JP2004287103A - 静電潜像現像用乾式トナー、現像剤及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも結着樹脂と着色剤を成分とする静電潜像現像用乾式トナーにおいて、該トナーの表面に、少なくとも有機酸に加えカップリング剤及び/又はシリコーンオイルで疎水化処理を施したカルシウム化合物粒子を外部に含有する静電荷像乾式トナー組成物、及び前記トナー組成物とキャリアとからなる現像剤、さらに上記トナー組成物を用いた画像形成方法である。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法において、静電潜像の現像のために使用するトナー、現像剤、製造方法及び画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法は、潜像担持体(感光体)上に形成された静電潜像を着色剤を含むトナーで現像し、得られたトナー像を転写体上へ転写し、これを熱ロール等で定着することにより画像が得られ、他方、その潜像担持体は再び静電潜像を形成するためにクリーニングされるものである。このような電子写真法等に使用される乾式現像剤は、結着樹脂に着色剤等を配合したトナーを単独で用いる一成分現像剤と、そのトナーにキャリアを混合した二成分現像剤とに大別される。一成分現像剤では磁性粉を用い、磁気力により現像担持体に搬送し、現像する磁性一成分と、磁性粉を用いず帯電ロール等の帯電付与により現像担持体に搬送し、現像する非磁性一成分に分類することができる。1980年代の後半から、電子写真の市場はデジタル化をキーワードとして小型化、高機能要求が強く、特にフルカラー画質に関しては高級印刷、銀塩写真に近い高画質品位が望まれている。
【0003】
高画質を達成する手段としてデジタル化処理が不可欠であり、このような画質に関するデジタル化の効能として、複雑な画像処理が高速で行える事が挙げられている。この事により、文字と写真画像を分離して制御することが可能となり、両品質の再現性がアナログ技術に比べ大きく改善されている。特に写真画像に関しては階調補正と色補正が可能になった点が大きく、階調特性、精細度、鮮鋭度、色再現、粒状性の点でアナログに比べ有利である。しかし、一方、画像出力としては光学系で作成された潜像を忠実に作像する必要があり、トナーとしては益々小粒径化が進み忠実再現を狙った活動が加速されている。しかし、単にトナーの小粒径化だけでは、安定的に高画質を得る事は困難であり、現像、転写、定着特性における基礎特性の改善が更に重要となっている。
【0004】
特にカラー画像では3色もしくは4色のカラートナーを重ね合わせ画像を形成している。それゆえにこれら何れかのトナーが現像、転写、定着の観点で初期と異なる特性、あるいは他色と異なる性能を示すと色再現の低下、あるいは粒状性悪化、色むら等の画質劣化を引き起こす事となる。安定した高品質の画像を初期同様に経時においても維持するためには各トナーの特性を如何に安定制御を行うかが重要である。
【0005】
乾式現像剤は、複写するに際しては、感光体等に形成された静電潜像をこれらの現像剤で現像し、感光体上のトナーを転写した後、感光体上に残留するトナーをクリーニングするものである。したがって、乾式現像剤は、複写工程、特に現像工程あるいはクリーニング工程において、種々の条件を満たしていることが必要となる。即ち、トナーは現像の際にも、凝集体としてではなく粒子個々で現像に供せられるものであり、このためには、トナーが十分な流動性を持つと共に流動性あるいは電気的性質が、経時的あるいは環境(温度、湿度)によって変化しないことが必要となる。また、二成分現像剤では、キャリア表面にトナーが固着する現象、いわゆるトナーフィルミングを生じないようにする必要がある。
【0006】
さらに、クリーニングに際しては、感光体表面から残留トナーが離脱しやすいこと等のクリーニング性が必要となる。これら諸要求を満たすべく、乾式現像剤において、シリカ等の無機微粉、脂肪酸、その金属塩およびそれらの誘導体等の有機微粉、フッ素系樹脂微粉などをトナーに外添した一成分現像剤または二成分現像剤が種々提案され、流動性、耐久性あるいはクリーニング性の改善が図られている。しかしながら、従来提案されている添加剤において、シリカ、チタニア、アルミナ等の無機化合物は、流動性を著しく向上させるものの、硬い無機化合物微粉により感光体表面層はへこみや傷がつきやすく、傷ついた部分でトナー固着を生じやすい等の問題がある。
【0007】
これらの問題を解決すべく、シリカや酸化チタン等の添加剤、あるいはそれらの表面に有機系シラン化合物で疎水化処理したものや無機酸化物で被覆した添加剤を外添することが提案されている(例えば、特許文献1乃至特許文献4を参照)。これらは保存性(耐ブロッキング性)、搬送性、現像性、転写性、帯電性等にある程度の改善を与えるものの、更なる高画質化を要求される現状では、特に感光体表面層などへの傷つけ抑制や帯電特性の制御が十分ではない。例えば、一般的に使用されているシリカ系微粉末の場合、負極性が強く、特に、低温低湿下において負帯電性トナーの帯電性を過度に増大させ、一方、高温高湿下においては水分を取り込んで帯電性を減少させるため、両者の帯電性に大きな差を生ぜしめてしまうという問題があった。その結果、濃度再現不良、背景カブリの原因となることがあった。また、シリカや酸化チタンなどはモース硬度が高く、これらがトナー表面から遊離すると感光体傷などのディフェクトを起こしてしまう。
【0008】
例えば、炭酸カルシウムは、シリカ、酸化チタンやアルミナなどの材料に比べ、軟質であることから、感光体表面相のへこみや傷つけがしにくく、トナー固着を防げる点から、炭酸カルシウムを含むトナーの提案がされている(例えば、特許文献5,6を参照)。また、カルシウム化合物粒子はシリカ同様低温低湿下と高温高湿下での帯電挙動に差があるものの、シリカのように強い負帯電性を示さない為、表面処理を施した炭酸カルシウムを帯電制御剤や流動化剤として添加したトナーの提案もされている(例えば、特許文献7乃至特許文献10を参照)。しかし、これら提案では帯電制御が不十分であり、低温低湿下と高温高湿下での帯電挙動に差が有り、多様なオフィス環境で高画質を提供するには環境安定性が不十分であった。
【0009】
また最近では、カラー化、特にオンデンマンド印刷の要求が高く、高速枚数複写対応のため転写ベルトに多色像を形成し、一度にその多色像を像固定材料に転写し、定着する手法が報告されている(例えば、特許文献11参照)。感光体から転写ベルトに転写する工程を一次転写、転写ベルトから転写体へ転写する工程を二次転写とすると二度の転写を繰り返すことになり、益々転写効率向上技術が重要となってくる。特に二次転写の場合は多色像を一度に転写すること、また転写体(例えば用紙の場合、その厚み、表面性等)が種々変わることから、その影響を低減するために帯電、現像、転写性を極めて高く制御する必要がある。
【0010】
また消費電力、スペースの削減、及び高画質画像を得るために、カラー各色を中間転写体へ転写し、転写体へ転写と同時に定着する技術が開示されている(例えば、特許文献12,13を参照)。ここで重要な点は転写ベルトが転写機能と定着機能の両方の機能を兼ね備える必要がある。即ち一次転写部分では冷却された状態で転写性を向上し、二次転写同時定着部分では瞬時に熱を伝える必要があることから、ベルト材質は耐熱性の高い薄層ベルトが使用されることとなる。ここでトナーに求められる機能としては転写効率を極めて高いものに制御すること及び定着時に強い圧力を加えることが出来ないことから低圧力定着に順応するトナーの提供が求められる。またベルト表面は転写機能も有する事から定着時のトナー汚染、外添剤等によるキズを極力少なくすることが重要である。
【0011】
一方、キャリアの体積固有抵抗を制御して高画質、特にハーフトーン、黒ベタ、文字を忠実に再現する方法が提案されている(例えば、特許文献14,15,16を参照)。これらの方法ではいずれもキャリア被覆層の種類や被覆量により抵抗調整を行っており、初期的には狙いの体積固有抵抗が得られ高画質が発現するものの、現像器中のストレスにおいてキャリア被覆層の剥がれ等が発生し、体積固有抵抗が大きく変化する。従って、高画質を長期にわたり発現することは困難である。
【0012】
また一方、キャリア被覆層中にカーボンブラックを添加して体積固有抵抗を調整する方法が提案されている(例えば、特許文献17を参照)。
【0013】
本手法により、被覆層の剥がれによる体積固有抵抗の変化は抑えられるものの、トナーに添加されている外添剤又はトナー構成成分がキャリアに付着し、キャリアの体積固有抵抗を変化させてしまい、上述のキャリア同様長期にわたり高画質を発現することは困難であった。
【0014】
【特許文献1】
特開平4−204750号公報
【特許文献2】
特開平6−208241号公報
【特許文献3】
特開平7−295293号公報
【特許文献4】
特開平8−160659号公報
【特許文献5】
特開平8−190221号公報
【特許文献6】
特開2002−287411号公報
【特許文献7】
特開平5−346682号公報
【特許文献8】
特開平8−227171号公報
【特許文献9】
特開平11−174734号公報
【特許文献10】
特開2002−156778号公報
【特許文献11】
特開平8−115007号公報
【特許文献12】
特開平10−213977号公報
【特許文献13】
特開平8−44220号公報
【特許文献14】
特開昭56−125751号公報
【特許文献15】
特開昭62−267766号公報
【特許文献16】
特公平7−120086号公報
【特許文献17】
特開平4−40471号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術の上記のような実情に鑑みてなされたものである。カルシウム化合物に、有機酸に加え、カップリング剤もしくは/およびシリコーンオイルで表面処理を施すことにより、帯電レベルや環境差などの帯電特性を改善し、またシリカ、アルミナやチタニアなどに比べモース硬度の小さいカルシウム化合物を用いることにより、感光体表面層のへこみや傷つけを長期的に抑制する事が可能となる。本発明の目的は、トナー流動性、帯電性、現像性、転写性、クリーニング性、定着性を同時に、且つ長期に渡り満足でき、静電ブラシを用い潜像担持体上の残留トナーを回収する不具合を改善した静電潜像現像用トナー、転写後の潜像担持体上の残留トナーを再度静電潜像現像用現像機中に回収する不具合を改善した静電潜像現像用トナー、その製造方法、それを用いた静電潜像現像剤を提供することにある。本発明の他の目的は高画質要求に対応する現像、転写、定着が可能な画像形成方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記目的を達成するべく鋭意研究を重ねた結果、トナーに特定の無機化合物粒子を用いることにより、上記の目的を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0017】
具体的には以下のようになる。
【0018】
(1)少なくとも結着樹脂と着色剤を成分とする静電潜像現像用乾式トナーにおいて、該トナーの表面に、少なくとも有機酸に加えカップリング剤及び/又はシリコーンオイルで疎水化処理を施したカルシウム化合物粒子を外部に含有することを特徴とする静電荷像乾式トナー組成物。
【0019】
(2)前記トナーが離型剤を含有することを特徴とする上記(1)に記載する静電荷像乾式トナー組成物。
【0020】
(3)前記カルシウム化合物粒子が炭酸カルシウム粒子であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載する静電荷像乾式トナー組成物。
【0021】
(4)前記カルシウム化合物粒子の処理剤量が前記カルシウム化合物粒子100重量%に対して2〜30重量%であることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれか1つに記載する静電荷像乾式トナー組成物。
【0022】
(5)前記カルシウム化合物粒子がトナー粒子100重量%に対し、0.05〜1.5重量%を含有してあることを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれか1つに記載する静電潜像現像用トナー組成物。
【0023】
(6)前記トナーの重量平均粒径が2〜8μmであり、平均形状指数SF1が100〜140の形状を有するトナーであることを特徴とする上記(1)乃至(5)のいずれか1つに記載する静電荷像乾式トナー組成物。
【数1】
SF1=(ML2/A)×(π/4)×100
ここで、ML:粒子の絶対最大長、A:粒子の投影面積であり、これらは、主に顕微鏡画像または操作電子顕微鏡画像を画像解析装置によって解析することによって数値化される。
【0024】
(7)前記トナーがカラートナーであることを特徴とする上記(1)乃至(6)のいずれか1つに記載の静電荷像乾式カラートナー組成物。
【0025】
(8)キャリアとトナー組成物からなる静電潜像現像用現像剤において、前記キャリアが芯材上に、マトリックス樹脂中に導電材料が分散含有された樹脂被覆層を有し、前記トナー組成物は結着樹脂および着色剤を少なくとも含有し、トナー組成物の表面に、少なくとも有機酸に加えカップリング剤及び/又はシリコーンオイルで疎水化処理を施したカルシウム化合物粒子を外部に含有しているトナーであることを特徴とする静電潜像現像用現像剤。
【0026】
(9)前記トナーが離型剤を含有することを特徴とする上記(8)に記載する静電潜像現像用現像剤。
【0027】
(10)前記カルシウム化合物粒子が炭酸カルシウム粒子であることを特徴とする上記(8)または(9)に記載する静電潜像現像用現像剤。
【0028】
(11)前記カルシウム化合物粒子の処理剤量が前記カルシウム化合物粒子100重量%に対して2〜30重量%であることを特徴とする上記(8)乃至(10)のいずれか1つに記載の静電潜像現像用現像剤。
【0029】
(12)前記トナーの重量平均粒径が2〜8μmであり、平均形状指数SF1が100〜140の形状を有するトナーを用いることを特徴とする上記(8)乃至(11)のいずれか1つに記載の静電潜像現像用現像剤
【0030】
(13)潜像担持体を帯電させる帯電手段と、帯電された潜像担持体上に露光して静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像する現像手段と、形成されたトナー像を記録材に転写し、潜像担持体より分離する転写分離手段と、転写されたトナー像を記録材上に定着する定着手段と、を有する画像形成装置を用いて画像を形成する画像形成方法において、前記トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤を成分とし、該トナーの表面に、少なくとも有機酸に加えカップリング剤及び/又はシリコーンオイルで疎水化処理を施したカルシウム化合物粒子を外部に含有し、前記転写分離手段は、各色トナーを潜像担持体にそれぞれ現像し、転写ベルトあるいは転写ドラムに転写したのちに、各色トナーを一度に転写体へ転写することを特徴とするカラー画像形成方法。
【0031】
(14)潜像担持体を帯電させる帯電手段と、帯電された潜像担持体上に露光して静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像する現像手段と、形成されたトナー像を記録材に転写し、トナー像保持体である潜像担持体より分離する転写分離手段と、転写後にトナー像保持体上に残留したトナーを除去するクリーニング手段と、転写されたトナー像を記録材上に定着する定着手段と、を有する画像形成装置を用いて画像を形成する画像形成方法において、前記トナーは、平均形状指数SF1が100〜140の形状を有し、少なくとも結着樹脂と着色剤を成分とし、該トナーの表面に、少なくとも有機酸に加えカップリング剤及び/又はシリコーンオイルで疎水化処理を施したカルシウム化合物粒子を外部に含有し、前記クリーニング手段は、潜像担持体をブレードで摺擦することなしに静電ブラシを用い潜像担持体上の残留トナーを回収することを特徴とする画像形成方法。
【0032】
(15)潜像担持体をブレードで摺擦することなしに潜像担持体上の残留トナーを再度現像機中に回収する画像形成装置を用いて画像を形成する画像形成方法において、前記トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤を成分とし、該トナーの表面に、少なくとも有機酸に加えカップリング剤及び/又はシリコーンオイルで疎水化処理を施したカルシウム化合物粒子を外部に含有していることを特徴とする画像形成方法。
【0033】
(16)潜像担持体を帯電させる帯電手段と、帯電された潜像担持体上に露光して静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像する現像手段と、形成されたトナー像を記録材に転写し、トナー像保持体より分離し同時に定着する転写定着分離手段と、を有する画像形成装置を用いて画像を形成する画像形成方法において、前記トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤を成分とし、該トナーの表面に、少なくとも有機酸に加えカップリング剤及び/又はシリコーンオイルで疎水化処理を施したカルシウム化合物粒子を外部に含有し、前記転写定着分離手段は、各色トナーを潜像担持体にそれぞれ現像し、転写ベルトに転写したのちに、各色を一度に転写体へ転写と同時に定着することを特徴とするカラー画像形成方法。
【0034】
【発明の実施の形態】
次に本発明におけるトナーについて説明する。
【0035】
<静電荷像乾式トナー組成物>
トナー組成物(以下単に「トナー」ともいう)は、トナーの表面に疎水化処理を施したカルシウム化合物粒子を外部に含有している。
【0036】
前記疎水化処理は、有機酸加えカップリング剤及び/又はシリコーンオイルにより処理を行っている。上記有機酸とカップリング剤及び/又はシリコーンオイルとの重量比は、1/20〜1/4が好ましい。1/20未満の場合には環境差の改善が不十分であり、1/4を超えると帯電レベルが不十分(低い)という不都合が生じる。
【0037】
上記有機酸としては、脂肪酸系表面処理剤、例えばC数が6〜22の高級脂肪酸、具体的には牛脂、豚油、ヤシ油、パーム油、なたね油、ヒマシ油、大豆油等の油脂を原料にして得られた飽和、または不飽和脂肪酸であって、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、ヒドロキシ脂肪酸、カプロン酸、カプリル酸、パルミチン酸、ベヘン酸、パルミトレイン酸、エルカ酸、これらの、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩またはエステルなどが挙げられる。または、樹脂酸系表面処理剤、例えばアビエチン酸、レポピマール酸、ネオアビエテン酸、パルストリン酸、デヒドロアピエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、テトラアビエチン酸、デキストロピマール酸、イソデキストロピマール酸等が挙げられる。これらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはエステルなどが挙げられる。これらのほかにも、樹脂酸誘導体として水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、ロジンエステル、マレイン化ロジン、マレイン化ロジンエステル、ロジン変性フェノール等を挙げることができ、これらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはエステルなどが挙げられる。有機リン酸系の表面処理、例えば非イオン性リン酸エステルなどや、カルボン酸系表面処理剤、例えば芳香族カルボン酸、アクリル酸のα、βモノエステル性不飽和カルボン酸の塩またはそのエステル類、それらの重合物及び共重合物、それらの塩またはそれらのエステル類など、シュウ酸、クエン酸、酒石酸等の有機酸など、スルホン酸系表面処理剤、例えばドデシルベンゼンスルホン酸、α−オレフィンスルホン酸、ラウリル硫酸エステル等のスルホン酸系の酸または塩などが挙げられる。
【0038】
これらは単独で又は2種以上組み合わせて用いられる。これらの中で高級脂肪酸のアルカリ金属塩またはアンモニウム塩、アルカリ土類金属塩、または高級脂肪酸またはそのエステルを用いることが好ましい。
【0039】
カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤などが挙げられる。
【0040】
シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル等を用いることができる。
【0041】
特に好適には高級脂肪酸のアルカリ金属塩またはアンモニウム塩、アルカリ土類金属塩、または高級脂肪酸またはそのエステルに加え、シランカップリング剤、各種シリコーンオイルを使用することができる。
【0042】
炭酸カルシウムの表面処理は、乾式、湿式のいずれでも可能であるが、炭酸カルシウムがスラリーで分散した状態で表面処理することが好ましい。スラリーは、例えば水、トルエン、キシレン、ヘキサン等の溶媒に炭酸カルシウム(粉末)を分散させることによって調製できるが、水スラリーであることがより好ましい。この場合の分散量(スラリー濃度:固形分)は、特に制限されないが、通常は0.1〜50重量%程度、好ましくは1〜20重量%となるようにすれば良い。
【0043】
炭酸カルシウムの表面処理方法は、乾式の場合はスーパーミキサーの如きバッチ式混合機、リボンブレンダー、ニーダー等の連続式の混合機などを用い、表面処理剤の融点以上の温度で混合することにより、均一に表面処理することが可能である。湿式の場合は、通常のパドル、ディスパー、タービン翼などの公知の撹拌混合機等を用い、炭酸カルシウムの温水スラリーで処理することが好ましい。配合する場合の温度(液温)は特に制限されず、通常は10〜80℃程度とすれは良い。有機酸系の表面処理剤は、溶解または乳化した状態で表面処理を行うことによって均一に炭酸カルシウム表面に有機酸の吸着層(被覆層)を形成させることができる。
【0044】
有機酸など第一処理剤の後にカップリング剤及び/又はシリコーンオイルなどの第二処理剤により処理を行う場合は、第一処理剤の配合後は、必要に応じてろ過、遠心分離、フィルタープレス等の公知の固液分離法に従って固形分を回収しても良いし、さらに必要に応じて固形分を乾燥、粉砕等の処理を施しても良い。乾燥機としては、例えば熱風箱型乾燥機、バンド乾燥機、スプレードライヤーなどが使用される。乾燥した第一処理剤被覆炭酸カルシウム粒子は、場合によっては粉砕することによって所望の粒度や細孔容積になるように微調整される。これらの操作は公知の条件に従えば良い。本発明では、第一処理剤配合後のスラリー、固液分離後の湿潤ケーキ及び乾燥後の固体のいずれも第二処理剤で処理することができる。第二処理剤層の形成方法は、上記第一層上に第二層を形成できる限り特に限定されない。例えば、前記のような第一処理剤配合後のスラリー、固液分離後の湿潤ケーキ及び乾燥後の固体のいずれかに第二処理剤を添加・混合する方法、スプレーにより第二処理剤を固形分に付与する方法、気化させた第二処理剤を固形分に接触させる方法等のいずれであっても良い。また、加熱された液状の第二の処理剤に空気、窒素などの気体を吹き込み、第二処理剤を気体と共に第一の処理剤被覆炭酸カルシウム粒子に接触させる方法、液状の第二処理剤を第一処理剤被覆炭酸カルシウム粒子に添加し、攪拌しながら液状の第一処理剤と第二処理剤被覆炭酸カルシウム粒子との混合物を加熱して両者を均一に接触させる方法などによっても、第二処理剤を第一処理剤被覆炭酸カルシウム粒子の表面に被覆することができる。また、第一処理剤による処理工程において、第二処理剤も同時に処理することも可能である。第二処理剤による被覆後は、ろ過、遠心分離等の公知の固液分離法に従って固形分を回収しても良いし、さらに必要に応じて固形分を乾燥、粉砕等の処理を施しても良い。これらの操作は公知の条件に従えば良い。
【0045】
本発明においては、上述したように、有機酸に加え、カップリング剤及び/又はシリコーンオイルで処理され疎水化処理されたカルシウム化合物粒子を含有していることが好ましく、その表面処理量も限定されるわけではないが、前記カルシウム化合物粒子100重量%に対して、表面処理剤である、有機酸に加えカップリング剤及び/又はシリコーンオイルの全量が、2.0〜30wt%であることが好ましい。表面処理剤がカルシウム化合物粒子100重量%に対して2.0wt%未満では表面処理効果が得られず、30wt%より多いと凝集粒子が発生してしまう。
【0046】
また、上述のように疎水化処理を施したカルシウム化合物粒子の添加量は、トナー100重量%に対して0.05〜1.5重量%であることが好ましい。疎水化処理されたカルシウム化合物粒子の添加量が0.05重量%未満の場合、トナーの環境依存性の改善が十分ではなく、1.5重量%より大きいとトナーの流動性の悪化、帯電維持性の悪化が避けられない。
【0047】
炭酸カルシウムなどのカルシウム化合物は、シリカ、酸化チタンやアルミナなどの材料に比べ、軟質であることから、感光体や転写ベルトや定着ベルトなどの表面相のへこみや傷つけがしにくく、転写性、クリーニング性、定着性を同時に、且つ長期に渡り満足することができる。カルシウム化合物粒子に疎水化処理を施すことにより、過剰な帯電上昇は抑制でき、帯電レベルを低く制御し、低温低湿下と高温高湿下での帯電挙動の差を微小にすることができる。つまり、トナーの摩擦帯電性を低下させるなどの悪影響を与えることなく、トナーの環境依存性を改善することができる。疎水化処理を施したカルシウム化合物粒子を表面に含有させることにより、これら作用を有効に引き出すことができる。
【0048】
そして、疎水化処理として有機酸処理を施したカルシウム化合物粒子を表面に含有させることにより、トナーの環境依存性改善の効果は大きくなる。また、有機酸処理を施したカルシウム化合物粒子の分散性は特に優れており、トナー粒子間での帯電バラツキを抑制することができる。また、経時に伴うトナー表面組成の変化(凝集体のほぐれなど)が小さい為、他処理剤処理に比べ帯電安定性に優れている。また、トナー表面上のカルシウム化合物の凝集体が少ないことから、軟質であることに加え、感光体などの傷つけなどの抑制に大きく効果を発揮する。また、有機酸に加え、カップリング剤及び/又はシリコーンオイルの処理を施すことにより、環境依存性を更に小さく、それに加え帯電レベルの制御が可能となる。有機酸処理の後、カップリング剤及び/又はシリコーンオイル処理を行っても、有機酸処理とカップリング剤及び/又はシリコーンオイル処理を同時に行っても構わない。
【0049】
本発明に係るカルシウム化合物の製造法について述べる。
【0050】
本発明におけるカルシウム化合物とは、水酸化カルシウム水懸濁液である石灰乳を原料として合成されるカルシウム化合物,リン酸二水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸三カルシウム、ヒドロキシアパタイト、フッ素アパタイト等のリン酸カルシウム,スルホアルミン酸カルシウム等が挙げられる。
【0051】
製法としては、カルシウム化合物は、水酸化カルシウムの水懸濁液である石灰乳に、炭酸ガスを吹き込み製造する方法(特公昭37−519号公報、特公昭47−22944号公報、特公昭56−40118号公報)が知られている。リン酸カルシウムは、α型のリン酸三カルシウムを生成させた後、寒天あるいはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを添加した系でリン酸塩化合物の水中転化反応を行い、微細結晶凝集粒子を生成させる方法(金沢孝文編著,無機リン化学,168〜170)または、石灰乳とリン酸水溶液を摩砕しつつ反応させる方法、もしくは混合後摩砕反応させることによりリン酸カルシウムである微細なヒドロキシアパタイトを生成させる方法(特公昭62−4324号公報等)が知られている。スルホアルミン酸カルシウムは、石灰乳と硫酸アルミニウムの水溶液を、40℃付近で連続的に高速、高剪断力の混合撹拌機で瞬間的に混合反応させる方法(特開昭53−14692号公報)が知られている。これらの方法は、粉末填剤がゴム、プラスチック、塗料、インキ等のどの程度の粒度まで分散するかを示す分散性や、溶媒中のスラリー状の填剤を乾燥して得る粉末填剤を再び溶媒中に分散させたとき、どの程度分散するかを示す再分散性などの性質を向上させるために、反応系の厳密な温度管理、有機物質や無機物質等の第三物質の添加、摩砕や高剪断力によるメカノケミカル反応等により、結晶粒子径、結晶粒子形状等を調節している。
【0052】
本発明で得られるカルシウム化合物の製造方法の具体的実施態様について説明する。
【0053】
(1)カルシウム化合物の合成
石灰乳に炭酸ガスを吹き込んでカルシウム化合物を製造する方法は、炭酸化の条件により2つの種類に分類することができる。通常の条件としては、1つは平均粒子径0.1μm以下のコロイド性カルシウム化合物と言われる立方体粒子で、通常、水酸化カルシウム濃度が15%以下の石灰乳に、化合開始温度25℃以下で、炭酸ガスを水酸化カルシウム1Kg当たり100%炭酸ガス換算で2.0L/min以上の吹き込み速度で反応させ得られる。また、他方は平均粒子径0.5μm以上の軽質カルシウム化合物と言われる紡錘形粒子で、水酸化カルシウム濃度が濃度15%以上の石灰乳に、化合開始温度25℃以上で、炭酸ガスを水酸化カルシウム1Kg当たり100%炭酸ガス換算で2.0L/min以下の吹き込み速度で反応させ所望の粒径・粒子形状として得られる。
【0054】
(2)リン酸カルシウムの合成
リン酸カルシウムの一種であるヒドロキシアパタイトは、通常水酸化カルシウム濃度が4〜20重量%の石灰乳を撹拌しながらCa/Pモル比が1.6〜1.7程度(化学量論的なモル比は、1.67)になるまでリン酸もしくはその塩の水溶液を徐々に加える湿式化合方法で得られる。
【0055】
(3)スルホアルミン酸カルシウムの合成
スルホアルミン酸カルシウムは、通常水酸化カルシウム濃度が4〜20重量%程度の石灰乳に、硫酸アルミニウム濃度が5〜30重量%程度の硫酸アルミニウム水溶液を、CaO/Al2O3のモル比が6〜8となるように添加し反応させ得られる。
【0056】
カルシウム化合物粒子の平均粒径は、最終製品の用途等に応じて適宜設定することができるが、通常は一次粒子径が0.005〜10μm程度、好ましくは0.005〜1.0μm、最も好ましくは0.005〜0.07μmの範囲のものを使用すれば良い。
【0057】
本発明において、疎水化処理されたカルシウム化合物粒子はトナー粒子に添加し、混合されるが、混合は、例えばV型ブレンダーやヘンシェルミキサーやレディゲミキサー等の公知の混合機によって行うことができる。
【0058】
また、この際必要に応じて種々の添加剤を添加しても良い。これらの添加剤としては、他の公知とされる有機粒子、無機粒子といった流動化剤やポリスチレン微粒子、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリフッ化ビニリデン微粒子等のクリーニング助剤もしくは転写助剤等があげられる。
【0059】
また、トナーへの外添方法として、カルシウム化合物粒子と前記の他の添加剤を同時に添加混合してよい。
【0060】
また、外添混合後に篩分プロセスを通しても一向にかまわない。
【0061】
静電潜像現像用トナーは、結着樹脂と着色剤、離型剤とからなり、2〜8μmのトナーを用いることができる。
【0062】
トナーの平均形状指数SF1が100〜140のものを用いることにより高い現像、転写性、及び高画質の画像を得ることができる。
【数2】
SF1=(ML2/A)×(π/4)×100
ここで、ML:粒子の絶対最大長、A:粒子の投影面積であり、これらは、主に顕微鏡画像または操作電子顕微鏡画像を画像解析装置によって解析することによって数値化される。
【0063】
本発明に用いられるトナーは、上記の平均形状指数と粒径を満足する範囲のものであれば特に製造方法により限定されるものではなく、公知の方法を使用することができる。
【0064】
トナーの製造は、例えば、結着樹脂と着色剤、必要に応じて離型剤、帯電制御剤等を混練、粉砕、分級する混練粉砕法、混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力または熱エネルギーにて形状を変化させる方法、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤必要に応じて離型剤、帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法、結着樹脂を得るための重合性単量体と着色剤、必要に応じて離型剤、帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法、結着樹脂と着色剤、必要に応じて離型剤、帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等が使用できる。また上記方法で得られたトナーをコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法を行ってもよい。
【0065】
使用される結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単独重合体および共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等をあげることができる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等をあげることができる。
【0066】
また、トナーの着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして例示することができる。
【0067】
離型剤としては低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロプシュワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等を代表的なものとして例示することができる。
【0068】
また、本発明の静電潜像現像用トナーには、必要に応じて帯電制御剤が添加されてもよい。帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染の低減の点で水に溶解しにくい素材を使用するのが好ましい。本発明におけるトナーは、磁性材料を内包する磁性トナーおよび磁性材料を含有しない非磁性トナーのいずれであってもよい。
【0069】
<現像剤>
本発明に係る現像剤は、上述のトナー組成物と以下に説明するキャリアからなる。
【0070】
一方、キャリアは、芯材上に、マトリックス樹脂中に導電材料が分散含有された樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリアである。
【0071】
マトリックス樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、フェノール樹脂、アミノ樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、アミド樹脂、エポキシ樹脂等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。また、導電材料としては、金、銀、銅といった金属、また酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ、カーボンブラック等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
【0072】
導電材料の含有量は、マトリックス樹脂100重量部に対し1〜50重量部であることが好ましく、3〜20重量部であることがより好ましい。
【0073】
キャリアの芯材としては、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが磁気ブラシ法を用い体積固有抵抗を調整するためには磁性材料であることが好ましい。
【0074】
芯材の平均粒子径は、一般的には10〜500μmであり、好ましくは30〜100μmである。
【0075】
キャリアの芯材の表面に樹脂被覆層を形成する方法としては、キャリア芯材を、マトリックス樹脂、導電材料及び溶剤を含む被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液をキャリア芯材の表面に噴霧するスプレー法、キャリア芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリア芯材と被覆層形成溶液を混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法が挙げられる。
【0076】
被覆層形成用溶液中に使用する溶剤は、該マトリックス樹脂を溶解するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類が使用できる。
【0077】
また、樹脂被覆層の平均膜厚は、通常0.1〜10μmであるが、本発明においては経時にわたり安定したキャリアの体積固有抵抗を発現させるため0.5〜3μmの範囲であることが好ましい。
【0078】
上記のように形成されるキャリアの体積固有抵抗は、高画質を達成するために、通常の現像コントラスト電位の上下限に相当する103 〜104 V/cmの範囲において、106 〜1014Ωcmであることが好ましい。キャリアの体積固有抵抗が106 Ωcm未満であると細線の再現性が悪く、また電荷の注入による背景部へのトナーかぶりが発生しやすくなる。また、キャリアの体積固有抵抗が1014Ωcmより大きいと黒ベタ、ハーフトーンの再現が悪くなる。また感光体へ移行するキャリアの量が増え、感光体を傷つけやすい。また静電ブラシはカーボンブラック、金属酸化物等の導電フィラーを含有させた樹脂あるいは表面に被覆した繊維状の物質が使用できるが、それに限定されるものではない。
【0079】
<画像形成方法>
本発明の画像形成方法は、潜像担持体を帯電させる帯電手段と、帯電された潜像担持体上に露光して静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像する現像手段と、形成されたトナー像を記録材に転写し、トナー像保持体である(潜像担持体)より分離する転写分離手段と、転写されたトナー像を記録材上に定着する定着手段と、を有する画像形成装置を用いて画像を形成する画像形成方法において、前記転写分離手段は、各色トナーを潜像担持体にそれぞれ現像し、転写ベルトあるいは転写ドラムに転写したのちに、各色トナーを一度に転写体へ転写するするカラー画像形成方法である。
【0080】
上述した球状トナーを用いた場合、必然的に現像器内の搬送規制部位でパッキング性が上がり、それに伴いトナー表面だけでなくキャリアにも強い力が加わる事になる。そこでキャリアの樹脂被覆層に導電材料を分散含有することにより、樹脂被覆層の剥がれが発生しても、体積固有抵抗を大きく変化させることなく、結果として長期にわたる高画質の発現を可能とすることができることを見出した。
【0081】
中間転写ベルトあるいは中間転写ドラムは公知のものを使用することができる。
【0082】
また、本発明の他の画像形成方法は、上記転写分離手段と定着手段との間に、転写後にトナー像保持体上に残留したトナーを除去するクリーニング手段が設けられた画像形成装置を用いて画像を形成する画像形成方法において、前記クリーニング手段は、潜像担持体をブレードで摺擦することなしに静電ブラシを用い潜像担持体上の残留トナーを回収する画像形成方法である。
【0083】
ブレードクリーニング方式の性能安定性が高いことから一般的に使用されているが、本発明のトナーを用いることにより、静電ブラシを用い潜像担持体上の残留トナーを回収することが可能となり、潜像担持体の摩耗Lifeを大きく伸ばすことが可能となった。
【0084】
また、本発明の他の画像形成方法は、潜像担持体をブレードで摺擦することなしに潜像担持体上の残留トナーを再度現像機中に回収する画像形成装置を用いて画像を形成する画像形成方法である。
【0085】
また、本発明のトナーを用いることによりクリーニングシステムを潜像担持体上に設けることなく、残留トナーを再度現像器中に回収した場合も特異的なトナーが選択的に蓄積することがなく安定した現像、転写、定着性能を得ることが可能となった。
【0086】
さらに、本発明の他の画像形成方法は、潜像担持体を帯電させる帯電手段と、帯電された潜像担持体上に露光して静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像する現像手段と、形成されたトナー像を記録材に転写し、トナー像保持体より分離し同時に定着する転写定着分離手段と、を有する画像形成装置を用いて画像を形成する画像形成方法において、前記転写定着分離手段は、各色トナーを潜像担持体にそれぞれ現像し、転写ベルトに転写したのちに、各色を一度に転写体へ転写と同時に定着する画像形成方法である。
【0087】
転写同時定着を考慮した場合の中間転写ベルトはベース層と表面層の複層構造のものを用いることができる。
【0088】
ベース層は抵抗を低く制御するためにカーボンブラック、金属酸化物等の導電性フィラーを含有させた樹脂フィルムを用いることができる。最表面層はトナーの離型性をあげるために表面エネルギーの低い材料を用いて作成されたフィルムを用いるのが好ましい。いずれの材料も耐熱フィルムであることが重要であり、PFA(テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテルの共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリイミド、シリコーン系等のフィルムを使用することができる。但し、これらに限定されるものではない。
【0089】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、トナー組成物、キャリアの説明において、特に断りのない限り、「部」は全て「重量部」を意味する。
【0090】
なお、トナー組成物、キャリア、及び静電潜像現像剤の製造において、各測定は以下の方法で行った。
【0091】
<カルシウム化合物粒子の体積平均粒子径測定>
粒子を硬化性樹脂で包埋し、ダイアモンドカッターで薄くスライスしてTEMにて観察する。その画像をプリントして1次粒子をサンプルとして任意に50サンプル抽出し、その画像面積に相当する円形粒子の直径を体積平均粒子径とした。
【0092】
<電気抵抗測定>
図1に示されるように、測定試料3を厚みHとして下部電極4と上部電極2とで挟持し、上方より加圧しながらダイヤルゲージで厚みを測定し測定試料3の電気抵抗を高電圧抵抗計で計測した。具体的には、特定酸化チタンの試料に成形機にて500kg/cm2 の圧力を加えて測定ディスクを作成した。次いで、ディスクの表面をハケで清掃し、セル内の上部電極2と下部電極4との間に挟み込み、ダイヤルゲージで厚みを測定した。次に電圧を印加し、エレクトロメーター6の電流値を読み取ることにより、体積固有抵抗を求めた。
【0093】
また、キャリアの試料を100φの下部電極4に充填し、上部電極2をセットし、その上から3.43kgの荷重を加え、ダイヤルゲージで厚みを測定した。次に電圧を印加し、エレクトロメーター6の電流値を読み取ることにより、体積固有抵抗を求めた。
【0094】
<トナー平均形状指数SF1>
本発明において、トナーの平均形状指数SF1とは、下記式で計算された値を意味し、真球の場合SF1=100となる。
【数3】
SF1=(ML2/A)×(π/4)×100
ここで、ML:粒子の絶対最大長、A:粒子の投影面積であり、これらは、主に顕微鏡画像または操作電子顕微鏡画像を画像解析装置によって解析することによって数値化される。
【0095】
平均形状指数を求めるための具体的な手法として、トナー画像を光学顕微鏡から画像解析装置(LUZEX III、(株)ニレコ製)に取り込み、円相当径を測定して、最大長および面積から、個々の粒子について上記式のSF1の値を求める。
【0096】
<帯電量測定>
高温高湿及び低温低湿における帯電量は、高温高湿:30℃、90%RH、低温低湿:5℃、10%RHの各雰囲気下にトナー組生物、キャリアの双方をそれぞれ24時間放置し、蓋付きガラスビンにTC5%になるように、トナー組成物、キャリアを採取し、それぞれの雰囲気下でターブラ攪拌を行い、攪拌された現像剤を25℃、55%RHの条件下で東芝社製TB200にて測定した。また、環境差(e)=高温高湿下の帯電量÷低温低湿下の帯電量、である。
e≧85%・・・○、80%≦e<85%・・・△、e<80%・・・×
【0097】
実機評価試験における帯電量は、現像器中のマグスリーブ上の現像剤を採取し、上記と同様25℃、55%RHの条件下で東芝社製TB200にて測定した。
【0098】
[疎水化処理されたカルシウム化合物粒子の調整]
(A)疎水化処理被覆炭酸カルシウム粒子の調整
2Lのステンレスビーカー中で、6重量%濃度の石灰乳1000gに化合開始温度17℃で30%濃度の炭酸ガスを0.3L/minの速度で吹き込み、懸濁液の電導度が二次降下して安定になるまで反応させた。反応液をヌッチェで吸引濾過し、母液を分離後、乾燥粉砕して、炭酸カルシウム粒子を得た。
【0099】
次に固形分10重量%の炭酸カルシウム粒子のスラリーを65℃に調整した。該スラリーを分散機により攪拌させながら、エルカ酸ナトリウムを添加し、攪拌した後プレス脱水した。得られた濾過ケーキを箱型乾燥機で乾燥させた後、解砕することにより、有機酸で表面被覆された平均粒径50nmの表面被覆炭酸カルシウム粒子を得た。
【0100】
得られた有機酸で表面被覆された炭酸カルシウム粒子を乾式分散機により分散させながら、窒素雰囲気下、攪拌しながらn−デシルトリメトキシシラン10重量部を滴下し、200℃で2時間加熱攪拌した後に冷却して平均粒径50nmのデシルシラン/有機酸被覆炭酸カルシウム粒子(A)を得た。なお、デシルシラン/エルカ酸ナトリウムの重量比は、16/1であった。
【0101】
(B)疎水化処理被覆炭酸カルシウム粒子の調整
上記(A)と同様に粒子作製して、有機酸で表面処理された平均粒径15nmの炭酸カルシウムを得た。得られた表面被覆炭酸カルシウム粒子を乾式分散機により分散させながら、窒素雰囲気下、攪拌しながらn−デシルトリメトキシシラン10重量部を滴下し、200℃で2時間加熱攪拌した。そこに更に攪拌しながらジメチルポリシロキサンを20重量部添加し、250℃で30分保持し、後に冷却することにより平均粒径15nmのデシルシラン・ジメチルポリシロキサン/有機酸被覆炭酸カルシウム粒子(B)を得た。なお、デシルシラン・ジメチルポリシロキサン/エルカ酸ナトリウムの重量比は、20/1であった。
【0102】
(C)疎水化処理被覆炭酸カルシウム粒子の調整
上記(A)と同様に粒子作製して、表面処理剤をエルカ酸ナトリウムからオレイン酸ナトリウムとステアリン酸ナトリウムとパルミチン酸ナトリウムの混合物である脂肪酸混合物に変更した以外は同様にして、平均粒径30nmの有機酸で表面処理された炭酸カルシウムを得た。得られた表面被覆炭酸カルシウム粒子を乾式分散機により分散させながら、窒素雰囲気下、攪拌しながらジメチルポリシロキサンを10重量部添加し、200℃で2時間加熱攪拌し、後に冷却することにより平均粒径30nmのジメチルポリシロキサン/有機酸被覆炭酸カルシウム粒子(C)を得た。なお、ジメチルポリシロキサン/脂肪酸混合物の重量比は、4/1であった。
【0103】
(D)疎水化処理被覆ヒドロキシアパタイト粒子の調整
2Lのステンレスビーカー中で、10重量%濃度の石灰乳710gに化合開始温度17℃で42.5%濃度のリン酸水溶液133gを約30分かけて徐々に添加した。その後反応液80℃まで昇温し、撹拌を続けながら24時間加熱保持し、熟成を行った。反応液をヌッチェで吸引濾過し、母液を分離後、乾燥粉砕して、ヒドロキシアパタイト粒子を得た。
【0104】
次に固形分10重量%のヒドロキシアパタイト粒子のスラリーを65℃に調整した。該スラリーを分散機により攪拌させながら、エルカ酸ナトリウムを添加し、攪拌した後プレス脱水した。得られた濾過ケーキを箱型乾燥機で乾燥させた後、解砕することにより、有機酸で表面被覆された平均粒径50nmの表面被覆ヒドロキシアパタイト粒子を得た。
【0105】
得られた表面被覆ヒドロキシアパタイト粒子を乾式分散機により分散させながら、窒素雰囲気下、攪拌しながらジメチルポリシロキサンを10重量部添加し、200℃で2時間加熱攪拌し、後に冷却することにより平均粒径50nmのジメチルポリシロキサン/有機酸被覆ヒドロキシアパタイト粒子(D)を得た。なお、ジメチルポリシロキサン/エルカ酸ナトリウムの重量比は、4/1であった。
【0106】
(E)疎水化処理被覆スルホアルミン酸カルシウム粒子の調整
500mlのステンレスビーカーの中で、13重量%濃度の石灰乳68gに、温度50℃で8%濃度の硫酸アルミニウム水溶液64gを添加した。その後更に撹拌を続けながら50℃で1時間加温し熟成を行った。反応液をヌッチェで吸引濾過し、母液を分離後、乾燥粉砕して、スルホアルミン酸カルシウム粒子を得た。
【0107】
次に固形分10重量%のスルホアルミン酸カルシウム粒子のスラリーを65℃に調整した。該スラリーを分散機により攪拌させながら、エルカ酸ナトリウムを添加し、攪拌した後プレス脱水した。得られた濾過ケーキを箱型乾燥機で乾燥させた後、解砕することにより、有機酸で表面被覆された平均粒径50nmの表面被覆スルホアルミン酸カルシウム粒子を得た。
【0108】
得られた表面被覆スルホアルミン酸カルシウム粒子を乾式分散機により分散させながら、窒素雰囲気下、攪拌しながらジメチルポリシロキサンを20重量部添加し、200℃で2時間加熱攪拌し、後に冷却することにより平均粒径50nmのジメチルポリシロキサン/有機酸被覆スルホアルミン酸カルシウム粒子(E)を得た。なお、ジメチルポリシロキサン/エルカ酸ナトリウムの重量比は、20/1であった。
【0109】
(F)表面処理炭酸カルシウム粒子の調整
上記(A)と同様に粒子作製して、炭酸カルシウム粒子を得た。次に炭酸カルシウム粒子を水中に分散し、4級アンモニウム塩の界面活性剤を投入して超音波をかけエバポレーターで水を留去し、更に110℃で1時間の加熱を加えた後粉砕して、平均粒径50nmの表面処理炭酸カルシウム粒子(F)を得た。
【0110】
(G)表面未処理炭酸カルシウム粒子の調整
2Lのステンレスビーカー中で、化合開始温度17℃で30%濃度の炭酸ガスを0.3L/minの速度で吹き込み、懸濁液の電導度が二次降下して安定になるまで反応させた。反応液をヌッチェで吸引濾過し、母液を分離後、乾燥粉砕して、平均粒径15nmの表面未処理の炭酸カルシウム粒子(G)を得た。
【0111】
[着色粒子の製造方法]
(i)着色粒子A製造方法
スチレン−n−ブチルアクリレート樹脂 100重量部
(Tg=58℃、Mn=4000、Mw=25000)
カーボンブラック 3重量部
(モーガルL:キャボット製)
【0112】
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分散して体積平均粒径D50=5.0μm、SF1=148.8の黒トナーAを得た。
【0113】
(ii)着色粒子B製造方法
<樹脂分散液(1)の調整>
スチレン 370重量部
n−ブチルアクリレート 30重量部
アクリル酸 8重量部
ドデカンチオール 24重量部
四臭化炭素 4重量部
【0114】
以上の成分を混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製)6重量部及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)10重量部をイオン交換水550重量部に溶解したものにフラスコ中で乳化分散させ、10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニウム4重量部を溶解したイオン交換水50重量部を投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果155nmであり、Tg=59℃、重量平均分子量Mw=12000の樹脂粒子が分散された樹脂分散液(1)が得られた。
【0115】
<樹脂分散液(2)の調整>
スチレン 280重量部
n−ブチルアクリレート 120重量部
アクリル酸 8重量部
【0116】
以上の成分を混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製)6重量部及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)12重量部をイオン交換水550重量部に溶解したものにフラスコ中で乳化分散させ、10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニウム3重量部を溶解したイオン交換水50重量部を投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果105nmであり、Tg=53℃、重量平均分子量Mw=550000の樹脂粒子が分散された樹脂分散液(2)が得られた。
【0117】
[着色剤分散液]
<着色剤分散液(1)の調整>
カーボンブラック 50重量部
(モーガルL:キャボット製)
ノニオン性界面活性剤 5重量部
(ノニポール400:三洋化成(株)製)
イオン交換水 200重量部
【0118】
以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、平均粒子径が250nmである着色剤(カーボンブラック)粒子が分散された着色剤分散液(1)を調整した。
【0119】
<着色剤分散液(2)の調整>
Cyan顔料C.I.Pigment Blue15:3 70重量部
ノニオン性界面活性剤 5重量部
(ノニポール400:三洋化成(株)製)
イオン交換水 200重量部
【0120】
以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、平均粒子径が250nmである着色剤(Cyan顔料)粒子が分散された着色剤分散液(2)を調整した。
【0121】
<着色剤分散液(3)の調整>
Magenta顔料C.I.Pigment Red122 70重量部
ノニオン性界面活性剤 5重量部
(ノニポール400:三洋化成(株)製)
イオン交換水 200重量部
【0122】
以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、平均粒子径が250nmである着色剤(Magenta顔料)粒子が分散された着色剤分散液(3)を調整した。
【0123】
<着色剤分散液(4)の調整>
Yellow顔料C.I.Pigment Yellow180 100重量部
ノニオン性界面活性剤 5重量部
(ノニポール400:三洋化成(株)製)
イオン交換水 200重量部
【0124】
以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、平均粒子径が250nmである着色剤(Yellow顔料)粒子が分散された着色剤分散液(4)を調整した。
【0125】
[離型剤分散液(1)の調整]
パラフィンワックス 50重量部
(HNP0190:日本精蝋(株)製、融点85℃)
カチオン性界面活性剤 5重量部
(サニゾールB50:花王(株)製)
【0126】
以上の成分を、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径が550nmである離型剤粒子が分散された離型剤分散液(1)を調整した。
【0127】
[凝集粒子の調整]
樹脂分散液(1) 120重量部
樹脂分散液(2) 80重量部
着色剤分散液(1) 200重量部
離型分散液(1) 40重量部
カチオン性界面活性剤 1.5重量部
(サニゾールB50:花王(株)製)
【0128】
以上の成分を、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を攪拌しながら50℃まで加熱した。45℃で20分間保持した後、光学顕微鏡で確認したところ、平均粒径が約5.0μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。更に上記分散液に、樹脂含有微粒子分散液として樹脂分散液(1)を緩やかに60重量部追加した。そして加熱用オイルバスの温度を50℃まで上げて30分間保持した。光学顕微鏡にて観察したところ、体積平均粒径が約5.6μmである付着粒子が形成されていることが確認された。
【0129】
[着色粒子Bの作成]
上記凝集粒子の分散液にアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)3重量部を追加した後、前記ステンレス鋼鉄フラスコ中を密閉し、磁力シールを用いて攪拌しながら105℃まで加熱し、4時間保持した。そして、冷却後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で充分に洗浄した後、乾燥させることにより、静電荷像現像用着色粒子Bを得た。
【0130】
<着色粒子KuroBの生成>
着色剤分散液(1)を用いて上記凝集粒子の調整および着色粒子の作成の手法にてSF1=128.5、粒径D50=5.8μmのKuroトナーを得た。
【0131】
<着色粒子CyanBの生成>
上記凝集粒子の調整において着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(2)を用い、更に上記着色粒子の作成の手法にてSF1=130、粒径D50=5.6μmのCyanトナーを得た。
【0132】
<着色粒子MagentaBの生成>
上記凝集粒子の調整において着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(3)を用い、更に上記着色粒子の作成の手法にてSF1=132.5、粒径D50=5.5μmのMagentaトナーを得た。
【0133】
<着色粒子YellowBの生成>
上記凝集粒子の調整において着色剤分散液(1)の代わりに着色剤分散液(4)を用い、更に上記着色粒子の作成の記手法にてSF1=127、粒径D50=5.9μmのYellowトナーを得た。
【0134】
[キャリアの生成]
フェライト粒子(平均粒径:50μm) 100重量部
トルエン 14重量部
スチレン−メチルメタクリレート共重合体 2重量部
(成分比:90/10)
カーボンブラック(R330:キャボット社製) 0.2重量部
【0135】
まず、フェライト粒子を除く上記成分を10分間スターラーで撹拌させて、分散した被覆液を調整し、次に、この被覆液とフェライト粒子を真空脱気型ニーダーに入れて、60℃において30分撹拌した後、さらに加温しながら減圧して脱気し、乾燥させることによりキャリアを得た。このキャリアは、1000V/cmの印加電界時の体積固有抵抗値が1011Ωcmであった。
【0136】
(実施例1)
上記着色粒子B Kuro,Cyan,Magenta,Yellowの各々100部に疎水化処理被覆炭酸カルシウム粒子(A)0.7部、平均粒子径16nmの疎水性シリカ(R972、日本アエロジル社製)1.5部をヘンシェルミキサーを用い、周速32m/sで10分間ブレンドをおこなった後、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナーを得た。上述のキャリア100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0137】
(実施例2)
上記着色粒子KuroB100部に炭酸カルシウム粒子(B)2部、平均粒子径40nmの疎水性シリカ(RX50、日本アエロジル社製)1.4部加え、周速20m/sで5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナーを得た。上述のキャリア100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0138】
(実施例3)
上記着色粒子KuroB100部に炭酸カルシウム粒子(C)2部、平均粒子径16nmの疎水性シリカ(R972、日本アエロジル社製)1.5部加え、周速20m/sで5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナーを得た。上述のキャリア100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0139】
(実施例4)
上記着色粒子KuroB100部に炭酸カルシウム粒子(D)2部、平均粒子径16nmの疎水性シリカ(R972、日本アエロジル社製)1.5部加え、周速20m/sで5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナーを得た。上述のキャリア100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0140】
(実施例5)
上記着色粒子KuroB100部に炭酸カルシウム粒子(E)2部、平均粒子径16nmの疎水性シリカ(R972、日本アエロジル社製)1.5部加え、周速20m/sで5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナーを得た。上述のキャリア100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0141】
(比較例1)
上記着色粒子KuroB100部に平均粒子径21nmの疎水性酸化チタン(T805、日本アエロジル社製)を0.7部、平均粒子径40nmの疎水性シリカ(RX50、日本アエロジル社製)1.2部をヘンシェルミキサーを用い、周速32m/sで10分間ブレンドをおこなった後、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナーを得た。上述のキャリア100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0142】
(比較例2)
上記着色粒子KuroB100部に平均粒子径50nmの未処理炭酸カルシウム粒子(G)1部、平均粒子径16nmの疎水性シリカ(R972、日本アエロジル社製)1.0部をヘンシェルミキサーを用い、周速32m/sで10分間ブレンドをおこなった後、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナーを得た。上述のキャリア100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0143】
(比較例3)
上記着色粒子KuroB100部に表面処理炭酸カルシウム粒子(F)0.3部、平均粒子径16nmの疎水性シリカ(R972、日本アエロジル社製)1.5部をヘンシェルミキサーを用い、周速32m/sで10分間ブレンドをおこなった後、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナーを得た。上述のキャリア100部と上記トナー5部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し、177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤を得た。
【0144】
[評価]
上記実施例及び比較例に記載の現像剤を用いFuji Xerox社製Docu Centra Color500改造機を用いて帯電量、転写性の評価を行った。なお、上記マシンは、潜像担持体を帯電させる帯電手段と、帯電された潜像担持体上に露光して静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像する現像手段と、形成されたトナー像を記録材に転写し、潜像担持体より分離する転写分離手段と、転写されたトナー像を記録材上に定着する定着手段と、を有する画像形成装置である。
【0145】
トナー帯電量、転写効率はテスト初期の結果、感光体汚染、感光体傷は複写10万枚後の感光体の観察結果である。
【0146】
転写性の評価は、転写工程終了時にハードストップを行い、2ヶ所の中間転写体上のトナー重量を上記同様テープ上に転写し、トナー付着テープ重量を測定し、テープ重量を差し引いた後に平均化することにより転写トナー量aを求め、同様に感光体上に残ったトナー量bを求め、次式により転写効率を求めた。
【数4】
転写効率η(%)=a*100/(a+b)
そして、 次の様に判断を行った。
η≧99%・・・○、 90%≦η<99%・・・△、η<90%・・・×
【0147】
トナーのチラバリは、図2に示すように、A4用紙において定着ニップ進入方向に対して幅50mm、270mmのソリッド画像を連続50枚流した後、さきのソリッド画像部に相当するエリアに文字画像を形成して定着し、その線部を官能評価した。
【0148】
その結果を表1に示す。
【0149】
【表1】
【0150】
本発明の、疎水化表面処理されたカルシウム化合物粒子を含有するトナーを用いた現像剤は、実施例1〜5結果のように帯電環境安定性が良好であり、転写性が良好であった。また、10万枚コピー後に感光体を抜き出し、表面観察を行ったところ、傷、汚染は軽微であった。
【表2】
【0151】
一方、カルシウム化合物粒子を含有しない、または疎水化処理されていない炭酸カルシウムを満たさないトナーの現像剤は、比較例1,2,3の結果のように帯電環境安定性がやや悪く、更に画像部の、特に線画像部のトナーのチラバリがあり不十分な画質であった。また、10万枚コピー後に感光体を抜き出し、表面観察を行ったところ、比較例1においては、傷、トナー汚染が顕著だった。比較例2,3においても、トナー汚染が顕著だった。
【0152】
また上記システムのクリーニングブレードを除去し、ブラシを付加し、帯電装置をロール帯電装置に変更して実施例5Kuroを検討した。
【0153】
その結果、初期は勿論2万枚コピー後も初期同様鮮明な画像を呈し、画像上の問題は発生しなかった。
【0154】
さらに上記システムにおいてブレード及びブラシクリーニングを一切用いないでスコロトロン帯電器を用いて実施例5Kuroを検討した。
【0155】
その結果、初期は勿論2万枚コピー後も初期同様鮮明な画像を呈し、画像上の問題は発生しなかった。
【0156】
【発明の効果】
本発明の静電潜像現像用トナー、現像剤及び画像形成方法によれば、帯電特性や転写性の安定な維持という顕著な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例および比較例に用いたキャリアの体積固有抵抗を求めるための装置構成を示す模式図である。
【図2】トナーチラバリの評価時のソリッド画像形成を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ガード電極、2 上部電極、3 測定試料、4 下部電極、5 試料保持リング、6 エレクトロメーター。
Claims (6)
- 少なくとも結着樹脂と着色剤を成分とする静電潜像現像用乾式トナーにおいて、該トナーの表面に、少なくとも有機酸に加えカップリング剤及び/又はシリコーンオイルで疎水化処理を施したカルシウム化合物粒子を外部に含有することを特徴とする静電潜像現像用乾式トナー組成物。
- キャリアとトナー組成物からなる静電潜像現像用現像剤において、前記キャリアが芯材上に、マトリックス樹脂中に導電材料が分散含有された樹脂被覆層を有し、前記トナー組成物は結着樹脂および着色剤を少なくとも含有し、トナー組成物の表面に、少なくとも有機酸に加えカップリング剤及び/又はシリコーンオイルで疎水化処理を施したカルシウム化合物粒子を外部に含有しているトナーであることを特徴とする静電潜像現像用現像剤。
- 潜像担持体を帯電させる帯電手段と、帯電された潜像担持体上に露光して静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像する現像手段と、形成されたトナー像を記録材に転写し、潜像担持体より分離する転写分離手段と、転写されたトナー像を記録材上に定着する定着手段と、を有する画像形成装置を用いて画像を形成する画像形成方法において、
前記トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤を成分とし、該トナーの表面に、少なくとも有機酸に加えカップリング剤及び/又はシリコーンオイルで疎水化処理を施したカルシウム化合物粒子を外部に含有し、
前記転写分離手段は、各色トナーを潜像担持体にそれぞれ現像し、転写ベルトあるいは転写ドラムに転写したのちに、各色トナーを一度に転写体へ転写することを特徴とするカラー画像形成方法。 - 潜像担持体を帯電させる帯電手段と、帯電された潜像担持体上に露光して静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像する現像手段と、形成されたトナー像を記録材に転写し、トナー像保持体である潜像担持体より分離する転写分離手段と、転写後にトナー像保持体上に残留したトナーを除去するクリーニング手段と、転写されたトナー像を記録材上に定着する定着手段と、を有する画像形成装置を用いて画像を形成する画像形成方法において、
前記トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤を成分とし、該トナーの表面に、少なくとも有機酸に加えカップリング剤及び/又はシリコーンオイルで疎水化処理を施したカルシウム化合物粒子を外部に含有し、
前記クリーニング手段は、潜像担持体をブレードで摺擦することなしに静電ブラシを用い潜像担持体上の残留トナーを回収することを特徴とする画像形成方法。 - 潜像担持体をブレードで摺擦することなしに潜像担持体上の残留トナーを再度現像機中に回収する画像形成装置を用いて画像を形成する画像形成方法において、
前記トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤を成分とし、該トナーの表面に、少なくとも有機酸に加えカップリング剤及び/又はシリコーンオイルで疎水化処理を施したカルシウム化合物粒子を外部に含有していることを特徴とする画像形成方法。 - 潜像担持体を帯電させる帯電手段と、帯電された潜像担持体上に露光して静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像する現像手段と、形成されたトナー像を記録材に転写し、トナー像保持体より分離し同時に定着する転写定着分離手段と、を有する画像形成装置を用いて画像を形成する画像形成方法において、
前記トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤を成分とし、該トナーの表面に、少なくとも有機酸に加えカップリング剤及び/又はシリコーンオイルで疎水化処理を施したカルシウム化合物粒子を外部に含有し、
前記転写定着分離手段は、各色トナーを潜像担持体にそれぞれ現像し、転写ベルトに転写したのちに、各色を一度に転写体へ転写と同時に定着することを特徴とするカラー画像形成方法。
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