JP2004274829A - 電磁コイル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ヨーク27の本体ブロック28にコイルブロック26が組付けられ、そのコイルブロック26の前面側を押え込むようにして内側極歯リング29が本体ブロック28に圧入固定される電磁コイル1において、コイルブロック26の前面と内側極歯リング29の間に、硬化時に弾性を持つゲル状塗布剤40を介在させた。この構成により、ゲル状塗布剤40はコイルブロック26と内側極歯リング29の間の隙間に確実に充填され、硬化後には弾性をもってコイルブロック26のガタ付きを抑制することとなる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は電磁ブレーキ等に用いられる電磁コイルに関する。
【0002】
【従来の技術】
ヒステリシス材を用いた電磁ブレーキ(ヒステリシスブレーキ)として特許文献1に示されるようなものが知られている。
【0003】
この電磁ブレーキは、径方向で互いに対向する一対の極歯リングと、この一対の極歯リングの間に非接触状態で介装される円筒状のヒステリシスリングと、を備え、一対の極歯リングが電磁コイルのヨークに一体に設けられると共に、ヒステリシスリングが回転部材側に一体に取り付けられている。そして、この電磁ブレーキは、電磁コイルの通電によって対向する極歯間に磁界が発生すると、その極歯間の磁界の向きとヒステリシスリング内の磁束の向きとのずれによって制動力を発生する。
【0004】
また、ここで用いられる電磁コイルは、コイル巻線を主要素とするコイルブロックがヨーク内に収容されているが、このコイルブロックをヨーク内に組み込む関係でヨークの本体ブロックと極歯リングとは別体に形成されている。即ち、ヨークの本体ブロックには、コイルブロックの収容部と極歯リングの嵌合固定部が設けられており、本体ブロックにコイルブロックを収容した後に、そのコイルブロックの前面を押え込むようにして極歯リングが嵌合固定されている。ただし、本体ブロックには突き当て壁が設けられ、極歯リングはこの突き当て壁に当接することによって嵌合位置が規制されている。
【0005】
【特許文献】
特許登録2862050号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この電磁ブレーキ等で用いられる電磁コイルは、ヨークの本体ブロックに別のヨークブロック(上記の例の場合、極歯リング)を組付けるときに、コイルブロックとヨークブロックの位置関係を厳格に管理しなければならず、ヨークブロックの嵌合深さが深すぎると、コイルブロックがヨークブロックによって変形させられてしまい、逆に嵌合深さが浅過ぎると、組付後にコイルブロックがガタ付いてしまう。このため、従来の電磁コイルにおいては、相互の位置関係を厳格に管理するために部材各部の寸法精度を高めなければならず、そのことが原因して製造コストが高騰することが問題となっている。
【0007】
そこでこの出願の発明は、部材各部の寸法精度を極端に高めることなく、コイルブロックをガタ付きなくヨーク内に配置することのできる電磁コイルを提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するための手段として、この出願の発明は、ヨークが、コイルブロックを収容可能な第1ヨークブロックと、この第1ヨークブロックに前記コイルブロックの前面を押え込むように位置固定される第2ヨークブロックと、を備えて成る電磁コイルにおいて、コイルブロックと第2ヨークブロックの間に、硬化時に弾性を持つゲル状塗布剤を介在させるようにした。
【0009】
この発明の場合、コイルブロックと第2ヨークブロックの間に介装したゲル状塗布剤は両者間の隙間を確実に埋め、しかも、硬化時には弾性を持つため、組付後のコイルブロックのガタ付きを確実に抑制することができる。さらに、このゲル状塗布剤は硬化後に弾性を持つことから、コイルブロック等の発熱に起因する部材の膨張収縮をも吸収することができる。したがって、この発明によれば、製造コストの高騰を招くことなく、コイルブロックのガタ付きを確実に無くすことができる。
【0010】
さらに、この発明は、コイルブロックと第2ヨークブロックの間に皿ばね等のばね材を介在させる場合と異なり、ゲル状塗布剤が充填時に適度に広がるために、大きな介在スペースを必要としないうえ、ばね荷重の管理の必要もない。そして、組付時には、コイルブロックと第2ヨークブロックの少なくとも一方にゲル状塗布剤を塗布するだけで良いため、組付作業性が良いという利点もある。
【0011】
また、前記第1ヨークブロックには、第2ヨークブロックの取付位置を同ブロックがコイルブロックに直接当接しない位置に規制する規制手段を設けることが望ましい。この場合、第2ヨークブロックの取付時に同ブロックがコイルブロックを変形させる不具合を未然に防止することができると共に、コイルブロックと第2ヨークブロックの間に塗布剤の充填スペースを確実に確保することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、この出願の発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
この実施形態は、この出願の発明にかかる電磁コイル1を、内燃機関のバルブタイミング制御装置を駆動制御するためのヒステリシスブレーキ2に適用したものである。以下、この実施形態におけるバルブタイミング制御装置の全体構成について説明するが、このバルブタイミング制御装置は内燃機関の吸気側の動弁系に適用されているものとする。
【0014】
バルブタイミング制御装置は、図1に示すように内燃機関の吸気側のカムシャフト(図示せず)の前端部に結合された従動軸部材3(従動回転体)と、この従動軸部材3に必要に応じて相対回動できるように組み付けられ、チェーン(図示せず)を介してクランクシャフト(図示せず)に連係されるタイミングスプロケット4を外周に有する駆動リング5(駆動回転体)と、この駆動リング5の前方側(図1中左側)に配置され、駆動リング5と従動軸部材3を相対回動させて両者の組付角を操作する組付角操作手段6と、この組付角操作手段6に操作力を付与する操作力付与手段7と、を備えている。
【0015】
駆動リング5は、段差状の挿通孔8を備えた略円板状に形成され、この挿通孔8部分が従動軸部材3に回転可能に組み付けられている。そして、駆動リング5の前面(カムシャフトと逆側の面)には、図2,図3に示すように、対面する平行な側壁を有する3つの径方向溝9(径方向ガイド)が同リング5のほぼ半径方向に沿うように形成されている。尚、この実施形態の場合、駆動リング5は2つの部材が結合されて構成されている。
【0016】
また、従動軸部材3は、図1に示すように、カムシャフトの前端部に突き合される基部側の外周に拡径部が形成されると共に、その拡径部よりも前方側の外周面に放射状に突出する三つのレバー10が一体に形成され、軸芯部を貫通するボルト11によってカムシャフトに結合されている。各レバー10には、リンク12の基端がピン13によって枢支連結され、各リンク12の先端には前記各径方向溝9に摺動自在に係合する円柱状の突出部14が一体に形成されている。
【0017】
各リンク12は、突出部14が対応する径方向溝9に係合した状態において、ピン13を介して従動軸部材3に連結されているため、リンク12の先端側が外力を受けて径方向溝9に沿って変位すると、駆動リング5と従動軸部材3はリンク12の作用でもって突出部14の変位に応じた方向及び角度だけ相対回動する。
【0018】
また、各リンク12の先端部には、軸方向前方側に開口する収容穴15が形成され、この収容穴15に、後述する渦巻き溝16(渦巻き状ガイド)に係合する係合ピン17と、この係合ピン17を前方側(渦巻き溝16側)に付勢するコイルばね18とが収容されている。尚、この実施形態の場合、リンク12の先端の突出部14と係合ピン17、コイルばね18等によって径方向に変位可能な可動案内部が構成されている。
【0019】
一方、従動軸部材3のレバー10の突設位置よりも前方側には、円板状のフランジ壁を有する中間回転体19が軸受20を介して回転自在に支持されている。この中間回転体19のフランジ壁の後面側には断面半円状の前述の渦巻き溝16が形成され、この渦巻き溝16に、前記各リンク12の先端の係合ピン17が転動自在に案内係合されている。渦巻き溝16の渦巻きは、機関回転方向Rに沿って次第に縮径するように形成されている。したがって、各リンク12先端の係合ピン17が渦巻き溝16に係合した状態において、中間回転体19が駆動リング5に対して遅れ方向に相対回転すると、リンク12の先端部は径方向溝9に案内されつつ、渦巻き溝16の渦巻き形状に誘導されて半径方向内側に移動し、逆に、中間回転体19が進み方向に相対変位すると、半径方向外側に移動する。
【0020】
組付角操作手段6は、以上説明した駆動リング5の径方向溝9、リンク12、突出部14、係合ピン17、レバー10、中間回転体19、渦巻き溝16等によって構成されている。この組付角操作手段6は、後述する操作力付与手段7から中間回転体19に駆動リング5に対する相対的な回動操作力が入力されると、その操作力が渦巻き溝16と係合ピン17の係合部を通してリンク12の先端を径方向に変位させ、このときリンク12が揺動してその揺動量に応じて駆動リング5と従動軸部材3を相対回動させる。
【0021】
一方、操作力付与手段7は、中間回転体19を駆動リング5に対して機関回転方向Rに付勢する付勢手段としてのゼンマイばね21と、中間回転体19を駆動リング5に対して機関回転方向Rと逆方向に作動させる電磁ブレーキとしてのヒステリシスブレーキ2と、を備え、ゼンマイばね21の付勢力とヒステリシスブレーキ2の作動力とのバランスによって中間回転体19を回動操作するようになっている。
【0022】
ゼンマイばね21は、駆動リング5に固定された円筒部材22にその外周端部が結合される一方、内周端部が中間回転体19の円筒状の基部に結合されている。
【0023】
ヒステリシスブレーキ2は、非回転部材である図示しないVTCカバーに支持固定される電磁コイル1と、この電磁コイル1の発生磁界による制動力を受ける制動力受け部23とを備え、この制動力受け部23がゴムブッシュ24と連結ピン25を介して前記中間回転体19に連結されている。
【0024】
電磁コイル1は、通電によって磁界を発生するコイル巻線を主要素とするコイルブロック26と、このコイルブロック26の周域に配置されて磁束を誘導するヨーク27と、を有し、このヨーク27は、図4に示すように本体ブロック28と、この本体ブロック28に嵌合固定された内側極歯リング29及び外側極歯リング30によって構成されている。この実施形態の場合、本体ブロック28がこの発明における第1ヨークブロックを構成し、内側極歯リング29が第2ヨークブロックを構成している。また、内側極歯リング29と外側極歯リング30は環状の隙間を持って同心に配置され、両者の対向面には、軸方向に延出する複数の歯面が円周方向に沿って形成されている。そして、両極歯リング29,30の歯面相互は円周方向にオフセットされて配置されており、コイルブロック26のコイル巻線が通電されると、両リング29,30間にはオフセットした位置関係にある相手歯面に向かう磁界が生じるようになっている。
【0025】
また、制動力受け部23は、前記両極歯リング29,30間に非接触状態で挿入配置された円筒状のヒステリシスリング31と、外周端部がこのヒステリシスリング31に一体に結合される一方で内周端部に軸部32が連結された円板状のプレート部材33とから成り、このプレート部材33に連結された軸部32がヨーク27の本体ブロック28に軸受34を介して回転自在に支持されると共に、プレート部材33の内周縁部が前記ゴムブッシュ24と連結ピン25を介して中間回転体19に連結されている。
【0026】
ヒステリシスリング31は、磁気的ヒステリシス特性を有するヒステリシス材から成り、ヒステリシスリング31の回転中に両極歯リング29,30間に磁界が発生すると、その磁界の向きとヒステリシスリング31内の磁束の向きとにずれが生じるようになっている。ヒステリシスブレーキ2は、このずれによって制動力を発生する。
【0027】
ここで、前記電磁コイル1の構造について詳述すると、ヨーク27の本体ブロック28は円板状の基壁35にボス部36が延設されて成り、このボス部36に円環状のコイルブロック26と内側極歯リング29が順次組み付けられた後に、基壁35の外周に外側極歯リング30の基端部が圧入固定されている。尚、図中37はコイルブロック26に延設された通電用のソケット部であり、このソケット部37は本体ブロック28の貫通孔38を通して外部に突出している。
【0028】
前記内側極歯リング29は、本体ブロック28のボス部36に対して圧入によって固定されているが、ボス部36には、図5に示すように先端側が縮径するように段差面39が設けられ、この段差面39に内側極歯リング29の先端部が突き当てられている。この段差面39は、第2ヨークブロックである内側極歯リング29の圧入位置を規制する規制手段を構成している。また、ボス部36の付根部側から段差面39までの距離L1はコイルブロック26の軸寸法L2よりも若干大きく設定されている。したがって、内側極歯リング29の組付時には、コイルブロック26の前面と内側極歯リング29の間に若干の隙間ができるが、この隙間にはシリコンを主成分とし、接着性を有するゲル状塗布剤40が充填されている。このゲル状塗布剤40は硬化後に弾性を持ち、コイルブロック26の端部を常に内側極歯リング29に弾性的に支持させるように機能する。
【0029】
本体ブロック28に対してコイルブロック26と内側極歯リング29を組み付けるに際しては、まず、図6(A),(B)に示すように本体ブロック28のボス部36にコイルブロック26を嵌装し、その後に図6(C)に示すようにコイルブロック26の前面にゲル状塗布剤40を盛り上がるように塗布する。そして、この後に図6(D)に示すようにボス部36に対し内側極歯リング29をその先端部が段差面39に当接するまで圧入する。こうして内側極歯リング29が圧入されると、ゲル状塗布剤40はコイルブロック26と内側極歯リング29の間の隙間内に押し広げられる。尚、このときコイルブロック26と内側極歯リング29の外周側は外部に開放されているため、この部分が空気抜きのための通路を成し、隙間内(充填空間内)へのゲル状塗布剤40の密な充填が可能となる。
【0030】
このバルブタイミング制御装置は以上のような構成であるため、クランクシャフトとカムシャフトの回転位相(機関弁の開閉タイミング)を最進角側に変更する場合には、ヒステリシスブレーキ2に適宜電流を通電することにより、ゼンマイばね21の力に抗する制動力がプレート部材33から中間回転体19にゴムブッシュ24と連結ピン25を介して伝達される。これにより、中間回転体19が駆動リング5に対して逆方向に回転し、それによってリンク12の先端の係合ピン17が渦巻き溝16に誘導されてリンク12の先端部が径方向内側に変位し、このとき、図3に示すようにリンク12の作用によって駆動リング5と従動軸部材3の組付角が最進角位置に変更される。
【0031】
また、クランクシャフトとカムシャフトの回転位相(機関弁の開閉タイミング)を最遅角側に変更する場合には、ヒステリシスブレーキ2の通電電流をオフまたは微弱にすることにより、中間回転体19がゼンマイばね21の力によって機関回転方向に回転させられる。すると、渦巻き溝16による係合ピン17の誘導によってリンク12の先端部が径方向外側に変位し、このとき、図2に示すようにリンク12の作用によって駆動リング5と従動軸部材3の組付角が最遅角位置に変更される。
【0032】
ところで、このバルブタイミング制御装置で採用した電磁コイル1は、ヨーク27の本体ブロック28に組付けられたコイルブロック26と内側極歯リング29の間にゲル状塗布剤40が密に介在されているため、コイルブロック26が内側極歯リング29によって確実に支持され、同リング29の背部側でのガタ付きを抑制される。しかも、この電磁コイル1においては、本体ブロック28に対する内側極歯リング29の圧入量がボス部36の段差面39によって規制されることにより、コイルブロック26と内側極歯リング29の間に確実に離間幅が確保されているため、内側極歯リング29の圧入時にコイルブロック26が変形させられる不具合が生じないうえ、ゲル状塗布剤40の充填ボリュームを確実に確保することができる。
【0033】
また、コイルブロック26と内側極歯リング29の間に充填されたゲル状塗布剤40は硬化後に弾性を持つため、その弾性によってコイルブロック26の振動を確実に吸収することができるうえ、ヒステリシスリング31やコイルブロック26での発熱による部材の膨張収縮をも吸収することができる。したがって、ゲル状塗布剤40が経時使用によってコイルブロック26や内側極歯リング29から剥離する不具合も生じない。また、この実施形態の場合、ゲル状塗布剤40は接着性を有するため、コイルブロック26の軸方向の変動ばかりでなく、径方向や回転方向の振動をも抑制することができる。
【0034】
さらに、この電磁コイル1の場合、コイルブロック26と内側極歯リング29の間に皿ばね等のばね材を介在させる場合に比較し、大きな介在スペースを必要としないうえ、ばね荷重の管理の必要がないという利点がある。つまり、組付時にコイルブロック26の前面にゲル状塗布剤40を適度なボリュームで塗りさえすれば、あとは内側極歯リング29の圧入によってその塗布剤40が隙間を埋めるように広がり、硬化後にはその塗布剤40が僅かな充填スペース内で弾性を持ってコイルブロック26を支持することとなる。また、組付時には、ゲル状塗布剤40をコイルブロック26と内側極歯リング29の少なくとも一方側に塗布するだけで良いため、組付作業性も非常に良好となる。
【0035】
次に、上記の各実施形態から把握し得る請求項に記載以外の発明について、以下にその作用効果と共に記載する。
【0036】
(イ) 前記コイルブロックと第2ヨークブロックの嵌合固定時に、両ブロック間のゲル状塗布剤の充填空間と外部を連通する通路を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の電磁コイル。
【0037】
この場合、ゲル状塗布剤を塗布してコイルブロックと第2ヨークブロックを嵌合固定する際に、ゲル状塗布剤の充填空間の空気が通路を通して外部に確実に抜けるため、ゲル状塗布剤を充填空間内にほぼ隙間なく充填することができる。
【0038】
(ロ) 前記第2ヨークブロックは第1ヨークブロックに圧入固定したことを特徴とする請求項1,2、前記(イ)のいずれかに記載の電磁コイル。
【0039】
この場合、第2ヨークブロックと第1ヨークブロックの位置固定が容易になると共に、圧入固定時にゲル状塗布剤を充填空間内に確実に行き渡らせることが可能となる。
【0040】
(ハ) ヒステリシスブレーキに用いたことを特徴とする請求項1,2、前記(イ),(ロ)のいずれかに記載の電磁コイル。
【0041】
この場合、ヒステリシス材の発熱に起因する部材の膨張収縮によってコイルブロックが周囲の部材から離間する不具合を確実に防止することができる。
【0042】
(ニ) 前記ゲル状塗布剤は接着性を有することを特徴とする請求項1,2、前記(イ)〜(ロ)のいずれかに記載の電磁コイル。
【0043】
この場合、コイルブロックのガタ付きをより確実に防止することができる。
【0044】
(ホ) 前記ゲル状塗布剤はシリコンを主成分とする塗布剤であることを特徴とする請求項1,2または(イ)〜(ニ)のいずれかに記載の電磁コイル。
【0045】
この場合、コイルブロック等による発熱によって塗布剤の特性が変化しにくいうえ、塗布剤が周囲の金属材料を腐蝕させる不具合も生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の一実施形態を示す縦断面図。
【図2】同実施形態を示す図1のA−A線に沿う断面図。
【図3】同実施形態の作動状態を示す図2に対応の断面図。
【図4】同実施形態を示す分解斜視図。
【図5】同実施形態を示す拡大した分解斜視図
【図6】同実施形態の組付工程を示す断面図。
【符号の説明】
1…電磁コイル
26…コイルブロック
27…ヨーク
28…本体ブロック(第1ヨークブロック)
29…内側極歯リング(第2ヨークブロック)
39…段差面(規制手段)
40…ゲル状塗布剤
Claims (2)
- 通電によって磁界を発生するコイルブロックと、磁束の通路を成すヨークとを有し、このヨークが、前記コイルブロックを収容可能な第1ヨークブロックと、この第1ヨークブロックに前記コイルブロックの前面を押え込むように位置固定される第2ヨークブロックと、を備えて成る電磁コイルにおいて、
前記コイルブロックと第2ヨークブロックの間に、硬化時に弾性を持つゲル状塗布剤を介在させたことを特徴とする電磁コイル。 - 前記第1ヨークブロックに、第2ヨークブロックの取付位置を同ブロックがをコイルブロックに直接当接しない位置に規制する規制手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の電磁コイル。
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