JP2004297849A - 基地局装置、基地局装置の試験方法および試験プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】雷サージ保護回路の異常を検知し焼損事故を未然に防ぐことができる基地局装置を提供する。
【解決手段】保護回路12に内蔵されている雷サージ保護回路の試験を中央制御部14からの指示により実行する。保護回路12においては電源ユニット11から雷サージ保護回路21を切離し保護電圧以上の電圧と保護電圧以下の電圧とを与えることにより雷サージ保護回路21の異常を検知する。基地局装置は、通信回線に接続されているので、異常が発生したときには通信回線を経由して管理者に異常を知らせる。これにより速やかに雷サージ保護回路を交換することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】保護回路12に内蔵されている雷サージ保護回路の試験を中央制御部14からの指示により実行する。保護回路12においては電源ユニット11から雷サージ保護回路21を切離し保護電圧以上の電圧と保護電圧以下の電圧とを与えることにより雷サージ保護回路21の異常を検知する。基地局装置は、通信回線に接続されているので、異常が発生したときには通信回線を経由して管理者に異常を知らせる。これにより速やかに雷サージ保護回路を交換することができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、屋外に設置される基地局装置、基地局装置の試験方法および試験プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
基地局装置をはじめとする屋外に設置する機器は、雷によるサージ電圧の侵入が多いので、一般的の機器以上に雷サージに留意しなければならない。
【0003】
雷サージ保護は、バリスタなどの電圧制限素子を使用して、過大な雷サージ電圧を制限して機器を雷サージから保護することが一般に行なわれる。バリスタをはじめとするこのような保護素子は、サージを吸収(制限)することで、徐々に漏れ電流の増加など電気的特性が劣化する。たとえばバリスタの故障例をとると、漏れ電流の増加が進展して、短絡故障となるケースがほとんどである。このような保護素子の漏れ電流の増加は、ブレーカ等の外付け保護回路では検出することができない。また、このような漏れ電流の増加は、放置することにより保護素子の焼損事故につながりやすい。
【0004】
たとえば、電力系統では、系統の安全性を確保する目的から避雷器が用いられている。かかる避雷器では、通常の電圧では電気絶縁特性を示し、一定以上の電圧に対しては電気伝導特性を示すバリスタ素子を用いることで系統を異常電圧から保護している。
【0005】
たとえば、特許文献1(特開2002−340971号公報)には、避雷器の定期的な保守点検作業を行なう顧客が正確なデータ測定が困難であり、誤診断等によりメーカー技術者が不必要に呼出されることが多いという問題を解決するために、避雷器を管理する顧客が記録媒体を定期的に抜き出して自己の端末からメーカーの端末にデータを送信する技術が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−340971号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
保護素子は雷サージを吸収するごとに徐々に漏れ電流が増加するので、この漏れ電流の増加を放置すると保護素子が焼損してしまうという問題点がある。またたとえばPHS(Personal Handyphone System)の基地局装置は、多数設置されており、人間が定期的に頻繁に漏れ電流のデータを測定しに行くことは困難である。特許文献1に示されるように、記録媒体に自動的に記録されている場合でも、それを定期的に回収しに行くことは困難である。
【0008】
また、保護素子の故障モードには、短絡故障とオープン故障があり、漏れ電流を測定するだけでは、短絡故障は検出できるがオープン故障は検出できないという問題点がある。
【0009】
この発明の目的は、サージ保護回路に異常が発生した場合に、速やかにそれを知ることができる基地局装置、基地局装置の試験方法および試験プログラムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は要約すると、基地局装置であって、内部電源電圧を受けて動作する内部回路と、商用電源を受けて内部電源電圧を発生する電源ユニット(11)と、外部から電源ユニットに向かう商用電源の入力経路に接続される保護回路(12)とを備える。保護回路は、入力経路に侵入するサージを吸収するサージ保護回路(21)と、サージ保護回路の試験を行なうための試験回路(23)と、試験モードにおいてサージ保護回路を入力経路から切り離し試験回路に接続する第1のスイッチ回路(スイッチ回路22)とを含む。
【0011】
好ましくは、基地局装置は、通信回線に接続される回線制御部(13)をさらに備え、保護回路(12)は、第1のスイッチ回路(22)の切換えを制御し、かつ、試験回路に試験開始指示を与える試験回路制御部(24)をさらに含み、基地局装置は、試験回路から試験結果を受取り、試験結果が異常である場合には回線制御部および通信回線を用いて異常発生を管理者に通知する中央制御部(14)をさらに備える。
【0012】
好ましくは、試験回路(23)は、サージ保護回路の保護電圧以下の第1の所定の電圧を発生する第1の電源(E1)と、サージ保護回路の保護電圧を超える第2の所定の電圧を発生する第2の電源(E2)と、第1、第2の電源の出力を切換えてサージ保護回路に与えるための第2のスイッチ回路(SW1)とを含む。
【0013】
好ましくは、サージ保護回路(21)は、商用電源が送電される第1、第2の電源線にそれぞれ接続される第1、第2の接続ノード(LB,NB)と、接地電位に結合される第3の接続ノードとを有し、試験回路(23)は、試験電圧を発生する電源(E1,E2)と、試験電圧を第1の接続ノードと第2の接続ノードとの間に加える第1の試験と、試験電圧を第1および第2の接続ノードと接地ノードとの間に加える第2の試験とを行なうために、第2の接続ノードの接続の切換えを行なう第3のスイッチ回路(SW2)とを含む。
【0014】
この発明の他の局面に従うと、内部電源電圧を受けて動作する内部回路と、商用電源を受けて内部電源電圧を発生する電源ユニット(11)と、外部から電源ユニットに向かう商用電源の入力経路に接続される保護回路(12)とを含む基地局装置の試験方法であって、保護回路は、入力経路に侵入するサージを吸収するサージ保護回路(21)と、サージ保護回路の試験を行なうための試験回路(23)と、サージ保護回路を入力経路と試験回路のいずれか一方に接続する第1のスイッチ回路(22)とを含み、試験方法は、第1のスイッチ回路を切換えて、サージ保護回路を入力経路から切り離し試験回路に接続するステップと、試験回路によってサージ保護回路に試験電圧を与えるステップとを備える。
【0015】
好ましくは、基地局装置は、通信回線に接続される回線制御部(13)をさらに含み、基地局装置の試験方法は、試験回路から試験結果を受取り、試験結果が異常である場合には回線制御部および通信回線を経由して異常発生を管理者に通知するステップをさらに備える。
【0016】
好ましくは、試験回路によって、サージ保護回路の保護電圧以下の第1の所定の電圧を試験電圧としてサージ保護回路に加えるステップと、試験回路によって、サージ保護回路の保護電圧を超える第2の所定の電圧を試験電圧としてサージ保護回路に加えるステップとをさらに備える。
【0017】
好ましくは、サージ保護回路は、商用電源が送電される第1、第2の電源線にそれぞれ接続される第1、第2の接続ノードと、接地電位に結合される第3の接続ノードとを有し、基地局装置の試験方法は、試験電圧を第1の接続ノードと第2の接続ノードとの間に加えるステップと、試験電圧を第1および第2の接続ノードと接地ノードとの間に加えるステップとをさらに備える。
【0018】
この発明のさらに他の局面に従うと、試験プログラムであって、上記いずれかの基地局装置の試験方法をコンピュータに実行させる。
【0019】
したがって、この発明の主たる利点は、商用電源の影響を受けずに試験回路による条件設定が可能であり、サージ保護回路に対して正確な故障診断を行なうことができることである。
【0020】
この発明の他の利点は、管理者が基地局装置の設置場所に点検に行かないでも劣化および故障が発生したことを知ることができ、必要な場合にサージ保護回路を交換しに行くことができることである。
【0021】
この発明のさらに他の利点は、サージ保護回路の漏れ電流と保護電圧とが確認でき、短絡故障とオープン故障を検出することができることである。
【0022】
この発明のさらに他の利点は、2つの電源線の間の漏れ電流と電源線と接地ノードとの間の漏れ電流を検出することができることである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
【0024】
図1は、本発明の基地局装置の構成を説明するためのブロック図である。
図1を参照して、基地局装置1は、電源ユニット11と、保護回路12と、回線制御部13と、中央制御部14と、無線制御部15と、無線部17と、アンテナ16とを含む。
【0025】
アンテナ16は、無線部17に接続される。この構成において、受信時には、アンテナ16で1フレームおきに受信された信号が無線部17に与えられる。無線部17に与えられる受信信号は、そこで、増幅、周波数変換などの各種のアナログ信号処理が施され、A/D変換されデジタル信号に変換される。
【0026】
さらに、無線制御部15では、中央制御部14により制御されて、各ユーザの信号を分離抽出する。分離抽出された各ユーザの受信信号は、必要な復調処理および時分割処理が施され、元の信号に復元され、回線制御部13に対して出力される。
【0027】
なお、無線制御部15の一部と、中央制御部14とは、DSP(digital signal processor)やCPU(central processing unit)などのようなコンピュータを用いて実現することができる。
【0028】
一方、送信時には、I’回線(PHS用ISDN回線)などの通信回線から与えられた送信信号は、回線制御部13を経由して中央制御部14に送られる。中央制御部14では、必要な時分割処理および変調処理が施され、処理後の信号は無線制御部15に与えられる。無線制御部15においては、送信信号に対してD/A変換を行ない、変換されたアナログ信号に対して、無線部17で増幅、周波数変換など、無線送信に必要な各種のアナログ信号処理が施される。
【0029】
送信時には、無線部17からの信号がアンテナ16に供給されて、アンテナ16から所望のPSに対して送信される。
【0030】
電源ユニット11は、商用電源が供給される電源線L,Nに接続され内部電源電圧を発生し、回線制御部13,中央制御部14および無線制御部15に供給する。保護回路12は、商用電源が基地局装置1の外部から電源ユニット11に供給される経路上に設けられ中央制御部14の指示に従い通常使用時には電源線L,Nを経由して入力される雷サージを吸収し、試験モード時には内蔵する保護素子の診断テストを行なう。
【0031】
中央制御部14は、保護回路12から内蔵する保護素子の異常を受取ると、回線制御部13を経由して通信回線で接続されているセンター装置2に対して異常が発生したことを連絡する。
【0032】
保護回路の試験を無人で実行し、通信回線を利用して通知するので、保護回路の点検結果を遠隔地にいる人間が知ることができ、異常が発生した場合には直ちに保護回路の修理に行くことができる。
【0033】
図2は、図1における保護回路12の構成を示したブロック図である。
図2を参照して、保護回路12は、雷サージ保護回路21と、スイッチ回路22と、試験回路23と、試験回路制御部24とを含む。
【0034】
スイッチ回路22は、通常使用時には電源線Lを雷サージ保護回路21の接続ノードLAに接続し、電源線Nを雷サージ保護回路21の接続ノードNAに接続する。これにより通常使用時においては、商用電源が与えられる電源線L,Nを経由して雷サージが侵入した場合に、これを吸収したり大地FGに逃がすことができる。これにより電源線L,Nに接続されている電源ユニット11はサージから保護される。
【0035】
試験時においては、スイッチ回路22は、雷サージ保護回路21を電源線L,Nから切り離す。そしてスイッチ回路22は、雷サージ保護回路の接続ノードLAに試験回路23の接続ノードLBを接続する。またスイッチ回路22は雷サージ保護回路の接続ノードNAに試験回路23の接続ノードNBを接続する。
【0036】
雷サージ保護回路21を商用電源ACから切り離して試験をするため、商用電源の影響を受けずに試験回路23による条件設定が可能である。これにより、雷サージ保護回路21に対して正確な故障診断を行なうことができる。
【0037】
試験回路制御部24は、中央制御部14から試験を行なう旨の指示を受けると、スイッチ回路22の切換を行なって試験回路23に対して雷サージ保護回路21の線間試験および線−大地間試験を実行させその結果を中央制御部14に連絡する。
【0038】
図3は、図2における雷サージ保護回路21の構成を示した回路図である。
図3を参照して、雷サージ保護回路21は、接続ノードLAと接続ノードNAとの間に接続されるバリスタ32と、接続ノードLAとノードN1との間に接続されるバリスタ31と、接続ノードNAとノードN2との間に接続されるバリスタ33と、ノードN1とノードN2および大地FGに接続されるアレスタ34とを含む。
【0039】
このような雷サージ保護回路21によって、電源線Lと電源線Nの間に加えられる異常電圧や電源線−大地FG間に加えられる異常電圧から電源ユニットを保護することができる。より具体的には、電源線L,N間の保護はバリスタ32で行なう。電源線L−大地FG間、電源線N−大地FG間の保護は、バリスタ31,33とアレスタ34の直列回路で行なう。アレスタ34は、定格電圧時の漏れ電流を遮断するために使用される。
【0040】
図4は、図2における試験回路23の構成を示した回路図である。
図4を参照して、試験回路23は、接続ノードLBとノードN3との間に接続される電流検出器41と、ノードN3とノードN4との間に接続される電流制限素子43と、ノードN3と大地FGとの間に接続される電圧検出器42と、大地FGとノードN5との間に接続される電源E1と、大地FGとノードN6との間に接続される電源E2と、ノードN4をノードN5,N6のいずれかに切換えて接続するスイッチSW1と、ノードNBをノードNBと大地FGのいずれか一方に接続するスイッチSW2と含む。
【0041】
電源E1は、雷サージ保護回路21の保護電圧以下の電圧を出力する。また電源E2は、雷サージ保護回路21の保護電圧以上の電圧を出力する。スイッチSW1を切換えることにより雷サージ保護回路21に加える電圧を切換えることができる。保護電圧以下を加える場合には漏れ電流とショートを検出することができる。また保護電圧以上を加える場合には、保護素子のオーブンを検出することができる。2種類の試験電圧を加えることにより、サージ保護回路の漏れ電流と保護電圧とが確認でき、短絡故障以外にもオープン故障も検出することができ、精度の高い故障検出が可能である。
【0042】
スイッチSW2を切換えることにより雷サージ保護回路21の接続ノードLAと接続ノードNAとの間に電圧を加えるか、それとも接続ノードLA,NAと大地FGとの間に電圧を加えるかを切換えることができる。これにより、サージ保護回路の2つの電源線に接続される端子の間の漏れ電流と電源線に接続される端子と接地ノードとの間の漏れ電流を検出することができる。
【0043】
スイッチSW1およびスイッチSW2の切換は、試験回路制御部24によって行なわれる。
【0044】
そして、電圧検出器42および電流検出器41で電圧値VDETおよび電流値IDETがそれぞれ測定され、測定結果は試験回路制御部24に読込まれる。
【0045】
図5は、試験回路制御部24の動作を説明するためのフローチャートである。図2、図5を参照して、ステップS1において保護回路試験が開始される。そしてステップS2において試験回路制御部24は、雷サージ保護回路21を商用電源ACから切り離して試験回路23に接続するように、スイッチ回路22に対して制御を行なう。そしてステップS3において線間試験を実行させる。なお線間試験とは、電源線L,N間に接続された図3のバリスタ32の漏れ電流やオープンを検知するための試験である。
【0046】
続いてステップS4に進み、試験回路制御部24は、試験回路23に対して線−大地間の試験を実行させる。なお線−大地間の試験とは、電源線L,Nと大地FGとの間で漏れ電流が増加していたり保護素子が焼損して開放状態になっていないかを確認する試験である。線−大地間の試験により、図3のバリスタ31,33およびアレスタ34の異常を検出することができる。
【0047】
続いて、ステップS5において試験結果の判定がなされ試験結果が不良である場合にはステップS6に進む。ステップS6では、雷サージ保護回路21に異常が発生しているので、雷サージ保護回路21を商用電源ACから切り離した状態を維持し、そしてステップS7に進み通信回線を通じて異常をセンターに通知する。この通知により、故障が発生すると雷サージ保護回路21を速やかに交換することができる。
【0048】
一方、ステップS5において、試験結果が良好である場合には、ステップS8に進む。ステップS8では、試験回路制御部24は、スイッチ回路22を切換えて再び雷サージ保護回路21を商用電源ACに接続する。
【0049】
ステップS7,S8のいずれかが終了すると、ステップS9において保護回路試験が終了する。
【0050】
図6は、図5のステップS3における線間試験の動作を説明するためのフローチャートである。
【0051】
図4、図6を参照して、まずステップS31において線間試験が開始される。続いて、ステップS32においてスイッチSW2が線間測定の設定に切換えられる。このとき接続ノードNBは電源E1,E2の共通端子(ノードN7)に接続される。
【0052】
次に、ステップS33において、スイッチSW1を切換えてノードN4をノードN5に接続する。これにより保護電圧以下の電源E1の電源電圧が線間に印加される。そしてステップS34において電流検出器41の値を電流値として読取り保護素子の漏れ電流を測定する。
【0053】
続いてステップS35に進みスイッチSW1を再び切換えてノードN4をノードN6に接続する。これにより保護電圧以上の電源E2の電源電圧が雷サージ保護回路21に印加される。続いてステップS36に進み電流検出器41の値を電流値として読取る。このとき、雷サージ保護回路21中の保護素子が正常であれば、電流制限素子43で決まる所定の電流が検出される。続いてステップS37に進み、電圧検出器42の値を電圧値として読取る。このとき、雷サージ保護回路21が正常であれば、図3のバリスタ32の保護電圧が検出できる。
【0054】
そしてステップS38に進み線間試験が終了する。
図7は、図5における線−大地間試験の動作を説明するためのフローチャートである。
【0055】
図4、図7を参照して、まずステップS41において線−大地間試験が開始される。続いてステップS42に進みスイッチSW2を切換えて線−大地間の測定を行なうことができる接続とする。このとき、接続ノードNBは接続ノードLBに接続される。
【0056】
続いてステップS43に進みスイッチSW1を切換えてノードN4をノードN5に接続する。これにより保護電圧以下の電源E1の電源電圧が印加される。
【0057】
続いてステップS44に進み電流検出器41の間を電流値として読取る。このとき雷サージ保護回路21が正常であれば、図3のアレスタ34の作用により漏れ電流は0となる。
【0058】
続いてステップS45においてスイッチSW1を切換えてノードN4をノードN6に接続する。これにより、保護電圧以上の電源E2の電源電圧が雷サージ保護回路21に印加される。続いてステップS46において電流検出器41の値を電流値として読取る。このとき雷サージ保護回路21が正常であれば、電流制限素子43で決まる所定の電流が検出される。
【0059】
続いてステップS47に進み電圧検出器42の値を電圧値として読取る。このとき雷サージ保護回路21が正常であれば、図3のバリスタ31,33の保護電圧が検出される。
【0060】
そしてステップS48に進み線−大地間試験を終了する。
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、保護回路の試験を試験モードに切換えることによって行なうことができる。この切換は、中央制御部14によって定期的に行なわれてもよいし、またセンター装置2から必要に応じて試験モードの切換指示を通信回線を経由して行なってもよい。これにより人間が巡回して漏れ電流を測定し異常の点検を行なう必要がなくなる。異常が発生したときに初めて人間は基地局装置に赴き雷サージ保護回路の交換を行なえばよい。
【0061】
特に、基地局装置は、無線端末をISDN回線に接続するための装置であるので、雷サージ保護回路の異常の発生を連絡するためにわざわざ通信回線を新たに設ける必要はない。従来から接続されている通信回線を利用することにより、雷サージ保護回路の点検結果を遠隔地にいる人間が知ることができ、異常が発生した場合には直ちに雷サージ保護回路の交換に行くことができる。
【0062】
また、サージ保護回路を商用電源から切り離して試験をするため、短絡故障以外にもオープン故障も検出することができ、精度の高い故障検出が可能である。
【0063】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、サージ保護回路を商用電源から切り離して試験をするため、商用電源の影響を受けずに試験回路による条件設定が可能であり、サージ保護回路に対して正確な故障診断を行なうことができる。
【0065】
また、保護回路の試験を無人で実行し、通信回線を利用して通知するので、雷サージ保護回路の点検結果を遠隔地にいる人間が知ることができ、異常が発生した場合には直ちに雷サージ保護回路の交換に行くことができる。
【0066】
また、2種類の試験電圧を加えることにより、サージ保護回路の漏れ電流と保護電圧とが確認でき、短絡故障以外にもオープン故障も検出することができ、精度の高い故障検出が可能である。
【0067】
また、サージ保護回路の2つの電源線に接続される端子の間の漏れ電流と電源線に接続される端子と接地ノードとの間の漏れ電流を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基地局装置の構成を説明するためのブロック図である。
【図2】図1における保護回路12の構成を示したブロック図である。
【図3】図2における雷サージ保護回路21の構成を示した回路図である。
【図4】図2における試験回路23の構成を示した回路図である。
【図5】試験回路制御部24の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】図5のステップS3における線間試験の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】図5における線−大地間試験の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 基地局装置、2 センター装置、11 電源ユニット、12 保護回路、13 回線制御部、14 中央制御部、15 無線制御部、16 アンテナ、21 雷サージ保護回路、22 スイッチ回路、23 試験回路、24 試験回路制御部、31,32,33 バリスタ、34 アレスタ、41 電流検出器、42 電圧検出器、43 電流制限素子、E1,E2 電源、FG 大地、L,N電源線、LA,NA,LB,NA,NB 接続ノード、SW1,SW2 スイッチ。
【発明の属する技術分野】
この発明は、屋外に設置される基地局装置、基地局装置の試験方法および試験プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
基地局装置をはじめとする屋外に設置する機器は、雷によるサージ電圧の侵入が多いので、一般的の機器以上に雷サージに留意しなければならない。
【0003】
雷サージ保護は、バリスタなどの電圧制限素子を使用して、過大な雷サージ電圧を制限して機器を雷サージから保護することが一般に行なわれる。バリスタをはじめとするこのような保護素子は、サージを吸収(制限)することで、徐々に漏れ電流の増加など電気的特性が劣化する。たとえばバリスタの故障例をとると、漏れ電流の増加が進展して、短絡故障となるケースがほとんどである。このような保護素子の漏れ電流の増加は、ブレーカ等の外付け保護回路では検出することができない。また、このような漏れ電流の増加は、放置することにより保護素子の焼損事故につながりやすい。
【0004】
たとえば、電力系統では、系統の安全性を確保する目的から避雷器が用いられている。かかる避雷器では、通常の電圧では電気絶縁特性を示し、一定以上の電圧に対しては電気伝導特性を示すバリスタ素子を用いることで系統を異常電圧から保護している。
【0005】
たとえば、特許文献1(特開2002−340971号公報)には、避雷器の定期的な保守点検作業を行なう顧客が正確なデータ測定が困難であり、誤診断等によりメーカー技術者が不必要に呼出されることが多いという問題を解決するために、避雷器を管理する顧客が記録媒体を定期的に抜き出して自己の端末からメーカーの端末にデータを送信する技術が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−340971号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
保護素子は雷サージを吸収するごとに徐々に漏れ電流が増加するので、この漏れ電流の増加を放置すると保護素子が焼損してしまうという問題点がある。またたとえばPHS(Personal Handyphone System)の基地局装置は、多数設置されており、人間が定期的に頻繁に漏れ電流のデータを測定しに行くことは困難である。特許文献1に示されるように、記録媒体に自動的に記録されている場合でも、それを定期的に回収しに行くことは困難である。
【0008】
また、保護素子の故障モードには、短絡故障とオープン故障があり、漏れ電流を測定するだけでは、短絡故障は検出できるがオープン故障は検出できないという問題点がある。
【0009】
この発明の目的は、サージ保護回路に異常が発生した場合に、速やかにそれを知ることができる基地局装置、基地局装置の試験方法および試験プログラムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は要約すると、基地局装置であって、内部電源電圧を受けて動作する内部回路と、商用電源を受けて内部電源電圧を発生する電源ユニット(11)と、外部から電源ユニットに向かう商用電源の入力経路に接続される保護回路(12)とを備える。保護回路は、入力経路に侵入するサージを吸収するサージ保護回路(21)と、サージ保護回路の試験を行なうための試験回路(23)と、試験モードにおいてサージ保護回路を入力経路から切り離し試験回路に接続する第1のスイッチ回路(スイッチ回路22)とを含む。
【0011】
好ましくは、基地局装置は、通信回線に接続される回線制御部(13)をさらに備え、保護回路(12)は、第1のスイッチ回路(22)の切換えを制御し、かつ、試験回路に試験開始指示を与える試験回路制御部(24)をさらに含み、基地局装置は、試験回路から試験結果を受取り、試験結果が異常である場合には回線制御部および通信回線を用いて異常発生を管理者に通知する中央制御部(14)をさらに備える。
【0012】
好ましくは、試験回路(23)は、サージ保護回路の保護電圧以下の第1の所定の電圧を発生する第1の電源(E1)と、サージ保護回路の保護電圧を超える第2の所定の電圧を発生する第2の電源(E2)と、第1、第2の電源の出力を切換えてサージ保護回路に与えるための第2のスイッチ回路(SW1)とを含む。
【0013】
好ましくは、サージ保護回路(21)は、商用電源が送電される第1、第2の電源線にそれぞれ接続される第1、第2の接続ノード(LB,NB)と、接地電位に結合される第3の接続ノードとを有し、試験回路(23)は、試験電圧を発生する電源(E1,E2)と、試験電圧を第1の接続ノードと第2の接続ノードとの間に加える第1の試験と、試験電圧を第1および第2の接続ノードと接地ノードとの間に加える第2の試験とを行なうために、第2の接続ノードの接続の切換えを行なう第3のスイッチ回路(SW2)とを含む。
【0014】
この発明の他の局面に従うと、内部電源電圧を受けて動作する内部回路と、商用電源を受けて内部電源電圧を発生する電源ユニット(11)と、外部から電源ユニットに向かう商用電源の入力経路に接続される保護回路(12)とを含む基地局装置の試験方法であって、保護回路は、入力経路に侵入するサージを吸収するサージ保護回路(21)と、サージ保護回路の試験を行なうための試験回路(23)と、サージ保護回路を入力経路と試験回路のいずれか一方に接続する第1のスイッチ回路(22)とを含み、試験方法は、第1のスイッチ回路を切換えて、サージ保護回路を入力経路から切り離し試験回路に接続するステップと、試験回路によってサージ保護回路に試験電圧を与えるステップとを備える。
【0015】
好ましくは、基地局装置は、通信回線に接続される回線制御部(13)をさらに含み、基地局装置の試験方法は、試験回路から試験結果を受取り、試験結果が異常である場合には回線制御部および通信回線を経由して異常発生を管理者に通知するステップをさらに備える。
【0016】
好ましくは、試験回路によって、サージ保護回路の保護電圧以下の第1の所定の電圧を試験電圧としてサージ保護回路に加えるステップと、試験回路によって、サージ保護回路の保護電圧を超える第2の所定の電圧を試験電圧としてサージ保護回路に加えるステップとをさらに備える。
【0017】
好ましくは、サージ保護回路は、商用電源が送電される第1、第2の電源線にそれぞれ接続される第1、第2の接続ノードと、接地電位に結合される第3の接続ノードとを有し、基地局装置の試験方法は、試験電圧を第1の接続ノードと第2の接続ノードとの間に加えるステップと、試験電圧を第1および第2の接続ノードと接地ノードとの間に加えるステップとをさらに備える。
【0018】
この発明のさらに他の局面に従うと、試験プログラムであって、上記いずれかの基地局装置の試験方法をコンピュータに実行させる。
【0019】
したがって、この発明の主たる利点は、商用電源の影響を受けずに試験回路による条件設定が可能であり、サージ保護回路に対して正確な故障診断を行なうことができることである。
【0020】
この発明の他の利点は、管理者が基地局装置の設置場所に点検に行かないでも劣化および故障が発生したことを知ることができ、必要な場合にサージ保護回路を交換しに行くことができることである。
【0021】
この発明のさらに他の利点は、サージ保護回路の漏れ電流と保護電圧とが確認でき、短絡故障とオープン故障を検出することができることである。
【0022】
この発明のさらに他の利点は、2つの電源線の間の漏れ電流と電源線と接地ノードとの間の漏れ電流を検出することができることである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
【0024】
図1は、本発明の基地局装置の構成を説明するためのブロック図である。
図1を参照して、基地局装置1は、電源ユニット11と、保護回路12と、回線制御部13と、中央制御部14と、無線制御部15と、無線部17と、アンテナ16とを含む。
【0025】
アンテナ16は、無線部17に接続される。この構成において、受信時には、アンテナ16で1フレームおきに受信された信号が無線部17に与えられる。無線部17に与えられる受信信号は、そこで、増幅、周波数変換などの各種のアナログ信号処理が施され、A/D変換されデジタル信号に変換される。
【0026】
さらに、無線制御部15では、中央制御部14により制御されて、各ユーザの信号を分離抽出する。分離抽出された各ユーザの受信信号は、必要な復調処理および時分割処理が施され、元の信号に復元され、回線制御部13に対して出力される。
【0027】
なお、無線制御部15の一部と、中央制御部14とは、DSP(digital signal processor)やCPU(central processing unit)などのようなコンピュータを用いて実現することができる。
【0028】
一方、送信時には、I’回線(PHS用ISDN回線)などの通信回線から与えられた送信信号は、回線制御部13を経由して中央制御部14に送られる。中央制御部14では、必要な時分割処理および変調処理が施され、処理後の信号は無線制御部15に与えられる。無線制御部15においては、送信信号に対してD/A変換を行ない、変換されたアナログ信号に対して、無線部17で増幅、周波数変換など、無線送信に必要な各種のアナログ信号処理が施される。
【0029】
送信時には、無線部17からの信号がアンテナ16に供給されて、アンテナ16から所望のPSに対して送信される。
【0030】
電源ユニット11は、商用電源が供給される電源線L,Nに接続され内部電源電圧を発生し、回線制御部13,中央制御部14および無線制御部15に供給する。保護回路12は、商用電源が基地局装置1の外部から電源ユニット11に供給される経路上に設けられ中央制御部14の指示に従い通常使用時には電源線L,Nを経由して入力される雷サージを吸収し、試験モード時には内蔵する保護素子の診断テストを行なう。
【0031】
中央制御部14は、保護回路12から内蔵する保護素子の異常を受取ると、回線制御部13を経由して通信回線で接続されているセンター装置2に対して異常が発生したことを連絡する。
【0032】
保護回路の試験を無人で実行し、通信回線を利用して通知するので、保護回路の点検結果を遠隔地にいる人間が知ることができ、異常が発生した場合には直ちに保護回路の修理に行くことができる。
【0033】
図2は、図1における保護回路12の構成を示したブロック図である。
図2を参照して、保護回路12は、雷サージ保護回路21と、スイッチ回路22と、試験回路23と、試験回路制御部24とを含む。
【0034】
スイッチ回路22は、通常使用時には電源線Lを雷サージ保護回路21の接続ノードLAに接続し、電源線Nを雷サージ保護回路21の接続ノードNAに接続する。これにより通常使用時においては、商用電源が与えられる電源線L,Nを経由して雷サージが侵入した場合に、これを吸収したり大地FGに逃がすことができる。これにより電源線L,Nに接続されている電源ユニット11はサージから保護される。
【0035】
試験時においては、スイッチ回路22は、雷サージ保護回路21を電源線L,Nから切り離す。そしてスイッチ回路22は、雷サージ保護回路の接続ノードLAに試験回路23の接続ノードLBを接続する。またスイッチ回路22は雷サージ保護回路の接続ノードNAに試験回路23の接続ノードNBを接続する。
【0036】
雷サージ保護回路21を商用電源ACから切り離して試験をするため、商用電源の影響を受けずに試験回路23による条件設定が可能である。これにより、雷サージ保護回路21に対して正確な故障診断を行なうことができる。
【0037】
試験回路制御部24は、中央制御部14から試験を行なう旨の指示を受けると、スイッチ回路22の切換を行なって試験回路23に対して雷サージ保護回路21の線間試験および線−大地間試験を実行させその結果を中央制御部14に連絡する。
【0038】
図3は、図2における雷サージ保護回路21の構成を示した回路図である。
図3を参照して、雷サージ保護回路21は、接続ノードLAと接続ノードNAとの間に接続されるバリスタ32と、接続ノードLAとノードN1との間に接続されるバリスタ31と、接続ノードNAとノードN2との間に接続されるバリスタ33と、ノードN1とノードN2および大地FGに接続されるアレスタ34とを含む。
【0039】
このような雷サージ保護回路21によって、電源線Lと電源線Nの間に加えられる異常電圧や電源線−大地FG間に加えられる異常電圧から電源ユニットを保護することができる。より具体的には、電源線L,N間の保護はバリスタ32で行なう。電源線L−大地FG間、電源線N−大地FG間の保護は、バリスタ31,33とアレスタ34の直列回路で行なう。アレスタ34は、定格電圧時の漏れ電流を遮断するために使用される。
【0040】
図4は、図2における試験回路23の構成を示した回路図である。
図4を参照して、試験回路23は、接続ノードLBとノードN3との間に接続される電流検出器41と、ノードN3とノードN4との間に接続される電流制限素子43と、ノードN3と大地FGとの間に接続される電圧検出器42と、大地FGとノードN5との間に接続される電源E1と、大地FGとノードN6との間に接続される電源E2と、ノードN4をノードN5,N6のいずれかに切換えて接続するスイッチSW1と、ノードNBをノードNBと大地FGのいずれか一方に接続するスイッチSW2と含む。
【0041】
電源E1は、雷サージ保護回路21の保護電圧以下の電圧を出力する。また電源E2は、雷サージ保護回路21の保護電圧以上の電圧を出力する。スイッチSW1を切換えることにより雷サージ保護回路21に加える電圧を切換えることができる。保護電圧以下を加える場合には漏れ電流とショートを検出することができる。また保護電圧以上を加える場合には、保護素子のオーブンを検出することができる。2種類の試験電圧を加えることにより、サージ保護回路の漏れ電流と保護電圧とが確認でき、短絡故障以外にもオープン故障も検出することができ、精度の高い故障検出が可能である。
【0042】
スイッチSW2を切換えることにより雷サージ保護回路21の接続ノードLAと接続ノードNAとの間に電圧を加えるか、それとも接続ノードLA,NAと大地FGとの間に電圧を加えるかを切換えることができる。これにより、サージ保護回路の2つの電源線に接続される端子の間の漏れ電流と電源線に接続される端子と接地ノードとの間の漏れ電流を検出することができる。
【0043】
スイッチSW1およびスイッチSW2の切換は、試験回路制御部24によって行なわれる。
【0044】
そして、電圧検出器42および電流検出器41で電圧値VDETおよび電流値IDETがそれぞれ測定され、測定結果は試験回路制御部24に読込まれる。
【0045】
図5は、試験回路制御部24の動作を説明するためのフローチャートである。図2、図5を参照して、ステップS1において保護回路試験が開始される。そしてステップS2において試験回路制御部24は、雷サージ保護回路21を商用電源ACから切り離して試験回路23に接続するように、スイッチ回路22に対して制御を行なう。そしてステップS3において線間試験を実行させる。なお線間試験とは、電源線L,N間に接続された図3のバリスタ32の漏れ電流やオープンを検知するための試験である。
【0046】
続いてステップS4に進み、試験回路制御部24は、試験回路23に対して線−大地間の試験を実行させる。なお線−大地間の試験とは、電源線L,Nと大地FGとの間で漏れ電流が増加していたり保護素子が焼損して開放状態になっていないかを確認する試験である。線−大地間の試験により、図3のバリスタ31,33およびアレスタ34の異常を検出することができる。
【0047】
続いて、ステップS5において試験結果の判定がなされ試験結果が不良である場合にはステップS6に進む。ステップS6では、雷サージ保護回路21に異常が発生しているので、雷サージ保護回路21を商用電源ACから切り離した状態を維持し、そしてステップS7に進み通信回線を通じて異常をセンターに通知する。この通知により、故障が発生すると雷サージ保護回路21を速やかに交換することができる。
【0048】
一方、ステップS5において、試験結果が良好である場合には、ステップS8に進む。ステップS8では、試験回路制御部24は、スイッチ回路22を切換えて再び雷サージ保護回路21を商用電源ACに接続する。
【0049】
ステップS7,S8のいずれかが終了すると、ステップS9において保護回路試験が終了する。
【0050】
図6は、図5のステップS3における線間試験の動作を説明するためのフローチャートである。
【0051】
図4、図6を参照して、まずステップS31において線間試験が開始される。続いて、ステップS32においてスイッチSW2が線間測定の設定に切換えられる。このとき接続ノードNBは電源E1,E2の共通端子(ノードN7)に接続される。
【0052】
次に、ステップS33において、スイッチSW1を切換えてノードN4をノードN5に接続する。これにより保護電圧以下の電源E1の電源電圧が線間に印加される。そしてステップS34において電流検出器41の値を電流値として読取り保護素子の漏れ電流を測定する。
【0053】
続いてステップS35に進みスイッチSW1を再び切換えてノードN4をノードN6に接続する。これにより保護電圧以上の電源E2の電源電圧が雷サージ保護回路21に印加される。続いてステップS36に進み電流検出器41の値を電流値として読取る。このとき、雷サージ保護回路21中の保護素子が正常であれば、電流制限素子43で決まる所定の電流が検出される。続いてステップS37に進み、電圧検出器42の値を電圧値として読取る。このとき、雷サージ保護回路21が正常であれば、図3のバリスタ32の保護電圧が検出できる。
【0054】
そしてステップS38に進み線間試験が終了する。
図7は、図5における線−大地間試験の動作を説明するためのフローチャートである。
【0055】
図4、図7を参照して、まずステップS41において線−大地間試験が開始される。続いてステップS42に進みスイッチSW2を切換えて線−大地間の測定を行なうことができる接続とする。このとき、接続ノードNBは接続ノードLBに接続される。
【0056】
続いてステップS43に進みスイッチSW1を切換えてノードN4をノードN5に接続する。これにより保護電圧以下の電源E1の電源電圧が印加される。
【0057】
続いてステップS44に進み電流検出器41の間を電流値として読取る。このとき雷サージ保護回路21が正常であれば、図3のアレスタ34の作用により漏れ電流は0となる。
【0058】
続いてステップS45においてスイッチSW1を切換えてノードN4をノードN6に接続する。これにより、保護電圧以上の電源E2の電源電圧が雷サージ保護回路21に印加される。続いてステップS46において電流検出器41の値を電流値として読取る。このとき雷サージ保護回路21が正常であれば、電流制限素子43で決まる所定の電流が検出される。
【0059】
続いてステップS47に進み電圧検出器42の値を電圧値として読取る。このとき雷サージ保護回路21が正常であれば、図3のバリスタ31,33の保護電圧が検出される。
【0060】
そしてステップS48に進み線−大地間試験を終了する。
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、保護回路の試験を試験モードに切換えることによって行なうことができる。この切換は、中央制御部14によって定期的に行なわれてもよいし、またセンター装置2から必要に応じて試験モードの切換指示を通信回線を経由して行なってもよい。これにより人間が巡回して漏れ電流を測定し異常の点検を行なう必要がなくなる。異常が発生したときに初めて人間は基地局装置に赴き雷サージ保護回路の交換を行なえばよい。
【0061】
特に、基地局装置は、無線端末をISDN回線に接続するための装置であるので、雷サージ保護回路の異常の発生を連絡するためにわざわざ通信回線を新たに設ける必要はない。従来から接続されている通信回線を利用することにより、雷サージ保護回路の点検結果を遠隔地にいる人間が知ることができ、異常が発生した場合には直ちに雷サージ保護回路の交換に行くことができる。
【0062】
また、サージ保護回路を商用電源から切り離して試験をするため、短絡故障以外にもオープン故障も検出することができ、精度の高い故障検出が可能である。
【0063】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、サージ保護回路を商用電源から切り離して試験をするため、商用電源の影響を受けずに試験回路による条件設定が可能であり、サージ保護回路に対して正確な故障診断を行なうことができる。
【0065】
また、保護回路の試験を無人で実行し、通信回線を利用して通知するので、雷サージ保護回路の点検結果を遠隔地にいる人間が知ることができ、異常が発生した場合には直ちに雷サージ保護回路の交換に行くことができる。
【0066】
また、2種類の試験電圧を加えることにより、サージ保護回路の漏れ電流と保護電圧とが確認でき、短絡故障以外にもオープン故障も検出することができ、精度の高い故障検出が可能である。
【0067】
また、サージ保護回路の2つの電源線に接続される端子の間の漏れ電流と電源線に接続される端子と接地ノードとの間の漏れ電流を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基地局装置の構成を説明するためのブロック図である。
【図2】図1における保護回路12の構成を示したブロック図である。
【図3】図2における雷サージ保護回路21の構成を示した回路図である。
【図4】図2における試験回路23の構成を示した回路図である。
【図5】試験回路制御部24の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】図5のステップS3における線間試験の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】図5における線−大地間試験の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 基地局装置、2 センター装置、11 電源ユニット、12 保護回路、13 回線制御部、14 中央制御部、15 無線制御部、16 アンテナ、21 雷サージ保護回路、22 スイッチ回路、23 試験回路、24 試験回路制御部、31,32,33 バリスタ、34 アレスタ、41 電流検出器、42 電圧検出器、43 電流制限素子、E1,E2 電源、FG 大地、L,N電源線、LA,NA,LB,NA,NB 接続ノード、SW1,SW2 スイッチ。
Claims (9)
- 内部電源電圧を受けて動作する内部回路と、
商用電源を受けて前記内部電源電圧を発生する電源ユニットと、
外部から前記電源ユニットに向かう前記商用電源の入力経路に接続される保護回路とを備え、
前記保護回路は、
前記入力経路に侵入するサージを吸収するサージ保護回路と、
前記サージ保護回路の試験を行なうための試験回路と、
試験モードにおいて前記サージ保護回路を前記入力経路から切り離し前記試験回路に接続する第1のスイッチ回路とを含む、基地局装置。 - 前記基地局装置は、
通信回線に接続される回線制御部をさらに備え、
前記保護回路は、
前記第1のスイッチ回路の切換えを制御し、かつ、前記試験回路に試験開始指示を与える試験回路制御部をさらに含み、
前記基地局装置は、
前記試験回路から試験結果を受取り、試験結果が異常である場合には前記回線制御部および前記通信回線を用いて異常発生を管理者に通知する中央制御部をさらに備える、請求項1に記載の基地局装置。 - 前記試験回路は、
前記サージ保護回路の保護電圧以下の第1の所定の電圧を発生する第1の電源と、
前記サージ保護回路の保護電圧を超える第2の所定の電圧を発生する第2の電源と、
前記第1、第2の電源の出力を切換えて前記サージ保護回路に与えるための第2のスイッチ回路とを含む、請求項1に記載の基地局装置。 - 前記サージ保護回路は、
前記商用電源が送電される第1、第2の電源線にそれぞれ接続される第1、第2の接続ノードと、
接地電位に結合される第3の接続ノードとを有し、
前記試験回路は、
試験電圧を発生する電源と、
前記試験電圧を前記第1の接続ノードと第2の接続ノードとの間に加える第1の試験と、前記試験電圧を前記第1および第2の接続ノードと接地ノードとの間に加える第2の試験とを行なうために、前記第2の接続ノードの接続の切換えを行なう第3のスイッチ回路とを含む、請求項1に記載の基地局装置。 - 内部電源電圧を受けて動作する内部回路と、商用電源を受けて前記内部電源電圧を発生する電源ユニットと、外部から前記電源ユニットに向かう前記商用電源の入力経路に接続される保護回路とを含む基地局装置の試験方法であって、
前記保護回路は、
前記入力経路に侵入するサージを吸収するサージ保護回路と、
前記サージ保護回路の試験を行なうための試験回路と、
前記サージ保護回路を前記入力経路と前記試験回路のいずれか一方に接続する第1のスイッチ回路とを含み、
前記試験方法は、
前記第1のスイッチ回路を切換えて、前記サージ保護回路を前記入力経路から切り離し前記試験回路に接続するステップと、
前記試験回路によって前記サージ保護回路に試験電圧を与えるステップとを備える、基地局装置の試験方法。 - 前記基地局装置は、通信回線に接続される回線制御部をさらに含み、
前記基地局装置の試験方法は、
前記試験回路から試験結果を受取り、試験結果が異常である場合には前記回線制御部および前記通信回線を経由して異常発生を管理者に通知するステップをさらに備える、請求項5に記載の基地局装置の試験方法。 - 前記試験回路によって、前記サージ保護回路の保護電圧以下の第1の所定の電圧を前記試験電圧として前記サージ保護回路に加えるステップと、
前記試験回路によって、前記サージ保護回路の保護電圧を超える第2の所定の電圧を前記試験電圧として前記サージ保護回路に加えるステップとをさらに備える、請求項5に記載の基地局装置の試験方法。 - 前記サージ保護回路は、前記商用電源が送電される第1、第2の電源線にそれぞれ接続される第1、第2の接続ノードと、接地電位に結合される第3の接続ノードとを有し、
前記基地局装置の試験方法は、
前記試験電圧を前記第1の接続ノードと第2の接続ノードとの間に加えるステップと、
前記試験電圧を前記第1および第2の接続ノードと接地ノードとの間に加えるステップとをさらに備える、請求項5に記載の基地局装置の試験方法。 - 請求項5〜請求項8のいずれかに記載の基地局装置の試験方法をコンピュータに実行させるための試験プログラム。
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