JP2004278056A - 除雪機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】オーガ用クラッチの接続・切断の状態を検出するオーガ用センサ72を備える。エンジン2の回転数を相対的に高い除雪用回転数とアイドリング回転数のうち何れか一方に切換える回転数変更手段(アクチュータ66、電磁弁69)を備える。前記回転数変更手段は、前記オーガ用クラッチが接続状態であるときにエンジン2の回転数を除雪用回転数とし、オーガ用クラッチが切断状態であるときにエンジン2の回転数を前記除雪用回転数より低いアイドリング回転数とする手段である。
【選択図】 図8
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンを動力源として除雪を行う除雪機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の除雪機としては、例えば特開2000−290951号公報に開示されたものがある。この公報に示された除雪機は、一つのエンジンによってオーガとクローラ走行装置とが駆動され、車体後部の操作ハンドルを操縦者が把持して歩行しながら除雪するものである。
【0003】
この除雪機は、前記エンジンと前記オーガとの間の動力伝達系の途中にオーガ用クラッチが介装されるとともに、前記エンジンと前記クローラ走行装置との間の動力伝達系に走行用クラッチが介装されている。これらのクラッチは、前記操作ハンドルに設けられたオーガ用クラッチレバーや走行用クラッチレバーを操縦者が把持することによって接続状態になり、前記クラッチレバーを開放することによって切断状態になる。
【0004】
すなわち、従来の除雪機においては、前記両クラッチレバーを把持した状態で除雪作業を行い、オーガを停止させるときにオーガ用クラッチレバーを開放させ、車体を停止させるときに走行用クラッチレバーを開放させていた。
前記エンジンのスロットル弁は、除雪中は一定の開度に保持されてエンジンの回転数が除雪に適した回転数を維持するように、ガバナが接続されている。このガバナは、前記操作ハンドルの近傍に設けられたスロットルレバーに接続されており、このレバーを操縦者が操作することによって、エンジンの回転数をアイドリング回転数と除雪用回転数との間の任意の回転数に変更できるように構成されている。
なお、本出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−290951号公報(図1〜図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように構成された除雪機においては、除雪作業時にオーガやクローラ走行装置を一時的に停止させたときにもエンジンは不必要に高い回転数で運転を続けるという問題があった。これは、除雪中は、エンジンの回転数が前記除雪用回転数となるようにスロットル弁がガバナによって略一定の開度に保たれているからである。一時停止中もエンジンが除雪用回転数で運転を継続することにより、燃費が低下するとともに、不必要に騒音が発生することになる。このため、従来の除雪機は、上述したように一時停止をしたときにスロットルレバーを操作してエンジンの回転数を例えばアイドリング回転数まで低下させなければならず、この操作が煩わしいものであった。
【0007】
本発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、ガバナでエンジンの回転数を一定に保つ構成を採りながら、オーガや車体を停止させたときには自動的にエンジン回転数が低下する除雪機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明に係る除雪機は、オーガ用クラッチの接続・切断の状態を検出するセンサと、エンジンの回転数を相対的に高い除雪用回転数とアイドリング回転数のうち何れか一方に切換える回転数変更手段とを備え、前記回転数変更手段は、前記センサによって前記オーガ用クラッチが接続状態であることを検出したときにエンジンの回転数を除雪用回転数とし、前記センサによって前記オーガ用クラッチが切断状態であることを検出したときにエンジンの回転数をアイドリング回転数とする手段であるものである。
本発明によれば、オーガ用クラッチが接続されることによりエンジンの回転数が除雪用回転数に上昇し、前記クラッチが切断されることによりエンジンの回転数がアイドリング回転数に低下する。このため、オーガ用クラッチを切断状態としてオーガを停止させたときにエンジン回転数が自動的に低下する。
【0009】
請求項2に記載した発明に係る除雪機は、走行用クラッチの接続・切断の状態を検出するセンサと、エンジンの回転数を相対的に高い除雪用回転数とアイドリング回転数のうち何れか一方に切換える回転数変更手段とを備え、前記回転数変更手段は、前記センサによって前記走行用クラッチが接続状態であることを検出したときにエンジンの回転数を除雪用回転数とし、前記センサによって前記走行用クラッチが切断状態であることを検出したときにエンジンの回転数をアイドリング回転数とする手段であるものである。
この発明によれば、走行用クラッチが接続されることによりエンジンの回転数が除雪用回転数に上昇し、前記クラッチが切断されることによりエンジンの回転数がアイドリング回転数に低下する。このため、走行用クラッチを切断状態として車体を停止させたときにエンジン回転数が自動的に低下する。
【0010】
請求項3に記載した発明に係る除雪機は、エンジンの動力がオーガ用クラッチを介してオーガに伝達されるとともに、走行用クラッチを介してクローラ走行装置に伝達される除雪機において、前記オーガ用クラッチの接続・切断の状態を検出するセンサと、前記走行用クラッチの接続・切断の状態を検出するセンサと、前記エンジンの回転数を相対的に高い除雪用回転数とアイドリング回転数のうち何れか一方に切換える回転数変更手段とを備え、前記回転数変更手段は、前記センサによって前記オーガ用クラッチと走行用クラッチとの少なくとも一方が接続状態であることを検出したときにエンジンの回転数を除雪用回転数とし、前記センサによって前記オーガ用クラッチと前記走行用クラッチの両方が切断状態であることを検出したときにエンジンの回転数を前記除雪用回転数より低いアイドリング回転数とする手段であるものである。
【0011】
この発明によれば、オーガ用クラッチと走行用クラッチとの少なくとも一方が接続されることによりエンジンの回転数が除雪用回転数に上昇し、オーガ用クラッチと走行用クラッチの両方が切断されることによりエンジンの回転数がアイドリング回転数に低下する。このため、オーガ用クラッチと走行用クラッチを切断状態としてオーガと車体とを停止させたときにエンジン回転数が自動的に低下する。
【0012】
請求項4に記載した発明に係る除雪機は、請求項1ないし請求項3に記載した発明に係る除雪機のうち何れか一つの除雪機において、車体後部に操作ハンドルを後方へ突出するように設けたものである。
この発明によれば、運転操作が容易な歩行型除雪機を提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る除雪機の一実施の形態を図1ないし図8によって詳細に説明する。
図1は本発明に係る除雪機の側面図、図2は同じく平面図、図3は同じく背面図である。図4は車体後部の一部を拡大して示す側面図で、車体フレームと動力伝達系の一部とを破断した状態で描いてある。図5は車体後部の一部を拡大して示す背面図で、車体フレームおよびクローラ走行装置を破断した状態で描いてある。図5中に破断して示した部材の破断位置を図4中にV−V線によって示す。図6は操作ハンドルの近傍を拡大して示す側面図で、コントロールボックスを破断した状態で描いてある。図7は操作パネルの一部を示す平面図、図8はエンジンの平面図である。
【0014】
これらの図において、符号1で示すものは、この実施の形態による歩行型除雪機である。この除雪機1は、一つのエンジン2によって左右両側のクローラ走行装置3,3と車体前部のオーガ4とが駆動され、車体後部の操作ハンドル5を操縦者が把持して歩行しながら除雪するものである。前記操作ハンドル5は、図2に示すように、操縦者が把持するグリップ6が車幅方向の両端部に設けられ、後述する車体フレーム7の後端部に立設された支持パイプ8の上端部に溶接されている。
【0015】
前記エンジン2は、クローラ走行装置3の上方であって車幅方向の中央部にクランク軸11の軸線方向が車体の前後方向を指向する状態で搭載されており、車体フレーム7に支持されている。この車体フレーム7は、この実施の形態では鋼板を組合わせることによって箱状を呈するように形成されている。また、エンジン2は、図8に示すように、スロットル弁2aに後述するようにガバナ2bが接続されており、このガバナ2bによって回転数が略一定になるように制御される。
【0016】
前記クランク軸11は、図3に示すように、車幅方向の中央近傍に位置付けられており、図1に示すように、前端部にオーガ用クラッチ12とVベルト式伝動装置13を介してオーガ4の入力軸4aが接続されるとともに、後端部に走行用クラッチ14とVベルト式伝動装置15とを介して後述するHST16,17が接続されている。前記オーガ用クラッチ12と走行用クラッチ14は、それぞれ電磁クラッチによって構成されている。
【0017】
前記オーガ4は、従来の除雪機に用いられているものと同等の構造のものであり、上部にシュータ18が設けられ、前記車体フレーム7の前端部に左右方向に揺動可能に装着されている。また、このオーガ4は、車体フレーム7の前端部に設けられたローリング用シリンダ(図示せず)によって、左右方向の傾斜角度を変えることができるように構成されている。
【0018】
前記クローラ走行装置3は、従来からよく知られているように、従動スプロケット21と駆動スプロケット22とが走行フレーム23に回転自在に支持され、これら両スプロケット21,22にはクローラ24が巻掛けられ、図3に示すように、車体の左右方向に対をなすように設けられている。これらのクローラ走行装置3の駆動軸25(駆動スプロケット22の軸)は、図5に示すように、駆動スプロケット22から車幅方向の中央部まで延びるように形成されており、車幅方向の中央部が車体フレーム7の駆動軸支持用ブラケット26に軸受27を介して回転自在に支持され、車幅方向の外端部が後述する減速機28のハウジング29に軸受30を介して回転自在に支持されている。前記ハウジング29は、車体フレーム7の外側壁7aに固定されている。また、前記走行フレーム23の前端部と車体フレーム7との間には、車体上部の傾斜角度を変化させるためのチルト用シリンダ3aが介装されている。
【0019】
前記駆動軸25とエンジンのクランク軸11との間の動力伝達系は、図1、図3〜図5に示すように、クランク軸11の後端部に軸装された前記走行用クラッチ14と、前記Vベルト式伝動装置15と、前記2個のHST(Hydro Static Transmission )16,17と、前記減速機28とによって構成されている。前記HST16,17は、従来からよく知られているものと同等の構造のものが用いられており、左右のクローラ走行装置3毎に装備され、それぞれ車体フレーム7に支持されている。
【0020】
前記両HST16,17の入力軸31(図3参照)は、Vベルト式伝動装置15を介して互いに連動するように接続され、これらのHST16,17の出力軸32(図5参照)は、車幅方向の外端部で前記減速機28に接続されている。この減速機28は、いわゆる二段減速式のものであり、図4および図5に示すように前記出力軸32に接続されたピニオン33と、中間歯車34と、駆動軸25側の出力歯車35とによって構成されている。
【0021】
この実施の形態による前記HST16,17は、車体の後方から見て車体右側にそれぞれ設けられた揺動式変速レバー36(図4および図5参照)が揺動方向の中央(中立位置)に位置しているときにクローラ走行装置3を停止させ、変速レバー36が車体の前側または後側へ揺動することによって、車体が前進または後退するようにクローラ走行装置3を駆動する。また、このHST16,17は、変速レバー36の揺動する角度が大きくなればなるほどクローラ走行装置3の回転する速度が高くなるように構成されている。前記変速レバー36は、この実施の形態では電動式の操作装置41(図4〜図6参照)に接続され、この操作装置41によって操作される。
【0022】
操作装置41は、前記変速レバー36にリンク機構42を介して連結された変速用モータ43および変速位置検出用センサ44と、車体後部の操作ハンドル5の近傍に設けられた走行用レバー45および旋回用レバー46と、前記変速用モータ43を制御するコントローラ47(図6,8参照)などによって構成されている。前記変速用モータ43および前記変速位置検出用センサ44は、2個のHST16,17毎に設けられ、図示していないステーを介して車体フレーム7に支持されている。
【0023】
前記走行用レバー45は、図6に示すように、前記操作ハンドル5における車幅方向に延在する水平部5aに装着されて前後方向へ揺動できるように構成されており、操向ハンドル5の近傍で車幅方向の中央に位置するように設けられたコントロールボックス48から操作部分が上方に突出している。また、前記走行用レバー45の下端部には、この走行用レバー45の位置を検出するための目標速度検出用センサ49が接続されている。
【0024】
前記旋回用レバー46は、操作ハンドル5の左右両側のグリップ6の近傍にそれぞれ設けられており、自転車のブレーキレバーと同様に操縦者がグリップ6とともに把持できるように構成されている。また、これらの旋回用レバー46には、このレバー66の操作量を検出するための旋回検出用センサ50がリンク機構51を介してそれぞれ接続されている。前記変速位置検出用センサ44と、前記目標速度検出用センサ49と、前記旋回検出用センサ50は、後述するコントローラ47に検出信号をそれぞれ送出する。
【0025】
前記旋回用レバー46が操作されたときに前記コントローラ47は、旋回用レバー46と左右方向の同一側に位置するHST16,17の変速レバー36を旋回用レバー46の操作量に相当する角度だけ中立位置側へ揺動させる。このようにコントローラ47が旋回用レバー46の操作に対応するように変速レバー36を制御することによって、操作された旋回用レバー46が位置する方向へ車体が旋回する。
【0026】
図6において、コントローラ47の近傍に設けられた符号52で示すものはバッテリーである。また、前記走行用レバー45の近傍であってコントロールボックス48の上端部には、前記ガバナによるエンジン2の設定回転数を手動で増減させるためのスロットルレバー53と、前記ローリング用シリンダとチルト用シリンダ3aとを操作するためのオーガ位置変更用レバー54と、オーガ4に設けられたシュータ18の位置を変えるためのシュータ用レバー55(図3参照)と、オーガ4の駆動系に介装されたオーガ用クラッチ12の接続・切断を切り換えるためのオーガ用スイッチ56などが設けられている。
【0027】
さらに、車体左側のグリップ6の近傍には、エンジン2とHST16,17との間の駆動系に介装された走行用クラッチ14の接続・切断を切り換えるための走行用クラッチレバー57が設けられている。この走行用クラッチレバー57は、操縦者がグリップ6とともに把持することにより前記走行用クラッチ14が接続状態になり、この状態から操縦者が開放することによって前記走行用クラッチ14が切断状態になるように構成されている。
【0028】
前記コントローラ47は、前記走行用レバー45の揺動に対応して両方のHST16,17の変速レバー36が揺動するように前記変速用モータ43をフィードバック制御により制御する構成が採られている。すなわち、このコントローラ47は、前記目標速度検出用センサ49の検出値に基づいて変速レバー36の目標揺動方向と目標揺動角度を設定し、前記変速位置検出用センサ44によって検出された実際の変速レバー36の揺動方向と揺動角度とが前記目標値と一致するように変速用モータ43を制御する。
【0029】
このように前記コントローラ47がフィードバック制御を実施することにより、前記走行用レバー45が図7に示す中立位置に位置しているときは車体が停止し、走行用レバー45が前方または後方へ操作されたときには、走行用レバー45の操作されている方向へ操作量に対応する車速となるように車体が走行する。図7中に符号58で示すものは、前記コントロールボックス48の上端部に設けられた操作パネルである。走行用レバー45は、前記操作パネル58に形成されたガイド溝58aに沿って前後方向へ揺動する。この除雪機1においては、前記走行用レバー45が最も前側に位置付けられている状態で前進時の車速が最大になり、最も後側に位置付けられている状態で後退時の車速が最大になる。
【0030】
この除雪機1が走行するときには、エンジン2は前記ガバナ2bによって略一定の除雪用回転数を維持するように制御される。このガバナ2bは、エンジン2の回転が上昇することによって、出力軸61(図8参照)が遠心力で同図において反時計方向に回るように構成されている。前記出力軸61は、連結用レバー62が取付けられ、このレバー62の回動端部に接続されたロッド63を介してスロットル弁2aに連結されている。前記ロッド63の近傍に位置する符号64で示すものは、ロッド63が遊動するのを阻止するための引張りコイルばねである。
【0031】
前記連結用レバー62は、このレバー62を一方(エンジン2の回転が上昇する方向)へ付勢する引張りコイルばね65と、このレバー62の位置を規制するダイヤフラム式アクチュエータ66とが接続されている。前記引張りコイルばね65は、前記連結用レバー62とエンジン2側のアジャスト部材67との間に弾装され、連結用レバー62を図8において時計方向へ回すように引っ張っている。なお、図示してはいないが、前記アジャスト部材67に車体後部の前記スロットルレバー53がワイヤなどによって接続されている。
【0032】
前記ダイヤフラム式アクチュエータ66は、前記引張りコイルばね65によって付勢された前記連結用レバー62を所定の位置に保持するためのもので、前記連結用レバー62のストッパー片62aに係合する作動バー66aを備えている。この作動バー66aは、図8に示す初期位置と、この初期位置から同図において右方向へ移動した作動位置との間で往復するようにアクチュエータ本体66bに装着されている。
【0033】
前記アクチュエータ本体66bは、従来からよく知られているように、ダイヤフラム(図示せず)を内蔵し、ダイヤフラム室に吸気負圧が導かれることによって前記作動バー66aを初期位置から作動位置へ移動させる構成が採られている。なお、作動バー66aは、吸気負圧が絶たれたときには、ダイヤフラム上室が大気開放となって初期位置に復帰される。前記ダイヤフラム室は、パイプ68および電磁弁69を介してスロットル弁2a内の負圧発生部分に連通されている。
【0034】
この実施の形態によるスロットル弁2aは、前記作動バー66aが初期位置に位置付けられているときに除雪用開度になり、前記作動バー66aが作動位置に位置付けられているときにアイドリング開度になるように構成されている。ここでいう除雪用開度とは、エンジン2の回転数が除雪に適した回転数(除雪用回転数)になるような開度のことである。この実施の形態では、スロットルレバー53によって設定された開度である。
【0035】
前記電磁弁69は、無励磁状態で内部の空気通路が閉じ、励磁されることによって前記空気通路が開く構成のものが使用されている。すなわち、この電磁弁69が励磁状態になることによって、吸気負圧がスロットル弁2aから前記アクチュエータ66に導かれ、作動バー66aが作動位置に移動してスロットル弁2aがアイドリング開度になる。
この電磁弁69の給電系には、図8に示すように、オート・マニュアル切換用スイッチ71と、前記オーガ用クラッチ12の接続・切断を検出するためのオーガ用センサ72と、走行用クラッチ14の接続・切断を検出するための走行用センサ73が介装されている。
【0036】
前記オート・マニュアル切換用スイッチ71は、前記アクチュータ66と電磁弁69とによってスロットル弁2aが制御されるオートモードと、スロットルレバー53によって手動でスロットル弁2aを操作するマニュアルモードとを切換えるためのものである。このオート・マニュアル切換用スイッチ71は、この実施の形態では、図3に示すように、前記コントロールボックス48の背面に取付けられている。
【0037】
前記オーガ用センサ72は、前記オーガ用スイッチ56と連動するように構成されたスイッチからなり、オーガ用スイッチ56をOFF操作(オーガ用クラッチ12を切断する操作)することによって回路が閉成される構造が採られている。前記走行用センサ73は、前記走行用クラッチレバー57と連動するように構成されたスイッチからなり、走行用クラッチレバー57を開放する(走行用クラッチ14を切断する操作)ことによって回路が閉成される構造が採られている。また、これらのオーガ用センサ72と走行用センサ73は、前記オート・マニュアル切換用スイッチ71とバッテリ52との間に直列に接続されている。
【0038】
すなわち、オート・マニュアル切換用スイッチ71がON状態(オートモード)であるときには、オーガ用スイッチ56のOFF操作と、走行用クラッチレバー57の開放操作との両方の操作が行われることによって、電磁弁69が励磁されて吸気負圧が前記アクチュエータ66に導かれ、スロットル弁2aが閉じられる。この実施の形態においては、前記アクチュエータ66と電磁弁69とによって、本発明に係る回転数変更手段が構成されている。
【0039】
上述したように構成された除雪機1は、前記オート・マニュアル切換用スイッチ71がマニュアル側に切換えられている場合は、オーガ用スイッチ56や走行用クラッチレバー57の操作とは無関係にスロットルレバー53によって開度が設定される。すなわち、スロットルレバー53によってスロットル開度を除雪用開度に設定することにより、スロットル弁2aはガバナ2bによって除雪用開度を維持するように制御される。
【0040】
前記オート・マニュアル切換用スイッチ71がオート側に切換えられた場合には、オーガ用スイッチ56と走行用クラッチレバー57との少なくとも何れか一方がON操作されることによって、電磁弁69が非励磁状態になり、スロットル弁2aの開度が除雪用開度になる。このときには、エンジン2の回転数はガバナ2bによって除雪用回転数に維持される。
【0041】
除雪作業時にオーガ用スイッチ56をOFF操作するとともに走行用クラッチレバー57をOFF操作した場合には、前記電磁弁69が励磁されてアクチュエータ66の作動バー66aが作動位置に移動し、スロットル弁2aの開度がアイドリング開度になる。すなわち、除雪作業を中断し、走行用クラッチレバー57をOFF操作して車体を停止させたときには、エンジン2の回転数がアイドリング回転数まで自動的に低下する。
したがって、この除雪機1は、ガバナ2bによってエンジン2の回転数を除雪用回転数に維持する構成を採っているにもかかわらず、オーガ4を停止させたり走行用クラッチレバー57をOFF操作したときにスロットル弁2aの開度を低下させる操作が不要になる。
【0042】
この実施の形態ではオーガ用スイッチ56と走行用クラッチレバー57の両方をOFF操作したときにスロットル弁2aの開度がアイドリング回転数まで低下する例を示したが、本発明はこのような限定にとらわれることはなく、オーガ用スイッチ56のみをOFF操作したときや、走行用クラッチレバー57のみをOFF操作したときにスロットル弁2aの開度が自動的にアイドリング回転数まで低下する構成を採ることができる。
【0043】
上述した実施の形態では、本発明を歩行型除雪機に適用する例を示したが、本発明は、運転者が乗車して除雪を行う乗用型除雪機にも適用することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、オーガ用クラッチを切断状態としてオーガを停止させたときにエンジン回転数が自動的にアイドリング回転数に低下するから、ガバナでエンジンの回転数を一定に保つ構成を採りながら、オーガを停止させたときにスロットル弁開度を低下させる操作が不要になる。したがって、燃費を向上させることができるとともに、不必要に騒音が発生するのを防ぐことができる除雪機を提供することができる。
【0045】
請求項2記載の発明によれば、走行用クラッチを切断状態として車体を停止させたときにエンジン回転数が自動的にアイドリング回転数に低下するから、ガバナでエンジンの回転数を一定に保つ構成を採りながら、車体を停止させたときにスロットル弁開度を低下させる操作が不要になる。したがって、燃費を向上させることができるとともに、不必要に騒音が発生するのを防ぐことができる除雪機を提供することができる。
【0046】
請求項3記載の発明によれば、オーガ用クラッチと走行用クラッチとを切断状態としてオーガと車体とを停止させたときにエンジン回転数が自動的に低下するから、ガバナでエンジンの回転数を一定に保つ構成を採りながら、オーガと車体とを停止させたときにスロットル弁開度を低下させる操作が不要になる。したがって、燃費を向上させることができるとともに、不必要に騒音が発生するのを防ぐことができる除雪機を提供することができる。
請求項4記載の発明によれば、運転操作が容易な歩行型除雪機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る除雪機の側面図である。
【図2】本発明に係る除雪機の平面図である。
【図3】本発明に係る除雪機の背面図である。
【図4】車体後部の一部を拡大して示す側面図である。
【図5】車体後部の一部を拡大して示す背面図である。
【図6】操作ハンドルの近傍を拡大して示す側面図である。
【図7】操作パネルの一部を示す平面図である。
【図8】エンジンの平面図である。
【符号の説明】
2…エンジン、2a…スロットル弁、2b…ガバナ、12…オーガ用クラッチ、4…オーガ、62…連結用レバー、65…引張りコイルばね、66…アクチュエータ、69…電磁弁、72…オーガ用センサ、73…走行用センサ。
Claims (4)
- エンジンの動力がオーガ用クラッチを介してオーガに伝達される除雪機において、前記オーガ用クラッチの接続・切断の状態を検出するセンサと、前記エンジンの回転数を相対的に高い除雪用回転数とアイドリング回転数のうち何れか一方に切換える回転数変更手段とを備え、前記回転数変更手段は、前記センサによって前記オーガ用クラッチが接続状態であることを検出したときにエンジンの回転数を除雪用回転数とし、前記センサによって前記オーガ用クラッチが切断状態であることを検出したときにエンジンの回転数を前記除雪用回転数より低いアイドリング回転数とする手段である除雪機。
- エンジンの動力が走行用クラッチを介してクローラ走行装置に伝達される除雪機において、前記走行用クラッチの接続・切断の状態を検出するセンサと、前記エンジンの回転数を相対的に高い除雪用回転数とアイドリング回転数のうち何れか一方に切換える回転数変更手段とを備え、前記回転数変更手段は、前記センサによって前記走行用クラッチが接続状態であることを検出したときにエンジンの回転数を除雪用回転数とし、前記センサによって前記走行用クラッチが切断状態であることを検出したときにエンジンの回転数を前記除雪用回転数より低いアイドリング回転数とする手段である除雪機。
- エンジンの動力がオーガ用クラッチを介してオーガに伝達されるとともに、走行用クラッチを介してクローラ走行装置に伝達される除雪機において、前記オーガ用クラッチの接続・切断の状態を検出するセンサと、前記走行用クラッチの接続・切断の状態を検出するセンサと、前記エンジンの回転数を相対的に高い除雪用回転数とアイドリング回転数のうち何れか一方に切換える回転数変更手段とを備え、前記回転数変更手段は、前記センサによって前記オーガ用クラッチと走行用クラッチとの少なくとも一方が接続状態であることを検出したときにエンジンの回転数を除雪用回転数とし、前記センサによって前記オーガ用クラッチと前記走行用クラッチの両方が切断状態であることを検出したときにエンジンの回転数を前記除雪用回転数より低いアイドリング回転数とする手段である除雪機。
- 請求項1ないし請求項3のうち何れか一つの除雪機において、車体後部に操作ハンドルを後方へ突出するように設けてなる除雪機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003068654A JP2004278056A (ja) | 2003-03-13 | 2003-03-13 | 除雪機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004278056A true JP2004278056A (ja) | 2004-10-07 |
Family
ID=33285924
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003068654A Pending JP2004278056A (ja) | 2003-03-13 | 2003-03-13 | 除雪機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004278056A (ja) |
-
2003
- 2003-03-13 JP JP2003068654A patent/JP2004278056A/ja active Pending
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