反射手段を構成する半透鏡は、透過率の異なる複数のものからなっており、
前記画像反射手段は、使用する半透鏡を交換することによって透過率を調整する、請求項23または24に記載の表示システム。 - 前記半透鏡は、電気的に変化に応じて透過率を変更する調光ミラーであり、
前記画像反射手段は、前記調光ミラーに対して電気的な変化を加えることで、透過率を調整する、請求項23または24に記載の表示システム。 - 自動車内に搭載されており、後部座席着座者に画像を提供するための表示システムであって、
左右反転している画像を前記自動車の天井に向かって投影する画像投影装置と、
前記自動車内の前席の背面に取り付けられており、前記画像投影装置による表示画像を前記後部座席着座者方向に反射する画像反射手段とを備える、表示システム。 - 前記画像投影装置は、後部座席シートに取り付けられていることを特徴とする、請求項27に記載の表示システム。
- 前記画像投影装置は、前席のヘッドレスト内部に埋め込まれていることを特徴とする、請求項27に記載の表示システム。
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