JP2004260321A - 同期検出回路、同期検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ペデスタルレベル検出のためのタイミングパルスの位相にずれが生じた場合にも、適正に同期信号の検出を行うことができるようにする。
【解決手段】タイミングパルスに基づいて検出されたペデスタルレベルと、映像信号中の最小値レベル(シンクチップレベル)とに基づいて決定した閾値により同期信号の検出を行う同期検出回路において、検出された水平同期信号の区間長が正常であるか否かの判定を行うようにする。これにより、上記タイミングパルスの位相にずれが生じたことに伴って、同期信号検出が正常に行われなくなったことを判定できる。そして、このような判定結果に応じ、例えばシンクチップレベルに基づいて決定した第2の閾値により同期信号検出を行うようにすれば、異常時にも適正に同期信号の検出を行うことが可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】タイミングパルスに基づいて検出されたペデスタルレベルと、映像信号中の最小値レベル(シンクチップレベル)とに基づいて決定した閾値により同期信号の検出を行う同期検出回路において、検出された水平同期信号の区間長が正常であるか否かの判定を行うようにする。これにより、上記タイミングパルスの位相にずれが生じたことに伴って、同期信号検出が正常に行われなくなったことを判定できる。そして、このような判定結果に応じ、例えばシンクチップレベルに基づいて決定した第2の閾値により同期信号検出を行うようにすれば、異常時にも適正に同期信号の検出を行うことが可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビジョン受像機における同期検出回路に関する。また、このような同期検出回路における同期検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョン受像機においては、例えば入力されるコンポジット信号から水平/垂直同期信号を分離抽出するための同期分離回路が備えられる。そして、このような同期分離回路における、水平同期信号を分離する回路系においては、映像信号中に含まれる水平同期信号を検出するための、同期検出回路が備えられる。
図10は、このような同期検出回路に対して入力される映像信号(コンポジット信号)の波形の例を簡略的に示した図である。
先ず図10(a)では、テレビジョン受像機において正常に映像信号が受信された場合の波形の例を示している。この図において、先ず図示するL1のレベルは、いわゆる黒レベルと呼ばれるペデスタルレベルである。
また、水平同期信号は、図示するようにしてペデスタルレベルが前後となる位置に、1水平走査周期(1H)に対応するようにして映像信号に重畳される。そして、図示するようにして、図中L2として示した、この映像信号が最小値レベルとなる区間が水平同期信号としての区間、つまり、水平同期信号区間となる。また、映像信号において、水平同期信号区間に対応した最小値レベルは、いわゆるシンクチップレベルとも呼ばれる。
このことから、上記した同期検出回路では、このような映像信号中の最小値レベルに対応した閾値(図中th)を設定して、水平同期信号の検出を行うようにされている。
【0003】
しかしながらこの際、映像信号としては、弱電界、ゴースト、伝送系歪などにより、例えば図10(b)、図10(c)のように正常な同期信号が得られない場合がある。
例えば、図10(b)に示す場合では、映像信号の最小値レベルが図10(a)に示した正常なレベルに満たないものとなっている。そして、この場合、上記のように設定した閾値thにより検出を行ったとしても、図のように同期信号を検出できない可能性がある。
また、図10(c)に示す例では同期信号のレベルが乱れており、この場合は閾値thのレベルで検出を行うと、図示するように同期信号区間が正常時よりも短く検出されてしまうこととなる。
【0004】
このような問題に対応するために、従来の技術では、例えば入力される映像信号の水平同期信号のレベルに応じて、同期検出のための閾値を適応的に可変するように構成したものがある(下記特許文献1参照)。
【0005】
図11は、このように同期信号検出のための閾値を可変するように構成された同期検出回路100のブロック図である。
この図において、先ず映像信号としてのコンポジット信号csは、図示するようにサンプルホールド回路101と最小値検出回路102に入力される。
サンプルホールド回路101は、後述するPLL(Phase Locked Loop)ブロック110の出力に基づいて生成されたタイミングパルスtpに基づいて、コンポジット信号cs中のペデスタルレベルを検出するようにされる。そして、これを同期信号レベル推定回路103に出力する。
最小値検出回路102は、コンポジット信号csの最小値レベルを検出してこれを同じく同期信号レベル推定回路103に出力する。
【0006】
同期信号レベル推定回路103は、上記のようにサンプルホールド回路101から出力されるペデスタルレベルとしてのサンプルホールド回路出力shと、最小値検出回路102から出力される最小値(シンクチップレベル)としての最小値回路出力ssとを入力し、例えばこれらの差分から同期信号のレベルを算出する。そして、このように算出した同期信号レベルを閾値決定回路104に供給する。
【0007】
閾値決定回路104は、供給された同期信号レベルの値に対して所要の演算処理を行うことにより、同期信号検出のための閾値thを算出する。そして、このように算出した閾値thを同期検出器105に対して出力する。
【0008】
同期検出器105は、入力されるコンポジット信号csと、上記閾値thとに基づいて同期信号を検出する。すなわち、入力されるコンポジット信号cs中の、上記閾値thのレベルを超える部分を水平同期信号区間として検出し、これを同期信号出力Dとして出力する。
【0009】
PLLブロック110は、同期検出器105から出力された同期信号出力Dに基づいて各種の動作クロックを生成する。
このPLLブロック110においては、上記同期検出器105から出力された同期信号出力Dの出力周期が、基準周波数として位相検波回路111に入力される。
そして、この位相検波回路111は、図示する分周期114により1/Nによる所定比で分周されたVCO(電圧制御発振器)113の出力(発振信号の周波数)と、上記基準周波数としての同期信号出力Dの周波数とを比較し、位相差に応じた検出信号をフィルタ112に対して出力する。
フィルタ112では、位相検波回路111から入力された検出信号について所定の低域成分のみを通過させることで、位相差に応じた電圧レベルを生成してVCO113に対して出力する。VCO113では、入力された電圧レベルに応じて、位相検波回路111にて検出される位相差を修正するようにして、発振信号の周波数を可変する。
これにより、PLLブロック110では、上記基準周波数に位相が一致するようにしてロックするように動作することになる。つまり、VCO113の発振信号の出力が、上記基準周波数として入力された同期信号出力Dに同期するように動作するものである。
【0010】
VCO113の出力パルスは、PLLブロック110の出力として各部に供給される。特に、この場合の同期検出回路100に対する出力としては、図示するようにタイミングパルス生成回路115に入力される。
このタイミングパルス生成回路115では、上記のようにPLLブロック110より入力される同期信号の周期に応じたパルスに基づき、ペデスタルレベルを検出するためのタイミングパルスtpを生成する。
この際、このタイミングパルス生成回路115は、上記のように入力される同期信号の周期に応じたパルスに基づいた、例えば遅延パルスを生成することにより、コンポジット信号csがペデスタルレベルとなっている区間に対応したタイミングパルスtpを生成するようにされる。
【0011】
図12は、上記のように構成される同期検出回路100の動作を説明するためのタイミングチャートである。
この図12において、図12(a)は、同期検出回路100に入力されるコンポジット信号csを簡略的に示しており、先にも説明したようにこのコンポジット信号csにおいては、図示するL1レベルがペデスタルレベルとされ、L2レベルがシンクチップレベルとされる。そして、コンポジット信号csがこのL2レベルとなる部分(図中の期間A)が、同期信号区間とされている。
また、この場合、図12(a)に示されるコンポジット信号csは、図示するようにこれと同じものが図12(c)にも示されている。
図12(b)に示すタイミングパルスtpは、上記したようにして同期信号出力D(図12(f))に基づいた遅延パルスとされることで、正常においては、時点t1に示すようにコンポジット信号csがペデスタルレベルとなっている区間に対応して得られるものとなる。
【0012】
図12(c)に示すサンプルホールド回路101の出力shは、上記タイミングパルスtpがHレベルとなるタイミングでのコンポジット信号csのレベルを表すものとなる。そしてこれにより、このサンプルホールド出力としては、図のようにペデスタルレベルに応じたレベルが得られるものとなる。
また、この図12(c)に示す最小値回路出力ssとしては、シンクチップレベル(L2)に応じたレベルが得られ、同じく図12(c)に示す閾値thは、この最小値回路出力SSと上記サンプルホールド回路出力shとに基づいて、例えば図のような値に設定される。
【0013】
ここで、図中時点t1に示すように、タイミングパルスtpは、コンポジット信号csがペデスタルレベルとなっている区間に対応して得られるものとされているから、図11に示したサンプルホールド回路101は、これに応じて入力されるコンポジット信号csのペデスタルレベルを検出するようにされる。
そして、同期信号レベル推定回路103は、このように検出されたペデスタルレベルとしてのサンプルホールド回路出力shと、シンクチップレベルとしての最小値回路出力ssとに基づいて、同期信号のレベルを算出するようにされる。
その上で、閾値決定回路104は、このように算出された同期信号のレベルに基づいた演算処理を行うことにより、図12(c)に示すようなレベルの閾値thを決定するようにされる。
つまりこの場合、入力されたコンポジット信号csから検出した、実際の同期信号レベルに応じた最適な閾値を決定できるものである。
【0014】
そして、同期検出器105は、図中の時点t2−t3に示すようにして、入力されるコンポジット信号cs中の、このように算出された閾値thのレベルを超える区間を検出することで、図12(d)に示す同期信号出力Dを出力するようにされる。
【0015】
このようにして、従来の同期検出回路100では、入力される映像信号中の、ペデスタルレベルと最小値レベル(シンクチップレベル)に応じて同期信号検出のための閾値thを設定するようにされる。つまり、同期信号検出のための閾値thを、実際の同期信号のレベルに応じて可変的に設定するものである。
そして、このように閾値thが実際の同期信号のレベルに応じて可変的に設定されることにより、例えば先の図10(b)(c)に示したような信号が入力された場合にも同期信号検出を行うことが可能とされているものである。
【特許文献1】
特開2000−152027
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上記のように映像信号中のシンクチップレベルとペデスタルレベルとに基づいて閾値thを可変的に設定する際には、映像信号の最小値を検出することで上記シンクチップレベルを得ることができる。
これに対し、上記ペデスタルレベルについては、PLLブロック110の出力に基づいて生成されたタイミングパルスtpに基づいて検出するようにされている。
従ってこの場合、仮にこのようなタイミングパルスtpの位相にずれが生じた場合には、サンプルホールド回路101において、映像信号中の誤った部分がペデスタルレベルとして検出されてしまう可能性がある。
【0017】
このことを先の図12を用いて説明してみると、図中時点t4に示すように、タイミングパルスtpが、例えばコンポジット信号csの映像区間において得られることに対応しては、先ず上記サンプルホールド回路101において、この映像区間のレベルがペデスタルレベルとして検出されることになる(図12(c))。
そして、このように映像区間のレベルがペデスタルレベルとして検出されることによっては、図12(c)に示す同期検出のための閾値thのレベルが図のようにして上昇してしまうこととなる。
この結果、この閾値thのレベルに基づいて同期信号検出を行う同期検出器105が、時点t5−t6に示すように、コンポジット信号cs中の誤った部分を同期信号区間として検出してしまう。
そして、その以降も、このようにタイミングパルスtpの位相ずれによって閾値thとして誤った値が設定されている間は、図中時点t7−t8にも示すように同期信号区間が誤検出されてしまうものとなる。
【0018】
このように同期信号が誤って検出されることによっては、同期信号出力Dを基準周波数として入力するPLLブロック110の動作にもその影響が及ぶこととなる。すなわち、実際のコンポジット信号csにおける同期信号周期と、このPLLブロック110の出力パルスとのずれが生じることとなる。
そして、これに伴っては、このPLLブロック110の出力に基づいて生成されるタイミングパルスtpとしても、さらにずれが生じてしまうこととなり、この結果、PLLブロック110の動作が不安定となって正常な位相への収束が大幅に遅れることとなる。
【0019】
なお、このようなタイミングパルスtpのずれは、例えばテレビジョン受像機における受信チャンネルの切換時や、VTRのヘッドスキューなどに伴って容易に起こりうるものである。
つまり、このことから、従来の同期検出回路100においては、上記のようにして、水平同期信号区間の誤検出が比較的高い確率で生じる可能性を有しているといえる。従って、水平同期信号区間の誤検出を避けてできるだけ高い精度で水平同期信号区間を検出することを考えた場合、先ずは、水平同期信号区間が適正に検出されているか否かを判定できるようにすることが求められる。
【0020】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明では、同期検出回路として以下のように構成することとした。
すなわち、先ず、入力される映像信号に含まれる水平同期信号のレベルを検出するために、上記入力される映像信号の最小値レベルを検出する最小値レベル検出手段と、入力される映像信号におけるペデスタルレベルを検出するために、当該同期検出回路による水平同期信号の検出周期に基づく所定タイミングで、上記入力される映像信号のレベルを検出するペデスタルレベル検出手段とを備える。
そして、上記最小値レベル検出手段と上記ペデスタルレベル検出手段とにより検出されたレベルに基づいて、上記水平同期信号を検出するための第1の閾値を決定する第1の閾値決定手段と、閾値として少なくとも上記第1の閾値決定手段により決定された上記第1の閾値が入力され、この入力される閾値と、上記入力される映像信号のレベルとを比較した結果に基づいて、上記入力される映像信号における水平同期信号の検出を行う第1の同期信号検出手段とを備えるようにする。
その上で、上記第1の同期信号検出手段により検出された上記水平同期信号の区間長を検出する区間長検出手段と、上記区間長検出手段により検出される区間長が、正常とされる区間長であるか否かの判定を行う判定手段とを備えるようにした。
【0021】
また、本発明では、上記同期検出回路における同期検出方法として、以下のようにすることとした。
つまり、入力される映像信号に含まれる水平同期信号のレベルを検出するために、上記入力される映像信号の最小値レベルを検出する最小値レベル検出手順と、入力される映像信号におけるペデスタルレベルを検出するために、水平同期信号の検出周期に基づく所定タイミングで、上記入力される映像信号のレベルを検出するペデスタルレベル検出手順とを実行する。
そして、上記最小値レベル検出手順と上記ペデスタルレベル検出手順とにより検出したレベルに基づいて、上記水平同期信号を検出するための第1の閾値を決定する第1の閾値決定手順と、上記入力される映像信号のレベルと、少なくとも上記第1の閾値決定手順により決定した上記第1の閾値とを比較した結果に基づいて、上記入力される映像信号における水平同期信号の検出を行う第1の同期信号検出手順とを実行する。
その上で、上記第1の同期信号検出手順により検出した上記水平同期信号の区間長を検出する区間長検出手順と、上記区間長検出手順により検出した区間長が、正常とされる区間長であるか否かの判定を行う判定手順とを実行するようにした。
【0022】
上記構成によれば、入力される映像信号から検出された同期信号区間について、その区間長が正常であるか否かの判定が行われるものとなる。つまり、これにより、先に説明したようにしてタイミングパルスに位相ずれが生じ、誤った閾値が設定されることで同期信号検出が正常に行われなくなったことを判定できるものである。
そして、同期信号の区間長が正常でないことが判定された場合に対応して、例えば映像信号から検出された最小値レベル(シンクチップレベル)に基づいて決定した第2の閾値により同期信号の検出を行うようにすれば、上記のように誤った値に決定された閾値に基づいて同期信号が誤検出されてしまうことを防止することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明における、第1の実施の形態としての同期検出回路1の構成例を示したブロック図である。
この図に示す同期検出回路1は、テレビジョン受像機において、例えば入力されるコンポジット信号から水平/垂直同期信号を分離抽出するための同期分離回路系に含まれるものとされる。そして、このような同期分離回路系に含まれて、上記映像信号中に含まれる水平同期信号を検出するものとされる。
先ず、この図1において、サンプルホールド回路2は、入力される映像信号におけるペデスタルレベルを検出する。このサンプルホールド回路2に対しては、上記映像信号として、例えば図2(a)に示すようなコンポジット信号csが入力される。
このコンポジット信号csは、この図2(a)に示すレベルL1がペデスタルレベル(黒レベル)とされ、レベルL2がシンクチップレベルとされる。そして、コンポジット信号csが、このシンクチップレベル(レベルL2)となる部分(図中の期間A)が、同期信号区間とされている。
【0024】
また、このサンプルホールド回路2に対しては、ペデスタルレベル検出のためのタイミングパルスtpも供給されている。この場合、上記タイミングパルスtpとしては、例えばここでは図示されないPLL(Phase Locked Loop)ブロックの出力に基づいて生成される。
【0025】
ここで、このPLLブロックとしては、先の図11において説明したPLLブロック110と同等の構成とされる。
すなわち、このようなPLLブロック110としては、先ず図11に示す位相検波回路111に対して、同期検出回路の出力である同期信号出力の出力周期が基準周波数として入力される。つまり、この場合においては、後述するようにして当該同期検出回路1が出力する同期信号出力Dが入力されるものとなる。
そして、この位相検波回路111は、図示する分周期114により1/Nによる所定比で分周されたVCO(電圧制御発振器)113の出力(発振信号の周波数信号)と、上記基準周波数としての同期信号出力Dの周波数とを比較し、位相差に応じた検出信号を図示するフィルタ112に対して出力する。
フィルタ112では、位相検波回路111から入力された検出信号について所定の低域成分のみを通過させることで、位相差に応じた電圧レベルを生成してVCO113に対して出力する。VCO113では、入力された電圧レベルに応じて、位相検波回路111にて検出される位相差を修正するようにして、発振信号の周波数を可変する。
これにより、PLLブロック110では、上記基準周波数に位相が一致するようにしてロックするように動作することになる。つまり、VCO113の発振信号の出力が、上記基準周波数として入力された同期信号出力Dに同期するように動作するものである。
【0026】
VCO113の出力パルスは、PLLブロック110の出力として各部に供給される。そしてこの場合も、当該同期検出回路1に対する出力としては、図示するようにタイミングパルス生成回路115に入力される。
タイミングパルス生成回路115では、このようにPLLブロック110より入力される同期信号の周期に応じたパルスに基づき、ペデスタルレベルを検出するためのタイミングパルスtpを生成する。つまりこの場合も、このタイミングパルス生成回路115は、上記のように入力される同期信号の周期に応じたパルスに基づいた、例えば遅延パルスを生成することにより、コンポジット信号csがペデスタルレベルとなっている区間に対応したタイミングパルスtpを生成するようにされる。
【0027】
これにより、図1に示すサンプルホールド回路2に対しては、例えば図2(b)に示すように、コンポジット信号csがペデスタルレベルとなる区間に対応したパルス周期とされたタイミングパルスtpが入力されるようになっている。
【0028】
図1において、このようなタイミングパルスtpが入力されるサンプルホールド検出回路2では、このタイミングパルスtpが供給されるタイミングにおける上記コンポジット信号csのレベルを検出(ホールド)することにより、ペデスタルレベルを検出するようにされる。そして、このような検出出力を、図示するサンプルホールド回路出力shとして同期信号レベル推定回路4に供給する。
【0029】
最小値検出回路3は、コンポジット信号csの最小値レベルを検出することによりシンクチップレベルを検出する。そして、これを図示するように、同期信号レベル推定回路4と第2閾値決定回路6のそれぞれに最小値回路出力ssとして供給する。
【0030】
同期信号レベル推定回路4は、上記のようにして供給されるペデスタルレベルとしてのサンプルホールド回路出力shと、シンクチップレベルとしての最小値回路出力ssとを入力し、これらの差分から同期信号のレベルを算出する。そして、このように算出した同期信号レベルを第1閾値決定回路5に供給する。
【0031】
第1閾値決定回路5は、供給された同期信号レベルの値に対して所要の演算処理を行うことにより、同期信号検出のための第1閾値th1を算出する。そして、このように算出した第1閾値th1をスイッチSWの端子t1に供給する。
【0032】
第2閾値決定回路6は、上記のように最小値検出回路3から供給された最小値回路出力ssに、図示するオフセット値αによりオフセットした値を第2閾値th2として決定する。そして、このように決定した第2閾値th2をスイッチSWの端子t2に供給する。
【0033】
スイッチSWは、図示するように端子t3に対して上記した端子t1、端子t2が択一的に切り換えられる2接点スイッチとされる。
このスイッチSWの端子切り換えは、後述するラッチ回路10の出力であるラッチlatchにより制御される。
【0034】
同期検出器7は、コンポジット信号csと、上記スイッチSWの端子t3より出力される第1閾値th1又は第2閾値th2とを入力し、これらに基づいて同期信号を検出する。すなわち、入力されるコンポジット信号cs中の、上記閾値th(第1閾値th1又は第2閾値th2)のレベルを超える部分を同期信号区間として検出し、これを同期信号出力Dとして出力する。
このように出力された同期信号出力Dは、図示されないPLLブロックに供給されて、各種動作クロックの生成のために用いられる。そして、特に本実施の形態の場合、このPLLブロックの出力パルスは、上記したサンプルホールド回路2においてペデスタルレベルを検出するための、タイミングパルスtpを生成するために用いられる。
【0035】
また、さらに上記同期信号出力Dは、図示する積分器8に対しても供給される。
この積分器8は、同期信号出力Dにより示される同期信号区間に対応して積分動作を行うものとされる。ここでは便宜上、up−resetカウンタの動作として説明を行うが、この積分器8は、同期信号出力Dにより同期信号区間が示されている間はカウント値をアップしていくようにされる。そして、コンポジット信号csの1Hの周期に対応するようにして生成された、図示するリセットパルスRPの供給されるタイミングでカウント値をリセットするように動作する。
つまり、この積分器8の動作としては、同期信号区間内はカウントアップを行うと共に、1Hに対応した期間ごとにその値をリセットするものとなる。
【0036】
上記積分器8の出力は、図示するように積分器出力BBとして比較器9に供給される。この比較器9には、予め設定された判定値βも入力される。
比較器9は、上記積分器出力BBと上記判定値βとを比較した結果に基づき、積分器出力BB<判定値βの条件で、例えばLレベルの信号を図示するラッチ回路10に出力する。また、積分器出力BB>判定値βの条件で、Hレベルの信号をラッチ回路10に出力するようにされている。
【0037】
ラッチ回路10に対しては、上記比較器9の出力と、先のリセットパルスRPが入力される。このラッチ回路10は、リセットパルスRPが供給されたタイミングで上記比較器9の出力をラッチする。つまりこの場合、上記リセットパルスRPが供給されたタイミングで、例えば上記比較器9がLレベルの信号を出力している際は、このLレベルの信号をこのリセットパルスRPの周期(1H)に応じた期間出力する。また、例えばリセットパルスRPが供給されたタイミングで、上記比較器9がHレベルの信号を出力していたのに応じては、このHレベルの信号をリセットパルスRPの周期(1H)に応じた期間出力するものとなる。
【0038】
このようなラッチ回路10の出力は、ラッチ出力latchとして上記したスイッチSWに供給され、このスイッチSWの端子切り換え制御に用いられる。すなわちこの場合、スイッチSWは、上記ラッチ出力latchとしてLレベルが供給される(積分器出力BB<判定値β)のに対応しては、端子t1を選択して第1閾値th1を出力するようにされる。また、ラッチ出力latchとしてHレベルが供給される(積分器出力BB>判定値β)のに応じては、端子t2を選択して第2閾値th2を出力するようにされる。
【0039】
上記のようにして構成される同期検出回路1の動作を、次の図2に示すタイミングチャートを用いて説明する。
この図において、図2(a)は、同期検出回路1に入力されるコンポジット信号csを簡略的に示しており、先にも説明したようにこのコンポジット信号csにおいては、図示するL1レベルがペデスタルレベルとされ、L2レベルがシンクチップレベルとされる。そして、コンポジット信号csがこのL2レベルとなる部分(図中の期間A)が、同期信号区間とされている。
また、図2(b)に示すタイミングパルスtpは、上記したようにして同期信号出力D(図2(g))に基づいた、例えば遅延パルスとされることで、図のようにコンポジット信号csがペデスタルレベルとなっている区間に対応してHレベルのパルスが得られている。
【0040】
図2(c)に示すサンプルホールド回路出力shは、上記タイミングパルスtpが検出されたときのコンポジット信号csのレベルを表すものとなる。つまり、上記もしたようにこのサンプルホールド回路出力shとしては、図のようにペデスタルレベルに応じたレベルが得られるものとなる。
また、図2(f)に示す最小値回路出力ssとしては、シンクチップレベル(L2)に応じたレベルが得られ、図2(d)に示す第1閾値th1は、この最小値回路出力SSと上記サンプルホールド回路出力shとに基づいて、例えば図のようなレベルに設定される。つまり、この第1閾値th1としては、上記最小値回路出力SSと上記サンプルホールド回路出力shとの間における最適なレベルに設定される。
【0041】
また、この場合、図2(e)に示す第2閾値th2は、図1に示した第2閾値決定回路6において、上記最小値回路出力ss(図2(f))と図1に示したオフセット値αとが演算されることにより、例えば図のようなレベルが設定される。
また、図2(g)に示す同期信号出力Dは、図1に示した同期検出器7が出力する信号を示している。
【0042】
この場合において、図2(b)に示すタイミングパルスtpは、時点t1に示すようにコンポジット信号csのペデスタルレベルの区間に対応した正常なタイミングで供給されていることから、図1に示したサンプルホールド回路2においては、これに応じてペデスタルレベルを正常に検出して、適正なサンプルホールド回路出力sh(図2(c))を出力することとなる。
そして、第1閾値決定回路5においては、このような適正なサンプルホールド回路出力shと、最小値検出回路3が出力する最小値回路出力ssとに基づいて第1閾値th1を設定することができる。
【0043】
またこの場合、図示するように同期信号出力D(図2(g))が正常なパルス幅で以て検出されることにより、積分器8の出力である積分器出力BBは、図2(h)に示すように判定値βのレベルを超えないこととなる。
つまり、この場合、同期信号出力D(図2(g))パルス幅が正常であるときには、積分器出力BBのレベルが上記判定値βを超えないようにこの判定値βのレベルが設定されているものである。
ここで、例えばNTSC方式におけるコンポジット信号csでは、図中Aと示す同期信号区間が4.7μs程度となる。従ってこの際、図2(g)に示す同期信号出力DがHレベルとなる区間は、同期信号区間が正常に検出されている下では4.7μs程度とされるものである。
このことを踏まえると、上記判定値βのレベルとしては、例えば、この4.7μsの期間に積分器8が算出する値に対応したものを設定すればよいこととなる。そして、このような値に判定値βを設定すれば、上記積分器出力BBの値が上記判定値βを超えることを以て、同期信号のパルス幅が異常であることを検出することができるようになる。
【0044】
図2において、時点t1に示すようにして、積分器出力BB<判定値βの条件となることによっては、先にも説明したように比較器9のからはLレベルの信号が出力される。
そして、これに応じラッチ回路10は、このLレベルの信号を、図2(j)に示すリセットパルスRSのタイミングでラッチし、これをラッチ出力latchとしてスイッチSWに供給する。
このようにラッチ出力latchとしてLレベルの信号が供給されることにより、スイッチSWは端子t1を選択するように制御される。そして、これに応じて同期検出器7には、第1閾値th1が供給されるようになる。
この結果、この図2に示すようにしてタイミングパルスtpに位相ずれが生じておらず、ペデスタルレベルが正常に検出されているときに対応しては、上記のように適正に設定された第1閾値th1に基づいた同期信号検出が行われるようになっている。
【0045】
ところで、上記のようにしてコンポジット信号cs中のペデスタルレベルを検出するために用いる上記タイミングパルスtpとしては、例えばテレビジョン受像機における受信チャンネルの切換時やVTRのヘッドスキューなどに伴って、位相ずれが容易に起こりうるものである。
そして、このようにタイミングパルスtpに位相ずれが生じることによっては、先にも説明したように、サンプルホールド回路2においてコンポジット信号cs中の誤った部分がペデスタルレベルとして検出されてしまい、これによって上記第1閾値th1が誤った値に設定されてしまうこととなる。
【0046】
図3は、このようにしてタイミングパルスtpの位相にずれが生じた場合に対応して、同期検出回路1において行われる動作を示すタイミングチャートである。
この図3において、上記のような位相ずれが生じた例として、上記タイミングパルスtpが、時点t1に示すようにコンポジット信号csが映像区間となるタイミングで得られたと仮定する。
すると、これに応じては、サンプルホールド回路2において、このようなコンポジット信号csの映像区間のレベルがペデスタルレベルとして誤認される。そして、このときサンプルホールド回路2から出力されたサンプルホールド回路出力shに応じて、第1閾値決定回路5において決定される第1閾値th1としても、図示するように誤ったレベルが算出されてしまうこととなる。
【0047】
従ってこの場合は、上記のような第1閾値th1のレベルに基づいて同期検出器7が同期信号検出を行うものとなり、これにより時点t2に示すようにして、コンポジット信号cs中の誤った位置で同期信号区間が検出されてしまうものとなる。
そして、このような第1閾値th1によると、この第1閾値th1レベルをコンポジット信号csのレベルが超える期間である、図示する時点t2−t4までが同期信号区間として誤検出されてしまうことになるものである。
【0048】
しかしながら本実施の形態の場合、このようにコンポジット信号cs中の誤った部分が同期信号区間として検出されて、通常時よりも同期信号区間が長く検出されることに応じては、上記のように誤って決定された閾値を別の閾値に切り換える動作が行われるものとなる。
【0049】
すなわち、この場合、先ず上記のように誤った第1閾値th1が決定されて同期信号区間(同期信号出力DのHレベル区間)が長くなったことに応じて、図3(h)に示す積分器出力BBのレベルが判定値βのレベルを超えるようになる。
つまり、先にも説明したように、この場合の上記判定値βとしては、通常時における同期信号出力DのHレベル期間で算出される積分器8の値に対応した値に設定されていることから、このように同期信号出力DのHレベル期間が通常時よりも長くなった場合には、積分器出力BBが判定値βのレベルを超えるようになるものである。
そして、このように積分器出力BBが判定値βのレベルを超えることによっては、比較器9からHレベルの信号が出力されるようになり、これに応じラッチ回路10は、このHレベルの信号を図3(i)に示すリセットパルスRSのタイミングでラッチして、これをラッチ出力latch(図3(j))としてスイッチSWに供給する(時点t3)。
スイッチSWでは、このようにラッチ出力latchとしてHレベルの信号が供給されることにより、端子t2が選択されるようになる。そして、これに応じてスイッチSWの端子t3からは、第2閾値決定回路6により決定された第2閾値th2が出力されるようになる。
【0050】
これにより、この時点t3では、同期検出器7が、図3(e)に示す第2閾値th2により同期信号検出を行うようになる。そして、これによっては、先に説明したように第1閾値th1によっては時点t2−時点t4までが同期信号区間として検出されてしまうものを、ここでは図示するように時点t2−時点t3までを同期信号区間として検出できるようになる。
すなわちこの場合、上記第2閾値th2としては、実際のコンポジット信号csの最小値に対応した値が設定されていることから、誤った値に設定された第1閾値th1に基づく場合よりも、正確に同期信号検出を行うことが可能となるものである。
【0051】
このようにして、本実施の形態の同期検出回路1においては、タイミングパルスtpに位相ずれが生じ、ペデスタルレベルが正常に検出されなくなった場合は、上記のように誤って設定された第1閾値th1よりも適正な値とされる、第2閾値th2により同期信号検出を行うことが可能となる。
つまり、タイミングパルスtpに位相ずれが生じ、ペデスタルレベルが正常に検出されなくなった場合にも、適正に同期信号検出を行うことが可能となるものである。
【0052】
このように第2閾値th2が選択されることにより、図示するように時点t5−t6の次の同期信号区間が正しく検出されると、これに応じては再び第1閾値th1が選択されることとなる。
つまり、この時点t5−t6に示すように、第2閾値th2により同期信号区間が適正に検出されると、先ず比較器8において積分器出力BB<判定値βの条件が認識される。そして、これに応じ、ラッチ回路10からは、時点t7のリセットパルスRSが供給されるタイミングで、図3(j)に示すようにしてLレベルのラッチ出力latchが出力されるようになる。さらに、このLレベルのラッチ出力latchに応じて、スイッチSWが端子t1を選択して、同期検出器7に再び第1閾値th1が供給されるようになるものである。
【0053】
ところで、この図3で示した例のように、タイミングパルスtpの位相が、この時点t7で瞬間的に正常な状態に戻るといったときには、以降において、上記のように再び選択された第1閾値th1に基づいて適正な同期信号検出を行うことが可能となる。
しかしながらこの際、タイミングパルスtpが、例えば先に説明したようにPLLブロック110の出力に基づいて生成される場合は、実際にはこのように瞬間的に位相が戻るということはなく、その位相変動は徐々に収束していく場合が多い。
【0054】
ここで、このようにタイミングパルスtpがPLLブロック110の出力に基づいて生成されたものとされ、このために図3に示す時点t7にて未だタイミングパルスtpが元の位相に戻らない場合に対応しては、本例の同期検出回路1において、以下のような動作が行われるものとなる。
まず、この時点t7において、タイミングパルスtpの位相に未だずれが生じている場合には、図3(c)に示すサンプルホールド回路出力shのレベルが時点t1のレベルのまま維持される。そして、これに伴っては、上記のようにこの時点t7において再び選択される第1閾値th1のレベルとしても、時点t1のレベルのまま維持されるものとなる。
このような状態で、時点t7以降の、図示されない次の同期信号区間に至ったとすると、この場合は上記のように誤った第1閾値th1によって同期信号区間が検出されることにより、再び、積分器出力BBが判定値βのレベルを超えて第2閾値th2が選択されるようになる。そして、今度はこの第2閾値th2により、再び同期信号が適正に検出されると、再度第1閾値th1が選択されるようになる。つまりこの場合、タイミングパルスtpが正常な位相に戻らない限りは、第2閾値th2→第1閾値th1→第2閾値th2を選択する動作が繰り返されてしまうこととなる。
【0055】
このように、第1閾値th1→第2閾値th2の切り換え動作が繰り返されてしまうことにより、この際に同期検出回路1から出力される同期信号出力Dとしては、図3(g)に示されるように、Hレベルのパルス幅(同期信号区間)が1周期おきに異なるものとされてしまう。
そして、このように同期信号出力Dのパルス幅が安定しなくなることによっては、この同期信号出力Dに基づいて動作するPLLブロック110の動作が安定しなくなる。
従ってこの結果、このPLLブロック110の出力に基づいて生成されるタイミングパルスtpにもその影響が及び、最悪の場合、タイミングパルスtpがいつまでも収束しなくなる可能性がある。
【0056】
そこで、このような問題を回避するために、第2閾値th2が選択された以降から第1閾値th1に切り換えを行うまでに、PLLが収束するのに充分な期間を設けるようにしたものが、第2の実施の形態である。
【0057】
図4は、このような第2の実施の形態としての、同期検出回路20の構成例を示したブロック図である。
なお、この図4において、既に図1で説明した部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
第2の実施の形態としての同期検出回路20は、第1の実施の形態の同期検出回路1の構成に対して、さらに図示するORゲート回路21、3bitカウンタ22、判別回路(=0)23、及びNOTゲート回路24を付加したしたものである。
【0058】
先ず、上記ORゲート回路21には、ラッチ回路10からのラッチ出力latchが入力される。また、これと共にORゲート回路21には、図示するようにNOTゲート回路24の出力も入力されている。
このORゲート回路21は、このように入力されるラッチ出力latch、NOTゲート回路24の出力のうち、少なくとも何れかの出力がHレベルとなっている場合に、Hレベルを出力する。すなわち換言すれば、入力されるこれらの信号が共にLレベルとなっている場合にのみ、Lレベルを出力するものである。
このようなORゲート回路21の出力は、図示するように、3bitカウンタ22に対してはENABLE信号として、また、スイッチSWに対してはスイッチ制御信号SWCとして分岐して供給される。
【0059】
スイッチSWは、上記ORゲート回路21より供給されるスイッチ制御信号SWCが、Lレベルであることに対応して端子t1を選択するようにされる。また、上記スイッチ制御信号SWCがHレベルとなるのに応じ、端子t2を選択するようにされている。
【0060】
3bitカウンタ22は、入力されるENABLE信号がHレベルとなるのに応じ、カウンタクロックCLKのタイミングに基づいた3bitのカウントを開始する。このカウンタクロックCLKとしては、水平同期信号周波数に対応したものが生成される。
そして、このようにクロックCLKのタイミングに基づいた3ビットのカウント動作が終了すると、カウント値を「0」にリセットする。
この3bitカウンタ22の値は判別回路23に入力される。
【0061】
判別回路23は、上記3bitカウンタ22の値(以下カウント値とする)が「0」であるか否かを判別する。
そして、上記カウント値が「0」である場合は、NOTゲート回路24に対し、例えばLレベルの信号を出力する。また、上記カウント値が「0」でない場合はHレベルの信号をNOTゲート回路24に対して出力する。
NOTゲート回路24は、このように判別回路23から出力された信号の反転出力を上記ORゲート回路21に対して供給する。
【0062】
このような構成による第2の実施の形態の同期検出回路20の動作を、次の図5に示すタイミングチャートを用いて説明する。
先ず、この図において、例えば図中時点t1にてタイミングパルスtpの位相にずれが生じたとする。
すると、これに応じては、先にも説明したようにコンポジット信号cs中の誤った部分がペデスタルレベルとして検出され、これに伴い第1閾値th1も誤った値に設定されることとなって、同期信号出力D(図5(c))のHレベルのパルス幅が異常なものとなる。
そして、このように同期信号出力Dのパルス幅が異常となることによっては、図5(d)に示す積分器出力BBが判定値βのレベルを超え、これに伴って図5(f)に示すラッチ出力latchがHレベルに立ち上がる(時点t2)。
【0063】
このようにして、ラッチ出力latchがHレベルに立ち上がることによっては、この時点t2において、図4に示したORゲート回路21がスイッチ制御信号SWC(図5(i))としてHレベルを出力することとなる。
そして、このようにスイッチ制御信号SWCとしてHレベルが出力されることによっては、先にも説明したようにスイッチSWにおいて端子t2が選択され、これによって同期検出器7に対しては第2閾値th2が入力されるようになる。つまり、同期検出器7は、閾値th2に基づいて同期信号検出を行うものとなる。
【0064】
また、この場合、上記ORゲート回路21のHレベル出力は、HレベルのENABLE信号として、図4に示した3bitカウンタ22に対しても供給される。そして、このようにHレベルのENABLE信号が供給されることに応じ、この3bitカウンタ22は、図5(g)に示すカウンタクロックCLKに基づいたタイミングで3bitのカウントを開始する(時点t3)。
【0065】
3bitカウンタ22においてカウントが動作開始されることに応じては、図4に示した判別回路23において、カウント値が「0」でないことが判別されるようになる。そして、これに応じては、先にも説明したようにこの判別回路23からNOTゲート回路24に対してLレベルの信号が出力される。
さらに、このNOTゲート回路24では、このように判別回路23より供給された信号を反転出力することから、この際、上記したORゲート回路21に対しては、Hレベルの信号が入力されることとなる。
【0066】
このようなORゲート回路21に対するHレベルの信号の供給は、3bitカウンタ22のカウント値(図5(h))が「7」となって3bitのカウントが終了し、カウント値が「0」リセットされる時点t4まで継続する。つまり、この時点t4においてカウント値が「0」となって、これに伴い判別回路23よりHレベルの信号が出力され、NOTゲート回路24からORゲート回路21に対してLレベルの信号が供給されるまで継続されるものである。
つまり、これにより、ラッチ回路10からのラッチ出力latchが、図5(e)に示すリセットパルスRPによりリセットされてLレベルとなった以降も、このORゲート回路21に対してHレベルの信号が供給されるものとなる。
【0067】
このようにしてORゲート回路21に対してHレベルの信号が供給され続けることによっては、このORゲート回路21から出力されるスイッチ制御信号SWCとしてもHレベルで維持されるようになる。
そして、このようにスイッチ制御信号SWCとしてHレベルが維持されている間は、スイッチSWにおいて端子t2が選択され、これにより第2閾値th2が選択され続けるようになる。
すなわち、この場合は、上記のようにカウント値が「0」にリセットされる、時点t4まで第2閾値th2が選択されるようになるものである。
【0068】
これにより、当該同期検出回路20においては、上記カウント値に応じた一定の期間は、第1閾値th1よりも同期信号検出の上で信頼性のある第2閾値th2により同期信号検出を行うことができるようになる。
そして、これによっては、このような第2閾値th2による同期信号検出から第1閾値th1に切り換えが行われるまでに、PLLが収束しタイミングパルスtpが正常位相に戻るまでの充分な期間を設けることができるようになる。
【0069】
この結果、第2の実施の形態の同期検出回路20によっては、例えばチャンネル切り換えやVTRのヘッドスキュー等によって水平同期信号とタイミングパルスtpとの位相にずれが生じた場合における、PLLの応答性を向上させることができるようになる。
【0070】
なお、ここでは上記のような第2閾値th2の選択期間を定めるカウンタを、3bitカウンタとする場合を例に挙げたが、これは使用されるPLLの特性に応じて適宜変更されるべきものであり、特に限定されるものではない。
【0071】
このように、第2の実施の形態は、タイミングパルスtpに位相ずれが生じた場合に、一定期間は第2の閾値th2による同期信号検出を行うようにし、PLLが収束するための充分な期間を設けるようにしたものである。
しかしながら、このような第2の実施の形態の構成によると、PLLが収束してタイミングパルスtpが正常な位相に戻るタイミングと、第1閾値th1への切り換えタイミングとが、必ずしも一致するものとはならない。
つまりこの場合、タイミングパルスtpが正常位相に戻って第1閾値th1として適正な値が設定されているにも関わらず、第2閾値th2による同期信号検出が継続される期間が生じるという状態になる可能性がある。
そして、このような期間において、例えば入力されるコンポジット信号csが、弱電界や伝送系歪により先の図10(b)(c)に示したような波形となった場合は、同期信号の検出精度が低下することになる。
【0072】
そこで、このような事態を回避するために、タイミングパルスtpが正常な位相に戻ったことに応じて、直ちに第1閾値th1に切り換えが行われるようにしたものが、次の第3の実施の形態としての同期検出回路30である。
【0073】
図6は、このような第3の実施の形態としての同期検出回路30の構成例を示したブロック図である。なお、この図においても先の図1において既に説明した部分については同一の符号を付して説明を省略する。
この同期検出回路30においては、入力されるコンポジット信号csの同期信号検出を行う回路として、図示するように第1同期検出器30aと第2同期検出器30bとの2つの同期検出回路が備えられるものとなる。
この場合、上記第1同期検出器30aは、図示するように第1閾値決定回路5により設定された第1閾値th1に基づいて同期検出を行うように構成される。
これに対し上記第2同期検出器30bは、第2閾値決定回路6により設定された第2閾値th2に基づいて同期検出を行うように構成されている。
【0074】
また、上記第1同期検出器30aに対しては、図1の場合と同様の接続形態とされた積分器8、比較器9、ラッチ回路10が備えられる。
すなわち、この場合、上記積分器8は上記第1同期検出器30aの検出出力D1を入力して積分動作を行うことにより積分器出力BBを出力するようにされ、ラッチ回路10は、比較器9においてこの積分器出力BBと判定値βとが比較された結果に応じてラッチ出力latchを出力するものとなる。
【0075】
また、さらにこの場合、上記ラッチ回路10からのラッチ出力latchによって切り換え動作が制御されるスイッチSWは、図示するように端子t1が上記第1同期検出器30aに対して接続され、端子2が上記第2同期検出器30bに対して接続されている。
つまり、端子t1が選択された場合は、上記第1同期検出器30aの検出出力D1が、端子t3から同期信号出力Dとして出力されるものとなる。また、端子t2が選択された場合は、上記第2同期検出器30bの検出出力D2が同期信号出力Dとして出力されるものである。
【0076】
図7は、このように構成される同期検出回路30の動作を説明するためのタイミングチャートである。
この場合も、例えば図中時点t1に示すようにしてタイミングパルスtpの位相にずれが生じたとすると、サンプルホールド回路2においてペデスタルレベルが誤認されることにより、第1閾値th1も誤った値に設定される。そして、これに応じては、第1同期検出器30aにおいて同期信号区間が誤検出され、これにより図7(c)に示す検出出力D1としても、時点t2に示すように誤ったタイミングでHレベルに立ち上がるものとなる。
【0077】
このように検出出力D1が誤ったタイミングで立ち上がることによっては、検出出力D1におけるHレベル区間が長くなり、これに伴ってこの検出出力D1が入力される積分器出力BBの値が、判定値βの値を超えることとなる。そして、このように積分器出力BBの値が判定値βの値を超えることによっては、時点t3に示すようにして、リセットパルスRP(図7(e))が供給されるタイミングでラッチ出力latch(図7(f))がHレベルに立ち上がることとなる。
【0078】
ラッチ出力latchがHレベルに立ち上がると、スイッチSWにおいて端子t2が選択され、これにより、先にも説明したように第2同期検出器30bの出力D2が同期信号出力Dとして出力されるようになる。つまり、この場合、第2閾値th2に基づいて検出された同期信号が出力されるものである。
これにより、この場合も上記のようにタイミングパルスtpに位相ずれが生じた場合は、第1閾値th1よりも適正とされる第2閾値th2に基づいて同期信号出力Dを出力できることとなる。
【0079】
ここで、上記もしたように、第3の実施の形態では、第1同期検出器30aと第2同期検出器30bとの2つの独立した同期検出回路を設けた上で、第1同期検出器30aに対して積分器8、比較器9、ラッチ回路10を設けるようにしたものである。
つまりこの場合、図6を参照してわかるように、上記積分器8、比較器9、ラッチ回路10は、常に上記第1同期検出器30aの検出出力D1のパルス幅を監視するようにされているものである。
【0080】
従ってこの場合は、上記のように第2閾値th2が選択された時点t3以降においても、図7(c)に示す第1同期検出器30aの検出出力D1のパルス幅が、図7(d)に示す積分器出力BBと判定値βとに基づいて監視されるようになる。
【0081】
このようにして、第2閾値th2が選択された以降も第1同期検出器30aの検出出力D1のパルス幅の監視ができることで、この検出出力D1のパルス幅が正常に戻った時点を検出することが可能となる。つまりこの場合、上記積分器出力BBの値が上記判定値βの値を下回ったことを以て、タイミングパルスtpが正常な位相に戻ったことを検出できるものである。
【0082】
この際の動作としては、先ず上記時点t3以降において、タイミングパルスtp(図7(b))の位相にずれが生じている間は、図のように検出出力D1のパルス幅として通常より広いパルス幅が検出され続け、これに応じて積分器出力BBの値も正常時より大きくなり、同期信号検出タイミングごとに判定値βを超え続けるようになる。
そして、このように積分器回路BBの値が判定値βを超え続ける限りは、図7(f)に示すようにラッチ出力latchとしてHレベルが出力され続け、これによりスイッチSWが端子t2を選択し続けるようになって、第2同期検出器30bの検出出力D2が同期信号出力D(図7(g))として出力され続けるようになる。
つまり、この場合も上記のように第1閾値th1として誤った値が設定されている間は、この第1閾値th1よりも信頼性のある第2閾値th2による同期信号検出を行うことができるものである。
【0083】
タイミングパルスtpが正常な位相に戻り、第1閾値th1が正しい値に設定されるようになると、第1同期検出器30aにおいては、このように正しく設定された第1閾値th1により正しく同期信号検出を行うことが可能となる。そして、このように第1同期検出器30aの検出出力D1として正常なパルス幅が出力されることによっては、上記積分器出力BBの値が判定値βの値を下回り、ラッチ回路10が、図示する時点t4のタイミングでラッチ出力latchをLレベルに立ち下げるようにされる。
【0084】
このように、Lレベルのラッチ出力latchがLレベルになることに応じては、スイッチSWが端子t1を選択するようになり、これにより第1同期検出器30aの検出出力D1が、同期信号出力Dとして出力されるようになる。
すわわち、上記のようにタイミングパルスtpが正常な位相に戻り、第1同期検出器30aにおいて正常な同期検出が行われることに応じ、直ちにこの第1同期検出器30aの検出出力D1を同期信号出力Dとして出力することができるようになるものである。
【0085】
このようにして、タイミングパルスtpが正常な位相に戻ることに応じて直ちに検出出力D1に切り換えることが可能となることで、当該同期検出回路30では、常に最適とされる閾値thにより検出された同期信号出力Dを出力することが可能となる。
つまり、このように常に最適とされる閾値thにより同期信号検出を行うことが可能となることで、同期信号の検出精度をより向上することができるようになるものである。
【0086】
ここで、上記で説明した各実施の形態の同期分離回路において、入力されるコンポジット信号cs中には、通常、水平同期信号の他に垂直同期信号が含まれるものとなる。
そして、このような垂直同期信号としては、例えば図9に示すようにして、水平同期信号と同様に信号中の最小値レベルがその同期信号区間とされているため、各実施の形態の同期分離回路においてこのような垂直同期信号区間が至ることによっては、同期信号のパルス幅が異常であるとして誤検出されてしまうこととなる。
【0087】
そこで、各実施の形態の同期分離回路に対しては、このような誤検出を防止するための変形例として、以下に説明するような構成を付加することが可能である。
図8は、このような変形例としての同期検出回路40の構成を示したブロック図である。なお、ここでは変形例としての構成を、図1に示した同期検出回路1に適用した場合についてのみ例示し、第2及び第3の実施の形態の同期分離回路に対して適用した場合については、これとほぼ同等となることから説明を省略するものとする。
この変形例の構成としては、先ず、図示するようにORゲート回路41が新たに付加される。そして、このORゲート回路41に対しては、リセットパルスRPと、図示する信号VMASKとが入力される。
上記信号VMASKとしては、コンポジット信号csが垂直同期信号区間となる周期に対応してHレベルとなる信号が供給されている。つまり、この信号VMASKとしては、例えば図示されない垂直同期信号分離回路などから供給される垂直同期信号に基づいた信号とされればよい。
そして、上記ORゲート回路41では、この信号VMASKとして、Lレベルが入力されている間は、上記リセットパルスRPを積分器8とラッチ回路10とに出力するようにされる。また、上記信号VMASKとしてHレベルが入力される間は、上記積分器8とラッチ回路10とにリセットパルスRPを供給しないようにされる。
【0088】
この変形例の構成による動作を、図9のタイミングチャートを用いて説明すると、上記のように信号VMASK(図9(f))としては、コンポジット信号csが垂直同期信号区間となる周期に対応してHレベルとなるように生成されていることから、例えば図示するように時点t1−t2までがHレベルの区間となるようにされる。
そして、このように信号VMASKがHレベルとされる間は、上述のようにしてORゲート回路41が、積分器8とラッチ回路10へのリセットパルスRPの供給を停止するようにされることから、この期間は、図9(d)(g)にそれぞれ示すように積分器回路BBは「0」レベルとなり、ラッチ出力latchとしてもLレベルが出力されるようになる。
【0089】
つまりこの場合、上記のような信号VMASKが供給されていることにより、図9(a)に示す垂直同期信号区間が入力される期間では、積分器8、比較器9、ラッチ回路10による同期信号のパルス幅の監視が行われないものとなる。
そして、これにより、コンポジット信号csが垂直同期信号区間に至った際に、そのパルス幅により異常状態が誤検出されてしまうといった事態が、効果的に防止されるものである。
【0090】
【発明の効果】
以上のように本発明では、入力映像信号に含まれる水平同期信号を検出する同期検出回路において、先ず、この水平同期信号のレベルを検出するために入力される映像信号の最小値レベルを検出すると共に、入力される映像信号におけるペデスタルレベルを検出するために、水平同期信号の検出周期に基づく所定タイミングで上記入力される映像信号のレベルを検出するようにしている。
そして、このように水平同期信号の検出周期に基づく所定タイミングで検出された映像信号のレベルと上記最小値レベルとに基づいて、上記水平同期信号を検出するための第1の閾値を決定し、入力される映像信号のレベルとこの第1の閾値とを比較した結果に基づいて、水平同期信号の検出を行うようにしている。
その上で、このように検出された水平同期信号の区間長を検出すると共に、この区間長が正常とされる区間長であるか否かの判定を行うようにしたものである。
【0091】
これにより、上記のようにして検出された水平同期信号が、正常に検出されたものであるか否かを判定することできるようになる。
【0092】
そして、水平同期信号の区間長が正常でないことが判定された場合に対応して、上記最小値レベル(シンクチップレベル)に基づいて決定した第2の閾値により水平同期信号の検出を行うようにすれば、例えばタイミングパルスの位相ずれに伴って誤った値に決定された、上記第1の閾値に基づいて水平同期信号が誤検出されてしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における、第1の実施の形態としての同期検出回路の構成例を示したブロック図である。
【図2】第1の実施の形態の同期検出回路における動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図3】同じく、第1の実施の形態の同期検出回路における動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図4】第2の実施の形態としての同期検出回路の構成例を示したブロック図である。
【図5】第2の実施の形態の同期検出回路における動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図6】第3の実施の形態としての同期検出回路の構成例を示したブロック図である。
【図7】第3の実施の形態の同期検出回路における動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図8】変形例としての同期検出回路の構成例を示したブロック図である。
【図9】変形例としての同期検出回路における動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図10】映像信号の波形の例を簡略的に示した図である。
【図11】PLLブロックも含めた従来の同期検出回路の構成を示すブロック図である。
【図12】従来の同期検出回路において得られる動作について説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1、20、30、40 同期検出回路、2 サンプルホールド回路、3 最小値検出回路、4 同期信号レベル推定回路、5 第1閾値決定回路、6 第2閾値決定回路、7 同期検出器、8 積分器、9 比較器、10 ラッチ回路、21 ORゲート回路、22 3bitカウンタ、23 判別回路(=0)、24NOTゲート回路、30a 第1同期検出器、30b 第2同期検出器、41ORゲート回路、SW スイッチ、t1〜t3 端子
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビジョン受像機における同期検出回路に関する。また、このような同期検出回路における同期検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョン受像機においては、例えば入力されるコンポジット信号から水平/垂直同期信号を分離抽出するための同期分離回路が備えられる。そして、このような同期分離回路における、水平同期信号を分離する回路系においては、映像信号中に含まれる水平同期信号を検出するための、同期検出回路が備えられる。
図10は、このような同期検出回路に対して入力される映像信号(コンポジット信号)の波形の例を簡略的に示した図である。
先ず図10(a)では、テレビジョン受像機において正常に映像信号が受信された場合の波形の例を示している。この図において、先ず図示するL1のレベルは、いわゆる黒レベルと呼ばれるペデスタルレベルである。
また、水平同期信号は、図示するようにしてペデスタルレベルが前後となる位置に、1水平走査周期(1H)に対応するようにして映像信号に重畳される。そして、図示するようにして、図中L2として示した、この映像信号が最小値レベルとなる区間が水平同期信号としての区間、つまり、水平同期信号区間となる。また、映像信号において、水平同期信号区間に対応した最小値レベルは、いわゆるシンクチップレベルとも呼ばれる。
このことから、上記した同期検出回路では、このような映像信号中の最小値レベルに対応した閾値(図中th)を設定して、水平同期信号の検出を行うようにされている。
【0003】
しかしながらこの際、映像信号としては、弱電界、ゴースト、伝送系歪などにより、例えば図10(b)、図10(c)のように正常な同期信号が得られない場合がある。
例えば、図10(b)に示す場合では、映像信号の最小値レベルが図10(a)に示した正常なレベルに満たないものとなっている。そして、この場合、上記のように設定した閾値thにより検出を行ったとしても、図のように同期信号を検出できない可能性がある。
また、図10(c)に示す例では同期信号のレベルが乱れており、この場合は閾値thのレベルで検出を行うと、図示するように同期信号区間が正常時よりも短く検出されてしまうこととなる。
【0004】
このような問題に対応するために、従来の技術では、例えば入力される映像信号の水平同期信号のレベルに応じて、同期検出のための閾値を適応的に可変するように構成したものがある(下記特許文献1参照)。
【0005】
図11は、このように同期信号検出のための閾値を可変するように構成された同期検出回路100のブロック図である。
この図において、先ず映像信号としてのコンポジット信号csは、図示するようにサンプルホールド回路101と最小値検出回路102に入力される。
サンプルホールド回路101は、後述するPLL(Phase Locked Loop)ブロック110の出力に基づいて生成されたタイミングパルスtpに基づいて、コンポジット信号cs中のペデスタルレベルを検出するようにされる。そして、これを同期信号レベル推定回路103に出力する。
最小値検出回路102は、コンポジット信号csの最小値レベルを検出してこれを同じく同期信号レベル推定回路103に出力する。
【0006】
同期信号レベル推定回路103は、上記のようにサンプルホールド回路101から出力されるペデスタルレベルとしてのサンプルホールド回路出力shと、最小値検出回路102から出力される最小値(シンクチップレベル)としての最小値回路出力ssとを入力し、例えばこれらの差分から同期信号のレベルを算出する。そして、このように算出した同期信号レベルを閾値決定回路104に供給する。
【0007】
閾値決定回路104は、供給された同期信号レベルの値に対して所要の演算処理を行うことにより、同期信号検出のための閾値thを算出する。そして、このように算出した閾値thを同期検出器105に対して出力する。
【0008】
同期検出器105は、入力されるコンポジット信号csと、上記閾値thとに基づいて同期信号を検出する。すなわち、入力されるコンポジット信号cs中の、上記閾値thのレベルを超える部分を水平同期信号区間として検出し、これを同期信号出力Dとして出力する。
【0009】
PLLブロック110は、同期検出器105から出力された同期信号出力Dに基づいて各種の動作クロックを生成する。
このPLLブロック110においては、上記同期検出器105から出力された同期信号出力Dの出力周期が、基準周波数として位相検波回路111に入力される。
そして、この位相検波回路111は、図示する分周期114により1/Nによる所定比で分周されたVCO(電圧制御発振器)113の出力(発振信号の周波数)と、上記基準周波数としての同期信号出力Dの周波数とを比較し、位相差に応じた検出信号をフィルタ112に対して出力する。
フィルタ112では、位相検波回路111から入力された検出信号について所定の低域成分のみを通過させることで、位相差に応じた電圧レベルを生成してVCO113に対して出力する。VCO113では、入力された電圧レベルに応じて、位相検波回路111にて検出される位相差を修正するようにして、発振信号の周波数を可変する。
これにより、PLLブロック110では、上記基準周波数に位相が一致するようにしてロックするように動作することになる。つまり、VCO113の発振信号の出力が、上記基準周波数として入力された同期信号出力Dに同期するように動作するものである。
【0010】
VCO113の出力パルスは、PLLブロック110の出力として各部に供給される。特に、この場合の同期検出回路100に対する出力としては、図示するようにタイミングパルス生成回路115に入力される。
このタイミングパルス生成回路115では、上記のようにPLLブロック110より入力される同期信号の周期に応じたパルスに基づき、ペデスタルレベルを検出するためのタイミングパルスtpを生成する。
この際、このタイミングパルス生成回路115は、上記のように入力される同期信号の周期に応じたパルスに基づいた、例えば遅延パルスを生成することにより、コンポジット信号csがペデスタルレベルとなっている区間に対応したタイミングパルスtpを生成するようにされる。
【0011】
図12は、上記のように構成される同期検出回路100の動作を説明するためのタイミングチャートである。
この図12において、図12(a)は、同期検出回路100に入力されるコンポジット信号csを簡略的に示しており、先にも説明したようにこのコンポジット信号csにおいては、図示するL1レベルがペデスタルレベルとされ、L2レベルがシンクチップレベルとされる。そして、コンポジット信号csがこのL2レベルとなる部分(図中の期間A)が、同期信号区間とされている。
また、この場合、図12(a)に示されるコンポジット信号csは、図示するようにこれと同じものが図12(c)にも示されている。
図12(b)に示すタイミングパルスtpは、上記したようにして同期信号出力D(図12(f))に基づいた遅延パルスとされることで、正常においては、時点t1に示すようにコンポジット信号csがペデスタルレベルとなっている区間に対応して得られるものとなる。
【0012】
図12(c)に示すサンプルホールド回路101の出力shは、上記タイミングパルスtpがHレベルとなるタイミングでのコンポジット信号csのレベルを表すものとなる。そしてこれにより、このサンプルホールド出力としては、図のようにペデスタルレベルに応じたレベルが得られるものとなる。
また、この図12(c)に示す最小値回路出力ssとしては、シンクチップレベル(L2)に応じたレベルが得られ、同じく図12(c)に示す閾値thは、この最小値回路出力SSと上記サンプルホールド回路出力shとに基づいて、例えば図のような値に設定される。
【0013】
ここで、図中時点t1に示すように、タイミングパルスtpは、コンポジット信号csがペデスタルレベルとなっている区間に対応して得られるものとされているから、図11に示したサンプルホールド回路101は、これに応じて入力されるコンポジット信号csのペデスタルレベルを検出するようにされる。
そして、同期信号レベル推定回路103は、このように検出されたペデスタルレベルとしてのサンプルホールド回路出力shと、シンクチップレベルとしての最小値回路出力ssとに基づいて、同期信号のレベルを算出するようにされる。
その上で、閾値決定回路104は、このように算出された同期信号のレベルに基づいた演算処理を行うことにより、図12(c)に示すようなレベルの閾値thを決定するようにされる。
つまりこの場合、入力されたコンポジット信号csから検出した、実際の同期信号レベルに応じた最適な閾値を決定できるものである。
【0014】
そして、同期検出器105は、図中の時点t2−t3に示すようにして、入力されるコンポジット信号cs中の、このように算出された閾値thのレベルを超える区間を検出することで、図12(d)に示す同期信号出力Dを出力するようにされる。
【0015】
このようにして、従来の同期検出回路100では、入力される映像信号中の、ペデスタルレベルと最小値レベル(シンクチップレベル)に応じて同期信号検出のための閾値thを設定するようにされる。つまり、同期信号検出のための閾値thを、実際の同期信号のレベルに応じて可変的に設定するものである。
そして、このように閾値thが実際の同期信号のレベルに応じて可変的に設定されることにより、例えば先の図10(b)(c)に示したような信号が入力された場合にも同期信号検出を行うことが可能とされているものである。
【特許文献1】
特開2000−152027
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上記のように映像信号中のシンクチップレベルとペデスタルレベルとに基づいて閾値thを可変的に設定する際には、映像信号の最小値を検出することで上記シンクチップレベルを得ることができる。
これに対し、上記ペデスタルレベルについては、PLLブロック110の出力に基づいて生成されたタイミングパルスtpに基づいて検出するようにされている。
従ってこの場合、仮にこのようなタイミングパルスtpの位相にずれが生じた場合には、サンプルホールド回路101において、映像信号中の誤った部分がペデスタルレベルとして検出されてしまう可能性がある。
【0017】
このことを先の図12を用いて説明してみると、図中時点t4に示すように、タイミングパルスtpが、例えばコンポジット信号csの映像区間において得られることに対応しては、先ず上記サンプルホールド回路101において、この映像区間のレベルがペデスタルレベルとして検出されることになる(図12(c))。
そして、このように映像区間のレベルがペデスタルレベルとして検出されることによっては、図12(c)に示す同期検出のための閾値thのレベルが図のようにして上昇してしまうこととなる。
この結果、この閾値thのレベルに基づいて同期信号検出を行う同期検出器105が、時点t5−t6に示すように、コンポジット信号cs中の誤った部分を同期信号区間として検出してしまう。
そして、その以降も、このようにタイミングパルスtpの位相ずれによって閾値thとして誤った値が設定されている間は、図中時点t7−t8にも示すように同期信号区間が誤検出されてしまうものとなる。
【0018】
このように同期信号が誤って検出されることによっては、同期信号出力Dを基準周波数として入力するPLLブロック110の動作にもその影響が及ぶこととなる。すなわち、実際のコンポジット信号csにおける同期信号周期と、このPLLブロック110の出力パルスとのずれが生じることとなる。
そして、これに伴っては、このPLLブロック110の出力に基づいて生成されるタイミングパルスtpとしても、さらにずれが生じてしまうこととなり、この結果、PLLブロック110の動作が不安定となって正常な位相への収束が大幅に遅れることとなる。
【0019】
なお、このようなタイミングパルスtpのずれは、例えばテレビジョン受像機における受信チャンネルの切換時や、VTRのヘッドスキューなどに伴って容易に起こりうるものである。
つまり、このことから、従来の同期検出回路100においては、上記のようにして、水平同期信号区間の誤検出が比較的高い確率で生じる可能性を有しているといえる。従って、水平同期信号区間の誤検出を避けてできるだけ高い精度で水平同期信号区間を検出することを考えた場合、先ずは、水平同期信号区間が適正に検出されているか否かを判定できるようにすることが求められる。
【0020】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明では、同期検出回路として以下のように構成することとした。
すなわち、先ず、入力される映像信号に含まれる水平同期信号のレベルを検出するために、上記入力される映像信号の最小値レベルを検出する最小値レベル検出手段と、入力される映像信号におけるペデスタルレベルを検出するために、当該同期検出回路による水平同期信号の検出周期に基づく所定タイミングで、上記入力される映像信号のレベルを検出するペデスタルレベル検出手段とを備える。
そして、上記最小値レベル検出手段と上記ペデスタルレベル検出手段とにより検出されたレベルに基づいて、上記水平同期信号を検出するための第1の閾値を決定する第1の閾値決定手段と、閾値として少なくとも上記第1の閾値決定手段により決定された上記第1の閾値が入力され、この入力される閾値と、上記入力される映像信号のレベルとを比較した結果に基づいて、上記入力される映像信号における水平同期信号の検出を行う第1の同期信号検出手段とを備えるようにする。
その上で、上記第1の同期信号検出手段により検出された上記水平同期信号の区間長を検出する区間長検出手段と、上記区間長検出手段により検出される区間長が、正常とされる区間長であるか否かの判定を行う判定手段とを備えるようにした。
【0021】
また、本発明では、上記同期検出回路における同期検出方法として、以下のようにすることとした。
つまり、入力される映像信号に含まれる水平同期信号のレベルを検出するために、上記入力される映像信号の最小値レベルを検出する最小値レベル検出手順と、入力される映像信号におけるペデスタルレベルを検出するために、水平同期信号の検出周期に基づく所定タイミングで、上記入力される映像信号のレベルを検出するペデスタルレベル検出手順とを実行する。
そして、上記最小値レベル検出手順と上記ペデスタルレベル検出手順とにより検出したレベルに基づいて、上記水平同期信号を検出するための第1の閾値を決定する第1の閾値決定手順と、上記入力される映像信号のレベルと、少なくとも上記第1の閾値決定手順により決定した上記第1の閾値とを比較した結果に基づいて、上記入力される映像信号における水平同期信号の検出を行う第1の同期信号検出手順とを実行する。
その上で、上記第1の同期信号検出手順により検出した上記水平同期信号の区間長を検出する区間長検出手順と、上記区間長検出手順により検出した区間長が、正常とされる区間長であるか否かの判定を行う判定手順とを実行するようにした。
【0022】
上記構成によれば、入力される映像信号から検出された同期信号区間について、その区間長が正常であるか否かの判定が行われるものとなる。つまり、これにより、先に説明したようにしてタイミングパルスに位相ずれが生じ、誤った閾値が設定されることで同期信号検出が正常に行われなくなったことを判定できるものである。
そして、同期信号の区間長が正常でないことが判定された場合に対応して、例えば映像信号から検出された最小値レベル(シンクチップレベル)に基づいて決定した第2の閾値により同期信号の検出を行うようにすれば、上記のように誤った値に決定された閾値に基づいて同期信号が誤検出されてしまうことを防止することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明における、第1の実施の形態としての同期検出回路1の構成例を示したブロック図である。
この図に示す同期検出回路1は、テレビジョン受像機において、例えば入力されるコンポジット信号から水平/垂直同期信号を分離抽出するための同期分離回路系に含まれるものとされる。そして、このような同期分離回路系に含まれて、上記映像信号中に含まれる水平同期信号を検出するものとされる。
先ず、この図1において、サンプルホールド回路2は、入力される映像信号におけるペデスタルレベルを検出する。このサンプルホールド回路2に対しては、上記映像信号として、例えば図2(a)に示すようなコンポジット信号csが入力される。
このコンポジット信号csは、この図2(a)に示すレベルL1がペデスタルレベル(黒レベル)とされ、レベルL2がシンクチップレベルとされる。そして、コンポジット信号csが、このシンクチップレベル(レベルL2)となる部分(図中の期間A)が、同期信号区間とされている。
【0024】
また、このサンプルホールド回路2に対しては、ペデスタルレベル検出のためのタイミングパルスtpも供給されている。この場合、上記タイミングパルスtpとしては、例えばここでは図示されないPLL(Phase Locked Loop)ブロックの出力に基づいて生成される。
【0025】
ここで、このPLLブロックとしては、先の図11において説明したPLLブロック110と同等の構成とされる。
すなわち、このようなPLLブロック110としては、先ず図11に示す位相検波回路111に対して、同期検出回路の出力である同期信号出力の出力周期が基準周波数として入力される。つまり、この場合においては、後述するようにして当該同期検出回路1が出力する同期信号出力Dが入力されるものとなる。
そして、この位相検波回路111は、図示する分周期114により1/Nによる所定比で分周されたVCO(電圧制御発振器)113の出力(発振信号の周波数信号)と、上記基準周波数としての同期信号出力Dの周波数とを比較し、位相差に応じた検出信号を図示するフィルタ112に対して出力する。
フィルタ112では、位相検波回路111から入力された検出信号について所定の低域成分のみを通過させることで、位相差に応じた電圧レベルを生成してVCO113に対して出力する。VCO113では、入力された電圧レベルに応じて、位相検波回路111にて検出される位相差を修正するようにして、発振信号の周波数を可変する。
これにより、PLLブロック110では、上記基準周波数に位相が一致するようにしてロックするように動作することになる。つまり、VCO113の発振信号の出力が、上記基準周波数として入力された同期信号出力Dに同期するように動作するものである。
【0026】
VCO113の出力パルスは、PLLブロック110の出力として各部に供給される。そしてこの場合も、当該同期検出回路1に対する出力としては、図示するようにタイミングパルス生成回路115に入力される。
タイミングパルス生成回路115では、このようにPLLブロック110より入力される同期信号の周期に応じたパルスに基づき、ペデスタルレベルを検出するためのタイミングパルスtpを生成する。つまりこの場合も、このタイミングパルス生成回路115は、上記のように入力される同期信号の周期に応じたパルスに基づいた、例えば遅延パルスを生成することにより、コンポジット信号csがペデスタルレベルとなっている区間に対応したタイミングパルスtpを生成するようにされる。
【0027】
これにより、図1に示すサンプルホールド回路2に対しては、例えば図2(b)に示すように、コンポジット信号csがペデスタルレベルとなる区間に対応したパルス周期とされたタイミングパルスtpが入力されるようになっている。
【0028】
図1において、このようなタイミングパルスtpが入力されるサンプルホールド検出回路2では、このタイミングパルスtpが供給されるタイミングにおける上記コンポジット信号csのレベルを検出(ホールド)することにより、ペデスタルレベルを検出するようにされる。そして、このような検出出力を、図示するサンプルホールド回路出力shとして同期信号レベル推定回路4に供給する。
【0029】
最小値検出回路3は、コンポジット信号csの最小値レベルを検出することによりシンクチップレベルを検出する。そして、これを図示するように、同期信号レベル推定回路4と第2閾値決定回路6のそれぞれに最小値回路出力ssとして供給する。
【0030】
同期信号レベル推定回路4は、上記のようにして供給されるペデスタルレベルとしてのサンプルホールド回路出力shと、シンクチップレベルとしての最小値回路出力ssとを入力し、これらの差分から同期信号のレベルを算出する。そして、このように算出した同期信号レベルを第1閾値決定回路5に供給する。
【0031】
第1閾値決定回路5は、供給された同期信号レベルの値に対して所要の演算処理を行うことにより、同期信号検出のための第1閾値th1を算出する。そして、このように算出した第1閾値th1をスイッチSWの端子t1に供給する。
【0032】
第2閾値決定回路6は、上記のように最小値検出回路3から供給された最小値回路出力ssに、図示するオフセット値αによりオフセットした値を第2閾値th2として決定する。そして、このように決定した第2閾値th2をスイッチSWの端子t2に供給する。
【0033】
スイッチSWは、図示するように端子t3に対して上記した端子t1、端子t2が択一的に切り換えられる2接点スイッチとされる。
このスイッチSWの端子切り換えは、後述するラッチ回路10の出力であるラッチlatchにより制御される。
【0034】
同期検出器7は、コンポジット信号csと、上記スイッチSWの端子t3より出力される第1閾値th1又は第2閾値th2とを入力し、これらに基づいて同期信号を検出する。すなわち、入力されるコンポジット信号cs中の、上記閾値th(第1閾値th1又は第2閾値th2)のレベルを超える部分を同期信号区間として検出し、これを同期信号出力Dとして出力する。
このように出力された同期信号出力Dは、図示されないPLLブロックに供給されて、各種動作クロックの生成のために用いられる。そして、特に本実施の形態の場合、このPLLブロックの出力パルスは、上記したサンプルホールド回路2においてペデスタルレベルを検出するための、タイミングパルスtpを生成するために用いられる。
【0035】
また、さらに上記同期信号出力Dは、図示する積分器8に対しても供給される。
この積分器8は、同期信号出力Dにより示される同期信号区間に対応して積分動作を行うものとされる。ここでは便宜上、up−resetカウンタの動作として説明を行うが、この積分器8は、同期信号出力Dにより同期信号区間が示されている間はカウント値をアップしていくようにされる。そして、コンポジット信号csの1Hの周期に対応するようにして生成された、図示するリセットパルスRPの供給されるタイミングでカウント値をリセットするように動作する。
つまり、この積分器8の動作としては、同期信号区間内はカウントアップを行うと共に、1Hに対応した期間ごとにその値をリセットするものとなる。
【0036】
上記積分器8の出力は、図示するように積分器出力BBとして比較器9に供給される。この比較器9には、予め設定された判定値βも入力される。
比較器9は、上記積分器出力BBと上記判定値βとを比較した結果に基づき、積分器出力BB<判定値βの条件で、例えばLレベルの信号を図示するラッチ回路10に出力する。また、積分器出力BB>判定値βの条件で、Hレベルの信号をラッチ回路10に出力するようにされている。
【0037】
ラッチ回路10に対しては、上記比較器9の出力と、先のリセットパルスRPが入力される。このラッチ回路10は、リセットパルスRPが供給されたタイミングで上記比較器9の出力をラッチする。つまりこの場合、上記リセットパルスRPが供給されたタイミングで、例えば上記比較器9がLレベルの信号を出力している際は、このLレベルの信号をこのリセットパルスRPの周期(1H)に応じた期間出力する。また、例えばリセットパルスRPが供給されたタイミングで、上記比較器9がHレベルの信号を出力していたのに応じては、このHレベルの信号をリセットパルスRPの周期(1H)に応じた期間出力するものとなる。
【0038】
このようなラッチ回路10の出力は、ラッチ出力latchとして上記したスイッチSWに供給され、このスイッチSWの端子切り換え制御に用いられる。すなわちこの場合、スイッチSWは、上記ラッチ出力latchとしてLレベルが供給される(積分器出力BB<判定値β)のに対応しては、端子t1を選択して第1閾値th1を出力するようにされる。また、ラッチ出力latchとしてHレベルが供給される(積分器出力BB>判定値β)のに応じては、端子t2を選択して第2閾値th2を出力するようにされる。
【0039】
上記のようにして構成される同期検出回路1の動作を、次の図2に示すタイミングチャートを用いて説明する。
この図において、図2(a)は、同期検出回路1に入力されるコンポジット信号csを簡略的に示しており、先にも説明したようにこのコンポジット信号csにおいては、図示するL1レベルがペデスタルレベルとされ、L2レベルがシンクチップレベルとされる。そして、コンポジット信号csがこのL2レベルとなる部分(図中の期間A)が、同期信号区間とされている。
また、図2(b)に示すタイミングパルスtpは、上記したようにして同期信号出力D(図2(g))に基づいた、例えば遅延パルスとされることで、図のようにコンポジット信号csがペデスタルレベルとなっている区間に対応してHレベルのパルスが得られている。
【0040】
図2(c)に示すサンプルホールド回路出力shは、上記タイミングパルスtpが検出されたときのコンポジット信号csのレベルを表すものとなる。つまり、上記もしたようにこのサンプルホールド回路出力shとしては、図のようにペデスタルレベルに応じたレベルが得られるものとなる。
また、図2(f)に示す最小値回路出力ssとしては、シンクチップレベル(L2)に応じたレベルが得られ、図2(d)に示す第1閾値th1は、この最小値回路出力SSと上記サンプルホールド回路出力shとに基づいて、例えば図のようなレベルに設定される。つまり、この第1閾値th1としては、上記最小値回路出力SSと上記サンプルホールド回路出力shとの間における最適なレベルに設定される。
【0041】
また、この場合、図2(e)に示す第2閾値th2は、図1に示した第2閾値決定回路6において、上記最小値回路出力ss(図2(f))と図1に示したオフセット値αとが演算されることにより、例えば図のようなレベルが設定される。
また、図2(g)に示す同期信号出力Dは、図1に示した同期検出器7が出力する信号を示している。
【0042】
この場合において、図2(b)に示すタイミングパルスtpは、時点t1に示すようにコンポジット信号csのペデスタルレベルの区間に対応した正常なタイミングで供給されていることから、図1に示したサンプルホールド回路2においては、これに応じてペデスタルレベルを正常に検出して、適正なサンプルホールド回路出力sh(図2(c))を出力することとなる。
そして、第1閾値決定回路5においては、このような適正なサンプルホールド回路出力shと、最小値検出回路3が出力する最小値回路出力ssとに基づいて第1閾値th1を設定することができる。
【0043】
またこの場合、図示するように同期信号出力D(図2(g))が正常なパルス幅で以て検出されることにより、積分器8の出力である積分器出力BBは、図2(h)に示すように判定値βのレベルを超えないこととなる。
つまり、この場合、同期信号出力D(図2(g))パルス幅が正常であるときには、積分器出力BBのレベルが上記判定値βを超えないようにこの判定値βのレベルが設定されているものである。
ここで、例えばNTSC方式におけるコンポジット信号csでは、図中Aと示す同期信号区間が4.7μs程度となる。従ってこの際、図2(g)に示す同期信号出力DがHレベルとなる区間は、同期信号区間が正常に検出されている下では4.7μs程度とされるものである。
このことを踏まえると、上記判定値βのレベルとしては、例えば、この4.7μsの期間に積分器8が算出する値に対応したものを設定すればよいこととなる。そして、このような値に判定値βを設定すれば、上記積分器出力BBの値が上記判定値βを超えることを以て、同期信号のパルス幅が異常であることを検出することができるようになる。
【0044】
図2において、時点t1に示すようにして、積分器出力BB<判定値βの条件となることによっては、先にも説明したように比較器9のからはLレベルの信号が出力される。
そして、これに応じラッチ回路10は、このLレベルの信号を、図2(j)に示すリセットパルスRSのタイミングでラッチし、これをラッチ出力latchとしてスイッチSWに供給する。
このようにラッチ出力latchとしてLレベルの信号が供給されることにより、スイッチSWは端子t1を選択するように制御される。そして、これに応じて同期検出器7には、第1閾値th1が供給されるようになる。
この結果、この図2に示すようにしてタイミングパルスtpに位相ずれが生じておらず、ペデスタルレベルが正常に検出されているときに対応しては、上記のように適正に設定された第1閾値th1に基づいた同期信号検出が行われるようになっている。
【0045】
ところで、上記のようにしてコンポジット信号cs中のペデスタルレベルを検出するために用いる上記タイミングパルスtpとしては、例えばテレビジョン受像機における受信チャンネルの切換時やVTRのヘッドスキューなどに伴って、位相ずれが容易に起こりうるものである。
そして、このようにタイミングパルスtpに位相ずれが生じることによっては、先にも説明したように、サンプルホールド回路2においてコンポジット信号cs中の誤った部分がペデスタルレベルとして検出されてしまい、これによって上記第1閾値th1が誤った値に設定されてしまうこととなる。
【0046】
図3は、このようにしてタイミングパルスtpの位相にずれが生じた場合に対応して、同期検出回路1において行われる動作を示すタイミングチャートである。
この図3において、上記のような位相ずれが生じた例として、上記タイミングパルスtpが、時点t1に示すようにコンポジット信号csが映像区間となるタイミングで得られたと仮定する。
すると、これに応じては、サンプルホールド回路2において、このようなコンポジット信号csの映像区間のレベルがペデスタルレベルとして誤認される。そして、このときサンプルホールド回路2から出力されたサンプルホールド回路出力shに応じて、第1閾値決定回路5において決定される第1閾値th1としても、図示するように誤ったレベルが算出されてしまうこととなる。
【0047】
従ってこの場合は、上記のような第1閾値th1のレベルに基づいて同期検出器7が同期信号検出を行うものとなり、これにより時点t2に示すようにして、コンポジット信号cs中の誤った位置で同期信号区間が検出されてしまうものとなる。
そして、このような第1閾値th1によると、この第1閾値th1レベルをコンポジット信号csのレベルが超える期間である、図示する時点t2−t4までが同期信号区間として誤検出されてしまうことになるものである。
【0048】
しかしながら本実施の形態の場合、このようにコンポジット信号cs中の誤った部分が同期信号区間として検出されて、通常時よりも同期信号区間が長く検出されることに応じては、上記のように誤って決定された閾値を別の閾値に切り換える動作が行われるものとなる。
【0049】
すなわち、この場合、先ず上記のように誤った第1閾値th1が決定されて同期信号区間(同期信号出力DのHレベル区間)が長くなったことに応じて、図3(h)に示す積分器出力BBのレベルが判定値βのレベルを超えるようになる。
つまり、先にも説明したように、この場合の上記判定値βとしては、通常時における同期信号出力DのHレベル期間で算出される積分器8の値に対応した値に設定されていることから、このように同期信号出力DのHレベル期間が通常時よりも長くなった場合には、積分器出力BBが判定値βのレベルを超えるようになるものである。
そして、このように積分器出力BBが判定値βのレベルを超えることによっては、比較器9からHレベルの信号が出力されるようになり、これに応じラッチ回路10は、このHレベルの信号を図3(i)に示すリセットパルスRSのタイミングでラッチして、これをラッチ出力latch(図3(j))としてスイッチSWに供給する(時点t3)。
スイッチSWでは、このようにラッチ出力latchとしてHレベルの信号が供給されることにより、端子t2が選択されるようになる。そして、これに応じてスイッチSWの端子t3からは、第2閾値決定回路6により決定された第2閾値th2が出力されるようになる。
【0050】
これにより、この時点t3では、同期検出器7が、図3(e)に示す第2閾値th2により同期信号検出を行うようになる。そして、これによっては、先に説明したように第1閾値th1によっては時点t2−時点t4までが同期信号区間として検出されてしまうものを、ここでは図示するように時点t2−時点t3までを同期信号区間として検出できるようになる。
すなわちこの場合、上記第2閾値th2としては、実際のコンポジット信号csの最小値に対応した値が設定されていることから、誤った値に設定された第1閾値th1に基づく場合よりも、正確に同期信号検出を行うことが可能となるものである。
【0051】
このようにして、本実施の形態の同期検出回路1においては、タイミングパルスtpに位相ずれが生じ、ペデスタルレベルが正常に検出されなくなった場合は、上記のように誤って設定された第1閾値th1よりも適正な値とされる、第2閾値th2により同期信号検出を行うことが可能となる。
つまり、タイミングパルスtpに位相ずれが生じ、ペデスタルレベルが正常に検出されなくなった場合にも、適正に同期信号検出を行うことが可能となるものである。
【0052】
このように第2閾値th2が選択されることにより、図示するように時点t5−t6の次の同期信号区間が正しく検出されると、これに応じては再び第1閾値th1が選択されることとなる。
つまり、この時点t5−t6に示すように、第2閾値th2により同期信号区間が適正に検出されると、先ず比較器8において積分器出力BB<判定値βの条件が認識される。そして、これに応じ、ラッチ回路10からは、時点t7のリセットパルスRSが供給されるタイミングで、図3(j)に示すようにしてLレベルのラッチ出力latchが出力されるようになる。さらに、このLレベルのラッチ出力latchに応じて、スイッチSWが端子t1を選択して、同期検出器7に再び第1閾値th1が供給されるようになるものである。
【0053】
ところで、この図3で示した例のように、タイミングパルスtpの位相が、この時点t7で瞬間的に正常な状態に戻るといったときには、以降において、上記のように再び選択された第1閾値th1に基づいて適正な同期信号検出を行うことが可能となる。
しかしながらこの際、タイミングパルスtpが、例えば先に説明したようにPLLブロック110の出力に基づいて生成される場合は、実際にはこのように瞬間的に位相が戻るということはなく、その位相変動は徐々に収束していく場合が多い。
【0054】
ここで、このようにタイミングパルスtpがPLLブロック110の出力に基づいて生成されたものとされ、このために図3に示す時点t7にて未だタイミングパルスtpが元の位相に戻らない場合に対応しては、本例の同期検出回路1において、以下のような動作が行われるものとなる。
まず、この時点t7において、タイミングパルスtpの位相に未だずれが生じている場合には、図3(c)に示すサンプルホールド回路出力shのレベルが時点t1のレベルのまま維持される。そして、これに伴っては、上記のようにこの時点t7において再び選択される第1閾値th1のレベルとしても、時点t1のレベルのまま維持されるものとなる。
このような状態で、時点t7以降の、図示されない次の同期信号区間に至ったとすると、この場合は上記のように誤った第1閾値th1によって同期信号区間が検出されることにより、再び、積分器出力BBが判定値βのレベルを超えて第2閾値th2が選択されるようになる。そして、今度はこの第2閾値th2により、再び同期信号が適正に検出されると、再度第1閾値th1が選択されるようになる。つまりこの場合、タイミングパルスtpが正常な位相に戻らない限りは、第2閾値th2→第1閾値th1→第2閾値th2を選択する動作が繰り返されてしまうこととなる。
【0055】
このように、第1閾値th1→第2閾値th2の切り換え動作が繰り返されてしまうことにより、この際に同期検出回路1から出力される同期信号出力Dとしては、図3(g)に示されるように、Hレベルのパルス幅(同期信号区間)が1周期おきに異なるものとされてしまう。
そして、このように同期信号出力Dのパルス幅が安定しなくなることによっては、この同期信号出力Dに基づいて動作するPLLブロック110の動作が安定しなくなる。
従ってこの結果、このPLLブロック110の出力に基づいて生成されるタイミングパルスtpにもその影響が及び、最悪の場合、タイミングパルスtpがいつまでも収束しなくなる可能性がある。
【0056】
そこで、このような問題を回避するために、第2閾値th2が選択された以降から第1閾値th1に切り換えを行うまでに、PLLが収束するのに充分な期間を設けるようにしたものが、第2の実施の形態である。
【0057】
図4は、このような第2の実施の形態としての、同期検出回路20の構成例を示したブロック図である。
なお、この図4において、既に図1で説明した部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
第2の実施の形態としての同期検出回路20は、第1の実施の形態の同期検出回路1の構成に対して、さらに図示するORゲート回路21、3bitカウンタ22、判別回路(=0)23、及びNOTゲート回路24を付加したしたものである。
【0058】
先ず、上記ORゲート回路21には、ラッチ回路10からのラッチ出力latchが入力される。また、これと共にORゲート回路21には、図示するようにNOTゲート回路24の出力も入力されている。
このORゲート回路21は、このように入力されるラッチ出力latch、NOTゲート回路24の出力のうち、少なくとも何れかの出力がHレベルとなっている場合に、Hレベルを出力する。すなわち換言すれば、入力されるこれらの信号が共にLレベルとなっている場合にのみ、Lレベルを出力するものである。
このようなORゲート回路21の出力は、図示するように、3bitカウンタ22に対してはENABLE信号として、また、スイッチSWに対してはスイッチ制御信号SWCとして分岐して供給される。
【0059】
スイッチSWは、上記ORゲート回路21より供給されるスイッチ制御信号SWCが、Lレベルであることに対応して端子t1を選択するようにされる。また、上記スイッチ制御信号SWCがHレベルとなるのに応じ、端子t2を選択するようにされている。
【0060】
3bitカウンタ22は、入力されるENABLE信号がHレベルとなるのに応じ、カウンタクロックCLKのタイミングに基づいた3bitのカウントを開始する。このカウンタクロックCLKとしては、水平同期信号周波数に対応したものが生成される。
そして、このようにクロックCLKのタイミングに基づいた3ビットのカウント動作が終了すると、カウント値を「0」にリセットする。
この3bitカウンタ22の値は判別回路23に入力される。
【0061】
判別回路23は、上記3bitカウンタ22の値(以下カウント値とする)が「0」であるか否かを判別する。
そして、上記カウント値が「0」である場合は、NOTゲート回路24に対し、例えばLレベルの信号を出力する。また、上記カウント値が「0」でない場合はHレベルの信号をNOTゲート回路24に対して出力する。
NOTゲート回路24は、このように判別回路23から出力された信号の反転出力を上記ORゲート回路21に対して供給する。
【0062】
このような構成による第2の実施の形態の同期検出回路20の動作を、次の図5に示すタイミングチャートを用いて説明する。
先ず、この図において、例えば図中時点t1にてタイミングパルスtpの位相にずれが生じたとする。
すると、これに応じては、先にも説明したようにコンポジット信号cs中の誤った部分がペデスタルレベルとして検出され、これに伴い第1閾値th1も誤った値に設定されることとなって、同期信号出力D(図5(c))のHレベルのパルス幅が異常なものとなる。
そして、このように同期信号出力Dのパルス幅が異常となることによっては、図5(d)に示す積分器出力BBが判定値βのレベルを超え、これに伴って図5(f)に示すラッチ出力latchがHレベルに立ち上がる(時点t2)。
【0063】
このようにして、ラッチ出力latchがHレベルに立ち上がることによっては、この時点t2において、図4に示したORゲート回路21がスイッチ制御信号SWC(図5(i))としてHレベルを出力することとなる。
そして、このようにスイッチ制御信号SWCとしてHレベルが出力されることによっては、先にも説明したようにスイッチSWにおいて端子t2が選択され、これによって同期検出器7に対しては第2閾値th2が入力されるようになる。つまり、同期検出器7は、閾値th2に基づいて同期信号検出を行うものとなる。
【0064】
また、この場合、上記ORゲート回路21のHレベル出力は、HレベルのENABLE信号として、図4に示した3bitカウンタ22に対しても供給される。そして、このようにHレベルのENABLE信号が供給されることに応じ、この3bitカウンタ22は、図5(g)に示すカウンタクロックCLKに基づいたタイミングで3bitのカウントを開始する(時点t3)。
【0065】
3bitカウンタ22においてカウントが動作開始されることに応じては、図4に示した判別回路23において、カウント値が「0」でないことが判別されるようになる。そして、これに応じては、先にも説明したようにこの判別回路23からNOTゲート回路24に対してLレベルの信号が出力される。
さらに、このNOTゲート回路24では、このように判別回路23より供給された信号を反転出力することから、この際、上記したORゲート回路21に対しては、Hレベルの信号が入力されることとなる。
【0066】
このようなORゲート回路21に対するHレベルの信号の供給は、3bitカウンタ22のカウント値(図5(h))が「7」となって3bitのカウントが終了し、カウント値が「0」リセットされる時点t4まで継続する。つまり、この時点t4においてカウント値が「0」となって、これに伴い判別回路23よりHレベルの信号が出力され、NOTゲート回路24からORゲート回路21に対してLレベルの信号が供給されるまで継続されるものである。
つまり、これにより、ラッチ回路10からのラッチ出力latchが、図5(e)に示すリセットパルスRPによりリセットされてLレベルとなった以降も、このORゲート回路21に対してHレベルの信号が供給されるものとなる。
【0067】
このようにしてORゲート回路21に対してHレベルの信号が供給され続けることによっては、このORゲート回路21から出力されるスイッチ制御信号SWCとしてもHレベルで維持されるようになる。
そして、このようにスイッチ制御信号SWCとしてHレベルが維持されている間は、スイッチSWにおいて端子t2が選択され、これにより第2閾値th2が選択され続けるようになる。
すなわち、この場合は、上記のようにカウント値が「0」にリセットされる、時点t4まで第2閾値th2が選択されるようになるものである。
【0068】
これにより、当該同期検出回路20においては、上記カウント値に応じた一定の期間は、第1閾値th1よりも同期信号検出の上で信頼性のある第2閾値th2により同期信号検出を行うことができるようになる。
そして、これによっては、このような第2閾値th2による同期信号検出から第1閾値th1に切り換えが行われるまでに、PLLが収束しタイミングパルスtpが正常位相に戻るまでの充分な期間を設けることができるようになる。
【0069】
この結果、第2の実施の形態の同期検出回路20によっては、例えばチャンネル切り換えやVTRのヘッドスキュー等によって水平同期信号とタイミングパルスtpとの位相にずれが生じた場合における、PLLの応答性を向上させることができるようになる。
【0070】
なお、ここでは上記のような第2閾値th2の選択期間を定めるカウンタを、3bitカウンタとする場合を例に挙げたが、これは使用されるPLLの特性に応じて適宜変更されるべきものであり、特に限定されるものではない。
【0071】
このように、第2の実施の形態は、タイミングパルスtpに位相ずれが生じた場合に、一定期間は第2の閾値th2による同期信号検出を行うようにし、PLLが収束するための充分な期間を設けるようにしたものである。
しかしながら、このような第2の実施の形態の構成によると、PLLが収束してタイミングパルスtpが正常な位相に戻るタイミングと、第1閾値th1への切り換えタイミングとが、必ずしも一致するものとはならない。
つまりこの場合、タイミングパルスtpが正常位相に戻って第1閾値th1として適正な値が設定されているにも関わらず、第2閾値th2による同期信号検出が継続される期間が生じるという状態になる可能性がある。
そして、このような期間において、例えば入力されるコンポジット信号csが、弱電界や伝送系歪により先の図10(b)(c)に示したような波形となった場合は、同期信号の検出精度が低下することになる。
【0072】
そこで、このような事態を回避するために、タイミングパルスtpが正常な位相に戻ったことに応じて、直ちに第1閾値th1に切り換えが行われるようにしたものが、次の第3の実施の形態としての同期検出回路30である。
【0073】
図6は、このような第3の実施の形態としての同期検出回路30の構成例を示したブロック図である。なお、この図においても先の図1において既に説明した部分については同一の符号を付して説明を省略する。
この同期検出回路30においては、入力されるコンポジット信号csの同期信号検出を行う回路として、図示するように第1同期検出器30aと第2同期検出器30bとの2つの同期検出回路が備えられるものとなる。
この場合、上記第1同期検出器30aは、図示するように第1閾値決定回路5により設定された第1閾値th1に基づいて同期検出を行うように構成される。
これに対し上記第2同期検出器30bは、第2閾値決定回路6により設定された第2閾値th2に基づいて同期検出を行うように構成されている。
【0074】
また、上記第1同期検出器30aに対しては、図1の場合と同様の接続形態とされた積分器8、比較器9、ラッチ回路10が備えられる。
すなわち、この場合、上記積分器8は上記第1同期検出器30aの検出出力D1を入力して積分動作を行うことにより積分器出力BBを出力するようにされ、ラッチ回路10は、比較器9においてこの積分器出力BBと判定値βとが比較された結果に応じてラッチ出力latchを出力するものとなる。
【0075】
また、さらにこの場合、上記ラッチ回路10からのラッチ出力latchによって切り換え動作が制御されるスイッチSWは、図示するように端子t1が上記第1同期検出器30aに対して接続され、端子2が上記第2同期検出器30bに対して接続されている。
つまり、端子t1が選択された場合は、上記第1同期検出器30aの検出出力D1が、端子t3から同期信号出力Dとして出力されるものとなる。また、端子t2が選択された場合は、上記第2同期検出器30bの検出出力D2が同期信号出力Dとして出力されるものである。
【0076】
図7は、このように構成される同期検出回路30の動作を説明するためのタイミングチャートである。
この場合も、例えば図中時点t1に示すようにしてタイミングパルスtpの位相にずれが生じたとすると、サンプルホールド回路2においてペデスタルレベルが誤認されることにより、第1閾値th1も誤った値に設定される。そして、これに応じては、第1同期検出器30aにおいて同期信号区間が誤検出され、これにより図7(c)に示す検出出力D1としても、時点t2に示すように誤ったタイミングでHレベルに立ち上がるものとなる。
【0077】
このように検出出力D1が誤ったタイミングで立ち上がることによっては、検出出力D1におけるHレベル区間が長くなり、これに伴ってこの検出出力D1が入力される積分器出力BBの値が、判定値βの値を超えることとなる。そして、このように積分器出力BBの値が判定値βの値を超えることによっては、時点t3に示すようにして、リセットパルスRP(図7(e))が供給されるタイミングでラッチ出力latch(図7(f))がHレベルに立ち上がることとなる。
【0078】
ラッチ出力latchがHレベルに立ち上がると、スイッチSWにおいて端子t2が選択され、これにより、先にも説明したように第2同期検出器30bの出力D2が同期信号出力Dとして出力されるようになる。つまり、この場合、第2閾値th2に基づいて検出された同期信号が出力されるものである。
これにより、この場合も上記のようにタイミングパルスtpに位相ずれが生じた場合は、第1閾値th1よりも適正とされる第2閾値th2に基づいて同期信号出力Dを出力できることとなる。
【0079】
ここで、上記もしたように、第3の実施の形態では、第1同期検出器30aと第2同期検出器30bとの2つの独立した同期検出回路を設けた上で、第1同期検出器30aに対して積分器8、比較器9、ラッチ回路10を設けるようにしたものである。
つまりこの場合、図6を参照してわかるように、上記積分器8、比較器9、ラッチ回路10は、常に上記第1同期検出器30aの検出出力D1のパルス幅を監視するようにされているものである。
【0080】
従ってこの場合は、上記のように第2閾値th2が選択された時点t3以降においても、図7(c)に示す第1同期検出器30aの検出出力D1のパルス幅が、図7(d)に示す積分器出力BBと判定値βとに基づいて監視されるようになる。
【0081】
このようにして、第2閾値th2が選択された以降も第1同期検出器30aの検出出力D1のパルス幅の監視ができることで、この検出出力D1のパルス幅が正常に戻った時点を検出することが可能となる。つまりこの場合、上記積分器出力BBの値が上記判定値βの値を下回ったことを以て、タイミングパルスtpが正常な位相に戻ったことを検出できるものである。
【0082】
この際の動作としては、先ず上記時点t3以降において、タイミングパルスtp(図7(b))の位相にずれが生じている間は、図のように検出出力D1のパルス幅として通常より広いパルス幅が検出され続け、これに応じて積分器出力BBの値も正常時より大きくなり、同期信号検出タイミングごとに判定値βを超え続けるようになる。
そして、このように積分器回路BBの値が判定値βを超え続ける限りは、図7(f)に示すようにラッチ出力latchとしてHレベルが出力され続け、これによりスイッチSWが端子t2を選択し続けるようになって、第2同期検出器30bの検出出力D2が同期信号出力D(図7(g))として出力され続けるようになる。
つまり、この場合も上記のように第1閾値th1として誤った値が設定されている間は、この第1閾値th1よりも信頼性のある第2閾値th2による同期信号検出を行うことができるものである。
【0083】
タイミングパルスtpが正常な位相に戻り、第1閾値th1が正しい値に設定されるようになると、第1同期検出器30aにおいては、このように正しく設定された第1閾値th1により正しく同期信号検出を行うことが可能となる。そして、このように第1同期検出器30aの検出出力D1として正常なパルス幅が出力されることによっては、上記積分器出力BBの値が判定値βの値を下回り、ラッチ回路10が、図示する時点t4のタイミングでラッチ出力latchをLレベルに立ち下げるようにされる。
【0084】
このように、Lレベルのラッチ出力latchがLレベルになることに応じては、スイッチSWが端子t1を選択するようになり、これにより第1同期検出器30aの検出出力D1が、同期信号出力Dとして出力されるようになる。
すわわち、上記のようにタイミングパルスtpが正常な位相に戻り、第1同期検出器30aにおいて正常な同期検出が行われることに応じ、直ちにこの第1同期検出器30aの検出出力D1を同期信号出力Dとして出力することができるようになるものである。
【0085】
このようにして、タイミングパルスtpが正常な位相に戻ることに応じて直ちに検出出力D1に切り換えることが可能となることで、当該同期検出回路30では、常に最適とされる閾値thにより検出された同期信号出力Dを出力することが可能となる。
つまり、このように常に最適とされる閾値thにより同期信号検出を行うことが可能となることで、同期信号の検出精度をより向上することができるようになるものである。
【0086】
ここで、上記で説明した各実施の形態の同期分離回路において、入力されるコンポジット信号cs中には、通常、水平同期信号の他に垂直同期信号が含まれるものとなる。
そして、このような垂直同期信号としては、例えば図9に示すようにして、水平同期信号と同様に信号中の最小値レベルがその同期信号区間とされているため、各実施の形態の同期分離回路においてこのような垂直同期信号区間が至ることによっては、同期信号のパルス幅が異常であるとして誤検出されてしまうこととなる。
【0087】
そこで、各実施の形態の同期分離回路に対しては、このような誤検出を防止するための変形例として、以下に説明するような構成を付加することが可能である。
図8は、このような変形例としての同期検出回路40の構成を示したブロック図である。なお、ここでは変形例としての構成を、図1に示した同期検出回路1に適用した場合についてのみ例示し、第2及び第3の実施の形態の同期分離回路に対して適用した場合については、これとほぼ同等となることから説明を省略するものとする。
この変形例の構成としては、先ず、図示するようにORゲート回路41が新たに付加される。そして、このORゲート回路41に対しては、リセットパルスRPと、図示する信号VMASKとが入力される。
上記信号VMASKとしては、コンポジット信号csが垂直同期信号区間となる周期に対応してHレベルとなる信号が供給されている。つまり、この信号VMASKとしては、例えば図示されない垂直同期信号分離回路などから供給される垂直同期信号に基づいた信号とされればよい。
そして、上記ORゲート回路41では、この信号VMASKとして、Lレベルが入力されている間は、上記リセットパルスRPを積分器8とラッチ回路10とに出力するようにされる。また、上記信号VMASKとしてHレベルが入力される間は、上記積分器8とラッチ回路10とにリセットパルスRPを供給しないようにされる。
【0088】
この変形例の構成による動作を、図9のタイミングチャートを用いて説明すると、上記のように信号VMASK(図9(f))としては、コンポジット信号csが垂直同期信号区間となる周期に対応してHレベルとなるように生成されていることから、例えば図示するように時点t1−t2までがHレベルの区間となるようにされる。
そして、このように信号VMASKがHレベルとされる間は、上述のようにしてORゲート回路41が、積分器8とラッチ回路10へのリセットパルスRPの供給を停止するようにされることから、この期間は、図9(d)(g)にそれぞれ示すように積分器回路BBは「0」レベルとなり、ラッチ出力latchとしてもLレベルが出力されるようになる。
【0089】
つまりこの場合、上記のような信号VMASKが供給されていることにより、図9(a)に示す垂直同期信号区間が入力される期間では、積分器8、比較器9、ラッチ回路10による同期信号のパルス幅の監視が行われないものとなる。
そして、これにより、コンポジット信号csが垂直同期信号区間に至った際に、そのパルス幅により異常状態が誤検出されてしまうといった事態が、効果的に防止されるものである。
【0090】
【発明の効果】
以上のように本発明では、入力映像信号に含まれる水平同期信号を検出する同期検出回路において、先ず、この水平同期信号のレベルを検出するために入力される映像信号の最小値レベルを検出すると共に、入力される映像信号におけるペデスタルレベルを検出するために、水平同期信号の検出周期に基づく所定タイミングで上記入力される映像信号のレベルを検出するようにしている。
そして、このように水平同期信号の検出周期に基づく所定タイミングで検出された映像信号のレベルと上記最小値レベルとに基づいて、上記水平同期信号を検出するための第1の閾値を決定し、入力される映像信号のレベルとこの第1の閾値とを比較した結果に基づいて、水平同期信号の検出を行うようにしている。
その上で、このように検出された水平同期信号の区間長を検出すると共に、この区間長が正常とされる区間長であるか否かの判定を行うようにしたものである。
【0091】
これにより、上記のようにして検出された水平同期信号が、正常に検出されたものであるか否かを判定することできるようになる。
【0092】
そして、水平同期信号の区間長が正常でないことが判定された場合に対応して、上記最小値レベル(シンクチップレベル)に基づいて決定した第2の閾値により水平同期信号の検出を行うようにすれば、例えばタイミングパルスの位相ずれに伴って誤った値に決定された、上記第1の閾値に基づいて水平同期信号が誤検出されてしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における、第1の実施の形態としての同期検出回路の構成例を示したブロック図である。
【図2】第1の実施の形態の同期検出回路における動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図3】同じく、第1の実施の形態の同期検出回路における動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図4】第2の実施の形態としての同期検出回路の構成例を示したブロック図である。
【図5】第2の実施の形態の同期検出回路における動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図6】第3の実施の形態としての同期検出回路の構成例を示したブロック図である。
【図7】第3の実施の形態の同期検出回路における動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図8】変形例としての同期検出回路の構成例を示したブロック図である。
【図9】変形例としての同期検出回路における動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図10】映像信号の波形の例を簡略的に示した図である。
【図11】PLLブロックも含めた従来の同期検出回路の構成を示すブロック図である。
【図12】従来の同期検出回路において得られる動作について説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1、20、30、40 同期検出回路、2 サンプルホールド回路、3 最小値検出回路、4 同期信号レベル推定回路、5 第1閾値決定回路、6 第2閾値決定回路、7 同期検出器、8 積分器、9 比較器、10 ラッチ回路、21 ORゲート回路、22 3bitカウンタ、23 判別回路(=0)、24NOTゲート回路、30a 第1同期検出器、30b 第2同期検出器、41ORゲート回路、SW スイッチ、t1〜t3 端子
Claims (7)
- 入力される映像信号に含まれる水平同期信号のレベルを検出するために、上記入力される映像信号の最小値レベルを検出する最小値レベル検出手段と、
入力される映像信号におけるペデスタルレベルを検出するために、当該同期検出回路による水平同期信号の検出周期に基づく所定タイミングで、上記入力される映像信号のレベルを検出するペデスタルレベル検出手段と、
上記最小値レベル検出手段と上記ペデスタルレベル検出手段とにより検出されたレベルに基づいて、上記水平同期信号を検出するための第1の閾値を決定する第1の閾値決定手段と、
閾値として少なくとも上記第1の閾値決定手段により決定された上記第1の閾値が入力され、この入力される閾値と、上記入力される映像信号のレベルとを比較した結果に基づいて、上記入力される映像信号における水平同期信号の検出を行う第1の同期信号検出手段と、
上記第1の同期信号検出手段により検出された上記水平同期信号の区間長を検出する区間長検出手段と、
上記区間長検出手段により検出される区間長が、正常とされる区間長であるか否かの判定を行う判定手段と、
を備えることを特徴とする同期検出回路。 - 上記最小値レベル検出手段により検出された上記最小値レベルに基づいて、上記第1の閾値決定手段により決定される上記第1の閾値とは異なる第2の閾値を決定する第2の閾値決定手段と、
上記判定手段により、上記水平同期信号の区間長が正常ではないことを示す判定結果が出力されるのに対応して、上記第1の同期信号検出手段に入力されるべき閾値を、上記第2の閾値決定手段により決定された上記第2の閾値に切り換える閾値切換手段をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の同期検出回路。 - 上記閾値切換手段は、
上記判定手段により上記水平同期信号の区間長が正常ではないことを示す判定結果が出力されたタイミングから一定期間経過後に、再び、上記第1の同期信号検出手段に入力されるべき閾値を上記第1の閾値に切り換えるように動作する、
ことを特徴とする請求項2に記載の同期検出回路。 - 上記最小値レベル検出手段により検出された上記最小値レベルに基づいて、上記第1の閾値決定手段により決定される上記第1の閾値とは異なる第2の閾値を決定する第2の閾値決定手段と、
上記映像信号のレベルと、上記第2の閾値決定手段により決定された上記第2の閾値とを比較した結果に基づいて水平同期信号の検出を行う第2の同期信号検出手段と、
上記判定手段により、上記水平同期信号の区間長が正常ではないことを示す判定結果が出力された場合は、上記第2の同期信号検出手段の検出出力を当該同期検出回路の検出出力として出力するように切り換え動作を行い、上記水平同期信号の区間長が正常であることを示す判定結果が出力された場合は上記第1の同期信号検出手段の検出出力を当該同期検出回路の検出出力として出力するように切り換え動作を行う出力切換手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の同期検出回路。 - さらに、上記映像信号における垂直同期信号区間に対応して、上記判定手段の動作を停止させるように制御する停止制御手段を備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の同期検出回路。 - 入力される映像信号に含まれる水平同期信号のレベルを検出するために、上記入力される映像信号の最小値レベルを検出する最小値レベル検出手順と、
入力される映像信号におけるペデスタルレベルを検出するために、水平同期信号の検出周期に基づく所定タイミングで、上記入力される映像信号のレベルを検出するペデスタルレベル検出手順と、
上記最小値レベル検出手順と上記ペデスタルレベル検出手順とにより検出したレベルに基づいて、上記水平同期信号を検出するための第1の閾値を決定する第1の閾値決定手順と、
上記入力される映像信号のレベルと、少なくとも上記第1の閾値決定手順により決定した上記第1の閾値とを比較した結果に基づいて、上記入力される映像信号における水平同期信号の検出を行う第1の同期信号検出手順と、
上記第1の同期信号検出手順により検出した上記水平同期信号の区間長を検出する区間長検出手順と、
上記区間長検出手順により検出した区間長が、正常とされる区間長であるか否かの判定を行う判定手順と、
を実行することを特徴とする同期検出方法。 - さらに、上記最小値レベル検出手順により検出した上記最小値レベルに基づいて、上記第1の閾値決定手順により決定した上記第1の閾値とは異なる第2の閾値を決定する第2の閾値決定手順と、
上記判定手順による判定結果により、上記水平同期信号の区間長が正常ではないとされた場合に対応して、上記第1の同期信号検出手順において上記映像信号のレベルと比較する閾値を、上記第2の閾値決定手順により決定した上記第2の閾値に切り換える閾値切換手順を実行する、
ことを特徴とする請求項6に記載の同期検出方法。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100780937B1 (ko) | 2004-12-20 | 2007-12-03 | 삼성전자주식회사 | 영상 신호의 수평 동기 추출을 위한 디지털 처리 장치 및방법 |
JP2009094876A (ja) * | 2007-10-10 | 2009-04-30 | Sanyo Electric Co Ltd | 同期分離回路 |
JP2009152840A (ja) * | 2007-12-20 | 2009-07-09 | Oki Semiconductor Co Ltd | 同期信号検出回路及び同期信号検出方法 |
JP2009207784A (ja) * | 2008-03-06 | 2009-09-17 | Daikoku Denki Co Ltd | 遊技機 |
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- 2003-02-24 JP JP2003046191A patent/JP2004260321A/ja active Pending
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