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JP2004289238A - 圧電デバイス用パッケージと圧電デバイスおよびこれらの製造方法ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 - Google Patents

圧電デバイス用パッケージと圧電デバイスおよびこれらの製造方法ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 Download PDF

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JP2004289238A JP2003075656A JP2003075656A JP2004289238A JP 2004289238 A JP2004289238 A JP 2004289238A JP 2003075656 A JP2003075656 A JP 2003075656A JP 2003075656 A JP2003075656 A JP 2003075656A JP 2004289238 A JP2004289238 A JP 2004289238A
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

【課題】実装時のリフローによる悪影響を防止し、製品の低背化を図ることができる圧電デバイスおよびそのパッケージと圧電デバイスの製造方法、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器を提供すること。
【解決手段】少なくとも一部がセラミック材料で形成されたパッケージであって、蓋体により気密に封止されることで内側に圧電振動片を気密に収容するための内部空間を形成するためのパッケージ本体36と、前記パッケージ本体の一端側の内側底部に形成され、前記圧電振動片32を接合するための電極部31,31とを有しており、前記パッケージ本体36もしくは蓋体39の側面に、外部と前記内部空間とを連通する貫通孔45が形成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電デバイスおよびそのパッケージと圧電デバイスの製造方法の改良、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通信機器において、パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電振動子や圧電発振器等の圧電デバイスが広く使用されている。
図15は、このような圧電デバイスの構成例を示す概略断面図である(特許文献1参照)。
図において、圧電デバイス1は、パッケージ2の内部に、圧電振動片3を収容している。パッケージ2はこの場合、絶縁材料を浅い箱状に形成したもので、内部に圧電振動片3を収容固定した後で、蓋体4により封止されるようになっている。
【0003】
パッケージ2は、セラミックのグリーンシートでなる複数の基板2a,2b,2cを成形して積層し、焼結することにより形成されており、基板2cの内側には、成形時に材料を除去して形成した孔を設けることにより、図示するように圧電振動片3を収容する空間S1を形成している。
【0004】
圧電振動片3は、例えば水晶をエッチングすることにより、矩形の板状に形成された所謂ATカット振動片や、一端を基部として、この基部から一方に平行に延びる一対の振動腕を備える所謂音叉型振動片で構成されており、表面には図示しない駆動用の励振電極が形成されている。
この圧電振動片3は、基部3aの箇所がパッケージ2の内部空間S1で、パッケージ側に接合されて、片持ち式に支持されている。
【0005】
具体的には、パッケージ2の基板2aの表面にパッケージ底面に設けた実装電極部(図示せず)と接続された電極部5が形成されており、この電極部5と圧電振動片3の基部3aが導電性接着剤6により接合されている。
さらに、この圧電デバイス1においては、パッケージ2の底面に貫通孔7を形成している。貫通孔7は、パッケージ7の内部に開口した第1の孔7bと、この第1の孔7bと連通しており、これより大きな内径を備える第2の孔7aを有しており、これにより貫通孔7は外向きの段部7cを有している。この段部7cには、金属膜9が設けられている。
【0006】
圧電デバイス1のパッケージ2がこのように構成されているのは、例えば、パッケージ2内に圧電振動片3を接合した後で、ロウ材4aを加熱溶融して蓋体4を接合封止する際等に、導電性接着剤6等から生じるガスが圧電振動片3に付着して振動周波数がずれることがあるからである。
この場合、蓋体4をパッケージ2に接合した後で、真空中で貫通孔7からパッケージ2内を脱ガスし、封止材8を充填することにより孔封止工程を行うようにしている。具体的には、図15の下部に示されているように、真空チャンバー内で、貫通孔7に球状の封止材8を載せて、レーザ光LB等を照射することにより封止材8を溶融し、貫通孔7に充填するようにしている。
これにより、上述したガスが圧電振動片3に付着することなく、振動性能に悪影響が生じることを回避するようにしている。
そして、このようにして製造された圧電デバイス1は、実装基板12上に、半田11,11を用いて実装されるようになっている。
【0007】
【特許文献1】特開2000−106515号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、圧電デバイス1で用いているパッケージ2においては脱ガスに利用する貫通孔7をパッケージ7の底部に設けたために、この底部が段付き貫通孔7を構成するための二枚の基板2a,2bを積層した構造となる。
このため、パッケージ2を構成する基板が少なくとも3層となること、及び底部の強度を考慮すると、基板2a,2bをそれぞれ、極端に薄く形成することができないことから、パッケージ2の全体の厚み方向の大きさhを小さくする上で制約があり、製品の低背化を図る上で不利である。
【0009】
また、底部に貫通孔7を設けたことから、圧電デバイス1を製品として、実装基板12に実装する際にリフロー工程を経ると、リフロー炉等による熱で封止材8が溶融されて、実装基板12に設けられている配線等を短絡させる場合が考えられ、実装基板12側に悪影響をあたえるおそれがある。
【0010】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、実装時のリフローによる悪影響を防止し、製品の低背化を図ることができる圧電デバイスおよびそのパッケージと圧電デバイスの製造方法、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的は、第1の発明によれば、少なくとも一部がセラミック材料で形成されたパッケージであって、蓋体により気密に封止されることで内側に圧電振動片を気密に収容するための内部空間を形成するためのパッケージ本体と、
前記パッケージ本体の一端側の内側底部に形成され、前記圧電振動片を接合するための電極部とを有しており、前記パッケージ本体もしくは蓋体の側面に、外部と前記内部空間とを連通する貫通孔が形成されている、圧電デバイス用パッケージにより、達成される。
【0012】
第1の発明の構成によれば、前記パッケージ本体の内部空間には、圧電振動片を収容し、この圧電振動片を前記電極部に接合した状態で、蓋体により気密に封止できるようになっている。この場合、前記パッケージ本体の側面に、外部と前記内部空間とを連通する貫通孔が形成されているので、蓋体をパッケージ本体に接合した後で、真空中で前記パッケージ本体側面の貫通孔から内部空間を脱ガスし、封止材を充填することにより孔封止されるようになっている。このため、パッケージ本体の底面部には貫通孔を設ける必要がなく、複数層の基板で底部を形成しなくてよいので、パッケージ全体の厚みを可能な限り薄くできる。また、このパッケージを利用して圧電デバイスを形成した場合においては、その実装時にリフローの熱によりパッケージの底面から封止材が実装基板面に容易に流れることがないので、実装基板の配線等を短絡する心配がない。
かくして、本発明の効果として、実装時のリフローによる悪影響を防止し、製品の低背化を図ることができる圧電デバイス用パッケージを提供することができる。
【0013】
第2の発明は第1の発明の構成において、前記貫通孔が前記パッケージ本体の前記一端側とは異なる端部の側面に形成されていることを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、前記パッケージ本体の前記一端側には、圧電振動片の接合がされる電極部が設けられているので、前記パッケージ本体の前記一端側以外の側面部に前記貫通孔を設けることで、この貫通孔を塞ぐ封止材の溶融時に前記電極部を短絡することが有効に防止される。
【0014】
第3の発明は第1または第2の発明のいずれかの構成において、前記貫通孔が前記パッケージ本体の内方に向かって縮径した形態であり、その内面に、この貫通孔に充填される封止材と濡れ性の良い金属材料による金属被覆部が設けられていることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、前記貫通孔が前記パッケージ本体の内方に向かって縮径した形態であることで、外側から封止用の金属部材、例えば球形の封止用金属を配置する上で都合がよい。しかも前記貫通孔の内面に、この貫通孔に充填される封止材と濡れ性の良い金属材料による金属被覆部が設けられていることで、溶融した封止材が貫通孔の内周に適切に濡れて、貫通孔を塞ぐことができる。
【0015】
第4の発明は第3の発明の構成において、前記貫通孔が外向きの段部を備えるように段付きの貫通孔として形成されていることを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、貫通孔の外向きの段部に外側から封止用の金属を配置することで、孔封止作業がし易い。
【0016】
第5の発明は第1ないし第4の発明のいずれかの構成において、前記パッケージ本体が、セラミック製の第1の基板を底部として、その上に第2の基板と第3の基板とを順次積層して形成されており、少なくとも第3の基板は、枠状となるようにされていて、前記第2の基板の一部を切欠くことで、前記貫通孔が形成されていることを特徴とする。
第5の発明の構成によれば、セラミック製の第1の基板を底部とすることで、電極部を設けた箇所以外を必要な絶縁構造とすることができる。また順次積層される第3の基板を枠状とすることで、圧電振動片を収容する内部空間を形成することができる。そして、前記第2の基板の一部を切欠くことにより、前記貫通孔を容易に設けることができる。
【0017】
第6の発明は第5の発明の構成において、前記第3の基板が金属製のフレームで形成されていることを特徴とする。
第6の発明の構成によれば、前記貫通孔を設ける第2の基板の上に位置する第3の基板を金属製とすることで、セラミックを用いる場合よりも、より丈夫な構造とすることができ、このため、必要な気密性と強度を得るにあたり、セラミックの基板よりも厚みの薄いものを使用しても十分なシール幅を備える丈夫な構造とすることができる。このため第3の基板の厚みを薄くすることで、製品の低背化を図ることができる。また、この場合、金属製の蓋体を利用することで、蓋体が貫通孔の内周の一部として十分機能することができる。
【0018】
第7の発明は第1ないし第4の発明のいずれかの構成において、前記パッケージ本体が、セラミック製の第1の基板を底部として、その上に金属製のフレームでなる第2の基板を積層した構成であり、前記第2の基板には前記貫通孔となる切欠きが設けられているとともに、このパッケージ本体の開口を金属製の蓋体で封止したことを特徴とする。
第7の発明の構成によれば、絶縁性が求められる第1の基板だけをセラミックとして、金属製の第2の基板に前記貫通孔を形成し、金属製の蓋体で封止する構成とすれば、セラミックに比べて加工精度が高いので、圧電振動片等に対する貫通孔等の位置決め精度が向上する。そして、パッケージが2層構造となり、より製品の低背化を図ることができる。
【0019】
また、上述の目的は、第8の発明によれば、少なくとも一部がセラミック材料で形成されたパッケージの内部空間に圧電振動片を収容する圧電デバイスであって、前記パッケージが、前記蓋体により気密に封止されて、内側に圧電振動片を気密に収容するための内部空間を形成するためのパッケージ本体と、前記パッケージ本体の一端側の内側底部に形成され、前記圧電振動片を接合するための電極部とを有しており、前記パッケージ本体の側面に、外部と前記内部空間とを連通する貫通孔が形成されている、圧電デバイスにより達成される。
第8の発明の構成によれば、パッケージ内に圧電振動片を気密に収容する構成の圧電デバイスにおいて、前記パッケージ本体の側面に、外部と前記内部空間とを連通する貫通孔が形成されているので、パッケージ本体の底面部には貫通孔を設ける必要がなく、複数層の基板で底部を形成しなくてよいので、圧電デバイス全体の厚みを可能な限り薄くできる。また、この圧電デバイスの実装時にリフローの熱によりパッケージの底面から封止材が実装基板面に容易に流れることがないので、実装基板の配線等を短絡する心配がない。
【0020】
また、上述の目的は、第9の発明によれば、パッケージ本体に圧電振動片を接合し、蓋体により気密に封止するようにした圧電デバイスの製造方法であって、前記パッケージ本体に前記蓋体を封止した後において、真空中において前記パッケージを加熱し、前記パッケージ内のガスをこのパッケージの側面に設けた貫通孔から排出するアニール工程と、前記アニール工程の後で、前記貫通孔に封止材を充填する孔封止工程とを含んでいる圧電デバイスの製造方法により達成される。
第9の発明の構成によれば、従来の圧電デバイスの製造工程とほぼ同じ工程を実行しながら、アニール工程で、パッケージ内のガスをこのパッケージの側面に設けた貫通孔から排出してから、この貫通孔に封止材を充填する点を変更するだけで、脱ガスによる影響のない従来と同様の品質のよい圧電デバイスを製造することができる。
【0021】
さらに、上述の目的は、第10の発明によれば、少なくとも一部がセラミック材料で形成されたパッケージの内部空間に圧電振動片を収容する圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、前記パッケージが、前記蓋体により気密に封止されて、内側に圧電振動片を気密に収容するための内部空間を形成するためのパッケージ本体と、前記パッケージ本体の一端側の内側底部に形成され、前記圧電振動片を接合するための電極部とを有しており、前記パッケージ本体の側面に、外部と前記内部空間とを連通する貫通孔が形成されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした、携帯電話装置により、達成される。
【0022】
さらに、上述の目的は、第11の発明によれば、少なくとも一部がセラミック材料で形成されたパッケージの内部空間に圧電振動片を収容する圧電デバイスを利用した電子機器であって、前記パッケージが、前記蓋体により気密に封止されて、内側に圧電振動片を気密に収容するための内部空間を形成するためのパッケージ本体と、前記パッケージ本体の一端側の内側底部に形成され、前記圧電振動片を接合するための電極部とを有しており、前記パッケージ本体の側面に、外部と前記内部空間とを連通する貫通孔が形成されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした、電子機器により、達成される。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明の圧電デバイスの第1の実施の形態を示しており、図1はその概略平面図、図2は図1のA−A線概略断面図である。
図において、圧電デバイス30は、圧電振動子を構成した例を示しており、圧電デバイス30は、パッケージ本体36内に圧電振動片32を収容している。パッケージ本体36は、上部が開口しており、蓋体39により封止されることで、パッケージが形成されている。すなわち、パッケージ本体36と蓋体39とでパッケージが形成されている。パッケージ本体36は、その少なくとも一部が、例えば、絶縁材料として、酸化アルミニウム質のセラミックグリーンシートを成形して形成される基板と別の材料の基板、あるいはセラミック製の基板を積層した後、焼結して形成されている。
【0024】
すなわち、この実施形態では、パッケージ本体36が第1の基板61と第2の基板62及び第3の基板63を順次積層して形成されており、第2の基板62及び第3の基板63の内側の材料を除去することで、内部空間S1のスペースを形成している。この内部空間S1が圧電振動片を収容するための収容空間である。このパッケージ本体36を形成するための第1の基板61は、絶縁性の基体であり、蓋体39の形態によってはパッケージ本体を形成するために最低必要となるパッケージ要素である。
ここで、本実施形態では、箱状のパッケージ本体36を形成して、圧電振動片32を収容するようにしているが、例えば、基体である第1の基板61をパッケージ本体として、これに圧電振動片32を接合し、厚みの薄い箱状のリッドないしは蓋体をかぶせて封止する構成としたパッケージを形成してもよい。
【0025】
図1及び図2において、パッケージ本体36の内部空間S1内の端部付近において、内部空間S1に露出して内側底部を構成する第2の基板62には、例えば、タングステンメタライズ上にニッケルメッキ及び金メッキで形成した電極部31,31が設けられている。
この電極部31,31は、外部と接続されて、駆動電圧を供給するものである。具体的には、例えば、第1の基板61の底面に実装電極部41,41を形成し、この実装電極部41,41と電極部31,31を、第1の基板61の焼成前に後述するタングステンメタライズ等を利用して形成した導電スルーホール等で接続することができる。あるいは図1に示されているように矩形のパッケージ本体36の4隅のキャスタレーション部CA1,CA2,CA3,CA4に導電部としてのメタライズ部CHa,CHa,CHa,CHaをそれぞれ形成し、実装電極部41,41と接続してもよい。
【0026】
この各電極部31,31の上に導電性接着剤43,43が塗布され、この導電性接着剤43,43の上に圧電振動片32の基部51の幅方向両端部に設けた引き出し電極33,33が載置されて、導電性接着剤43,43が硬化されるようになっている。尚、引き出し電極33,33は圧電振動片32の下面にも回り込んで形成されている。
パッケージ本体36の内側の右端部には、第2の基板62の対応箇所の材料を除去することにより凹部42を形成している。この凹部42は、圧電デバイス30に外部から衝撃が加えられた場合に、パッケージ内部で圧電振動片32の先端部が図2の矢印D方向に変位した際に、その先端部がパッケージ本体36の底部に衝突して破損することを防止している。
【0027】
圧電振動片32は、例えば水晶で形成されており、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。本実施形態の場合、圧電振動片32は、小型に形成して、必要な性能を得るために、特に図示する形状とされている。
すなわち、圧電振動片32は、パッケージ本体36側と後述するようにして固定される基部51と、この基部51を基端として、図において右方に向けて、二股に別れて平行に延びる一対の振動腕34,35を備えており、全体が音叉のような形状とされた、所謂、音叉型圧電振動片が利用されている。
【0028】
さらに、圧電振動片32は、基部51に各振動腕34,35の近傍において、基部51の幅を縮幅するようにして設けたくびれ部、もしくは切欠き部48,48を備えている。この圧電振動片32では、この切欠き部48,48を備えることにより、各振動腕34,35からの振動の基部51側への漏れ込みが抑制されるようになっている。
各振動腕34,35には、それぞれ長さ方向に延びる溝44,44を有している。この各溝44,44は、図1のB−B線切断端面図である図4に示されているように、各振動腕34,35の表裏両面に形成されている。
【0029】
また、圧電振動片32の基部51の端部(図1では左端部)の幅方向両端付近には、上述したように、パッケージ本体36の電極部31,31と接続するための引き出し電極33,33が形成されている。各引き出し電極33,33は、圧電振動片32の基部51の表裏に設けられている。これらの各引き出し電極33,33は、各振動腕34,35の溝44,44内に設けた励振電極と接続されている。すなわち、図4に示すように、圧電振動片の各振動腕34,35にはそれぞれの側面と溝44内とに、互いに異極となる励振電極31a,31bが形成されている。図1の圧電振動片32の2つの引き出し電極33,33は、一方が励振電極31aに、他方が励振電極31bに対して接続されている。これにより、引き出し電極33,33から、励振電極31a,31bに駆動電圧が印加されることにより、各振動腕34,35内で電界が適切に形成され、振動腕34,35の各先端部が互いに接近したり離間したりするように駆動されて、所定の周波数で振動する。
【0030】
尚、圧電振動片としては、所謂音叉型のものに限らず、水晶等の圧電材料を矩形にカットした、所謂ATカット振動片や、パッケージの一部を形成する枠体と一体に、その枠体の内側に音叉型の振動片を形成したもの等、種々の圧電振動片を使用することができる。
【0031】
パッケージ本体36の開放された上端には、蓋体39が接合されることにより、封止されている。蓋体39は、コバール等の金属で形成したり、透明なガラス材料で形成することができる。透明な材料を選択する場合には、パッケージ本体36に封止固定した後で、図2に示すように、外部からレーザ光LBを圧電振動片32の金属被覆部もしくは励振電極の一部(図示せず)に照射して、質量削減方式により周波数調整を行うことができる。この場合、蓋体39としては、例えば、光を透過する材料,特に、薄板ガラスにより形成されている。
蓋体39として適するガラス材料としては、例えば、ダウンドロー法により製造される薄板ガラスとして、例えば、硼珪酸ガラスが使用される。
【0032】
電極部31は、既に説明したように、実装電極部41,41と接続されており、この電極部31上に導電性接着剤43が適用されている。ここで、導電性接着剤43としては、接合力を発揮する接着剤成分(バインダー成分)としての合成樹脂剤に、導電性のフィラー(銀製の細粒等の導電粒子を含む)および、所定の溶剤を含有させたものが使用できる。この導電性接着剤43の上から圧電振動片32の基部51を載置し、硬化することにより、図示した構造が形成されている。
【0033】
さらに、図1及び圧電デバイス30の右側面図である図3に示されているように、パッケージ本体36の側面には、内部空間S1と外部とを連通する貫通孔45が形成されている。貫通孔45は、後述する製造工程において、パッケージ内を脱ガスした後で孔封止するための孔である。貫通孔45は、パッケージ本体36の側面のいずれの箇所に形成してもよい。貫通孔45の内面には、封止材との濡れ性のよい金属による金属被覆部46が形成されている。この実施形態では、図1に示されているように、パッケージ本体36の圧電振動片32を接合するための電極部31,31が形成された一端(左端部)とは反対の他端(右端部)に設けている。これにより、後述するように貫通孔45を金属製の封止材48で塞ぐ際に、溶融した金属材料がパッケージ本体36の内部に必要以上に流れて、誤って電極部31,31を短絡させることがないようにされている。
【0034】
図1では、貫通孔45は、その内径がパッケージ本体36の内方に向かって徐々に縮径する形態とされているが、これに限らず、例えば図5(a)、図5(b)に示すような形態としてもよい。
図5(a)の貫通孔45は、2つの貫通孔45aと貫通孔45bが連通した形態で、外側の第1の孔45aは内部空間S1側に開く第2の孔45bよりも内径を大きく形成することで、第1の孔45aと第2の孔45bの間に外向きの段部47を形成している。
図5(b)の貫通孔45は、2つの貫通孔45a−1と貫通孔45bが連通した形態で、外側の第1の孔45a−1は内部空間S1側に開く第2の孔45bよりも内径を大きく形成し、その内径が内側に向かって徐々に縮径する形態である。
【0035】
図5(a)、図5(b)は、後述するように孔封止工程において、各貫通孔45を上方に向けて、封止材を配置し、この封止材を溶融して孔内に流すことにより封止される。この場合、図5(a)の貫通孔45では、その段部47に封止材が載置されることで作業性が向上するようにされている。図5(b)の貫通孔45では、貫通孔45a−1の外向きに開くテーパ面が封止材を保持しやすいようにして、作業性が向上するようにされている。
【0036】
また、これに限らず、内部空間S1と外部とを連通する貫通孔は、パッケージ36ではなく、蓋体の側面に形成するような構成も採用することができる。つまり、上述したように、第1の基板61を絶縁基体として、電極部を設けて圧電振動片32を接合し、浅い箱状の蓋体(図示せず)を被せるようにして封止した場合には、パッケージ本体36の代わりに、この蓋体の側面に同種の構造の貫通孔を設けるようにしてもよい。
【0037】
本実施形態に係る圧電デバイス30は以上のように構成されており、パッケージ本体36の側面に、外部と内部空間S1とを連通する貫通孔45が形成されているので、蓋体39をパッケージ本体36に接合した後で、真空中でパッケージ本体36側面の貫通孔45から内部空間S1を脱ガスし、封止材48を充填することにより孔封止されるようになっている。このため、従来のように、パッケージ本体36の底面部には貫通孔を設ける必要がなく、必ずしも複数層の基板で底部を形成しなくてよい。また、本実施形態のように第1の基板61と第2の基板62の複数の基板を用いて複数層で底部を形成する場合にも、底部に貫通孔を形成しないことから、底部の強度不足を考慮しなくてもよく、従来よりも第1の基板61及び第2の基板62の厚みを薄くできるので、一例として全体として200μm程度、パッケージ全体の厚み(図2のh)を薄くできる。すなわち、この場合には、基板61に相当する箇所は従来250μmの厚みを有するところ、この実施形態では、150μm程度とすることができ、さらに、基板62に相当する箇所は従来200μmの厚みを有するところ、この実施形態では、100μm程度とすることが可能である。
また、圧電デバイス30の実装時には、リフローの熱によりパッケージの底面から封止材が実装基板面に容易に流れることがないので、実装基板の配線等を短絡する心配がない。
【0038】
(圧電デバイスの製造方法)
図6は、図1の圧電デバイス30の製造工程の一例を示すフローチャートであり、図7ないし図11は、圧電デバイス30の製造方法における要部の工程の説明図である。
圧電デバイス30の製造方法のうち、圧電振動片32については、すでにその構造を説明し、例えば、水晶ウエハをエッチングして、既に説明した形状を形成するとともに、必要な励振電極を形成することで、従来と同様に製造することができ、蓋体39についても、従来どおり製造できるので、これらの詳しい説明は省略する。
【0039】
(パッケージの製造)
図7(a)は、例えば、所定の溶液中にセラミックパウダを分散させ、バインダを添加して生成される液体をシート状に成形して得た、所謂グリーンシートを所定幅のテープ状に成形する(ST11)。
成形により得た図7(a)のテープ状のグリーンシートGTを、カットして図7(b)に示すように、セラミック材料基板60(焼成前)を形成する(ST12,ST13)。
セラミック材料基板60は、上述した第1の基板61,第2の基板62,第3の基板63について共通する材料であり、個々の製品に対応した大きさのこれらの各基板を複数枚同時に形成する大きさを有するものである。
【0040】
したがって、以後の製造工程では、このセラミック材料基板60を共通に使用して第1の基板61,第2の基板62,第3の基板63を別々に形成し、焼成前に積層する。すなわち、第1の基板61,第2の基板62,第3の基板63のそれぞれの形態に適合するように、成形を行い、電極部を形成することになる。ここでは、特徴的な第2の基板62に関する加工を中心に以後の説明を行う。
【0041】
(下地層の形成)
図7(c)に示すように、第2の基板62を形成するためのセラミック材料基板60−62に、縦横にキャスタレーション部の貫通孔CHとパッケージ本体の貫通孔45とを形成する。図示されているように、キャスタレーション部の貫通孔CHは、ひとつひとつの第2の基板62の外形を形成する切断線C1,C2の交差する位置に配置され、切断後はほぼ1/4円状のキャスタレーション部CA1,CA2,CA3,CA4となる(図1参照)。貫通孔45は、第2の基板62の上述した他端部となる切断線C2のほぼ中央部に開口するように設けられる。尚、切断線C1,C2のハーフカットはこれよりも後の構成で行われる。
【0042】
次に、セラミック材料基板60−62の貫通孔CHと貫通孔45をそれぞれ覆うようにして、金属ペーストを塗布する(ST14)。金属ペーストは、溶剤にセラミック材料基板60−62と接合力のある例えば有機バインダや導通性のあるタングステン(W)等を添加したものであり、溶剤と有機バインダ等の混合割合を調整することで、所定の粘度、例えば600cp程度としたものである。
この状態で、セラミック材料基板60−62の表面または裏面の方向から、各貫通孔CHと貫通孔45の領域を真空引きする。例えば、真空度を10−2hPaとし、吸引速度1mm/秒程度で真空吸引する。これにより、金属ペーストは、各貫通孔CHと貫通孔45の各内面を適切に被覆する。このようにして、図7(d)に示すように、必要な導電スルーホールが形成される(ST15)。
【0043】
このようにして、キャスタレーション部CHの内面に導電部CHaと、貫通孔45の内面の金属被覆部46の各下地が形成される。
次に、図8(e)に示すように、セラミック材料基板60−62に関しては、鎖線で示す領域の材料が除去されることで、凹部42が形成される。
ここで、図9(f)に示すように、セラミック材料基板60−62には、電極部31,31等の必要とされる電極部について、ST15の導電スルーホールの形成とともに、金属ペーストをパターン印刷により塗布して、パターン印刷を行い(ST16)、第3の基板63を形成するためのセラミック材料基板60−63について、キャスタレーション部CHを形成して、導電スルーホールを形成する。
【0044】
(電極形成)
次に、図9(g)に示すように、下から、第1の基板61を形成するためのセラミック材料基板60−61と、第2の基板62を形成するためのセラミック材料基板60−62と、第3の基板63を形成するためのセラミック材料基板60−63とを順次積層する(ST17)。次いで、これらの材料の厚み方向に、製品単位の大きさにハーフカットを入れ(ST18)、その後、適当な作業単位となるように図9(h)に示すように、縦横の切断線CA1とCA2に沿って、切断する。
【0045】
そして、ST18のハーフカット後に焼成し(ST19)、焼成後の図9(i)に示す作業単位SUについて、ST15及びST16で説明した下地層、ここでは、タングステンメタライズの下地を利用して、電気メッキにより、ニッケルメッキおよび金メッキを順次施し、必要な電極部を形成する。
【0046】
次に、作業単位SUに関して、ハーフカットされている縦横の切断線C1,C2に沿ってスナップカットを行い、個々の製品の大きさのパッケージ本体36を形成する(図10参照)。
続いて、図10のパッケージ本体36の各電極部31,31に、図1で説明したように導電性接着剤43,43を塗布して、その上から圧電振動片32を載置して接合する(ST21)。
続いて、圧電振動片32を接合したパッケージ本体36について、導電性接着剤43,43を硬化するための熱処理を行う(ST22)。次に、蓋体39をパッケージ本体36にロウ材38を用いて接合する(ST23)。この際に、パッケージ本体36内においては、蓋封止の際の熱で、導電性接着剤43,43から揮発成分が出てガスが生成されることがある。
【0047】
そこで、図11に示すように、蓋体39が固定されたパッケージ本体36を、その側面の貫通孔45が上を向くように所定の治具等により保持した状態で、真空チャンバ(図示せず)等に収容し、真空中で孔封止を行う(ST24)。
この場合、図11に示すように、例えば、球形の封止材48aを用いると、貫通孔45のテーパ面に適切に位置決めすることができるので、作業が容易である。
この封止材48aは、貫通孔45の金属被覆部46と接合しやすい材料のものが好ましい。また、圧電デバイス30のリフロー工程の加熱温度により容易に溶融しないものが好ましい。このような条件から、Au−Sn合金やAu−Ge合金を用いることができる。
【0048】
図11において、球形の封止材48aに対しては、例えば、レーザ光LBを照射することで、周囲に熱的影響をほとんど与えることなく、封止材48aだけを選択的に溶融することができる。溶融された封止材は、貫通孔45の内面の金属被覆部46に適切に濡れて、図1に示すように、貫通孔45を完全に塞ぐように充填される。
尚、パッケージ本体36の貫通孔45においては、この貫通孔45よりもパッケージ本体36の内側には金属被覆部46が形成されていないことから、その内部空間S1内に溶融金属が入り込みにくい。また、たとえ、入り込んでも、パッケージ本体36の内部の電極部31,31は、貫通孔45とは反対の端部に設けられていることから、溶融金属によりこれらの電極部31,31が短絡される等の事態が防止される。
【0049】
次いで、必要により、図2に示すように、蓋体39が透明な材料で形成されている場合には、外部から透明な蓋体39を透過させてレーザ光LB等を圧電振動片32に照射し、励振電極等の金属被覆部の一部を蒸散させ、質量削減方式による周波数調整を行い(ST25)、必要な検査を経て圧電デバイス30を完成させることができる(ST26)。
【0050】
図12及び図13は、圧電デバイスの第2の実施形態を示し、これらの図において、第1の実施形態の圧電デバイス30と同一の符号を付した箇所は共通する構造であるから重複する説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
第2の実施形態に係る圧電デバイス80で第1の実施形態と相違するのは、パッケージ本体36を第1の基板64と第2の基板65の二層の基板で形成し、全体の厚みを最小とした点である。
【0051】
第1の基板64は、基本的には、圧電デバイス30の第1の基板61と同じ構造(材料)で形成されているが、その表面に電極部31,31が形成されている点が異なる。
第2の基板65は、この場合金属製のフレームである。すなわち、第2の基板65は例えば、コバール等で形成した枠体であり、内側に圧電振動片32の収容スペースとなる内部空間を形成している。第2の基板65の端部、すなわち、図示の右端部の中央付近は切欠きが形成され、貫通孔45とされている。
【0052】
第2の基板65の接合される蓋体39は、金属製であり、例えば、コバール等で形成されている。
第2の基板65と蓋体39とは、シーム溶接等により接合封止される。この場合、第2の基板65を金属製としたために第1の実施形態のようなセラミックと比べて強度が高く、その分肉厚を薄くしても必要な強度が得られるので、小型化に有利である。尚、第1の基板64と第2の基板65は、例えば銀ロウにより接合することができる。
貫通孔45の上下の壁は、蓋体39と第1の基板64により形成される。
また、第2の基板65と蓋体39との封止しろは、第1の実施形態の場合と比較して薄くて済み、接合用のロウ材も少なくて済むことから、厚みの点においても、一層圧電デバイス80の厚みを薄くできるので、低背化に有利である。
【0053】
さらに、変形例として、第1の実施形態として説明した図1の圧電デバイスの図10に示すパッケージ36において、基板62を省略してもよい。この場合、基板63に上述した基板65と同じように貫通孔45を設けることになる。そして、2層積層した基板61,63はともにセラミック製であって、セラミック製の基板63と金属製の蓋体39との接合は、基板63の接合面を、溶接用金属基体であるウエルドリングで覆い、シーム溶接によって行うことになる。また、基板61には、図1の電極部61を形成して圧電振動片32を接合する構造となる。このように、2層構造のパッケージをセラミックで形成し、蓋体39をシーム溶接する構成としても、蓋体39の封止材との接合状態は良好で、適切に気密封止することができる。
またさらに、図1の基板62を変形して、貫通孔45と、圧電振動片を備えるようにしてもよい。つまり、基板62を水晶で形成し、エッチング加工により、枠付きの水晶振動片とするとともに、適切に電極を引き回し、さらに貫通孔45を形成するようにしてもよい。この場合には、圧電振動片の接合工程を必要としないで、圧電デバイスを形成することができる。そして、圧電振動片のマウント構造に要する厚み分だけ、低背化を図ることができる。
【0054】
図14は、本発明の上述した実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置300の概略構成を示す図である。
図において、送信者の音声を受信するマイクロフォン308及び受信内容を音声出力とするためのスピーカ309を備えており、さらに、送受信信号の変調及び復調部に接続された制御部としての集積回路等でなるCPU(Central
Processing Unit)301を備えている。
CPU301は、送受信信号の変調及び復調の他に画像表示部としてのLCDや情報入力のための操作キー等でなる情報の入出力部302や、RAM,ROM等でなる情報記憶手段303の制御を行うようになっている。このため、CPU301には、圧電デバイス30や80が取り付けられて、その出力周波数をCPU301に内蔵された所定の分周回路(図示せず)等により、制御内容に適合したクロック信号として利用するようにされている。このCPU301に取付けられる圧電デバイス30等は、圧電デバイス30等単体でなくても、圧電デバイス30等と、所定の分周回路等とを組み合わせた発振器であってもよい。
【0055】
CPU301は、さらに、温度補償水晶発振器(TCXO)305と接続され、温度補償水晶発振器305は、送信部307と受信部306に接続されている。これにより、CPU301からの基本クロックが、環境温度が変化した場合に変動しても、温度補償水晶発振器305により修正されて、送信部307及び受信部306に与えられるようになっている。
【0056】
このように、制御部を備えたデジタル式携帯電話装置300のような電子機器に、上述した実施形態に係る圧電デバイス30や圧電デバイス80を利用することにより、低背化を実現して、装置全体の小型化を図ることができ、必要な振動性能が製造過程で生成されるガスの影響等を受けることがないので、正確なクロック信号を生成することができる。
【0057】
本発明は上述の実施形態に限定されない。各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
また、この発明は、パッケージや箱状の蓋体に被われるようにして、内部に圧電振動片を収容するものであれば、圧電振動子、圧電発振器等の名称にかかわらず、全ての圧電デバイスに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電デバイスの第1の実施形態を示す概略平面図。
【図2】図1のA−A線概略断面図。
【図3】図1の圧電デバイスの右側面図。
【図4】図1のB−B線切断端面図。
【図5】図1の圧電デバイスの貫通孔の他の例を示す図。
【図6】本発明の実施形態の圧電デバイスの製造工程の一例を示すフローチャート。
【図7】本発明の実施形態の圧電デバイスの製造工程の要部であるパッケージ本体の製造工程を工程順に示す図。
【図8】本発明の実施形態の圧電デバイスの製造工程の要部であるパッケージ本体の製造工程を工程順に示す図。
【図9】本発明の実施形態の圧電デバイスの製造工程の要部であるパッケージ本体の製造工程を工程順に示す図。
【図10】図7ないし図9の工程で形成したパッケージ本体の概略斜視図。
【図11】図6のST24の真空孔封止の様子を示す説明図。
【図12】本発明の圧電デバイスの第2の実施形態を示す概略分解斜視図。
【図13】図12の圧電デバイスの概略断面図。
【図14】本発明の実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図。
【図15】従来の圧電デバイスの一例を示す概略断面図。
【符号の説明】
30,80・・・圧電デバイス、32・・・圧電振動片、34,35・・・振動腕、31・・・電極部、45・・・貫通孔、61,64・・・第1の基板、62,65・・・第2の基板、63・・・第3の基板。

Claims (11)

  1. 少なくとも一部がセラミック材料で形成されたパッケージであって、
    蓋体により気密に封止されることで内側に圧電振動片を気密に収容するための内部空間を形成するためのパッケージ本体と、
    前記パッケージ本体の一端側の内側底部に形成され、前記圧電振動片を接合するための電極部と
    を有しており、
    前記パッケージ本体もしくは蓋体の側面に、外部と前記内部空間とを連通する貫通孔が形成されている
    ことを特徴とする、圧電デバイス用パッケージ。
  2. 前記貫通孔が前記パッケージ本体の前記一端側とは異なる端部の側面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイス用パッケージ。
  3. 前記貫通孔が前記パッケージ本体の内方に向かって縮径した形態であり、その内面に、この貫通孔に充填される封止材と濡れ性の良い金属材料による金属被覆部が設けられていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の圧電デバイス用パッケージ。
  4. 前記貫通孔が外向きの段部を備えるように段付きの貫通孔として形成されていることを特徴とする請求項3に記載の圧電デバイス用パッケージ。
  5. 前記パッケージ本体が、セラミック製の第1の基板を底部として、その上に第2の基板と第3の基板とを順次積層して形成されており、少なくとも第3の基板は、枠状となるようにされていて、前記第2の基板の一部を切欠くことで、前記貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の圧電デバイス用パッケージ。
  6. 前記第3の基板が金属製のフレームで形成されていることを特徴とする請求項5に記載の圧電デバイス用パッケージ。
  7. 前記パッケージ本体が、セラミック製の第1の基板を底部として、その上に金属製のフレームでなる第2の基板を積層した構成であり、前記第2の基板には前記貫通孔となる切欠きが設けられているとともに、このパッケージ本体の開口を金属製の蓋体で封止したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の圧電デバイス用パッケージ。
  8. 少なくとも一部がセラミック材料で形成されたパッケージの内部空間に圧電振動片を収容する圧電デバイスであって、
    前記パッケージが、
    前記蓋体により気密に封止されて、内側に圧電振動片を気密に収容するための内部空間を形成するためのパッケージ本体と、
    前記パッケージ本体の一端側の内側底部に形成され、前記圧電振動片を接合するための電極部と
    を有しており、
    前記パッケージ本体の側面に、外部と前記内部空間とを連通する貫通孔が形成されている
    ことを特徴とする、圧電デバイス。
  9. パッケージ本体に圧電振動片を接合し、蓋体により気密に封止するようにした圧電デバイスの製造方法であって、
    前記パッケージ本体に前記蓋体を封止した後において、真空中において前記パッケージを加熱し、前記パッケージ内のガスをこのパッケージの側面に設けた貫通孔から排出するアニール工程と、
    前記アニール工程の後で、前記貫通孔に封止材を充填する孔封止工程と
    を含んでいることを特徴とする圧電デバイスの製造方法。
  10. 少なくとも一部がセラミック材料で形成されたパッケージの内部空間に圧電振動片を収容する圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、
    前記パッケージが、
    前記蓋体により気密に封止されて、内側に圧電振動片を気密に収容するための内部空間を形成するためのパッケージ本体と、
    前記パッケージ本体の一端側の内側底部に形成され、前記圧電振動片を接合するための電極部と
    を有しており、
    前記パッケージ本体の側面に、外部と前記内部空間とを連通する貫通孔が形成されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにしたことを特徴とする、携帯電話装置。
  11. 少なくとも一部がセラミック材料で形成されたパッケージの内部空間に圧電振動片を収容する圧電デバイスを利用した電子機器であって、
    前記パッケージが、
    前記蓋体により気密に封止されて、内側に圧電振動片を気密に収容するための内部空間を形成するためのパッケージ本体と、
    前記パッケージ本体の一端側の内側底部に形成され、前記圧電振動片を接合するための電極部と
    を有しており、
    前記パッケージ本体の側面に、外部と前記内部空間とを連通する貫通孔が形成されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにしたことを特徴とする、電子機器。
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