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JP2004238250A - 有害物質を含んだ炭化物の加工方法と加工炭化物及び有害物質の回収方法並びに脱水汚泥の処理方法。 - Google Patents

有害物質を含んだ炭化物の加工方法と加工炭化物及び有害物質の回収方法並びに脱水汚泥の処理方法。 Download PDF

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JP2004238250A
JP2004238250A JP2003029032A JP2003029032A JP2004238250A JP 2004238250 A JP2004238250 A JP 2004238250A JP 2003029032 A JP2003029032 A JP 2003029032A JP 2003029032 A JP2003029032 A JP 2003029032A JP 2004238250 A JP2004238250 A JP 2004238250A
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Yoshiyuki Kashiwagi
佳行 柏木
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】炭化物における有害物質含有量の低減化と有害物質の溶出抑制及び炭化物の有効利用並びに用途拡大。
【解決手段】炭化炉2から移送された有害物質を含有する炭化物を、先ず、重金属溶解槽3において、流体媒体で洗浄して流体媒体中に前記有害物質を溶出させた後、前記有害物質を含む流体媒体と炭化物とを分離させ、その後、乾燥炉4において、前記炭化物を加熱処理することにより、炭化物に付着する流体媒体を除去して加工炭化物を得る。前記炭化物の加熱処理によって発生したガスはガス燃焼炉6及び熱交換器7に供される。熱交換器7で得た加熱空気は前記加熱処理のための熱源として利用するとよい。加熱空気によって加熱処理して得た水蒸気または温水は前記流体媒体として利用するとよい。加工炭化物は、例えば、埋め立て材料、土木材料、土地改良材、融雪材として再利用できる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄物や脱水汚泥を加熱処理して得た炭化物における有害物質含有量の低減化と有害物質の溶出抑制及び炭化物の有効利用並びに用途拡大する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各種の被処理物(各種の有機性・無機性の廃棄物、汚泥、土壌、土砂など)は有害な有機系物質や重金属類などを含む場合があり、再利用する場合には、法に定められた水溶出量基準値以下であることが必要である。
【0003】
例えば、土壌環境基準に基づく溶出基準値(単位:mg/l)は、次の通りである。カドミウム(0.01)、全シアン(検出されないこと)、有機リン(検出されないこと)、鉛(0.01)、六価クロム(0.05)、砒素(0.01)、総水銀(0.0003)、アルキル水銀(検出されないこと)、PCB(検出されないこと)、セレン(0.01)、チラウム(0.006)、シマジン(0.003)、チオベンカルプ(0.02)、フッ素(0.8)、ほう素(1)、ジクロメタン(0.02)、四塩化炭素(0.002)、1,2−ジクロロエタン(0.004)、1,1,2−トリクロロエタン(0.004)、1,1−ジクロロエチレン(0.02)、1,1,1−トリクロロエタン(1)、1,1,2−トリクロロエタン(0.06)、トリクロロエチレン(0.03)、テトラクロエチレン(0.01)、1,3−ジクロロプロペン(0.002)、ベンゼン(0.01)
一方、近年、下水汚泥を炭化した炭化汚泥の有効利用が注目され、各種手段による炭化技術による開発が試みられている。また、下水汚泥の場合には、流入する地域の環境及び土壌などの状態により前記重金属が含まれる他、フッ素、ホウ素なども含まれているので、これらを除去、抑制するために、例えば以下の技術が提供されている。
【0004】
特許文献1は、製錬炉から排出されたスラグを急冷することで、スラグに含まれるフッ素成分の溶出の低減を図っている。
【0005】
特許文献2は、鉄鋼製造プロセスで発生したスラグを炭酸化処理することで、スラグ中のカルシウム成分等を炭酸化し、この炭酸化物によってスラグ表面を被覆することにより、スラグに含まれるフッ素成分等の溶出を抑制している。
【0006】
特許文献3は、ホウ素を含む土壌または焼却灰を固化材料によって固化するか、または固着材料によって固着することにより、ホウ素成分の溶出を抑制している。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−53905号公報(段落番号(0006))
【0008】
【特許文献2】
特開2001−26470号公報(段落番号(0007)〜(0009)及び図2)
【0009】
【特許文献3】
特開2001−310175号公報(段落番号(0006)並びに(0007)及び図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、廃棄物を原料とした炭化物の場合には、加熱処理していることから、含有する有害物質が溶け出しやすい傾向となっている。したがって、炭化物の溶出試験の結果、法規制値を超える場合には、この炭化物は有効利用できず、単なる減溶化処理に止まり、炭化物のまま埋め立て処理、または灰化して埋め立てて処理することとなる。
【0011】
本発明は、かかる事情に鑑みなされたもので、その目的は、炭化物を洗浄して有害物質を予め溶出させて、炭化物における有害物質含有量の低減化と有害物質の溶出抑制及び炭化物の有効利用並びに用途拡大ができる有害物質を含んだ炭化物の加工方法と加工炭化物及び有害物質の回収方法並びに脱水汚泥の処理方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、炭化物を洗浄して含有する有害物質を予め溶出させることで、炭化物における有害物質含有量の低減化と以後の溶出を抑制している。本発明の特徴を以下に示す。
【0013】
請求項1記載の炭化物の加工方法は、有害物質を含有する炭化物を流体媒体で洗浄して流体媒体中に前記有害物質を溶出させた後、前記有害物質を含む流体媒体を除去することにより、有害物質を含まない炭化物を得ることを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の炭化物の加工方法は、有害物質を含有する炭化物を流体媒体で洗浄して流体媒体中に前記有害物質を溶出させた後、前記有害物質を含む流体媒体と炭化物とを分離させ、その後、この炭化物に付着する流体媒体を除去することにより、有害物質を含まない炭化物を得ることを特徴とする炭化物の加工方法である。
【0015】
請求項3記載の炭化物の加工方法は、請求項2記載の炭化物の加工方法において、前記炭化物を加熱処理することにより、前記炭化物に付着する流体媒体を除去することを特徴とする。
【0016】
請求項4記載の炭化物の加工方法は、請求項3記載の炭化物の加工方法において、前記炭化物の加熱処理によって発生したガスを燃焼処理した後、この燃焼処理したガスを熱媒体する熱交換によって得たガスを、前記加熱処理のための熱源として利用することを特徴とする。
【0017】
請求項5記載の炭化物の加工方法は、請求項4記載の炭化物の加工方法において、前記熱交換によって得たガスによって加熱処理して得た水蒸気または温水を、前記流体媒体として利用することを特徴とする。
【0018】
請求項6記載の加工炭化物は、請求項1から5のいずれか1項に記載の加工方法によって得た加工炭化物である。本発明の加工炭化物は、例えば、埋め立て材料、土木材料、土地改良材、融雪材等として利用できる。
【0019】
請求項7に記載された炭化物中の有害物質の回収方法は、有害物質を含有する炭化物を流体媒体で洗浄し、流体媒体中に前記有害物質を溶出させた後、前記有害物質を含む媒体と炭化物とを分離し、その後、この炭化物に付着する流体媒体を除去して有害物質を含まない炭化物を得る工程と、前記有害物質を含む流体媒体を加熱処理して有害物質と流体媒体とを分離して有害物質を回収する工程とを有することを特徴とする。
【0020】
請求項8に記載された脱水汚泥の処理方法の処理方法は、
汚泥処理施設において発生した脱水汚泥を、乾燥し、さらに加熱処理して炭化する工程と、
この工程で得た炭化物を流体媒体で洗浄して、この炭化物中に含まれる有害物質を前記流体媒体中に溶出させた後、前記有害物質を含む流体媒体と炭化物とに分離する工程と、
この工程から供された炭化物を乾燥して炭化物に付着する流体媒体を除去する工程と、
前記有害物質を含む流体媒体を前記汚泥処理施設における水処理工程に供する工程とを有することを特徴とする。
【0021】
請求項9記載の脱水汚泥の処理方法は、請求項8記載の脱水汚泥の処理方法において、前記脱水汚泥の乾燥または炭化処理によって発生したガスを燃焼する工程と、この工程で発生した燃焼ガスを熱媒体する熱交換によって得たガスを前記乾燥または炭化処理のための熱源として利用する工程とを有することを特徴とする。
【0022】
請求項10記載の脱水汚泥の処理方法は、請求項8または9記載の脱水汚泥の処理方法において、前記燃焼ガスを熱媒体する熱交換によって得たガスによって加熱処理して得た水蒸気または温水を前記流体媒体として利用することを特徴とする。
【0023】
以上の発明によれば、炭化物に含有する有害なものを含む重金属類を溶出加工処理することで、炭化物中における金属類の含有量の低減できると共に、含有する重金属類を溶出除去できるので、炭化物における有害物質含有量を削減できる。これにより、有害物質の溶出が法規制値以下である加工炭化物が得られる。したがって、炭化物の再利用用途が拡大する。また、溶出した有害物質は適正処理して回収できる。
【0024】
特に、請求項4、5、9及び10記載の発明のように、炭化物の加熱処理によって生成したガスの燃焼ガスを熱源とする加熱空気によって得た水蒸気と温水を利用することで、炭化物に含まれる有害物質の溶出をエネルギー収支的により効果よくに行うことができる。
【0025】
また、請求項7記載の発明のように、有害物質を含む流体媒体を加熱することで、水分は蒸発させているので、有害物質は乾燥状態で回収除去でき、回収作業等が容易となる。
【0026】
さらに、請求項8記載の発明のように、水処理施設を備えた既存の汚泥処理施設を利用することで、炭化物における有害物質の含有量及び溶出の低減に要するコストを削減することができる。
【0027】
尚、炭化物を洗浄するための流体媒体のpHは中性または前述の有害物質が溶出しやすい酸性に調整するとなおよい。また、炭化物に付着した流体媒体の除去するための加熱処理には、間接加熱によるものと直接加熱によるものとがある。間接加熱の具体的は方法としては例えばロータリーキルン方式のものがある。直接加熱によるものとしては例えば気流乾燥法や誘電乾燥法等がある。さらに、その他の除去法としては、遠心分離法、真空加熱法またはプレス法等に基づく方法が例示される。プレス法の具体的なものとしては例えば特開2001−232109号公報に開示されたものがある。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0029】
図1は、本発明の炭化物加工処理システムの概念図である。
【0030】
当該システムでは、別施設で得た炭化物(未炭化物の場合は炭化物に処理する)を原料とし、これを流体媒体で洗浄して、炭化物の含有する有害物質を溶出する。前記未炭化物としては、例えば各種汚泥や各種廃棄物等がある。前記流体媒体としては、水や水蒸気等がある。流体媒体による洗浄によって有害物質の含有量が低減した炭化物は、乾燥などにより、付着している流体媒体を除去することで、炭化物を得ている。このとき、炭化物から流体媒体を除去手段としては、乾燥法、遠心分離法、真空加熱法またはプレス法等に基づく方法を採用している。回収された炭化物は、例えば埋め立て材料、土木材料、土地改良材として利用できる。一方、炭化物の洗浄によって有害物質を含む流体媒体は適正処理して有害物質成分を分離回収している。
【0031】
図2は、本発明の実施形態の一例を示す概略図である。
【0032】
本実施形態では、脱水汚泥や廃棄物等の原料を加熱処理する乾燥炉1と炭化炉2を備えた設備から排出された炭化物を流体媒体で洗浄し、この炭化物を乾燥炉4において乾燥して加工炭化物を得ている。ここで、流体媒体、乾燥炉で発生した水蒸気は重金属除去処理槽にて、重金属は回収除去し、放流または流体媒体として再利用している。
【0033】
図2において、乾燥炉1は、回転キルン方式を採用し、回転自在の回転炉11と、回転炉11の外周にガスダクトを形成し、熱風ガスを導入して回転炉11を外部から加熱する外部加熱手段としての加熱ジャケット12と、回転炉11を両端側で回転自在に支承する複数の支持ローラ110と、回転炉11を回転駆動する駆動手段111と、を具備する。尚、熱風ガスは、熱風炉24から導入している。
【0034】
回転炉11は、その一端側に原料を搬入する供給口を、また他端側に排出口を設け、回転体11内部には搬送物を攪拌搬送するための送り羽根が複数枚具備する。そして、ダクト10から供給された原料を、供給口側から回転炉11に導入し、回転炉11の回転によって、原料を撹拌しながらの排出口側への移送を可能とさせている。また、ダクト10には、原料を投入するホッパー設備101が設けられる。
【0035】
炭化炉2は、乾燥炉1にて乾燥処理した原料を熱分解処理する手段で、回転キルン方式を採用し、乾燥炉1と同様の構成をなし、回転炉21と加熱ジャケット22とダクト23とを備える。
【0036】
乾燥炉1と炭化炉2は、図示されたように、炭化炉2の供給口が乾燥炉1の排出口と連絡するように配置される。このとき、乾燥炉1の排出口と炭化炉2の供給口には、これら排出口と供給口を覆って連通する連絡ダクト20が設けられる。連絡ダクト20には、乾燥炉1及び炭化炉2内で発生したガスをガス燃焼炉6に移送するための経路が接続されている。また、連絡ダクト20内には、乾燥した原料を炭化炉2に誘導するためのガイド201が設けられている。
【0037】
熱風炉24は、熱風ガスを供給するための手段で、熱風ガスを発生させるための燃焼バーナーを備えている。熱風ガスは、循環ブロア13によって炭化炉2の加熱ジャケット22に供され、回転炉21を加熱した後に、乾燥炉1の加熱ジャケット12内に供給され、回転炉11を加熱する。加熱ジャケット12から排出された熱風ガスは排気されるが、一部のガスはエゼクタブロア14によってガス燃焼炉6におけるエゼクタ駆動ガスとして利用に供される。
【0038】
また、熱風ガスは、温度調整用の空気が注入され、ガス温度が適宜調整される。例えば、原料が脱水汚泥である場合、原料は乾燥炉1において例えば例えば350℃で間接加熱され、次いで炭化炉2において例えば650℃で間接加熱される。このようにして、乾燥炉1内に導入された原料は乾燥処理される。また、炭化炉2内に導入された原料は熱分解処理されて炭化物となる。
【0039】
重金属溶出槽3は、炭化炉2から供給された炭化物を一時的に滞留させ、この炭化物を流体媒体で洗浄する。ここで、溶出槽3においては、炭化物と流体媒体とが効率よく接触するように適宜攪拌手段が具備される場合がある。流体媒体としては、水蒸気または温水等が用いられる。このとき、媒体のpHは炭化物の特性に応じて適宜例えば中性値、弱酸性値に調整される。一定時間の洗浄過程で、流体媒体には炭化物から有害物質等を含んだ金属類や無機物質が溶出する。洗浄工程終了後、流体媒体は、重金属除去水処理装置5に移送される。一方、溶出槽3の底部に沈降した炭化物は、スクリューコンベア等の移送手段30によって乾燥炉4に搬送される。
【0040】
乾燥炉4は、前記洗浄処理した炭化物を一定の雰囲気(例えば350〜600℃)のもとで加熱処理する。このとき、炭化物に付着した流体媒体が除去される。また、この加熱処理の過程で賦活効果によって一層の多孔質化した加工炭化物が得られる。乾燥炉4は、回転キルン方式を採用し、乾燥炉1と同様の構成を成し、回転炉41と加熱ジャケット42とを備える。本実施形態では、乾燥炉4におけるダクト40には移送手段30を介して重金属溶出槽3が連設されている。また、ダクト43には加工炭化物を排出する経路と、回転炉41内で発生した水蒸気を重金属除去水処理装置5に供給する経路とが接続されている。尚、ここでは、加熱ジャケット42には熱交換器7から排出された加熱空気が導入されているが、勿論、熱風炉24から熱風ガスを取り入れてもよい。
【0041】
重金属除去水処理装置5は、重金属溶出槽4及び乾燥炉5からそれぞれ供給された重金属を含む流体媒体及び水蒸気を処理して重金属類(有害なものも含む)を回収する。処理水は、系外に放流されるが、前記炭化物を洗浄するための流体媒体として再利用してもよい。尚、重金属を回収する手段は、既知の手段を採用すればよい。例えば、特開2002−35768号公報、特開2001−25777号公報、特開2001−96281号公報、特開2000−202422号公報、特開平11−00695号公報、特開平11−00652号公報、特開平10−249361号公報、特開平5−253578号公報、特開2000−61263号公報等に開示された手段がある。
【0042】
ガス燃焼炉6は、乾燥炉1で発生した水蒸気及び熱分解炉2で発生した熱分解ガスを、一定の雰囲気及び滞留時間のもとで(例えば、800℃以上の雰囲気、より具体的には、例えば約850℃の雰囲気で2秒以上の滞留時間)燃焼し、無害化処理する。このとき、いずれの被処理ガスにも、系外から燃焼補助のために空気が適宜導入される。
【0043】
ガス燃焼炉6は、導入したガスを燃焼するガス燃焼室を備える。ガス燃焼室においては、水蒸気及び熱分解ガスを、エゼクタ60を介して導入し、燃焼バーナーによって混合燃焼する。このとき、熱分解ガスが充分発生している場合には、燃焼バーナーによる燃焼は、燃料の供給を絞ることにより適宜制限される。
【0044】
ガス燃焼炉6にて燃焼処理したガスは、空気を冷却媒体とする気体−気体熱交換方式の熱交換器7によって200〜150℃程度までに冷却処理される。このとき、被冷却ガスには新鮮な空気が適宜供給され、ガス温度が適切に調整される。そして、冷却されたガスは、バグフィルタ71に供した後、ブロア72によって煙突73から大気に開放している。尚、本実施形態においては、熱交換器7にて加熱された空気は、熱風炉24での熱風ガスの生成や乾燥炉4の加熱ジャケット52に供される熱風ガスとしての利用に供している。
【0045】
また、加熱空気は、図3に示した第二の実施形態例のように、重金属溶出槽4に供給する水蒸気及び温水を発生させるための熱源として利用してよい。図3に示した流体媒体供給手段74は、前記加熱空気を熱媒体とする熱交換によって、系外から導入した水を水蒸気または温水に変換する。生成した水蒸気または温水は、流体媒体として重金属溶液槽3に供給される。このように、熱交換器7で得た加熱空気によって得た水蒸気と温水を利用することで、炭化物に含まれる有害物質の溶出をエネルギー収支的により効果よくに行うことができる。
【0046】
図4は、本発明の第三の実施形態例を示す概略図である。尚、本実施形態において図2記載の手段と同様な構成のものには、当該手段と同一の符号を付して、その説明は適宜省略した。
【0047】
ここでは、重金属溶出槽3及び乾燥炉4から排出された有害物質を含む重金属類を含有する流体媒体及び水蒸気を重金属除去加熱処理装置8に供給し、水成分と重金属成分とに分離している。重金属除去加熱処理装置8は、導入した水蒸気を含む液相成分を加熱して水成分を蒸発させて水成分と重金属及び無機成分とに分離することで、重金属成分(有害なものも含む)を回収除去している。加熱媒体としては、例えば熱交換器7から導入した加熱空気等が用いられる。尚、装置8から排出された水蒸気は冷却槽81にて冷却された後、処理水として系外に放流される。
【0048】
このように、本実施形態では、有害物質を含む流体媒体を加熱することで水分を蒸発させているので、有害物質は乾燥状態で回収除去でき、回収作業等が容易となる。
【0049】
図5は、本発明の第四の実施形態例を示す概略図である。本実施形態においても、図2記載の手段と同様な構成のものには当該手段と同一の符号を付して、その説明は適宜省略した。ここでは、重金属溶出槽3及び乾燥炉4から排出された有害物質を含んだ流体媒体を既設の汚泥処理施設9に設けられた水処理施設91に返流している。水処理施設91から排出された処理水は、前記加工炭化物を得るための流体媒体として利用すればよい。このように、本実施形態は、既存の汚泥処理施設9を利用することで、炭化物における有害物質の含有量及び溶出の低減に要するコストを削減することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項に記載の発明は以下の効果を奏する。
【0051】
炭化物を洗浄することで、含有する重金属類を溶出除去できるので、炭化物における有害物質含有量の削減、さらには以後の有害物質の溶出を抑制することができ、法規制値を十分満足する加工炭化物が得られる。したがって、この加工炭化物の利用用途は拡大し、資源の有効利用を一層促進する。尚、加工炭化物は、例えば、埋め立て材料、土木材料、土地改良材、融雪材として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念図。
【図2】本発明の実施形態の一例を示す概略図。
【図3】本発明の実施形態の一例を示す概略図。
【図4】本発明の実施形態の一例を示す概略図。
【図5】本発明の実施形態の一例を示す概略図。
【符号の説明】
1,4…乾燥炉、11,41…回転炉、12,42…加熱ジャケット
2…炭化炉、21…回転炉、22…加熱ジャケット
3…重金属溶出槽、30…移送手段
5…重金属除去水処理槽
6…ガス燃焼炉
7…熱交換器、71…バグフィルタ、72…ブロア、73…煙突、74…流体媒体供給手段
8…重金属除去加熱処理装置、81…冷却槽
9…汚泥処理施設、91…水処理施設

Claims (10)

  1. 有害物質を含有する炭化物を流体媒体で洗浄して流体媒体中に前記有害物質を溶出させた後、前記有害物質を含む流体媒体を除去することにより、有害物質を含まない炭化物を得ること
    を特徴とする炭化物の加工方法。
  2. 有害物質を含有する炭化物を流体媒体で洗浄して流体媒体中に前記有害物質を溶出させた後、前記有害物質を含む流体媒体と炭化物とを分離させ、その後、この炭化物に付着する流体媒体を除去することにより、有害物質を含まない炭化物を得ること
    を特徴とする炭化物の加工方法。
  3. 前記炭化物を加熱処理することにより、前記炭化物に付着する流体媒体を除去すること
    を特徴とする請求項2記載の炭化物の加工方法。
  4. 前記炭化物の加熱処理によって発生したガスを燃焼処理した後、この燃焼処理したガスを熱媒体する熱交換によって得たガスを、前記加熱処理のための熱源として利用すること
    を特徴とする請求項3記載の炭化物の加工方法。
  5. 前記熱交換によって得たガスによって加熱処理して得た水蒸気または温水を、前記流体媒体として利用すること
    を特徴とする請求項4記載の炭化物の加工方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の加工方法によって得た加工炭化物。
  7. 有害物質を含有する炭化物を流体媒体で洗浄し、流体媒体中に前記有害物質を溶出させた後、前記有害物質を含む媒体と炭化物とを分離し、その後、この炭化物に付着する流体媒体を除去して有害物質を含まない炭化物を得る工程と、
    前記有害物質を含む流体媒体を加熱処理して有害物質と流体媒体とを分離して有害物質を回収する工程とを有すること
    を特徴とする炭化物中の有害物質の回収方法。
  8. 汚泥処理施設において発生した脱水汚泥を、乾燥し、さらに加熱処理して炭化する工程と、
    この工程で得た炭化物を流体媒体で洗浄して、この炭化物中に含まれる有害物質を前記流体媒体中に溶出させた後、前記有害物質を含む流体媒体と炭化物とに分離する工程と、
    この工程から供された炭化物を乾燥して炭化物に付着する流体媒体を除去する工程と、
    前記有害物質を含む流体媒体を前記汚泥処理施設における水処理工程に供する工程とを有することを特徴とする脱水汚泥の処理方法。
  9. 前記脱水汚泥の乾燥または炭化処理によって発生したガスを燃焼する工程と、この工程で発生した燃焼ガスを熱媒体する熱交換によって得たガスを前記乾燥または炭化処理のための熱源として利用する工程とを有すること
    を特徴とする請求項8記載の脱水汚泥の処理方法。
  10. 前記燃焼ガスを熱媒体する熱交換によって得たガスによって加熱処理して得た水蒸気または温水を前記流体媒体として利用すること
    を特徴とする8または9記載の脱水汚泥の処理方法。
JP2003029032A 2003-02-06 2003-02-06 有害物質を含んだ炭化物の加工方法と加工炭化物及び有害物質の回収方法並びに脱水汚泥の処理方法。 Withdrawn JP2004238250A (ja)

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JP2003029032A Withdrawn JP2004238250A (ja) 2003-02-06 2003-02-06 有害物質を含んだ炭化物の加工方法と加工炭化物及び有害物質の回収方法並びに脱水汚泥の処理方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114230081A (zh) * 2021-12-24 2022-03-25 华能辛店发电有限公司 脱硫废水用于制备融雪剂并用于风机叶片化冰的方法

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CN114230081A (zh) * 2021-12-24 2022-03-25 华能辛店发电有限公司 脱硫废水用于制备融雪剂并用于风机叶片化冰的方法
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