JP2004255661A - 樹脂モールド装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】樹脂モールド装置のプランジャに形成した環状溝を埋めた樹脂を硬化状態で放置するとポット内で流動化した樹脂がポットとプランジャの間から漏れ、ポット内の樹脂に十分な圧力をかけることができない。
【解決手段】一方の衝合面に樹脂タブレット10が供給されるポット2を開口させ、他の衝合面の前記ポットと対向する位置にカル部6を形成し、各衝合面に前記ポット2及びカル部6と連通するキャビティ3,7を形成した一対の金型1、5を衝合させ、ポット2内に挿入したプランジャ11により樹脂タブレット10を加圧し流動化させた樹脂をキャビティ3、7に圧送する樹脂モールド装置において、上記プランジャ11は、外周面のカル部6側端面近傍に周方向に環状溝15を有し、かつ、環状溝15を埋めた樹脂を環状溝15の底部から剥離させる樹脂剥離手段を具えたことを特徴とする樹脂モールド装置。
【選択図】 図1
【解決手段】一方の衝合面に樹脂タブレット10が供給されるポット2を開口させ、他の衝合面の前記ポットと対向する位置にカル部6を形成し、各衝合面に前記ポット2及びカル部6と連通するキャビティ3,7を形成した一対の金型1、5を衝合させ、ポット2内に挿入したプランジャ11により樹脂タブレット10を加圧し流動化させた樹脂をキャビティ3、7に圧送する樹脂モールド装置において、上記プランジャ11は、外周面のカル部6側端面近傍に周方向に環状溝15を有し、かつ、環状溝15を埋めた樹脂を環状溝15の底部から剥離させる樹脂剥離手段を具えたことを特徴とする樹脂モールド装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は樹脂タブレットをプランジャで加圧して流動化させキャビティに圧送して樹脂成型するトランスファ樹脂モールド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子部品、例えば樹脂モールド型半導体装置は一般的にリードフレームを用い、電子部品本体である半導体ペレットをリードフレーム上にマウントし、半導体ペレット上の電極とリードとを電気的に接続した後、リードフレーム上の半導体ペレットを含む主要部分を樹脂被覆し、外装樹脂から露呈したリードフレームの不要部分を切断除去して個々の分離され製造される。ここで、リードフレーム上の樹脂被覆には一般的に樹脂タブレットを加熱加圧して流動化させ、流動化した樹脂をキャビティに圧送して樹脂成形するトランスファ樹脂モールド装置が用いられる。
【0003】
この一例を図4及び図5から説明する。図において、1は下金型で、表面の一直線上に一定間隔で多数の貫通穴1aが形成され、この貫通穴1aに円筒状のポット2が挿入されている。3は下金型1表面に形成された下キャビティで、ランナ4によりポット2と連通している。5は下金型1上方に配置された上金型で、ポット2と対向する位置を穿設してカル部6を形成している。7は上金型5表面に形成された上キャビティで、下金型のランナ4によりカル部6と連通している。各金型1、5は図示省略するが、固定盤及び可動盤に支持され、衝合面が離隔した状態でリードフレーム8の供給、取出しが行なわれ、相対的に近接してリードフレーム8を挟持して衝合させ、ポット2、カル部6、ランナ4、キャビティ3、7を連通させている。
【0004】
この装置は、下金型1のポット2にプランジャ9を挿入し、プランジャ9とポット2で囲まれる空間に樹脂タブレット10を供給し、下キャビティ3上にリードフレーム8を供給して位置決めし、上下金型1、5を閉じて、リードフレーム8上のキャビティ3、7が位置する主要部分を覆い、加熱された上下金型1、5からの伝導熱とプランジャ9による加圧により、樹脂タブレット10を流動化させ、流動化した樹脂をカル部6、ランナ4、キャビティ3、8にガイドし、キャビティ3、8内に樹脂を充填することにより、リードフレーム8上を被覆し、樹脂が半硬化状態となった時点で金型1、5を開き、樹脂成形されたリードフレーム8を取出す。ここで、樹脂は通常、熱硬化性のエポキシ樹脂が用いられるが、この樹脂は、ベース樹脂に充填材や硬化促進剤、着色剤などが混合されているが、充填材として、熱伝導性を良好にするためシリカやアルミナなどの硬質微粒子を分散させたものでは、樹脂モールド作業を継続すると金型1、5やプランジャ9の磨耗が著しい。特にプランジャ9は磨耗すると直径が縮小しポット2の間に隙間が形成され、顕著になると樹脂漏れを生じる。
【0005】
そのため特許文献1にはプランジャ9の周面に周方向に溝を形成し、ポット2とプランジャ9の間に漏れ出た樹脂を前記溝に収容し、漏れた樹脂がそれ以上進行しないようにした樹脂モールド装置が開示され、また、特許文献2にはプランジャの周面に樹脂を保持する粗面を形成した樹脂モールド装置が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開昭63−280607号公報(第2頁、図1)
【特許文献2】
特開平6−155511号公報(段落番号0008〜0009、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで特許文献1にはプランジャを金型から引き出してプランジャの溝を埋めた樹脂をエアガンやプランジャ材より軟質の黄銅棒を用いて除去することが開示されている。この除去作業は、樹脂モールドを数百〜数千個を一ロットとして連続作業し、ロットの切換時に図6に示すようにプランジャを下金型から突出させたり、特許文献1に開示されているようにプランジャをポットから抜いて除去作業が行なわれる。前記除去作業が不完全だと、新規作業を開始して短時間で溝内は樹脂で埋められ、ポット内の樹脂がポットとプランジャの間を通って漏れ、ポット内の流動化した樹脂に十分な圧力をかけることができず、ボイドや未充填などの成形不良を生じ易くなるという問題を生じ、プランジャ材より軟質の金属で擦った場合、却って樹脂が付着し易くなり、不要樹脂の除去が困難になるという問題があった。
【0008】
また特許文献2に開示された技術では樹脂の密着性が高いため、プランジャに付着した樹脂の除去作業が煩雑で、樹脂モールド作業時にプランジャに付着した樹脂が剥離すると欠片が研磨剤となり、プランジャが磨耗するという問題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題の解決を目的として提案されたもので、一方の衝合面に樹脂タブレットが供給されるポットを開口させ、他の衝合面の前記ポットと対向する位置にカル部を形成し、各衝合面に前記ポット及びカル部と連通するキャビティを形成した一対の金型を衝合させ、ポット内に挿入したプランジャにより樹脂タブレットを加圧し流動化させた樹脂をキャビティに圧送する樹脂モールド装置において、上記プランジャは、外周面のカル部側端面近傍に周方向に環状溝を有し、かつ、環状溝を埋めた樹脂を環状溝の底部から剥離させる樹脂剥離手段を具えたことを特徴とする樹脂モールド装置を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明による樹脂モールド装置は、プランジャの外周面のカル部側端面近傍に周方向に形成した環状溝を埋めた樹脂を環状溝の底部から剥離させる樹脂剥離手段を具えたことを特徴とするが、具体的には、フランジを有する柱状部と、柱状部を挿入する外筒部とからなるプランジャのフランジと柱状部の接触面に沿って環状溝を形成し、外筒部と外筒部とを相対的に位置ずれさせ、フランジと外筒部の間を接離させて樹脂剥離手段を構成することができる。この場合、環状溝の要部に突起を形成することができる。
【0011】
【実施例】
以下に本発明の実施例を図1から説明する。図において、図1及び図2と同一物には同一符号を付し重複する説明を省略する。図は下金型1のポット2に挿入したプランジャ11の上端を下金型1の衝合面より突出させ、金型表面をクリーニングする状態を示す。
【0012】
プランジャ11はフランジ12を有する柱状部13と、この柱状部13と螺合する外筒部14とで構成され、フランジ12と外筒部14の接触面に沿って環状溝15を形成したものである。16は柱状部13の下端側に同心接続された回転軸、17は回転軸16を挿入し、外筒部14の下端側に同心接続された筒状ロッドを示す。環状溝15には、フランジ12側と外筒部14側の複数箇所に突起12a、14aが形成されている。また回転軸16は図示省略するが、直接的又は間接的に回転手段に接続され、外筒部14に対し柱状部13を回転させる。この樹脂モールド装置の樹脂モールド作業は図4装置と同様であるから説明を省略する。
【0013】
所定の回数、樹脂モールド作業が完了すると、プランジャ11の高さ位置を、プランジャ上端面が下金型1の上面から数mm突出する高さ位置に設定する。これにより、環状溝15が下金型1から露出する。この状態で、キャビティ3やランナ4を含む下金型1上を、ブラッシング又はエア吸引によりクリーニングを行なう。この時、回転軸16を所定角度回転させると、固定された外筒部14に対して螺合した柱状部13が回転し、図2に示すようにフランジ12と外筒部14端面との間に隙間が形成され、環状溝15が上下に分離される。このとき環状溝15内に充填された樹脂(図示せず)は、環状溝15との接触面でプランジャ11の周方向の力と軸方向の力を同時に受け、環状溝15内の樹脂を剥離することができる。このように柱状部13と外筒部14によって構成される樹脂剥離手段によって環状溝15内に残留した樹脂を容易に剥離でき、金型クリーニングのためのブラッシングにより、下金型1上に剥落した樹脂片だけでなく、環状溝15内に残留した樹脂も容易に除去できる。
【0014】
このように環状溝15を上下で回転による位置ずれを生じさせると同時に上下に分離することにより、環状溝15内の樹脂を容易に剥離できるが、図1装置ではさらに、環状溝15のフランジ12側と外筒部14側に突起12a、14aを形成することにより、図3(a)に示すように環状溝15内で剥離した樹脂を突起12aによって図3(b)に示すようにフランジ11の周方向に移動させ、この樹脂を突起14aに押し付けることにより、不要な樹脂を環状溝15から確実に除去することができる。
【0015】
尚、本発明は上記実施例にのみ限定されるものではなく、例えば、上記実施例では外筒部を固定し柱状部を回転させたが、回転軸16を固定軸とし、プランジャ11を上下動させる筒状ロッド17を回転させてもよい。また柱状部13と外筒部14は螺合させたが、嵌合させることもでき、柱状部13と外筒部14とを相対的に回転させるだけではなく、柱状部13と外筒部14を軸方向に位置ずれさせるだけでもよい。
【0016】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ポットからプランジャの間を通って樹脂漏れするのを防止する環状溝内で硬化した不要な樹脂を容易に除去でき、クリーニング作業が容易で、ポット内で流動化した樹脂に十分な圧力をかけることができるため、ボイドや未充填のない良好な樹脂成形ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す樹脂モールド装置の要部側断面図
【図2】図1装置のプランジャを示す要部拡大側断面図
【図3】図1装置によるクリーニング時のプランジャの状態を示す平面図
【図4】樹脂モールド装置の下金型を示す要部平面図
【図5】図1装置の要部側断面図
【図6】図1装置のクリーニング状態を示す要部側断面図
【符号の説明】
1 下金型
2 ポット
3 キャビティ
5 上金型
6 カル部
8 リードフレーム
9 プランジャ
10 樹脂タブレット
13 柱状部
14 外筒部
15 環状溝
【発明の属する技術分野】
本発明は樹脂タブレットをプランジャで加圧して流動化させキャビティに圧送して樹脂成型するトランスファ樹脂モールド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子部品、例えば樹脂モールド型半導体装置は一般的にリードフレームを用い、電子部品本体である半導体ペレットをリードフレーム上にマウントし、半導体ペレット上の電極とリードとを電気的に接続した後、リードフレーム上の半導体ペレットを含む主要部分を樹脂被覆し、外装樹脂から露呈したリードフレームの不要部分を切断除去して個々の分離され製造される。ここで、リードフレーム上の樹脂被覆には一般的に樹脂タブレットを加熱加圧して流動化させ、流動化した樹脂をキャビティに圧送して樹脂成形するトランスファ樹脂モールド装置が用いられる。
【0003】
この一例を図4及び図5から説明する。図において、1は下金型で、表面の一直線上に一定間隔で多数の貫通穴1aが形成され、この貫通穴1aに円筒状のポット2が挿入されている。3は下金型1表面に形成された下キャビティで、ランナ4によりポット2と連通している。5は下金型1上方に配置された上金型で、ポット2と対向する位置を穿設してカル部6を形成している。7は上金型5表面に形成された上キャビティで、下金型のランナ4によりカル部6と連通している。各金型1、5は図示省略するが、固定盤及び可動盤に支持され、衝合面が離隔した状態でリードフレーム8の供給、取出しが行なわれ、相対的に近接してリードフレーム8を挟持して衝合させ、ポット2、カル部6、ランナ4、キャビティ3、7を連通させている。
【0004】
この装置は、下金型1のポット2にプランジャ9を挿入し、プランジャ9とポット2で囲まれる空間に樹脂タブレット10を供給し、下キャビティ3上にリードフレーム8を供給して位置決めし、上下金型1、5を閉じて、リードフレーム8上のキャビティ3、7が位置する主要部分を覆い、加熱された上下金型1、5からの伝導熱とプランジャ9による加圧により、樹脂タブレット10を流動化させ、流動化した樹脂をカル部6、ランナ4、キャビティ3、8にガイドし、キャビティ3、8内に樹脂を充填することにより、リードフレーム8上を被覆し、樹脂が半硬化状態となった時点で金型1、5を開き、樹脂成形されたリードフレーム8を取出す。ここで、樹脂は通常、熱硬化性のエポキシ樹脂が用いられるが、この樹脂は、ベース樹脂に充填材や硬化促進剤、着色剤などが混合されているが、充填材として、熱伝導性を良好にするためシリカやアルミナなどの硬質微粒子を分散させたものでは、樹脂モールド作業を継続すると金型1、5やプランジャ9の磨耗が著しい。特にプランジャ9は磨耗すると直径が縮小しポット2の間に隙間が形成され、顕著になると樹脂漏れを生じる。
【0005】
そのため特許文献1にはプランジャ9の周面に周方向に溝を形成し、ポット2とプランジャ9の間に漏れ出た樹脂を前記溝に収容し、漏れた樹脂がそれ以上進行しないようにした樹脂モールド装置が開示され、また、特許文献2にはプランジャの周面に樹脂を保持する粗面を形成した樹脂モールド装置が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開昭63−280607号公報(第2頁、図1)
【特許文献2】
特開平6−155511号公報(段落番号0008〜0009、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで特許文献1にはプランジャを金型から引き出してプランジャの溝を埋めた樹脂をエアガンやプランジャ材より軟質の黄銅棒を用いて除去することが開示されている。この除去作業は、樹脂モールドを数百〜数千個を一ロットとして連続作業し、ロットの切換時に図6に示すようにプランジャを下金型から突出させたり、特許文献1に開示されているようにプランジャをポットから抜いて除去作業が行なわれる。前記除去作業が不完全だと、新規作業を開始して短時間で溝内は樹脂で埋められ、ポット内の樹脂がポットとプランジャの間を通って漏れ、ポット内の流動化した樹脂に十分な圧力をかけることができず、ボイドや未充填などの成形不良を生じ易くなるという問題を生じ、プランジャ材より軟質の金属で擦った場合、却って樹脂が付着し易くなり、不要樹脂の除去が困難になるという問題があった。
【0008】
また特許文献2に開示された技術では樹脂の密着性が高いため、プランジャに付着した樹脂の除去作業が煩雑で、樹脂モールド作業時にプランジャに付着した樹脂が剥離すると欠片が研磨剤となり、プランジャが磨耗するという問題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題の解決を目的として提案されたもので、一方の衝合面に樹脂タブレットが供給されるポットを開口させ、他の衝合面の前記ポットと対向する位置にカル部を形成し、各衝合面に前記ポット及びカル部と連通するキャビティを形成した一対の金型を衝合させ、ポット内に挿入したプランジャにより樹脂タブレットを加圧し流動化させた樹脂をキャビティに圧送する樹脂モールド装置において、上記プランジャは、外周面のカル部側端面近傍に周方向に環状溝を有し、かつ、環状溝を埋めた樹脂を環状溝の底部から剥離させる樹脂剥離手段を具えたことを特徴とする樹脂モールド装置を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明による樹脂モールド装置は、プランジャの外周面のカル部側端面近傍に周方向に形成した環状溝を埋めた樹脂を環状溝の底部から剥離させる樹脂剥離手段を具えたことを特徴とするが、具体的には、フランジを有する柱状部と、柱状部を挿入する外筒部とからなるプランジャのフランジと柱状部の接触面に沿って環状溝を形成し、外筒部と外筒部とを相対的に位置ずれさせ、フランジと外筒部の間を接離させて樹脂剥離手段を構成することができる。この場合、環状溝の要部に突起を形成することができる。
【0011】
【実施例】
以下に本発明の実施例を図1から説明する。図において、図1及び図2と同一物には同一符号を付し重複する説明を省略する。図は下金型1のポット2に挿入したプランジャ11の上端を下金型1の衝合面より突出させ、金型表面をクリーニングする状態を示す。
【0012】
プランジャ11はフランジ12を有する柱状部13と、この柱状部13と螺合する外筒部14とで構成され、フランジ12と外筒部14の接触面に沿って環状溝15を形成したものである。16は柱状部13の下端側に同心接続された回転軸、17は回転軸16を挿入し、外筒部14の下端側に同心接続された筒状ロッドを示す。環状溝15には、フランジ12側と外筒部14側の複数箇所に突起12a、14aが形成されている。また回転軸16は図示省略するが、直接的又は間接的に回転手段に接続され、外筒部14に対し柱状部13を回転させる。この樹脂モールド装置の樹脂モールド作業は図4装置と同様であるから説明を省略する。
【0013】
所定の回数、樹脂モールド作業が完了すると、プランジャ11の高さ位置を、プランジャ上端面が下金型1の上面から数mm突出する高さ位置に設定する。これにより、環状溝15が下金型1から露出する。この状態で、キャビティ3やランナ4を含む下金型1上を、ブラッシング又はエア吸引によりクリーニングを行なう。この時、回転軸16を所定角度回転させると、固定された外筒部14に対して螺合した柱状部13が回転し、図2に示すようにフランジ12と外筒部14端面との間に隙間が形成され、環状溝15が上下に分離される。このとき環状溝15内に充填された樹脂(図示せず)は、環状溝15との接触面でプランジャ11の周方向の力と軸方向の力を同時に受け、環状溝15内の樹脂を剥離することができる。このように柱状部13と外筒部14によって構成される樹脂剥離手段によって環状溝15内に残留した樹脂を容易に剥離でき、金型クリーニングのためのブラッシングにより、下金型1上に剥落した樹脂片だけでなく、環状溝15内に残留した樹脂も容易に除去できる。
【0014】
このように環状溝15を上下で回転による位置ずれを生じさせると同時に上下に分離することにより、環状溝15内の樹脂を容易に剥離できるが、図1装置ではさらに、環状溝15のフランジ12側と外筒部14側に突起12a、14aを形成することにより、図3(a)に示すように環状溝15内で剥離した樹脂を突起12aによって図3(b)に示すようにフランジ11の周方向に移動させ、この樹脂を突起14aに押し付けることにより、不要な樹脂を環状溝15から確実に除去することができる。
【0015】
尚、本発明は上記実施例にのみ限定されるものではなく、例えば、上記実施例では外筒部を固定し柱状部を回転させたが、回転軸16を固定軸とし、プランジャ11を上下動させる筒状ロッド17を回転させてもよい。また柱状部13と外筒部14は螺合させたが、嵌合させることもでき、柱状部13と外筒部14とを相対的に回転させるだけではなく、柱状部13と外筒部14を軸方向に位置ずれさせるだけでもよい。
【0016】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ポットからプランジャの間を通って樹脂漏れするのを防止する環状溝内で硬化した不要な樹脂を容易に除去でき、クリーニング作業が容易で、ポット内で流動化した樹脂に十分な圧力をかけることができるため、ボイドや未充填のない良好な樹脂成形ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す樹脂モールド装置の要部側断面図
【図2】図1装置のプランジャを示す要部拡大側断面図
【図3】図1装置によるクリーニング時のプランジャの状態を示す平面図
【図4】樹脂モールド装置の下金型を示す要部平面図
【図5】図1装置の要部側断面図
【図6】図1装置のクリーニング状態を示す要部側断面図
【符号の説明】
1 下金型
2 ポット
3 キャビティ
5 上金型
6 カル部
8 リードフレーム
9 プランジャ
10 樹脂タブレット
13 柱状部
14 外筒部
15 環状溝
Claims (3)
- 一方の衝合面に樹脂タブレットが供給されるポットを開口させ、他の衝合面の前記ポットと対向する位置にカル部を形成し、各衝合面に前記ポット及びカル部と連通するキャビティを形成した一対の金型を衝合させ、ポット内に挿入したプランジャにより樹脂タブレットを加圧し流動化させた樹脂をキャビティに圧送する樹脂モールド装置において、
上記プランジャは、外周面のカル部側端面近傍に周方向に環状溝を有し、かつ、環状溝を埋めた樹脂を環状溝の底部から剥離させる樹脂剥離手段を具えたことを特徴とする樹脂モールド装置。 - プランジャが、フランジを有する柱状部と、柱状部を挿入する外筒部とからなり、フランジと柱状部の接触面に沿って環状溝が形成され、外筒部と柱状部とを相対的に位置ずれさせ、フランジと柱状部の間を接離させて樹脂剥離手段を構成したことを特徴とする請求項1に記載の樹脂モールド装置。
- 環状溝の要部に突起を形成したことを特徴とする請求項2に記載の樹脂モールド装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003047620A JP2004255661A (ja) | 2003-02-25 | 2003-02-25 | 樹脂モールド装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003047620A JP2004255661A (ja) | 2003-02-25 | 2003-02-25 | 樹脂モールド装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004255661A true JP2004255661A (ja) | 2004-09-16 |
Family
ID=33113824
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003047620A Pending JP2004255661A (ja) | 2003-02-25 | 2003-02-25 | 樹脂モールド装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004255661A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111421778A (zh) * | 2020-03-31 | 2020-07-17 | 吴振飞 | 一种挤塑保温板生产工艺 |
-
2003
- 2003-02-25 JP JP2003047620A patent/JP2004255661A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111421778A (zh) * | 2020-03-31 | 2020-07-17 | 吴振飞 | 一种挤塑保温板生产工艺 |
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