JP2004273920A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】容量素子における膜剥がれ不良や電気的特性の不良(劣化)が抑制され、信頼性が向上された半導体装置を提供する。
【解決手段】基板1上には、容量絶縁膜6bを下部電極6aおよび上部電極6cで挟んで形成された容量素子6、複数本のプラグ11,11a,11b,11c,18a,18b,18c、および複数本の配線12,19a,19bが設けられている。容量素子6は、基板1上に設けられた第n層目の層間絶縁膜8によって覆われている。各配線12,19a,19bのうち、容量素子6の上方で下部電極6aまたは上部電極6cに電気的に接続された電極用配線19a,19bは、層間絶縁膜8の上に設けられた第n+1層目の層間絶縁膜15内に設けられている。
【選択図】 図4
【解決手段】基板1上には、容量絶縁膜6bを下部電極6aおよび上部電極6cで挟んで形成された容量素子6、複数本のプラグ11,11a,11b,11c,18a,18b,18c、および複数本の配線12,19a,19bが設けられている。容量素子6は、基板1上に設けられた第n層目の層間絶縁膜8によって覆われている。各配線12,19a,19bのうち、容量素子6の上方で下部電極6aまたは上部電極6cに電気的に接続された電極用配線19a,19bは、層間絶縁膜8の上に設けられた第n+1層目の層間絶縁膜15内に設けられている。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の配線構造に係り、特に容量素子とその下部電極および上部電極に電気的に接続される配線との接触性の改善を図った半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置内に設けられた容量素子(キャパシタ)の上部電極および下部電極は、一般的にはそれら各電極の上方で配線やプラグなどに電気的に接続される(例えば特許文献1,2参照)。以下、半導体装置内の容量素子付近の配線構造を、図14〜図17を参照しつつ、その製造工程の順番に沿って具体例を挙げて簡潔に説明する。
【0003】
先ず、図14(a),(b)に示すように、基板101上に設けられた第n−1層目(nは2以上の整数)の層間絶縁膜102の上に拡散防止膜103を設ける。層間絶縁膜102の内部には、第n−1層目の配線104およびバリアメタル膜105が形成されている。続けて、拡散防止膜103の上に容量素子106を設ける。具体的には、拡散防止膜103上に、下側から順番に容量素子106の下部電極となるチタンナイトライド層(膜)106a、容量素子106の容量絶縁膜となるシリコンナイトライド層(膜)106b、そして上部電極となるチタンナイトライド層(膜)106cを形成する。これにより、拡散防止膜103上に平面型の容量素子106が形成される。続けて、チタンナイトライド層106cの上にシリコンナイトライド層(膜)107を形成する。シリコンナイトライド層107は、容量素子106上にヴィアホールを加工する際のストッパー層(膜)として機能する。なお、図14(a)は、図14(b)中一点鎖線X−Xに沿って示す断面図である。
【0004】
次に、図15に示すように、容量素子106を覆うように、拡散防止膜103の上に第n層目の層間絶縁膜108を設ける。続けて、層間絶縁膜108の表面(上面)を、例えばCMP法により平坦化する。
【0005】
次に、図16に示すように、層間絶縁膜108の内部に、ヴィアホール109および配線溝110を形成する。続けて、ヴィアホール109および配線溝110の内側に、配線材料としての銅(Cu)、およびバリアメタル膜105の形成材料を埋め込んだ後、層間絶縁膜107の表面(上面)にCMP法を施す。これにより、容量素子105の下部電極105aおよび上部電極105cや、第n−1層目の配線104と電気的に接続される第n層目の配線111、ヴィアプラグ(コンタクトプラグ)112、およびバリアメタル膜105を形成する。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−274328号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2001−274340号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図16に示すように、配線111のうち、例えば容量素子105の上に形成される配線111a,111bを、上部電極106cあるいは下部電極106aの外側に張り出すように大きく形成する。この場合、配線溝110が規定以上の深さに形成されると、図17(a)に示すように、配線111a,111bの下面が容量素子106のいずれかの層(膜)と平面的に接触するおそれがある。配線111a,111bと容量素子106とが平面的(全面的)に接触すると、配線111a,111bと容量素子106のいずれかの層(膜)との接触界面において膜ストレスが発生して、膜剥がれ不良が発生し易くなる。
【0009】
また、本来、同じ極性の電極に電気的に接続されているヴィアプラグ112同士を電気的に接続する配線111aが、異なる極性の電極に電気的に接触するおそれがある。すなわち、容量素子106の上部電極106cのみに電気的に接続される配線111aが、容量素子106の下部電極106aとも電気的に接触するおそれがある。配線111aが下部電極106aと電気的に接触すると、下部電極106aと上部電極106cとの間におけるショートなど、容量素子106の電気的特性不良(キャパシタ特性劣化不良)が発生する。なお、図17(a)は、図17(b)中一点鎖線Y−Yに沿って示す断面図である。
【0010】
本発明は、以上説明したような課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、容量素子とその下部電極および上部電極に電気的に接続される配線との接触性の改善が図られて、容量素子における膜剥がれ不良や電気的特性の不良(劣化)が抑制され、信頼性が向上された半導体装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の一態様に係る半導体装置は、基板上に設けられ、容量絶縁膜を下部電極および上部電極で挟んで形成された容量素子と、この容量素子を覆って前記基板上に設けられた第n層目の層間絶縁膜と、前記基板上に設けられた複数本のプラグおよび複数本の配線とを具備してなり、前記各配線のうち前記容量素子の上方で前記下部電極または前記上部電極に電気的に接続された配線は、前記第n層目の層間絶縁膜の上に設けられた第n+1層目以上の層間絶縁膜内に設けられていることを特徴とするものである。
【0012】
この半導体装置においては、基板上に設けられ、容量絶縁膜を下部電極および上部電極で挟んで形成された容量素子と、この容量素子を覆って基板上に設けられた第n層目の層間絶縁膜と、基板上に設けられた複数本のプラグおよび複数本の配線とを具備している。そして、各配線のうち容量素子の上方で下部電極または上部電極に電気的に接続された配線は、第n層目の層間絶縁膜の上に設けられた第n+1層目以上の層間絶縁膜内に設けられている。
【0013】
また、前記課題を解決するために、本発明の別の態様に係る半導体装置は、基板上に設けられ、容量絶縁膜を下部電極および上部電極で挟んで形成された容量素子と、この容量素子を覆って前記基板上に設けられた第n層目の層間絶縁膜と、前記基板上に設けられた複数本のプラグおよび複数本の配線とを具備してなり、前記各配線のうち前記第n層目の層間絶縁膜内で前記下部電極または前記上部電極に電気的に接続された配線は、前記容量素子の上方で前記各電極のそれぞれの縁部に重ならない孤立した島形状に形成されていることを特徴とするものである。
【0014】
この半導体装置においては、基板上に設けられ、容量絶縁膜を下部電極および上部電極で挟んで形成された容量素子と、この容量素子を覆って基板上に設けられた第n層目の層間絶縁膜と、基板上に設けられた複数本のプラグおよび複数本の配線とを具備している。そして、各配線のうち第n層目の層間絶縁膜内で下部電極または上部電極に電気的に接続された配線は、容量素子の上方で各電極のそれぞれの縁部に重ならない孤立した島形状に形成されている。
【0015】
これらの構成によれば、容量素子の上方でその下部電極または上部電極に接続された配線が、下部電極、上部電極、および容量絶縁膜のそれぞれの上面と全面的に接触するおそれは殆ど無い。したがって、容量素子の下部電極または上部電極に接続された配線が容量素子のいずれかの層に全面的に接触し、その接触界面において膜ストレスが発生するおそれは殆ど無い。この結果、容量素子の膜剥がれ不良などが発生するおそれは殆ど無い。ひいては、そのような膜剥がれ不良に起因する、容量素子の電気的特性不良(キャパシタ特性劣化不良)が発生するおそれは殆ど無い。また、互いに極性の異なる電極に接続された配線同士が電気的に接触するおそれも殆ど無い。さらには、一方の電極に接続されている配線が他方の電極に電気的に接触するおそれも殆ど無い。したがって、下部電極と上部電極とが電気的に接続されて短絡するおそれは殆ど無い。この結果、容量素子における電気的特性不良が発生するおそれも殆ど無い。
【0016】
このように、本発明に係る半導体装置は、容量素子とその下部電極または上部電極に電気的に接続される配線との接触性の改善が図られている。これにより、本発明に係る半導体装置は、容量素子における膜剥がれ不良や電気的特性の不良(劣化)が抑制され、信頼性が向上されている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図示の実施形態によって説明する。
【0018】
(第1の実施の形態)
先ず、本発明に係る第1実施形態を図1〜図4を参照しつつ説明する。図1および図2は、本実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図である。図3は、本実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図および平面図である。図4は、本実施形態に係る半導体装置およびその製造工程を示す工程断面図である。
【0019】
本実施形態では、基板上に設けられる複数本の配線のうち、容量素子の上方で容量素子の下部電極または上部電極に電気的に接続される電極用配線を、容量素子が設けられる第n層目の層間絶縁膜の上に設けられた第n+1層目の層間絶縁膜内に設ける。以下、本実施形態の半導体装置およびその製造方法を、製造工程の順番に沿ってまとめて説明する。
【0020】
先ず、図1に示すように、図示しない各種電子回路を構成する能動領域などが形成された半導体基板(シリコン基板)1上に、例えばCVD法によりd−TEOSからなる第n−1層目(nは2以上の整数)の層間絶縁膜2を設ける。続けて、層間絶縁膜2の内部に複数本の第n−1層目の配線(下層配線)3およびバリアメタル膜4を埋め込み形成する。各下層配線3は、例えばCuにより形成される。また、バリアメタル膜4は、例えばTaNやTiNなどにより形成される。続けて、下層配線3などが形成された層間絶縁膜2の表面(上面)上に、例えばCVD法によりSiNからなる拡散防止膜5を設ける。
【0021】
続けて、拡散防止膜5上に平面型の容量素子(キャパシタ素子)6を設ける。具体的には、先ず、下地配線3の上方から外れた位置において、拡散防止膜5の表面の一部を覆って、容量素子6の下部電極となるチタンナイトライド膜6aを成膜する。続けて、チタンナイトライド膜6aの表面を全面的に覆って、容量素子6の容量絶縁膜(キャパシタ絶縁膜)となるシリコンナイトライド膜6bを成膜する。続けて、シリコンナイトライド膜6bの表面の一部を覆って、容量素子6の上部電極となるチタンナイトライド膜6cを成膜する。これら各膜6a,6b,6cは、例えばスパッタリング法により成膜される。
【0022】
この後、スパッタリング法により、チタンナイトライド膜6cの表面を全面的に覆って、チタンナイトライド膜6cを保護するための保護絶縁膜7となるシリコンナイトライド膜7を成膜する。このシリコンナイトライド膜7は、後述するヴィアホール9a,9bを形成する際のストッパー膜として機能する。
【0023】
次に、図2に示すように、保護絶縁膜7が設けられた容量素子6を覆って、拡散防止膜5の表面上に、CVD法によりd−TEOSからなる第n層目の層間絶縁膜8を設ける。続けて、この層間絶縁膜8の表面を、例えばCMP法により平坦化する。
【0024】
次に、リソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、図3(a),(b)に示すように、複数本の第n層目のヴィアプラグ(コンタクトプラグ)11,11a,11b,11cを形成するためのヴィアホール(コンタクトホール)9,9a,9b,9cを、層間絶縁膜8内の所定の箇所に複数個形成する。同様に、複数本の第n層目の配線12を形成するための配線用凹部(配線用溝)10を、層間絶縁膜8内の所定の箇所に複数個形成する。なお、図3(a)は、図3(b)中一点鎖線A−Aに沿って示す断面図である。
【0025】
配線用凹部10は、2本の下層配線3の上方にそれぞれ1個ずつ形成される。一方の配線用凹部10は、ヴィアホール9と一体に層間絶縁膜8および拡散防止膜5を貫通して形成される。また、他方の配線用凹部10は、ヴィアホール9を伴わずに単体の配線用凹部として形成される。各ヴィアホール9a,9bは、ともに容量素子6の上部電極6cの上方で保護絶縁膜7を貫通して形成される。また、ヴィアホール9cは、容量素子6の下部電極6aのうち上部電極6cが重なっていない領域(部分)の上方で、容量絶縁膜6bを貫通して形成される。これら各ヴィアホール9a,9b,9cは、すべて配線用凹部10を伴わずに単体のヴィアホールとして形成される。
【0026】
図3(a),(b)に示すように、各ヴィアホール9a,9bは、たとえオーバーエッチング現象などにより規定の寸法より大径に形成された場合でも、上部電極6cの縁部を露出しない位置、大きさ、および形状に形成される。すなわち、各ヴィアホール9a,9bは、上部電極6cの縁部から外れた位置において、上部電極6cの縁部と重なったり、交差したり、あるいは上部電極6cの縁部を跨いだりしない大きさおよび形状に形成される。
【0027】
具体的には、各ヴィアホール9a,9bは、上部電極6cの縁部から離れた位置において、各ヴィアホール9a,9bの内部に形成される各ヴィアプラグ11a,11bの径が、それぞれ約1μm以下になる大きさに形成される。これにより、たとえ各ヴィアホール9a,9bがオーバーエッチング現象により規定の寸法より大径に形成された場合でも、各ヴィアホール9a,9bが上部電極6cの上方から外れて上部電極6cの外側に広がるおそれは殆ど無い。すなわち、各ヴィアホール9a,9bが容量絶縁膜6bや下部電極6aの上方に広がるおそれは殆ど無い。したがって、たとえ各ヴィアホール9a,9bがオーバーエッチング現象により規定の寸法よりも深く形成された場合でも、容量絶縁膜6bや下部電極6aが露出されるおそれは殆ど無い。
【0028】
同様に、ヴィアホール9cは、たとえオーバーエッチング現象により規定の寸法より大径に形成された場合でも、下部電極6aおよび上部電極6cのそれぞれの縁部を露出しない位置、大きさ、および形状に形成される。すなわち、ヴィアホール9cは、下部電極6aおよび上部電極6cの各縁部から外れた位置において、各電極6a,6cの各縁部と重なったり、交差したり、あるいは各電極6a,6cの各縁部を跨いだりしない大きさおよび形状に形成される。
【0029】
具体的には、ヴィアホール9cは、上部電極6cおよび下部電極6aの各縁部から離れた位置において、ヴィアホール9cの内部に形成されるヴィアプラグ11cの径が、約1μm以下になる大きさに形成される。これにより、たとえヴィアホール9cがオーバーエッチング現象により規定の寸法より大径に形成された場合でも、ヴィアホール9cが下部電極6aの上部電極6cが重なっていない領域の上方から外れるおそれは殆ど無い。すなわち、ヴィアホール9cが、下部電極6aの外側や上部電極6cの上方に広がるおそれは殆ど無い。したがって、たとえヴィアホール9cがオーバーエッチング現象により規定の寸法より大径に形成された場合でも、上部電極6cが露出されるおそれは殆ど無い。
【0030】
続けて、層間絶縁膜8の表面上、ならびに各ヴィアホール9,9a,9b,9cおよび各配線用凹部10のそれぞれの内側に、CVD法によりバリアメタル膜13を成膜する。このバリアメタル膜13も、バリアメタル膜4と同様に、例えばTaNやTiNなどにより形成される。続けて、各ヴィアホール9,9a,9b,9cおよび各配線用凹部10のそれぞれの内側を埋めるように、CVD法によりバリアメタル膜13の表面上にCu膜を成膜する。このCu膜は、各ヴィアプラグ11,11a,11b,11cおよび各配線12の形成材料となる。続けて、CMP法により層間絶縁膜8の表面上のバリアメタル膜13およびCu膜を研磨して除去する。これにより、各ヴィアホール9,9a,9b,9cおよび各配線用凹部10のそれぞれの内側にバリアメタル膜13およびCu膜を埋め込む。この結果、4本の第n層目のヴィアプラグ11,11a,11b,11c、および2本の第n層目の配線12が、バリアメタル膜13とともに形成される。
【0031】
図3(a)に示すように、一方の配線12は、ヴィアプラグ11と一体のいわゆるデュアルダマシン構造に形成される。このデュアルダマシン配線12は、ヴィアプラグ11およびバリアメタル膜13を介して、一方の下層配線3に電気的に接続される。また、他方の配線12は、ヴィアプラグ11を伴わず、下層配線3に電気的に接続されない単体の配線として形成される。電極用プラグとしての3本のヴィアプラグ11a,11b,11cは、すべて配線12を伴わずに単体のヴィアプラグとして形成される。各電極用プラグ11a,11bは、バリアメタル膜13を介して容量素子6の上部電極6cに電気的に接続される。また、電極用プラグ11cは、バリアメタル膜13を介して容量素子6の下部電極6aに電気的に接続される。
【0032】
各電極用プラグ11a,11bは、前述した各ヴィアホール9a,9b内において、それぞれ径が約1μm以下の孤立した島形状に形成される。すなわち、各電極用プラグ11a,11bは、上部電極6cの縁部から離れた位置において、上部電極6cよりも十分小さく、かつ、上部電極6cの縁部と重なったり、交差したり、あるいは上部電極6cの縁部を跨いだりしない大きさおよび形状に形成される。そのような位置、大きさ、および形状に形成された単独の各電極用プラグ11a,11bは、孤立ヴィアプラグあるいは島状ヴィアプラグとも称することができる。
【0033】
各電極用プラグ11a,11bを、前述した孤立した島形状に形成することにより、各電極用プラグ11a,11bと上部電極6cとを、例えば互いに全面的に接触し合っている上部電極膜6cと保護絶縁膜7とは異なる状態で接触させることができる。上部電極膜6cと保護絶縁膜7との接触状態を、例えば面状(平面状)の接触状態と称するとする。これに対して、各電極用プラグ11a,11bと上部電極6cとの接触面積は、上部電極膜6cと保護絶縁膜7との接触面積に比べて十分に小さい。このような各電極用プラグ11a,11bと上部電極6cとの接触状態は、上部電極膜6cと保護絶縁膜7との面状の接触状態に対して、例えば点状の接触状態と称することができる。
【0034】
各電極用プラグ11a,11bを上部電極6cに実質的に点状で接触させることにより、各電極用プラグ11a,11bと保護絶縁膜7および上部電極6cとの、それぞれの接触界面における膜ストレスを抑制することができる。この結果、上部電極6cおよび保護絶縁膜7における膜剥がれを生じ難くすることができる。ひいては、容量素子6およびその付近における膜剥がれ不良に起因する、容量素子6の電気的特性不良(キャパシタ特性劣化不良)が発生するおそれを殆ど無くすことができる。
【0035】
また、各ヴィアホール9a,9bが、例えばオーバーエッチング現象により規定の寸法より大径に形成されて、各電極用プラグ11a,11bが規定の寸法より大径に形成されたとする。あるいは、各ヴィアホール9a,9bがオーバーエッチング現象により規定の寸法より深く形成されて、各電極用プラグ11a,11bが規定の寸法より長く形成されたとする。ところが、前述したように、各電極用プラグ11a,11bは、上部電極6cの上方で、かつ、上部電極6cと下部電極6aとが重なり合っていない領域(部分)から離れた位置において、孤立した島形状に形成される。これにより、各電極用プラグ11a,11bが規定の寸法より大径に、あるいは長く形成された場合でも、各電極用プラグ11a,11bが容量絶縁膜6bや下部電極6aに達するおそれは殆ど無い。
【0036】
特に、上部電極6cに電気的に接続された各電極用プラグ11a,11bが、上部電極6cとは極性の異なる下部電極6aに電気的に接続されるおそれを殆ど無くすことができる。すなわち、上部電極6cと下部電極6aとが、各電極用プラグ11a,11bを介して電気的に接続されて短絡(ショート)するおそれなどを殆ど無くすことができる。この結果、容量素子6の電気的特性不良(キャパシタ特性劣化不良)が発生するおそれを殆ど無くすことができる。
【0037】
また、電極用プラグ11cは、前述したヴィアホール9c内において、その径が約1μm以下の孤立した島形状に形成される。すなわち、電極用プラグ11cは、上部電極6cおよび下部電極6aのそれぞれの縁部から離れた位置において、下部電極6aの上部電極6cが重なっていない領域(部分)よりも十分小さく、かつ、各電極6a,6cの各縁部と重なったり、交差したり、あるいは各電極6a,6cの各縁部を跨いだりしない大きさおよび形状に形成される。そのような位置、大きさ、および形状に形成された単独の電極用プラグ11cも、孤立ヴィアプラグあるいは島状ヴィアプラグと称することができる。
【0038】
電極用プラグ11cを、各電極用プラグ11a,11bと同様の孤立した島形状に形成することにより、電極用プラグ11cを下部電極6aに実質的に点状で接触させることができる。これにより、電極用プラグ11cと容量絶縁膜6bおよび下部電極6aとの、それぞれの接触界面における膜ストレスを抑制することができる。この結果、下部電極6aおよび容量絶縁膜6bにおける膜剥がれを生じ難くすることができる。ひいては、容量素子6およびその付近における膜剥がれ不良に起因する、容量素子6の電気的特性不良が発生するおそれを殆ど無くすことができる。
【0039】
また、例えばヴィアホール9cがオーバーエッチング現象により規定の寸法より大径に形成されて、電極用プラグ11cが規定の寸法より大径に形成されたとする。ところが、前述したように、電極用プラグ11cは、下部電極6aの上部電極6cが重なっていない領域の上方で、かつ、上部電極6cおよび下部電極6aのそれぞれの縁部から離れた位置において、孤立した島形状に形成される。これにより、電極用プラグ11cが規定の寸法より大径に形成された場合でも、電極用プラグ11cが上部電極6cに達するおそれは殆ど無い。すなわち、下部電極6aに電気的に接続された電極用プラグ11cが、下部電極6aとは極性の異なる上部電極6cに電気的に接続されるおそれを殆ど無くすことができる。したがって、下部電極6aと上部電極6cとが、電極用プラグ11cを介して電気的に接続されて短絡するおそれなどを殆ど無くすことができる。この結果、容量素子6の電気的特性不良が発生するおそれを殆ど無くすことができる。
【0040】
次に、図4に示すように、各電極用プラグ11,11a,11b,11cおよび配線12などが形成された第n層目の層間絶縁膜8の表面上に、CVD法によりSiNからなる拡散防止膜14を設ける。続けて、この拡散防止膜14の表面上に、CVD法によりd−TEOSからなる第n+1層目の層間絶縁膜15を設ける。続けて、リソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、複数本の第n+1層目のヴィアプラグ(コンタクトプラグ)18a,18b,18cを形成するためのヴィアホール(コンタクトホール)16a,16b,16cを、層間絶縁膜15内の所定の箇所に複数個形成する。同様に、複数本の第n+1層目の配線19a,19bを形成するための配線用凹部(配線用溝)17a,17bを、層間絶縁膜15内の所定の箇所に複数個形成する。
【0041】
各ヴィアホール16a,16bは、それぞれ各電極用プラグ11a,11bの上方で拡散防止膜14を貫通して形成される。また、ヴィアホール16cは、電極用プラグ11cの上方で拡散防止膜14を貫通して形成される。配線用凹部17aは、2つのヴィアホール16a,16bの上方で両ヴィアホール16a,16bに連通して一体に形成される。また、配線用凹部17bは、ヴィアホール16cの上方でヴィアホール16cに連通して一体に形成される。
【0042】
続けて、層間絶縁膜15の表面上、ならびに各ヴィアホール16a,16b,16cおよび各配線用凹部17a,17bのそれぞれの内側に、CVD法によりバリアメタル膜13を成膜する。続けて、各ヴィアホール16a,16b,16cおよび各配線用凹部17a,17bのそれぞれの内側を埋めるように、CVD法によりバリアメタル膜13の表面上にCu膜を成膜する。このCu膜は、各ヴィアプラグ18a,18b,18cおよび各配線12の形成材料となる。続けて、CMP法により、層間絶縁膜15の表面上のバリアメタル膜13およびCu膜を研磨して除去する。これにより、各ヴィアホール16a,16b,16cおよび各配線用凹部17a,17bのそれぞれの内側にバリアメタル膜13およびCu膜を埋め込む。この結果、3本の第n+1層目のヴィアプラグ18a,18b,18c、および2本の第n+1層目の電極用配線19a,19bが、バリアメタル膜13とともに形成される。
【0043】
図4に示すように、電極用上層プラグとしての2本のヴィアプラグ18a,18bは、それぞれ容量素子6の上部電極6cに電気的に接続された2本の電極用プラグ11a,11bに電気的に接続される。また、電極用上層配線としての電極用配線19aは、各電極用上層プラグ18a,18bと一体のデュアルダマシン構造に形成される。したがって、電極用上層配線19aは、各電極用上層プラグ18a,18bおよびバリアメタル膜13を介して、各電極用プラグ11a,11bに電気的に接続される。すなわち、層間絶縁膜15内において容量素子6の上部電極6cの上方に形成された電極用上層配線19aは、各電極用上層プラグ18a,18bおよび各電極用プラグ11a,11bを介して、容量素子6の上部電極6cに電気的に接続される。層間絶縁膜8内において上部電極6cに互いに独立に電気的に接続された各電極用プラグ11a,11bは、電極用上層配線19aによって一つの通電経路にまとめられる。
【0044】
また、電極用上層プラグとしてのヴィアプラグ18cは、容量素子6の下部電極6aに電気的に接続された電極用プラグ11cに電気的に接続される。電極用上層配線としての電極用配線19bは、電極用上層プラグ18cと一体のデュアルダマシン構造に形成される。したがって、電極用上層配線19bは、電極用上層プラグ18cおよびバリアメタル膜13を介して、電極用プラグ11cに電気的に接続される。すなわち、層間絶縁膜15内において容量素子6の上部電極6cの上方から外れた位置に形成された電極用上層配線19bは、電極用上層プラグ18cおよび電極用プラグ11cを介して、容量素子6の下部電極6aに電気的に接続される。
【0045】
以後、予め決められている所定の工程を経て、図4に示す所望の半導体装置20を得る。すなわち、容量素子6の上方でその下部電極6aまたは上部電極6cに電気的に接続された各電極用上層配線19a,19bが、容量素子6が設けられている層間絶縁膜8の1つ上層の層間絶縁膜15内に設けられている半導体装置20を得る。
【0046】
以上説明したように、この第1実施形態によれば、下部電極6aまたは上部電極6cに電気的に接続される各電極用上層配線19a,19bを、容量素子6が設けられている層間絶縁膜8の1つ上層の層間絶縁膜15内に設ける。これにより、各電極用上層配線19a,19bが下部電極6aまたは上部電極6cより大きく形成されたり、あるいは各電極6a,6cのそれぞれの縁部と交差する位置、大きさ、および形状に形成されたりした場合でも、各電極用上層配線19a,19bが下部電極6aまたは上部電極6cと全面的に接触するおそれを殆ど無くすことができる。それとともに、各電極用上層配線19a,19bが下部電極6aおよび上部電極6cの双方に電気的に接続されたりするおそれも殆ど無くすことができる。すなわち、電極用上層配線19a,19bを容量素子6とは異なる層に設けることにより、各配線19a,19bの位置、大きさ、および形状などに拘らず、各配線19a,19bが容量素子6に接触するおそれを殆ど無くすことができる。
【0047】
また、容量素子6の下部電極6aまたは上部電極6cと、これら各電極6a,6aに層間絶縁膜8内で電気的に接続される各電極用プラグ11a,11b,11cとを、互いに点状で接触させる。これにより、容量素子6の下部電極6aまたは上部電極6cと各電極用プラグ11a,11b,11cとの接触性の改善が図られて、各接触部における膜ストレスが低減されている。
【0048】
このように、本実施形態の半導体装置20は、容量素子6およびその付近における膜剥がれ不良や電気的特性の不良(劣化)が抑制されており、信頼性が向上されている。
【0049】
(第2の実施の形態)
次に、本発明に係る第2実施形態を図5および図6を参照しつつ説明する。図5は、実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図および平面図である。図6は、本実施形態に係る半導体装置およびその製造工程を示す工程断面図である。なお、第1実施形態と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0050】
本実施形態では、前述した第1実施形態と異なり、基板上に設けられる複数本の配線のうち、容量素子の下部電極または上部電極に電気的に接続される電極用配線を、容量素子の上方でその各電極の縁部に重ならない孤立した島形状に形成して、容量素子が設けられる第n層目の層間絶縁膜内に設ける。以下、本実施形態の半導体装置およびその製造方法を、製造工程の順番に沿ってまとめて説明する。
【0051】
先ず、図5(a),(b)に示すように、前述した第1実施形態と同様の工程により、容量素子6などが形成された拡散防止膜5の表面上に、容量素子6を覆って第n層目の層間絶縁膜8を設ける。続けて、この層間絶縁膜8の表面を、CMP法により平坦化する。なお、図5(a)は、図5(b)中一点鎖線B−Bに沿って示す断面図である。
【0052】
続けて、第1実施形態と同様の工程により、複数個のヴィアホール9,31a,31b,31cおよび複数個の配線用凹部10,32a,32b,32cを層間絶縁膜8内に形成する。各ヴィアホール31a,31b,31cは、第1実施形態の各ヴィアホール9a,9b,9cと同様の位置で、各ヴィアホール9a,9b,9cと同様の径の大きさに形成される。ただし、各ヴィアホール31a,31b,31cの上方には、それぞれ各配線用凹部32a,32b,32cが連通して一体に形成される。各配線用凹部32a,32b,32cは、それらの下端部(底部)が容量素子6に設けられた保護絶縁膜7よりも高い位置となる深さに形成される。すなわち、各配線用凹部32a,32b,32cは、それぞれ保護絶縁膜7の表面を露出させるおそれが殆ど無い深さに形成される。特に、配線用凹部32cは、各配線用凹部32a,32bと併行して、各配線用凹部32a,32bと略同じ深さに形成される。
【0053】
また、各配線用凹部32a,32b,32cは、第1実施形態の各ヴィアホール9a,9b,9cと同様に、たとえオーバーエッチング現象により規定の寸法より大径に形成された場合でも、下部電極6aまたは上部電極6cの各縁部を露出しない位置、大きさ、および形状に形成される。すなわち、各配線用凹部32a,32b,32cは、下部電極6aおよび上部電極6cの各縁部から外れた位置において、それら各電極6a,6cの各縁部と重なったり、交差したり、あるいは各電極6a,6cの各縁部を跨いだりしない大きさおよび形状に形成される。具体的には、各配線用凹部32a,32b,32cは、下部電極6aまたは上部電極6cの各縁部から離れた位置において、各凹部32a,32b,32c内に形成される第n層目の電極用配線34a,34b,34cの径が、それぞれ約1μm以下になる大きさに形成される。このように、各配線用凹部32a,32b,32cは、これらと連通して一体に形成される各ヴィアホール31a,31b,31cと略同じ径の大きさに形成される。
【0054】
続けて、第1実施形態と同様の工程により、各ヴィアホール9,31a,31b,31cおよび各配線用凹部10,32a,32b,32cのそれぞれの内側にバリアメタル膜13およびCu膜を埋め込む。この結果、4本の第n層目のヴィアプラグ11,33a,33b,33c、および5本の第n層目の配線12,34a,34b,34cが、バリアメタル膜13とともに形成される。電極用配線としての各配線34a,34b,34cは、それぞれ電極用プラグとしての各ヴィアプラグ33a,33b,33cと一体のデュアルダマシン構造に形成される。各電極用配線34a,34bは、それぞれ各電極用プラグ33a,33bおよびバリアメタル膜13を介して、容量素子6の上部電極6cに電気的に接続される。また、電極用配線34cは、電極用プラグ33cおよびバリアメタル膜13を介して、容量素子6の下部電極6aに電気的に接続される。
【0055】
各電極用配線34a,34b,34cは、前述した各配線用凹部32a,32b,32c内において、保護絶縁膜7に接触しない厚さに形成される。また、各電極用配線34a,34b,34cは、それぞれの径を約1μm以下に形成される。すなわち、各電極用配線34a,34b,34cは、各電極用プラグ33a,33b,33cと同程度の径の大きさからなる、孤立した島形状に形成される。このような各電極用配線34a,34b,34cは、孤立配線あるいは島状配線とも称することができる。
【0056】
各配線用凹部32a,32b,32cが、例えばオーバーエッチング現象により規定の寸法より大径に形成されて、各電極用配線34a,34b,34cが規定の寸法より大径に形成されたとする。あるいは、各配線用凹部32a,32b,32cがオーバーエッチング現象により規定の寸法より深く形成されて、各電極用配線34a,34b,34cが規定の寸法より長く形成されたとする。ところが、前述したように、各電極用配線34a,34b,34cは、各電極用プラグ33a,33b,33cの上方で孤立した島形状に形成されている。これにより、各電極用配線34a,34b,34cが規定の寸法より大径に、あるいは長く形成された場合でも、各電極用配線34a,34b,34cが容量素子6の上部電極6c、容量絶縁膜6b、および下部電極6aや、保護絶縁膜7に達するおそれは殆ど無い。
【0057】
また、たとえ各電極用配線34a,34bが容量素子6の上部電極6cに達した場合でも、各配線34a,34bは孤立した島形状に形成されているので、各配線34a,34bは上部電極6cに実質的に点状で接触することになる。これにより、各電極用配線34a,34bが上部電極6cに達した場合でも、各配線34a,34bと上部電極6cおよび保護絶縁膜7との、それぞれの接触界面における膜ストレスを抑制することができる。この結果、上部電極6cおよび保護絶縁膜7における膜剥がれを生じ難くすることができる。
【0058】
同様に、たとえ電極用配線34cが容量素子6の下部電極6aに達した場合でも、配線34cは孤立した島形状に形成されているので、配線34cは下部電極6aに実質的に点状で接触することになる。これにより、電極用配線34cが下部電極6aに達した場合でも、配線34cと下部電極6aおよび容量絶縁膜6bとの、それぞれの接触界面における膜ストレスを抑制することができる。この結果、下部電極6aおよび容量絶縁膜6bにおける膜剥がれを生じ難くすることができる。
【0059】
次に、図6に示すように、第1実施形態と同様の工程により、各電極用プラグ33a,33b,33cおよび各電極用配線34a,34b,34cなどが形成された第n層目の層間絶縁膜8の表面上に、拡散防止膜14を設ける。続けて、この拡散防止膜14の表面上に第n+1層目の層間絶縁膜15を設ける。続けて、3本の電極用上層プラグ18a,18b,18cおよび2本の電極用上層配線19a,19bなどを、層間絶縁膜15内に形成する。
【0060】
電極用上層プラグ18aは、電極用配線34aに一対一で電気的に接続される。また、電極用上層プラグ18bは、電極用配線34bに一対一で電気的に接続される。これにより、電極用上層配線19aは、各電極用上層プラグ18a,18b、各電極用配線34a,34b、および各電極用プラグ33a,33bなどを介して、容量素子6の上部電極6cに電気的に接続される。また、電極用上層プラグ18cは、電極用配線34cに一対一で電気的に接続される。これにより、電極用上層配線19bは、電極用上層プラグ18c、電極用配線34c、および電極用プラグ33cなどを介して、容量素子6の下部電極6aに電気的に接続される。
【0061】
以後、予め決められている所定の工程を経て、図6に示す所望の半導体装置35を得る。すなわち、容量素子6が設けられている層間絶縁膜8内で容量素子6の下部電極6aまたは上部電極6cに電気的に接続された各電極用配線34a,34b,34cを、容量素子6の上方でその各電極6a,6cのそれぞれの縁部に重ならない孤立した島形状に形成した半導体装置35を得る。
【0062】
以上説明したように、この第2実施形態によれば、層間絶縁膜8内で容量素子6の下部電極6aまたは上部電極6cに電気的に接続される各電極用配線34a,34b,34cを、各電極用プラグ33a,33b,33cと同様の孤立した島状配線として形成する。これにより、容量素子6およびその付近における膜剥がれ不良や、容量素子6の下部電極6aと上部電極6cとの短絡などによる、容量素子6の電気的特性不良が発生するおそれを殆ど無くすことができる。したがって、前述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0063】
また、容量素子6の下部電極6aまたは上部電極6cと電極用上層プラグ18a,18b,18cとの間に、各電極用プラグ33a,33b,33cよりも大径の各電極用配線34a,34b,34cを設ける。これにより、容量素子6の各電極6a,6cと各電極用上層配線19a,19bとの間の配線抵抗を低減できる。すなわち、容量素子6、ひいては半導体装置35の電気的特性を向上させることができる。
【0064】
(第3の実施の形態)
次に、本発明に係る第3実施形態を図7〜図9を参照しつつ説明する。図7は、本実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図である。図8は、本実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図および平面図である。図9は、本実施形態に係る半導体装置およびその製造工程を示す工程断面図である。なお、第1実施形態と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0065】
本実施形態では、前述した第1および第2の各実施形態と異なり、容量素子の下部電極を上部電極よりも厚肉に形成する。それとともに、容量素子が設けられる第n層目の層間絶縁膜内において、容量素子の下部電極および上部電極を、孤立した島形状に形成された電極用配線に電極用プラグを介すことなく電気的に接続する。以下、本実施形態の半導体装置およびその製造方法を、製造工程の順番に沿ってまとめて説明する。
【0066】
先ず、図7に示すように、前述した第1実施形態と同様の工程により、下層配線3などが形成された第n−1層目の層間絶縁膜2の表面上に、拡散防止膜5を設ける。続けて、拡散防止膜5上に容量素子41を設ける。この容量素子41は、第1実施形態の容量素子6と同様に、下部電極としてのチタンナイトライド膜41a、容量絶縁膜としてのシリコンナイトライド膜41b、および上部電極としてのチタンナイトライド膜41cからなる平面型に形成される。ただし、図7に示すように、本実施形態の容量素子41の下部電極41aは、第1実施形態の容量素子6の下部電極6aと異なり、容量素子41の上部電極41cよりも厚肉に形成される。続けて、上部電極41cの表面を全面的に覆って保護絶縁膜7を設ける。続けて、保護絶縁膜7が設けられた容量素子41を覆って、拡散防止膜5の表面上に第n層目の層間絶縁膜8を設ける。続けて、この層間絶縁膜8の表面をCMP法により平坦化する。
【0067】
次に、図8(a),(b)に示すように、第1実施形態と同様の工程により、ヴィアホール9および複数個の配線用凹部10,42a,42b,42cを層間絶縁膜8内に形成する。各配線用凹部42a,42b,42cは、第1実施形態の各ヴィアホール9a,9b,9cと同様の位置で、各ヴィアホール9a,9b,9cと同様の径の大きさに形成される。すなわち、各配線用凹部42a,42b,42cは、第2実施形態の各配線用凹部34a,34b,34cと同様の位置で、各配線用凹部34a,34b,34cと同様の径の大きさに形成される。ただし、各配線用凹部34a,34bと配線用凹部34cとは、互いに異なる深さに形成される。各配線用凹部34a,34bは、容量素子41の上部電極41c上に設けられた保護絶縁膜7を貫通して、上部電極41cの表面を露出する深さに形成される。これに対して、配線用凹部34cは、容量素子41の容量絶縁膜41bを貫通して、容量素子41の下部電極41aの表面を露出する深さに形成される。なお、図8(a)は、図8(b)中一点鎖線C−Cに沿って示す断面図である。
【0068】
続けて、第1実施形態と同様の工程により、ヴィアホール9および各配線用凹部10,42a,42b,42cのそれぞれの内側にバリアメタル膜13およびCu膜を埋め込む。この結果、1本の第n層目のヴィアプラグ11および5本の第n層目の配線12,43a,43b,43cが、バリアメタル膜13とともに形成される。電極用配線としての各配線43a,43b,43cは、第2実施形態の各電極用配線34a,34b,34cと同様の位置で、各電極用配線34a,34b,34cと同様の径の大きさに形成される。ただし、各電極用配線43a,43b,43cは、すべて電極用プラグを伴わずに単体の配線として形成される。各電極用配線43a,43bは、バリアメタル膜13を介して容量素子41の上部電極41cに直接電気的に接続される厚さに形成される。また、電極用配線34cは、バリアメタル膜13を介して容量素子41の下部電極41aに直接電気的に接続される厚さに形成される。これら各電極用配線43a,43b,43cも、第2実施形態の各電極用配線34a,34b,34cと同様に、孤立配線あるいは島状配線と称することができる。
【0069】
各配線用凹部42a,42b,42cが、例えばオーバーエッチング現象により規定の寸法より大径に形成されて、各電極用配線43a,43b,43cが規定の寸法より大径に形成されたとする。あるいは、各配線用凹部42a,42b,42cがオーバーエッチング現象により規定の寸法より深く形成されて、各電極用配線43a,43b,43cが規定の寸法より長く形成されたとする。ところが、前述したように、各電極用配線43a,43b,43cは、容量素子41の下部電極41aおよび上部電極41cのそれぞれの縁部から離れた位置において、孤立した島形状に形成されている。これにより、各電極用配線43a,43bが規定の寸法より大径に、あるいは長く形成された場合でも、各電極用配線43a,43bが容量素子41の容量絶縁膜41bや下部電極41aに達するおそれは殆ど無い。同様に、電極用配線43cが規定の寸法より大径に、あるいは長く形成された場合でも、電極用配線43cが容量素子41の上部電極41cや保護絶縁膜7に達するおそれは殆ど無い。
【0070】
また、各電極用配線43a,43bは孤立した島形状に形成されているので、各配線43a,43bは容量素子41の上部電極41cに実質的に点状で接触することになる。これにより、各電極用配線43a,43bと上部電極41cおよび保護絶縁膜7との、それぞれの接触界面における膜ストレスを抑制することができる。この結果、上部電極41cおよび保護絶縁膜7における膜剥がれを生じ難くすることができる。同様に、電極用配線43cは孤立した島形状に形成されているので、配線43cは容量素子41の下部電極41aに実質的に点状で接触することになる。これにより、電極用配線43cと下部電極41aおよび容量絶縁膜41bとの、それぞれの接触界面における膜ストレスを抑制することができる。この結果、下部電極41aおよび容量絶縁膜41bにおける膜剥がれを生じ難くすることができる。
【0071】
次に、図9に示すように、第1実施形態と同様の工程により、各電極用配線43a,43b,43cなどが形成された層間絶縁膜8の表面上に、拡散防止膜14を設ける。続けて、この拡散防止膜14の表面上に第n+1層目の層間絶縁膜15を設ける。続けて、3本の電極用上層プラグ18a,18b,18cおよび2本の電極用上層配線19a,19bなどを、層間絶縁膜15内に形成する。
【0072】
電極用上層プラグ18aは、電極用配線43aに一対一で電気的に接続される。また、電極用上層プラグ18bは、電極用配線43bに一対一で電気的に接続される。これにより、電極用上層配線19aは、各電極用上層プラグ18a,18bおよび各電極用配線43a,43bなどを介して、容量素子41の上部電極41cに電気的に接続される。また、電極用上層プラグ18cは、電極用配線43cに一対一で電気的に接続される。これにより、電極用上層配線19bは、電極用上層プラグ18cおよび電極用配線43cなどを介して、容量素子41の下部電極41aに電気的に接続される。
【0073】
以後、予め決められている所定の工程を経て、図9に示す所望の半導体装置44を得る。すなわち、容量素子41の下部電極41aを上部電極41cよりも厚肉に形成するとともに、容量素子41が設けられた層間絶縁膜8内において、孤立した島形状に形成された各電極用配線43a,43b,43cを、電極用プラグを介すことなく各電極41a,41cに直接電気的に接続した半導体装置44を得る。
【0074】
以上説明したように、この第3実施形態によれば、層間絶縁膜8内で容量素子41の下部電極41aまたは上部電極41cに直接電気的に接続される各電極用配線43a,43b,43cを、すべて孤立した島状配線として形成する。これにより、容量素子41およびその付近における膜剥がれ不良や、容量素子41の下部電極41aと上部電極41cとの短絡などによる、容量素子41の電気的特性不良が発生するおそれを殆ど無くすことができる。したがって、前述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0075】
また、容量素子41の下部電極41aまたは上部電極41cと電極用上層プラグ18a,18b,18cとを、各電極用配線43a,43b,43cだけで電気的に接続する。これにより、容量素子41の各電極41a,41cと各電極用上層配線19a,19bとの間の配線抵抗を低減できる。すなわち、容量素子41、ひいては半導体装置44の電気的特性を向上させることができる。
【0076】
さらに、層間絶縁膜8内において、容量素子41の上方には、第1実施形態の各電極用プラグ11a,11b,11cや、第2実施形態の各電極用プラグ33a,33b,33cよりも大径の、各電極用配線43a,43b,43cのみを形成する。これにより、半導体装置44の製造工程における規制が緩和される。この結果、半導体装置44を、第1実施形態の半導体装置20や第2実施形態の半導体装置35に比べて、より容易に製造することができるとともに、その歩留まりをより向上できる。すなわち、半導体装置44は、第1実施形態の半導体装置20や第2実施形態の半導体装置35に比べて、その生産効率をより向上し易く、かつ、より低コストで製造できる。
【0077】
(第4の実施の形態)
次に、本発明に係る第4実施形態を図10〜図13を参照しつつ説明する。図10および図11は、本実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図である。図12は、本実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図および平面図である。図13は、本実施形態に係る半導体装置およびその製造工程を示す工程断面図であるなお、第1実施形態と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0078】
本実施形態では、前述した第1〜第3の各実施形態と異なり、容量素子が設けられる第n層目の層間絶縁膜を、容量素子の下部電極または上部電極に接続されずに第n層目の層間絶縁膜内に設けられた配線と略同じ厚さに形成する。そして、その第n層目の層間絶縁膜内において、容量素子の下部電極および上部電極を、孤立した島形状に形成された電極用配線に電極用プラグを介すことなく電気的に接続する。以下、本実施形態の半導体装置およびその製造方法を、製造工程の順番に沿ってまとめて説明する。
【0079】
先ず、図10に示すように、前述した第1実施形態と同様の工程により、例えばd−TEOSからなる第n−2層目(nは3以上の整数)の層間絶縁膜51内に下層配線3などを形成する。続けて、下層配線3などが形成された層間絶縁膜51の表面上に、例えばSiNからなる拡散防止膜52を設ける。続けて、拡散防止膜5上に、d−TEOSからなる第n−1層目の層間絶縁膜53を設ける。続けて、層間絶縁膜51の表面上に、SiNからなる拡散防止膜54を設ける。続けて、リソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、所定の下層配線3の上方に、拡散防止膜54を貫通する貫通孔55を形成する。
【0080】
次に、図11に示すように、貫通孔55が形成された拡散防止膜52の表面上に、第1実施形態と同様に、平面型の容量素子6および保護絶縁膜7を設ける。続けて、保護絶縁膜7が設けられた容量素子6を覆って、拡散防止膜54の表面上にd−TEOSからなる第n層目の層間絶縁膜56を設ける。この際、層間絶縁膜56は、容量素子6の下部電極6aまたは上部電極6cに接続されずに層間絶縁膜56内に設けられる配線と略同じ厚さに形成される。具体的には、層間絶縁膜56は、その内部に設けられて下層配線3と電気的に接続される、後述する第n層目の配線12と略同じ厚さに形成される。続けて、層間絶縁膜56の表面をCMP法により平坦化する。
【0081】
次に、図12(a),(b)に示すように、第1実施形態と同様の工程により、複数個の配線用凹部10,57a,57b,57cを層間絶縁膜56内に形成する。この際、貫通孔55の上方に形成される配線用凹部10には、その下方の下層配線3の表面に連通するヴィアホール9を、拡散防止膜54および層間絶縁膜53を貫通して一体に形成する。また、各配線用凹部57a,57b,57cは、第3実施形態の各配線用凹部42a,42b,42cと同様に形成される。各配線用凹部57a,57bは、容量素子6の上部電極6c上に設けられた保護絶縁膜7を貫通して、上部電極6cの表面を露出する深さに形成される。また、配線用凹部57cは、容量素子6の容量絶縁膜6bを貫通して、容量素子6の下部電極6aの表面を露出する深さに形成される。なお、図12(a)は、図12(b)中一点鎖線D−Dに沿って示す断面図である。
【0082】
続けて、第1実施形態と同様の工程により、ヴィアホール9および各配線用凹部10,57a,57b,57cのそれぞれの内側にバリアメタル膜13およびCu膜を埋め込む。この結果、1本の第n層目のヴィアプラグ11および5本の第n層目の配線12,58a,58b,58cが、バリアメタル膜13とともに形成される。貫通孔55の上方に形成された配線12は、ヴィアプラグ11と一体のデュアルダマシン構造に形成される。この配線12は、ヴィアプラグ11およびバリアメタル膜13を介して、下層配線3に電気的に接続される。
【0083】
また、電極用配線としての各配線58a,58b,58cは、第3実施形態の各電極用配線43a,43b,43cと同様に形成される。各電極用配線58a,58bは、バリアメタル膜13を介して容量素子6の上部電極6cに直接電気的に接続される厚さに形成される。また、電極用配線58cは、バリアメタル膜13を介して容量素子6の下部電極6aに直接電気的に接続される厚さに形成される。これら各電極用配線58a,58b,58cも、第3実施形態の各電極用配線43a,43b,43cと同様に、孤立配線あるいは島状配線と称することができる。
【0084】
したがって、各電極用配線58a,58bが規定の寸法より大径に、あるいは長く形成された場合でも、各電極用配線58a,58bが容量素子6の容量絶縁膜6bや下部電極6aに達するおそれは殆ど無い。同様に、電極用配線58cが規定の寸法より大径に、あるいは長く形成された場合でも、電極用配線58cが容量素子6の上部電極6cや保護絶縁膜7に達するおそれは殆ど無い。また、各電極用配線58a,58bと容量素子6の上部電極6cおよび保護絶縁膜7との、それぞれの接触界面における膜ストレスを抑制することができる。これにより、容量素子6の上部電極6cおよび保護絶縁膜7における膜剥がれを生じ難くすることができる。同様に、電極用配線58cと容量素子6の下部電極6aおよび容量絶縁膜6bとの、それぞれの接触界面における膜ストレスを抑制することができる。これにより、容量素子6の下部電極6aおよび容量絶縁膜6bにおける膜剥がれを生じ難くすることができる。
【0085】
次に、図13に示すように、第1実施形態と同様の工程により、各電極用配線58a,58b,58cなどが形成された層間絶縁膜56の表面上に、拡散防止膜14を設ける。続けて、この拡散防止膜14の表面上に第n+1層目の層間絶縁膜15を設ける。続けて、3本の電極用上層プラグ18a,18b,18cおよび2本の電極用上層配線19a,19bなどを、層間絶縁膜15内に形成する。
【0086】
電極用上層プラグ18aは、電極用配線58aに一対一で電気的に接続される。また、電極用上層プラグ18bは、電極用配線58bに一対一で電気的に接続される。これにより、電極用上層配線19aは、各電極用上層プラグ18a,18bおよび各電極用配線58a,58bなどを介して、容量素子6の上部電極6cに電気的に接続される。また、電極用上層プラグ18cは、電極用配線58cに一対一で電気的に接続される。これにより、電極用上層配線19bは、電極用上層プラグ18cおよび電極用配線58cなどを介して、容量素子6の下部電極6aに電気的に接続される。
【0087】
以後、予め決められている所定の工程を経て、図13に示す所望の半導体装置59を得る。すなわち、容量素子6が設けられる層間絶縁膜56を、容量素子6の下部電極6aまたは上部電極6cに接続されずに層間絶縁膜56内に設けられた配線12と略同じ厚さに形成するとともに、各電極6a,6cを、層間絶縁膜56内で孤立した島形状に形成された各電極用配線58a,58b,58cに電極用プラグを介すことなく電気的に接続した半導体装置59を得る。
【0088】
以上説明したように、この第4実施形態によれば、層間絶縁膜56内で容量素子6の下部電極6aまたは上部電極6cに直接電気的に接続される各電極用配線58a,58b,58cを、すべて孤立した島状配線として形成する。これにより、容量素子6およびその付近における膜剥がれ不良や、容量素子6の下部電極6aと上部電極6cとの短絡などによる、容量素子6の電気的特性不良が発生するおそれを殆ど無くすことができる。したがって、前述した第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0089】
なお、本発明に係る半導体装置は、前述した第1〜第4の各実施形態には制約されない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、それらの構成、あるいは製造工程などの一部を種々様々な設定に変更したり、あるいは各種設定を適宜、適当に組み合わせて用いたりして実施することができる。
【0090】
例えば、各プラグ11a,11b,11c,33a,33b,33cの径の大きさは、バリアメタル膜13も含めて約1μm以下に形成しても構わない。同様に、各配線34a,34b,34c,43a,43b,43c,58a,58b,58cの径の大きさも、バリアメタル膜13も含めて約1μm以下に形成しても構わない。
【0091】
また、各プラグ11,11a,11b,11c,18a,18b,18c,33a,33b,33cの形成材料はCu単体には限られない。各プラグ11,11a,11b,11c,18a,18b,18c,33a,33b,33cを、例えばCu合金、Al、およびAl合金などを用いて形成しても構わない。同様に、各配線12,19a,19b,34a,34b,34c,43a,43b,43c,58a,58b,58cの形成材料もCu単体には限られない。各配線12,19a,19b,34a,34b,34c,43a,43b,43c,58a,58b,58cを、例えばCu合金、Al、およびAl合金などを用いて形成しても構わない。
【0092】
また、各プラグ11,11a,11b,11c,18a,18b,18c,33a,33b,33cおよび各配線12,19a,19b,34a,34b,34c,43a,43b,43c,58a,58b,58cを、層ごとに異なる材料を用いて形成しても構わない。また、各バリアメタル膜4,13は、各プラグ11,11a,11b,11c,18a,18b,18c,33a,33b,33cおよび各配線12,19a,19b,34a,34b,34c,43a,43b,43c,58a,58b,58cの形成材料に応じて適宜、適正な材料を用いて形成すればよい。各プラグ11,11a,11b,11c,18a,18b,18c,33a,33b,33cおよび各配線12,19a,19b,34a,34b,34c,43a,43b,43c,58a,58b,58cの形成材料によっては、各バリアメタル膜4,13を省略することも可能である。
【0093】
また、各プラグ11,11a,11b,11c,18a,18b,18c,33a,33b,33cおよび各配線12,19a,19b,34a,34b,34c,43a,43b,43c,58a,58b,58cを形成する方法は、埋め込み法には限られない。各プラグ11,11a,11b,11c,18a,18b,18c,33a,33b,33cおよび各配線12,19a,19b,34a,34b,34c,43a,43b,43c,58a,58b,58cを、例えば反応性イオンエッチング法(RIE法)などを用いて形成しても構わない。
【0094】
また、各配線12,19a,19b,34a,34b,34cを、デュアルダマシン構造に形成する必要は無い。各配線12,19a,19b,34a,34b,34cを、各プラグ11,18a,18b,18c,33a,33b,33cと別体に形成しても構わない。すなわち、各配線12,19a,19b,34a,34b,34cを、いわゆるシングルダマシン構造に形成しても構わない。この場合、各配線12,19a,19b,34a,34b,34cと、各プラグ11,18a,18b,18c,33a,33b,33cとを、互いに異なる材料を用いて形成しても構わない。
【0095】
また、容量素子6,41の下部電極6a,41aおよび上部電極6c,41cの形成材料はチタンナイトライドには限られない。各電極6a,41a,6c,41cは、例えばタンタルナイトライド、あるいはルテニウムなどを用いて形成されても構わない。さらに、下部電極6a,41aと上部電極6c,41cとを、互いに異なる材料を用いて形成しても構わない。
【0096】
また、容量素子6,41の容量絶縁膜6b,41bの形成材料はシリコンナイトライドには限られない。容量絶縁膜6b,41bは、例えばシリコンオキサイド、あるいは所定の金属を含む金属酸化物などを用いて形成されても構わない。このような金属酸化物としては、例えばアルミナ、タンタルオキサイド、およびチタンオキサイドなどが挙げられる。さらに、容量絶縁膜6b,41bとして、各種の低比誘電率膜や強誘電体膜を用いることも可能である。
【0097】
このように、容量素子6,41、各プラグ11,11a,11b,11c,18a,18b,18c,33a,33b,33c、各配線12,19a,19b,34a,34b,34c,43a,43b,43c,58a,58b,58c、および各バリアメタル膜4,13などは、所望する各半導体装置20,35,44,59の性能などに基づいて適宜、適正な材料を用いて形成すればよい。
【0098】
また、容量素子6,41の構造は、前述した第1〜第4の各実施形態のように、平面型に限られない。例えば、スタック型やトレンチ型などと称される立体構造でも構わない。より具体的には、容量素子6,41の構造を、いわゆるシリンダ型、箱型、凹型などに形成しても構わない。
【0099】
また、第1および第2の各実施形態において、容量素子6の下部電極6aまたは上部電極6cに、第3実施形態あるいは第4実施形態のように、電極用配線を直接接続しても構わない。これに対して、第3および第4の各実施形態において、容量素子6,41の下部電極6a,41aまたは上部電極6c,41cに、第1実施形態あるいは第2実施形態のように、電極用プラグあるいはデュアルダマシン構造の電極用配線を接続しても構わない。
【0100】
また、第3実施形態において、容量素子41の上部電極41cを下部電極41aよりも厚肉に形成しても構わない。あるいは、容量素子41の下部電極41aおよび上部電極41cを、ともに第1および第2実施形態の容量素子6の下部電極6aおよび上部電極6cよりも厚肉に形成しても構わない。
【0101】
さらに、下層配線3は、容量素子6,41が設けられる層の1つ下の層に設けられる必要は無い。下層配線3を、容量素子6,41が設けられる層の2つ以上下の層に設けても構わない。同様に、電極用上層配線19a,19bは、容量素子6,41が設けられる層の1つ上の層に設けられる必要は無い。電極用上層配線19a,19bを、容量素子6,41が設けられる層の2つ以上上の層に設けても構わない。
【0102】
【発明の効果】
本発明に係る半導体装置によれば、容量素子とその下部電極および上部電極に電気的に接続される配線との接触性の改善が図られているので、容量素子における膜剥がれ不良や電気的特性の不良(劣化)が抑制されており、信頼性が向上されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図。
【図2】第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図。
【図3】第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図および平面図。
【図4】第1実施形態に係る半導体装置およびその製造工程を示す工程断面図。
【図5】第2実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図および平面図。
【図6】第2実施形態に係る半導体装置およびその製造工程を示す工程断面図。
【図7】第3実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図。
【図8】第3実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図および平面図。
【図9】第3実施形態に係る半導体装置およびその製造工程を示す工程断面図。
【図10】第4実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図。
【図11】第4実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図。
【図12】第4実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図および平面図。
【図13】第4実施形態に係る半導体装置およびその製造工程を示す工程断面図。
【図14】従来技術に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図および平面図。
【図15】従来技術に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図。
【図16】従来技術に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図。
【図17】従来技術に係る半導体装置を示す断面図および平面図。
【符号の説明】
1…半導体基板(シリコン基板)、6,41…容量素子(キャパシタ素子)、6a,41a…チタンナイトライド膜(下部電極)、6b,41b…シリコンナイトライド膜(キャパシタ絶縁膜、容量絶縁膜)、6c,41c…チタンナイトライド膜(上部電極)、7…シリコンナイトライド膜(ストッパー膜、保護絶縁膜)、8,56…d−TEOS膜(第n層目の層間絶縁膜)、11…ヴィアプラグ11a,11b,11c,33a,33b,33c…電極用プラグ(ヴィアプラグ)、12…Cu配線(第n層目の配線)、15…d−TEOS膜(第n+1層目の層間絶縁膜)、18a,18b,18c…電極用上層プラグ(ヴィアプラグ)、19a,19b…電極用上層配線(Cu配線,第n+1層目の配線)、43a,43b,43c,58a,58b,58c…電極用配線(Cu配線,第n層目の配線)
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の配線構造に係り、特に容量素子とその下部電極および上部電極に電気的に接続される配線との接触性の改善を図った半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置内に設けられた容量素子(キャパシタ)の上部電極および下部電極は、一般的にはそれら各電極の上方で配線やプラグなどに電気的に接続される(例えば特許文献1,2参照)。以下、半導体装置内の容量素子付近の配線構造を、図14〜図17を参照しつつ、その製造工程の順番に沿って具体例を挙げて簡潔に説明する。
【0003】
先ず、図14(a),(b)に示すように、基板101上に設けられた第n−1層目(nは2以上の整数)の層間絶縁膜102の上に拡散防止膜103を設ける。層間絶縁膜102の内部には、第n−1層目の配線104およびバリアメタル膜105が形成されている。続けて、拡散防止膜103の上に容量素子106を設ける。具体的には、拡散防止膜103上に、下側から順番に容量素子106の下部電極となるチタンナイトライド層(膜)106a、容量素子106の容量絶縁膜となるシリコンナイトライド層(膜)106b、そして上部電極となるチタンナイトライド層(膜)106cを形成する。これにより、拡散防止膜103上に平面型の容量素子106が形成される。続けて、チタンナイトライド層106cの上にシリコンナイトライド層(膜)107を形成する。シリコンナイトライド層107は、容量素子106上にヴィアホールを加工する際のストッパー層(膜)として機能する。なお、図14(a)は、図14(b)中一点鎖線X−Xに沿って示す断面図である。
【0004】
次に、図15に示すように、容量素子106を覆うように、拡散防止膜103の上に第n層目の層間絶縁膜108を設ける。続けて、層間絶縁膜108の表面(上面)を、例えばCMP法により平坦化する。
【0005】
次に、図16に示すように、層間絶縁膜108の内部に、ヴィアホール109および配線溝110を形成する。続けて、ヴィアホール109および配線溝110の内側に、配線材料としての銅(Cu)、およびバリアメタル膜105の形成材料を埋め込んだ後、層間絶縁膜107の表面(上面)にCMP法を施す。これにより、容量素子105の下部電極105aおよび上部電極105cや、第n−1層目の配線104と電気的に接続される第n層目の配線111、ヴィアプラグ(コンタクトプラグ)112、およびバリアメタル膜105を形成する。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−274328号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2001−274340号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図16に示すように、配線111のうち、例えば容量素子105の上に形成される配線111a,111bを、上部電極106cあるいは下部電極106aの外側に張り出すように大きく形成する。この場合、配線溝110が規定以上の深さに形成されると、図17(a)に示すように、配線111a,111bの下面が容量素子106のいずれかの層(膜)と平面的に接触するおそれがある。配線111a,111bと容量素子106とが平面的(全面的)に接触すると、配線111a,111bと容量素子106のいずれかの層(膜)との接触界面において膜ストレスが発生して、膜剥がれ不良が発生し易くなる。
【0009】
また、本来、同じ極性の電極に電気的に接続されているヴィアプラグ112同士を電気的に接続する配線111aが、異なる極性の電極に電気的に接触するおそれがある。すなわち、容量素子106の上部電極106cのみに電気的に接続される配線111aが、容量素子106の下部電極106aとも電気的に接触するおそれがある。配線111aが下部電極106aと電気的に接触すると、下部電極106aと上部電極106cとの間におけるショートなど、容量素子106の電気的特性不良(キャパシタ特性劣化不良)が発生する。なお、図17(a)は、図17(b)中一点鎖線Y−Yに沿って示す断面図である。
【0010】
本発明は、以上説明したような課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、容量素子とその下部電極および上部電極に電気的に接続される配線との接触性の改善が図られて、容量素子における膜剥がれ不良や電気的特性の不良(劣化)が抑制され、信頼性が向上された半導体装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の一態様に係る半導体装置は、基板上に設けられ、容量絶縁膜を下部電極および上部電極で挟んで形成された容量素子と、この容量素子を覆って前記基板上に設けられた第n層目の層間絶縁膜と、前記基板上に設けられた複数本のプラグおよび複数本の配線とを具備してなり、前記各配線のうち前記容量素子の上方で前記下部電極または前記上部電極に電気的に接続された配線は、前記第n層目の層間絶縁膜の上に設けられた第n+1層目以上の層間絶縁膜内に設けられていることを特徴とするものである。
【0012】
この半導体装置においては、基板上に設けられ、容量絶縁膜を下部電極および上部電極で挟んで形成された容量素子と、この容量素子を覆って基板上に設けられた第n層目の層間絶縁膜と、基板上に設けられた複数本のプラグおよび複数本の配線とを具備している。そして、各配線のうち容量素子の上方で下部電極または上部電極に電気的に接続された配線は、第n層目の層間絶縁膜の上に設けられた第n+1層目以上の層間絶縁膜内に設けられている。
【0013】
また、前記課題を解決するために、本発明の別の態様に係る半導体装置は、基板上に設けられ、容量絶縁膜を下部電極および上部電極で挟んで形成された容量素子と、この容量素子を覆って前記基板上に設けられた第n層目の層間絶縁膜と、前記基板上に設けられた複数本のプラグおよび複数本の配線とを具備してなり、前記各配線のうち前記第n層目の層間絶縁膜内で前記下部電極または前記上部電極に電気的に接続された配線は、前記容量素子の上方で前記各電極のそれぞれの縁部に重ならない孤立した島形状に形成されていることを特徴とするものである。
【0014】
この半導体装置においては、基板上に設けられ、容量絶縁膜を下部電極および上部電極で挟んで形成された容量素子と、この容量素子を覆って基板上に設けられた第n層目の層間絶縁膜と、基板上に設けられた複数本のプラグおよび複数本の配線とを具備している。そして、各配線のうち第n層目の層間絶縁膜内で下部電極または上部電極に電気的に接続された配線は、容量素子の上方で各電極のそれぞれの縁部に重ならない孤立した島形状に形成されている。
【0015】
これらの構成によれば、容量素子の上方でその下部電極または上部電極に接続された配線が、下部電極、上部電極、および容量絶縁膜のそれぞれの上面と全面的に接触するおそれは殆ど無い。したがって、容量素子の下部電極または上部電極に接続された配線が容量素子のいずれかの層に全面的に接触し、その接触界面において膜ストレスが発生するおそれは殆ど無い。この結果、容量素子の膜剥がれ不良などが発生するおそれは殆ど無い。ひいては、そのような膜剥がれ不良に起因する、容量素子の電気的特性不良(キャパシタ特性劣化不良)が発生するおそれは殆ど無い。また、互いに極性の異なる電極に接続された配線同士が電気的に接触するおそれも殆ど無い。さらには、一方の電極に接続されている配線が他方の電極に電気的に接触するおそれも殆ど無い。したがって、下部電極と上部電極とが電気的に接続されて短絡するおそれは殆ど無い。この結果、容量素子における電気的特性不良が発生するおそれも殆ど無い。
【0016】
このように、本発明に係る半導体装置は、容量素子とその下部電極または上部電極に電気的に接続される配線との接触性の改善が図られている。これにより、本発明に係る半導体装置は、容量素子における膜剥がれ不良や電気的特性の不良(劣化)が抑制され、信頼性が向上されている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図示の実施形態によって説明する。
【0018】
(第1の実施の形態)
先ず、本発明に係る第1実施形態を図1〜図4を参照しつつ説明する。図1および図2は、本実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図である。図3は、本実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図および平面図である。図4は、本実施形態に係る半導体装置およびその製造工程を示す工程断面図である。
【0019】
本実施形態では、基板上に設けられる複数本の配線のうち、容量素子の上方で容量素子の下部電極または上部電極に電気的に接続される電極用配線を、容量素子が設けられる第n層目の層間絶縁膜の上に設けられた第n+1層目の層間絶縁膜内に設ける。以下、本実施形態の半導体装置およびその製造方法を、製造工程の順番に沿ってまとめて説明する。
【0020】
先ず、図1に示すように、図示しない各種電子回路を構成する能動領域などが形成された半導体基板(シリコン基板)1上に、例えばCVD法によりd−TEOSからなる第n−1層目(nは2以上の整数)の層間絶縁膜2を設ける。続けて、層間絶縁膜2の内部に複数本の第n−1層目の配線(下層配線)3およびバリアメタル膜4を埋め込み形成する。各下層配線3は、例えばCuにより形成される。また、バリアメタル膜4は、例えばTaNやTiNなどにより形成される。続けて、下層配線3などが形成された層間絶縁膜2の表面(上面)上に、例えばCVD法によりSiNからなる拡散防止膜5を設ける。
【0021】
続けて、拡散防止膜5上に平面型の容量素子(キャパシタ素子)6を設ける。具体的には、先ず、下地配線3の上方から外れた位置において、拡散防止膜5の表面の一部を覆って、容量素子6の下部電極となるチタンナイトライド膜6aを成膜する。続けて、チタンナイトライド膜6aの表面を全面的に覆って、容量素子6の容量絶縁膜(キャパシタ絶縁膜)となるシリコンナイトライド膜6bを成膜する。続けて、シリコンナイトライド膜6bの表面の一部を覆って、容量素子6の上部電極となるチタンナイトライド膜6cを成膜する。これら各膜6a,6b,6cは、例えばスパッタリング法により成膜される。
【0022】
この後、スパッタリング法により、チタンナイトライド膜6cの表面を全面的に覆って、チタンナイトライド膜6cを保護するための保護絶縁膜7となるシリコンナイトライド膜7を成膜する。このシリコンナイトライド膜7は、後述するヴィアホール9a,9bを形成する際のストッパー膜として機能する。
【0023】
次に、図2に示すように、保護絶縁膜7が設けられた容量素子6を覆って、拡散防止膜5の表面上に、CVD法によりd−TEOSからなる第n層目の層間絶縁膜8を設ける。続けて、この層間絶縁膜8の表面を、例えばCMP法により平坦化する。
【0024】
次に、リソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、図3(a),(b)に示すように、複数本の第n層目のヴィアプラグ(コンタクトプラグ)11,11a,11b,11cを形成するためのヴィアホール(コンタクトホール)9,9a,9b,9cを、層間絶縁膜8内の所定の箇所に複数個形成する。同様に、複数本の第n層目の配線12を形成するための配線用凹部(配線用溝)10を、層間絶縁膜8内の所定の箇所に複数個形成する。なお、図3(a)は、図3(b)中一点鎖線A−Aに沿って示す断面図である。
【0025】
配線用凹部10は、2本の下層配線3の上方にそれぞれ1個ずつ形成される。一方の配線用凹部10は、ヴィアホール9と一体に層間絶縁膜8および拡散防止膜5を貫通して形成される。また、他方の配線用凹部10は、ヴィアホール9を伴わずに単体の配線用凹部として形成される。各ヴィアホール9a,9bは、ともに容量素子6の上部電極6cの上方で保護絶縁膜7を貫通して形成される。また、ヴィアホール9cは、容量素子6の下部電極6aのうち上部電極6cが重なっていない領域(部分)の上方で、容量絶縁膜6bを貫通して形成される。これら各ヴィアホール9a,9b,9cは、すべて配線用凹部10を伴わずに単体のヴィアホールとして形成される。
【0026】
図3(a),(b)に示すように、各ヴィアホール9a,9bは、たとえオーバーエッチング現象などにより規定の寸法より大径に形成された場合でも、上部電極6cの縁部を露出しない位置、大きさ、および形状に形成される。すなわち、各ヴィアホール9a,9bは、上部電極6cの縁部から外れた位置において、上部電極6cの縁部と重なったり、交差したり、あるいは上部電極6cの縁部を跨いだりしない大きさおよび形状に形成される。
【0027】
具体的には、各ヴィアホール9a,9bは、上部電極6cの縁部から離れた位置において、各ヴィアホール9a,9bの内部に形成される各ヴィアプラグ11a,11bの径が、それぞれ約1μm以下になる大きさに形成される。これにより、たとえ各ヴィアホール9a,9bがオーバーエッチング現象により規定の寸法より大径に形成された場合でも、各ヴィアホール9a,9bが上部電極6cの上方から外れて上部電極6cの外側に広がるおそれは殆ど無い。すなわち、各ヴィアホール9a,9bが容量絶縁膜6bや下部電極6aの上方に広がるおそれは殆ど無い。したがって、たとえ各ヴィアホール9a,9bがオーバーエッチング現象により規定の寸法よりも深く形成された場合でも、容量絶縁膜6bや下部電極6aが露出されるおそれは殆ど無い。
【0028】
同様に、ヴィアホール9cは、たとえオーバーエッチング現象により規定の寸法より大径に形成された場合でも、下部電極6aおよび上部電極6cのそれぞれの縁部を露出しない位置、大きさ、および形状に形成される。すなわち、ヴィアホール9cは、下部電極6aおよび上部電極6cの各縁部から外れた位置において、各電極6a,6cの各縁部と重なったり、交差したり、あるいは各電極6a,6cの各縁部を跨いだりしない大きさおよび形状に形成される。
【0029】
具体的には、ヴィアホール9cは、上部電極6cおよび下部電極6aの各縁部から離れた位置において、ヴィアホール9cの内部に形成されるヴィアプラグ11cの径が、約1μm以下になる大きさに形成される。これにより、たとえヴィアホール9cがオーバーエッチング現象により規定の寸法より大径に形成された場合でも、ヴィアホール9cが下部電極6aの上部電極6cが重なっていない領域の上方から外れるおそれは殆ど無い。すなわち、ヴィアホール9cが、下部電極6aの外側や上部電極6cの上方に広がるおそれは殆ど無い。したがって、たとえヴィアホール9cがオーバーエッチング現象により規定の寸法より大径に形成された場合でも、上部電極6cが露出されるおそれは殆ど無い。
【0030】
続けて、層間絶縁膜8の表面上、ならびに各ヴィアホール9,9a,9b,9cおよび各配線用凹部10のそれぞれの内側に、CVD法によりバリアメタル膜13を成膜する。このバリアメタル膜13も、バリアメタル膜4と同様に、例えばTaNやTiNなどにより形成される。続けて、各ヴィアホール9,9a,9b,9cおよび各配線用凹部10のそれぞれの内側を埋めるように、CVD法によりバリアメタル膜13の表面上にCu膜を成膜する。このCu膜は、各ヴィアプラグ11,11a,11b,11cおよび各配線12の形成材料となる。続けて、CMP法により層間絶縁膜8の表面上のバリアメタル膜13およびCu膜を研磨して除去する。これにより、各ヴィアホール9,9a,9b,9cおよび各配線用凹部10のそれぞれの内側にバリアメタル膜13およびCu膜を埋め込む。この結果、4本の第n層目のヴィアプラグ11,11a,11b,11c、および2本の第n層目の配線12が、バリアメタル膜13とともに形成される。
【0031】
図3(a)に示すように、一方の配線12は、ヴィアプラグ11と一体のいわゆるデュアルダマシン構造に形成される。このデュアルダマシン配線12は、ヴィアプラグ11およびバリアメタル膜13を介して、一方の下層配線3に電気的に接続される。また、他方の配線12は、ヴィアプラグ11を伴わず、下層配線3に電気的に接続されない単体の配線として形成される。電極用プラグとしての3本のヴィアプラグ11a,11b,11cは、すべて配線12を伴わずに単体のヴィアプラグとして形成される。各電極用プラグ11a,11bは、バリアメタル膜13を介して容量素子6の上部電極6cに電気的に接続される。また、電極用プラグ11cは、バリアメタル膜13を介して容量素子6の下部電極6aに電気的に接続される。
【0032】
各電極用プラグ11a,11bは、前述した各ヴィアホール9a,9b内において、それぞれ径が約1μm以下の孤立した島形状に形成される。すなわち、各電極用プラグ11a,11bは、上部電極6cの縁部から離れた位置において、上部電極6cよりも十分小さく、かつ、上部電極6cの縁部と重なったり、交差したり、あるいは上部電極6cの縁部を跨いだりしない大きさおよび形状に形成される。そのような位置、大きさ、および形状に形成された単独の各電極用プラグ11a,11bは、孤立ヴィアプラグあるいは島状ヴィアプラグとも称することができる。
【0033】
各電極用プラグ11a,11bを、前述した孤立した島形状に形成することにより、各電極用プラグ11a,11bと上部電極6cとを、例えば互いに全面的に接触し合っている上部電極膜6cと保護絶縁膜7とは異なる状態で接触させることができる。上部電極膜6cと保護絶縁膜7との接触状態を、例えば面状(平面状)の接触状態と称するとする。これに対して、各電極用プラグ11a,11bと上部電極6cとの接触面積は、上部電極膜6cと保護絶縁膜7との接触面積に比べて十分に小さい。このような各電極用プラグ11a,11bと上部電極6cとの接触状態は、上部電極膜6cと保護絶縁膜7との面状の接触状態に対して、例えば点状の接触状態と称することができる。
【0034】
各電極用プラグ11a,11bを上部電極6cに実質的に点状で接触させることにより、各電極用プラグ11a,11bと保護絶縁膜7および上部電極6cとの、それぞれの接触界面における膜ストレスを抑制することができる。この結果、上部電極6cおよび保護絶縁膜7における膜剥がれを生じ難くすることができる。ひいては、容量素子6およびその付近における膜剥がれ不良に起因する、容量素子6の電気的特性不良(キャパシタ特性劣化不良)が発生するおそれを殆ど無くすことができる。
【0035】
また、各ヴィアホール9a,9bが、例えばオーバーエッチング現象により規定の寸法より大径に形成されて、各電極用プラグ11a,11bが規定の寸法より大径に形成されたとする。あるいは、各ヴィアホール9a,9bがオーバーエッチング現象により規定の寸法より深く形成されて、各電極用プラグ11a,11bが規定の寸法より長く形成されたとする。ところが、前述したように、各電極用プラグ11a,11bは、上部電極6cの上方で、かつ、上部電極6cと下部電極6aとが重なり合っていない領域(部分)から離れた位置において、孤立した島形状に形成される。これにより、各電極用プラグ11a,11bが規定の寸法より大径に、あるいは長く形成された場合でも、各電極用プラグ11a,11bが容量絶縁膜6bや下部電極6aに達するおそれは殆ど無い。
【0036】
特に、上部電極6cに電気的に接続された各電極用プラグ11a,11bが、上部電極6cとは極性の異なる下部電極6aに電気的に接続されるおそれを殆ど無くすことができる。すなわち、上部電極6cと下部電極6aとが、各電極用プラグ11a,11bを介して電気的に接続されて短絡(ショート)するおそれなどを殆ど無くすことができる。この結果、容量素子6の電気的特性不良(キャパシタ特性劣化不良)が発生するおそれを殆ど無くすことができる。
【0037】
また、電極用プラグ11cは、前述したヴィアホール9c内において、その径が約1μm以下の孤立した島形状に形成される。すなわち、電極用プラグ11cは、上部電極6cおよび下部電極6aのそれぞれの縁部から離れた位置において、下部電極6aの上部電極6cが重なっていない領域(部分)よりも十分小さく、かつ、各電極6a,6cの各縁部と重なったり、交差したり、あるいは各電極6a,6cの各縁部を跨いだりしない大きさおよび形状に形成される。そのような位置、大きさ、および形状に形成された単独の電極用プラグ11cも、孤立ヴィアプラグあるいは島状ヴィアプラグと称することができる。
【0038】
電極用プラグ11cを、各電極用プラグ11a,11bと同様の孤立した島形状に形成することにより、電極用プラグ11cを下部電極6aに実質的に点状で接触させることができる。これにより、電極用プラグ11cと容量絶縁膜6bおよび下部電極6aとの、それぞれの接触界面における膜ストレスを抑制することができる。この結果、下部電極6aおよび容量絶縁膜6bにおける膜剥がれを生じ難くすることができる。ひいては、容量素子6およびその付近における膜剥がれ不良に起因する、容量素子6の電気的特性不良が発生するおそれを殆ど無くすことができる。
【0039】
また、例えばヴィアホール9cがオーバーエッチング現象により規定の寸法より大径に形成されて、電極用プラグ11cが規定の寸法より大径に形成されたとする。ところが、前述したように、電極用プラグ11cは、下部電極6aの上部電極6cが重なっていない領域の上方で、かつ、上部電極6cおよび下部電極6aのそれぞれの縁部から離れた位置において、孤立した島形状に形成される。これにより、電極用プラグ11cが規定の寸法より大径に形成された場合でも、電極用プラグ11cが上部電極6cに達するおそれは殆ど無い。すなわち、下部電極6aに電気的に接続された電極用プラグ11cが、下部電極6aとは極性の異なる上部電極6cに電気的に接続されるおそれを殆ど無くすことができる。したがって、下部電極6aと上部電極6cとが、電極用プラグ11cを介して電気的に接続されて短絡するおそれなどを殆ど無くすことができる。この結果、容量素子6の電気的特性不良が発生するおそれを殆ど無くすことができる。
【0040】
次に、図4に示すように、各電極用プラグ11,11a,11b,11cおよび配線12などが形成された第n層目の層間絶縁膜8の表面上に、CVD法によりSiNからなる拡散防止膜14を設ける。続けて、この拡散防止膜14の表面上に、CVD法によりd−TEOSからなる第n+1層目の層間絶縁膜15を設ける。続けて、リソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、複数本の第n+1層目のヴィアプラグ(コンタクトプラグ)18a,18b,18cを形成するためのヴィアホール(コンタクトホール)16a,16b,16cを、層間絶縁膜15内の所定の箇所に複数個形成する。同様に、複数本の第n+1層目の配線19a,19bを形成するための配線用凹部(配線用溝)17a,17bを、層間絶縁膜15内の所定の箇所に複数個形成する。
【0041】
各ヴィアホール16a,16bは、それぞれ各電極用プラグ11a,11bの上方で拡散防止膜14を貫通して形成される。また、ヴィアホール16cは、電極用プラグ11cの上方で拡散防止膜14を貫通して形成される。配線用凹部17aは、2つのヴィアホール16a,16bの上方で両ヴィアホール16a,16bに連通して一体に形成される。また、配線用凹部17bは、ヴィアホール16cの上方でヴィアホール16cに連通して一体に形成される。
【0042】
続けて、層間絶縁膜15の表面上、ならびに各ヴィアホール16a,16b,16cおよび各配線用凹部17a,17bのそれぞれの内側に、CVD法によりバリアメタル膜13を成膜する。続けて、各ヴィアホール16a,16b,16cおよび各配線用凹部17a,17bのそれぞれの内側を埋めるように、CVD法によりバリアメタル膜13の表面上にCu膜を成膜する。このCu膜は、各ヴィアプラグ18a,18b,18cおよび各配線12の形成材料となる。続けて、CMP法により、層間絶縁膜15の表面上のバリアメタル膜13およびCu膜を研磨して除去する。これにより、各ヴィアホール16a,16b,16cおよび各配線用凹部17a,17bのそれぞれの内側にバリアメタル膜13およびCu膜を埋め込む。この結果、3本の第n+1層目のヴィアプラグ18a,18b,18c、および2本の第n+1層目の電極用配線19a,19bが、バリアメタル膜13とともに形成される。
【0043】
図4に示すように、電極用上層プラグとしての2本のヴィアプラグ18a,18bは、それぞれ容量素子6の上部電極6cに電気的に接続された2本の電極用プラグ11a,11bに電気的に接続される。また、電極用上層配線としての電極用配線19aは、各電極用上層プラグ18a,18bと一体のデュアルダマシン構造に形成される。したがって、電極用上層配線19aは、各電極用上層プラグ18a,18bおよびバリアメタル膜13を介して、各電極用プラグ11a,11bに電気的に接続される。すなわち、層間絶縁膜15内において容量素子6の上部電極6cの上方に形成された電極用上層配線19aは、各電極用上層プラグ18a,18bおよび各電極用プラグ11a,11bを介して、容量素子6の上部電極6cに電気的に接続される。層間絶縁膜8内において上部電極6cに互いに独立に電気的に接続された各電極用プラグ11a,11bは、電極用上層配線19aによって一つの通電経路にまとめられる。
【0044】
また、電極用上層プラグとしてのヴィアプラグ18cは、容量素子6の下部電極6aに電気的に接続された電極用プラグ11cに電気的に接続される。電極用上層配線としての電極用配線19bは、電極用上層プラグ18cと一体のデュアルダマシン構造に形成される。したがって、電極用上層配線19bは、電極用上層プラグ18cおよびバリアメタル膜13を介して、電極用プラグ11cに電気的に接続される。すなわち、層間絶縁膜15内において容量素子6の上部電極6cの上方から外れた位置に形成された電極用上層配線19bは、電極用上層プラグ18cおよび電極用プラグ11cを介して、容量素子6の下部電極6aに電気的に接続される。
【0045】
以後、予め決められている所定の工程を経て、図4に示す所望の半導体装置20を得る。すなわち、容量素子6の上方でその下部電極6aまたは上部電極6cに電気的に接続された各電極用上層配線19a,19bが、容量素子6が設けられている層間絶縁膜8の1つ上層の層間絶縁膜15内に設けられている半導体装置20を得る。
【0046】
以上説明したように、この第1実施形態によれば、下部電極6aまたは上部電極6cに電気的に接続される各電極用上層配線19a,19bを、容量素子6が設けられている層間絶縁膜8の1つ上層の層間絶縁膜15内に設ける。これにより、各電極用上層配線19a,19bが下部電極6aまたは上部電極6cより大きく形成されたり、あるいは各電極6a,6cのそれぞれの縁部と交差する位置、大きさ、および形状に形成されたりした場合でも、各電極用上層配線19a,19bが下部電極6aまたは上部電極6cと全面的に接触するおそれを殆ど無くすことができる。それとともに、各電極用上層配線19a,19bが下部電極6aおよび上部電極6cの双方に電気的に接続されたりするおそれも殆ど無くすことができる。すなわち、電極用上層配線19a,19bを容量素子6とは異なる層に設けることにより、各配線19a,19bの位置、大きさ、および形状などに拘らず、各配線19a,19bが容量素子6に接触するおそれを殆ど無くすことができる。
【0047】
また、容量素子6の下部電極6aまたは上部電極6cと、これら各電極6a,6aに層間絶縁膜8内で電気的に接続される各電極用プラグ11a,11b,11cとを、互いに点状で接触させる。これにより、容量素子6の下部電極6aまたは上部電極6cと各電極用プラグ11a,11b,11cとの接触性の改善が図られて、各接触部における膜ストレスが低減されている。
【0048】
このように、本実施形態の半導体装置20は、容量素子6およびその付近における膜剥がれ不良や電気的特性の不良(劣化)が抑制されており、信頼性が向上されている。
【0049】
(第2の実施の形態)
次に、本発明に係る第2実施形態を図5および図6を参照しつつ説明する。図5は、実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図および平面図である。図6は、本実施形態に係る半導体装置およびその製造工程を示す工程断面図である。なお、第1実施形態と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0050】
本実施形態では、前述した第1実施形態と異なり、基板上に設けられる複数本の配線のうち、容量素子の下部電極または上部電極に電気的に接続される電極用配線を、容量素子の上方でその各電極の縁部に重ならない孤立した島形状に形成して、容量素子が設けられる第n層目の層間絶縁膜内に設ける。以下、本実施形態の半導体装置およびその製造方法を、製造工程の順番に沿ってまとめて説明する。
【0051】
先ず、図5(a),(b)に示すように、前述した第1実施形態と同様の工程により、容量素子6などが形成された拡散防止膜5の表面上に、容量素子6を覆って第n層目の層間絶縁膜8を設ける。続けて、この層間絶縁膜8の表面を、CMP法により平坦化する。なお、図5(a)は、図5(b)中一点鎖線B−Bに沿って示す断面図である。
【0052】
続けて、第1実施形態と同様の工程により、複数個のヴィアホール9,31a,31b,31cおよび複数個の配線用凹部10,32a,32b,32cを層間絶縁膜8内に形成する。各ヴィアホール31a,31b,31cは、第1実施形態の各ヴィアホール9a,9b,9cと同様の位置で、各ヴィアホール9a,9b,9cと同様の径の大きさに形成される。ただし、各ヴィアホール31a,31b,31cの上方には、それぞれ各配線用凹部32a,32b,32cが連通して一体に形成される。各配線用凹部32a,32b,32cは、それらの下端部(底部)が容量素子6に設けられた保護絶縁膜7よりも高い位置となる深さに形成される。すなわち、各配線用凹部32a,32b,32cは、それぞれ保護絶縁膜7の表面を露出させるおそれが殆ど無い深さに形成される。特に、配線用凹部32cは、各配線用凹部32a,32bと併行して、各配線用凹部32a,32bと略同じ深さに形成される。
【0053】
また、各配線用凹部32a,32b,32cは、第1実施形態の各ヴィアホール9a,9b,9cと同様に、たとえオーバーエッチング現象により規定の寸法より大径に形成された場合でも、下部電極6aまたは上部電極6cの各縁部を露出しない位置、大きさ、および形状に形成される。すなわち、各配線用凹部32a,32b,32cは、下部電極6aおよび上部電極6cの各縁部から外れた位置において、それら各電極6a,6cの各縁部と重なったり、交差したり、あるいは各電極6a,6cの各縁部を跨いだりしない大きさおよび形状に形成される。具体的には、各配線用凹部32a,32b,32cは、下部電極6aまたは上部電極6cの各縁部から離れた位置において、各凹部32a,32b,32c内に形成される第n層目の電極用配線34a,34b,34cの径が、それぞれ約1μm以下になる大きさに形成される。このように、各配線用凹部32a,32b,32cは、これらと連通して一体に形成される各ヴィアホール31a,31b,31cと略同じ径の大きさに形成される。
【0054】
続けて、第1実施形態と同様の工程により、各ヴィアホール9,31a,31b,31cおよび各配線用凹部10,32a,32b,32cのそれぞれの内側にバリアメタル膜13およびCu膜を埋め込む。この結果、4本の第n層目のヴィアプラグ11,33a,33b,33c、および5本の第n層目の配線12,34a,34b,34cが、バリアメタル膜13とともに形成される。電極用配線としての各配線34a,34b,34cは、それぞれ電極用プラグとしての各ヴィアプラグ33a,33b,33cと一体のデュアルダマシン構造に形成される。各電極用配線34a,34bは、それぞれ各電極用プラグ33a,33bおよびバリアメタル膜13を介して、容量素子6の上部電極6cに電気的に接続される。また、電極用配線34cは、電極用プラグ33cおよびバリアメタル膜13を介して、容量素子6の下部電極6aに電気的に接続される。
【0055】
各電極用配線34a,34b,34cは、前述した各配線用凹部32a,32b,32c内において、保護絶縁膜7に接触しない厚さに形成される。また、各電極用配線34a,34b,34cは、それぞれの径を約1μm以下に形成される。すなわち、各電極用配線34a,34b,34cは、各電極用プラグ33a,33b,33cと同程度の径の大きさからなる、孤立した島形状に形成される。このような各電極用配線34a,34b,34cは、孤立配線あるいは島状配線とも称することができる。
【0056】
各配線用凹部32a,32b,32cが、例えばオーバーエッチング現象により規定の寸法より大径に形成されて、各電極用配線34a,34b,34cが規定の寸法より大径に形成されたとする。あるいは、各配線用凹部32a,32b,32cがオーバーエッチング現象により規定の寸法より深く形成されて、各電極用配線34a,34b,34cが規定の寸法より長く形成されたとする。ところが、前述したように、各電極用配線34a,34b,34cは、各電極用プラグ33a,33b,33cの上方で孤立した島形状に形成されている。これにより、各電極用配線34a,34b,34cが規定の寸法より大径に、あるいは長く形成された場合でも、各電極用配線34a,34b,34cが容量素子6の上部電極6c、容量絶縁膜6b、および下部電極6aや、保護絶縁膜7に達するおそれは殆ど無い。
【0057】
また、たとえ各電極用配線34a,34bが容量素子6の上部電極6cに達した場合でも、各配線34a,34bは孤立した島形状に形成されているので、各配線34a,34bは上部電極6cに実質的に点状で接触することになる。これにより、各電極用配線34a,34bが上部電極6cに達した場合でも、各配線34a,34bと上部電極6cおよび保護絶縁膜7との、それぞれの接触界面における膜ストレスを抑制することができる。この結果、上部電極6cおよび保護絶縁膜7における膜剥がれを生じ難くすることができる。
【0058】
同様に、たとえ電極用配線34cが容量素子6の下部電極6aに達した場合でも、配線34cは孤立した島形状に形成されているので、配線34cは下部電極6aに実質的に点状で接触することになる。これにより、電極用配線34cが下部電極6aに達した場合でも、配線34cと下部電極6aおよび容量絶縁膜6bとの、それぞれの接触界面における膜ストレスを抑制することができる。この結果、下部電極6aおよび容量絶縁膜6bにおける膜剥がれを生じ難くすることができる。
【0059】
次に、図6に示すように、第1実施形態と同様の工程により、各電極用プラグ33a,33b,33cおよび各電極用配線34a,34b,34cなどが形成された第n層目の層間絶縁膜8の表面上に、拡散防止膜14を設ける。続けて、この拡散防止膜14の表面上に第n+1層目の層間絶縁膜15を設ける。続けて、3本の電極用上層プラグ18a,18b,18cおよび2本の電極用上層配線19a,19bなどを、層間絶縁膜15内に形成する。
【0060】
電極用上層プラグ18aは、電極用配線34aに一対一で電気的に接続される。また、電極用上層プラグ18bは、電極用配線34bに一対一で電気的に接続される。これにより、電極用上層配線19aは、各電極用上層プラグ18a,18b、各電極用配線34a,34b、および各電極用プラグ33a,33bなどを介して、容量素子6の上部電極6cに電気的に接続される。また、電極用上層プラグ18cは、電極用配線34cに一対一で電気的に接続される。これにより、電極用上層配線19bは、電極用上層プラグ18c、電極用配線34c、および電極用プラグ33cなどを介して、容量素子6の下部電極6aに電気的に接続される。
【0061】
以後、予め決められている所定の工程を経て、図6に示す所望の半導体装置35を得る。すなわち、容量素子6が設けられている層間絶縁膜8内で容量素子6の下部電極6aまたは上部電極6cに電気的に接続された各電極用配線34a,34b,34cを、容量素子6の上方でその各電極6a,6cのそれぞれの縁部に重ならない孤立した島形状に形成した半導体装置35を得る。
【0062】
以上説明したように、この第2実施形態によれば、層間絶縁膜8内で容量素子6の下部電極6aまたは上部電極6cに電気的に接続される各電極用配線34a,34b,34cを、各電極用プラグ33a,33b,33cと同様の孤立した島状配線として形成する。これにより、容量素子6およびその付近における膜剥がれ不良や、容量素子6の下部電極6aと上部電極6cとの短絡などによる、容量素子6の電気的特性不良が発生するおそれを殆ど無くすことができる。したがって、前述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0063】
また、容量素子6の下部電極6aまたは上部電極6cと電極用上層プラグ18a,18b,18cとの間に、各電極用プラグ33a,33b,33cよりも大径の各電極用配線34a,34b,34cを設ける。これにより、容量素子6の各電極6a,6cと各電極用上層配線19a,19bとの間の配線抵抗を低減できる。すなわち、容量素子6、ひいては半導体装置35の電気的特性を向上させることができる。
【0064】
(第3の実施の形態)
次に、本発明に係る第3実施形態を図7〜図9を参照しつつ説明する。図7は、本実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図である。図8は、本実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図および平面図である。図9は、本実施形態に係る半導体装置およびその製造工程を示す工程断面図である。なお、第1実施形態と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0065】
本実施形態では、前述した第1および第2の各実施形態と異なり、容量素子の下部電極を上部電極よりも厚肉に形成する。それとともに、容量素子が設けられる第n層目の層間絶縁膜内において、容量素子の下部電極および上部電極を、孤立した島形状に形成された電極用配線に電極用プラグを介すことなく電気的に接続する。以下、本実施形態の半導体装置およびその製造方法を、製造工程の順番に沿ってまとめて説明する。
【0066】
先ず、図7に示すように、前述した第1実施形態と同様の工程により、下層配線3などが形成された第n−1層目の層間絶縁膜2の表面上に、拡散防止膜5を設ける。続けて、拡散防止膜5上に容量素子41を設ける。この容量素子41は、第1実施形態の容量素子6と同様に、下部電極としてのチタンナイトライド膜41a、容量絶縁膜としてのシリコンナイトライド膜41b、および上部電極としてのチタンナイトライド膜41cからなる平面型に形成される。ただし、図7に示すように、本実施形態の容量素子41の下部電極41aは、第1実施形態の容量素子6の下部電極6aと異なり、容量素子41の上部電極41cよりも厚肉に形成される。続けて、上部電極41cの表面を全面的に覆って保護絶縁膜7を設ける。続けて、保護絶縁膜7が設けられた容量素子41を覆って、拡散防止膜5の表面上に第n層目の層間絶縁膜8を設ける。続けて、この層間絶縁膜8の表面をCMP法により平坦化する。
【0067】
次に、図8(a),(b)に示すように、第1実施形態と同様の工程により、ヴィアホール9および複数個の配線用凹部10,42a,42b,42cを層間絶縁膜8内に形成する。各配線用凹部42a,42b,42cは、第1実施形態の各ヴィアホール9a,9b,9cと同様の位置で、各ヴィアホール9a,9b,9cと同様の径の大きさに形成される。すなわち、各配線用凹部42a,42b,42cは、第2実施形態の各配線用凹部34a,34b,34cと同様の位置で、各配線用凹部34a,34b,34cと同様の径の大きさに形成される。ただし、各配線用凹部34a,34bと配線用凹部34cとは、互いに異なる深さに形成される。各配線用凹部34a,34bは、容量素子41の上部電極41c上に設けられた保護絶縁膜7を貫通して、上部電極41cの表面を露出する深さに形成される。これに対して、配線用凹部34cは、容量素子41の容量絶縁膜41bを貫通して、容量素子41の下部電極41aの表面を露出する深さに形成される。なお、図8(a)は、図8(b)中一点鎖線C−Cに沿って示す断面図である。
【0068】
続けて、第1実施形態と同様の工程により、ヴィアホール9および各配線用凹部10,42a,42b,42cのそれぞれの内側にバリアメタル膜13およびCu膜を埋め込む。この結果、1本の第n層目のヴィアプラグ11および5本の第n層目の配線12,43a,43b,43cが、バリアメタル膜13とともに形成される。電極用配線としての各配線43a,43b,43cは、第2実施形態の各電極用配線34a,34b,34cと同様の位置で、各電極用配線34a,34b,34cと同様の径の大きさに形成される。ただし、各電極用配線43a,43b,43cは、すべて電極用プラグを伴わずに単体の配線として形成される。各電極用配線43a,43bは、バリアメタル膜13を介して容量素子41の上部電極41cに直接電気的に接続される厚さに形成される。また、電極用配線34cは、バリアメタル膜13を介して容量素子41の下部電極41aに直接電気的に接続される厚さに形成される。これら各電極用配線43a,43b,43cも、第2実施形態の各電極用配線34a,34b,34cと同様に、孤立配線あるいは島状配線と称することができる。
【0069】
各配線用凹部42a,42b,42cが、例えばオーバーエッチング現象により規定の寸法より大径に形成されて、各電極用配線43a,43b,43cが規定の寸法より大径に形成されたとする。あるいは、各配線用凹部42a,42b,42cがオーバーエッチング現象により規定の寸法より深く形成されて、各電極用配線43a,43b,43cが規定の寸法より長く形成されたとする。ところが、前述したように、各電極用配線43a,43b,43cは、容量素子41の下部電極41aおよび上部電極41cのそれぞれの縁部から離れた位置において、孤立した島形状に形成されている。これにより、各電極用配線43a,43bが規定の寸法より大径に、あるいは長く形成された場合でも、各電極用配線43a,43bが容量素子41の容量絶縁膜41bや下部電極41aに達するおそれは殆ど無い。同様に、電極用配線43cが規定の寸法より大径に、あるいは長く形成された場合でも、電極用配線43cが容量素子41の上部電極41cや保護絶縁膜7に達するおそれは殆ど無い。
【0070】
また、各電極用配線43a,43bは孤立した島形状に形成されているので、各配線43a,43bは容量素子41の上部電極41cに実質的に点状で接触することになる。これにより、各電極用配線43a,43bと上部電極41cおよび保護絶縁膜7との、それぞれの接触界面における膜ストレスを抑制することができる。この結果、上部電極41cおよび保護絶縁膜7における膜剥がれを生じ難くすることができる。同様に、電極用配線43cは孤立した島形状に形成されているので、配線43cは容量素子41の下部電極41aに実質的に点状で接触することになる。これにより、電極用配線43cと下部電極41aおよび容量絶縁膜41bとの、それぞれの接触界面における膜ストレスを抑制することができる。この結果、下部電極41aおよび容量絶縁膜41bにおける膜剥がれを生じ難くすることができる。
【0071】
次に、図9に示すように、第1実施形態と同様の工程により、各電極用配線43a,43b,43cなどが形成された層間絶縁膜8の表面上に、拡散防止膜14を設ける。続けて、この拡散防止膜14の表面上に第n+1層目の層間絶縁膜15を設ける。続けて、3本の電極用上層プラグ18a,18b,18cおよび2本の電極用上層配線19a,19bなどを、層間絶縁膜15内に形成する。
【0072】
電極用上層プラグ18aは、電極用配線43aに一対一で電気的に接続される。また、電極用上層プラグ18bは、電極用配線43bに一対一で電気的に接続される。これにより、電極用上層配線19aは、各電極用上層プラグ18a,18bおよび各電極用配線43a,43bなどを介して、容量素子41の上部電極41cに電気的に接続される。また、電極用上層プラグ18cは、電極用配線43cに一対一で電気的に接続される。これにより、電極用上層配線19bは、電極用上層プラグ18cおよび電極用配線43cなどを介して、容量素子41の下部電極41aに電気的に接続される。
【0073】
以後、予め決められている所定の工程を経て、図9に示す所望の半導体装置44を得る。すなわち、容量素子41の下部電極41aを上部電極41cよりも厚肉に形成するとともに、容量素子41が設けられた層間絶縁膜8内において、孤立した島形状に形成された各電極用配線43a,43b,43cを、電極用プラグを介すことなく各電極41a,41cに直接電気的に接続した半導体装置44を得る。
【0074】
以上説明したように、この第3実施形態によれば、層間絶縁膜8内で容量素子41の下部電極41aまたは上部電極41cに直接電気的に接続される各電極用配線43a,43b,43cを、すべて孤立した島状配線として形成する。これにより、容量素子41およびその付近における膜剥がれ不良や、容量素子41の下部電極41aと上部電極41cとの短絡などによる、容量素子41の電気的特性不良が発生するおそれを殆ど無くすことができる。したがって、前述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0075】
また、容量素子41の下部電極41aまたは上部電極41cと電極用上層プラグ18a,18b,18cとを、各電極用配線43a,43b,43cだけで電気的に接続する。これにより、容量素子41の各電極41a,41cと各電極用上層配線19a,19bとの間の配線抵抗を低減できる。すなわち、容量素子41、ひいては半導体装置44の電気的特性を向上させることができる。
【0076】
さらに、層間絶縁膜8内において、容量素子41の上方には、第1実施形態の各電極用プラグ11a,11b,11cや、第2実施形態の各電極用プラグ33a,33b,33cよりも大径の、各電極用配線43a,43b,43cのみを形成する。これにより、半導体装置44の製造工程における規制が緩和される。この結果、半導体装置44を、第1実施形態の半導体装置20や第2実施形態の半導体装置35に比べて、より容易に製造することができるとともに、その歩留まりをより向上できる。すなわち、半導体装置44は、第1実施形態の半導体装置20や第2実施形態の半導体装置35に比べて、その生産効率をより向上し易く、かつ、より低コストで製造できる。
【0077】
(第4の実施の形態)
次に、本発明に係る第4実施形態を図10〜図13を参照しつつ説明する。図10および図11は、本実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図である。図12は、本実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図および平面図である。図13は、本実施形態に係る半導体装置およびその製造工程を示す工程断面図であるなお、第1実施形態と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0078】
本実施形態では、前述した第1〜第3の各実施形態と異なり、容量素子が設けられる第n層目の層間絶縁膜を、容量素子の下部電極または上部電極に接続されずに第n層目の層間絶縁膜内に設けられた配線と略同じ厚さに形成する。そして、その第n層目の層間絶縁膜内において、容量素子の下部電極および上部電極を、孤立した島形状に形成された電極用配線に電極用プラグを介すことなく電気的に接続する。以下、本実施形態の半導体装置およびその製造方法を、製造工程の順番に沿ってまとめて説明する。
【0079】
先ず、図10に示すように、前述した第1実施形態と同様の工程により、例えばd−TEOSからなる第n−2層目(nは3以上の整数)の層間絶縁膜51内に下層配線3などを形成する。続けて、下層配線3などが形成された層間絶縁膜51の表面上に、例えばSiNからなる拡散防止膜52を設ける。続けて、拡散防止膜5上に、d−TEOSからなる第n−1層目の層間絶縁膜53を設ける。続けて、層間絶縁膜51の表面上に、SiNからなる拡散防止膜54を設ける。続けて、リソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、所定の下層配線3の上方に、拡散防止膜54を貫通する貫通孔55を形成する。
【0080】
次に、図11に示すように、貫通孔55が形成された拡散防止膜52の表面上に、第1実施形態と同様に、平面型の容量素子6および保護絶縁膜7を設ける。続けて、保護絶縁膜7が設けられた容量素子6を覆って、拡散防止膜54の表面上にd−TEOSからなる第n層目の層間絶縁膜56を設ける。この際、層間絶縁膜56は、容量素子6の下部電極6aまたは上部電極6cに接続されずに層間絶縁膜56内に設けられる配線と略同じ厚さに形成される。具体的には、層間絶縁膜56は、その内部に設けられて下層配線3と電気的に接続される、後述する第n層目の配線12と略同じ厚さに形成される。続けて、層間絶縁膜56の表面をCMP法により平坦化する。
【0081】
次に、図12(a),(b)に示すように、第1実施形態と同様の工程により、複数個の配線用凹部10,57a,57b,57cを層間絶縁膜56内に形成する。この際、貫通孔55の上方に形成される配線用凹部10には、その下方の下層配線3の表面に連通するヴィアホール9を、拡散防止膜54および層間絶縁膜53を貫通して一体に形成する。また、各配線用凹部57a,57b,57cは、第3実施形態の各配線用凹部42a,42b,42cと同様に形成される。各配線用凹部57a,57bは、容量素子6の上部電極6c上に設けられた保護絶縁膜7を貫通して、上部電極6cの表面を露出する深さに形成される。また、配線用凹部57cは、容量素子6の容量絶縁膜6bを貫通して、容量素子6の下部電極6aの表面を露出する深さに形成される。なお、図12(a)は、図12(b)中一点鎖線D−Dに沿って示す断面図である。
【0082】
続けて、第1実施形態と同様の工程により、ヴィアホール9および各配線用凹部10,57a,57b,57cのそれぞれの内側にバリアメタル膜13およびCu膜を埋め込む。この結果、1本の第n層目のヴィアプラグ11および5本の第n層目の配線12,58a,58b,58cが、バリアメタル膜13とともに形成される。貫通孔55の上方に形成された配線12は、ヴィアプラグ11と一体のデュアルダマシン構造に形成される。この配線12は、ヴィアプラグ11およびバリアメタル膜13を介して、下層配線3に電気的に接続される。
【0083】
また、電極用配線としての各配線58a,58b,58cは、第3実施形態の各電極用配線43a,43b,43cと同様に形成される。各電極用配線58a,58bは、バリアメタル膜13を介して容量素子6の上部電極6cに直接電気的に接続される厚さに形成される。また、電極用配線58cは、バリアメタル膜13を介して容量素子6の下部電極6aに直接電気的に接続される厚さに形成される。これら各電極用配線58a,58b,58cも、第3実施形態の各電極用配線43a,43b,43cと同様に、孤立配線あるいは島状配線と称することができる。
【0084】
したがって、各電極用配線58a,58bが規定の寸法より大径に、あるいは長く形成された場合でも、各電極用配線58a,58bが容量素子6の容量絶縁膜6bや下部電極6aに達するおそれは殆ど無い。同様に、電極用配線58cが規定の寸法より大径に、あるいは長く形成された場合でも、電極用配線58cが容量素子6の上部電極6cや保護絶縁膜7に達するおそれは殆ど無い。また、各電極用配線58a,58bと容量素子6の上部電極6cおよび保護絶縁膜7との、それぞれの接触界面における膜ストレスを抑制することができる。これにより、容量素子6の上部電極6cおよび保護絶縁膜7における膜剥がれを生じ難くすることができる。同様に、電極用配線58cと容量素子6の下部電極6aおよび容量絶縁膜6bとの、それぞれの接触界面における膜ストレスを抑制することができる。これにより、容量素子6の下部電極6aおよび容量絶縁膜6bにおける膜剥がれを生じ難くすることができる。
【0085】
次に、図13に示すように、第1実施形態と同様の工程により、各電極用配線58a,58b,58cなどが形成された層間絶縁膜56の表面上に、拡散防止膜14を設ける。続けて、この拡散防止膜14の表面上に第n+1層目の層間絶縁膜15を設ける。続けて、3本の電極用上層プラグ18a,18b,18cおよび2本の電極用上層配線19a,19bなどを、層間絶縁膜15内に形成する。
【0086】
電極用上層プラグ18aは、電極用配線58aに一対一で電気的に接続される。また、電極用上層プラグ18bは、電極用配線58bに一対一で電気的に接続される。これにより、電極用上層配線19aは、各電極用上層プラグ18a,18bおよび各電極用配線58a,58bなどを介して、容量素子6の上部電極6cに電気的に接続される。また、電極用上層プラグ18cは、電極用配線58cに一対一で電気的に接続される。これにより、電極用上層配線19bは、電極用上層プラグ18cおよび電極用配線58cなどを介して、容量素子6の下部電極6aに電気的に接続される。
【0087】
以後、予め決められている所定の工程を経て、図13に示す所望の半導体装置59を得る。すなわち、容量素子6が設けられる層間絶縁膜56を、容量素子6の下部電極6aまたは上部電極6cに接続されずに層間絶縁膜56内に設けられた配線12と略同じ厚さに形成するとともに、各電極6a,6cを、層間絶縁膜56内で孤立した島形状に形成された各電極用配線58a,58b,58cに電極用プラグを介すことなく電気的に接続した半導体装置59を得る。
【0088】
以上説明したように、この第4実施形態によれば、層間絶縁膜56内で容量素子6の下部電極6aまたは上部電極6cに直接電気的に接続される各電極用配線58a,58b,58cを、すべて孤立した島状配線として形成する。これにより、容量素子6およびその付近における膜剥がれ不良や、容量素子6の下部電極6aと上部電極6cとの短絡などによる、容量素子6の電気的特性不良が発生するおそれを殆ど無くすことができる。したがって、前述した第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0089】
なお、本発明に係る半導体装置は、前述した第1〜第4の各実施形態には制約されない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、それらの構成、あるいは製造工程などの一部を種々様々な設定に変更したり、あるいは各種設定を適宜、適当に組み合わせて用いたりして実施することができる。
【0090】
例えば、各プラグ11a,11b,11c,33a,33b,33cの径の大きさは、バリアメタル膜13も含めて約1μm以下に形成しても構わない。同様に、各配線34a,34b,34c,43a,43b,43c,58a,58b,58cの径の大きさも、バリアメタル膜13も含めて約1μm以下に形成しても構わない。
【0091】
また、各プラグ11,11a,11b,11c,18a,18b,18c,33a,33b,33cの形成材料はCu単体には限られない。各プラグ11,11a,11b,11c,18a,18b,18c,33a,33b,33cを、例えばCu合金、Al、およびAl合金などを用いて形成しても構わない。同様に、各配線12,19a,19b,34a,34b,34c,43a,43b,43c,58a,58b,58cの形成材料もCu単体には限られない。各配線12,19a,19b,34a,34b,34c,43a,43b,43c,58a,58b,58cを、例えばCu合金、Al、およびAl合金などを用いて形成しても構わない。
【0092】
また、各プラグ11,11a,11b,11c,18a,18b,18c,33a,33b,33cおよび各配線12,19a,19b,34a,34b,34c,43a,43b,43c,58a,58b,58cを、層ごとに異なる材料を用いて形成しても構わない。また、各バリアメタル膜4,13は、各プラグ11,11a,11b,11c,18a,18b,18c,33a,33b,33cおよび各配線12,19a,19b,34a,34b,34c,43a,43b,43c,58a,58b,58cの形成材料に応じて適宜、適正な材料を用いて形成すればよい。各プラグ11,11a,11b,11c,18a,18b,18c,33a,33b,33cおよび各配線12,19a,19b,34a,34b,34c,43a,43b,43c,58a,58b,58cの形成材料によっては、各バリアメタル膜4,13を省略することも可能である。
【0093】
また、各プラグ11,11a,11b,11c,18a,18b,18c,33a,33b,33cおよび各配線12,19a,19b,34a,34b,34c,43a,43b,43c,58a,58b,58cを形成する方法は、埋め込み法には限られない。各プラグ11,11a,11b,11c,18a,18b,18c,33a,33b,33cおよび各配線12,19a,19b,34a,34b,34c,43a,43b,43c,58a,58b,58cを、例えば反応性イオンエッチング法(RIE法)などを用いて形成しても構わない。
【0094】
また、各配線12,19a,19b,34a,34b,34cを、デュアルダマシン構造に形成する必要は無い。各配線12,19a,19b,34a,34b,34cを、各プラグ11,18a,18b,18c,33a,33b,33cと別体に形成しても構わない。すなわち、各配線12,19a,19b,34a,34b,34cを、いわゆるシングルダマシン構造に形成しても構わない。この場合、各配線12,19a,19b,34a,34b,34cと、各プラグ11,18a,18b,18c,33a,33b,33cとを、互いに異なる材料を用いて形成しても構わない。
【0095】
また、容量素子6,41の下部電極6a,41aおよび上部電極6c,41cの形成材料はチタンナイトライドには限られない。各電極6a,41a,6c,41cは、例えばタンタルナイトライド、あるいはルテニウムなどを用いて形成されても構わない。さらに、下部電極6a,41aと上部電極6c,41cとを、互いに異なる材料を用いて形成しても構わない。
【0096】
また、容量素子6,41の容量絶縁膜6b,41bの形成材料はシリコンナイトライドには限られない。容量絶縁膜6b,41bは、例えばシリコンオキサイド、あるいは所定の金属を含む金属酸化物などを用いて形成されても構わない。このような金属酸化物としては、例えばアルミナ、タンタルオキサイド、およびチタンオキサイドなどが挙げられる。さらに、容量絶縁膜6b,41bとして、各種の低比誘電率膜や強誘電体膜を用いることも可能である。
【0097】
このように、容量素子6,41、各プラグ11,11a,11b,11c,18a,18b,18c,33a,33b,33c、各配線12,19a,19b,34a,34b,34c,43a,43b,43c,58a,58b,58c、および各バリアメタル膜4,13などは、所望する各半導体装置20,35,44,59の性能などに基づいて適宜、適正な材料を用いて形成すればよい。
【0098】
また、容量素子6,41の構造は、前述した第1〜第4の各実施形態のように、平面型に限られない。例えば、スタック型やトレンチ型などと称される立体構造でも構わない。より具体的には、容量素子6,41の構造を、いわゆるシリンダ型、箱型、凹型などに形成しても構わない。
【0099】
また、第1および第2の各実施形態において、容量素子6の下部電極6aまたは上部電極6cに、第3実施形態あるいは第4実施形態のように、電極用配線を直接接続しても構わない。これに対して、第3および第4の各実施形態において、容量素子6,41の下部電極6a,41aまたは上部電極6c,41cに、第1実施形態あるいは第2実施形態のように、電極用プラグあるいはデュアルダマシン構造の電極用配線を接続しても構わない。
【0100】
また、第3実施形態において、容量素子41の上部電極41cを下部電極41aよりも厚肉に形成しても構わない。あるいは、容量素子41の下部電極41aおよび上部電極41cを、ともに第1および第2実施形態の容量素子6の下部電極6aおよび上部電極6cよりも厚肉に形成しても構わない。
【0101】
さらに、下層配線3は、容量素子6,41が設けられる層の1つ下の層に設けられる必要は無い。下層配線3を、容量素子6,41が設けられる層の2つ以上下の層に設けても構わない。同様に、電極用上層配線19a,19bは、容量素子6,41が設けられる層の1つ上の層に設けられる必要は無い。電極用上層配線19a,19bを、容量素子6,41が設けられる層の2つ以上上の層に設けても構わない。
【0102】
【発明の効果】
本発明に係る半導体装置によれば、容量素子とその下部電極および上部電極に電気的に接続される配線との接触性の改善が図られているので、容量素子における膜剥がれ不良や電気的特性の不良(劣化)が抑制されており、信頼性が向上されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図。
【図2】第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図。
【図3】第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図および平面図。
【図4】第1実施形態に係る半導体装置およびその製造工程を示す工程断面図。
【図5】第2実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図および平面図。
【図6】第2実施形態に係る半導体装置およびその製造工程を示す工程断面図。
【図7】第3実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図。
【図8】第3実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図および平面図。
【図9】第3実施形態に係る半導体装置およびその製造工程を示す工程断面図。
【図10】第4実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図。
【図11】第4実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図。
【図12】第4実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図および平面図。
【図13】第4実施形態に係る半導体装置およびその製造工程を示す工程断面図。
【図14】従来技術に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図および平面図。
【図15】従来技術に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図。
【図16】従来技術に係る半導体装置の製造工程を示す工程断面図。
【図17】従来技術に係る半導体装置を示す断面図および平面図。
【符号の説明】
1…半導体基板(シリコン基板)、6,41…容量素子(キャパシタ素子)、6a,41a…チタンナイトライド膜(下部電極)、6b,41b…シリコンナイトライド膜(キャパシタ絶縁膜、容量絶縁膜)、6c,41c…チタンナイトライド膜(上部電極)、7…シリコンナイトライド膜(ストッパー膜、保護絶縁膜)、8,56…d−TEOS膜(第n層目の層間絶縁膜)、11…ヴィアプラグ11a,11b,11c,33a,33b,33c…電極用プラグ(ヴィアプラグ)、12…Cu配線(第n層目の配線)、15…d−TEOS膜(第n+1層目の層間絶縁膜)、18a,18b,18c…電極用上層プラグ(ヴィアプラグ)、19a,19b…電極用上層配線(Cu配線,第n+1層目の配線)、43a,43b,43c,58a,58b,58c…電極用配線(Cu配線,第n層目の配線)
Claims (22)
- 基板上に設けられ、容量絶縁膜を下部電極および上部電極で挟んで形成された容量素子と、
この容量素子を覆って前記基板上に設けられた第n層目の層間絶縁膜と、
前記基板上に設けられた複数本のプラグおよび複数本の配線とを具備してなり、
前記各配線のうち前記容量素子の上方で前記下部電極または前記上部電極に電気的に接続された電極用配線は、前記第n層目の層間絶縁膜の上に設けられた第n+1層目以上の層間絶縁膜内に設けられていることを特徴とする半導体装置。 - 前記電極用配線は、前記各プラグのうち前記容量素子の上方で前記各電極のそれぞれの縁部に重ならない孤立した島形状に形成されて前記第n層目の層間絶縁膜内に設けられた電極用プラグを介して、前記下部電極または前記上部電極に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記電極用配線は、前記各プラグのうち第n+1層目以上の層間絶縁膜内に設けられた電極用上層プラグを介して、前記電極用プラグに電気的に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
- 前記電極用プラグは、その径を1μm以下に形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の半導体装置。
- 前記電極用プラグは、Cu、Al、およびそれら各金属元素を含む合金のいずれかにより形成されていることを特徴とする請求項2〜4のうちのいずれかに記載の半導体装置。
- 前記電極用配線および前記電極用上層プラグは、Cu、Al、およびそれら各金属元素を含む合金のいずれかにより形成されていることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
- 基板上に設けられ、容量絶縁膜を下部電極および上部電極で挟んで形成された容量素子と、
この容量素子を覆って前記基板上に設けられた第n層目の層間絶縁膜と、
前記基板上に設けられた複数本のプラグおよび複数本の配線とを具備してなり、
前記各配線のうち前記第n層目の層間絶縁膜内で前記下部電極または前記上部電極に電気的に接続された電極用配線は、前記容量素子の上方で前記各電極のそれぞれの縁部に重ならない孤立した島形状に形成されていることを特徴とする半導体装置。 - 前記電極用配線は、前記各プラグのうち前記配線と同等以下の大きさからなる孤立した島形状に形成された電極用プラグを介して、前記下部電極または前記上部電極に電気的に接続されていることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
- 前記電極用配線は、前記電極用プラグと一体に形成されていることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
- 前記下部電極および前記上部電極は、前記電極用配線を介して、前記各配線のうち前記第n+1層目以上の層間絶縁膜内に設けられた電極用上層配線に電気的に接続されていることを特徴とする請求項7〜9のうちのいずれかに記載の半導体装置。
- 前記電極用上層配線は、前記各プラグのうち第n+1層目以上の層間絶縁膜内に設けられた電極用上層プラグを介して、前記電極用配線に電気的に接続されていることを特徴とする請求項10に記載の半導体装置。
- 前記電極用配線および前記電極用プラグは、それらの径を1μm以下に形成されていることを特徴とする請求項8〜11のうちのいずれかに記載の半導体装置。
- 前記電極用配線および前記電極用プラグは、Cu、Al、およびそれら各金属元素を含む合金のいずれかにより形成されていることを特徴とする請求項8〜12のうちのいずれかに記載の半導体装置。
- 前記電極用上層配線および前記電極用上層プラグは、Cu、Al、およびそれら各金属元素を含む合金のいずれかにより形成されていることを特徴とする請求項13に記載の半導体装置。
- 前記下部電極は、前記上部電極よりも厚肉に形成されていることを特徴とする請求項1〜14のうちのいずれかに記載の半導体装置。
- 前記容量素子は、前記各配線のうち前記下部電極または前記上部電極に接続されずに前記第n層目の層間絶縁膜内に設けられた配線と略同じ厚さに形成された前記第n層目の層間絶縁膜内に設けられていることを特徴とする請求項1〜15のうちのいずれかに記載の半導体装置。
- 前記上部電極は、前記下部電極よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項1〜16のうちのいずれかに記載の半導体装置。
- 前記容量素子は、平面型に形成されていることを特徴とする請求項1〜17のうちのいずれかに記載の半導体装置。
- 前記上部電極および前記下部電極は、チタンナイトライド、タンタルナイトライド、およびルテニウムのうちのいずれかにより形成されていることを特徴とする請求項1〜18のうちのいずれかに記載の半導体装置。
- 前記容量絶縁膜は、シリコンナイトライド、シリコンオキサイド、または所定の金属を含む金属酸化物により形成されていることを特徴とする請求項1〜19のうちのいずれかに記載の半導体装置。
- 前記金属酸化物は、アルミナ、タンタルオキサイド、およびチタンオキサイドのうちのいずれかであることを特徴とする請求項20に記載の半導体装置。
- 前記上部電極の表面上には、前記上部電極を保護するための保護絶縁膜が前記第n層目の層間絶縁膜とは別体に設けられていることを特徴とする請求項1〜21のうちのいずれかに記載の半導体装置。
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