JP2004259248A - 道路照明制御システム及び道路照明制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】路上に多数設置されている照明手段の照明制御を行うことによって、円滑な交通を実現するとともに、道路の利用者に種々の情報の提供を行う。
【解決手段】異常検出部1で例えば事故発生などを検出すると、照明制御部2は、複数の照明灯3を1ないし複数の照明群とし、異常検出部1における異常の検出結果に応じた照明の制御を行う照明群の選択と、選択した照明群に対する照明の制御を行う。例えば事故現場より手前の照明灯3について、点滅や光量変更、照明色の黄や赤への変更などにより事故発生を報知し、後続車両に注意を喚起する。これによって照明灯3を交通信号と同様に機能させ、後続車両の事故を防止できる。照明灯3は高所に設置されているので視認性もよく、また適度な間隔で設置されているためきめ細かな交通管制が可能である。さらに、照明灯3を情報に応じて高速に点灯制御すれば、照明光による情報の送信が可能である。
【選択図】 図1
【解決手段】異常検出部1で例えば事故発生などを検出すると、照明制御部2は、複数の照明灯3を1ないし複数の照明群とし、異常検出部1における異常の検出結果に応じた照明の制御を行う照明群の選択と、選択した照明群に対する照明の制御を行う。例えば事故現場より手前の照明灯3について、点滅や光量変更、照明色の黄や赤への変更などにより事故発生を報知し、後続車両に注意を喚起する。これによって照明灯3を交通信号と同様に機能させ、後続車両の事故を防止できる。照明灯3は高所に設置されているので視認性もよく、また適度な間隔で設置されているためきめ細かな交通管制が可能である。さらに、照明灯3を情報に応じて高速に点灯制御すれば、照明光による情報の送信が可能である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、路上を照明するために設けられている照明手段を利用した道路照明制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
道路照明の目的は、道路上を明るくすることによって、車両や通行人の安全かつ快適な通行を確保し、さらに防犯のためにある。路上の照明には、一般的には蛍光灯、ハロゲン灯、ナトリウム灯などが用いられている。また、最近では、より寿命の長いLED(Light Emitting Diode)などの半導体発光素子を用いた照明も研究され、実際に設置されてきている。これらは、光の電力効率、明るさ、見易さ、寿命などの観点から採用されたものであり、それぞれの照明の特性に応じて、広く一般道から高速道まで利用され、道路上に数10メートル毎に配置されている。
【0003】
一般に、こうした照明の多くは一旦点灯すると、長時間継続して使用し、頻繁に点滅することはない。例えば暗くなったら点灯し、明るくなると消灯する。また、トンネルのような場所では、昼夜に関係なく長時間使用される。
【0004】
一方、交通信号は道路照明とは関係なく開発された。その目的は道路上の車両や人間の交通を整理するためである。交差点や横断歩道などに固定設置されたものから、道路工事用の可搬型などがある。これらは、道路照明とは異なり、赤から青、黄色と色を変えたり、点滅したりする。そのために、従来は白熱電球が利用され、最近ではLEDも利用されている。交通信号としての利用には、点滅しやすく、かつ電力効率のよく、寿命も長いものが要求される。光源としての白熱電球は電力効率において、他の光源よりも悪いが、その点滅性から利用されてきた。最近になり、点滅性、電力効率、さらに長寿命のLEDがこれに置き換わろうとしている。
【0005】
従来より道路照明用として用いられてきた蛍光灯、ハロゲン灯、ナトリウム灯などと、交通信号に用いられてきた白熱電球などは、それぞれ光源の特性に応じて使い分けられてきたものである。またそのように使い分けられてきたが故に、道路照明と交通信号を兼用するという発想は、従来は存在しなかった。
【0006】
道路上での事故は毎年おびただしい数が報告されているが、起きてしまった後の処理も大切である。更なる事故の防止と、交通渋滞を引き起こさないためである。上述のように交通信号は交差点や横断歩道などに設置されており、設置された場所での交通整理を行うものであるが、路上で事故などの異常が発生した場合には、その異常に対して交通整理を行う機能はない。そのため従来では、事故の直後は、後続の車両自らが注意するしかないのが現状である。事故の通報があってしばらくすれば、警察官が現場に到着して交通整理がなされる。しかし、それまでの安全は個人の注意に依存せざるを得ないために、例えば、事故車に追突したり、事故に伴う渋滞の最後尾で追突するといった事故の再発を引き起こす可能性が高い。
【0007】
一般に事故が発生した場合には、当事者などが発煙筒を炊き、後続車両等に事故発生を知らせて注意を喚起する方法がある。しかし、発煙筒はなかなか利用されないのが実態である。また、発煙筒は火や煙を立てるので、可燃性の物の近くでは危険であり、煙は視界を妨げる場合もある。さらに、低い位置なので、遠方から注意がきかない。また、遠隔操作はできないなどといった欠点がある。
【0008】
発煙筒まで利用しなくても、事故車などの後方に反射板を設置する場合も多い。しかし、事故車の近辺に置かれる場合が多く、低い位置に置かれるので、遠方から見えず、間近まで接近しないと事故を知ることができないという問題がある。また、反射板は人が設置するため、遠隔操作ができないという問題もある。
【0009】
自動車のハザードランプは、後続車に対する事故発生や注意喚起の方法として簡単な方法である。しかし、車輌自体が事故などでランプが利用できないことがある。また、自動車の車体の範囲内で設置されるため、後続及び周辺の数台の自動車などからは視認可能であるものの、遠方や大型車の背後などからは視認できない場合が多い。またこの場合も、それぞれの自動車等において人が操作するものであるため、遠隔操作ができない。
【0010】
また、警察官が現場に到着すれば手信号や簡易式の信号装置を設置して交通整理を行う。しかし、簡易式の信号装置は事故が生じた後に警察署などから運ぶ必要があり、事故に対して即応性がない。また、簡易式のため遠隔操作を行うことはできない。
【0011】
高速道路や幹線道などでは、情報表示板が設置されており、事故情報や渋滞情報などを表示し、利用者が視覚的に情報を取得できるようにしている。表示する情報は遠隔操作によって情報表示板に送ることが多い。しかし、この情報表示板は上述の照明や交通信号などとは別に設置するため、コストがかかり、またその設置数も照明や交通信号などと比べて比較にならないくらい少ない。そのため、情報表示板による情報の取得は非常に限られてしまうという問題がある。
【0012】
また一方、LEDなどの半導体発光素子の照明への利用とともに、その高速な応答特性から、照明光を利用した通信が研究されている。照明光通信については、例えば非特許文献1などに記載されているところである。この非特許文献1に記載されているように電気スタンドなどを用いた小規模なシステムでは照明光通信が研究されているものの、上述のような交通システムへの応用は考えられていなかった。
【0013】
【非特許文献1】
小峯 敏彦,田中 裕一,中川 正雄,「白色LED照明信号伝送と電力線信号伝送の融合システム」,電子情報通信学会技術研究報告,社団法人電子情報通信学会,2002年3月12日,Vol.101,No.726,pp.99−104
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、路上に多数設置されている照明手段を、照明以外の用途に利用し、円滑な交通を実現するとともに、道路の利用者に種々の情報の提供を行うことを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、路上に設けられた複数の照明手段によって路上を照明するための道路照明制御システム及び道路照明制御方法において、照明手段を1ないし複数毎に照明群として、照明群毎に例えば点滅あるいは光量、または発光光の色などの照明の制御を行うことを特徴とするものである。
【0016】
例えば路上で事故などの異常が発生したとき、利用者が異常発生の操作を行ったり自動的に異常を感知して異常を検出し、その異常検出に従って、照明の制御を行う照明群を特定し、特定した照明群について点滅や光量、色などを制御して、路上での異常発生を報知することができる。路上の照明手段は数10メートルおきに配置されていることから、異常の発生をきめ細かく道路利用者に伝えることができる。また、照明手段は高い位置に設けられているので視認性も高く、異常の発生を広く知らせることが可能である。
【0017】
また、照明手段が半導体発光素子で構成されている場合、一般に半導体発光素子は高速な応答特性を有しているので、情報に従って半導体発光素子に変調光を発光させることによって、情報を照明光により送信することができる。照明光は非常に大電力であり、これを用いて情報を送信することによって確実な通信を行うことができる。また、照明手段は路上が暗くならないように配置されているのが一般的であるため、多くの照明手段から同じ情報を送信すれば、移動していても通信がとぎれることもない。逆に1つの照明手段が照明するエリアはそれほど広くはないので、送信する情報を1ないし数カ所の照明手段毎に変更することによって、比較的狭いエリア毎に通信を行うことも可能である。
【0018】
さらに、上述のように半導体発光素子を用いて照明手段から情報を送信する場合、湾曲した基板上に複数の前記半導体発光素子を設けるとよい。このような構成によって、路上における照明手段から離れた場所での明るさを少しでも向上させて、高品質の通信を維持することができる。特に、照明手段の湾曲した基板の端部で指向性を狭くし、遠距離の照明を行うことによって、その効果をよりいっそう引き出すことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の道路照明制御システムの第1の実施の形態を示すブロック図である。図中、1は異常検出部、2は照明制御部、3は照明灯である。異常検出部1は、道路上での異常を検出するものである。例えば高速道路上には非常電話が設置されており、その非常電話の利用者による使用を異常発生として検出したり、その電話に応対する監視センターにおいてオペレータが異常発生を指示することができる。同様に警察などへの通報を契機として異常発生が指示される場合もある。あるいは、道路を監視する監視装置によって異常を検出するように構成してもよい。
【0020】
照明制御部2は、複数の照明灯3を1ないし複数の照明群とし、異常検出部1における異常の検出結果に応じた照明の制御を行う照明群の選択と、選択した照明群に対する照明の制御を行う。照明の制御は、例えば照明灯3を点滅を制御したり、あるいは照明灯3の光量を制御することができる。また、照明灯3が発光光を変更可能であれば、その発光光の色を制御することができる。照明群を構成する照明灯3は任意であり、例えば1本の照明灯3を照明群とすれば1本の照明灯3毎に照明を制御することになる。また連続した照明灯3でなくてもよく、1本おきに照明群を構成してもよい。もちろん、照明群を構成する照明灯3の本数や位置は、それぞれの照明群において異なっていてもよく、例えば異常発生の位置や発生した異常の規模などに応じて変更されてもよい。なお、全ての照明灯3を同様に制御する場合(すなわち照明群が1つしか存在しない場合)には、照明群の選択処理は不要である。
【0021】
照明灯3は、一般に設置されている照明灯と同様に路上に複数設置されており、暗いときに道路を照明するものである。それとともに、照明制御部2からの指示に従って点滅制御や光量制御、あるいは光色の制御などの照明制御が可能なように構成されている。光源は、従来の水銀灯などとは異なり、点滅あるいは光量の変更への応答が数秒以下の光源が用いられる。そのような光源として例えばLEDやLD(Laser Diode)などの半導体発光素子が望ましい。例えば光源として、3色の光を混合して白色光を発光させる方式のLEDを用いる場合、容易に発光色を変更することが可能である。
【0022】
図2は、異常発生時の照明灯の照明の態様の一例の説明図である。11は事故現場、12は非常電話装置、13〜18は照明灯である。図2に示す例では高速道路上で事故が発生した場合の例を示しており、事故現場11を×で示している。この例では路側帯に設置されている非常電話装置12が異常検出部1の機能を果たし、事故当事者やそのほかの第3者が非常電話装置12で事故の発生をセンターなどに伝えると、その非常電話装置から事故発生が照明制御部2に伝えられる。
【0023】
照明制御部2は、通報が行われた非常電話装置12の位置から、その手前に設置されている照明灯13〜18(図1の照明灯3に対応)について、照明制御を行う照明群を選択し、選択した照明群に対して照明の制御を行う。例えば2本の照明灯を照明群としたとき、事故現場11に最も近い照明灯13,14の照明群と、次に事故現場11に近い照明灯15,16について、照明制御を行う照明群として選択する。そして、これらの照明群について、照明の制御を行う。
【0024】
照明の制御としては、例えば、事故現場11に最も近い照明灯13,14については早めの明滅を行って事故現場11が近いことを運転者に伝え、照明灯15,16については遅めの点滅を行って事故現場11がこの先にあることを運転者に伝えるように制御することができる。あるいは、照明灯が照明色の制御が可能であれば、例えば、事故現場11に最も近い照明灯13,14については照明色を赤色に変更して事故現場11が近いことを運転者に伝え、照明灯15,16については照明色を黄色に変更して運転者に注意を喚起するように制御することができる。
【0025】
このような照明灯の照明の制御を行うことによって、これから事故現場に接近する車両の運転者に注意を促すことができ、一種の交通信号として機能させることができる。特に照明灯は路上の高い位置に設置されているため、遠方からでも良好に視認することが可能である。このような照明制御は、事故発生後すぐに行うことができるため、警察官の到着を待つことなく、注意喚起によって二次的な事故を防止することができる。また、照明灯は数10メートルおきに配置されていることから、異常の発生をきめ細かく運転者などの道路利用者に伝えることができる。照明灯は一般に道路上に設置されているものであるから、事故発生などを運転者に知らせるための表示手段等を別途設置する必要がなく、既設のインフラを有効利用することができる。
【0026】
なお、照明の制御は上述の例に限られるものでない。例えば照明群を構成する照明灯の本数や位置は任意であるし、点滅の他にも光量を変更したり、点滅や光量の変更とともに照明色を変えるなど、種々の照明方法を組み合わせてもよい。特に、夜間に照明灯を消灯したために路上での照度を保てなくなっては余計に危険である。そのような場合には例えば照明灯を1本おきに照明制御したり、交互に点滅制御して路上での照度を確保するとよい。
【0027】
また、上述の例では非常電話装置12の操作によって照明灯の照明制御を行うものとして説明したが、例えば非常電話装置12によってセンターなどに通報された後、センターから照明制御を指示するように構成してもよい。また、非常電話装置12のほか、監視カメラなどで事故などを認識あるいはオペレータが判断した場合も同様である。さらに、例えば通報者からの情報や監視カメラからの情報に従って、事故の規模などを判断し、軽微な事故や故障車などであれば注意を喚起する照明制御のみを指示するといったことも可能である。
【0028】
また、上述のような事故発生以外にも、例えば渋滞の最後部近辺では事故が多く、この近辺で照明灯の照明制御を行って運転者に注意を喚起することもできる。同様に工事区間でも別途注意灯を設ける代わりに、あるいは注意灯などと併用し、照明灯の照明制御によって注意を喚起することもできる。
【0029】
さらに、犯罪の発生や急病人の発生、火事などの災害の発生などの場合に、緊急車両を誘導する目的で照明灯の照明制御を行うことも可能である。この場合、事故の時と同様に発生場所周辺で照明制御を行うほか、緊急車両の走行前方の照明灯について照明制御を行い、一般車両に緊急車両の接近を知らせるように構成することができる。例えば緊急車両からの電波やセンターからの誘導などに従って照明制御を行う照明群を選択し、照明制御を行えばよい。
【0030】
図3は、本発明の道路照明制御システムの第2の実施の形態を示す概略構成図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して重複する説明を省略する。21は車両、22は受光部、31は通行人、32は携帯端末である。上述の第1の実施の形態のように、照明灯3の照明制御を行うことによって、運転者などに対して注意喚起などの情報を伝えることができる。このような照明制御を高速に行えば、照明灯3による照明光を、情報の通信に利用することができる。照明光は非常に大電力であり、これを用いて情報を送信することによって確実な通信を行うことができる。
【0031】
照明灯3の発光手段としてLEDやLDなどの半導体発光素子を用いると、非常に高速に点滅あるいは光量の制御を行うことができる。ある程度の速度以上の速さで点滅あるいは光量の制御を行う場合、人間の目には点滅や光量の変動は感知できないため、照明灯3は連続点灯しているように感じられ、道路照明としての機能を果たすことができる。なお、光を用いるため、通信速度は人間の目で見て分かる程度(数Hz以下)から、数100MHz以上の通信速度での通信を行うことができる。
【0032】
この第2の実施の形態では、照明制御部2に対して送信すべき情報が与えられる。そして、その送信情報に従って、照明制御部2は照明灯3の点滅あるいは光量または色などを制御し、送信情報によって変調された照明光を照明部3で発光させる。
【0033】
一方、道路を通行中の車両21には受光部22を設けておき、照明灯3から放出される光を受光し、電気信号に変換した後、復調することによって照明灯3から送られてきた情報を取得することができる。一般に照明灯3は路上が暗くならないように配置されているため、複数の照明灯3において同じ情報を照明光により送信していれば、車両21が走行中であっても異なる照明灯3からの照明光によって情報を取得することが可能である。例えば交通情報や、ニュース、音楽などの番組情報の配信を行うことができる。
【0034】
また同様に、通行人31がカメラなどの受光部を有する携帯端末32を携行している場合、その携帯端末32で照明灯3からの照明光を受光することによって、照明灯3から送られてくる情報を取得することができる。通行人31向けの情報を送信する場合、1つの照明灯3が照明するエリアはそれほど広くはないので、送信する情報を1ないし数本の照明灯3の照明群毎に変更することによって、比較的狭いエリア毎に通信を行うことも可能である。通行人31が移動中であっても、ある照明灯3の下から次の照明灯3の下まで移動するのに時間がかかることから、大量の情報を伝送する場合でない限り、途中でとぎれることなく通信を行うことができる。例えば照明灯3の位置情報や周囲の地図情報などを配信したり、その付近のお店や公共機関などの情報を配信する等が考えられる。もちろん、照明灯3から送信する情報は任意であり、これらの例に限定されるものではない。
【0035】
なお、照明灯3に受光部を設けておくことによって、例えば特願2003−4560号にも記載しているように光による双方向の通信を行うことも可能である。双方向通信を可能とすることによって、車両21から走行中にインターネットを利用することが可能になる。また、車両21からの応答を得ることができるため、交通制御や交通監視システムとの連動も可能となる。
【0036】
また、上述の第1の実施の形態で説明したような運転者などへの注意喚起のための照明制御と、第2の実施の形態で説明した情報伝送のための照明制御を同時に行うことも可能であり、より照明灯3を有効に活用することができる。
【0037】
一般に照明灯3から照射される光は、照明灯3から離れるに従ってその光量が低下する。通常の道路照明であれば、歩行や車両の運転などに支障がなければ、ある程度の光量低下は容認される。しかし、上述の第2の実施の形態で説明したように照明光による通信を行う場合、光量の低下により通信品質の劣化が懸念される。そのため、照明灯3から離れてもなるべく光量の低下を防ぐような構成が望まれるところである。
【0038】
図4は、照明灯の発光部分の基板形状の一例を示す概略断面図である。図中、41は基板、42は半導体発光素子である。一般に照明を行う場合には多数の半導体発光素子42を用いるが、ここではこれら多数の半導体発光素子42を基板41に取り付けて照明灯3に組み込むものとしている。このとき、基板41を平面とすると、半導体発光素子42から放射される光はほとんどが基板41と直交する方向に向かってしまう。そのため、照明灯3の下では明るいものの、照明灯3から離れると光量が低下してしまう。
【0039】
そのため本発明では、図4に示すように基板41を湾曲させる。特に道路等の延在する方向に湾曲させるとよい。このように基板41を湾曲させると、基板41に取り付けられている半導体発光素子42が放射状に異なる方向を向くことになる。そのため、照明灯3の下だけでなく、その周囲の方向にも半導体発光素子42からの光が直接照射されることになり、照明灯3から離れた場合の光量低下を抑えることができる。
【0040】
さらに、照明灯3から離れると、光源である半導体発光素子42から路面までの距離も長くなり、光量は低下する。このような距離による光量低下を防ぐため、例えば基板の端部に近づくほど指向性を狭くし、半導体発光素子42から放射される光の拡散を少なくしてなるべく遠距離でも光が届くように構成するとよい。簡単には、例えば照明灯3の真下からの角度が±δ度を越える基板41の部分に配置された半導体発光素子42から放射された光については、その指向性を狭くするように構成するとよい。もちろん、真下からの角度が大きくなるにつれて、徐々に指向性が狭くなるように構成してもよい。
【0041】
このような構成によって、照明灯3から離れた位置であっても、指向性を狭くした光が届くため、光量低下を抑えることができる。従って、照明灯3から離れても、照明灯3からの光により高品質の通信を行うことが可能となる。
【0042】
なお、このような指向性の制御は、例えばそれぞれの半導体発光素子42のパッケージを変更したり、街路灯3の透明カバーにレンズ機能を持たせる等が考えられる。
【0043】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、路上に多数設置されている照明手段を、照明以外の用途に利用し、例えば照明灯の点滅や光量の制御、あるいは照明の色の制御などを行うことによって、事故発生や渋滞、工事区間などにおいて、いち早く通行している人や車両に対して注意を喚起し、事故を予防するとともに円滑な交通を実現することができる。また、照明灯の点滅や光量の制御、あるいは照明の色の制御などを行うことによって情報の伝送を行うことが可能であり、これによって道路の利用者に種々の情報を提供することができるという効果がある。
【0044】
また、照明灯の光源として多数の半導体発光素子を用いる場合、その半導体発光素子を取り付ける基板を湾曲させることによって、照明灯から離れた場合でも光量低下を抑え、高品質の通信を維持することができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の道路照明制御システムの第1の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】異常発生時の照明灯の照明の態様の一例の説明図である。
【図3】本発明の道路照明制御システムの第2の実施の形態を示す概略構成図である。
【図4】照明灯の発光部分の基板形状の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…異常検出部、2…照明制御部、3…照明灯、11…事故現場、12…非常電話装置、13〜18…照明灯、21…車両、22…受光部、31…通行人、32…携帯端末、41…基板、42…半導体発光素子。
【発明の属する技術分野】
本発明は、路上を照明するために設けられている照明手段を利用した道路照明制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
道路照明の目的は、道路上を明るくすることによって、車両や通行人の安全かつ快適な通行を確保し、さらに防犯のためにある。路上の照明には、一般的には蛍光灯、ハロゲン灯、ナトリウム灯などが用いられている。また、最近では、より寿命の長いLED(Light Emitting Diode)などの半導体発光素子を用いた照明も研究され、実際に設置されてきている。これらは、光の電力効率、明るさ、見易さ、寿命などの観点から採用されたものであり、それぞれの照明の特性に応じて、広く一般道から高速道まで利用され、道路上に数10メートル毎に配置されている。
【0003】
一般に、こうした照明の多くは一旦点灯すると、長時間継続して使用し、頻繁に点滅することはない。例えば暗くなったら点灯し、明るくなると消灯する。また、トンネルのような場所では、昼夜に関係なく長時間使用される。
【0004】
一方、交通信号は道路照明とは関係なく開発された。その目的は道路上の車両や人間の交通を整理するためである。交差点や横断歩道などに固定設置されたものから、道路工事用の可搬型などがある。これらは、道路照明とは異なり、赤から青、黄色と色を変えたり、点滅したりする。そのために、従来は白熱電球が利用され、最近ではLEDも利用されている。交通信号としての利用には、点滅しやすく、かつ電力効率のよく、寿命も長いものが要求される。光源としての白熱電球は電力効率において、他の光源よりも悪いが、その点滅性から利用されてきた。最近になり、点滅性、電力効率、さらに長寿命のLEDがこれに置き換わろうとしている。
【0005】
従来より道路照明用として用いられてきた蛍光灯、ハロゲン灯、ナトリウム灯などと、交通信号に用いられてきた白熱電球などは、それぞれ光源の特性に応じて使い分けられてきたものである。またそのように使い分けられてきたが故に、道路照明と交通信号を兼用するという発想は、従来は存在しなかった。
【0006】
道路上での事故は毎年おびただしい数が報告されているが、起きてしまった後の処理も大切である。更なる事故の防止と、交通渋滞を引き起こさないためである。上述のように交通信号は交差点や横断歩道などに設置されており、設置された場所での交通整理を行うものであるが、路上で事故などの異常が発生した場合には、その異常に対して交通整理を行う機能はない。そのため従来では、事故の直後は、後続の車両自らが注意するしかないのが現状である。事故の通報があってしばらくすれば、警察官が現場に到着して交通整理がなされる。しかし、それまでの安全は個人の注意に依存せざるを得ないために、例えば、事故車に追突したり、事故に伴う渋滞の最後尾で追突するといった事故の再発を引き起こす可能性が高い。
【0007】
一般に事故が発生した場合には、当事者などが発煙筒を炊き、後続車両等に事故発生を知らせて注意を喚起する方法がある。しかし、発煙筒はなかなか利用されないのが実態である。また、発煙筒は火や煙を立てるので、可燃性の物の近くでは危険であり、煙は視界を妨げる場合もある。さらに、低い位置なので、遠方から注意がきかない。また、遠隔操作はできないなどといった欠点がある。
【0008】
発煙筒まで利用しなくても、事故車などの後方に反射板を設置する場合も多い。しかし、事故車の近辺に置かれる場合が多く、低い位置に置かれるので、遠方から見えず、間近まで接近しないと事故を知ることができないという問題がある。また、反射板は人が設置するため、遠隔操作ができないという問題もある。
【0009】
自動車のハザードランプは、後続車に対する事故発生や注意喚起の方法として簡単な方法である。しかし、車輌自体が事故などでランプが利用できないことがある。また、自動車の車体の範囲内で設置されるため、後続及び周辺の数台の自動車などからは視認可能であるものの、遠方や大型車の背後などからは視認できない場合が多い。またこの場合も、それぞれの自動車等において人が操作するものであるため、遠隔操作ができない。
【0010】
また、警察官が現場に到着すれば手信号や簡易式の信号装置を設置して交通整理を行う。しかし、簡易式の信号装置は事故が生じた後に警察署などから運ぶ必要があり、事故に対して即応性がない。また、簡易式のため遠隔操作を行うことはできない。
【0011】
高速道路や幹線道などでは、情報表示板が設置されており、事故情報や渋滞情報などを表示し、利用者が視覚的に情報を取得できるようにしている。表示する情報は遠隔操作によって情報表示板に送ることが多い。しかし、この情報表示板は上述の照明や交通信号などとは別に設置するため、コストがかかり、またその設置数も照明や交通信号などと比べて比較にならないくらい少ない。そのため、情報表示板による情報の取得は非常に限られてしまうという問題がある。
【0012】
また一方、LEDなどの半導体発光素子の照明への利用とともに、その高速な応答特性から、照明光を利用した通信が研究されている。照明光通信については、例えば非特許文献1などに記載されているところである。この非特許文献1に記載されているように電気スタンドなどを用いた小規模なシステムでは照明光通信が研究されているものの、上述のような交通システムへの応用は考えられていなかった。
【0013】
【非特許文献1】
小峯 敏彦,田中 裕一,中川 正雄,「白色LED照明信号伝送と電力線信号伝送の融合システム」,電子情報通信学会技術研究報告,社団法人電子情報通信学会,2002年3月12日,Vol.101,No.726,pp.99−104
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、路上に多数設置されている照明手段を、照明以外の用途に利用し、円滑な交通を実現するとともに、道路の利用者に種々の情報の提供を行うことを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、路上に設けられた複数の照明手段によって路上を照明するための道路照明制御システム及び道路照明制御方法において、照明手段を1ないし複数毎に照明群として、照明群毎に例えば点滅あるいは光量、または発光光の色などの照明の制御を行うことを特徴とするものである。
【0016】
例えば路上で事故などの異常が発生したとき、利用者が異常発生の操作を行ったり自動的に異常を感知して異常を検出し、その異常検出に従って、照明の制御を行う照明群を特定し、特定した照明群について点滅や光量、色などを制御して、路上での異常発生を報知することができる。路上の照明手段は数10メートルおきに配置されていることから、異常の発生をきめ細かく道路利用者に伝えることができる。また、照明手段は高い位置に設けられているので視認性も高く、異常の発生を広く知らせることが可能である。
【0017】
また、照明手段が半導体発光素子で構成されている場合、一般に半導体発光素子は高速な応答特性を有しているので、情報に従って半導体発光素子に変調光を発光させることによって、情報を照明光により送信することができる。照明光は非常に大電力であり、これを用いて情報を送信することによって確実な通信を行うことができる。また、照明手段は路上が暗くならないように配置されているのが一般的であるため、多くの照明手段から同じ情報を送信すれば、移動していても通信がとぎれることもない。逆に1つの照明手段が照明するエリアはそれほど広くはないので、送信する情報を1ないし数カ所の照明手段毎に変更することによって、比較的狭いエリア毎に通信を行うことも可能である。
【0018】
さらに、上述のように半導体発光素子を用いて照明手段から情報を送信する場合、湾曲した基板上に複数の前記半導体発光素子を設けるとよい。このような構成によって、路上における照明手段から離れた場所での明るさを少しでも向上させて、高品質の通信を維持することができる。特に、照明手段の湾曲した基板の端部で指向性を狭くし、遠距離の照明を行うことによって、その効果をよりいっそう引き出すことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の道路照明制御システムの第1の実施の形態を示すブロック図である。図中、1は異常検出部、2は照明制御部、3は照明灯である。異常検出部1は、道路上での異常を検出するものである。例えば高速道路上には非常電話が設置されており、その非常電話の利用者による使用を異常発生として検出したり、その電話に応対する監視センターにおいてオペレータが異常発生を指示することができる。同様に警察などへの通報を契機として異常発生が指示される場合もある。あるいは、道路を監視する監視装置によって異常を検出するように構成してもよい。
【0020】
照明制御部2は、複数の照明灯3を1ないし複数の照明群とし、異常検出部1における異常の検出結果に応じた照明の制御を行う照明群の選択と、選択した照明群に対する照明の制御を行う。照明の制御は、例えば照明灯3を点滅を制御したり、あるいは照明灯3の光量を制御することができる。また、照明灯3が発光光を変更可能であれば、その発光光の色を制御することができる。照明群を構成する照明灯3は任意であり、例えば1本の照明灯3を照明群とすれば1本の照明灯3毎に照明を制御することになる。また連続した照明灯3でなくてもよく、1本おきに照明群を構成してもよい。もちろん、照明群を構成する照明灯3の本数や位置は、それぞれの照明群において異なっていてもよく、例えば異常発生の位置や発生した異常の規模などに応じて変更されてもよい。なお、全ての照明灯3を同様に制御する場合(すなわち照明群が1つしか存在しない場合)には、照明群の選択処理は不要である。
【0021】
照明灯3は、一般に設置されている照明灯と同様に路上に複数設置されており、暗いときに道路を照明するものである。それとともに、照明制御部2からの指示に従って点滅制御や光量制御、あるいは光色の制御などの照明制御が可能なように構成されている。光源は、従来の水銀灯などとは異なり、点滅あるいは光量の変更への応答が数秒以下の光源が用いられる。そのような光源として例えばLEDやLD(Laser Diode)などの半導体発光素子が望ましい。例えば光源として、3色の光を混合して白色光を発光させる方式のLEDを用いる場合、容易に発光色を変更することが可能である。
【0022】
図2は、異常発生時の照明灯の照明の態様の一例の説明図である。11は事故現場、12は非常電話装置、13〜18は照明灯である。図2に示す例では高速道路上で事故が発生した場合の例を示しており、事故現場11を×で示している。この例では路側帯に設置されている非常電話装置12が異常検出部1の機能を果たし、事故当事者やそのほかの第3者が非常電話装置12で事故の発生をセンターなどに伝えると、その非常電話装置から事故発生が照明制御部2に伝えられる。
【0023】
照明制御部2は、通報が行われた非常電話装置12の位置から、その手前に設置されている照明灯13〜18(図1の照明灯3に対応)について、照明制御を行う照明群を選択し、選択した照明群に対して照明の制御を行う。例えば2本の照明灯を照明群としたとき、事故現場11に最も近い照明灯13,14の照明群と、次に事故現場11に近い照明灯15,16について、照明制御を行う照明群として選択する。そして、これらの照明群について、照明の制御を行う。
【0024】
照明の制御としては、例えば、事故現場11に最も近い照明灯13,14については早めの明滅を行って事故現場11が近いことを運転者に伝え、照明灯15,16については遅めの点滅を行って事故現場11がこの先にあることを運転者に伝えるように制御することができる。あるいは、照明灯が照明色の制御が可能であれば、例えば、事故現場11に最も近い照明灯13,14については照明色を赤色に変更して事故現場11が近いことを運転者に伝え、照明灯15,16については照明色を黄色に変更して運転者に注意を喚起するように制御することができる。
【0025】
このような照明灯の照明の制御を行うことによって、これから事故現場に接近する車両の運転者に注意を促すことができ、一種の交通信号として機能させることができる。特に照明灯は路上の高い位置に設置されているため、遠方からでも良好に視認することが可能である。このような照明制御は、事故発生後すぐに行うことができるため、警察官の到着を待つことなく、注意喚起によって二次的な事故を防止することができる。また、照明灯は数10メートルおきに配置されていることから、異常の発生をきめ細かく運転者などの道路利用者に伝えることができる。照明灯は一般に道路上に設置されているものであるから、事故発生などを運転者に知らせるための表示手段等を別途設置する必要がなく、既設のインフラを有効利用することができる。
【0026】
なお、照明の制御は上述の例に限られるものでない。例えば照明群を構成する照明灯の本数や位置は任意であるし、点滅の他にも光量を変更したり、点滅や光量の変更とともに照明色を変えるなど、種々の照明方法を組み合わせてもよい。特に、夜間に照明灯を消灯したために路上での照度を保てなくなっては余計に危険である。そのような場合には例えば照明灯を1本おきに照明制御したり、交互に点滅制御して路上での照度を確保するとよい。
【0027】
また、上述の例では非常電話装置12の操作によって照明灯の照明制御を行うものとして説明したが、例えば非常電話装置12によってセンターなどに通報された後、センターから照明制御を指示するように構成してもよい。また、非常電話装置12のほか、監視カメラなどで事故などを認識あるいはオペレータが判断した場合も同様である。さらに、例えば通報者からの情報や監視カメラからの情報に従って、事故の規模などを判断し、軽微な事故や故障車などであれば注意を喚起する照明制御のみを指示するといったことも可能である。
【0028】
また、上述のような事故発生以外にも、例えば渋滞の最後部近辺では事故が多く、この近辺で照明灯の照明制御を行って運転者に注意を喚起することもできる。同様に工事区間でも別途注意灯を設ける代わりに、あるいは注意灯などと併用し、照明灯の照明制御によって注意を喚起することもできる。
【0029】
さらに、犯罪の発生や急病人の発生、火事などの災害の発生などの場合に、緊急車両を誘導する目的で照明灯の照明制御を行うことも可能である。この場合、事故の時と同様に発生場所周辺で照明制御を行うほか、緊急車両の走行前方の照明灯について照明制御を行い、一般車両に緊急車両の接近を知らせるように構成することができる。例えば緊急車両からの電波やセンターからの誘導などに従って照明制御を行う照明群を選択し、照明制御を行えばよい。
【0030】
図3は、本発明の道路照明制御システムの第2の実施の形態を示す概略構成図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して重複する説明を省略する。21は車両、22は受光部、31は通行人、32は携帯端末である。上述の第1の実施の形態のように、照明灯3の照明制御を行うことによって、運転者などに対して注意喚起などの情報を伝えることができる。このような照明制御を高速に行えば、照明灯3による照明光を、情報の通信に利用することができる。照明光は非常に大電力であり、これを用いて情報を送信することによって確実な通信を行うことができる。
【0031】
照明灯3の発光手段としてLEDやLDなどの半導体発光素子を用いると、非常に高速に点滅あるいは光量の制御を行うことができる。ある程度の速度以上の速さで点滅あるいは光量の制御を行う場合、人間の目には点滅や光量の変動は感知できないため、照明灯3は連続点灯しているように感じられ、道路照明としての機能を果たすことができる。なお、光を用いるため、通信速度は人間の目で見て分かる程度(数Hz以下)から、数100MHz以上の通信速度での通信を行うことができる。
【0032】
この第2の実施の形態では、照明制御部2に対して送信すべき情報が与えられる。そして、その送信情報に従って、照明制御部2は照明灯3の点滅あるいは光量または色などを制御し、送信情報によって変調された照明光を照明部3で発光させる。
【0033】
一方、道路を通行中の車両21には受光部22を設けておき、照明灯3から放出される光を受光し、電気信号に変換した後、復調することによって照明灯3から送られてきた情報を取得することができる。一般に照明灯3は路上が暗くならないように配置されているため、複数の照明灯3において同じ情報を照明光により送信していれば、車両21が走行中であっても異なる照明灯3からの照明光によって情報を取得することが可能である。例えば交通情報や、ニュース、音楽などの番組情報の配信を行うことができる。
【0034】
また同様に、通行人31がカメラなどの受光部を有する携帯端末32を携行している場合、その携帯端末32で照明灯3からの照明光を受光することによって、照明灯3から送られてくる情報を取得することができる。通行人31向けの情報を送信する場合、1つの照明灯3が照明するエリアはそれほど広くはないので、送信する情報を1ないし数本の照明灯3の照明群毎に変更することによって、比較的狭いエリア毎に通信を行うことも可能である。通行人31が移動中であっても、ある照明灯3の下から次の照明灯3の下まで移動するのに時間がかかることから、大量の情報を伝送する場合でない限り、途中でとぎれることなく通信を行うことができる。例えば照明灯3の位置情報や周囲の地図情報などを配信したり、その付近のお店や公共機関などの情報を配信する等が考えられる。もちろん、照明灯3から送信する情報は任意であり、これらの例に限定されるものではない。
【0035】
なお、照明灯3に受光部を設けておくことによって、例えば特願2003−4560号にも記載しているように光による双方向の通信を行うことも可能である。双方向通信を可能とすることによって、車両21から走行中にインターネットを利用することが可能になる。また、車両21からの応答を得ることができるため、交通制御や交通監視システムとの連動も可能となる。
【0036】
また、上述の第1の実施の形態で説明したような運転者などへの注意喚起のための照明制御と、第2の実施の形態で説明した情報伝送のための照明制御を同時に行うことも可能であり、より照明灯3を有効に活用することができる。
【0037】
一般に照明灯3から照射される光は、照明灯3から離れるに従ってその光量が低下する。通常の道路照明であれば、歩行や車両の運転などに支障がなければ、ある程度の光量低下は容認される。しかし、上述の第2の実施の形態で説明したように照明光による通信を行う場合、光量の低下により通信品質の劣化が懸念される。そのため、照明灯3から離れてもなるべく光量の低下を防ぐような構成が望まれるところである。
【0038】
図4は、照明灯の発光部分の基板形状の一例を示す概略断面図である。図中、41は基板、42は半導体発光素子である。一般に照明を行う場合には多数の半導体発光素子42を用いるが、ここではこれら多数の半導体発光素子42を基板41に取り付けて照明灯3に組み込むものとしている。このとき、基板41を平面とすると、半導体発光素子42から放射される光はほとんどが基板41と直交する方向に向かってしまう。そのため、照明灯3の下では明るいものの、照明灯3から離れると光量が低下してしまう。
【0039】
そのため本発明では、図4に示すように基板41を湾曲させる。特に道路等の延在する方向に湾曲させるとよい。このように基板41を湾曲させると、基板41に取り付けられている半導体発光素子42が放射状に異なる方向を向くことになる。そのため、照明灯3の下だけでなく、その周囲の方向にも半導体発光素子42からの光が直接照射されることになり、照明灯3から離れた場合の光量低下を抑えることができる。
【0040】
さらに、照明灯3から離れると、光源である半導体発光素子42から路面までの距離も長くなり、光量は低下する。このような距離による光量低下を防ぐため、例えば基板の端部に近づくほど指向性を狭くし、半導体発光素子42から放射される光の拡散を少なくしてなるべく遠距離でも光が届くように構成するとよい。簡単には、例えば照明灯3の真下からの角度が±δ度を越える基板41の部分に配置された半導体発光素子42から放射された光については、その指向性を狭くするように構成するとよい。もちろん、真下からの角度が大きくなるにつれて、徐々に指向性が狭くなるように構成してもよい。
【0041】
このような構成によって、照明灯3から離れた位置であっても、指向性を狭くした光が届くため、光量低下を抑えることができる。従って、照明灯3から離れても、照明灯3からの光により高品質の通信を行うことが可能となる。
【0042】
なお、このような指向性の制御は、例えばそれぞれの半導体発光素子42のパッケージを変更したり、街路灯3の透明カバーにレンズ機能を持たせる等が考えられる。
【0043】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、路上に多数設置されている照明手段を、照明以外の用途に利用し、例えば照明灯の点滅や光量の制御、あるいは照明の色の制御などを行うことによって、事故発生や渋滞、工事区間などにおいて、いち早く通行している人や車両に対して注意を喚起し、事故を予防するとともに円滑な交通を実現することができる。また、照明灯の点滅や光量の制御、あるいは照明の色の制御などを行うことによって情報の伝送を行うことが可能であり、これによって道路の利用者に種々の情報を提供することができるという効果がある。
【0044】
また、照明灯の光源として多数の半導体発光素子を用いる場合、その半導体発光素子を取り付ける基板を湾曲させることによって、照明灯から離れた場合でも光量低下を抑え、高品質の通信を維持することができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の道路照明制御システムの第1の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】異常発生時の照明灯の照明の態様の一例の説明図である。
【図3】本発明の道路照明制御システムの第2の実施の形態を示す概略構成図である。
【図4】照明灯の発光部分の基板形状の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1…異常検出部、2…照明制御部、3…照明灯、11…事故現場、12…非常電話装置、13〜18…照明灯、21…車両、22…受光部、31…通行人、32…携帯端末、41…基板、42…半導体発光素子。
Claims (18)
- 路上を照明するための道路照明制御システムにおいて、路上に設けられ路上を照明する複数の照明手段と、該照明手段を1ないし複数毎に照明群として該照明群毎に照明の制御が可能な照明制御手段を含むことを特徴とする道路照明制御システム。
- 前記照明制御手段は、前記照明群毎に照明の点滅あるいは光量を制御することを特徴とする請求項1に記載の道路照明制御システム。
- 前記照明手段は、発光光の色を制御可能であり、前記照明制御手段は、前記照明群毎に発光光の色を制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の道路照明制御システム。
- 前記照明制御手段は、前記照明群の照明の制御により路上での異常発生を報知することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の道路照明制御システム。
- さらに、路上に設けられ路上での異常の発生を利用者の操作によりあるいは自動的に検出する異常検出手段を有し、前記照明制御手段は、前記異常検出手段によって異常が検出されたとき、前記異常発生を報知するための前記照明群の照明制御を行うことを特徴とする請求項4に記載の道路照明制御システム。
- 前記照明制御手段は前記異常検出手段による異常検出に従って異常発生を報知するための照明の制御を行う照明群を特定することを特徴とする請求項5に記載の道路照明制御システム。
- 前記照明手段は、半導体発光素子で構成されているとともに前記照明制御手段から受け取った情報に従って前記半導体発光素子に変調光を発光させるものであり、前記照明制御手段は、送信すべき情報を前記照明群に送って照明光により前記情報を送信させることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の道路照明制御システム。
- 前記照明手段は、湾曲した基板上に複数の前記半導体発光素子が設けられたものであることを特徴とする請求項7に記載の道路照明制御システム。
- 前記照明手段は、湾曲した基板の端部で指向性を狭くして遠距離の照明を行うように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の道路照明制御システム。
- 複数の照明手段によって路上を照明するための道路照明制御方法において、前記照明手段を1ないし複数毎に照明群とし、照明群毎に照明の制御を行うことを特徴とする道路照明制御方法。
- 前記照明群毎の照明の制御は、前記照明手段を点滅あるいは前記照明手段の光量を変化させるものであることを特徴とする請求項10に記載の道路照明制御方法。
- 前記照明手段は発光光の色を制御可能であり、前記照明群毎の照明の制御は、前記照明手段の発光光の色を制御するものであることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の道路照明制御方法。
- 前記路上で異常が発生したときに、前記照明の制御を行うことにより路上での異常発生を報知することを特徴とする請求項10ないし請求項12のいずれか1項に記載の道路照明制御方法。
- 路上で異常が発生したとき、該異常の発生を利用者の操作によりあるいは自動的に検出し、該検出により異常発生の報知を行うための前記照明の制御を行うことを特徴とする請求項13に記載の道路照明制御方法。
- 前記異常の検出に従って、異常発生を報知するための照明の制御を行う照明群を特定することを特徴とする請求項14に記載の道路照明制御方法。
- 前記照明手段は半導体発光素子で構成されており、該照明手段に送信すべき情報を与えて前記半導体発光素子に変調光を発光させ、照明光により前記情報を送信させることを特徴とする請求項10ないし請求項14のいずれか1項に記載の道路照明制御方法。
- 前記照明手段は、湾曲した基板上に複数の前記半導体発光素子が設けられたものであることを特徴とする請求項16に記載の道路照明制御方法。
- 前記照明手段の湾曲した基板の端部で指向性を狭くし、遠距離の照明を行うことを特徴とする請求項17に記載の道路照明制御方法。
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