JP2004294192A - 組合せ計量機 - Google Patents
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Abstract
【課題】容易な構成を有し、かつ効率よく被計量物を搬送することができる組み合わせ計量機を提供する。
【解決手段】正量品排出時において、搬送コンベア31は矢印I1の方向に移動している。これにより、搬送コンベア31の排出端31Lは、ブースタホッパ23Fの不良品排出シュートSy2側の側面から矢印I1の方向に長さLc分突出する。不良品排出時において、搬送コンベア31は矢印I2の方向に移動している。これにより、搬送コンベア31の排出端31Rは、ブースタホッパ23Aの正量品排出シュートSy1側の側面から矢印I2の方向に長さLc分突出する。
【選択図】 図5
【解決手段】正量品排出時において、搬送コンベア31は矢印I1の方向に移動している。これにより、搬送コンベア31の排出端31Lは、ブースタホッパ23Fの不良品排出シュートSy2側の側面から矢印I1の方向に長さLc分突出する。不良品排出時において、搬送コンベア31は矢印I2の方向に移動している。これにより、搬送コンベア31の排出端31Rは、ブースタホッパ23Aの正量品排出シュートSy1側の側面から矢印I2の方向に長さLc分突出する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の計量部に供給された被計量物の重量を組み合わせることにより目標重量の被計量物を得ることができる組合せ計量機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、食品業界等においては、所定の重量の被計量物を得るために組み合せ計量機が用いられている。組み合せ計量機では、直線状または円形状に配置された複数の計量部に被計量物が分散供給され、複数の計量部に供給された被計量物の重量が組み合わされることにより所定の重量の被計量物が得られる。
【0003】
図14は、従来の組み合せ計量機の構成を示す模式図である(特許文献1参照)。
【0004】
図14の組み合せ計量機900においては、供給ホッパ8A〜8Nが水平方向に等間隔で配置されている。供給ホッパ8A〜8Nの下部には計量ホッパ9A〜9Nが設けられており、供給ホッパ8A〜8Nは被計量物を各計量ホッパ9A〜9Nへ供給する。計量ホッパ9A〜9Nは被計量物の重量を計測する重量検出器(図示せず)を備える。
【0005】
供給ホッパ8A〜8Nは外部より投入された被計量物を計量ホッパ9A〜9Nへ供給するための排出ゲート8a〜8nを備え、計量ホッパ9A〜9Nは供給された被計量物を排出するための排出ゲート9a〜9nを備える。
【0006】
複数の計量ホッパ9A〜9Nの下方には被計量物を搬送するための搬送コンベア90が設けられている。搬送コンベア90の排出端90L,90Rを除き、搬送コンベア90の中央部、供給ホッパ8A〜8Nおよび計量ホッパ9A〜9Nはケーシング77内部に配置されている。搬送コンベア90の排出端90L,90Rはケーシング77の両側面より突出している。
【0007】
ケーシング77の内部に配置された供給ホッパ8A〜8Nの各々の上部には被計量物の投入口7A〜7Nが形成されている。搬送コンベア90の搬出端90Rの下方には後述の正量品を収納する良品収納箱91が配置され、搬送コンベア90の排出端90Lの下方には、後述の不良品を収納する不良品収納箱92が配置されている。
【0008】
投入口7A〜7Nを介して供給ホッパ8A〜8Nの各々に被計量物が投入されると、供給ホッパ8A〜8Nの各々は被計量物を一時的に保持し、排出ゲート8a〜8nが開かれることにより被計量物を計量ホッパ9A〜9Nへ供給する。計量ホッパ9A〜9Nは供給ホッパ8A〜8Nから供給された被計量物を計量する。
【0009】
計量ホッパ9A〜9Nの計量値に基づいて、目標とする重量値(予め定められた商品の重量)となる計量ホッパ9A〜9N内の被計量物の組み合わせが選択される。その後、計量ホッパ9A〜9Nのうち選択された計量ホッパより被計量物が排出される。以下、計量ホッパ9A〜9Nの組み合わせが選択された結果、各計量ホッパより排出される被計量物を正量品と呼ぶ。
【0010】
計量ホッパ9A〜9Nより排出された正量品は搬送コンベア90上に落下し、落下した正量品は搬送コンベア90により矢印Xの方向に搬送され良品収納箱91に収納される。
【0011】
一方、計量ホッパ9A〜9Nの計量値に基づいて目標とする重量値を得ることができない場合においても、計量ホッパ9A〜9Nは被計量物を排出する。以下、目標とする重量値が得られなかった場合に計量ホッパ9A〜9Nより排出される被計量物を不良品と呼ぶ。
【0012】
計量ホッパ9A〜9Nにより搬送コンベア90上に排出された不良品は搬送コンベア90により矢印Yの方向へ搬送され、不良品収納箱92に収納される。
【0013】
図15は、従来の組み合せ計量機における課題を示す模式図である。なお、図15に示す組み合せ計量機は、計量ホッパ9A〜9E、供給ホッパ8A〜8N、搬送コンベア90、良品収納箱91および不良品収納箱92を備える。
【0014】
例えば、被計量物が計量ホッパ9Aより不良品として排出される場合、計量ホッパ9Aより排出された被計量物が搬送コンベア90上に落下し、その周辺に散乱する。
【0015】
ここで、搬送コンベア90は不良品を矢印Yの方向へ搬送して不良品収納箱92へ収納する。しかしながら、搬送コンベア90による不良品の搬送時に散乱した被計量物が排出端90Rから良品収納箱91側へ落下する場合がある。これにより、良品収納箱91内に収納された正量品に不良品が混入する。
【0016】
【特許文献1】
特開平6−137927号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、不良品の良品収納箱91への落下を防止すべく、被計量物の散乱による落下を防止する組合せ計量機が提案されている。
【0018】
図16は、不良品の搬送時に被計量物が良品収納箱へ落下することを防止するための機構を説明するための模式図である。なお、図16に示す組み合せ計量機は、供給ホッパ8A〜8N、計量ホッパ9A〜9E、搬送コンベア90、良品収納箱91および不良品収納箱92を備える。
【0019】
図16(a)において、複数の計量ホッパ9A〜9Eのうち最も良品収納箱91側には計量ホッパ9Aが配置され、最も不良品収納箱92側には、計量ホッパ9Eが配置されている。計量ホッパ9A〜9Eの下方に位置する搬送コンベア90は、計量ホッパ9Aの良品収納箱91側の側面から矢印Xの方向に長さLc分長く、計量ホッパ9Eの不良品収納箱92側の側面から矢印Yの方向に長さLc分長い。
【0020】
図16(a)の機構によれば、計量ホッパ9Aより排出された不良品が搬送コンベア90上で散乱するが、不良品の落下位置から排出端90Rまでの距離が長さLc分長く確保されているので、不良品が良品収納箱91に落下することが防止されている。
【0021】
同様に、図16(a)の機構によれば、正量品が計量ホッパ9Eから排出される場合に正量品が不良品収納箱92に落下することが防止されている。
【0022】
しかしながら、この場合、搬送コンベア90自体の長さを長くする必要がある。したがって、被計量物の搬送距離が長くなり、組み合わせ計量機自体の動作の効率が悪くなる。
【0023】
図16(b)において、搬送コンベア90の排出端90Rの上部には、落下防止シャッタHが取り付けられている。落下防止シャッタHの上端は、軸Hpにより回動可能に取り付けられている。
【0024】
落下防止シャッタHは、計量ホッパ9A〜9Eによる正量品の排出動作時には破線で示すように開いた状態となり、不良品の排出動作時には下端が矢印Mの方向に回動し、搬送コンベア90のベルトに接触して閉じた状態となる。
【0025】
これにより、不良品が計量ホッパ9Aから排出される場合、計量ホッパ9Aより排出された不良品が搬送コンベア90上に散乱するが、落下防止シャッタHが閉じているので、不良品が良品収納箱91に落下することが防止されている。
【0026】
しかしながら、この場合、不良品の排出動作時に落下防止シャッタHが搬送コンベア90のベルトに接触するため、落下防止シャッタHおよび搬送コンベア90のベルトの耐久性が低下する。特に、落下防止シャッタHの使用により発生する汚れ(付着物)をスクレーパScで擦り落とす場合には、ベルトの耐久性は著しく低下する。
【0027】
これに対し、落下防止シャッタHの下端と搬送コンベア90のベルトとを接触させないようにする場合では、落下防止シャッタHと搬送コンベア90のベルトとの間隔を調整する必要があり、組合せ計量機自体の取り扱いが煩雑となる。
【0028】
本発明の目的は、容易な構成を有し、かつ効率よく被計量物を搬送することができる組み合わせ計量機を提供することである。
【0029】
本発明の他の目的は、耐久性に優れた構成を有し、かつ効率よく被計量物を搬送することができる組み合わせ計量機を提供することである。
【0030】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る組合せ計量機は、一方向に沿って配置され、被計量物をそれぞれ計量する複数の計量部と、複数の計量部の下方に設けられ、複数の計量部の各々から排出された被計量物を一方向または逆方向に搬送するとともに一方の排出端または他方の排出端から排出する搬送手段と、搬送手段を一方向または逆方向に移動させる駆動手段と、搬送手段の搬送方向を制御するとともに、搬送手段の搬送方向に基づいて駆動手段による搬送手段の移動方向を制御する制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0031】
第1の発明に係る組合せ計量機においては、複数の計量部により被計量物が計量され、搬送手段により複数の計量部の各々から排出された被計量物が一方向または逆方向に搬送されるとともに一方の排出端または他方の排出端から排出され、駆動手段により搬送手段が一方向または逆方向に移動される。また、制御手段により搬送手段の搬送方向が制御され、搬送手段の搬送方向に基づいて駆動手段による搬送手段の移動方向が制御される。
【0032】
このように、搬送手段を一方向または逆方向に移動させることにより、複数の計量部の各々から排出された被計量物が搬送手段上で散乱して排出すべきでない排出端から落下することを容易な構成で防止することが可能となる。
【0033】
また、搬送手段が一方向または逆方向に移動することにより、搬送手段自体の長さを長くする必要がなく、被計量物の搬送時に短い距離で搬送動作を行うことができるので、組合せ計量動作の効率がよい。
【0034】
さらに、搬送手段にシャッタ等の落下防止手段を設ける必要がないので、搬送手段の落下防止手段との接触による劣化がない。
【0035】
制御手段は、搬送手段の搬送方向とは逆の方向に搬送手段が移動するように駆動手段を制御してもよい。この場合、制御手段が駆動手段を制御することにより搬送手段の搬送方向とは逆の方向に搬送手段が移動される。
【0036】
これにより、搬送方向とは逆の方向に位置する計量部から排出された被計量物が搬送手段上で散乱して排出すべきでない排出端から落下することが防止される。
【0037】
制御手段は、搬送手段により被計量物を一方向に搬送させる場合に、搬送手段の他方の排出端が複数の計量部のうち他方の排出端側の計量部よりも逆方向において突出するように駆動手段により搬送手段を移動させ、搬送手段により被計量物を逆方向に搬送させる場合に、搬送手段の一方の排出端が複数の計量部のうち一方の排出端側の計量部よりも一方向において突出するように駆動手段により搬送手段を移動させてもよい。
【0038】
この場合、搬送手段により被計量物が一方向に搬送される場合に、制御手段が駆動手段を制御することにより他方の排出端が複数の計量部のうち他方の排出端側の計量部よりも逆方向において突出するように搬送手段が移動される。また、搬送手段により被計量物が逆方向に搬送される場合に、制御手段が駆動手段を制御することにより搬送手段の一方の排出端が複数の計量部のうち一方の排出端側の計量部よりも一方向において突出するように搬送手段が移動される。これにより、被計量物が搬送手段上で散乱して搬送方向と逆の方向の排出端から落下することが防止される。
【0039】
搬送手段は、一方向に延びるように配置されたベルトコンベアを含んでもよい。この場合、ベルトコンベアにより被計量物が搬送されるとともに一方または他方の排出端から排出される。また、被計量物の落下防止手段を設ける必要がないので、落下防止手段とベルトコンベアの接触によるベルトの劣化が防止される。
【0040】
ベルトコンベアは、一方向において複数の計量部の一方の排出端側の位置から他方の排出端側の位置までの距離よりも長い長さを有してもよい。これにより、ベルトコンベアの移動距離が短くなり、組合せ計量動作の効率がよい。
【0041】
第2の発明に係る組合せ計量機は、一方向に沿って配置され、被計量物をそれぞれ計量する複数の計量部と、複数の計量部の下方に設けられ、複数の計量部の各々から排出された被計量物を一方向または逆方向に搬送するとともに一方の排出端または他方の排出端から排出する搬送手段と、搬送手段の一方の排出端に設けられ、一方の排出端からの被計量物の排出を阻止する第1の状態と一方の排出端からの被計量物の排出を許容する第2の状態とに切り替え可能な排出阻止手段と、搬送手段の搬送方向を制御するとともに、搬送手段の搬送方向および複数の計量部のうち一方の排出端側の所定数の計量部の状態に基づいて排出阻止手段の第1および第2の状態を制御する制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0042】
第2の発明に係る組合せ計量機においては、複数の計量部により被計量物が計量され、搬送手段により複数の計量部の各々から排出された被計量物が一方向または逆方向に搬送されるとともに一方の排出端または他方の排出端から排出される。また、排出阻止手段により一方の排出端からの被計量物の排出が阻止される第1の状態と一方の排出端からの被計量物の排出が許容される第2の状態とが切り替えられる。さらに、制御手段により、搬送手段の搬送方向が制御され、搬送手段の搬送方向および複数の計量部のうち一方の排出端側の所定数の計量部の状態に基づいて排出阻止手段の第1および第2の状態が制御される。
【0043】
このように、排出阻止手段により一方の排出端からの被計量物の排出を阻止する第1の状態と一方の排出端からの被計量物の排出を許容する第2の状態とを切り替えることにより、複数の計量部の各々から排出された被計量物が搬送手段上で散乱して一方の排出端から落下することを防止することが可能となる。
【0044】
また、排出阻止手段が搬送手段に接触する時間および回数が著しく低減されるので、搬送手段自体の耐久性の劣化が防止される。
【0045】
さらに、搬送手段自体の長さを長くする必要がなく被計量物の搬送時に短い距離で搬送動作を行うことができるので、組合せ計量動作の効率がよい。
【0046】
搬送手段は、他方の排出端が複数の計量部のうち他方の排出端側の計量部よりも逆方向において突出するように設けられてもよい。
【0047】
これにより、他方の排出端側の計量部から排出される被計量物が搬送手段上で散乱して他方の排出端から落下することが防止される。
【0048】
制御手段は、搬送手段により被計量物を逆方向に搬送させるとともに所定数の計量部のいずれかより被計量物が排出される場合に、排出阻止手段を第1の状態に切り替えてもよい。
【0049】
この場合、搬送手段により被計量物が逆方向に搬送されるとともに所定数の計量部のいずれかより被計量物が排出される場合に、制御手段により排出阻止手段が一方の排出端からの被計量物の排出が阻止される第1の状態に切り替えられる。これにより、計量部から排出される被計量物が搬送手段上で散乱して一方の排出端から落下することが防止される。
【0050】
制御手段は、搬送手段により被計量物を一方向に搬送させる場合に、排出阻止手段を第2の状態に切り替えてもよい。
【0051】
この場合、搬送手段により被計量物が一方向に搬送される場合に、制御手段により排出阻止手段が一方の排出端からの被計量物の排出が許容される第2の状態に切り替えられる。これにより、計量部から排出される被計量物が搬送手段上で散乱して一方の排出端から落下することが許容される。
【0052】
搬送手段は、一方向に延びるように配置されたベルトコンベアであり、排出阻止手段は、第1の状態でベルトコンベア上の被計量物が一方の排出端から排出されることを阻止するようにベルトコンベアに近接または接触し、第2の状態でベルトコンベア上の被計量物が一方の排出端から排出されるようにベルトコンベアから離間する遮蔽部材を含んでもよい。
【0053】
この場合、遮蔽部材がベルトコンベアに近接または接触することにより第1の状態でベルトコンベア上の被計量物が一方の排出端から排出されることが阻止される。また、遮蔽部材がベルトコンベアから離間することにより第2の状態でベルトコンベア上の被計量物が一方の排出端から排出される。
【0054】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る組合せ計量機について図1〜図13に基づき説明する。
【0055】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る組合せ計量機の外観斜視図であり、図2は図1の組合せ計量機の模式的正面図である。また、図3は図1の組合せ計量機の構成を示すブロック図である。
【0056】
図1の組合せ計量機100においては、上部に商品搬入部10が設けられている。商品搬入部10の下方には組合せ計量部20が設けられ、組合せ計量部20の下方には商品排出部30が設けられている。組合せ計量部20の背面側には制御装置40が設けられている。商品搬入部10の上方には、制御装置40の側面に接続された支柱50aにより設定入力部50が支持されている。
【0057】
商品搬入部10は複数の搬入路10A(図2および図3)を備える。複数の搬入路10Aの各々は投入口10a、搬入トラフ10bおよび搬入トラフ駆動部10c(図3)により構成されている。投入口10aの下部にはそれぞれ搬入トラフ10bおよび搬入トラフ駆動部10cが設けられている。搬入トラフ駆動部10cは搬入トラフ10bを振動させる。
【0058】
組合せ計量部20は複数の計量部20Aを備える。複数の計量部20Aの各々は、上から下に向かって、プールホッパ21、ウェイトホッパ22およびブースタホッパ23の順に配置された3種類のホッパから構成される。プールホッパ21、ウェイトホッパ22およびブースタホッパ23の各々には、図2に示すようにシャッタ21a,22a,23aが取り付けられるとともに、開閉駆動装置21b,22b,23b(図3)が取り付けられている。ウエイトホッパ22はさらに計量装置22c(図3)を備える。
【0059】
シャッタ21a〜23aは図2の実線に示される状態で上方より供給される被計量物を各ホッパ21〜23内に保持する。シャッタ21a〜23aは、回転軸Pを中心として矢印Sの方向に回動する。これにより、図2の破線に示される状態で各ホッパ21〜23内に保持された被計量物が排出される。
【0060】
商品排出部30は正量品排出シュートSy1、不良品排出シュートSy2、搬送コンベア31、搬送コンベア駆動装置32(図3)および搬送コンベア移動装置33(図3)を含む。
【0061】
図2に示すように、組合せ計量部20の下方には搬送コンベア31が設けられ、搬送コンベア31の排出端31Rの下方には正量品排出シュートSy1が設けられ、排出端31Lの下方には不良品排出シュートSy2が設けられている。
【0062】
搬送コンベア31はコンベア支持片33aにより支持されている。コンベア支持片33aは搬送コンベア移動装置33により回動する。これにより、搬送コンベア31は、コンベア支持片33aの動作に伴い略水平方向に移動する。搬送コンベア31のベルトBrは搬送コンベア駆動装置32により正方向および逆方向に回転する。
【0063】
図3の制御装置40は、CPU(中央演算処理装置)41、RAM(ランダムアクセスメモリ)42、ROM(リードオンリメモリ)43および外部記憶装置44を備える。ROM43には、システムプログラムが記憶される。CPU41は、予め外部記憶装置44に記憶された後述の組合せ計量プログラムをRAM42上で実行する。
【0064】
これにより、CPU41は商品搬入部10の搬入トラフ駆動部10c、組合せ計量部20の開閉駆動装置21b〜23bおよび計量装置22cならびに商品排出部30の搬送コンベア駆動装置32および搬送コンベア移動装置33等の動作を制御する。
【0065】
続いて、本実施の形態に係る組合せ計量機100の動作の概要を図2に基づき説明する。組合せ計量時において、図2の搬入トラフ10bが所定の方向に振動し、搬送コンベア31のベルトBrが所定の方向に回転する。
【0066】
使用者により複数の搬入口10aに被計量物が投入されると、被計量物は搬入トラフ10b上に落下し、搬入トラフ10bの振動により組合せ計量部20の各計量部20Aに供給される。
【0067】
計量部20Aでは、搬入トラフ10bよりプールホッパ21内に被計量物が供給され、プールホッパ21のシャッタ21aが所定のタイミングで開くことにより被計量物がウェイトホッパ22に供給される。
【0068】
ウェイトホッパ22はプールホッパ21より供給された被計量物を計量する。ウェイトホッパ22のシャッタ22aが開くことによりブースタホッパ23へ計量された被計量物が供給される。
【0069】
ブースタホッパ23は、ウェイトホッパ22から供給された被計量物を一時的に保持する。ブースタホッパ23のシャッタ23aが開くことにより商品排出部30の搬送コンベア31上へ被計量物が排出される。ブースタホッパ23における被計量物の排出は、複数のウェイトホッパ22による各被計量物の計量値に基づいて行われる。
【0070】
本実施の形態においては、被計量物の目標重量値(予め定められた商品の重量)が予め定められている。そこで、複数のウェイトホッパ22による被計量物の計量結果から、目標重量値となるウェイトホッパ22およびブースタホッパ23内の被計量物の組み合わせが選択される。これにより、選択された各ホッパより被計量物が排出される。以下、ウェイトホッパ22およびブースタホッパ23の組み合わせが選択された結果、ブースタホッパ23より排出される被計量物を正量品と呼ぶ。
【0071】
一方、ウェイトホッパ22による被計量物の計量値に基づいて目標とする重量値を得ることができない場合においても、ウェイトホッパ22およびブースタホッパ23は被計量物を排出する。以下、目標とする重量値が得られなかった場合にブースタホッパ23より排出される被計量物を不良品と呼ぶ。
【0072】
商品排出部30においては、ブースタホッパ23より排出された正量品が搬送コンベア31により搬送され、正量品排出シュートSy1へ排出される。また、ブースタホッパ23より排出された不良品が搬送コンベア31により搬送され、不良品排出シュートSy2へ排出される。
【0073】
搬送コンベア31は、正量品の搬送時と不良品の搬送時とで予め定められた所定の位置に移動する。搬送コンベア31の移動動作については後述する。
【0074】
搬送コンベア31の構成および動作の詳細を図4に基づき説明する。図4は本実施の形態に係る組合せ計量機の搬送コンベア31および搬送コンベア移動装置33の構成および動作の詳細を示す模式図である。
【0075】
図4(a)に示すように搬送コンベア31は、その側面にコンベアフレームCfを備える。搬送コンベア移動装置33に取り付けられたコンベア支持片33aの端部βはコンベアフレームCfに回動可能に取り付けられている。
【0076】
図4(b)は図4(a)の搬送コンベア移動装置33を矢印Taの方向より見た場合の模式的側面図であり、図4(c)は図4(a)の搬送コンベア移動装置33を矢印Tbの方向より見た場合の模式的正面図である。
【0077】
搬送コンベア移動装置33はケーシング33dおよびモータ33dを含む。ケーシング33dの内部にはモータ33bが設けられている。モータ33bの回転軸33cはケーシング33dの外部へ突出しており、モータ33bの回転軸33cの先端には、コンベア支持片33aの端部αが取り付けられている。
【0078】
モータ33bが駆動することにより、回転軸33cは矢印Rmの方向に回転する。回転軸33cが回転することにより、コンベア支持片33aの端部βは矢印Rrの方向に回動する。コンベアフレームCfにコンベア支持片33aの端部βが回動可能に取り付けられているので、搬送コンベア31はモータ33bの回転軸33cの回転方向に応じて矢印I1,I2の方向(図4(a))に移動する。
【0079】
本実施の形態において、搬送コンベア31は正量品の搬送時に矢印I1の方向(図2の不良品排出シュートSy2へ向かう方向)へ移動して図4(a)の実線に示す状態となり、不良品の搬送時に矢印I2の方向(図2の正量品排出シュートSy1へ向かう方向)へ移動して図4(a)の破線に示す状態となる。
【0080】
図5は第1の実施の形態に係る組合せ計量機の搬送コンベア31とブースタホッパ23との位置関係を説明するための模式図である。図5においては、図2の複数のブースタホッパ23の各々を特定するために、それらに正量品排出シュートSy1側から不良品排出シュートSy2側へ符号“23A”〜“23F”が付されている。また、説明を容易とするため複数のブースタホッパ23A〜23F、搬送コンベア31、正量品排出シュートSy1および不良品排出シュートSy2のみが模式的に示されている。
【0081】
図5(a)に正量品の正量品排出シュートSy1への排出時(以下、正量品排出時と呼ぶ。)におけるブースタホッパ23A〜23Fと搬送コンベア31との位置関係が示されている。正量品排出時において、搬送コンベア31は矢印I1の方向に移動している。これにより、搬送コンベア31の排出端31Lは、ブースタホッパ23Fの不良品排出シュートSy2側の側面から矢印I1の方向に長さLc分突出する。
【0082】
この場合、正量品がブースタホッパ23Fより排出されると、正量品は搬送コンベア31上に落下してその周辺に散乱するが、搬送コンベア31が矢印I1の方向に移動することにより正量品の落下位置から排出端31Lまでの距離が長さLc分長く確保されているので、散乱した正量品が不良品排出シュートSy2に落下することが防止される。
【0083】
これにより、正量品は正量品排出時に不良品排出シュートSy2に落下することなく、ベルトBrが矢印Xの方向に回転することにより確実に正量品排出シュートSy1側に排出される。
【0084】
以下、正量品排出時におけるベルトBrの回転方向である矢印Xの方向を正量方向と呼ぶ。
【0085】
図5(b)に不良品の不良品排出シュートSy2への排出時(以下、不良品排出時と呼ぶ。)におけるブースタホッパ23A〜23Fと搬送コンベア31との位置関係が示されている。不良品排出時において、搬送コンベア31は矢印I2の方向に移動している。これにより、搬送コンベア31の排出端31Rは、ブースタホッパ23Aの正量品排出シュートSy1側の側面から矢印I2の方向に長さLc分突出する。
【0086】
この場合、不良品がブースタホッパ23Aより排出されると、不良品は搬送コンベア31上に落下してその周辺に散乱するが、搬送コンベア31が矢印I2の方向に移動することにより不良品の落下位置から排出端31Rまでの距離が長さLc分長く確保されているので、散乱した不良品が正量品排出シュートSy1に落下することが防止される。
【0087】
これにより、不良品は不良品排出時に正量品排出シュートSy1に落下することなく、ベルトBrが矢印Yの方向に回転することにより確実に不良品排出シュートSy2側に排出される。
【0088】
以下、不良品排出時におけるベルトBrの回転方向である矢印Yの方向を不良方向と呼ぶ。
【0089】
本実施の形態において、組合せ計量機100の組合せ計量動作は制御装置40の外部記憶装置44に記憶される組合せ計量プログラムに基づき行われる。図6〜図8は、本実施の形態に係る組合せ計量機の組合せ計量プログラムを示すフローチャートである。
【0090】
初めに、組合せ計量機100の制御装置40は、搬入トラフ10bを振動させるとともに搬送コンベア31を不良品排出シュートSy2側へ移動させ、搬送コンベア31のベルトBrを正量方向に回転させる(ステップS101)。
【0091】
続いて、制御装置40は、各プールホッパ21から各ウエイトホッパ22へ被計量物を供給させるとともに各ウエイトホッパ22により被計量物を計量させる(ステップS102)。そこで、制御装置40は各ウエイトホッパ22より得られる被計量物の計量値の組合せから目標とする重量値が得られたか否かを判別する(ステップS103)。
【0092】
なお、ステップS102において、ウエイトホッパ22は計量後の被計量物をブースタホッパ23へ供給し、新たにプールホッパ21より供給される被計量物を計量してもよい。この場合、制御装置40は目標とする重量値の組合せを算出する際、ブースタホッパ23内の被計量物についても組合せの対象とすることができる。
【0093】
また、複数の計量値の組合せから目標とする重量値が得られたか否かの判別は、複数の計量値の組合せが目標とする重量値について予め定められた誤差範囲内に入るか否かで判別される。
【0094】
制御装置40は、計量値の組合せから目標とする重量値が得られなかった場合、計量値がウエイトホッパ22の測定範囲外であるか(オーバースケール)またはウエイトホッパ22から被計量物が溢れているか(オーバーフロー)を判別する(ステップS104)。制御装置40は、オーバースケールおよびオーバーフローでない場合、ステップS102の動作を繰り返す。一方、制御装置40は、オーバースケールまたはオーバーフローである場合、後述の不良品排出処理を行い(ステップS105)、その後、ステップS102の動作を繰り返す。
【0095】
ステップS103において、制御装置40は計量値の組合せから目標とする重量値が得られた場合、後述の正量品排出処理を行う(ステップS201)。正量品排出処理の後、制御装置40は、生産予定が終了したか否かを判別し(ステップS202)、生産予定が終了していない場合、ステップS102の動作を繰り返す。
【0096】
一方、制御装置40は、生産予定が終了した場合、全ての搬入トラフ10b、プールホッパ21、ウエイトホッパ22およびブースタホッパ23から搬送コンベア31を介して全ての被計量物を不良品排出シュートSy2へ排出させる(ステップS205)。
【0097】
続いて、図6のステップS105の不良品排出処理について図7に基づき説明する。
【0098】
不良品排出処理時において、制御装置40は、搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向であるか否かを判別する(ステップS301)。制御装置40は、搬送コンベア31のベルトBrが正量方向に回転している場合、搬送コンベア31を正量品排出シュートSy1側へ移動させ、搬送コンベア31のベルトBrを不良方向へ回転させる(ステップS302)。
【0099】
そこで、制御装置40は、オーバースケールまたはオーバーフローが認められた各ホッパを識別し、識別した各ホッパ内の被計量物を搬送コンベア31上へ排出させる(ステップS303)。
【0100】
そして、制御装置40は、搬送コンベア31により各ホッパから排出された被計量物を不良品排出シュートSy2へ排出させる(ステップS304)。なお、ステップS301において、搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向でない場合、制御装置40はステップS303の動作を行う。
【0101】
次いで、図6のステップS201の正量品排出処理について図8に基づき説明する。
【0102】
正量品排出処理時において、制御装置40は搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向であるか否かを判別する(ステップS401)。制御装置40は、搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向でない場合、搬送コンベア31を不良品排出シュートSy2側へ移動させ、搬送コンベア31のベルトBrを正量方向へ回転させる(ステップS402)。
【0103】
そこで、制御装置40は、目標とする重量値の得られた組合せから各ホッパを識別し、識別した各ホッパ内の被計量物を搬送コンベア31上へ排出させる(ステップS403)。
【0104】
そして、制御装置40は、搬送コンベア31により各ホッパから排出された被計量物を正量品排出シュートSy1へ排出させる(ステップS404)。ステップS401において、搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向である場合、制御装置40はステップS403の動作を行う。
【0105】
以上、第1の実施の形態に係る組合せ計量機100について説明したが、搬送コンベア31の移動手段としては、搬送コンベア移動装置33およびコンベア支持片33aに代えて、図9に示されるエアシリンダ駆動装置70およびエアシリンダ72を用いてもよい。
【0106】
図9は、第1の実施の形態において代替可能な搬送コンベアの移動手段を示す模式図である。この場合、搬送コンベア31のコンベアフレームCfは、エアシリンダ72のピストン部により支持され、エアシリンダ72のシリンダ部はエアシリンダ駆動装置70により固定されている。
【0107】
エアシリンダ駆動装置70により、シリンダ部へのエアの供給およびシリンダ部の内部のエアの排出が行われる。これにより、矢印I1および矢印I2の方向にピストン部が移動する。その結果、ピストン部に支持されている搬送コンベア31も矢印I1および矢印I2の方向に移動可能となる。
【0108】
第1の実施の形態に係る組合せ計量機100においては、搬送コンベア31が正量品の搬送時と不良品の搬送時とで所定の位置に移動することにより、不良品排出シュートSy2への正量品の落下が防止され、正量品排出シュートSy1への不良品の落下が防止されている。したがって、組合せ計量機100は搬送コンベア31にシャッタ等の落下防止手段を設ける必要がないので、容易な構成となっている。
【0109】
また、搬送コンベア31にシャッタ等の落下防止手段を設ける必要がないのでシャッタと搬送コンベア31のベルトBrとの接触によるベルトBrの劣化がない。
【0110】
さらに、搬送コンベア31自体の長さを長くする必要がなく正量品および不良品の搬送時に短い距離で搬送動作を行うことができるので、組合せ計量動作の効率がよい。
【0111】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係る組合せ計量機100は以下の点を除き、第1の実施の形態に係る組合せ計量機100と同様の構成および動作を有する。
【0112】
図10は、第2の実施の形態に係る組合せ計量機の備える搬送コンベア31および落下防止シャッタHを示す模式図である。第2の実施の形態に係る組合せ計量機は、第1の実施の形態に係る組合せ計量機100の搬送コンベア移動装置33(図4)およびコンベア支持片33a(図4)に代えて、落下防止シャッタH、回転軸J、シャッタ駆動装置80およびスクレーパScを備える。
【0113】
図10において、搬送コンベア31の排出端31R側の上部には落下防止シャッタHが設けられており、搬送コンベア31の下部にはベルトBrに近接してスクレーパScが設けられている。このスクレーパScは、ベルトBrの汚れ(付着物)を擦り落とすためのものである。
【0114】
落下防止シャッタHの上端は、シャッタ駆動装置80から突出した回転軸Jに取り付けられている。シャッタ駆動装置80内には、第1の実施の形態の搬送コンベア移動装置33と同様にステッピングモータ等のモータが設けられている。
回転軸Jはシャッタ駆動装置80内に設けられたモータの回転軸である。
【0115】
シャッタ駆動装置80により回転軸Jは矢印Nの正方向および逆方向に回転する。これにより、落下防止シャッタHの下端は矢印Mの方向に揺動する。
【0116】
第2の実施の形態において、落下防止シャッタHの下端が矢印Mの方向に揺動することにより、搬送コンベア31のベルトBrと接触する状態(図10の実線で示される状態)を落下防止シャッタHが閉じるといい、搬送コンベア31のベルトBrと離れる状態(図10の破線で示される状態)を落下防止シャッタが開くという。落下防止シャッタHは、搬送コンベア31のベルトBrの回転方向(矢印Xおよび矢印Yの方向)および被計量物を排出するブースタホッパ23の位置に応じて開閉動作を行う。
【0117】
なお、上記の例では、落下防止シャッタHが閉じた場合、落下防止シャッタHは搬送コンベア31のベルトBrと接触するが、ベルトBr上で散乱する被計量物が所定の方向に散乱することを防止できるのであれば、必ずしも落下防止シャッタHは搬送コンベア31のベルトBrと接触する必要はない。
【0118】
図11は、第2の実施の形態に係る組合せ計量器の落下防止シャッタの開閉動作を説明するための模式図である。図11においては、図2の複数のブースタホッパ23の各々を特定するために、それらに正量品排出シュートSy1側から不要品排出シュートSy2側へ符号“23A”〜“23F”が付されている。また、説明を容易とするために、複数のブースタホッパ23A〜23F、搬送コンベア31、落下防止シャッタH、正量品排出シュートSy1および不良品排出シュートSy2のみが模式的に示されている。
【0119】
なお、本実施の形態において、搬送コンベア31の被計量物の搬送方向の長さは第1の実施の形態に係る組合せ計量器100の搬送コンベア31の長さと同じである。図11においては、搬送コンベア31の排出端31Lがブースタホッパ23Fの不良品排出シュートSy2側の側面から長さLc分突出するように配置されている。
【0120】
以下の説明では、第1の実施の形態と同様に、ウェイトホッパ22による計量値に基づいて図2のウェイトホッパ22およびブースタホッパ23の組合せが選択された結果、ブースタホッパ23より排出される被計量物を正量品と呼び、目標とする重量値が得られなかった場合にブースタホッパ23より排出される被計量物を不良品と呼ぶ。また、正量品排出シュートSy1への正量品の排出時を正量品排出時と呼び、不良品排出シュートSy2への不良品の排出時を不良品排出時と呼ぶ。
【0121】
図11(a)にブースタホッパ23Aより正量品が排出される場合の落下防止シャッタHの動作状態が示されている。正量品排出時において、落下防止シャッタHはブースタホッパ23A〜23Fのいずれより正量品が排出された場合であっても常に開いている。
【0122】
この場合、ブースタホッパ23Aより排出された正量品としての被計量物は搬送コンベア31上に落下するとともに散乱する。それにより、正量品は排出端31Rから落下する場合があるが、落下しても正量品は正量品排出シュートSy1に排出される。
【0123】
一方、ブースタホッパ23Fより正量品としての被計量物が排出された場合、正量品は搬送コンベア31上に落下してその周辺に散乱するが、正量品の落下位置から排出端31Lまでの距離が長さLcとなるように搬送コンベア31が設置されているため、散乱した正量品が不良品排出シュートSy2に落下することが防止されている。
【0124】
このように、正量品排出時においては、落下防止シャッタHが常に開いていても正量品は不良品排出シュートSy2に落下することなく、ベルトBrが矢印Xの方向に回転することにより確実に正量品排出シュートSy1側に排出される。
【0125】
以下、正量品排出時におけるベルトBrの回転方向である矢印Xの方向を正量方向と呼ぶ。
【0126】
一方、図11(b)にブースタホッパ23Aより不良品が排出される場合の落下防止シャッタHの動作状態が示されている。不良品排出時において、落下防止シャッタHはブースタホッパ23Aから不良品が排出される場合のみ閉じている。
【0127】
この場合、不良品としての被計量物がブースタホッパ23Aより排出されると、不良品は搬送コンベア31上に落下してその周辺に散乱するが、落下防止シャッタHが閉じているので不良品が搬送コンベア31の排出端31Rから正量品排出シュートSy1に落下することが防止されている。
【0128】
これにより、ブースタホッパ23Aからの不良品排出時に、不良品は正量品排出シュートSy2に落下することなく、ベルトBrが矢印Yの方向に回転することにより確実に不良品排出シュートSy2側に排出される。
【0129】
以下、不良品排出時におけるベルトBrの回転方向である矢印Yの方向を不良方向と呼ぶ。
【0130】
なお、落下防止シャッタHは、不良品排出時であっても、不良品がブースタホッパ23B〜23Fのいずれかより排出される場合は常に開いている。搬送コンベア31は、ブースタホッパ23Aに次いで正量品排出シュートSy1側に位置するブースタホッパ23Bからの不良品の落下位置から排出端31Rまでの距離が長さLdとなるように配置されている。そのため、ブースタホッパ23Bから不良品が排出された場合であっても、落下して散乱した不良品が正量品排出シュートSy1に落下することがない。
【0131】
これにより、落下防止シャッタHは常に閉じる必要がない。したがって、落下防止シャッタHが閉じることにより搬送コンベア31のベルトBrに発生する被計量物の汚れ(付着物)が低減される。その結果、ベルトBrに対するスクレーパScの接触が低減される。
【0132】
また、落下防止シャッタHが閉じる時間を短くすることができるので、落下防止シャッタHとベルトBrとの摩擦が低減され、ベルトBrの耐久性が確保される。
【0133】
なお、本実施の形態において、落下防止シャッタHは最も正量品排出シュートSy1側に位置する1つのブースタホッパ23から不良品が排出される場合のみ閉じる。しかし、その他のブースタホッパ23から排出される不良品が正量品排出シュートSy1内へ落下するおそれがある場合、落下防止シャッタHはそれら不良品が正量品排出シュートSy1内へ落下するおそれのあるブースタホッパ23からの不良品排出時に閉じてもよい。例えば、正量品排出シュートSy1に近い複数のブースタホッパ23のいずれかからの不良品排出時に落下防止シャッタHを閉じるように制御を行ってもよい。
【0134】
本実施の形態において、組合せ計量器100の組合せ計量動作は制御装置40(図3)の外部記憶装置44(図3)に記憶される組合せ計量プログラムに基づき行われる。なお、本実施の形態に係る組合せ計量プログラムは、図6に示される第1の実施の形態に係る組合せ計量プログラムと同様であるが、不良品排出処理および正量品排出処理の処理内容が異なる。
【0135】
以下、第2の実施の形態に係る組合せ計量プログラムの不良品排出処理および正量品排出処理について説明する。
【0136】
図12は、第2の実施の形態に係る組合せ計量器の不良品排出処理を示すフローチャートである。
【0137】
不良品排出処理時において、制御装置40は、搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向であるか否かを判別する(ステップS501)。制御装置40は、搬送コンベア31のベルトBrが正量方向に回転している場合、搬送コンベア31のベルトBrを不良方向に回転させる(ステップS502)。
【0138】
そこで、制御装置40はオーバースケールまたはオーバーフローが認められた各ホッパを識別し(ステップS503)、最も正量品排出シュートSy1側のブースタホッパ23Aが識別されたか否かを判別する(ステップS504)。
【0139】
制御装置40は、最も正量品排出シュートSy1側のブースタホッパ23Aが識別されなかった場合、識別した各ホッパ内の被計量物を搬送コンベア31上へ排出させ、不良品排出シュートSy2へ排出させる(ステップS505)。
【0140】
ステップS501において、搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向でない場合、制御装置40はステップS503の動作を行う。
【0141】
また、ステップS504において、最も正量品排出シュートSy1側のブースタホッパ23Aが識別された場合、制御装置40は落下防止シャッタHを閉じるとともに識別した各ホッパ内の被計量物を搬送コンベア31上へ排出させ、不良品排出シュートSy2へ排出させる(ステップS506)。その後、制御装置40は所定時間の経過とともに落下防止シャッタHを開く(ステップS507)。
【0142】
図13は、第2の実施の形態に係る組合せ計量器の正量品排出処理を示すフローチャートである。
【0143】
正量品排出処理時において、制御装置40は搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向であるか否かを判別する(ステップS601)。制御装置40は、搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向でない場合、搬送コンベア31のベルトBrを正量方向へ回転させる(ステップS602)。
【0144】
そこで、制御装置40は、目標とする重量値の得られた組合せから各ホッパを識別し、識別した各ホッパ内の被計量物を搬送コンベア31上へ排出させる(ステップS603)。
【0145】
そして、制御装置40は、搬送コンベア31により各ホッパから排出された被計量物を正量品排出シュートSy1へ排出させる(ステップS604)。なお、ステップS601において、搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向である場合、制御装置40はステップS603の動作を行う。
【0146】
第2の実施の形態に係る組合せ計量器100においては、搬送コンベア31の排出端31Rの上部に設けられた落下防止シャッタHが不良品排出処理時であって、かつ最も正量品排出シュートSy1側のブースタホッパ23Aより被計量物が排出される場合にのみ閉じた状態となる。これにより、不良品の正量品排出シュートSy1への落下が防止されている。
【0147】
また、搬送コンベア31自体の長さを長くする必要がなく正量品および不良品の搬送時に短い距離で搬送動作を行うことができるので、組合せ計量動作の効率がよい。
【0148】
さらに、落下防止シャッタHの下端が搬送コンベア31のベルトBrに接触する時間および回数が著しく低減されるので、搬送コンベア31のベルトBr自体の耐久性の劣化が防止される。
【0149】
以上、第1および第2の実施の形態においては、計量部20Aが計量部に相当し、搬送コンベア31が搬送手段およびベルトコンベアに相当し、搬送コンベア移動装置33、コンベア支持片33a、エアシリンダ駆動装置70およびエアシリンダ72が駆動手段に相当し、制御装置40が制御手段に相当し、排出端31L,31Rが排出端に相当する。また、シャッタ駆動装置80、回転軸Jおよび落下防止シャッタHが排出阻止手段に相当し、落下防止シャッタHが遮蔽部材に相当し、落下防止シャッタHが閉じた状態が第1の状態に相当し、落下防止シャッタHが開いた状態が第2の状態に相当する。
【0150】
【発明の効果】
本発明に係る組合せ計量機においては、複数の計量部により被計量物が計量され、搬送手段により複数の計量部の各々から排出された被計量物が一方向または逆方向に搬送されるとともに一方の排出端または他方の排出端から排出され、駆動手段により搬送手段が一方向または逆方向に移動される。また、制御手段により搬送手段の搬送方向が制御され、搬送手段の搬送方向に基づいて駆動手段による搬送手段の移動方向が制御される。
【0151】
このように、搬送手段を一方向または逆方向に移動させることにより、複数の計量部の各々から排出された被計量物が搬送手段上で散乱して排出すべきでない排出端から落下することを容易な構成で防止することが可能となる。
【0152】
また、搬送手段が一方向または逆方向に移動することにより、搬送手段自体の長さを長くする必要がなく、被計量物の搬送時に短い距離で搬送動作を行うことができるので、組合せ計量動作の効率がよい。
【0153】
さらに、搬送手段にシャッタ等の落下防止手段を設ける必要がないので、搬送手段の落下防止手段との接触による劣化がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る組合せ計量機の外観斜視図である。
【図2】図1の組合せ計量機の模式的正面図である。
【図3】図1の組合せ計量機の構成を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態に係る組合せ計量機の搬送コンベアおよび搬送コンベア移動装置の構成および動作の詳細を示す模式図である。
【図5】第1の実施の形態に係る組合せ計量機の搬送コンベアとブースタホッパとの位置関係を説明するための模式図である。
【図6】本実施の形態に係る組合せ計量機の組合せ計量プログラムを示すフローチャートである。
【図7】本実施の形態に係る組合せ計量機の組合せ計量プログラムを示すフローチャートである。
【図8】本実施の形態に係る組合せ計量機の組合せ計量プログラムを示すフローチャートである。
【図9】第1の実施の形態において代替可能な搬送コンベアの移動手段を示す模式図である。
【図10】第2の実施の形態に係る組合せ計量機の備える搬送コンベアおよび落下防止シャッタを示す模式図である。
【図11】第2の実施の形態に係る組合せ計量器の落下防止シャッタの開閉動作を説明するための模式図である。
【図12】第2の実施の形態に係る組合せ計量器の不良品排出処理を示すフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態に係る組合せ計量器の正量品排出処理を示すフローチャートである。
【図14】従来の組み合せ計量機の構成を示す模式図である。
【図15】従来の組み合せ計量機における課題を示す模式図である。
【図16】不良品の搬送時に被計量物が良品収納箱へ落下することを防止するための機構を説明するための模式図である。
【符号の説明】
20A 計量部
31 搬送コンベア
31L,31R 排出端
33 搬送コンベア移動装置
33a コンベア支持片
40 制御装置
70 エアシリンダ駆動装置
72 エアシリンダ
80 シャッタ駆動装置
H 落下防止シャッタ
J 回転軸
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の計量部に供給された被計量物の重量を組み合わせることにより目標重量の被計量物を得ることができる組合せ計量機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、食品業界等においては、所定の重量の被計量物を得るために組み合せ計量機が用いられている。組み合せ計量機では、直線状または円形状に配置された複数の計量部に被計量物が分散供給され、複数の計量部に供給された被計量物の重量が組み合わされることにより所定の重量の被計量物が得られる。
【0003】
図14は、従来の組み合せ計量機の構成を示す模式図である(特許文献1参照)。
【0004】
図14の組み合せ計量機900においては、供給ホッパ8A〜8Nが水平方向に等間隔で配置されている。供給ホッパ8A〜8Nの下部には計量ホッパ9A〜9Nが設けられており、供給ホッパ8A〜8Nは被計量物を各計量ホッパ9A〜9Nへ供給する。計量ホッパ9A〜9Nは被計量物の重量を計測する重量検出器(図示せず)を備える。
【0005】
供給ホッパ8A〜8Nは外部より投入された被計量物を計量ホッパ9A〜9Nへ供給するための排出ゲート8a〜8nを備え、計量ホッパ9A〜9Nは供給された被計量物を排出するための排出ゲート9a〜9nを備える。
【0006】
複数の計量ホッパ9A〜9Nの下方には被計量物を搬送するための搬送コンベア90が設けられている。搬送コンベア90の排出端90L,90Rを除き、搬送コンベア90の中央部、供給ホッパ8A〜8Nおよび計量ホッパ9A〜9Nはケーシング77内部に配置されている。搬送コンベア90の排出端90L,90Rはケーシング77の両側面より突出している。
【0007】
ケーシング77の内部に配置された供給ホッパ8A〜8Nの各々の上部には被計量物の投入口7A〜7Nが形成されている。搬送コンベア90の搬出端90Rの下方には後述の正量品を収納する良品収納箱91が配置され、搬送コンベア90の排出端90Lの下方には、後述の不良品を収納する不良品収納箱92が配置されている。
【0008】
投入口7A〜7Nを介して供給ホッパ8A〜8Nの各々に被計量物が投入されると、供給ホッパ8A〜8Nの各々は被計量物を一時的に保持し、排出ゲート8a〜8nが開かれることにより被計量物を計量ホッパ9A〜9Nへ供給する。計量ホッパ9A〜9Nは供給ホッパ8A〜8Nから供給された被計量物を計量する。
【0009】
計量ホッパ9A〜9Nの計量値に基づいて、目標とする重量値(予め定められた商品の重量)となる計量ホッパ9A〜9N内の被計量物の組み合わせが選択される。その後、計量ホッパ9A〜9Nのうち選択された計量ホッパより被計量物が排出される。以下、計量ホッパ9A〜9Nの組み合わせが選択された結果、各計量ホッパより排出される被計量物を正量品と呼ぶ。
【0010】
計量ホッパ9A〜9Nより排出された正量品は搬送コンベア90上に落下し、落下した正量品は搬送コンベア90により矢印Xの方向に搬送され良品収納箱91に収納される。
【0011】
一方、計量ホッパ9A〜9Nの計量値に基づいて目標とする重量値を得ることができない場合においても、計量ホッパ9A〜9Nは被計量物を排出する。以下、目標とする重量値が得られなかった場合に計量ホッパ9A〜9Nより排出される被計量物を不良品と呼ぶ。
【0012】
計量ホッパ9A〜9Nにより搬送コンベア90上に排出された不良品は搬送コンベア90により矢印Yの方向へ搬送され、不良品収納箱92に収納される。
【0013】
図15は、従来の組み合せ計量機における課題を示す模式図である。なお、図15に示す組み合せ計量機は、計量ホッパ9A〜9E、供給ホッパ8A〜8N、搬送コンベア90、良品収納箱91および不良品収納箱92を備える。
【0014】
例えば、被計量物が計量ホッパ9Aより不良品として排出される場合、計量ホッパ9Aより排出された被計量物が搬送コンベア90上に落下し、その周辺に散乱する。
【0015】
ここで、搬送コンベア90は不良品を矢印Yの方向へ搬送して不良品収納箱92へ収納する。しかしながら、搬送コンベア90による不良品の搬送時に散乱した被計量物が排出端90Rから良品収納箱91側へ落下する場合がある。これにより、良品収納箱91内に収納された正量品に不良品が混入する。
【0016】
【特許文献1】
特開平6−137927号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、不良品の良品収納箱91への落下を防止すべく、被計量物の散乱による落下を防止する組合せ計量機が提案されている。
【0018】
図16は、不良品の搬送時に被計量物が良品収納箱へ落下することを防止するための機構を説明するための模式図である。なお、図16に示す組み合せ計量機は、供給ホッパ8A〜8N、計量ホッパ9A〜9E、搬送コンベア90、良品収納箱91および不良品収納箱92を備える。
【0019】
図16(a)において、複数の計量ホッパ9A〜9Eのうち最も良品収納箱91側には計量ホッパ9Aが配置され、最も不良品収納箱92側には、計量ホッパ9Eが配置されている。計量ホッパ9A〜9Eの下方に位置する搬送コンベア90は、計量ホッパ9Aの良品収納箱91側の側面から矢印Xの方向に長さLc分長く、計量ホッパ9Eの不良品収納箱92側の側面から矢印Yの方向に長さLc分長い。
【0020】
図16(a)の機構によれば、計量ホッパ9Aより排出された不良品が搬送コンベア90上で散乱するが、不良品の落下位置から排出端90Rまでの距離が長さLc分長く確保されているので、不良品が良品収納箱91に落下することが防止されている。
【0021】
同様に、図16(a)の機構によれば、正量品が計量ホッパ9Eから排出される場合に正量品が不良品収納箱92に落下することが防止されている。
【0022】
しかしながら、この場合、搬送コンベア90自体の長さを長くする必要がある。したがって、被計量物の搬送距離が長くなり、組み合わせ計量機自体の動作の効率が悪くなる。
【0023】
図16(b)において、搬送コンベア90の排出端90Rの上部には、落下防止シャッタHが取り付けられている。落下防止シャッタHの上端は、軸Hpにより回動可能に取り付けられている。
【0024】
落下防止シャッタHは、計量ホッパ9A〜9Eによる正量品の排出動作時には破線で示すように開いた状態となり、不良品の排出動作時には下端が矢印Mの方向に回動し、搬送コンベア90のベルトに接触して閉じた状態となる。
【0025】
これにより、不良品が計量ホッパ9Aから排出される場合、計量ホッパ9Aより排出された不良品が搬送コンベア90上に散乱するが、落下防止シャッタHが閉じているので、不良品が良品収納箱91に落下することが防止されている。
【0026】
しかしながら、この場合、不良品の排出動作時に落下防止シャッタHが搬送コンベア90のベルトに接触するため、落下防止シャッタHおよび搬送コンベア90のベルトの耐久性が低下する。特に、落下防止シャッタHの使用により発生する汚れ(付着物)をスクレーパScで擦り落とす場合には、ベルトの耐久性は著しく低下する。
【0027】
これに対し、落下防止シャッタHの下端と搬送コンベア90のベルトとを接触させないようにする場合では、落下防止シャッタHと搬送コンベア90のベルトとの間隔を調整する必要があり、組合せ計量機自体の取り扱いが煩雑となる。
【0028】
本発明の目的は、容易な構成を有し、かつ効率よく被計量物を搬送することができる組み合わせ計量機を提供することである。
【0029】
本発明の他の目的は、耐久性に優れた構成を有し、かつ効率よく被計量物を搬送することができる組み合わせ計量機を提供することである。
【0030】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る組合せ計量機は、一方向に沿って配置され、被計量物をそれぞれ計量する複数の計量部と、複数の計量部の下方に設けられ、複数の計量部の各々から排出された被計量物を一方向または逆方向に搬送するとともに一方の排出端または他方の排出端から排出する搬送手段と、搬送手段を一方向または逆方向に移動させる駆動手段と、搬送手段の搬送方向を制御するとともに、搬送手段の搬送方向に基づいて駆動手段による搬送手段の移動方向を制御する制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0031】
第1の発明に係る組合せ計量機においては、複数の計量部により被計量物が計量され、搬送手段により複数の計量部の各々から排出された被計量物が一方向または逆方向に搬送されるとともに一方の排出端または他方の排出端から排出され、駆動手段により搬送手段が一方向または逆方向に移動される。また、制御手段により搬送手段の搬送方向が制御され、搬送手段の搬送方向に基づいて駆動手段による搬送手段の移動方向が制御される。
【0032】
このように、搬送手段を一方向または逆方向に移動させることにより、複数の計量部の各々から排出された被計量物が搬送手段上で散乱して排出すべきでない排出端から落下することを容易な構成で防止することが可能となる。
【0033】
また、搬送手段が一方向または逆方向に移動することにより、搬送手段自体の長さを長くする必要がなく、被計量物の搬送時に短い距離で搬送動作を行うことができるので、組合せ計量動作の効率がよい。
【0034】
さらに、搬送手段にシャッタ等の落下防止手段を設ける必要がないので、搬送手段の落下防止手段との接触による劣化がない。
【0035】
制御手段は、搬送手段の搬送方向とは逆の方向に搬送手段が移動するように駆動手段を制御してもよい。この場合、制御手段が駆動手段を制御することにより搬送手段の搬送方向とは逆の方向に搬送手段が移動される。
【0036】
これにより、搬送方向とは逆の方向に位置する計量部から排出された被計量物が搬送手段上で散乱して排出すべきでない排出端から落下することが防止される。
【0037】
制御手段は、搬送手段により被計量物を一方向に搬送させる場合に、搬送手段の他方の排出端が複数の計量部のうち他方の排出端側の計量部よりも逆方向において突出するように駆動手段により搬送手段を移動させ、搬送手段により被計量物を逆方向に搬送させる場合に、搬送手段の一方の排出端が複数の計量部のうち一方の排出端側の計量部よりも一方向において突出するように駆動手段により搬送手段を移動させてもよい。
【0038】
この場合、搬送手段により被計量物が一方向に搬送される場合に、制御手段が駆動手段を制御することにより他方の排出端が複数の計量部のうち他方の排出端側の計量部よりも逆方向において突出するように搬送手段が移動される。また、搬送手段により被計量物が逆方向に搬送される場合に、制御手段が駆動手段を制御することにより搬送手段の一方の排出端が複数の計量部のうち一方の排出端側の計量部よりも一方向において突出するように搬送手段が移動される。これにより、被計量物が搬送手段上で散乱して搬送方向と逆の方向の排出端から落下することが防止される。
【0039】
搬送手段は、一方向に延びるように配置されたベルトコンベアを含んでもよい。この場合、ベルトコンベアにより被計量物が搬送されるとともに一方または他方の排出端から排出される。また、被計量物の落下防止手段を設ける必要がないので、落下防止手段とベルトコンベアの接触によるベルトの劣化が防止される。
【0040】
ベルトコンベアは、一方向において複数の計量部の一方の排出端側の位置から他方の排出端側の位置までの距離よりも長い長さを有してもよい。これにより、ベルトコンベアの移動距離が短くなり、組合せ計量動作の効率がよい。
【0041】
第2の発明に係る組合せ計量機は、一方向に沿って配置され、被計量物をそれぞれ計量する複数の計量部と、複数の計量部の下方に設けられ、複数の計量部の各々から排出された被計量物を一方向または逆方向に搬送するとともに一方の排出端または他方の排出端から排出する搬送手段と、搬送手段の一方の排出端に設けられ、一方の排出端からの被計量物の排出を阻止する第1の状態と一方の排出端からの被計量物の排出を許容する第2の状態とに切り替え可能な排出阻止手段と、搬送手段の搬送方向を制御するとともに、搬送手段の搬送方向および複数の計量部のうち一方の排出端側の所定数の計量部の状態に基づいて排出阻止手段の第1および第2の状態を制御する制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0042】
第2の発明に係る組合せ計量機においては、複数の計量部により被計量物が計量され、搬送手段により複数の計量部の各々から排出された被計量物が一方向または逆方向に搬送されるとともに一方の排出端または他方の排出端から排出される。また、排出阻止手段により一方の排出端からの被計量物の排出が阻止される第1の状態と一方の排出端からの被計量物の排出が許容される第2の状態とが切り替えられる。さらに、制御手段により、搬送手段の搬送方向が制御され、搬送手段の搬送方向および複数の計量部のうち一方の排出端側の所定数の計量部の状態に基づいて排出阻止手段の第1および第2の状態が制御される。
【0043】
このように、排出阻止手段により一方の排出端からの被計量物の排出を阻止する第1の状態と一方の排出端からの被計量物の排出を許容する第2の状態とを切り替えることにより、複数の計量部の各々から排出された被計量物が搬送手段上で散乱して一方の排出端から落下することを防止することが可能となる。
【0044】
また、排出阻止手段が搬送手段に接触する時間および回数が著しく低減されるので、搬送手段自体の耐久性の劣化が防止される。
【0045】
さらに、搬送手段自体の長さを長くする必要がなく被計量物の搬送時に短い距離で搬送動作を行うことができるので、組合せ計量動作の効率がよい。
【0046】
搬送手段は、他方の排出端が複数の計量部のうち他方の排出端側の計量部よりも逆方向において突出するように設けられてもよい。
【0047】
これにより、他方の排出端側の計量部から排出される被計量物が搬送手段上で散乱して他方の排出端から落下することが防止される。
【0048】
制御手段は、搬送手段により被計量物を逆方向に搬送させるとともに所定数の計量部のいずれかより被計量物が排出される場合に、排出阻止手段を第1の状態に切り替えてもよい。
【0049】
この場合、搬送手段により被計量物が逆方向に搬送されるとともに所定数の計量部のいずれかより被計量物が排出される場合に、制御手段により排出阻止手段が一方の排出端からの被計量物の排出が阻止される第1の状態に切り替えられる。これにより、計量部から排出される被計量物が搬送手段上で散乱して一方の排出端から落下することが防止される。
【0050】
制御手段は、搬送手段により被計量物を一方向に搬送させる場合に、排出阻止手段を第2の状態に切り替えてもよい。
【0051】
この場合、搬送手段により被計量物が一方向に搬送される場合に、制御手段により排出阻止手段が一方の排出端からの被計量物の排出が許容される第2の状態に切り替えられる。これにより、計量部から排出される被計量物が搬送手段上で散乱して一方の排出端から落下することが許容される。
【0052】
搬送手段は、一方向に延びるように配置されたベルトコンベアであり、排出阻止手段は、第1の状態でベルトコンベア上の被計量物が一方の排出端から排出されることを阻止するようにベルトコンベアに近接または接触し、第2の状態でベルトコンベア上の被計量物が一方の排出端から排出されるようにベルトコンベアから離間する遮蔽部材を含んでもよい。
【0053】
この場合、遮蔽部材がベルトコンベアに近接または接触することにより第1の状態でベルトコンベア上の被計量物が一方の排出端から排出されることが阻止される。また、遮蔽部材がベルトコンベアから離間することにより第2の状態でベルトコンベア上の被計量物が一方の排出端から排出される。
【0054】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る組合せ計量機について図1〜図13に基づき説明する。
【0055】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る組合せ計量機の外観斜視図であり、図2は図1の組合せ計量機の模式的正面図である。また、図3は図1の組合せ計量機の構成を示すブロック図である。
【0056】
図1の組合せ計量機100においては、上部に商品搬入部10が設けられている。商品搬入部10の下方には組合せ計量部20が設けられ、組合せ計量部20の下方には商品排出部30が設けられている。組合せ計量部20の背面側には制御装置40が設けられている。商品搬入部10の上方には、制御装置40の側面に接続された支柱50aにより設定入力部50が支持されている。
【0057】
商品搬入部10は複数の搬入路10A(図2および図3)を備える。複数の搬入路10Aの各々は投入口10a、搬入トラフ10bおよび搬入トラフ駆動部10c(図3)により構成されている。投入口10aの下部にはそれぞれ搬入トラフ10bおよび搬入トラフ駆動部10cが設けられている。搬入トラフ駆動部10cは搬入トラフ10bを振動させる。
【0058】
組合せ計量部20は複数の計量部20Aを備える。複数の計量部20Aの各々は、上から下に向かって、プールホッパ21、ウェイトホッパ22およびブースタホッパ23の順に配置された3種類のホッパから構成される。プールホッパ21、ウェイトホッパ22およびブースタホッパ23の各々には、図2に示すようにシャッタ21a,22a,23aが取り付けられるとともに、開閉駆動装置21b,22b,23b(図3)が取り付けられている。ウエイトホッパ22はさらに計量装置22c(図3)を備える。
【0059】
シャッタ21a〜23aは図2の実線に示される状態で上方より供給される被計量物を各ホッパ21〜23内に保持する。シャッタ21a〜23aは、回転軸Pを中心として矢印Sの方向に回動する。これにより、図2の破線に示される状態で各ホッパ21〜23内に保持された被計量物が排出される。
【0060】
商品排出部30は正量品排出シュートSy1、不良品排出シュートSy2、搬送コンベア31、搬送コンベア駆動装置32(図3)および搬送コンベア移動装置33(図3)を含む。
【0061】
図2に示すように、組合せ計量部20の下方には搬送コンベア31が設けられ、搬送コンベア31の排出端31Rの下方には正量品排出シュートSy1が設けられ、排出端31Lの下方には不良品排出シュートSy2が設けられている。
【0062】
搬送コンベア31はコンベア支持片33aにより支持されている。コンベア支持片33aは搬送コンベア移動装置33により回動する。これにより、搬送コンベア31は、コンベア支持片33aの動作に伴い略水平方向に移動する。搬送コンベア31のベルトBrは搬送コンベア駆動装置32により正方向および逆方向に回転する。
【0063】
図3の制御装置40は、CPU(中央演算処理装置)41、RAM(ランダムアクセスメモリ)42、ROM(リードオンリメモリ)43および外部記憶装置44を備える。ROM43には、システムプログラムが記憶される。CPU41は、予め外部記憶装置44に記憶された後述の組合せ計量プログラムをRAM42上で実行する。
【0064】
これにより、CPU41は商品搬入部10の搬入トラフ駆動部10c、組合せ計量部20の開閉駆動装置21b〜23bおよび計量装置22cならびに商品排出部30の搬送コンベア駆動装置32および搬送コンベア移動装置33等の動作を制御する。
【0065】
続いて、本実施の形態に係る組合せ計量機100の動作の概要を図2に基づき説明する。組合せ計量時において、図2の搬入トラフ10bが所定の方向に振動し、搬送コンベア31のベルトBrが所定の方向に回転する。
【0066】
使用者により複数の搬入口10aに被計量物が投入されると、被計量物は搬入トラフ10b上に落下し、搬入トラフ10bの振動により組合せ計量部20の各計量部20Aに供給される。
【0067】
計量部20Aでは、搬入トラフ10bよりプールホッパ21内に被計量物が供給され、プールホッパ21のシャッタ21aが所定のタイミングで開くことにより被計量物がウェイトホッパ22に供給される。
【0068】
ウェイトホッパ22はプールホッパ21より供給された被計量物を計量する。ウェイトホッパ22のシャッタ22aが開くことによりブースタホッパ23へ計量された被計量物が供給される。
【0069】
ブースタホッパ23は、ウェイトホッパ22から供給された被計量物を一時的に保持する。ブースタホッパ23のシャッタ23aが開くことにより商品排出部30の搬送コンベア31上へ被計量物が排出される。ブースタホッパ23における被計量物の排出は、複数のウェイトホッパ22による各被計量物の計量値に基づいて行われる。
【0070】
本実施の形態においては、被計量物の目標重量値(予め定められた商品の重量)が予め定められている。そこで、複数のウェイトホッパ22による被計量物の計量結果から、目標重量値となるウェイトホッパ22およびブースタホッパ23内の被計量物の組み合わせが選択される。これにより、選択された各ホッパより被計量物が排出される。以下、ウェイトホッパ22およびブースタホッパ23の組み合わせが選択された結果、ブースタホッパ23より排出される被計量物を正量品と呼ぶ。
【0071】
一方、ウェイトホッパ22による被計量物の計量値に基づいて目標とする重量値を得ることができない場合においても、ウェイトホッパ22およびブースタホッパ23は被計量物を排出する。以下、目標とする重量値が得られなかった場合にブースタホッパ23より排出される被計量物を不良品と呼ぶ。
【0072】
商品排出部30においては、ブースタホッパ23より排出された正量品が搬送コンベア31により搬送され、正量品排出シュートSy1へ排出される。また、ブースタホッパ23より排出された不良品が搬送コンベア31により搬送され、不良品排出シュートSy2へ排出される。
【0073】
搬送コンベア31は、正量品の搬送時と不良品の搬送時とで予め定められた所定の位置に移動する。搬送コンベア31の移動動作については後述する。
【0074】
搬送コンベア31の構成および動作の詳細を図4に基づき説明する。図4は本実施の形態に係る組合せ計量機の搬送コンベア31および搬送コンベア移動装置33の構成および動作の詳細を示す模式図である。
【0075】
図4(a)に示すように搬送コンベア31は、その側面にコンベアフレームCfを備える。搬送コンベア移動装置33に取り付けられたコンベア支持片33aの端部βはコンベアフレームCfに回動可能に取り付けられている。
【0076】
図4(b)は図4(a)の搬送コンベア移動装置33を矢印Taの方向より見た場合の模式的側面図であり、図4(c)は図4(a)の搬送コンベア移動装置33を矢印Tbの方向より見た場合の模式的正面図である。
【0077】
搬送コンベア移動装置33はケーシング33dおよびモータ33dを含む。ケーシング33dの内部にはモータ33bが設けられている。モータ33bの回転軸33cはケーシング33dの外部へ突出しており、モータ33bの回転軸33cの先端には、コンベア支持片33aの端部αが取り付けられている。
【0078】
モータ33bが駆動することにより、回転軸33cは矢印Rmの方向に回転する。回転軸33cが回転することにより、コンベア支持片33aの端部βは矢印Rrの方向に回動する。コンベアフレームCfにコンベア支持片33aの端部βが回動可能に取り付けられているので、搬送コンベア31はモータ33bの回転軸33cの回転方向に応じて矢印I1,I2の方向(図4(a))に移動する。
【0079】
本実施の形態において、搬送コンベア31は正量品の搬送時に矢印I1の方向(図2の不良品排出シュートSy2へ向かう方向)へ移動して図4(a)の実線に示す状態となり、不良品の搬送時に矢印I2の方向(図2の正量品排出シュートSy1へ向かう方向)へ移動して図4(a)の破線に示す状態となる。
【0080】
図5は第1の実施の形態に係る組合せ計量機の搬送コンベア31とブースタホッパ23との位置関係を説明するための模式図である。図5においては、図2の複数のブースタホッパ23の各々を特定するために、それらに正量品排出シュートSy1側から不良品排出シュートSy2側へ符号“23A”〜“23F”が付されている。また、説明を容易とするため複数のブースタホッパ23A〜23F、搬送コンベア31、正量品排出シュートSy1および不良品排出シュートSy2のみが模式的に示されている。
【0081】
図5(a)に正量品の正量品排出シュートSy1への排出時(以下、正量品排出時と呼ぶ。)におけるブースタホッパ23A〜23Fと搬送コンベア31との位置関係が示されている。正量品排出時において、搬送コンベア31は矢印I1の方向に移動している。これにより、搬送コンベア31の排出端31Lは、ブースタホッパ23Fの不良品排出シュートSy2側の側面から矢印I1の方向に長さLc分突出する。
【0082】
この場合、正量品がブースタホッパ23Fより排出されると、正量品は搬送コンベア31上に落下してその周辺に散乱するが、搬送コンベア31が矢印I1の方向に移動することにより正量品の落下位置から排出端31Lまでの距離が長さLc分長く確保されているので、散乱した正量品が不良品排出シュートSy2に落下することが防止される。
【0083】
これにより、正量品は正量品排出時に不良品排出シュートSy2に落下することなく、ベルトBrが矢印Xの方向に回転することにより確実に正量品排出シュートSy1側に排出される。
【0084】
以下、正量品排出時におけるベルトBrの回転方向である矢印Xの方向を正量方向と呼ぶ。
【0085】
図5(b)に不良品の不良品排出シュートSy2への排出時(以下、不良品排出時と呼ぶ。)におけるブースタホッパ23A〜23Fと搬送コンベア31との位置関係が示されている。不良品排出時において、搬送コンベア31は矢印I2の方向に移動している。これにより、搬送コンベア31の排出端31Rは、ブースタホッパ23Aの正量品排出シュートSy1側の側面から矢印I2の方向に長さLc分突出する。
【0086】
この場合、不良品がブースタホッパ23Aより排出されると、不良品は搬送コンベア31上に落下してその周辺に散乱するが、搬送コンベア31が矢印I2の方向に移動することにより不良品の落下位置から排出端31Rまでの距離が長さLc分長く確保されているので、散乱した不良品が正量品排出シュートSy1に落下することが防止される。
【0087】
これにより、不良品は不良品排出時に正量品排出シュートSy1に落下することなく、ベルトBrが矢印Yの方向に回転することにより確実に不良品排出シュートSy2側に排出される。
【0088】
以下、不良品排出時におけるベルトBrの回転方向である矢印Yの方向を不良方向と呼ぶ。
【0089】
本実施の形態において、組合せ計量機100の組合せ計量動作は制御装置40の外部記憶装置44に記憶される組合せ計量プログラムに基づき行われる。図6〜図8は、本実施の形態に係る組合せ計量機の組合せ計量プログラムを示すフローチャートである。
【0090】
初めに、組合せ計量機100の制御装置40は、搬入トラフ10bを振動させるとともに搬送コンベア31を不良品排出シュートSy2側へ移動させ、搬送コンベア31のベルトBrを正量方向に回転させる(ステップS101)。
【0091】
続いて、制御装置40は、各プールホッパ21から各ウエイトホッパ22へ被計量物を供給させるとともに各ウエイトホッパ22により被計量物を計量させる(ステップS102)。そこで、制御装置40は各ウエイトホッパ22より得られる被計量物の計量値の組合せから目標とする重量値が得られたか否かを判別する(ステップS103)。
【0092】
なお、ステップS102において、ウエイトホッパ22は計量後の被計量物をブースタホッパ23へ供給し、新たにプールホッパ21より供給される被計量物を計量してもよい。この場合、制御装置40は目標とする重量値の組合せを算出する際、ブースタホッパ23内の被計量物についても組合せの対象とすることができる。
【0093】
また、複数の計量値の組合せから目標とする重量値が得られたか否かの判別は、複数の計量値の組合せが目標とする重量値について予め定められた誤差範囲内に入るか否かで判別される。
【0094】
制御装置40は、計量値の組合せから目標とする重量値が得られなかった場合、計量値がウエイトホッパ22の測定範囲外であるか(オーバースケール)またはウエイトホッパ22から被計量物が溢れているか(オーバーフロー)を判別する(ステップS104)。制御装置40は、オーバースケールおよびオーバーフローでない場合、ステップS102の動作を繰り返す。一方、制御装置40は、オーバースケールまたはオーバーフローである場合、後述の不良品排出処理を行い(ステップS105)、その後、ステップS102の動作を繰り返す。
【0095】
ステップS103において、制御装置40は計量値の組合せから目標とする重量値が得られた場合、後述の正量品排出処理を行う(ステップS201)。正量品排出処理の後、制御装置40は、生産予定が終了したか否かを判別し(ステップS202)、生産予定が終了していない場合、ステップS102の動作を繰り返す。
【0096】
一方、制御装置40は、生産予定が終了した場合、全ての搬入トラフ10b、プールホッパ21、ウエイトホッパ22およびブースタホッパ23から搬送コンベア31を介して全ての被計量物を不良品排出シュートSy2へ排出させる(ステップS205)。
【0097】
続いて、図6のステップS105の不良品排出処理について図7に基づき説明する。
【0098】
不良品排出処理時において、制御装置40は、搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向であるか否かを判別する(ステップS301)。制御装置40は、搬送コンベア31のベルトBrが正量方向に回転している場合、搬送コンベア31を正量品排出シュートSy1側へ移動させ、搬送コンベア31のベルトBrを不良方向へ回転させる(ステップS302)。
【0099】
そこで、制御装置40は、オーバースケールまたはオーバーフローが認められた各ホッパを識別し、識別した各ホッパ内の被計量物を搬送コンベア31上へ排出させる(ステップS303)。
【0100】
そして、制御装置40は、搬送コンベア31により各ホッパから排出された被計量物を不良品排出シュートSy2へ排出させる(ステップS304)。なお、ステップS301において、搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向でない場合、制御装置40はステップS303の動作を行う。
【0101】
次いで、図6のステップS201の正量品排出処理について図8に基づき説明する。
【0102】
正量品排出処理時において、制御装置40は搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向であるか否かを判別する(ステップS401)。制御装置40は、搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向でない場合、搬送コンベア31を不良品排出シュートSy2側へ移動させ、搬送コンベア31のベルトBrを正量方向へ回転させる(ステップS402)。
【0103】
そこで、制御装置40は、目標とする重量値の得られた組合せから各ホッパを識別し、識別した各ホッパ内の被計量物を搬送コンベア31上へ排出させる(ステップS403)。
【0104】
そして、制御装置40は、搬送コンベア31により各ホッパから排出された被計量物を正量品排出シュートSy1へ排出させる(ステップS404)。ステップS401において、搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向である場合、制御装置40はステップS403の動作を行う。
【0105】
以上、第1の実施の形態に係る組合せ計量機100について説明したが、搬送コンベア31の移動手段としては、搬送コンベア移動装置33およびコンベア支持片33aに代えて、図9に示されるエアシリンダ駆動装置70およびエアシリンダ72を用いてもよい。
【0106】
図9は、第1の実施の形態において代替可能な搬送コンベアの移動手段を示す模式図である。この場合、搬送コンベア31のコンベアフレームCfは、エアシリンダ72のピストン部により支持され、エアシリンダ72のシリンダ部はエアシリンダ駆動装置70により固定されている。
【0107】
エアシリンダ駆動装置70により、シリンダ部へのエアの供給およびシリンダ部の内部のエアの排出が行われる。これにより、矢印I1および矢印I2の方向にピストン部が移動する。その結果、ピストン部に支持されている搬送コンベア31も矢印I1および矢印I2の方向に移動可能となる。
【0108】
第1の実施の形態に係る組合せ計量機100においては、搬送コンベア31が正量品の搬送時と不良品の搬送時とで所定の位置に移動することにより、不良品排出シュートSy2への正量品の落下が防止され、正量品排出シュートSy1への不良品の落下が防止されている。したがって、組合せ計量機100は搬送コンベア31にシャッタ等の落下防止手段を設ける必要がないので、容易な構成となっている。
【0109】
また、搬送コンベア31にシャッタ等の落下防止手段を設ける必要がないのでシャッタと搬送コンベア31のベルトBrとの接触によるベルトBrの劣化がない。
【0110】
さらに、搬送コンベア31自体の長さを長くする必要がなく正量品および不良品の搬送時に短い距離で搬送動作を行うことができるので、組合せ計量動作の効率がよい。
【0111】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係る組合せ計量機100は以下の点を除き、第1の実施の形態に係る組合せ計量機100と同様の構成および動作を有する。
【0112】
図10は、第2の実施の形態に係る組合せ計量機の備える搬送コンベア31および落下防止シャッタHを示す模式図である。第2の実施の形態に係る組合せ計量機は、第1の実施の形態に係る組合せ計量機100の搬送コンベア移動装置33(図4)およびコンベア支持片33a(図4)に代えて、落下防止シャッタH、回転軸J、シャッタ駆動装置80およびスクレーパScを備える。
【0113】
図10において、搬送コンベア31の排出端31R側の上部には落下防止シャッタHが設けられており、搬送コンベア31の下部にはベルトBrに近接してスクレーパScが設けられている。このスクレーパScは、ベルトBrの汚れ(付着物)を擦り落とすためのものである。
【0114】
落下防止シャッタHの上端は、シャッタ駆動装置80から突出した回転軸Jに取り付けられている。シャッタ駆動装置80内には、第1の実施の形態の搬送コンベア移動装置33と同様にステッピングモータ等のモータが設けられている。
回転軸Jはシャッタ駆動装置80内に設けられたモータの回転軸である。
【0115】
シャッタ駆動装置80により回転軸Jは矢印Nの正方向および逆方向に回転する。これにより、落下防止シャッタHの下端は矢印Mの方向に揺動する。
【0116】
第2の実施の形態において、落下防止シャッタHの下端が矢印Mの方向に揺動することにより、搬送コンベア31のベルトBrと接触する状態(図10の実線で示される状態)を落下防止シャッタHが閉じるといい、搬送コンベア31のベルトBrと離れる状態(図10の破線で示される状態)を落下防止シャッタが開くという。落下防止シャッタHは、搬送コンベア31のベルトBrの回転方向(矢印Xおよび矢印Yの方向)および被計量物を排出するブースタホッパ23の位置に応じて開閉動作を行う。
【0117】
なお、上記の例では、落下防止シャッタHが閉じた場合、落下防止シャッタHは搬送コンベア31のベルトBrと接触するが、ベルトBr上で散乱する被計量物が所定の方向に散乱することを防止できるのであれば、必ずしも落下防止シャッタHは搬送コンベア31のベルトBrと接触する必要はない。
【0118】
図11は、第2の実施の形態に係る組合せ計量器の落下防止シャッタの開閉動作を説明するための模式図である。図11においては、図2の複数のブースタホッパ23の各々を特定するために、それらに正量品排出シュートSy1側から不要品排出シュートSy2側へ符号“23A”〜“23F”が付されている。また、説明を容易とするために、複数のブースタホッパ23A〜23F、搬送コンベア31、落下防止シャッタH、正量品排出シュートSy1および不良品排出シュートSy2のみが模式的に示されている。
【0119】
なお、本実施の形態において、搬送コンベア31の被計量物の搬送方向の長さは第1の実施の形態に係る組合せ計量器100の搬送コンベア31の長さと同じである。図11においては、搬送コンベア31の排出端31Lがブースタホッパ23Fの不良品排出シュートSy2側の側面から長さLc分突出するように配置されている。
【0120】
以下の説明では、第1の実施の形態と同様に、ウェイトホッパ22による計量値に基づいて図2のウェイトホッパ22およびブースタホッパ23の組合せが選択された結果、ブースタホッパ23より排出される被計量物を正量品と呼び、目標とする重量値が得られなかった場合にブースタホッパ23より排出される被計量物を不良品と呼ぶ。また、正量品排出シュートSy1への正量品の排出時を正量品排出時と呼び、不良品排出シュートSy2への不良品の排出時を不良品排出時と呼ぶ。
【0121】
図11(a)にブースタホッパ23Aより正量品が排出される場合の落下防止シャッタHの動作状態が示されている。正量品排出時において、落下防止シャッタHはブースタホッパ23A〜23Fのいずれより正量品が排出された場合であっても常に開いている。
【0122】
この場合、ブースタホッパ23Aより排出された正量品としての被計量物は搬送コンベア31上に落下するとともに散乱する。それにより、正量品は排出端31Rから落下する場合があるが、落下しても正量品は正量品排出シュートSy1に排出される。
【0123】
一方、ブースタホッパ23Fより正量品としての被計量物が排出された場合、正量品は搬送コンベア31上に落下してその周辺に散乱するが、正量品の落下位置から排出端31Lまでの距離が長さLcとなるように搬送コンベア31が設置されているため、散乱した正量品が不良品排出シュートSy2に落下することが防止されている。
【0124】
このように、正量品排出時においては、落下防止シャッタHが常に開いていても正量品は不良品排出シュートSy2に落下することなく、ベルトBrが矢印Xの方向に回転することにより確実に正量品排出シュートSy1側に排出される。
【0125】
以下、正量品排出時におけるベルトBrの回転方向である矢印Xの方向を正量方向と呼ぶ。
【0126】
一方、図11(b)にブースタホッパ23Aより不良品が排出される場合の落下防止シャッタHの動作状態が示されている。不良品排出時において、落下防止シャッタHはブースタホッパ23Aから不良品が排出される場合のみ閉じている。
【0127】
この場合、不良品としての被計量物がブースタホッパ23Aより排出されると、不良品は搬送コンベア31上に落下してその周辺に散乱するが、落下防止シャッタHが閉じているので不良品が搬送コンベア31の排出端31Rから正量品排出シュートSy1に落下することが防止されている。
【0128】
これにより、ブースタホッパ23Aからの不良品排出時に、不良品は正量品排出シュートSy2に落下することなく、ベルトBrが矢印Yの方向に回転することにより確実に不良品排出シュートSy2側に排出される。
【0129】
以下、不良品排出時におけるベルトBrの回転方向である矢印Yの方向を不良方向と呼ぶ。
【0130】
なお、落下防止シャッタHは、不良品排出時であっても、不良品がブースタホッパ23B〜23Fのいずれかより排出される場合は常に開いている。搬送コンベア31は、ブースタホッパ23Aに次いで正量品排出シュートSy1側に位置するブースタホッパ23Bからの不良品の落下位置から排出端31Rまでの距離が長さLdとなるように配置されている。そのため、ブースタホッパ23Bから不良品が排出された場合であっても、落下して散乱した不良品が正量品排出シュートSy1に落下することがない。
【0131】
これにより、落下防止シャッタHは常に閉じる必要がない。したがって、落下防止シャッタHが閉じることにより搬送コンベア31のベルトBrに発生する被計量物の汚れ(付着物)が低減される。その結果、ベルトBrに対するスクレーパScの接触が低減される。
【0132】
また、落下防止シャッタHが閉じる時間を短くすることができるので、落下防止シャッタHとベルトBrとの摩擦が低減され、ベルトBrの耐久性が確保される。
【0133】
なお、本実施の形態において、落下防止シャッタHは最も正量品排出シュートSy1側に位置する1つのブースタホッパ23から不良品が排出される場合のみ閉じる。しかし、その他のブースタホッパ23から排出される不良品が正量品排出シュートSy1内へ落下するおそれがある場合、落下防止シャッタHはそれら不良品が正量品排出シュートSy1内へ落下するおそれのあるブースタホッパ23からの不良品排出時に閉じてもよい。例えば、正量品排出シュートSy1に近い複数のブースタホッパ23のいずれかからの不良品排出時に落下防止シャッタHを閉じるように制御を行ってもよい。
【0134】
本実施の形態において、組合せ計量器100の組合せ計量動作は制御装置40(図3)の外部記憶装置44(図3)に記憶される組合せ計量プログラムに基づき行われる。なお、本実施の形態に係る組合せ計量プログラムは、図6に示される第1の実施の形態に係る組合せ計量プログラムと同様であるが、不良品排出処理および正量品排出処理の処理内容が異なる。
【0135】
以下、第2の実施の形態に係る組合せ計量プログラムの不良品排出処理および正量品排出処理について説明する。
【0136】
図12は、第2の実施の形態に係る組合せ計量器の不良品排出処理を示すフローチャートである。
【0137】
不良品排出処理時において、制御装置40は、搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向であるか否かを判別する(ステップS501)。制御装置40は、搬送コンベア31のベルトBrが正量方向に回転している場合、搬送コンベア31のベルトBrを不良方向に回転させる(ステップS502)。
【0138】
そこで、制御装置40はオーバースケールまたはオーバーフローが認められた各ホッパを識別し(ステップS503)、最も正量品排出シュートSy1側のブースタホッパ23Aが識別されたか否かを判別する(ステップS504)。
【0139】
制御装置40は、最も正量品排出シュートSy1側のブースタホッパ23Aが識別されなかった場合、識別した各ホッパ内の被計量物を搬送コンベア31上へ排出させ、不良品排出シュートSy2へ排出させる(ステップS505)。
【0140】
ステップS501において、搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向でない場合、制御装置40はステップS503の動作を行う。
【0141】
また、ステップS504において、最も正量品排出シュートSy1側のブースタホッパ23Aが識別された場合、制御装置40は落下防止シャッタHを閉じるとともに識別した各ホッパ内の被計量物を搬送コンベア31上へ排出させ、不良品排出シュートSy2へ排出させる(ステップS506)。その後、制御装置40は所定時間の経過とともに落下防止シャッタHを開く(ステップS507)。
【0142】
図13は、第2の実施の形態に係る組合せ計量器の正量品排出処理を示すフローチャートである。
【0143】
正量品排出処理時において、制御装置40は搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向であるか否かを判別する(ステップS601)。制御装置40は、搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向でない場合、搬送コンベア31のベルトBrを正量方向へ回転させる(ステップS602)。
【0144】
そこで、制御装置40は、目標とする重量値の得られた組合せから各ホッパを識別し、識別した各ホッパ内の被計量物を搬送コンベア31上へ排出させる(ステップS603)。
【0145】
そして、制御装置40は、搬送コンベア31により各ホッパから排出された被計量物を正量品排出シュートSy1へ排出させる(ステップS604)。なお、ステップS601において、搬送コンベア31のベルトBrの回転方向が正量方向である場合、制御装置40はステップS603の動作を行う。
【0146】
第2の実施の形態に係る組合せ計量器100においては、搬送コンベア31の排出端31Rの上部に設けられた落下防止シャッタHが不良品排出処理時であって、かつ最も正量品排出シュートSy1側のブースタホッパ23Aより被計量物が排出される場合にのみ閉じた状態となる。これにより、不良品の正量品排出シュートSy1への落下が防止されている。
【0147】
また、搬送コンベア31自体の長さを長くする必要がなく正量品および不良品の搬送時に短い距離で搬送動作を行うことができるので、組合せ計量動作の効率がよい。
【0148】
さらに、落下防止シャッタHの下端が搬送コンベア31のベルトBrに接触する時間および回数が著しく低減されるので、搬送コンベア31のベルトBr自体の耐久性の劣化が防止される。
【0149】
以上、第1および第2の実施の形態においては、計量部20Aが計量部に相当し、搬送コンベア31が搬送手段およびベルトコンベアに相当し、搬送コンベア移動装置33、コンベア支持片33a、エアシリンダ駆動装置70およびエアシリンダ72が駆動手段に相当し、制御装置40が制御手段に相当し、排出端31L,31Rが排出端に相当する。また、シャッタ駆動装置80、回転軸Jおよび落下防止シャッタHが排出阻止手段に相当し、落下防止シャッタHが遮蔽部材に相当し、落下防止シャッタHが閉じた状態が第1の状態に相当し、落下防止シャッタHが開いた状態が第2の状態に相当する。
【0150】
【発明の効果】
本発明に係る組合せ計量機においては、複数の計量部により被計量物が計量され、搬送手段により複数の計量部の各々から排出された被計量物が一方向または逆方向に搬送されるとともに一方の排出端または他方の排出端から排出され、駆動手段により搬送手段が一方向または逆方向に移動される。また、制御手段により搬送手段の搬送方向が制御され、搬送手段の搬送方向に基づいて駆動手段による搬送手段の移動方向が制御される。
【0151】
このように、搬送手段を一方向または逆方向に移動させることにより、複数の計量部の各々から排出された被計量物が搬送手段上で散乱して排出すべきでない排出端から落下することを容易な構成で防止することが可能となる。
【0152】
また、搬送手段が一方向または逆方向に移動することにより、搬送手段自体の長さを長くする必要がなく、被計量物の搬送時に短い距離で搬送動作を行うことができるので、組合せ計量動作の効率がよい。
【0153】
さらに、搬送手段にシャッタ等の落下防止手段を設ける必要がないので、搬送手段の落下防止手段との接触による劣化がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る組合せ計量機の外観斜視図である。
【図2】図1の組合せ計量機の模式的正面図である。
【図3】図1の組合せ計量機の構成を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態に係る組合せ計量機の搬送コンベアおよび搬送コンベア移動装置の構成および動作の詳細を示す模式図である。
【図5】第1の実施の形態に係る組合せ計量機の搬送コンベアとブースタホッパとの位置関係を説明するための模式図である。
【図6】本実施の形態に係る組合せ計量機の組合せ計量プログラムを示すフローチャートである。
【図7】本実施の形態に係る組合せ計量機の組合せ計量プログラムを示すフローチャートである。
【図8】本実施の形態に係る組合せ計量機の組合せ計量プログラムを示すフローチャートである。
【図9】第1の実施の形態において代替可能な搬送コンベアの移動手段を示す模式図である。
【図10】第2の実施の形態に係る組合せ計量機の備える搬送コンベアおよび落下防止シャッタを示す模式図である。
【図11】第2の実施の形態に係る組合せ計量器の落下防止シャッタの開閉動作を説明するための模式図である。
【図12】第2の実施の形態に係る組合せ計量器の不良品排出処理を示すフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態に係る組合せ計量器の正量品排出処理を示すフローチャートである。
【図14】従来の組み合せ計量機の構成を示す模式図である。
【図15】従来の組み合せ計量機における課題を示す模式図である。
【図16】不良品の搬送時に被計量物が良品収納箱へ落下することを防止するための機構を説明するための模式図である。
【符号の説明】
20A 計量部
31 搬送コンベア
31L,31R 排出端
33 搬送コンベア移動装置
33a コンベア支持片
40 制御装置
70 エアシリンダ駆動装置
72 エアシリンダ
80 シャッタ駆動装置
H 落下防止シャッタ
J 回転軸
Claims (10)
- 一方向に沿って配置され、被計量物をそれぞれ計量する複数の計量部と、
前記複数の計量部の下方に設けられ、前記複数の計量部の各々から排出された被計量物を前記一方向または逆方向に搬送するとともに一方の排出端または他方の排出端から排出する搬送手段と、
前記搬送手段を前記一方向または前記逆方向に移動させる駆動手段と、
前記搬送手段の搬送方向を制御するとともに、前記搬送手段の搬送方向に基づいて前記駆動手段による前記搬送手段の移動方向を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする組合せ計量機。 - 前記制御手段は、前記搬送手段の搬送方向とは逆の方向に前記搬送手段が移動するように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1記載の組合せ計量機。
- 前記制御手段は、前記搬送手段により被計量物を前記一方向に搬送させる場合に、前記搬送手段の前記他方の排出端が前記複数の計量部のうち前記他方の排出端側の計量部よりも前記逆方向において突出するように前記駆動手段により前記搬送手段を移動させ、前記搬送手段により被計量物を前記逆方向に搬送させる場合に、前記搬送手段の前記一方の排出端が前記複数の計量部のうち前記一方の排出端側の計量部よりも前記一方向において突出するように前記駆動手段により前記搬送手段を移動させることを特徴とする請求項2記載の組合せ計量機。
- 前記搬送手段は、前記一方向に延びるように配置されたベルトコンベアを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の組合せ計量機。
- 前記ベルトコンベアは、前記一方向において前記複数の計量部の前記一方の排出端側の位置から前記他方の排出端側の位置までの距離よりも長い長さを有することを特徴とする請求項4記載の組合せ計量機。
- 一方向に沿って配置され、被計量物をそれぞれ計量する複数の計量部と、
前記複数の計量部の下方に設けられ、前記複数の計量部の各々から排出された被計量物を前記一方向または逆方向に搬送するとともに一方の排出端または他方の排出端から排出する搬送手段と、
前記搬送手段の前記一方の排出端に設けられ、前記一方の排出端からの被計量物の排出を阻止する第1の状態と前記一方の排出端からの被計量物の排出を許容する第2の状態とに切り替え可能な排出阻止手段と、
前記搬送手段の搬送方向を制御するとともに、前記搬送手段の搬送方向および前記複数の計量部のうち前記一方の排出端側の所定数の計量部の状態に基づいて前記排出阻止手段の第1および第2の状態を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする組合せ計量機。 - 前記搬送手段は、前記他方の排出端が前記複数の計量部のうち前記他方の排出端側の計量部よりも前記逆方向において突出するように設けられたことを特徴とする請求項6記載の組合せ計量機。
- 前記制御手段は、前記搬送手段により被計量物を前記逆方向に搬送させるとともに前記所定数の計量部のいずれかより被計量物が排出される場合に、前記排出阻止手段を前記第1の状態に切り替えることを特徴とする請求項6または7記載の組合せ計量機。
- 前記制御手段は、前記搬送手段により被計量物を前記一方向に搬送させる場合に、前記排出阻止手段を前記第2の状態に切り替えることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の組合せ計量機。
- 前記搬送手段は、前記一方向に延びるように配置されたベルトコンベアであり、
前記排出阻止手段は、前記第1の状態で前記ベルトコンベア上の被計量物が前記一方の排出端から排出されることを阻止するように前記ベルトコンベアに近接または接触し、前記第2の状態で前記ベルトコンベア上の被計量物が前記一方の排出端から排出されるように前記ベルトコンベアから離間する遮蔽部材を含むことを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の組合せ計量機。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020012760A (ja) * | 2018-07-19 | 2020-01-23 | アンリツインフィビス株式会社 | 組合せ計量装置 |
-
2003
- 2003-03-26 JP JP2003085172A patent/JP2004294192A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020012760A (ja) * | 2018-07-19 | 2020-01-23 | アンリツインフィビス株式会社 | 組合せ計量装置 |
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JP2006194722A (ja) | 組合せ計量装置 |
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